JP4500746B2 - 穿孔処理装置、シート処理装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
記録シートは画像形成装置から排出トレイ上に向けて順次排出される場合とは別に、ファイリングのための穿孔を行ったり、押印あるいは情報の付加さらにはシート群毎の仕分け等の後処理を行う後処理装置に向けて搬送される場合がある。
穿孔処理が先行して行われる理由の一つは、綴じ処理などが後続処理として実行される場合、綴じ作業に用いられるステープルが邪魔になって穿孔しづらくなることにある。
しかも、パンチ穴を穿孔する場合には、記録シートの搬送方向と直角な方向に相当する幅方向でのずれを矯正する横レジスト調整が行われたうえで穿孔作業を実行するようにして記録シートの幅方向での穿孔位置の位置決め精度を高めることが行われるようになってきている。このため、交換対象となる穿孔装置を後処理装置本体内に組み込む際には、駆動部での組み込み精度が要求されることから、サービスマンでさえも交換作業が簡単には行えないのが現状である。
同図において、穿孔処理装置100は、用紙の排出側に位置する画像形成装置PRの排出手段である本体排紙ローラ1を備えた排紙口の近傍に隣接して配置されており、装置本体の内部には、略U字状に形成された搬送路(以下、穿孔搬送路という)Aが設けられている。
穿孔搬送路Aは、本体排紙ローラ1から排出される用紙が穿孔作業をしないままで排出される際に用いられる排出搬送路Bから分岐した搬入側と穿孔後に合流する搬出側とが縦方向に延長されており、その最下方部が略水平方向に延長されている。
このような曲率半径を利用することにより、パンチユニット8に到達した用紙がパンチ下ガイド板29に押し付けられることで浮き上がるようなことをなくすことができ、これにより、パンチが用紙を貫通する際に用紙がずれるなどの挙動が不安定なものとなるのを防止することができ、パンチユニット8での剪断力を有効に作用させて穿孔作業を良好に行えるようになっている。
つまり、本体排紙ローラ1から抜け出た用紙の移動距離を長くすることで本体排紙ローラ1からの速度の影響を受けない状態で撓み量を設定することが可能となり、この撓み量によって補正されるスキューや先端揃えを安定して行うことができる。しかも、搬入側の搬送路長が長くなるのに対して水平方向でのスペースをさほど大きくしなくてすむので、穿孔処理装置100の設置スペースを拡大しなくても安定したスキュー補正や先端揃えが可能となる。
ホッパ46は、パンチユニット8において穿孔された際のパンチ屑45が自然落下する位置に設けてあるので、例えば、縦搬送路にパンチユニットを設けた場合と違って、穿孔により飛び散る位置がパンチ下方というように明らかであるので、屑を受け入れる範囲を大きく設定する必要がなく、しかも穿孔処理装置の水平方向の設置スペースを利用した屑の捕獲領域を設けることができるので、パンチユニット8側での屑の誘導構造を特別なものとしないですむ。
つまり、穿孔作業の対象となる用紙がレジストローラ7に達した後、繰り出しを開始された際には本体排紙ローラ1の線速よりも増速し、用紙が排出搬送路Bに達する際には本体排紙ローラ1の搬送速度に相当させて搬送するようになっている。これにより、増速することで後続の用紙との衝突を避けるための搬送間隔を稼ぐ一方、排出搬送路Bに達した際には穿孔作業をしないまま搬送される際の搬送速度に相当させることで穿孔処理装置100の下流側に位置するフィニッシャFNでの受入速度を、画像形成装置PRから直接排出される用紙と穿孔処理装置100を経由して排出される用紙とのいずれも同じ状態となるようにしてフィニッシャFN側での受入制御を一様化することができるようになっている。
図19において、制御部200は、画像形成および製本作業を一括制御するためのシーケンスを実行する部分であり、本実施例に関係する構成として、入力側には、入口センサS1,横レジストセンサS2,排紙センサS3が接続され、出力側には縦搬送ローラ4〜6および10〜12、そしてレジストローラ7およびパンチユニット8の駆動部201が接続されている(図19では、まとめで駆動部と表示してある)。
入口センサS1による用紙の搬入状況が判別され(ST6)、搬入された場合にはシート先端がレジストローラ7に到達したかどうかが判別される(ST7)。レジストローラ7にシート先端が到達した場合には、その時点を基準として所定量の回転駆動が入口ローラ2および縦搬送ローラ4,5,6に対して行われることで所定量の撓みが設定される(ST8)。この場合の撓み量の割り出しは、各ローラの駆動源としてステッピングモータが用いられた場合にはその進行量により、また、これ以外のモータであればエンコーダを用いて行われる。
CCDラインセンサでは、最小幅サイズから最大幅サイズまでの範囲を網羅してCCDが配置されており、用紙の側端面を検知できるようになっている。当然、それらの用紙が横にずれた状態でも検知できるようになっており、最大で±7.5mmまでは問題ない検知可能となっている。次に、横レジセンサS2によって検知された側端面の位置と理想的に搬送されてきた位置との差分、パンチユニット8を搬送方向と直行する方向にスライド移動させる。パンチユニット8は、搬送センタ位置に対して手前側(奥側でも良い)に、想定する最大横レジズレ量分(7.5mmに設定)移動した位置で待機しており、仮に横レジのズレがない状態で搬送されてきた場合、パンチユニット8は、7.5mmスライド移動して穿孔する。手前側に2mmずれた状態で搬送されてきた場合は、5.5mmスライド移動して穿孔することになる。パンチユニット8のスライド移動は、所定の穿孔場所に用紙が停止する直前に完了しているのが望ましい。用紙が停止しているにも関わらず、パンチユニット8がスライド移動している最中であれば穿孔できない状態となり生産性ダウンとなるし、用紙が停止するあまりにも前にスライド移動が完了していれば横レジセンサS2による検知を早くし過ぎていることになり、横レジ検知精度が悪くなってしまう虞がある。
一方、パンチ移動処理は、ステップST31において割り出された移動量に基づきパンチユニット8を移動させる(ST40)。
本実施例におけるパンチユニット8は、横レジストの割り出し結果に応じて用紙の搬送方向と直角な方向、いわゆる用紙の幅方向に移動することができるようになっている。
パンチユニット8は、穿孔処理装置100の不動部に固定されている支持部として用いられるステー33の長手方向に沿って移動することができる部材であり、このため、パンチユニット8は、図7,15および16に示すように、上向きチャンネル形状の断面構造を有したステー33の内部に挿嵌されて長手方向4隅近傍にコロ35を備えたベース32に搭載されている。また、ステー33には、長手方向両端近傍にガイドピン34が直立して設けてあり、ベース32に形成されている嵌合部が嵌合することでベース32がステー33内を移動する際に斜行することがないようにされている。
図5および図6は、パンチユニット8に対する駆動源の設置構成を示す図であり、駆動源は、ステー33の長手方向一端、本実施例では、パンチユニット8の挿入方向前側に対向する端部に設けられたブラケットに取り付けられているサーボモータ21およびステッピングモータ39が用いられる。
サーボモータ21およびステッピングモータ39は、いずれも図19に示した制御部200によって動作制御されるようになっており、これらモータのうちで、サーボモータ21は、パンチユニット8のパンチ刃を駆動するために用いられ、ステッピングモータ39は、パンチユニット8の横レジスト調整、換言すれば、スライド機構の駆動源として用いられる。
タイミングベルト39には、その展張部の一つ、つまり、パンチユニット8の移動方向に平行する展張部に固定板37が設けられており、固定板37にはパンチユニット8のベース部32の一部が一体化されている。これにより、タイミングベルト38の移動に連動してベース部32が往復動することができ、この方向への移動量を調整することで横レジスト量を調整できるようになっている。なお、タイミングベルト39が掛け回されているプーリの一つには、揺動レバー39cが一体化されており、揺動レバー39cにかけられたバネ39dの付勢によりタイミングベルト39への張力を付与するようになっている。
偏心カム25は、図12に示すように、パンチ刃27と一体化されているブラケット26の上面に当接しており、回転することで図9(A)〜(C)に示すように、パンチ上ガイド板28およびパンチ下ガイド板29の間に位置する用紙を穿孔するようになっている。
この構成は、図8において符号16で示す検知円盤と、この検知円盤16の近傍でステー33側に配置されているホームポジションセンサ18とが用いられる。
図11および図13は、検知円盤16とホームポジションセンサ18との対向状態を示す図であり、検知円盤16は、パンチユニット8内に挿通されている回転軸20の軸端に一体化されたキャップ状の断面構造を有する部材であり、周縁の一部、つまり周方向の一部には切り欠き部16aが形成されている。
ホームポジションセンサ18は、検知円盤16の周縁を挟み込む状態で配置された光学センサが用いられ、切り欠き部16aと非切り欠き部との遮光状態の違いにより切り欠き部16aの位置検出を行うようになっている。
切り欠き部16aは、用紙の厚みや温度環境、電圧等によって、穿孔時間、穿孔速度が異なるため、全ての穿孔時のホームポジションが上述の位置にはならないが、ホームセンサ18が検知円板16の切り欠き部(φ°の範囲)16aにあって、停止していればパンチ刃27は、パンチ上ガイド板28から突出することがないようにされている。
仮に、検知円板16の切り欠き部16aを超えて停止した場合は、パンチ刃27の先端がパンチ上ガイド板28から突出した状態となるため、次用紙が搬入された際にはその先端がパンチ刃27に衝突あるいは接触してキズ、あるいはジャムとなる可能性がある。このような事態を招かないように、パンチは27の所期位置、つまり穿孔を開始できる状態の位置であるホームポジションを規定することが必要となる。
そこで、本実施例では、1回転に要する時間を基準としてサーボモータ21に給電し、その時間内で切り欠き部16aが検出されない場合には逆転に切り換え、逆転時に切り欠き部16aが検出できた場合にはパンチユニット8内に用紙が残存していることを判断するようになっている。これにより、パンチユニット8内に用紙の残留検知のための構成を備えなくても用紙残留を検出することが可能となる。
カム部15および17aは、図10および図13に示すように、周方向で半割状態の相対形状をなし、図14に示すように、回転位相において相対形状が一致した時点で噛み合い面15aおよび17a1が互いに対向当接することで噛み合い、駆動力の伝達が可能となる。このため、回転位相において相対形状が一致しない場合には、双方のカム部同士が乗り上げた状態となるが、パンチユニット8がステー33に装填された時点でサーボモータ21の回転速度を穿孔時の速度以下に設定して検知円盤16の切り欠き16aを検出する過程でカム同士の相対形状が一致すると、回転軸24に装填されているバネ19の付勢により双方のカム部の端面同士が噛み合い、両者間での駆動力の伝達が可能な状態とされる。
図14は、双方のカム部15,17が噛み合った状態を示す正面図であり、同図において、カム同士は、その周方向端面の一方同士の間に角度γ°が得られる程度の隙間ができるサイズとされ、この隙間の存在により乗り上げた側のカム部が乗り上げていない側のカム部に向け落ち込みやすくして噛み合いが円滑に行われるようになっている。これにより、ラチェットギヤ17の回転がカム部17およびこれに噛み合うカム部15を介して検知円盤16およびパンチ刃27を駆動するための偏心カム20に伝達されるようになる。
つまり、検知円盤16には、ホームポジションを検出するための切り欠き部16aとは別に、図20乃至22に示すように、切り欠き部16aと異なる形態で切り欠き部16aとは異なる位置に補助切り欠き部16bが設けられている。
このような構成においては、略U字状に形成された穿孔搬送路Aの最下方の水平部分にパンチユニット8が配置されているため、穿孔されたパンチ屑45は真下に落下するだけで良い。その際、パンチ屑ガイド44でベース32までの経路を確保するだけですむことになる。
ホームポジションセンサ18に寄り切り欠き部16aが検出されると、切り欠き部16aのサイズがエンコーダ21a、エンコーダセンサ22によって割り出され、この切り欠きサイズ16aのサイズ割り出しは、切り欠き部16aが通過してエンコーダセンサ22が遮光されるまで継続される(ST105,106)。
この処理は、エンコーダ21bを用いた切り欠きサイズ情報がホームポジション検出用の切り欠き部16aのサイズと異なっているかどうかを判別し、異なっている場合には、その内容を読み取ってパンチ種類の類別に用いる。この場合の検知円盤16に形成されている切り欠き部の構成は、図21に示す補助切り欠き部16bを用いた場合である。
この後、検知円盤16の回転過程において新たに切り欠き部が検出されると、検出毎に種別カウンタをカウントアップする(ST112)。エンコーダ21bを用いた検知円盤16の1回転が完了した場合には(ST113)、種別カウンタにおいて計数した値に基づきパンチユニット8の種別決定を行い、図23に示した処理と同様に、パンチユニット8に有するパンチ刃27の配列状態に応じてそれらパンチ刃27の配列方向中央の位置を新たに設定するための移動量などが設定される。
図26において、パンチ刃駆動用のサーボモータ21が穿孔時よりも低速で駆動されると(ST200)、モータが一定時間(図26では未接続決定時間と表示してある)駆動を継続され、その駆動時間が計測される(ST201)。モータの駆動時間が一定時間(この場合は、検知円盤16を1回転させる時間)に達したかどうかが判別され(ST202)、一定時間に達している場合には、検知円盤16のホームポジション検出用の切り欠き部16aが検出されたかどうかが判別される(ST203)。
ステップST203においてホームポジション検出用の切り欠き16aが検出された場合には、駆動源に対するパンチユニット8の駆動力伝達が正常に行われる状態、つまり接続が確定されていると判断し(ST204)、サーボモータ21を停止する(ST205)。この場合には、モータの1回転過程において検知円盤16の切り欠き部16aが検出される状態であり、換言すれば、検知円盤16に対して駆動源からの適正に駆動力伝達が可能となり、パンチユニット8の接続が正常であることを判断できる。
図28において、ステップST202の処理でサーボモータ21の駆動時間が一定時間を経過して以内場合にはサーボモータ21が逆転に切り換えられ、一定時間継続される(ST208,209)。
2 入口ローラ
3 切換爪
4〜6 穿孔搬送路の搬入側に位置する搬送ローラ
7 レジストローラ
8 パンチユニット
9 パンチ後搬送ローラ
10〜12 穿孔搬送路の搬出側に位置する搬送ローラ
13 排紙ローラ
16 検知円盤
16a ホームポジション検出用の切り欠き部
16b 穿孔手段の種別判別用の補助切り欠き部
18 ホームポジションセンサ
100 穿孔処理装置
200 制御部
A 穿孔搬送路
B 排出搬送路
PR 画像形成装置
FN フィニッシャ
S1 入口センサ
S2 横レジストセンサ
S3 排紙センサ
Claims (11)
- シート材への穿孔処理を行う穿孔装置であって、
上記シート材への穿孔処理を行うパンチを備えた穿孔手段と、
上記穿孔手段を駆動するための駆動手段とを備え、
上記穿孔手段は、上記駆動手段に対して挿脱可能であると共に、該穿孔手段には、周方向の一部に切り欠きを有する検知円盤が、上記シート材の穿孔時に上記パンチを昇降させるブラケットに当接する偏心カムの回転軸における軸方向で上記支持部の嵌合部に対面する側の端部に備えられ、該検知円盤近傍の不動部には、該切り欠きを検知可能な検出手段が設けられ、該検出手段により上記検知円盤の切り欠きを検出することで上記偏心カムが穿孔を開始できる初期状態であることを判断できる構成を備えていることを特徴とする穿孔処理装置。 - 請求項1記載の穿孔処理装置において、
上記検知円盤に設けられている切り欠きは、穿孔手段における穿孔内容に応じて異なる形態が用いられることを特徴とする穿孔処理装置。 - 請求項1記載の穿孔処理装置において、
上記検知円盤には、上記偏心カムが穿孔を開始できる初期状態を判断するための切り欠きとは別の形態による他の切り欠きが設けられていることを特徴とする穿孔処理装置。 - 請求項3記載の穿孔処理装置において、
上記他の切り欠きは、上記偏心カムが穿孔を開始できる初期状態とは別に、穿孔個数や穿孔位置に関する情報を識別するための形態が設定されていることを特徴とする穿孔処理装置。 - 請求項1乃至4のうちの一つに記載の穿孔処理装置において、
上記検知円盤の切り欠きを検出可能な検出手段が入力側に接続され、出力側に上記穿孔手段の駆動部が接続されている制御部を備え、
上記制御部は、上記検出手段の検出結果に応じて上記穿孔手段の穿孔態位を設定することを特徴とする穿孔処理装置。 - 請求項5記載の穿孔処理装置において、
上記制御部は、上記検出手段による上記検知円盤の切り欠きを検知する際には、一定時間の間、上記駆動部の速度を穿孔時での速度以下の速度に設定することを特徴とする穿孔処理装置。 - 請求項5または6記載の穿孔処理装置において、
上記制御部は、一旦上記検知円盤の切り欠きが検知されることで穿孔個数や穿孔位置に関する情報を取得した後は、該情報が破棄されるまでの間、新たな情報取得作業を行わないことを特徴とする穿孔処理装置。 - 請求項5乃至7のうちの一つに記載の穿孔処理装置において、
上記制御部は上記検出手段による上記検知円盤の切り欠きを検出できなかった場合に警報することを特徴とする穿孔処理装置。 - 請求項5乃至8のうちの一つに記載の穿孔処理装置において、
上記穿孔手段側および支持部側には、互いに係脱可能な駆動伝達手段が設けられ、該駆動伝達手段は、上記穿孔手段および支持部間で同軸上に位置して周方向で半割状の相対形状に形成されたカムが用いられ、該カム同士は、互いに係合する向きに付勢され、上記検知円盤の切り欠き検出時の設定される検知円盤の低速度時に回転位相の変化により相対形状が一致した場合に係合されることを特徴とする穿孔処理装置。 - 請求項1乃至9のうちの一つに記載の穿孔処理装置を備えたことを特徴とするシート処理装置。
- 請求項10記載のシート処理装置を付設することを特徴とする画像形成装置。
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