JP2002250207A - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

弁開閉時期制御装置

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JP2002250207A JP2001045527A JP2001045527A JP2002250207A JP 2002250207 A JP2002250207 A JP 2002250207A JP 2001045527 A JP2001045527 A JP 2001045527A JP 2001045527 A JP2001045527 A JP 2001045527A JP 2002250207 A JP2002250207 A JP 2002250207A
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retard
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和彦 前田
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    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
    • F01L1/344Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
    • F01L2001/34423Details relating to the hydraulic feeding circuit
    • F01L2001/34426Oil control valves

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Abstract

(57)【要約】 【課題】遅角室及び進角室のうち、室容積が増大する側
における負圧化を抑制するのに有利な弁開閉時期制御装
置を提供する。 【解決手段】弁開閉時期制御装置は、回転部材1と回転
伝達部材2と流体圧室40と流体圧室40を遅角室42
と進角室43とに仕切るベーン5とを有する。油圧回路
7は、回転部材1と回転伝達部材2との相対回転位相を
中間位置にて保持する必要が生じたとき(例えば内燃機
関の始動時、停止時、油の給排制御の異常が発生したと
き等)、遅角室42及び進角室43を油貯め部70につ
なぐ切替位置に切り替え可能な制御弁7と、制御弁7が
前記切替位置に切り替えられたとき、遅角室42及び進
角室43のうちべーン5の移動に伴って室容積が増加す
る側に油を供給することにより、室容積が増加する側の
過剰負圧化を抑制する過剰負圧化抑制手段78とを具備
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両等に搭載される
内燃機関の弁の開閉時期のタイミングを調整する弁開閉
時期制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の駆動条件に応じて内燃
機関の弁の開閉時期のタイミングを調整する弁開閉時期
制御装置が提供されている。この弁開閉時期制御装置と
して、内燃機関に組み付けられ内燃機関の弁開閉用の軸
部材と一体的に組み付けられた回転部材と、回転部材に
相対回転可能に嵌合する回転伝達部材と、回転部材と回
転伝達部材とにより形成された流体圧室と、流体圧室に
配置されたベーンとを備えているものがある。ベーン
は、回転部材及び回転伝達部材の相対回転位相を相対回
転方向のうち遅角方向に相対回転させる遅角室と、相対
回転方向のうち進角方向に相対回転させる進角室とに、
流体圧室を仕切る。この弁開閉時期制御装置として、流
体圧室においてベーンが最遅角位置と最進角位置との間
の中間位置となるように、回転部材と回転伝達部材との
相対回転位相を中間位置に保持するベーン中間位置保持
機構と、流体圧室の遅角室及び進角室に対して油を供給
可能及び排出可能な油圧回路とを具備しており、流体圧
室においてベーンが中間位置のときに内燃機関の始動性
が高められているものが知られており、例えば特開平1
1−223112号公報に開示されている。
【0003】この弁開閉時期制御装置によれば、流体圧
室においてベーンが中間位置のときに、内燃機関の良好
な始動性が得られるように、内燃機関の弁の開閉時期が
設定されている。ベーンが中間位置ではなく最遅角側ま
た最進角側に存在しているときには、ベーンが中間位置
に存在するときよりも、内燃機関の円滑な始動性が損な
われるおそれがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した公
報に係る弁開閉時期制御装置においては、内燃機関を停
止させたときには、ベーンが流体圧室内においてどの位
置で停止するかは、必ずしも特定できない。このため、
内燃機関の始動の際に始動性を高めるためには、ベーン
を流体圧室において中間位置に移動させることが好まし
い。このようにベーンを流体圧室の中間位置に移動させ
るときに、遅角室及び進角室に油が残留している場合に
は、その残留している油は上記ベーンの移動に対して抵
抗となり易い。そこで、内燃機関を始動させるときに
は、制御弁の操作により遅角室及び進角室の双方を油貯
め部につなぎ、これにより遅角室及び進角室の双方の油
を油貯め部に排出する切替位置をもつ制御弁を備えた弁
開閉時期制御装置が本出願人により近年開発されている
(本出願時に未公知)。
【0005】この弁開閉時期制御装置によれば、内燃機
関の始動のときにドレイン操作を行い、遅角室及び進角
室の双方の油をいったん油貯め部につないで排出するた
め、上記抵抗が軽減または解消される。この弁開閉時期
制御装置によれば、遅角室及び進角室の双方を油貯め部
につないで排出した状態で、内燃機関の始動時のカムシ
ャフトに生じるトルク変動に基づいて回転部材及び回転
伝達部材を相対回転させ、これにより回転部材及び回転
伝達部材の相対回転位相を中間位置まで移動させる。即
ち、ベーンを流体圧室において中間位置まで移動させ
る。そしてベーンを流体圧室の中間位置にベーン中間位
置保持機構により機械的に保持することにしている。こ
のようにすれば、ベーンが流体圧室の中間位置に保持さ
れるため、内燃機関の円滑な始動性が確保される。
【0006】しかしながら上記した公報に係る開発技術
によれば、ベーンが流体圧室の中間位置に移動する際に
は、遅角室及び進角室のうち、一方は室容積が増加する
と共に、他方は室容積が減少する。室容積が増加する側
は負圧気味となり、流体圧室においてベーンを中間位置
にまで迅速に移動させる操作を妨げる要因となるおそれ
がある。この場合、ベーンを流体圧室において中間位置
に移動させる移動時間の一層の短縮化には、限界があ
る。換言すれば、内燃機関を始動させる必要時間の一層
の短縮化には、限界がある。
【0007】本発明は上記した実情に鑑みてなされたも
のであり、遅角室及び進角室のうち、室容積が増大する
側における負圧化を抑制するのに有利であり、これによ
りベーンを流体圧室において中間位置とする必要時間の
一層の短縮化に有利であり、内燃機関の始動性の一層の
向上を図るのに有利であるといった効果を奏する弁開閉
時期制御装置を提供することを解決すべき共通の課題と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1)第1発明の弁開閉
時期制御装置は、内燃機関のクランクシャフトまたはカ
ムシャフトのうちの一方と回転する回転部材と、内燃機
関のクランクシャフトまたはカムシャフトのうちの他方
と回転し回転部材に相対回転可能に組み付けられる回転
伝達部材と、回転部材と回転伝達部材とにより形成され
た流体圧室と、流体圧室に配置され、回転部材及び回転
伝達部材の相対回転位相を前記相対回転方向のうち遅角
方向に移動させる遅角室と、回転部材及び回転伝達部材
の相対回転位相を相対回転方向のうち進角方向に移動さ
せる進角室とに流体圧室を仕切るベーンと、流体圧室に
おいてベーンが最遅角位置と最進角位置との間の中間位
置となるように、回転部材及び回転伝達部材の相対回転
位相を中間位置に保持するベーン中間位置保持機構と、
流体圧室の遅角室及び進角室に対して油を供給可能及び
排出可能な油圧回路とを具備してなる弁開閉時期制御装
置において、油圧回路は、遅角室及び進角室を油貯め部
につなぐ切替位置に切り替え可能な制御弁と、制御弁が
切替位置に切り替えられたとき、遅角室及び進角室のう
ちべーンの移動に伴って室容積が増加する側に油を供給
するか、または、遅角室及び進角室のうち室容積が増加
する側の油排出量を低減させることにより、室容積が増
加する側の過剰負圧化を抑制する過剰負圧化抑制手段と
を具備していることを特徴とするものである。
【0009】第1発明の弁開閉時期制御装置によれば、
弁開閉時期制御装置の回転部材と回転伝達部材との相対
回転変位を中間位置保持機構によって中間位置で保持す
る必要が生じたとき(例えば内燃機関の始動時、内燃機
関の停止時、油の給排制御の異常が発生した時のうちの
少なくとも一方等)、油圧回路の制御弁は、遅角室及び
進角室を油貯め部につなぐ切替位置に切り替えられる。
更に、制御弁が前記切替位置に切り替えられたとき、過
剰負圧化抑制手段は、遅角室及び進角室のうちべーンの
移動に伴って室容積が増加する側に油を供給するか、ま
たは、遅角室及び進角室のうち室容積が増加する側の油
排出量を低減させる。これにより室容積が増加する側の
室の過剰負圧化が抑制される。
【0010】(2)第2発明の弁開閉時期制御装置は、
内燃機関のクランクシャフトまたはカムシャフトのうち
の一方と回転する回転部材と、内燃機関のクランクシャ
フトまたはカムシャフトのうちの一方と回転し回転部材
に相対回転可能に組み付けられる回転伝達部材と、回転
部材と前記回転伝達部材とにより形成された流体圧室
と、流体圧室に配置され、回転部材及び回転伝達部材の
相対回転位相を相対回転方向のうち遅角方向に移動させ
る遅角室と、回転部材及び回転伝達部材の相対回転位相
を相対回転方向のうち進角方向に移動させる進角室とに
流体圧室を仕切るベーンと、流体圧室において前記ベー
ンが最遅角位置と最進角位置との間の中間位置となるよ
うに、回転部材及び回転伝達部材の相対回転位相を中間
位置に保持するベーン中間位置保持機構と、流体圧室の
遅角室及び進角室に対して油を供給可能及び排出可能な
油圧回路とを具備してなる弁開閉時期制御装置におい
て、油圧回路は、遅角室及び進角室を互いにつなぐこと
により、遅角室及び進角室のうちべーンの移動に伴って
室容積が減少する側から、室容積が増加する側に油を供
給することにより、室容積が増加する側の過剰負圧化を
抑制する切替位置を備えている制御弁を具備しているこ
とを特徴とするものである。
【0011】第2発明の弁開閉時期制御装置によれば、
弁開閉時期制御装置の回転部材と回転伝達部材との相対
回転変位を中間位置保持機構によって中間位置で保持す
る必要が生じたとき(例えば内燃機関の始動時、内燃機
関の停止時、油の給排制御の異常が発生した時のうちの
少なくとも一方等)、油圧回路の制御弁は、遅角室及び
進角室を互いにつなぐ切替位置に設定される。これによ
り遅角室及び進角室のうちべーンの移動に伴って室容積
が減少する側から、室容積が増加する側に油が供給され
る。したがって室容積が増加する側の過剰負圧化が抑制
される。
【0012】
【発明の実施の形態】次の実施形態を採用することがで
きる。 ・油圧回路は、遅角室と油溜め部とを制御弁を介してつ
なぐ通路と、進角室と油溜め部とを制御弁を介してつな
ぐ通路と、該2つの通路をつなぐ接続通路等の接続部
と、接続部と油溜め部とをつなぐ通路とを備えている形
態を採用できる。この場合、過剰負圧化抑制手段は、接
続部と油溜め部とをつなぐ通路に設けられた絞り孔で構
成されている形態を採用できる。 ・油圧回路は、(1)遅角室及び進角室の双方と油溜め
部とをつなぐ通路と、(2)通路に設けられ、弁開閉時
期制御装置の回転部材と回転伝達部材との相対回転変位
を中間位置にて保持する必要があるとき(例えば内燃機
関の始動時、内燃機関の停止時、油の給排制御の異常が
発生した時の少なくとも一方等)、遅角室及び進角室を
油溜め部に連通させる切替位置に切替可能な制御弁と、
(3)通路または制御弁に設けられた絞り孔とを具備す
る形態を採用できる。この場合、絞り孔は、遅角室及び
進角室から排出された油を絞り、遅角室及び進角室のう
ち室容積が増加する側の室に油を供給する機能、また
は、遅角室及び進角室のうち室容積が増加する側の油排
出量を低減させる機能を有する形態を採用できる。これ
により室容積が増加する側の室の過剰負圧化が抑制され
る。従って絞り孔は過剰負圧化抑制手段として機能でき
る。 ・制御弁は、空洞を有するボディと、空洞に移動可能に
設けられたスプールと、スプールを一方向に付勢するバ
ネと、通電に伴いバネの付勢力に抗してスプールを移動
させるソレノイドと、バネを保持すると共に油を通過さ
せる貫通孔をもつバネ座とを有し、接続部はスプールに
通路状に形成され、絞り孔はバネ座の貫通孔で構成され
ている形態を採用できる。この場合、絞り孔はバネ座の
貫通孔で構成されるため、絞り孔を設けつつも部品点数
の増加の防止、組付工数の増加の防止を図り得る利点が
得られる。 ・絞り孔は、絞り孔をもつ絞り部材を油圧回路に搭載し
ても良いし、油圧回路の要素である物体間の隙間で構成
しても良い。
【0013】
【実施例】(第1実施例)以下、本発明を具体化した第
1実施例を図1〜図3に基づいて説明する。本実施例
は、車両等に搭載される内燃機関の弁開閉時期制御装置
に適用した場合である。図1は内燃機関の弁を開放させ
るカムを有するカムシャフト3の軸長方向に沿った弁開
閉時期制御装置の断面図を示す。図2はカムシャフト3
の軸直角方向に沿った弁開閉時期制御装置の断面図を示
す。図2は図面の複雑化回避のためハッチングを略して
いる。
【0014】本実施例に係る弁開閉時期制御装置は、図
1に示すように、内燃機関に組み付けられ内燃機関の弁
開閉時期制御装置の回転部材として機能する内ロータ1
と、内ロータ1に相対回転可能に嵌合する回転伝達部材
2とを備えている。内ロータ1は、内燃機関のシリンダ
ブロック34に回転可能に保持されたカムシャフト3の
先端部に固定ボルト30により固定されており、カムシ
ャフト3と一体回転する。図2に示すように、内ロータ
1はカムシャフト3とともに回転し、カムシャフト3の
軸長方向に沿ったシャフト遅角通路31に連通する遅角
通路10と、カムシャフト3の軸長方向に沿ったシャフ
ト進角通路32に連通する進角通路11とを有する。
【0015】回転伝達部材2はクランクシャフトととも
に回転するものであり、図1に示すように、内ロータ1
の外側に設けられたハウジング部材20と、ハウジング
部材20のボルト挿通孔20pに挿通された取付ボルト
21によりハウジング部材20の片面側に取り付けられ
た第1プレートとしてのフロントプレート22と、取付
ボルト21によりハウジング部材20の他の片面側に取
り付けられた第2プレートとしてのリヤプレート23と
を有する。リヤプレート23はタイミングスプロケット
23aをもつ。タイミングスプロケット23aと内燃機
関のクランクシャフトのギヤとの間には、タイミングチ
ェーンまたはタイミングベルト等の伝達部材24が架設
されている。内燃機関のクランクシャフトが駆動する
と、タイミングチェーンまたはタイミングベルト等の伝
達部材24を経て、タイミングスプロケット23a、リ
ヤプレート23、ハウジング部材20、内ロータ1が回
転し、ひいては内ロータ1と一体のカムシャフト3が回
転し、カムシャフト3のカムが内燃機関の弁を開閉させ
る。
【0016】図2に示すように、回転伝達部材2の主要
素であるハウジング部材20には、径内方向に突出する
シューとして機能する厚肉の突部4が複数個設けられて
いる。相対回転方向において突部4は、互いに背向する
位置に端面44s、44rを有する。隣設する突部4間
には、相対回転方向(矢印S1、S2方向)に沿って並
設された複数個(実施例では4個)の流体圧室40が形
成されている。複数個の流体圧室40は内ロータ1とハ
ウジング部材20とで形成されている。
【0017】内ロータ1の外周部には、各流体圧室40
に対面するようにベーン溝41が所定の間隔を隔てて放
射状に複数個(実施例では4個)形成されている。各ベ
ーン溝41には、仕切部材として機能するベーン5が放
射方向に沿って各それぞれ摺動可能に挿入されている。
ベーン5の数は流体圧室40と同数である。図2に示す
ように、べーン5は、各流体圧室40をハウジング部材
20及び内ロータ1の相対回転方向(矢印S1、S2方
向)において遅角室42と進角室43とに仕切る。流体
圧室40の進角室43は内ロータ1の進角通路11に連
通する。流体圧室40の遅角室42は内ロータ1の遅角
通路10に連通する。
【0018】図2に示すように、内ロータ1の外周部の
溝14aの端には遅角方向ストッパ14が形成されてい
る。遅角方向ストッパ14は、ハウジング部材20に対
して内ロータ1が遅角方向(矢印S1方向)へそれ以上
移動することを阻止する。内ロータ1の外周部の溝16
aの端には進角方向ストッパ16が形成されている。進
角方向ストッパ16は、ハウジング部材20に対して内
ロータ1が進角方向(矢印S2方向)へそれ以上移動す
ることを阻止する。内ロータ1に形成されている複数の
遅角通路10のうち1個が遅角リリース通路17を構成
する。内ロータ1に形成されている複数の進角通路11
のうち1個が進角リリース通路18を構成する。
【0019】図2に示すようにハウジング部材20の突
部4には、ベーン5を流体圧室40の中間位置にメカニ
カルに保持するベーン中間位置保持機構として機能する
遅角用のロック部6、進角用のロック部6Bが取り付け
られている。遅角用のロック部6は、ピン形状のロック
体60と、ロック体60をロック方向である径内方向
(矢印K1方向)に付勢する付勢力をもつねじりコイル
バネで形成されたバネ61とを有する。進角用のロック
部6Bは、遅角用のロック部6と同様に、ピン形状のロ
ック体60Bと、ロック体60Bをロック方向である径
内方向(矢印K1方向)に付勢する付勢力をもつねじり
コイルバネで形成されたバネ61Bとを有する。
【0020】遅角リリース通路17、進角リリース通路
18の油圧が解除されているとき、内ロータ1及びハウ
ジング部材20の相対回転位相が所定の位相(即ち、流
体圧室40におけるベーン5の中間位置)になると、バ
ネ61の付勢力により遅角用のロック部6のロック体6
0はロック方向である矢印K1方向に移動し、内ロータ
1の遅角方向ストッパ14にロック体60の先端部が係
止すると共に、バネ61Bの付勢力により進角用のロッ
ク部6Bのロック体60Bがロック方向である矢印K1
方向に移動し、内ロータ1の進角方向ストッパ16に進
角用のロック部6Bのロック体60Bの先端部が係止す
ることにより、内ロータ1及びハウジング部材20の相
対回転位相をロックすることができる。このように内ロ
ータ1及びハウジング部材20の相対回転位相がロック
されると、内ロータ1及びハウジング部材20の相対回
転位相は保持され、内ロータ1及びハウジング部材20
は一体回転するようになる。本実施例においては上記の
ようにベーン5が流体圧室40において中間位置となる
ときに、内燃機関の円滑な始動性が得られるように、内
燃機関の弁の開閉時期が設定されている。
【0021】内燃機関の駆動条件に応じて内ロータ1及
びハウジング部材20の相対回転位相を変化させる場合
には、遅角用のロック部6及び進角用のロック部6Bの
一方及び双方を解除する。遅角用のロック部6のロック
作用を解除する場合には、遅角リリース通路17に供給
された油の油圧により遅角用のロック部6のロック体6
0の先端部の加圧面60mを加圧し、ロック体60を径
外方向つまり矢印K2方向に移動させてリリースする。
遅角用のロック部6のロック作用が解除されたときに
は、内ロータ1は遅角方向(矢印S1方向)にベーン5
と共に移動することができる。
【0022】また進角用のロック部6Bのロック作用を
解除する場合には、進角リリース通路18に供給された
油の油圧により進角用のロック部6Bのロック体60B
の先端部の加圧面60mを加圧し、ロック体60Bを径
外方向つまり矢印K2方向に移動させてリリースする。
このように進角用のロック部6Bのロックが解除された
ときには、内ロータ1は進角方向(矢印S2方向)にベ
ーン5と共に移動することができる。遅角用のロック部
6、進角用のロック部6Bの双方のロックが解除された
ときには、ベーン5は遅角方向へも進角方向へも移動で
き、ベーン5を有する内ロータ1の相対回転量は増加す
る。このようにロック部6、6Bがロック解除されてい
るとき、内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転
は可能となり、内燃機関の駆動条件に応じてクランクシ
ャフトの回転位相に対するカムシャフト3の回転位相を
遅角方向(矢印S1方向)または進角方向(矢印S2方
向)に必要に応じて調整して、内燃機関の出力特性を調
整することができる。
【0023】さて本実施例においては図3に示すよう
に、弁開閉時期制御装置を制御する油圧回路7が設けら
れている。油圧回路7は、大気につながる油溜め部70
と、遅角室42及び進角室43と油溜め部70とをつな
ぐ通路71(71a〜71e)と、オイルポンプ75
と、通路71に設けられソレノイド76x及びバネ76
yを有する第1制御弁76と、通路71に設けられソレ
ノイド77x及びバネ77yを有する第2制御弁77
と、過剰負圧化抑制手段としての絞り孔78とを有す
る。絞り孔78は、第1制御弁76と油溜め部70との
間に設けられているか、または、第1制御弁76を構成
するボディ自体に設けられている。
【0024】通路71aは進角通路11を経て複数個の
進角室43のそれぞれにつながるが、図3の油圧回路で
は模式化されている。同様に、通路71cは遅角通路1
0を経て複数個の遅角室42のそれぞれにつながるが、
図3の油圧回路では模式化されている。図3においてM
は、各遅角室42から排出される油と各進角室43から
排出される油との合流域を意味する。この合流域によ
り、遅角室42と油溜め部70とを制御弁77を介して
つなぐ通路71dと、進角室43と油溜め部70とを制
御弁76を介してつなぐ通路71bとが連通する接続部
が構成される。図3に示すように、絞り孔78はこの接
続部(合流域M)と油溜め部70とを接続する通路71
boに配置されている。
【0025】第1制御弁76は図略の制御装置により制
御され、ポート76a、76b、76c、76dを有
し、3位置切替方式であり、第1位置A、第2位置B、
第3位置Cに切替可能である。ポート76aは通路71
eを経てオイルポンプ75につながる。オイルポンプ7
5の吸込側75xは油貯め部70につながる。ポート7
6bは絞り孔78を経て油溜め部70につながる。ポー
ト76dは通路71aを経て各進角室43につながる。
第1制御弁76の第1位置Aでは、ポート76a、76
cが連通し、ポート76b、76dが連通するため、第
2制御弁77のポート77b、77dを経てオイルポン
プ75と遅角室42とが連通すると共に、油溜め部70
と進角室43とが絞り孔78を経て連通する。第1制御
弁76の第2位置Bでは、ポート76a、76cが閉鎖
され、ポート76b、76dが閉鎖されるため、遅角室
42及び進角室43の双方に対して非連通機能を奏す
る。第1制御弁76の第3位置Cでは、ポート76a、
76dが連通し、ポート76b、76cが連通するた
め、オイルポンプ75と各進角室43とが連通すると共
に、各遅角室42と油溜め部70とが絞り孔78を経て
連通する。
【0026】第2制御弁77は図略の制御装置により制
御され、図3に示すように、ポート77a、77b、7
7dを有し、2位置切替方式であり、第1位置A、第2
位置Bに切替可能である。第2制御弁77のポート77
aは絞り孔78を経て油溜め部70につながる。第2制
御弁77のポート77bは第1制御弁76のポート76
cにつながる。第2制御弁77のポート77dは通路7
1cを介して各遅角室42につながる。第2制御弁77
の第1位置Aでは、ポート77b、77dが連通し、ポ
ート77aが閉鎖されるため、第1制御弁76の第1位
置Aを経て各遅角室42とオイルポンプ75とを連通す
る。第2制御弁77の第2位置Bでは、ポート77d、
77aが連通するため、各遅角室42と油溜め部70と
を通路71d、絞り孔78を経て連通すると共に、ポー
ト77bを閉鎖するため、遅角室42及び進角室43に
対してオイルポンプ75を非連通とする。遅角室42、
進角室43に装填されている油量を保持する場合には、
第1制御弁76を、非連通機能を奏する位置Bに設定す
る。
【0027】内ロータ1及びハウジング部材20の相対
回転位相を遅角方向(矢印S1方向)に移動させる場合
には、進角室43の油を進角通路11から排出すると共
に、遅角室42に油を送給して遅角室42の油量を高め
る。従って図3から理解できるように、第2制御弁77
を第1位置A(ポート77b、77dの連通状態)に設
定し、第1制御弁76を第1位置A(ポート76a、7
6cの連通状態、ポート76b、76dの連通状態)に
設定する。すると図3から理解できるように、オイルポ
ンプ75からの油は、第1制御弁76の第1位置A、第
2制御弁77の第1位置A、通路71cを経て各遅角室
42に供給されると共に、各進角室43の油は通路71
aを経て第1制御弁76の第1位置A、絞り孔78を経
て油溜め部70に戻される。この結果、遅角室42の容
積を増加させると共に進角室43の容積を小さくするよ
うに、内ロータ1はベーン5と共に遅角方向(矢印S1
方向)に向けてハウジング部材20に対して相対回転す
る。
【0028】一方、内ロータ1及びハウジング部材20
の相対回転位相を進角方向(矢印S2方向)に移動させ
る場合には、遅角室42の油を排出すると共に進角室4
3に油を送給し、進角室43の油量を増加する。従って
第2制御弁77を第2位置Bに設定し、第1制御弁76
を第3位置Cに設定する。するとオイルポンプ75から
の油は第1制御弁76の第3位置C(ポート76a、7
6dの連通状態)、通路71aを経て各進角室43に供
給されると共に、各遅角室42の油は通路71c、第2
制御弁77の第2位置B(ポート77d、77aの連通
状態)、通路71d、絞り孔78を経て油溜め部70に
戻される。この結果、進角室43の容積を増加させると
共に遅角室42の容積を小さくするように、内ロータ1
はベーン5と共に進角方向(矢印S2方向)に向けてハ
ウジング部材20に対して相対回転する。なお、遅角方
向は内燃機関の弁の開閉時期が遅くなる方向を意味す
る。進角方向は内燃機関の弁の開閉時期が早まる方向を
意味する。上記のようにして、内燃機関の駆動状態に応
じて、内燃機関の弁の開閉時期のタイミングを調整する
ことができ、内燃機関の出力特性を調整することができ
る。
【0029】ところで前述したように流体圧室40でベ
ーン5が中間位置にあるときに、内燃機関の良好な始動
性が得られるように、内燃機関の弁開閉時期が設定され
ている。しかしながら内燃機関を停止させるときには前
述したように内ロータ1及びハウジング部材20の相対
回転位相がどこで停止するのか、即ち、ベーン5が流体
圧室40でどの位置で停止するかはかならずしも明らか
ではない。内燃機関の始動性が得られにくい最遅角側や
最進角側にベーン5が位置することもある。そこで本実
施例においては、内燃機関を始動させる際にカムシャフ
ト3に生じる変動トルクにより、内1ロータ及びハウジ
ング部材20の相対回転を発生させ、つまりベーン5を
流体圧室40内で移動させ、ベーン5が中間位置となっ
たときにロック部6、6Bを作動させて、内ロータ1及
びハウジング部材20の相対回転位相を中間位置にロッ
クし、内燃機関の良好なる始動性を得ることにしてい
る。
【0030】しかしながら内燃機関を始動をさせる際
に、遅角室42及び進角室43に油が残留している場合
には、前述したようにその油が抵抗となり、ベーン5の
迅速な移動性が得られにくいおそれがある。そこで本実
施例においては、内燃機関の始動の際に、ドレイン操作
を行い、遅角室42及び進角室43の双方を油貯め部7
0につなげる。このため本実施例においては内燃機関の
始動の際には、図3に示すように、第1制御弁76を第
1位置Aにしてポート76b、76dを連通させると共
に、第2制御弁77を第2位置Bにしてポート77d、
77aを連通させる。これにより各進角室43を通路7
1a、ポート76d、76b、絞り孔78を経て油溜め
部70に連通させると共に、各遅角室42を第2制御弁
77のポート77d、77a、通路71d、更に、絞り
孔78を経て油溜め部70に連通させる。これにより内
燃機関の始動の際には、遅角室42及び進角室43の油
は、絞り孔78を経て油溜め部70につながる。これに
より遅角室42及び進角室43の油は絞り孔78を経て
油溜め部70に排出せんとする。
【0031】またベーン5を流体圧室40の中間位置に
移動させる際には、遅角室42及び進角室43のうち、
一方は室容積が増加すると共に、他方は室容積が減少す
るものである。室容積が増加する側は負圧気味となり、
流体圧室40においてベーン5を移動させて中間位置に
する操作を妨げる要因となるおそれがある。また負圧気
味となった室は油を吸い込む機能を発揮することができ
る。この点本実施例によれば、油圧回路7に絞り孔78
が設けられているため、上記ドレイン操作により遅角室
42及び進角室43から排出された油は、通過油量を絞
って規制する絞り孔78の手前で油量が確保される。こ
のため遅角室42及び進角室43のうち、室容積が増加
して負圧気味となる室に油が供給される。このため遅角
室42及び進角室43のうち室容積が増加する側の過剰
負圧化が抑制される。従って本実施例においてはベーン
5を迅速に移動させることができ、中間位置へのベーン
5の移動時間の一層の短縮化を図ることができ、内燃機
関を始動させる際の始動時間の一層の短縮化に貢献でき
る。
【0032】(第2実施例)図4は第2実施例を示す。
第2実施例は第1実施例と基本的には共通の構成を有
し、基本的には共通の作用効果を有する。共通する機能
を奏する部位には共通の符号を付する。本実施例におい
ては図4に示すように、弁開閉時期制御装置を制御する
油圧回路7Bが設けられている。油圧回路7Bは、油溜
め部70と、遅角室42と油溜め部70とを連通可能な
通路71(通路71a、71b、71c、71e)と、
通路71に設けられたオイルポンプ75と、通路71に
設けられソレノイド80x及びバネ80yを有する主制
御弁80と、絞り孔78とを有する。絞り孔78は、主
制御弁80と油溜め部70との間に設けられているか、
または、主制御弁80のボディ自体に設けられている。
通路71aは進角室43と油溜め部70とを制御弁80
を介してつなぐ通路に相当する。通路71cは遅角室4
2と油溜め部70とを制御弁80を介してつなぐ通路に
相当する。
【0033】主制御弁80はポート80a、80b、8
0c、80dを有し、4位置切替方式であり、第1位置
A、第2位置B、第3位置C、第4位置Dに切替可能で
あり、更に第1位置Aに切替えられたときポート80
c,80dをつなぐ接続部としての通路80f(接続通
路)をもつ。主制御弁80のポート80aはオイルポン
プ75につながる。通路71bは、接続部である通路8
0fと油溜め部70とをつなぐ通路に相当する。この通
路71bに絞り孔78が設けられている。
【0034】オイルポンプ75の吸込側75xは油溜め
部70につながる。主制御弁80のポート80bは絞り
孔78を経て油溜め部70につながり、ポート80cは
通路71cを経て各遅角室42につながり、ポート80
dは通路71aを経て各進角室43につながる。図4に
示すように、主制御弁80の第1位置Aでは、ポート8
0aが閉鎖され、ポート80d、80c、80bとが主
制御弁80の通路80f(接続部)により互いに連通す
るため、オイルポンプ75と遅角室42とが非連通とな
ると共に、遅角室42及び進角室43の双方が油溜め部
70に絞り孔78を経て連通する。主制御弁80の第2
位置Bでは、ポート80a、80cが連通し、ポート8
0b、80dが連通するため、オイルポンプ75と各遅
角室42とが連通すると共に、各進角室43が油溜め部
70に油溜め部70と主制御弁80との間に設けられた
絞り孔78を経て連通する。主制御弁80の第3位置C
では、ポート80a、80cが非連通となり、ポート8
0b、80dが非連通となるため、遅角室42及び進角
室43に対して非連通機能を奏する。主制御弁80の第
4位置Dでは、ポート80a、80dが連通し、ポート
80b、80cが連通するため、オイルポンプ75と各
進角室43とが連通すると共に、各遅角室42と油溜め
部70とが絞り孔78を経て連通する。
【0035】本実施例において、遅角室42、進角室4
3に装填されている油量を保持する場合には、主制御弁
80を、非連通機能を奏する位置Cに設定する。
【0036】本実施例においても、内ロータ1及びハウ
ジング部材20の相対回転位相を遅角方向(矢印S1方
向)に移動させる場合には、進角室43の油を排出する
と共に、遅角室42に油を送給して遅角室42の油量を
増加させる。この場合には図4から理解できるように、
主制御弁80を第2位置B(ポート80b、80dの連
通状態、ポート80a、80cの連通状態)に設定す
る。すると、オイルポンプ75からの油は主制御弁80
の第2位置B、通路71cを経て各遅角室42に供給さ
れると共に、各進角室43の油は通路71a、主制御弁
80の第2位置B、絞り孔78を経て油溜め部70に戻
される。この結果、遅角室42の容積を増加させると共
に進角室43の容積を小さくするように、内ロータ1は
ベーン5と共に遅角方向(矢印S1方向)に向けてハウ
ジング部材20に対して相対回転する。
【0037】一方、内ロータ1及びハウジング部材20
の相対回転位相を進角方向(矢印S2方向)に移動させ
る場合には、遅角室42の油を排出すると共に進角室4
3に油を送給する。従って、主制御弁80を第4位置D
に設定する。この場合、オイルポンプ75からの油は主
制御弁80の第4位置D(ポート80a、80dの連通
状態)、通路71aを経て各進角室43に供給されると
共に、各遅角室42の油は通路71c、主制御弁80の
第4位置D(ポート80c、80bの連通状態)、絞り
孔78を経て油溜め部70に戻される。この結果、進角
室43の容積を増加させると共に遅角室42の容積を小
さくするように、内ロータ1はベーン5と共に進角方向
(矢印S2方向)に向けてハウジング部材20に対して
相対回転する。上記のようにして内燃機関の駆動条件に
応じて内燃機関の弁開閉時期のタイミングを調整するこ
とができ、内燃機関の出力特性を調整することができ
る。
【0038】ところで本実施例においても、第1実施例
と同様に、流体圧室40でベーン5が中間位置にあると
きに、内燃機関の良好な始動性が得られるように、内燃
機関の弁の弁開閉時期が設定されている。しかしながら
前述したように内燃機関を停止させるときには、内ロー
タ1及びハウジング部材20の相対回転位相がどこで停
止するのか、即ち、ベーン5が流体圧室40でどの位置
で停止するかはかならずしも明らかではない。内燃機関
の良好な始動性が得られにくい最遅角側や最進角側にベ
ーン5が位置することもある。そこで本実施例において
は第1実施例と同様に、内燃機関を始動させる際にカム
シャフト3に生じる変動トルクにより、内ロータ1及び
ハウジング部材20の相対回転を発生させ、つまりベー
ン5を流体圧室40内で移動させ、ベーン5が中間位置
となったときにロック部6、6Bをロック方向に作動さ
せて、内ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位
相を固定し、内燃機関の良好なる始動性を得ることにし
ている。
【0039】しかしながら前記したように内燃機関を始
動をさせる際に、遅角室42及び進角室43に油が残留
していると、その油が抵抗となり、ベーン5の満足でき
る迅速移動性が得られにくいおそれがある。そこで本実
施例においても内燃機関の始動の際には、図4に示すよ
うに、主制御弁80を第1位置Aにしてポート80c、
80dをポート80bに連通させることにより、各遅角
室42及び各進角室43の双方を絞り孔78を経て油溜
め部70につなげる。これにより各遅角室42及び各進
角室43の油は絞り孔78を経て油溜め部70に排出せ
んとする。
【0040】ベーンを流体圧室40の中間位置に移動さ
せる際には、遅角室42及び進角室43のうち、一方は
室容積が増加すると共に、他方は室容積が減少する。室
容積が増加する側は負圧気味となり、流体圧室40にお
いてベーン5を移動させて中間位置にする操作を妨げる
要因となるおそれがある。負圧気味となった室は、油を
吸い込む機能を奏することができる。この点本実施例に
よれば、油圧回路7Bに絞り孔78が設けられているた
め、遅角室42及び進角室43から排出された油は、通
過油量を絞って規制する絞り孔78の手前で油量が確保
される。このため、遅角室42及び進角室43のうち、
室容積が増加して負圧気味となる室に油が流入すること
ができる。このため室容積が増加する側の過剰負圧化が
抑制される。従って本実施例においては、過剰負圧化の
影響を軽減または回避でき、ベーン5の移動を迅速に行
うことができ、ベーン5の移動時間の短縮化を一層図る
ことができ、内燃機関を始動させる際の始動時間の短縮
化に一層貢献できる。
【0041】(第3実施例)図5は第3実施例を示す。
第3実施例は第2実施例と基本的には共通の構成を有
し、共通の作用効果を有する。本実施例においては、図
5に示すように、主制御弁80Bは、空洞部800をも
つボディ810と、ボディ810の空洞部800に移動
可能に嵌合されスプール孔851をもつスプール850
と、スプール850を矢印W1方向に付勢するコイル状
のバネ890(バネ80yに相当)と、スプール850
とボディ810との間に介在するようにボディ810の
係止部811に係止されたバネ座893と、通電に伴い
バネ890の付勢力に抗してスプール850を矢印W2
方向に移動させるソレノイド895とを有する。バネ座
893は絞り部材として機能するオリフィス部材も兼用
している。即ち、バネ座893の貫通孔は油が流れるも
のであり、本実施例では所定のオリフィス径を有する絞
り孔78を構成している。絞り孔78は、主制御弁80
Bのボディ810のうち油溜め部70につながるポート
80bに配置されている。スプール850に形成された
スプール孔851は、遅角室42と油溜め部70とを制
御弁80Bを介してつなぐ通路と、進角室43と油溜め
部70とを制御弁80Bを介してつなぐ通路とを接続す
る接続部としての接続通路として機能する。
【0042】ソレノイド895に通電されると、スプー
ル850はバネ890に抗して矢印W2方向に移動す
る。ソレノイド895に通電する電流のデューティ比を
変えることにより、スプール850をこれの軸長方向に
位置変更できる。制御装置900は、各種センサ(内燃
機関の冷却水の水温センサ、内燃機関の油の油温セン
サ、内燃機関の回転数センサ、車速センサ、スロットル
開度センサ、クランク角センサ、カム角センサ等の少な
くとも1種)からの信号に基づいて、予め設定した制御
パターンに従い、内燃機関の運転状況に応じて、ソレノ
イド895に通電する電流に関するデューティ比を変え
る。
【0043】スプール850は、周方向に沿った環状溝
850a、850b、850c、850dを有し、連通
孔850x、850yとを有する。連通孔850xはス
プール孔851と環状溝850aとを連通する。連通孔
850yはスプール孔851と環状溝850dとを連通
する。スプール孔851(接続部)は、スプール850
が図5に示す位置にあるときに、ポート80bとポート
80dとを連通させる。ボディ810は、オイルポンプ
75につながるポート80aと、油溜め部70につなが
るポート80bと、遅角室42につながるポート80c
と、進角室43につながるポート80dとをもつ。遅角
室42から排出された油は、図5に矢印T1に示すよう
に、ポート80c、環状溝850d、連通孔850yを
経て、更にスプール850のスプール孔851、絞り孔
78を経て、油溜め部70に流れる。進角室43から排
出された油は、図5に矢印T2に示すように、ポート8
0d、環状溝850a、連通孔850xを経て、更にス
プール850のスプール孔851、絞り孔78を経て、
油溜め部70に流れる。図5に示すように、絞り孔78
は、接続部としてのスプール孔851と油溜め部70と
をつなぐ通路に設けられている。遅角室42から排出さ
れた油と、進角室43から排出された油とが合流する領
域に絞り孔78が設けられているため、遅角室42及び
進角室43のうちの室容積が増加する側に流入させるた
めの必要油量をスプール孔851の内部に確保し易い。
また本実施例ではバネ890を支持するバネ座893の
貫通孔は油を通過させるものであるが、所定のオリフィ
ス径をもつ絞り孔78を形成しているため、絞りのため
の別部品を必要とせず、部品点数の増加を抑え得る利点
が得られる。
【0044】(第4実施例)図6は第4実実施例を示
す。第4実施例は図4に示す第2実施例と基本的には共
通の構成を有し、共通の作用効果を有する。共通する機
能を奏する部位には共通の符号を付する。本実施例にお
いては図6に示すように、弁開閉時期制御装置を制御す
る油圧回路7Eが設けられている。油圧回路7Eは、油
溜め部70と、遅角室42と油溜め部70とを連通可能
な通路71(通路71a、71b、71c、71e)
と、通路71に設けられたオイルポンプ75と、通路7
1に設けられたソレノイド80x及びバネ80yを有す
る主制御弁80Eと、絞り孔78とを有する。絞り孔7
8は、主制御弁80Eと油溜め部70との間に設けられ
ているか、主制御弁80Eのボディ自体に設けられてい
る。主制御弁80Eはポート80a、80b、80c、
80dを有し、4位置切替方式であり、第1位置A、第
2位置B、第3位置C、第4位置Dに切替可能である。
主制御弁80Eのポート80aはオイルポンプ75につ
ながり、ポート80bは絞り孔78を経て油溜め部70
につながり、ポート80cは各遅角室42につながり、
ポート80dは各進角室43につながる。主制御弁80
Eの第1位置Aでは、ポート80a、80bが閉鎖され
るため、オイルポンプ75と遅角室42及び進角室43
とが非連通となる。一方で、主制御弁80Eの第1位置
Aでは通路80fを介してポート80cとポート80d
とが連通し、ひいては遅角室42と進角室43とが連通
する。この結果、図6に示すように、主制御弁80Eの
第1位置Aでは、通路80fは、遅角室42につながる
通路71cと進角室43につながる通路71aとを接続
する接続部(接続通路)として機能する。主制御弁80
Eの第2位置Bでは、ポート80a、80cが連通し、
ポート80b、80dが連通するため、遅角室42とオ
イルポンプ75とが連通すると共に、進角室43と油溜
め部70とが絞り孔78を経て連通する。主制御弁80
Eの第3位置Cでは、ポート80a、80b、80c、
80dが閉鎖されるため、遅角室42及び進角室43に
対して非連通機能を奏する。主制御弁80Eの第4位置
Dでは、ポート80a、80dが連通し、ポート80
b、80cが連通するため、オイルポンプ75と各進角
室43とが連通すると共に、各遅角室42と油溜め部7
0とが絞り孔78を経て連通する。
【0045】本実施例においても、遅角室42、進角室
43に装填されている油量を保持する場合には、主制御
弁80Eを位置Cに設定する。内ロータ1及びハウジン
グ部材20の相対回転位相を遅角方向(矢印S1方向)
に移動させる場合には、進角室43の油を排出すると共
に、遅角室42に油を送給する。従って図6から理解で
きるように、主制御弁80Eを第2位置B(ポート80
b、80dの連通状態、ポート80a、80cの連通状
態)に設定する。するとオイルポンプ75からの油は、
主制御弁80Eの第2位置Bを経て各遅角室42に供給
されると共に、各進角室43の油は通路71aを経て主
制御弁80Eの第2位置B、絞り孔78を経て油溜め部
70に戻される。この結果、遅角室42の容積を増加さ
せると共に進角室43の容積を小さくするように、内ロ
ータ1はベーン5と共に遅角方向(矢印S1方向)に向
けてハウジング部材20に対して相対回転する。
【0046】一方、内ロータ1及びハウジング部材20
の相対回転位相を進角方向(矢印S2方向)に移動させ
る場合には、遅角室42の油を排出すると共に進角室4
3に油を送給する。従って主制御弁80Eを第4位置D
に設定する。するとオイルポンプ75からの油は主制御
弁80Eの第4位置D(ポート80a、80dの連通状
態)、通路71aを経て、各進角室43に供給されると
共に、各遅角室42の油は通路71c、主制御弁80の
第4位置D(ポート80c、80bの連通状態)、絞り
孔78を経て油溜め部70に戻される。この結果、進角
室43の容積を増加させると共に遅角室42の容積を小
さくするように、内ロータ1はベーン5と共に進角方向
(矢印S2方向)に向けてハウジング部材20に対して
相対回転する。上記のように内燃機関の駆動条件に応じ
て内燃機関の弁開閉時期のタイミングを調整することが
でき、内燃機関の出力特性を調整することができる。
【0047】ところで本実施例においても第2実施例と
同様に、流体圧室40でベーン5が中間位置にあるとき
に、内燃機関の良好な始動性が得られるように、内燃機
関の弁開閉時期が設定されている。そこで本実施例にお
いては第2実施例と同様に、内燃機関を始動させる際に
カムシャフト3に生じる変動トルクにより、内ロータ1
及びハウジング部材20の相対回転を発生させ、つまり
ベーン5を流体圧室40内で移動させ、ベーン5が中間
位置となったときにロック部6、6Bを作動させて、内
ロータ1及びハウジング部材20の相対回転位相を固定
し、内燃機関の良好なる始動性を得ることにしている。
しかしベーン5を移動させる際に遅角室42及び進角室
43に油が残留している場合には、その残留している油
が抵抗となり、ベーン5の満足できる迅速移動性が得ら
れにくいおそれがある。またベーンを流体圧室40の中
間位置に移動させる際に、遅角室42及び進角室43の
うち、一方は室容積が増加すると共に、他方は室容積が
減少するものであり、室容積が増加する側は負圧気味と
なり、流体圧室40においてベーン5を移動させて中間
位置にする操作を妨げる要因となるおそれがある。負圧
気味となった室は油を吸い込む機能を奏することができ
る。この点本実施例によれば、内燃機関を始動させると
きに主制御弁80Eを第1位置Aにして通路80fを介
してポート80c、80dを互いに連通させることによ
り、遅角室42及び進角室43の双方を互いに連通させ
る。このため遅角室42及び進角室43のうち室容積が
小さくなる側から排出された油は、室容積が大きくなる
側に流入することができる。このため遅角室42及び進
角室43のうち、室容積が増加する側の負圧化が抑制さ
れ、ベーン5の移動を迅速に行うことができ、ベーン5
の移動時間の一層の短縮化を図ることができ、内燃機関
を始動させる際の始動時間の一層の短縮化に貢献でき
る。なお、図6に示す第4実施例においては絞り孔78
を廃止することもできる。
【0048】(その他)上記した実施例ではベーン5の
数は4個に設定されているが、これに限られるものでは
なく、複数個であれば良い。ハウジング部材20がクラ
ンクシャフトにより回転し、内ロータ1はカムシャフト
3に設けられている実施例に適用しているが、これに限
らず、内ロータ1がクランクシャフトにより回転し、ハ
ウジング部材20がカムシャフト3に設けられている場
合でも良い。ベーン5が内ロータ1と一体的に形成され
ている場合にも適用できる。ロック部6,6Bのバネ6
1、61Bはねじりコイルバネで形成されているが、他
のバネでも良い。図5ではバネ890はコイル上である
が、これに限定されるものではなく、公知のバネを採用
できる。
【0049】本発明は吸気側の弁開閉時期制御装置のみ
に適用しても良く、あるいは、排気側の弁開閉時期制御
装置のみに適用しても良い。ベーン中間位置保持機構と
して単一のロック部を採用しても良いし、複数のロック
部を採用しても良い。第1実施例では制御弁76、77
が設けられ、第2実施例では主制御弁80が設けられて
いるが、制御弁の数はこれに限られるものではない。各
実施例では遅角室42及び進角室43のうち室容積が増
加する側の負圧化抑制は、内燃機関を始動させる要請が
生じたときに行うが、これに限らず、内燃機関を停止さ
せる要請が生じたときでも良い。あるいは、内燃機関を
停止させる要請が生じたとき、内燃機関を始動させる要
請が生じたときの双方において行っても良い。図5に示
す例では、絞り孔78は制御弁のボディ810に配置さ
れているが、これに限らず、スプール850に配置して
も良く、あるいは、制御弁の外部に配置しても良い。ま
たバネ座893、絞り孔78は、ボディ810に一体的
に構成されていても良い。この場合、上記した負圧化抑
制効果が得られると共に、部品点数、組み付け工数が低
減する。その他、本発明は上記し且つ図面に示した実施
例のみに限定されるものではなく、必要に応じて適宜変
更して実施できるものである。実施の形態、実施例に記
載の語句は、一部であっても各請求項に記載できるもの
である。
【0050】(付記)上記した記載から次の技術的思想
を把握できる。 ・請求項2において、絞り孔は制御弁のハウジングに内
蔵されていることを特徴とする弁開閉時期制御装置。絞
り孔の組み付けに有利である。 ・請求項2において、制御弁はスプールを付勢するバネ
を支持するバネ座をもち、バネ座は絞り孔を構成してい
ることを特徴とする弁開閉時期制御装置。部品点数の低
減に有利である。 ・請求項2において、絞り孔は制御弁と油溜め部との間
に設けられていることを特徴とする弁開閉時期制御装
置。 ・請求項2において、絞り孔は、制御弁のボディに配置
されているバネと油溜め部との間に設けられていること
を特徴とする弁開閉時期制御装置。 ・請求項2において、絞り孔は、遅角室から排出された
油と進角室から排出された油とが合流する領域に設けら
れていることを特徴とする弁開閉時期制御装置。絞り孔
の数を単一で済ませ得る。 ・請求項2において、絞り孔は、制御弁のボディのうち
スプールを移動可能に保持する空洞内に保持されている
ことを特徴とする弁開閉時期制御装置。絞り孔の組み付
けに有利である。 ・請求項2において、絞り孔は、制御弁のボディのうち
スプールを移動可能に保持する空洞の終端部に保持され
ていることを特徴とする弁開閉時期制御装置。絞り孔の
組み付けに有利である。 ・各請求項において、油圧回路は進角室及び遅角室を油
溜め部につなぐ機能を有することを特徴とする弁開閉時
期制御装置。 ・請求項2において、絞り孔は、制御弁のボディのうち
油溜め部につながるポートに配置されていることを特徴
とする弁開閉時期制御装置。 ・請求項1〜4において、流体圧室は回転部材及び回転
伝達部材の相対回転方向に沿って複数個設けられてお
り、制御弁は遅角室及び進角室を形成する複数個の流体
室に共通して設けられていることを特徴とする弁開閉時
期制御装置。 ・請求項4において、制御弁は、遅角室に連通する通路
と進角室に連通する通路とを接続する接続通路等の接続
部を有することを特徴とする弁開閉時期制御装置。
【0051】
【発明の効果】本発明に係る弁開閉時期制御装置によれ
ば、遅角室及び進角室のうち室容積が増加する側の負圧
化が抑制される。このためベーンを流体圧室において中
間位置とする必要時間の一層の短縮化に有利であり、内
燃機関の始動性の一層の向上を図るのに有利であるとい
った効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】カムシャフトの軸長方向に沿った弁開閉時期制
御装置の断面図である。
【図2】ベーンが中間位置にあるときの弁開閉時期制御
装置の断面を示し、図1のII−II線に沿った断面図
である。
【図3】弁開閉時期制御装置と共に示す油圧回路の回路
図である。
【図4】第2実施例に係り、弁開閉時期制御装置と共に
示す油圧回路の回路図である。
【図5】第3実施例に係り、弁開閉時期制御装置と共に
示す油圧回路の回路図である。
【図6】第4実施例に係り、弁開閉時期制御装置と共に
示す油圧回路の回路図である。
【符号の説明】
図中、1は内ロータ(回転部材)、2は回転伝達部材、
20はハウジング部材、3はカムシャフト、4は突部、
40は流体圧室、42は遅角室、43は進角室、5はベ
ーン、6はロック部、6B(ベーン中間位置保持機
構)、7は油圧回路、70は油溜め部、75はオイルポ
ンプ、76は第1制御弁(制御弁)、77は第2制御弁
(制御弁)、78は絞り孔(過剰負圧化抑制手段)、8
0Eは主制御弁(制御弁)を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関のクランクシャフトまたはカムシ
    ャフトのうちの一方と回転する回転部材と、 内燃機関のクランクシャフトまたはカムシャフトのうち
    の他方と回転し前記回転部材に相対回転可能に組み付け
    られる回転伝達部材と、 前記回転部材と前記回転伝達部材とにより形成された流
    体圧室と、 前記流体圧室に配置され、前記回転部材及び前記回転伝
    達部材の相対回転位相を前記相対回転方向のうち遅角方
    向に移動させる遅角室と、前記回転部材及び前記回転伝
    達部材の相対回転位相を前記相対回転方向のうち進角方
    向に移動させる進角室とに前記流体圧室を仕切るベーン
    と、 前記流体圧室において前記ベーンが最遅角位置と最進角
    位置との間の中間位置となるように、前記回転部材及び
    前記回転伝達部材の相対回転位相を中間位置に保持する
    ベーン中間位置保持機構と、 前記流体圧室の前記遅角室及び前記進角室に対して油を
    供給可能及び排出可能な油圧回路とを具備してなる弁開
    閉時期制御装置において、 前記油圧回路は、 前記遅角室及び前記進角室を油貯め部につなぐ切替位置
    に切り替え可能な制御弁と、 前記制御弁が前記切替位置に切り替えられたとき、前記
    遅角室及び前記進角室のうち前記べーンの移動に伴って
    室容積が増加する側に油を供給するか、または、前記遅
    角室及び前記進角室のうち室容積が増加する側の油排出
    量を低減させることにより、室容積が増加する側の過剰
    負圧化を抑制する過剰負圧化抑制手段とを具備している
    ことを特徴とする弁開閉時期制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記油圧回路は、前記
    遅角室と油溜め部とを前記制御弁を介してつなぐ通路
    と、前記進角室と前記油溜め部とを前記制御弁を介して
    つなぐ通路と、該2つの通路をつなぐ接続部と、該接続
    部と前記油溜め部とをつなぐ通路とを備え、前記過剰負
    圧化抑制手段は、該接続部と前記油溜め部とをつなぐ通
    路に設けられた絞り孔で構成されていることを特徴とす
    る弁開閉時期制御装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記制御弁は、空洞を
    有するボディと、前記空洞に移動可能に設けられたスプ
    ールと、前記スプールを一方向に付勢するバネと、通電
    に伴い前記バネの付勢力に抗して前記スプールを移動さ
    せるソレノイドと、前記バネを保持すると共に油を通過
    させる貫通孔をもつバネ座とを有し、前記接続部は前記
    スプールに形成され、前記絞り孔は前記バネ座の貫通孔
    で構成されていることを特徴とする弁開閉時期制御装
    置。
  4. 【請求項4】内燃機関のクランクシャフトまたはカムシ
    ャフトのうちの一方と回転する回転部材と、 内燃機関のクランクシャフトまたはカムシャフトのうち
    の他方と回転し前記回転部材に相対回転可能に組み付け
    られる回転伝達部材と、 前記回転部材と前記回転伝達部材とにより形成された流
    体圧室と、 前記流体圧室に配置され、前記回転部材及び前記回転伝
    達部材の相対回転位相を前記相対回転方向のうち遅角方
    向に移動させる遅角室と、前記回転部材及び前記回転伝
    達部材の相対回転位相を前記相対回転方向のうち進角方
    向に移動させる進角室とに前記流体圧室を仕切るベーン
    と、 前記流体圧室において前記ベーンが最遅角位置と最進角
    位置との間の中間位置となるように、前記回転部材及び
    前記回転伝達部材の相対回転位相を中間位置に保持する
    ベーン中間位置保持機構と、 前記流体圧室の前記遅角室及び前記進角室に対して油を
    供給可能及び排出可能な油圧回路とを具備してなる弁開
    閉時期制御装置において、 前記油圧回路は、 前記遅角室及び前記進角室を互いにつなぐことにより、
    前記遅角室及び前記進角室のうち前記べーンの移動に伴
    って室容積が減少する側から、室容積が増加する側に油
    を供給することにより、室容積が増加する側の過剰負圧
    化を抑制する切替位置を備えている制御弁を具備してい
    ることを特徴とする弁開閉時期制御装置。
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