JP2003023332A - 電子回路用配線基板 - Google Patents
電子回路用配線基板Info
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- JP2003023332A JP2003023332A JP2001209521A JP2001209521A JP2003023332A JP 2003023332 A JP2003023332 A JP 2003023332A JP 2001209521 A JP2001209521 A JP 2001209521A JP 2001209521 A JP2001209521 A JP 2001209521A JP 2003023332 A JP2003023332 A JP 2003023332A
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- capacitor
- coil
- electrodes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のフィルタ構成を有する電子回路用配線
基板では、浮遊容量を使って減衰極を構成していたた
め、安定した減衰極や優れたスプリアス特性が得られな
かった。 【解決手段】 第1の誘電体層1を挟んで対向したアー
ス電極2および複数の第1のコンデンサ電極3と、第2
の誘電体層4を挟んで第1のコンデンサ電極3の各々と
対向した複数の第2のコンデンサ電極5と、第3の誘電
体層9を挟んで形成された第1および第2のコイル電極
7・8とを具備し、第1および第2のコイル電極7・8
の一方端同士を接続するとともに、第1のコイル電極7
の他方端を第1のコンデンサ電極3に、第2のコイル電
極8の他方端を第2のコンデンサ電極5にそれぞれ接続
し、かつ隣接する第1および第2のコンデンサ電極3・
5を接続してローパスフィルタを構成した電子回路用配
線基板である。
基板では、浮遊容量を使って減衰極を構成していたた
め、安定した減衰極や優れたスプリアス特性が得られな
かった。 【解決手段】 第1の誘電体層1を挟んで対向したアー
ス電極2および複数の第1のコンデンサ電極3と、第2
の誘電体層4を挟んで第1のコンデンサ電極3の各々と
対向した複数の第2のコンデンサ電極5と、第3の誘電
体層9を挟んで形成された第1および第2のコイル電極
7・8とを具備し、第1および第2のコイル電極7・8
の一方端同士を接続するとともに、第1のコイル電極7
の他方端を第1のコンデンサ電極3に、第2のコイル電
極8の他方端を第2のコンデンサ電極5にそれぞれ接続
し、かつ隣接する第1および第2のコンデンサ電極3・
5を接続してローパスフィルタを構成した電子回路用配
線基板である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に携帯電話や移
動体通信のような1〜2GHz前後の周波数帯において
使用される電子回路用配線基板に関し、特に複数の誘電
体層を積層して成る配線基板であって、電極パターンを
形成する層を積層することによって内部にフィルタ回路
を構成した電子回路用配線基板に関する。
動体通信のような1〜2GHz前後の周波数帯において
使用される電子回路用配線基板に関し、特に複数の誘電
体層を積層して成る配線基板であって、電極パターンを
形成する層を積層することによって内部にフィルタ回路
を構成した電子回路用配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話や移動体通信のような1〜2G
Hz前後の周波数帯において使用される電子回路用配線
基板については、これが用いられる電子機器の小型化・
高密度化・低価格化に対する要求が高まる中、上面に高
周波電子回路を構成するための各種の電子部品を実装す
るとともに、内部にフィルタ回路を構成して小型化・高
密度化を図ることが行なわれるようになっている。
Hz前後の周波数帯において使用される電子回路用配線
基板については、これが用いられる電子機器の小型化・
高密度化・低価格化に対する要求が高まる中、上面に高
周波電子回路を構成するための各種の電子部品を実装す
るとともに、内部にフィルタ回路を構成して小型化・高
密度化を図ることが行なわれるようになっている。
【0003】このような電子回路用配線基板に使用可能
なフィルタ回路として、例えば特許第2976696号公報に
は、アース電極と、誘電体層を挟んでアース電極に対向
することによりアース電極との間に静電容量を形成する
コンデンサ電極と、誘電体層を挟んでコンデンサ電極お
よびアース電極と間隔を隔てて同一の誘電体層上に形成
される複数のコイル電極とを含み、それぞれのコイル電
極の両端部がコンデンサ電極に接続され、複数のコイル
電極の長さをそれぞれ異なるようにした高周波用ローパ
スフィルタが開示されている。
なフィルタ回路として、例えば特許第2976696号公報に
は、アース電極と、誘電体層を挟んでアース電極に対向
することによりアース電極との間に静電容量を形成する
コンデンサ電極と、誘電体層を挟んでコンデンサ電極お
よびアース電極と間隔を隔てて同一の誘電体層上に形成
される複数のコイル電極とを含み、それぞれのコイル電
極の両端部がコンデンサ電極に接続され、複数のコイル
電極の長さをそれぞれ異なるようにした高周波用ローパ
スフィルタが開示されている。
【0004】これによれば、誘電体層と各電極とによる
積層構造体で作られたローパスフィルタにおいてコイル
の長さを変えることにより高周波域に発生する共振点の
位置にずれを生じさせ、スプリアスポイントをずらすこ
とによって、高調波域でのスプリアスの発生を抑制して
周波数特性を改善しようとするものである。
積層構造体で作られたローパスフィルタにおいてコイル
の長さを変えることにより高周波域に発生する共振点の
位置にずれを生じさせ、スプリアスポイントをずらすこ
とによって、高調波域でのスプリアスの発生を抑制して
周波数特性を改善しようとするものである。
【0005】また、特開平10−65476号公報には、中心
に向けてとぐろ状に巻回したスパイラルインダクタを備
える導電層を備え、導電層上に被覆した誘電薄膜上に、
接続路をスパイラルインダクタの中心から外方へ延出す
るように形成して、接続路の端部とスパイラルインダク
タの中心とを電気的に接続するようにしたLCローパス
フィルタにおいて、接続路にスパイラルインダクタの一
部と誘電薄膜を介して対向するコンデンサ電極となる張
出し導体部を延成したLCローパスフィルタが開示され
ている。
に向けてとぐろ状に巻回したスパイラルインダクタを備
える導電層を備え、導電層上に被覆した誘電薄膜上に、
接続路をスパイラルインダクタの中心から外方へ延出す
るように形成して、接続路の端部とスパイラルインダク
タの中心とを電気的に接続するようにしたLCローパス
フィルタにおいて、接続路にスパイラルインダクタの一
部と誘電薄膜を介して対向するコンデンサ電極となる張
出し導体部を延成したLCローパスフィルタが開示され
ている。
【0006】これによれば、インダクタと並列接続され
る共振用コンデンサを構成して自己共振するようにした
ものであり、単にインダクタと接続するための接続路を
形成する際に、張出し導体部を同時的に形成するだけで
減衰域の出力勾配を急峻にでき、減衰量が大きく選択性
のよいローパスフィルタとなるというものであり、共振
周波数の設定・調整が容易で、構造が簡単で小型化にも
対応できるというものである。
る共振用コンデンサを構成して自己共振するようにした
ものであり、単にインダクタと接続するための接続路を
形成する際に、張出し導体部を同時的に形成するだけで
減衰域の出力勾配を急峻にでき、減衰量が大きく選択性
のよいローパスフィルタとなるというものであり、共振
周波数の設定・調整が容易で、構造が簡単で小型化にも
対応できるというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特許第
2976696号公報に開示された高周波用ローパスフィルタ
では、スプリアスポイントはずらすことはできるが、高
周波用フィルタとしての周波数特性を見た場合には、コ
イル電極の浮遊容量にて減衰極を設けているためスプリ
アス特性自体の改善を行なうことは困難であるという問
題点があった。また、スプリアスポイントをずらすのに
ローパスフィルタのコイル電極の浮遊容量を利用してい
るため、誘電体層の厚みのばらつきや誘電体層自体の誘
電率のばらつきに起因する減衰極のばらつきだけでな
く、コイル電極のライン幅や絶縁層の厚み等のばらつき
に起因する浮遊容量のばらつきにより減衰極の位置や大
きさがばらついてしまうという問題点があった。さら
に、浮遊容量を用いて回路設計を行なっているため、フ
ィルタ回路を単純な集中定数での等価回路として表現し
にくく、設計自体が困難であるという問題点もあった。
2976696号公報に開示された高周波用ローパスフィルタ
では、スプリアスポイントはずらすことはできるが、高
周波用フィルタとしての周波数特性を見た場合には、コ
イル電極の浮遊容量にて減衰極を設けているためスプリ
アス特性自体の改善を行なうことは困難であるという問
題点があった。また、スプリアスポイントをずらすのに
ローパスフィルタのコイル電極の浮遊容量を利用してい
るため、誘電体層の厚みのばらつきや誘電体層自体の誘
電率のばらつきに起因する減衰極のばらつきだけでな
く、コイル電極のライン幅や絶縁層の厚み等のばらつき
に起因する浮遊容量のばらつきにより減衰極の位置や大
きさがばらついてしまうという問題点があった。さら
に、浮遊容量を用いて回路設計を行なっているため、フ
ィルタ回路を単純な集中定数での等価回路として表現し
にくく、設計自体が困難であるという問題点もあった。
【0008】また、特開平10−65476号公報に開示され
たローパスフィルタでは、フィルタとしての構造自体は
非常に簡単になっているが、フィルタ単体として形成さ
れるものであり、フィルタ自体がシールド電極に挟まれ
ていないため、上面に電子部品等を実装すると電子部品
との結合等の影響によりフィルタ特性が乱れてしまい、
フィルタを配線基板内部に構成して上面に電子部品等を
実装することが困難であるという問題点があった。
たローパスフィルタでは、フィルタとしての構造自体は
非常に簡単になっているが、フィルタ単体として形成さ
れるものであり、フィルタ自体がシールド電極に挟まれ
ていないため、上面に電子部品等を実装すると電子部品
との結合等の影響によりフィルタ特性が乱れてしまい、
フィルタを配線基板内部に構成して上面に電子部品等を
実装することが困難であるという問題点があった。
【0009】このように、上記のような従来の積層構造
体によるフィルタでは、電子回路用配線基板に利用する
に当たって、スプリアスポイントをずらしたり急峻な減
衰極を得ることは可能であるが、任意の周波数帯で安定
した所望の減衰極を作ったり、全周波数帯でスプリアス
特性を改善するのが難しいという問題点があり、上面に
部品実装をすることが困難であるという問題点もあっ
た。
体によるフィルタでは、電子回路用配線基板に利用する
に当たって、スプリアスポイントをずらしたり急峻な減
衰極を得ることは可能であるが、任意の周波数帯で安定
した所望の減衰極を作ったり、全周波数帯でスプリアス
特性を改善するのが難しいという問題点があり、上面に
部品実装をすることが困難であるという問題点もあっ
た。
【0010】また、上記のようなフィルタでは、例えば
電子回路用配線基板を用いた高周波用パワーアンプのよ
うに上面に各種の電子部品等を実装する際に、従来のπ
型回路と同じ構成となっておりフィルタ入力側に並列に
コンデンサが設けられているため、入力インピーダンス
が低くなり電子回路用配線基板に必要とされる大きな比
のインピーダンス変換や、インピーダンスマッチングの
ような機能を持たせることが困難であるという問題点も
あった。
電子回路用配線基板を用いた高周波用パワーアンプのよ
うに上面に各種の電子部品等を実装する際に、従来のπ
型回路と同じ構成となっておりフィルタ入力側に並列に
コンデンサが設けられているため、入力インピーダンス
が低くなり電子回路用配線基板に必要とされる大きな比
のインピーダンス変換や、インピーダンスマッチングの
ような機能を持たせることが困難であるという問題点も
あった。
【0011】本発明は上記従来技術の問題点に鑑みて案
出されたものであり、その目的は、任意の高調波域に急
峻な減衰極が作れて高調波等の不要な周波数成分を確実
に除去することができ、また、大きな比のインピーダン
ス変換機能も同時に兼ね備えることができるフィルタ回
路を内部に構成した、1〜2GHz前後の高周波の周波
数帯において好適に使用される電子回路用配線基板を提
供することにある。
出されたものであり、その目的は、任意の高調波域に急
峻な減衰極が作れて高調波等の不要な周波数成分を確実
に除去することができ、また、大きな比のインピーダン
ス変換機能も同時に兼ね備えることができるフィルタ回
路を内部に構成した、1〜2GHz前後の高周波の周波
数帯において好適に使用される電子回路用配線基板を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の電子回路用配線
基板は、複数の誘電体層と、第1の誘電体層を挟んで対
向して形成されたアース電極および複数の第1のコンデ
ンサ電極と、第2の誘電体層を挟んで前記第1のコンデ
ンサ電極の各々と対向して形成された複数の第2のコン
デンサ電極と、第3の誘電体層を挟んで形成された第1
のコイル電極および第2のコイル電極とを具備し、前記
第1および第2のコイル電極の一方端同士を接続すると
ともに、前記第1のコイル電極の他方端を前記第1のコ
ンデンサ電極に、前記第2のコイル電極の他方端を前記
第2のコンデンサ電極にそれぞれ接続し、かつ隣接する
前記第1および第2のコンデンサ電極を接続してローパ
スフィルタを構成したことを特徴とするものである。
基板は、複数の誘電体層と、第1の誘電体層を挟んで対
向して形成されたアース電極および複数の第1のコンデ
ンサ電極と、第2の誘電体層を挟んで前記第1のコンデ
ンサ電極の各々と対向して形成された複数の第2のコン
デンサ電極と、第3の誘電体層を挟んで形成された第1
のコイル電極および第2のコイル電極とを具備し、前記
第1および第2のコイル電極の一方端同士を接続すると
ともに、前記第1のコイル電極の他方端を前記第1のコ
ンデンサ電極に、前記第2のコイル電極の他方端を前記
第2のコンデンサ電極にそれぞれ接続し、かつ隣接する
前記第1および第2のコンデンサ電極を接続してローパ
スフィルタを構成したことを特徴とするものである。
【0013】また、本発明の電子回路用配線基板は、上
記構成において、前記誘電体層の前記アース電極、前記
第1および第2のコンデンサ電極、ならびに前記第1お
よび第2のコイル電極の外側に位置する一対の主面にシ
ールド電極を形成したことを特徴とするものである。
記構成において、前記誘電体層の前記アース電極、前記
第1および第2のコンデンサ電極、ならびに前記第1お
よび第2のコイル電極の外側に位置する一対の主面にシ
ールド電極を形成したことを特徴とするものである。
【0014】さらに、本発明の電子回路用配線基板は、
上記構成において、前記アース電極を前記シールド電極
の一方としたことを特徴とするものである。
上記構成において、前記アース電極を前記シールド電極
の一方としたことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の電子回路用配線基板によ
れば、複数の誘電体層と、第1の誘電体層を挟んで対向
して形成されたアース電極および複数の第1のコンデン
サ電極と、第2の誘電体層を挟んで第1のコンデンサ電
極の各々と対向して形成された複数の第2のコンデンサ
電極と、第3の誘電体層を挟んで形成された第1のコイ
ル電極および第2のコイル電極とを具備し、第1および
第2のコイル電極の一方端同士を接続するとともに、第
1のコイル電極の他方端を第1のコンデンサ電極に、第
2のコイル電極の他方端を第2のコンデンサ電極にそれ
ぞれ接続し、かつ隣接する第1および第2のコンデンサ
電極を接続してローパスフィルタを構成したことから、
第1のコイル電極(L1)と第1のコイル電極の両端に
接続されることとなる第1のコンデンサ電極および第2
のコンデンサ電極の間に形成されるコンデンサ(C1)
とによる並列共振回路、ならびに第2のコイル電極(L
2)と第2のコイル電極の両端に接続されることとなる
第1のコンデンサ電極および第2のコンデンサ電極の間
に形成されるコンデンサ(C2)とによる並列共振回路
を、直列に接続してローパスフィルタを構成することが
できるため、これにより任意の高調波域にインピーダン
スの高くなるポイントが作れて急峻な減衰極を作ること
ができ、高調波等の不要な周波数成分を確実に除去する
ことができる。
れば、複数の誘電体層と、第1の誘電体層を挟んで対向
して形成されたアース電極および複数の第1のコンデン
サ電極と、第2の誘電体層を挟んで第1のコンデンサ電
極の各々と対向して形成された複数の第2のコンデンサ
電極と、第3の誘電体層を挟んで形成された第1のコイ
ル電極および第2のコイル電極とを具備し、第1および
第2のコイル電極の一方端同士を接続するとともに、第
1のコイル電極の他方端を第1のコンデンサ電極に、第
2のコイル電極の他方端を第2のコンデンサ電極にそれ
ぞれ接続し、かつ隣接する第1および第2のコンデンサ
電極を接続してローパスフィルタを構成したことから、
第1のコイル電極(L1)と第1のコイル電極の両端に
接続されることとなる第1のコンデンサ電極および第2
のコンデンサ電極の間に形成されるコンデンサ(C1)
とによる並列共振回路、ならびに第2のコイル電極(L
2)と第2のコイル電極の両端に接続されることとなる
第1のコンデンサ電極および第2のコンデンサ電極の間
に形成されるコンデンサ(C2)とによる並列共振回路
を、直列に接続してローパスフィルタを構成することが
できるため、これにより任意の高調波域にインピーダン
スの高くなるポイントが作れて急峻な減衰極を作ること
ができ、高調波等の不要な周波数成分を確実に除去する
ことができる。
【0016】また、第1のコイル電極(L1)と第1の
コイル電極の両端に接続されることとなる第1のコンデ
ンサ電極および第2のコンデンサ電極の間に形成される
コンデンサ(C1)とによる並列共振回路の次段に、第
1の誘電体層を挟んで対向して形成されたアース電極お
よび第1のコンデンサ電極の間に形成されるコンデンサ
(C3)を挿入することにより、L1とC1とで形成さ
れた並列共振回路により高くなったインピーダンスに対
し高周波側でインピーダンスの低いコンデンサC3をア
ース電極間に挿入して高周波成分を除去できるととも
に、第2のコイル電極(L2)と第2のコイル電極の両
端に接続されることとなる第1のコンデンサ電極および
第2のコンデンサ電極の間に形成されるコンデンサ(C
2)とによる並列共振回路の次段に、第1の誘電体層を
挟んで対向して形成されたアース電極および第1のコン
デンサ電極の間に形成されるコンデンサ(C4)を挿入
することにより、L2とC2で形成された並列共振回路
により高くなったインピーダンスに対し高周波側でイン
ピーダンスの低いコンデンサC4をアース側に挿入して
高周波成分を除去できる。また、C3およびC4によ
り、インピーダンスマッチングの機能も兼ね備えている
ものとなる。
コイル電極の両端に接続されることとなる第1のコンデ
ンサ電極および第2のコンデンサ電極の間に形成される
コンデンサ(C1)とによる並列共振回路の次段に、第
1の誘電体層を挟んで対向して形成されたアース電極お
よび第1のコンデンサ電極の間に形成されるコンデンサ
(C3)を挿入することにより、L1とC1とで形成さ
れた並列共振回路により高くなったインピーダンスに対
し高周波側でインピーダンスの低いコンデンサC3をア
ース電極間に挿入して高周波成分を除去できるととも
に、第2のコイル電極(L2)と第2のコイル電極の両
端に接続されることとなる第1のコンデンサ電極および
第2のコンデンサ電極の間に形成されるコンデンサ(C
2)とによる並列共振回路の次段に、第1の誘電体層を
挟んで対向して形成されたアース電極および第1のコン
デンサ電極の間に形成されるコンデンサ(C4)を挿入
することにより、L2とC2で形成された並列共振回路
により高くなったインピーダンスに対し高周波側でイン
ピーダンスの低いコンデンサC4をアース側に挿入して
高周波成分を除去できる。また、C3およびC4によ
り、インピーダンスマッチングの機能も兼ね備えている
ものとなる。
【0017】また、フィルタの入力側には並列に接続さ
れたコンデンサがないため、入力インピーダンスを下げ
ることなく回路自体のインピーダンスを高いインピーダ
ンスへ変換でき、このローパスフィルタにより高周波用
パワーアンプ等で必要とされる大きな比のインピーダン
ス変換機能も同時に兼ね備えることができる。
れたコンデンサがないため、入力インピーダンスを下げ
ることなく回路自体のインピーダンスを高いインピーダ
ンスへ変換でき、このローパスフィルタにより高周波用
パワーアンプ等で必要とされる大きな比のインピーダン
ス変換機能も同時に兼ね備えることができる。
【0018】また、本発明の電子回路用配線基板によれ
ば、誘電体層のアース電極、第1および第2のコンデン
サ電極、ならびに第1および第2のコイル電極の外側に
位置する一対の主面にシールド電極を形成したときに
は、外部からのフィルタへの影響を極めて少なくするこ
とができるため、フィルタ特性に悪影響を与えることな
く配線基板の表面に部品実装を行なうことができる。
ば、誘電体層のアース電極、第1および第2のコンデン
サ電極、ならびに第1および第2のコイル電極の外側に
位置する一対の主面にシールド電極を形成したときに
は、外部からのフィルタへの影響を極めて少なくするこ
とができるため、フィルタ特性に悪影響を与えることな
く配線基板の表面に部品実装を行なうことができる。
【0019】さらに、本発明の電子回路用配線基板によ
れば、アース電極をシールド電極の一方としたときに
は、アース電極とは別に新たなシールド電極を設ける必
要がないため、配線基板の層数の削減ができ、配線基板
およびこれを用いた電子回路の低背化に有利なものとす
ることができる。
れば、アース電極をシールド電極の一方としたときに
は、アース電極とは別に新たなシールド電極を設ける必
要がないため、配線基板の層数の削減ができ、配線基板
およびこれを用いた電子回路の低背化に有利なものとす
ることができる。
【0020】以下、本発明の電子回路用配線基板につい
て図面を参照しつつ説明する。
て図面を参照しつつ説明する。
【0021】図1は本発明の電子回路用配線基板の実施
の形態の一例を示す分解斜視図である。図1において、
1は第1の誘電体層、2はアース電極、3は複数の第1
のコンデンサ電極、4は第2の誘電体層、5は複数の第
2のコンデンサ電極、7は複数の第1のコイル電極、8
は複数の第2のコイル電極、9は第3の誘電体層、11は
シールド電極である。なお、6は第2のコンデンサ電極
5と第1および第2のコイル電極7・8との距離を保つ
ための誘電体層、10は第1および第2のコイル電極7・
8とシールド電極11との距離を保つための誘電体層であ
る。ここで、アース電極2は、シールド電極11とともに
一対形成されるシールド電極の一方を兼ねている。
の形態の一例を示す分解斜視図である。図1において、
1は第1の誘電体層、2はアース電極、3は複数の第1
のコンデンサ電極、4は第2の誘電体層、5は複数の第
2のコンデンサ電極、7は複数の第1のコイル電極、8
は複数の第2のコイル電極、9は第3の誘電体層、11は
シールド電極である。なお、6は第2のコンデンサ電極
5と第1および第2のコイル電極7・8との距離を保つ
ための誘電体層、10は第1および第2のコイル電極7・
8とシールド電極11との距離を保つための誘電体層であ
る。ここで、アース電極2は、シールド電極11とともに
一対形成されるシールド電極の一方を兼ねている。
【0022】図1に示す例においては、第1の誘電体層
1を挟んで対向してアース電極2および2つの第1のコ
ンデンサ電極3が形成されており、これらアース電極2
および2つの第1のコンデンサ電極3の間に生じるキャ
パシタンスをそれぞれ図1に示すようにC3およびC4
とする。また、第2の誘電体層4を挟んで2つの第1の
コンデンサ電極3の各々と対向して第2のコンデンサ電
極5が形成されており、第1のコンデンサ電極3および
第2のコンデンサ電極5の間に生じるキャパシタンスを
それぞれ図1に示すようにC1およびC2とする。ま
た、第3の誘電体層9を挟んで形成される複数の第1の
コイル電極7によるインダクタンスをL1、第2のコイ
ル電極8によるインダクタンスをL2とする。
1を挟んで対向してアース電極2および2つの第1のコ
ンデンサ電極3が形成されており、これらアース電極2
および2つの第1のコンデンサ電極3の間に生じるキャ
パシタンスをそれぞれ図1に示すようにC3およびC4
とする。また、第2の誘電体層4を挟んで2つの第1の
コンデンサ電極3の各々と対向して第2のコンデンサ電
極5が形成されており、第1のコンデンサ電極3および
第2のコンデンサ電極5の間に生じるキャパシタンスを
それぞれ図1に示すようにC1およびC2とする。ま
た、第3の誘電体層9を挟んで形成される複数の第1の
コイル電極7によるインダクタンスをL1、第2のコイ
ル電極8によるインダクタンスをL2とする。
【0023】そして、図1に示す例では、第1のコイル
電極7および第2のコイル電極8の一方端同士を接続す
るとともに、第1のコイル電極7の他方端をキャパシタ
ンスC3を生じる第1のコンデンサ電極3に、第2のコ
イル電極8の他方端をキャパシタンスC2を生じる第2
のコンデンサ電極5にそれぞれ接続し、かつ隣接するキ
ャパシタンスC4を生じる第1のコンデンサ電極3およ
びキャパシタンスC1を生じる第2のコンデンサ電極5
を接続することにより、ローパスフィルタを構成してい
る。
電極7および第2のコイル電極8の一方端同士を接続す
るとともに、第1のコイル電極7の他方端をキャパシタ
ンスC3を生じる第1のコンデンサ電極3に、第2のコ
イル電極8の他方端をキャパシタンスC2を生じる第2
のコンデンサ電極5にそれぞれ接続し、かつ隣接するキ
ャパシタンスC4を生じる第1のコンデンサ電極3およ
びキャパシタンスC1を生じる第2のコンデンサ電極5
を接続することにより、ローパスフィルタを構成してい
る。
【0024】また、ここでは、第1のコイル電極7およ
び第2のコイル電極8の一方端同士は、互いに接続され
るとともに隣接して接続されたキャパシタンスC4を生
じる第1のコンデンサ電極3およびキャパシタンスC1
を生じる第2のコンデンサ電極5とも接続されている。
び第2のコイル電極8の一方端同士は、互いに接続され
るとともに隣接して接続されたキャパシタンスC4を生
じる第1のコンデンサ電極3およびキャパシタンスC1
を生じる第2のコンデンサ電極5とも接続されている。
【0025】このような図1に示す本発明の電子回路用
配線基板の例によれば、そのローパスフィルタの等価回
路図は図2に示すようなものとなる。そして、キャパシ
タンスC1〜C4およびインダクタンスL1・L2を調
整することにより、所望のローパス特性を有するローパ
スフィルタを得ることができる。
配線基板の例によれば、そのローパスフィルタの等価回
路図は図2に示すようなものとなる。そして、キャパシ
タンスC1〜C4およびインダクタンスL1・L2を調
整することにより、所望のローパス特性を有するローパ
スフィルタを得ることができる。
【0026】なお、図1においては図2の等価回路図に
おけるフィルタ入力側の端子およびフィルタ出力側の端
子については図示を省略しているが、これらはローパス
フィルタおよびこれを利用する電子回路の仕様に応じ
て、適宜に配線導体や電極パッド等を利用して配線基板
の表面や内部に形成すればよい。
おけるフィルタ入力側の端子およびフィルタ出力側の端
子については図示を省略しているが、これらはローパス
フィルタおよびこれを利用する電子回路の仕様に応じ
て、適宜に配線導体や電極パッド等を利用して配線基板
の表面や内部に形成すればよい。
【0027】また、異なる層間に形成された第1および
第2のコンデンサ電極3・5ならびに第1および第2の
コイル電極7・8の間を接続するのは、誘電体層を貫通
して形成されたスルーホール導体やビア導体等の貫通導
体や、誘電体層の側面に形成された接続用導体層等によ
ればよい。
第2のコンデンサ電極3・5ならびに第1および第2の
コイル電極7・8の間を接続するのは、誘電体層を貫通
して形成されたスルーホール導体やビア導体等の貫通導
体や、誘電体層の側面に形成された接続用導体層等によ
ればよい。
【0028】このように、図1に示す本発明の電子回路
用配線基板の例においては、図2に等価回路図で示すよ
うに、第1のコイル電極7で形成されるインダクタンス
L1と第1のコイル電極7に接続される第2の誘電体層
4を挟んで対向する第1のコンデンサ電極3および第2
のコンデンサ電極5で形成されるキャパシタンスC1と
により、また第2のコイル電極8で形成されるインダク
タンスL2と第2のコイル電極8に接続される第2の誘
電体層4を挟んで対向する第1のコンデンサ電極3およ
び第2のコンデンサ電極5で形成されるキャパシタンス
C2により、それぞれ並列共振回路を形成している。
用配線基板の例においては、図2に等価回路図で示すよ
うに、第1のコイル電極7で形成されるインダクタンス
L1と第1のコイル電極7に接続される第2の誘電体層
4を挟んで対向する第1のコンデンサ電極3および第2
のコンデンサ電極5で形成されるキャパシタンスC1と
により、また第2のコイル電極8で形成されるインダク
タンスL2と第2のコイル電極8に接続される第2の誘
電体層4を挟んで対向する第1のコンデンサ電極3およ
び第2のコンデンサ電極5で形成されるキャパシタンス
C2により、それぞれ並列共振回路を形成している。
【0029】そして、例えば高周波用パワーアンプ等に
おいて必要とされる、2倍もしくは3倍の高調波の除去
を行なう場合には、この並列共振回路の極をそれぞれ2
倍もしくは3倍の高調波の周波数に該当させればよい。
また、その他の減衰させたい周波数帯に対しても、同様
に並列共振回路の極を該当させればよい。このような特
性調整の自由度の大きさは、任意の周波数に極が作れる
効果を利用したもので、スプリアスポイントをずらした
りするローパスフィルタや、チェビシェフ型のローパス
フィルタの機能では発現できないものである。
おいて必要とされる、2倍もしくは3倍の高調波の除去
を行なう場合には、この並列共振回路の極をそれぞれ2
倍もしくは3倍の高調波の周波数に該当させればよい。
また、その他の減衰させたい周波数帯に対しても、同様
に並列共振回路の極を該当させればよい。このような特
性調整の自由度の大きさは、任意の周波数に極が作れる
効果を利用したもので、スプリアスポイントをずらした
りするローパスフィルタや、チェビシェフ型のローパス
フィルタの機能では発現できないものである。
【0030】また、本発明の電子回路用配線基板におけ
るローパスフィルタでは、通過帯域内の周波数範囲にお
いては、インダクタンスL1・キャパシタンスC1の並
列共振回路およびインダクタンスL2・キャパシタンス
C2の並列共振回路は、それぞれインダクタンス成分に
見えるため、通過帯域内の周波数範囲においては直列に
インダクタンスが接続され、並列にキャパシタンスが接
続された等価回路となり、大幅なインピーダンスのステ
ップアップを容易に行なうことができる。
るローパスフィルタでは、通過帯域内の周波数範囲にお
いては、インダクタンスL1・キャパシタンスC1の並
列共振回路およびインダクタンスL2・キャパシタンス
C2の並列共振回路は、それぞれインダクタンス成分に
見えるため、通過帯域内の周波数範囲においては直列に
インダクタンスが接続され、並列にキャパシタンスが接
続された等価回路となり、大幅なインピーダンスのステ
ップアップを容易に行なうことができる。
【0031】以上のような特長により、本発明の電子回
路用配線基板は、高周波用パワーアンプ等に必要とされ
るフィルタ機能およびインピーダンス変換機能を同時に
発現できるものである。
路用配線基板は、高周波用パワーアンプ等に必要とされ
るフィルタ機能およびインピーダンス変換機能を同時に
発現できるものである。
【0032】また、図1に示す例では、第1および第2
のコイル電極7・8を、第2のコンデンサ電極5との間
に誘電体層6を、およびシールド電極11との間に誘電体
層10をそれぞれ介在させるとともに、第1および第2の
コンデンサ電極3・5と積層方向における上下の位置が
重ならないように配置することにより、第1および第2
のコイル電極7・8の浮遊容量を極めて小さくしてい
る。これにより、従来のT型フィルタや積層型フィルタ
等に見られる浮遊容量によるスプリアス特性の悪化を大
幅に改善するとともに、浮遊容量をあまり気にせず回路
設計が行なえるものとなっており、スプリアス特性にそ
れほど注意を必要とせずにフィルタの設計が容易なもの
となっている。
のコイル電極7・8を、第2のコンデンサ電極5との間
に誘電体層6を、およびシールド電極11との間に誘電体
層10をそれぞれ介在させるとともに、第1および第2の
コンデンサ電極3・5と積層方向における上下の位置が
重ならないように配置することにより、第1および第2
のコイル電極7・8の浮遊容量を極めて小さくしてい
る。これにより、従来のT型フィルタや積層型フィルタ
等に見られる浮遊容量によるスプリアス特性の悪化を大
幅に改善するとともに、浮遊容量をあまり気にせず回路
設計が行なえるものとなっており、スプリアス特性にそ
れほど注意を必要とせずにフィルタの設計が容易なもの
となっている。
【0033】また、本発明の電子回路用配線基板におけ
るローパスフィルタでは、別々に設けられたインダクタ
ンスL1・L2とキャパシタンスC1〜C4とによる並
列共振により減衰極を発現しているので、コイルの浮遊
容量を利用して減衰極を設けるものに比べ、配線基板内
に形成した場合でも誘電体層等の厚みや導体の幅・厚み
の影響を受けにくく、減衰極が安定し、フィルタ自体の
特性が安定するものとなっている。
るローパスフィルタでは、別々に設けられたインダクタ
ンスL1・L2とキャパシタンスC1〜C4とによる並
列共振により減衰極を発現しているので、コイルの浮遊
容量を利用して減衰極を設けるものに比べ、配線基板内
に形成した場合でも誘電体層等の厚みや導体の幅・厚み
の影響を受けにくく、減衰極が安定し、フィルタ自体の
特性が安定するものとなっている。
【0034】さらに、本発明の電子回路用配線基板によ
れば、第1および第2のコンデンサ電極3・5が第1お
よび第2のコイル電極7・8が形成された層と別の層に
存在するため、アース電極2と第1のコンデンサ電極3
との間の誘電体層1、あるいは第1および第2のコンデ
ンサ電極3・5間の第2の誘電体層4を薄くしたり、こ
れらに高誘電率材料を用いることによって、配線基板全
体の薄型化を図ることも可能である。
れば、第1および第2のコンデンサ電極3・5が第1お
よび第2のコイル電極7・8が形成された層と別の層に
存在するため、アース電極2と第1のコンデンサ電極3
との間の誘電体層1、あるいは第1および第2のコンデ
ンサ電極3・5間の第2の誘電体層4を薄くしたり、こ
れらに高誘電率材料を用いることによって、配線基板全
体の薄型化を図ることも可能である。
【0035】図3は図1に示す本発明の電子回路用配線
基板の例におけるローパスフィルタの周波数特性を示す
線図である。図3において、横軸は周波数(単位:GH
z)を、縦軸は信号通過量S(2,1)(単位:dB)を表
わし、特性曲線はその周波数特性を示している。図3に
示す結果より、本発明の電子回路用配線基板によれば、
そのローパスフィルタにより、特定の周波数範囲で急激
に減衰特性が悪化するような反共振点が見られることな
く、スプリアスの少ない良い特性が得られていることが
分かる。
基板の例におけるローパスフィルタの周波数特性を示す
線図である。図3において、横軸は周波数(単位:GH
z)を、縦軸は信号通過量S(2,1)(単位:dB)を表
わし、特性曲線はその周波数特性を示している。図3に
示す結果より、本発明の電子回路用配線基板によれば、
そのローパスフィルタにより、特定の周波数範囲で急激
に減衰特性が悪化するような反共振点が見られることな
く、スプリアスの少ない良い特性が得られていることが
分かる。
【0036】なお、本発明の電子回路用配線基板は、例
えば誘電体層がセラミックスから成る場合であれば、焼
成後に各誘電体層となる誘電体セラミックグリーンシー
トに所定の孔開け加工を施すとともに各電極のパターン
形状および貫通導体となる貫通孔やグリーンシートの側
面等に導体ペーストを塗布し、これらを積層して焼成す
ることによって製作される。あるいは、誘電体層にフッ
素樹脂やガラスエポキシ樹脂・ポリイミド樹脂のような
樹脂基板を用い、その表面の銅箔をエッチングして各電
極パターン形成を行ない、層間接続用ビア導体を形成し
て積層プレスするような樹脂基板によっても製作され
る。
えば誘電体層がセラミックスから成る場合であれば、焼
成後に各誘電体層となる誘電体セラミックグリーンシー
トに所定の孔開け加工を施すとともに各電極のパターン
形状および貫通導体となる貫通孔やグリーンシートの側
面等に導体ペーストを塗布し、これらを積層して焼成す
ることによって製作される。あるいは、誘電体層にフッ
素樹脂やガラスエポキシ樹脂・ポリイミド樹脂のような
樹脂基板を用い、その表面の銅箔をエッチングして各電
極パターン形成を行ない、層間接続用ビア導体を形成し
て積層プレスするような樹脂基板によっても製作され
る。
【0037】また、第1〜第3の誘電体層1・4・9を
始めとする誘電体層には、アルミナセラミックス・ムラ
イトセラミックス等のセラミックス材料やガラスセラミ
ック等の無機系材料、あるいは四フッ化エチレン樹脂
(ポリテトラフルオロエチレン;PTFE)・四フッ化
エチレン−エチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレ
ン−エチレン共重合樹脂;ETFE)・四フッ化エチレ
ン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(テト
ラフルオロエチレン−パーフルテロアルキルビニルエー
テル共重合樹脂;PFA)等のフッ素樹脂やガラスエポ
キシ樹脂・ポリイミド等の樹脂系材料等が用いられる。
また、アース電極2、第1および第2のコンデンサ電極
3・5、第1および第2のコイル電極7・8、ならびに
シールド電極11には、高周波信号伝送用の金属材料の導
体層、例えばCu層・Mo−Mnのメタライズ層上にN
iメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの・Wの
メタライズ層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被
着させたもの・Cr−Cu合金層・Cr−Cu合金層上
にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの・
Ta2N層上にNi−Cr合金層およびAuメッキ層を
被着させたもの・Ti層上にPt層およびAuメッキ層
を被着させたもの・Ni−Cr合金層上にPt層および
Auメッキ層を被着させたもの等を用いて、厚膜印刷法
あるいは各種の薄膜形成方法やメッキ法等により形成さ
れる。その厚みや幅は、伝送される高周波信号の周波数
や用途等に応じて設定される。
始めとする誘電体層には、アルミナセラミックス・ムラ
イトセラミックス等のセラミックス材料やガラスセラミ
ック等の無機系材料、あるいは四フッ化エチレン樹脂
(ポリテトラフルオロエチレン;PTFE)・四フッ化
エチレン−エチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレ
ン−エチレン共重合樹脂;ETFE)・四フッ化エチレ
ン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(テト
ラフルオロエチレン−パーフルテロアルキルビニルエー
テル共重合樹脂;PFA)等のフッ素樹脂やガラスエポ
キシ樹脂・ポリイミド等の樹脂系材料等が用いられる。
また、アース電極2、第1および第2のコンデンサ電極
3・5、第1および第2のコイル電極7・8、ならびに
シールド電極11には、高周波信号伝送用の金属材料の導
体層、例えばCu層・Mo−Mnのメタライズ層上にN
iメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの・Wの
メタライズ層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被
着させたもの・Cr−Cu合金層・Cr−Cu合金層上
にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの・
Ta2N層上にNi−Cr合金層およびAuメッキ層を
被着させたもの・Ti層上にPt層およびAuメッキ層
を被着させたもの・Ni−Cr合金層上にPt層および
Auメッキ層を被着させたもの等を用いて、厚膜印刷法
あるいは各種の薄膜形成方法やメッキ法等により形成さ
れる。その厚みや幅は、伝送される高周波信号の周波数
や用途等に応じて設定される。
【0038】次に、図4に本発明の電子回路用配線基板
の実施の形態の他の例を、図1と同様の分解斜視図で示
す。図4において、1aは第1の誘電体層、2aはアー
ス電極、3aは複数の第1のコンデンサ電極、4aは第
2の誘電体層、5aは複数の第2のコンデンサ電極、7
aは複数の第1のコイル電極、8aは複数の第2のコイ
ル電極、9aは第3の誘電体層、11aはシールド電極で
ある。なお、6aは第2のコンデンサ電極5aと第1お
よび第2のコイル電極7a・8aとの距離を保つための
誘電体層、10aは第1および第2のコイル電極7a・8
aとシールド電極11aとの距離を保つための誘電体層で
あり、12aは一方端を第2のコイル電極8aの他方端と
接続させて形成された第3のコイル電極である。ここ
で、アース電極2aは、シールド電極11aとともに一対
形成されるシールド電極の一方を兼ねている。
の実施の形態の他の例を、図1と同様の分解斜視図で示
す。図4において、1aは第1の誘電体層、2aはアー
ス電極、3aは複数の第1のコンデンサ電極、4aは第
2の誘電体層、5aは複数の第2のコンデンサ電極、7
aは複数の第1のコイル電極、8aは複数の第2のコイ
ル電極、9aは第3の誘電体層、11aはシールド電極で
ある。なお、6aは第2のコンデンサ電極5aと第1お
よび第2のコイル電極7a・8aとの距離を保つための
誘電体層、10aは第1および第2のコイル電極7a・8
aとシールド電極11aとの距離を保つための誘電体層で
あり、12aは一方端を第2のコイル電極8aの他方端と
接続させて形成された第3のコイル電極である。ここ
で、アース電極2aは、シールド電極11aとともに一対
形成されるシールド電極の一方を兼ねている。
【0039】図4に示す例においては、第1の誘電体層
1aを挟んで対向してアース電極2aおよび3つの第1
のコンデンサ電極3aが形成されており、これらアース
電極2aおよび3つの第1のコンデンサ電極3aの間に
生じるキャパシタンスをそれぞれ図4に示すようにC3
a、C4aおよびC6aとし、図1に示す例に対してキ
ャパシタンスC6aが追加されている。また、第2の誘
電体層4aを挟んで3つの第1のコンデンサ電極3aの
各々と対向して第2のコンデンサ電極5aが形成されて
おり、第1のコンデンサ電極3aおよび第2のコンデン
サ電極5aの間に生じるキャパシタンスをそれぞれ図4
に示すようにC1a、C2aおよびC5aとし、図1に
示す例に対してキャパシタンスC5aが追加されてい
る。また、第3の誘電体層9aを挟んで形成される複数
の第1のコイル電極7aによるインダクタンスをL1
a、第2のコイル電極8aによるインダクタンスをL2
aとし、第3のコイル電極12aによるインダクタンスを
L3aとする。
1aを挟んで対向してアース電極2aおよび3つの第1
のコンデンサ電極3aが形成されており、これらアース
電極2aおよび3つの第1のコンデンサ電極3aの間に
生じるキャパシタンスをそれぞれ図4に示すようにC3
a、C4aおよびC6aとし、図1に示す例に対してキ
ャパシタンスC6aが追加されている。また、第2の誘
電体層4aを挟んで3つの第1のコンデンサ電極3aの
各々と対向して第2のコンデンサ電極5aが形成されて
おり、第1のコンデンサ電極3aおよび第2のコンデン
サ電極5aの間に生じるキャパシタンスをそれぞれ図4
に示すようにC1a、C2aおよびC5aとし、図1に
示す例に対してキャパシタンスC5aが追加されてい
る。また、第3の誘電体層9aを挟んで形成される複数
の第1のコイル電極7aによるインダクタンスをL1
a、第2のコイル電極8aによるインダクタンスをL2
aとし、第3のコイル電極12aによるインダクタンスを
L3aとする。
【0040】そして、図4に示す例では、第1のコイル
電極7aおよび第2のコイル電極8aの一方端同士を接
続するとともに、第1のコイル電極7aの他方端をキャ
パシタンスC3aを生じる第1のコンデンサ電極3a
に、第2のコイル電極8aの他方端をキャパシタンスC
2aを生じる第2のコンデンサ電極5aにそれぞれ接続
し、かつ隣接するキャパシタンスC4aを生じる第1の
コンデンサ電極3aおよびキャパシタンスC1aを生じ
る第2のコンデンサ電極5aを接続しており、さらに、
第2のコイル電極8aの他方端に第3のコイル電極12a
の一方端を接続するとともにこれをキャパシタンスC2
aを生じる第2のコンデンサ電極5aに接続し、第3の
コイル電極12aの他方端をキャパシタンスC5aを生じ
る第2のコンデンサ電極5aに接続し、かつ隣接するキ
ャパシタンスC6aを生じる第1のコンデンサ電極3a
およびキャパシタンスC2aを生じる第2のコンデンサ
電極5aを接続することにより、ローパスフィルタを構
成している。
電極7aおよび第2のコイル電極8aの一方端同士を接
続するとともに、第1のコイル電極7aの他方端をキャ
パシタンスC3aを生じる第1のコンデンサ電極3a
に、第2のコイル電極8aの他方端をキャパシタンスC
2aを生じる第2のコンデンサ電極5aにそれぞれ接続
し、かつ隣接するキャパシタンスC4aを生じる第1の
コンデンサ電極3aおよびキャパシタンスC1aを生じ
る第2のコンデンサ電極5aを接続しており、さらに、
第2のコイル電極8aの他方端に第3のコイル電極12a
の一方端を接続するとともにこれをキャパシタンスC2
aを生じる第2のコンデンサ電極5aに接続し、第3の
コイル電極12aの他方端をキャパシタンスC5aを生じ
る第2のコンデンサ電極5aに接続し、かつ隣接するキ
ャパシタンスC6aを生じる第1のコンデンサ電極3a
およびキャパシタンスC2aを生じる第2のコンデンサ
電極5aを接続することにより、ローパスフィルタを構
成している。
【0041】また、ここでは、第1のコイル電極7aお
よび第2のコイル電極8aの一方端同士は、互いに接続
されるとともに隣接して接続されたキャパシタンスC4
aを生じる第1のコンデンサ電極3aおよびキャパシタ
ンスC1aを生じる第2のコンデンサ電極5aとも接続
されており、第2のコイル電極8aの他方端および第3
のコイル電極12aの一方端は、互いに接続されるととも
に隣接して接続されたキャパシタンスC6aを生じる第
1のコンデンサ電極3aおよびキャパシタンスC2aを
生じる第2のコンデンサ電極5aとも接続されている。
よび第2のコイル電極8aの一方端同士は、互いに接続
されるとともに隣接して接続されたキャパシタンスC4
aを生じる第1のコンデンサ電極3aおよびキャパシタ
ンスC1aを生じる第2のコンデンサ電極5aとも接続
されており、第2のコイル電極8aの他方端および第3
のコイル電極12aの一方端は、互いに接続されるととも
に隣接して接続されたキャパシタンスC6aを生じる第
1のコンデンサ電極3aおよびキャパシタンスC2aを
生じる第2のコンデンサ電極5aとも接続されている。
【0042】このような図4に示す本発明の電子回路用
配線基板の例によれば、そのローパスフィルタの等価回
路図は図5に示すようなものとなる。そして、キャパシ
タンスC1a〜C6aおよびインダクタンスL1a〜L
3aを調整することにより、所望のローパス特性を有す
るローパスフィルタを得ることができる。
配線基板の例によれば、そのローパスフィルタの等価回
路図は図5に示すようなものとなる。そして、キャパシ
タンスC1a〜C6aおよびインダクタンスL1a〜L
3aを調整することにより、所望のローパス特性を有す
るローパスフィルタを得ることができる。
【0043】図6は図4に示す本発明の電子回路用配線
基板の例におけるローパスフィルタの周波数特性を示す
図3と同様の線図である。図6に示す結果より、本発明
の電子回路用配線基板によれば、そのローパスフィルタ
により、特定の周波数範囲で急激に減衰特性が悪化する
ような反共振点が見られることなく、スプリアスの少な
い良い特性が得られていることが分かる。また、図3に
示した結果と比べて、ローパスフィルタの段数を2段か
ら3段に増やしたことにより、減衰域における減衰量が
より大きいローパス特性が得られていることが分かる。
基板の例におけるローパスフィルタの周波数特性を示す
図3と同様の線図である。図6に示す結果より、本発明
の電子回路用配線基板によれば、そのローパスフィルタ
により、特定の周波数範囲で急激に減衰特性が悪化する
ような反共振点が見られることなく、スプリアスの少な
い良い特性が得られていることが分かる。また、図3に
示した結果と比べて、ローパスフィルタの段数を2段か
ら3段に増やしたことにより、減衰域における減衰量が
より大きいローパス特性が得られていることが分かる。
【0044】なお、本発明は以上の実施の形態の例に限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。例え
ば、配線基板の上面に部品実装等を行なわずにフィルタ
単体部品として構成したり、入力側と出力側のインピー
ダンスを同じに設定したり、ローパスフィルタの入力側
と出力側を入れ替えてインピーダンスのステップダウン
機能を持たせたりしてもよい。
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。例え
ば、配線基板の上面に部品実装等を行なわずにフィルタ
単体部品として構成したり、入力側と出力側のインピー
ダンスを同じに設定したり、ローパスフィルタの入力側
と出力側を入れ替えてインピーダンスのステップダウン
機能を持たせたりしてもよい。
【0045】
【発明の効果】本発明の電子回路用配線基板によれば、
複数の誘電体層と、第1の誘電体層を挟んで対向して形
成されたアース電極および複数の第1のコンデンサ電極
と、第2の誘電体層を挟んで第1のコンデンサ電極の各
々と対向して形成された複数の第2のコンデンサ電極
と、第3の誘電体層を挟んで形成された第1のコイル電
極および第2のコイル電極とを具備し、第1および第2
のコイル電極の一方端同士を接続するとともに、第1の
コイル電極の他方端を第1のコンデンサ電極に、第2の
コイル電極の他方端を第2のコンデンサ電極にそれぞれ
接続し、かつ隣接する第1および第2のコンデンサ電極
を接続してローパスフィルタを構成したことから、第1
のコイル電極と第1のコイル電極の両端に接続されるこ
ととなる第1のコンデンサ電極および第2のコンデンサ
電極の間に形成されるコンデンサとによる並列共振回
路、ならびに第2のコイル電極と第2のコイル電極の両
端に接続されることとなる第1のコンデンサ電極および
第2のコンデンサ電極の間に形成されるコンデンサとに
よる並列共振回路を、直列に接続してローパスフィルタ
を構成することができるため、これにより任意の高調波
域にインピーダンスの高くなるポイントが作れて急峻な
減衰極を作ることができ、高調波等の不要な周波数成分
を確実に除去することができる。
複数の誘電体層と、第1の誘電体層を挟んで対向して形
成されたアース電極および複数の第1のコンデンサ電極
と、第2の誘電体層を挟んで第1のコンデンサ電極の各
々と対向して形成された複数の第2のコンデンサ電極
と、第3の誘電体層を挟んで形成された第1のコイル電
極および第2のコイル電極とを具備し、第1および第2
のコイル電極の一方端同士を接続するとともに、第1の
コイル電極の他方端を第1のコンデンサ電極に、第2の
コイル電極の他方端を第2のコンデンサ電極にそれぞれ
接続し、かつ隣接する第1および第2のコンデンサ電極
を接続してローパスフィルタを構成したことから、第1
のコイル電極と第1のコイル電極の両端に接続されるこ
ととなる第1のコンデンサ電極および第2のコンデンサ
電極の間に形成されるコンデンサとによる並列共振回
路、ならびに第2のコイル電極と第2のコイル電極の両
端に接続されることとなる第1のコンデンサ電極および
第2のコンデンサ電極の間に形成されるコンデンサとに
よる並列共振回路を、直列に接続してローパスフィルタ
を構成することができるため、これにより任意の高調波
域にインピーダンスの高くなるポイントが作れて急峻な
減衰極を作ることができ、高調波等の不要な周波数成分
を確実に除去することができる。
【0046】また、第1のコイル電極と第1のコイル電
極の両端に接続されることとなる第1のコンデンサ電極
および第2のコンデンサ電極の間に形成されるコンデン
サとによる並列共振回路の次段に、第1の誘電体層を挟
んで対向して形成されたアース電極および第1のコンデ
ンサ電極の間に形成されるコンデンサを挿入することに
より、並列共振回路により高くなったインピーダンスに
対し高周波側でインピーダンスの低いコンデンサをアー
ス電極間に挿入して高周波成分を除去できるとともに、
第2のコイル電極と第2のコイル電極の両端に接続され
ることとなる第1のコンデンサ電極および第2のコンデ
ンサ電極の間に形成されるコンデンサとによる並列共振
回路の次段に、第1の誘電体層を挟んで対向して形成さ
れたアース電極および第1のコンデンサ電極の間に形成
されるコンデンサを挿入することにより、同様に並列共
振回路により高くなったインピーダンスに対し高周波側
でインピーダンスの低いコンデンサをアース側に挿入し
て高周波成分を除去でき、また、インピーダンスマッチ
ングの機能も兼ね備えているものとなる。
極の両端に接続されることとなる第1のコンデンサ電極
および第2のコンデンサ電極の間に形成されるコンデン
サとによる並列共振回路の次段に、第1の誘電体層を挟
んで対向して形成されたアース電極および第1のコンデ
ンサ電極の間に形成されるコンデンサを挿入することに
より、並列共振回路により高くなったインピーダンスに
対し高周波側でインピーダンスの低いコンデンサをアー
ス電極間に挿入して高周波成分を除去できるとともに、
第2のコイル電極と第2のコイル電極の両端に接続され
ることとなる第1のコンデンサ電極および第2のコンデ
ンサ電極の間に形成されるコンデンサとによる並列共振
回路の次段に、第1の誘電体層を挟んで対向して形成さ
れたアース電極および第1のコンデンサ電極の間に形成
されるコンデンサを挿入することにより、同様に並列共
振回路により高くなったインピーダンスに対し高周波側
でインピーダンスの低いコンデンサをアース側に挿入し
て高周波成分を除去でき、また、インピーダンスマッチ
ングの機能も兼ね備えているものとなる。
【0047】また、フィルタの入力側には並列に接続さ
れたコンデンサがないため、入力インピーダンスを下げ
ることなく回路自体のインピーダンスを高いインピーダ
ンスへ変換でき、このローパスフィルタにより高周波用
パワーアンプ等で必要とされる大きな比のインピーダン
ス変換機能も同時に兼ね備えることができる。
れたコンデンサがないため、入力インピーダンスを下げ
ることなく回路自体のインピーダンスを高いインピーダ
ンスへ変換でき、このローパスフィルタにより高周波用
パワーアンプ等で必要とされる大きな比のインピーダン
ス変換機能も同時に兼ね備えることができる。
【0048】また、本発明の電子回路用配線基板によれ
ば、誘電体層のアース電極、第1および第2のコンデン
サ電極、ならびに第1および第2のコイル電極の外側に
位置する一対の主面にシールド電極を形成したときに
は、外部からのフィルタへの影響を極めて少なくするこ
とができるため、フィルタ特性に悪影響を与えることな
く配線基板の表面に部品実装を行なうことができる。
ば、誘電体層のアース電極、第1および第2のコンデン
サ電極、ならびに第1および第2のコイル電極の外側に
位置する一対の主面にシールド電極を形成したときに
は、外部からのフィルタへの影響を極めて少なくするこ
とができるため、フィルタ特性に悪影響を与えることな
く配線基板の表面に部品実装を行なうことができる。
【0049】さらに、本発明の電子回路用配線基板によ
れば、アース電極をシールド電極の一方としたときに
は、アース電極とは別に新たなシールド電極を設ける必
要がないため、配線基板の層数の削減ができ、配線基板
およびこれを用いた電子回路の低背化に有利なものとす
ることができる。
れば、アース電極をシールド電極の一方としたときに
は、アース電極とは別に新たなシールド電極を設ける必
要がないため、配線基板の層数の削減ができ、配線基板
およびこれを用いた電子回路の低背化に有利なものとす
ることができる。
【0050】以上のように本発明によれば、任意の高調
波域に急峻な減衰極が作れて高調波等の不要な周波数成
分を確実に除去することができ、また、大きな比のイン
ピーダンス変換機能も同時に兼ね備えることができるフ
ィルタ回路を内部に構成した、1〜2GHz前後の高周
波の周波数帯において好適に使用される電子回路用配線
基板を提供することができた。
波域に急峻な減衰極が作れて高調波等の不要な周波数成
分を確実に除去することができ、また、大きな比のイン
ピーダンス変換機能も同時に兼ね備えることができるフ
ィルタ回路を内部に構成した、1〜2GHz前後の高周
波の周波数帯において好適に使用される電子回路用配線
基板を提供することができた。
【図1】本発明の電子回路用配線基板の実施の形態の一
例を示す分解斜視団である。
例を示す分解斜視団である。
【図2】図1に示す電子回路用配線基板の例の等価回路
図である。
図である。
【図3】図1に示す電子回路用配線基板の例のローパス
フィルタの周波数特性を示す線図である。
フィルタの周波数特性を示す線図である。
【図4】本発明の電子回路用配線基板の実施の形態の他
の例を示す分解斜視団である。
の例を示す分解斜視団である。
【図5】図4に示す電子回路用配線基板の例の等価回路
図である。
図である。
【図6】図4に示す電子回路用配線基板の例のローパス
フィルタの周波数特性を示す線図である。
フィルタの周波数特性を示す線図である。
1、1a・・・・・第1の誘電体層
2、2a・・・・・アース電極
3、3a・・・・・第1のコンデンサ電極
4、4a・・・・・第2の誘電体層
5、5a・・・・・第2のコンデンサ電極
7、7a・・・・・第1のコイル電極
8、8a・・・・・第2のコイル電極
9、9a・・・・・第3の誘電体層
11、11a・・・・・シールド電極
Claims (3)
- 【請求項1】 複数の誘電体層と、第1の誘電体層を挟
んで対向して形成されたアース電極および複数の第1の
コンデンサ電極と、第2の誘電体層を挟んで前記第1の
コンデンサ電極の各々と対向して形成された複数の第2
のコンデンサ電極と、第3の誘電体層を挟んで形成され
た第1のコイル電極および第2のコイル電極とを具備
し、前記第1および第2のコイル電極の一方端同士を接
続するとともに、前記第1のコイル電極の他方端を前記
第1のコンデンサ電極に、前記第2のコイル電極の他方
端を前記第2のコンデンサ電極にそれぞれ接続し、かつ
隣接する前記第1および第2のコンデンサ電極を接続し
てローパスフィルタを構成したことを特徴とする電子回
路用配線基板。 - 【請求項2】 前記誘電体層の前記アース電極、前記第
1および第2のコンデンサ電極、ならびに前記第1およ
び第2のコイル電極の外側に位置する一対の主面にシー
ルド電極を形成したことを特徴とする請求項1記載の電
子回路用配線基板。 - 【請求項3】 前記アース電極を前記シールド電極の一
方としたことを特徴とする請求項2記載の電子回路用配
線基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001209521A JP2003023332A (ja) | 2001-07-10 | 2001-07-10 | 電子回路用配線基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001209521A JP2003023332A (ja) | 2001-07-10 | 2001-07-10 | 電子回路用配線基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003023332A true JP2003023332A (ja) | 2003-01-24 |
Family
ID=19045163
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001209521A Pending JP2003023332A (ja) | 2001-07-10 | 2001-07-10 | 電子回路用配線基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003023332A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009017104A (ja) * | 2007-07-03 | 2009-01-22 | Nippon Dengyo Kosaku Co Ltd | 低域通過フィルタ |
JP2016140034A (ja) * | 2015-01-29 | 2016-08-04 | 京セラ株式会社 | フィルタ素子および通信モジュール |
JP2016540467A (ja) * | 2014-04-03 | 2016-12-22 | 深▲せん▼振華富電子有限公司 | 積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルター及びその製作方法 |
CN107710606A (zh) * | 2015-07-22 | 2018-02-16 | 株式会社村田制作所 | Lc滤波器 |
JPWO2018047488A1 (ja) * | 2016-09-09 | 2019-07-18 | 株式会社村田製作所 | 電子部品 |
-
2001
- 2001-07-10 JP JP2001209521A patent/JP2003023332A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009017104A (ja) * | 2007-07-03 | 2009-01-22 | Nippon Dengyo Kosaku Co Ltd | 低域通過フィルタ |
JP2016540467A (ja) * | 2014-04-03 | 2016-12-22 | 深▲せん▼振華富電子有限公司 | 積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルター及びその製作方法 |
JP2016140034A (ja) * | 2015-01-29 | 2016-08-04 | 京セラ株式会社 | フィルタ素子および通信モジュール |
CN107710606A (zh) * | 2015-07-22 | 2018-02-16 | 株式会社村田制作所 | Lc滤波器 |
JPWO2017014058A1 (ja) * | 2015-07-22 | 2018-03-08 | 株式会社村田製作所 | Lcフィルタ |
US10122340B2 (en) | 2015-07-22 | 2018-11-06 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | LC filter |
CN107710606B (zh) * | 2015-07-22 | 2021-04-27 | 株式会社村田制作所 | Lc滤波器 |
JPWO2018047488A1 (ja) * | 2016-09-09 | 2019-07-18 | 株式会社村田製作所 | 電子部品 |
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