JP4411814B2 - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の吸気バルブまたは排気バルブの開閉時期を可変するバルブタイミング調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、内燃機関の吸気バルブまたは排気バルブの位相を変化させて出力の向上や燃費を改善する技術が公知である。例えば、内燃機関の高回転域では、ピストンが上死点に向かい始めても、吸気が慣性により更にシリンダ内へ入り込もうとするため、吸気バルブの閉時期をピストン下死点より遅らせることにより、体積効率が向上して内燃機関の出力向上を図ることができる。
【0003】
しかし、ピストン下死点より遅く吸気バルブを閉じると、エンジン暖機後の出力は向上するが、エンジン始動時には、吸気に慣性がないため、圧縮比が上がらず(実圧縮比が不足する)、ピストン上死点での空気温度が十分上昇しないため、エンジンの始動が困難になる。また、アイドリングの安定性も悪くなるという問題がある。
即ち、吸気バルブの位相を変化させる場合に、冷間時の始動に適した最適なバルブタイミングと、エンジン暖機後の燃費出力向上に適した最適なバルブタイミングとは異なるのである。
【0004】
この問題を解決する従来技術として、例えば特開平9−324613号公報に記載された可変バルブタイミング機構がある。これは、ロータが最遅角位置から所定角度だけ進角側に回転した位置(中間位相位置と呼ぶ)でロータを保持できるロックピンを有している。このロックピンは、エンジン停止時にロック凹部に嵌合してロータを中間位相位置に保持することにより、エンジン始動時に適した所定のバルブタイミングが得られる。また、エンジン始動後は、ロックピンがロック凹部から離脱することでロータが中間位相位置より更に遅角側へ回転することが可能となり、遅角側及び進角側の双方にバルブタイミングを変更できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記公報に記載されたロックピンは、エンジンが始動してロックピンに油圧が加わることでロック凹部から離脱する構造であり、一度ロック凹部から離脱すると、通常作動時においてロックピンが作用しなくなる。このため、アイドリング時には、ロータが最遅角位置まで回転しない様に、中間位相位置で保持する必要が生じる。しかし、回転数が低い時、特に高油温時には油圧が低下して、ロータを中間位相位置に保持するために必要な油圧を確保できない場合が生じる。
【0006】
また、エンジンストールを起こすと、ロータが最遅角位置まで移動して停止するため、エンジンの再始動が困難になるという問題があった。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、内燃機関の始動性を確保でき、且つバルブタイミングの可変領域を拡大できるバルブタイミング調整装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の手段)
本発明のバルブタイミング調整装置は、内燃機関の駆動軸から回転力が伝達されて回転するハウジング部材と、内燃機関のカム軸に固定され、且つハウジング部材に対し所定の角度範囲で相対回転可能に設けられたロータと、ハウジング部材の内部でロータとの間に形成される油圧室と、ロータと一体に設けられ、油圧室に収容されて油圧室を進角室と遅角室とに二分するベーンと、ハウジング部材に対するロータの最進角位置と最遅角位置との間に中間位相位置が設定され、その中間位相位置からロータが遅角側または進角側へ回転することを阻止できるロータ回転制限手段とを有している。
【0008】
このロータ回転制限手段は、ベーンに進退可能に組み込まれ、自身の先端部がベーンから突出してハウジング部材と干渉することにより、ロータの回転を制限する制限ピンと、この制限ピンをベーンから押し出す方向に付勢するスプリングと、油圧室に作動油を導入する油路とは別系統に設けられた専用油路と、この専用油路を通じて作動油が導入され、その油圧が制限ピンをベーン内部に押し下げる方向に作用する制御室と、この制御室の油圧を制御する油圧制御手段とを有している。
【0009】
この構成によれば、制御室に作動油が導入されて、制御室の油圧がスプリングの付勢力に打ち勝つと、制限ピンがベーンの内部に押し下げられる。また、制御室から作動油を逃がすと、スプリングの付勢力によって制限ピンがベーンから押し出される。即ち、制御室に導入される作動油は、制限ピンをベーン内部に押し下げるために使用されるので、エンジン回転数が低い時、特に高油温時に油圧が低下している時でも、安定的に制限ピンがベーンから押し出されている状態を維持することができ、ロータが中間位相位置から遅角側または進角側へ回転することを阻止できる。
また、ハウジング部材には、ロータが中間位相位置の手前から中間位相位置まで回転する時に、制限ピンの先端部がベーンから突出した状態で移動できる案内溝が設けられ、この案内溝に油圧室の作動油が流れ込まない構成である。
この場合、進角室及び遅角室の油圧が変動しても、その油圧変動の影響を受けることなく、制限ピンの作動を安定して制御できる。
【0010】
(請求項2の手段)
請求項1に記載したバルブタイミング調整装置において、
ロータ回転制限手段は、ロータが中間位相位置から遅角側へ回転することを阻止する遅角制限機構とロータが中間位相位置から進角側へ回転することを阻止する進角制限機構の少なくとも一方を構成している。
遅角制限機構を有する場合は、例えばアイドリング時や通常走行時等に、ロータを中間位相位置から遅角側へ回転することを阻止できる。
進角制限機構を有する場合は、ロータを最遅角位置まで回転させることができるので、エンジン暖機後の燃費出力向上に適した最適なバルブタイミングを実現できる。
【0011】
(請求項3の手段)
請求項2に記載したバルブタイミング調整装置において、
遅角制限機構または進角制限機構の何方か一方に用いられる制限ピンは、ロータを中間位相位置に拘束するロックピンを兼ねている。
この場合、制限ピンとロックピンとを別々に設ける必要がなくなるので、部品点数の削減に伴ってコストダウンが可能となる。
【0012】
(請求項4の手段)
請求項2または3に記載したバルブタイミング調整装置において、
ロータ回転制限手段は、遅角制限機構と進角制限機構の両機構を構成し、その両機構に用いられる各々の制限ピンが同一のベーンに組み込まれている。
この場合、遅角制限機構の制御室に通じる専用油路と進角制限機構の制御室に通じる専用油路とを共通化することができる。
【0013】
(請求項5の手段)
請求項4に記載したバルブタイミング調整装置において、
遅角制限機構と進角制限機構は、各々の制限ピンが逆方向に作動する様に構成されている。遅角制限機構と進角制限機構は、中間位相位置に対してロータの回転を制限する方向が反対になるため、両機構に用いられる各々の制限ピンを同一のベーンに組み込む場合は、各々の制限ピンの作動方向を逆向きにした方が、両機構を機能的に設けることができる。
【0014】
(請求項6の手段)
請求項1に記載したバルブタイミング調整装置において、
専用油路は、油圧を発生する油圧ポンプから油圧制御手段までの間に絞りが設けられている。
この場合、絞りを設けることで、エンジンの回転変動に伴う油圧の変動を抑えることができ、制限ピンの作動を安定して制御できる。
【0015】
(請求項7の手段)
請求項1〜6に記載した何れかのバルブタイミング調整装置において、
制限ピンは、制御室の油圧を受ける受圧部を有し、この受圧部の受圧面積が制限ピンの先端部上面の面積より大きく設けられている。
ベーンから突出した制限ピンの端面に進角室または遅角室の油圧が加わる場合でも、上記の関係(受圧部の受圧面積の方が制限ピンの先端部上面の面積より大きい)が成立すれば、制限ピンの作動に対する進角室または遅角室の油圧の影響を小さくできる。
【0016】
(請求項8の手段)
請求項1〜7に記載した何れかのバルブタイミング調整装置において、
制御室に通じる専用油路は、ベーンの内部に形成されている。
この場合、専用油路から漏れる作動油の量を極力少なくでき、且つ漏れた作動油が遅角室または進角室に流入することを防止できるので、ロータの作動に影響を与えることがない。
【0017】
(請求項9の手段)
請求項1〜8に記載した何れかのバルブタイミング調整装置において、
油圧制御手段は、制御室の油圧のみを制御する。つまり、遅角室及び進角室に対し作動油が流れる方向及び油量を調節する既存のオイル制御弁とは別に、制御室の油圧のみを制御する油圧制御手段を設けている。この場合、油圧制御手段は、遅角室及び進角室の油圧制御とは関係なく、ロータ回転制限手段の制御室の油圧のみを制御すれば良いので、例えばオン/オフを切り替えるだけの簡単な制御モードを持たせることができる。その結果、油圧制御手段の構造を簡素化でき、信頼性を向上できる。
【0021】
(請求項10の手段)
請求項1〜9に記載した何れかのバルブタイミング調整装置において、
ハウジング部材には、油圧室から制限ピンの先端側に漏れ出た作動油をハウジング部材の外部に排出するオイル排出孔が設けられ、案内溝がオイル排出孔を介して大気に開放されている。
【0022】
本発明のバルブタイミング調整装置では、例えば高油温時に作動油の粘度が低くなると、油圧室から作動油が漏れ易くなり、この漏れた作動油がハウジング部材とベーンとの隙間を通って制限ピンの先端側へ侵入する可能性がある。この場合、侵入した作動油の圧力が制限ピンをベーン内部に押し下げる方向に作用するため、制限ピンをベーンから押し出す時の作動に影響が生じる。また、常温時等のオイル粘度が高い場合は、制限ピンの先端側に溜まった作動油が制限ピンをベーンから押し出す時の抵抗となるため、制限ピンの作動に影響が生じる。
これに対し、ハウジング部材にオイル排出孔を設けると、油圧室から制限ピンの先端側に漏れ出た作動油をハウジング部材の外部に排出できるので、制限ピンの作動に対する作動油圧の影響を排除できる。
さらに、制限ピンの先端部が案内溝に嵌合して移動する際に、制限ピンの先端側に漏れ出た作動油が案内溝からオイル排出孔を介して大気に開放されるので、制限ピンの作動に対する作動油圧の影響を排除できる。その結果、中間位相位置の手前から制限ピンの先端部がベーンから突出して案内溝に嵌合できるので、ロータが中間位相位置を通り過ぎることはなく、確実にロータを中間位相位置に静止させることができる。
【0023】
(請求項11の手段)
請求項1〜9に記載した何れかのバルブタイミング調整装置において、
ベーンには、制限ピンを進退可能に保持する円筒状の軸受部材が組み込まれており、この軸受部材の内周面に、制限ピンの先端側と制御室とを連通する連通溝が凹設されている。
【0024】
この構成によれば、油圧室から制限ピンの先端側に漏れ出た作動油が連通溝を介して制御室へ導入されるので、制限ピンの作動に対する作動油圧の影響を排除できる。なお、制御室に導入された作動油は、外部に排出されることなく、再度使用されるので、作動油の外部洩れを低減できる。
また、制御室に作動油を導入して制限ピンをベーン内部に押し戻す時には、制御室に導入された作動油が連通溝を通って制限ピンの先端側に流れ込み、制限ピンをベーン内部へ押し下げる方向に作用するため、低油圧時のピン頭出し対策にも有効である。
【0025】
(請求項12の手段)
請求項11に記載したバルブタイミング調整装置において、
内溝が連通溝を介して制御室と連通している。
【0026】
この構成では、制限ピンの先端部が案内溝に嵌合して移動する際に、制限ピンの先端側に漏れ出た作動油が案内溝から連通溝を介して制御室に導入されるので、制限ピンの作動に対する作動油圧の影響を排除できる。その結果、中間位相位置の手前から制限ピンの先端部がベーンから突出して案内溝に嵌合できるので、ロータが中間位相位置を通り過ぎることはなく、確実にロータを中間位相位置に静止させることができる。
【0027】
(請求項13の手段)
請求項12に記載したバルブタイミング調整装置において、
連通溝は、制限ピンに対しロータの回転方向と略直交する方向に設けられている。この連通溝は、制限ピンを保持する軸受部材の内周面に設けられるので、軸受部材と制限ピンとの間で力が作用しない方向、即ちロータの回転方向と略直交する方向に設けることが望ましい。
【0029】
(請求項14の手段)
請求項1〜13に記載した何れかのバルブタイミング調整装置において、
ハウジング部材には、制御室から制限ピンの後端側に漏れ出た作動油を外部に排出する排圧孔が設けられ、ベーンには、ロータの作動範囲内で排圧孔と常時連通する円弧状の連通孔が設けられている。
制限ピンをベーン内部に押し戻す際に、制御室に導入された作動油が制限ピンの後端側に漏れ出ると、その漏れ出た作動油が制限ピンをベーンから押し出す方向に作用するため、制限ピンをベーン内部に押し戻す時の作動に影響が生じる。
これに対し、ハウジング部材に排圧孔を設けると、制限ピンの後端側に漏れ出た作動油を排圧孔から外部に排出できるので、制限ピンの作動に対する作動油圧の影響を排除できる。また、ハウジング部材に設けられた排圧孔とロータのベーンに組み込まれた制限ピンとの相対位置が変化しても、円弧状の連通孔を介して、制限ピンの後端側に漏れ出た作動油を排圧孔から外部に排出することができる。
【0030】
(請求項15の手段)
請求項1〜9に記載した何れかのバルブタイミング調整装置において、
制限ピンは、ロータが中間位相位置から遅角側へ回転することを阻止する遅角制限ピンと、ロータが中間位相位置から進角側へ回転することを阻止する進角制限ピンとで構成され、ハウジング部材には、制御室から進角制限ピンの後端側に漏れ出た作動油を外部に排出する排圧孔が設けられ、遅角制限ピンの作動時に油圧室から遅角制限ピンの先端側に漏れ出た作動油を排圧孔を利用して外部に排出することを特徴とする。
【0031】
この構成によれば、遅角制限ピンの作動時(遅角制限ピンをベーンから押し出す時)に油圧室から遅角制限ピンの先端側に漏れ出た作動油を排圧孔から外部に排出できるので、遅角制限ピンの作動に対する作動油圧の影響を排除できる。
また、遅角制限ピンの作動時に油圧室から遅角制限ピンの先端側に漏れ出た作動油を外部に排出するために排圧孔を利用するので、専用のオイル排出孔を設ける必要がなく、構造を簡素化できる。
【0032】
(請求項16の手段)
請求項15に記載したバルブタイミング調整装置において、
ハウジング部材には、ロータを進角側から中間位相位置まで回転させる遅角制御時に、遅角制限ピンの先端部がベーンから突出した状態で移動できる遅角制限溝が設けられ、ベーンには、ロータの作動範囲内で排圧孔と常時連通する円弧状の連通孔が設けられ、ロータを遅角制御する際に、遅角制限溝がベーンによりシールされた後、連通孔を介して排圧孔と遅角制限溝とが連通する。
【0033】
この構成では、遅角制限溝がベーンによりシールされる前は、連通孔と遅角制限溝とが連通していないので、ハウジング部材に設けられている遅角制限溝をロータの作動範囲内で常時ベーンによりシールする必要はない。その結果、ベーンの角度を小さくできるため、ロータの作動範囲を広くすることが可能である。
【0034】
(請求項17の手段)
請求項1〜9に記載した何れかのバルブタイミング調整装置において、
制限ピンは、ロータが中間位相位置から遅角側へ回転することを阻止する遅角制限ピンと、ロータが中間位相位置から進角側へ回転することを阻止する進角制限ピンとで構成され、ハウジング部材には、制御室から遅角制限ピンの後端側に漏れ出た作動油を外部に排出する排圧孔が設けられ、進角制限ピンの作動時に油圧室から進角制限ピンの先端側に漏れ出た作動油を排圧孔を利用して外部に排出することを特徴とする。
【0035】
この構成によれば、進角制限ピンの作動時(進角制限ピンをベーンから押し出す時)に油圧室から進角制限ピンの先端側に漏れ出た作動油を排圧孔から外部に排出できるので、進角制限ピンの作動に対する作動油圧の影響を排除できる。
また、進角制限ピンの作動時に油圧室から進角制限ピンの先端側に漏れ出た作動油を外部に排出するために排圧孔を利用するので、専用のオイル排出孔を設ける必要がなく、構造を簡素化できる。
【0036】
(請求項18の手段)
請求項17に記載したバルブタイミング調整装置において、
ハウジング部材には、ロータを遅角側から中間位相位置まで回転させる進角制御時に、進角制限ピンの先端部がベーンから突出した状態で移動できる進角制限溝が設けられ、ベーンには、ロータの作動範囲内で排圧孔と常時連通する円弧状の連通孔が設けられ、ロータを進角制御する際に、進角制限溝がベーンによりシールされた後、連通孔を介して排圧孔と進角制限溝とが連通する。
【0037】
この構成では、進角制限溝がベーンによりシールされる前は、連通孔と進角制限溝とが連通していないので、ハウジング部材に設けられている進角制限溝をロータの作動範囲内で常時ベーンによりシールする必要はない。その結果、ベーンの角度を小さくできるため、ロータの作動範囲を広くすることが可能である。
【0038】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
図1はロータ回転制限手段の構成を示す断面図、図2はバルブタイミング調整装置の断面図(図3のC−C断面図)、図3は図2のB−B断面図である。
バルブタイミング調整装置1(以下VVTと呼ぶ)は、エンジンの回転力が伝達されて回転するスプロケット2と、このスプロケット2と共に本発明のハウジング部材を構成するケース3と、エンジンのカムシャフト4に取り付けられるロータ5と、このロータ5の回転を制限するロータ回転制限手段(後述する)とを具備している。
【0039】
スプロケット2は、カムシャフト4の端部に回転可能な状態で嵌合し、エンジンの駆動軸(図示しない)からチェーンを介して回転力が伝達され、駆動軸と同期して回転する。
ケース3は、蓋体3Aと共にスプロケット2にボルト6で固定され、スプロケット2と一体に回転する。このケース3には、図2に示す様に、内側に扇状の凹部3aが周方向に4箇所設けられ、この凹部3aとロータ5との間に油圧室(遅角室7と進角室8)を形成している。
【0040】
ロータ5は、ボス部5aの周囲に4枚のベーン9を有して構成され、カムシャフト4の端面にボス部5aを当接させて、ボス部5aの中央部に挿通されたボルト(図示しない)によりカムシャフト4に固定されている。ベーン9は、ケース3に設けられた扇状の凹部3aに収容されて、油圧室を遅角室7と進角室8とに二分している。この遅角室7と進角室8には、図5に示す様に、油圧ポンプ10から圧送された作動油がオイル制御弁11を介して供給される。
【0041】
オイル制御弁11は、遅角室7及び進角室8に対する作動油の流れ方向(供給または排出)を切り替えると共に、その油量を調節するもので、内蔵するスプール弁を電磁力によって駆動する電磁式アクチュエータ11Aを具備している。この電磁式アクチュエータ11Aは、内蔵するコイルに磁力を発生させ、その磁力によりプランジャ(図示しない)を移動させてスプール弁を駆動するもので、コイルを流れる電流値の大きさに応じてプランジャの移動量を可変する。コイルを流れる電流値は、図示しないECU(電子制御装置)によってデューティ制御される。
【0042】
ロータ回転制限手段は、ロータ5が「通常遅角位置」から遅角側へ回転することを阻止する遅角制限機構と、ロータ5が「通常遅角位置」から進角側へ回転することを阻止する進角制限機構とを構成している。
なお、上記の「通常遅角位置」とは、本発明の中間位相位置であり、ロータ5の最遅角位置より所定角度α(図2参照)だけ進角側へロータ5が回転した位置(図2に示すロータ5の位置)である。
【0043】
遅角制限機構は、図1に示す様に、スプロケット2に設けられた遅角制限溝12と、ベーン9に進退可能に組み込まれた遅角制限ピン13と、この遅角制限ピン13をベーン9から押し出す方向に付勢するスプリング14と、油圧室(遅角室7及び進角室8)に作動油を導入する油路とは別系統に設けられた専用油路(図示しない)と、この専用油路を介して作動油が導入され、その油圧が遅角制限ピン13をベーン9の内部に押し下げる方向に作用する制御室15と、この制御室15に導入される作動油を制御する油圧制御弁16(図4参照)とで構成される。
【0044】
遅角制限溝12は、ベーン9から押し出された遅角制限ピン13の頭部が嵌合して所定の角度範囲で移動できる様に円弧状に形成されている。但し、ロータ5が進角側から遅角側へ向かって回転した時に、遅角制限ピン13が当接する遅角制限溝12の端部は、ロータ5が通常遅角位置で回転停止する位置に設定されている。
遅角制限ピン13は、自身の後端部に鍔状の受圧部13aを有し、この受圧部13aが制御室15の内周面に摺接して制御室15に収容され、ピン頭部が制御室15から液密に突出して設けられている。
【0045】
進角制限機構は、図1に示す様に、蓋体3Aに設けられた進角制限溝17と、ベーン9に進退可能に組み込まれた進角制限ピン18と、この進角制限ピン18をベーン9から押し出す方向に付勢するスプリング19と、油圧室(遅角室7及び進角室8)に作動油を導入する油路とは別系統に設けられた専用油路(図示しない)と、この専用油路を通じて作動油が導入され、その油圧が進角制限ピン18をベーン9の内部に押し下げる方向に作用する制御室20、この制御室20に導入される作動油を制御する油圧制御弁16(図4参照)とで構成される。
【0046】
進角制限溝17は、ベーン9から押し出された進角制限ピン18の頭部が嵌合して所定の角度範囲で移動できる様に円弧状に形成されている。但し、ロータ5が遅角側から進角側へ向かって回転した時に、進角制限ピン18が当接する進角制限溝17の端部は、ロータ5が通常進角位置で回転停止する位置に設定されている。
進角制限ピン18は、自身の後端部に鍔状の受圧部18aを有し、この受圧部18aが制御室20の内周面に摺接して制御室20に収容され、ピン頭部が制御室20から液密に突出して設けられている。
【0047】
遅角制限ピン13と進角制限ピン18は、制御室15、20及びスプリング14、19と共に同一のベーン9に組み込まれ、且つベーン9から突出する作動方向が逆向きになる様に構成されている。また、両制限ピン13、18は、それぞれ油圧を受ける受圧部13a、18aの面積の方が、ピン先端の面積より大きく設けられている。
遅角制限機構の制御室15と進角制限機構の制御室20は、油路21を介して連通して設けられ、且つ制御室15に作動油を導入する専用油路と制御室20に作動油を導入する専用油路とが共通化して1本に設けられ、ベーン9の内部を通って形成されている。
【0048】
油圧制御弁16は、専用油路を通じて制御室15に接続される油圧ポート、油圧ポンプ10の吐出口に接続される流入ポート、オイルパン22(図5参照)に接続される流出ポートを有し、内蔵するスプール弁(図示しない)を駆動して、油圧ポートの接続先を選択的に切り替えるもので、その切替え手段としてソレノイドを内蔵する電磁式アクチュエータ16Aを具備している。この電磁式アクチュエータ16Aは、例えばソレノイドが通電されると、油圧ポートと流出ポートとが連通する位置にスプール弁を駆動し、ソレノイドが非通電の時に、油圧ポートと流入ポートとが連通する位置にスプール弁を駆動する。なお、油圧ポンプ10から流入ポートに通じる油路には、絞り23(図4参照)が設けられている。
【0049】
上記の進角制限ピン18は、エンジン停止時にロータ5を通常遅角位置に拘束するロックピンの機能も兼ねている。即ち、スプロケット2には、進角制限ピン18が当接する進角制限溝17の端部にリング状のロック凹部24が設けられ、このロック凹部24の中空部が進角制限溝17より一段深く形成されている。これにより、ロータ5が遅角側から進角側へ向かって回転し、進角制限ピン18の頭部が進角制限溝17に誘導されて進角制限溝17の端部まで到達すると、スプリング19に付勢されている進角制限ピン18がロック凹部24に深く嵌合する。その結果、進角制限ピン18の遅角側及び進角側への移動が禁止されて、ロータ5が通常遅角位置に拘束される。
【0050】
次に、本実施例の作動を図4及び図5に示す模式図に基づいて説明する。
a)通常作動時
通常アイドル位相は、ロック位相より遅角側であるため、エンジン停止時にVVT1をロック位相まで進角させる必要がある。このため、イグニッションOFFと同時に進角制御を行い、所定の位相まで進角した後、燃料カット、点火カットによりエンジン停止することが考えられている。
【0051】
本案では、イグニッションOFFと同時に進角制御を行うとともに、油圧制御弁16を作動させて、ピン部の油圧をドレインに開放し、進角制限ピン18を進角制限溝17に嵌合させる。この状態にてVVT1を進角制御するため、進角制限ピン18が進角制限溝17の端部に当接してロータ5の回転が停止し、ロックピンを兼ねる進角制限ピン18がロック凹部24に嵌合してロータ5を通常ロック位相に拘束する。
【0052】
b)ロータ5が進角側に停止した時。
VVT1の位相がエンスト、フェール等により進角側にて停止した場合、ECUにより記憶させることが可能である。この様な場合、次回始動時にVVT1を遅角制御し、油圧制御弁16を大気開放状態にて制御することにより、遅角制限ピン13がスプリング14に付勢されて遅角制限溝12に嵌合する。この状態にてVVT1を遅角制御するため、始動時の油圧がない状態においてもベーン9はカムシャフト4の駆動トルクにより遅角側に回転させられるため、遅角制限ピン13が遅角制限溝12の端部に当接してロータ5の回転が停止する。
【0053】
進角制限ピン18と遅角制限ピン13との関係は、ロックピンを兼ねる進角制限ピン18のロック位相に対し、必ず若干遅角位相にて遅角制限ピン13が遅角制限溝12の端部に当接する位相関係となっているため、遅角制限ピン13にて遅角方向への移動を制限されると、進角制限ピン18は、進角制限溝17に嵌合する。この状態にてカムシャフト4の変動トルクにより、ベーン9が変動して進角側に移動すると、進角制限ピン18が進角制限溝17の端部に当接してロック可能となる。
【0054】
c)ロータ5が遅角側に停止した時。
VVT1の位相がエンスト、フェール等により遅角側にて停止した場合、ECUにより記憶させることが可能である。この様な場合、次回始動時にVVT1を進角制御し、油圧制御弁16を大気開放状態にて制御することにより、進角制限ピン18を進角制限溝17に嵌合させる。この状態にてVVT1を進角制御するため、進角制限ピン18が進角制限溝17の端部に当接してロータ5の回転が停止し、ロックピンを兼ねる進角制限ピン18がロック凹部24に嵌合してロータ5を通常ロック位相に拘束する。始動時の油圧がない状態において進角させるため本案では、進角側に付勢するスプリングを用い、そのスプリング力により進角可能になる様、配慮してある。
【0055】
d)ロータ5の回転制限を解除する時。
遅角制限ピン13及び進角制限ピン18によるロータ5の回転制限を解除する場合は、油圧制御弁16のソレノイドを非通電とする。これにより、油圧制御弁16の油圧ポートが流入ポートと連通し、油圧ポンプ10から圧送された作動油が両制御室15、20に供給される。その結果、遅角制限ピン13及び進角制限ピン18に加わる油圧がそれぞれスプリング14、19の付勢力に打ち勝つと、図5に示す様に、遅角制限ピン13及び進角制限ピン18がベーン9の内部に押し下げられて、ロータ5の回転制限を解除する。
【0056】
(本実施例の効果)
本案では、位相制御と遅角制限ピン13及び進角制限ピン18の制御とを独立して行うため、高温油低回転時の油圧力とピン13、18を付勢するスプリング力との関係において、スプリング力を小とすることで、位相変換中のピン13、18の引っ掛かりを防止することができる。また、高回転時の油圧力が大きい場合でも、油圧制御弁16を大気開放することにより、ピン13、18をロックさせることも可能となる。これにより、エンジンでの最適バルブタイミングを提供できる。
また、2本のピン13、18を用いているため、ロック位相のどちら側の位相からでもロック位相に収束させることができ、安定したロック動作が得られる。
【0057】
本実施例の遅角制限機構及び進角制限機構は、遅角制限ピン13及び進角制限ピン18に加わる油圧がそれぞれスプリング14、19の付勢力に打ち勝つと、両制限ピン13、18が共にベーン9の内部に押し下げられる。また、制御室15、20から作動油を逃がすと、スプリング14、19の付勢力によって両制限ピン13、18がベーン9から押し出される構造である。即ち、制御室15、20に導入される作動油は、制限ピン13、18をベーン9の内部に押し下げるために使用されるので、エンジン回転数が低い時、特に高油温時に油圧が低下している時でも、ロータ5を通常遅角位置に拘束することができる。
【0058】
また、制御室15、20に作動油を導入して遅角制限ピン13及び進角制限ピン18をベーン9の内部に押し下げることで、遅角制限ピン13及び進角制限ピン18によるロータ5の回転制限を解除できるので、例えば高負荷運転時にロータ5を最遅角位置まで回転させることができる。
以上の結果、エンジン始動時に適した最適なバルブタイミングと、エンジン暖機後の燃費出力向上に適した最適なバルブタイミングとを実現できる。
【0059】
本実施例の進角制限機構は、進角制限ピン18にロックピンの機能を持たせているので、当然ながら進角制限ピン18とロックピンとを別々に設ける必要がなく、部品点数の削減に伴ってコストダウンが可能となる。なお、遅角制限ピン13にロックピンの機能を持たせることも可能である。
【0060】
油圧制御弁16は、VVT1の油圧を制御するオイル制御弁11とは別に、専用油路を介して制御室15、20に導入される作動油のみを制御することができる。この場合、油圧制御弁16は、遅角室7及び進角室8の油圧制御とは関係なく、制御室15、20に導入される作動油のみを制御すれば良いので、例えばソレノイドに対するオン/オフを切り替えるだけの簡単な制御モードを持たせることができる。その結果、油圧制御弁16の構造を簡素化でき、信頼性を向上できる。
【0061】
更に、本実施例の遅角制限機構及び進角制限機構は、各々の制限ピン13、18を同一のベーン9に組み込んでいるので、それぞれの制御室15、20に通じる専用油路を共通化して1本にできる。その結果、例えば専用油路をベーン9の内部を通って形成することも可能であり、ケース3側またはスプロケット2側からベーン9の内部へ専用油路を引き込む必要がない。
この場合、ベーン9とケース3またはスプロケット2との摺動部から作動油が漏れることがないので、制御室15、20に導入される作動油(油圧)がVVT1の作動に影響を与えない構造にできる。
【0062】
遅角制限機構及び進角制限機構に用いられる各々の制限ピン13、18を同一のベーン9に組み込む場合は、図1に示す様に、各々の制限ピン13、18の作動方向を逆向きにした方が、両機構を機能的に設けることができる。つまり、両制限ピン13、18を同一方向に作動させる様に構成すると、遅角制限溝12と進角制限溝17を同じ側に設ける必要がある。この場合、両制限溝12、17を設けるスペースを確保することが困難であり、且つ同一のベーン9に両制限ピン13、18を組み込むこと自体に無理が生じる。
【0063】
油圧ポンプ10から油圧制御弁16の流入ポートに通じる油路に絞り23を設けることにより、エンジンの回転変動に伴う制御室15、20の油圧変動を抑えることができ、制限ピン13、18の作動を安定して制御できる。
更に、遅角制限溝12及び進角制限溝17に遅角圧(遅角室7の油圧)及び進角圧(進角室8の油圧)が導入されない様に構成すれば、遅角圧及び進角圧の変動の影響を受けることなく、制限ピン13、18の作動を安定して制御できる。但し、制限ピン13、18は、受圧部13a、18aの面積の方が、ピン先端の面積より大きく設けられているので、仮に遅角制限溝12及び進角制限溝17に遅角圧または進角圧が導入される様な構成でも、制限ピン13、18の作動に与える進角圧または遅角圧の影響を小さくできる。
【0064】
(第2実施例)
図6はVVT1の断面図、図7はVVT1の軸方向正面図である。
本実施例のVVT1は、ロータ5を固定するボルト25の内部に専用油路26を形成し、その専用油路26に通じるドレイン通路27を開閉する油圧制御弁16がVVT1のフロント側(ケース3の左側)に固定されている。
専用油路26は、図6に示す様に、カムシャフト4の内部に設けられる油溜まり28と連通してボルト25の内部を軸方向に通り抜けて形成され、更に通常遅角位置に設けられるロック凹部24まで通じている。
【0065】
油圧制御弁16は、進角制限ピン18(ロックピンも兼ねる)をロック凹部24に嵌合させてロータ5を通常遅角位置に拘束する時にドレイン通路27を開放し、進角制限ピン18によるロータ5の回転制限を解除する時にドレイン通路27を閉じる。
【0066】
例えば、図8(a)に示す様に、ロータ5が遅角側に停止した場合は、第1実施例と同様に、VVT1を進角制御してロータ5を進角側へ回転させる。この時、油圧制御弁16はドレイン通路27を開放する。これにより、進角制限ピン18がスプリング19に付勢されてベーン9から突出し、進角制限溝17に嵌合する。その後、ロータ5が通常遅角位置まで回転すると、進角制限ピン18が進角制限溝17の端部に当接してロータ5の回転が停止し、ロック凹部24に嵌合してロータ5を通常遅角位置に拘束する(図8(b)参照)。
【0067】
また、通常作動時は、油圧制御弁16がドレイン通路27を閉じることにより、専用油路26を通じてロック凹部24に油圧が導入される。その結果、図9(a)に示す様に、進角制限ピン18の頭部に油圧が印加されるため、進角制限ピン18がスプリング19の付勢力に抗してベーン9の内部に押し下げられる。これにより、ロータ5は進角制限ピン18による回転制限が解除されるため、通常遅角位置から進角側または遅角側へ回転することができる(図9(b)参照)。
【0068】
なお、上述の第1、第2実施例では、1つのVVT1に対し1つの油圧制御弁16を具備しているが、例えば、吸気側と排気側の両方にVVT1を具備する場合、あるいはV型エンジン等の様に、複数のVVT1を有する場合にも、1つの油圧制御弁16でそれぞれのVVT1に設けられる遅角制限機構及び進角制限機構に対する油圧制御を行うことができる。
【0069】
(第3実施例)
図10は進角制限ピン18及び遅角制限ピン13周辺の断面図である。
本実施例は、進角制限ピン18の作動に対する作動油圧の影響を排除するためのオイル排出孔29と排圧孔30を設けた一例である。
なお、VVTの基本的な構成は第1実施例と同じであるので、ここでは、オイル排出孔29と排圧孔30について説明する。
【0070】
オイル排出孔29は、油圧室(遅角室7または進角室8)から進角制限溝17に漏れ出た作動油を外部に排出するための通路でスプロケット2に設けられ、図10に示す様に、進角制限溝17の端部に設けられているロック凹部24を大気に開放している。
排圧孔30は、進角制限機構の制御室20から進角制限ピン18の後端側に漏れ出た作動油を外部に排出するための通路で蓋体3Aに設けられ、ベーン9に形成された連通孔31を介して、進角制限ピン18を収納するピン収納凹部32(ベーン9に形成されている)に連通している。但し、連通孔31は、ロータ5の作動範囲内で常時排圧孔30と連通できる様に、円弧状に設けられている(図11参照)。
【0071】
次に、オイル排出孔29及び排圧孔30の作用効果について説明する。
例えば、高油温時に作動油の粘度が低くなると、油圧室から作動油が洩れ易くなり、この洩れた作動油がベーン9とスプロケット2との隙間を通って進角制限溝17へ侵入する可能性がある。
これに対し、ロック凹部24に連通してオイル排出孔29を設けると、油圧室から進角制限溝17に漏れ出た作動油をオイル排出孔29からVVTの外部に排出できるので、進角制限ピン18の作動(進角制限ピン18をベーン9から押し出す時の作動)に対する作動油圧の影響を排除できる。
【0072】
また、進角制限ピン18をベーン9内部に押し戻す際に、制御室20に導入された作動油が進角制限ピン18の後端側に漏れ出ると、その漏れ出た作動油が進角制限ピン18をベーン9から押し出す方向に作用するため、進角制限ピン18をベーン9内部に押し戻す時の作動に影響が生じる。これに対し、連通孔31を介してピン収納凹部32(進角制限ピン18の後端側)と連通する排圧孔30を設けることにより、進角制限ピン18の後端側に漏れ出た作動油を排圧孔30からVVTの外部に排出できるので、進角制限ピン18の作動(進角制限ピン18をベーン9内部へ押し戻す時の作動)に対する作動油圧の影響を排除できる。
【0073】
更に、本実施例の排圧孔30は、遅角制限ピン13の作動に対する作動油圧の影響を排除するために利用することもできる。
つまり、進角制限ピン18と遅角制限ピン13とを共通のベーン9に組み込んでいるので、図11に示す様に、円弧状の連通孔31を介して遅角制限溝12と排圧孔30とが連通することにより、排圧孔30を遅角制限ピン13用のオイル排出孔として利用することが可能である。
但し、ロータ5の作動範囲内において、連通孔31と遅角制限溝12とを共通のベーン9により同時にシールしようとすると、ベーン9の角度が非常に広くなり、ロータ5の作動範囲が狭くなってしまう。
【0074】
そこで、本実施例では以下の構成を採用する。
▲1▼進角制限ピン18と遅角制限ピン13の配列は、遅角側に遅角制限ピン13、進角側に進角制限ピン18(ロックピン)とする。
▲2▼進角制限溝17は、ロータ5の作動範囲すべてにおいてベーン9によりシールし、遅角制限溝12は、ロック位相の手前(進角側)10°CAからシールする構造とする(図13参照)。
▲3▼遅角制限溝12がベーン9によりシールされた後、連通孔31を介して遅角制限溝12と排圧孔30とが連通する。
これにより、ベーン9の角度を小さくできるので、その分、ロータ5の作動範囲を広く確保できる。
【0075】
上記の構成によれば、例えばロータ5が最進角位相の時は、図12に示す様に、遅角制限溝12がベーン9によってシールされることはなく、遅角制限溝12の一部が進角室8に連通している。また、この時点では、遅角制限溝12と連通孔31とが連通していないので、進角室8のオイルが遅角制限溝12から連通孔31へ流れ込むことはない。
その後、ロック位相の手前(進角側)10°CAまでロータ5が回転した時点で、図13に示す様に、遅角制限溝12がベーン9によりシールされる。
【0076】
ロック位相の手前(進角側)10°CAから更にロータ5が回転すると、図14に示す様に、遅角制限溝12が連通孔31と連通を開始する。その結果、遅角制限溝12に洩れ出ている作動油が連通孔31を介して排圧孔30より外部に排出されるので、遅角制限ピン13の作動(遅角制限ピン13をベーン9から押し出す時の作動)に対する作動油圧の影響を排除できる。
これにより、図11に示すロック位相では、確実に遅角制限ピン13の先端部を遅角制限溝12に嵌合させて、ロータ5をロック位相に静止させることができる。
【0077】
(第4実施例)
図15は進角制限ピン18及び遅角制限ピン13周辺の断面図、図16はスプロケット2を外して進角制限ピン18の先端側から見た平面図である。
本実施例は、第3実施例に示したオイル排出孔29の替わりに、進角制限溝17と制御室20とを連通する連通溝33を設けた場合の一例である。
【0078】
ベーン9には、図15に示す様に、進角制限ピン18を摺動自在に保持する円筒状の軸受部材34が組み込まれており、その軸受部材34の内周面に連通溝33が凹設されている。但し、この連通溝33は、図16に示す様に、軸受部材34と進角制限ピン18との間で力が作用しない方向、即ちロータ5の回転方向(図中の矢印方向)と略直交する方向に設けられている。
これにより、油圧室(遅角室7または進角室8)から進角制限溝17に漏れ出た作動油が連通溝33を介して制御室20へ導入されるので、進角制限ピン18の作動に対する作動油圧の影響を排除できる。
【0079】
上記の第3実施例では、油圧室から進角制限溝17に洩れ出た作動油がオイル排出孔29から外部に排出されるため、作動油の外部洩れが増加するが、本実施例の構成によれば、進角制限溝17に漏れ出た作動油が連通溝33を介して制御室20へ導入されるので、作動油の外部洩れを抑制できる。
また、制御室20に作動油を導入して進角制限ピン18をベーン9内部に押し戻す時には、制御室20に導入された作動油が連通溝33を通って進角制限溝17に流れ込み、進角制限ピン18をベーン9内部へ押し下げる方向に作用するため、低油圧時のピン頭出し対策にも有効である。
【0080】
(変形例)
第3実施例では、進角制限ピン18の作動に対する作動油圧の影響を排除するためにオイル排出孔29と排圧孔30とを設けているが、同様に、遅角制限ピン13の作動に対する作動油圧の影響を排除するためにオイル排出孔と排圧孔とを設けても良い。
また、遅角制限ピン13用に設けた排圧孔30を、進角制限ピン18の作動に対する作動油圧の影響を排除するために利用しても良い。
更に、第4実施例においても、遅角制限ピン13の作動に対する作動油圧の影響を排除するために連通溝を設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロータ回転制限手段の構成を示す断面図である(第1実施例)。
【図2】バルブタイミング調整装置の断面図(図3のC−C断面図)である。
【図3】図2のB−B断面図である。
【図4】バルブタイミング調整装置の作動説明図である。
【図5】バルブタイミング調整装置の作動説明図である。
【図6】バルブタイミング調整装置の断面図である(第2実施例)。
【図7】バルブタイミング調整装置の軸方向正面図である(第2実施例)。
【図8】バルブタイミング調整装置の作動説明図である(第2実施例)。
【図9】バルブタイミング調整装置の作動説明図である(第2実施例)。
【図10】進角制限ピン及び遅角制限ピン周辺の断面図である(第3実施例)。
【図11】ロック位相を示すVVTの軸方向から見た平面図(蓋体を外した状態)である(第3実施例)。
【図12】最進角位相を示すVVTの軸方向から見た平面図(蓋体を外した状態)である(第3実施例)。
【図13】遅角制限溝のシール開始時を示すVVTの軸方向から見た平面図(蓋体を外した状態)である(第3実施例)。
【図14】遅角制限溝と連通孔との連通開始時を示すVVTの軸方向から見た平面図(蓋体を外した状態)である(第3実施例)。
【図15】進角制限ピン及び遅角制限ピン周辺の断面図である(第4実施例)。
【図16】進角制限ピンの先端側から見た平面図である(第4実施例)。
【符号の説明】
1 VVT(バルブタイミング調整装置)
2 スプロケット(ハウジング部材)
3 ケース(ハウジング部材)
4 カムシャフト(カム軸)
5 ロータ
7 遅角室(油圧室)
8 進角室(油圧室)
9 ベーン
10 油圧ポンプ
12 遅角制限溝(案内溝)
13 遅角制限ピン(制限ピン)
13a 受圧部(遅角制限ピン)
14 スプリング(遅角制限機構)
15 制御室(遅角制限機構)
16 油圧制御弁(油圧制御手段)
17 進角制限溝(案内溝)
18 進角制限ピン(制限ピン・ロックピン)
18a 受圧部(進角制限ピン)
19 スプリング(進角制限機構)
20 制御室(進角制限機構)
23 絞り
26 専用油路(第2実施例)
29 オイル排出孔
30 排圧孔
31 連通孔
33 連通溝
34 軸受部材

Claims (18)

  1. 内燃機関の駆動軸から回転力が伝達されて回転するハウジング部材と、
    前記内燃機関のカム軸に固定され、且つ前記ハウジング部材に対し所定の角度範囲で相対回転可能に設けられたロータと、
    前記ハウジング部材の内部で前記ロータとの間に形成される油圧室と、
    前記ロータと一体に設けられ、前記油圧室に収容されて前記油圧室を進角室と遅角室とに二分するベーンと、
    前記ハウジング部材に対する前記ロータの最進角位置と最遅角位置との間に中間位相位置が設定され、その中間位相位置から前記ロータが遅角側または進角側へ回転することを阻止できるロータ回転制限手段とを有し、
    このロータ回転制限手段は、
    前記ベーンに進退可能に組み込まれ、自身の先端部が前記ベーンから突出して前記ハウジング部材と干渉することにより、前記ロータの回転を制限する制限ピンと、
    この制限ピンを前記ベーンから押し出す方向に付勢するスプリングと、
    前記油圧室に作動油を導入する油路とは別系統に設けられた専用油路と、
    この専用油路を通じて作動油が導入され、その油圧が前記制限ピンを前記ベーン内部に押し下げる方向に作用する制御室と、
    この制御室の油圧を制御する油圧制御手段とを有し
    前記ハウジング部材には、前記ロータが前記中間位相位置の手前から前記中間位相位置まで回転する時に、前記制限ピンの先端部が前記ベーンから突出した状態で移動できる案内溝が設けられ、この案内溝に前記油圧室の作動油が流れ込まない構成であることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  2. 請求項1に記載したバルブタイミング調整装置において、
    前記ロータ回転制限手段は、前記ロータが前記中間位相位置から遅角側へ回転することを阻止する遅角制限機構と前記ロータが前記中間位相位置から進角側へ回転することを阻止する進角制限機構の少なくとも一方を構成していることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  3. 請求項2に記載したバルブタイミング調整装置において、
    前記遅角制限機構または前記進角制限機構の何方か一方に用いられる前記制限ピンは、前記ロータを前記中間位相位置に拘束するロックピンを兼ねていることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  4. 請求項2または3に記載したバルブタイミング調整装置において、
    前記ロータ回転制限手段は、前記遅角制限機構と前記進角制限機構の両機構を構成し、その両機構に用いられる各々の前記制限ピンが同一の前記ベーンに組み込まれていることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  5. 請求項4に記載したバルブタイミング調整装置において、
    前記遅角制限機構と前記進角制限機構は、各々の前記制限ピンが逆方向に作動する様に構成されていることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  6. 請求項1に記載したバルブタイミング調整装置において、
    前記専用油路は、油圧を発生する油圧ポンプから前記油圧制御手段までの間に絞りが設けられていることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  7. 請求項1〜6に記載した何れかのバルブタイミング調整装置において、
    前記制限ピンは、前記制御室の油圧を受ける受圧部を有し、この受圧部の受圧面積が前記制限ピンの先端部上面の面積より大きく設けられていることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  8. 請求項1〜7に記載した何れかのバルブタイミング調整装置において、
    前記制御室に通じる前記専用油路は、前記ベーンの内部に形成されていることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  9. 請求項1〜8に記載した何れかのバルブタイミング調整装置において、
    前記油圧制御手段は、前記制御室の油圧のみを制御することを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  10. 請求項1〜9に記載した何れかのバルブタイミング調整装置において、
    前記ハウジング部材には、前記油圧室から前記制限ピンの先端側に漏れ出た作動油を外部に排出するオイル排出孔が設けられ、前記案内溝が前記オイル排出孔を介して大気に開放されていることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  11. 請求項1〜9に記載した何れかのバルブタイミング調整装置において、
    前記ベーンには、前記制限ピンを進退可能に保持する円筒状の軸受部材が組み込まれており、この軸受部材の内周面に、前記制限ピンの先端側と前記制御室とを連通する連通溝が凹設されていることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  12. 請求項11に記載したバルブタイミング調整装置において、
    前記案内溝が前記連通溝を介して前記制御室と連通していることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  13. 請求項12に記載したバルブタイミング調整装置において、
    前記連通溝は、前記制限ピンに対し前記ロータの回転方向と略直交する方向に設けられていることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  14. 請求項1〜13に記載した何れかのバルブタイミング調整装置において、
    前記ハウジング部材には、前記制御室から前記制限ピンの後端側に漏れ出た作動油を外部に排出する排圧孔が設けられ、
    前記ベーンには、前記ロータの作動範囲内で前記排圧孔と常時連通する円弧状の連通孔が設けられていることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  15. 請求項1〜9に記載した何れかのバルブタイミング調整装置において、
    前記制限ピンは、前記ロータが前記中間位相位置から遅角側へ回転することを阻止する遅角制限ピンと、前記ロータが前記中間位相位置から進角側へ回転することを阻止する進角制限ピンとで構成され、
    前記ハウジング部材には、前記制御室から前記進角制限ピンの後端側に漏れ出た作動油を外部に排出する排圧孔が設けられ、
    前記遅角制限ピンの作動時に前記油圧室から前記遅角制限ピンの先端側に漏れ出た作動油を前記排圧孔を利用して外部に排出することを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  16. 請求項15に記載したバルブタイミング調整装置において、
    前記ハウジング部材には、前記ロータを進角側から前記中間位相位置まで回転させる遅角制御時に、前記遅角制限ピンの先端部が前記ベーンから突出した状態で移動できる遅角制限溝が設けられ、
    前記ベーンには、前記ロータの作動範囲内で前記排圧孔と常時連通する円弧状の連通孔が設けられ、
    前記ロータを遅角制御する際に、前記遅角制限溝が前記ベーンによりシールされた後、前記連通孔を介して前記排圧孔と前記遅角制限溝とが連通することを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  17. 請求項1〜9に記載した何れかのバルブタイミング調整装置において、
    前記制限ピンは、前記ロータが前記中間位相位置から遅角側へ回転することを阻止する遅角制限ピンと、前記ロータが前記中間位相位置から進角側へ回転することを阻止する進角制限ピンとで構成され、
    前記ハウジング部材には、前記制御室から前記遅角制限ピンの後端側に漏れ出た作動油を外部に排出する排圧孔が設けられ、
    前記進角制限ピンの作動時に前記油圧室から前記進角制限ピンの先端側に漏れ出た作動油を前記排圧孔を利用して外部に排出することを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  18. 請求項17に記載したバルブタイミング調整装置において、
    前記ハウジング部材には、前記ロータを遅角側から前記中間位相位置まで回転させる進角制御時に、前記進角制限ピンの先端部が前記ベーンから突出した状態で移動できる進角制限溝が設けられ、
    前記ベーンには、前記ロータの作動範囲内で前記排圧孔と常時連通する円弧状の連通孔が設けられ、
    前記ロータを進角制御する際に、前記進角制限溝が前記ベーンによりシールされた後、前記連通孔を介して前記排圧孔と前記進角制限溝とが連通することを特徴とするバルブタイミング調整装置。
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