JP4381723B2 - キャップの外観検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲料ボトル缶などに用いられ、天面壁と、天面壁の周囲から垂下する円筒状のスカート壁とを有するキャップ、特にアルミキャップなどの外側面の検査を要するキャップの外観検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図8に示すような、飲料ボトル缶などに用いられ、天面壁と、天面壁の周囲から垂下する円筒状のスカート壁とを有するキャップが広く用いられている。キャップ100は、本体101と本体の内天面に付された密閉パッキン102とから構成されている。このキャップの検査においては、天面103、外側面104、内天面105、内側面106について検査することが好ましく、これらの面に施された印刷や内天面105に設けられた密閉パッキンなどのずれ、汚れを、カメラによって画像を取りこみ、コンピュータ処理して良品と不良品の違いを判別する手法が用いられていた。
【0003】
このキャップの外観検査としては、例えば、図9に示すような装置が用いられる。この装置200は、まず、キャップ100の内面側を吸引して固定した状態で搬送する第1コンベア210の上部にカメラ230を設け、第1コンベアによる矢印71方向への搬送中に、カメラでキャップの外面天面103の画像を取り込み、良品との違いを判別して不良品を検出する。そして、その後、第1コンベア210とは、対向する方向に設けられ、キャップの天面103側を吸引してコンベア220の下側にキャップ100を固定した状態で搬送する第2のコンベア220によってキャップ100を矢印72に示すように移動させながら、第2のコンベア220の下側に設けられたカメラ240を用いて、キャップの内面側105、106の画像を取り込んで、上記と同様に良否の判別を行う。
【0004】
しかし、上記装置では、コンベア面に対して水平な方向による検査、すなわち、キャップの側面側104の検査を行うことができないという問題があった。特に、近年アルミキャップなどの外側面104にも印刷が施されているものが使用されることが多くなったため、側面側の検査を行う必要性が高まってきた。
【0005】
このため、特開昭59−182124号公報(特許文献1)や特開平9−240833号公報(特許文献2)に開示されているような回転ターレットを用い、図10に示す装置を用いて、キャップの外面(天面及び側面)と内面(内天面及び内側面)とを検査することが行われている。
【0006】
この装置300は、複数の切り欠き312を有する回転ターレット310を矢印74に示す方向に間欠的に回転制御して当該定められた位置において所定の検査を行う。すなわち、図10に示すように、切り欠き312にキャップ100を導入すると、まず、天面検査用のカメラ320によりキャップの天面103を検査する。ターレットが回転し、次の位置に移動すると、切り欠きに嵌入されたキャップを矢印75に示ように自回転させ、側面104全周を側面検査用カメラ330により検査する。
【0007】
そして、次にキャップの内面側105、106を検査するために、矢印77に示すようにキャップ100を一度ターレットから排出して搬送ガイドに沿って移動させて矢印78に示すように反転し、再度回転ターレット310に導入する。その後、上記と同様に内面検査用カメラ340によりキャップの内面105、106を検査する。
【0008】
【特許文献1】
特開昭59−182124号公報
【特許文献2】
特開平9−240833号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記装置では、キャップ100を反転させるために、間欠送りにより回転制御されている回転ターレット310の外にキャップ100を排出させる必要があり、このために、キャップのインデックス管理ができなくなるという問題がある。したがって、キャップを複数のカメラで検査する場合、反転のためにキャップを回転ターレット310の外に排出してインデックス管理ができなくなる前に、天面検査用カメラ320又は側面検査用カメラ330で判明した不良品10xについては矢印76で示すようにターレット310から除去し、その後、再度回転ターレットに導入された後に内面検査用カメラ340によって判明した不良品100xについては、独立して除去(矢印80)するための制御装置が必要となる。
【0010】
また、反転のために搬送ガイドへキャップを排出するタイミング及び反転後に搬送ガイドから回転ターレット310にキャップを戻すタイミング合わせの制御が必要となり、制御機構が複雑になるという問題もある。
【0011】
したがって、不良品の除去のための機構を2箇所に設け、回転ターレット310にタイミングを合わせてキャップ100を導入するための機構が2つ必要となり、装置の製造コストにおいて問題となっていた。
【0012】
さらに、検査実行時においては、搬送ガイド内をキャップが通ることにより、反転前に行われた検査により良品と判断されたキャップの外面103、104を傷つけるという問題もある。さらに、搬送ガイド内でキャップの詰まりの問題が発生する場合もあり、検査が中断されるという問題も生じる。
【0013】
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、安価でかつ簡単な構成でキャップの天面、側面及び内面を検査することができ、検査の実行時における傷や詰まりの問題を解消することができるキャップの外観検査装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成のキャップの外観検査装置を提供する。
【0015】
本発明の第1態様によれば、キャップの外観検査装置は、円周縁に第1のピッチ角で設けられた複数個の切り欠きと、前記切り欠きにキャップを保持する保持手段と、前記切り欠き内で前記キャップを自回転させる自回転手段を有し、前記切り欠きに保持されたキャップを間欠送りするように回転制御される第1の回転ターレットと、前記第1の回転ターレットの回転軸と交差する回転軸を中心として回転可能に設けられた筒状の周壁と、前記周壁に第2のピッチ角で設けられ前記第1の回転ターレットに向かって開口する複数個の切り欠きと、前記切り欠きにキャップを保持する保持手段とを備え、前記第1の回転ターレットと所定のタイミングで間欠送りを行うように回転制御された第2の回転ターレットと、前記第1の回転ターレットの切り欠きに保持されたキャップを検査する第1の検査カメラと、前記第2の回転ターレットの切り欠きに保持されたキャップを検査する第2の検査カメラとを備える。
【0016】
本発明の第2態様によれば、前記第2のターレットの回転軸は、前記第1の回転ターレットの回転軸と直交する。
【0017】
本発明の第3態様によれば、前記第2の回転ターレットが間欠送りを行う前記所定のタイミングは、前記第1の回転ターレットと同じである。
【0018】
本発明の第4態様によれば、前記第1及び第2の回転ターレットの保持手段は、前記嵌入されるキャップの導入方向に延在し、それぞれの切り欠きに開口する第1及び第2の給送管と、前記第1及び第2の給送管に連通する吸気吹き出し手段とで構成され、前記第1のターレットの保持手段は、前記キャップを受け取るタイミングで前記第1の給送管から吸気を開始し、前記第2のターレットにキャップを送り出すタイミングで前記第1の給送管からガスを吹き出し、前記第2のターレットの保持手段は、前記第1のターレットからキャップを受け取るタイミングで前記第2の給送管から吸気を開始し、前記キャップを排出するタイミングで前記第2の給送管からガスを吹き出すように制御される。
【0019】
本発明の第5態様によれば、前記キャップは、その天面が下側となるように前記第1のターレットに導入され、前記第1の検査カメラは、前記キャップの内面及び外側面を検査し、前記第2の検査カメラは、前記キャップの天面を検査するように配置される。
【0020】
本発明の第6態様によれば、前記第2のターレットは、前記第1のピッチ角よりも広いピッチ角を有する。
【0021】
本発明の第7態様によれば、回転軸を中心として回転可能に設けられた筒状の周壁と、前記周壁の一端に開口する複数個の切り欠きと、前記切り欠きに保持されるキャップの天面が当該切り欠きが配置された位置における周壁(22)と略平行となる向きに前記キャップを保持する保持手段とを備え、前記切り欠きに保持されたキャップを間欠送りするように回転制御される回転ターレットと、当該回転ターレットがキャップを受け取る位置とは異なる位置において、前記切り欠きに保持されたキャップの天面又は天内面を検査する検査カメラとを備えることを特徴とする、キャップの外観検査装置を提供する。
【0022】
本発明の第8態様によれば、前記第7態様のキャップの外観検査装置に用いられる回転ターレットを提供する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係るキャップの外観検査装置について、図面を参照しながら説明する。
【0024】
図1は、本発明のキャップの外観検査装置の概略構成を示す上面図である。図2は、図1のキャップの外観検査装置の側面図である。キャップの外観検査装置1は、導入装置3から搬送されたキャップ100を、第1ターレット100に搭載し、矢印83に示す方向に間欠的に回転させることによってインデックス管理しつつ、所定位置においてキャップを撮像するカメラ31,32によって得られた画像を用いて、良否検査を行うものである。そしてその後に、第1ターレットの近傍に設けられた第2ターレット20に第1ターレットからキャップ100を送り込み、矢印84に示す方向に間欠的に回転させることによって、インデックス管理しつつ、所定位置において、キャップを撮像するカメラ33によって得られた画像を用いて、同様に良否検査を行う。その後、第2ターレットからキャップ100が排出装置4に送られ、図示しない判別装置によって、不良品を除去する。
【0025】
良否検査は、キャップ100のすべての面について行われる。キャップ100の天面103については当該面の汚れ、印刷欠け、マーク曲がり、異種混入など、側面104の検査については当該面の汚れ、印刷欠け、割れ、ミシン目などについて、キャップの内面105、106については内天面105の汚れ、異物混入、内側面106の金属シワや折れなどが検査される。特に、金属キャップなど、外側面に印刷などが施されたキャップについて好適に検査を行うことができる。
【0026】
この外観検査装置1は、導入装置3から排出装置4に至るまでの間に、インデックス管理が行われている2つのターレットを介して外観検査を行い、インデックス管理が途切れることがないため、判別装置における不良品の判別除去を1箇所で集中して行うことができるという利点を有する。
【0027】
この外観検査装置1は、台板2の上面に上記の各機能ブロックを搭載して構成される。導入装置3は、コンベアベルト34により、キャップ100を矢印82に示すX軸方向に搬送するものである。コンベアベルト34は、第1ターレット10の直近にローラ35を配置し、連続的に供給されるキャップを第1ターレット10に搬送する。
【0028】
上述のように第1ターレット10は、間欠的に回転制御されているため、ターレット10にキャップを搭載する場合には、この回転のタイミングを併せることが必要となる。このため、導入装置3は、コンベアベルトによって連続的に運搬されるキャップ100をコンベアベルト上で停止させるストッパ8と第1ターレット10の回転に同調してストッパ8を開放させる同調装置7とを備えている。なお、連続的に供給されるキャップをストッパ8にて停止させておく必要があるため、キャップ100がコンベアベルト上で、その配列を乱さないように、コンベアベルトにはガイドレール36が設けられている。
【0029】
第1ターレット10は、図3に示すように、中心軸L1がY軸に平行となるように配置された円板状の本体12の周縁に、複数(12個)の切り欠き13が所定のピッチ角で均等に設けられた構成を有する。切り欠き13は、検査対象であるキャップをその天面103が水平となる向きに収納可能な形状である。第1ターレットは、第1ターレット用駆動装置5(図1参照)により、矢印83に示す向きに回転可能に構成されており、その回転角度及びタイミングは図示しない駆動制御回路によってインデックス管理されている。
【0030】
第1ターレット10には、切り欠き13にキャップ100を保持するための吸引パッド14が設けられている。吸引パッド14は、切り欠き13にそれぞれ設けられた板状の配置部14bと、当該配置部14bを矢印87に示すようにY軸に平行な回転軸L3を中心として回転させるための回転台14aとで構成される(図5参照)。また、吸引パッド14の回転に伴うキャップ100の安定した自回転のために、回転動力を持たないローラー16が切り欠き13の両端の突部15にそれぞれ設けられている。吸引パッド14が回転することによりキャップが自回転すると、キャップの側壁105に接触するローラー16が回転することによって、キャップの自回転が安定して行われる。
【0031】
また、第1ターレットは、キャップの保持を強固にするために、吸引による手段を用いる。具体的には、図4に示すように、ターレット本体及び吸引パッド14に、図示しない吸引手段に接続した給送管17、18が設けられており、吸引によりキャップ100を吸いつけて固定する。また、ターレット本体に設けられている給送管17は、所定の位置において図示しない吹き出し手段に連結し、後述するようにガスを吹き出す。
【0032】
第2ターレット20は、図3に示すように、第1ターレット10の回転軸L1と直交しX軸に平行な中心軸L2の周りに回転可能でかつ、第1ターレット10に隣接した位置に配置されたターレットである。第2ターレットは、第1ターレット10からのキャップを最下位置Q1(図6参照)において受け取るために、最下位置Q1にある切り欠き23が第1ターレットのターレット本体とほぼ同じ高さになるように配置されている。また、動力源として第1ターレットと同じ駆動装置5を用い、矢印84に示す向きに回転可能に構成されており、その回転角度及びタイミングは第1ターレット10と同じタイミングでインデックス管理されている。
【0033】
第2ターレットは、中心軸方向に延在する周壁22を備えており、その第1ターレット側の端部にキャップを収納するための複数(8つ)の切り欠き23が所定のピッチ角で均等に配設されている。
【0034】
第2ターレット20は、第1ターレットからのキャップ受取位置P7(図5参照)である、最下位置Q1(図6参照)において、切り欠き23がキャップをその天面103が水平となるような向きに収納できるように設けられている。また、第2ターレットには、前記周壁22の内側に、切り欠き23に収納されたキャップを保持するための保持部材24が設けられている。
【0035】
保持部材24は、前記周壁22の内側に設けられた外壁が8角形を有する周壁であり、前記周壁22に設けられた切り欠き23に対応する位置に平面24aが位置するように配設されている。したがって、図3に示すように第2ターレット20の切り欠き23に嵌入したキャップは、保持部材24の平面24aにキャップの天面103又は、側壁106の最下部が当設し、第2ターレットにしっかりと保持される。
【0036】
第2ターレット20は、最下位置Q1においてキャップを受け取った後、中心軸L2を中心として、矢印84に示す向きに間欠的に回転する。その回転角度及びタイミングは図示しない駆動制御回路によってインデックス管理されており、第1ターレット10と同じタイミングで管理されることが好ましい。
【0037】
第2ターレット20は、切り欠き23でのキャップの保持を強固にするために、吸引による手段を用いる。具体的には、図4に示すように、ターレットの周壁22及び保持部材24に、図示しない吸引手段に接続した給送管25、26が設けられており、吸引によりキャップ100を固定する。また、ターレットの周壁22に設けられている給送管25は、所定の位置において、図示しない吹き出し手段と連結し、後述するようにガスを吹き出す。
【0038】
次に、本実施形態にかかるキャップの外観検査装置の操作について説明する。本実施形態にかかるキャップの外観検査装置は、キャップを連続的に運搬しつつ外観検査を行うため、同様の処理が連続的かつ同時に実行されることとなるが、1つのキャップに注目して説明を進める。
【0039】
ある任意のキャップ100が導入装置のコンベアベルト34上に天面103が下側となるように積載され、連続的に運搬されたキャップは、第1ターレット10に積載される直前の位置において、ストッパ8により運搬が停止される。第1ターレット10は、所定のタイミングで間欠的に回転しているため、第1ターレット10の切り欠き13が導入位置P1(図5参照)にある場合に、同調装置8によってストッパ8が開放され、キャップ100が切り欠き13に嵌入する。
【0040】
このとき、P1の位置にあるときは、ターレット本体に設けられている給送管17(図4参照)及び、吸引パッド14に設けられている給送管18は、図示しない吸引手段に連結しており、キャップを吸い込んで切り欠きに導入すると共に、切り欠きに嵌入したキャップ100を吸いつけて、キャップ100が切り欠き13から、脱落することを防止する。給送管17、給送管18によるキャップの吸引は図6に示すP6の位置まで継続して行われる。
【0041】
キャップが切り欠き13に嵌入するための上記処理がなされると、第1ターレットは、所定角度だけ矢印83に示す方向に回転し、第1ターレットの切り欠きがP2の位置にくると、吸引パッドが回転を開始する。次いで、第1ターレット10が所定角度だけ回転する。
【0042】
この処理が繰り返し行われ、キャップがP4の位置にくると、カメラ31によって自回転しているキャップの外壁104を全周にわたって画像に取り込み、図示しない画像検査装置により、このキャップの良否の検査が行われる。また、同じP4の位置では、カメラ32によって同時にキャップ100の内壁106及び内天面105の画像が取り込まれ、同様にこのキャップの良否の検査が行われる。
【0043】
カメラ31、32による画像の取り込みが行われ、キャップが不良品であると判断された場合、どのタイミングでどの位置にあるキャップが不良品であったかの情報が記憶される。このキャップはインデックス管理されており、当該キャップの外観検査装置から排出された後に、取り除かれる。
【0044】
第1ターレット10が連続して回転し、P7の位置までくると、吸引パッド14に設けられている給送管18は吸引手段との連結が外れ、吸引が停止する。一方、ターレット本体に設けられている給送管17は、図示しない吹き出し手段に連結し、矢印61の向きにガスを吹き出すことによって、切り欠き13内のキャップを矢印88の向きに移動させる。P7の位置における切り欠き13の対向位置には第2ターレット20の切り欠き23が位置するようにインデックス管理されており、第1ターレット10から第2ターレット20へのキャップの移動がスムーズに行われる。
【0045】
このとき、第2ターレットの周壁22に設けられた給送管25は、吸引手段に接続し、切り欠き23に導入しやすいようにキャップ100を吸引する。また、保持部材24に設けられた給送管26は、同様に吸引手段に接続し、切り欠きに導入されたキャップ100を保持するように矢印63の向きに吸引する。なお、位置Q1からQ4に至るまで、給送管25、26はキャップの吸引を継続する。
【0046】
なお、第1ターレット10は、位置P7においてキャップを切り欠き13から放出した後は、給送管17,18による吸引を行うことなく、P12まで間欠的に回転し、再びP1に移動したタイミングでキャップを受け取る。
【0047】
第2ターレットの切り欠き23にキャップが導入されると、第2ターレット20は軸L2を中心として矢印84の方向に所定角度だけ回転し、位置Q2まで移動する。また、同様にして第2ターレット20が回転し、キャップ100が位置Q3に移動すると、キャップの天面がZ方向を向くので、カメラ33によって、キャップの天面103の画像を取り込むことができる。甘楽33によって取りこまれたキャップ天面103の画像は、図示しない画像検査装置により、このキャップの良否の検査が行われる。
【0048】
カメラ33による画像の取り込みが行われ、キャップが不良品であると判断された場合、どのタイミングでどの位置にあるキャップが不良品であったかの情報が記憶される。このキャップはインデックス管理されており、当該キャップの外観検査装置から排出された後に、取り除かれる。
【0049】
第2ターレット20が連続して回転し、Q5の位置までくると、保持部材24に設けられている給送管26は吸引手段との連結が外れ、吸引が停止する。一方、周壁22に設けられている給送管25は、図示しない吹き出し手段に連結し、矢印65の向きにガスを吹き出すことによって、切り欠き23内のキャップを矢印86の方向に移動させる。Q5の位置における切り欠き23の対向位置には排出装置4が配置されており、第2ターレット10から排出装置へのキャップの移動がスムーズに行われる。
【0050】
なお、第2ターレット20は、位置Q5においてキャップを切り欠き23から放出した後は、給送管25,26による吸引を行うことなく、Q8まで間欠的に回転し、再びQ1に移動したタイミングで第1ターレット10からキャップ100を受け取る。
【0051】
排出装置4は、第2ターレットから受け取ったキャップ100を本外観検査装置1から排出するための装置であり、U字型に曲げられたガイド41と、コンベアベルト42とを備える。ガイド41は、その側方にガイドレール41aを備えており、当該ガイドレール41aに沿ってキャップが移動しコンベアベルト42に積載される。コンベアベルト42に積載されたキャップ100は、矢印85に示す方向に運搬され、どのタイミングでどの位置にあるキャップが不良品であるの情報に基づいて、図示しない判別装置によって、除去される。
【0052】
以上説明したように、本実施形態にかかるキャップの外観検査装置によれば、キャップの天面103、外側面104、内天面105、内側面106についてそれぞれ検査することができ、また、これらすべての面についての検査において、インデックス管理を行うことができる。したがって、不良品の除去についても1箇所で行えばよく、装置を簡単に構成することができ、安価とすることができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明の第1態様によれば、第1及び第2のターレットの回転軸が交差するように構成されているため、カメラによる画像取り込みをキャップの全面について行うことができ、キャップの全面について検査することができる。また、2つのターレットが所定のタイミングで同様にインデックス管理されているため、キャップの導入から排出までにわたってインデックス管理が途切れることがないため、不良品の除去を1箇所で行うことができる。
【0054】
本発明の第2態様によれば、装置の設置面積を小さく構成することができ、また、第2の回転ターレットの構成を簡単にすることができる。
【0055】
本発明の第3態様によれば、第1及び第2ターレットのタイミングを統一させることで、インデックス管理を容易に行うことができる。
【0056】
本発明の第4態様によれば、キャップを保持する場合は吸引により、その保持強度を高くすることができると共に、キャップの受け渡しのタイミングでは、ガスを吹き出すことによりキャップの移動の推進力として機能することができるため、キャップの受け渡しをスムーズに行うことができる。
【0057】
本発明の第5態様によれば、自回転可能な第1ターレットにおいて、キャップの内面及び内壁面を効率よく検査することができ、検査の処理を間欠に行うことができる。
【0058】
本発明の第6態様によれば、ピッチ角を大きく取ることにより切り欠き数を少なく構成して、余分な処理を省略することができ、間欠的に回転されたターレットの各位置における処理が少ない第2ターレットについての余計な処理を少なくすることができる。
【0059】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
【0060】
例えば、本実施形態では、第1のターレットでは、キャップ100の天面103が下側を向くようにキャップが保持されるが、キャップの天面103が上側を向くように保持されてもよい。この場合、キャップの内面の検査は、第2ターレット20において検査される。
【0061】
また、本実施形態では、第1のターレットのP4の位置において、カメラ31、32における外観検査が同時に行われるように構成されているが、2つのカメラにおける検査を異なる位置において行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のキャップの外観検査装置の概略構成を示す上面図である。
【図2】 図1のキャップの外観検査装置の側面図である。
【図3】 図1のキャップの外観検査装置の部分拡大斜視図である。
【図4】 図1のキャップの外観検査装置の部分拡大側面図である。
【図5】 図1のキャップの外観検査装置の部分拡大平面図である。
【図6】 図5のA−A線における断面図である。
【図7】 図1のキャップの外観検査装置の第2ターレットの一部断面平面図である。
【図8】 検査対象であるキャップの構成を示す断面図である。
【図9】 従来のキャップの外観検査装置の概略構成を示す図であり、(a)は全体図、(b)は、別の角度から見た部分構成図である。
【図10】 別の構成にかかる従来のキャップの外観検査装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
L1 第1ターレットの回転軸
L2 第2ターレットの回転軸
L3 吸引パッドの回転軸
1 外観検査装置
2 台板
3 導入装置
4 排出装置
7 同調装置
8 ストッパ
10 第1ターレット
12 第1ターレット本体
13 切り欠き
14 吸引パッド
16 ローラー
17、18、25、26 給送管
20 第2ターレット
22 周壁
23 切り欠き
24 保持部材
31、32、33 カメラ
100 キャップ
101 キャップ本体
102 密閉パッキン
103 キャップの天面
104 キャップの外側面
105 キャップの内天面
106 キャップの内側面

Claims (6)

  1. 円周縁に第1のピッチ角で設けられた複数個の切り欠き(13)と、前記切り欠き(13)にキャップ(100)を保持する保持手段(14、15)と、前記切り欠き内で前記キャップを自回転させる自回転手段(14a,14b)を有し、前記切り欠き(13)に保持されたキャップ(100)を間欠送りするように回転制御される第1の回転ターレット(10)と、
    前記第1の回転ターレット(10)の回転軸(L1)と交差する回転軸(L2)を中心として回転可能に設けられた筒状の周壁(22)と、前記周壁(22)に第2のピッチ角で設けられ前記第1の回転ターレット(10)に向かって開口する複数個の切り欠き(23)と、前記切り欠きにキャップを保持する保持手段(24、27)とを備え、前記第1の回転ターレット(10)と所定のタイミングで間欠送りを行うように回転制御された第2の回転ターレット(20)と、
    前記第1の回転ターレット(10)の切り欠き(13)に保持されたキャップ(100)の内天面(105)及び内側面(106)を検査するように配置された第1の検査カメラ(32)と、
    前記第2の回転ターレット(20)の切り欠き(23)に保持されたキャップ(100)の天面(103)を検査するように配置された第2の検査カメラ(33)と
    前記第1の回転ターレット(10)の切り欠き(13)に保持されたキャップ(100)を自回転させて順次現れる前記キャップ(100)の外側面(104)を全周にわたって検査するように配置された第3の検査カメラ(31)と、
    を備えることを特徴とする、キャップの外観検査装置。
  2. 前記第2の回転ターレット(20)の回転軸(L2)は、前記第1の回転ターレット(10)の回転軸(L1)と直交することを特徴とする、請求項1に記載のキャップの外観検査装置。
  3. 前記第2の回転ターレット(20)が間欠送りを行う前記所定のタイミングは、前記第1の回転ターレット(10)と同じであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のキャップの外観検査装置。
  4. 前記第1及び第2の回転ターレットの保持手段(14、15、24、27)は、入される前記キャップ(100)の導入方向(88)に延在し、それぞれの切り欠きに開口する第1及び第2の給送管(17、25)と、前記第1及び第2の給送管に連通する吸気吹き出し手段とで構成され、
    前記第1の回転ターレットの保持手段(14、15)は、前記キャップを受け取るタイミングで前記第1の給送管(17)から吸気を開始し、前記第2の回転ターレット(20)にキャップを送り出すタイミングで前記第1の給送管(17)からガスを吹き出し、
    前記第2の回転ターレットの保持手段(24、27)は、前記第1の回転ターレット(10)からキャップを受け取るタイミングで前記第2の給送管(25)から吸気を開始し、前記キャップを排出するタイミングで前記第2の給送管(25)からガスを吹き出すように制御されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つに記載のキャップの外観検査装置。
  5. 前記キャップ(100)は、その天面(103)が下側となるように前記第1の回転ターレットに導入されことを特徴とする、請求項1から4のいずれか1つに記載のキャップの外観検査装置。
  6. 前記第2の回転ターレット(20)は、前記第1のピッチ角よりも広いピッチ角を有することを特徴とする、請求項1から5のいずれか1つに記載のキャップの外観検査装置。
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