JP4325086B2 - 車両の変速制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両の変速制御装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】
従来、農業用トラクタ等には、特開平5−52254号公報に示されるように、変速レバーの操作を機械式連動部材を介して変速位置を切り替える第一変速装置(サブチェンジ)と、変速アップ用及び変速ダウン用のスイッチ式変速操作部のスイッチ操作により油圧シリンダの駆動を介して変速位置を切り替える第二変速装置(メインチェンジ)と、クラッチ用アクチュエータの駆動によりエンジンの回転動力の伝達を入切可能なクラッチ機構(リバースチェンジ)とを備えたものが知られている。
【0003】
また、特開平6−115367号公報に示されるように、前記第二変速装置の変速操作部を、第一変速装置を切り替える変速レバーの把持部(グリップ部)に設けたものが知られている。これら従来のものは、一定の変速域をアクチュエータの駆動を介して変速することで、クラッチペダルの踏込み操作を必要としない所謂ノークラッチ変速を目的としたものである。
【0004】
しかしながら、前記従来の技術では、コストを抑えるために一定の変速域だけをアクチュエータにより切り替える構成としているので、スイッチ式変速操作部により第二変速装置をアップ若しくはダウンさせてこの変速位置が最高速若しくは最低速にきたときには、第一変速装置を手動で機械的に切り替える必要が生じる。このとき、レバー位置を変更する為、即ちギヤを円滑に切り替える為に、クラッチペダルの踏込み操作を余儀なくされる。
【0005】
このため、特に第二変速装置の最高速位置若しくは最低速位置を含む上下数段間に亘って頻繁に変速するときには、クラッチペダルの踏込み操作が必要なときと必要でない場合が有り、無駄なクラッチペダル操作を行って足が疲れたり、変速操作が連続して行えないといった煩わしさがあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記課題を鑑みて車両の変速制御装置を以下のように構成した。
【0007】
即ち、請求項1の発明では、変速レバー1の操作を機械式連動部材を介して変速位置を切り替える第一変速装置2と、前記変速レバー1に設けた変速アップ用及び変速ダウン用のスイッチ式変速操作部4F,4Rのスイッチ操作により変速用アクチュエータ7,8の駆動を介して変速位置を切り替える第二変速装置6と、クラッチ用アクチュエータの駆動によりエンジンの回転動力の伝達を入切可能なクラッチ機構3とを備えた車両の変速制御装置であって、前記変速レバー1の変速アップ用スイッチ4Fのスイッチ信号に応じて第二変速装置6a,6bの変速位置をアップさせると共に、この変速位置が最高速位置に設定された状態では、前記スイッチ信号の継続時間に亘って前記クラッチ用アクチュエータの駆動により前記回転動力の伝達を切に保持する制御手段5を備えたことを特徴とする車両の変速制御装置とした。
【0008】
また、請求項の発明では、変速レバー1の操作を機械式連動部材を介して変速位置を切り替える第一変速装置2と、前記変速レバー1に設けた変速アップ用及び変速ダウン用のスイッチ式変速操作部4F,4Rのスイッチ操作により変速用アクチュエータ7,8の駆動を介して変速位置を切り替える第二変速装置6a,6bと、クラッチ用アクチュエータの駆動によりエンジンの回転動力の伝達を入切可能なクラッチ機構3とを備えた車両の変速制御装置であって、前記変速レバー1の変速ダウン用スイッチ4Dのスイッチ信号に応じて第二変速装置6の変速位置をダウンさせると共に、この変速位置が最低速位置に設定された状態では、前記スイッチ信号の継続時間に亘って前記クラッチ用アクチュエータの駆動により前記回転動力の伝達を切に保持する制御手段5を備えたことを特徴とする車両の変速制御装置とした。
【0009】
【0010】
【発明の効果】
【0011】
以上のように構成した請求項1又は請求項の発明では、変速アップ用または変速ダウン用のスイッチ式変速操作部を前記クラッチの動力伝達状態を切とする操作部としたので、連続して変速アップ若しくはダウンするときには、変速レバーを握ったままで第一変速装置及び第二変速装置を切り替えることができ、前記のようにクラッチペダルの踏込み操作が不要となり変速操作が簡単となる。また、別途クラッチ切用に操作部を設ける場合と比較して部品点数を削減することができ、生産コストを抑えることができる。
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を作業車両である農業用トラクタ(以下、トラクタ10)の変速制御装置について説明する。最初にトラクタ10の全体構成に付いて説明する。
【0014】
トラクタ10は、図1に示すように、ボンネット内部にディーゼルエンジン11を備え、このエンジン11の回転動力を後述する各種変速装置へ入力し適宜減速した後、後輪12または前後輪13,12へ伝達して走行する構成となっている。
【0015】
操縦席15の前方には、表示手段となる各種ランプや液晶モニタを備えたメータパネル16やステアリングハンドル17を突出するハンドルポスト18を設け、このポスト側面よりアクセルレバー等を突出して設けている。ステアリングハンドル17下方には、左右ブレーキペダルやクラッチペダル19等を設け、このクラッチペダル19の回動基部には同ペダル19の踏み込み操作を検出する手段としてリミットスイッチ20を設けている。
【0016】
また、操縦席15側方には、y型シフト式の変速レバー1を突出して設け、同レバー1を回動操作することで後述する第一変速装置となる副変速装置2の変速位置をロッド、プレート、またはこれらロッド部材を連結したリンク機構またはカム機構等の機械式連動部材を介して切り替える構成となっている。また変速レバー1の把持部には、図2に示すように、第二変速装置となる第一主変速装置6a及び第二主変速装置6bの変速位置を現位置からアップ若しくはダウン指令する上下一対の自己復帰型スイッチからなる変速操作部(以下、変速アップスイッチ4U、変速ダウンスイッチ4D)を設け、これら変速スイッチ4U(4D)の押し操作により、後述する複数のアクチュエータ(第一主変速装置6bの変速位置を切り替える主変速用高速クラッチ8Aのクラッチピストン及び主変速用低速クラッチ8Bのクラッチピストン、第二主変速装置6aの変速位置を切り替える主変速用第一油圧シリンダ8A及び主変速用第二油圧シリンダ8B)を作動させて前記第一、第二主変速装置6a,6bを連携して切り替える構成となっている。
【0017】
また変速レバー1の把持部内側面には、車体の前後進を切り替えるスライド式の前後進切替スイッチ21と、車体後部に連結する作業機の昇降位置を変更するシーソー式の作業機昇降スイッチ22とを設けている。更に変速レバー把持部の外側には、PTO軸の回転を入切するPTO入切スイッチ23を設けている。
【0018】
更に操縦席15側方には、前記作業機昇降スイッチ22とは別の作業機昇降手段として作業機昇降用レバー24を設け、このレバー24の回動基部に操作位置を検出するポテンショメータ25を設けている。そしてレバー24のガイド近傍には、作業機の上昇高さを制限する手段として上げ位置調整ダイヤル26と、作業機の下限高さを制限する手段として下げ位置調整ダイヤル27等の各種設定器を設けている。
【0019】
そして、上記センサ25や設定器26,27は、操縦席15下方の制御手段である各種コントローラ5(作業機昇降用コントローラ5a、変速用コントローラ5b)へ接続する構成となっている。トラクタ10の車体後部には、作業機昇降用油圧シリンダ30を内装するシリンダケースを備え、前記シリンダ30のピストン伸縮によりケース左右に支持するリフトアームを上下回動する構成となっている。また、車体後部には、トップリンクと左右のロワーリンクからなる3点リンク機構31を設け、同リンク機構31に作業機32を連結する構成となっている。尚、図例ではロータリ作業機を連結する構成となっている。そして前記リフトアームの片側には、この回動基部にリフトアーム角センサ33を設けている。
【0020】
これにより、後述する作業機用コントローラ5aは、作業機昇降用レバー24の操作角度とリフトアームの設定角度とを一致させるように、または前記作業機昇降スイッチ22の押込み操作に応じて作業機上昇用の比例圧力制御弁35のソレノイド35s、或いは作業機下降用比例圧力制御弁36のソレノイド36sへ通電し作業機32を昇降するポジション制御を行う構成となっている。
【0021】
次に、トラクタ10の動力伝達構成と油圧回路について図3乃至図5に基づいて説明する。前記エンジン11の回転動力は、クラッチハウジング内の主クラッチ40にて断続操作され、順にミッションケース内の第一主変速装置6a、前後進切替装置3、第二主変速装置6b、副変速装置2と伝達する構成となっている。
【0022】
第一主変速装置6aは、「高」「低」二つの湿式多板形態のクラッチ(主変速用高速クラッチ8A,主変速用低速クラッチ8B)を有する所謂パワーシフト式変速装置であり、同変速装置6aで変速した回転動力を前後進切替装置3へ伝達する構成となっている。また前記両クラッチ8A,8Bは、第一主変速用切替制御弁41により常にどちらか一方、通常時には低速クラッチ8Bへ圧油を送り内部のクラッチピストン作動してクラッチディスクを圧着する構成となっている。
【0023】
また前後進切替装置3は、同じく湿式多板形態の前進用クラッチ3Fと後進用クラッチ3R及びカンターギヤを有するカウンター軸等から成る変速装置であり、前記前後進切替スイッチ21のスイッチ操作により、前後進切替用切替制御弁42の油路切替操作を介して、夫れ夫れ対応した前進用クラッチ3F、後進用クラッチ3Rのディスクが圧着する。また、前記スイッチ21が「N(ニュートラル)」に設定された場合は両クラッチ3F,3Rの動力伝達が共に「切」となる構成となっている。
【0024】
第二主変速装置6bは、シンクロメッシュギヤ式変速装置であり、前記前後進切替装置3より出力された回転動力を4つのギヤ組(図中、動力上手側から4速ギヤ組、3速ギヤ組、2速ギヤ組、1速ギヤ組)の何れか1つを通じて副変速装置2へ伝達する構成となっている。また、前記4速ギヤ組と3速ギヤ組との駆動側ギヤ間には、シンクロ機構を有するシフターリングを設け、このリングを前記主変速用第一油圧シリンダ7Aのピストン伸縮により前後スライドする構成となっている。即ち、同シリンダ7Aのピストン伸長により前記4速ギヤ組を介して動力が伝達され「4速」となり、同油圧シリンダ7Aのピストン短縮により前記3速ギヤ組を介して動力が伝達され「3速」となる。
【0025】
同じく、前記2速ギヤ組と1速ギヤ組との駆動側ギヤ間にも、シンクロ機構を有するシフターリングを設け、該リングを主変速用第二油圧シリンダ7Bのピストン伸縮により前後スライドする構成となっている。即ち、同油圧シリンダ7Bのピストン伸長により前記2速ギヤ組を介して動力が伝達され「2速」となり、同油圧シリンダ7Bのピストン短縮により前記1速ギヤ組を介して動力が伝達され「1速」となる。尚、前記油圧シリンダ7A,7Bも、前記油圧クラッチ3F,3Rと同様に夫れ夫れの切替制御弁43,44の油路切り替えによって作動する構成となっている。
【0026】
これにより、第二主変速装置6bは四段の変速位置を有する構成となっている。副変速装置2は、前記変速レバー1の手動操作により前記機械的連動部材を介して切替えるコンスタントメッシュギヤ式の変速装置となっている。詳しくは、図中上側から第一カウンター軸45、「H速」、「M速」、「L速」の3つの変速ギヤを設ける副変速出力軸46、そして前記副変速出力軸46後部に遊転自在に設けた減速ギヤ50と連動する第二カウンター軸47を平行して設けている。
【0027】
そして、変速レバー1をy型ガイドに沿って、外前方へ回動操作するとシフタ48が前方へスライドされ、第二主変速装置6bより伝動される「H速」ギヤを介して副変速出力軸46と直結して「H速」となり、外後方へ回動操作するとシフタ48が後方へスライドされ、前記第一カウンター軸45、「M速」ギヤ、副変速出力軸46と回転動力が伝達されて「M速」となる。
【0028】
また、変速レバー1をガイドに沿って、内後方へ回動操作するとシフタ49が前方へスライドされ、回転動力は第一カウンター軸45、減速ギヤ50、第二カウンター軸47、「L速」ギヤと伝達され「L速」となる。これにより、副変速装置31は三段の変速位置を有する構成となっている。
【0029】
以上のようにトラクタ10は、前記第一主変速装置6a、第二主変速装置6b及び副変速装置2の夫れ夫れのギヤ組を組み合わせて、図4に示すように、前進24段、後進24の変速段を得る構成となっており、1段ら8段、9段から16段、17段から24段の変速域を前記変速スイッチ4U,4Dの操作によって変速する構成となっている。
【0030】
尚、図3中の符号51は、四輪駆動用クラッチと旋回時に前輪13を増速駆動する前輪駆動クラッチを有する前輪駆動装置を示し、符号53は、前記PTO入切スイッチ23の切り替えに応じて、PTO軸52への動力伝達を入切するPTO入切用クラッチを示す。
【0031】
次に、トラクタ10の制御系統について図6に基づいて説明する。前記トラクタ10のコントローラ5は、前記作業機昇降機構に関する情報を処理する作業機昇降用コントローラ5aと、変速制御に関する情報を処理する走行用コントローラ5bとから構成され、夫れ夫れのコントローラは各種信号を処理するCPUと、これら信号情報を一時記憶するRAM、各種制御プログラムを格納するEEPROM、そしてタイマー等を有する構成となっている。またこれらのコントローラは互いのセンサ情報や出力情報を通信回線により送受信する構成となっている。
【0032】
作業機昇降用コントローラ5aは、この入力部に作業機昇降用レバー24のポテンショメータ25、リフトアーム角センサ33、上げ位置調整ダイヤル26下げ位置調整ダイヤル27等を接続して設け、出力部には前記作業機昇降用油圧シリンダへ油路を接続する作業機上昇用の圧力比例制御弁35のソレノイド35s、及び作業機下降用の圧力比例制御弁36のソレノイド36s等を接続して設けている。
【0033】
一方、前記走行用コントローラ5bは、この入力部に前後進切替スイッチ21、クラッチペダル基部のリミットスイッチ20、作業機昇降スイッチ22、変速アップスイッチ4U、変速ダウンスイッチ4D、PTO入切スイッチ23、そして前記主変速用油圧シリンダの作動位置を検出する主変速位置センサ等を接続して設け、出力部には前進用クラッチ3F及び後進用クラッチ3Rを圧着するべく圧油を切り替える切替制御弁42のソレノイド42f,42r、前記第一、第二主変速装置6a,6bの複数の変速用アクチュエータを作動させる切替制御弁41,43、44の各ソレノイド41s,43a,43b,44a,44b等を接続して設けている。
【0034】
以上のように構成したトラクタ10では、図7に示す変速制御のプログラムの概要を示すフローチャートのように変速制御が実行される。最初にトラクタ10の電源を入としエンジンを始動すると、走行用コントローラ5bは、STEP1で各種センサやスイッチ類の状態を読み込む。そして、STEP2で変速ダウンスイッチ4Dが押されているかどうかを判定し、これがYESの場合はSTEP3で現在の変速位置が最低速、即ち第1速であるかどうかを判定する。そしてこれもYESの場合はSTEP4へ進み、前記変速ダウンスイッチ4Dの信号を検出している時間に亘って、前記切替制御弁42への通電を停止して前後進用クラッチ3F,3Rを中立位置に保持する。
【0035】
一方、前記STEP3の判定がNO場合は、通常の変速、即ち現位置から1速だけ下の変速位置にギヤが切り替わるべく前記主変速の各切替制御弁のソレノイドへ通電を行う。尚、このとき前記スイッチ4DのON毎に現位置を1速だけ下げる方法と、同スイッチ4Dが押されている継続時間に応じて1速ずつ下げる方法とがある。
【0036】
また同様に変速アップスイッチ4Uが押されているときには、STEP7で現在の変速位置が最高速、即ち第8速であるかどうかを判定する。そしてこれがYESの場合はSTEP8へ進み、前記変速アップスイッチ4Uの信号を検出している時間に亘って、前記前後進切替装置3のクラッチ3F,3Rを操作する切替制御弁42への通電を停止して両クラッチ3F,3Rを中立位置に保持する。
【0037】
尚、前記主変速装置6a,6bを変速スイッチ4U,4Dにより切り替えるときにも前後進切替装置3の前後クラッチ3F,3Rを中立位置に設定するが、この時には前記主変速位置センサの検出情報に基づいて再度自動的にクラッチが圧着される。また、副変速装置2が高速側へ切り替えられたときには主変速装置は低速側(例えば第1速)へ、低速側へ切り替えられたときには主変速装置は高速側(例えば第8速)へ、自動的に切り替えられる構成となっている。
【0038】
以上のように構成したトラクタ10の変速制御装置は、前記変速レバー1の把持部の変速アップスイッチ4Uまたは変速ダウンスイッチ4Dを押込むと、この間は前後進用クラッチ3F,3Rの動力伝達状態が切に保持されるため、オペレータの操作の操作時間、操作感に合ったギヤの切替を行うことができる。
【0039】
また別途クラッチ切用の操作部を設けることなく、変速アップスイッチ4Uと変速ダウンスイッチ4Dを前記クラッチ3F,3Rの動力伝達状態を切とする操作部としたので、部品点数を削減し、生産コストを抑えることができる上、連続して変速アップ若しくはダウンするときには、変速レバー1を持ったままで副変速装置及び主変速装置を切り替えることができ、前記のようにクラッチペダル19の踏込み操作が不要となり変速操作が簡単となる。
【0040】
更にここでは、エンジン11の回転動力の伝達を入切可能なクラッチ機構を別途設けることなく、前後進切替装置3のクラッチ3F,3Rを利用したので、前述同様に、部品点数が削減され、生産コストを抑えることができる。尚、このクラッチ機構は、第二主変速装置6bを利用する方法としても良いし、他の変速装置を有する場合はその変速装置にアクチュエータを備えて動力伝達を切とする構成としても良い。
【0041】
次に、前記変速制御の詳細について説明する。図8に示すフローチャートは、前記トラクタ10のエンジン始動時や発進時に行われる制御フローであり、ここではSTEP1で各種センサやスイッチ類の状態を読み込んだ後、STEP2で変速アップスイッチ4U、または変速ダウンスイッチ4Dが押されているかどうか、STEP3でクラッチペダル19が踏込まれているかどうかを判定し、これらが共にYESの場合は、STEP4で前記スイッチ4U(4D)のON継続時間毎に変速位置を1速ずつアップ若しくはダウンさせる。またSTEP3の判定がNOの場合は、前記STEP4の処理をジャンプして同操作を規制し、スイッチON毎に1速ずつアップ若しくはダウンさせる構成としている。
【0042】
これにより、オペレータがトラクタ10の発進を自ら操作しようとするとき、即ちクラッチペダル19の踏み込みを検出しているときには、スイッチ4U,4Dの押し込み操作が必要無く目的とする車速を迅速に設定することができ、変速操作を向上することができる。
【0043】
次に前記作業機昇降用コントローラ5aの制御について、特に前記作業機昇降スイッチ22の操作による処理を説明する。前記作業機昇降スイッチ22は、内部に作業機上昇用と下降用に夫れ夫れ2段式のスイッチを設け、同スイッチの押込操作が浅い場合、即ち作業機32を微少に上げ下げする操作と、押込操作が深い場合、即ち作業機32を最上げ位置若しくは最下げ位置に一気に昇降する操作を区別する構成となっている。またこの昇降速度は、作動中のリフトアーム位置を適宜読み込み、目標値との差に応じて比例圧力制御弁35,36のソレノイド35s,36sへの通電量を変更する構成となっている。
【0044】
以上のように変速レバー1の把持部に作業機昇降用の操作部を設けたことで、前記変速操作と同時に作業機32の昇降操作が行えて迅速に作業を行うことができる。また、前記スイッチ22を二段階に押し込む構成としたので、従来作業機昇降装置の分野において、作業機の微小昇降操作と予め設定した目標位置に大きく昇降する操作を別々の操作部材によって操作する構成と比較して、状況の変化に対しても昇降操作を連続的にて変更することができ、操作性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 トラクタの全体側面図。
【図2】 変速レバーの斜視図。
【図3】 トラクタの伝動機構図。
【図4】 各変速位置の組み合わせを示す図。
【図5】 トラクタの一部油圧回路図。
【図6】 コントローラの接続状態を示す図。
【図7】 変速制御の概要を示すフローチャート(1)。
【図8】 変速制御の概要を示すフローチャート(2)。
【図9】 ポジション制御の概要を示すフローチャート(1)
【図10】 ポジション制御の概要を示すフローチャート(2)
【符号の説明】
1 変速レバー
2 副変速装置
3 前後進切替装置
4U 変速アップスイッチ
4D 変速ダウンスイッチ
5 コントローラ
6 主変速装置
7A 主変速用第一油圧シリンダ
7B 主変速用第二油圧シリンダ
8A 主変速用高速クラッチ
8B 主変速用低速クラッチ
10 トラクタ

Claims (2)

  1. 変速レバー(1)の操作を機械式連動部材を介して変速位置を切り替える第一変速装置(2)と、 前記変速レバー(1)に設けた変速アップ用及び変速ダウン用のスイッチ式変速操作部(4F,4R)のスイッチ操作により変速用アクチュエータ(7,8)の駆動を介して変速位置を切り替える第二変速装置(6)と、クラッチ用アクチュエータの駆動によりエンジンの回転動力の伝達を入切可能なクラッチ機構(3)とを備えた車両の変速制御装置であって、前記変速レバー(1)の変速アップ用スイッチ(4F)のスイッチ信号に応じて第二変速装置(6a,6b)の変速位置をアップさせると共に、この変速位置が最高速位置に設定された状態では、前記スイッチ信号の継続時間に亘って前記クラッチ用アクチュエータの駆動により前記回転動力の伝達を切に保持する制御手段(5)を備えたことを特徴とする車両の変速制御装置。
  2. 変速レバー(1)の操作を機械式連動部材を介して変速位置を切り替える第一変速装置(2)と、前記変速レバー(1)に設けた変速アップ用及び変速ダウン用のスイッチ式変速操作部(4F,4R)のスイッチ操作により変速用アクチュエータ(7,8)の駆動を介して変速位置を切り替える第二変速装置(6a,6b)と、クラッチ用アクチュエータの駆動によりエンジンの回転動力の伝達を入切可能なクラッチ機構(3)とを備えた車両の変速制御装置であって、前記変速レバー(1)の変速ダウン用スイッチ(4D)のスイッチ信号に応じて第二変速装置(6)の変速位置をダウンさせると共に、この変速位置が最低速位置に設定された状態では、前記スイッチ信号の継続時間に亘って前記クラッチ用アクチュエータの駆動により前記回転動力の伝達を切に保持する制御手段(5)を備えたことを特徴とする車両の変速制御装置。
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