JP4456661B2 - 有機elデバイスおよびelディスプレイパネル、ならびにそれらの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、有機ELデバイスおよび有機ELディスプレイパネル、ならびにそれらの製造方法に関する。
近年、ポスト液晶ディスプレイおよびポストプラズマディスプレイの候補として、有機ELディスプレイを代表とする自発光型のディスプレイに関する研究開発が、盛んである。現在の有機ELディスプレイには2つのタイプがある。1つは発光層に低分子有機化合物を用いた低分子型有機ELディスプレイであり、もう1つは、高分子有機化合物を用いた高分子型有機ELディスプレイである。
現在では、材料の発光効率が高いことや寿命が長いなどの理由から、真空蒸着などの真空プロセスを用いて発光層を作製する低分子型有機ELディスプレイの開発が先行している。しかし、高分子型有機ELディスプレイの有機発光層は、インクジェット法やグラビア印刷法などのウェットプロセスによる作製が可能である。したがって、真空プロセスを使用する低分子型有機ELディスプレイよりも、高分子型有機ELディスプレイの生産性は顕著に高い。
高分子型有機ELディスプレイを製造する際には、一般的に、有機発光材料を電極上にパターニングするために、電極を囲む障壁(以下「バンク」という)を形成し、バンクでパターニングされた領域に有機発光材料を含む組成物を塗布する。バンクは、通常、基板上に塗布形成されたバンク材料の層をフォトリソグラフィ法でパターニングすることによって形成されていた。またバンクと基板との間にシリコンオキサイドからなる層を設けて、バンクの濡れ性を制御する技術も知られている(例えば特許文献1参照)。
また、有機ELデバイスでは、通常、陽極と有機発光層との間に正孔注入層が配置される。正孔注入層とは陽極から有機発光層への正孔の注入を補助する機能を有する層である。近年正孔注入層の材料に酸化タングステンなどの金属酸化物を用いることができることが見出された(例えば特許文献2参照)。
特許第3743630号公報 特開2006−114928号公報
バンクでインクが塗布される領域を規定する場合、陽極上に金属酸化物からなる正孔注入層をスパッタリングなどで積層した後に、ポリイミドなど有機物の膜をスピンコートなどの塗布法で形成し、その後フォトリソグラフィ法などによってパターニングすることによってバンクを形成する。しかし、金属酸化物からなる正孔注入層は、アルカリや水によって溶解するため、例えばアルカリ溶液でエッチングを行うバンクの形成過程で溶解し、正孔注入層の表面が平坦でなくなることがあった。正孔注入層の表面が平坦でない場合、正孔注入層の仕事関数が一定でなくなり、有機ELデバイスの発光効率が低下する恐れがあった。また、アルカリ溶液によって正孔注入層が溶解すると正孔注入層の表面粗さが大きくなることがあった。正孔注入層の表面粗さが大きくなると、正孔注入層上に形成される機能層が正孔注入層の表面全体を覆いにくくなり、有機ELデバイスがショートすることがあった。
また、正孔注入層の形成後にバンクを形成した場合、バンクの残渣によって正孔注入層の表面を汚染してしまうことがあった。正孔注入層の表面がバンクの残渣によって汚染されると、正孔注入層の仕事効率にさらにばらつきが生じ、有機ELデバイスの発光効率が低下する恐れがあった。また、バンクは絶縁体なので、正孔注入層の表面がバンクの残渣によって汚染されると、正孔注入層の表面抵抗が上昇し、有機ELデバイスの駆動電圧が上昇する。
本発明の目的は、正孔注入層が溶解することを防止し、かつ正孔注入層の表面をバンクの残渣の汚染から保護することで、駆動電圧が低く、発光効率の高い有機ELデバイスを製造する方法を提供することである。
すなわち本発明の第1は、以下に示す有機ELデバイスに関する。
[1] 基板と;前記基板上に配置された電極と;前記基板上に配置された電極と接続したTFTデバイスと;前記基板上に配置された電極上に配置された遷移金属の酸化物からなる正孔注入層と;前記正孔注入層上に配置され、塗布形成された有機発光層と;前記有機発光層上に配置され、前記基板上に配置された電極と対向する電極と;前記正孔注入層の一部を覆い、前記基板上に配置された、厚さ5〜70nmの無機膜と;前記無機膜上に配置され、フッ素含有樹脂を含むバンクと;を有する有機ELデバイスであって、前記バンクの上面の濡れ性は、前記バンクの壁面の濡れ性よりも低く、かつ前記バンクの壁面の濡れ性は、前記無機膜の濡れ性よりも低く、前記バンクおよび前記無機膜は、前記有機発光層の領域を規定し、前記バンクと前記無機膜との間の境界には段差がなく、前記無機膜の底面は、前記無機膜の上面よりも前記バンクおよび前記無機膜によって規定された領域内に延びている、有機ELデバイス。
[2]前記バンクは、順テーパ形状を有する、[1]に記載の有機ELデバイス。
[3]前記無機膜の材料は、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコンまたは酸化窒化シリコンから選択される、[1]または[2]に記載の有機ELデバイス。
[4]前記無機膜の材料は、クロム、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、金、プラチナ、APC、ITO、Al−Nd合金またはチタンから選択される、[1]または[2]に記載の有機ELデバイス。
本発明の第2は、以下に示す有機ELデバイスの製造方法に関する。
[5]同一平面に配置された2以上の[1]または[2]に記載の有機ELデバイスを有する有機ELディスプレイパネルであって、
前記無機膜の材料は、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコンまたは酸化窒化シリコンから選択され、
隣接しあう前記有機ELデバイスの前記無機膜は、互いに連結し、
前記連結した無機膜は格子を形成する、有機ELディスプレイパネル。
本発明によれば、正孔注入層がアルカリ溶液による溶解およびバンクの残渣による汚染から保護されることから、仕事関数が一定の正孔注入層を得ることができ、かつ正孔注入層の表面抵抗を減少させることができる。このため本発明によれば、駆動電圧が低く発光効率の高い有機ELデバイスを提供することができる。
また、本発明によれば、正孔注入層上の領域であって、有機発光材料が塗布されない領域が発生することが防止される。したがって本発明によれば、歩留まりが向上する。また、本発明によれば、有機発光層の膜厚が均一になるため、寿命が長い有機ELデバイスを提供することができる。
バンクをフッ素ガスでプラズマ処理した場合の有機発光層の断面図 バンクをフッ素ガスでプラズマ処理した場合の有機発光層の断面図 本発明の有機ELデバイスの断面図 本発明の有機ELデバイスの拡大断面図 実施の形態1の有機ELデバイスの断面図 実施の形態1の有機ELデバイスの製造プロセス図 実施の形態2の有機ELデバイスの断面図 実施の形態2の有機ELデバイスの製造プロセス図 実施の形態3の有機ELデバイスの断面図 実施の形態3の有機ELデバイスの製造プロセス図 実施例の結果を示すグラフ
1.本発明の有機ELデバイスの製造方法
本発明の有機ELデバイスの製造方法は、1)基板上に陽極を形成する第1ステップと、2)陽極上に正孔注入層を形成する第2ステップと、3)基板上および正孔注入層上に無機膜を形成する第3ステップと、4)無機膜上にバンクを形成する第4ステップと、5)バンクをマスクとして、無機膜をエッチングして、正孔注入層を露出させる第5ステップと、6)露出した正孔注入層上に有機発光材料を塗布して、有機発光層を形成する第6ステップと、7)有機発光層上に陰極を形成する第7ステップと、を有する。
1)第1ステップでは、基板上に陽極を形成する。陽極は例えば、基板にスパッタリングなどによって導電体薄膜を成膜して、エッチングによりパターニングするなどして形成すればよいが、特にその手法は限定されない。
2)第2ステップでは、陽極上に正孔注入層を形成する。正孔注入層の材料は、遷移金属の酸化物である。正孔注入層は、例えば、スパッタリングなどによって陽極上に形成される。
3)第3ステップでは、基板上および正孔注入層上に無機膜を形成して、正孔注入層を無機膜で覆う。無機膜は例えばスパッタリングによって形成される。無機膜の材料は後述するバンクよりも濡れ性が高いことが好ましい。また無機膜の材料は、導電性であっても、絶縁性であってもよい。
4)第4ステップでは、無機膜上にバンクを形成する。バンクは、順テーパ形状を有することが好ましい。またバンクは、後述する有機発光材料が塗布される領域を規定することから、濡れ性が低いことが好ましい。バンクの濡れ性を低くするには、バンクをフッ素ガスでプラズマ処理してもよいし、バンクの材料にフッ素含有樹脂を用いてもよい。
しかし、フッ素ガスでプラズマ処理をした場合、フッ素はバンクの表面に化学的に結合するのではなく、単純にバンクの表面に分子間力で吸着される。したがって、プラズマ処理によってフッ素をバンクの表面に吸着させたとしても、熱プロセスなどによってフッ素のマイグレーションが生じることがある。電子吸引性が大きいフッ素が、例えば後述する有機発光層にマイグレートすれば、発光励起子を失活させ、発光効率などに悪影響を及ぼすことが懸念される。
また、バンクをフッ素ガスでプラズマ処理した場合、バンクの上面だけではなく、バンクの壁面の濡れ性も下がる。図1は、フッ素ガスでプラズマ処理したバンク4によって規定された領域内に後述する有機発光材料5を塗布した様子を示す。図1における符番1は基板を示し、符番2は電極を示し、符番3は後述する無機膜を示し、そして符番6は正孔注入層を示す。
図1に示されるように、バンク4がフッ素ガスでプラズマ処理された場合、塗布された有機発光材料5がバンク4の壁面にはじかれることから、有機発光層の膜厚が不均一になる。有機発光層の膜厚が不均一になると有機ELデバイスの寿命が短くなる恐れがある。また、有機発光材料がバンクの壁面にはじかれると、有機ELデバイスがショートする恐れがある。
また、フッ素のプラズマ処理では、プラズマ密度が不均一になる。プラズマ密度が不均一であると、発光素子間でバンクの濡れ性にばらつきが生じてしまう。図2は、フッ素ガスでプラズマ処理したバンク4によって規定された領域内に後述する有機発光材料5を塗布した様子を示す。
図2に示されるように、バンク4がフッ素ガスでプラズマ処理された場合、画素ごとに有機発光材料5との親和性が異なるため、画素間で有機発光材料5の広がりにばらつきが生じる。画素間で有機発光材料5の広がりにばらつきが生じると、画素間で有機発光層の膜厚がばらつく恐れがある。発光画素間での有機発光層の膜厚のばらつきは、有機ELディスプレイパネルにおいて、輝度のばらつきを生じさせる。
したがって、バンクの材料にフッ素含有樹脂を用いることが好ましい。バンクの材料がフッ素含有樹脂を含むことでフッ素化合物によるプラズマ処理をすることなく、撥液性の表面を有するバンクを形成することができるからである。このようなバンクはフォトリソグラフィ技術または印刷技術を用いて形成されうる。
フォトリソグラフィ技術を用いてフッ素含有樹脂を含むバンクを形成する場合には、a)無機膜上に、フッ素含有樹脂を含む感光性樹脂組成物の膜を形成するステップ、b)前記膜を露光および現像して、無機膜の一部を露出させるステップを含む。
無機膜にフッ素含有樹脂を含む感光性樹脂組成物の膜を形成するには、例えば、フッ素含有樹脂組成物をスピンコート、ダイコート、スリットコートなどで塗布し、フッ素含有樹脂組成物からなる膜を形成し;形成された膜を乾燥させればよい。乾燥条件は特に限定されないが、80℃で2〜3分間放置すればよい。
フッ素含有樹脂を含む感光性樹脂組成物の膜を露光して、現像することによって、後述する有機発光材料が塗布される領域内の無機膜が露出する。膜を現像する過程では、アルカリ溶液によるエッチングが行われるが、本発明では、正孔注入層が無機膜によって保護されていることから、正孔注入層がアルカリ溶液によって溶解する恐れはない。
現像後、膜をベーク処理する。これにより、所望の濡れ性の表面を有するバンクが形成される。ベーク処理の条件は、特に限定されないが、例えば温度は約200℃以上であり、時間は約1時間である。
バンクの材料がフッ素含有樹脂を含む場合、ベーク処理により、膜に含まれるフッ素含有樹脂のフッ素成分をバンクの頂点を含む面(以下「バンク上面という)に移動させることができると推察される。それにより、バンクの上面にフッ素成分が偏在する。バンクの上面にフッ素が偏在すると、バンクの上面の濡れ性が低くなり、バンクの有機発光層と接する面(以下「バンク壁面」という)の濡れ性は、バンク上面のそれと比較して高くなる。
したがって、バンクの材料がフッ素含有樹脂を含み、バンクをフォトリソグラフィ技術を用いて形成する場合、バンク上面の濡れ性が低くなり、バンク壁面の濡れ性は高くなる。バンクの濡れ性については「2.本発明の有機ELデバイス」で詳細に説明する。
このように本発明では、フッ素ガスによるプラズマ処理によってバンクの濡れ性を下げるのではなく、フッ素含有樹脂を材料として所望の濡れ性を有するバンクを形成することが好ましい。
一方、印刷技術を用いて所定パターンの樹脂膜を形成する場合には、凹版印刷や凸版印刷などの手法で印刷すればよい。
従来の有機ELデバイスの製造プロセスでは、バンクの現像工程時のエッチャントであるアルカリ溶液によって正孔注入層が溶解してしまい、平坦な表面を有する正孔注入層を得られないという問題があった。しかし上述したように本発明の有機ELデバイスでは、バンクの現像時に正孔注入層は、無機膜に覆われていることから、アルカリ溶液によって正孔注入層が溶解することはない。
5)第5ステップでは、露出した電極上の無機膜を、バンクをマスクとしてエッチングする。本ステップにより、正孔注入層上の無機膜がエッチングされる。正孔注入層上の無機膜をエッチングすることで、平坦でかつ表面粗さの小さい表面を有する正孔注入層が得られる。また、正孔注入層上の無機膜をエッチングすることで、バンクの残渣などによって汚染されていない清浄な表面を有する正孔注入層が得られる。一方、バンクと基板との間の無機膜はエッチングされずに残り、バンクとともに有機発光材料が塗布される領域(後述)を規定する。
無機膜はウェットエッチング方法によってエッチングされることが好ましい。また、無機膜をエッチングするエッチャントは、酸であることが好ましい。アルカリは正孔注入層を溶解させてしまうが、正孔注入層は酸に対しては一定の耐性を有するからである。エッチャントは、無機膜の種類によって選択される。例えば無機膜が、金属である場合は、エッチャントの例には、混酸(濃硫酸と濃硝酸とを3:1の体積比で混合した液体)や塩化第二鉄液などが含まれる。特に塩化第二鉄液はアルミニウムのエッチャントとして好ましい。一方、無機膜が、シリコン酸化物などである場合は、エッチャントの例には、フッ酸などが含まれる。
ウェットエッチング法で無機膜をエッチングした場合、バンクと無機膜との間の境界には段差が形成されない(図4参照)。
また、本発明では、無機膜の底面が無機膜の上面よりも、有機発光材料が塗布される領域に延びていることが好ましい(図4参照)。すなわち、本発明では無機膜は順テーパ形状を有することが好ましい。
6)第6ステップでは、露出した正孔注入層上に有機発光材料を含む組成物を塗布する。塗布される組成物は、所望の有機発光材料および溶媒を含む。溶媒は、有機発光材料の種類に応じて決定される。溶媒の例には、アニソールなどの芳香族系の溶媒が含まれる。塗布する手段は特に限定されない。塗布する手段の例には、インクジェット、ディスペンサー、ノズルコート、スピンコート、凹版印刷、凸版印刷などが含まれる。好ましい塗布手段は、インクジェットである。
上述したように本発明では、バンクの上面の濡れ性が低く;バンクの壁面の濡れ性がバンクの上面の濡れ性よりも高く;無機膜の濡れ性が、バンクの壁面の濡れ性よりもさらに高い。したがって、バンクおよび無機膜によって規定された領域内に塗布された有機発光材料は、無機膜およびバンクの壁面によく馴染み、バンクによって規定された領域全体に均一広がる。したがって、正孔注入層上に有機発光材料が塗布されない領域が発生せず、均一の厚さを有する有機発光層を形成することができる(図3参照)。
一方で、バンクの上面の濡れ性は低いことから、バンクによって規定された領域内の有機発光材料液は、バンクによって規定された領域内から漏れ出すおそれはない。
また、上述したように、本発明ではバンクは順テーパ形状であることが好ましい。また、本発明では、バンクと無機膜との間には段差が形成されておらず、さらに無機膜は順テーパ形状を有する。バンクおよび無機膜がこのような形状を有すると、バンクおよび無機膜に規定された領域内に塗布された有機発光材料は、乾燥する過程で平坦になり、均一な膜厚を有する有機発光層が得られる。
一方で、バンクと無機膜との間に段差がある場合や、無機膜の壁面が基板面に対して直角であった場合は、バンクまたは無機膜の近傍で有機発光層の膜厚が不均一になる恐れがある。
また正孔注入層上に有機発光材料を塗布するに先立って、正孔注入層上の無機膜およびバンクによって規定された領域内にポリアニリン系の材料を含む中間層の材料液をインクジェット法やダイコート法、凸版印刷法などによって形成してもよい。
7)第7ステップでは、有機発光層上に陰極を形成する。陰極は例えば、スパッタリングで形成される。
このように本発明の有機デバイスの製造方法は、バンクを形成するときに、正孔注入層を無機膜で保護することで、平坦かつ汚染されていない表面を有する正孔注入層を得ることができる。このため、仕事関数が一定の正孔注入層を有する有機ELデバイスが得られる。
さらに本発明では、有機発光材料は、バンクおよび無機膜によって規定された領域内に塗布されることから、有機発光材料が塗布されない領域が発生せず、歩留まりが向上する。また、バンクと無機膜との間に段差がないことから、均一な厚さを有する有機発光層を得ることができる。
2.本発明の有機ELデバイス
本発明の有機ELデバイスは、上述した本発明の有機ELデバイスの製造方法によって製造された有機ELデバイスである。
本発明の有機ELデバイスは、1)基板、2)基板上に配置された陽極、3)陽極上に配置された正孔注入層、4)正孔注入層上に配置された有機発光層、5)基板上に配置された無機膜、6)無機膜上に配置されたバンク、および7)有機発光層上に配置された陰極を有する。
1)基板
基板の材料は、本発明の有機ELデバイスが、ボトムエミッション型か、トップエミッション型かによって異なる。有機ELデバイスがボトムエミッション型の場合には、基板が透明であることが求められるので、基板の材料の例には、PET(ポリエチレンテレフタレート)やPEN(ポリエチレンナフタレート)、PI(ポリイミド)などの透明樹脂やガラスなどが含まれる。
一方、有機ELデバイスがトップエミッション型の場合には、基板が透明である必要はないので、基板の材料は絶縁体であれば任意である。
2)陽極
陽極は、基板上に配置される導電性の部材である。陽極の材料は、本発明の有機ELデバイスが、ボトムエミッション型か、トップエミッション型かによって異なる。有機ELデバイスがボトムエミッション型の場合には、陽極が透明であることが求められるので、陽極の材料の例には、ITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)、酸化スズなどが含まれる。
一方、有機ELデバイスがトップエミッション型の場合には、陽極に光反射性が求められるので、陽極の材料の例には、APC合金(銀、パラジウム、銅の合金)やARA(銀、ルビジウム、金の合金)、MoCr(モリブデンとクロムの合金)、NiCr(ニッケルとクロムの合金)などが含まれる。
陽極の厚さは、通常、100〜500nmであり、約150nmでありうる。
また陽極は本発明(陽極)のTFTデバイスのドレイン電極に接続されていてもよい。この場合、TFTデバイスは駆動TFTとして機能する。また、有機ELデバイスの陽極を、TFTデバイスのソース電極またはドレイン電極と同一平面に配置してもよい。もちろん、有機ELデバイスは、TFTデバイス上に積層して配置されていてもよい。
3)正孔注入層
正孔注入層は、陽極から後述する有機発光層への正孔の注入を補助する機能を有する層である。正孔注入層は陽極上に配置される。正孔注入層の材料は、遷移金属の酸化物であることが好ましい。遷移金属の例には、タングステンやモリブデン、バナジウム、ルテニウム、マンガン、クロム、ニッケル、イリジウム、APC(銀−パラジウム−銅合金)およびこれらの組み合わせなどが含まれる。正孔注入層の厚さは、通常、10nm〜100nmであり、約30nmでありうる。
上述したように本発明の有機ELデバイスの製造方法では、バンクの形成前に無機膜で正孔注入層を保護し、バンクの形成後に正孔注入層上の無機膜を除去することから、正孔注入層上にはバンクの残渣がほとんど存在しなくなる。「バンクの残渣がほとんど存在しない」とは、正孔注入層上における炭素原子濃度が20atom%以下、好ましくは15atom%以下であることを意味する。正孔注入層上における炭素原子濃度は、X線光電子分光分析装置(XPSまたはESCA)を用いて測定すればよい。
上述のように本発明では、フッ素含有樹脂を含む組成物でバンクを形成するので、バンクをフッ素化合物でプラズマ処理する必要がないため、正孔注入層上にフッ素原子がほとんど存在しない。「ほとんど存在しない」とは、正孔注入層上におけるフッ素原子濃度が0.1atom%以下であることを意味する。正孔注入層上におけるフッ素原子濃度は、X線光電子分光分析装置(XPSまたはESCA)を用いて測定すればよい。
4)有機発光層
有機発光層は、有機発光材料を含む層である。有機発光層は、正孔注入層上のバンクおよび無機膜によって規定された領域内(後述)に配置される。有機発光層に含まれる有機発光材料は高分子有機発光材料であることが好ましい。高分子有機発光材料の例には、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリアセチレンおよびその誘導体、ポリフェニレンおよびその誘導体、ポリパラフェニレンエチレンおよびその誘導体、ポリ3−ヘキシルチオフェンおよびその誘導体、ポリフルオレンおよびその誘導体などが含まれる。
また、正孔注入層と有機発光層との間には中間層が配置されてもよい。中間層は、有機発光層から正孔注入層に電子が輸送されるのをブロックする役割や、有機発光層に正孔を効率よく運ぶ役割などを有する。中間層の材料の例には、トリフェニルアミンやポリアニリンなどが含まれる。
5)無機膜
本発明の有機ELデバイスは、基板上に無機膜を有することを特徴とする。本発明の有機ELデバイスの製造方法で述べたように、バンクは無機膜上に形成されかつ、バンクをマスクとして無機膜をエッチングすることから、無機膜はバンクと基板との間に配置される。無機膜は、バンクと同様に有機発光層の領域を規定する。無機膜の濡れ性は、バンク壁面の濡れ性よりも高いことが好ましい。無機膜は正孔注入層および電極に、接触していても接触していなくてもよい。すなわち無機膜は、正孔注入層上にあってもよく(図5参照)、正孔注入層周辺の基板上にのみあってもよい(図7参照)。
無機膜の材料の例には、クロム、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、金、プラチナ、APC、ITO、Al−Nd合金、チタンなどの金属や、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなどの絶縁性無機物などが含まれる。無機膜の材料は、前述した電極の材料と異なることが好ましい。金属は、遮光性の観点およびエッチングが容易であることから、無機物の材料として好ましい。無機膜の厚さは、通常は5〜100nm、好ましくは30〜70nmである。無機物は一般的に液体と親和性が高いことから、無機膜の濡れ性は、通常バンクの濡れ性よりも高い。無機膜は、水の接触角が30°以下で、かつアニソールの接触角が1〜5°の範囲内の濡れ性を有することが好ましい。
無機膜が金属からなる場合、バンクと基板との間に配置された無機膜は、ブラックマトリックスとなりうる。ブラックマトリックスとは、ディスプレイパネルにおいて、発光画素(開口部)からの光を遮って表示コントラストを向上させ、また発光画素の着色層間の混色を防止する機能を有する遮光性の膜である。バンク下部の遮光性の無機膜も同様に、有機ELディスプレイパネルのコントラストを向上させ、各画素間の混色を防止することができる。一方、有機ELデバイスにおいて、バンクの下部に光透過性のシリコン層などを配置すると、シリコン層から光が漏れ出して、画素のコントラストを下げてしまうとともに、漏れ出した光が有機ELデバイスに隣接する駆動TFTの誤作動を招くおそれがある。さらに、無機膜が金属からなる場合、金属は光を反射する性質もあることから、無機膜は反射鏡としても機能しうる。
金属からなる無機膜の厚さは特に限定されない。ただし、素子内からの光の漏洩や、外部から素子内への光の侵入を抑制するため、遮光性を有する程度の厚さを有することが好ましい。
一方、無機膜が絶縁性無機物からなる場合、無機膜は電気を通さないことから、有機発光層が発光する領域を規定することができる。絶縁性無機物からなる無機膜により、例えば、発光することが望まれないコンタクトホール上の有機発光層が発光することを防止することができる。
6)バンク
バンクは有機発光層の領域を規定する障壁である。本発明の有機ELデバイスにおけるバンクの材料は、アルカリ溶液で現像することができるフッ素含有樹脂を含むことが好ましい。フッ素含有樹脂は、その高分子繰り返し単位のうち、少なくとも一部の繰り返し単位にフッ素原子を有するものであればよい。
このようなフッ素含有樹脂の例には、フッ素化ポリイミド樹脂、フッ素化ポリメタアクリル樹脂、含フッ素フェノール・ノボラック系樹脂などが含まれる。バンクの基板からの高さは0.1μm〜2μmであり、特に0.8μm〜1.2μmであることが好ましい。
上述のように本発明では、バンクは、フッ素含有樹脂を含む組成物の膜を、ベーク(加熱)することにより作製されうる。ベーク工程により、フッ素含有樹脂に含まれるフッ素成分をバンク上面に偏在させて、バンク上面の濡れ性を低下させることができる。バンク上面のフッ素原子濃度は、7〜20atom%であることが好ましい。バンク上面のフッ素原子濃度は、X線光電子分光分析装置(XPSまたはESCAともいう)で測定される。
本発明のバンクの形状は、順テーパ形状でも逆テーパ形状でもよいが、順テーパ形状であることが好ましい。いずれの形状であっても、バンク上面の濡れ性は、バンク壁面の濡れ性よりも低いことが好ましい。バンク上面と水との接触角は80°以上、好ましくは90°以上であることが好ましく、バンク上面とアニソールと接触角は、30°〜70°であることの好ましい。一方、バンク壁面とアニソールとの接触角は、3°〜30°であることが好ましい。接触角が高いほど濡れ性が低いことを意味する。
このように、バンク上面の濡れ性をバンク壁面の濡れ性よりも低くし、かつバンクの下部にバンク壁面よりも高い濡れ性を有する無機膜を配置することで、濡れ性の高さにグラデーションが生じる。
本発明の有機デバイスのバンクおよび無機膜の濡れ性にグラデーションが生じることを示すため、以下の方法で本発明におけるバンク上面、バンク壁面および無機膜のモデル(モデル1)を作製し、それぞれの濡れ性を測定した。
本発明のバンク上面のモデルを、ベーク処理したフッ素系アクリル系樹脂の表面とした。バンク壁面のモデルを、ベーク処理したフッ素を含まないアクリル系樹脂膜の表面とした。そして、無機膜のモデルをクロム膜とした。
バンク壁面のモデルを、ベーク処理したフッ素を含まないアクリル系樹脂膜の表面としたのは、本発明におけるバンクでは、フッ素はベーク処理によりバンク上面にのみ存在し、バンク壁面には存在しないと考えられるからである。
それぞれの膜を1×3cmの基板上に成膜し、協和界面科学製の自動液晶ガラス洗浄・処理検査装置を用いて、水との接触角を測定した。
また、比較例として、バンクの濡れ性制御のためにプラズマ処理をした従来のバンク上面、バンク壁面および無機膜のモデル(モデル2)も作製し、それぞれの濡れ性を測定した。従来のバンク上面およびバンク壁面のモデルは、フッ素・酸素プラズマ処理を施したフェノール・ノボラック樹脂(日本ゼオン製、製品名ZWD6216−6)を材料とする樹脂膜とした。従来技術の無機膜のモデルを、フッ素・酸素プラズマ処理を施したクロム膜とした。
プラズマ処理には、ICPドライエッチング装置を用いた。酸素プラズマ処理の条件を、RF出力100W、圧力20Pa、O流量200sccm、処理時間5秒とした。フッ素プラズマ処理の条件を、RF出力20W、圧力30Pa、CF流量200sccm、処理時間5秒とした。
それぞれの膜を1×3cmの基板上に成膜し、協和界面科学製の自動液晶ガラス洗浄・処理検査装置を用いて、水との接触角を測定した。
表1は、上述の方法で測定したそれぞれのモデルの濡れ性を、水との接触角で示す。水との接触角が大きいほど濡れ性が低いことを意味する。
Figure 0004456661
従来技術では、バンク上面の濡れ性も、バンク壁面の濡れ性も同じように低い(103°)。一方、本発明では、バンク上面の濡れ性は十分に低い(95°)のに対し、バンク壁面の濡れ性は高い(58°)ことがわかる。また、従来技術のクロム膜の濡れ性(水接触角:38°)は、本発明のクロム膜の濡れ性(水接触角:27°)と比較して低い。この結果は、バンク上面、バンク壁面および無機膜の濡れ性の高さにグラデーションがあることを示す。
バンクと無機膜との関係
上述したように本発明は、バンクと無機膜との間に段差がないことを特徴とする。以下図を用いて本発明のバンク壁面と無機膜の壁面との境界について説明する。
図3は、本発明の有機ELデバイスの断面図である。本発明の有機ELデバイスは、基板100、陽極210、正孔注入層510、有機発光層600、バンク400、無機膜300および陰極220を有する。
図4は、図3で示した四角Xの拡大図である。図4では、有機発光層600は、図示しない。
図4に示すように、本発明ではバンク400と無機膜300との間には段差がない。すなわち、バンク壁面401と無機膜の壁面301とは連続している。ここで「段差がない」とは、バンクの底面の端部と、無機膜の上面305の端部との間隔が5μm以下であることを意味する。
また、無機膜のテーパ角Aは20〜90°であることが好ましい。すなわち無機膜は逆テーパ形状を有さないことが好ましい。さらに、無機膜の底面303は、無機膜の上面305よりも、1〜300nmバンク400および無機膜300によって規定された領域内に延びていることが好ましい。すなわち無機膜は順テーパ形状を有することが好ましい。無機膜のテーパ角Aは、バンクのテーパ角Bと同じであることが好ましい。
このようなバンク壁面と無機膜の壁面との境界は、バンクをマスクとして、無機膜をウェットエッチング法でエッチングすることによって得られる。
7)陰極
陰極は有機発光層上に配置される。陰極の材料は、本発明の有機ELデバイスがボトムエミッション型か、トップエミッション型かによって異なる。本発明の有機ELデバイスがトップエミッション型の場合、陰極には光透過性が求められ、陰極の材料の例には、ITOやIZOなどが含まれる。一方、本発明の有機ELデバイスがボトムエミッション型の場合、陰極の材料は導電体であれば任意である。
このように本発明の有機ELデバイスでは、正孔注入層が平坦で、かつバンクの残渣やフッ素によって汚染されていない表面を有することから、駆動電圧が低く、発光効率が高い。また、本発明の有機ELデバイスは均一な厚さを有する有機発光層を有することから、寿命が長い。
3.本発明の有機ELディスプレイパネルについて
上述した本発明の有機ELデバイスを同一平面上にマトリクス状に配置して、有機ELディスプレイパネルを形成してもよい。
また、無機膜がシリコンなど絶縁性無機物からなる場合、有機ELデバイスがマトリクス状に配置されている有機ELディスプレイパネルなどにおいて、隣接する有機ELデバイスの無機膜は連結されてもよい。隣接する有機デバイスの無機膜が連結していることで、連結した無機膜が格子状のラインデバイスを構成する。ラインデバイスを設けることにより、バンクをストライプ状に形成することができる。バンクをストライプ状に形成することで、有機発光層をダイコートでパターニングすることができ、簡便に膜厚が均一な有機発光層を形成することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1では、トップエミッション型の有機ELデバイスについて説明する。
図5は、本発明の実施の形態1の有機ELデバイス10の断面図である。
図5における有機ELデバイス10は、基板100、反射陽極210、正孔注入層510、中間層520、有機発光層600、無機膜300、バンク400、透明陰極220および封止膜700を有する。
基板100は、例えば、ガラス板である。
反射陽極210は、基板100上に配置された導電層である。反射陽極210は例えば、APC合金からなる。好ましい反射陽極210の厚さは100〜200nmである。
正孔注入層510は反射陽極210上に配置される。正孔注入層510は、タングステンオキサイド(WOx)からなる。正孔注入層510の好ましい厚さは20〜50nmである。
中間層520は正孔注入層510上に配置される。中間層520は、例えば、ポリアニリンからなる。中間層520の好ましい厚さは、20〜50nmである。
有機発光層600は、中間層520上に配置される。有機発光層600の好ましい厚さは、50〜150nmである。
無機膜300は基板100とバンク400との間、および反射陽極210とバンク400との間に配置される。無機膜300の好ましい厚さは5〜100nmである。無機膜300は、後述するバンク400とともに、中間層520および有機発光層600の領域を規定する。
バンク400は、中間層520および有機発光層600の領域を規定するように無機膜300上に配置される。バンク400は、例えば、フッ素化ポリメタアクリル樹脂からなる。好ましいバンク400の基板上の無機膜300からの高さは、100nm〜3μmである。
透明陰極220は、有機発光層600上に配置される、光透過性の導電層である。透明陰極220の材料は、例えばITOである。
封止膜700は、反射陽極210、正孔注入層510、中間層520、有機発光層600および透明陰極220を水分や熱、衝撃などから保護するための膜である。封止膜700は、透明陰極220上に配置される。封止膜700の材料の例には、窒化シリコンや酸化窒化シリコンなどが含まれる。封止膜700の好ましい材料は、窒化シリコンである。封止膜700の好ましい厚さは、20〜200nmである。
反射陽極210と透明陰極220との間に電圧を印加すると、反射陽極210から正孔が、透明陰極220から電子が有機発光層600に注入される。注入された正孔および電子は、有機発光層600の内部で結合し、励起子が発生する。この励起子によって有機発光層600が発光し、透明陰極220を通して光が発せられる。
さらに、本実施の形態の有機ELデバイス10の無機膜300は、図5に示すように、隣接する有機ELデバイス10’の無機膜300と接触していないことを特徴とする。このような構造を採ることにより、例えば無機膜300が金属からなる場合であっても、有機ELデバイス10と有機ELデバイス10’とがショートすることを防ぐことができる。
図6は、有機ELデバイス10の製造プロセスの一例を示す模式図である。図6A〜図6Fに示すように、有機ELデバイス10の製造方法は、1)反射陽極210および正孔注入層510を有する基板100を準備する第1ステップ(図6A)、2)基板100上に正孔注入層510を覆うように無機膜300を形成する第2ステップ(図6B)、3)無機膜300上にバンク400を形成する第3ステップ(図6C)、4)バンク400をマスクとして無機膜300をエッチングして、正孔注入層510を露出させる第4ステップ(図6D)、5)正孔注入層510上に中間層520を形成する第5ステップ(図6E)、6)中間層520上に有機発光層600、透明陰極220および封止膜700を形成する第6ステップ(図6F)を有する。
1)第1ステップでは、例えばa)基板100上に反射陽極210の材料膜を蒸着法やスパッタリングなどにより形成するステップ、b)反射陽極210の材料膜上に正孔注入層510の材料膜を蒸着法やスパッタリングなどにより形成するステップ、c)エッチングにより、反射陽極210および正孔注入層510をパターニングするステップ、を含む。
2)第2ステップでは、無機膜300は、例えばスパッタリングによって形成される。
3)第3ステップでは、正孔注入層510上の無機膜300が露出するように、無機膜300上にバンク400が形成される。バンク400は、例えばフォトリソグラフィ法によって形成される。正孔注入層510上に形成された無機膜300は、バンク400を形成する際のエッチャントであるアルカリ溶液から正孔注入層510を保護する。これにより、アルカリ溶液によって正孔注入層が溶解してしまうことが防止される。
また、無機膜300は、バンク残渣から、正孔注入層510の表面を保護する。これにより正孔注入層510の表面がバンクの残渣によって汚染されることを防止することができる。
4)第4ステップでは、無機膜300は、例えばフッ酸を用いてウェットエッチングされる。
5)第5ステップでは、正孔注入層510上に中間層520を例えばインクジェット法で形成する。
6)第6ステップでは、中間層520上に有機発光層600を例えば、インクジェット法で形成する。また、透明陰極220は、例えば、蒸着法により形成され、封止膜700は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成される。
このように、バンクの形成時に正孔注入層を無機膜で保護することで、平坦かつ汚染されていない表面を有する正孔注入層が得られる。このような正孔注入層は、仕事関数が一定であり表面抵抗が低いことから、駆動電圧が低く発光効率が高い有機ELデバイスを提供することができる。
さらに、フッ素含有樹脂でバンクを形成することで、バンクのフッ素プラズマ処理を省くことができ、平坦で均一な膜厚の有機発光層を得ることができる。
また、バンク400上面の濡れ性をバンク400壁面の濡れ性よりも低くし、かつバンク400と基板100との間にバンク400壁面よりも高い濡れ性を有する無機膜300を配置することで、膜厚が均一な有機発光層を得ることができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、正孔注入層と無機膜が接触する有機ELデバイスについて説明した。一方、実施の形態2では、正孔注入層と無機膜とが離間している有機ELデバイスについて説明する。
図7は、実施の形態2の有機ELデバイス20の断面図である。図7において、有機ELデバイス20は、基板100、反射陽極210、正孔注入層510、中間層520、有機発光層600、電子輸送層530、透明陰極220、封止膜700、バンク400および無機膜300を有する。
基板100、反射陽極210、無機膜300、正孔注入層510、中間層520、有機発光層600、透明陰極220、封止膜700およびバンク400の材料などは、実施の形態1で説明したものと同じであってよい。
電子輸送層530は、透明陰極220から注入された電子を有機発光層600へ輸送する層である。電子輸送層530は、有機発光層600と透明陰極220との間に配置される。電子輸送層530の材料の例には、バリウム、アルミニウム、フタロシアニン、フッ化リチウム、これらの組み合わせなどが含まれる。好ましい電子輸送層530は、1〜20nmのバリウム層と20〜100nmのアルミニウム層の積層物である。
本実施の形態では無機膜300は、反射陽極210と離間している。したがって、無機膜300が金属である場合、無機膜が隣接する他の有機ELデバイスの無機膜と接触しても、デバイス間でショートすることはない。
図8は、有機ELデバイス20の製造プロセスの一例を示す模式図である。図8A〜図8Fに示すように、有機ELデバイス20の製造方法は、1)反射陽極210および正孔注入層510を有する基板100を準備する第1ステップ(図8A)、2)基板100上に正孔注入層510を覆うように無機膜300を形成する第2ステップ(図8B)、3)無機膜300上にバンク400を形成する第3ステップ(図8C)、4)バンクをマスクとして無機膜300をエッチングして、正孔注入層510を露出させる第4ステップ(図8D)、5)、正孔注入層510を覆うように中間層520を形成する第5ステップ(図8E)、6)中間層520上に有機発光層600、電子輸送層530、透明陰極220および封止膜700を形成する第6ステップ(図8F)を有する。
反射陽極210、正孔注入層510、無機膜300、バンク400、中間層520、有機発光層600、透明陰極220および封止膜700の形成方法は実施の形態1の有機ELデバイスの製造方法で説明した方法と同じであってよい。また、電子輸送層530は、例えば蒸着法により形成される。
(実施の形態3)
実施の形態1および2で説明したように本発明の正孔注入層は、遷移金属の酸化物であることが好ましいが、本発明の正孔注入層の材料は、PEDOT−PSS(ポリスチレンスルホン酸をドープしたポリエチレンジオキシチオフェン)であってもよい。正孔注入層の材料が、PEDOT−PSSである場合、本発明によってバンクの残渣による汚染から陽極の表面を保護することができる。
実施の形態3では、正孔注入層の材料がPEDOT−PSS(ポリスチレンスルホン酸をドープしたポリエチレンジオキシチオフェン)である例について説明する。図9は、本発明の実施の形態3の有機ELデバイス30の断面図である。
図9における有機ELデバイス30は、基板100、透明陽極210、正孔注入層510、中間層520、有機発光層600、無機膜300、バンク400、陰極220および封止膜700を有する。
基板100、中間層520、有機発光層600、無機膜300、バンク400および封止膜700の材料は、実施の形態1で説明したものと同じであってよい。
透明陽極210は、基板100上に配置される、光透過性の導電層である。透明陽極210は、例えば厚さ100〜200nmのITO膜である。
正孔注入層510は透明陽極210上のバンク400によって規定された領域に配置される。正孔注入層510は、例えば、PEDOT−PSS(ポリスチレンスルホン酸をドープしたポリエチレンジオキシチオフェン)からなる。正孔注入層510の好ましい厚さは20〜50nmである。
陰極220は、有機発光層600上に配置される、光反射性の導電層である。陰極220の材料は光を反射させるものであれば特に限定されない。陰極220は、例えば、1〜20nmのバリウム層またはフッ化リチウム層および20〜100nmのアルミニウム層からなる。
図10は、有機ELデバイス30の製造プロセスの一例を示す模式図である。図10A〜図10Eに示すように、有機ELデバイス30の製造方法は、1)透明陽極210が配置された基板100を準備する第1ステップ(図10A)、2)基板100上の透明陽極210を覆うように無機膜300を形成する第2ステップ(図10B)、3)無機膜300上にバンク400を形成する第3ステップ(図10C)、4)バンク400をマスクとして無機膜300をエッチングし、透明陽極210を露出させる第4ステップ(図10D)、5)透明陽極210上に正孔注入層510、中間層520、有機発光層600、陰極220および封止膜700を形成する第5ステップ(図10E)を有する。
無機膜300、バンク400、中間層520、有機発光層600、および封止膜700の形成方法は実施の形態1の有機ELデバイスの製造方法で説明した方法と同じであってよい。
透明陽極210は、例えばスパッタリングによって形成される。正孔注入層510は、例えばインクジェット法によって、バンク400によって規定された領域内に形成される。陰極220は例えばスパッタリングによって形成される。
このように、陽極を無機膜で保護することで、陽極表面の清浄性を保つことができる。清浄な表面をもつ陽極は、仕事関数が一定になることから、発光効率が高い有機ELデバイスを提供することができる。
(実験例)
本発明の方法によって、バンクの残渣によって表面が汚染されていない正孔注入層を得ることができることを示すため、以下の実験を行った。
φ6インチのガラス基板上に、クロム膜(厚さ50nm)をスパッタリングによって形成した。ガラス基板上に形成されたクロム膜上に、感光性のフッ素系アクリル系樹脂(ポリアクリル酸のエチレン鎖の水素がフッ素に置換された樹脂)の塗布膜(厚さ:1μm)を形成した。塗布膜をフォトリソグラフィ法(材料塗布、プリベーク、露光、現像、ポストベーク)によってパターニングして、クロム膜の一部を露出させるバンクを形成した。次に基板上に露出したクロム膜を混酸を用いてウェットエッチングして、ガラス基板を露出させ本発明のモデル(モデル1)を作製した。
クロム膜のエッチングによって露出したガラス基板面の元素比率を、X線光電子分析(XPS)により測定した。その結果を表2に示す。XPS測定は0eVから1400eVのエネルギー範囲で行った。
(比較実験)
クロム膜を形成することなく、モデル1と同様にガラス基板上にバンクを形成して、ガラス基板の一部を露出させ従来技術のモデル(モデル2)を作製した。露出したガラス基板上の元素比率を、X線光電子分析(XPS)により測定した。その結果を表2に示す。
表2において、Cは炭素の含有率、そしてFはフッ素の含有率をそれぞれatom%で示す。モデル2のガラス基板上の炭素含有率は28.1atom%であるのに対し、モデル1のガラス基板上の炭素含有率は14.2atom%であり、約1/2であった。また、モデル2のガラス基板上のフッ素含有率は、1.1atom%であるのに対し、モデル1のガラス基板上のフッ素含有率は、0.1atom%未満であり、1/10以下である。
このことから本発明の方法によれば、バンクの残渣によって汚染されていない表面を有する正孔注入層を得ることができることが示された。
Figure 0004456661
以下、実施例を参照して本発明の有機ELデバイスについて説明する。以下の実施例は、本発明の範囲を限定するものではない。
30mm×30mmのガラス基板上に、陽極(ITO膜 厚さ:80nm)をスパッタリングにより形成した。次に、ガラス基板上およびITO膜上に正孔注入層(酸化タングステン膜 厚さ50nm)をスパッタリング法により形成した。次に正孔注入層を覆うように無機膜(クロム膜 厚さ:50nm)をスパッタリングにより形成した。次に、無機膜上に、感光性のフッ素系アクリル系樹脂の塗布膜(厚さ:1μm)を形成した。塗布膜を、フォトリソグラフィ法(材料塗布、プリベーク、露光、現像、ポストベーク)によってパターニングして、無機膜の一部を露出させるバンクを形成した。次に、バンクをマスクとして、無機膜を混酸を用いてウェットエッチングして、正孔注入層(酸化タングステン膜)を露出させた。
次に、露出させた正孔注入層上に、トリフェニルアミンを含む化合物をスピンコート法により塗布して、得られた塗布膜をベークし、中間層(厚さ:20nm)を形成した。次に、フルオレン系化合物をスピンコート法により塗布して、得られた塗布膜をベークし、有機発光層(厚さ:80nm)を形成した。
次に、蒸着法によりバリウム膜(厚さ:5nm)およびアルミニウム膜(厚さ:120nm)を成膜して、電子輸送層および陰極を形成した。最後に、封止膜をUV硬化接着剤を用いて取り付け有機ELデバイスを封止した。このように作製した有機ELデバイスの駆動電圧および発光効率を図11に示す。
(比較例)
比較例では、無機膜を形成する工程および無機膜をエッチングする工程を含まない以外は、実施例の方法と同じ方法で、有機ELデバイスを作製した。得られた有機ELデバイスの駆動電圧および発光効率を、図11に示す。
(リファレンス)
測定値のばらつきを評価するためのサンプルを以下のようにして作製した。
30mm×30mmのガラス基板上に、ITO膜(厚さ:80nm)をスパッタリングにより形成した。次に、ガラス基板上およびITO膜上に、PEDOT−PSS(ポリスチレンスルホン酸をドープしたポリエチレンジオキシチオフェン)をスピンコート法により塗布して、得られた塗布膜をベークし、正孔注入層(厚さ:65nm)を形成した。次に、トリフェニルアミンを含む化合物をスピンコート法により塗布して、得られた塗布膜をベークし、中間層(厚さ:20nm)を形成した。次に、フルオレン系化合物をスピンコート法により塗布して、得られた塗布膜をベークし、有機発光層(厚さ:80nm)を形成した。
次に、蒸着法によりバリウム膜(厚さ:5nm)およびアルミニウム膜(厚さ:120nm)を成膜して、電子輸送層および陰極を形成した。最後に、封止膜をUV硬化接着剤を用いて取り付け有機ELデバイスを封止した。
図11のグラフに示すように、リファレンスの発光効率のばらつきは±1cd/Aであり、リファレンスの駆動電圧のばらつきは±0.15V程度であることがわかる。
また、図11のグラフに示すように、実施例の有機ELデバイスの駆動電圧(約6.9V)は、比較例の有機ELデバイスの駆動電圧(8.1V)よりも低い。実施例の有機ELデバイスの発光効率と比較例の有機ELデバイスの発光効率との間には有意な差は見られなかった。
図11で示した結果は、バンクの形成時にアルカリ溶液への耐性が低い正孔注入層を無機膜で保護し、バンクの形成後に正孔注入層上の無機膜をエッチングにより除去することにより、駆動電圧が低い有機ELデバイスを提供できることを示唆する。
比較例の有機ELデバイスの駆動電圧が実施例の有機ELデバイスの駆動電圧よりも高かった原因としては、比較例の有機ELデバイスでは、正孔注入層上にカーボンおよびフッ素が大量に存在していることによって正孔注入層の表面抵抗が増加したことと、バンク現像時のアルカリ溶液処理により正孔注入層が溶解し、正孔注入層の仕事関数が変化したこととが考えられる。
一方で実施例の有機ELデバイスは、バンクの現像時に正孔注入層は無機膜によって保護されていることから、正孔注入層はアルカリ溶液によって溶解されることもなく、バンクの残渣やフッ素によって汚染されることもない。したがって、実施例の有機ELデバイスの駆動電圧は、比較例の有機ELデバイスの駆動電圧よりも低くなったと考えられる。
本出願は、2007年12月10日出願の特願2007−318978に基づく優先権を主張する。当該出願明細書に記載された内容は、すべて本願明細書に援用される。
本発明の有機ELデバイスの製造方法によれば、駆動電圧が低く、発光効率が高く、寿命の長い有機ELデバイスを製造することができる。
1 基板
2 電極
3 無機膜
4 バンク
5 有機発光材料
6 正孔注入層
10、10’、20、30 有機ELデバイス
100 基板
210 陽極
220 陰極
300 無機膜
400 バンク
510 正孔注入層
520 中間層
530 電子輸送層
600 有機発光層
700 封止膜

Claims (5)

  1. 基板と;前記基板上に配置された電極と;前記基板上に配置された電極と接続したTFTデバイスと;前記基板上に配置された電極上に配置された遷移金属の酸化物からなる正孔注入層と;前記正孔注入層上に配置され、塗布形成された有機発光層と;前記有機発光層上に配置され、前記基板上に配置された電極と対向する電極と;前記正孔注入層の一部を覆い、前記基板上に配置された、厚さ5〜70nmの無機膜と;前記無機膜上に配置され、フッ素含有樹脂を含むバンクと;を有する有機ELデバイスであって、
    前記バンクの上面の濡れ性は、前記バンクの壁面の濡れ性よりも低く、かつ前記バンクの壁面の濡れ性は、前記無機膜の濡れ性よりも低く、
    前記バンクおよび前記無機膜は、前記有機発光層の領域を規定し、
    前記バンクと前記無機膜との間の境界には段差がなく、
    前記無機膜の底面は、前記無機膜の上面よりも前記バンクおよび前記無機膜によって規定された領域内に延びている、有機ELデバイス。
  2. 前記バンクは、順テーパ形状を有する、請求項1に記載の有機ELデバイス。
  3. 前記無機膜の材料は、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコンまたは酸化窒化シリコンから選択される、請求項1または2に記載の有機ELデバイス。
  4. 前記無機膜の材料は、クロム、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、金、プラチナ、APC、ITO、Al−Nd合金またはチタンから選択される、請求項1または2に記載の有機ELデバイス。
  5. 同一平面に配置された2以上の請求項1または2に記載の有機ELデバイスを有する有機ELディスプレイパネルであって、
    前記無機膜の材料は、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコンまたは酸化窒化シリコンから選択され、
    隣接しあう前記有機ELデバイスの前記無機膜は、互いに連結し、
    前記連結した無機膜は格子を形成する、有機ELディスプレイパネル。




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