JP4373954B2 - 90度ハイブリッド回路 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば無線周波数帯の高周波信号の電力分配や電力合成、及び移相器等に利用することができる複数の周波数帯において動作可能とした90度ハイブリッド回路に関する。
無線周波数帯の高周波信号の電力分配及び電力合成に利用される電力分配合成回路として90度ハイブリッド回路が広く用いられている。図21にブランチライン型90度ハイブリッド(以下90度ハイブリッド回路と略す)の構成図を示す。4つの分布定数線路180〜183がリング状に接続されていて、各分布定数線路の4つの接続点が高周波信号の入出力端子となる。
端子1(以下ポート1と称す)に一端を接続する分布定数線路180の他端は端子2(以下ポート2と称す)であり、ポート2に一端を接続する分布定数線路181の他端は端子3(以下ポート3と称す)であり、ポート3に一端を接続する分布定数線路182の他端は端子4(以下ポート4と称す)であり、ポート4とポート1との間には分布定数線路183が接続されている。
お互いに対向する配置関係にある分布定数線路180と182、分布定数線路181と183はそれぞれ同一の特性インピーダンスに設定される。分布定数線路180と分布定数線路181の特性インピーダンスの比によって、ポート1とポート3との間の結合度を変えることが出来る。
例えば、ポート2,3,4に整合した負荷(インピーダンスZ)を接続し、ポート1にインピーダンスZの信号源184を接続し、そこから高周波信号を入力する。このとき分布定数線路181の特性インピーダンスをZ、分布定数線路180の特性インピーダンスをZ=Z/√2とすると、ポート1に入力した高周波信号の半分の振幅の高周波信号がポート3に出力される。残りの半分がポート2に出力され、ポート2とポート3との高周波信号の位相差は90度となる。
この半分の減衰量をデシベルで表すと−3dBであることから、結合度3dBの90度ハイブリッド回路と呼ばれる。この90度ハイブリッド回路が非特許文献1に、リング形方向性結合器として記載されており、その整合条件が式(1)及び結合度Cが式(2)で示されている。
整合条件 Y =Y −Y (1)
結合度 C=20log10/Y (2)
ここで、YはZのアドミタンス表記である。同様にYはZの、YはZのアドミタンス表記である。今、分布定数線路180の特性インピーダンスZがZ=Z/√2なので、アドミタンスYはY=√2Yである。したがって、結合度Cは−3dBとなる。
このように式(2)に示すアドミタンスの比をある値に設定することで、任意の分配比を持つ電力分配器として使用出来る。また、ポート2とポート3に位相差が90度である高周波信号を入力するとポート1にその合成された信号を出力する電力合成器としても利用できる。また、移相器としても利用される。
特許文献1に直交変調器を90度ハイブリッド回路とミキサICとの組み合わせで構成した例が示されている。図22に特許文献1に示された直交変調器のブロック図を示す。搬送波周波数信号が、直交した搬送波を作る目的で90度移相器190のIN端子に入力される。この90度移相器190は90度ハイブリッド回路で構成されている。90度移相器190のそれぞれ位相が90度異なるOUT1とOUT2の出力は、それぞれ変調信号I,Qによって乗算器191,192で乗算され変調された搬送波となる。位相が90度異なる変調済みの搬送波である乗算器191と192の出力信号は、加算器193で合成され、図示しない送信用の増幅回路に伝達される。このように90度ハイブリッド回路は、例えば直交変調器などに利用される。
また特許文献2には、複数の周波数帯中の周波数帯ごとに90度ハイブリッド回路で構成された移相器を用いて複数の周波数帯に対応した例が示されている。
更に、特許文献2には、90度ハイブリッド回路を分布定数線路と等価な集中定数素子で構成した例が示されている。図22(b)に特許文献2に示された集中定数素子で構成された90度ハイブリッド回路を示す。
図21に示した分布定数線路180がインダクタ194と、そのインダクタ194の両端に接続されるキャパシタ198と199とによるπ型回路に置き換えられている。同様に分布定数線路181がインダクタ195とキャパシタ199,200によるπ型回路に置き換えられている。分布定数線路182,183に相当する部分も同様なので説明は省略する。
ここで各ポート1〜4に一端を接続するキャパシタの数は省略して表記されている。要するにπ型回路を成すためには、各ポート1〜4に一端を接続するキャパシタは2個ずつ必要であるが、そのキャパシタは各端子と接地間とに並列に接続される容量なので、1つの回路シンボルに統合して表記している。
この各π型回路のアドミタンスを式(1)及び(2)の関係に設定することで、分布定数線路と等価な90度ハイブリッド回路を構成することが可能である。
マイクロ波工学(133項)森北出版(株) 特開平7−30598号(図2) 特開平8−43365号(段落0028、図1)
特許文献2の段落[0014]に記載されているように、90度ハイブリッド回路は使用できる周波数範囲が限られており、広帯域に対応出来ない欠点がある。そこで従来では、90度ハイブリッド回路を複数併設することで、複数の周波数帯に対応していた。すなわち、図21に示した4つの分布定数線路の全てを、それぞれの周波数帯に対応させて設計したものを複数備える構成としていた。又は、集中定数素子で構成した場合、90度ハイブリッド回路を構成するインダクタ及びキャパシタの全ての定数を、それぞれの周波数に対応させて設計したものを複数備える必要があった。したがって、回路全体が大型化してしまう課題があった。
特に90度ハイブリッド回路は、図21に示したように方形状に形成される為に、回路を形成するのに大きな面積を必要とする。これは、各ポートからの伝送線路の長さも等しくするためであり、どうしても方形形状の中央部に無駄なスペースが発生してしまう。したがって、これを複数個用意すると非常に大きな回路面積を要してしまう。
この発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、リング状に接続された4つの分布定数線路若しくは4つの回路はそのままの状態で、複数の周波数帯に対応可能とした90度ハイブリッド回路を提供することを目的とするものである。
分布定数線路若しくは複数の集中定数リアクタンス素子からなる回路の4つがリング状に接続され、各接続点に端子がそれぞれ接続された90度ハイブリッド回路において、上記各端子にそれぞれ可変リアクタンス手段が接続され、これら可変リアクタンス手段を含めた回路全体が90度ハイブリッド回路として動作するようにされている。
以上のような構成によれば、可変リアクタス手段のリアクタンス値を変更することで、複数の周波数帯に対応した90度ハイブリッド回路が実現できる。すなわち、大きな回路面積を必要とするリング状に接続された部分を共通に利用して複数の周波数帯に対応可能なため、回路面積を小さくすることが出来る。
以下、この発明の実施形態を図面を参照して説明する。各図面において対応する部分については、同一の参照符号を付けて重複説明を省略する。
[第1実施形態]
図1にこの発明による90度ハイブリッド回路の基本構成を示す。図21で90度ハイブリッド回路の従来例として示した4つの分布定数線路180,181,182,183がリング状に接続された各接続点、ポート1〜4に、可変リアクタンス手段10〜13が接続されている。分布定数線路180〜183の接続の関係及び大きさの関係も、背景技術で説明したものと同一である。以降の説明においても、この分布定数線路180〜183のリング状の接続の関係及び大きさの関係は同一であり、その動作周波数帯は例えば2GHzとして、分布定数線路180〜183の説明は省略する。
分布定数線路180と183のそれぞれの一端が接続されるポート1には、可変リアクタンス手段10の一端が接続されている。分布定数線路180の他端と分布定数線路181の一端が接続されるポート2には、可変リアクタンス手段11の一端が接続されている。分布定数線路181の他端と分布定数線路182の一端が接続されるポート3には、可変リアクタンス手段12の一端が接続されている。分布定数線路182の他端と分布定数線路183の他端が接続されるポート4には、可変リアクタンス手段13の一端が接続されている。
各可変リアクタンス手段10〜13のリアクタンス値をある特定のそれぞれ等しい値に設定することで、ポート1〜4の各端子間の90度ハイブリッド回路としての動作周波数を変化させることが可能となる。
以下、可変リアクタンス手段10〜13の実施例を図面を参照して説明する。
図2に可変リアクタンス手段10〜13を可変容量素子で構成した例を示す。ポート1には、可変容量素子20の一端が接続され、可変容量素子20の他端は接地されている。ポート2には、可変容量素子21の一端が接続され、可変容量素子21の他端は接地されている。ポート3には、可変容量素子22の一端が接続され、可変容量素子22の他端は接地されている。ポート4には、可変容量素子23の一端が接続され、可変容量素子23の他端は接地されている。
これら可変容量素子20〜23は、例えば半導体の空乏層の変化を利用したバラクタ素子等であり任意の静電容量値に設定できるものである。今、例えば、可変容量素子20〜23の静電容量値が最小の状態、すなわち、殆ど可変容量素子20〜23の静電容量が無視できる大きさであって、式(1)及び式(2)の関係から周波数2GHzにおいて90度ハイブリッド回路として動作するように、各分布定数線路180〜183が設計されている。
その状態の周波数特性を図3に示す。図3(a)は振幅特性であり、横軸は周波数をGHzで表し、縦軸は高周波信号を入力するポート1に対する伝達特性をSパラメータdBで表す。S21はポート1に入力した信号がポート2に伝わる割合を示す。S11は、入力端子がポート1であるから入力した信号が戻る反射量ということになる。S11は、周波数2GHzにおいて−30dB以下であり、反射が極めて少ない状態になっている。S21とS31は、共に−3dB(0.5)であり、ポート1に入力した信号の半分の振幅の高周波信号が伝達されることを示している。S41は、S11と同様に2GHzにおいて−30dB以下の値を示し、ポート1から入力した信号が殆どポート4に伝達されないことを示している。
図3(a)と同条件下での位相特性を図3(b)に示す。図3(b)の横軸は周波数GHzであり、縦軸は位相をdeg.で表す。ポート1に入力した高周波信号に対するポート2に出力される信号の位相を示すS21は、周波数2GHzにおいて−90°、ポート3に出力される信号の位相を示すS31は、同じく周波数2GHzにおいて−180°を示している。このように、ポート2とポート3との間の位相差は90°になっている。
次に可変容量素子20〜23の静電容量値を最小の状態から+2pf容量を増やした時の周波数特性を図4に示す。図4(a)は振幅特性を示し、横軸と縦軸の関係は図3(a)と同一である。可変容量素子20〜23の静電容量値を2pf増やしたことによって、周波数1.5GHzにおけるS21とS31が共に−3.0dBとなり、S11とS31が約−28dBとなっている。一方、周波数2GHzにおけるS21,S31は、約−6dB,約−5dB、S11,S31が約−6dB,−約7.2dBである。このように90度ハイブリッド回路としての動作周波数が1.5GHzに変化している。
図4(b)は同条件下での位相特性を示す。横軸と縦軸の関係は図3(b)と同一である。ポート1に入力した高周波信号に対するポート2に出力される信号の位相を示すS21は、周波数1.5GHzにおいて−90°、ポート3に出力される信号の位相を示すS31は、同じく周波数1.5GHzにおいて−180°を示している。一方、周波数2GHzにおけるS21は約−144°、S31は約90°であり、90°の位相差が得られる周波数は、振幅特性と同様に1.5GHzに変化している。
以上述べたように、分布定数線路180,181,182,183がリング状に接続された各接続点、ポート1〜4に、可変容量素子からなる可変リアクタンス手段1〜4を接続し、その可変容量素子20〜23の静電容量値を変えることで、90度ハイブリッド回路として動作する周波数を変化させることが出来た。
可変リアクタンス手段10〜13として分布定数線路を用いたこの発明の実施例2を図5に示す。ポート1に接続される可変リアクタンス手段10が、スイッチ素子50と分布定数線路51とで構成されている。ポート2に接続される可変リアクタンス手段11が、スイッチ素子52と分布定数線路53とで構成されている。ポート3に接続される可変リアクタンス手段12が、スイッチ素子54と分布定数線路55とで構成されている。ポート4に接続される可変リアクタンス手段11が、スイッチ素子56と分布定数線路57とで構成されている。各ポート1〜4と各分布定数線路51,53,55,57との間にそれぞれスイッチ素子50,52,54,56が配置される。各スイッチ素子50,52,54,56が全て非導通の時は、図5に示す90度ハイブリッド回路の動作周波数は前述したように2GHzに設計されている。その振幅及び位相の周波数特性は、図3と同一である。先端開放線路として動作する各分布定数線路51,53,55,57の線路長を周波数2GHzにおいて約60度の長さに設定し、各スイッチ素子50,52,54,56を全て導通させると、90度ハイブリッド回路の動作周波数を1.5GHzに変えることが出来る。この時の振幅及び位相の周波数特性は、図4と同一である。
このように集中定数素子である可変容量素子に換えて分布定数線路で構成されたリアクタンス素子を接続しても、90度ハイブリッド回路の動作周波数を変えることが出来る。
〔スイッチ素子の例〕
各ポート1〜4に例えば分布定数線路51,53,55,57を接続するスイッチ素子は、電界効果型トランジスタ(FET)やPINダイオード等の半導体素子やMEMS(Micro Electromechanical Systems)技術を用いた機械的なスイッチでも実現することが可能である。ここでは、その一例としてモノリシックマイクロ波集積回路(Monolithic Microwave Integrated Circuit以下MMICと略す)で形成されたスイッチ素子を用いた例を説明する。
図5に示したスイッチ素子は、単極単投スイッチ(Single Pole Single Throw Switch以下SPSTスイッチと略す)であるが、ここでは、図6に示す部品配置の関係から単極双投スイッチ(Single Pole Single Double Switch以下SPDTスイッチと略す)を用いた例を示す。図6(a)にSPDTスイッチが形成されたMMICが実装された8ピンのプラスチックパケージのピン番号と、各ピンの回路図を示す。直方体状のプラスチックパケージは、直方体の長手方向の2辺に基板接続用の端子を4ピンずつ突出させている。ピンを突出させた辺の一辺の端のピン番号が1とされ、反時計方向に順にピン番号が増えて行き、ピン番号1番とプラスチックパケージの短辺を挟んで対向するピンが8番となっている。
SPDTスイッチの単極が5番ピンであり、双投端子が2番と7番ピンである。図6(a)では、5番ピン及び2番,7番ピンに一端が接地された特性インピーダンス50Ωの分布定数線路が、直流電流阻止用のチップコンデンサを介してそれぞれ接続されている。SPDTスイッチの単極である5番ピンには、チップコンデンサ60を介して一端が接地された特性インピーダンスが50Ωの分布定数線路61が接続されている。同様に双投端子の2番,7番ピンには、直流電流阻止用チップコンデンサ62,64を介して分布定数線路63,65がそれぞれ接続されている。
1番ピンと8番ピンが、単極の接点を双投端子のどちらに接続させるかを制御する制御端子C66,C67であり、両端子と接地との間には、配線パターンに外部から飛び込んで来る電磁的ノイズが高周波信号及びスイッチングに影響することを抑止するためのカップリングコンデサCp68, Cp69が接続されている。
制御端子C66,C67に印加する制御電圧信号によって、単極5番ピンを2つある双投端子2番,7番ピンのどちらに接続させるかを制御することが出来る。例えば、制御端子C66に電源電圧の正電源、制御端子C67に負電源を印加すると5番ピンと2番ピンが接続する。その逆に制御端子C66に電源電圧の負電源、制御端子C67に正電源を印加すると5番ピンと7番ピンが接続する。
このようなMMICによるスイッチ素子を用いることで、図5に示したような90度ハイブリッド回路を簡単に実現することが可能である。図6(a)で説明したMMICを用いて図5に示したこの発明の実施例2を構成した場合の一例を図6(b)に示す。
凡そ正方形の基板70の中央部分に図5に示した実施例2の90度ハイブリッド回路が、特性インピーダンスZの分布定数線路180,183と、特性インピーダンスZの分布定数線路181,182とによる方形状の接続で形成されて配置されている。
分布定数線路180と183との接続点であるポート1から分布定数線路180と平行に基板70の一方の辺まで特性インピーダンスZの分布定数線路71が延長されている。分布定数線路180と181との接続点であるポート2から分布定数線路180と平行に基板70の他方の辺まで特性インピーダンスZの分布定数線路73が延長されている。分布定数線路181と182との接続点であるポート3から分布定数線路73と平行に基板70の他方の辺まで特性インピーダンスZの分布定数線路74が延長されている。分布定数線路182と183との接続点であるポート4から分布定数線路71と平行に基板70の一方の辺まで特性インピーダンスZの分布定数線路72が延長されている。
分布定数線路180と182の特性インピーダンスZは分布定数線路181,183の特性インピーダンスZの1/√2の大きさに設計されていて結合度Cは3dBである。
90度ハイブリッド回路のポート1には、直流阻止用のチップコンデンサ75を介して、スイッチ素子50を形成するMMIC76のSPDTスイッチの単極端子である5番ピンが接続されている。双投端子の一方である2番ピンには分布定数線路51が接続されている。双投端子の他方の端子である7番ピンには、何も接続されていない。
MMIC76の制御端子C11,C21のピン番号1,8は、それぞれカップリングコンデンサCp68,67を介して接地電極77に接続されている。尚、図に示していないが、基板70の裏面の全面は接地電位に接続されるグランドパターンとなっており、接地電極78上の白丸はそのグランドパターンに接続する為のスルーホールである。制御端子C11に電源電圧の正電源、制御端子C21に負電源の電圧を印加することで、90度ハイブリッド回路のポート1に分布定数線路51を接続することが出来る。制御端子C11, C21に上記以外の電圧を印加するとSPDTスイッチの双投端子の他方の端子である7番ピンには何も接続されていないので、このMMIC76と分布定数線路51とで、図5に示した可変リアクタンス手段10を構成することが出来る。
90度ハイブリッド回路のポート2である分布定数線路180と181の接続点には、同じように直流阻止用のチップコンデンサ79を介して、スイッチ素子52を形成するMMIC80のSPDTスイッチの単極端子である5番ピンに接続されている。基本的な接続の関係は、前述したMMIC76と同じであるが、基板配線レイアウトの関係で、スイッチ素子を介して接続される分布定数線路53がMMIC80の7番ピンに接続されている点のみ異なる。その為、ポート2に分布定数線路53を接続する為にMMIC80の制御端子C12, C22に印加する電圧の関係がMMIC76と反対になる。
以下、同様に90度ハイブリッド回路のポート3,4にはMMIC81,82によって分布定数線路55,57が選択的に接続される。ポート4にはMMIC82によって分布定数線路57が選択的に接続されるように構成されている。基板70の四隅の接地電極77の上にあるやや大きな白丸は、基板70を例えば他の基板に固定する為のネジが通るネジ孔である。MMIC76の4番ピンと接地電極77との間に配置されているチップ素子78は、抵抗値ゼロの接続用の素子である。
このようにして図5に示した実施例2を実現することが出来る。
図7に可変リアクタンス手段10〜13を、90度ハイブリッド回路の各端子に一端を接続するスイッチ素子と、スイッチ素子の他端に一端を接続する分布定数線路と、分布定数線路の他端に一端が接続され、他端が接地された容量素子とで構成したこの発明の実施例3を示す。
ポート1に接続される可変リアクタンス手段10が、ポート1に一端を接続するスイッチ素子50と、スイッチ素子の他端に一端を接続する分布定数線路51と、分布定数線路51の他端に一端を接続する他端が接地された容量素子700とで構成されている。
以下ポート2〜4に接続される可変リアクタンス手段11,12,13も、今述べた可変リアクタンス手段10と全く同一の構成であり、各可変リアクタンス手段11,12,13のスイッチ素子も可変リアクタンス手段10のスイッチ素子51と同時に導通/非導通となるように制御される。したがって、以降の説明においては、ポート1に接続される可変リアクタンス手段10のみの構成及び動作を説明し、可変リアクタンス手段11〜13の説明は省略する。図における可変リアクタンス11〜13の表記も次の実施例を示す図から破線の箱に略して表記する。
今、分布定数線路51は、実施例2で説明したように電気長が約60度の線路で変わらない。実施例2の説明において、分布定数線路51は先端開放線路として働き、その先端開放線路を各ポートに接続したときの動作周波数は2.0GHzから1.5GHzに変化した。
その同じ分布定数線路51の他端を、動作周波数帯において十分小さなインピーダンスとなる比較的大きな静電容量値を持つ容量素子700を介して接地することで、分布定数線路51が先端短絡線路として働く。
この先端短絡線路として働く分布定数線路51をスイッチ素子50を導通させて、各ポート1〜4に接続すると、動作周波数は2.2GHzに変化する。このように同一の電気長の分布定数線路51を用いても、それを先端開放で使用するのか、又は先端短絡線路として使用するのかによって動作周波数の変化の方向及び大きさが異なる。
この時の振幅特性を図8に示す。図8の横軸は周波数、縦軸は高周波信号を入力するポート1に対する伝達特性をSパラメータdBで表す。周波数1.5GHzにおけるS21とS31が、共に約−3.0dB(0.5)であり、動作周波数が2.2GHzに変化していることが分かる。
図9に可変リアクタンス手段10〜13が、スイッチ素子とリアクタンス素子とが互いに順次直列に接続されて構成されているこの発明の実施例4を示す。可変リアクタンス手段10が、ポート1に一端を接続するスイッチ素子900とスイッチ素子900の他端に一端を接続するリアクタンス素子901と、リアクタンス素子901の他端に一端を接続するスイッチ素子902とスイッチ素子902の他端に一端を接続するリアクタンス素子903と、リアクタンス手段903の他端に点点点で省略して表記しているポート1から数えてn個目のリアクタンス素子の他端に接続するスイッチ素子904とスイッチ素子904の他端に一端を接続するn個目のリアクタンス素子905とが接続して構成されている。
今、各可変リアクタンス手段10〜13が例えば各ポート1〜4から数えて1個目のリアクタンス素子901を周波数2GHzにおける電気長が約24度の分布定数線路とし、各ポート1〜4から見て2個目のリアクタンス素子902の電気長を周波数2GHzにおいて約36度の長さの2個の分布定数線路で構成されているとする。
各ポート1〜4から1個目のスイッチ素子900が非導通の時は、前述したように分布定数線路180〜183で構成される90度ハイブリッド回路の動作周波数は2GHzに設計されている。この状態において、各ポート1〜4から1個目のスイッチ素子900を導通させ、各ポート1〜4に周波数2GHzにおける電気長が約24度の分布定数線路901を接続させる。その結果、分布定数線路901は先端開放線路として働き、この時の90度ハイブリッド回路の動作周波数は1.8GHzに変化する。
この各ポート1〜4それぞれに電気長約24度の分布定数線路が接続された時の振幅特性の周波数特性を図10に示す。横軸は周波数GHzであり、縦軸はポート1に入力する高周波信号に対する伝達特性をSパラメータdBで表したもので、図3(a)と同一である。
ポート1に入力した信号がポート2に伝わる割合を示すS21及び、ポート3に伝わる割合を示すS31は、周波数1.8GHzにおいて約−3.0dBを示している。反射量を意味するS11とポート4に伝達する割合を示すS41は共に、周波数1.8GHzにおいて−30dB以下の値を示し、信号が殆ど反射されずに入力され、ポート4には殆ど信号が伝達されないことを示している。このように、各ポート1〜4それぞれに電気長が約24度の先端開放線路が接続されると、動作周波数が2GHzであった90度ハイブリッド回路の動作周波数が1.8GHzに変化したことが分かる。
次にスイッチ素子900を導通させたままの状態で、各ポート1〜4から見て2個目のスイッチ素子902を導通させて電気長が約36度の分布定数線路903を、電気長が約24度の分布定数線路901に付加すると、各ポート1〜4に接続される分布定数線路の合計の線路長が約60度となる。この時の90度ハイブリッド回路の動作周波数は1.5GHzとなる。これは、線路単独の電気長が約60度の分布定数線路51,53,55,57を各ポート1〜4に接続した説明済みの実施例2(図5)と同じである。この時の振幅及び位相の周波数特性も、図4と同じになる。
このように、複数の分布定数線路をスイッチ素子を介して順次接続してその電気長を延長することによって、動作周波数を順次低い方向に変化させることが出来る。
図11に可変リアクタンス手段10〜13が、それぞれ複数のリアクタンス素子が直列接続された直列接続部と、直列接続部の一端と90度ハイブリッド回路の対応するポートとの間に接続されるスイッチ素子と、複数のリアクタンス素子のそれぞれの90度ハイブリッド回路と反対側の他端に接続される高周波信号を接地することが出来るスイッチ手段とで構成されているこの発明の実施例5を示す。
各ポート1〜4に接続される可変リアクタンス手段10〜13のそれぞれが、複数のリアクタンス素子が直列に接続された直列接続部110と、直列接続部110の一端と各ポート1〜4を接続するスイッチ素子111と、直列に接続された各リアクタンス素子のポート1と反対側の端に、一端を接続するスイッチ素子112と、スイッチ素子112の他端に一端が接続され、他端が接地された容量素子113とからなる複数の接地スイッチ手段114とによって構成される。分布定数線路903のスイッチ素子111と反対側の端に、更に直列に接続される分定数線路115が、複数接続されるとした意味の点点点の表記を介して示されている。スイッチ素子112と容量素子113との接続はその順番が逆でも良い。
ポート1に接続される可変リアクタンス手段10は、周波数2GHzにおける電気長が約24度の分布定数線路901と約36度の分布定数線路903の2つが直列に接続されて直列接続部110を形成しているとする。
スイッチ素子111が導通状態では、今、直列接続部110が周波数2GHzにおける電気長が約24度の分布定数線路901と約36度の分布定数線路903との直列接続であるためその電気長は約60度となり実施例2(図5)と同一の動作をする。したがって、90度ハイブリッド回路の動作周波数は1.5GHzである。
この状態で分布定数線路901の他端に接続される接地スイッチ手段114のスイッチ素子112を導通させると、容量素子113の静電容量値はこの周波数帯におけるインピーダンスが無視できる程度の比較的大きな値なので、分布定数線路901の他端は容量素子113によって接地され、先端短絡線路として動作するようになる。
この結果、それまで1.5GHzの動作周波数は2.5GHzに変化する。この時の振幅及び位相の周波数特性を図12に示す。図12(a)は振幅特性、図12(b)は位相特性を示し、説明済みの図3と同じ特性である。ポート1に入力した信号がポート2に伝わる割合を示すS21及び、ポート3に伝わる割合を示すS31は、周波数2.5GHzにおいて約−3.0dBを示している。反射量を意味するS11とポート4に信号が伝達する割合を示すS41は共に、周波数2.5GHzにおいて約−28dBを示し、信号が殆ど反射されずに入力され、ポート4には殆ど信号が伝達されないことを示している。
又、図12(b)に示す位相の周波数特性においては、ポート1に入力した高周波信号に対するポート2に出力される信号の位相を示すS21が、周波数2.5GHzにおいて−90°、ポート3に出力される信号の位相を示すS31が、同じく周波数2.5GHzにおいて−180°を示している。
このようにポートから見て1個目の接地スイッチ手段114によって、分布定数線路901を先端短絡線路として動作させることで動作周波数帯を例えば1.5GHzから2.5GHzへと、90度ハイブリッド回路の動作周波数を大きく変化させることが出来た。
次に先ほど導通させた接地スイッチ手段114のスイッチ素子112を非導通とし、ポート1から見て2個目の分布定数線路903に接続された接地スイッチ手段114のスイッチ素子112を導通させる。すると、分布定数線路901と903の直列接続された約60度の電気長の線路が先端短絡線路として動作するようになる。
この時の動作周波数は2.2GHzとなり、その特性は説明済みの図8と同じ特性を示す。このように複数のリアクタンス素子が直列接続され、各リアクタンス素子の各ポート1〜4と反対側の端に接続された接地スイッチ手段のスイッチ素子を排他的に導通させることで、複数のリアクタンス素子の直列接続で決定される周波数を最も低い周波数とし、それよりも高い複数の動作周波数を得ることが出来る。
図13に可変リアクタンス手段10〜13が、90度ハイブリッド回路の各端子に接続される複数のスイッチ素子と、そのスイッチ素子のそれぞれに接続される複数のリアクタンス素子とで構成されるこの発明の実施例6を示す。
各ポート1〜4に接続される可変リアクタンス手段10〜13のそれぞれが、ポートに一端を接続する複数のスイッチ素子130,131,132とそれぞれのスイッチ素子130,131,132の他端に一端を接続する複数のリアクタンス素子133,134,135とによって構成される。各スイッチ素子130,131,132とリアクタンス素子133,134,135は、更に数を増やして並列に接続しても良く、それを点点点で省略して表記している。
各スイッチ素子を選択的に導通させて、各ポートに接続するリアクタンス値を可変することで90度ハイブリッド回路の動作周波数を可変することが可能である。具体的な例については、今までの説明から明らかなので、ここでの説明は省略する。
図14に可変リアクタンス手段10〜13が、90度ハイブリッド回路の各端子に接続される複数のスイッチ素子と、スイッチ素子それぞれに接続される複数のリアクタンス素子と、複数のリアクタンス素子の他端を接地する容量性素子とで構成されているこの発明の実施例7を示す。
実施例7は実施例6の各リアクタンス素子133〜135のポート1と反対側の端に、その使用周波数帯において十分小さなインピーダンスとなる静電容量値を持つ他端が接地された容量素子140,141,142を、それぞれ接続するようにしたものである。
このように構成し、例えば各リアクタンス素子を分布定数線路で構成すると、実施例6では先端開放線路として動作した各リアクタンス素子が先端短絡線路として動作する。実施例6と同様に各スイッチ素子とリアクタンス素子、及び容量素子は3個以上並列に接続しても良い。それを図では点点点で省略して表記している。
各スイッチ素子を選択的に導通させて、各ポートに接続するリアクタンス値を可変することで90度ハイブリッド回路の動作周波数を可変することが可能である。具体的な例については、今までの説明から明らかなので、ここでの説明は省略する。
図15に可変リアクタンス手段10〜13が、スイッチ素子とリアクタンス素子とが互いに順次直列に接続された直列接続と、各リアクタンス素子のブランチライン型90度ハイブリッド回路と反対側の端と接地との間に接続された高周波信号を接地することが出来る接地スイッチ手段とで構成されているこの発明の実施例8を示す。
実施例8は説明済みの実施例4(図9)の構成の各リアクタンス素子のポート1と反対側の端に、実施例5(図11)で示した一端を接続するスイッチ素子112とスイッチ素子112の他端に一端を接続する他端が接地された容量素子113とからなる接地スイッチ手段114が接続されるようにしたものである。図15のリアクタンス素子903及び接地スイッチ素子114のポート1と反対側に表記している点点点は、更にリアクタンス素子及び接地スイッチ手段が同じ構成で設けられること意味している。
このように構成することで動作周波数の選択肢を増やすことが可能となる。具体的な例については、今までの説明から明らかなので、ここでの説明は省略する。
各ポート1〜4に接続する可変リアクタンス手段10〜13のリアクタンス値によっては、90度ハイブリッド回路の入力及び出力を見たインピーダンスが大きく変化することで整合条件が崩れてしまい所望の周波数特性にすることが出来なくなることがある。したがって、信号を効率よく伝送するためには整合回路が必要となる。上記インピーダンスは周波数によって異なるため、整合回路においても複数の周波数で整合がとれるものが必要である。
そこで実施例9としては、可変リアクタンス手段10〜13の値を変えて90度ハイブリッド回路の動作周波数を変化させたときにも整合条件が満たされるように、90度ハイブリッド回路の各ポートに一端を接続し、他端が新たな90度ハイブリッド回路の入出力端子となる各ポート側を見たインピーダンスと等しいインピーダンスを持つ分布定数線路を接続し、その分布定数線路の他端に接続される整合用可変リアクタンス手段とを設けることで、動作周波数を変えた場合でも整合が取れるようにしたものである。
図16に90度ハイブリッド回路の各ポートに整合回路を付加した実施例9を示す。各ポート1〜4に各ポート側を見たインピーダンス(以下、ポートインピーダンスと称す)と等しい特性インピーダンスZの分布定数線路160〜163の一端がそれぞれ接続され、分布定数線路160〜163の他端が新たな90度ハイブリッド回路の入出力端子となる。分布定数線路160〜163の他端それぞれには、スイッチ素子164〜167を介してリアクタンス素子168〜171が接続される整合用可変リアクタンス手段173〜176が接続される。
各ポート1〜4には、可変リアクタンス手段10〜13としてスイッチ素子50,52,54,56と周波数2GHzにおける電気長が約135度の分布定数線路172とからなる可変リアクタンス手段10〜13が接続されている。
各可変リアクタンス手段10〜13の各スイッチ素子50,52,54,56が非導通の時、動作周波数は2GHzである。この時、各ポート1〜4に接続される分布定数線路160〜163の特性インピーダンスはポートインピーダンスと等しいため、整合が取れている。
次に動作周波数を1.0GHzに変化させる目的で、可変リアクタンス手段10〜13の各スイッチ素子50,52,54,56を導通させて電気長約135度の分布定数線路172をそれぞれのポート1〜4に接続させる。このときの各端子の振幅の周波数特性を図17(a)に示す。
1.0GHzにおける分布定数線路160の他端に入力した信号が分布定数線路16の
他端に伝わる割合を示すS21が約−3.5dBと目標の−3.0dBからずれている。又反射量を意味するS11と分布定数線路163の他端に信号が伝達する割合を示すS41は共に、約−15dB(約3%)と、今まで説明して来た例と比較すると約30倍程度悪化しており、90度ハイブリッド回路としては使用できない特性になっている。
又、図17(a)では周波数が約2.3GHzにおいてS21とS31が約−3dBであり、反射量を示すS11とS41が−30dB以下の小さな値を示している。これは可変リアクタンス手段10〜13を分布定数線路で構成している為に、その周期性から偶々そのような値を示しているだけで、設計狙い値では無いのでここでは関係ないものとして無視する。
このように可変リアクタンス手段10〜13に比較的大きな値のリアクタンス値を持って来ると、整合条件が狂い満足な特性が得られなくなる。整合が取れていないこの状態を図17(b)のスミスチャートに示す。スミスチャートは良く知られているように、インピーダンスと反射係数との関係を図表化したものであり、回路のインピーダンスマッチングの状態を簡単に見極めることが出来るものである。
スミスチャートにおいて整合条件が成り立っていると、その回路の使用周波数におけるインピーダンス値がインピーダンスの実数部を表す図17(b)の円の中心線横軸の1.0と表記された点に重なる。1.0は正規化されたインピーダンスでありポートインピーダンスを50Ωとすると、1.0の点が特性インピーダンス50Ωと言うことになる。
先ほどの可変リアクタンス手段10〜13のスイッチ素子50,52,54,56だけを導通させ、分布定数線路160の他端からポート1側を見たインピーダンスの周波数0.5GHz〜3GHzにおける軌跡を示したものが図17(b)である。
周波数が0.5GHzにおいては、インピーダンスが実部の0.15付近にあり、その後、周波数の上昇に伴い時計方向に回転する軌跡を示し、設計狙いである周波数1.0GHzにおけるインピーダンスは実部の約0.7の点に重なっている。整合が取れている状態である1.0の点から0.3ずれており整合が取れていないことが分かる。
そこで、90度ハイブリッド回路としての新たな入出力端子に接続されるスイッチ素子164〜167を導通させ電気長が39度の分布定数線路168〜171を接続させる。
その状態での先ほどの図17(b)と対応するスミスチャートを図18(a)に示す。周波数0.5GHzにおけるインピーダンスは、約0.28+j0.35の値を示し、そこから周波数の上昇に伴って時計周りの軌跡を描き、周波数1.0GHzにおいて1.0の点に重なっている。
これは周波数1.0GHzにおいて分布定数線路168〜171の他端から各ポート1〜4側を見たインピーダンスがポートインピーダンス50Ωに整合していることを意味する。このように各入出力端子にリアクタンス素子を接続することで、整合条件を満たすことが可能である。
この時の各端子の振幅の周波数特性を図18(b)に示す。1.0GHzにおける分布定数線路160の他端に入力した信号が分布定数線路161の他端に伝わる割合を示すS21と、分布定数線路162の他端に伝わる割合を示すS31が共に約−3.0dBの値を示し、反射量を意味するS11と分布定数線路163の他端に信号が伝達する割合を示すS41も共に、−30dB以下の値を示していて、90度ハイブリッッド回路として使用可能な特性を示している。又、図17(a)の周波数2.3GHz付近にあった反射が少なくなる点は、図17(b)において消失していて、設計の狙い値である周波数1GHzにおいてのみ有効な特性を示している。
このように可変リアクタンス手段10〜13のリアクタンス値を大きくした際に、整合条件が崩れてしまうのを90度ハイブリッド回路の各ポートに90度ハイブリッド回路のポートインピーダンスと等しい特性インピーダンスの分布定数線路と、その分布定数線路の他端に接続される整合用可変リアクタンス手段とを設けることで防止することが可能である。
また、図16の説明においては、可変リアクタンス手段10〜13の取り得るリアクタンス値を1種、整合用可変リアクタンス手段173〜176のとり得るリアクタンス値も1種である例を説明したが、それぞれ複数有っても良い。
また、図16に示した実施例は、基本的な構成は実施例2(図5)で説明した90度ハイブリッド回路の各ポート1〜4に整合回路を付加する形であったが、今までに説明して来た全ての実施例に対して有効なものである。
〔第2実施形態〕
これまでの説明では、分布定数線路がリング状に接続された90度ハイブリッド回路の各ポートに可変リアクタンス手段を接続する構成でこの発明を説明して来た。しかし、複数の集中定数素子が接続された回路を4つリング状に接続して90度ハイブリッド回路を構成し、その各ポートに可変リアクタンス手段を接続するようにしても良い。
分布定数線路は、式(1)と式(2)に示した関係のアドミタンス値になる集中定数素子で構成されたπ型回路に置き換えることが出来る。図19にその例を示す。
図19(a)は4つのインダクタ200,201,202,203がリング状に接続され、各インダクタ200,201,202,203の両端に一端が接地されたキャパシタ204,205が接続されている。すなわちインダクタ200とキャパシタ204とによるπ型回路220は分布定数線路180に相当し、インダクタ201とキャパシタ205によるπ型回路230が分布定数線路181に対応し、同様にインダクタ202及び203をそれぞれ含むπ型回路240及び250が分布定数線路182及び183と対応している。
この実施例10においても、これらリング状に接続されたπ型回路220〜250の各接続点に、可変リアクタンス手段10〜13がそれぞれ接続される。これら可変リアクタンス手段10〜13は、それぞれ先に説明した各種のものと対応するものが用いられる。
例えば、結合度Cを−3dBに設定する目的で分布定数線路180の特性インピーダンスZは、分布定数線路181の特性インピーダンスZの1/√2に設定されるので、インダクタ200のインダクタンス値をインダクタ201のインダクタンス値Z/ωの1/√2の値に設定すれば良い。キャパシタ204も同様にキャパシタ205のキャパシンタンス値1/(Zω)の1/√2の値に設定すれば、電気長がほぼ4分の1の分布定数線路と等価にすることが出来る。尚、説明の都合から各インダクタの参照符号を変えて表記したが、今までの説明から明らかなように、インダクタ200と201、インダクタ201と203は同一のインダクタンス値である。
図19(b)に他の例を示す。図19(b)は4つのキャパシタ206〜209がリング状に接続され、各キャパシタ206,207,208,209の両端に一端が接地されたインダクタ210,211が接続されている。このように図19(a)のインダクタとキャパシタの位置関係が逆転した構成のπ型回路でも置き換えが可能である。
要するに式(1)と式(2)に示したアドミタンスの関係になるようにすれば集中定数素子で構成した90度ハイブリッド回路に対してこの発明を適用しても、複数の周波数帯において動作が可能な90度ハイブリッド回路が実現出来る。
実施例9に90度ハイブリッド回路の各ポート1〜4にポートインピーダンスと等しい分布定数線路と可変リアクタンス手段とによる整合回路を付加した例を示したが、この整合回路についても前述したような集中定数素子で構成しても良い。
図20に90度ハイブリッド回路の各ポート1〜4に例えば集中定数素子によって構成された周波数可変整合回路を接続した実施例を示す。各ポート1〜4に周波数可変整合回路300〜303の一端が接続され、周波数可変整合回路300〜303の他端が新たな90度ハイブリッド回路の入出力端子となっている。
可変リアクタンス手段10〜13のリアクタンス値が変更され90度ハイブリッド回路の動作周波数が可変され、各ポートインピーダンスが変化した場合でも、各ポート1〜4に接続された周波数可変整合回路300〜303の特性インピーダンスをそのインピーダンスの変化に合わせて整合条件が満足できる値に設計しておく。そうすることで、動作周波数を変化させた場合でも効率よく動作する90度ハイブリッド回路を実現することが可能である。
以上述べてきたようにこの発明による90度ハイブリッド回路によれば、大きな回路面積を必要とする分布定数線路若しくは複数の集中定数リアクタンス素子からなる回路の4つが方形状に接続された部分を、共通に利用して複数の周波数帯に対応することが可能となる。したがって、動作周波数の数が多いほど回路面積が小型にできる90度ハイブリッド回路を提供することが可能となる。
この発明による90度ハイブリッド回路の基本構成を示す図である。 この発明の実施例1を示す図である。 図2の振幅及び位相の周波数特性を示す図である。 図2の振幅及び位相の周波数特性を示す図である。 この発明の実施例2を示す図である。 具体的なスイッチ素子を用いて実施例2を構成した一例を示す図である。 この発明の実施例3を示す図である。 図7の周波数−振幅特性を示す図である。 この発明の実施例4を示す図である。 図9の周波数−振幅特性を示す図である。 この発明の実施例5を示す図である。 図11の振幅及び位相の周波数特性を示す図である。 この発明の実施例6を示す図である。 この発明の実施例7を示す図である。 この発明の実施例8を示す図である。 この発明の実施例9を示す図である。 図16の特性を示す図である。 図16の特性を示す図である。 分布定数線路を集中定数素子に置き換えた実施例10,11を示す図である。 この発明の実施例12を示す図である。 従来のブランチライン型90度ハイブリッド回路を示す図である。 特許文献1に示された直交変調器を示す図である。

Claims (9)

  1. 分布定数線路若しくは複数の集中定数リアクタンス素子からなる回路の4つがリング状に接続され、その各4つの接続点を端子とし、1つの端子に入力された高周波信号が、他の2つの端子から同一レベルで互いに90度の位相差を持って出力されるブランチライン型90度ハイブリッド回路において、
    上記各端子にそれぞれ一端を接続するスイッチ素子と、
    上記スイッチ素子の他端に一端が接続される分布定数線路と具備したことを特徴とするブランチライン型90度ハイブリッド回路。
  2. 請求項1において、
    上記リング状の分布定数線路からなるリアクタンス素子と、MMICで形成された上記スイッチ素子と、そのスイッチ素子の他端に一端が接続される分布定数線路とが同一基板に形成されていることを特徴とするブランチライン型90度ハイブリッド回路。
  3. 請求項1又は2において、
    上記分布定数線路の他端を接地する容量性素子が該他端に接続されていることを特徴とするブランチライン型90度ハイブリッド回路。
  4. 請求項1又は2において、
    上記スイッチ素子の他端に一端が接続される分布定数線路は、複数の分布定数線路とスイッチ素子とが交互に順次直列に接続されて構成されていることを特徴とするブランチライン型90度ハイブリッド回路。
  5. 請求項1又は2において、
    上記スイッチ素子の他端に一端が接続される分布定数線路は、複数の分布定数線路が直列に接続され、それぞれの分布定数線路間の接続部に高周波信号を接地することが出来る接地スイッチ手段が接続されていることを特徴とするブランチライン型90度ハイブリッド回路。
  6. 分布定数線路若しくは複数の集中定数リアクタンス素子からなる回路の4つがリング状に接続され、その各4つの接続点を端子とし、1つの端子に入力された高周波信号が、他の2つの端子から同一レベルで互いに90度の位相差を持って出力されるブランチライン型90度ハイブリッド回路において、
    上記端子にそれぞれ一端が接続される複数のスイッチ素子と、
    上記スイッチ素子それぞれの他端に一端が接続される複数の分布定数線路とを具備することを特徴とするブランチライン型90度ハイブリッド回路。
  7. 請求項において、
    記スイッチ素子に接続された分布定数線路のそれぞれの他端にそれぞれこれを接地する容量性素子が接続されていることを特徴とするブランチライン型90度ハイブリッド回路。
  8. 請求項において、
    上記直列に接続され分布定数線路の末端は、高周波信号を接地することが出来る接地スイッチ手段が接続されていることを特徴とするブランチライン型90度ハイブリッド回路。
  9. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    上記端子のそれぞれに、一端が接続され、上記ブランチライン型90度ハイブリッド回路のポートインピーダンスと等しい特性インピーダンスの分布定数線路と、
    上記分布定数線路の他端に一端が接続されたスイッチ素子と、
    上記スイッチ素子の他端に接続された分布伝送線路とを具備することを特徴とするブランチライン型90度ハイブリッド回路。
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