JP4482618B2 - 膜厚測定装置及び膜厚測定方法 - Google Patents

膜厚測定装置及び膜厚測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、基材面に形成された膜の膜厚を、分光反射率を測定することによって求める膜厚測定装置及び膜厚測定方法に関する。
基材面に形成された膜の膜厚を測定する装置としては、エリプソメータ(たとえば、特許文献1)や分光反射率データの極大波長又は極小波長から膜厚を測定する測定装置(以下、PV(Peak-Valley)装置と呼称する)(たとえば、特許文献2)がある。
エリプソメータは、半導体製造分野の薄膜測定で多く利用されている。しかし、投受光角が大きいために、測定対象面との距離が変化するようなラインでの使用が難しいこと、投受光両方の側の光学素子を回転させて測定するので光学系が複雑であること、高価であることなどの問題がある。
PV装置は、分光反射率データの極大波長又は極小波長から膜厚を測定するので、分光反射率データに極大波長又は極小波長が存在する必要がある。しかし、一般的に500nm以下の薄膜の分光反射率データには明確な極大波長または極小波長が存在しない。したがって、500nm以下の薄膜の測定に従来のPV装置を使用することはできない。
特開2009−68937号 特許3532165号
したがって、500nm以下の薄膜の測定に使用することのできる簡単な構造の膜厚測定装置及び膜厚測定方法に対するニーズがある。
本発明による膜厚測定装置は、光源と、分光センサと、プロセッサと、記憶装置と、を備え、前記光源からの光が、膜を備えた測定対象面に垂直に入射し、測定対象面で反射された光が前記分光センサに入射するように構成されている。前記記憶装置は、膜厚ごとの反射率分布の理論値及び膜厚ごとの色の特性変数の理論値を記憶しており、前記プロセッサが、前記記憶装置に記憶された、膜厚ごとの反射率分布の理論値又は膜厚ごとの色の特性変数の理論値を使用して、前記分光センサによって測定された反射率分布から測定対象面の膜の膜厚を求める。
本発明による膜厚測定装置は、膜厚ごとの反射率分布の理論値又は膜厚ごとの色の特性変数の理論値を使用して、分光センサによって測定された反射率分布から測定対象面の膜の膜厚を求めるので、反射率分布に明確な極大波長または極小波長が存在しない場合であっても、膜厚を求めることができる。したがって、本発明による膜厚測定装置は、500nm以下の薄膜の測定にも使用することができる。
本発明の実施形態による膜厚測定装置は、さらに、ビーム・スプリッタを備え、測定時に、前記光源からの光が、前記ビーム・スプリッタを経て測定対象面に垂直に入射し、測定対象面で反射された後、測定対象面に垂直な方向に進行し前記ビーム・スプリッタを経て前記分光センサに至るように構成されている。
本実施形態の膜厚測定装置によれば、ビーム・スプリッタを使用することにより、光源からの光を測定対象面に対して垂直に入射させた後、測定対象面の垂直方向に反射した光を分光センサに導くことができる。したがって、本発明による膜厚測定装置は、測定対象面に薄膜が存在する場合に、薄膜による多重反射を測定することができ、反射率の測定精度を向上させることができる。
本発明の実施形態による膜厚測定装置は、さらに、開口部を備えた反射率ゼロ点補正用空洞と、反射率校正板と、を備え、反射率ゼロ点補正時に、前記光源からの光が、前記ビーム・スプリッタを経て前記反射率ゼロ点補正用空洞の前記開口部に入射し、反射された後、測定対象面に垂直な方向に進行し前記ビーム・スプリッタを経て前記分光センサに至るように構成されている。本実施形態の膜厚測定装置は、反射率校正時に、前記光源からの光が、前記ビーム・スプリッタを経て前記反射率校正板に垂直に入射し、前記反射率校正板で反射された後、前記反射率校正板に垂直な方向に進行し前記ビーム・スプリッタを経て前記分光センサに至るように構成されている。測定時の前記分光センサの出力をV(M)とし、反射率ゼロ点補正時の前記分光センサの出力をV(D)とし、反射率校正時の前記分光センサの出力をV(C)とし、反射率校正板の反射率をRv(Ref)として、前記記憶装置は、該反射率校正板の反射率Rv(Ref)を保持しており、前記プロセッサが、式

Rv(T)=Rv(Ref)・(V(M)−V(D))/(V(C)−V(D))

によって測定対象面の反射率Rv(T)を求める。
本実施形態の膜厚測定装置は、分光センサの入力から、測定対象物の表面で反射した光以外の光の寄与分を除去することができるので、測定対象面の反射率分布を正確に測定することができる。
本発明による膜厚測定方法は、分光センサ、膜厚ごとの反射率分布の理論値及び膜厚ごとの色の特性変数の理論値を格納した記憶装置及びプロセッサを備えた膜厚測定装置によって測定対象面の膜の厚さを測定する膜厚測定方法である。本発明による膜厚測定方法は、前記分光センサによって、膜を備えた測定対象面の反射率分布を測定するステップと、前記プロセッサによって、前記記憶装置に記憶された、膜厚ごとの反射率分布の理論値又は膜厚ごとの色の特性変数の理論値を使用して、前記分光センサによって測定された反射率分布から測定対象面の膜の膜厚を求めるステップと、を含む。
本発明による膜厚測定方法は、膜厚ごとの反射率分布の理論値又は膜厚ごとの色の特性変数の理論値を使用して、分光センサによって測定された反射率分布から測定対象面の膜の膜厚を求めるので、反射率分布に明確な極大波長または極小波長が存在しない場合であっても、膜厚を求めることができる。したがって、本発明による膜厚測定方法は、500nm以下の薄膜の測定にも使用することができる。
本発明の実施形態による膜厚測定方法は、前記膜厚を求めるステップにおいて、測定された反射率分布の極値の有無及び極値を含む曲線の曲率から、膜厚ごとの反射率分布の理論値又は膜厚ごとの色の特性変数の理論値のどちらを使用して膜厚を求めるかを定める。
本実施形態の膜厚測定方法によれば、測定された反射率分布の極値の有無及び極値を含む曲線の曲率から、膜厚ごとの反射率分布の理論値又は膜厚ごとの色の特性変数の理論値のどちらを使用して膜厚を求めるかを定めるので、500nm以下の連続した範囲の膜厚を測定することができる。
本発明の実施形態による膜厚測定方法は、前記膜厚を求めるステップにおいて、測定された反射率分布の極値が無いか又は極値を含む曲線の曲率が極値の位置を特定するには小さい場合に、膜厚ごとの色の特性変数の理論値を使用し、それ以外の場合に反射率分布の理論値を使用して膜厚を求める。
本実施形態の膜厚測定方法によれば、測定された反射率分布の極値から膜厚を求めることができないか正確に求めることが困難な場合であっても、色の特性変数の理論値を使用して膜厚を求めることができる。また、測定された反射率分布の極値から膜厚を求めることができる場合には、反射率分布の理論値を使用して膜厚を求めるので、一意的に膜厚を定めることができる。
本発明の実施形態による膜厚測定方法は、測定された反射率分布を、膜を除いた基材を測定した反射率分布が理論値に一致するように求められた補正係数によって補正した後に使用する。
本実施形態の膜厚測定方法によれば、測定された反射率分布を反射率分布の理論値に適合させることにより、正確に膜厚を測定することができる。
本発明の一実施形態による膜厚測定装置の構成を示す図である。 図1の膜厚測定装置のA−A断面を示す図である。 分光反射率検出部の構成の一例を示す図である。 分光反射率検出部のコリメータの構成を示す図である。 筒状のコリメータの構成の一例を示す図である。 反射率ゼロ点補正用空洞の構成を示す図である。 反射率校正板の、波長に対する反射率を示す図である。 入射側媒質が空気(n=1.0)であり、n=1.46、膜厚d=6μmの有機塗工膜が、nm=1.63のPET基板上に形成されていると仮定した場合の反射率分布計算結果を示す図である。 本実施形態による膜厚測定装置による基板上に薄膜を付した測定対象の反射率の測定結果を示す図である。 本実施形態による膜厚測定装置によるシリコンウエハ上に酸化膜を付した測定対象の反射率の測定結果を示す図である。 本実施形態による膜厚測定装置による、2枚のステンレス・シートの反射色の色差値を示す図である。 本実施形態による膜厚測定装置による、2枚のステンレス・シートの反射色の色彩値を示す図である。 本実施形態による膜厚測定装置による、ステンレス・シートの反射率の測定結果を示す図である。 シートに薄膜を塗布する設備(真空炉)の構成を示す図である。 真空炉に取り付けられた膜厚測定装置の構成を示す図である。 ライトガイドを備えた膜厚測定装置による測定対象の反射率の測定結果を示す図である。 430nmにピークを持つ紫外発光ダイオード光源と、580nm付近にピークを持つ白色発光ダイオード光源を併用した場合の、鏡面反射率99%の校正板の反射光輝度出力を表した図である。 屈折率nの基板上に透明な薄膜(屈折率n、膜厚d)が成膜されている場合の反射の様子を模式的に示した図である。 基材の屈折率n=1.7、薄膜の屈折率n=1.46、空気の屈折率n=1.0と仮定して計算したときの、膜厚dと極値波長λM(λmax:極大値波長、λmin:極小値波長)との関係を示す図である。 図19と同じ条件(基材の屈折率n=1.7、薄膜の屈折率n=1.46、空気の屈折率n=1.0)で計算した膜厚dと反射色三刺激値X、Y、Zとの関係を示す図である。 メタメリズムの例1について、反射率分布を示す図である。 メタメリズムの例2について、反射率分布を示す図である。 メタメリズムの例3について、反射率分布を示す図である。 極値波長が550nmとなる膜厚について、反射率分布を示す図である。 膜厚(d=1〜500nm)と極値波長λN及び曲率係数rNとの関係を示す図である。 基材の屈折率n=1.70、膜の屈折率n=1.33、1.46、1.5、1.6として、膜厚500nmの場合の反射率分布を式(1)にしたがって計算した結果を示す図である。 基材及びサンプル(S1、S2及びS3)の測定された反射率分布を示す図である。 波長と補正係数K(λ)との関係を示す図である。 波長と補正反射率分布との関係を示す図である。 膜の屈折率と理論反射三刺激値との関係を示す図である。 本発明の実施形態の膜厚測定装置によって3サンプルの膜厚分布を測定した結果を示す図である。 膜厚を推定する方法を示す流れ図である。 膜厚推定の事前処理を説明するための流れ図である。 光ファイバ型の分光反射率計の構成の一例を示す図である。
図1は、本発明の一実施形態による膜厚測定装置100の構成を示す図である。膜厚測定装置100は、測定部110、プロセッサ120及び記憶装置130を備える。測定部110は、発光ダイオード光源101、筒状コリメータ103、ビーム・スプリッタ105、計測用窓107および分光反射率検出部(分光センサ)109を含む。
発光ダイオード光源101は、実施例では430nmにピークを持つ紫外発光ダイオード光源と、580nm付近にピークを持つ白色発光ダイオード光源を併用している。図17は、430nmにピークを持つ紫外発光ダイオード光源と、580nm付近にピークを持つ白色発光ダイオード光源を併用した場合の、鏡面反射率99%の校正板の反射光輝度出力を表した図である。反射測定に使用される光源の輝度分布は、図17に示すように450nm乃至500nm付近の出力が高くなり、白色発光ダイオード光源のみを使用した場合に比べ、400nm乃至700nmの分光反射率の測定精度を向上させることができる。
ビーム・スプリッタ105の仕様は、一例として、エドモンド社製のキューブ型無偏光ビームスプリッター(商品コード47009-J)で、430nm乃至670nmの広帯域にわたり、p偏光、s偏光の透過/反射特性の差が6%以内に制御されているものである。
発光ダイオード光源101からの光は、筒状コリメータ103を通過した後、ビーム・スプリッタ105によって反射され、計測用窓107を通過した後、測定対象物501に至る。ここで、測定対象物501の測定対象面に照射される光が、測定対象面に垂直に入射するように分光測定装置を配置する。測定対象面に照射された光は、測定対象面に垂直な方向に反射され、測定対象面に照射される光と同じ経路を逆方向に進んでビーム・スプリッタ105に至り、ビーム・スプリッタ105を通過して、分光反射率検出部109に至る。図1において、測定対象物501に照射される光を実線で表し、測定対象物501によって反射された光を点線で表す。
図1において、ビーム・スプリッタ105の側面に筒状コリメータ103および光源101を設置し、ビーム・スプリッタ105の上側の面に分光反射率検出部109を設置している。他の実施形態として、ビーム・スプリッタ105の上側の面に筒状コリメータ103および光源101を設置し、ビーム・スプリッタ105の側面に分光反射率検出部109を設置してもよい。
本実施形態の膜厚測定装置100は、反射率校正板201及び反射率ゼロ点補正用空洞203をさらに備える。反射率校正板201及び反射率ゼロ点補正用空洞203の構成及び機能について以下に説明する。
反射率校正板201及び反射率ゼロ点補正用空洞203の上面は、測定対象物501の上面と同じ面内に配置されている。測定部110は、反射率校正板201及び反射率ゼロ点補正用空洞203の位置へ水平方向に移動して反射率を測定することができるように構成されている。あるいは、反射率校正板201及び反射率ゼロ点補正用空洞203が、測定対象物501がない状態で測定対象物501の位置へ移動できるように構成してもよい。
図6は、反射率ゼロ点補正用空洞203の構成を示す図である。反射率ゼロ点補正用空洞203は円筒形状をしている。底面を持つ円筒の直径は50mm、高さは50mmである。円筒の上面には中央に直径25mmmの円形窓がある。円形窓に光が入射した場合に内部でほぼ吸収されるように、円筒の内面および外面は黒色塗装が施されている。円形窓に光が入射した場合の反射率は、0.2%以下である。
反射率校正板201は、市販の低反射用鏡面板でもよい。たとえば、Ocean Optics Inc.から販売されている製品名STAN-SSLなどである。
図7は、反射率校正板の、波長に対する反射率を示す図である。
図1において、分光センサ109に入射する光は、測定対象物501の表面で反射した光V(T)以外に、ビーム・スプリッタ105の下面での反射光V2、ビーム・スプリッタ105を通過した光の端面での反射光がビーム・スプリッタ105で折り返す光V3、計測用窓107での反射光V4などがある。
測定対象面の反射率を正確に測定するには、反射光V1以外のV2、V3、V4などのノイズを除去する必要がある。反射率校正板201及び反射率ゼロ点補正用空洞203は、V2、V3、V4などのノイズを除去するように機能する。
反射率ゼロ点補正用空洞203の反射率の測定を行った際の、分光反射率検出部109の出力をV(D)とし、反射率校正板201の反射率の測定を行った際の、分光反射率検出部109の出力をV(C)とする。ここで、反射率校正板201の反射出力をV(Ref)とすると、
V(C)=V(Ref)+V(D)
と表せる。したがって、
V(Ref)=V(C)−V(D)
と表せる。
測定対象面501の反射率の測定を行った際の、分光反射率検出部109の出力をV(M)とし、測定対象面501の反射出力をV(T)とすると、
V(M)=V(T)+V(D)
V(T)=V(M)−V(D)
と表せる。
測定対象面501の反射率Rv(T)は、反射校正板201の反射率をRv(Ref)とすると

Rv(T)=Rv(Ref)・V(T)/V(Ref)・・・(1)

と表せる。
膜厚測定装置100の記憶装置130には、反射校正板201の、波長ごとの反射率Rv(Ref)が予め記憶されている。膜厚測定装置100は、定期的にV(D)及びV(C)を測定し、これらの値を記憶装置130に格納する。膜厚測定装置100は、測定対象面501の出力V(M)を求め、記憶装置130に記憶されたRv(Ref)、V(D)及びV(C)を使用して、式(1)から測定対象面501の、波長ごとの反射率Rv(T)を求めることができる。定期的にV(D)及びV(C)を測定するのは、光源101及び分光反射率検出部109の出力の温度ドリフトに対応するためである。
図2は、図1の膜厚測定装置のA−A断面を示す図である。測定対象物501の測定対象面に照射される光は、測定対象面に垂直に入射する。測定対象面に照射された光は、測定対象面に垂直な方向に反射され、測定対象面に照射される光と同じ経路を逆方向に進んでビーム・スプリッタ105に至り、ビーム・スプリッタ105を通過して、分光反射率検出部109に至る。分光反射率検出部109は、透過波長可変フィルタ1091、コリメータ1093およびイメージセンサ1095を備える。これらの詳細については後で説明する。図2において、測定対象物501に照射される光を実線で表し、測定対象物501によって反射された光を点線で表す。測定対象物501によって反射された光は、分光反射率検出部109のイメージセンサ1095の検出面に垂直に入射する。
図3は、分光反射率検出部109の構成の一例を示す図である。上述のように分光反射率検出部109は、透過波長可変フィルタ1091、コリメータ1093およびイメージセンサ1095を備える。透過波長可変フィルタ1091は、入射する白色光の短波長側から長波長側までの透過波長域が、フィルタの位置によって連続的または段階的に変化する干渉フィルタの一種である。
分光反射率検出部109のコリメータ1093は、透過波長可変フィルタ1091とイメージセンサ1095との間に所定の間隔を確保するとともに、透過波長可変フィルタ1091の位置によって定まる波長の光を高い分解能でイメージセンサ1095によって測定することができるように設けられる。透過波長可変フィルタ1091とイメージセンサ1095との間に所定の間隔を確保する理由は、両者を接触させた構造とすると、両者の間で多重反射が起こり、分光特性が劣化するためである。
図4は、分光反射率検出部109のコリメータ1093の構成を示す図である。一例として、コリメータ1093の開口部の幅Wは、2.2ミリメータ、長さLは13ミリメータである。また、コリメータ1093の高さHは1.5ミリメータである。図4の縮尺は、上記の寸法に合わせてない。コリメータ1093の寸法は以下のように定める。イメージセンサの受光面は、2.5×12.5ミリメータの長方形で、50×2500マイクロメータ(μm)の感光素子が、図4のLの方向に256素子並んでいる。そこで、コリメータ1093の格子間隔aは、40マイクロメータとし、繰り返しピッチはイメージセンサのピッチ50マイクロメータとする。256個の開口部を持たせるために10マイクロメータの格子(SUS板)255個を備えている。 格子間隔bは、0.5ミリメータで開口部の幅2.2ミリの中に4個の開口部を持たせた。図中の長手方向の3本の梁は幅0.1ミリメータとし、開口部の形状が加工時に乱れないように設置した。このようなコリメータは、穴を有する第1の金属薄板と穴を有しない第2の金属薄板を交互に重ね、その両側を押さえ板で押さえて、これらを熱圧着で拡散接合させて一体化し、その後、第1の金属薄板の穴を有する部分に対応する部分を、前記金属薄板の積層方向に切断することにより形成することができる。詳細については、本出願人による特許3618090号公報に記載されている。図4において、長さLの方向が金属薄板の積層方向である。分光反射率検出部109のコリメータ1093のコリメート比は、40/1500=0.027、θ=1.5°である。ここで、コリメート比とは、a/Hで、この値が小さいほど分光波長の精度が高くなる。コリメータ高さHを3ミリメータとすると、コリメート比は0.013と向上するが、測定時間が約2倍必要となる。そこで実用的な値としてH=1.5ミリメータを採用している。
図5は、筒状のコリメータ103の構成の一例を示す図である。筒状のコリメータ103の長手方向の長さは40ミリメータであり、長手方向に垂直な断面は、二辺がそれぞれ6ミリメータと15ミリメータの長方形である。長方形の大きさは、イメージセンサ1095の検出面の大きさ(二辺がそれぞれ2.5ミリメータと12ミリメータの長方形)に合わせて定められる。筒状のコリメータ103の内面には、光源からの光の指向性を向上させるように高さ1.5ミリメータ、幅15ミリメータのトラップが上下に8個ずつ備わる。トラップは、光源101から拡散した光がビーム・スプリッタ105に入射することを防ぐ。トラップは、光を吸収するように、表面につや消しの黒めっき処理を施している。筒状のコリメータ103のコリメート比は、3/40=0.075である。一般的に、筒状のコリメータ103のコリメート比は、0.1以下であるのが好ましい。
本実施形態の膜厚測定装置100によれば、ビーム・スプリッタ105を使用することにより、光源からの光を測定対象面に対して垂直に入射させた後、測定対象面の垂直方向に反射した光を分光反射率検出部109に導くことができる。本実施形態の膜厚測定装置100は、光源101とビーム・スプリッタ105との間に筒状のコリメータ103を備えるので、光源101からの光のうち所定の範囲の方向の光を測定対象面に対してほぼ垂直に入射させることができる。また、本実施形態の膜厚測定装置100によれば、分光反射率検出部109のコリメータ1093により、イメージセンサ1095が受け取る光の受光角の範囲が1.5°以下に制限されるので、イメージセンサ1095は、測定対象面の垂直方向に反射した光のみを検出することができる。
本実施形態による膜厚測定装置は、分光反射率検出部109によって測定対象面の波長ごとの反射率、すなわち、反射率分布を測定し、反射率分布から測定対象面の膜の膜厚を求める。最初に、本実施形態による膜厚測定装置の反射率測定機能について説明する。
図18は、屈折率nの基板上に透明な薄膜(屈折率n、膜厚d)が成膜されている場合の反射の様子を模式的に示した図である。分光反射率の求め方は、文献(小檜山 光信著 「光学薄膜の基礎理論」 オプトロニクス出版 第3章 単層薄膜 3.1垂直入射 P52〜55)に以下のとおり記されている。
反射のフレネル係数は以下の式で表される。
ρ0=(n0-n)/(n0+n)
ρ1=(n-nm)/(n+nm)
ただし、n0は、入射側の屈折率(空気の場合はn0=1.0)である。
厚さdの薄膜を通過して基板との界面の達する光は位相変化を受ける。基板に入射する直前の位相変化は以下の式で表される。
τ0exp(-iδ)=τ0e-iδ
ただし、δ=(2πnd)/λ (λは入射媒質中の波長)
反射率Rは以下の式で表される。

R=(ρ0 21 2+2ρ0ρ1cos2δ)/(1+ρ0 2ρ1 2+2ρ0ρ1cos2δ) ・・・(2)

図8は、式(2)において、入射側媒質が空気(n=1.0)であり、n=1.46、膜厚d=6μmの有機塗工膜が、nm=1.63のPET(polyethylene terephthalate)基板上に形成されていると仮定した場合の反射率分布計算結果を示す図である。
図9は、本実施形態による膜厚測定装置による、基板上に薄膜を付した測定対象の反射率の測定結果を示す図である。測定対象は、ポリエチレンテレフタレートの基板上に透明有機樹脂などの薄膜を塗布したものである。横軸は波長を表し、縦軸は反射率を表す。また、実線は、本実施形態による膜厚測定装置による反射率の測定結果を示し、点線は分光光度計による反射率の測定結果を示す。
図9において、本実施形態による膜厚測定装置による反射率の変化の振幅は、波長が680ナノメータ付近において約1.2%であり、分光光度計による反射率の変化の振幅は、波長が680ナノメータ付近において約0.6%である。また、本実施形態による膜厚測定装置による反射率の周期的な変化は、波長450ナノメータ以上で明確であり、分光光度計による反射率の周期的な変化は、波長580ナノメータ以上で明確である。570ナノメータ以下では周期的な変化は観測されていない。以上の結果から、本実施形態による膜厚測定装置による反射率の測定が、分光光度計による反射率の測定よりも高精度であることが明らかである。
図9において測定結果の反射率が短波長側で低くなっているのは、短波長側での基板および塗工膜の吸収の影響と考えられる。図8の計算では吸収は無いとしているので、波長400乃至700ナノメータの全域で干渉波の振幅は一定である。
図10は、本実施形態による膜厚測定装置によるシリコンウエハ上に酸化膜を付した測定対象の反射率の測定結果を示す図である。横軸は波長を表し、縦軸は反射率を表す。図10は、1.3ナノメータから499ナノメータまでの6種類の膜厚の測定結果を示す。
本実施形態による膜厚測定装置においては、測定対象面に照射される光は、測定対象面に垂直に入射され、測定対象面で測定対象面に垂直な方向に反射される。したがって、本実施形態による膜厚測定装置は、測定対象の薄膜による多重反射を測定することができ、反射率の測定精度を向上させることができる。これに対して、ラボ型分光光度計や、光ファイバ型の分光反射率計は、測定対象面に照射される光は、測定対象面に垂直に入射されないので、測定対象の薄膜による多重反射を測定することができない。
図11は、本実施形態による膜厚測定装置による、2枚のステンレス・シートの反射色の色差値を示す図である。横軸は、測定対象の識別(1枚目の表、1枚目の裏、2枚目の表、2枚目の裏)を示し、縦軸は、色差値を示す。色差値は、最も左側に示した測定対象を基準として示した。ここで、L*、a*およびb*は、CIE色空間の座標を表す。色差値ΔEは、ΔE=ΔL+Δa+Δbの式で計算される。ステンレス・シートは、圧延痕の方向がイメージセンサ1095の長手方向と直交するように配置した。ここで圧延痕とは、ステンレス・シートを圧延した際に圧延方向に生じる痕跡である。
図12は、本実施形態による膜厚測定装置による、2枚のステンレス・シートの反射色の色彩値を示す図である。横軸は、測定対象の識別(1枚目の表、1枚目の裏、2枚目の表、2枚目の裏)を示し、縦軸は、色彩値を示す。図9は、それぞれの測定対象について、ステンレス・シートを、圧延痕の方向がイメージセンサ1095の長手方向と直交するように配置した場合(図12において直交と表示)と、圧延痕の方向がイメージセンサ1095の長手方向と平行するように配置した場合(図12において平行と表示)とを示した。図12において、それぞれの測定対象について、直交の場合が、平行の場合よりも明度値(L)が大きい。その理由は、圧延痕に垂直な方向に反射する光の光量が、圧延痕に平行な方向に反射する光の光量よりも多くなるからである。
図13は、本実施形態による膜厚測定装置による、ステンレス・シートの反射率の測定結果を示す図である。横軸は波長を表し、縦軸は反射率を表す。ステンレス・シートを、圧延痕の方向がイメージセンサ1095の長手方向と直交するように配置した場合(図13において直交と表示)と、圧延痕の方向がイメージセンサ1095の長手方向と平行するように配置した場合(図13において平行と表示)とを示した。
本実施形態による膜厚測定装置においては、測定対象面に照射される光は、測定対象面に垂直に入射され、測定対象面で測定対象面に垂直な方向に反射される。したがって、本実施形態による膜厚測定装置によれば、従来の膜厚測定装置によっては測定することができなかった、圧延痕などを有する粗面の反射率を測定することができる。
図14は、シートに薄膜を塗布する設備(真空炉)の構成を示す図である。ロール状のシート203を真空炉201内に配置し、巻き戻した後、蒸着装置205によって薄膜を蒸着し、再びロール状のシート209として巻き取る。蒸着装置205は、抵抗加熱、高周波誘導加熱、エレクトロンビーム加熱などによって蒸着を行う。観測用窓207に以下に説明する膜厚測定装置100’を設置することができる。
図15は、真空炉201に取り付けられた膜厚測定装置100’の構成を示す図である。膜厚測定装置100’は、図1に示した分光装置100の構成要素の他に、固定用フランジ111およびライトガイド113を備える。膜厚測定装置100’は、固定用フランジ111を真空炉201の炉壁の測定窓に設けられた測定窓用フランジ211に取り付けることによって真空炉201に設置することができる。ライトガイド113は、一例として、長手方向の長さが500ミリメータであり、長手方向に垂直な断面は、内面の二辺がそれぞれ27ミリメータおよび12ミリメータの長方形である。ライトガイド113の長さは、測定対象の薄膜を塗布したシート213が、ライトガイド113の先端から10ミリメータの距離となるように定めてもよい。測定の際に、ライトガイド113の長手方向が測定対象面と垂直となるように膜厚測定装置100’を設置する。ライトガイド113の内側を反射率の高い材料で構成することにより、内側を通過する光の減衰を小さくすることができる。一例として、ライトガイド113をアルミニウム製の管によって構成してもよい。
図16は、上記のライトガイド113を備えた膜厚測定装置100’による測定対象の反射率の測定結果を示す図である。測定対象は、食品用ラップおよび2種類のオーバヘッドプロジェクタ用フィルムである。測定の際に、ライトガイド113の長手方向が測定対象面と垂直になり、測定対象面からライトガイド113の先端までの距離が10ミリメータとなるように膜厚測定装置100’を配置した。この測定結果は、測定対象面から15ミリメータの距離に設置した膜厚測定装置100による測定結果とほぼ同じである。このように、ライトガイド113を備えた膜厚測定装置100’によっても、高精度に反射率、すなわち膜厚を測定することができる。したがって、ライトガイド113を備えた膜厚測定装置100’により、真空炉など炉内の膜厚を測定することができる。
以下に、測定対象面501の反射率分布から膜厚を求める方法について説明する。最初に、理論式を使用して膜厚を求める方法について説明する。
基材及び膜の反射率を仮定して、式(2)を使用して、所定の膜厚dについて、波長ごとの反射率、すなわち、反射率分布の理論値(計算値)を求めることができる。そこで、たとえば、膜厚dを1nmごとに変化させて可視波長域(λ=400〜700nmの範囲で1.5nmの分解能)の反射率分布を式(2)から求める。この反射率分布から、波長に対する反射率の極値が存在する場合には、極値を求める。
図19は、基材の屈折率n=1.7、薄膜の屈折率n=1.46、空気の屈折率n=1.0と仮定して計算したときの、膜厚dと極値波長λM(λmax:極大値波長、λmin:極小値波長)との関係を示す図である。横軸は膜厚を示し、縦軸は極値波長を示す。
膜厚1nmから77nmの間は極値波長が存在せず、反射率は低下する。
最初に発生する極値波長λ1は極小値である。膜厚d=78nmでλ1=455.5nm、膜厚d=111nmでλ1=648.2nmの極小値を取る。
つぎに、膜厚d=112〜155nmの範囲は極値が存在しない。d=156nmで極大値が発生し、このときλ2=455.13nmである。極値波長は、d=223nmまで増大し、このときλ2=651.16nmである。
膜厚224から232nmの範囲は、極値波長が無い。
膜厚d=233nmで極小値波長が発生し、このときλ3=453.6nmである。膜厚d=334nmでλ3=650.2nmとなり、膜厚d=335nmでは極小値は消える。
図から分かるように、d=317nmで極大値波長λ4=462.87nmが発生している。膜厚d=317nm〜334nmの間は極小値波長と極大値波長が併存する。
極大値波長λ4はd=317〜446nmまで存在し、膜厚d=446nmではλ4=651.18 nmとなる。
また、膜厚d=389nmで極小値波長λ5=454.51nmが発生している。膜厚d=389〜446nmの間は極大値波長λ4と極小値波長λ5が併存する。膜厚d=500nmでは、極小値波長λ5=584.05nmである。
新たな極大値波長は膜厚d=467nmで発生し、λ6=456.62nmである。したがって、d=447〜466nmの間は、極小値波長λ5のみが存在し、膜厚d=467〜500nmの間では極小値波長λ5と極大値波長λ6が併存する。
図19から分かるように、膜厚d=1〜500nmの薄膜領域は、極値が存在しない領域、極値が1個存在する領域、極値が2個存在する領域の3種類に分類される。また、極値波長は、λ1からλ6まで6種類のものが存在する。
このことから、膜厚d=1〜500nmの測定を行うには、極値が存在しない領域において膜厚を推定する方法、及び極値波長の種類を区別してから膜厚を推定する方法が必要である。
最初に、極値波長が存在しない領域の膜厚推定方法を説明する。膜厚ごとの反射率分布から膜厚ごとの反射色三刺激値X、Y、Zを予め求めておく。測定した反射率分布から求めた反射色三刺激値との反射色三刺激値誤差が最小となる膜厚を測定膜厚とする。反射色三刺激値誤差ΔWは、以下の式で定義する。
Figure 0004482618
反射色三刺激値の計算方法は、「JIS Z8722 色の測定方法 反射色及び透過色」に詳しく説明されている。なお、本実施形態では三刺激値X、Y、Zで膜厚推定を行うが、反射色三刺激値から計算する色彩値法(たとえば、L*、a*、b*)を使用することも可能である。本明細書及び特許請求の範囲において、反射色三刺激値など色の特性を表す変数を色の特性変数と呼称する。
図20は、図19と同じ条件(基材の屈折率n=1.7、薄膜の屈折率n=1.46、空気の屈折率n=1.0)で計算した膜厚dと反射色三刺激値X、Y、Zとの関係を示す図である。横軸は膜厚を示し、縦軸は反射色三刺激値を示す。
ここで留意すべきことは、反射率分布が全く異なるにもかかわらず、三刺激値がほぼ等しい値を取る「メタメリズム」という現象が存在することである。図20から、式(3)の三刺激値誤差Δwが小さい例を計算で求めたところ、3個の例が見つかった。例1が膜厚d=21nmと膜厚d=177nm、例2が膜厚d=129nmと膜厚d=492nm、例3がd=219nmと膜厚d=400nmである。
図21は、例1について、反射率分布を示す図である。横軸は波長を示し、縦軸は反射率を示す。例1において、薄い膜厚の反射率分布には極値が存在しないが、厚い膜厚の反射率分布には1個の極値が存在する。
図22は、例2について、反射率分布を示す図である。横軸は波長を示し、縦軸は反射率を示す。例2において、薄い膜厚の反射率分布には極値が存在しないが、厚い膜厚の反射率分布には2個の極値が存在する。
図23は、例3について、反射率分布を示す図である。横軸は波長を示し、縦軸は反射率を示す。例3において、薄い膜厚の反射率分布には1個の極値が存在し、厚い膜厚の反射率分布には2個の極値が存在する。
このように、例1乃至例3において、極値が存在しないのは例1の薄い膜厚(21nm)の場合と例2の薄い膜厚(129nm)の場合のみである。したがって、極値が存在する場合には、極値によって膜厚を推定し、極値が存在しない場合についてのみ反射色三刺激値誤差から膜厚を推定すれば、「メタメリズム」の問題が生じることはない。すなわち、反射色三刺激値誤差から膜厚を一意的に推定することができる。
つぎに、極値波長の種類を区別する方法について説明する。ここで、波長の種類とは、図19に示したλ1乃至λ6である。上述のとおり、膜厚1乃至500nmの範囲には、膜厚の小さい方から順にλ1からλ6まで6種類の極値波長が存在することがわかっている。
図24は、極値波長が550nmとなる膜厚について、反射率分布を示す図である。横軸は波長を示し、縦軸は反射率を示す。図24において、λ1はd=94nm、λ2はd=188nm、λ3はd=282nm、λ4はd=376nm、λ5はd=471nmに相当する。以下において、λの後の極値の種類を示す数字をN値と呼称する。図24から明らかなように、λ=550nmにおける極値を含む曲線の曲率は、N値が小さいときは小さく、N値の増加と共に大きくなる。このことから、極値を含む曲線の曲率によって、極値の種類を区別することができる。
極値を表す値として以下の式で定義される極値係数を導入する。
rN={ Rv(λN-22.5nm)+ Rv(λ1+22.5nm)−2Rv(λN)}/(Rv.max−Rv.min)×100
ここで、Rv.max=6.72(%)は、理論計算で求まる最大反射率である(n=1.7、n=1.46)。また、 Rv.min=1.27(%)は、理論計算で求まる最小反射率である(n=1.7、n=1.46)。
Rv.max−Rv.min=5.45(%)
rNの単位は、%である。ここで、波長差を±22.5nmとしたが、他の値を使用してもよい。また曲率係数は、曲率を表すものであればどのように定義してもよい。
図24から曲率係数を求めると、r1=−0.44、r2=1.55、r3=−3.87、r4=6.11、r5=−10.6となる。負の値は極小値を示し、正の値は極大値を示す。このように曲率係数の符号及び絶対値から、極値の種類(N値)を決定することができる。
図25は、膜厚(d=1〜500nm)と極値波長λN及び曲率係数rNとの関係を示す図である。横軸は膜厚を示し、縦軸は極値波長(右側の目盛)及び曲率係数(左側の目盛)を示す。図25から以下の所見が得られる。
膜厚d=1〜500nmの範囲で極値波長が存在しない膜厚領域が3ヶ所ある。d=1〜78nm、d=112〜156nm、d=223〜234nmの3領域である。
λ1は、極小値で膜厚d=79〜111nmの範囲で現れる。曲率係数r1は以下の範囲の値である。
−1.0<r1<0%
λ2は、極大値で膜厚d=157〜222nmの範囲で現れる。曲率係数r2は以下の範囲の値である。
0.86<r2<1.7%
λ3は、極小値で膜厚d=235〜646nmの範囲で現れる。曲率係数r3は以下の範囲の値である。
−7.6<r3<−3.7%
λ4以降の極値の曲率係数の絶対値はN値が大きくなるにしたがって次第に大きくなる。
上記の知見を踏まえた膜厚推定方法について以下に説明する。
測定対象の薄膜の屈折率(n)と基材の屈折率(n)とを仮定して、膜厚ごとの反射率分布(波長と反射率との関係)及び反射色三刺激値を計算によって求め、記憶装置130に表として格納する。膜厚の範囲は1乃至500nmとし、分解能は0.1nmとする。
上記の表の膜厚dの欄に、極値波長の数、極値波長、曲率係数、極値グループ名を格納する。図25の例の場合に極値グループは以下のように分類する。
グループA
グループAは極値が存在しない領域である。具体的には、膜厚d=1〜78nm、膜厚d=112〜156nm、膜厚d=223〜234nmの3領域である。
グループB
グループBは極値が1個で、曲率係数が−6<r<0.25の範囲の領域である。具体的には、膜厚d=78nm〜112nm、膜厚d=156nm〜223nm、膜厚d=234〜311nmの3領域である。
グループC
グループCは極値が1個で、曲率係数が2<rの範囲の領域及びr<−7の範囲である。具体的に前者は、膜厚d=334nm〜388nmの領域であり、後者は膜厚d=446nm〜466nmの領域である。
グループD
グループDは極値が2個の領域である。具体的には、膜厚d=311nm〜334nm、膜厚d=388nm〜446nm、膜厚d=466nm〜500nmの3領域である。
反射率分布を測定した後、上記の表を使用して膜厚を推定する方法を以下に説明する。
図32は、膜厚を推定する方法を示す流れ図である。
図32の各ステップは、後で説明する膜厚推定の事前処理を行なった後に行なわれる。事前処理によって膜の屈折率及び補正反射率分布の式を定める。以下の測定された反射率分布には、補正反射率分布の式によって補正した後のものを使用する。
図32のステップS010において、プロセッサ120は、測定された反射率分布から極値及びその曲率係数を求める。この極値及び曲率係数を測定極値及び測定曲率係数と呼称する。
図32のステップS020において、プロセッサ120は、測定極値及び測定曲率係数から極値グループを判定する。
図32のステップS030において、プロセッサ120は、極値グループがグループAであるかどうか判断する。極値グループがグループAであればステップS040に進む。極値グループがグループAでなければステップS050に進む。
図32のステップS040において、プロセッサ120は、測定された反射率分布から反射色三刺激値を求める。この反射色三刺激値を測定反射色三刺激値と呼称する。つぎに、プロセッサ120は、記憶装置130に格納された表の、グループAの範囲の膜厚の反射色三刺激値と測定反射色三刺激値とを比較し、式(3)の反射色三刺激値誤差が最小となる膜厚を求める。
図32のステップS050において、プロセッサ120は、極値グループがグループBであるかどうか判断する。極値グループがグループBであればステップS060に進む。極値グループがグループBでなければステップS070に進む。
図32のステップS060において、プロセッサ120は、測定された反射率分布から反射色三刺激値を求める。この反射色三刺激値を測定反射色三刺激値と呼称する。つぎに、プロセッサ120は、記憶装置130に格納された表の、グループBの範囲の膜厚の反射色三刺激値と測定反射色三刺激値とを比較し、式(3)の反射色三刺激値誤差が最小となる膜厚を求める。極値グループがグループBである場合に、極値が存在するにもかかわらず、極値ではなく反射色三刺激値を使用して膜厚を求める理由は、極値の位置を正確に特定するには極値を含む曲線の曲率が十分に大きくないからである。
図32のステップS070において、プロセッサ120は、極値グループがグループCであるかどうか判断する。極値グループがグループCであればステップS080に進む。極値グループがグループCでなければステップS090に進む。
図32のステップS080において、プロセッサ120は、記憶装置130に格納された表の、グループCの範囲の膜厚の極値と測定極値とを比較し、差が最小となる膜厚を求める。
図32のステップS090において、プロセッサ120は、極値グループがグループDであるかどうか判断する。極値グループがグループDであればステップS100に進む。極値グループがグループCでなければステップ110に進む。
図32のステップS100において、プロセッサ120は、記憶装置130に格納された表の、グループDの範囲の膜厚の極値(2個)と測定極値(2個)とを比較し、差が最小となる膜厚を求める。
図32のステップS110において、プロセッサ120は、「膜厚推定不能」メッセージの出力など異常処理を行う。
図33は、膜厚推定の事前処理を説明するための流れ図である。基材(PET)上に薄膜を形成したサンプルについて説明する。
図33のステップS210において、基材の屈折率を定める。
図33のステップS210において、基材及びサンプルの理論反射率分布を計算する。
図26は、基材の屈折率n=1.70、膜の屈折率n=1.33、1.46、1.5、1.6として、膜厚500nmの場合の反射率分布を式(2)にしたがって計算した結果を示す図である。図26から、基材の屈折率n=1.70とした場合に、反射率最大値はRv:max=6.72%で一定であり、薄膜の屈折率nの影響を受けない。また、薄膜屈折率nが大きくなると反射率最小値Rv:minが大きくなり、最大値と最小値の差が小さくなる。
図33のステップS230において、基材及びサンプルの反射率分布を測定する。
図27は、基材及びサンプル(S1、S2及びS3)の測定された反射率分布を示す図である。横軸は波長を示し、縦軸は反射率を示す。図27の測定された反射率分布は、図26の理論反射率分布よりも高い。その理由は、式(1)は、基材の底面からの反射を無視しているためである。また、図26の理論反射率分布の最大値は一定であるのに対し、図27の測定された反射率分布は最大値が一定値にはなっていない。その理由は、屈折率が波長依存性を持つためで、測定された反射率分布を理論反射率分布に適合させるには、測定された基材の反射率が図26の最大値になるようにするための補正係数が必要である。
図33のステップS240において、補正係数K(λ)を以下の式によって求める。
K(λ)=Rv.t(λ:max)/{Rv(λ)−Rv.t(λ:max)}
ここで、Rv.t(λ:max)は、図26の最大値(6.72%)である。
図28は、波長と補正係数K(λ)との関係を示す図である。横軸は波長を示し、縦軸は補正係数(右側の目盛)及び反射率(左側の目盛)を示す。
また、基材の底面からの反射率Rv0を以下の式で求める。
Rv0= Rv(550nm)−Rv.t(λ:max)=12.90−6.72=6.19(%)
図33のステップ250において、補正反射率分布Rv*(λ)を求める。すなわち、測定された反射率分布を以下の式によって理論反射率分布に適合させる。
Rv*(λ)={Rv(λ)−Rv0}×K(λ) ・・・(3)
図29は、波長と補正反射率分布との関係を示す図である。横軸は波長を示し、縦軸は補正反射率分布を示す。
図32のステップ260において、サンプルの補正反射率分布からサンプルの反射三刺激値を求める。
図32のステップ270において、サンプルの膜厚を既知として屈折率を変化させた場合の理論反射三刺激値を求め、ステップ260において求めた反射三刺激値との誤差(式(3))が最小となるように膜の屈折率を定める。
図30は、膜の屈折率と理論反射三刺激値との関係を示す図である。横軸は膜の屈折率を示し、縦軸は理論反射三刺激値及び補正反射率分布から求めた反射三刺激値と理論反射三刺激値との誤差を示す。理論反射三刺激値は、膜厚80nm、基材屈折率n=1.7として、薄膜屈折率n=1.26〜1.46までの間を0.001きざみで計算した。また、誤差は、サンプルS2の反射率の三刺激値X2=2.4016、Y2=2.5704、Z2=2.1954との誤差を式(3)から求めた。
誤差が最小となる膜の屈折率はn=1.522である。
このようにして膜の屈折率を定めた後、図32に記載した方法によって膜厚を推定することができる。
図31は、本実施形態の膜厚測定装置によって3サンプルの膜厚分布を測定した結果を示す図である。横軸は測定位置を示し、縦軸は測定膜厚を示す。平均測定膜厚はサンプルS1が30.5nm、サンプルS2が78.2nm、サンプルS3が206.3nmとほぼ妥当な値を示した。
図33の方法は、透明基材上の薄膜を例として説明したが、基材がSiウエーハ、金属などの不透明な場合についてもほぼ同様に処理することができる。

Claims (5)

  1. 光源と、分光センサと、プロセッサと、記憶装置と、を備えた膜厚測定装置であって、
    前記光源からの光が、膜を備えた測定対象面に垂直に入射し、測定対象面で反射された光が前記分光センサに入射するように構成され、
    前記記憶装置は、膜厚ごとの反射率分布の理論値及び膜厚ごとの色の特性変数の理論値を記憶しており、
    前記プロセッサが、前記記憶装置に記憶された、膜厚ごとの反射率分布の理論値又は膜厚ごとの色の特性変数の理論値を使用して、測定された反射率分布の極値が無いか又は極値を含む曲線の曲率が極値の位置を特定するには小さい場合に、膜厚ごとの色の特性変数の理論値を使用し、それ以外の場合に反射率分布の理論値を使用して膜厚を求めるように構成された、膜厚測定装置。
  2. さらに、ビーム・スプリッタを備え、測定時に、前記光源からの光が、前記ビーム・スプリッタを経て測定対象面に垂直に入射し、測定対象面で反射された後、測定対象面に垂直な方向に進行し前記ビーム・スプリッタを経て前記分光センサに至るように構成された、請求項1に記載の膜厚測定装置。
  3. さらに、開口部を備えた反射率ゼロ点補正用空洞と、反射率校正板と、を備え、
    反射率ゼロ点補正時に、前記光源からの光が、前記ビーム・スプリッタを経て前記反射率ゼロ点補正用空洞の前記開口部に入射し、反射された後、測定対象面に垂直な方向に進行し前記ビーム・スプリッタを経て前記分光センサに至るように構成され、
    反射率校正時に、前記光源からの光が、前記ビーム・スプリッタを経て前記反射率校正板に垂直に入射し、前記反射率校正板で反射された後、前記反射率校正板に垂直な方向に進行し前記ビーム・スプリッタを経て前記分光センサに至るように構成されており、
    測定時の前記分光センサの出力をV(M)とし、反射率ゼロ点補正時の前記分光センサの出力をV(D)とし、反射率校正時の前記分光センサの出力をV(C)とし、反射率校正板の反射率をRv(Ref)として、前記記憶装置は、該反射率校正板の反射率Rv(Ref)を保持しており、前記プロセッサが、式

    Rv(T)=Rv(Ref)・(V(M)−V(D))/(V(C)−V(D))

    によって測定対象面の反射率Rv(T)を求める、請求項2に記載の膜厚測定装置。
  4. 分光センサ、膜厚ごとの反射率分布の理論値及び膜厚ごとの色の特性変数の理論値を格納した記憶装置及びプロセッサを備えた膜厚測定装置によって測定対象面の膜の厚さを測定する膜厚測定方法であって、
    前記分光センサによって、膜を備えた測定対象面の反射率分布を測定するステップと、
    前記プロセッサによって、前記記憶装置に記憶された、膜厚ごとの反射率分布の理論値又は膜厚ごとの色の特性変数の理論値を使用して、測定された反射率分布の極値が無いか又は極値を含む曲線の曲率が極値の位置を特定するには小さい場合に、膜厚ごとの色の特性変数の理論値を使用し、それ以外の場合に反射率分布の理論値を使用して膜厚を求めるステップと、を含む膜厚測定方法。
  5. 測定された反射率分布を、膜を除いた基材を測定した反射率分布が理論値に一致するように求められた補正係数によって補正した後に使用する、請求項に記載の膜厚測定方法。
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