JP4544386B2 - 作業車両の変速制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は作業車両の変速制御装置に関するものであり、特に、変速レバーに現変速位置をアップ若しくはダウン指令する一対のスイッチ式変速操作部を備えた作業車両の変速制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、農業用トラクタをはじめとする此種作業車両には、変速装置の変速位置を切り換えるための変速レバーに、現変速位置をアップ若しくはダウン指令する一対のスイッチ式変速操作部を備え、この変速操作部のスイッチ信号に応じてアクチュエータを駆動させて前記変速装置を切り換えるものが知られている。斯かるスイッチ式変速操作部を備えた変速装置は、オペレータの片手のみにて変速操作が行えるため、多段化した変速装置の変速操作を簡易且つ効率良く行うことができる。
【0003】
しかし、走行中の車体を一時停止させる場合や、一時停止した車体を再発進させる場合は、クラッチの切り操作或いは前後進切り換えレバーの切り換え操作を行わなければならず、その際にはオペレータの両手操作や足踏み操作が要求されて作業が煩雑になる。そして、車体を再発進させたときに、再び変速装置を低速位置から順次高速位置へ切り換える必要があり、元の変速位置に再設定するのが面倒であった。また、車体を停止させる場合に、クラッチ切り状態のままでは車体が動き出す虞があり、安全性の面で問題がある。
【0004】
そこで、変速レバーにスイッチ式変速操作部を備えた作業車両に於いて、走行中の車体の一時停止及び停止した車体の再発進の操作を簡易且つ効率良く行うために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、変速装置の変速位置を切り換えるための変速レバー(18)に、現変速位置をアップ若しくはダウン指令する一対のスイッチ式変速操作部(34)、(35)を備え、この変速操作部(34)、(35)のスイッチ信号に応じてアクチュエータを駆動させて前記変速装置を切り換える作業車両の変速制御装置であって、前記変速レバー(18)に車体の停止・発進スイッチ(37)を備え、走行中の車体を該停止・発進スイッチ(37)の操作にて停止させる手段(30)と、停止中の車体を該停止・発進スイッチ(37)の操作にて発進させる手段(30)を設けた作業車両の変速制御装置に於いて、
走行中の現変速位置を記憶する手段(30)を備え、上記停止・発進スイッチ(37)の操作で車体を停止した後に停止・発進スイッチ(37)の操作で車体を発進させるときは、前記記憶した変速位置に復帰させる手段(30)を備えた作業車両の変速制御装置、
及び、請求項2記載の発明は、上記停止・発進スイッチ(37)の操作にて車体を停止するときは、前後進切り換え装置(42)を中立状態にさせるとともに、左右のブレーキ装置(91L)、(91R)を作動させる請求項1記載の作業車両の変速制御装置を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に従って詳述する。図1及び図2は作業車両の一例として農業用トラクタ10を示し、車体の前部にエンジン11を搭載し、該エンジン11の回転動力を後述するようにミッションケース12内の各種変速装置により適宜変速した後に、後輪13,13の二輪または後輪13,13と前輪14,14の四輪へ伝達するように構成してある。車体の後部にはリンク機構15を介してロータリ等の作業機16を牽引する。
【0007】
一方、運転席17の右側には、変速装置の変速位置を切り換えるための変速レバー18や、作業機16の高さを変更するポジションレバー19、追加機器操作用のサブコンレバー20,20…等、各種操作レバーが配置されている。このように、オペレータが頻繁に使用する各種操作レバーを運転席17の右側に集中して配置することにより、オペレータの注意を右側部分に限定することができ、操作性の向上を図ることができる。また、該運転席17の前方にはハンドルポスト24が設けられ、このハンドルポスト24にステアリングハンドル25が装着されている。該ステアリングハンドル25を回転操作することにより、操向輪である前輪14が回向して車体が旋回する。
【0008】
前記ハンドルポスト24の側面には前後進切り換えレバー26を突設し、該前後進切り換えレバー26の操作により後述の前後進クラッチ47が切り換わって、車体の前進走行または後進走行を選択する。更に、ステアリングハンドル25の前方にメータパネル27を設けるとともに、該ステアリングハンドル25の下方にクラッチペダル28や左右ブレーキペダル29等のペダル類を設ける。尚、符号30は後述の制御手段であるコントローラ、31は作業機の高さを検出するリフトアーム角センサである。
【0009】
図2及び図3に示すように、前記変速レバー18は逆h型のレバーガイド32から上方に突出され、車体の内側前方に「低速」位置、車体の外側前方に「中速」位置、車体の外側後方に「高速」位置との3段の変速パターンを有し、該変速レバー18をレバーガイド32に沿って回動操作することにより、後述の副変速装置44がリンク機構を介して「低速」「中速」「高速」の何れかに手動で切り換えるように構成されている。このように、前記変速レバー18のシフトパターンを車体の内側後方にはシフトされないように構成し、使用頻度の低い「低速」位置のみを車体の内側前方に配置したので、前述したように、運転席17の右側部分に各種操作レバーを集中させて配置した場合であっても、前記変速レバー18が運転席17に接近し過ぎて誤操作する虞がなく、且つ、各種操作レバーが極端に接近して操作性が悪化することもない。
【0010】
また、該変速レバー18のグリップ33の側面部には、現変速位置をアップ若しくはダウン指令する一対のスイッチ式変速操作部であるアップスイッチ34とダウンスイッチ35が設けられ、後述の第1主変速装置41と第2主変速装置43とを連携して組み合わせた主変速パターンを現位置からアップ若しくはダウンする。また、該変速レバー18のグリップ33の頭部には、第1主変速装置41を「高速」位置または「低速」位置にアップ若しくはダウン指令するシーソー式の高低切り換えスイッチ36が設けられている。更に、該変速レバー18の後面部には車体の停止・発進スイッチ37が設けられており、該停止・発進スイッチ37は一つのモーメンタリスイッチにて停止スイッチと発進スイッチを兼用している。該停止・発進スイッチ37を操作する都度、後述するように、走行中の車体を停止させる指令と、該停止・発進スイッチ37の操作にて一時停止中の車体を発進させる指令とを、夫々交互に出力する。
【0011】
図4乃至図8に示すように、前記エンジン11の回転動力は、クラッチハウジング内の主クラッチ40にて断続操作され、順次ミッションケース12内の第1主変速装置41、前後進切り換え装置42、第2主変速装置43、副変速装置44へと伝達するように構成されている。
【0012】
第1主変速装置41は、「高速」「低速」二つのギヤ組45,46を切り換えるための湿式多板形のHi−Loクラッチ47を有する変速装置であり、制御手段であるコントローラ30によりHi−Loクラッチバルブ48を「高速」位置に切り換えれば、前記Hi−Loクラッチ47がHi側に「入」となり、一方のギヤ組45を介して動力が「高速」で伝達される。また、Hi−Loクラッチバルブ48を「低速」位置に切り換えれば、前記Hi−Loクラッチ47がLo側に「入」となり、前記一方のギヤ組45よりも減速比の高い他方のギヤ組46を介して動力が「低速」で伝達される。このように、第1主変速装置41は高低2段の変速位置を有し、該第1主変速装置41で変速された回転動力は前後進切り換え装置42に伝達される。
【0013】
前後進切り換え装置42は、「前進」「後進」二つのギヤ組49,50を切り換える湿式多板形の前後進クラッチ51を有する変速装置であり、前述の前後進切り換えレバー26が前進側に操作されているか、或いは、後進側に操作されているかを前後進位置センサ52により検出する。そして、この検出結果により、コントローラ30から前後進バルブ54の前進ソレノイドまたは後進ソレノイドに信号が送られて、前後進クラッチ51が「前進」または「後進」に「入」となり、前記ギヤ組49,50の何れか一方を介して動力が第2主変速装置43に伝達される。また、前後進切り換えレバー26が中立位置にあるときは前後進クラッチ51が「切」となり、回転動力が遮断されて第2主変速装置43に伝達されない。
【0014】
第2主変速装置43は、四つのギヤ組からなるシンクロメッシュギヤ式変速装置であり、前後進切り換え装置42から出力された回転動力を、動力上手側から4速ギヤ組56、3速ギヤ組57、2速ギヤ組58、1速ギヤ組59の何れか一つを通じて副変速装置44へ伝達する。4速ギヤ組56と3速ギヤ組57との駆動側ギヤ間にはシンクロメッシュ機構を有するシフタリングを設け、このシフタリングを変速用アクチュエータである第1変速用油圧シリンダ60の伸縮により前後スライドさせるように構成し、これと同様に、2速ギヤ組58と1速ギヤ組59との駆動側ギヤ間にもシンクロメッシュ機構を有するシフタリングを設け、このシフタリングを変速用アクチュエータである第2変速用油圧シリンダ61の伸縮により前後スライドさせるように構成してある。
【0015】
コントローラ30から主変速「3−4速」バルブ62の4速ソレノイドに信号が送られると、第1変速用油圧シリンダ60の伸長により、前記4速ギヤ組56を介して動力が伝達されて「4速」となり、主変速「3−4速」バルブ62の3速ソレノイドに信号が送られると、該第1変速用油圧シリンダ60の収縮により、前記3速ギヤ組57を介して動力が伝達されて「3速」となる。また、コントローラ30から主変速「1−2速」バルブ63の2速ソレノイドに信号が送られると、第2変速用油圧シリンダ61の伸長により、前記2速ギヤ組58を介して動力が伝達されて「2速」となり、主変速「1−2速」バルブ63の1速ソレノイドに信号が送られると、該第2変速用油圧シリンダ61の収縮により、前記1速ギヤ組59を介して動力が伝達されて「1速」となる。このように、前記第2主変速装置43は「1速」から「4速」までの4段の変速位置を有し、該第2主変速装置43で変速された回転動力は副変速装置44へ伝達される。
【0016】
副変速装置44は、前記変速レバー18の手動操作によりリンク機構を介して切り換えるスライディングメッシュギヤ式変速装置となっており、「低速」「中速」のギヤ組64,65と、「高速」(直結)のギヤ組66との3段の変速位置を有している。前記第2主変速装置43で変速された回転動力は、この副変速装置44にて更に変速される。
【0017】
そして、前記副変速装置44で変速された回転動力は、リヤデファレンシャル装置67を経て後輪13に伝達されるとともに、四駆切り換えクラッチ68にて「等速」或いは「増速」に切り換えられた後、フロントデファレンシャル装置69を経て前輪14に伝達される。更に、エンジン11の回転動力は主クラッチ40の前段にてPTO系に分岐され、PTOクラッチ70にて断接されて車体後部に突設したPTO取り出し軸71に伝達される。
【0018】
ここで、前記第2主変速装置43には、ギヤ組み合わせを検出する手段として主変速「1−N−2速」位置センサ72と、主変速「3−N−4速」位置センサ73とが設けられ、副変速装置44にはギヤ組み合わせを検出する手段として副変速「低速」位置センサ74と、副変速「中速」位置センサ75と、副変速「高速」位置センサ76とが設けられている。また、前記クラッチペダル28の踏み込み操作をクラッチペダルセンサ77にて検出し、左右ブレーキペダル29の踏み込み操作はブレーキペダルセンサ78にて検出する。尚、79は車体の走行速度を検出する車速センサ、80はエンジン回転数センサ、81は走行・作業モード切り換えスイッチである。前記各スイッチ34乃至37と、前後進位置センサ52及び各センサ72乃至80の検出信号はコントローラ30に送られる。
【0019】
斯くして、第1主変速装置41と第2主変速装置43とを連携して8段の主変速パターンが得られ、更に、副変速装置44の副変速パターン3段を組み合わせて、24段の変速パターンを得ることができる。そして、前述した変速レバー18のグリップ33に設けたアップスイッチ34若しくはダウンスイッチ35の操作により、第1主変速装置41と第2主変速装置43とを連携して組み合わせた主変速パターンを現位置からアップ若しくはダウンさせ、高低切り換えスイッチ36の操作により、第1主変速装置41を「高速」位置または「低速」位置にアップ若しくはダウンさせる。そして、コントローラ30が前記各スイッチやセンサの検出信号に基づいて現在の変速位置を判別し、前記メータパネル27に設けられたシフト位置のインジケータ82に現変速位置を表示する。
【0020】
一方、エンジン11によりメインポンプ85及びサブポンプ86が駆動され、メインポンプ85から吐出された作動油は、サブコン回路87を経て作業機昇降用のリフトシリンダ88へ送られるとともに、水平制御用のローリングシリンダ89へ送られる。該メインポンプ85の作動油の一部は、減圧弁90を経て前記四駆切り換えクラッチ68、第1変速用油圧シリンダ60及び第2変速用油圧シリンダ61、左右ブレーキシリンダ91L,91R、前後進クラッチ51、PTOクラッチ70に供給される。また、サブポンプ86から吐出された作動油は、パワーステアリング装置と主クラッチ40に供給される。
【0021】
ここで、前記変速レバー18のグリップ33に設けられている停止・発進スイッチ37の操作があった場合の制御手順について、図9乃至図11のフローチャートに従って説明する。先ず、コントローラ30は、前記走行・作業モード切り換えスイッチ81が走行モードであるか、或いは、作業モードであるかを判別し、作業モードのときは停止・発進スイッチ37の押し操作を監視する(ステップ1)。該停止・発進スイッチ37の押し操作があったときは(ステップ2)、前記コントローラ30は前後進切り換え装置42が中立状態にあるか否かを判別する(ステップ3)。前後進位置センサ52の検出信号から前後進切り換え装置42が中立状態にないと判別したときは、車体が走行中であると見做して車体を停止させる手段が作動し(ステップ4)、該前後進切り換え装置42が中立状態にあると判別したときは、車体が停止中であると見做して車体を発進させる手段が作動する(ステップ5)。
【0022】
尚、ステップ1で走行モードのときは本発明の変速制御を実行しない。これは、走行モードで高速走行中に、誤って前記停止・発進スイッチ37の押し操作により車体が停止すると危険であり、安全性を確保するためである。これと同様に、車速が比較的低い場合、例えば副変速装置44が「低速」位置(変速段1〜8)にあるときのみ、作業中であると見做して本発明の変速制御を実施し、車速が高い場合は、危険防止のため前記停止・発進スイッチ37の押し操作による変速制御を実施しない。
【0023】
ステップ4に於いて、車体を停止させる手段が作動すると、先ず、コントローラ30が走行中の現変速位置をMとして記憶する(ステップ41)。続いて、前後進クラッチ51を切りにして前後進切り換え装置42を中立状態にするとともに(ステップ42)、左右ブレーキシリンダ91L,91Rを作動させて車体に制動をかけ、車体の走行を一時停止させる(ステップ43)。斯くして、クラッチの切り操作或いは前後進切り換えレバーの切り換え操作を行わずに、オペレータは変速レバー18の片手操作のみで車体の走行を停止させることができる。また、前記停止・発進スイッチ37の押し操作により車体を一時停止させるときには、前後進クラッチ51の切り動作に連動してブレーキを作動させるため、車体が傾斜地にあるような場合であっても、停止中に車体が動き出す虞はない。
【0024】
一方、ステップ5に於いて、車体を発進させる手段が作動すると、先ず、コントローラ30は現変速位置が前述の記憶値Mと一致するか否かを判別する(ステップ51)。現変速位置が記憶値Mと一致していないときは、前記Hi−Loクラッチ47及び第1主変速用油圧シリンダ60と第2主変速用油圧シリンダ61とを作動させ、変速位置を切り換えて記憶値Mと一致させる(ステップ52)。そして、前後進切り換え装置42を元の状態(前進か後進か)に接続する(ステップ53)。更に、左右ブレーキシリンダ91L,91Rを解除して、車体を再発進させる(ステップ54)。このとき、前記記憶値Mをクリアする(ステップ55)。斯くして、前記停止・発進スイッチ37の押し操作で一時停止した車体が、該停止・発進スイッチ37の押し操作によって再び発進したときは、オペレータが手動にて変速装置を低速位置から順次高速位置へ切り換える必要がなく、自動的に元の変速位置に復帰して走行を開始することができる。
【0025】
ここで、本実施の形態では、車体の走行を停止するために、ステップ42に於いて前後進切り換え装置42を中立状態にしているが、この場合、再発進時に前後進クラッチ51を昇圧制御すると、前進ギヤ組49と後進ギヤ組50の回転抵抗により第2主変速装置43のシンクロメッシュの同期時間が長くなることと、前進側クラッチと後進側クラッチとの相対回転差が大きいのでクラッチに対する負担が大きい等の問題がある。そこで、前後進クラッチ51は「入」「切」の切り換えのみにして、Hi−Loクラッチ47を昇圧制御するように構成すれば,高速ギヤ組45と低速ギヤ組46とが同方向へ回転しているので回転差が小さくなり、第2主変速装置43のシンクロメッシュの同期時間が短縮されるとともに、クラッチに対する負担も軽減される。
【0026】
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【0027】
【発明の効果】
本発明は上記一実施の形態に詳述したように、請求項1記載の発明は、変速レバーに変速位置をアップ若しくはダウン指令するスイッチを設けた変速制御装置に於いて、前記変速レバーに車体の停止・発進スイッチを備えたことにより、該停止・発進スイッチの操作にて、車体の一時停止と再発進を行うことができ、オペレータの両手操作や足踏み操作が不要で操作性を著しく向上できる。
【0028】
また、この発明は、走行中の現変速位置を記憶して、上記停止・発進スイッチの操作にて車体を再発進させる際には、記憶した元の変速位置に自動的に復帰させるので、上記効果に加えて、オペレータが手動にて変速位置を再設定する必要がなくなる。
【0029】
また、請求項2記載の発明は、上記停止・発進スイッチにて車体を停止させる際には、前後進切り変え装置を中立状態にさせるとともに、左右のブレーキ装置を作動させるため、停止中の車体が不慮走行する虞がなくなり、請求項1記載の発明の効果に加えて、車体停止時の安全性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施の形態を示すものである。
【図1】トラクタの側面図。
【図2】運転席の一部切欠平面図。
【図3】変速レバーの斜視図。
【図4】変速制御系のブロック図。
【図5】動力伝達経路を示す線図。
【図6】変速装置の変速パターンを示す一覧図。
【図7】変速位置を表すインジケータの正面図。
【図8】油圧回路図。
【図9】変速制御の全体の手順を示すフローチャート。
【図10】停止手段作動の手順を示すフローチャート。
【図11】発進手段作動の手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
10 トラクタ
18 変速レバー
30 コントローラ
34 アップスイッチ
35 ダウンスイッチ
37 停止・発進スイッチ
42 前後進切り換え装置
91L,91R ブレーキシリンダ
Claims (2)
- 変速装置の変速位置を切り換えるための変速レバー(18)に、現変速位置をアップ若しくはダウン指令する一対のスイッチ式変速操作部(34)、(35)を備え、この変速操作部(34)、(35)のスイッチ信号に応じてアクチュエータを駆動させて前記変速装置を切り換える作業車両の変速制御装置であって、前記変速レバー(18)に車体の停止・発進スイッチ(37)を備え、走行中の車体を該停止・発進スイッチ(37)の操作にて停止させる手段(30)と、停止中の車体を該停止・発進スイッチ(37)の操作にて発進させる手段(30)を設けた作業車両の変速制御装置に於いて、
走行中の現変速位置を記憶する手段(30)を備え、上記停止・発進スイッチ(37)の操作で車体を停止した後に停止・発進スイッチ(37)の操作で車体を発進させるときは、前記記憶した変速位置に復帰させる手段(30)を備えた作業車両の変速制御装置。 - 上記停止・発進スイッチ(37)の操作にて車体を停止するときは、前後進切り換え装置(42)を中立状態にさせるとともに、左右のブレーキ装置(91L)、(91R)を作動させる請求項1記載の作業車両の変速制御装置。
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