JP4505887B2 - 作業車両 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、トラクタやコンバインといった農業用作業車両や建築、運搬用の作業車両の構成に関する。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】
従来、トラクタ等では、車体に設けた作業機と、この作業機を昇降操作する作業機昇降用油圧シリンダとを備えると共に、作業機近傍のフェンダー部にはスイッチ式の操作具を設け、この操作具により前記作業機昇降用油圧シリンダを駆動し作業機を昇降するものが知られている。
【0003】
しかしながら、前記車両の作業部を各種作業に応じて取り替えたり、ホース等を使って洗浄する場合は、作業部の高さ、または姿勢を変更すると同時に、取付位置や洗浄位置を変えるべく車両の前後位置を移動する必要が生じる為、作業者は何度も操縦席側(車内)と作業部側(車外)とを往復する煩わしさが有った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記課題を鑑みて、作業車両を以下のように構成した。即ち、請求項1の発明では、エンジン1の回転動力を正転若しくは逆転に切り替えて走行装置2へ伝達する前後進切替装置3と、この前後進切替装置3を切替え操作する前後進切替用アクチュエータ4F,4Rと、車体に設けた作業部5と、この作業部5を昇降操作する作業機昇降用アクチュエータ6とを備えると共に、車両外部の作業部近傍には操作具7A,7Bを設け、この操作具7A,7Bにより同操作具7A,7Bの操作対象を、前記前後進切替用アクチュエータ4F,4R若しくは作業機昇降用アクチュエータ6とし、該前後進切替用アクチュエータ4F,4Rと作業機昇降用アクチュエータ6を適宜切り替えて作動させる切替手段を設けたことを特徴とする作業車両とした。
【0005】
また、請求項2の発明では、前記操作具7A,7Bは、上下または左右一対に配置したスイッチにより構成し、両スイッチが同時に押込み操作されたことを検出することで、両操作具7A,7Bの操作対象を、少なくとも前後進切替用アクチュエータ4F,4Rと作業機昇降用アクチュエータ6を含む車両に搭載しているアクチュエータを順に切り替える構成としたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両とした。
【0006】
また、請求項3の発明では、前記操作具(7A,7B)により前後進切替用アクチュエータ(4F,4R)を作動させる時には、車両の高速走行を牽制する牽制手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の作業車両とした。
【0007】
削除
【0008】
【発明の効果】
以上のように構成した請求項1の作業車両では、車両外部の作業部近傍に設けた操作具7A,7Bにより、車両の前後進操作を行えることができるので、作業部5の着脱作業や洗浄を行う時に、車上とこの作業部5との間を往復する煩わしさがなくなる。
【0009】
また、共通の操作具7A,7Bによって車両の前後進操作と作業部5の昇降操作を行えるので、夫れ夫れのアクチュエータ4F,4R,6を操作する操作具を設ける構成と比較して、部品点数が削減され、安価な構成とすることができる。
また、請求項2の作業車両では、前記操作具7A,7Bを上下若しくは左右に配置したスイッチにより構成し、両スイッチを同時に押込み操作したときに、このスイッチの操作対象を前後進切替用アクチュエータ4F,4R、作業機昇降用アクチュエータ6、または車両に搭載した他のアクチュエータに切り替える構成としたので、別途アクチュエータ切替用の操作具を設ける構成と比較して、部品点数が削減され、安価な構成とすることができる。
【0010】
また更に、請求項3の作業車両では、車両を前進若しくは後進させる時には、高速走行を牽制するので、前述のような作業部の着脱作業や洗浄時の安全性を損なうことがない。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を作業車両である農業用トラクタ(以下、トラクタ10)について説明する。
トラクタ10は、図1に示すように、車体前部のボンネット11内にエンジン1を設け、このエンジン1の後部に主クラッチ12を内装するクラッチハウジング、前後進切替装置3及びギヤ式変速装置13,14を内装するミッションケース15を一体的に連結して設けている。そして、エンジン1の回転動力を、前記主クラッチ12や前後進切替装置3及びギヤ式変速装置13,14等を介して、トラクタ10の走行装置である前輪2F、または前後輪2F,2Rへ伝達して走行する構成となっている。
【0012】
トラクタ10の操縦席12周辺に付いて説明する。
前記エンジン1の後方には、各種計器を備えたハンドルポスト18を設け、このメータパネル後方に前記前輪2Fを操向するステアリングハンドル16を突出して設けている。そしてこのステアリング16を支持するシャフトには、車体の旋回操作を検出する手段であるハンドル切角センサ17を設けている。また、ハンドルポスト18の側方には、作業機昇降用ワンタッチレバー20を設け、このレバー20の回動基部に上下操作を検出するリミットスイッチ21を設け、同スイッチ21をONする毎に、後述する作業部となるロータリ作業機5を作業位置から非作業位置まで、若しくは非作業位置から作業位置まで連続的に昇降する構成となっている。
【0013】
また更に、前記ハンドルポスト18の上面からは、車体の進行方向を前後進切り替える前後進切替レバー22を突出して設け、このレバー22回動基部に前進用リミットスイッチ23F、及び後進用リミットスイッチ23Rを設けている。これにより、前後進切替レバー22が前方へ操作されると前進用リミットスイッチ23FがONされ、コントローラ8の通電指令を介して前進用クラッチ4Fが入となり車両が前進可能な状態となる。一方、前後進切替レバー22が後方へ操作されると後進用リミットスイッチ23RがONされ、コントローラ8の通電指令を介して後進用クラッチ4Rが入となり車両が後進可能な状態となる。
【0014】
操縦席25の側方には、作業機昇降用レバー26や前記変速装置13,14を切り替える変速レバー27等を突出して設け、前記作業機昇降用レバー26の回動基部には、この操作位置を検出するポテンショメータ28を設けている。また、変速レバー27は、この回動操作をリンク機構を介して前記副変速装置14のシフタへ伝達して変速位置を切替えると共に、レバー把持部には、前記主変速装置13の変速位置を1ずつアップ若しくはダウン操作する上下一対の変速スイッチ(変速アップスイッチ29A,変速ダウンスイッチ29B)を設け、これらスイッチ29A(29B)の押し操作によりコントローラ8の通電指令を介して前記主変速装置13の変速位置を切り替える構成となっている。
【0015】
そして、これらレバーガイド近傍には、旋回制御スイッチ30やローリング制御入切スイッチ31等の各種設定器を設け、これらの設定信号を前記操縦席17下方の制御手段であるコントローラ8へ送信する構成となっている。
前記ミッションケース35の上部には、作業機昇降用アクチュエータである作業機昇降用油圧シリンダ6を内装したシリンダーケース15を設け、前記シリンダ6のピストンを伸縮することにより同ケース15の左右に支持したリフトアーム37を上下回動し、これに連結した各種作業機(図中、ロータリ作業機5)を昇降する構成となっている。また、前記リフトアーム37の一方には、ロータリ作業機5の高さを検出するリフトアーム角センサ38を設け、前記作業機昇降用レバー26のポテンショメータ28の検出位置と、リフトアーム37の設定角度とが一致するように、前記コントローラ8により油圧回路内の作業機上昇用、若しくは下降用の比例圧力制御弁が開放される構成となっている。
【0016】
また、車体後部には、作業部の高さ及び左右傾斜姿勢を変更可能な連結機構として、トップリンク40と左右ロワーリンク41からなる三点リンク機構を設け、前記左側のリフトアーム37先端部とロワーリンク41をロッド42にて連結し、右側のリフトアーム37先端部とロアーリンク41とを作業機の左右傾斜姿勢を変更する手段であるローリング用油圧シリンダ43を介して連結し、ロータリ作業機5の右側を上下することで全体の左右傾斜姿勢を変更する構成となっている。
【0017】
そして、前記ローリング用油圧シリンダ43にはこのピストン伸縮量を検出するストロークセンサ44を併設して設け、前記ローリング制御入切スイッチ31が「入」のときに、車体に設けた水平センサ45の検出値に応じて作業機5が水平に、または任意の角度を維持するように前記コントローラ8の通電指令を介し油圧回路内の切替制御弁を切り替える構成となっている。
【0018】
次にトラクタ10の車外から操作する操作具について説明する。
操作具は、左右一対のスイッチ式操作具(第一スイッチ7Aと第二スイッチ7B)から成り、前記作業機5の近傍、凡そ作業機5の昇降状態を確認できるような左右後輪フェンダー46後部に設けている。またこの両スイッチ7A,7Bの側方には、これらスイッチ7A,7Bの操作対象が、現在作業機昇降用油圧シリンダ6である場合に点灯する「(作業機)昇降モード」用ランプ47、前記ローリング用油圧シリンダ43であることを示す「(作業機)ローリングモード」用ランプ48、前記前後進切替装置の各クラッチ4F,4Rであることを示す「前後進モード」用ランプ49を設けている。
【0019】
トラクタ10の動力伝達構成について図3に基づき説明する。
前記エンジン1の回転動力は、主クラッチ12にて断続操作され、動力上手側から順に、前後進切替装置3、主変速装置13、副変速装置14と伝達されて後輪デフ機構50を介して後輪2Rへ伝達する構成となっている。
前後進切替装置3は、前後進切替用アクチュエータである前進用クラッチ4Fと後進用クラッチ4Rを有するパワーシフト式切替装置であり、主クラッチ12から伝達された回転駆動力を、入力軸51から出力軸52へ主変速装置13へ正転、若しくは逆回転で伝達する切替装置である。そして、前記前後進切替レバー22が前方へ操作され前記前進用リミットスイッチ23FがONすると、コントローラ8を介して切替制御弁が切り替えられ、前進用クラッチ4Fのピストン部に圧油が入り、ディスクが圧着する。また、前後進切替レバー22が後方へ操作され、後進用リミットスイッチ23RがONすると、前記切替制御弁が切替えられ、後進用クラッチ4Rのピストン部に圧油が入り、ディスクが圧着する。尚、前記両スイッチ23F,23R共にOFF時には、両クラッチ4F,4Rが「切」となり回転動力は伝達されない状態となる。
【0020】
主変速装置13は、変速用アクチュエータとなる2つの複動式油圧シリンダー(以下、「3−4速」変速用油圧シリンダ53,「1−2速」変速用油圧シリンダ54を有するシンクロメッシュギア式の変速装置である。そして、前記変速レバー27の変速アップスイッチ29A、変速ダウンスイッチ29Bを押込むと、この操作をコントローラ8が検出し、現変速位置から1段ずつアップ、若しくはダウンするよう切替制御弁を切り替えて、2つの油圧シリンダ53,54のいずれか一方のピストンを伸長、若しくは短縮する。これにより入力された回転動力を1速から4速までの噛合いギヤを通じ副変速装置14へ動力を伝達する構成となっている。
【0021】
副変速装置14は、前記変速レバー27をH型ガイドに沿って操作する「H速」から「M速」「L速」「LL速」までの4段変速可能な変速装置であり、リンク機構を介してシフタを動かすスライディングメッシュギヤ式の変速装置となっている。そして、前記主変速装置13から伝達された回転動力を後輪デフ機構50へ伝達する構成となっている。また、前記変速レバー27の回動基部には、トラクタの車速を検出する手段である変速位置センサを設け、ここでは「LL速」を検出する構成となっている。
【0022】
これによりトラクタ10は、第1速(主変速「1速」、副変速「LL速」)から第16速(主変速「4速」、副変速「H速」)までの変速位置を得ることができる構成となっている。
そして、後輪デフ機構50から出力された駆動軸の左右夫れ夫れにはブレーキディスク55を設け、ブレーキペダルの踏込み操作により圧着して後輪ブレーキを制動すると共に、別途設けたブレーキ用油圧シリンダ56のピストン伸縮によっても後輪ブレーキを制動する構成となっている。
【0023】
また、前記前後切替装置3からは、コントローラ8の通電指令によって圧着するPTO入切クラッチ57を設けている。
前記トラクタ10のコントローラ8は、詳しくは図4のように、作業機昇降用コントローラ8aと走行用コントローラ8bとからなり、夫れ夫れ内部に各種信号を処理するCPU、各種制御プログラムを格納するEEPROM、前記信号や設定値を検出するRAM等を備え、通信ラインを介して必要な情報を互いに送受信する構成となっている。
【0024】
そして、作業機昇降用コントローラ8aの入力部には、作業機昇降用レバー26のポテンショメータ28、作業機昇降用ワンタッチレバー20のリミットスイッチ21、リフトアーム角センサ38、ローリング制御入切スイッチ31、車体水平センサ45、ローリング用油圧シリンダ43のストロークセンサ44、そして後輪フェンダー46後端部の第一スイッチ7A、第二スイッチ7B等を接続して設けている。
【0025】
また、作業機昇降用コントローラ8aの出力部には、前記作業機昇降用油圧シリンダ6へ圧油を送油する作業機上昇用、及び下降用の比例圧力制御弁のソレノイド60a,60bと、ローリング用油圧シリンダ43へ圧油を送油する作業機右上げ用、及び右下げ用の切替制御弁のソレノイド61a,61bと、PTO入切用の切替制御弁のソレノイド62a,62b、そして前記フェンダー46部のモード表示ランプ47,48,49を接続して設けている。
【0026】
走行用コントローラ8bの入力部には、前後進切替レバー22のリミットスイッチ23F,23Rと、変速アップ及びダウンスイッチ29A,29B、変速位置センサ32、旋回制御スイッチ30、ステアリング切角センサ17等を接続して設けている。
また、走行用コントローラ8bの出力部には、前進用及び後進用クラッチ4F,4Rを圧着操作する切替制御弁のソレノイド63F,63Rと、主変速装置13の2つのシリンダ53,54を伸縮操作する切替制御弁のソレノイド64a,64b,64c,64dと、左右夫れ夫れの後輪2Rのブレーキ用油圧シリンダ56(56)へ圧油を送る比例圧力制御弁のソレノイド65(65)を接続して設けている。
【0027】
以上のように構成したトラクタ10では、前記フェンダー46部に設けた第一スイッチ7A及び第二スイッチ7Bによりトラクタ10、若しくは作業機5を以下のように駆動する。
最初に、トラクタ10のエンジンキースイッチをONして電源を「入」とすると、前記作業機昇降用コントローラ8aでは、前記各種センサ、設定器の接続状態や設定状態を読み込む。そして、順に車外スイッチ制御、ポジション制御、耕深制御、ローリング制御等を実行してリターンとなる。
【0028】
この発明の車外スイッチ制御では、図6から図9に示すように、最初にSTEP1にて、第一スイッチ7Aと第二スイッチ7Bが同時に押されているかどうか、即ち、操作対象を作業機昇降用油圧シリンダ6かローリング用油圧シリンダ43か、或いは前後進切替用クラッチ4F,4Rかの選択操作があるかどうかを判定し、これがNOであればまず初期モードとして「作業機昇降モード」に設定し、STEP4へ進む。
【0029】
またこの判定がYESであれば、現在の設定モードから次の設定モード、「作業機昇降モード」「作業機ローリングモード」「前後進モード」を順に繰り返して切り替える。そして、STEP4では設定モードを判定して、各モードに応じた第一スイッチ7A及び第二スイッチ7BのON操作を、各アクチュエータへ反映させる。
【0030】
即ち、「作業機昇降モード」では、第一スイッチ7AがONされている間、前記作業機上昇用の比例圧力制御弁のソレノイド60aへ通電を行って作業機5を上昇させ、第二スイッチ7BがONされている間、前記作業機下降用の比例圧力制御弁のソレノイド60bへ通電を行う。また、両スイッチ7A,7BがOFFの場合はENDとなる。
【0031】
また、「作業機ローリングモード」では、第一スイッチ7AがONされている間、前記作業機右上げ用の切替制御弁のソレノイド61aへ通電を行って、ローリング用油圧シリンダ43のピストンを短縮し、作業機5の右側を上昇させ、第二スイッチ7BがONされている間、前記作業機右下げ用の切替制御弁のソレノイド61bへ通電を行って、ローリング用油圧シリンダ43のピストンを伸長し、作業機5の右側を下降させる。また、両スイッチ7A,7AがOFFの場合はENDとなる。
【0032】
また更に、「前後進モード」では、最初に前記変速位置センサ32と変速スイッチ29A,29Bの設定により変速位置が最低速位置(第1速)で有るかどうかを判定し、これがYESであれば、第一スイッチ7AがONされている間、前記前進用油圧クラッチ4Fを圧着する切替制御弁のソレノイド63Fへ通電を行って、トラクタ10を微速で前進させ、第二スイッチ7BがONされている間、前記後進用油圧クラッチ4Rを圧着する切替制御弁のソレノイド63Rへ通電を行って、トラクタ10を微速で後進させる。また、両スイッチ7A,7AがOFFの場合はENDとなる。
【0033】
以上のように構成したトラクタ10では、第一スイッチ7Aと第二スイッチ7Bを各種アクチュエータの切替手段としても兼用し、両スイッチの押込操作によりこの操作対象を、作業機昇降用油圧シリンダ6、作業機ローリング用油圧シリンダ43、前後進切替クラッチ4F,4Rを適宜切替えるので、作業機5の着脱作業や洗浄を行う時に、ロータリ作業機5と車上、即ち操縦席25側の間を何度も往復する煩わしさがなくなり、且つ別途アクチュエータの切替用操作具を設ける構成と比較して、部品点数が削減され、安価な構成とすることができる。
【0034】
また、図9のように、トラクタ10を前進若しくは後進させる時には、高速走行を牽制する手段として、プログラムを変速位置センサ32の検出により予め設定した低速位置以外では、前記クラッチ4F,4Rを操作できない構成としたので前記着脱作業や洗浄作業時の安全性を損なうことがない。
尚、この発明の別形態としては、走行装置がクローラやキャタピラを備えたコンバインやブルトーザ等の作業車両でも良いし、作業部は車両の前部または中央部に備えるものでも良い。また、前記変速装置は、HSTやベルトを利用した無段式変速装置の構成としても良い。また操作具は、前記第一スイッチ7Aと第二スイッチ7Bとを上下に配置しても良い。この時には、上側のスイッチを作業機上昇用、作業機右上げ用、前進用とし、下側のスイッチを作業機下降用、右下げ用、後進用に割り当てると作業者の理解し易いスイッチ構成となる。また更に高速走行を牽制する手段としては、前述のように走行を不能とする構成に替えて、前記変速用アクチュエータ53,54を駆動し強制的に低車速位置へ変更する構成としても良い。
【0035】
次に、前記図5に示すSTEP3のポジション制御について説明する。
従来トラクタでは、作業開始や作業終了時に畦畔や傾斜地を走行する状況が生じ、車体の水平検出値が予め設定した転倒角に近づくと変速位置を減速させたり、作業機を着地させて対処するものが有った。
しかしながら、前述のような複数のコントローラ8a,8bで、夫れ夫れのセンサやアクチュエータを割り当てて処理するものは、情報の通信や個別のプログラム処理為、前記変速位置の減速や作業機の着地を実行するのに時間が係るという課題が有った。
【0036】
よってここでは、車体水平センサ45を接続した前記作業機昇降用コントローラ8aは、前記トラクタ10が転倒する恐れのある角度、所謂転倒角に近づくと、まず最初に前記走行用コントローラ8bへ通信を行って、主変速位置13を最低速(第一速)に切り替え(STEP4)、旋回時の後輪片ブレーキの出力を停止(STEP5,6)する。これにより前記トラクタ10の傾斜状態が更に大きくなることを迅速に防止することができる。そしてその次に、車両のダッシングを防止すべく前記切替制御弁のソレノイド62bへ通電してPTO軸33の回転を停止し(STEP7)、更に作業機ローリング状態を水平状態に変更(STEP8)して後、作業機5を下降着地させる(STEP9)。
【0037】
これにより、トラクタ10に複数のコントローラ8a,8bを搭載し、各センサの検出値を夫れ夫れに入力し、アクチュエータを夫れ夫れで駆動している状態でも、傾斜地における転倒の危険性に対して迅速に対処しトラクタ10の安全性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 トラクタの全体側面図。
【図2】 トラクタの全体背面図。
【図3】 トラクタの動力伝達機構を示す図
【図4】 コントローラの接続状態を示すブロック図。
【図5】 制御の概要を示すフローチャート。
【図6】 車外スイッチ制御の概要を示すフローチャート。
【図7】 図6に続くフローチャート(1)。
【図8】 図6に続くフローチャート(2)。
【図9】 図6に続くフローチャート(3)。
【図10】 ポジション制御の一部を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 エンジン
2F 前輪
2R 後輪
3 前後進切替装置
4F 前進用クラッチ
4R 後進用クラッチ
5 ロータリ作業機
6 作業機昇降用油圧シリンダ
7A 第一スイッチ
7B 第二スイッチ
8a 作業機昇降用コントローラ
8b 走行用コントローラ
32 変速位置スイッチ
Claims (3)
- エンジン(1)の回転動力を正転若しくは逆転に切り替えて走行装置(2)へ伝達する前後進切替装置(3)と、この前後進切替装置(3)を切替え操作する前後進切替用アクチュエータ(4F,4R)と、車体に設けた作業部(5)と、この作業部(5)を昇降操作する作業機昇降用アクチュエータ(6)とを備えると共に、車両外部の作業部近傍には操作具(7A,7B)を設け、この操作具(7A,7B)により同操作具(7A,7B)の操作対象を、前記前後進切替用アクチュエータ(4F,4R)若しくは作業機昇降用アクチュエータ(6)とし、該前後進切替用アクチュエータ(4F,4R)と作業機昇降用アクチュエータ(6)を適宜切り替えて作動させる切替手段を設けたことを特徴とする作業車両。
- 前記操作具(7A,7B)は、上下または左右一対に配置したスイッチにより構成し、両スイッチが同時に押込み操作されたことを検出することで、両操作具(7A,7B)の操作対象を、少なくとも前後進切替用アクチュエータ(4F,4R)と作業機昇降用アクチュエータ(6)を含む車両に搭載しているアクチュエータを順に切り替える構成としたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
- 前記操作具(7A,7B)により前後進切替用アクチュエータ(4F,4R)を作動させる時には、車両の高速走行を牽制する牽制手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の作業車両。
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