JP2016540467A - 積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルター及びその製作方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、順次に入力端正極、出力端正極、及び2つの共通グランド端である4つの引き出し端電極と、異なる誘電体層の3次元空間における複数の内蔵コンデンサと複数の内蔵インダクタとから構成される内部電極を含む内部回路とを備え、インダクタは、垂直3次元スパイラル構造であり、インダクタ及びコンデンサの誘電体層は、高周波低損失のセラミック材料を採用する積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルター及びその製作方法を開示する。本発明においては、フィルターの誘電体の材料として高周波セラミック材料が採用され、内部素子の容量やインダクタンスが微調整可能であり、モノリシック構造が容易に実現され、製作プロセスが成熟し、一貫性が良く量産に適するので、当該フィルターは、高い遮断周波数、広い動作周波数範囲及び高い帯域外除去比を備えるうえに、矩形度に優れ、信頼性が高く、無線周波数帯域の使用の一貫性が良いといった利点がある。【選択図】図2a

Description

本発明は、フィルターの技術分野に属し、さらに具体的には、積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルター及びその製作方法に関する。
フィルターは、周波数選択性を持つ2ポートのネットワークであり、通信業界において非常に重要な役割を果たしている。
積層チップ型の無線周波数ローパスフィルターは、新規のフィルターの1種として、通信技術の発達につれて、その動作周波数範囲がますます広がり、使用周波数もますます高まり、小型化、高周波化へと発展する傾向がかなり明らかになっている(分野によっては、製品の使用周波数が40GHzにも達し、ひいてはそれよりも高くなっている)。新しい世代の携帯通信技術の出現や新規の武器、装備の需要によって、動作周波数範囲が広く使用周波数が高い(数十GHzにも達する)小型の積層チップ型の無線周波数フィルターは、市場の需要量が急速に増えてきている。
積層チップ型のセラミック無線周波数(マイクロ波)フィルターは、電子セラミック材料の流延成形プロセス、高精度な印刷積層技術や、低温焼結技術などの種々のプロセス工程により作製される高周波フィルターである。それは、小型や低挿入損失などの特性を持ち、マイクロ波通信、レーダー航法、電子妨害、衛星通信、VHF/UHF発信機/受信機、高調波サプレッサー、DAコンバーターや試験器具などのシステムに広く応用されており、マイクロ波システムにおいて欠かせない重要なデバイスとなっており、その性能の良し悪しが通信システム全体の性能指標に直接影響する傾向がある。
従来、小型の積層チップ型のローパスフィルターの開発及び生産は、主に、単一のインダクタ又は単一のコンデンサ型の単一素子の形式と、LC構造の形式という2つの方式が用いられているが、単一素子の形式は、技術が成熟しているというものの、その種の小型の積層チップ型のフィルターは、いずれも低遮断周波数を主とし、帯域外除去比の性能が低下し、矩形度が悪いといった特徴を有している。
従来のLC構造の形式のフィルターは、小さい面積で生産され、その帯域内平坦性に優れるが、無線周波数帯域の使用の一貫性が悪いとともに、量産が困難である。
従来、比較的成熟している積層チップ型のフィルターは、ほとんど、「2つのコンデンサ+1つのインダクタ」や「1つのコンデンサ+2つのインダクタ」などのような簡単なπ型、T型構造を採用しており、このように設計されたフィルターは、帯域内平坦性も帯域外除去特性も良好であるが、遮断周波数が低いため、その使用周波数が制限され、高周波化への発展が困難である。
さらに、既に開示された多層のセラミックを積層した構造のローパスフィルターには、欠陥がよく存在している。例えば、公開番号CN1578129で、発明の名称が「多層チップ型のセラミックローパスフィルター」という特許出願書である従来技術1においては、ローパスフィルターは、平面スパイラルインダクタ構造を採用するが、小型のマイクロ波帯域のフィルターにおいて、このような構造のインダクタにおいて導入された寄生容量の周波数特性への影響が非常に大きく、しかも、その体積が小さくなるにつれて、その影響が大きくなる。
公開番号CN101404485Aで、発明の名称が「積層チップ型のフィルター及びその製作方法」という特許出願書である従来技術2においては、フィルターは、フェライトとセラミックとの同時焼成により製作されるが、小型で、帯域外除去比が大きく、矩形度が大きく、動作周波数範囲が広いといった利点があるとはいえ、遮断周波数が比較的低く、フィルターの信頼性が悪いなどの問題点が存在している。信頼性が悪い理由は、フェライトとセラミック材料との異質材料が調和し難いからである。特に、苛酷な環境で使用される場合には、異質材料の間に応力が発生することを回避できず、製品の内部にひびが入りやすく、さらにその使用に影響を与えてしまう。
公開番号CN10216396Aで、発明の名称が「多層チップ型のフィルター及びその製作方法」という特許出願書である従来技術3においては、フィルターは、セラミック誘電体の材料を穴抜きしてフェライト材料を注入することにより製作されるが、特許公開番号CN101404485Aにおけるフィルターの異質材料の調和による使用信頼性の問題がある程度改善されるというものの、やはり完全に防ぐことができず、試験による信頼性にまだリスクが隠れている。
従来技術における欠陥に対して、本発明は、高い遮断周波数、広い動作周波数範囲及び高い帯域外除去比を備えるうえに、矩形度に優れ、信頼性が高く、無線周波数帯域の使用の一貫性が良い積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターを提供する。
本発明は、入力端正極(16)、出力端正極(15)及び2つの共通グランド端(14)を含む4つの引き出し端電極を有する積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターであって、前記積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターの内部回路は、異なる誘電体層の3次元空間における複数の内蔵コンデンサ(17)と複数の内蔵インダクタ(10)とから構成される内部電極(13)を含み、前記インダクタ(10)は、垂直3次元スパイラル構造であり、前記インダクタ(10)及び前記コンデンサ(17)の誘電体層は、セラミック材料を採用する積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターを提供する。
また、本発明は、
(1)セラミック粉末(40〜60)wt%、有機溶媒(40〜60)wt%、可塑剤(1.0〜4.0)wt%、結合剤(4.5〜8.5)wt%、及び分散剤(0.09〜0.5)wt%を混合して流延ドープを取得し、この流延ドープをボールミルして流延してから、5ミクロン〜100ミクロンの厚さのフィルムチップを形成するステップと、
(2)インダクタとコンデンサとの間の接続の必要、インダクタ同士の間の接続の必要に応じて、前記フィルムチップを穴抜き、穴埋めし、そして順次に導体の印刷、積層、プレス、静水圧プレス処理を行うステップと、
(3)静水圧プレス処理されたチップ型のフィルターのセラミックグリーンシートにおいてバインダーの除去、及び焼結温度が800℃〜950℃である焼結処理を行うステップと、
(4)焼結されたチップ型のフィルターのセラミックグリーンシートに順次に銀塗り、終端、端部処理を行ってから、積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターを形成するステップと
を含む積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターの製作方法を提供する。
本発明にかかるフィルターは、誘電体の材料として高周波セラミック材料が採用され、内部素子の容量やインダクタンスが微調整可能であり、モノリシック構造が容易に実現され、製作プロセスが成熟し、一貫性が良く量産に適しているので、当該フィルターは、高い遮断周波数、広い動作周波数範囲及び高い帯域外除去比を備えるうえに、矩形度に優れ、信頼性が高く、無線周波数帯域の使用の一貫性が良いといった利点がある。
本発明の実施形態による積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターの1つのLC等価回路構造の等価回路を示す図である。 本発明の実施形態による積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターのもう1つのLC等価回路構造の等価回路を示す図である。 本発明の実施形態による積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターの構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態による積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターを示す上面図である。 本発明の実施形態による積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターの内部電極の構成を模式的に示す図(正面図)である。 本発明の実施形態による積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターにおけるインダクタの構造を模式的に示す図(正面図)である。 本発明の実施形態による積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターにおけるコンデンサの構造を模式的に示す図(正面図)である。 本発明の実施形態による積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターの製作方法における積層チップ型のフィルターの側縁中部での銀塗り構造を模式的に示す図である。 本発明の実施形態による積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターの挿入損失特性を模式的に示すグラフである。 本発明の実施形態による遮断周波数がそれぞれ、4850MHz、7600MHz及び9100MHzである積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターの損失を模式的に示すグラフである。 本発明の実施形態による遮断周波数が30800MHzである積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターの損失を模式的に示すグラフである。
本発明の目的、技術方案及び利点をさらに明らかにするために、以下、図面及び実施形態に合わせて、本発明について詳しく説明する。ここに記載されている具体的な実施形態は、本発明を解釈するものに過ぎず、本発明を限定するものではないと理解すべきである。
本発明の実施形態による積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターは、高調波サプレッサー、VHF/UHF発信機/受信機、DC回路基板における無線妨害抑制又はDAコンバーターなどのデバイスに適用可能であり、また、マイクロ波通信、レーダー航法、電子妨害、衛星通信などの分野にも適用可能である。
上述した問題点に対して、本発明は、新規の積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルター及びその製作方法を提供する。本発明にかかるフィルターは、誘電体の材料として高周波セラミック材料が採用され、内部素子の容量やインダクタンスが微調整可能であり、モノリシック構造が容易に実現され、製作プロセスが成熟し、一貫性が良く量産に適しているので、当該フィルターは、高い遮断周波数(無線周波数)、広い動作周波数範囲及び高い帯域外除去比を備えるうえに、矩形度に優れ、信頼性が高く、無線周波数帯域の使用の一貫性が良いといった利点がある。しかも、本発明にかかるフィルターの製作プロセスは、通常のチップ型の素子やデバイスのプロセスや、低温同時焼成セラミック(LTCC)プロセスと両立され、さらに別の装置を追加する必要がない。
本発明にかかるフィルターは、LC構造の形式(等価回路については図1を参照)を採用し、内部構成回路が、主に、異なる誘電体層の3次元空間における複数の内蔵コンデンサ17と複数の内蔵インダクタ10から構成される(図2、図3を参照。ただし、図3は、本発明にかかるフィルターの構造の1種に過ぎず、そのフィルターオーダーが7である)。本発明は、各インダクタンスと各容量との間の割合を調整する(無論、寄生パラメーターも考慮する)ことにより、また、3次元立体空間において高密度・高集積化するように複数のコンデンサ17と複数のインダクタ10を巧みにレイアウトする(電磁界シミュレーションソフトウェアによりフルシミュレーションを行うことで、インダクタ10やコンデンサ17の電極の形状や、両方の間での構造的不整合などを調整し、寄生インダクタ及び寄生容量の「寄生効果」を低減し、各内部素子の間に種々の相関するカップリングの影響をフィッティングする)ことにより、異なる性能パラメーターの要求に応じる無線周波数フィルターの設計を図ることができる。内部のコンデンサ及びインダクタの個数(並びに対応する配合比率)を調整することにより、異なるフィルターオーダーの設置が図れ、3次元立体回路の接続構造の巧みなレイアウトと合わせることで、本発明は、30MHz〜40000MHzという遮断周波数の調節範囲を実現することができる。
本発明にかかるフィルターの内蔵インダクタ10は、垂直3次元スパイラル構造(この分野における公知の構造である)を採用することにより、寄生容量が低減される。同じ実効インダクタンス値において、垂直スパイラル構造のインダクタ10素子は、平面スパイラル式の構造よりも高い自己共振周波数(S無線周波数)と品質因子(Q)を有するとともに、デバイスの小型化に有利である。無線周波数フィルターは、一般的に容量が小さいため、内蔵コンデンサ17が従来のような金属−誘電体−金属という形の平行板コンデンサの構造を採用することにより、目的を達成することができる。
さらに、インダクタ10及びコンデンサ17の誘電体層は、いずれも高周波低損失のセラミック材料を利用するので、異質材料の不調和による信頼性の問題が完全に回避され、製品の信頼性が大きく向上する。
本発明の実施形態においては、フィルターのテクニカル指標の要求に応じて、電磁環境両立性に基づき、LTCC技術を結合し、電磁気シミュレーションソフトウェアHFSSにより無線周波数ローパスフィルターの構造設計を行う。
無線周波数フィルター設計の一般的な工程は、下記の通りである。
まず、近似理論を利用して実現可能な近似関数を探し出す。
次に、近似関数をフィルターの振幅二乗関数とする。
さらに、フィルターの振幅二乗関数を介してその減衰関数を得る。
またさらに、テクニカル指標(挿入損失法は、主に、公称周波数及び遮断周波数というパラメーターの指標によるものである)に合わせてフィルターオーダーを決定し、ローパスプロトタイプフィルターにデノーマライゼーション処理を行い、各素子のL、Cの初期パラメーター値を得る。
バタワース関数をフィルターの伝達関数(近似関数)とすると、本発明のフィルターの近似関数は、その振幅二乗関数について一連の計算や導出を行うことにより、次のようにその挿入減衰関数を得る。
Figure 2016540467
ただし、ωは、遮断周波数である。フィルターのパラメーターのテクニカル指標パラメーターである「公称周波数(1dBドット周波数)、遮断周波数(3dBドット周波数)」を上述した導出式に代入すれば、フィルターオーダーをとりあえず得ることができる。
理論によりフィルターオーダー、内蔵インダクタ10、コンデンサ17のパラメーター値を算出した後、3次元電磁界シミュレーションソフトウェアHFSS無線周波数フィルターを利用してシミュレーションを行う。理論的に算出した結果とシミュレーションした状況を結合して、最適化設計を繰り返し行うことで、製品の設計が完成する。
最後に、熱設計及び信頼性設計を考慮に入れながら、フィルターの内部電極の構造及び製品の3次元構造(3次元配線技術を利用)の設計を行う。
設計、最適化及び試験を繰り返し、検証を経て、最終的に本発明にかかるフィルターの完璧な構造が得られる。
本発明の実施形態による積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターは、2ポートのネットワークであり、2つの端電極(それぞれ入力端正極16、出力端正極15を意味する)と、2つの中心電極(共通グランド端14)とを含む4つの引き出し端電極を有し、詳しくは、図2bに示す通りである。
本発明の積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターの内部回路は、異なる誘電体層の3次元空間における複数の内蔵コンデンサ17と複数の内蔵インダクタ10とから構成される内部電極13(図2、図3を参照。ただし、図3は、本発明にかかるフィルターの構造の1種に過ぎず、そのフィルターオーダーが7である)を含み、インダクタ10及びコンデンサ17の誘電体の材料は、いずれも高周波低損失のセラミック材料を同様に採用する。
インダクタ10及びコンデンサ17のレイアウトの方式1:誘電体層は、順次積層して配置される上積層部分、第1の離隔層、中間積層部分、第2の離隔層、及び下積層部分を含み、中間積層部分は、数巻き(巻き数は、必要に応じて調整可能である。)の4つのインダクタ10を直列に接続することによって構成され、それぞれ入力端正極16と出力端正極15に引き出される。上積層部分と下積層部分とは、同一種類のセラミック材料で作製される積層チップ型のコンデンサ17を備え、並列接続の方式を採用し、それぞれのコンデンサ17は、いずれも、一端が、直列に接続される2つのインダクタ10の接続点に接続され(「穴抜き/電極充填」というやり方により、インダクタ10とコンデンサ17との間の離隔層を透過して接続を実現する)、或いは、上記入力端正極16又は出力端正極15に接続され、他端がグランドに接続される。インダクタ10とコンデンサ17とは、インダクタ10とコンデンサ17との間のカップリングや干渉が低減されるように、比較的に厚い高周波セラミック誘電体層で離隔される。
インダクタ10及びコンデンサ17のレイアウトの方式2:誘電体層は、順次積層して配置される上積層部分、離隔層、及び下積層部分を含み、上積層部分は、直列に接続される複数のインダクタ10を備え、下積層部分は、それぞれ複数の上記コンデンサ17を備え、各上記コンデンサ17は、一端が上記離隔層を通過して2つの上記インダクタ10の互いに接する接続点に接続され、他端がグランドに接続される。コンデンサ17は、「穴抜き又は電極充填」というやり方により、離隔層を透過してインダクタ10との接続を実現する。インダクタ10とコンデンサ17との間の接続方式は、レイアウトの方式1に類似する。
インダクタ10及びコンデンサ17のレイアウトの方式3:出力端正極15及び上記入力端正極16には、それぞれ、直列に配置される複数のインダクタ10が分布し、共通グランド端14には、複数の上記コンデンサ17が分布し、コンデンサ17は、一端が2つの上記インダクタ10の互いに接する接続点に接続され、他端がグランドに接続され、インダクタ10とコンデンサ17との間の接続方式は、レイアウトの方式1に類似する。
ただし、内蔵インダクタ10の電極(図4を参照。ただし、図4は、本発明にかかるフィルターの構造の1種に過ぎず、そのフィルターオーダーが7である)は、その電極が横方向、縦方向の中心線に対して軸対称となるように、3次元空間において配線される。
内蔵コンデンサ17の電極も、インダクタ10(図5を参照。ただし、図5は、本発明にかかるフィルターの構造の1種に過ぎず、そのフィルターオーダーが7である)と同様に、その電極が横方向、縦方向の中心線に対して軸対称となるように配置される。
このようにすれば、インダクタ10及びコンデンサ17において入力端正極16、出力端正極15での電極の配向の完全な一貫性を確保することができ、入力端正極16と出力端正極15とは、完全に互いに取り替えることができ、取り付けや取り扱いに便利である。
フィルターの構造設計及びプロセス設計が完了した後、LTCCの生産ラインにおいて、ドープの配合、流延、切断、穴抜き、導体層の印刷、積層、静水圧プレス、切断、バインダーの除去、焼結、銀塗り、銀の焼き付け、電気めっき、テストなどのプロセス工程を実行することにより、無線周波数ローパスフィルターの製品の開発を行う。
本発明の実施形態による積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターの製作方法の具体的な実現過程は、次のようなステップを含む。
ステップ1:高周波セラミック材料の選択。フィルターの性能パラメーターの必要に応じて、適切な高周波セラミック材料を選択する。まず、高周波セラミック材料の誘電体損失角の正接値は、6*10−4以下でなければならない。次に、無線周波数フィルターの内部電極は、銀パラジウムの内部電極ペーストを採用することが好ましくないので、焼結温度が900℃よりも低いセラミック材料を選択しなければならない。さらに、誘電率の選択範囲は、3〜100とする。
誘電率の好適な条件:遮断周波数が460MHz未満であるフィルターを製作する場合は、誘電率が20〜50である材料が好ましく、遮断周波数が460〜1300MHzである場合は、誘電率が10〜20である材料が好ましく、遮断周波数が1300〜3600MHzである場合は、誘電率が6〜10である材料が好ましく、遮断周波数が3600MHz以上である場合は、誘電率が6以下である材料を選択すれば望ましい。
無論、当該セラミック材料が選択できるかどうかを判定するには、材料の絶縁強度、容量温度係数、その銀ペーストとの調和性、その使用周波数などの性能パラメーターを調整しなければならない。
ステップ2:流延ドープの配合。作製された流延ドープが均一に分散し、塊にならずに安定性が良くなるとともに、フィルムチップの積層の際に泡がなく、容易に剥離されて容易に接着され、展延性が適度であるといったことが確保されるように、選択されたセラミック粉末粒子の比表面及び帯電特性に応じて、適切な溶媒系(有機溶媒、可塑剤、結合剤、及び分散剤を含む)を選択し、そして、各有機添加剤の割合の最適化設計を行う。
Figure 2016540467
ステップ3:ボールミル、流延。ステップ2で配合された流延ドープを、適当なボールミルプロセスを選択してペーストを作製してから、設計されたフィルムチップの必要に応じて、流延装置で所望の厚さのセラミックグリーンフィルムチップを流延することにより、フィルムチップの厚さを5〜100ミクロンに調整可能である。
ステップ4:穴抜き、穴埋め。ステップ3で得られたセラミックグリーンフィルムチップの一部に、インダクタとコンデンサとの間の接続や、インダクタ同士の間の接続の必要に応じて、穴抜きを行う。そして、銀ペーストで穴埋めを行う。
ステップ5:導体の印刷。印刷された銀ペーストの厚さが5〜12ミクロンの範囲に収められるように、穴埋めを行ったセラミックグリーンフィルムチップにインダクタの導体の印刷を行い、穴抜きを行っていないセラミックグリーンフィルムチップの一部に内蔵コンデンサの正電極とグランド電極の印刷を行う。
ステップ6:積層、プレス。電極が印刷されたセラミックグリーンフィルムチップ、及び電極が印刷されていないセラミックグリーンフィルムチップの一部に、本発明に設計された構造に従って、積層、プレスを行う。
ステップ7:静水圧プレス。積層し終えたチップ型のフィルターセラミックグリーンシートを真空引きされたシール袋に入れて、静水圧プレス装置に置いて静水圧プレスを行う。静水圧プレスプロセスのパラメーター条件は、圧力20〜40MPa、温度50〜90℃、保圧5〜30Minとする。
ステップ8:バインダーの除去。バインダーの除去工程は、有機接着剤のガス化及び焼き取りの工程であり、焼結の前に行う必要な工程で、その温度は200℃〜500℃とされる。バインダーの除去工程は、低温同時焼成型の無線周波数フィルター(LTCC無線周波数フィルター)の品質に大きく影響し、バインダーの除去が不十分であれば、焼結後に、多層体に泡、歪みや層間はく離などを発生することがあり、バインダーの除去が過量になれば、メタライズパターンの脱落を引き起こすなどの恐れもある。従って、バインダーの除去工程を厳しく制御する必要があり、特に、昇温速度を制御しなければならない。
ステップ9:バインダーの除去が終了すると、一定の雰囲気において、LTCC製品を高温条件で緻密化する工程である焼結工程に入る。本製品の焼結温度は800〜950℃である。焼結プロセスにおいては、焼結メカニズムが複雑であり、メタライズペーストとテープとの同じ程度の収縮をいかに確保するかは、焼結プロセスの鍵となり、そのプロセスパラメーターには、主に加熱速度、加熱時間、保温時間、降温時間などがあり、いずれも厳しく制御しなければならない。例えば、LTCCフィルターのサンプルにおいて小穴が外へ「膨れた」ことの現象も、メタライズペーストとテープとの異なる収縮の程度のためである。
ステップ10:銀塗り、終端。銀塗り箇所は側縁中部で、終端箇所は製品の両端部であり、図2中の3つの図面に示すように、黒い部分が電極である。本発明にかかる無線周波数フィルターは、4つの引き出し端を備えるが、中間端電極は、ロールで銀塗りし(図6を参照)、両側の端電極は、銀貼りで終端を行う。中間端電極の銀塗りは、本発明のフィルターの製作を達成する難点の1つであり、端電極の外形寸法と厚さの精密度を確保するために、製品の形状とサイズに応じて銀塗りローラーを設計することが必要である。
ステップ11:端部処理。
本発明にかかるフィルターは、銀を焼き付けた後に、端部の銀層に不純物又は銀の焼き付けによるガラス相が付着され、電気めっき層の効果に影響を与えるので、電気めっきに先立って製品を表面処理して製品の表面における残留物を除去する。そして、製品のめっき層の要求に応じて、適切な電気めっきプロセスの条件において電気めっきラインで電気めっきを行う。
電気めっきが終了すると、本発明に記載される積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターを得ることができる。
本発明によるフィルター及びその製作方法をさらに説明するために、以下、具体的な実施例と合わせて詳細に説明する。
実施例1〜3:それぞれ、遮断周波数が145MHz、350MHz、459MHzである無線周波数ローパスフィルターを製作した。
ステップ1:高周波セラミック材料の選択。フィルターの性能パラメーターの必要に応じて、適切な高周波セラミック材料を選択した。選択された高周波セラミック材料の誘電体損失角の正接値は、6*10−4未満、セラミック材料の焼結温度は、860℃であった。
3つの実施例の対応する誘電率の選択の状況は、表2の通りであった。
Figure 2016540467
無論、材料の絶縁強度、容量温度係数、その銀ペーストとの調和性、その使用周波数などのセラミック材料の性能パラメーターも調整した。
ステップ2:流延ドープの配合。選択されたセラミック粉末粒子の比表面及び帯電特性に応じて、適切な溶媒系(有機溶媒、可塑剤、結合剤、及び分散剤を含む)を選択し、そして、各有機添加剤の割合の最適化設計を行った。
Figure 2016540467
ステップ3:ボールミル、流延。ステップ2で配合された流延ドープを、適当なボールミルプロセスを選択し、ペーストを作製してから、設計されたフィルムチップの必要に応じて、フィルムチップの厚さが35ミクロンとなり、誤差が±0.5ミクロン内に収められるように、流延装置で所望の厚さのセラミックグリーンフィルムチップを流延した。
ステップ4:穴抜き、穴埋め。ステップ3で得られたセラミックグリーンフィルムチップの一部に、インダクタとコンデンサとの間の接続や、インダクタ同士の間の接続の必要に応じて、穴抜きを行った。そして、銀ペーストで穴埋めを行った。
ステップ5:導体の印刷。印刷された銀ペーストの厚さが6±0.5ミクロンの範囲内に収められるように、穴埋めを行ったセラミックグリーンフィルムチップにインダクタの導体の印刷を行い、穴抜きを行っていないセラミックグリーンフィルムチップの一部に内蔵コンデンサの正電極及びグランド電極の印刷を行った。
ステップ6:積層、プレス。電極が印刷されたセラミックグリーンフィルムチップ、及び電極が印刷されていないフィルムチップの一部に、本発明に設計された構造に従って、積層、プレスを行った。
ステップ7:静水圧プレス。積層し終えたチップ型のフィルターセラミックグリーンシートを真空引きされたシール袋に入れて、静水圧プレス装置に置いて静水圧プレスを行った。静水圧プレスの好適なパラメーターは、圧力18MPa、温度70℃、保圧30Minであった。
ステップ8:バインダーの除去。バインダーの除去工程は、有機接着剤のガス化及び焼き取りの工程であり、焼結の前に行う必要な工程で、その温度を430℃とした。バインダーの除去工程は、低温同時焼成型の無線周波数フィルター(LTCC無線周波数フィルター)の品質に大きく影響し、バインダーの除去が不十分であれば、焼結後に、多層体に泡、歪みや層間はく離などを発生することがあり、バインダーの除去が過量になれば、メタライズパターンの脱落を引き起こすなどの恐れもある。従って、バインダーの除去工程を厳しく制御する必要があり、特に、昇温速度を制御しなければならない。
ステップ9:バインダーの除去が終了した後、一定の雰囲気において、LTCC製品を高温条件で緻密化する工程である焼結工程に入った。本製品の焼結温度は860℃程度であった。焼結プロセスにおいては、焼結メカニズムが複雑であり、メタライズペーストとテープとの同じ程度の収縮をいかに確保するかは、焼結プロセスの鍵となり、そのプロセスパラメーターには、主に加熱速度、加熱時間、保温時間、降温時間などがあり、いずれも厳しく制御しなければならない。例えば、LTCCフィルターのサンプルにおいて小穴が外へ「膨れた」ことの現象も、メタライズペーストとテープとの異なる収縮の程度のためである。
ステップ10:銀塗り、終端。銀塗り箇所は側縁中部で、終端箇所は製品の両端部であり、図2中の3つの図面に示すように、黒い部分が電極である。本発明にかかる無線周波数フィルターは、4つの引き出し端を備えるが、中間端電極は、ロールで銀塗りし(図6を参照)、両側の端電極は、銀貼りで終端を行った。中間端電極の銀塗りは、本発明にかかるフィルターの製作を達成する難点の1つであり、端電極の外形寸法と厚さの精密度を確保するために、製品の形状とサイズに応じて銀塗りローラーを設計することが必要である。
ステップ11:端部処理。
ステップ10で製品に銀を焼き付けた後、製品のめっき層の要求に応じて、適切な電気めっきプロセスの条件において電気めっきラインで電気めっきを行った。
電気めっきが終了した後、本発明に記載される積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターを得ることができた。
遮断周波数が350MHzであるフィルターの挿入損失のテストについての図は、図7に示される。
実施例4〜6:遮断周波数が、それぞれ、460MHz、700MHz、1200MHzである無線周波数ローパスフィルターを製作した。
ステップ1:高周波セラミック材料の選択。フィルターの性能パラメーターの必要に応じて、適切な高周波セラミック材料を選択した。選択された高周波セラミック材料の誘電体損失角の正接値は、6*10−4未満、セラミック材料の焼結温度は、880℃であった。
3つの実施例の対応する誘電率の選択の状況は、表4の通りであった。
Figure 2016540467
無論、材料の絶縁強度、容量温度係数、その銀ペーストとの調和性、その使用周波数などのセラミック材料の性能パラメーターも調整した。
ステップ2:流延ドープの配合。選択されたセラミック粉末粒子の比表面及び帯電特性に応じて、適切な溶媒系(有機溶媒、可塑剤、結合剤、及び分散剤を含む)を選択し、そして、各有機添加剤の割合の最適化設計を行った。
Figure 2016540467
ステップ3:ボールミル、流延。ステップ2で配合された流延ドープを、適当なボールミルプロセスを選択してペーストを作製してから、設計されたフィルムチップの必要に応じて、フィルムチップの厚さが30ミクロンとなり、誤差が±0.5ミクロン内に収められるように、流延装置で所望の厚さのセラミックグリーンフィルムチップを流延した。
ステップ4:穴抜き、穴埋め。ステップ3で得られたセラミックグリーンフィルムチップの一部に、インダクタとコンデンサとの間の接続や、インダクタ同士の間の接続の必要に応じて、穴抜きを行った。そして、銀ペーストで穴埋めを行った。
ステップ5:導体の印刷。印刷された銀ペーストの厚さが7±0.5ミクロンの範囲内に収められるように、穴埋めを行ったセラミックグリーンフィルムチップにインダクタの導体の印刷を行い、穴抜きを行っていないセラミックグリーンフィルムチップの一部に内蔵コンデンサの正電極とグランド電極の印刷を行った。
ステップ6:積層、プレス。電極が印刷されたセラミックグリーンフィルムチップ、及び電極が印刷されていないフィルムチップの一部に、本発明に設計された構造に従って、積層、プレスを行った。
ステップ7:静水圧プレス。積層し終えたチップ型のフィルターセラミックグリーンシートを真空引きされたシール袋に入れて、静水圧プレス装置に置いて静水圧プレスを行った。静水圧プレスの好適なパラメーターは、圧力20MPa、温度65℃、保圧25Minであった。
ステップ8:バインダーの除去。バインダーの除去工程は、有機接着剤のガス化及び焼き取りの工程であり、焼結の前に行う必要な工程で、その温度を500℃とした。バインダーの除去工程は、低温同時焼成型の無線周波数フィルター(LTCC無線周波数フィルター)の品質に大きく影響し、バインダーの除去が不十分であれば、焼結後に、多層体に泡、歪みや層間はく離などを発生することがあり、バインダーの除去が過量になれば、メタライズパターンの脱落を引き起こすなどの恐れもある。従って、バインダーの除去工程を厳しく制御する必要があり、特に、昇温速度を制御しなければならない。
ステップ9:バインダーの除去が終了した後、一定の雰囲気において、LTCC製品を高温条件で緻密化する工程である焼結工程に入った。本製品の焼結温度は880℃程度であった。焼結プロセスにおいては、焼結メカニズムが複雑であり、メタライズペーストとテープとの同じ程度の収縮をいかに確保するかは、焼結プロセスの鍵となり、そのプロセスパラメーターには、主に加熱速度、加熱時間、保温時間、降温時間などがあり、いずれも厳しく制御しなければならない。例えば、LTCCフィルターのサンプルにおいて小穴が外へ「膨れた」ことの現象も、メタライズペーストとテープとの異なる収縮の程度のためである。
ステップ10:銀塗り、終端。銀塗り箇所は側縁中部で、終端箇所は製品の両端部であり、図2中の3つの図面に示すように、黒い部分が電極である。本発明にかかる無線周波数フィルターは、4つの引き出し端を備えるが、中間端電極は、ロールで銀塗りし(図6を参照)、両側の端電極は、銀貼りで終端を行った。中間端電極の銀塗りは、本発明にかかるフィルターの製作を達成する難点の1つであり、端電極の外形寸法と厚さの精密度を確保するために、製品の形状とサイズに応じて銀塗りローラーを設計することが必要である。
ステップ11:端部処理。
ステップ10で製品に銀を焼き付けた後、製品のめっき層の要求に応じて、適切な電気めっきプロセスの条件において電気めっきラインで電気めっきを行った。
電気めっきが終了した後、本発明に記載される積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターを得ることができた。
遮断周波数が700MHzであるフィルターの挿入損失のテストについての図は、図7に示される。
実施例7〜9:遮断周波数が1750MHzである無線周波数ローパスフィルターを製作した。
ステップ1:高周波セラミック材料の選択。フィルターの性能パラメーターの必要に応じて、適切な高周波セラミック材料を選択した。選択された高周波セラミック材料の誘電体損失角の正接値は、6*10−4未満、セラミック材料の焼結温度は、880℃であった。
Figure 2016540467
無論、材料の絶縁強度、容量温度係数、その銀ペーストとの調和性、その使用周波数などのセラミック材料の性能パラメーターも調整した。
ステップ2:流延ドープの配合。選択されたセラミック粉末粒子の比表面及び帯電特性に応じて、適切な溶媒系(有機溶媒、可塑剤、結合剤、及び分散剤を含む)を選択し、そして、各有機添加剤の割合の最適化設計を行った。
Figure 2016540467
ステップ3:ボールミル、流延。ステップ2で配合された流延ドープを、適当なボールミルプロセスを選択してペーストを作製してから、設計されたフィルムチップの必要に応じて、フィルムチップの厚さが30ミクロンとなり、誤差が±0.5ミクロン内に収められるように、流延装置で所望の厚さのセラミックグリーンフィルムチップを流延した。
ステップ4:穴抜き、穴埋め。ステップ3で得られたセラミックグリーンフィルムチップの一部に、インダクタとコンデンサとの間の接続や、インダクタ同士の間の接続の必要に応じて、穴抜きを行った。そして、銀ペーストで穴埋めを行った。
ステップ5:導体の印刷。銀ペーストの厚さが8±0.5ミクロンの範囲内に収められるように、穴埋めを行ったセラミックグリーンフィルムチップにインダクタの導体の印刷を行い、穴抜きを行っていないセラミックグリーンフィルムチップの一部に内蔵コンデンサの正電極とグランド電極の印刷を行った。
ステップ6:積層、プレス。電極が印刷されたセラミックグリーンフィルムチップ、及び電極が印刷されていないフィルムチップの一部に、本発明に設計された構造に従って、積層、プレスを行った。
ステップ7:静水圧プレス。積層し終えたチップ型のフィルターセラミックグリーンシートを真空引きされたシール袋に入れて、静水圧プレス装置に置いて静水圧プレスを行った。静水圧プレスの好適なパラメーターは、圧力28MPa、温度70℃、保圧18Minであった。
ステップ8:バインダーの除去。バインダーの除去工程は、有機接着剤のガス化及び焼き取りの工程であり、焼結の前に行う必要な工程で、その温度を450℃とした。バインダーの除去工程は、低温同時焼成型の無線周波数フィルター(LTCC無線周波数フィルター)の品質に大きく影響し、バインダーの除去が不十分であれば、焼結後に、多層体に泡、歪みや層間はく離などを発生することがあり、バインダーの除去が過量になれば、メタライズパターンの脱落を引き起こすなどの恐れもある。従って、バインダーの除去工程を厳しく制御する必要があり、特に、昇温速度を制御しなければならない。
ステップ9:バインダーの除去が終了した後、一定の雰囲気において、LTCC製品を高温条件で緻密化する工程である焼結工程に入った。本製品の焼結温度は880℃程度であった。焼結プロセスにおいては、焼結メカニズムが複雑であり、メタライズペーストとテープとの同じ程度の収縮をいかに確保するかは、焼結プロセスの鍵となり、そのプロセスパラメーターには、主に加熱速度、加熱時間、保温時間、降温時間などがあり、いずれも厳しく制御しなければならない。例えば、LTCCフィルターのサンプルにおいて小穴が外へ「膨れた」ことの現象も、メタライズペーストとテープとの異なる収縮の程度のためである。
ステップ10:銀塗り、終端。銀塗り箇所は側縁中部で、終端箇所は製品の両端部であり、図2中の3つの図面に示すように、黒い部分が電極である。本発明にかかる無線周波数フィルターは、4つの引き出し端を備えるが、中間端電極は、ロールで銀塗りし(図6を参照)、両側の端電極は、銀貼りで終端を行った。中間端電極の銀塗りは、本発明にかかるフィルターの製作を達成する難点の1つであり、端電極の外形寸法と厚さの精密度を確保するために、製品の形状とサイズに応じて銀塗りローラーを設計することが必要である。
ステップ11:端部処理。
ステップ10で製品に銀を焼き付けた後、製品のめっき層の要求に応じて、適切な電気めっきプロセスの条件において電気めっきラインで電気めっきを行った。
電気めっきが終了した後、本発明に記載される積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターを得ることができた。
遮断周波数が1750MHzであるフィルターの挿入損失のテストについての図は、図7に示される。
実施例10〜11:遮断周波数が、それぞれ、3600MHz、4850MHzである無線周波数ローパスフィルターを製作した。
ステップ1:高周波セラミック材料の選択。フィルターの性能パラメーターの必要に応じて、適切な高周波セラミック材料を選択した。選択された高周波セラミック材料の誘電体損失角の正接値は、6*10−4未満、セラミック材料の焼結温度は、900℃であった。
誘電率の選択において、フィルターの遮断周波数がそれぞれ、3600MHz、4850MHzであるフィルターは、選択される誘電体の材料の誘電率がそれぞれ、5.7、4.3である。
無論、材料の絶縁強度、容量温度係数、その銀ペーストとの調和性、その使用周波数などのセラミック材料の性能パラメーターも調整した。
ステップ2:流延ドープの配合。選択されたセラミック粉末粒子の比表面及び帯電特性に応じて、適切な溶媒系(有機溶媒、可塑剤、結合剤、及び分散剤を含む)を選択し、そして、各有機添加剤の割合の最適化設計を行った。
Figure 2016540467
ステップ3:ボールミル、流延。ステップ2で配合された流延ドープを、適当なボールミルプロセスを選択してペーストを作製してから、設計されたフィルムチップの必要に応じて、フィルムチップの厚さが25ミクロンとなり、誤差が±0.5ミクロン内に収められるように、流延装置で所望の厚さのセラミックグリーンフィルムチップを流延した。
ステップ4:穴抜き、穴埋め。ステップ3で得られたセラミックグリーンフィルムチップの一部に、インダクタとコンデンサとの間の接続や、インダクタ同士の間の接続の必要に応じて、穴抜きを行った。そして、銀ペーストで穴埋めを行った。
ステップ5:導体の印刷。印刷された銀ペーストの厚さが8±0.5ミクロンの範囲内に収められるように、穴埋めを行ったセラミックグリーンフィルムチップにインダクタの導体の印刷を行い、穴抜きを行っていないセラミックグリーンフィルムチップの一部に内蔵コンデンサの正電極とグランド電極の印刷を行った。
ステップ6:積層、プレス。電極が印刷されたセラミックグリーンフィルムチップ、及び電極が印刷されていないフィルムチップの一部に、本発明に設計された構造に従って、積層、プレスを行った。
ステップ7:静水圧プレス。積層し終えたチップ型のフィルターセラミックグリーンシートを真空引きされたシール袋に入れて、静水圧プレス装置に置いて静水圧プレスを行った。静水圧プレスの好適なパラメーターは、圧力30MPa、温度60℃、保圧10Minであった。
ステップ8:バインダーの除去。バインダーの除去工程は、有機接着剤のガス化及び焼き取りの工程であり、焼結の前に行う必要な工程で、その温度を460℃とした。バインダーの除去工程は、低温同時焼成型の無線周波数フィルター(LTCC無線周波数フィルター)の品質に大きく影響し、バインダーの除去が不十分であれば、焼結後に、多層体に泡、歪みや層間はく離などを発生することがあり、バインダーの除去が過量になれば、メタライズパターンの脱落を引き起こすなどの恐れもある。従って、バインダーの除去工程を厳しく制御する必要があり、特に、昇温速度を制御しなければならない。
ステップ9:バインダーの除去が終了した後、一定の雰囲気において、LTCC製品を高温条件で緻密化する工程である焼結工程に入った。本製品の焼結温度は900℃程度であった。焼結プロセスにおいては、焼結メカニズムが複雑であり、メタライズペーストとテープとの同じ程度の収縮をいかに確保するかは、焼結プロセスの鍵となり、そのプロセスパラメーターには、主に加熱速度、加熱時間、保温時間、降温時間などがあり、いずれも厳しく制御しなければならない。例えば、LTCCフィルターのサンプルにおいて小穴が外へ「膨れた」ことの現象も、メタライズペーストとテープとの異なる収縮の程度のためである。
ステップ10:銀塗り、終端。銀塗り箇所は側縁中部で、終端箇所は製品の両端部であり、図2中の3つの図面に示すように、黒い部分が電極である。本発明にかかる無線周波数フィルターは、4つの引き出し端を備えるが、中間端電極は、ロールで銀塗りし(図6を参照)、両側の端電極は、銀貼りで終端を行った。中間端電極の銀塗りは、本発明にかかるフィルターの製作を達成する難点の1つであり、端電極の外形寸法と厚さの精密度を確保するために、製品の形状とサイズに応じて銀塗りローラーを設計することが必要である。
ステップ11:端部処理。
ステップ10で製品に銀を焼き付けた後、製品のめっき層の要求に応じて、適切な電気めっきプロセスの条件において電気めっきラインで電気めっきを行った。
電気めっきが終了した後、本発明に記載される積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターを得ることができた。
遮断周波数が4850MHzであるフィルターの挿入損失のテストについての図は、図8に示される。
実施例12:遮断周波数が7600MHzである無線周波数ローパスフィルターを製作した。
ステップ1:高周波セラミック材料の選択。フィルターの性能パラメーターの必要に応じて、適切な高周波セラミック材料を選択した。選択された高周波セラミック材料の誘電体損失角の正接値は、6*10−4未満、セラミック材料の焼結温度は、900℃であった。
誘電率の選択において、フィルターの遮断周波数が7600MHzであるフィルターは、遮断周波数が3600MHz以上であり、ここで選択される誘電体の材料の誘電率が4.0であった。
無論、材料の絶縁強度、容量温度係数、その銀ペーストとの調和性、その使用周波数などのセラミック材料の性能パラメーターも調整した。
ステップ2:流延ドープの配合。選択されたセラミック粉末粒子の比表面及び帯電特性に応じて、適切な溶媒系(有機溶媒、可塑剤、結合剤、及び分散剤を含む)を選択し、そして、各有機添加剤の割合の最適化設計を行った。
Figure 2016540467
ステップ3:ボールミル、流延。ステップ2で配合された流延ドープを、適当なボールミルプロセスを選択してペーストを作製してから、設計されたフィルムチップの必要に応じて、フィルムチップの厚さが35ミクロンとなり、誤差が±0.5ミクロン内に収められるように、流延装置で所望の厚さのセラミックグリーンフィルムチップを流延した。
ステップ4:穴抜き、穴埋め。ステップ3で得られたセラミックグリーンフィルムチップの一部に、インダクタとコンデンサとの間の接続や、インダクタ同士の間の接続の必要に応じて、穴抜きを行った。そして、銀ペーストで穴埋めを行った。
ステップ5:導体の印刷。印刷された銀ペーストの厚さが8±1ミクロンの範囲内に収められるように、穴埋めを行ったセラミックグリーンフィルムチップにインダクタの導体の印刷を行い、穴抜きを行っていないセラミックグリーンフィルムチップの一部にで内蔵コンデンサの正電極とグランド電極の印刷を行った。
ステップ6:積層、プレス。電極が印刷されたセラミックグリーンフィルムチップ、及び電極が印刷されていないフィルムチップの一部に、本発明に設計された構造に従って、積層、プレスを行った。
ステップ7:静水圧プレス。積層し終えたチップ型のフィルターセラミックグリーンシートを真空引きされたシール袋に入れて、静水圧プレス装置に置いて静水圧プレスを行った。静水圧プレスの好適なパラメーターは、圧力25MPa、温度60℃、保圧18Minであった。
ステップ8:バインダーの除去。バインダーの除去工程は、有機接着剤のガス化及び焼き取りの工程であり、焼結の前に行う必要な工程で、その温度を450℃とした。バインダーの除去工程は、低温同時焼成型の無線周波数フィルター(LTCC無線周波数フィルター)の品質に大きく影響し、バインダーの除去が不十分であれば、焼結後に、多層体に泡、歪みや層間はく離などを発生することがあり、バインダーの除去が過量になれば、メタライズパターンの脱落を引き起こすなどの恐れもある。従って、バインダーの除去工程を厳しく制御する必要があり、特に、昇温速度を制御しなければならない。
ステップ9:バインダーの除去が終了した後、一定の雰囲気において、LTCC製品を高温条件で緻密化する工程である焼結工程に入った。本製品の焼結温度は900℃程度であった。焼結プロセスにおいては、焼結メカニズムが複雑であり、メタライズペーストとテープとの同じ程度の収縮をいかに確保するかは、焼結プロセスの鍵となり、そのプロセスパラメーターには、主に加熱速度、加熱時間、保温時間、降温時間などがあり、いずれも厳しく制御しなければならない。例えば、LTCCフィルターのサンプルにおいて小穴が外へ「膨れた」ことの現象も、メタライズペーストとテープとの異なる収縮の程度のためである。
ステップ10:銀塗り、終端。銀塗り箇所は側縁中部で、終端箇所は製品の両端部であり、図2中の3つの図面に示すように、黒い部分が電極である。本発明にかかる無線周波数フィルターは、4つの引き出し端を備えるが、中間端電極は、ロールで銀塗りし(図6を参照)、両側の端電極は、銀貼りで終端を行った。中間端電極の銀塗りは、本発明にかかるフィルターの製作を達成する難点の1つであり、端電極の外形寸法と厚さの精密度を確保するために、製品の形状とサイズに応じて銀塗りローラーを設計することが必要である。
ステップ11:端部処理。
ステップ10で製品に銀を焼き付けた後、製品のめっき層の要求に応じて、適切な電気めっきプロセスの条件において電気めっきラインで電気めっきを行った。
電気めっきが終了した後、本発明に記載される積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターを得ることができた。
当該フィルターの挿入損失のテストについての図は、図8に示される。
実施例13:遮断周波数が9100MHzである無線周波数ローパスフィルターを製作した。
ステップ1:高周波セラミック材料の選択。フィルターの性能パラメーターの必要に応じて、適切な高周波セラミック材料を選択した。選択された高周波セラミック材料の誘電体損失角の正接値は、6*10−4未満、セラミック材料の焼結温度は、900℃であった。
誘電率の選択において、フィルターの遮断周波数が9100MHzであるフィルターは、遮断周波数が3600MHz以上で、ここで選択される誘電体の材料の誘電率が3.7であった。
無論、材料の絶縁強度、容量温度係数、その銀ペーストとの調和性、その使用周波数などのセラミック材料の性能パラメーターも調整した。
ステップ2:流延ドープの配合。選択されたセラミック粉末粒子の比表面及び帯電特性に応じて、適切な溶媒系(有機溶媒、可塑剤、結合剤、及び分散剤を含む)を選択し、そして、各有機添加剤の割合の最適化設計を行った。
Figure 2016540467
ステップ3:ボールミル、流延。ステップ2で配合された流延ドープを、適当なボールミルプロセスを選択してペーストを作製してから、設計されたフィルムチップの必要に応じて、フィルムチップの厚さが35ミクロンとなり、誤差が±0.5ミクロン内に収められるように、流延装置で所望の厚さのセラミックグリーンフィルムチップを流延した。
ステップ4:穴抜き、穴埋め。ステップ3で得られたセラミックグリーンフィルムチップの一部に、インダクタとコンデンサとの間の接続や、インダクタ同士の間の接続の必要に応じて、穴抜きを行った。そして、銀ペーストで穴埋めを行った。
ステップ5:導体の印刷。印刷された銀ペーストの厚さが8±1ミクロンの範囲内に収められるように、穴埋めを行ったセラミックグリーンフィルムチップにインダクタの導体の印刷を行い、穴抜きを行っていないセラミックグリーンフィルムチップの一部に内蔵コンデンサの正電極とグランド電極の印刷を行った。
ステップ6:積層、プレス。電極が印刷されたセラミックグリーンフィルムチップ、及び電極が印刷されていないフィルムチップの一部に、本発明に設計された構造に従って、積層、プレスを行った。
ステップ7:静水圧プレス。積層し終えたチップ型のフィルターセラミックグリーンシートを真空引きされたシール袋に入れて、静水圧プレス装置に置いて静水圧プレスを行った。静水圧プレスの好適なパラメーターは、圧力20MPa、温度60℃、保圧20Minであった。
ステップ8:バインダーの除去。バインダーの除去工程は、有機接着剤のガス化及び焼き取りの工程であり、焼結の前に行う必要な工程で、その温度を450℃とした。バインダーの除去工程は、低温同時焼成型の無線周波数フィルター(LTCC無線周波数フィルター)の品質に大きく影響し、バインダーの除去が不十分であれば、焼結後に、多層体に泡、歪みや層間はく離などを発生することがあり、バインダーの除去が過量になれば、メタライズパターンの脱落を引き起こすなどの恐れもある。従って、バインダーの除去工程を厳しく制御する必要があり、特に、昇温速度を制御しなければならない。
ステップ9:バインダーの除去が終了した後、一定の雰囲気において、LTCC製品を高温条件で緻密化する工程である焼結工程に入った。本製品の焼結温度は900℃程度であった。焼結プロセスにおいては、焼結メカニズムが複雑であり、メタライズペーストとテープとの同じ程度の収縮をいかに確保するかは、焼結プロセスの鍵となり、そのプロセスパラメーターには、主に加熱速度、加熱時間、保温時間、降温時間などがあり、いずれも厳しく制御しなければならない。例えば、LTCCフィルターのサンプルにおいて小穴が外へ「膨れた」ことの現象も、メタライズペーストとテープとの異なる収縮の程度のためである。
ステップ10:銀塗り、終端。銀塗り箇所は側縁中部で、終端箇所は製品の両端部であり、図2中の3つの図面に示すように、黒い部分が電極である。本発明にかかる無線周波数フィルターは、4つの引き出し端を備えるが、中間端電極は、ロールで銀塗りし(図6を参照)、両側の端電極は、銀貼りで終端を行った。中間端電極の銀塗りは、本発明にかかるフィルターの製作を達成する難点の1つであり、端電極の外形寸法と厚さの精密度を確保するために、製品の形状とサイズに応じて銀塗りローラーを設計することが必要である。
ステップ11:端部処理。
ステップ10で製品に銀を焼き付けた後、製品のめっき層の要求に応じて、適切な電気めっきプロセスの条件において電気めっきラインで電気めっきを行った。
電気めっきが終了した後、本発明に記載される積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターを得ることができた。
当該フィルターの挿入損失のテストについての図は、図8に示される。
実施例14:遮断周波数が30800MHzである無線周波数ローパスフィルターを製作した。
ステップ1:高周波セラミック材料の選択。フィルターの性能パラメーターの必要に応じて、適切な高周波セラミック材料を選択した。選択された高周波セラミック材料の誘電体損失角の正接値は、6*10−4未満、セラミック材料の焼結温度は、890℃であった。
誘電率の選択において、フィルターの遮断周波数が30800MHzであるフィルターは、遮断周波数が3600MHz以上であり、ここで選択される誘電体の材料の誘電率は3.5であった。
無論、材料の絶縁強度、容量温度係数、その銀ペーストとの調和性、その使用周波数などのセラミック材料の性能パラメーターも調整した。
ステップ2:流延ドープの配合。選択されたセラミック粉末粒子の比表面及び帯電特性に応じて、適切な溶媒系(有機溶媒、可塑剤、結合剤、及び分散剤を含む)を選択し、そして、各有機添加剤の割合の最適化設計を行った。
Figure 2016540467
ステップ3:ボールミル、流延。ステップ2で配合された流延ドープを、適当なボールミルプロセスを選択してペーストを作製してから、設計されたフィルムチップの必要に応じて、フィルムチップの厚さが45ミクロンとなり、誤差が±0.5ミクロン内に収められるように、流延装置で所望の厚さのセラミックグリーンフィルムチップを流延した。
ステップ4:穴抜き、穴埋め。ステップ3で得られたセラミックグリーンフィルムチップの一部に、インダクタとコンデンサとの間の接続や、インダクタ同士の間の接続の必要に応じて、穴抜きを行った。そして、銀ペーストで穴埋めを行った。
ステップ5:導体の印刷。印刷された銀ペーストの厚さが8±1ミクロンの範囲内に収められるように、穴埋めを行ったセラミックグリーンフィルムチップにインダクタの導体の印刷を行い、穴抜きを行っていないセラミックグリーンフィルムチップの一部に内蔵コンデンサの正電極とグランド電極の印刷を行った。
ステップ6:積層、プレス。電極が印刷されたセラミックグリーンフィルムチップ、及び電極が印刷されていないフィルムチップの一部に、本発明に設計された構造に従って、積層、プレスを行った。
ステップ7:静水圧プレス。積層し終えたチップ型のフィルターセラミックグリーンシートを真空引きされたシール袋に入れて、静水圧プレス装置に置いて静水圧プレスを行った。静水圧プレスの好適なパラメーターは、圧力20MPa、温度60℃、保圧20Minであった。
ステップ8:バインダーの除去。バインダーの除去工程は、有機接着剤のガス化及び焼き取りの工程であり、焼結の前に行う必要な工程で、その温度を450℃とした。バインダーの除去工程は、低温同時焼成型の無線周波数フィルター(LTCC無線周波数フィルター)の品質に大きく影響し、バインダーの除去が不十分であれば、焼結後に、多層体に泡、歪みや層間はく離などを発生することがあり、バインダーの除去が過量になれば、メタライズパターンの脱落を引き起こすなどの恐れもある。従って、バインダーの除去工程を厳しく制御する必要があり、特に、昇温速度を制御しなければならない。
ステップ9:バインダーの除去が終了した後、一定の雰囲気において、LTCC製品を高温条件で緻密化する工程である焼結工程に入った。本製品の焼結温度は890℃であった。焼結プロセスにおいては、焼結メカニズムが複雑であり、メタライズペーストとテープとの同じ程度の収縮をいかに確保するかは、焼結プロセスの鍵となり、そのプロセスパラメーターには、主に加熱速度、加熱時間、保温時間、降温時間などがあり、いずれも厳しく制御しなければならない。例えば、LTCCフィルターのサンプルにおいて小穴が外へ「膨れた」ことの現象も、メタライズペーストとテープとの異なる収縮の程度のためである。
ステップ10:銀塗り、終端。銀塗り箇所は側縁中部で、終端箇所は製品の両端部であり、図2中の3つの図面に示すように、黒い部分が電極である。本発明にかかる無線周波数フィルターは、4つの引き出し端を備えるが、中間端電極は、ロールで銀塗りし(図6を参照)、両側の端電極は、銀貼りで終端を行った。中間端電極の銀塗りは、本発明にかかるフィルターの製作を達成する難点の1つであり、端電極の外形寸法と厚さの精密度を確保するために、製品の形状とサイズに応じて銀塗りローラーを設計することが必要である。
ステップ11:端部処理。
ステップ10で製品に銀を焼き付けた後、製品のめっき層の要求に応じて、適切な電気めっきプロセスの条件において電気めっきラインで電気めっきを行った。
電気めっきが終了した後、本発明に記載される積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターを得ることができた。
当該フィルターの挿入損失のテストについての図は、図9に示される。
以上、本発明の好適な実施形態のみを挙げて説明したが、本発明を制限するものではなく、本発明の精神と原則においてなされた当業者が容易に想到できる修飾、等価置換や改良などは、いずれも本発明の特許請求の範囲内に含まれる。
13・・・内部電極、14・・・共通グランド端、15・・・出力端正極、16・・・入力端正極、10・・・インダクタ、11・・・電極接続点、17・・・コンデンサ、21・・・フィルター、22・・・端電極ペースト、23・・・銀塗りローラー

Claims (9)

  1. 入力端正極(16)、出力端正極(15)及び2つの共通グランド端(14)を含む4つの引き出し端電極を有する積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターにおいて、前記積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターの内部回路は、異なる誘電体層の3次元空間における複数の内蔵コンデンサ(17)と複数の内蔵インダクタ(10)とから構成される内部電極(13)を含み、前記インダクタ(10)は、垂直3次元スパイラル構造であり、前記インダクタ(10)及び前記コンデンサ(17)の誘電体層は、セラミック材料を採用することを特徴とする積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルター。
  2. 前記誘電体層は、順次積層して配置される上積層部分、第1の離隔層、中間積層部分、第2の離隔層、及び下積層部分を含み、前記上積層部分及び下積層部分は、それぞれ、同一種類のセラミック材料で作製される前記コンデンサ(17)を備え、前記中間積層部分は、直列に接続される複数の前記インダクタ(10)を備え、前記コンデンサ(17)は、一端が、2つの前記インダクタ(10)の互いに接する接続点(11)に接続され、若しくは、前記入力端正極(16)又は出力端正極(15)に接続され、他端がグランドに接続されることを特徴とする請求項1に記載の積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルター。
  3. 前記誘電体層は、順次積層して配置される上積層部分、離隔層、及び下積層部分を含み、
    前記上積層部分は、直列に接続される複数のインダクタ(10)を備え、前記下積層部分は、複数の前記コンデンサ(17)を備え、それぞれの前記コンデンサ(17)は、一端が前記離隔層を通過して2つの前記インダクタ(10)の互いに接する接続点に接続され、他端がグランドに接続されることを特徴とする請求項1に記載の積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルター。
  4. 前記出力端正極(15)と前記入力端正極(16)とには、それぞれ、直列に配置される複数の前記インダクタ(10)が分布し、前記共通グランド端(14)には、複数の前記コンデンサ(17)が分布し、前記コンデンサ(17)は、一端が2つの前記インダクタ(10)の互いに接する接続点に接続され、他端がグランドに接続されることを特徴とする請求項1に記載の積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルター。
  5. 前記高周波低損失のセラミック材料は、誘電体損失角の正接値が6*10−4以下で、焼結温度が900℃未満で、誘電率が3〜100であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルター。
  6. (1)セラミック粉末(40〜60)wt%、有機溶媒(40〜60)wt%、可塑剤(1.0〜4.0)wt%、結合剤(4.5〜8.5)wt%、及び分散剤(0.09〜0.5)wt%を混合して流延ドープを取得し、前記流延ドープをボールミルして流延してから、5ミクロン〜100ミクロンの厚さのフィルムチップを形成するステップと、
    (2)インダクタとコンデンサとの間の接続の必要、インダクタ同士の間の接続の必要に応じて、前記フィルムチップを穴抜き、穴埋めし、そして順次に導体の印刷、積層、プレス、静水圧プレス処理を行うステップと、
    (3)静水圧プレス処理されたチップ型のフィルターのセラミックグリーンシートにおいてバインダーの除去、及び焼結温度が800℃〜950℃である焼結処理を行うステップと、
    (4)焼結されたチップ型のフィルターセラミックグリーンシートに順次に銀塗り、終端、端部処理を行ってから、積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターを形成するステップと
    を含むことを特徴とする積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターの製作方法。
  7. ステップ(1)において、前記セラミック粉末材料は、誘電体損失角の正接値が6*10−4以下で、焼結温度が900℃未満で、誘電率が3〜100であることを特徴とする請求項6に記載の製作方法。
  8. 前記積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターの遮断周波数が低いほど、前記セラミック粉末の誘電率が高くなることを特徴とする請求項6または7に記載の製作方法。
  9. ステップ(1)において、遮断周波数が460MHz未満である積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターを製作する必要がある場合には、誘電率が20〜50であるセラミック粉末を採用し、遮断周波数が460〜1300MHzである積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターを製作する必要がある場合には、誘電率が10〜20であるセラミック粉末を採用し、遮断周波数が1300〜3600MHzである積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターを製作する必要がある場合には、誘電率が6〜10であるセラミック粉末を採用し、遮断周波数が3600MHzより大きい積層チップ型のセラミック無線周波数ローパスフィルターを製作する必要がある場合には、誘電率が6以下であるセラミック粉末を採用することを特徴とする請求項8に記載の製作方法。
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