JP4462657B2 - 半導体発光素子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、同一基板に複数の発光部を備えた半導体発光素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、光ディスク装置やレーザビームプリンタや複写機など、半導体発光素子である半導体レーザ(laser diode ;LD)を利用した様々な装置が開発されている。近年、これらの各装置においては動作の高速化や高性能化が求められており、それらを達成する1つの方法として複数のレーザビームを利用することが考えられる。例えば、光ディスク装置では複数のレーザビームを用い複数のトラックを同時に読み取ることにより容易に読み取り速度を速めることができる。そこで、複数のレーザビームを同時に射出可能な半導体レーザ(すなわちマルチビームレーザ)の開発が要求されている。
【0003】
図21は、従来のマルチビームレーザの構成を分解して表すものである。このマルチビームレーザは同一の基板111に形成された4個のレーザ発振部120を有しており、各電極115には配設基板180の上に各配線182を介してそれぞれ形成された各コンタクト用電極181がそれぞれ電気的に接続されている。各配線182には図示しないが各ワイヤを介して電極と接続するための各ワイヤ接続部がそれぞれ設けられており、各レーザ発振部120はこの各ワイヤ接続部にそれぞれ接続された各ワイヤを介して図示しない電源とそれぞれ接続されるようになっている。
【0004】
このようなマルチビームレーザを製造する際には、まず、基板111に各レーザ発振部120をそれぞれ形成し、次に、それとは別に配設基板180に各コンタクト用電極181をそれぞれ形成したのち、基板111に形成した各レーザ発振部120と配設基板180に形成した各コンタクト用電極181とを互いにそれぞれ接続する。よって、このマルチビームレーザでは、各レーザ発振部120の間隔が極めて狭くなると、各レーザ発振部120と各コンタクト用電極181との位置合わせが難しくなり、大量生産が難しいという問題があった。そこで、近年は、基板111のレーザ発振部120側を配設基板と反対側に向けて、基板111を配設基板に対して配設することが検討されている。このようにして基板111を配設基板により支持するようにすれば、位置合わせの問題もなく、容易に製造することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一方、このように基板111のレーザ発振部120側を配設基板と反対側に向ける場合は、従来の場合に比べ、各レーザ発振部120において発生する熱を放散することが難しくなる。例えば、従来のように基板111のレーザ発振部120側を配設基板180側に向ける場合には、配設基板180を窒化アルミニウム(AlN)などの熱伝導率の高い物質により構成することにより配設基板180に放熱機能を持たせることができ、各レーザ発振部120において発生した熱を配設基板180を介して積極的に放散することができる。これに対して、基板111のレーザ発振部120側を配設基板と反対側に向ける場合には、レーザ発振部120と配設基板との距離が遠くなり、配設基板による放熱機能は期待できない。よって、基板111のレーザ発振部120側を配設基板と反対側に向ける場合には、何らかの方法で放熱を促さなければ、熱干渉により各レーザ発振部120の閾値電流が上昇したり、発光出力が低下してしまうという問題があった。
【0006】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、製造が容易で、かつ放熱を促進することができる半導体発光素子およびその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による半導体発光素子は、配設基板と、この配設基板により支持された1つの基板と、この基板の前記配設基板と反対側に積層して形成された複数の半導体層よりそれぞれなる複数の発光部と、これら各発光部に対して前記基板の反対側にそれぞれ設けられ、前記各発光部と1対1に対応して電気的に接続された複数のオーミック電極と、オーミック電極うちの1つの全面を覆うと共に電気的に接続され、それ以外のオーミック電極の少なくとも一部を絶縁層を介して覆い、1つのオーミック電極に対する引き出し用電極を兼ねた、少なくとも1つの放熱層とを備え、放熱層は、その表面に凹凸部を有し、全面を覆ったオーミック電極に対応する発光部の放熱を行うと共に、他のオーミック電極に対応する発光部の放熱も行うものである。
【0008】
本発明による半導体発光素子の製造方法は、基板に対して積層して形成された複数の半導体層よりそれぞれなる複数の発光部をそれぞれ形成する工程と、各発光部の基板と反対側に、各発光部と1対1に対応して電気的に接続された複数のオーミック電極をそれぞれ形成する工程と、基板に対して各発光部を介して少なくとも1つの放熱層を形成する工程と、基板の発光部と反対側を配設基板に対向させて基板を配設基板により支持する工程とを含み、複数のオーミック電極をそれぞれ形成したのち、各オーミック電極のうち少なくとも放熱層と電気的に接続される1つ以外のオーミック電極の一部を覆うように絶縁層を形成する工程を含むと共に、この絶縁層を形成したのち、放熱層を、一部についてはその1つのオーミック電極の全面を覆うと共に電気的に接続させて形成し、かつ他の一部についてはそれ以外の各オーミック電極の少なくとも一部に対して絶縁層を介して形成すると共に、放熱層の表面に凹凸部を形成するものである。
【0009】
本発明による半導体発光素子では、各オーミック電極を介して各発光部に電流が注入され、発光部において発光が起こる。その際、発光部では発熱が起こるが、発生した熱は放熱層により積極的に放散される。よって、発熱の影響が排除され、発光部の能力の低下が抑制される。
【0010】
本発明による半導体発光素子の製造方法では、基板に対して積層して形成された複数の半導体層よりそれぞれなる複数の発光部がそれぞれ形成される。また、各発光部の基板と反対側に、各発光部と1対1に対応して電気的に接続する複数のオーミック電極がそれぞれ形成され、かつ、基板に対して各発光部を介して少なくとも1つの放熱層が形成される。更に、基板が発光部と反対側を配設基板に対向させて配設基板により支持される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る半導体発光素子である半導体レーザの部分断面構造を表すものである。図2は図1に示した半導体レーザの一部を分解して表すものである。なお、図1は図2に示したI−I線に沿った断面構造である。
【0013】
この半導体レーザは、図1に示したように、同一の基板11の一面(100面)側に、分離溝12をそれぞれ介して配列された複数(ここでは4個)の発光部としてのレーザ発振部20a,20b,20c,20dをそれぞれ備えている。ここで、レーザ発振部20aおよびレーザ発振部20dは配列方向Bにおいて外側にそれぞれ位置し、レーザ発振部20bはレーザ発振部20aに隣接して配列方向Bにおける内側に位置し、レーザ発振部20cはレーザ発振部20dに隣接して配列方向Bにおける内側に位置している。なお、この配列方向Bは図2において示した共振器方向Aに対して垂直な方向である。
【0014】
レーザ発振部20a,20b,20c,20dは、基板11の一面に対して平行な方向の端部に二対の側面がそれぞれ形成されたほぼ直方体形状をそれぞれ有している。そのうち一対の側面は共振器方向Aの端部にそれぞれ位置しており、他の一対の側面は共振器方向Aに対して垂直な方向の端部にそれぞれ位置している。レーザ発振部20a,20b,20c,20dそれぞれの大きさは、例えば、共振器方向Aの長さが500μmであり、共振器方向Aに対して垂直な方向の幅が13μmである。レーザ発振部20a,20b,20c,20dの間隔(すなわち各分離溝12の幅)はそれぞれ例えば2μmである。
【0015】
これらレーザ発振部20a,20b,20c,20dは互いに同一の構造を有しており、基板11の一面に対して垂直な方向に、基板11の側から半導体層としての各n型クラッド層21,各活性層22,各p型クラッド層23および各キャップ層24が順次それぞれ積層されている。すなわち、各レーザ発振部20の二対の側面は各半導体層の積層方向に対して垂直な方向の端部にそれぞれ位置している。
【0016】
各n型クラッド層21は、例えば、基板11の一面に対して垂直な方向の厚さ(以下、単に厚さという)が2μmであり、n型不純物としてケイ素(Si)またはセレン(Se)を添加したn型AlGaAs混晶によりそれぞれ構成されている。このn型AlGaAs混晶のIII族元素における組成比は、例えば、アルミニウム(Al)が45%(モル%;以下同じ),ガリウム(Ga)が55%である。各活性層22は、例えば、厚さが80nmであり、不純物を添加しないi−AlGaAs混晶(i−は不純物を添加していないことを表す)によりそれぞれ構成されている。このAlGaAs混晶のIII族元素における組成比は、例えば、アルミニウムが14%,ガリウムが86%である。
【0017】
各p型クラッド層23は、例えば、厚さが2.5μmであり、p型不純物として亜鉛(Zn)を添加したp型AlGaAs混晶によりそれぞれ構成されている。このp型AlGaAs混晶のIII族元素における組成比は、例えば、アルミニウムが45%,ガリウムが55%である。各キャップ層24は、例えば、厚さが0.5μmであり、p型不純物として亜鉛を添加したp型GaAs混晶によりそれぞれ構成されている。
【0018】
各p型クラッド層23には、積層方向における一部において、共振器方向Aに沿って両側に電流ブロック層25がそれぞれ挿入されている。すなわち、各p型クラッド層23は積層方向の一部で共振器方向Aに対して垂直な方向の幅がそれぞれ狭くなっており、電流狭窄部23aを構成している。この電流狭窄部23aの幅は例えば4μmである。各電流ブロック層25は、例えば、厚さが1μmであり、n型不純物としてケイ素またはセレンを添加したn型GaAsによりそれぞれ構成されている。
【0019】
なお、基板11は、例えば、厚さが100μmであり、n型不純物としてケイ素またはセレンを添加したn型GaAsにより構成されている。
【0020】
レーザ発振部20a,20b,20c,20dは、また、図2に示したように、共振器方向Aの端部に位置する一対の側面に一対の連続した端面膜26,27をそれぞれ有している。一方の端面膜26は例えば酸化アルミニウム(Al2 3 )により構成されており、低い反射率を有している。他方の端面膜27は例えば酸化アルミニウム層と非晶質ケイ素(アモルファスシリコン)層とを交互に積層して構成されており、高い反射率を有している。すなわち、各活性層22において発生した光は一対の端面膜26,27の間を往復して増幅され端面膜26からレーザビームとしてそれぞれ射出されるようになっている。
【0021】
レーザ発振部20a,20b,20c,20dの間の各分離溝12には、例えば、ポリイミドなどの絶縁体よりなる埋め込み層12aがそれぞれ形成されている。各埋め込み層12aは、基板11の表面から後述するp側電極15a,15b,15c,15dに対応する位置までそれぞれ形成されている。すなわち、レーザ発振部20a,20b,20c,20dの側の表面は、後述するp側電極15a,15b,15c,15dに対応する位置で平坦化されている。
【0022】
レーザ発振部20aの配列方向Bにおける外側には、基板11に対して形成された引き出し部13aがこのレーザ発振部20aと連続して設けられている。また、レーザ発振部20dの配列方向Bにおける外側にも、レーザ発振部20aと同様に、基板11に対して形成された引き出し部13bがこのレーザ発振部20dと連続して設けられている。これら引き出し部13a,13bは、電流狭窄部23aが形成されていないことを除き、レーザ発振部20a,20b,20c,20dと同様な構成を有している。
【0023】
一方の引き出し部13aの基板11と反対側には、その引き出し部13aに近いレーザ発振部20a,20bと1対1に対応して、それらを図示しない電源とそれぞれ電気的に接続するための電源接続部14a,14bがそれぞれ形成されている。ここで、電源接続部14aはレーザ発振部20aと対応し、電源接続部14bはレーザ発振部20bと対応している。また、他方の引き出し部13bの基板11と反対側にも、引き出し部13aと同様に、その引き出し部13bに近いレーザ発振部20c,20dと1対1に対応して、それらを図示しない電源とそれぞれ電気的に接続するための電源接続部14c,14dがそれぞれ形成されている。ここで、電源接続部14cはレーザ発振部20cと対応し、電源接続部14dはレーザ発振部20dと対応している。
【0024】
このように、電源接続部14a,14b,14c,14dは、レーザ発振部20a,20b,20c,20dの積層方向に対して垂直な方向における周囲の領域内にそれぞれ形成されている。これは、電源接続部14a,14b,14c,14dに対して図示しないワイヤをそれぞれ接続する際に加えられる圧力により、レーザ発振部20a,20b,20c,20dが悪影響を受けないようにするためである。
【0025】
レーザ発振部20a,20b,20c,20dの基板11と反対側には、レーザ発振部20a,20b,20c,20dと1対1に対応して電気的に接続されるオーミック電極としてのp側電極15a,15b,15c,15dがそれぞれ設けられている。ここで、p側電極15aはレーザ発振部20aと対応し、p側電極15bはレーザ発振部20bと対応し、p側電極15cはレーザ発振部20cと対応し、p側電極15dはレーザ発振部20dと対応している。p側電極15a,15b,15c,15dは、例えば、厚さ50nmのチタン(Ti)層と、厚さ100nmの白金(Pt)層と、厚さ300nmの金(Au)層とをキャップ層24の側から順に積層し、加熱処理により合金化した構造をそれぞれ有している。
【0026】
また、p側電極15aは、対応するレーザ発振部20aに隣接して設けられた引き出し部13aを覆うように延長されており、引き出し部13aに設けられた電源接続部14aと一体として形成されている。p側電極15dも、p側電極15aと同様に、対応するレーザ発振部20dに隣接して設けられた引き出し部13bを覆うように延長されており、引き出し部13bに設けられた電源接続部14dと一体として形成されている。すなわち、電源接続部14a,14dは、p側電極15a,15dと同様に、例えば、チタン層と白金層と金層とを引き出し部13a,13bの側から順に積層し加熱処理により合金化した構造をそれぞれ有している。
【0027】
p側電極15aの基板11と反対側には、例えば、厚さが150nmであり窒化ケイ素(Si3 4 )などの絶縁材料よりなる絶縁層16aが形成されている。p側電極15dの基板11と反対側にも、絶縁層16aと同一の構成を有する絶縁層16bが形成されている。絶縁層17a,17bには、電源接続部14a,14dを露出させるための開口16cがそれぞれ形成されている。
【0028】
p側電極15bの基板11と反対側には、p側電極15bと1対1に対応して電気的に接続される引き出し用電極17aが形成されている。この引き出し用電極17aは近い方の引き出し部13aに向かって延長されており、引き出し部13aに設けられた電源接続部14bと一体として形成されている。引き出し用電極17aのうち引き出し部13aに向かって延長された部分は、p側電極15aおよび絶縁層16aをそれぞれ介して、レーザ発振部20aおよび引き出し部13aの基板11と反対側にそれぞれ形成されている。
【0029】
p側電極15cの基板11と反対側には、p側電極15bと同様に、p側電極15cと1対1に対応して電気的に接続される引き出し用電極17bが形成されている。この引き出し用電極17bは引き出し部13bに向かって延長されており、電源接続部14cと一体として形成されている。引き出し用電極17bのうち引き出し部13bに向かって延長された部分は、p側電極15dおよび絶縁層16bをそれぞれ介して、レーザ発振部20dおよび引き出し部13bの基板11と反対側にそれぞれ形成されている。
【0030】
これら引き出し用電極17a,17bは、熱伝導率が高い金などの金属によりそれぞれ構成されており、その厚さは熱を積極的に放散することができるように厚くなっている。すなわち、引き出し用電極17a,17bは、各レーザ発振部20a,20b,20c,20dにおいて発生した熱を放散する放熱層としての役割も備えている。引き出し用電極17a,17bの厚さは厚いほうがより高い放熱効果を得ることができるので好ましく、具体的には、0.5μm以上が好ましく、1μm以上であればより好ましい。
【0031】
また、引き出し用電極17aは、放熱効果を高めるために、一部においてp側電極15bを介してレーザ発振部20bの全面を覆うと共に、他の一部において絶縁層16aおよびp側電極15aを介してレーザ発振部20aの全面を覆うようになっている。引き出し用電極17bも、引き出し用電極17aと同様に、一部においてp側電極15cを介してレーザ発振部20cの全面を覆うと共に、他の一部において絶縁層16bおよびp側電極15dを介してレーザ発振部20dの全面を覆うようになっている。
【0032】
なお、電源接続部14bは引き出し用電極17aと一体として形成されているので、引き出し用電極17aと同様に、金などの金属により構成され、かつ引き出し部13aの基板11と反対側にp側電極15aおよび絶縁層16aを介して設けられている。また、電源接続部14cも引き出し用電極17bと一体として形成されているので、引き出し用電極17bと同様に、金などの金属により構成され、かつ引き出し部13bの基板11と反対側にp側電極15dおよび絶縁層16bを介して設けられている。
【0033】
この半導体レーザは、また、基板11の一面と対向する他面側にレーザ発振部20a,20b,20c,20dとそれぞれ電気的に接続されるn側電極18が設けられている。n側電極18は、例えば、厚さが150nmである金とゲルマニウム(Ge)との合金層と、厚さ50nmのニッケル(Ni)層と、厚さ500nmの金層とを基板11の側から順に積層し、加熱処理により合金化した構造を有している。
【0034】
このn側電極18は、図1に示したように、配設基板80に形成されたコンタクト用電極81と接着層82を介して電気的に接続されている。すなわち、この半導体レーザは、配設基板80により基板11が支持されており、基板11の配設基板80と反対側に各レーザ発振部20a,20b,20c,20dがそれぞれ形成された構造を有している。配設基板80は基板11を支持するためのものであり、例えば、厚さが150μmの窒化アルミニウムにより構成されている。コンタクト用電極81は金などにより構成され、接着層82は半田(鉛と錫との合金)により構成されている。
【0035】
このような構成を有する半導体レーザは、次のようにして製造することができる。
【0036】
図3乃至図9はその各製造工程を表すものである。まず、図3に示したように、例えば、厚さが350μmのn型GaAsよりなる基板11を用意し、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition ;有機金属気相成長)法により、その一面(100面)側に、n型AlGaAs混晶よりなるn型クラッド層21,i−AlGaAs混晶よりなる活性層22およびp型AlGaAs混晶よりなるp型クラッド層23の一部を順次成長させる。
【0037】
次いで、同じく図3に示したように、例えば、MOCVD法により、p型クラッド層23の上にn型GaAs層を成長させたのち、例えば反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;RIE)法によりこのn型GaAs層をレーザ発振部形成領域31a,31b,31c,31dに応じて選択的に除去し、電流ブロック層25を形成する。
【0038】
なお、基板11の一面側には複数の半導体レーザの形成領域があるが、各工程図においては、1つの半導体レーザに対応する領域を代表して表している(他の実施の形態においても同様である)。ちなみに、1つの半導体レーザの形成領域には、レーザ発振部形成領域31a,31b,31c,31dと、レーザ発振部形成領域31a,31b,31c,31dそれぞれの間に位置する3個の分離領域32と、レーザ発振部形成領域31aの分離領域32と反対側に隣接して位置する引き出し部形成領域33aと、レーザ発振部形成領域31dの分離領域32と反対側に隣接して位置する引き出し部形成領域33bが含まれている。
【0039】
続いて、図4に示したように、例えば、MOCVD法により、電流ブロック層25およびp型クラッド層23の上に、p型AlGaAs混晶よりなるp型クラッド層23の一部およびp型GaAsよりなるキャップ層24を順次成長させる。そののち、キャップ層24とその上に形成するp側電極15a,15b,15c,15dとをそれぞれオーミック接触させるために、キャップ層24に対して亜鉛を拡散する。
【0040】
亜鉛を拡散したのち、図5に示したように、キャップ層24の上に、図示しないフォトレジスト膜を各分離領域32に対応させて選択的に形成し、その上に例えばチタン層,白金層および金層を順次蒸着して図示しないフォトレジスト膜を除去(リフトオフ)する。これにより、引き出し部形成領域33aおよびレーザ発振部形成領域31aに対応してp側電極15aが形成され、レーザ発振部形成領域31b,33cに対応してp側電極15b,15cがそれぞれ形成され、レーザ発振部形成領域31dおよび引き出し部形成領域33bに対応してp側電極15dが形成される。なお、その際、引き出し部形成領域33aの一部ではp側電極15aと共に一体となって電源接続部14aが形成され、引き出し部形成領域33bの一部ではp側電極15dと共に一体となって電源接続部14dが形成される。
【0041】
そののち、同じく図5に示したように、例えばRIE法により、p側電極15a,15b,15c,15dをマスクとしてキャップ層24,p型クラッド層23,電流ブロック層25,活性層22およびn型クラッド層21をそれぞれ選択的に除去し、各分離領域32に対応して各分離溝12をそれぞれ形成する。これにより、n型クラッド層21,活性層22,p型クラッド層23およびキャップ層24がレーザ発振部形成領域31a,31b,31c,31dに応じてそれぞれ分離される。ここでは、p側電極15a,15b,15c,15dを直接マスクとしてそれらの分離を行っているので、リソグラフィ工程が必要なく、少ない工程で精度よく分離される。なお、もちろんp側電極15a,15b,15c,15dをマスクとせずに、リソグラフィ工程により各p側電極15a,15b,15c,15dの上にフォトレジスト膜を選択的に形成し、このフォトレジスト膜をマスクとしてRIE法によりエッチングしてこれらを分離するようにしてもよい。
【0042】
各分離溝12をそれぞれ形成したのち、図6に示したように、各分離溝12に対して例えばポリイミドよりなる埋め込み層12aをそれぞれ埋め込む。これにより、表面が平坦化される。そののち、図7に示したように、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition )法によりp側電極15a,15b,15c,15d側の全面に窒化ケイ素層を形成し、例えばRIE法によりこの窒化ケイ素層を選択的に除去する。これにより、p側電極15aの表面に絶縁層16aが形成されると共に、p側電極15dの表面に絶縁層16bが形成される。なお、このエッチングの際には、引き出し部形成領域33a,33bのうちの一部に開口16cをそれぞれ形成し、電源接続部14a,14dをそれぞれ露出させる。
【0043】
絶縁層16a,16bをそれぞれ形成したのち、図8に示したように、図示しないフォトレジスト膜をレーザ発振部形成領域31b,31cの間の分離領域32および電源接続部14a,14dに対応させて選択的に形成し、その上に例えば金よりなる金属層を蒸着して図示しないフォトレジスト膜を除去(リフトオフ)する。これにより、レーザ発振部形成領域31bからレーザ発振部形成領域31aおよび引き出し部形成領域33aの一部にかけて引き出し用電極17aが形成され、レーザ発振部形成領域31cからレーザ発振部形成領域31dおよび引き出し部形成領域33bの一部にかけて引き出し用電極17bが形成される。なお、その際、引き出し部形成領域33aの一部では引き出し用電極17aと共に一体となって電源接続部14bが形成され、引き出し部形成領域33bの一部では引き出し用電極17bと共に一体となって電源接続部14cが形成される。
【0044】
引き出し用電極17a,17bをそれぞれ形成したのち、図9に示したように、後述する工程において行う基板11の劈開を容易とするために、基板11の他面側をラッピングして基板11の厚さを例えば100μmとし、その他面側に、例えば金とゲルマニウムとの合金層,ニッケル層および金層を順次蒸着し、n側電極18を形成する。そののち、加熱処理を行い、p側電極15a,15b,15c,15dおよびn側電極18をそれぞれ合金化させる。
【0045】
加熱処理を行ったのち、ここでは図示しないが、基板11を各半導体レーザの形成領域に対応させ、共振器方向Aおよびそれに対して垂直な方向においてそれぞれ劈開する。そののち、例えばCVD法により、共振器方向Aの端部に位置する一対の側面に対して端面膜26,27をそれぞれ形成する。端面膜26,27をそれぞれ形成したのち、配設基板80に形成されたコンタクト用電極81とn側電極18とを接着層82により接続し、基板11を配設基板80に配設する。これにより、図1に示した半導体レーザが形成される。
【0046】
このようにして製造された半導体レーザは、次のように作用する。
【0047】
この半導体レーザでは、電源接続部14a,14b,14c,14dとコンタクト用電極81とに電源が投入されると、p側電極15a,15b,15c,15dとn側電極18との間においてそれぞれ所定の電圧が印加される。これにより、レーザ発振部20a,20b,20c,20dでは各活性層22に電流が注入され、電子−正孔再結合による発光がそれぞれ起こる。レーザ発振部20a,20b,20c,20dにおいて発生した光は、一対の端面膜26,27の間を往復して増幅され、端面膜26から外部にそれぞれ射出される。
【0048】
また、その際、レーザ発振部20a,20b,20c,20dではそれぞれ発熱が起こる。但し、ここでは、レーザ発振部20a,20bに対応して放熱層としての機能を有する引き出し用電極17aを備えると共に、レーザ発振部20c,20dに対応して放熱層としての機能を有する引き出し用電極17bを備えているので、引き出し用電極17a,17bを介して発生した熱が積極的に放散される。よって、レーザ発振部20a,20b,20c,20dにおいて、閾値電流の上昇および発光効率の低下が抑制される。
【0049】
このように本実施の形態によれば、放熱層としての機能を有する引き出し用電極17a,17bを備えるようにしたので、レーザ発振部20a,20b,20c,20dにおいて発生した熱を引き出し用電極17a,17bにより積極的に放散することができる。よって、配設基板80に対して基板11をレーザ発振部20a,20b,20c,20dと反対側が対向するように配設しても、熱干渉を排除することができ、レーザ発振部20a,20b,20c,20dにおける閾値電流の上昇および発光効率の低下を抑制することができる。従って、製造が容易となり大量生産が可能となると共に、高い品質を長期間に渡って維持することができる。
【0050】
また、引き出し用電極17a,17bに放熱層としての機能を持たせるようにしたので、放熱層形成のための製造工程を増加させることなく、容易に形成することができる。更に、放熱層としての機能を有する引き出し用電極17a,17bが金属により構成されているので、高い放熱効果を得ることができる。
【0051】
加えて、本実施の形態によれば、電源接続部14a,14b,14c,14dをレーザ発振部20a,20b,20c,20dの積層方向に対して垂直な方向における周囲の領域内にそれぞれ形成するようにしたので、図示しないワイヤを接続する際に圧力が加えられても、レーザ発振部20a,20b,20c,20dに悪影響を与えないようにすることができる。
【0052】
更にまた、本実施の形態によれば、基板11に積層したn型クラッド層21,活性層22,p型クラッド層23およびキャップ層24などを選択的に除去して各分離溝12をそれぞれ形成する際に、p側電極15a,15b,15c,15dをそれぞれマスクとしてエッチングするようにしたので、少ない工程で精度よくそれらを分離することができる。よって、製造工程の簡素化および製造コストの低減を図ることができる。
【0053】
(第2の実施の形態)
図10は本発明の第2の実施の形態に係る半導体レーザの構成を分解して表すものである。この半導体レーザは、引き出し用電極47a,47bが放熱層としての機能を備えることなく、引き出し用電極47a,47bとは別に放熱層49a,49b,49c,49dをそれぞれ備えたことを除き、第1の実施の形態と同一の構成,作用および効果を有している。よって、ここでは、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。なお、図10においては、配設基板80を省略して示しているが、第1の実施の形態と同様に、この半導体レーザも配設基板80により基板11が支持されており、基板11の配設基板80と反対側(すなわち一面)にレーザ発振部20a,20b,20c,20dがそれぞれ形成されている。
【0054】
放熱層49a,49b,49c,49dは、p側電極15a,15b,15c,15dと1対1に対応してレーザ発振部20a,20b,20c,20dをそれぞれ覆うように、p側電極15a,15b,15c,15dの基板11と反対側に隣接してそれぞれ形成されている。ここで、放熱層49aはp側電極15aおよびレーザ発振部20aとそれぞれ対応し、放熱層49bはp側電極15bおよびレーザ発振部20bとそれぞれ対応し、放熱層49cはp側電極15cおよびレーザ発振部20cとそれぞれ対応し、放熱層49dはp側電極15dおよびレーザ発振部20dとそれぞれ対応している。
【0055】
これら放熱層49a,49b,49c,49dは、熱伝導率が高い金などの金属によりそれぞれ構成されており、対応するp側電極15a,15b,15c,15dとそれぞれ電気的に接続されている。また、放熱層49a,49b,49c,49dの厚さは熱を積極的に放散することができるようにそれぞれ厚くなっている。それらの厚さは厚いほうがより高い放熱効果を得ることができるので好ましく、具体的には、0.5μm以上が好ましく、1μm以上であればより好ましい。
【0056】
また、放熱層49aは、p側電極15aと同様に引き出し部13aを覆うように延長されており、電源接続部14aとそれぞれ一体として形成されている。放熱層49dは、p側電極15dと同様に引き出し部13bを覆うように延長されており、電源接続部14dとそれぞれ一体として形成されている。すなわち、電源接続部14a,14dは、ここでは、p側電極15a,15dと放熱層49a,49dとを積層したものと同様の構造を有している。
【0057】
引き出し用電極47aは放熱層49bを介してp側電極15bと電気的に接続されており、引き出し部13aに向かって延長された部分は、p側電極15aおよび放熱層49aおよび絶縁層16aをそれぞれ介して、レーザ発振部20aおよび引き出し部13aの基板と反対側に形成されている。引き出し用電極47bも、引き出し用電極47aと同様に、放熱層49cを介してp側電極15cと電気的に接続されており、引き出し部13bに向かって延長された部分は、p側電極15dおよび放熱層49dおよび絶縁層16bをそれぞれ介して、レーザ発振部20dおよび引き出し部13bの基板と反対側に形成されている。
【0058】
よって、ここでは、電源接続部14bは、p側電極15aおよび放熱層49aおよび絶縁層16aをそれぞれ介して、引き出し部13aの基板と反対側に形成されている。電源接続部14cは、p側電極15dおよび放熱層49dおよび絶縁層16bをそれぞれ介して、引き出し部13bの基板と反対側に形成されている。
【0059】
また、引き出し用電極47a,47bは放熱層としての機能を有しておらず、それらの厚さは導電性を確保するに十分な程度、例えば100nmとなっている。従って、引き出し用電極47a,47bは、放熱層49a,49dの放熱効果を阻害しないように、レーザ発振部20a,20dに対応する領域内において放熱層49a,49dの一部のみを絶縁層16a,16bをそれぞれ介して覆うようになっている。レーザ発振部20a,20dに対応する領域内において放熱層49a,49dを覆う面積は、できるだけ小さい方が高い放熱効果が得られるので好ましい。
【0060】
このような構成を有する半導体レーザは、次のようにして製造することができる。
【0061】
図11乃至図14はその各製造工程を表すものである。まず、第1の実施の形態と同様にして、基板11の一面(100面)側に、n型クラッド層21,活性層22,p型クラッド層23,電流ブロック層25およびキャップ層24を順次形成し、キャップ層24に対して亜鉛を拡散する(図3および図4参照)。
【0062】
次いで、キャップ層24の上に、図示しないフォトレジスト膜を各分離領域32に対応させて選択的に形成し、その上にp側電極15a,15b,15c,15dをそれぞれ構成する例えばチタン層,白金層および金層を順次蒸着する。続いて、その上に、連続して、放熱層49a,49b,49c,49dをそれぞれ構成する例えば金などよりなる金属層を蒸着し、図示しないフォトレジスト膜を除去(リフトオフ)する。
【0063】
これにより、図11に示したように、引き出し部形成領域33aおよびレーザ発振部形成領域31aに対応してp側電極15aと放熱層49aとが積層して形成され、レーザ発振部形成領域31bに対応してp側電極15bと放熱層49bとが積層して形成され、レーザ発振部形成領域33cに対応してp側電極15cと放熱層49cとが積層して形成され、レーザ発振部形成領域31dおよび引き出し部形成領域33bに対応してp側電極15dと放熱層49dとが積層して形成される。なお、その際、引き出し部形成領域33aのうちの一部ではp側電極15aおよび放熱層49aと共に一体となって電源接続部14aが形成され、引き出し部形成領域33bのうちの一部ではp側電極15dおよび放熱層49dと共に一体となって電源接続部14bが形成される。
【0064】
そののち、同じく図11に示したように、第1の実施の形態と同様にして、キャップ層24,p型クラッド層23,電流ブロック層25,活性層22およびn型クラッド層21をそれぞれ選択的に除去し、各分離溝12をそれぞれ形成する。
【0065】
各分離溝12をそれぞれ形成したのち、図12に示したように、第1の実施の形態と同様にして、各分離溝12に対して埋め込み層12aをそれぞれ埋め込む。そののち、図13に示したように、第1の実施の形態と同様にして、放熱層49aの表面に絶縁層16aを選択的に形成すると共に、放熱層49dの表面に絶縁層16bを選択的に形成する。
【0066】
絶縁層16a,16bをそれぞれ形成したのち、図14に示したように、第1の実施の形態と同様にして、引き出し用電極47a,47bを選択的にそれぞれ形成する。その際、引き出し部形成領域33aの一部では引き出し用電極47aと共に一体となって電源接続部14bが形成され、引き出し部形成領域33bの一部では引き出し用電極47bと共に一体となって電源接続部14cが形成される。
【0067】
引き出し用電極47a,47bをそれぞれ形成したのち、第1の実施の形態と同様に、基板11の他面側をラッピングし、その他面側にn側電極18を形成して加熱処理を行う。そののち、基板11を各半導体レーザの形成領域に対応させて劈開し、端面膜26,27をそれぞれ形成する。端面膜26,27をそれぞれ形成したのち、コンタクト用電極81とn側電極18とを接着層82により接続して基板11を配設基板80に配設する。これにより、図10に示した半導体レーザが形成される。
【0068】
このように、本実施の形態によれば、放熱層49a,49b,49c,49dをp側電極15a,15b,15c,15dと1対1に対応するようにp側電極15a,15b,15c,15dにそれぞれ隣接して設けるようにしたので、p側電極15a,15b,15c,15dと連続して形成することができる。よって、放熱層形成のための製造工程を増加させることなく、容易に形成することができる。
【0069】
(第3の実施の形態)
図15は本発明の第3の実施の形態に係る半導体レーザの構成を分解して表すものである。この半導体レーザは、引き出し用電極57a,57bが放熱層としての機能を備えることなく、引き出し用電極57a,57bとは別に1つの放熱層59を備えたことを除き、第1の実施の形態と同一の構成,作用および効果を有している。よって、ここでは、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。なお、図15においては、配設基板80を省略して示しているが、第1の実施の形態と同様に、この半導体レーザも配設基板80により基板11が支持されており、基板11の配設基板80と反対側(すなわち一面)にレーザ発振部20a,20b,20c,20dがそれぞれ形成されている。
【0070】
引き出し用電極57a,57bは放熱層としての機能を有しておらず、それらの厚さは導電性を確保するに十分な程度、例えば100nmとなっている。また、引き出し用電極57a,57bは、レーザ発振部20a,20dの全面をそれぞれ覆う必要はなく、電源接続部14b,14cとの電気的接続を確保するのに十分な幅で電源接続部14b,14cの方にそれぞれ延長されていればよい。
【0071】
放熱層59は、レーザ発振部20a,20b,20c,20dをそれぞれ覆うように、p側電極15a,15b,15c,15dおよび絶縁層16a,16bおよび引き出し用電極57a,57bをそれぞれ介して、レーザ発振部20a,20b,20c,20dの基板11と反対側に形成されている。この放熱層59は、金などの金属または窒化アルミニウムなどの高い熱伝導率を有する材料により構成されており、熱を積極的に放散することができるように0.5μm以上、より好ましくは1μm以上の厚さを有している。
【0072】
なお、例えば、放熱層59を金属などの導電性材料により構成する場合には、引き出し用電極57a,57bの絶縁性を確保するために、引き出し用電極57a,57bと放熱層59との間に窒化ケイ素などの絶縁材料よりなる絶縁膜56が形成される。
【0073】
このような構成を有する半導体レーザは、次のようにして製造することができる。
【0074】
図16乃至図18はその各製造工程を表すものである。まず、第1の実施の形態と同様にして、基板11の一面(100面)側に、n型クラッド層21,活性層22,p型クラッド層23,電流ブロック層25およびキャップ層24を順次形成し、キャップ層24に対して亜鉛を拡散する(図3および図4参照)。次いで、第1の実施の形態と同様にして、キャップ層24の上に、p側電極15a,15b,15c,15dおよび電源接続部14a,14dをそれぞれ選択的に形成し、各分離溝12をそれぞれ形成する(図5参照)。続いて、第1の実施の形態と同様にして、各分離溝12に対して埋め込み層12aをそれぞれ埋め込み(図6参照)、p側電極15aの表面に絶縁層16aを選択的に形成すると共に、p側電極15dの表面に絶縁層16bを選択的に形成する(図7参照)。
【0075】
絶縁層16a,16bをそれぞれ形成したのち、図16に示したように、第1の実施の形態と同様にして、引き出し用電極57a,57bおよび電源接続部14b,14cをそれぞれ形成する。そののち、図17に示したように、例えば、CVD法により窒化ケイ素よりなる絶縁層56をレーザ発振部20a,20b,20c,20dにそれぞれ対応させて形成する。
【0076】
絶縁層56を形成したのち、絶縁層56により覆われていない領域に対応して図示しないフォトレジスト膜を形成し、例えば金などよりなる金属層を蒸着して図示しないフォトレジスト膜を除去する(リフトオフ)。これにより、図18に示したように、レーザ発振部20a,20b,20c,20dをそれぞれ覆うように放熱層59が形成される。
【0077】
放熱層59を形成したのち、第1の実施の形態と同様にして、基板11の他面側をラッピングし、その他面側にn側電極18を形成して加熱処理を行う。そののち、基板11を各半導体レーザの形成領域に対応させて劈開し、端面膜26,27をそれぞれ形成する。端面膜26,27をそれぞれ形成したのち、コンタクト用電極81とn側電極18とを接着層82により接続して基板11を配設基板80に配設する。これにより、図15に示した半導体レーザが形成される。
【0078】
このように、本実施の形態によれば、放熱層59をレーザ発振部20a,20b,20c,20dにそれぞれ対応させて形成するようにしたので、容易かつ確実に放熱効果を得ることができる。
【0079】
(第4の実施の形態)
図19は本発明の第4の実施の形態に係る半導体レーザの構成を分解して表すものである。この半導体レーザは、引き出し用電極67a,67bにより覆うレーザ発振部20b,20cの領域が異なることを除き、第1の実施の形態と同一の構成,作用および効果を有している。また、この半導体レーザは第1の実施の形態と同様にして形成することができる。よって、ここでは、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。なお、図19においては、配設基板80を省略して示しているが、第1の実施の形態と同様に、この半導体レーザも配設基板80により基板11が支持されており、基板11の配設基板80と反対側(すなわち一面)にレーザ発振部20a,20b,20c,20dがそれぞれ形成されている。
【0080】
引き出し用電極67a,67bは、第1の実施の形態と異なり、レーザ発振部20b,20cの全体を覆うのではなくそれぞれ一部のみを覆うようになっている。よって、本実施の形態では、レーザ発振部20b,20cを覆う割合に応じて、放熱効果を得ることができる。
【0081】
(第5の実施の形態)
図20は本発明の第5の実施の形態に係る半導体レーザの構成を分解して表すものである。この半導体レーザは、引き出し用電極77a,77bの表面に凹凸部77cがそれぞれ形成されたことを除き、第1の実施の形態と同一の構成,作用および効果を有している。また、この半導体レーザは第1の実施の形態と同様にして形成することができる。よって、ここでは、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。なお、図20においては、配設基板80を省略して示しているが、第1の実施の形態と同様に、この半導体レーザも配設基板80により基板11が支持されており、基板11の配設基板80と反対側(すなわち一面)にレーザ発振部20a,20b,20c,20dがそれぞれ形成されている。
【0082】
引き出し用電極77a,77bは、表面に形成された凹凸部77cにより表面積が大きくなっており、より効果的に熱を放散することができるようになっている。この凹凸部77cは、例えば、共振器方向Aに延長された幅2μm,高さ2μmの複数の突状部77dが共振器方向Aに対して垂直な方向に2μmの間隔で配列された構造を有している。また、この凹凸部77cは、図20に示したような整然と配列された凹凸状でなくともよく、不規則に形成された凹凸状であってもよい。なお、引き出し用電極77a,77bと一体として形成される電源接続部14b,14cの表面には、電源との接続を容易とするために、凹凸部が形成されない方が好ましい。
【0083】
また、この凹凸部77cは、次のようにして形成することができる。例えば、引き出し用電極77a,77bの一部を蒸着により形成し、その上に、各突状部77dの間の領域に対応して図示しないフォトレジスト膜を形成したのち、蒸着により各突状部77dを形成し、図示しないフォトレジスト膜を除去する(リフトオフ)。これにより、引き出し用電極77a,77bの表面に凹凸部77cがそれぞれ形成される。また、引き出し用電極77a,77bを蒸着により形成したのち、それらの表面をイオン注入あるいはスパッタリングあるいはエッチングなどにより凹凸状とすることにより形成してもよい。
【0084】
このように、本実施の形態によれば、引き出し用電極77a,77bに凹凸部77cをそれぞれ有するようにしたので、より高い放熱効果を得ることができ、閾値電流の上昇および発光効率の低下をより効果的に抑制することができる。
【0085】
なお、ここでは詳細に説明しないが、第2の実施の形態乃至第4の実施の形態についても同様に本実施の形態を適用することができる。
【0086】
以上、各実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれら各実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記第1乃至第5の実施の形態においては、同一の基板11に4個のレーザ発振部20a,20b,20c,20dを備えた半導体レーザについてそれぞれ具体的に説明したが、本発明は、同一基板に複数の発光部を備えた半導体発光素子について広く適用することができる。例えば、発光部を4よりも多く備える場合には、その数に応じて、絶縁層を介して引き出し用電極を繰り返し形成するようにすればよい。なお、第1の実施の形態に係る半導体発光素子は、同一基板に3以上のレーザ発振部を備えたものについて特に有効である。
【0087】
また、上記各実施の形態においては、n側電極18とコンタクト用電極81とを接続することにより基板11を配設基板80に対して配設するようにしたが、本発明は、発光部と反対側が配設基板80に対向するように基板を配設基板80に対して配設すればよく、電極を介して接続する必要はない。例えば、n側電極およびp側電極が共に基板の配設基板80と反対側に形成されている場合であっても、本発明を適用することができる。
【0088】
更に、上記各実施の形態においては、電源接続部14a,14b,14c,14dを発光部の積層方向に対して垂直な方向における周囲の領域内にそれぞれ形成するようにしたが、発光部に対応する領域内にそれぞれ形成するようにしてもよい。
【0089】
加えて、上記各実施の形態においては、各埋め込み層12aを絶縁材料により構成するようにしたが、例えば、絶縁層を介して半導体あるいは金属などにより構成するようにしてもよい。
【0090】
更にまた、上記各実施の形態においては、各埋め込み層12aをp側電極15a,15b,15c,15dに対応する位置までそれぞれ形成するようにしたが、各分離層12の少なくとも一部に形成されていればよい。
【0091】
加えてまた、上記各実施の形態においては、各レーザ発振部20a,20b,20c,20dを構成する材料について具体的に例を挙げてそれぞれ説明したが、本発明は、他の材料により構成する場合についても適用することができる。例えば、基板およびクラッド層をInPによりそれぞれ構成し、活性層をInGaAsPにより構成したものや、基板をGaAsにより構成し、クラッド層をAlGaInPによりそれぞれ構成し、活性層をGaInPにより構成したものについても同様に適用することができる。
【0092】
更にまた、上記各実施の形態においては、各レーザ発振部20a,20b,20c,20dの構造について一例を挙げてそれぞれ説明したが、本発明は、他の構造を有するものについても同様に適用することができる。例えば、ガイド層を備えたものや、基板にp型クラッド層,活性層,n型クラッド層を順次積層したものについても適用することができる。
【0093】
加えてまた、上記各実施の形態においては、発光部としてレーザ発振部20a,20b,20c,20dを備えた半導体レーザについて具体的にそれぞれ説明したが、本発明は、他の発光部を備えた半導体発光素子についても広く適用することができる。例えば、発光ダイオード(light emitting diode;LED)などについても適用することができる。
【0094】
更にまた、上記各実施の形態においては、基板11に各半導体層を積層する際にMOCVD法を用いる場合を具体的に説明したが、分子線エピタキシー(Molecular Beam Epitaxy;MBE)法などの他の方法を用いることもできる。更に、p側電極15a,15b,15c,15dをマスクとして各半導体層を選択的に除去する際にRIE法を用いる場合を具体的に説明したが、他のドライエッチングやウエットエッチングを用いることもできる。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1乃至のいずれか1項に記載の半導体発光素子によれば、各発光部の基板とは反対側に表面に凹凸部を有する放熱層を備えるようにしたので、発光部において発生した熱をこの放熱層により積極的に放熱することができる。よって、基板の発光部と反対側が配設基板と対向するように配設基板に基板を配設しても、熱干渉を排除することができ、発熱の影響により発光部の能力が低下してしまうことを抑制することができる。従って、製造が容易となり大量生産が可能となると共に、高い品質を長期間に渡って維持することができるという効果を奏する。加えて、放熱層が引き出し用電極としての機能も有するようにしたので、放熱層を形成するための製造工程を増加させることなく、容易に放熱層を形成することができる。
【0096】
特に、請求項2記載の半導体発光素子によれば、放熱層を金属により構成するようにしたので、高い放熱効果を得ることができるという効果を奏する。
【0097】
また、請求項3記載の半導体発光素子によれば、放熱層に凹凸部を有するようにしたので、放熱層の表面積を大きくすることができ、より高い放熱効果を得ることができるという効果を奏する。
【0098】
更に、請求項5記載の半導体発光素子によれば、電源接続部を発光部の積層方向に対して垂直な方向における周囲の領域内に形成するようにしたので、電源接続部を電源に対して接続する際に圧力が加えられても、発光部に悪影響を与えないようにすることができる。よって、品質を向上させることができるという効果を奏する。
【0100】
更にまた、請求項6または7に記載の半導体発光素子によれば、放熱層を各オーミック電極と1対1に対応するように各オーミック電極に隣接して複数備えるようにしたので、各オーミック電極の形成と連続して放熱層を形成することができ、放熱層のための製造工程を増加させることなく容易に放熱層を形成することができるという効果を奏する。
【0101】
また、請求項7乃至13のいずれか1項に記載の半導体発光素子の製造方法によれば、基板に対して各発光部を介して放熱層を形成する工程を備えると共に、放熱層の表面に凹凸部を形成するようにしたので、本発明の半導体発光素子を容易に製造することができ、本発明の半導体発光素子を容易に実現することができるという効果を奏する。
【0102】
特に、請求項12記載の半導体発光素子の製造方法によれば、オーミック電極をマスクとして各半導体層を選択的にエッチングし分離溝を形成するようにしたので、少ない工程で精度よくそれらを分離溝を形成することができる。よって、製造工程の簡素化および製造コストの低減を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る半導体レーザの構成を表す断面図である。
【図2】図1に示した半導体レーザの一部を表す部分分解斜視図である。
【図3】図1に示した半導体レーザの製造工程を表す斜視図である。
【図4】図3に続く製造工程を表す斜視図である。
【図5】図4に続く製造工程を表す斜視図である。
【図6】図5に続く製造工程を表す斜視図である。
【図7】図6に続く製造工程を表す斜視図である。
【図8】図7に続く製造工程を表す斜視図である。
【図9】図8に続く製造工程を表す斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る半導体レーザの構成を表す斜視図である。
【図11】図10に示した半導体レーザの製造工程を表す斜視図である。
【図12】図11に続く製造工程を表す斜視図である。
【図13】図12に続く製造工程を表す斜視図である。
【図14】図13に続く製造工程を表す斜視図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態に係る半導体レーザの構成を表す斜視図である。
【図16】図15に示した半導体レーザの製造工程を表す斜視図である。
【図17】図16に続く製造工程を表す斜視図である。
【図18】図17に続く製造工程を表す斜視図である。
【図19】本発明の第4の実施の形態に係る半導体レーザの構成を表す斜視図である。
【図20】本発明の第5の実施の形態に係る半導体レーザの構成を表す斜視図である。
【図21】従来のマルチビームレーザの構成を表す断面図である。
【符号の説明】
11,111…基板、12…分離溝、12a…埋め込み層、13a,13b…引き出し部、14a,14b,14c,14d…電源接続部、15a,15b,15c,15d…p側電極(オーミック電極)、16a,16b,56…絶縁層、17a,17b,67a,67b,77a,77b…引き出し用電極(放熱層)、18…n側電極、20a,20b,20c,20d,120…レーザ発振部(発光部)、21…n型クラッド層、22…活性層、23…p型クラッド層、23a…電流狭窄部、24…キャップ層、25…電流ブロック層、31a,31b,31c,31d…レーザ発振部形成領域、32…分離領域、33a,33b…引き出し部形成領域、47a,47b,57a,57b…引き出し用電極、49a,49b,49c,49d,59…放熱層、77c…凹凸部、77d…突状部、80,180…配設基板、81,181…コンタクト用電極、182…配線、A…共振器方向、B…配列方向

Claims (13)

  1. 配設基板と、
    この配設基板により支持された1つの基板と、
    この基板の前記配設基板と反対側に積層して形成された複数の半導体層よりそれぞれなる複数の発光部と、
    これら各発光部に対して前記基板の反対側にそれぞれ設けられ、前記各発光部と1対1に対応して電気的に接続された複数のオーミック電極と、
    前記オーミック電極うちの1つの全面を覆うと共に電気的に接続され、それ以外のオーミック電極の少なくとも一部を絶縁層を介して覆い、前記1つのオーミック電極に対する引き出し用電極を兼ねた、少なくとも1つの放熱層とを備え、
    前記放熱層は、その表面に凹凸部を有し、前記全面を覆ったオーミック電極に対応する発光部の放熱を行うと共に、他のオーミック電極に対応する発光部の放熱も行う半導体発光素子。
  2. 前記放熱層は、金属により構成された請求項1記載の半導体発光素子。
  3. 更に、前記基板に前記各発光部を介して設けられた前記各オーミック電極と関連した一体としてそれぞれ形成され、前記各オーミック電極と1対1に対応してそれらと電源とを電気的に接続する複数の電源接続部を備えた請求項1記載の半導体発光素子。
  4. 前記各電源接続部は、前記各発光部の積層方向に対して垂直な方向における周囲の領域内にそれぞれ形成された請求項記載の半導体発光素子。
  5. 更に、前記各発光部の間に埋め込み層を備えた請求項1記載の半導体発光素子。
  6. 前記放熱層は0.5μm以上の厚みを有する請求項1記載の半導体発光素子。
  7. 基板に対して積層して形成された複数の半導体層よりそれぞれなる複数の発光部をそれぞれ形成する工程と、
    各発光部の基板と反対側に、各発光部と1対1に対応して電気的に接続された複数のオーミック電極をそれぞれ形成する工程と、
    基板に対して各発光部を介して前記1つのオーミック電極に対する引き出し用電極を兼ねた、少なくとも1つの放熱層を形成する工程と、
    基板の発光部と反対側を配設基板に対向させて基板を配設基板により支持する工程と
    を含み、
    前記複数のオーミック電極をそれぞれ形成したのち、各オーミック電極のうち少なくとも前記放熱層と電気的に接続される1つ以外のオーミック電極の一部を覆うように絶縁層を形成する工程を含むと共に、この絶縁層を形成したのち、前記放熱層を、一部についてはその1つのオーミック電極の全面を覆うと共に電気的に接続させて形成し、かつ他の一部についてはそれ以外の各オーミック電極の少なくとも一部に対して絶縁層を介して形成すると共に、前記放熱層の表面に凹凸部を形成する半導体発光素子の製造方法。
  8. 放熱層を金属により形成する請求項記載の半導体発光素子の製造方法。
  9. 更に、各オーミック電極と1対1に対応してそれらと電源とを電気的に接続する複数の電源接続部を、各オーミック電極と関連した一体としてそれぞれ形成する工程を含む請求項記載の半導体発光素子の製造方法。
  10. 各電源接続部を、各発光部の積層方向に対して垂直な方向における周囲の領域内にそれぞれ形成する請求項記載の半導体発光素子の製造方法。
  11. 前記複数の発光部をそれぞれ形成する工程は、
    基板に複数の半導体層を積層する工程と、
    各半導体層の少なくとも一部を選択的に除去して分離溝を形成し各発光部を分離する工程と、
    分離溝に埋め込み層を形成する工程と
    を含む請求項記載の半導体発光素子の製造方法。
  12. 基板に複数の半導体層を積層したのち、各半導体層を介して基板に各オーミック電極を選択的にそれぞれ形成すると共に、そののち、この各オーミック電極をマスクとしてエッチングを行い分離溝を形成する請求項11記載の半導体発光素子の製造方法。
  13. 前記放熱層の厚みを0.5μm以上とする請求項記載の半導体発光素子。
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