JP4457284B2 - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両等に搭載される内燃機関の弁の開閉時期のタイミングを調整する弁開閉時期制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、内燃機関の駆動条件に応じて内燃機関の弁の開閉時期のタイミングを調整する弁開閉時期制御装置が提供されている。この弁開閉時期制御装置として、内燃機関に組み付けられ内燃機関の弁開閉用の軸部材と一体的に組み付けられた回転部材と、回転部材に相対回転可能に嵌合する回転伝達部材と、回転部材と回転伝達部材とにより形成された流体圧室と、流体圧室に配置されたベーンとを備えているものがある。ベーンは、回転部材及び回転伝達部材の相対回転位相を相対回転方向のうち遅角方向に相対回転させる遅角室と、相対回転方向のうち進角方向に相対回転させる進角室とに、流体圧室を仕切る。この弁開閉時期制御装置として、流体圧室においてベーンが最遅角位置と最進角位置との間の中間位置となるように、回転部材と回転伝達部材との相対回転位相を中間位置に保持するベーン中間位置保持機構と、流体圧室の遅角室及び進角室に対して油を供給可能及び排出可能な油圧回路とを具備しており、流体圧室においてベーンが中間位置のときに内燃機関の始動性が高められているものが知られており、例えば特開平11−223112号公報に開示されている。
【0003】
この弁開閉時期制御装置によれば、流体圧室においてベーンが中間位置のときに、内燃機関の良好な始動性が得られるように、内燃機関の弁の開閉時期が設定されている。ベーンが中間位置ではなく最遅角側また最進角側に存在しているときには、ベーンが中間位置に存在するときよりも、内燃機関の円滑な始動性が損なわれるおそれがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した公報に係る弁開閉時期制御装置においては、内燃機関を停止させたときには、ベーンが流体圧室内においてどの位置で停止するかは、必ずしも特定できない。このため、内燃機関の始動の際に始動性を高めるためには、ベーンを流体圧室において中間位置に移動させることが好ましい。このようにベーンを流体圧室の中間位置に移動させるときに、遅角室及び進角室に油が残留している場合には、その残留している油は上記ベーンの移動に対して抵抗となり易い。そこで、内燃機関を始動させるときには、制御弁の操作により遅角室及び進角室の双方を油貯め部につなぎ、これにより遅角室及び進角室の双方の油を油貯め部に排出する切替位置をもつ制御弁を備えた弁開閉時期制御装置が本出願人により近年開発されている(本出願時に未公知)。
【0005】
この弁開閉時期制御装置によれば、内燃機関の始動のときにドレイン操作を行い、遅角室及び進角室の双方の油をいったん油貯め部につないで排出するため、上記抵抗が軽減または解消される。この弁開閉時期制御装置によれば、遅角室及び進角室の双方を油貯め部につないで排出した状態で、内燃機関の始動時のカムシャフトに生じるトルク変動に基づいて回転部材及び回転伝達部材を相対回転させ、これにより回転部材及び回転伝達部材の相対回転位相を中間位置まで移動させる。即ち、ベーンを流体圧室において中間位置まで移動させる。そしてベーンを流体圧室の中間位置にベーン中間位置保持機構により機械的に保持することにしている。このようにすれば、ベーンが流体圧室の中間位置に保持されるため、内燃機関の円滑な始動性が確保される。
【0006】
しかしながら上記した公報に係る開発技術によれば、ベーンが流体圧室の中間位置に移動する際には、遅角室及び進角室のうち、一方は室容積が増加すると共に、他方は室容積が減少する。室容積が増加する側は負圧気味となり、流体圧室においてベーンを中間位置にまで迅速に移動させる操作を妨げる要因となるおそれがある。この場合、ベーンを流体圧室において中間位置に移動させる移動時間の一層の短縮化には、限界がある。換言すれば、内燃機関を始動させる必要時間の一層の短縮化には、限界がある。
【0007】
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、遅角室及び進角室のうち、室容積が増大する側における負圧化を抑制するのに有利であり、これによりベーンを流体圧室において中間位置とする必要時間の一層の短縮化に有利であり、内燃機関の始動性の一層の向上を図るのに有利であるといった効果を奏する弁開閉時期制御装置を提供することを解決すべき共通の課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)第1発明の弁開閉時期制御装置は、内燃機関のクランクシャフトまたはカムシャフトのうちの一方と回転する回転部材と、
内燃機関のクランクシャフトまたはカムシャフトのうちの他方と回転し回転部材に相対回転可能に組み付けられる回転伝達部材と、
回転部材と回転伝達部材とにより形成された流体圧室と、
流体圧室に配置され、回転部材及び回転伝達部材の相対回転位相を前記相対回転方向のうち遅角方向に移動させる遅角室と、回転部材及び回転伝達部材の相対回転位相を相対回転方向のうち進角方向に移動させる進角室とに流体圧室を仕切るベーンと、
流体圧室においてベーンが最遅角位置と最進角位置との間の中間位置となるように、回転部材及び回転伝達部材の相対回転位相を中間位置に保持するベーン中間位置保持機構と、
流体圧室の遅角室及び進角室に対して油を供給可能及び排出可能な油圧回路とを具備してなる弁開閉時期制御装置において、
油圧回路は、
遅角室及び進角室を油貯め部につなぐ切替位置に切り替え可能な制御弁と、
制御弁が切替位置に切り替えられたとき、遅角室及び進角室のうちベーンの移動に伴って室容積が増加する側に油を供給するか、または、遅角室及び進角室のうち室容積が増加する側の油排出量を低減させることにより、室容積が増加する側の過剰負圧化を抑制する過剰負圧化抑制手段とを具備しており、
油圧回路は、遅角室と油溜め部とを制御弁を介してつなぐ通路と、進角室と油溜め部とを制御弁を介してつなぐ通路と、該2つの通路をつなぐ接続部と、接続部と油溜め部とをつなぐ通路とを備え、過剰負圧化抑制手段は、接続部と油溜め部とをつなぐ通路に設けられた絞り孔で構成されていることを特徴とするものである。
【0009】
第1発明の弁開閉時期制御装置によれば、弁開閉時期制御装置の回転部材と回転伝達部材との相対回転変位を中間位置保持機構によって中間位置で保持する必要が生じたとき(例えば内燃機関の始動時、内燃機関の停止時、油の給排制御の異常が発生した時のうちの少なくとも一方等)、油圧回路の制御弁は、遅角室及び進角室を油貯め部につなぐ切替位置に切り替えられる。更に、制御弁が前記切替位置に切り替えられたとき、過剰負圧化抑制手段は、遅角室及び進角室のうちべーンの移動に伴って室容積が増加する側に油を供給するか、または、遅角室及び進角室のうち室容積が増加する側の油排出量を低減させる。これにより室容積が増加する側の室の過剰負圧化が抑制される。
【0010】
【発明の実施の形態】
次の実施形態を採用することができる。
・油圧回路は、遅角室と油溜め部とを制御弁を介してつなぐ通路と、進角室と油溜め部とを制御弁を介してつなぐ通路と、該2つの通路をつなぐ接続通路等の接続部と、接続部と油溜め部とをつなぐ通路とを備えている。この場合、過剰負圧化抑制手段は、接続部と油溜め部とをつなぐ通路に設けられた絞り孔で構成されている。
・油圧回路は、(1)遅角室及び進角室の双方と油溜め部とをつなぐ通路と、(2)通路に設けられ、弁開閉時期制御装置の回転部材と回転伝達部材との相対回転変位を中間位置にて保持する必要があるとき(例えば内燃機関の始動時、内燃機関の停止時、油の給排制御の異常が発生した時の少なくとも一方等)、遅角室及び進角室を油溜め部に連通させる切替位置に切替可能な制御弁と、(3)通路または制御弁に設けられた絞り孔とを具備する形態を採用できる。この場合、絞り孔は、遅角室及び進角室から排出された油を絞り、遅角室及び進角室のうち室容積が増加する側の室に油を供給する機能、または、遅角室及び進角室のうち室容積が増加する側の油排出量を低減させる機能を有する形態を採用できる。これにより室容積が増加する側の室の過剰負圧化が抑制される。従って絞り孔は過剰負圧化抑制手段として機能できる。
・制御弁は、空洞を有するボディと、空洞に移動可能に設けられたスプールと、スプールを一方向に付勢するバネと、通電に伴いバネの付勢力に抗してスプールを移動させるソレノイドと、バネを保持すると共に油を通過させる貫通孔をもつバネ座とを有し、接続部はスプールに通路状に形成され、絞り孔はバネ座の貫通孔で構成されている形態を採用できる。この場合、絞り孔はバネ座の貫通孔で構成されるため、絞り孔を設けつつも部品点数の増加の防止、組付工数の増加の防止を図り得る利点が得られる。
・絞り孔は、絞り孔をもつ絞り部材を油圧回路に搭載しても良いし、油圧回路の要素である物体間の隙間で構成しても良い。
【0011】
【実施例】
(第1実施例)以下、本発明を具体化した第1実施例を図1〜図3に基づいて説明する。本実施例は、車両等に搭載される内燃機関の弁開閉時期制御装置に適用した場合である。図1は内燃機関の弁を開放させるカムを有するカムシャフト3の軸長方向に沿った弁開閉時期制御装置の断面図を示す。図2はカムシャフト3の軸直角方向に沿った弁開閉時期制御装置の断面図を示す。図2は図面の複雑化回避のためハッチングを略している。
【0012】
本実施例に係る弁開閉時期制御装置は、図1に示すように、内燃機関に組み付けられ内燃機関の弁開閉時期制御装置の回転部材として機能する内ロータ1と、内ロータ1に相対回転可能に嵌合する回転伝達部材2とを備えている。内ロータ1は、内燃機関のシリンダブロック34に回転可能に保持されたカムシャフト3の先端部に固定ボルト30により固定されており、カムシャフト3と一体回転する。図2に示すように、内ロータ1はカムシャフト3とともに回転し、カムシャフト3の軸長方向に沿ったシャフト遅角通路31に連通する遅角通路10と、カムシャフト3の軸長方向に沿ったシャフト進角通路32に連通する進角通路11とを有する。
【0013】
回転伝達部材2はクランクシャフトとともに回転するものであり、図1に示すように、内ロータ1の外側に設けられたハウジング部材20と、ハウジング部材20のボルト挿通孔20pに挿通された取付ボルト21によりハウジング部材20の片面側に取り付けられた第1プレートとしてのフロントプレート22と、取付ボルト21によりハウジング部材20の他の片面側に取り付けられた第2プレートとしてのリヤプレート23とを有する。リヤプレート23はタイミングスプロケット23aをもつ。タイミングスプロケット23aと内燃機関のクランクシャフトのギヤとの間には、タイミングチェーンまたはタイミングベルト等の伝達部材24が架設されている。内燃機関のクランクシャフトが駆動すると、タイミングチェーンまたはタイミングベルト等の伝達部材24を経て、タイミングスプロケット23a、リヤプレート23、ハウジング部材20、内ロータ1が回転し、ひいては内ロータ1と一体のカムシャフト3が回転し、カムシャフト3のカムが内燃機関の弁を開閉させる。
【0014】
図2に示すように、回転伝達部材2の主要素であるハウジング部材20には、径内方向に突出するシューとして機能する厚肉の突部4が複数個設けられている。相対回転方向において突部4は、互いに背向する位置に端面44s、44rを有する。隣設する突部4間には、相対回転方向(矢印S1、S2方向)に沿って並設された複数個(実施例では4個)の流体圧室40が形成されている。複数個の流体圧室40は内ロータ1とハウジング部材20とで形成されている。
【0015】
内ロータ1の外周部には、各流体圧室40に対面するようにベーン溝41が所定の間隔を隔てて放射状に複数個(実施例では4個)形成されている。各ベーン溝41には、仕切部材として機能するベーン5が放射方向に沿って各それぞれ摺動可能に挿入されている。ベーン5の数は流体圧室40と同数である。図2に示すように、ベーン5は、各流体圧室40をハウジング部材20及び内ロータ1の相対回転方向(矢印S1、S2方向)において遅角室42と進角室43とに仕切る。流体圧室40の進角室43は内ロータ1の進角通路11に連通する。流体圧室40の遅角室42は内ロータ1の遅角通路10に連通する。
【0016】
図2に示すように、内ロータ1の外周部の溝14aの端には遅角方向ストッパ14が形成されている。遅角方向ストッパ14は、ハウジング部材20に対して内ロータ1が遅角方向(矢印S1方向)へそれ以上移動することを阻止する。内ロータ1の外周部の溝16aの端には進角方向ストッパ16が形成されている。進角方向ストッパ16は、ハウジング部材20に対して内ロータ1が進角方向(矢印S2方向)へそれ以上移動することを阻止する。内ロータ1に形成されている複数の遅角通路10のうち1個が遅角リリース通路17を構成する。内ロータ1に形成されている複数の進角通路11のうち1個が進角リリース通路18を構成する。
【0017】
図2に示すようにハウジング部材20の突部4には、ベーン5を流体圧室40の中間位置にメカニカルに保持するベーン中間位置保持機構として機能する遅角用のロック部6、進角用のロック部6Bが取り付けられている。遅角用のロック部6は、ピン形状のロック体60と、ロック体60をロック方向である径内方向(矢印K1方向)に付勢する付勢力をもつねじりコイルバネで形成されたバネ61とを有する。進角用のロック部6Bは、遅角用のロック部6と同様に、ピン形状のロック体60Bと、ロック体60Bをロック方向である径内方向(矢印K1方向)に付勢する付勢力をもつねじりコイルバネで形成されたバネ61Bとを有する。
【0018】
遅角リリース通路17、進角リリース通路18の油圧が解除されているとき、内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位相が所定の位相(即ち、流体圧室40におけるベーン5の中間位置)になると、バネ61の付勢力により遅角用のロック部6のロック体60はロック方向である矢印K1方向に移動し、内ロータ1の遅角方向ストッパ14にロック体60の先端部が係止すると共に、バネ61Bの付勢力により進角用のロック部6Bのロック体60Bがロック方向である矢印K1方向に移動し、内ロータ1の進角方向ストッパ16に進角用のロック部6Bのロック体60Bの先端部が係止することにより、内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位相をロックすることができる。このように内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位相がロックされると、内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位相は保持され、内ロータ1及びハウジング部材20は一体回転するようになる。本実施例においては上記のようにベーン5が流体圧室40において中間位置となるときに、内燃機関の円滑な始動性が得られるように、内燃機関の弁の開閉時期が設定されている。
【0019】
内燃機関の駆動条件に応じて内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位相を変化させる場合には、遅角用のロック部6及び進角用のロック部6Bの一方及び双方を解除する。遅角用のロック部6のロック作用を解除する場合には、遅角リリース通路17に供給された油の油圧により遅角用のロック部6のロック体60の先端部の加圧面60mを加圧し、ロック体60を径外方向つまり矢印K2方向に移動させてリリースする。遅角用のロック部6のロック作用が解除されたときには、内ロータ1は遅角方向(矢印S1方向)にベーン5と共に移動することができる。
【0020】
また進角用のロック部6Bのロック作用を解除する場合には、進角リリース通路18に供給された油の油圧により進角用のロック部6Bのロック体60Bの先端部の加圧面60mを加圧し、ロック体60Bを径外方向つまり矢印K2方向に移動させてリリースする。このように進角用のロック部6Bのロックが解除されたときには、内ロータ1は進角方向(矢印S2方向)にベーン5と共に移動することができる。遅角用のロック部6、進角用のロック部6Bの双方のロックが解除されたときには、ベーン5は遅角方向へも進角方向へも移動でき、ベーン5を有する内ロータ1の相対回転量は増加する。このようにロック部6、6Bがロック解除されているとき、内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転は可能となり、内燃機関の駆動条件に応じてクランクシャフトの回転位相に対するカムシャフト3の回転位相を遅角方向(矢印S1方向)または進角方向(矢印S2方向)に必要に応じて調整して、内燃機関の出力特性を調整することができる。
【0021】
さて本実施例においては図3に示すように、弁開閉時期制御装置を制御する油圧回路7が設けられている。油圧回路7は、大気につながる油溜め部70と、遅角室42及び進角室43と油溜め部70とをつなぐ通路71(71a〜71e)と、オイルポンプ75と、通路71に設けられソレノイド76x及びバネ76yを有する第1制御弁76と、通路71に設けられソレノイド77x及びバネ77yを有する第2制御弁77と、過剰負圧化抑制手段としての絞り孔78とを有する。絞り孔78は、第1制御弁76と油溜め部70との間に設けられているか、または、第1制御弁76を構成するボディ自体に設けられている。
【0022】
通路71aは進角通路11を経て複数個の進角室43のそれぞれにつながるが、図3の油圧回路では模式化されている。同様に、通路71cは遅角通路10を経て複数個の遅角室42のそれぞれにつながるが、図3の油圧回路では模式化されている。図3においてMは、各遅角室42から排出される油と各進角室43から排出される油との合流域を意味する。この合流域により、遅角室42と油溜め部70とを制御弁77を介してつなぐ通路71dと、進角室43と油溜め部70とを制御弁76を介してつなぐ通路71bとが連通する接続部が構成される。図3に示すように、絞り孔78はこの接続部(合流域M)と油溜め部70とを接続する通路71boに配置されている。
【0023】
第1制御弁76は図略の制御装置により制御され、ポート76a、76b、76c、76dを有し、3位置切替方式であり、第1位置A、第2位置B、第3位置Cに切替可能である。ポート76aは通路71eを経てオイルポンプ75につながる。オイルポンプ75の吸込側75xは油貯め部70につながる。ポート76bは絞り孔78を経て油溜め部70につながる。ポート76dは通路71aを経て各進角室43につながる。第1制御弁76の第1位置Aでは、ポート76a、76cが連通し、ポート76b、76dが連通するため、第2制御弁77のポート77b、77dを経てオイルポンプ75と遅角室42とが連通すると共に、油溜め部70と進角室43とが絞り孔78を経て連通する。第1制御弁76の第2位置Bでは、ポート76a、76cが閉鎖され、ポート76b、76dが閉鎖されるため、遅角室42及び進角室43の双方に対して非連通機能を奏する。第1制御弁76の第3位置Cでは、ポート76a、76dが連通し、ポート76b、76cが連通するため、オイルポンプ75と各進角室43とが連通すると共に、各遅角室42と油溜め部70とが絞り孔78を経て連通する。
【0024】
第2制御弁77は図略の制御装置により制御され、図3に示すように、ポート77a、77b、77dを有し、2位置切替方式であり、第1位置A、第2位置Bに切替可能である。第2制御弁77のポート77aは絞り孔78を経て油溜め部70につながる。第2制御弁77のポート77bは第1制御弁76のポート76cにつながる。第2制御弁77のポート77dは通路71cを介して各遅角室42につながる。第2制御弁77の第1位置Aでは、ポート77b、77dが連通し、ポート77aが閉鎖されるため、第1制御弁76の第1位置Aを経て各遅角室42とオイルポンプ75とを連通する。第2制御弁77の第2位置Bでは、ポート77d、77aが連通するため、各遅角室42と油溜め部70とを通路71d、絞り孔78を経て連通すると共に、ポート77bを閉鎖するため、遅角室42及び進角室43に対してオイルポンプ75を非連通とする。遅角室42、進角室43に装填されている油量を保持する場合には、第1制御弁76を、非連通機能を奏する位置Bに設定する。
【0025】
内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位相を遅角方向(矢印S1方向)に移動させる場合には、進角室43の油を進角通路11から排出すると共に、遅角室42に油を送給して遅角室42の油量を高める。従って図3から理解できるように、第2制御弁77を第1位置A(ポート77b、77dの連通状態)に設定し、第1制御弁76を第1位置A(ポート76a、76cの連通状態、ポート76b、76dの連通状態)に設定する。すると図3から理解できるように、オイルポンプ75からの油は、第1制御弁76の第1位置A、第2制御弁77の第1位置A、通路71cを経て各遅角室42に供給されると共に、各進角室43の油は通路71aを経て第1制御弁76の第1位置A、絞り孔78を経て油溜め部70に戻される。この結果、遅角室42の容積を増加させると共に進角室43の容積を小さくするように、内ロータ1はベーン5と共に遅角方向(矢印S1方向)に向けてハウジング部材20に対して相対回転する。
【0026】
一方、内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位相を進角方向(矢印S2方向)に移動させる場合には、遅角室42の油を排出すると共に進角室43に油を送給し、進角室43の油量を増加する。従って第2制御弁77を第2位置Bに設定し、第1制御弁76を第3位置Cに設定する。するとオイルポンプ75からの油は第1制御弁76の第3位置C(ポート76a、76dの連通状態)、通路71aを経て各進角室43に供給されると共に、各遅角室42の油は通路71c、第2制御弁77の第2位置B(ポート77d、77aの連通状態)、通路71d、絞り孔78を経て油溜め部70に戻される。この結果、進角室43の容積を増加させると共に遅角室42の容積を小さくするように、内ロータ1はベーン5と共に進角方向(矢印S2方向)に向けてハウジング部材20に対して相対回転する。なお、遅角方向は内燃機関の弁の開閉時期が遅くなる方向を意味する。進角方向は内燃機関の弁の開閉時期が早まる方向を意味する。上記のようにして、内燃機関の駆動状態に応じて、内燃機関の弁の開閉時期のタイミングを調整することができ、内燃機関の出力特性を調整することができる。
【0027】
ところで前述したように流体圧室40でベーン5が中間位置にあるときに、内燃機関の良好な始動性が得られるように、内燃機関の弁開閉時期が設定されている。しかしながら内燃機関を停止させるときには前述したように内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位相がどこで停止するのか、即ち、ベーン5が流体圧室40でどの位置で停止するかはかならずしも明らかではない。内燃機関の始動性が得られにくい最遅角側や最進角側にベーン5が位置することもある。
そこで本実施例においては、内燃機関を始動させる際にカムシャフト3に生じる変動トルクにより、内1ロータ及びハウジング部材20の相対回転を発生させ、つまりベーン5を流体圧室40内で移動させ、ベーン5が中間位置となったときにロック部6、6Bを作動させて、内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位相を中間位置にロックし、内燃機関の良好なる始動性を得ることにしている。
【0028】
しかしながら内燃機関を始動をさせる際に、遅角室42及び進角室43に油が残留している場合には、前述したようにその油が抵抗となり、ベーン5の迅速な移動性が得られにくいおそれがある。そこで本実施例においては、内燃機関の始動の際に、ドレイン操作を行い、遅角室42及び進角室43の双方を油貯め部70につなげる。このため本実施例においては内燃機関の始動の際には、図3に示すように、第1制御弁76を第1位置Aにしてポート76b、76dを連通させると共に、第2制御弁77を第2位置Bにしてポート77d、77aを連通させる。これにより各進角室43を通路71a、ポート76d、76b、絞り孔78を経て油溜め部70に連通させると共に、各遅角室42を第2制御弁77のポート77d、77a、通路71d、更に、絞り孔78を経て油溜め部70に連通させる。これにより内燃機関の始動の際には、遅角室42及び進角室43の油は、絞り孔78を経て油溜め部70につながる。これにより遅角室42及び進角室43の油は絞り孔78を経て油溜め部70に排出せんとする。
【0029】
またベーン5を流体圧室40の中間位置に移動させる際には、遅角室42及び進角室43のうち、一方は室容積が増加すると共に、他方は室容積が減少するものである。室容積が増加する側は負圧気味となり、流体圧室40においてベーン5を移動させて中間位置にする操作を妨げる要因となるおそれがある。また負圧気味となった室は油を吸い込む機能を発揮することができる。この点本実施例によれば、油圧回路7に絞り孔78が設けられているため、上記ドレイン操作により遅角室42及び進角室43から排出された油は、通過油量を絞って規制する絞り孔78の手前で油量が確保される。このため遅角室42及び進角室43のうち、室容積が増加して負圧気味となる室に油が供給される。このため遅角室42及び進角室43のうち室容積が増加する側の過剰負圧化が抑制される。従って本実施例においてはベーン5を迅速に移動させることができ、中間位置へのベーン5の移動時間の一層の短縮化を図ることができ、内燃機関を始動させる際の始動時間の一層の短縮化に貢献できる。
【0030】
(第2実施例)
図4は第2実施例を示す。第2実施例は第1実施例と基本的には共通の構成を有し、基本的には共通の作用効果を有する。共通する機能を奏する部位には共通の符号を付する。本実施例においては図4に示すように、弁開閉時期制御装置を制御する油圧回路7Bが設けられている。油圧回路7Bは、油溜め部70と、遅角室42と油溜め部70とを連通可能な通路71(通路71a、71b、71c、71e)と、通路71に設けられたオイルポンプ75と、通路71に設けられソレノイド80x及びバネ80yを有する主制御弁80と、絞り孔78とを有する。絞り孔78は、主制御弁80と油溜め部70との間に設けられているか、または、主制御弁80のボディ自体に設けられている。通路71aは進角室43と油溜め部70とを制御弁80を介してつなぐ通路に相当する。通路71cは遅角室42と油溜め部70とを制御弁80を介してつなぐ通路に相当する。
【0031】
主制御弁80はポート80a、80b、80c、80dを有し、4位置切替方式であり、第1位置A、第2位置B、第3位置C、第4位置Dに切替可能であり、更に第1位置Aに切替えられたときポート80c,80dをつなぐ接続部としての通路80f(接続通路)をもつ。主制御弁80のポート80aはオイルポンプ75につながる。通路71bは、接続部である通路80fと油溜め部70とをつなぐ通路に相当する。この通路71bに絞り孔78が設けられている。
【0032】
オイルポンプ75の吸込側75xは油溜め部70につながる。主制御弁80のポート80bは絞り孔78を経て油溜め部70につながり、ポート80cは通路71cを経て各遅角室42につながり、ポート80dは通路71aを経て各進角室43につながる。図4に示すように、主制御弁80の第1位置Aでは、ポート80aが閉鎖され、ポート80d、80c、80bとが主制御弁80の通路80f(接続部)により互いに連通するため、オイルポンプ75と遅角室42とが非連通となると共に、遅角室42及び進角室43の双方が油溜め部70に絞り孔78を経て連通する。主制御弁80の第2位置Bでは、ポート80a、80cが連通し、ポート80b、80dが連通するため、オイルポンプ75と各遅角室42とが連通すると共に、各進角室43が油溜め部70に油溜め部70と主制御弁80との間に設けられた絞り孔78を経て連通する。主制御弁80の第3位置Cでは、ポート80a、80cが非連通となり、ポート80b、80dが非連通となるため、遅角室42及び進角室43に対して非連通機能を奏する。主制御弁80の第4位置Dでは、ポート80a、80dが連通し、ポート80b、80cが連通するため、オイルポンプ75と各進角室43とが連通すると共に、各遅角室42と油溜め部70とが絞り孔78を経て連通する。
【0033】
本実施例において、遅角室42、進角室43に装填されている油量を保持する場合には、主制御弁80を、非連通機能を奏する位置Cに設定する。
【0034】
本実施例においても、内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位相を遅角方向(矢印S1方向)に移動させる場合には、進角室43の油を排出すると共に、遅角室42に油を送給して遅角室42の油量を増加させる。この場合には図4から理解できるように、主制御弁80を第2位置B(ポート80b、80dの連通状態、ポート80a、80cの連通状態)に設定する。すると、オイルポンプ75からの油は主制御弁80の第2位置B、通路71cを経て各遅角室42に供給されると共に、各進角室43の油は通路71a、主制御弁80の第2位置B、絞り孔78を経て油溜め部70に戻される。この結果、遅角室42の容積を増加させると共に進角室43の容積を小さくするように、内ロータ1はベーン5と共に遅角方向(矢印S1方向)に向けてハウジング部材20に対して相対回転する。
【0035】
一方、内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位相を進角方向(矢印S2方向)に移動させる場合には、遅角室42の油を排出すると共に進角室43に油を送給する。従って、主制御弁80を第4位置Dに設定する。この場合、オイルポンプ75からの油は主制御弁80の第4位置D(ポート80a、80dの連通状態)、通路71aを経て各進角室43に供給されると共に、各遅角室42の油は通路71c、主制御弁80の第4位置D(ポート80c、80bの連通状態)、絞り孔78を経て油溜め部70に戻される。この結果、進角室43の容積を増加させると共に遅角室42の容積を小さくするように、内ロータ1はベーン5と共に進角方向(矢印S2方向)に向けてハウジング部材20に対して相対回転する。上記のようにして内燃機関の駆動条件に応じて内燃機関の弁開閉時期のタイミングを調整することができ、内燃機関の出力特性を調整することができる。
【0036】
ところで本実施例においても、第1実施例と同様に、流体圧室40でベーン5が中間位置にあるときに、内燃機関の良好な始動性が得られるように、内燃機関の弁の弁開閉時期が設定されている。しかしながら前述したように内燃機関を停止させるときには、内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位相がどこで停止するのか、即ち、ベーン5が流体圧室40でどの位置で停止するかはかならずしも明らかではない。内燃機関の良好な始動性が得られにくい最遅角側や最進角側にベーン5が位置することもある。そこで本実施例においては第1実施例と同様に、内燃機関を始動させる際にカムシャフト3に生じる変動トルクにより、内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転を発生させ、つまりベーン5を流体圧室40内で移動させ、ベーン5が中間位置となったときにロック部6、6Bをロック方向に作動させて、内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位相を固定し、内燃機関の良好なる始動性を得ることにしている。
【0037】
しかしながら前記したように内燃機関を始動をさせる際に、遅角室42及び進角室43に油が残留していると、その油が抵抗となり、ベーン5の満足できる迅速移動性が得られにくいおそれがある。そこで本実施例においても内燃機関の始動の際には、図4に示すように、主制御弁80を第1位置Aにしてポート80c、80dをポート80bに連通させることにより、各遅角室42及び各進角室43の双方を絞り孔78を経て油溜め部70につなげる。これにより各遅角室42及び各進角室43の油は絞り孔78を経て油溜め部70に排出せんとする。
【0038】
ベーンを流体圧室40の中間位置に移動させる際には、遅角室42及び進角室43のうち、一方は室容積が増加すると共に、他方は室容積が減少する。室容積が増加する側は負圧気味となり、流体圧室40においてベーン5を移動させて中間位置にする操作を妨げる要因となるおそれがある。負圧気味となった室は、油を吸い込む機能を奏することができる。この点本実施例によれば、油圧回路7Bに絞り孔78が設けられているため、遅角室42及び進角室43から排出された油は、通過油量を絞って規制する絞り孔78の手前で油量が確保される。このため、遅角室42及び進角室43のうち、室容積が増加して負圧気味となる室に油が流入することができる。このため室容積が増加する側の過剰負圧化が抑制される。従って本実施例においては、過剰負圧化の影響を軽減または回避でき、ベーン5の移動を迅速に行うことができ、ベーン5の移動時間の短縮化を一層図ることができ、内燃機関を始動させる際の始動時間の短縮化に一層貢献できる。
【0039】
(第3実施例)
図5は第3実施例を示す。第3実施例は第2実施例と基本的には共通の構成を有し、共通の作用効果を有する。本実施例においては、図5に示すように、主制御弁80Bは、空洞部800をもつボディ810と、ボディ810の空洞部800に移動可能に嵌合されスプール孔851をもつスプール850と、スプール850を矢印W1方向に付勢するコイル状のバネ890(バネ80yに相当)と、スプール850とボディ810との間に介在するようにボディ810の係止部811に係止されたバネ座893と、通電に伴いバネ890の付勢力に抗してスプール850を矢印W2方向に移動させるソレノイド895とを有する。バネ座893は絞り部材として機能するオリフィス部材も兼用している。即ち、バネ座893の貫通孔は油が流れるものであり、本実施例では所定のオリフィス径を有する絞り孔78を構成している。絞り孔78は、主制御弁80Bのボディ810のうち油溜め部70につながるポート80bに配置されている。スプール850に形成されたスプール孔851は、遅角室42と油溜め部70とを制御弁80Bを介してつなぐ通路と、進角室43と油溜め部70とを制御弁80Bを介してつなぐ通路とを接続する接続部としての接続通路として機能する。
【0040】
ソレノイド895に通電されると、スプール850はバネ890に抗して矢印W2方向に移動する。ソレノイド895に通電する電流のデューティ比を変えることにより、スプール850をこれの軸長方向に位置変更できる。制御装置900は、各種センサ(内燃機関の冷却水の水温センサ、内燃機関の油の油温センサ、内燃機関の回転数センサ、車速センサ、スロットル開度センサ、クランク角センサ、カム角センサ等の少なくとも1種)からの信号に基づいて、予め設定した制御パターンに従い、内燃機関の運転状況に応じて、ソレノイド895に通電する電流に関するデューティ比を変える。
【0041】
スプール850は、周方向に沿った環状溝850a、850b、850c、850dを有し、連通孔850x、850yとを有する。連通孔850xはスプール孔851と環状溝850aとを連通する。連通孔850yはスプール孔851と環状溝850dとを連通する。スプール孔851(接続部)は、スプール850が図5に示す位置にあるときに、ポート80bとポート80dとを連通させる。ボディ810は、オイルポンプ75につながるポート80aと、油溜め部70につながるポート80bと、遅角室42につながるポート80cと、進角室43につながるポート80dとをもつ。遅角室42から排出された油は、図5に矢印T1に示すように、ポート80c、環状溝850d、連通孔850yを経て、更にスプール850のスプール孔851、絞り孔78を経て、油溜め部70に流れる。進角室43から排出された油は、図5に矢印T2に示すように、ポート80d、環状溝850a、連通孔850xを経て、更にスプール850のスプール孔851、絞り孔78を経て、油溜め部70に流れる。図5に示すように、絞り孔78は、接続部としてのスプール孔851と油溜め部70とをつなぐ通路に設けられている。遅角室42から排出された油と、進角室43から排出された油とが合流する領域に絞り孔78が設けられているため、遅角室42及び進角室43のうちの室容積が増加する側に流入させるための必要油量をスプール孔851の内部に確保し易い。また本実施例ではバネ890を支持するバネ座893の貫通孔は油を通過させるものであるが、所定のオリフィス径をもつ絞り孔78を形成しているため、絞りのための別部品を必要とせず、部品点数の増加を抑え得る利点が得られる。
【0042】
(参考例1)
図6は参考例1を示す。本例は図4に示す第2実施例と基本的には共通の構成を有し、共通の作用効果を有する。共通する機能を奏する部位には共通の符号を付する。本例においては図6に示すように、弁開閉時期制御装置を制御する油圧回路7Eが設けられている。油圧回路7Eは、油溜め部70と、遅角室42と油溜め部70とを連通可能な通路71(通路71a、71b、71c、71e)と、通路71に設けられたオイルポンプ75と、通路71に設けられたソレノイド80x及びバネ80yを有する主制御弁80Eと、絞り孔78とを有する。絞り孔78は、主制御弁80Eと油溜め部70との間に設けられているか、主制御弁80Eのボディ自体に設けられている。主制御弁80Eはポート80a、80b、80c、80dを有し、4位置切替方式であり、第1位置A、第2位置B、第3位置C、第4位置Dに切替可能である。主制御弁80Eのポート80aはオイルポンプ75につながり、ポート80bは絞り孔78を経て油溜め部70につながり、ポート80cは各遅角室42につながり、ポート80dは各進角室43につながる。主制御弁80Eの第1位置Aでは、ポート80a、80bが閉鎖されるため、オイルポンプ75と遅角室42及び進角室43とが非連通となる。一方で、主制御弁80Eの第1位置Aでは通路80fを介してポート80cとポート80dとが連通し、ひいては遅角室42と進角室43とが連通する。この結果、図6に示すように、主制御弁80Eの第1位置Aでは、通路80fは、遅角室42につながる通路71cと進角室43につながる通路71aとを接続する接続部(接続通路)として機能する。主制御弁80Eの第2位置Bでは、ポート80a、80cが連通し、ポート80b、80dが連通するため、遅角室42とオイルポンプ75とが連通すると共に、進角室43と油溜め部70とが絞り孔78を経て連通する。主制御弁80Eの第3位置Cでは、ポート80a、80b、80c、80dが閉鎖されるため、遅角室42及び進角室43に対して非連通機能を奏する。主制御弁80Eの第4位置Dでは、ポート80a、80dが連通し、ポート80b、80cが連通するため、オイルポンプ75と各進角室43とが連通すると共に、各遅角室42と油溜め部70とが絞り孔78を経て連通する。
【0043】
本例においても、遅角室42、進角室43に装填されている油量を保持する場合には、主制御弁80Eを位置Cに設定する。内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位相を遅角方向(矢印S1方向)に移動させる場合には、進角室43の油を排出すると共に、遅角室42に油を送給する。従って図6から理解できるように、主制御弁80Eを第2位置B(ポート80b、80dの連通状態、ポート80a、80cの連通状態)に設定する。するとオイルポンプ75からの油は、主制御弁80Eの第2位置Bを経て各遅角室42に供給されると共に、各進角室43の油は通路71aを経て主制御弁80Eの第2位置B、絞り孔78を経て油溜め部70に戻される。この結果、遅角室42の容積を増加させると共に進角室43の容積を小さくするように、内ロータ1はベーン5と共に遅角方向(矢印S1方向)に向けてハウジング部材20に対して相対回転する。
【0044】
一方、内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位相を進角方向(矢印S2方向)に移動させる場合には、遅角室42の油を排出すると共に進角室43に油を送給する。従って主制御弁80Eを第4位置Dに設定する。するとオイルポンプ75からの油は主制御弁80Eの第4位置D(ポート80a、80dの連通状態)、通路71aを経て、各進角室43に供給されると共に、各遅角室42の油は通路71c、主制御弁80の第4位置D(ポート80c、80bの連通状態)、絞り孔78を経て油溜め部70に戻される。この結果、進角室43の容積を増加させると共に遅角室42の容積を小さくするように、内ロータ1はベーン5と共に進角方向(矢印S2方向)に向けてハウジング部材20に対して相対回転する。上記のように内燃機関の駆動条件に応じて内燃機関の弁開閉時期のタイミングを調整することができ、内燃機関の出力特性を調整することができる。
【0045】
ところで本例においても第2実施例と同様に、流体圧室40でベーン5が中間位置にあるときに、内燃機関の良好な始動性が得られるように、内燃機関の弁開閉時期が設定されている。そこで本例においては第2実施例と同様に、内燃機関を始動させる際にカムシャフト3に生じる変動トルクにより、内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転を発生させ、つまりベーン5を流体圧室40内で移動させ、ベーン5が中間位置となったときにロック部6、6Bを作動させて、内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位相を固定し、内燃機関の良好なる始動性を得ることにしている。しかしベーン5を移動させる際に遅角室42及び進角室43に油が残留している場合には、その残留している油が抵抗となり、ベーン5の満足できる迅速移動性が得られにくいおそれがある。またベーンを流体圧室40の中間位置に移動させる際に、遅角室42及び進角室43のうち、一方は室容積が増加すると共に、他方は室容積が減少するものであり、室容積が増加する側は負圧気味となり、流体圧室40においてベーン5を移動させて中間位置にする操作を妨げる要因となるおそれがある。負圧気味となった室は油を吸い込む機能を奏することができる。この点本例によれば、内燃機関を始動させるときに主制御弁80Eを第1位置Aにして通路80fを介してポート80c、80dを互いに連通させることにより、遅角室42及び進角室43の双方を互いに連通させる。このため遅角室42及び進角室43のうち室容積が小さくなる側から排出された油は、室容積が大きくなる側に流入することができる。このため遅角室42及び進角室43のうち、室容積が増加する側の負圧化が抑制され、ベーン5の移動を迅速に行うことができ、ベーン5の移動時間の一層の短縮化を図ることができ、内燃機関を始動させる際の始動時間の一層の短縮化に貢献できる。なお、図6に示す参考例においては絞り孔78を廃止することもできる。
【0046】
(その他)
上記した実施例ではベーン5の数は4個に設定されているが、これに限られるものではなく、複数個であれば良い。ハウジング部材20がクランクシャフトにより回転し、内ロータ1はカムシャフト3に設けられている実施例に適用しているが、これに限らず、内ロータ1がクランクシャフトにより回転し、ハウジング部材20がカムシャフト3に設けられている場合でも良い。ベーン5が内ロータ1と一体的に形成されている場合にも適用できる。ロック部6,6Bのバネ61、61Bはねじりコイルバネで形成されているが、他のバネでも良い。図5ではバネ890はコイル上であるが、これに限定されるものではなく、公知のバネを採用できる。
【0047】
本発明は吸気側の弁開閉時期制御装置のみに適用しても良く、あるいは、排気側の弁開閉時期制御装置のみに適用しても良い。ベーン中間位置保持機構として単一のロック部を採用しても良いし、複数のロック部を採用しても良い。第1実施例では制御弁76、77が設けられ、第2実施例では主制御弁80が設けられているが、制御弁の数はこれに限られるものではない。各実施例では遅角室42及び進角室43のうち室容積が増加する側の負圧化抑制は、内燃機関を始動させる要請が生じたときに行うが、これに限らず、内燃機関を停止させる要請が生じたときでも良い。あるいは、内燃機関を停止させる要請が生じたとき、内燃機関を始動させる要請が生じたときの双方において行っても良い。図5に示す例では、絞り孔78は制御弁のボディ810に配置されているが、これに限らず、スプール850に配置しても良く、あるいは、制御弁の外部に配置しても良い。またバネ座893、絞り孔78は、ボディ810に一体的に構成されていても良い。この場合、上記した負圧化抑制効果が得られると共に、部品点数、組み付け工数が低減する。その他、本発明は上記し且つ図面に示した実施例のみに限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更して実施できるものである。実施の形態、実施例に記載の語句は、一部であっても各請求項に記載できるものである。
【0048】
(付記)上記した記載から次の技術的思想を把握できる。
・請求項1において、絞り孔は制御弁のハウジングに内蔵されていることを特徴とする弁開閉時期制御装置。絞り孔の組み付けに有利である。
・請求項1において、制御弁はスプールを付勢するバネを支持するバネ座をもち、バネ座は絞り孔を構成していることを特徴とする弁開閉時期制御装置。部品点数の低減に有利である。
・請求項1において、絞り孔は制御弁と油溜め部との間に設けられていることを特徴とする弁開閉時期制御装置。
・請求項1において、絞り孔は、制御弁のボディに配置されているバネと油溜め部との間に設けられていることを特徴とする弁開閉時期制御装置。
・請求項1において、絞り孔は、遅角室から排出された油と進角室から排出された油とが合流する領域に設けられていることを特徴とする弁開閉時期制御装置。絞り孔の数を単一で済ませ得る。
・請求項1において、絞り孔は、制御弁のボディのうちスプールを移動可能に保持する空洞内に保持されていることを特徴とする弁開閉時期制御装置。絞り孔の組み付けに有利である。
・請求項1において、絞り孔は、制御弁のボディのうちスプールを移動可能に保持する空洞の終端部に保持されていることを特徴とする弁開閉時期制御装置。絞り孔の組み付けに有利である。
・各請求項において、油圧回路は進角室及び遅角室を油溜め部につなぐ機能を有することを特徴とする弁開閉時期制御装置。
・請求項1において、絞り孔は、制御弁のボディのうち油溜め部につながるポートに配置されていることを特徴とする弁開閉時期制御装置。
・請求項1において、流体圧室は回転部材及び回転伝達部材の相対回転方向に沿って複数個設けられており、制御弁は遅角室及び進角室を形成する複数個の流体室に共通して設けられていることを特徴とする弁開閉時期制御装置。
・請求項1において、制御弁は、遅角室に連通する通路と進角室に連通する通路とを接続する接続通路等の接続部を有することを特徴とする弁開閉時期制御装置。
・付記項1 内燃機関のクランクシャフトまたはカムシャフトのうちの一方と回転する回転部材と、内燃機関のクランクシャフトまたはカムシャフトのうちの他方と回転し前記回転部材に相対回転可能に組み付けられる回転伝達部材と、前記回転部材と前記回転伝達部材とにより形成された流体圧室と、前記流体圧室に配置され、前記回転部材及び前記回転伝達部材の相対回転位相を前記相対回転方向のうち遅角方向に移動させる遅角室と、前記回転部材及び前記回転伝達部材の相対回転位相を前記相対回転方向のうち進角方向に移動させる進角室とに前記流体圧室を仕切るベーンと、前記流体圧室において前記ベーンが最遅角位置と最進角位置との間の中間位置となるように、前記回転部材及び前記回転伝達部材の相対回転位相を中間位置に保持するベーン中間位置保持機構と、前記流体圧室の前記遅角室及び前記進角室に対して油を供給可能及び排出可能な油圧回路とを具備してなる弁開閉時期制御装置において、前記油圧回路は、前記遅角室及び前記進角室を互いにつなぐことにより、前記遅角室及び前記進角室のうち前記ベーンの移動に伴って室容積が減少する側から、室容積が増加する側に油を供給することにより、室容積が増加する側の過剰負圧化を抑制する切替位置を備えている制御弁を具備していることを特徴とする弁開閉時期制御装置。この弁開閉時期制御装置によれば、弁開閉時期制御装置の回転部材と回転伝達部材との相対回転変位を中間位置保持機構によって中間位置で保持する必要が生じたとき(例えば内燃機関の始動時、内燃機関の停止時、油の給排制御の異常が発生した時のうちの少なくとも一方等)、油圧回路の制御弁は、遅角室及び進角室を互いにつなぐ切替位置に設定される。これにより遅角室及び進角室のうちベーンの移動に伴って室容積が減少する側から、室容積が増加する側に油が供給される。したがって室容積が増加する側の過剰負圧化が抑制される。
【0049】
【発明の効果】
本発明に係る弁開閉時期制御装置によれば、遅角室及び進角室のうち室容積が増加する側の負圧化が抑制される。このためベーンを流体圧室において中間位置とする必要時間の一層の短縮化に有利であり、内燃機関の始動性の一層の向上を図るのに有利であるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】カムシャフトの軸長方向に沿った弁開閉時期制御装置の断面図である。
【図2】ベーンが中間位置にあるときの弁開閉時期制御装置の断面を示し、図1のII−II線に沿った断面図である。
【図3】弁開閉時期制御装置と共に示す油圧回路の回路図である。
【図4】第2実施例に係り、弁開閉時期制御装置と共に示す油圧回路の回路図である。
【図5】第3実施例に係り、弁開閉時期制御装置と共に示す油圧回路の回路図である。
【図6】参考例1に係り、弁開閉時期制御装置と共に示す油圧回路の回路図である。
【符号の説明】
図中、1は内ロータ(回転部材)、2は回転伝達部材、20はハウジング部材、3はカムシャフト、4は突部、40は流体圧室、42は遅角室、43は進角室、5はベーン、6はロック部、6B(ベーン中間位置保持機構)、7は油圧回路、70は油溜め部、75はオイルポンプ、76は第1制御弁(制御弁)、77は第2制御弁(制御弁)、78は絞り孔(過剰負圧化抑制手段)、80Eは主制御弁(制御弁)を示す。
Claims (2)
- 内燃機関のクランクシャフトまたはカムシャフトのうちの一方と回転する回転部材と、
内燃機関のクランクシャフトまたはカムシャフトのうちの他方と回転し前記回転部材に相対回転可能に組み付けられる回転伝達部材と、
前記回転部材と前記回転伝達部材とにより形成された流体圧室と、
前記流体圧室に配置され、前記回転部材及び前記回転伝達部材の相対回転位相を前記相対回転方向のうち遅角方向に移動させる遅角室と、前記回転部材及び前記回転伝達部材の相対回転位相を前記相対回転方向のうち進角方向に移動させる進角室とに前記流体圧室を仕切るベーンと、
前記流体圧室において前記ベーンが最遅角位置と最進角位置との間の中間位置となるように、前記回転部材及び前記回転伝達部材の相対回転位相を中間位置に保持するベーン中間位置保持機構と、
前記流体圧室の前記遅角室及び前記進角室に対して油を供給可能及び排出可能な油圧回路とを具備してなる弁開閉時期制御装置において、
前記油圧回路は、
前記遅角室及び前記進角室を油貯め部につなぐ切替位置に切り替え可能な制御弁と、
前記制御弁が前記切替位置に切り替えられたとき、前記遅角室及び前記進角室のうち前記ベーンの移動に伴って室容積が増加する側に油を供給するか、または、前記遅角室及び前記進角室のうち室容積が増加する側の油排出量を低減させることにより、室容積が増加する側の過剰負圧化を抑制する過剰負圧化抑制手段とを具備しており、
前記油圧回路は、前記遅角室と油溜め部とを前記制御弁を介してつなぐ通路と、前記進角室と前記油溜め部とを前記制御弁を介してつなぐ通路と、該2つの通路をつなぐ接続部と、該接続部と前記油溜め部とをつなぐ通路とを備え、前記過剰負圧化抑制手段は、該接続部と前記油溜め部とをつなぐ通路に設けられた絞り孔で構成されていることを特徴とする弁開閉時期制御装置。 - 請求項1において、前記制御弁は、空洞を有するボディと、前記空洞に移動可能に設けられたスプールと、前記スプールを一方向に付勢するバネと、通電に伴い前記バネの付勢力に抗して前記スプールを移動させるソレノイドと、前記バネを保持すると共に油を通過させる貫通孔をもつバネ座とを有し、
前記接続部は前記スプールに形成され、前記絞り孔は前記バネ座の貫通孔で構成されていることを特徴とする弁開閉時期制御装置。
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