JP3727708B2 - タブ付きキャップの搬送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、天面壁と、天面壁の周囲から垂下する円筒状のスカート壁と、スカート壁の開口端の一部から軸方向に延びる基部を含むタブとを備えたタブ付きキャップの搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
前記したようなタブ付きキャップの搬送装置としては、例えば、特開昭59−182124号公報に開示されたものを挙げることができる。同公報に開示された装置は、上流側に配置された第1の回転ターレット機構及び下流側に配置された第2の回転ターレット機構(合流回転ターレット機構)を備えている。第1の回転ターレット機構は、スカート壁のタブの反対側を受け入れて搬送する複数個の半円形の切欠きを周縁に有する第1の回転ターレット板を備えている。切欠きの各々は、第1の回転ターレット板の回転によりキャップの受渡域を順次に通って回転移送させられる。第2の回転ターレット機構は、スカート壁のタブ側を受け入れて搬送する複数個の半円形の切欠きを周縁に有する第2の回転ターレット板(合流回転ターレット板)を備えている。切欠きの各々は、第2の回転ターレット板の回転により受渡域を通って回転移送させられ、受渡域において、第1の回転ターレット板の切欠きの各々に整合するよう構成されている。
【0003】
前記第1の回転ターレット機構は、第1の回転ターレット板の周縁部の下方にあって搬送されるキャップの天面壁を支持する上面を有しかつ円弧状に延びる静止支持板と、該静止支持板の外周縁部の上面に配設されて円弧状に延びかつスカート壁のタブ側を案内する内周面を有する静止外側案内板と、円弧状の静止上側案内板とを含んでいる。静止外側案内板は前記受渡域まで延びている。静止上側案内板は、第1の回転ターレット板の周縁に沿ってその上方を上流側から前記受渡域まで円弧状に延びるよう配設されている。
【0004】
第2の回転ターレット機構は、第2の回転ターレット板の周縁部の下方にあって搬送されるキャップの天面壁を支持する上面を有しかつ円弧状に延びる静止支持板と、円弧状の静止上側案内板とを含んでいる。静止上側案内板は、第2の回転ターレット板の周縁に沿ってその上方を前記受渡域から下流方向に円弧状に延びている。
【0005】
第1の回転ターレット板における前記搬送域の上流側において切欠き内に受け入れられたキャップは、タブを第1の回転ターレット板の半径方向外方に向けた状態で第1の回転ターレット板の回転に付随して受渡域に搬送される。キャップは静止外側案内板により半径方向外方への移動が阻止され、静止上側案内板により上方への移動が阻止される。受渡域において、キャップのスカート壁のタブ側の半分は、第1の回転ターレット板の切欠きに整合する第2の回転ターレット板の切欠きに受け入れられる。第1の回転ターレット機構の静止外側案内板及び静止上側案内板は受渡域までしか延びておらず、一方第2の回転ターレット機構の静止上側案内板は受渡域から下流方向に延びているので、キャップは、タブを第2の回転ターレット板の半径方向内方に向けた状態で第2の回転ターレット板の回転に付随して受渡域から下流側に搬送される。第2の回転ターレット板により搬送されるキャップは、静止上側案内板により半径方向外方及び上方への移動が阻止される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記したように、第1の回転ターレット機構における静止上側案内板は、第1の回転ターレット板の周縁に沿ってその上方を上流側から前記受渡域まで円弧状に延びるよう配設されている。すなわちこの静止上側案内板は、搬送されるキャップの開口端の上方に位置付けられる関係上、静止支持板の外周縁部から、第1の回転ターレット板の半径方向内側に向かってオーバハングするよう静止支持板に装着された支持ブラケットにボルト等の連結具を介して取り付けられている。したがって、第1の回転ターレット機構における部品点数が多く、構成が複雑となっていた。また静止上側案内板によりキャップの開口端の全域を覆うよう、その半径方向の幅を大きくした場合には、支持ブラケットの強度を増大するか、支持ブラケットの数を増やす必要があり、前記した問題が更に大きくなる。
【0007】
本発明の目的は、上流側の回転ターレット機構の構成を簡略化すると共に、タブ付きキャップを、比較的高速で、円滑かつ確実に搬送することができる、新規なタブ付きキャップの搬送装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、天面壁と、該天面壁の周囲から垂下する円筒状のスカート壁と、該スカート壁の開口端の一部から軸方向に延びる基部を含むタブとを備えたキャップにおける該スカート壁の該タブの反対側を受け入れて搬送する複数個の切欠きを周縁に有する第1の回転ターレット板を備えかつ該第1の回転ターレット板の回転により該切欠きの各々は該キャップの受渡域を順次に通過させられる第1の回転ターレット機構と、該スカート壁の該タブ側を受け入れて搬送する複数個の切欠きを周縁に有する第2の回転ターレット板を備えかつ該第2の回転ターレット板の回転により該切欠きの各々は該受渡域を順次に通過させられて該受渡域で該第1の回転ターレット板の該切欠きの各々に整合する第2の回転ターレット機構とを備えたタブ付きキャップの搬送装置において、該第1の回転ターレット機構は、該第1の回転ターレット板の周縁部の下方にあって搬送される該キャップの該天面壁を支持する上面を有しかつ円弧状に延びる静止支持板と、該静止支持板の外周縁部の該上面に配設されて円弧状に延びかつ該スカート壁の該タブ側を案内する内周面を有する静止外側案内板と、該第1の回転ターレット板上に固定された上側回転円板とを含み、該上側回転円板の外周面は、その周縁部下面が該スカート壁の開口端上を覆うよう該第1の回転ターレット板の外周縁を越えて半径方向外方に延び該タブの該基部の内側に近接して位置付けられ、該第2の回転ターレット機構は、該第2の回転ターレット板の周縁部の下方にあって搬送される該キャップの該天面壁を支持する上面を有しかつ円弧状に延びる静止支持板と、該静止支持板の外周縁部の該上面に配設されて円弧状に延びかつ該スカート壁の該タブの反対側を案内する内周面を有する静止外側案内板と、該静止外側案内板上に配設された円弧状の静止上側案内板とを含み、該静止上側案内板の内周面は、その内周縁部の下面が該スカート壁の開口端上を覆うよう該第2の回転ターレット板の外周縁を越えて半径方向内方に延び該タブの該基部の内側に近接して位置付けられ、該第2の回転ターレット機構の該静止外側案内板は、該第1の回転ターレット板の該周縁部の該下面の下側又は該周縁部の該上面とこれに対向する該上側回転円板の該下面との間に位置付けられる形態で該受渡域まで延びると共にその該内周面は、該受渡域における該キャップの該スカート壁の該タブの反対側に近接して位置付けられる、ことを特徴とするタブ付きキャップの搬送装置、が提供される。
【0009】
この発明によれば、第1の回転ターレット機構は、第1の回転ターレット板上に固定された上側回転円板を含み、この上側回転円板の外周面は、その周縁部下面がスカート壁の開口端上を覆うよう第1の回転ターレット板の外周縁を越えて半径方向外方に延び、タブの基部の内側に近接して位置付けられる。すなわち、上側回転円板を設けるのみで、キャップの開口端が実質上覆われて埃から保護され、かつ搬送されるキャップの上方への移動が阻止されると共に、その外周面がタブの基部の回転を阻止することによりキャップの回転が阻止され、所定の位置に保持された状態で搬送される。したがって、従来のように、静止支持板の外周縁部から、第1の回転ターレット板の半径方向内側に向かってオーバハングするような支持ブラケットを設ける必要がなくなり、またそれらに付随して使用されていたボルト等の連結具も不要となる。その結果、上流側の回転ターレット機構である第1の回転ターレット機構における部品点数が少なくなり、構成が簡略化されるので、全体として低コストで実用化することができる。上側回転円板は前記したように多機能を有するので、タブ付きキャップを、比較的高速で、円滑かつ確実に搬送することができる。
【0010】
本発明によれば、該上側回転円板の該外周面の全周には半径方向内方に向かう溝が形成され、該第1の回転ターレット板の該外周縁から該切欠きの各々の最深部を越えて半径方向内方に至る該第1の回転ターレット板の周縁部は、該周縁部の下面とこれに対向する該静止支持板の該上面との間又は該周縁部の上面とこれに対向する該上側回転円板の下面との間に所定の隙間が形成されるような厚さに規定され、該第1の回転ターレット機構の該静止外側案内板は、該第2の回転ターレット板の外周縁に近接する位置まで延び、該第1の回転ターレット機構及び該第2の回転ターレット機構の該静止支持板の各々は、各々の該上面が該受渡域を通して実質上同一面で連続するよう構成され、該第2の回転ターレット機構の該静止上側案内板は、その一端部が該第1の回転ターレット機構の該上側回転円板の該溝内に位置付けられる形態で該受渡域まで延びると共に、その該内周面は、該受渡域における該キャップの該タブの該基部の内側に近接して位置付けられる、タブ付きキャップの搬送装置、が提供される。
【0011】
この発明によれば、キャップの受渡域において、第1の回転ターレット板の切欠きに受け入れられていたスカート壁のタブの反対側は、第2の回転ターレット機構の静止外側案内板の内周面に案内され、またスカート壁のタブ側は、第2の回転ターレット板の切欠きに受け入れられ、キャップのタブの基部の回転の阻止は、上側回転円板の外周面から第2の回転ターレット機構の静止上側案内板の内周面に受け継がれる。したがって、第1の回転ターレット機構から第2の回転ターレット機構への受け渡しにおいて、キャップのタブの向きが反転するにもかかわらず、比較的高速で、円滑かつ確実に搬送(受け渡し)することができる。前記受け渡しが円滑かつ確実に遂行されることにより、キャップのガタが防止され、タブの変形が確実に防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明によるタブ付きキャップの搬送装置の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に従って構成されたタブ付きキャップの搬送装置を含む搬送システムの平面概略図である。2は、本発明に従って構成されたタブ付きキャップの搬送装置、4はタブ付きキャップの搬送手段である搬送シュート、6は、搬送シュート4に接続された反転装置(上流側の回転ターレット機構である第1の回転ターレット機構を構成する)、8は、反転装置6に接続された加熱装置(下流側の回転ターレット機構である第2の回転ターレット機構を構成する)、10は、加熱装置8に接続されたライナ型押し成形装置である。タブ付きキャップの搬送装置2は、反転装置6及び、後述するキャップ100の受渡域B付近における反転装置6及び加熱装置8の構成を含むものである。
【0013】
搬送される物品であるタブ付きキャップ100(以下、単にキャップ100と称する)の実施の形態は、図12及び図13に示されている。それ自体周知のキャップ100は、円形の天面壁102と、天面壁102の周囲から垂下する円筒状のスカート壁104と、スカート壁104の開口端の一部から軸方向に延びる基部106を含むタブ108とを備えている。タブ108のリング形状部は基部106から開口端の半径方向外方に傾斜して延びている。キャップ100はアルミニウム基合金、ブリキ等の金属薄板から形成することができる。基部106までを金属薄板から形成し、リング形状部を合成樹脂により形成して基部106に接合してなるキャップ100もある。この場合、リング形状部を基部106に接合する前に搬送することもあり、したがって、本発明における「タブ付きキャップ」とは、少なくとも基部106を備えたものを意味するものである。番号110は、天面壁102の内側に押圧成形により装着されたライナを示しているが、これはライナ型押し成形装置10を経た最終の姿であって、搬送の途中までは存在しない。
【0014】
図2及び図3を参照して、それ自体は周知の搬送シュート4は、基板12と、基板12上に幅方向に間隔を置いて配設された横案内壁部材14及び16と、案内壁部材14及び16上に配設された上案内壁部材18及び20とを備えている。上案内壁部材18及び20は、それぞれ横案内壁部材14及び16の上端から幅方向内側にオーバハングしている。したがってキャップ100は、そのスカート壁104が、横案内壁部材14、16と、上案内壁部材18及び20のオーバハング部とにより、幅方向及び上方への移動が規制され、そのタブ108が、上案内壁部材18及び20により回転方向(幅方向)の移動が規制されながら、タブ108を上流側に向けた状態で搬送される。このようなキャップ100の搬送は、一例として、図示しない周知のノズルから噴射されるエアにより順次遂行される。搬送シュート4における排出端は、反転装置6における導入域Aに接続されている。
【0015】
次に本発明に従って構成された反転装置6について説明する。図4及び図2を参照して、22は固定軸であって、図示しない基板上に直立して装着されている。24は円筒状部材であって、軸受26及び図示しない他の軸受を介して固定軸22に回転自在に支持されている。円筒状部材24の環状フランジ部26上には、環状の支持部材28が固定され、支持部材28上には、第1の回転ターレット板30及び上側回転円板32が一体的に固定されている。円筒状部材24は、図示しないギヤ装置を介して、前記基板上に配置された電動モータに駆動結合されている。したがって、第1の回転ターレット板30及び上側回転円板32は、電動モータにより一体的に図1の時計方向に回転駆動される。
【0016】
第1の回転ターレット板30の周縁には、複数個の半円状の切欠き34が等ピッチで形成されている。切欠き34の半径は、キャップ100のスカート壁104の半径より若干大きく形成されている。第1の回転ターレット板30の回転により、切欠き34の各々は前記導入域A及び後述する受渡域Bを順次に通って回転移送させられる。図2に示すように、第1の回転ターレット板30の切欠き34の各々は、前記導入域Aにおいて搬送シュート4の排出端に整合する。上側回転円板32の外周面33の全周には半径方向内方に向かう溝35が形成されている。
【0017】
36は静止支持板であって、第1の回転ターレット板30の周縁部の下方に沿って円弧状に延びている。静止支持板36は、第1の回転ターレット板30の周縁外方に配設された複数の支柱38上に支持され、搬送されるキャップ100の天面壁102を支持する水平な上面40を有している。静止支持板36は、この実施の形態においては、前記導入域Aから後述する受渡域Bまで延びるよう構成されている。42は静止外側案内板であって、静止支持板36の外周縁部の上面40に配設され、それに沿って円弧状に延びている。静止外側案内板42は、キャップ100のスカート壁104のタブ側を案内する内周面44を有している。静止外側案内板42は、搬送シュート4から後述する第2の回転ターレット板50の外周縁に近接する位置(図5参照)まで延びている。
【0018】
前記上側回転円板32は、第1の回転ターレット板30より外径が大きく形成され、その周縁部下面が搬送されるキャップ100のスカート壁104の開口端上を隙間を置いて略覆うよう、第1の回転ターレット板30の外周縁を越えて半径方向外方に延びている。上側回転円板32の外周面33は、キャップ100の前記基部106の内側に近接して位置付けられている。第1の回転ターレット板30の外周縁から切欠き34の各々の最深部を越えて半径方向内方に至る第1の回転ターレット板30の周縁部は、この周縁部の下面31とこれに対向する静止支持板36の上面40との間に所定の隙間Sが形成されるような厚さTに規定されている。この実施の形態では、厚さTは、第1の回転ターレット板30の外周縁に環状の薄肉部を形成することにより規定され(番号31aはその段部を示す)、また隙間Sは、キャップ100のスカート壁104の高さ(軸方向の長さ)の略半分に規定されている。なお図示はしないが、第1の回転ターレット板30の前記周縁部は、この周縁部の上面とこれに対向する上側回転円板32の下面との間に前記隙間Sが形成されるような厚さTに規定する実施の形態も成立する。この場合、前記段部31aは、図4の上側に位置付けられることになる。
【0019】
次に本発明に従って構成された加熱装置8について説明する。図1、図5〜図7を参照して、50は第2の回転ターレット板であって、前記第1の回転ターレット板30と同様な支持機構により基板上に回転自在に支持されている。第2の回転ターレット板50は、第1の回転ターレット板30と同一の周速度でかつそれと同期して図1の反時計方向に回転駆動されるよう、前記ギヤ装置を介して電動モータに駆動結合されている。第2の回転ターレット板50の周縁には、複数個の半円状の切欠き52が等ピッチで形成されている。切欠き52の半径は、キャップ100のスカート壁104の半径より若干大きく形成されている。第2の回転ターレット板50の回転により、切欠き52の各々はキャップ100の受渡域Bを順次に通って回転移送させられる。第2の回転ターレット板50の切欠き52の各々は、前記受渡域Bにおいて第1の回転ターレット板30の切欠き34に整合する。受渡域Bにおいては、キャップ100のスカート壁104の円周の略半分が第1の回転ターレット板30の切欠き34に受け入れられ、他の略半分が第2の回転ターレット板50の切欠き52に受け入れられる。
【0020】
54は静止支持板であって、第2の回転ターレット板50の周縁部の下方に沿って円弧状に延びている。静止支持板54は、第2の回転ターレット板50の周縁外方に配設された複数の支柱(図示せず)上に支持され、搬送されるキャップ100の天面壁102を支持する上面56を有している。静止支持板54は、この実施の形態においては、前記受渡域Bから後述する受渡域Cまで延びるよう構成されている。58は静止外側案内板であって、静止支持板54の外周縁部の上面56に配設され、それに沿って円弧状に延びている。静止外側案内板58はキャップ100のスカート壁104におけるタブ108の反対側を案内する内周面59を有している。60は静止上側案内板であって、静止外側案内板58上に配設され、それに沿って円弧状に延びている。静止上側案内板60は、その内周縁部の下面が、キャップ100のスカート壁104の開口端上を間隔を置いて略覆うよう、第2の回転ターレット板50の外周縁を越えてその半径方向内方に延びている。静止上側案内板60の内周面62は、タブ108の基部106の内側に近接して位置付けられている。
【0021】
反転装置6の静止支持板36と加熱装置8の静止支持板54の各端部は受渡域Bにおいて近接して位置付けられ、したがって各々の上面40及び56は、受渡域Bを通して実質上同一面で連続する。なお、これらの上面40及び56が連続するのであれば、静止支持板36及び静止支持板54同士がどのような形態で近接配置されてもよい。加熱装置8の静止外側案内板58は、反転装置6の第1の回転ターレット板30の周縁部の下面31の下側に位置付けられる形態で受渡域Bまで延びるよう構成されている。この実施の形態では、加熱装置8の静止支持板54は受渡域Bまで延びているので、受渡域Bにおいては、第1の回転ターレット板30の周縁部の下面31と静止支持板54の上面56の間に、前記隙間Sに連続し、かつそれと実質上同一の隙間Sが形成される。そして静止外側案内板58の内周面59は、受渡域Bにおけるキャップ100のスカート壁104におけるタブ108の反対側に近接して位置付けられている。なお、前記したように、第1の回転ターレット板30の前記周縁部が、この周縁部の上面とこれに対向する上側回転円板32の下面との間に前記隙間Sが形成されるような厚さTに規定された場合には、加熱装置8の静止外側案内板58は、反転装置6の第1の回転ターレット板30の周縁部の上面とこれに対向する上側回転円板32の下面との間に位置付けられる形態で受渡域Bまで延びるよう構成されることになる。
【0022】
図8及び図9に示すように、静止外側案内板58の受渡域B側の端部を構成する部材は、回転する上側回転部材32と第1の回転ターレット板30に干渉しないように、その端部に幅の狭い薄肉部70及び72が形成されている。そしてこれら端部の下面は静止支持板54の上面56上に載置される。
【0023】
また加熱装置8の静止上側案内板60は、その一端部が反転装置6の上側回転円板32の溝35内に位置付けられる形態で受渡域Bまで延びている。そして静止上側案内板60の内周面62は、受渡域Bにおけるキャップ100のタブ108の基部106の内側に近接して位置付けられている。
【0024】
図10及び図12に示すように、静止上側案内板60の受渡域B側の端部を構成する部材は、回転する上側回転部材32に干渉しないように、その端部に幅の狭い薄肉部80が形成されている。そしてこの薄肉部80が上側回転部材32の溝35内に、それに沿って延びるよう配置されている。
【0025】
図1を参照して、加熱装置8の位置Xから位置Y間における第2の回転ターレット板50の周縁部の下方には、搬送されるキャップ100を加熱するための、それ自体は周知の図示しない高周波加熱装置が配置されている。また位置Yと位置Zの間には、キャップ100の天面壁102の内側中央に加熱溶融状態のライナ素材を所定量だけ供給するための、それ自体は周知の図示しないライナ素材供給装置が配設されている。
【0026】
ライナ型押し成形装置10は、受渡域Cで第2の回転ターレット板50から受け渡されたキャップ100の開口部内に、図示しない型押し成形工具を挿入し、ライナ素材を押圧することにより所定の形状に成形する。ライナが装着されたキャップ100は、排出域Dにおいて外部に排出される。なお、ライナ型押し成形装置10には、回転ターレット板、ストリッパ等の回転体が備えられているが、この回転体も、前記のようにギヤ装置を介して電動モータに駆動結合されており、第2の回転ターレット板50に同期して同一の周速で図1の時計方向に回転駆動されるよう構成されている。
【0027】
次に、以上のように構成されたキャップの搬送システムに含まれる、本発明のタブ付きキャップの搬送装置2の作用について説明する。
【0028】
図1〜図4を参照して、搬送シュート4によりタブ108を上流側に向けた状態で順次搬送されるキャップ100は、その排出端から反転装置6に排出される。排出されたキャップ100は、第1の回転ターレット30の切欠き34内に受け入れられ、図1の時計方向に搬送される。キャップ100のスカート壁104の開口端は、上側回転円板32の、第1の回転ターレット30の外周縁からオーバハングした周縁部によりその上方を実質上覆われるので、埃等の異物の侵入が防止されると共に、キャップ100の上方への移動が阻止される。キャップ100のスカート壁104のタブ108側は、静止外側案内板42の内周面44により円滑にガイドされ、上側回転円板32の外周面33がタブ108の基部106の回転を阻止することによりキャップ100の回転が阻止される。したがってキャップ100は、タブ108を第1の回転ターレット30の半径方向外方に向けた位置に保持された状態で、高速かつ安定して搬送される。
【0029】
図1及び図5を参照して、受渡域Bからは、第1の回転ターレット板30の切欠き34に受け入れられていたスカート壁104のタブ108の反対側は、加熱装置8の静止外側案内板58の内周面59に案内される。またスカート壁104のタブ108側は、第2の回転ターレット板50の切欠き部52に受け入れられる。更に、キャップ100のタブ108の基部106の回転の阻止は、上側回転円板32の外周面33から加熱装置8の静止上側案内板60の内周面62に受け継がれる。したがって、反転装置6から加熱装置8への受け渡しにおいて、キャップ100のタブ108の向きがそれぞれの回転中心に対して反転するにもかかわらず、比較的高速で、円滑かつ確実に搬送(受け渡し)することができる。前記受け渡しが円滑かつ確実に遂行されることにより、キャップ100のガタが防止され、タブ108の変形が確実に防止される。
【0030】
以上本発明を、実施の形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内においてさまざまな変形あるいは修正ができるものである。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、上流側の回転ターレット機構である第1の回転ターレット機構の構成を簡略化すると共に、タブ付きキャップを、第1の回転ターレット機構から下流側の回転ターレット機構である第2の回転ターレット機構へ、比較的高速で、円滑かつ確実に搬送することができる。したがって、キャップのガタが防止され、タブの変形が確実に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成されたタブ付きキャップの搬送装置を含むキャップの搬送システムの平面概略図。
【図2】図1の一部を拡大して示す上面図。
【図3】図3のA−A矢視断面図。
【図4】図1のB−B矢視断面図。
【図5】図1の他の一部を拡大して示す上面図。
【図6】図5のC−C矢視断面図。
【図7】図5のD−D矢視断面図。
【図8】図5に示す静止外側案内板の平面図。
【図9】図8を下方から見た側面図。
【図10】図5に示す静止上側案内板の平面図。
【図11】図10を下方から見た側面図。
【図12】本発明装置により搬送されるタブ付きキャップの一実施の形態を示す上面図。
【図13】図12のE−E矢視断面図。
【符号の説明】
2 タブ付きキャップの搬送装置
4 搬送シュート
6 反転装置(第1の回転ターレット機構)
8 加熱装置(第2の回転ターレット機構)
10 ライナ型押し成形装置
30 第1の回転ターレット板
32 上側回転円板
34 切欠き
35 溝
36及び54 静止支持板
42及び58 静止外側案内板
50 第2の回転ターレット板
52 切欠き
60 静止上側案内板
100 タブ付きキャップ
102 天面壁
104 スカート壁
106 基部
108 タブ
B 受渡域
S 隙間
Claims (2)
- 天面壁と、該天面壁の周囲から垂下する円筒状のスカート壁と、該スカート壁の開口端の一部から軸方向に延びる基部を含むタブとを備えたキャップにおける該スカート壁の該タブの反対側を受け入れて搬送する複数個の切欠きを周縁に有する第1の回転ターレット板を備えかつ該第1の回転ターレット板の回転により該切欠きの各々は該キャップの受渡域を順次に通過させられる第1の回転ターレット機構と、該スカート壁の該タブ側を受け入れて搬送する複数個の切欠きを周縁に有する第2の回転ターレット板を備えかつ該第2の回転ターレット板の回転により該切欠きの各々は該受渡域を順次に通過させられて該受渡域で該第1の回転ターレット板の該切欠きの各々に整合する第2の回転ターレット機構とを備えたタブ付きキャップの搬送装置において、該第1の回転ターレット機構は、該第1の回転ターレット板の周縁部の下方にあって搬送される該キャップの該天面壁を支持する上面を有しかつ円弧状に延びる静止支持板と、該静止支持板の外周縁部の該上面に配設されて円弧状に延びかつ該スカート壁の該タブ側を案内する内周面を有する静止外側案内板と、該第1の回転ターレット板上に固定された上側回転円板とを含み、該上側回転円板の外周面は、その周縁部下面が該スカート壁の開口端上を覆うよう該第1の回転ターレット板の外周縁を越えて半径方向外方に延び該タブの該基部の内側に近接して位置付けられ、該第2の回転ターレット機構は、該第2の回転ターレット板の周縁部の下方にあって搬送される該キャップの該天面壁を支持する上面を有しかつ円弧状に延びる静止支持板と、該静止支持板の外周縁部の該上面に配設されて円弧状に延びかつ該スカート壁の該タブの反対側を案内する内周面を有する静止外側案内板と、該静止外側案内板上に配設された円弧状の静止上側案内板とを含み、該静止上側案内板の内周面は、その内周縁部の下面が該スカート壁の開口端上を覆うよう該第2の回転ターレット板の外周縁を越えて半径方向内方に延び該タブの該基部の内側に近接して位置付けられ、該第2の回転ターレット機構の該静止外側案内板は、該第1の回転ターレット板の該周縁部の該下面の下側又は該周縁部の該上面とこれに対向する該上側回転円板の該下面との間に位置付けられる形態で該受渡域まで延びると共にその該内周面は、該受渡域における該キャップの該スカート壁の該タブの反対側に近接して位置付けられる、ことを特徴とするタブ付きキャップの搬送装置。
- 該上側回転円板の該外周面の全周には半径方向内方に向かう溝が形成され、該第1の回転ターレット板の該外周縁から該切欠きの各々の最深部を越えて半径方向内方に至る該第1の回転ターレット板の周縁部は、該周縁部の下面とこれに対向する該静止支持板の該上面との間又は該周縁部の上面とこれに対向する該上側回転円板の下面との間に所定の隙間が形成されるような厚さに規定され、該第1の回転ターレット機構の該静止外側案内板は、該第2の回転ターレット板の外周縁に近接する位置まで延び、該第1の回転ターレット機構及び該第2の回転ターレット機構の該静止支持板の各々は、各々の該上面が該受渡域を通して実質上同一面で連続するよう構成され、該第2の回転ターレット機構の該静止上側案内板は、その一端部が該第1の回転ターレット機構の該上側回転円板の該溝内に位置付けられる形態で該受渡域まで延びると共に、その該内周面は、該受渡域における該キャップの該タブの該基部の内側に近接して位置付けられる、請求項1記載のタブ付きキャップの搬送装置。
Priority Applications (1)
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JP04620196A JP3727708B2 (ja) | 1996-03-04 | 1996-03-04 | タブ付きキャップの搬送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP04620196A JP3727708B2 (ja) | 1996-03-04 | 1996-03-04 | タブ付きキャップの搬送装置 |
Publications (2)
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JP3727708B2 true JP3727708B2 (ja) | 2005-12-14 |
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ID=12740476
Family Applications (1)
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Country | Link |
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-
1996
- 1996-03-04 JP JP04620196A patent/JP3727708B2/ja not_active Expired - Lifetime
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