JP4812243B2 - 可変遅延線 - Google Patents

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Description

本発明は、可変リアクタンス素子を有する可変遅延線に関する。
近年、商用の無線通信機器に用いられている可変遅延線は、前記無線通信機器が有する送受信周波数帯を、信号の通過帯域とするバンドパスフィルタである。前記可変遅延線は、前記バンドパスフィルタの結合容量を変化して前記通過帯域を変化させることにより、当該可変遅延線が有する遅延時間の絶対値(以下、絶対遅延時間と記す)を変化させるという特徴を備えている。
従来の可変遅延線100は、図15に示すように、入力端子102と出力端子104との間に、コンデンサ106、108と可変容量コンデンサ110とが直列に接続され、可変容量コンデンサ110の一端及び他端とアースとの間には、第1及び第2の共振回路112、114がそれぞれ接続されることによって構成されている(特許文献1参照)。
そして、可変遅延線100の入力端子102から所定の入力信号を供給したとき、出力端子104からは、図16に示す所定の絶対遅延時間を有する出力信号が出力される。この場合、図17に示す可変容量コンデンサ110の結合容量Cが変化すると、前記絶対遅延時間は、図18に示すように変化する。例えば、結合容量CをC1からC2又はC3(C1>C2>C3)に変化させると絶対遅延時間が増加する。結合容量Cの調整範囲が広ければ、可変遅延線100における絶対遅延時間の変化量(以下、可変遅延時間と記す)の範囲も拡大する。
一方、結合容量Cを減少させた場合、可変遅延線100の通過帯域の帯域幅が狭くなり、図17に示す可変遅延線100の伝送特性が減衰するとともに、図18に示す不整合減衰量が増加する。
特開2001−119206号公報
この場合、結合容量Cが変化すると、図15に示す入力端子102側のコンデンサ106及び第1の共振回路112と、出力端子104側のコンデンサ108及び第2の共振回路114とのバランスが崩れ、可変遅延線100における入力インピーダンスの値と出力インピーダンスの値とが変動する。これによって、可変遅延線100において、インピーダンスマッチングを取ることが困難となる。そのため、図18に示す不整合減衰量が増加する。また、図17に示す伝送特性が大幅に減衰して可変遅延線100における伝送損失が増加し、図16に示す絶対遅延時間の偏差が増加する。
このような状態で、図15に示す可変遅延線100と他の電子部品とを入力端子102及び出力端子104を介して接続しても、可変遅延線100と他の電子部品とのインピーダンスマッチングを取ることは困難である。従って、可変遅延線100及び無線通信機器の伝送損失は、より一層増加する。また、上記した偏差が大きいので、可変遅延線100の通過帯域が縮小され、出力端子104から出力される出力信号の歪みが顕著になる。
例えば、実際の無線通信機器に可変遅延線100を搭載する場合、少なくとも0.5ns程度の可変遅延時間が必要である。しかしながら、図16〜図18に示すように、0.4ns程度の可変遅延時間で伝送特性の低下と不整合減衰量の増加とが発生するので、所望の特性を有する可変遅延線100を実現することは困難である。
本発明は上記した問題を解決するためになされたものであり、可変遅延線にハイブリッドカプラと可変リアクタンス素子とを搭載し、このハイブリッドカプラの2つの出力端子にそれぞれ可変リアクタンス素子を接続することによって、入力インピーダンスと出力インピーダンスとの変動を抑制して、絶対遅延時間の偏差を低下できるとともに、可変遅延時間の増加と通過帯域の広帯域化とを図ることができる可変遅延線を提供することを目的とする。
上記した問題を解決するために、本発明に係る可変遅延線は、入力信号が供給される入力端子と、互いの位相差が90°である第1及び第2の出力信号をそれぞれ出力する第1及び第2の出力端子と、前記第1及び第2の出力信号に基づく反射信号を第3の出力信号として出力するアイソレーション端子とを備えたハイブリッドカプラと、前記第1の出力端子に接続される第1のリアクタンス部と、前記第2の出力端子に接続される第2のリアクタンス部とを有し、前記第1及び第2のリアクタンス部は、略同一のリアクタンスを有する第1及び第2の可変リアクタンス素子を有する。
この場合、互いに略同一のリアクタンスを有する第1及び第2のリアクタンス部の一端が第1及び第2の出力端子に接続され、前記第1及び第2のリアクタンス部の他端はアースに接続され接地されている。
前記入力端子に入力信号を供給したとき、第1の出力端子には入力信号とは同相の第1の出力信号が出力される。一方、第2の出力端子には入力信号に対して90°の位相差を有する第2の出力信号が出力される。従って、第1及び第2の出力信号の位相差は90°である。
このとき、前記第1及び第2の出力端子に対し前記第1及び第2のリアクタンス部が接続されているので、前記第1及び第2の出力信号によって、前記第1及び第2の出力端子には第1及び第2の反射信号が発生する。また、前記アイソレーション端子には、前記第1及び第2の反射信号の合成信号である反射信号が出力される。この反射信号は入力信号に対し180°の位相差を持つ。前記アイソレーション端子と前記入力端子との間はアイソレータとして機能するため、前記反射信号による反射波は、前記アイソレーション端子から前記入力端子に伝搬する途中で減衰し、前記入力端子で出力されることはない。
これによって、前記ハイブリッドカプラと前記第1及び第2のリアクタンス部とによって、前記可変遅延線における入力インピーダンス及び出力インピーダンスの変動を抑制することができる。そのため、絶対遅延時間の偏差を低下させることができるとともに、低い伝送損失と広い通過帯域と歪みの少ない第3の出力信号とを有する可変遅延線を実現することができる。従って、前記可変遅延線が搭載された無線通信機器の信頼性を高めることができる。
また、前記第1及び第2のリアクタンス部がそれぞれ有する前記第1及び第2の可変リアクタンス素子のリアクタンスをそれぞれ同一量だけ変化させることによって、前記第1及び第2のリアクタンス部のリアクタンスを同一量だけ変化させることができる。これにより、前記反射信号が所望の値だけ変化し、前記可変遅延線の絶対遅延時間が所定量だけ変化する。従って、前記第1及び第2の可変リアクタンス素子のリアクタンスを所定量だけ変化させることにより、所望の絶対遅延時間と可変遅延時間とを有する可変遅延線を実現することが可能となる。
また、前記第1のリアクタンス部は、第1のコンデンサ、前記第1の可変リアクタンス素子としての第1の可変容量素子及び1の共振回路の直列回路を有し、前記第2のリアクタンス部は、前記第1のコンデンサと略同一の静電容量を有する第2のコンデンサ、前記第1の可変容量素子と略同一のリアクタンスを有する前記第2の可変リアクタンス素子としての第2の可変容量素子及び第2の共振回路の直列回路を有することが望ましい。
この場合、前記第1及び第2の可変容量素子の静電容量を変化させることによって、前記第1及び第2の可変容量素子のアドミタンスが変化する。これによって、前記第1及び第2のリアクタンス部のリアクタンス及びアドミタンスが変化するので、絶対遅延時間及び可変遅延時間を所望の値に調整することができる。
また、第1及び第2の共振回路は、それぞれ共振周波数を有しているので、前記共振周波数によって前記可変遅延線の通過帯域における中心周波数が決定される。従って、前記直列回路の構成により、所望の通過帯域と絶対遅延時間及び可変遅延時間とを有する可変遅延線を得ることが可能となる。
また、上記した可変遅延線の回路構成では、絶対遅延時間を変化させることによって可変遅延線の位相が変化する。また、前記回路構成では、前記第1及び第2の共振回路における共振周波数を変化させたとしても、前記可変遅延線の帯域幅が広ければ前記絶対遅延時間はほとんど変化しないが、前記可変遅延線の位相だけは変化する。
そこで、可変遅延線における位相の変化を抑制するために、第3のコンデンサ及び可変リアクタンス素子としての第3の可変容量素子の直列回路が前記1の共振回路に並列に接続され、第4のコンデンサ及び可変リアクタンス素子としての第4の可変容量素子の直列回路が前記第2の共振回路に並列に接続されることが望ましい。これによって、可変遅延線の絶対遅延時間及び第1及び第2の共振回路の共振周波数が変化しても、第3及び第4の可変容量素子が有する静電容量を調整することによって、前記絶対遅延時間及び前記共振周波数の変化による第3の出力信号の位相の変化を補償することができる。従って、前記位相を変化させることなく、前記絶対遅延時間と前記共振周波数とを変化させることができる。
また、前記第1及び第2の共振回路は、LC共振回路、分布定数回路による共振回路又は誘電体共振器であることが望ましい。また、前記第1〜第4の可変容量素子は、静電容量を可変できるような回路素子であることが望ましく、このような回路素子にはバラクタダイオード、トリマコンデンサ等がある。
さらに、上述した可変遅延線において、複数のセラミック層を積層してセラミックスの一体構造体を形成し、このセラミックスの一体構造体が、前記ハイブリッドカプラが形成されるセラミック層と、前記第1及び第2の共振回路が形成されるセラミック層と、少なくとも前記第1及び第2のコンデンサが形成されるセラミック層とを有するようにしてもよい。これにより、可変遅延線を構成する回路素子の大部分が、前記セラミックスの一体構造体の内部に形成されるので、より小型化された可変遅延線を実現することができる。
本発明に係る可変遅延線によれば、可変遅延線にハイブリッドカプラと可変リアクタンス素子とを搭載し、前記ハイブリッドカプラの2つの出力端子にそれぞれ可変リアクタンス素子を接続しているので、可変遅延線における入力インピーダンスと出力インピーダンスとの変動を抑制することができるとともに、絶対遅延時間及び可変遅延時間を所望の値に設定でき、通過帯域の広帯域化を図ることができる。
以下、本発明に係る可変遅延線の実施の形態例(以下、本実施の形態に係る可変遅延線と記す)を、図1〜図14を参照しながら説明する。
本実施の形態に係る可変遅延線10は、図1に示すように、ハイブリッドカプラ12と、ハイブリッドカプラ12の第1及び第2の出力端子14、16に接続された第1及び第2のリアクタンス部18、20とを有する。
ハイブリッドカプラ12は、第1及び第2の出力端子14、16のほかに、入力信号が供給される入力端子22と、第1及び第2の出力端子14、16から出力された第1及び第2の出力信号に基づく反射信号が、可変遅延線10の出力信号(第3の出力信号)として出力されるアイソレーション端子24とを備えている。この場合、第1の出力端子14は、入力端子22に供給される入力信号に対して同相の第1の出力信号が出力される0°の出力端子であり、第2の出力端子16は、前記入力信号に対して90°の位相差を有する第2の出力信号が出力される90°の出力端子である。
第1及び第2のリアクタンス部18、20は、略同一のリアクタンスXを有するとともに、その一端は第1及び第2の出力端子14、16に接続され、他端はアースで接地されている。第1及び第2のリアクタンス部18、20の内部には、図2に示すように、可変リアクタンス素子としての第1及び第2の可変容量素子26、28と、第1及び第2の共振回路30、32との直列回路から構成されている。第1及び第2の可変容量素子26、28は、その結合容量Cを変化させることによって、リアクタンスXを変化できるものであればよく、このような回路素子としては、バラクタダイオード、トリマコンデンサ等がある。また、第1及び第2の共振回路30、32は、LC共振回路、分布定数回路からなる共振回路又は誘電体共振器が望ましい。
次に、本実施の形態に係る可変遅延線10の動作について説明する。
先ず、図1に示す可変遅延線10の入力端子34に入力信号を供給すると、入力端子22を介してハイブリッドカプラ12に前記入力信号が供給される。このとき、第1及び第2の出力端子14、16には、第1及び第2の出力信号が出力される。この場合、前記第1及び第2の出力信号の位相差は90°である。
第1及び第2の出力端子14、16は、第1及び第2のリアクタンス部18、20を介して接地されているので、第1及び第2の出力端子14、16には、第1及び第2の反射信号が発生する。そして、前記第1及び第2の反射信号の合成信号である反射信号がアイソレーション端子24に出力され、前記反射信号が可変遅延線10の出力信号、すなわち第3の出力信号として出力端子36に出力される。前記反射信号は、前記入力信号に対し180°の位相差を持つ。
アイソレーション端子24と入力端子22との間は、アイソレータとして機能するので、前記反射信号の反射波は、アイソレーション端子24から入力端子22に伝搬するが途中で減衰するので、入力端子22に出力されることはない。つまり、前記反射波は、可変遅延線10の入力インピーダンス及び出力インピーダンスに影響を及ぼさない。従って、ハイブリッドカプラ12と第1及び第2のリアクタンス部18、20とによって、可変遅延線10における入力インピーダンス及び出力インピーダンスの変動を抑制することができる。これによって、可変遅延線10におけるインピーダンスマッチングを容易に行うことができる。
また、第1及び第2のリアクタンス部18、20が有する第1及び第2の可変容量素子26、28の結合容量Cをそれぞれ同一量だけ変化させることによって、第1及び第2のリアクタンス部18、20のリアクタンスXを同一量だけ変化させることができる。これにより、第3の出力信号を所望の値だけ変化させることが可能となる。そのため、可変遅延線10の前記第3の出力信号が有する絶対遅延時間を所定量だけ変化させることができるとともに、可変遅延時間を所望の値に設定することができる。従って、第1及び第2の可変容量素子26、28の結合容量Cを所定量だけ変化させることにより、所望の絶対遅延時間と可変遅延時間とを有する可変遅延線10を実現することが可能となる。
また、第1及び第2の共振回路30、32は、それぞれ共振周波数を有している。この共振周波数によって可変遅延線10の通過帯域における中心周波数が決定される。つまり、前記共振周波数を所望の値に設定することで、所望の通過帯域を有する可変遅延線10を得ることが可能となる。
本実施の形態に係る可変遅延線10の構成及び動作は上記した通りであるが、その構成例である第1〜第3の具体例に係る可変遅延線10A〜10Cについて、図3〜図14を参照しながら以下に説明する。
図3に示す第1の具体例に係る可変遅延線10Aは、図1及び図2に示す本実施の形態に係る可変遅延線10と略同じ構成を有しているが、以下の点で異なる。
図3に示すように、第1及び第2のリアクタンス部18、20が、第1及び第2のコンデンサ38、40と、第1及び第2の可変容量素子26、28から置き換えられた第1及び第2のバラクタダイオード42、44と、第1及び第2の共振回路30、32から置き換えられた第1及び第2のλ/4誘電体共振器46、48とを有する直列回路である。
この場合、第1及び第2のコンデンサ38、40の一端は第1及び第2の出力端子14、16に接続され、その他端は第1及び第2のバラクタダイオード42、44のカソード端子K1、K2に接続されている。また、第1及び第2のバラクタダイオード42、44のアノード端子A1、A2は第1及び第2のλ/4誘電体共振器46、48に接続されている。さらに、前記カソード端子K1、K2には、直流電圧が供給可能となるように、第1及び第2の電圧制御端子50、52が接続されている。
第1の具体例に係る可変遅延線10Aでは、第1及び第2の電圧制御端子50、52から第1及び第2のバラクタダイオード42、44に、図示しない抵抗又はコイルを介して、それぞれ略同一値の直流電圧を供給したとき、前記直流電圧の値に対応して該第1及び第2のバラクタダイオード42、44の結合容量Cが同一量だけ変化する。具体的には、前記直流電圧が増加すると第1及び第2のバラクタダイオード42、44の結合容量Cが減少する。
結合容量CがC=C1からC=C2又はC=C3まで変化すると(C1>C2>C3)、第1及び第2のリアクタンス部18、20におけるアドミタンスが変化して、図4に示すように、可変遅延線10Aの絶対遅延時間が増加する。この場合、結合容量Cを広い範囲で可変できる第1及び第2のバラクタダイオード42、44を、図3に示す可変遅延線10Aに搭載すれば、より広い可変遅延時間を有する可変遅延線10Aを得ることができる。
例えば、出力端子36に出力される第3の出力信号について、その絶対遅延時間の最小値が1ns程度となるように、第1及び第2のリアクタンス部18、20を構成する回路素子の値を適宜調整すれば、図4に示すように、100MHz以上の周波数帯域に対する絶対遅延時間の偏差を0.1ns以下に抑制することができるとともに、可変遅延時間を1nsにまで増加することができる。
また、第1の具体例に係る可変遅延線10Aにおいて、絶対遅延時間が2ns程度まで変化しても、図5に示す伝送特性及び図6に示す不整合減衰量はほとんど変化しない。そのため、可変遅延線10Aの通過帯域を60MHz以上の広い帯域幅とすることが可能となる。
ところで、第1の具体例に係る可変遅延線10Aにおいて、結合容量Cを変化させて絶対遅延時間を変化させると、可変遅延線10Aの第3の出力信号の位相が変化する。また、第1及び第2のλ/4誘電体共振器46、48の共振周波数を変化させて可変遅延線10Aの通過帯域における中心周波数を変化させても、可変遅延線10Aの帯域幅が広いと第3の出力信号の絶対遅延量はほとんど変化しないが、可変遅延線10Aの第3の出力信号の位相だけは変化する。
図7に示す第2の具体例に係る可変遅延線10Bは、図3に示す第1の具体例に係る可変遅延線10Aと略同じ構成を有しているが、第3及び第4のコンデンサ54、56と可変リアクタンス素子としての第3及び第4の可変容量素子である第3及び第4のバラクタダイオード58、60とが、第1及び第2のλ/4誘電体共振器46、48に対し並列に接続されて構成されている。
この場合、第3及び第4のコンデンサ54、56の一端は第1及び第2のバラクタダイオード42、44のアノード端子A1、A2に接続され、その他端は第3及び第4のバラクタダイオード58、60のカソード端子K1、K2に接続されている。また、第3及び第4のバラクタダイオード58、60のアノード端子A3、A4は、アースに接続されて接地されている。さらに、第3及び第4のバラクタダイオード58、60のカソード端子K3、K4には、直流電圧が供給可能となるように、第3及び第4の電圧制御端子62、64が接続されている。
第2の具体例に係る可変遅延線10Bでは、第3及び第4の電圧制御端子62、64から第3及び第4のバラクタダイオード58、60に、図示しない抵抗又はコンデンサを介して、それぞれ略同一値の直流電圧を供給したとき、前記直流電圧の値に対応して該第3及び第4のバラクタダイオード58、60の結合容量Cが同一量だけ変化する。これによって、第1及び第2のバラクタダイオード42、44の結合容量Cの変化による絶対遅延時間の変化と、第1及び第2のλ/4誘電体共振器46、48の共振周波数の変化による中心周波数の変化とに基づく、可変遅延線10Bの第3の出力信号における位相の変化を補償することができる。
具体的には、第3及び第4のバラクタダイオード58、60の結合容量Cvを、Cv=C4からCv=C5又はCv=C6に変化させることによって(C4>C5>C6)、図8及び図9に示すように、可変遅延線10Bの絶対遅延時間に影響を与えることなく、第3の出力信号の位相を変化させることが可能である。これによって、可変遅延線10Bにおける第3の出力信号の位相を所定の値に保持させながら絶対遅延時間を変化させることができ、所望の絶対遅延時間と可変遅延時間とを有する可変遅延線10Bを実現することができる。
図10〜図14に示す第3の具体例に係る可変遅延線10Cは、図3に示す第1の具体例に係る可変遅延線10Aと略同じ回路構成を有しているが、以下の点で異なる。
先ず、図10に示すように、第1及び第2の電圧制御端子50、52は、抵抗74、76を介して、第1及び第2のバラクタダイオード42、44のカソード端子K1、K2に接続されている。そして、図11〜図15に示すように、可変遅延線10Cは、複数のセラミック層S1〜S11を積層してから、焼成して一体化されたセラミック基板(一体構造体)78を有している。
具体的には、第3の具体例に係る可変遅延線10Cは、図11及び図12に示すように、セラミック基板78の表面に複数の配線パターンが形成され、これらの配線パターン上に第1及び第2のバラクタダイオード42、44及び抵抗74、76が実装されると共に、上述した回路素子以外の回路素子はセラミック基板78内に形成されている。
セラミック基板78の上面78eの略全面は、該セラミック基板78に対する上蓋である金属製のケース80によって覆われている。このケース80の4つの側面の下部には、その中央部分に脚部80a〜80dが形成されている。そのため、脚部80a〜80dが上面78eと当接するように、セラミック基板78とケース80とを重ね合わせると、上述したように、上面78eの略全面がケース80で覆われるが、ケース80の4つの側面のうち、脚部80a〜80dが形成されていない四隅のコーナ部分と、上面78eの四隅のコーナ部分との間には、隙間81が形成される。
セラミック基板78の表面である第1〜第4の側面78a〜78dのうち、第1及び第4の側面78a、78dの中央部分には、図11及び図12に示すように、表面アース電極82a、82dが、該セラミック基板78の上面78eから底面78fにかけて、それぞれ形成されている。
また、第1の側面78aのうち、第2の側面78b寄りの箇所には、入力端子34が、セラミック基板78の上面78eから底面78fにかけて形成されている。一方、第1の側面78aのうち、第2の側面78bに対向する第3の側面78c寄りの箇所には、出力端子36がセラミック基板78の上面78eから底面78fにかけて形成されている。
第1の側面78aに対向する第4の側面78dのうち、第2の側面78b寄りの箇所には、第1の電圧制御端子50が、セラミック基板78の上面78eから底面78fにかけて形成されている。一方、第4の側面78dのうち、第3の側面78c寄りの箇所には、第2の電圧制御端子52がセラミック基板78の上面78eから底面78fにかけて形成されている。
そして、これらの入力端子34と出力端子36と第1及び第2の電圧制御端子50、52と表面アース電極82a、82dとは、図12及び図13に示すように、第1〜第4の側面78a〜78dから上面78e及び底面78fにそれぞれ延在している。
また、上面78eのうち、第2の側面78b寄りの中央部分には、表面アース電極82bが、入力端子34、出力端子36並びに第1及び第2の電圧制御端子50、52と直接接触しないように形成されている。さらに、上面78eのうち、第3の側面78c寄りの中央部分には、表面アース電極82cが、入力端子34、出力端子36並びに第1及び第2の電圧制御端子50、52と直接接触しないように形成されている。
これにより、ケース80とセラミック基板78の上面78eとを重ね合わせた際に、図11及び図14に示すように、表面アース電極82a〜82dとケース80の脚部80a〜80dとが直接接触し、可変遅延線10Cの全ての回路素子が外部からシールドされることになる。なお、ケース80とセラミック基板78とを重ね合わせた際に形成される隙間81は、ケース80に対する入力端子34、出力端子36並びに第1及び第2の電圧制御端子50、52の逃げの部分として機能する。
底面78fには、図11及び図13に示すように、略全面にわたって表面アース電極82eが形成されている。なお、入力端子34と出力端子36と第1及び第2の電圧制御端子50、52とは、表面アース電極82a〜82eに直接接触することなく、所定の間隔をおいて配置されている。
また、図12及び図13に示すように、上面78eの中央部分には、端子84a〜84hが、入力端子34、出力端子36、第1及び第2の電圧制御端子50、52並びに表面アース電極82a〜82dに直接接触することなく、所定の間隔で並行して形成されている。そして、端子84a〜84hを有する上面78eには、上述したように第1及び第2のバラクタダイオード42、44及び抵抗74、76が実装されている。
この場合、第1及び第2のバラクタダイオード42、44のカソード端子K1、K2(図10参照)が端子84a、84dに接続され、アノード端子A1、A2(図11参照)が端子84e、84hに接続されている。抵抗74、76は端子84b、84c、84f、84gに接続されている。なお、抵抗74、76は、例えばチップ抵抗から構成されている。
そして、第3の具体例に係る可変遅延線10Cは、図13及び図14に示すように、上述した複数のセラミック層(S1〜S11)が積層、焼成一体化されて前記セラミック基板78を構成している。
セラミック基板78は、上から順に、第1のセラミック層S1〜第11のセラミック層S11が積み重ねられて構成されている。これら第1〜第11のセラミック層S1〜S11は1枚あるいは複数枚の層にて構成される。
セラミック基板78内のうち、第2のセラミック層S2の一主面には、コンデンサ用電極86aが端子84a、84bに対向して形成されている。このコンデンサ用電極86aは、端子84aに対向する部分が大きな面積で形成され、端子84bに対向する部分が小さな面積で形成された略凸状の形状を有する。
また、第2のセラミック層S2の一主面には、コンデンサ用電極86aに対して、第2及び第3の側面78b、78cを結ぶ直線の二等分線m(第1及び第4の側面78a、78dを結ぶ垂直線:代表的に第3のセラミック層S3の一主面に記載)を挟んで軸対称な箇所で、且つ端子84c、84dに対向する箇所に、コンデンサ用電極86bが形成されている。すなわち、コンデンサ用電極86a、86bは、二等分線mを挟んで小さな面積の部分が対向するように形成されている。
さらに、第2のセラミック層S2の一主面には、コンデンサ用電極86a、86bと直接接触しないように、接続用電極88が、端子84f、84gに対向して形成されている。
第3のセラミック層S3の一主面には、コンデンサ用電極86aと略同一形状を有するコンデンサ用電極86cが、コンデンサ用電極86aに対向して形成され、且つ、コンデンサ用電極86bと略同一形状を有するコンデンサ用電極86dが、コンデンサ用電極86bに対向して形成されている。そのため、第2のセラミック層S2を挟んで対向配置されたコンデンサ用電極86a、86cにより第1のコンデンサ38が構成され、第2のセラミック層S2を挟んで対向配置されたコンデンサ用電極86b、86dにより第2のコンデンサ40が構成される。
第5のセラミック層S5の一主面のうち、その中央部分には、第1及び第2のλ/4誘電体共振器46、48としての第1及び第2の共振電極90a、90bが、第4の側面78dから第1の側面78aに向けてそれぞれ形成されている。この第1及び第2の共振電極90a、90bは、前記二等分線mに関し軸対称に形成されている。
この場合、第1の共振電極90aの一端は、第4の側面78dに接続された短絡端92aとし、第1の共振電極90aの他端は、表面アース電極82a、82dと直接接触しないように形成された開放端94aとしている。そして、第1の共振電極90aは、第5のセラミック層S5の一主面において、略J字状の配線パターンに形成されている。すなわち、この配線パターンは、短絡端92aが接続された第4の側面78dから第1の側面78aに向けて延在し、第5のセラミック層S5の中心部分で第2の側面78bに向けて折れ曲がって延在し、さらに第4の側面78dに向けて折れ曲がって延在するようにしている。そして、第4の側面78dに向けて折れ曲がった部分の先端を、該第4の側面78dに対向する開放端94aとしている。
一方、第2の共振電極90bは、上述したように、二等分線mに対して第1の共振電極90aと軸対称に形成された略J字状の配線パターンである。すなわち、第2の共振電極90bの一端は、第4の側面78dに接続された短絡端92bであり、第2の共振電極90bの他端は、表面アース電極82a、82dに直接接触しないように形成され、且つ第4の側面78dに対向する開放端94bである。
第8のセラミック層S8の一主面には、第1の側面78aのうち、第2の側面78b寄りの箇所を始点とし、第3〜第7のセラミック層S3〜S7を挟んでコンデンサ用電極86dに対向する箇所を終点とする、略J字状の第1の配線パターン96aが形成されている。この場合、前記始点は入力端子34と接続され、前記終点は表面アース電極82a、82dに直接接触しないように形成されている。
一方、第7のセラミック層S7の一主面には、第1の側面78aのうち、第3の側面78c寄りの箇所を始点とし、第3〜第7のセラミック層S3〜S7を挟んでコンデンサ用電極86cに対向する箇所を終点とする、略し字状の第2の配線パターン96bが形成されている。この場合、前記始点は出力端子36と接続され、前記終端は表面アース電極82a、82dに直接接触しないように形成されている。
これらの第1及び第2の配線パターン96a、96bによりハイブリッドカプラ12が構成される。この場合、第1の配線パターン96aの始点はハイブリッドカプラ12の入力端子22であり、終点は第2の出力端子16に対応する。また、第2の配線パターン96bの始点はハイブリッドカプラ12のアイソレーション端子24であり、終点は第1の出力端子14に対応する。
第10のセラミック層S10の一主面の略全面には、直流電圧供給用電極(DC電極)98が、表面アース電極82a、82dと直接接触しないように形成されている。このDC電極98は、第4の側面78dに形成された第1及び第2の電圧制御端子50、52と接続されている。
第4、第6及び第9のセラミック層S4、S6、S9の一主面には、内層アース電極82f〜82hが、略全面にわたってそれぞれ形成されている。
内層アース電極82fにより、第1及び第2のコンデンサ38、40を構成する第2及び第3のセラミック層S2、S3(コンデンサ層70)と、第1及び第2のλ/4誘電体共振器46、48を構成する第4及び第5のセラミック層S4、S5(共振回路層68)とが、電気的に分離される。そして、内層アース電極82fのうち、端子84e、84h、コンデンサ用電極86c、86d及び接続用電極88に対向する箇所には、電極が形成されていない電気的に絶縁された領域(絶縁領域)がそれぞれ設けられている。
また、内層アース電極82gにより、第1及び第2のλ/4誘電体共振器46、48を構成する第4及び第5のセラミック層S4、S5(共振回路層68)と、ハイブリッドカプラ12を構成する第6〜第8のセラミック層S6〜S8(ハイブリッドカプラ層66)とが、電気的に分離される。そして、内層アース電極82gのうち、接続用電極88、第1の配線パターン96aの終端及び第2の配線パターン96bの終端に対向する箇所には、絶縁領域がそれぞれ設けられている。
さらに、内層アース電極82hにより、ハイブリッドカプラ12を構成する第6〜第8のセラミック層S6〜S8(ハイブリッドカプラ層66)と、DC電極98とが、電気的に分離される。そして、内層アース電極82hのうち、接続用電極88に対向する箇所には、絶縁領域がそれぞれ設けられている。
さらにまた、第1のセラミック層S1は、バラクタダイオード42、44が上面78eに実装されるバラクタダイオード層72として機能する。
接続用電極88とDC電極98とは、内層アース電極82f〜82h内の絶縁領域を通して形成されたビアホール99aを介して接続されている。また、接続用電極88と端子84fとは、ビアホール99bを介して接続されている。さらに、端子84fとコンデンサ用電極86aとは、ビアホール99cを介して接続されている。さらにまた、端子84aとコンデンサ用電極86aとは、ビアホール99dを介して接続されている。
これにより、第1の電圧制御端子50を介して、DC電極98に直流電圧を供給すると、第1のバラクタダイオード42のカソード端子K1に前記直流電圧が供給される。
また、端子84eと第1の共振電極90aの開放端94aとは、内層アース電極82f内の絶縁領域を通して形成されたビアホール99eを介して接続されている。さらに、コンデンサ用電極86cと第2の配線パターン96bの終端とは、内層アース電極82f、82g内の絶縁領域を通して形成されたビアホール99fを介して接続されている。これにより、第1のコンデンサ38と、第1のバラクタダイオード42と、第1のλ/4誘電体共振器46とを有する直列回路が構成される。
一方、接続用電極88と端子84gとは、ビアホール99gを介して接続されている。さらに、端子84cとコンデンサ用電極86bとは、ビアホール99hを介して接続されている。さらにまた、コンデンサ用電極86bと端子84dとは、ビアホール99iを介して接続されている。
これにより、第2の電圧制御端子52を介して、DC電極98に直流電圧を供給すると、第2のバラクタダイオード44のカソード端子K2に前記直流電圧が供給される。
また、端子84hと第2の共振電極90bの開放端94bとは、内層アース電極82f内の絶縁領域を通して形成されたビアホール99jを介して接続されている。さらに、コンデンサ用電極86dと第1の配線パターン96aの終端とは、内層アース電極82f、82g内の絶縁領域を通して形成されたビアホール99kを介して接続されている。これにより、第2のコンデンサ40と、第2のバラクタダイオード44と、第2のλ/4誘電体共振器48とを有する直列回路が構成される。
さらに、表面アース電極82bと内層アース電極82f〜82hとは、第1〜第8のセラミック層S1〜S8を通して形成された2つのビアホール99l、99mを介して接続されている。この場合、ビアホール99lは、表面アース電極82bのうち、第1の側面78a寄りの部分から底面78fに向うように形成されている。また、ビアホール99mは、表面アース電極82bのうち、第4の側面78d寄りの部分から底面78fに向うように形成されている。
さらにまた、表面アース電極82cと内層アース電極82f〜82hとは、第1〜第8のセラミック層S1〜S8を通して形成された2つのビアホール99n、99oを介して接続されている。この場合、ビアホール99nは、表面アース電極82cのうち、第1の側面78a寄りの部分から底面78fに向うように形成されている。また、ビアホール99oは、表面アース電極82cのうち、第4の側面78d寄りの部分から底面78fに向うように形成されている。
第3の具体例に係る可変遅延線10Cでは、第1及び第2のバラクタダイオード42、44と抵抗74、76を除く各回路素子を、上述したセラミック基板78内部に形成することにより、可変遅延線10Cの小型化を実現することが可能となる。
一方、第1及び第2の具体例に係る可変遅延線10A、10B(図3及び図7参照)においても、上記した可変遅延線10Cと同様に、ハイブリッドカプラ12と、第1及び第2のλ/4誘電体共振器46、48と、第1〜第4のコンデンサ38、40、54、56とをセラミック基板78内部に形成し、第1〜第4のバラクタダイオード42、44、58、60を外部から前記セラミック基板78に実装可能であることはもちろんである。
なお、本発明に係る可変遅延線は、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは勿論である。
本実施の形態に係る可変遅延線を示す回路図である。 図1の可変遅延線を構成する第1及び第2のリアクタンス部を示す回路図である。 第1の具体例に係る可変遅延線を示す回路図である。 図3の可変遅延線における絶対遅延時間のシミュレーション結果を示す図である。 図3の可変遅延線における伝送特性のシミュレーション結果を示す図である。 図3の可変遅延線における不整合減衰量のシミュレーション結果を示す図である。 第2の具体例に係る可変遅延線を示す回路図である。 図7の可変遅延線における絶対遅延時間のシミュレーション結果を示す図である。 図7の可変遅延線における位相のシミュレーション結果を示す図である。 第3の具体例に係る可変遅延線を示す回路図である。 図10の可変遅延線を示す斜視図である。 図10の可変遅延線において、ケースを除いた状態を示す斜視図である。 図10の可変遅延線を示す分解斜視図である。 図10の可変遅延線を示す断面図である。 従来例に係る可変遅延線を示す回路図である。 図15の可変遅延線における絶対遅延時間のシミュレーション結果を示す図である。 図15の可変遅延線における伝送特性のシミュレーション結果を示す図である。 図15の可変遅延線における不整合減衰量のシミュレーション結果を示す図である。
符号の説明
10、10A〜10C…可変遅延線 12…ハイブリッドカプラ
14、16、36…出力端子 18、20…リアクタンス部
22、34…入力端子 24…アイソレーション端子
26、28…可変容量素子 30、32…共振回路
38、40、54、56…コンデンサ
42、44、58、60…バラクタダイオード
46、48…λ/4誘電体共振器 50、52、62、64…電圧制御端子
66…ハイブリッドカプラ層 68…共振回路層
70…コンデンサ層 72…バラクタダイオード層
74、76…抵抗 78…セラミック基板
80…ケース 81…隙間
82a〜82h…アース電極 84a〜84h…端子
86a〜86d…コンデンサ用電極 88…接続用電極
90a、90b…共振電極 92a、92b…短絡端
94a、94b…開放端 96a、96b…配線パターン
98…DC電極 99a〜99o…ビアホール

Claims (2)

  1. 入力信号が供給される入力端子と、互いの位相差が90°である第1及び第2の出力信号をそれぞれ出力する第1及び第2の出力端子と、前記第1及び第2の出力信号に基づく反射信号を第3の出力信号として出力するアイソレーション端子とを備えたハイブリッドカプラと、
    前記第1の出力端子に接続される第1のリアクタンス部と、
    前記第2の出力端子に接続される第2のリアクタンス部と、
    を有し、
    前記第3の出力信号は、前記第1の出力信号により前記第1の出力端子に発生する第1の反射信号と、前記第2の出力信号により前記第2の出力端子に発生する第2の反射信号との合成信号としての反射信号であり、前記入力信号に対して180°の位相差を持ち、
    前記第3の出力信号の有する遅延時間の絶対値である絶対遅延時間と、該絶対遅延時間の変化量である可変遅延時間とを調整することが可能な可変遅延線であって、
    前記第1のリアクタンス部は、第1のコンデンサ、第1の可変容量素子及び第1の共振回路の直列回路を有し、
    前記第2のリアクタンス部は、前記第1のコンデンサと略同一の静電容量を有する第2のコンデンサ、前記第1の可変容量素子と略同一のリアクタンスを有する第2の可変容量素子及び第2の共振回路の直列回路を有し、
    前記第1の共振回路には、第3のコンデンサと第3の可変容量素子との直列回路が並列に接続され、
    前記第2の共振回路には、第4のコンデンサと第4の可変容量素子との直列回路が並列に接続され、
    前記第1の可変容量素子の静電容量及び前記第2の可変容量素子の静電容量を同一量だけ変化させて、前記第1のリアクタンス部のリアクタンス及び前記第2のリアクタンス部のリアクタンスを同一量だけ変化させることにより、前記絶対遅延時間及び前記可変遅延時間を調整することが可能であり、
    前記第1の共振回路の共振周波数及び前記第2の共振回路の共振周波数を変化させることにより、前記可変遅延線の通過帯域における中心周波数を変化させることが可能であり、
    前記第1の可変容量素子の静電容量及び前記第2の可変容量素子の静電容量の変化による前記絶対遅延時間の変化、あるいは、前記第1の共振回路の共振周波数及び前記第2の共振回路の共振周波数の変化による前記中心周波数の変化により、前記第3の出力信号の位相が変化してしまうことを避けるために、前記第3の可変容量素子の静電容量及び前記第4の可変容量素子の静電容量を同一量だけ変化させることにより、前記第3の出力信号の位相を所定の値に保持しながら前記絶対遅延時間を変化させる
    ことを特徴とする可変遅延線。
  2. 請求項1記載の可変遅延線において、
    複数のセラミック層が積層されてセラミックスの一体構造体が形成され、
    該セラミックスの一体構造体は、前記ハイブリッドカプラが形成されるセラミック層と、前記第1及び第2の共振回路が形成されるセラミック層と、少なくとも前記第1及び第2のコンデンサが形成されるセラミック層とを有する
    ことを特徴とする可変遅延線。
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