JP4166489B2 - ゴルフボール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はゴルフボールに関し、詳細にはコアと中間層とカバーとを備えたマルチピース構造のソリッドゴルフボールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ゴルフクラブで打撃されると、ゴルフボールはバックスピンを伴いながら飛行する。このバックスピンにより、ゴルフボールに揚力が働く。揚力によってゴルフボールの弾道は高くなる。弾道最高点におけるゴルフボールの仰角は、通常は打撃直後のゴルフボールの仰角よりも高いが、これは飛行中のゴルフボールに揚力が働いているからである。揚力によってゴルフボールの滞空時間が長くなり、飛距離が増大する。
【0003】
打撃直後から弾道最高点までのゴルフボールに働く揚力は、打撃地点から落下地点に向かう方向に対して負の水平成分を含んでいる。負の水平成分は、ゴルフボールの飛距離を低減させる。弾道最高点が打撃地点に近いゴルフボールは、負の水平成分の影響を受けにくい。打撃直後のバックスピン(以下「初期スピン」と称される)が抑制されることで、弾道最高点が打撃地点に近づく。古くはバラタカバーと糸巻きコアとを備えたゴルフボールが主流であったが、その後アイオノマーカバーと糸巻きコアとを備えたゴルフボールが開発され、さらに近年ではソリッドコアを備えたゴルフボールが主流となっている。このような材質及び構造の変遷は、初期スピン抑制への挑戦の歴史でもある。
【0004】
ゴルフボールの初期スピン速度に影響を与える要素の1つとして、慣性モーメントが挙げられる。慣性モーメントが大きなゴルフボールほど、初期スピンが小さい傾向が見られる。ソリッドコアを備えたゴルフボールにおいても、慣性モーメント増大の観点から、種々の改良がなされている。特開平6−277312号公報には、カバーに無機充填剤が配合されることで慣性モーメントが増大されたゴルフボールが開示されている。特開2000−51397号公報には、中間層に無機充填剤が配合されることで慣性モーメントが増大されたゴルフボールが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
初期スピンの抑制は、弾道最高点が打撃地点に近づくとの観点からは好ましいが、弾道全般における揚力の不足を招来する。揚力の不足は滞空時間の低下と、これに伴う飛距離の低下を招く。また、カバーや中間層への無機充填剤の配合は、ゴルフボールの打球感の低下をも招く。
【0006】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、飛行性能と打球感との両方に優れたゴルフボールの提供をその目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るゴルフボールは、ソリッドゴムからなる球状のコアと、このコアの外側に位置する中間層と、この中間層に積層されたカバーとを備えている。コアの表面硬度Hrに対する中間層の表面硬度Hmの比(Hm/Hr)は、0.95以上1.20以下である。カバーの比重Dcは、1.00以上である。カバーの比重Dcに対する中間層の比重Dmの比(Dm/Dc)は、1.02以上1.15以下である。カバーの表面には、数のディンプルが形成されている。これらのディンプルの総容積Vは、420mm3以上580mm3以下である。このゴルフボールは、飛行性能と打球感との両方に優れる。
【0008】
好ましくは、カバーは二酸化チタンと硫酸バリウムとを含む熱可塑性樹脂組成物からなる。二酸化チタンの配合量は、基材樹脂100質量部に対して1質量部以上5質量部以下である。硫酸バリウムの配合量は、基材樹脂100質量部に対して2質量部以上10質量部以下である。このカバーは、ゴルフボールの慣性モーメント向上に寄与する。しかもこのカバーは、高強度である。慣性モーメント向上の観点から、カバーの比重Dcは1.05以上が好ましい。
【0009】
好ましくは、中間層は二酸化チタンと硫酸バリウムとを含む熱可塑性樹脂組成物からなる。二酸化チタンの配合量は、基材樹脂100質量部に対して1質量部以上5質量部以下である。硫酸バリウムの配合量は、基材樹脂100質量部に対して5質量部以上20質量部以下である。この中間層は、ゴルフボールの慣性モーメント向上に寄与する。しかもこの中間層は、高強度である。慣性モーメント向上の観点から、中間層の比重Dmは1.03以上が好ましい。
【0010】
好ましくは、ゴルフボールの慣性モーメントは、81以上、特には82以上である。このゴルフボールは、さらに飛行性能に優れる。
【0011】
好ましくは、98Nの初荷重がかかった状態から1274Nの終荷重がかかった状態までのコアの圧縮変形量は、4.20mm以上4.45mm以下である。このコアは、ゴルフボールの打球感向上に寄与する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態にかかるゴルフボール1が示された模式的断面図である。このゴルフボール1は、球状のコア2と、中間層3と、カバー4とを備えている。カバー4は、中間層3の外側に直接的に積層されている。カバー4の表面には、多数のディンプル5が形成されている。このゴルフボール1は、カバー4の外側にペイント層及びマーク層を備えているが、これらの層の図示は省略されている。このゴルフボール1の直径は、通常は40mmから45mm、特には42mmから44mmである。米国ゴルフ協会(USGA)の規格が満たされる範囲で空気抵抗が低減されるという観点から、直径は42.67mm以上42.80mm以下が好ましい。このゴルフボール1の質量は、通常は40g以上50g以下、特には44g以上47g以下である。米国ゴルフ協会の規格が満たされる範囲で慣性が高められるという観点から、質量は45.00g以上45.93g以下が好ましい。
【0014】
このゴルフボール1では、後に詳説されるように、カバー4及び中間層3が高比重とされている。このカバー4と中間層3とはゴルフボール1の慣性モーメントを高め、初期スピンを抑制する。このゴルフボール1が打撃された場合の弾道最高点は、打撃地点に近い。従って、揚力に起因する負の水平成分が弾道に与える影響は少ない。しかも、このゴルフボール1では、後に詳説されるように、ディンプル5の総容積が最適化されているので、弾道全般としては十分な揚力が発現される。このゴルフボール1は、飛行性能に優れる。
【0015】
コア2は、ゴム組成物が架橋されることでなる。ゴム組成物の基材ゴムとしては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体及び天然ゴムが例示される。これらのゴムの2種以上が併用されてもよい。反発性能の観点からは、ポリブタジエンが好ましい。ポリブタジエンと他のゴムとが併用される場合でも、ポリブタジエンが主成分とされるのが好ましい。具体的には、全基材ゴムに占めるポリブタジエンの比率が50質量%以上、特には80質量%以上とされるのが好ましい。ポリブタジエンのなかでも、シス−1,4結合の比率が40%以上、特には80%以上であるハイシスポリブタジエンが好ましい。
【0016】
コア2の架橋形態は特には制限されない。架橋剤としては、共架橋剤、有機過酸化物、硫黄等が用いられうる。ゴルフボール1の反発性能が高まるとの理由から、共架橋剤と有機過酸化物とが併用されるのが好ましい。反発性能の観点から好ましい共架橋剤は、炭素数が2から8であるα,β−不飽和カルボン酸の、1価又は2価の金属塩が好ましい。好ましい共架橋剤の具体例としては、アクリル酸亜鉛、アクリル酸マグネシウム、メタクリル酸亜鉛及びメタクリル酸マグネシウムが挙げられる。特に、高い反発性能が得られるアクリル酸亜鉛が好ましい。
【0017】
共架橋剤として、炭素数が2から8であるα,β−不飽和カルボン酸と酸化金属とが配合されてもよい。両者はゴム組成物中で反応し、塩が得られる。好ましいα,β−不飽和カルボン酸としてはアクリル酸及びメタクリル酸が挙げられ、特にアクリル酸が好ましい。好ましい酸化金属としては酸化亜鉛及び酸化マグネシウムが挙げられ、特に酸化亜鉛が好ましい。
【0018】
共架橋剤の配合量は、基材ゴム100質量部に対して10質量部以上50質量部以下が好ましい。配合量が上記範囲未満であると、ゴルフボール1の反発性能が不十分となることがある。この観点から、配合量は12質量部以上がより好ましく、15質量部以上が特に好ましい。配合量が上記範囲を超えると、ゴルフボール1の打球感が硬くなることがある。この観点から、配合量は45質量部以下が特に好ましい。
【0019】
コア2に用いられるゴム組成物には、有機過酸化物が配合されるのが好ましい。有機過酸化物は、前述のα,β−不飽和カルボン酸金属塩とともに架橋剤として機能し、また、硬化剤として機能する。有機過酸化物の配合により、ゴルフボール1の反発性能が高められうる。好適な有機過酸化物としては、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン及びジ−t−ブチルパーオキサイドが挙げられる。特に汎用性の高い有機過酸化物は、ジクミルパーオキサイドである。
【0020】
有機過酸化物の配合量は、基材ゴム100質量部に対して0.1質量部以上3.0質量部以下が好ましい。配合量が上記範囲未満であると、ゴルフボール1の反発性能が不十分となることがある。この観点から、配合量は0.2質量部以上がより好ましく、0.4質量部以上がさらに好ましく、0.5質量部以上が特に好ましい。配合量が上記範囲を超えると、ゴルフボール1の打球感が硬くなることがある。この観点から、配合量は2.5質量部以下が特に好ましい。
【0021】
コア2には、比重調整等の目的で充填剤が配合されてもよい。好適な充填剤としては、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の無機塩;タングステン、モリブデン等の高比重金属からなる粉末等が挙げられる。充填剤の配合量は、コア2の意図した比重が達成されるように適宜決定される。単なる比重調整のみならず架橋助剤としても機能するという理由から、好ましい充填剤は酸化亜鉛である。コア2には、老化防止剤、着色剤、可塑剤、分散剤等の各種添加剤が、必要に応じて適量配合されてもよい。コア2には、さらに架橋ゴムの粉末や合成樹脂粉末が配合されてもよい。一般的なコア2の架橋温度は140℃以上180℃以下であり、架橋時間は10分以上60分以下である。
【0022】
コア2の直径は25mm以上41mm以下、特には27mm以上40mm以下とされる。
【0023】
コア2の表面硬度Hrは、65以上82以下が好ましい。表面硬度Hrが上記範囲未満であると、ゴルフボール1の反発性能が不十分となることがある。この観点から、表面硬度Hrは67以上がより好ましく、70以上がさらに好ましく、73以上が特に好ましい。表面硬度Hrが上記範囲を超えると、ゴルフボール1の打球感が不十分となることがある。この観点から、表面硬度Hrは80以下がより好ましく、78以下がさらに好ましく、75以下が特に好ましい。表面硬度Hrは、「JIS K 6301」に規定されたスプリング式硬度計C型によって測定される。コア2の表面に硬度計が押しつけられて、表面硬度Hrが測定される。
【0024】
コア2の比重Drは、1.25以下が好ましい。比重Drが上記範囲を超えると、ゴルフボール1の慣性モーメントが低くなることがある。この観点から、比重Drは1.20以下がより好ましく、1.18以下が特に好ましい。比重Drは通常、1.05以上とされる。
【0025】
コア2の圧縮変形量は、4.20mm以上4.45mm以下が好ましい。圧縮変形量が上記範囲未満であると、ゴルフボール1の打球感が不十分となることがある。この観点から、圧縮変形量は4.25mm以上がより好ましく、4.30mm以上が特に好ましい。圧縮変形量が上記範囲を超えると、ゴルフボール1の反発性能が不十分となることがある。この観点から、圧縮変形量は4.40mm以下が特に好ましい。圧縮変形量の測定では、まず金属製の剛板の上にコア2が置かれる。次に、コア2に向かって金属製の円柱が徐々に降下する。この円柱の底面と剛板との間にコア2が挟まれ、徐々に変形する。コア2に98Nの初荷重がかかった状態から1274Nの終荷重がかかった状態までの円柱の移動距離が測定される。この移動距離が、圧縮変形量とされる。
【0026】
中間層3は熱可塑性樹脂組成物から構成されてもよく、架橋ゴムから構成されてもよい。好ましくは、中間層3は熱可塑性樹脂組成物から構成される。好ましい基材樹脂としてはアイオノマー樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリオレフィン及び各種熱可塑性エラストマーが例示され、これらの混合物が用いられてもよい。ゴルフボール1の打球感及び反発性能に寄与するとの観点から、アイオノマー樹脂が特に好ましい。
【0027】
アイオノマー樹脂の中でも、α−オレフィンと炭素数が3以上8以下のα,β−不飽和カルボン酸との共重合体におけるカルボン酸の一質量部が金属イオンで中和されたものが好適である。α−オレフィンとしては、エチレン及びプロピレンが好ましい。α,β−不飽和カルボン酸としては、アクリル酸及びメタクリル酸が好ましい。中和のための金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン等のアルカリ金属イオン;亜鉛イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等の2価金属イオン;及びアルミニウムイオン、ネオジムイオン等の3価金属イオンが挙げられる。中和が、2種以上の金属イオンでなされてもよい。ゴルフボール1の反発性能及び耐久性の観点から特に好適な金属イオンは、ナトリウムイオン、亜鉛イオン、リチウムイオン及びマグネシウムイオンである。
【0028】
好ましい熱可塑性エラストマーとしては、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー及びスチレン系熱可塑性エラストマーが挙げられる。2種以上の熱可塑性エラストマーが併用されてもよい。ゴルフボール1の反発性能の観点から、ポリエステル系熱可塑性エラストマー及びスチレン系熱可塑性エラストマーが特に好適である。
【0029】
スチレン系熱可塑性エラストマー(スチレンブロックを含有する熱可塑性エラストマー)には、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SIBS)、SBSの水添物、SISの水添物及びSIBSの水添物が含まれる。SBSの水添物としては、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)が挙げられる。SISの水添物としては、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)が挙げられる。SIBSの水添物としては、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEEPS)が挙げられる。
【0030】
中間層3の熱可塑性樹脂組成物には、二酸化チタンと硫酸バリウムとが配合されるのが好ましい。二酸化チタンはゴルフボール1の白色度向上に寄与し、同時に中間層3の比重向上にも寄与する。但し、二酸化チタンの配合量が過剰であると、中間層3の強度が不十分となることがある。二酸化チタンと硫酸バリウムとが併用されることにより、中間層3の高強度と高比重とが達成される。
【0031】
二酸化チタンの配合量は、基材樹脂100質量部に対して1質量部以上5質量部以下が好ましい。配合量が上記範囲未満であると、ゴルフボール1の白色度が不十分となることがある。この観点から、配合量は2質量部以上が特に好ましい。配合量が上記範囲を超えると、中間層3の強度が不足することがある。この観点から、配合量は4質量部以下が特に好ましい。
【0032】
硫酸バリウムの配合量は、基材樹脂100質量部に対して5質量部以上20質量部以下が好ましい。配合量が上記範囲未満であると、中間層3の比重が低くなることがある。この観点から、配合量は7質量部以上がより好ましく、10質量部以上が特に好ましい。配合量が上記範囲を超えると、ゴルフボール1の打球感が不十分となることがある。この観点から、配合量は19質量部以下がより好ましく、17質量部以下が特に好ましい。
【0033】
中間層3の高強度と高比重との両立の観点から、硫酸バリウムの配合量が二酸化チタンの配合量よりも多いのが好ましい。基材樹脂100質量部に対する二酸化チタンの配合量がX質量部とされ硫酸バリウムの配合量がY質量部とされたとき、(Y−X)の値は1質量部以上20質量部以下が好ましく、5質量部以上16質量部以下がより好ましく、8質量部以上16質量部以下が特に好ましい。
【0034】
中間層3の厚みは、0.2mm以上2.5mm以下が好ましい。厚みが上記範囲未満であると、ゴルフボール1の打球感が不十分となることがある。この観点から、厚みは1.0mm以上がより好ましく、1.3mm以上が特に好ましい。厚みが上記範囲を超えると、ゴルフボール1の反発性能が不十分となることがある。この観点から、厚みは2.0mm以下がより好ましく、1.6mm以下が特に好ましい。
【0035】
中間層3の表面硬度Hmは、72以上90以下が好ましい。表面硬度Hmが上記範囲未満であると、ゴルフボール1の反発性能が不十分となることがある。この観点から、表面硬度Hmは75以上がより好ましく、78以上がさらに好ましく、80以上が特に好ましい。表面硬度Hmが上記範囲を超えると、ゴルフボール1の打球感が不十分となることがある。この観点から、表面硬度Hmは88以下がより好ましく、85以下が特に好ましい。表面硬度Hmは、「JIS K 6301」に規定されたスプリング式硬度計C型によって測定される。コア2及び中間層3からなる球体の表面に硬度計が押しつけられて、表面硬度Hmが測定される。
【0036】
中間層3の比重Dmは、1.03以上が好ましい。比重Dmが上記範囲未満であると、ゴルフボール1の慣性モーメントが小さくなり、初期スピンが抑制されないことがある。この観点から、比重Dmは1.05以上がより好ましく、1.10以上が特に好ましい。比重Dmが大きすぎるとゴルフボール1の打球感が不十分となるので、比重Dmは通常は1.20以下とされる。
【0037】
カバー4は、ペイント層及びマーク層を除く最も外側に位置する。熱可塑性樹脂組成物から構成されている。好ましい基材樹脂は、中間層3の場合と同様のアイオノマー樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリオレフィン及び各種熱可塑性エラストマーである。ゴルフボール1の打球感及び反発性能に寄与するとの観点から、アイオノマー樹脂が特に好ましい。
【0038】
カバー4の熱可塑性樹脂組成物には、二酸化チタンと硫酸バリウムとが配合されるのが好ましい。二酸化チタンはゴルフボール1の白色度向上に寄与し、同時にカバー4の比重向上にも寄与する。但し、二酸化チタンの配合量が過剰であると、カバー4の強度が不十分となることがある。二酸化チタンと硫酸バリウムとが併用されることにより、カバー4の高強度と高比重とが達成される。
【0039】
二酸化チタンの配合量は、基材樹脂100質量部に対して1質量部以上5質量部以下が好ましい。配合量が上記範囲未満であると、ゴルフボール1の白色度が不十分となることがある。この観点から、配合量は2質量部以上が特に好ましい。配合量が上記範囲を超えると、カバー4の強度が不足することがある。この観点から、配合量は3質量部以下が特に好ましい。
【0040】
硫酸バリウムの配合量は、基材樹脂100質量部に対して2質量部以上10質量部以下が好ましい。配合量が上記範囲未満であると、カバー4の比重が低くなることがある。この観点から、配合量は3質量部以上がより好ましく、5質量部以上が特に好ましい。配合量が上記範囲を超えると、ゴルフボール1の打球感が不十分となることがある。この観点から、配合量は7質量部以下がより好ましく、5質量部以下が特に好ましい。
【0041】
カバー4の高強度と高比重との両立の観点から、硫酸バリウムの配合量が二酸化チタンの配合量よりも多いのが好ましい。基材樹脂100質量部に対する二酸化チタンの配合量がX質量部とされ硫酸バリウムの配合量がY質量部とされたとき、(Y−X)の値は1質量部以上15質量部以下が好ましく、1質量部以上10質量部以下がより好ましく、3質量部以上6質量部以下が特に好ましい。
【0042】
カバー4には、必要に応じ、着色剤、分散剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光剤、蛍光増白剤等が適量配合されてもよい。比重調整の目的で、カバー4にタングステン、モリブデン等の高比重金属の粉末が配合されてもよい。
【0043】
カバー4の厚みは、0.2mm以上2.5mm以下が好ましい。厚みが上記範囲未満であると、ゴルフボール1の耐久性が不十分となることがある。この観点から、厚みは1.0mm以上がより好ましく、1.3mm以上が特に好ましい。厚みが上記範囲を超えると、ゴルフボール1の打球感が不十分となることがある。この観点から、厚みは2.0mm以下がより好ましく、1.6mm以下が特に好ましい。
【0044】
カバー4の硬度Hcは、50以上70以下が好ましい。硬度Hcが上記範囲未満であると、ゴルフボール1の反発性能が不十分となることがある。この観点から、硬度Hcは53以上がより好ましく、56以上が特に好ましい。硬度Hcが上記範囲を超えると、ゴルフボール1の打球感が不十分となることがある。この観点から、硬度Hcは68以下がより好ましく、65以下が特に好ましい。硬度Hcは、「ASTM−D 2240−68」の規定に準拠して、スプリング式硬度計ショアD型によって測定される。測定には、カバー4と同一の熱可塑性樹脂組成物からなるスラブが用いられる。
【0045】
カバー4の比重Dcは、1.00以上とされている。比重Dcが上記範囲未満であると、ゴルフボール1の慣性モーメントが小さくなり、初期スピンが抑制されないことがある。この観点から、比重Dcは1.05以上が特に好ましい。比重Dcが大きすぎるとゴルフボール1の打球感が不十分となるので、比重Dcは通常は1.20以下とされる。
【0046】
コア2の表面硬度Hrに対する中間層3の表面硬度Hmの比(Hm/Hr)は、0.95以上1.20以下とされている。比(Hm/Hr)が上記範囲未満であると、初期スピンが十分には抑制されないことがある。この観点から、比(Hm/Hr)は0.98以上がより好ましく、1.00以上が特に好ましい。比(Hm/Hr)が上記範囲を超えると、ゴルフボール1の打球感が不十分となることがある。この観点から、比(Hm/Hr)は1.18以下がより好ましく、1.15以下が特に好ましい。
【0047】
カバー4の比重Dcに対する中間層3の比重Dmの比(Dm/Dc)は、1.02以上1.15以下とされている。換言すれば、中間層3はカバー4よりも高比重とされている。これにより、ゴルフボール1の打球感及び耐久性が維持されつつ、慣性モーメントが増大される。比(Dm/Dc)が上記範囲未満であると、ゴルフボール1の慣性モーメントが小さくなって初期スピンが十分には抑制されないことがある。この観点から、比(Dm/Dc)は1.03以上がより好ましく、1.04以上が特に好ましい。比(Dm/Dc)が上記範囲を超えると、ゴルフボール1の反発性能が不十分となることがある。この観点から、比(Dm/Dc)は1.12以下がより好ましく、1.10以下が特に好ましい。
【0048】
ゴルフボール1の慣性モーメントは、81以上が好ましい。慣性モーメントが上記範囲未満であると、初期スピンが抑制されず、弾道最高点が打撃地点から遠ざかって飛距離が不十分となることがある。この観点から、慣性モーメントは82以上がより好ましく、84以上が特に好ましい。通常は、慣性モーメントは90以下である。慣性モーメントは、「INERTIA DYNAMICS社」の商品名「MOI−05−002」によって測定される。
【0049】
図2は図1のゴルフボール1が示された拡大平面図であり、図3はその正面図である。図2には、ゴルフボール1の表面が10個の等価なユニットに分割された場合の1個のユニットに関し、ディンプル5の種類が示されている。全てのディンプル5の平面形状は、円形である。このゴルフボール1は、直径が4.05mmであり容積が1.555mm3であるAディンプルと、直径が3.60mmであり容積が1.087mm3であるBディンプルと、直径が3.40mmであり容積が0.938mm3であるCディンプルと、直径が3.20mmであり容積が0.782mm3であるDディンプルとを備えている。Aディンプルの個数は132個であり、Bディンプルの個数は180個であり、Cディンプルの個数は60個であり、Dディンプルの個数は60個である。このゴルフボール1のディンプル総数は、432個である。
【0050】
図4は、図1のゴルフボール1の一部が示された模式的断面図である。この図には、ディンプル5の近傍が示されている。この図において二点鎖線で示されているのは、仮想球面(ディンプル5が存在しないと仮定されたときのゴルフボール1の表面)である。この仮想球面とディンプル5の表面とに囲まれた空間の容積が、ディンプル5の容積である。図4において両矢印dで示されているのは、ディンプル5の直径である。ディンプル5の左右のエッジ近傍に共通接線が画かれた場合の両接点の距離が、直径dである。図4において両矢印fで示されているのは、ディンプル5の深さである。深さfは、仮想球面とディンプル5の最深部との距離である。
【0051】
ディンプル5の容積の合計Vは、420mm3以上580mm3以下に設定されている。このゴルフボール1は慣性モーメントが大きいので初期スピンが抑制されるが、総容積Vが580mm3以下に設定されることで、弾道全般としては十分な揚力が発現される。十分が揚力が得られるとの観点から、総容積Vは550mm3以下が好ましく、520mm3以下がより好ましく、500mm3以下が特に好ましい。総容積Vが420mm3未満であると、ホップする弾道となることがある。この観点から、総容積Vは450mm3以上が好ましく、470mm3以上が特に好ましい。図1から図4に示されたゴルフボール1の総容積Vは、504mm3である。
【0052】
ディンプル5の表面積占有率Yは、0.70以上0.90以下が好ましい。表面積占有率Yが上記範囲未満であると、飛行中のゴルフボール1の揚力が不足するおそれがある。この観点から、表面積占有率Yは0.72以上がより好ましく、0.74以上が特に好ましい。表面積占有率Yが上記範囲を超えると、ゴルフボール1の弾道が高くなりすぎるおそれがある。この観点から、表面積占有率Yは0.88以下がより好ましく、0.86以下が特に好ましい。図1から図4に示されたゴルフボール1の表面積占有率Yは、0.80である。
【0053】
本明細書において「表面積占有率Y」という用語は、全てのディンプル5の面積の総和が仮想球の表面積で除された値を意味する。ここで「ディンプル5の面積」とは、当該ディンプル5の平面形状(無限遠からゴルフボール1の中心が見られた場合のディンプル5の輪郭の形状)の面積を意味する。直径がdである円形ディンプル5の場合は、下記数式によって面積sが算出される。
s=(d/2)2×π
【0054】
ディンプル5の直径は、2.0mm以上6.0mm以下が好ましい。直径が上記範囲未満であると、ゴルフボール1の飛距離が不十分となることがある。この観点から、直径は2.2mm以上がより好ましく、2.3mm以上がさらに好ましく、2.5mm以上が特に好ましい。直径が上記範囲を超えると、ゴルフボール1の空力的対称性が不十分となることがある。この観点から、直径は5.5mm以下がより好ましく、5.0mm以下がさらに好ましく、4.5mm以下が特に好ましい。飛行性能の観点から、互いに直径の異なる複数種類のディンプル5が設けられるのが好ましい。この場合は、全ての種類において、その直径が上記範囲内とされるのが好ましい。
【0055】
ディンプル5の深さfは0.05mm以上0.45mm以下、特には0.10mm以上0.30mm以下に設定される。飛行性能の観点から、互いに深さの異なる複数種類のディンプル5が設けられるのが好ましい。この場合は、全ての種類において、その深さが上記範囲内とされるのが好ましい。
【0056】
円形のディンプル5に代えて、又は円形のディンプル5とともに、非円形ディンプルが形成されてもよい。非円形ディンプルの具体例としては、多角形ディンプル、楕円ディンプル、涙形ディンプル等が挙げられる。非円形ディンプルの平面形状の面積は、3mm3以上29mm3以下が好ましい。
【0057】
ディンプル5の総数は、250個以上500個以下が好ましい。総数が上記範囲未満であると、略球体であるというゴルフボール1の本来的特徴が維持されえないおそれがある。この観点から、総数は260個以上がより好ましく、280個以上がさらに好ましく、300個以上が特に好ましい。総数が上記範囲を超えると、抗力係数(Cd)が大きくなって飛距離が不十分となるおそれがある。この観点から、総数は480個以下がより好ましく、460個以下が特に好ましい。
【0058】
ディンプル5の寸法は、ゴルフボール1が実測されることで求められる。ゴルフボール1は表面にペイント層を備えているのが一般的であり、このペイント層の影響で寸法の正確な実測に困難を伴うことがある。本発明では、便宜上ペイント処理前のゴルフボール1が実測されてもよく、ペイント層が除去された後のゴルフボールの寸法が実測されてもよい。ペイント層がない状態でのディンプル総容積Vは435mm3以上が好ましく、465mm3以上がより好ましく、485mm3以上が特に好ましい。ペイント層がない状態でのディンプル総容積Vは、595mm3以下が好ましく、565mm3以下がより好ましく、535mm3以下が特に好ましい。
【0059】
図1のゴルフボール1のコア2は単一層からなるが、2以上の層からなるコア2が用いられてもよい。コア2と中間層3との間に他の中間層3が設けられてもよい。
【0060】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
【0061】
[実施例1]
ポリブタジエン(ジェイエスアール社の商品名「BR11」)100部、アクリル酸亜鉛20質量部、酸化亜鉛10質量部、ジクミルパーオキサイド0.8質量部及び硫酸バリウム適量を密閉式混練機で混練し、ゴム組成物を得た。このゴム組成物を球状キャビティを備えた成形型に投入し、155℃に20分間保持して、直径が36.45mmであるコアを得た。なお、ゴルフボールの質量が45.4gとなるように、硫酸バリウムの配合量を調整した。このコアの表面硬度Hrは72であり、比重Drは1.16であり、圧縮変形量は4.46mmであった。
【0062】
次に、アイオノマー樹脂(三井デュポンポリケミカル社の商品名「ハイミラン1555」)70質量部、他のアイオノマー樹脂(三井デュポンポリケミカル社の商品名「ハイミランAM7316」)30質量部、二酸化チタン2質量部及び硫酸バリウム10質量部を混練し、樹脂組成物を得た。一方、球状キャビティを備えた成形型にコアを投入し、このコアの周りに加熱によって溶融した樹脂組成物を射出して、厚みが1.55mmの中間層を成形した。この中間層の表面硬度Hmは80であり、比重Dmは1.05であった。
【0063】
次に、アイオノマー樹脂(三井デュポンポリケミカル社の商品名「ハイミラン1605」)60質量部、他のアイオノマー樹脂(三井デュポンポリケミカル社の商品名「ハイミラン1557」)40質量部、二酸化チタン2質量部及び硫酸バリウム5質量部を混練し、樹脂組成物を得た。一方、球状キャビティを備えた成形型にコア及び中間層からなる球体を投入し、この球体の周りに加熱によって溶融した樹脂組成物を射出して、厚みが1.6mmのカバーを成形した。カバーの形成と同時に、ディンプルが形成された。ディンプルパターンは、図2及び図3に示された通りである。このカバーのショアD硬度Hcは61であり、比重Dcは1.01であった。このカバーの周りに既知の手段にて塗装を施し、実施例1のゴルフボールを得た。このゴルフボールのディンプル総容積Vは504mm3であった。
【0064】
[実施例3及び4並びに比較例4及び5]
カバー成形用の金型を変更し、ディンプル総容積Vを下記の表1及び表2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例3及び4並びに比較例4及び5のゴルフボールを得た。ディンプル総容積Vの変更は、ディンプル深さの増大によって達成した。従って、実施例3及び4並びに比較例4及び5のゴルフボールにおけるディンプルパターン及びディンプル直径は、それぞれ実施例1のゴルフボールのディンプルパターン及びディンプル直径と同一である。
【0065】
[実施例5並びに比較例3及び6]
中間層における硫酸バリウムの配合量を下記の表1及び表2に示される通りとし、中間層の比重Dm及び比(Dm/Dc)を下記の表1及び表2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例5並びに比較例3及び6のゴルフボールを得た。
【0066】
[実施例2及び6並びに比較例2及び7]
中間層におけるアイオノマー樹脂の比率を変更し、中間層の表面硬度Hm及び比(Hm/Hr)を下記の表1及び表2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2及び6並びに比較例2及び7のゴルフボールを得た。
【0067】
[実施例7及び比較例1]
カバーにおける硫酸バリウムの配合量を下記の表1及び表2に示される通りとし、カバーの比重Dc及び比(Dm/Dc)を下記の表1及び表2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例7及び比較例1のゴルフボールを得た。
【0068】
[飛距離テスト]
スイングマシン(ツルテンパー社製)に、メタルヘッドを備えたドライバー(前述の「XXIO W#1」)を装着した。そして、ヘッド速度が45m/secとなるようにマシン条件を設定し、ゴルフボールを打撃して、初期スピン速度及び飛距離(発射地点から落下地点までの距離)を測定した。20回の測定の平均値が、下記の表1及び表2に示されている。
【0069】
[打球感の評価]
上級ゴルファー10名にメタルヘッドが装着されたドライバーを持たせ、ゴルフボールを打撃させた。そして、打球感を評価させた。10名のゴルファーのうち打球感がよいと答えたゴルファーが8名以上のものを「◎」とし、6名以上7名以下のものを「○」とし、4名以上5名以下のものを「△」とし、3名以下のものを「×」とした。この結果が、下記の表1及び表2に示されている。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
表1及び表2から明らかなように、各実施例のゴルフボールは飛行性能と打球感との両方に優れている。これらの評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
【0073】
【発明の効果】
以上説明されたように、本発明のゴルフボールは飛行性能と打球感との両方に優れている。このゴルフボールは、これを打撃するゴルファーに爽快感を与え、かつスコアの向上に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかるゴルフボールが示された模式的断面図である。
【図2】図2は、図1のゴルフボールが示された拡大平面図である。
【図3】図3は、図1のゴルフボールが示された拡大正面図である。
【図4】図4は、図1のゴルフボールの一部が示された模式的断面図である。
【符号の説明】
1・・・ゴルフボール
2・・・コア
3・・・中間層
4・・・カバー
5・・・ディンプル
A・・・Aディンプル
B・・・Bディンプル
C・・・Cディンプル
D・・・Dディンプル
Claims (7)
- ソリッドゴムからなる球状のコアと、このコアの外側に位置する中間層と、この中間層に積層されたカバーとを備えており、
JIS−C型硬度計で測定されたコアの表面硬度Hrが65以上82以下であり、
JIS−C型硬度計で測定された中間層の表面硬度Hmが72以上90以下であり、
コアの表面硬度Hrに対する中間層の表面硬度Hmの比(Hm/Hr)が0.95以上1.20以下であり、
カバーが、100質量部の基材樹脂と、1質量部以上5質量部以下の二酸化チタンと、5質量部以上10質量部以下の硫酸バリウムとを含む樹脂組成物からなり、
カバーの比重Dcが1.00以上1.20以下であり、
カバーの比重Dcに対する中間層の比重Dmの比(Dm/Dc)が1.02以上1.15以下であり、
カバーの表面に多数のディンプルが形成されており、
これらのディンプルの総容積Vが420mm3以上580mm3以下であるゴルフボール。 - 上記カバーの比重Dcが1.05以上である請求項1に記載のゴルフボール。
- 上記中間層が熱可塑性樹脂組成物からなり、この熱可塑性樹脂組成物が二酸化チタンと硫酸バリウムとを含んでおり、二酸化チタンの配合量が基材樹脂100質量部に対して1質量部以上5質量部以下であり、硫酸バリウムの配合量が基材樹脂100質量部に対して5質量部以上20質量部以下である請求項1又は請求項2に記載のゴルフボール。
- 上記中間層の比重Dmが1.03以上である請求項3に記載のゴルフボール。
- 慣性モーメントが81以上である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のゴルフボール。
- 慣性モーメントが82以上である請求項5に記載のゴルフボール。
- 98Nの初荷重がかかった状態から1274Nの終荷重がかかった状態までの上記コアの圧縮変形量が4.20mm以上4.45mm以下である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のゴルフボール。
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