JP4422085B2 - トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるトナー及びその製造方法に関する。
近年、高画質化等の観点から、小粒径で粒度分布のシャープなトナーの製造が求められているが、小粒径のトナーを得ようとするほど、微粉が発生しやすい。
粉砕機としては、流動層式ジェットミルが粉砕効率の高い粉砕機として知られている(特許文献1、2参照)。しかしながら、粉体は粒径が小さくなるほど凝集しやすく、流動性が低下する傾向があるため、凝集物が粉砕機の内壁に付着したり、固着したりすることがある。そこで、流動槽の内壁面に離型剤からなる層を設けることが提案されている(特許文献3参照)。
一方、ワックスを含有したトナーの製造にあたり、粗粉砕物を無機酸化物微粒子と混合した後に、さらに粉砕する技術が報告されている(特許文献4)。
特開昭60−168547号公報(請求項1) 特開2002−35631号公報(請求項1) 特開2003−280263号公報(請求項1) 特開平11−202551号公報(請求項1、〔0033〕)
本発明の課題は、小粒径で、粒度分布のシャープなトナーを効率よく製造し得る方法を提供することにある。
本発明は、
〔1〕 無機酸化物微粒子の存在下、結着樹脂及び着色剤を含む組成物の粗粉砕物を流動層式ジェットミルで微粉砕する工程を有するトナーの製造方法、並びに
〔2〕 前記〔1〕記載の製造方法により得られる、体積中位粒径(D50)が3.5〜8μmであるトナー
に関する。
本発明により、小粒径で、粒度分布のシャープなトナーを効率よく製造することができる。
高画質化等の観点から、小粒径で粒度分布のシャープなトナーの製造が求められる一方で、微細に粉砕するほど微粉が多量に発生し、粉砕後の粒度分布もブロードになりやすい。
特許文献1、2に開示されている粉砕機は粉砕効率が高いものの、微粉同士の凝集は避けることができない。
そこで、本発明者らが、流動層式ジェットミルを用い、微粉同士の凝集を防止する方法について検討したところ、粉砕工程において、粗粉砕物を無機酸化物微粒子の存在下で微粉砕することにより、粉砕された粒子の周りに無機酸化物微粒子が適度にトナー表面に埋没された良好なコーティング状態となり、また微粉同士の凝集が防止され、効率よく小粒径トナーが得られることを見出した。そして、コーティングに寄与しなかった余分な無機酸化物微粒子は、ほとんど粉砕工程の上限分級時に除去され、下限分級に悪影響することなくトナーを効率よく分級することができる。
本発明に用いられる結着樹脂は、ポリエステル、スチレン−アクリル樹脂、ポリエステルとスチレン−アクリル樹脂の混合樹脂、2種以上の樹脂成分を有するハイブリッド樹脂等が挙げられるが、着色剤の分散性や負帯電性トナーを得る場合には負帯電性が得やすい等の観点から、ポリエステルを主成分とすることが好ましい。結着樹脂中のポリエステルの含有量は、50〜100重量%が好ましく、70〜100重量%がより好ましい。なお、ハイブリッド樹脂としては、ポリエステル、ポリエステル・ポリアミド、ポリアミド等の縮重合系樹脂とビニル重合系樹脂等の付加重合系樹脂とが部分的に化学結合した樹脂が好ましく、2種以上の樹脂を原料として得られたものであっても、1種の樹脂と他種の樹脂の原料モノマーの混合物から得られたものであってもよいが、効率よくハイブリッド樹脂を得るためには、2種以上の樹脂の原料モノマーの混合物から得られたものが好ましい。
ポリエステルの原料モノマーは、特に限定されないが、公知のアルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の公知のカルボン酸成分が用いられる。
アルコール成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
ポリエステルの酸価は、5〜40mgKOH/gが好ましく、10〜35mgKOH/gがより好ましく、15〜30mgKOH/gがさらに好ましい。
また、ポリエステルの軟化点は、80〜165℃が好ましく、ガラス転移点は50〜85℃が好ましい。
本発明に用いられる着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146 、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができ、本発明により製造するトナーは、黒トナー、カラートナーのいずれであってもよい。着色剤の配合量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
なお、組成物は、さらに離型剤を含有していることが好ましい。離型剤としては、カルナウバワックス、ライスワックス等の天然エステル系ワックス、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプッシュ等の合成ワックス、パラフィンワックス等の石油ワックス、モンタンワックス等の石炭系ワックス、アルコール系ワックス等のワックスが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して含有されていてもよい。
離型剤の融点は、低温定着性及び耐オフセット性の観点から、50〜120℃が好ましく、60〜120℃がより好ましい。
離型剤の配合量は、耐オフセット性と耐久性の観点から、組成物中、2〜40重量%が好ましく、5〜20重量%がより好ましい。通常、離型剤を多量に使用すると、粉砕時に粉砕物が融着しやすく、粉砕効率が低下しやすいが、本発明では、離型剤を多めに使用した場合であっても、効率よく粉砕することができる。
本発明においては、さらに、荷電制御剤、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤、磁性体等の添加剤を原料として配合してもよい。
本発明において、結着樹脂、着色剤、離型剤等の添加剤等の原料は、ヘンシェルミキサー等により予備混合して、溶融混練工程に供するのが好ましく、原料の溶融混練は、常法に従い、密閉式ニーダー、1軸もしくは2軸の押出機、オープンロール型混練機の公知の混練機を用いて行うことができる。
次いで、得られた混練物を、粉砕可能な硬度に達するまで冷却した後、アトマイザー、ロートプレックス等を用いて粗粉砕する。
続いて、粗粉砕物を、無機酸化物微粒子の存在下、流動層式ジェットミルで微粉砕する工程(以下、工程(1)とする)に供する。
工程(1)に供する粗粉砕物の体積中位粒径(D50)は、粉砕能力の観点から、10〜1000μmが好ましく、10〜600μmがより好ましく、10〜300μmがさらに好ましい。
無機酸化物微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化亜鉛等の従来より公知の無機酸化物を特に限定することなく使用することができ、これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。本発明において、これらのなかでは、トナーの小粒径化および流動性確保の観点から、シリカ微粒子が好ましい。
なお、シリカ(SiO2 )の微粉末は、乾式法および湿式法で製造されたもののいずれであってもよい。また、無水シリカのほか、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸亜鉛などを含有するものであってもよいが、SiO2 を85重量%以上含むものが好ましい。
また、無機酸化物微粒子の表面には疎水化処理が施されていてもよい。疎水化処理の方法は特に限定されず、疎水化処理剤としては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、ジメチルジクロロシラン(DMDS)等のシランカップリング剤、ジメチルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル等のシリコーンオイル処理剤等が挙げられ、これらの中では、シランカップリング剤が好ましい。疎水化処理剤による処理量は、無機酸化物微粒子の表面積あたり、1〜7mg/m2 が好ましい。
無機酸化物微粒子の平均粒子径は、トナー表面への埋め込み防止の観点から、0.001μm以上、好ましくは0.005μm以上であることが望ましく、流動性確保および感光体破損防止の観点から、1μm以下、好ましくは0.1μm以下であることが望ましい。従って、上記観点より、無機酸化物微粒子の平均粒子径は、0.001〜0.1μmが好ましく、0.005〜0.05μmがより好ましく、0.01〜0.04μmがさらに望ましい。なお、ここでの平均粒子径は、TEM(透過型電子顕微鏡)で50,000倍の倍率で観測した時の無機酸化物微粒子100個の個数平均粒子径である。
工程(1)における無機酸化物微粒子の配合量は、シャープな粒度分布をもつトナーを得るために、粗粉砕物100重量部に対して0.2重量部以上が好ましく、0.5重量部以上がより好ましく、多量の遊離無機酸化物の発生を防止するために、粗粉砕物100重量部に対して5重量部以下が好ましく、2重量部以下がより好ましい。
無機酸化物微粒子の存在下で粗粉砕物を微粉砕する方法としては、粉砕前に予め粗粉砕物を無機酸化物微粒子に混合する方法、粉砕機への供給時に両者を合わせ同時に両者を粉砕機に供給する方法、それぞれ別の供給口から粉砕機に供給する方法等、特に限定されないが、本発明では、無機酸化物微粒子の付着性の観点から、予め粗粉砕物を無機酸化物微粒子と混合する方法が好ましい。
粗粉砕物と無機酸化物微粒子との混合は、例えば、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌可能な混合機によって行なうことができる。
本発明に用いられる流動層式ジェットミルとしては、下方部分に複数のジェットノズルが対向するように配置された粉砕室を少なくとも有し、ジェットノズルから噴出する高速のガス噴流により、粉砕容器内に供給された粒子の流動層が形成され、流動層において、粒子の加速、相互衝突が繰り返されることにより、粒子が微粉砕される構造・原理を有する、粉砕機が好ましい。
上記構造を有するジェットミルにおいて、ジェットノズルの本数は特に限定されないが、風量、流量、流速のバランスや粒子の衝突効率等の観点から、複数、好ましくは3〜4本のジェットノズルが、対向して配置されていることが好ましい。
さらに、粉砕室の上方部分には粉砕により小粒径化され、上昇した小粒径の粒子を捕集する分級ロータが設けられている。目的の粒径に到らない大粒径の粒子は、該分級ロータに起因する遠心力により分級ロータで捕集されることなく、粉砕室の下方部分に移動し、粉砕に供される。即ち、実質的に上限分級される粒子の粒度分布は、かかる分級ロータの回転数により容易に調整することができる。
分級ロータは、鉛直方向に対して縦向き、横向きのいずれに配置されていてもよいが、分級性能の観点から、縦向きに配置されていることが好ましい。
複数のジェットノズルが備えられ、さらに分級ロータを有する流動層式ジェットミルの具体例としては、特開昭60−166547号公報、特開2002−35631号公報に開示された粉砕機が挙げられる。
本発明において好適に用いられる流動層式ジェットミルとしては、ホソカワミクロン社製の「TFG」シリーズ、ホソカワミクロン社製の「AFG」シリーズ等が挙げられる。
流動層式ジェットミルは、生産効率の観点から、ジェットノズルのノズル距離をL、ジェットミルの胴径(内径)をDとするとき、式(A):
0.3<L/D<0.8 (A)
を満足することが好ましい。ここで、ジェットノズルのノズル距離は、ノゾルの先端を結ぶ円の直径と定義される。
ノズル距離の調整は、被粉砕効率の衝突速度及び衝突力の向上に、ジェットミルの胴径は、被粉砕物の流動化状態及び粒子同伴量の調整に有効であり、適宜ノズル距離の調整及び/又は胴径の選択をすることにより粉砕処理能力(フィード量)をより一層高めることができる。
上記観点から、ノズル距離Lとジェットミルの胴径Dは、0.4<L/D<0.7の関係を満たすことが好ましく、より好ましくは0.55<L/D<0.65である。
工程(1)により粉砕上限分級粉が得られる。この粉砕上限分級粉の体積中位粒径(D50)は、トナーによる画質とトナーの生産性の観点から、3.0〜7.5μmが好ましく、3.5〜5.5μmがより好ましい。
工程(1)で得られた粉砕上限分級粉は、そのまま分級工程、特に微粉を除去する下限分級に供されることが好ましい。工程(1)で得られた粉砕上限分級粉は、微粉同士の凝集が防止されるため、下限分級においても分級精度が向上する。分級工程(以下、工程(2)という)は一度に限定されず、異なる分級機を用いて複数回行ってもよい。分級機としては、風力分級機、慣性式分級機、篩式分級機等が挙げられるが、小粒径で粒度分布がシャープであるトナーを効率よく得る観点から、本発明では、少なくとも、ケーシング内に鉛直方向に配置された駆動軸を中心軸とする分級ロータと、該分級ロータと同一の駆動軸を中心軸とし、該分級ロータの外周の分級ゾーンに該分級ロータの外周とは間隔を空けて配置された不動の螺旋状案内羽根とを有する分級機を用いて、工程(1)で得られた粉砕上限分級粉を分級する工程を有することが好ましい。
前記構造を有する分級機の具体例としては、特開平11−216425号公報の図2、特開2004−78063号公報の図6に図示された分級機や、ホソカワミクロン社製の「TSP」シリーズ等の市販品等が挙げられるが、以下に分級機構の概略を説明する。
分級機のケーシング内に供給された粉砕上限分級粉は、螺旋状案内羽根に誘導されながら分級ロータ外周の分級ゾーンを下降する。分級ロータ内部と分級ゾーンは、分級ロータの外周面に設けられた分級羽根を介して連通しており、粉砕物が下降する際に、分級空気に乗った微粉は分級羽根を介して分級ロータ内部に吸引され、微粉排出口から排出される。一方、分級空気流に乗らなかった粗粉は重力により、分級ゾーンを下降し、粗粉排出口から排出される。
さらに、工程(2)で用いる分級機は、1つのケーシング内で同一の駆動軸を中心軸とする2個の分級ロータを有するものであることが好ましく、分級ロータは各々独立して同方向に回転することが好ましい。分級ロータを上下2段に備えた分級機の具体例としては、特開2001−293438号公報の図1に図示された分級機や、ホソカワミクロン社製の「TTSP」シリーズ等の市販品等が挙げられる。
分級ロータが上下2段に備えられている場合には、両者における分級空気の吸引速度、分級ロータの回転速度等をそれぞれ調整することにより、より精度の高い分級が可能となる。
例えば、上段の分級ロータの回転数と下段の分級ロータの回転数は、分級精度やトナーの収率の観点から、ほぼ等しいことが好ましい。
また、上段の分級エア吸引口から導入されるエア流量と下段の分級エア吸引口から導入されるエア流量とは、分級精度やトナーの収率の観点から、ほぼ等しいことが好ましい。
以上の溶融混練工程、粉砕工程及び分級工程を経て、本発明のトナーが得られる。なお、分級工程により除去された微粉は再度、工程(2)に供してもよい。
通常、微細に粉砕するほど微粉が多量に発生し、粉砕後の粒度分布もブロードになりやすい。しかしながら、本発明では、微粉の発生を抑制して、効率よく小粒径トナーを製造することができる。また、微粉発生の抑制により、微粉同士の凝集による流動性の低下も防止することができるため、特許文献3に行われているように、流動槽の内壁に離型剤の層を形成する必要もない。
本発明の工程(1)及び工程(2)を有するトナーの製造方法により得られるトナーの体積中位粒径(D50)は、3.5〜8μmが好ましく、4〜6μmがより好ましい。なお、体積中位粒径とは、体積粒度分布における中位粒径をいう。
さらに、トナー中の粒径が3μm以下の粒子の含有量は、3個数%以下であり、好ましくは2個数%以下である。トナーの変動係数は、20%以下であり、好ましくは18%以下である。
本発明により得られるトナーは、磁性体微粉末を含有するときは単独で磁性一成分現像用トナーとして、また磁性体微粉末を含有しないときは非磁性一成分現像用トナーとして、もしくはキャリアと混合される二成分現像用トナーとして、特に限定されることなく、いずれの現像方法にも用いることができる。
〔軟化点〕
フローテスター((株)島津製作所製、CFT−500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これによりフローテスターのプランジャー降下量−温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとするときh/2に対応する温度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化点とする。
〔ガラス転移点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて100℃まで昇温し、その温度で3分間放置した後、降温速度10℃/minで室温まで冷却した試料を、昇温速度10℃/minで測定した際にガラス転移点以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの間の最大傾斜を示す接線との交点の温度を、ガラス転移点とする。
〔酸価〕
JIS K0070の方法により測定する。
〔粒度分布〕
コールターカウンター「コールターマルチサイザーII」(ベックマンコールター社製)を用い、下記の方法に従って、トナー又は粉砕上限分級粉の粒度分布を求める。なお、粉砕上限分級粉については、粗粒側の量を確認する。例えば、目標とするトナーの体積中位粒径が4〜6μmである場合は、6.35μm以上の粒子及び8.00μm以上の粒子の含有量を確認することが好ましい。また、変動係数(CV値)は、体積分布の標準偏差/D50×100の値として算出する。
(1)分散液の調製:分散液(エマルゲン 109P (花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB :13.6)5 重量%水溶液)5 mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1 分間分散させ、その後、電解液(アイソトンII(ベックマンコールター社製))25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1 分間分散させ分散液を得る。
(2)測定装置:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:100 μm
測定粒径範囲:2 〜60μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプバージョン 1.19 (ベックマンコールター社製)
(3)測定条件:ビーカーに電解液100ml と分散液を加え、3 万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度で、3 万個の粒子の粒径を測定する。
(4)測定値から、体積中位粒径(D50)を求める。
樹脂製造例1
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン350g、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン975g、テレフタル酸299g、トリメリット酸2g及び酸化ジブチル錫4gの混合物を窒素雰囲気下、230℃で、軟化点が113℃に達するまで反応させて、白色の固体として樹脂Aを得た。樹脂Aのガラス転移点は66℃、軟化点は113℃、酸価は6.0mgKOH/g、水酸基価は39.2mgKOH/gであった。
実施例1
樹脂A 100重量部、着色剤「ピグメントイエロー Y185」(BASF社製)3重量部、離型剤「カルナバワックス」(加藤洋行社製)6重量部及び荷電制御剤「ボントロン E−84」(オリエント化学工業社製)3重量部を、ヘンシェルミキサーにより予備混合した後、二軸押出機により溶融混練した後、回転数が4100r/minのアトマイザーを用いて、体積中位粒径(D50)を250μmに粗粉砕した。
得られた粗粉砕物100重量部と疎水性シリカ「R−972」(日本アエロジル社製、個数平均粒子径:16nm)1.2重量部とを、150L容のヘンシェルミキサーを用いて、840r/minで120秒間混合した。
得られた混合物を、流動層式ジェットミル「400型TFG」(ホソカワミクロン社製、ノズル数:3個、ノズル径:9mm、ノズル距離L(3個のノズルの先端を結ぶ円の直径):280mm、粉砕圧:0.8MPa、胴径D:450mm、L/D=0.62)を用いて、体積中位粒径(D50)が5.1±0.1μmになるように、回転数を4220r/minで、微粉砕、分級した。得られた粉砕上限分級粉の粒度分布及びフィード量を表1に示す。なお、粉砕機そのものは、ロードセル(計量器)に乗っており、粉砕され所定の粒度になった粉砕上限分級粉が分級ローター中央から系外に排出される。排出された粉体の量がロードセルで管理され、減少した分量だけ原料混合物が補給される仕組みとなっており、この補給分量がフィード量となる。
実施例2
流動層式ジェットミル「400型TFG」において、ノズル距離Lを250mm、胴径Dを450mm、L/Dを0.56に変更した以外は、実施例1と同様にして、粉砕上限分級粉を得た。
実施例3
流動層式ジェットミル「400型TFG」において、ノズル距離Lを315mm、胴径Dを450mm、L/Dを0.70に変更した以外は、実施例1と同様にして、粉砕上限分級粉を得た。
実施例4
流動層式ジェットミル「400型TFG」において、ノズル距離Lを215mm、胴径Dを450mm;L/Dを0.48)に変更した以外は、実施例1と同様にして、粉砕上限分級粉を得た。
比較例1
粗粉砕物を疎水性シリカと混合しなかった以外は、実施例1と同様にして、粉砕上限分級粉を得た。
比較例2
流動層式ジェットミル「400型TFG」の代わりに、衝突式ジェットミル「IDS2型」(日本ニューマチック社製、衝突部材:IDS2型の付属品、粉砕圧:0.50MPa)を使用した以外は、実施例1と同様にして、粉砕上限分級粉を得た。
Figure 0004422085
以上の結果より、実施例1〜4により得られた粉砕上限分級粉は、比較例1で得られた粉砕上限分級粉と対比して、フィード量が多く、効率よく粉砕できていることが分かる。さらに、実施例1〜4により得られた粉砕上限分級粉は、6.35μm以上、8.00μm以上の粗粉の含有量も少なく、分級精度も向上していることが分かる。
さらに、実施例1〜4及び比較例2で得られた粉砕上限分級粉を下記の条件で下限分級した結果、表2に示すように小粒径で粒度分布がシャープなトナーが得られた。比較例2では、実施例1〜4と同様の粒度分布のトナーを得るためには、実施例1よりも収率が低下した。これは無機酸化物微粒子の存在下で粉砕しても、粗粉や微粉が多くなり、下限分級に影響したと考えられる。比較例1の粉砕上限分級粉を用いても、分級精度の向上が必要となり、下限分級工程においても、生産性は大きく低下すると考えられる。
〔分級条件〕
装置:100型TTSP
供給量:11.8kg/h
ローター回転数:上下とも7700r/min
上部風量:1.6m3 /min
下部風量:1.9m3 /min
Figure 0004422085
本発明により得られるトナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に用いられる。

Claims (6)

  1. 無機酸化物微粒子の存在下、結着樹脂及び着色剤を含む組成物の粗粉砕物を、下方部分に複数のジェットノズルが対向するように配置された粉砕室を少なくとも有する流動層式ジェットミルで微粉砕する工程を有するトナーの製造方法であって、流動層式ジェットミルのノズル距離をL、ジェットミルの胴径をDとするとき、式(A):
    0.48≦L/D≦0.7 (A)
    を満足する、トナーの製造方法
  2. 無機酸化物微粒子がシリカ微粒子である請求項1記載のトナーの製造方法。
  3. 粗粉砕物の体積中位粒径(D50)が、10〜1000μmである請求項1又は2記載のトナーの製造方法。
  4. 結着樹脂及び着色剤を含む組成物がさらに離型剤を含有し、離型剤の含有量が、組成物中、2〜40重量%である請求項1〜いずれか記載のトナーの製造方法。
  5. 得られるトナーの体積中位粒径(D 50 )が3.5〜6μmである請求項1〜4いずれか記載のトナーの製造方法。
  6. 請求項1〜いずれか記載の製造方法により得られる、体積中位粒径(D50)が3.5〜8μmであるトナー。
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