JP2000110934A - 走行用伝動装置の変速操作部構造 - Google Patents

走行用伝動装置の変速操作部構造

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JP2000110934A
JP2000110934A JP11166782A JP16678299A JP2000110934A JP 2000110934 A JP2000110934 A JP 2000110934A JP 11166782 A JP11166782 A JP 11166782A JP 16678299 A JP16678299 A JP 16678299A JP 2000110934 A JP2000110934 A JP 2000110934A
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朝田  晃宏
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行用クラッチ、主変速装置、副変速装置が
その順序で直列に連結する走行用伝動装置において、操
作簡単にかつ変速ショックが出にくいように副変速でき
るようにする。 【解決手段】 副変速装置30のシフトギヤ30aがス
ライド操作される変速作動中は、走行用クラッチに兼用
の前後進切換え装置10も、主変速装置20も中立状態
に切り換わるようにそれぞれのクラッチ11,12,2
1〜26が自動的に切り操作される。シフトギヤ30a
が高速位置又は低速位置に切り換えられた後には、主変
速装置20が伝動状態に復帰するようにそのクラッチ2
1〜26が自動的に入りに操作され、主変速装置20が
伝動状態に復帰した後に前後進切換え装置10が伝動状
態に復帰するようにそのクラッチ11,12が自動的に
入りに操作される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの回転出
力が走行用クラッチを介して主変速装置に入力し、この
主変速装置の回転出力が副変速装置を介して走行装置に
伝達するように構成し、前記主変速装置が、複数個の変
速クラッチの切り換えによって複数段の伝動状態と中立
状態とに切り換わるように構成し、前記副変速装置が、
シフトギヤの掛け換えによって変速するように構成して
ある走行用伝動装置の変速操作部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】上記走行用伝動装置において、従来、副
変速装置の変速操作を行う際にはこれに連係して走行用
クラッチが自動的に入り切り操作され、エンジンから副
変速装置への伝動を停止するための特別な操作を行わな
くとも副変速できるようになったものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、副変速装置のシ
フトギヤが伝動切りの状態から伝動入り位置に切り換わ
ると、走行装置が副変速装置を介して主変速装置に連結
することになる。また、副変速装置の変速が完了して走
行用クラッチが入りになるまでは、主変速装置は所定の
変速段の伝動状態になっていて比較的大きな静止慣性を
有する状態になっている。これにより、副変速が完了し
て走行装置が主変速装置に連結した際、それまで慣性で
動いていた走行装置に主変速装置による抵抗が掛かり、
車体がギクシャクして動くなどの変速ショックが出やす
くなっていた。本発明の目的は、エンジン出力の伝動を
停止させたり、復帰させたりするための特別な操作が不
要でありながら、変速ショックが出にくいように副変速
できる走行用伝動装置の変速操作部構造を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構
成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0005】〔構成〕エンジンの回転出力が走行用クラ
ッチを介して主変速装置に入力し、この主変速装置の回
転出力が副変速装置を介して走行装置に伝達するように
構成し、前記主変速装置が、複数個の変速クラッチの切
り換えによって複数段の伝動状態と中立状態とに切り換
わるように構成し、前記副変速装置が、シフトギヤの掛
け換えによって変速するように構成してある走行用伝動
装置の変速操作部構造において、副変速装置が変速作動
している際に走行用クラッチが切りで主変速装置が中立
状態に切り換わるように、かつ、副変速装置が伝動状態
に切り換わるに伴って走行用クラッチが入りで主変速装
置が伝動状態に復帰するように、副変速装置の変速操作
に連係させて走行用クラッチ及び変速クラッチを自動的
に切り換え操作する連係操作手段を備えさせるととも
に、この連係操作手段は、主変速装置が伝動状態に復帰
した後に走行用クラッチが入りに復帰する状態に復帰操
作するように構成してある。
【0006】〔作用〕副変速装置の変速操作を行う際、
連係操作手段による自動操作により、エンジンから副変
速装置への伝動が停止するように走行用クラッチが切り
で主変速装置が中立状態に自動的に操作され、かつ、エ
ンジン出力が副変速装置に伝わるように走行用クラッチ
が入りで主変速装置が伝動状態に自動的に復帰操作され
る。この復帰操作としては、主変速装置が伝動状態に復
帰した後に走行用クラッチが入りに復帰するようにさせ
るものである。すなわち、副変速装置が伝動状態に切り
換わって走行装置が主変速装置に連結する際には、主変
速装置が中立状態になっており、走行装置の慣性による
動きに対する抵抗となる如く走行装置に及ぶ主変速装置
の作用が従来より少なくなるように、そして、走行用ク
ラッチが入りに復帰する際には、主変速装置が既に伝動
状態に復帰しており、走行装置及び主変速装置に動慣性
が付いていて走行用クラッチのエンジン側と主変速装置
側の部材が連結ショックの発生しにくい状態で連結する
ように復帰させるものである。
【0007】〔効果〕副変速を行う際、走行用クラッチ
及び主変速装置が連係操作手段によって自動的に入り切
り操作され、エンジン出力を副変速装置に断接するため
の特別な手間を要しないで操作簡単に変速できる。しか
も、主変速装置が走行装置の動きに対する抵抗になりに
くい状態で、かつ、走行クラッチに入りショックが発生
しにくい状態で走行装置が変速後の駆動状態に復帰し、
車体を変速ショクが少ない円滑な状態で走行させて軽快
に走行できる。
【0008】請求項2による発明の構成、作用、効果は
つぎのとおりである。
【0009】〔構成〕請求項1による発明の構成におい
て、前記主変速装置が、前記走行用クラッチの回転出力
が入力する第1主変速装置と、この第1主変速装置の回
転出力が入力する第2主変速装置とで成り、前記連係操
作手段は、第1主変速装置が伝動状態に復帰してから第
2主変速装置が伝動状態に復帰する状態に復帰操作する
ように構成してある。
【0010】〔作用〕主変速装置を変速段数の割りには
コンパクトに得られるように、直列に連結する第1主変
速装置と第2主変速装置とによって構成するものであ
る。
【0011】副変速装置の変速が完了して主変速装置が
元の伝動状態に復帰されるのに、第1主変速装置と第2
主変速装置が同時に伝動状態に復帰する状態で復帰され
ると、第1主変速装置のクラッチと第2主変速装置のク
ラッチとが同時に入り操作されることから変速ショック
が発生しやすくなる。このため、第1主変速装置が伝動
状態に復帰した後に第2主変速装置が伝動状態に復帰
し、クラッチ接続に伴う変速ショクを発生しにくくしな
がら主変速装置の全体を元の伝動状態に復帰操作される
ものである。
【0012】〔効果〕主変速装置を変速段数の割りには
コンパクトで走行装置に変速ショックを起こしにくいも
のにし、多段階にわたって変速ショックが出にくいよう
に変速して有利に走行できるとともに、比較的コンパク
トに得られる。
【0013】請求項3による発明の構成、作用、効果は
つぎのとおりである。
【0014】〔構成〕請求項1による発明の構成におい
て、前記主変速装置が、前記走行用クラッチの回転出力
が入力する第1主変速装置と、この第1主変速装置の回
転出力が入力する第2主変速装置とで成り、前記連係操
作手段は、第2主変速装置が伝動状態に復帰してから第
1主変速装置が伝動状態に復帰する状態に復帰操作する
ように構成してある。
【0015】〔作用〕主変速装置を変速段数の割りには
コンパクトに得られるように、直列に連結する第1主変
速装置と第2主変速装置とによって構成するものであ
る。
【0016】副変速装置の変速が完了して主変速装置が
元の伝動状態に復帰されるのに、第2主変速装置が伝動
状態に復帰した後に第1主変速装置が伝動状態に復帰
し、第1主変速装置と第2主変速装置が同時に伝動状態
に復帰する場合に比してクラッチ接続に伴う変速ショク
を発生しにくくしながら主変速装置の全体を元の伝動状
態に復帰操作されるものである。
【0017】さらに、主変速装置が元の伝動状態に復帰
されるのに、第1主変速装置と第2主変速装置が同時に
伝動状態に復帰されると、主変速装置の全体が走行装置
に一気に連結して走行装置に負荷が一気に掛かる。これ
に対し、第2主変速装置が走行装置に連結してから第1
主変速装置が走行装置に連結して走行装置に負荷が一気
に掛からないようにしながら主変速装置の復帰操作が行
われるものである。
【0018】〔効果〕主変速装置を変速段数の割りには
コンパクトで走行装置に変速ショックを一層起こしにく
いものにし、多段階にわたって変速ショックが出にくい
ように変速して有利に走行できるとともに、比較的コン
パクトに得られる。
【0019】請求項4による発明の構成、作用、効果は
つぎのとおりである。
【0020】〔構成〕請求項1〜3のいずれか1項によ
る発明の構成において、前記走行用クラッチとして、前
進クラッチと後進クラッチの切り換えによって前進伝動
状態と後進伝動状態と中立状態とに切り換わる前後進切
り換え装置を採用している。
【0021】〔作用〕前進伝動状態に切り換えると、前
進駆動力が走行装置に伝達されて前進走行でき、後進伝
動状態に切り換えると、後進駆動力が走行装置に伝達さ
れて後進走行でき、中立状態に切り換えると、伝動が停
止されて副変速装置の変速が可能になる。
【0022】〔効果〕前後進の切り換え、変速用の伝動
停止が同一のクラッチを使用して構造簡単に行え、経済
面や構造面で有利に得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1に示すように、左右一対の駆
動自在な前車輪1,1と後車輪2,2とによって自走
し、前車輪1を操向操作するステアリングハンドル3、
運転座席4及び運転キャビンCを有する運転部が備えら
れた自走機体の後部を形成しているミッションケース5
に、ロータリ耕耘装置などの各種作業装置を昇降操作自
在に連結するリフトアーム6、及び、連結した作業装置
に動力伝達する動力取出し軸7を設けて、農用トラクタ
ーを構成してある。
【0024】自走機体の前端部の原動部に位置するエン
ジン8の回転出力を走行装置としての前後輪1,2に伝
達して自走機体の走行を可能にする走行用伝動装置を図
2に示す如く構成してある。すなわち、エンジン8の回
転出力を前記ミッションケース5の内部に導入して2つ
のクラッチ11,12を備える前後進切換え装置10に
伝達し、この前後進切換え装置10の回転出力を6つの
クラッチ21〜26を備える主変速装置20に伝達し、
この主変速装置20の回転出力を1つのシフトギヤ30
aを備える副変速装置30に伝達し、この副変速装置3
0の回転出力を後輪用差動機構2aに伝達してこの差動
機構2aから左右の後車輪2,2に伝達する。また、前
記副変速装置30の回転出力を回転軸32を介して前輪
変速装置33に伝達し、この前輪変速装置33の回転出
力を回転軸34を介して前輪用差動機構1aに伝達して
この差動機構1aから左右の前車輪1,1に伝達する。
尚、図2に示すクラッチ35は作業用クラッチであり、
エンジン8から回転筒軸14を貫通する回転軸36を介
して伝達される回転動力を前記動力取出し軸7に伝達す
る。
【0025】前後進切換え装置10は、前記2つのクラ
ッチ11,12、及び、一方のクラッチ12の出力側に
ギヤ連動する後進伝動軸13を備え、2つのクラッチ1
1,12を入り切り操作することによって前進伝動状態
と後進伝動状態と中立状態とに切り換わる。すなわち、
2つのクラッチ11,12のいずれもは、クラッチボデ
ィの内部に位置する油圧ピストン11a,12aによっ
て湿式の摩擦式多板クラッチ機構を入り切りする油圧ク
ラッチに構成してあり、2つのクラッチ11,12のう
ちの一方の前進クラッチ11の油圧ピストン11aに圧
油を供給してこの前進クラッチ11を入りに操作し、他
方の後進クラッチ12の油圧ピストン12aに対する圧
油供給を解除してこの後進クラッチ12を切りに操作す
ると、エンジン8からの回動力を前進クラッチ11から
前後進切換え装置10の出力軸と前記主変速装置20の
入力軸とに兼用の回転筒軸14に伝達するように前進伝
動状態になる。前進クラッチ11の油圧ピストン11a
に対する圧油供給を解除してこの前進クラッチ11を切
りに操作し、後進クラッチ12の油圧ピストン12aに
圧油を供給してこの後進クラッチ12を入りに操作する
と、エンジン8からの回動力を後進クラッチ12から後
進伝動軸13を介して前記回転筒軸14に伝達するよう
に後進伝動状態になる。前進クラッチ11と後進クラッ
チ12のいずれもを切りに操作すると、前記回転筒軸1
4に対する動力伝達を停止するように中立状態になる。
これにより、前後進切換え装置10は、エンジン8から
の回動力を主変速装置20及び副変速装置30に伝達し
たり、この伝達を切ったりする走行用クラッチとなって
いる。
【0026】主変速装置20は、6つの変速用クラッチ
である前記クラッチ21〜26のうちの4つのクラッチ
21〜24、及び、入力軸としての前記回転筒軸14を
備える第1主変速装置20aと、前記6つのクラッチ2
1〜26のうちの他の2つのクラッチ25,26を備え
るとともに第1主変速装置20の出力軸27が入力軸に
なっていることによって第1主変速装置20に対して直
列に連結している第2主変速装置20bとによって構成
してある。そして、図5に示す如く各クラッチ21〜2
6を入り切り操作することにより、第1速〜第8速の8
段階に速度変化する。図5に示すONは、各クラッチ2
1〜26の入りを示し、−は、各クラッチ21〜26の
切りを示す。すなわち、6つのクラッチ21〜26のい
ずれもは、クラッチボディの内部に位置する油圧ピスト
ン21a〜26aによって湿式の摩擦式多板クラッチ機
構を入り切りする油圧クラッチに構成してあり、第1主
変速装置20aの4つのクラッチ21〜24のうちの第
1速クラッチ21の油圧ピストン21aに圧油を供給し
てこの第1速クラッチ21を入りに操作し、第2主変速
装置20bの2つのクラッチ25,26のうちの一方の
低速クラッチ25の油圧ピストン25aに圧油を供給し
てこの低速クラッチ25を入りに操作すると、前後進切
換え装置10からの回動力を第1速クラッチ21、出力
軸27、回転軸36に相対回転自在に支持される伝動ギ
ヤ28、低速クラッチ25を介して副変速装置30に伝
達するように第1速になる。第1主変速装置20aの4
つのクラッチ21〜24のうちの第2速クラッチ22の
油圧ピストン22aに圧油を供給してこの第2速クラッ
チ22を入りに操作し、第2主変速装置20bの前記低
速クラッチ25を入りに操作すると、前後進切換え装置
10からの回動力を第2速クラッチ22、出力軸27、
前記伝動ギヤ28、低速クラッチ25を介して副変速装
置30に伝達するように第2速になる。第1主変速装置
20aの4つのクラッチ21〜24のうちの第3速クラ
ッチ23の油圧ピストン23aに圧油を供給してこの第
3速クラッチ23を入りに操作し、第2主変速装置20
bの前記低速クラッチ25を入りに操作すると、前後進
切換え装置10からの回動力を第3速クラッチ23、出
力軸27、前記伝動ギヤ28、低速クラッチ25を介し
て副変速装置30に伝達するように第3速になる。第1
主変速装置20aの4つのクラッチ21〜24のうちの
第4速クラッチ24の油圧ピストン24aに圧油を供給
してこの第4速クラッチ24を入りに操作し、第2主変
速装置20bの前記低速クラッチ25を入りに操作する
と、前後進切換え装置10からの回動力を第4速クラッ
チ24、出力軸27、前記伝動ギヤ28、低速クラッチ
25を介して副変速装置30に伝達するように第4速に
なる。第1主変速装置20aの第1速クラッチ21を入
りに操作し、第2主変速装置20bの2つのクラッチ2
5,26のうちの他方の高速クラッチ26の油圧ピスト
ン26aに圧油を供給してこの高速クラッチ26を入り
に操作すると、前後進切換え装置10からの回動力を第
1速クラッチ21、出力軸27、高速クラッチ26を介
して副変速装置30に伝達するように第5速になる。第
1主変速装置20aの第2速クラッチ22を入りに操作
し、第2主変速装置20bの高速クラッチ26を入りに
操作すると、前後進切換え装置10からの回動力を第2
速クラッチ22、出力軸27、高速クラッチ26を介し
て副変速装置30に伝達するように第6速になる。第1
主変速装置20aの第3速クラッチ23を入りに操作
し、第2主変速装置20bの高速クラッチ26を入りに
操作すると、前後進切換え装置10からの回動力を第3
速クラッチ23、出力軸27、高速クラッチ26を介し
て副変速装置30に伝達するように第7速になる。第1
主変速装置20aの第4速クラッチ24を入りに操作
し、第2主変速装置20bの高速クラッチ26を入りに
操作すると、前後進切換え装置10からの回動力を第4
速クラッチ24、出力軸27、高速クラッチ26を介し
て副変速装置30に伝達するように第8速になる。
【0027】そして、1速〜4速クラッチ21〜24の
全てのクラッチを切りにすると、第1主変速装置20a
が第2主変速装置20bへの伝動を停止するように中立
状態になり、低速クラッチ25と高速クラッチ26の両
クラッチを切りにすると、第2主変速装置20bが副変
速装置30への伝動を停止するように中立状態になる。
1速〜4速クラッチ21〜24、低速クラッチ25、高
速クラッチ26の全てのクラッチを切りにすることによ
り、主変速装置20が前後進切り換え装置10と副変速
装置30の連動を断つように中立状態になる。
【0028】図2及び図4に示すように、副変速装置3
0は、前記第2主変速装置20bの出力軸に入力ギヤ3
0bが一体回転するように連結していることによって第
2主変速装置20bに直列に連結している。そして、前
記シフトギヤ30aを摺動操作して前記入力ギヤ30b
と、出力軸が相対回転自在に支持するギヤ30cとに掛
け換えることにより、高速状態と低速状態との2段階に
速度変化する。
【0029】前記各クラッチ11,12,21〜26を
操作するための油圧回路を図3に示す如く構成してあ
る。すなわち、前進クラッチ11の制御弁41、後進ク
ラッチ12の制御弁42、第1速クラッチ21の制御弁
43、第2速クラッチ22の制御弁44、第3速クラッ
チ23の制御弁45、第4速クラッチ24の制御弁4
6、低速クラッチ25の電磁操作弁47、高速クラッチ
26の電磁操作弁48のそれぞれを、前進クラッチ11
及び後進クラッチ12の制御弁41,42への圧油供給
を漸次に行わせて前進クラッチ11及び後進クラッチ1
2を伝動用クラッチ圧に漸次に昇圧させる電磁比例制御
弁49を有する給油路50を介して一つの油圧ポンプ5
1に接続してある。前進クラッチ11の制御弁41の操
作部にパイロット回路を介して電磁操作弁41aを、後
進クラッチ12の制御弁42の操作部にパイロット回路
を介して電磁操作弁42aをそれぞれ接続してある。各
電磁操作弁41a,42aは排油側にバネで付勢してあ
り、電磁操作弁41aに操作電流を供給して給油側に切
り換え作動させることにより、制御弁41がパイロット
油圧のために排油側への自己復元力に抗して給油側に切
り換わって前進クラッチ11が入りになる。電磁操作弁
42aに操作電流を供給して給油側に切り換え作動させ
ることにより、制御弁42がパイロット油圧のために排
油側への自己復元力に抗して給油側に切り換わって後進
クラッチ12が入りになる。電磁操作弁41aも42a
も排油側に操作することにより、両制御弁41,42が
排油側になって前進クラッチ11も後進クラッチ12も
切りになり、前後進切換え装置10が中立状態になる。
第1速クラッチ21の制御弁43の操作部にパイロット
回路を介して電磁操作弁43aを、第2速クラッチ22
の制御弁44の操作部にパイロット回路を介して電磁操
作弁44aを、第3速クラッチ23の制御弁45の操作
部にパイロット回路を介して電磁操作弁45aを、第4
速クラッチ24の制御弁46の操作部にパイロット回路
を介して電磁操作弁46aをそれぞれ接続してある。各
電磁操作弁43a〜46aは排油側にバネで付勢してあ
り、電磁操作弁43aに操作電流を供給して給油側に切
り換え作動させることにより、制御弁43がパイロット
油圧のために排油側への自己復元力に抗して給油側に切
り換わって第1速クラッチ21が入りになる。電磁操作
弁44aに操作電流を供給して給油側に切り換え作動さ
せることにより、制御弁44がパイロット油圧のために
排油側への自己復元力に抗して給油側に切り換わって第
2速クラッチ22が入りになる。電磁操作弁45aに操
作電流を供給して給油側に切り換え作動させることによ
り、制御弁45がパイロット油圧のために排油側への自
己復元力に抗して給油側に切り換わって第3速クラッチ
23が入りになる。電磁操作弁46aに操作電流を供給
して給油側に切り換え作動させることにより、制御弁4
6がパイロット油圧のために排油側への自己復元力に抗
して給油側に切り換わって第4速クラッチ24が入りに
なる。
【0030】前進クラッチ11及び後進クラッチ12の
パイロット回路に開閉弁51を接続してある。この開閉
弁51は、運転部に位置するクラッチペダル52によっ
て切り換え操作し、前進クラッチ11も後進クラッチ1
2も電磁操作弁41a,42aに優先して切りに操作し
たり、前進クラッチ11及び後進クラッチ12の電磁操
作弁41a,42aによる操作を可能にしたりするもの
である。すなわち、クラッチペダル52によって前後進
切換え装置10を中立状態に操作することを可能にする
ものである。図3に示す油圧クラッチ53〜56のうち
のクラッチ53は、前輪用差動機構1aをデフロック状
態とデフロック解除状態とに切り換え操作するものであ
り、クラッチ54は、後輪用差動機構2aをデフロック
状態とデフロック解除状態とに切り換え操作するもので
あり、クラッチ55と56は、前記前輪変速装置33を
標準状態と増速状態とに切り換えるものである。すなわ
ち、クラッチ55の方を入りに操作すると、前輪変速装
置33が標準状態になり、左右前輪1,1と左右後輪
2,2の平均周速度がほぼ同一になるように前輪駆動を
行う。クラッチ56の方を入りに操作すると、前輪変速
装置33が増速状態になり、左右前輪1,1の平均周速
度が左右後輪2,2の平均周速度の約2倍になるように
前輪駆動を行う。
【0031】運転部の運転座席4の横側に設けた図4の
如き副変速レバー60、この副変速レバー60の握り部
の横側に設けたシフトアップスイッチ61、シフトダウ
ンスイッチ62及び副変速検出スイッチ74、運転部の
ステアリングハンドル3の近くに設けた図4の如き前後
進レバー63、運転部の運転パネルに設けた表示装置6
4を備える変速操作装置により、各電磁操作弁41a〜
46a及び47,48、電磁比例制御弁49、シフトギ
ヤ30aを操作することによって走行変速を行うように
してあり、この変速操作装置は次の如く構成してある。
【0032】すなわち、図4に示すように、副変速レバ
ー60は、取付けボス部の軸芯60aまわりで自走機体
の前後方向に揺動するように自走機体に支持させるとと
もに、副変速レバー60の握り部の横側に設けてあるロ
ック解除ボタン65を押し操作し、副変速レバー60の
握り部と取付けボス部の間から突出するロックピン66
を機体側に固定されている位置決め具67から抜き外れ
た状態にすることにより、揺動操作できる。副変速レバ
ー60の取付けボス部から一体回動自在に延出するアー
ム部を、ロッド及び揺動リンクなどで成る機械式連係機
構68によって副変速装置30のシフトフォーク支軸3
0dに連動させてあり、副変速レバー60を軸芯60a
まわりで揺動操作すると、このレバー操作力のためにシ
フトフォーク支軸30dが摺動操作され、このシフトフ
ォーク支軸30dによって一体摺動自在に支持されてい
るシフトフォーク30eがシフトギヤ30aを摺動操作
して前記入力ギヤ30bに噛み合う高速位置と、前記ギ
ヤ30cに噛み合う低速位置と、ギヤ30bと30cの
いずれにも噛み合わない中立位置とに切り換え操作す
る。
【0033】副変速検出スイッチ74は、前記ロック解
除ボタン65が押し操作されることによってON操作さ
れるように構成してある。すなわち、副変速装置30を
変速するには、ロック解除ボタン65を押し操作して副
変速レバー60の操作が可能となるようにそのロック解
除が行われることにより、ロック解除ボタン65が押し
操作されたことを検出すると、副変速装置30の変速操
作が行われたものとして検出し、この検出結果を電気信
号で制御装置69に出力する。
【0034】副変速レバー60の取付けボス部にポテン
ショメータ70の回転操作部を連動させてあり、このポ
テンショメータ70は、副変速レバー60が高速位置
H、中立位置N、低速位置Lのいずれの操作位置に操作
されたかを検出し、検出結果を電気信号で前記制御装置
69に出力する。
【0035】シフトアップスイッチ61及びシフトダウ
ンスイッチ62は、制御装置69に連係させてある。シ
フトアップスイッチ61は、これのボタンを押し操作す
る毎に一回のシフトアップの変速指令を電気信号で制御
装置69に出力し、シフトダウンスイッチ62は、これ
のボタンを押し操作する毎に一回のシフトダウンの変速
指令を電気信号で制御装置69に出力する。
【0036】前後進レバー63の基部に前後進検出スイ
ッチ71を作用させてあり、この前後進検出スイッチ7
1は、前後進レバー63が前進位置F、中立位置N、後
進位置Rのいずれの操作位置に操作されたかを検出し、
検出結果を電気信号で前記制御装置69に出力する。
【0037】表示装置64は、変速表示部64a、前進
ランプ64b、後進ランプ64c、中立ランプ64dを
備えている。変速表示部64aは、主変速装置20が第
1速〜第8速のうちのいずれかの変速段になっている場
合、その変速段に相当する値のアラビヤ数字を点灯させ
る。たとえば、主変速装置20が第8速になっている場
合には8という数字を点灯させる。すなわち、数字を変
速段の表示の指標の一例とし、主変速装置20が第1速
〜第8速のうちのいずれの変速段になっているかを表示
する。前進ランプ64bは、前後進切換え装置10が前
進状態になった場合に、点灯によって表示する。後進ラ
ンプ64cは、前後進切換え装置10が後進状態になっ
た場合に、点灯によって表示する。中立ランプ64d
は、前後進切換え装置10が中立状態になった場合に、
点灯によって表示する。
【0038】制御装置69は、各電磁操作弁41a〜4
6a、各電磁制御弁47,48、電磁比例制御弁49、
前記各クラッチ11,12,21〜26のそれぞれに圧
力検出に基づいて入りになっているか否かを検出するよ
うに付設してある圧力センサ73、表示装置64、ブザ
ー72に連係するマイクロコンピュータで成り、シフト
アップスイッチ61、シフトダウンスイッチ62、副変
速検出スイッチ74、ポテンショメータ70、前後進検
出スイッチ71からの情報と、プログラムとに基づいて
次の如く作動する。
【0039】すなわち、前後進レバー63が前進位置F
になると、電磁操作弁41aに操作電流を供給して前後
進切換え装置10を前進状態に切り換え、そして、表示
装置64の前進ランプ64aを点灯させる。前後進レバ
ー63が後進位置Rになると、電磁操作弁42aに操作
電流を供給して前後進切換え装置10を後進状態に切り
換え、そして、表示装置64の後進ランプ64cを点灯
させるとともにブザー72に間欠作動させて警報を実行
させる。前後進レバー63が中立位置Nになると、電磁
操作弁41a及び42aに対する電流供給を停止して前
後進切換え装置10を中立状態に切り換え、そして、表
示装置64の中立ランプ64dを点灯させる。
【0040】前後進レバー63が前進位置Fと中立位置
Nと後進位置Rのうちの前進位置Fと後進位置Rのいず
れかに操作してある場合、シフトアップスイッチ61及
びシフトダウンスイッチ62を操作すると、制御装置6
9の変速制御プログラムで成る変速制御手段69dが主
変速装置20の変速操作を実行させる。すなわち、シフ
トアップスイッチ61を押し操作すると、このスイッチ
61からのシフトアップの変速指令と、このときに主変
速装置20がなっている変速段とを基に変速目標段を設
定し、主変速装置20が変速目標段の変速段になるよう
に各クラッチ21〜26の操作弁43a〜46a、制御
弁46,47を操作し、主変速装置20を変速操作前の
変速段より1段階だけ高速側の変速段に切り換える。そ
して、シフトダウンスイッチ62を押し操作すると、こ
のスイッチ62からのシフトダウンの変速指令と、この
ときに主変速装置20がなっている変速段とを基に変速
目標段を設定し、主変速装置20が変速目標段の変速段
になるように各クラッチ21〜26の操作弁43a〜4
6a、制御弁46,47を操作し、主変速装置20を変
速操作前の変速段より1段階だけ低速側の変速段に切り
換える。主変速装置20が変速目標段に切り換わると、
表示装置64の変速表示部64aに、主変速装置20が
切り換わった新たな変速段を示すアラビヤ数字を点灯さ
せる。
【0041】副変速操作が行われる際、制御装置69が
図6及び図7に示す如く作動する。すなわち、#1〜#
5ステップに示すように、副変速検出スイッチ74が検
出状態になると、前後進検出スイッチ71による検出結
果を制御装置69のメモリー部で成る第1記憶手段69
aに記憶させ、このとき第1主変速装置20aが第1速
から第8速のいずれの変速段になっているかを前記圧力
センサ73からの情報に基づいて判断して制御装置69
のメモリー部で成る第2記憶手段69bに記憶させ、さ
らに、このとき第2主変速装置20bが低速と高速のい
ずれになっているかを圧力センサ73からの情報に基づ
いて判断して制御装置69のメモリー部で成る第3記憶
手段69cに記憶させ、電磁操作弁41a〜46a及び
電磁制御弁46,47の全てをクラッチ切り側に操作さ
せる。この後、#6〜#8ステップに示すようにポテン
ショメータ70からの情報によって副変速レバー60が
高速位置H又は低速位置Lになったかを判断し、高速位
置H又は低速位置Lになったと判断した場合には、第2
主変速装置20bを第3記憶手段69cによる記憶変速
段にするべき制御弁47又は48をクラッチ入り側に操
作させる。この後、#9,#10ステップに示すよう
に、第2主変速装置20bが副変速操作前になっていた
高速又は低速側の伝動状態に復帰すると、第1主変速装
置20aを第2記憶手段69bによる記憶変速段にする
べき操作弁21a〜24aをクラッチ入り側に操作させ
る。この後、#11,#12ステップに示すように、第
1主変速装置20aが第1〜第4速のうちの副変速操作
前にあった変速段の伝動状態に復帰すると、前後進切換
え装置10を第1記憶手段69aによる記憶伝動状態に
するべき操作弁41a又は42aをクラッチ入り側に操
作させる。この後、#13,#14ステップに示すよう
に、前後進切換え装置10が前進又は後進側のうちの副
変速操作前にあった伝動状態に復帰すると、第1〜第3
記憶手段69a〜69cによる記憶内容を消去させ、次
に副変速操作が行われた際にそのときの変速段や伝動状
態を記憶させられるようにリセットさせる。
【0042】これにより、#1〜#12ステップが連係
操作手段69eを構成しており、この連係操作手段69
eは、副変速装置30の変速操作が行われるに連係させ
て走行用クラッチとしての前後進切換え装置10、及
び、主変速装置20の各クラッチ21〜26を次の如く
自動的に操作させるものである。すなわち、副変速レバ
ー60によってシフトギヤ30aのスライド操作が行わ
れ、副変速装置30が高速側と低速側の一方から他方の
伝動状態に切り換わるべく変速作動している際には、前
後進切換え装置10の前進クラッチ11と後進クラッチ
12の両クラッチを切りで主変速装置20のクラッチ2
1〜26の全てのクラッチを切りに自動的に操作し、副
変速装置30に対するエンジン出力の伝達を停止するよ
うに前後進切換え装置10も主変速装置20の第1主変
速装置20aと第2主変速装置20bの両装置も中立状
態に切り換え操作する。そして、シフトギヤ30aが前
記高速位置や低速位置に操作されて副変速装置30が高
速側や低速側の伝動状態に切り換わるに伴い、前後進切
り換え装置10が前進又は後進側の伝動状態のうちの副
変速操作前になっていた伝動状態に、主変速装置20の
第1主変速装置20aが第1速から第4速の伝動状態の
うちの副変速操作前になっていた伝動状態に、主変速装
置20の第2主変速装置20bが低速側と高速側の伝動
状態のうちの副変速操作前になっていた伝動状態にそれ
ぞれ自動的に復帰して副変速装置30にエンジン出力を
伝達するように前後進切換え装置10及び主変速装置2
0の所定のクラッチを入りに復帰操作する。そして、こ
の復帰操作を行うに当たり、主変速装置20においては
第2主変速装置20bが伝動状態に復帰した後に第1主
変速装置20aが伝動状態に復帰するように、そして、
主変速装置20が伝動状態に復帰した後に前後進切換え
装置10が伝動状態に復帰するように操作する。
【0043】つまり、機体の走行操作を行うに当たり、
シフトアップスイッチ61とシフトダウンスイッチ62
とによって主変速を行い、副変速レバー60によって副
変速を行い、前後進レバー63によって前後進切り換え
を行う。
【0044】すなわち、シフトアップスイッチ61を押
し操作すると、このスイッチ61がシフトアップの変速
指令を一回だけ出力し、変速制御手段69dがスイッチ
61からの変速指令と、このときに主変速装置20がな
っている変速段とを基にこの変速段より1段階だけ高速
側の変速段を変速目標段として設定し、第1〜第4速ク
ラッチ21〜24、低速クラッチ25、高速クラッチ2
6のうちの変速目標段を現出するための所定のクラッチ
の油圧ピストン21a〜26aを駆動してそのクラッチ
を入りに操作する。これにより、主変速装置20が第1
速〜第8速のうちの変速操作前の変速段より1段階だけ
高速側に変化した変速段になる。そして、シフトダウン
スイッチ62を押し操作すると、このスイッチ62がシ
フトダウンの変速指令を一回だけ出力し、変速制御手段
69dがスイッチ62からの変速指令と、このときに主
変速装置20がなっている変速段とを基にこの変速段よ
り1段階だけ低速側の変速段を変速目標段として設定
し、第1〜第4速クラッチ21〜24、低速クラッチ2
5、高速クラッチ26のうちの変速目標段を現出するた
めの所定のクラッチの油圧ピストン21a〜26aを駆
動してそのクラッチを入りに操作する。これにより、主
変速装置20が第1速〜第8速のうちの変速操作前の変
速段より1段階だけ低速側に変化した変速段になる。
【0045】副変速レバー60は、ロック解除ボタン6
5を押し操作してロックピン66によるロックを解除し
た状態にしながら揺動操作する。そして、副変速レバー
60を高速位置Hに操作すると、このレバー操作力によ
ってシフトギヤ30aが前記高速位置になり、副変速装
置30が第2主変速装置20bからの回動力をそのまま
の回転速度で出力するように高速状態になる。副変速レ
バー60を低速位置Lに操作すると、このレバー操作力
によってシフトギヤ30aが前記低速位置になり、副変
速装置30が第2主変速装置20bからの回動力を減速
して出力するように低速状態になる。この副変速を行う
に当たり、シフトギヤ30aがスライドする変速作動中
は、副変速操作検出スイッチ74からの情報に基づく連
係操作手段69eの自動操作のために、前後進切換え装
置10も、主変速装置20の第1主変速装置20aと第
2主変速装置20bの両変速装置も自動的に中立状態に
切り換わり、ギヤ鳴りが発生しにくいように副変速装置
30に対する伝動を停止しながらシフトギヤ30aをス
ライド操作できる。そして、シフトギヤ30aが高速位
置又は低速位置に切り換わった変速完了後には、ポテン
ショメータ70からの情報に基づく連係操作手段69e
の自動操作により、前後進切換え装置10、主変速装置
20の第1主変速装置20aと第2主変速装置20bの
うちの第2主変速操作装置20bが先ず変速操作前の伝
動状態に自動的に復帰し、この後に第1主変速装置20
aが変速操作前の伝動状態に自動的に復帰し、さらにこ
の後に前後進切換え装置10が変速操作前の伝動状態に
自動的に復帰し、前後輪1,2をエンジン8にショック
が出にくいように連動させられる。
【0046】副変速レバー60を中立位置Nに操作する
と、シフトギヤ30aが前記中立位置になる。これによ
り、副変速装置30が第2主変速装置20bからの回動
力を後輪用差動機構2a及び前輪変速装置33に伝達し
ないように中立状態になる。副変速レバー60を高速位
置H、中立位置N、低速位置Lのそれぞれに操作した
際、ロック解除ボタン65に対する押し操作を解除す
る。すると、ロックピン66が位置決め具67のピン孔
に入り込み、副変速レバー60を各操作位置H,N,L
に固定できる。
【0047】前後進レバー63を機体前後方向に揺動操
作して前進位置Fに操作すると、制御装置69が検出ス
イッチ71からの情報に基づいて前進クラッチ11の油
圧ピストン11aを駆動してこのクラッチ11を入りに
操作する。これにより、前後進切換え装置10がエンジ
ン8からの回動力を前進駆動力として主変速装置20に
伝達するように前進状態になる。前後進レバー63を後
進位置Rに操作すると、制御装置69が検出スイッチ7
1からの情報に基づいて後進クラッチ12の油圧ピスト
ン12aを駆動してこのクラッチ12を入りに操作す
る。これにより、前後進切換え装置10がエンジン8か
らの回動力を後進駆動力にして主変速装置20に伝達す
るように後進状態になる。
【0048】〔別実施形態〕図8及び図9は、別の実施
形態を備える変速操作部構造の変速制御を示す。この変
速操作部構造における制御装置69は、副変速操作が行
われる際に次の如く作動する。
【0049】すなわち、#101〜#105ステップに
示すように、副変速検出スイッチ74が検出状態になる
と、前後進検出スイッチ71による検出結果を制御装置
69のメモリー部で成る第1記憶手段69aに記憶さ
せ、このとき第1主変速装置20aが第1速から第8速
のいずれの変速段になっているかを前記圧力センサ73
からの情報に基づいて判断して制御装置69のメモリー
部で成る第2記憶手段69bに記憶させ、さらに、この
とき第2主変速装置20bが低速と高速のいずれになっ
ているかを圧力センサ73からの情報に基づいて判断し
て制御装置69のメモリー部で成る第3記憶手段69c
に記憶させ、電磁操作弁41a〜46a及び電磁制御弁
46,47の全てをクラッチ切り側に操作させる。この
後、#106〜#108ステップに示すようにポテンシ
ョメータ70からの情報によって副変速レバー60が高
速位置H又は低速位置Lになったかを判断し、高速位置
H又は低速位置Lになったと判断した場合には、第1主
変速装置20aを第2記憶手段69bによる記憶変速段
にするべき電磁操作弁43a〜46aをクラッチ入り側
に操作させる。この後、#109,#110ステップに
示すように、第1主変速装置20aが第1速〜第4速の
うちの副変速操作前になっていた高速又は低速側の伝動
状態に復帰すると、第2主変速装置20bを第3記憶手
段69cによる記憶変速段にするべき制御弁47又は4
8をクラッチ入り側に操作させる。この後、#111,
#112ステップに示すように、第2主変速装置20b
が低速と高速のうちの副変速操作前にあった変速段の伝
動状態に復帰すると、前後進切換え装置10を第1記憶
手段69aによる記憶伝動状態にするべき操作弁41a
又は42aをクラッチ入り側に操作させる。この後、#
113,#114ステップに示すように、前後進切換え
装置10が前進又は後進側のうちの副変速操作前にあっ
た伝動状態に復帰すると、第1〜第3記憶手段69a〜
69cによる記憶内容を消去させ、次に副変速操作が行
われた際にそのときの変速段や伝動状態を記憶させられ
るようにリセットさせる。
【0050】これにより、#101〜#112ステップ
が連係操作手段69eを構成しており、この連係操作手
段69eは、副変速装置30の変速操作が行われるに連
係させて走行用クラッチとしての前後進切換え装置1
0、及び、主変速装置20の各クラッチ21〜26を次
の如く自動的に操作させるものである。すなわち、副変
速レバー60によってシフトギヤ30aのスライド操作
が行われ、副変速装置30が高速側と低速側の一方から
他方の伝動状態に切り換わるべく変速作動している際に
は、前後進切換え装置10の前進クラッチ11と後進ク
ラッチ12の両クラッチを切りで主変速装置20のクラ
ッチ21〜26の全てのクラッチを切りに自動的に操作
し、副変速装置30に対するエンジン出力の伝達を停止
するように前後進切換え装置10も主変速装置20の第
1主変速装置20aと第2主変速装置20bの両装置も
中立状態に切り換え操作する。そして、シフトギヤ30
aが前記高速位置や低速位置に操作されて副変速装置3
0が高速側や低速側の伝動状態に切り換わるに伴い、前
後進切り換え装置10が前進又は後進側の伝動状態のう
ちの副変速操作前になっていた伝動状態に、主変速装置
20の第1主変速装置20aが第1速から第4速の伝動
状態のうちの副変速操作前になっていた伝動状態に、主
変速装置20の第2主変速装置20bが低速側と高速側
の伝動状態のうちの副変速操作前になっていた伝動状態
にそれぞれ自動的に復帰して副変速装置30にエンジン
出力を伝達するように前後進切換え装置10及び主変速
装置20の所定のクラッチを入りに復帰操作する。そし
て、この復帰操作を行うに当たり、主変速装置20にお
いては第1主変速装置20aが伝動状態に復帰した後に
第2主変速装置20bが伝動状態に復帰するように、そ
して、主変速装置20が伝動状態に復帰した後に前後進
切換え装置10が伝動状態に復帰するように操作する。
【0051】この変速操作部構造における制御装置69
は、副変速装置30の切り換え操作に伴って第1主変速
装置20a、第2主変速装置20b及び前後進切換え装
置10を伝動状態に復帰操作する際、主変速装置20の
各クラッチ21〜26、前後進切換え装置10の各クラ
ッチ11,12を図10に示す如く入り圧に昇圧するよ
うに制御する。
【0052】すなわち、図10の縦軸は、クラッチ1
1,12,21〜26の作動圧を示し、横軸はクラッチ
圧の切り換わり時間を示す。第1主変速装置20aの各
クラッチ21〜24は、変速用の切り圧A1から伝動用
のクラッチ入り圧P1まで一気に昇圧するように制御す
る。第2主変速装置20bの各クラッチ25,26は、
第1主変速装置20aの各クラッチ21〜24よりも漸
次に切りからクラッチ入りに復帰するように、変速用の
切り圧A2から伝動用のクラッチ入り圧P2まで昇圧時
間t1を掛けて漸次に昇圧させる。前後進切換え装置1
0の各クラッチ11,12は、第1主変速装置20aの
各クラッチ21〜24よりもさらに徐々に切りからクラ
ッチ入りに復帰するように、変速用の切り圧A3から伝
動用のクラッチ入り圧P3まで昇圧時間t1よりも大の
t2を掛けて漸次に昇圧させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】農用トラクター全体の側面図
【図2】走行用伝動装置の概略図
【図3】変速制御の油圧回路図
【図4】変速制御のブロック図
【図5】主変速装置の変速段の説明図
【図6】変速制御のフロー図
【図7】変速制御のフロー図
【図8】別の実施形態を備える変速制御装置による変速
制御のフロー図
【図9】別の実施形態を備える変速制御装置による変速
制御のフロー図
【図10】別の実施形態を備える変速制御装置によるク
ラッチ昇圧の説明図
【符号の説明】
1,2 走行装置 8 エンジン 10 走行用クラッチ 11 前進クラッチ 12 後進クラッチ 20 主変速装置 20a 第1主変速装置 20b 第2主変速装置 21〜26 変速クラッチ 30 副変速装置 30a シフトギヤ 69e 連係操作手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの回転出力が走行用クラッチを
    介して主変速装置に入力し、この主変速装置の回転出力
    が副変速装置を介して走行装置に伝達するように構成
    し、 前記主変速装置が、複数個の変速クラッチの切り換えに
    よって複数段の伝動状態と中立状態とに切り換わるよう
    に構成し、 前記副変速装置が、シフトギヤの掛け換えによって変速
    するように構成してある走行用伝動装置の変速操作部構
    造であって、 副変速装置が変速作動している際に走行用クラッチが切
    りで主変速装置が中立状態に切り換わるように、かつ、
    副変速装置が伝動状態に切り換わるに伴って走行用クラ
    ッチが入りで主変速装置が伝動状態に復帰するように、
    副変速装置の変速操作に連係させて走行用クラッチ及び
    変速クラッチを自動的に切り換え操作する連係操作手段
    を備えさせるとともに、この連係操作手段は、主変速装
    置が伝動状態に復帰した後に走行用クラッチが入りに復
    帰する状態に復帰操作するように構成してある走行用伝
    動装置の変速操作部構造。
  2. 【請求項2】 前記主変速装置が、前記走行用クラッチ
    の回転出力が入力する第1主変速装置と、この第1主変
    速装置の回転出力が入力する第2主変速装置とで成り、
    前記連係操作手段は、第1主変速装置が伝動状態に復帰
    してから第2主変速装置が伝動状態に復帰する状態に復
    帰操作するように構成してある請求項1記載の走行用伝
    動装置の変速操作部構造。
  3. 【請求項3】 前記主変速装置が、前記走行用クラッチ
    の回転出力が入力する第1主変速装置と、この第1主変
    速装置の回転出力が入力する第2主変速装置とで成り、
    前記連係操作手段は、第2主変速装置が伝動状態に復帰
    してから第1主変速装置が伝動状態に復帰する状態に復
    帰操作するように構成してある請求項1記載の走行用伝
    動装置の変速操作部構造。
  4. 【請求項4】 前記走行用クラッチとして、前進クラッ
    チと後進クラッチの切り換えによって前進伝動状態と後
    進伝動状態と中立状態とに切り換わる前後進切り換え装
    置を採用している請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    走行用伝動装置の変速操作部構造。
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