JP4508317B2 - ジメチルスルホキシド含有排水の処理方法及び処理装置 - Google Patents

ジメチルスルホキシド含有排水の処理方法及び処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジメチルスルホキシド含有排水の処理方法及び処理装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、半導体製造工場などにおいて発生する有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水について、共存有機物を酸化することなく、ジメチルスルホキシドを選択的に酸化してジメチルスルホンとすることができるジメチルスルホキシド含有排水の処理方法及び処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ジメチルスルホキシドを処理する方法として、好気性条件下で生物分解する方法が知られている。この方法によると、生物処理槽で嫌気条件となった一部から毒性悪臭物質であるメチルメルカプタンヤ硫化水素などが発生する。この対策として、あらかじめジメチルスルホキシドを酸化してジメチルスルホンやメタンスルホン酸などとしたのちに生物分解する方法があり、この方法によれば生物処理槽で嫌気反応がおこっても、毒性悪臭物質の発生を抑えることができる。
ジメチルスルホキシドの物理化学的な酸化処理方法としては、フェントン処理酸化法や、オゾン酸化法、過酸化水素酸化法、紫外線照射酸化法などを単独で、あるいは組み合わせて用いて酸化する方法がある。しかし、フェントン処理酸化法によると、処理にあたって大量の鉄スラッジが発生するという問題がある。また、オゾン酸化法、過酸化水素酸化法、紫外線照射酸化法によると、ジメチルスルホキシド以外の有機物、例えば、イソプロピルアルコールなどが共存する場合、酸化剤が共存有機物の酸化に消費されてしまい、見かけ上ジメチルスルホキシドのジメチルスルホンへの酸化反応が阻害され、効率的にジメチルスルホキシドを酸化することができない。このために、高濃度の有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水を物理化学的に酸化処理しようとする場合、あらかじめ共存する有機物を除去する前処理を必要とした。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、半導体製造工場などにおいて発生する有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水について、共存有機物を酸化することなく、ジメチルスルホキシドを選択的に酸化してジメチルスルホンとすることができるジメチルスルホキシド含有排水の処理方法及び処理装置を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ジメチルスルホキシド含有排水のpHを9以上として過酸化水素を添加することにより、共存する有機物が酸化されることなく、ジメチルスルホキシドが選択的に酸化されてジメチルスルホンとなることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水の処理方法において、排水のpHを9〜14に調整して過酸化水素水を添加することにより、共存有機物を酸化することなくジメチルスルホキシドを選択的にジメチルスルホンに酸化することを特徴とするジメチルスルホキシド含有排水の処理方法、
(2)有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水の温度を40〜90℃に調整する第1項記載のジメチルスルホキシド含有排水の処理方法、
(3)有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水と過酸化水素含有排水を混合し、アルカリを添加して混合排水のpHを9〜14に調整して、共存有機物を酸化することなくジメチルスルホキシドを選択的にジメチルスルホンに酸化することを特徴とするジメチルスルホキシド含有排水の処理方法、
(4)有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水のpHを9〜14に調整する機構と、過酸化水素水を添加する機構を有することを特徴とする有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水中のジメチルスルホキシドの選択的酸化処理装置、
(5)有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水の温度を40〜90℃に調整する機構を有する第4項記載の有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水中のジメチルスルホキシドの選択的酸化処理装置、及び、
(6)有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水と過酸化水素含有排水を混合する機構と、混合排水のpHを9〜14に調整する機構と温度を40〜90℃に調整する機構を有することを特徴とする有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水中のジメチルスルホキシドの選択的酸化処理装置、
を提供するものである。
さらに、本発明の好ましい態様として、
(7)過酸化水素水中の過酸化水素とジメチルスルホキシド含有排水中のジメチルスルホキシドのモル比が、1:1〜3:1である第1項記載のジメチルスルホキシド含有排水の処理方法、及び、
(8)過酸化水素含有排水中の過酸化水素とジメチルスルホキシド含有排水中のジメチルスルホキシドのモル比が、1:1〜3:1である第3項記載のジメチルスルホキシド含有排水の処理方法、
を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のジメチルスルホキシド含有排水の処理方法の第1の態様においては、排水のpHを9〜14、より好ましくは10〜12に調整して過酸化水素水を添加する。本発明方法によれば、ジメチルスルホキシドと他の有機物が共存する場合であっても、ジメチルスルホキシドが選択的に酸化され、ジメチルスルホキシドを生物処理の容易なジメチルスルホンに効果的に変換することができる。排水のpHが9未満であると、ジメチルスルホキシドの酸化反応速度が遅く、ジメチルスルホキシドの効果的な除去が困難となるおそれがある。排水のpHが14を超えると、過酸化水素が自己分解しやすくなり、過酸化水素の利用効率が低下するおそれがある。
本発明方法により、共存する有機物を酸化することなく、ジメチルスルホキシドを選択的に酸化してジメチルスルホンに変換することができるのは、次のような機構によるものと考えられる。すなわち、過酸化水素H22は、水中ではごく微弱な二塩基酸として存在し、水素イオンH+とヒドロペルオキシイオンHO2 -とに解離して、式[1]に示す平衡が保たれる。20℃における解離定数K=1.5×10-12である。
22 ⇔ H+ + HO2 - …[1]
したがって、pHが低いときは、水中のヒドロペルオキシイオンの濃度は低く、pHが高くなると、水中のヒドロペルオキシイオンの濃度は高くなる。
水中のヒドロペルオキシイオンは、式[2]に示すように互いに反応して自己分解する。
2HO2 - → 2OH- + O2 …[2]
また、ヒドロペルオキシイオンは、触媒やオゾンO3の存在下でヒドロキシルラジカル・OHを生成する。
HO2 - + O3 → ・OH + O2 - + O2 …[3]
通常、有機物の酸化分解は、有機物とヒドロキシラジカルの反応によって起こる。しかし、ジメチルスルホキシドのジメチルスルホンへの酸化には、式[1]で生成するヒドロペルオキシイオンが有効であり、さらに、ヒドロペルオキシイオンは、他の有機物とはほとんど反応しない。このために、ジメチルスルホキシド含有排水のpHを9以上に調整して過酸化水素水を添加し、ヒドロキシルラジカルの生成を抑えて、排水中のヒドロペルオキシイオンの濃度を高めることにより、排水中のジメチルスルホキシドを選択的に酸化してジメチルスルホンとすることができる。
【0006】
本発明方法において、過酸化水素水の添加量は、過酸化水素水とジメチルスルホキシドのモル比が1:1〜3:1であることが好ましい。過酸化水素とジメチルスルホキシドのモル比が1:1未満であると、ジメチルスルホキシドの酸化が十分に進行しないおそれがある。過酸化水素とジメチルスルホキシドのモル比3:1以下で十分な酸化反応が起こり、通常はモル比3:1を超える過酸化水素は不要である。ジメチルスルホキシド含有排水中のジメチルスルホキシド濃度をあらかじめ分析し、過酸化水素水の添加量を選定することができる。
本発明方法においては、ジメチルスルホキシド含有排水の温度を40〜90℃に調整することが好ましく、50〜70℃に調整することがより好ましい。ジメチルスルホキシド含有排水を加熱して反応温度を40〜90℃とすることにより、ジメチルスルホキシドの酸化反応速度を高めて、ジメチルスルホキシドの除去率を向上することができる。反応温度が40℃未満であると、ジメチルスルホキシドの酸化反応に長時間を要するおそれがある。反応温度が90℃を超えると、過酸化水素の自己分解速度が大となり、過酸化水素が無駄に失われるおそれがある。
本発明のジメチルスルホキシド含有排水の処理方法の第2の態様においては、ジメチルスルホキシド含有排水と過酸化水素含有排水を混合し、混合排水のpHを9〜14、より好ましくは10〜12に調整する。混合排水のpHを9〜14に調整することにより、ジメチルスルホキシド含有排水のpHを9〜14に調整して過酸化水素水を添加した場合と同様に、排水中のヒドロペルオキシイオンの濃度が高くなり、共存する有機物が酸化されることなく、ジメチルスルホキシドが選択的に酸化されてジメチルスルホンに変換される。本態様は、ジメチルスルホキシド含有排水と過酸化水素含有排水の両者が排出される半導体工場などにおいて、特に好適に実施することができる。過酸化水素含有排水中の過酸化水素と、ジメチルスルホキシド含有排水中のジメチルスルホキシドは、モル比で1:1〜3:1であることが好ましい。過酸化水素含有排水中の過酸化水素の量が不足する場合は、過酸化水素含有排水の混合と過酸化水素水の添加を併用することができる。本態様によれば、過酸化水素含有排水を有効に利用し得るのみならず、過酸化水素含有排水の処理費を節減することができる。
【0007】
本発明のジメチルスルホキシド含有排水の処理装置の第1の態様は、ジメチルスルホキシド(DMSO)含有排水のpHを9〜14に調整する機構と、過酸化水素水を添加する機構を有するものである。さらに、本発明装置は、ジメチルスルホキシド含有排水の温度を40〜90℃に調整する機構を有することが好ましい。図1は、本発明装置の一態様の系統図である。撹拌機1を備えた反応槽2に、ジメチルスルホキシド含有排水が導入される。反応槽にはpHセンサー3が設けられ、pHセンサーから制御器4に信号が送られ、さらに制御器からポンプ5に信号が送られて、反応槽中のジメチルスルホキシド含有排水のpHが9〜14の間の所定の値となるように、アルカリ貯槽6に貯留されたアルカリが反応槽に供給される。過酸化水素水は、ジメチルスルホキシド含有排水中のジメチルスルホキシドの量に応じて、所定量の過酸化水素が反応槽に添加されるように、ポンプ7により供給される。また、反応槽には温度センサー8が設けられ、温度センサーから制御器9に信号が送られ、さらに制御器から調節弁10に信号が送られて、反応槽中のジメチルスルホキシド含有排水の温度が40〜90℃の間の所定の値となるように、蒸気が反応槽に供給される。
ジメチルスルホキシド含有排水のpHを9〜14に調整するためのアルカリ添加機構には特に制限はなく、例えば、pHが所定の値となるようにあらかじめポンプの吐出流量を調整して一定量を注入する機構とすることができ、反応槽にpHセンサーを設け、その計測結果に基づいてポンプの起動と停止により制御する機構とすることもでき、ポンプの代わりにアルカリを反応槽へ導入するための自動弁を配管上に設けて弁を開閉制御することもでき、さらに、自動弁の代わりに調節弁を設けpHセンサーによるPID制御をすることもできる。これらの機構の中で、pHセンサーを用いてポンプの起動と停止により制御する機構は、設備費が安価で、制御が容易なので、特に好適に用いることができる。
過酸化水素水を添加する機構に特に制限はなく、例えば、過酸化水素水貯槽より過酸化水素水ポンプを使用して反応槽に添加する機構とすることができる。過酸化水素水の添加量は、ジメチルスルホキシド含有排水中のジメチルスルホキシドの濃度をあらかじめ分析し、反応槽内における過酸化水素とジメチルスルホキシドのモル比が1:1〜3:1になるような添加量を算出し、その算出結果に基づいた注入量を一定注入することが好ましい。
ジメチルスルホキシド含有排水の温度を40〜90℃に調整する機構に特に制限はなく、例えば、温度センサーと制御器と調節弁を用いて、反応槽に供給する蒸気の量を制御する機構とすることができ、ジャケット付きの反応槽を用いて熱媒体により加熱する機構とすることもでき、あるいは、電気的に加熱する機構とすることもできる。
本発明装置においては、必要に応じて、反応速度を向上させるための触媒又は触媒添加装置、過酸化水素の濃度を監視するための過酸化水素濃度計又は酸化還元電位計、反応速度を向上させるための電磁波装置、超音波発振器、加圧装置などを設けることができる。
【0008】
本発明のジメチルスルホキシド含有排水の処理装置の第2の態様は、ジメチルスルホキシド(DMSO)含有排水と過酸化水素(H22)含有排水を混合する機構と、混合排水のpHを9〜14に調整する機構を有するものである。図2は、本発明装置の他の態様の系統図である。撹拌機11を備えた反応槽12に、ジメチルスルホキシド含有排水と過酸化水素含有排水が導入され、撹拌により混合される。反応槽にはpHセンサー13が設けられ、pHセンサーから制御器14に信号が送られ、さらに制御器からポンプ15に信号が送られて、反応槽中の混合排水のpHが9〜14の間の所定の値となるように、アルカリ貯槽16に貯留されたアルカリが反応槽に供給される。また、反応槽には温度センサー17が設けられ、温度センサーから制御器18に信号が送られ、さらに制御器から調節弁19に信号が送られて、反応槽中の混合排水の温度が40〜90℃の間の所定の値となるように、蒸気が反応槽に供給される。
本態様においては、過酸化水素含有排水とジメチルスルホキシド含有排水は、各排水に含まれる過酸化水素とジメチルスルホキシドの濃度を分析し、反応槽内における過酸化水素とジメチルスルホキシドのモル比が1:1〜3:1になるように混合することが好ましい。ジメチルスルホキシド含有排水と過酸化水素含有排水の混合比率の調整手段に特に制限はなく、例えば、各排水を反応槽に導入するための配管にそれぞれ流量計と流量調節弁を設け、各排水の導入流量を調節することができ、各排水を反応槽の前段で別々に貯留するタンクを設け、各タンクからポンプにより反応槽へ各排水を導入する際に、ポンプの稼働時間を制御して、各排水の導入量を制御することもでき、あるいは、各排水を反応槽の前段で別々に貯留するタンクを設け、各タンクからポンプにより反応槽へ各排水を導入する際に、反応槽に設けた水位検出器により各ポンプの起動と停止を制御して、各排水の導入量を制御することもできる。
【0009】
図3は、本発明装置の他の態様の系統図である。本態様においては、反応槽20の前段にジメチルスルホキシド(DMSO)含有排水貯留タンク21と過酸化水素(H22)含有排水貯留タンク22が設けられ、各タンクからポンプ23及び24により反応槽へ各排水が導入される。反応槽には、受入開始レベルL、ジメチルスルホキシド含有排水受入レベルM及び過酸化水素含有排水受入レベルHに水位検出器が設けられている。処理水を排出して水位が受入開始レベルLまで下がると、ジメチルスルホキシド含有排水ポンプが起動して、ジメチルスルホキシド含有排水が反応槽に導入される。ジメチルスルホキシド含有排水が導入され、水位がジメチルスルホキシド含有排水受入レベルMに達すると、ジメチルスルホキシド含有排水ポンプが停止し、過酸化水素含有排水ポンプが起動して、過酸化水素含有排水が反応槽に導入される。過酸化水素含有排水が導入され、水位が過酸化水素含有排水受入レベルHに達すると過酸化水素含有排水ポンプが停止する。
ジメチルスルホキシド含有排水と過酸化水素含有排水の混合排水のpHを9〜14に調整するためのアルカリ添加機構には特に制限はなく、例えば、pHが所定の値となるようにあらかじめポンプの吐出流量を調整して一定量を注入する機構とすることができ、反応槽にpHセンサーを設け、その計測結果に基づいてポンプの起動と停止により制御する機構とすることもでき、ポンプの代わりにアルカリを反応槽へ導入するための自動弁を配管上に設けて弁を開閉制御することもでき、さらに、自動弁の代わりに調節弁を設けpHセンサーによるPID制御をすることもできる。これらの機構の中で、pHセンサーを用いてポンプの起動と停止により制御する機構は、設備費が安価で、制御が容易なので、特に好適に用いることができる。
本態様の装置においては、ジメチルスルホキシド含有排水と過酸化水素含有排水の混合排水の温度を40〜90℃に調整する機構を設けることができる。混合排水の温度を40〜90℃に調整する機構に特に制限はなく、例えば、温度センサーと制御器と調節弁を用いて、反応槽に供給する蒸気の量を制御する機構とすることができ、ジャケット付きの反応槽を用いて熱媒体により加熱する機構とすることもでき、あるいは、電気的に加熱する機構とすることもできる。
本発明方法及び装置によれば、ジメチルスルホキシドと他の共存する有機物を含有する排水、例えば、高濃度のイソプロピルアルコールを含有するジメチルスルホキシド含有排水を処理して、共存する有機物を酸化分解することなく、ジメチルスルホキシドを選択的に酸化してジメチルスルホンとすることができるので、ジメチルスルホキシド含有排水を生物処理する際の前処理において、共存する有機物を除去する必要がなく、少ないエネルギーと薬品で処理することができ、装置の単純化とコストの低減を実現することができる。
【0010】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1
図1に示す装置を用いて、ジメチルスルホキシド3,500mg/L、イソプロピルアルコール3.0重量%、pH6.0の水質を有するジメチルスルホキシド含有排水の処理を行った。
反応槽にジメチルスルホキシド含有排水12m3を入れ、スチームを吹き込んで60℃に昇温し、水酸化ナトリウム水溶液を供給して、pHを10.0に調整した。次いで、35重量%過酸化水素水100kgを添加し、60℃を保ったまま1時間撹拌することにより、酸化処理を行った。
処理水の水質は、過酸化水素0.0重量%、ジメチルスルホキシド0mg/L、ジメチルスルホン4,200mg/L、メタンスルホン酸10mg/L、イソプロピルアルコール3.0重量%、pH10.0であった。
実施例1における排水及び処理水の水質を、第1表に示す。
【0011】
【表1】
Figure 0004508317
【0012】
第1表に見られるように、処理水中にジメチルスルホキシドは含まれず、ジメチルスルホキシド含有排水中のジメチルスルホキシドは、ごく少量のメタンスルホン酸のほか、ほぼ全量がジメチルスルホンに酸化されている。また、ジメチルスルホキシド含有排水中のイソプロピルアルコールの濃度と、処理水中のイソプロピルアルコールの濃度が等しいことから、イソプロピルアルコールは酸化されず、ジメチルスルホキシドのみが選択的に酸化されていることが分かる。
実施例2
図2に示す装置を用いて、ジメチルスルホキシド含有排水の処理を行った。
反応槽にジメチルスルホキシド含有排水10m3/hと過酸化水素含有排水3m3/hを導入し、処理水13m3/hを抜き出した。反応槽中の水量は13m3なので、反応時間は1時間である。
ジメチルスルホキシド含有排水の水質は、ジメチルスルホキシド3,500mg/L、イソプロピルアルコール3.0重量%、pH6.0であった。過酸化水素含有排水の水質は、過酸化水素1.0重量%、硫酸1,000mg/L、pH2.2であった。
反応槽内に設けたpHセンサーにより混合排水のpHを測定し、制御器よりポンプに信号を送って水酸化ナトリウム水溶液の供給量を制御し、混合排水のpHを10.0に保った。また、反応槽内に設けた温度センサーにより混合排水の温度を測定し、制御器より調節弁に信号を送って蒸気の供給量を制御し、混合排水の温度を60℃に保った。
反応槽より抜き出した処理水の水質は、過酸化水素0.0重量%、ジメチルスルホキシド0mg/L、ジメチルスルホン3,200mg/L、メタンスルホン酸8mg/L、イソプロピルアルコール2.3重量%、pH10.0であった。
実施例2における各排水及び処理水の水質を、第2表に示す。
【0013】
【表2】
Figure 0004508317
【0014】
第2表に見られるように、処理水中にジメチルスルホキシドは含まれず、ジメチルスルホキシド含有排水中のジメチルスルホキシドは、ごく少量のメタンスルホン酸のほか、ほぼ全量がジメチルスルホンに酸化されている。また、導入されたジメチルスルホキシド含有排水中のイソプロピルアルコールの総量と、抜き出された処理水中のイソプロピルアルコールの総量がほぼ等しいことから、イソプロピルアルコールはほとんど酸化されず、ジメチルスルホキシドが選択的に酸化されていることが分かる。
実施例3
ジメチルスルホキシド含有水のpHと、ジメチルスルホキシド除去率の関係をしらべた。
ジメチルスルホキシド5.00gに水を加えて全量を1Lとし、塩酸によりpHを2に調整した。この溶液に35重量%過酸化水素水12.5gを加え、60℃で10分撹拌したのち、ジメチルスルホキシドの濃度を分析した。ジメチルスルホキシドの濃度は4.76g/Lであり、ジメチルスルホキシドの除去率4.8%であった。
塩酸又は水酸化ナトリウム水溶液によりpHを3〜14に調整して、同じ操作を繰り返した。pH9のとき、ジメチルスルホキシドの濃度3.90g/L、除去率22.0%、pH10のとき、ジメチルスルホキシドの濃度3.00g/L、除去率40.0%、pH11のとき、ジメチルスルホキシドの濃度0.96g/L、除去率80.8%、pH12のとき、ジメチルスルホキシドの濃度0.12g/L、除去率97.6%であった。
実施例3におけるpHとジメチルスルホキシドの濃度及び除去率の関係を、第3表に示す。
【0015】
【表3】
Figure 0004508317
【0016】
第3表に見られるように、ジメチルスルホキシドを含有する水が酸性である場合は、過酸化水素水を加えてもジメチルスルホキシドの酸化はあまり進まないが、ジメチルスルホキシド含有水のpHが9以上になると、効果的に酸化が起こってジメチルスルホキシドが除去されることが分かる。
【0017】
【発明の効果】
本発明方法及び装置によれば、有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水であっても、共存有機物を酸化することなく、ジメチルスルホキシドを選択的に酸化してジメチルスルホンとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明装置の一態様の系統図である。
【図2】図2は、本発明装置の他の態様の系統図である。
【図3】図3は、本発明装置の他の態様の系統図である。
【符号の説明】
1 撹拌機
2 反応槽
3 pHセンサー
4 制御器
5 ポンプ
6 アルカリ貯槽
7 ポンプ
8 温度センサー
9 制御器
10 調節弁
11 撹拌機
12 反応槽
13 pHセンサー
14 制御器
15 ポンプ
16 アルカリ貯槽
17 温度センサー
18 制御器
19 調節弁
20 反応槽
21 ジメチルスルホキシド含有排水貯留タンク
22 過酸化水素含有排水貯留タンク
23 ポンプ
24 ポンプ

Claims (6)

  1. 有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水の処理方法において、排水のpHを9〜14に調整して過酸化水素水を添加することにより、共存有機物を酸化することなくジメチルスルホキシドを選択的にジメチルスルホンに酸化することを特徴とするジメチルスルホキシド含有排水の処理方法。
  2. 有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水の温度を40〜90℃に調整する請求項1記載のジメチルスルホキシド含有排水の処理方法。
  3. 有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水と過酸化水素含有排水を混合し、アルカリを添加して混合排水のpHを9〜14に調整して、共存有機物を酸化することなくジメチルスルホキシドを選択的にジメチルスルホンに酸化することを特徴とするジメチルスルホキシド含有排水の処理方法。
  4. 有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水のpHを9〜14に調整する機構と、過酸化水素水を添加する機構を有することを特徴とする有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水中のジメチルスルホキシドの選択的酸化処理装置。
  5. 有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水の温度を40〜90℃に調整する機構を有する請求項4記載の有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水中のジメチルスルホキシドの選択的酸化処理装置。
  6. 有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水と過酸化水素含有排水を混合する機構と、混合排水のpHを9〜14に調整する機構と温度を40〜90℃に調整する機構を有することを特徴とする有機物が共存するジメチルスルホキシド含有排水中のジメチルスルホキシドの選択的酸化処理装置。
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