JP2016140034A - フィルタ素子および通信モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】 周波数帯域が異なる複数の信号に対応して、信号の通過帯域および減衰帯域を可変可能なフィルタ素子において、小型化が可能なフィルタ素子、および該フィルタ素子を備えた通信モジュールを提供する。
【解決手段】 フィルタ素子2は、第1インダクタL1と第1キャパシタC1とが並列接続された第1並列共振回路25と、第2インダクタL2と第2キャパシタC2とが並列接続され、第1並列共振回路25に直列接続された第2並列共振回路26と、一対のスイッチング素子接続端子23,24間が電気的に導通されたときに第1並列共振回路25に並列接続される第3キャパシタC3とを含む。そして、第2キャパシタC2の第2入出力端子22に接続される容量電極41と、第3キャパシタC3の第1並列共振回路25の一端に接続される容量電極42とが、容量結合して同一の第7誘電体層90g上に設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、周波数帯域が異なる複数の信号に対応して、フィルタ部における信号の通過帯域を可変可能なフィルタ素子、および該フィルタ素子を備えた通信モジュールに関する。
携帯電話装置は、国際ローミングへの対応が求められており、移動体通信に使用される複数の周波数帯域と複数の通信方式を利用したものが実用化されている。
W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)の通信方式においては、各国へのローミング可能な共通バンド(周波数帯域)として、2.1GHz帯(Band1)や第2通過帯域(Global System for Mobile communications)周波数帯である850/900/1800/1900MHz帯(Band5/Band8/Band3/Band2)が使用されている。
また、LTE(Long Term Evolution)の通信方式においては、各国共通のバンドが設
定されておらず、国ごとに、700MHz帯(Band13/Band17)、2.6GHz帯(Band7)、850MHz帯(Band5)、2.1GHz帯(Band1)などが使用されている。
携帯電話装置は、周波数帯域と通信方式が異なるマルチバンドの端末として動作する必要がある。そのため、携帯電話装置には、信号の通過帯域および減衰帯域が予め設定されたローパスフィルタ(Low-pass filter:LPF)などのフィルタ素子が備えられている。た
とえば、携帯電話装置が、高い減衰特性が要求される周波数帯域(たとえばBand13)の信号に対応した通過帯域および減衰帯域が設定された、1つのローパスフィルタを備える構成である場合、他の周波数帯域(たとえばBand8)の信号に対する通過損失が大きくなってしまう。
このような問題を解決するフィルタの構成として、通過帯域および減衰帯域を変更可能なチューナブルフィルタが提案されている(特許文献1参照)。
特開2012−100180号公報
しかしながら、従来技術のチューナブルフィルタは、フィルタの通過帯域および減衰帯域の特性を変化させるために、多くのスイッチング素子およびキャパシタなどが必要となり、このような構成ではフィルタ素子の小型化が困難である。
本発明の目的は、周波数帯域が異なる複数の信号に対応して、信号の通過帯域および減衰帯域を変化させることができるフィルタ素子において、小型化が可能なフィルタ素子、および該フィルタ素子を備えた通信モジュールを提供することである。
本発明の一態様のフィルタ素子は、少なくとも3つの誘電体層が積層されて成り、最外
層の誘電体層に、第1入出力端子と、第2入出力端子と、外部のスイッチング素子に接続される一対のスイッチング素子接続端子とが設けられた誘電体基板を含み、前記外部のスイッチング素子によって前記一対のスイッチング素子接続端子間が電気的に導通または遮断されるフィルタ素子であって、1または直列接続された複数のパターン導体から成る第1インダクタと、対向する一対の電極から成る第1キャパシタとが並列接続されて成る第1並列共振回路であって、前記第1インダクタのパターン導体は誘電体層上に設けられ、前記第1キャパシタの対向する一対の電極には1つの誘電体層が介在され、前記第1キャパシタの対向する一対の電極の一方の電極が前記第1入出力端子に接続される第1並列共振回路と、1または直列接続された複数のパターン導体から成る第2インダクタと、対向する一対の電極から成る第2キャパシタとが並列接続されて成る第2並列共振回路であって、前記第2インダクタのパターン導体は誘電体層上に設けられ、前記第2キャパシタの対向する一対の電極には1つの誘電体層が介在され、前記第2キャパシタの対向する一対の電極の一方の電極が前記第1キャパシタの他方の電極に接続され、他方の電極が前記第2入出力端子に接続される第2並列共振回路と、前記外部のスイッチング素子によって前記一対のスイッチング素子接続端子間が電気的に導通されたときに、前記第1インダクタおよび前記第1キャパシタに並列接続される、対向する一対の電極から成る第3キャパシタであって、前記第3キャパシタの対向する一対の電極には1つの誘電体層が介在され、前記第3キャパシタの対向する一対の電極の一方の電極が前記一対のスイッチング素子接続端子を介して前記第1キャパシタの前記一方の電極に接続され、他方の電極が前記第1キャパシタの前記他方の電極に接続される第3キャパシタと、を含み、前記第2キャパシタの対向する一対の電極のうちの前記第2入出力端子に接続される電極と、前記第3キャパシタの対向する一対の電極のうちの前記第1キャパシタの前記一方の電極に接続される電極とは、容量結合して、前記第2キャパシタの対向する一対の電極間に介在される誘電体層上、または、前記第3キャパシタの対向する一対の電極間に介在される誘電体層上に設けられていることを特徴とするものである。
また本発明の一態様の通信モジュールは、前記フィルタ素子と、前記フィルタ素子の前記一対のスイッチング素子接続端子に接続され、該一対のスイッチング素子接続端子間を電気的に導通または遮断させるスイッチング素子と、を含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、フィルタ素子は、第1インダクタと第1キャパシタとが並列接続されて成る第1並列共振回路と、第2インダクタと第2キャパシタとが並列接続されて成り、第1並列共振回路に直列接続された第2並列共振回路と、外部のスイッチング素子によって一対のスイッチング素子接続端子間が電気的に導通されたときに第1並列共振回路に並列接続される第3キャパシタとを含み、第2キャパシタの第2入出力端子に接続される電極と、第3キャパシタの第1並列共振回路の一端に接続される電極とが、容量結合して同一の誘電体層上に設けられている。
上記のように構成されるフィルタ素子では、1つの外部のスイッチング素子のスイッチング動作に応じて、第3キャパシタの第1並列共振回路に対する並列接続の接続状態が切換えられるとともに、第2キャパシタの第2入出力端子に接続される電極と、第3キャパシタの第1並列共振回路の一端に接続される電極との間の容量結合の結合状態が切換えられる。これにより、スイッチング素子およびキャパシタの数が少ない構成で、フィルタ素子における信号の通過帯域および減衰帯域を変化させることができる、小型化が可能なフィルタ素子を実現することができる。
また本発明によれば、通信モジュールは、上記のフィルタ素子とスイッチング素子とを含む。スイッチング素子は、フィルタ素子の一対のスイッチング素子接続端子に接続され
、該一対のスイッチング素子接続端子間を電気的に導通または遮断させる。これにより、さらなる特性の向上が可能となる。
本発明の第1の実施形態に係るフィルタ素子2を備えた通信モジュール1の等価回路を示す図である。 通信モジュール1の構成を示す分解斜視図である。 通信モジュール1におけるフィルタ素子2の周波数特性を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係るフィルタ素子2Aを備えた通信モジュール1Aの構成を示す分解斜視図である。
以下、本発明を添付の図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るフィルタ素子2を備えた通信モジュール1の等価回路を示す図である。図2は、通信モジュール1の構成を示す分解斜視図である。本実施形態の通信モジュール1は、移動体通信に使用される複数の周波数帯域を利用した携帯電話装置に搭載されるものであり、フィルタ素子2と、スイッチング素子3とを含んで構成される。
フィルタ素子2は、少なくとも3つの誘電体層が積層された積層構造、具体的には第1誘電体層90a、第2誘電体層90b、第3誘電体層90c、第4誘電体層90d、第5誘電体層90e、第6誘電体層90f、第7誘電体層90g、第8誘電体層90h、および第9誘電体層90iが、上からこの順に積層された積層構造を有する誘電体基板を含み、各誘電体層の間には、必要に応じて容量電極、接地導体電極、およびパターン導体などが配置され、各誘電体層を貫通し、異なる層に配置された容量電極、接地導体電極、およびパターン導体同士を電気的に接続する貫通導体が設けられる。
図1の等価回路に示すように、フィルタ素子2は、信号が入力または出力される第1入出力端子21と、第2入出力端子22と、スイッチング素子3に接続される一対のスイッチング素子接続端子23,24と、第1並列共振回路25と、第2並列共振回路26と、第3キャパシタC3と、第4キャパシタC4と、第5キャパシタC5と、第6キャパシタC6と、を含む。フィルタ素子2は、スイッチング素子3によって一対のスイッチング素子接続端子23,24間が電気的に導通または遮断される素子であり、スイッチング素子3のスイッチング動作に応じて、信号の通過帯域および減衰帯域を変化させることができる。
第1並列共振回路25は、一端が第1入出力端子21に接続されて、他端が第2並列共振回路26に接続され、第1インダクタL1と第1キャパシタC1とが並列接続されて成る。
第1並列共振回路25を構成する第1インダクタL1は、1つの誘電体層上に設けられた第1パターン導体から成る、または、複数の誘電体層上に設けられた第1パターン導体が直列接続されて成る。本実施形態では、第1インダクタL1は、詳細については後述するが、誘電体基板を構成する複数の誘電体層である第1〜第9誘電体層90a〜90iのうち、第2〜第5誘電体層90b〜90eの上面にそれぞれ設けられた第1パターン導体であるパターン導体31〜34が直列接続されて成る。
第1並列共振回路25を構成する第1キャパシタC1は、詳細については後述するが、第1〜第9誘電体層90a〜90iのうちの1つの誘電体層である第7誘電体層90gを介して対向する一対の第1電極である容量電極35,36から成る。
第2並列共振回路26は、一端が第1並列共振回路25の他端に接続されて、他端が第2入出力端子22に接続され、第2インダクタL2と第2キャパシタC2とが並列接続されて成る。
第2並列共振回路26を構成する第2インダクタL2は、1つの誘電体層上に設けられた第2パターン導体から成る、または、複数の誘電体層上に設けられた第2パターン導体が直列接続されて成る。本実施形態では、第2インダクタL2は、詳細については後述するが、第1〜第9誘電体層90a〜90iのうち、第2〜第5誘電体層90b〜90eの上面にそれぞれ設けられた第2パターン導体であるパターン導体37〜40が直列接続されて成る。
第2並列共振回路26を構成する第2キャパシタC2は、1つの誘電体層を介して対向する一対の第2電極から成る。第1キャパシタC1を構成する一対の第1電極間に介在する誘電体層は、第2キャパシタC2を構成する一対の第2電極間に介在する誘電体層であってもよい。すなわち、第1キャパシタC1を構成する一対の第1電極間に介在する誘電体層と、第2キャパシタC2を構成する一対の第2電極間に介在する誘電体層とが同一であってもよい。本実施形態では、第2キャパシタC2は、詳細については後述するが、第1〜第9誘電体層90a〜90iのうちの1つの誘電体層である第7誘電体層90gを介して対向する一対の第2電極である容量電極36,41から成る。
第3キャパシタC3は、第2キャパシタC2を構成する一対の電極間に介在する誘電体層、または、該誘電体層に隣接した誘電体層を介して対向する一対の第3電極から成る。本実施形態では、第3キャパシタC3は、詳細については後述するが、第1〜第9誘電体層90a〜90iのうちの1つの誘電体層である第7誘電体層90gを介して対向する一対の第3電極である容量電極36,42から成る。この第3キャパシタC3は、スイッチング素子3によって一対のスイッチング素子接続端子23,24間が電気的に導通されたときに、第1並列共振回路25に並列接続される。第3キャパシタC3の静電容量は、たとえば、0.8pFである。
ここで、本実施形態のフィルタ素子2において、第2キャパシタC2の第2入出力端子22に接続される容量電極41と、第3キャパシタC3の第1並列共振回路25の一端に接続される容量電極42とは、容量結合して見かけ上のキャパシタC7(たとえば、静電容量0.02pF)が形成されるように、同一の第7誘電体層90gの上面に設けられている。第7誘電体層90gの上面において、第2キャパシタC2の容量電極41と、第3キャパシタC3の容量電極42との配置位置は、容量結合するような位置関係であれば特に限定されるものではないけれども、たとえば、第2キャパシタC2の容量電極41と、第3キャパシタC3の容量電極42との間隔が、容量結合により発生する静電容量が0.01pF〜0.03pFpFとなるように、0.02〜0.06μmに設定される。
第4キャパシタC4は、第8誘電体層90hを介して対向する容量電極43と接地導体電極G2とによって構成される。なお、第4キャパシタC4を構成する容量電極43は、第1入出力端子21に接続されている。第4キャパシタC4の静電容量は、たとえば、1.4pFである。
第5キャパシタC5は、第8誘電体層90hを介して対向する容量電極36と接地導体電極G2とによって構成される。なお、第5キャパシタC5を構成する容量電極36は、第1並列共振回路25の他端に接続されている。第5キャパシタC5の静電容量は、たとえば、4.6pFである。
第6キャパシタC6は、第8誘電体層90hを介して対向する容量電極44と接地導体電極G2とによって構成される。なお、第6キャパシタC6を構成する容量電極44は、第2入出力端子22に接続されている。第6キャパシタC6の静電容量は、たとえば、1.4pFである。
以上のように構成されるフィルタ素子2において、第1並列共振回路25および第2並列共振回路26は、信号の通過帯域の2倍波または3倍波を減衰させる回路である。
第1並列共振回路25を構成する第1キャパシタC1の静電容量を、第2並列共振回路26を構成する第2キャパシタC2の静電容量よりも大きく設定した場合、たとえば、第1キャパシタC1の静電容量を1.2pFに設定し、第2キャパシタC2の静電容量を0.45pFに設定した場合には、第1並列共振回路25が信号の通過帯域の2倍波を減衰させる回路となり、第2並列共振回路26が信号の通過帯域の3倍波を減衰させる回路となる。この場合には、一対のスイッチング素子接続端子23,24間の接続状態がスイッチング素子3によって遮断状態から導通状態に切換えられて、第3キャパシタC3が第1並列共振回路25に並列接続されるとともに、第2キャパシタC2の第2入出力端子22に接続される容量電極41と、第3キャパシタC3の第1並列共振回路25の一端に接続される容量電極42とが容量結合すると、フィルタ素子2における信号の通過帯域、ならびに、2倍波および3倍波の各減衰極を、低周波側に移動させることができる。
具体的には、フィルタ素子2における、信号の通過帯域および減衰帯域は、たとえば、スイッチング素子3によって一対のスイッチング素子接続端子23,24間が電気的に遮断されたときには、Band8の周波数帯域に対応して通過帯域が880〜960MHzであり、通過帯域の2倍波に対応して第1の減衰帯域が1760〜1920MHzであり、通過帯域の3倍波に対応して第2の減衰帯域が2640〜2880MHzである。これに対し、スイッチング素子3によって一対のスイッチング素子接続端子23,24間が電気的に導通されたときには、通過帯域、ならびに、2倍波および3倍波の各減衰極が低周波側に移動されて、Band13の周波数帯域に対応して通過帯域が746〜787MHzとなり、通過帯域の2倍波に対応して第1の減衰帯域が1492〜1574MHzとなり、通過帯域の3倍波に対応して第2の減衰帯域が2238〜2361MHzとなる。
また、第1並列共振回路25を構成する第1キャパシタC1の静電容量を、第2並列共振回路26を構成する第2キャパシタC2の静電容量よりも小さく設定した場合には、第1並列共振回路25が信号の通過帯域の3倍波を減衰させる回路となり、第2並列共振回路26が信号の通過帯域の2倍波を減衰させる回路となる。この場合には、一対のスイッチング素子接続端子23,24間の接続状態がスイッチング素子3によって遮断状態から導通状態に切換えられて、第3キャパシタC3が第1並列共振回路25に並列接続されるとともに、第2キャパシタC2の第2入出力端子22に接続される容量電極41と、第3キャパシタC3の第1並列共振回路25の一端に接続される容量電極42とが容量結合すると、フィルタ素子2における信号の通過帯域および3倍波の減衰極を低周波側に移動させ、2倍波の減衰極を高周波側に移動させることができる。
また、本実施形態では、第1キャパシタC1の第2並列共振回路26の一端に接続される電極、第2キャパシタC2の第1並列共振回路25の他端に接続される電極、第3キャパシタC3の第1並列共振回路25の他端に接続される電極、および、第5キャパシタC5の接地側とは反対側の電極は、共通の容量電極36によって構成される。これによって、フィルタ素子2において、キャパシタの電極数を少なくすることができるので、フィルタ素子2を小型化することができる。
図1の等価回路で示した各回路素子と、図2の分解斜視図で示した各構成との対応関係
について説明する。
第1入出力端子21は、携帯電話装置のアンテナが受信した信号が入力される、または、フィルタ素子2からアンテナへ信号が出力される端子であり、第9誘電体層90iの下面に設けられている。なお、第9誘電体層90iの下面には、第1入出力端子21以外の領域に、接地導体電極G3が設けられている。第2入出力端子22は、アンテナから放射された信号が入力される、または、フィルタ素子2からアンテナへ信号が出力される端子であり、第1誘電体層90aの上面に設けられている。
一対のスイッチング素子接続端子23,24は、スイッチング素子3が接続される端子であり、第1誘電体層90aの上面に設けられている。なお、第1誘電体層90aの上面には、第2入出力端子22、一対のスイッチング素子接続端子23,24以外の領域に、接地導体電極G1が設けられている。
本実施形態では、一対のスイッチング素子接続端子23,24は、一方のスイッチング素子接続端子23が第1並列共振回路25の一端を介して第1入出力端子21に接続され、他方のスイッチング素子接続端子24が第3キャパシタC3を介して第1並列共振回路25の他端に接続されている。
具体的には、スイッチング素子接続端子23は、第1誘電体層90aを貫通する貫通導体、第2誘電体層90bを貫通する貫通導体51、第3誘電体層90cを貫通する貫通導体53、第4誘電体層90dを貫通する貫通導体58、第5誘電体層90eを貫通する貫通導体63、第6誘電体層90fを貫通する貫通導体、第7誘電体層90gを貫通する貫通導体72、第8誘電体層90hの上面に設けられた容量電極43、第8誘電体層90hを貫通する貫通導体、および第9誘電体層90iを貫通する貫通導体75を介して、第9誘電体層90iの下面に設けられた第1入出力端子21に接続されている。
また、スイッチング素子接続端子24は、第1誘電体層90aを貫通する貫通導体、第2誘電体層90bを貫通する貫通導体52、第3誘電体層90cを貫通する貫通導体55、第4誘電体層90dを貫通する貫通導体60、第5誘電体層90eを貫通する貫通導体65、第6誘電体層90fを貫通する貫通導体69、第7誘電体層90gの上面に設けられた容量電極42、該容量電極42に第7誘電体層90gを介して対向する容量電極36、第7誘電体層90gを貫通する貫通導体73、第6誘電体層90fを貫通する貫通導体68、および第5誘電体層90eを貫通する貫通導体を介して、第5誘電体層90eの上面に設けられたパターン導体34の端部34aに接続されている。
一対のスイッチング素子接続端子23,24の接続構造を、上記の接続構造とすることによって、フィルタ素子2における信号の通過帯域、第1の減衰帯域および第2の減衰帯域を、一対のスイッチング素子接続端子23,24に接続されるスイッチング素子3のスイッチング動作に応じて、Band8の周波数帯域に対応した帯域と、Band13の周波数帯域に対応した帯域との間で適切に切換えることができる。
第1並列共振回路25の第1インダクタL1は、第2誘電体層90bの上面に設けられたパターン導体31、第3誘電体層90cの上面に設けられたパターン導体32、第4誘電体層90dの上面に設けられたパターン導体33、および第5誘電体層90eの上面に設けられたパターン導体34が直列接続されて構成される。
第1インダクタL1において、第1並列共振回路25の一端となるパターン導体31の端部31aは、第2誘電体層90bを貫通する貫通導体、第3誘電体層90cを貫通する貫通導体54、第4誘電体層90dを貫通する貫通導体59、第5誘電体層90eを貫通
する貫通導体64、第6誘電体層90fの上面に設けられたパターン導体81、第6誘電体層90fを貫通する貫通導体、第7誘電体層90gを貫通する貫通導体72、第8誘電体層90hの上面に設けられた容量電極43、第8誘電体層90hを貫通する貫通導体、および第9誘電体層90iを貫通する貫通導体75を介して、第9誘電体層90iの下面に設けられた第1入出力端子21に接続されている。
また、第1インダクタL1において、第1並列共振回路25の他端となるパターン導体34の端部34aは、第5誘電体層90eを貫通する貫通導体、第6誘電体層90fを貫通する貫通導体68、および第7誘電体層90gを貫通する貫通導体73を介して、第8誘電体層90hの上面に設けられた容量電極36に接続されている。
第1インダクタL1は、パターン導体31〜34の長さの和が長いほどインダクタンス成分が大きく、長さの和が短いほどインダクタンス成分が小さくなるので、パターン導体31〜34の各パターンの配線長を所望の長さとすることで所望のインダクタンス成分を実現できる。
第1並列共振回路25の第1キャパシタC1は、第7誘電体層90gの上面に設けられた容量電極35と、第8誘電体層90hの上面に設けられた容量電極36との間で構成される。
容量電極35は、第1並列共振回路25における一端側の電極であり、第6誘電体層90fを貫通する貫通導体、第5誘電体層90eを貫通する貫通導体64、第4誘電体層90dを貫通する貫通導体59、第3誘電体層90cを貫通する貫通導体54、および第2誘電体層90bを貫通する貫通導体を介して、第2誘電体層90bの上面に設けられたパターン導体31の端部31aに接続されている。
容量電極36は、第1並列共振回路25における他端側の電極であり、第7誘電体層90gを貫通する貫通導体73、第6誘電体層90fを貫通する貫通導体68、および第5誘電体層90eを貫通する貫通導体を介して、第5誘電体層90eの上面に設けられたパターン導体34の端部34aに接続されている。
第1キャパシタC1の静電容量成分は、容量電極35と容量電極36との間に生じる静電容量成分である。第1キャパシタC1の静電容量成分は、たとえば、容量電極35および容量電極36の面積を広くすれば大きくなり、狭くすれば小さくなる。また、容量電極35と容量電極36との距離、すなわち第7誘電体層90gの厚みを薄くすれば第1キャパシタC1の静電容量成分は、大きくなり、第7誘電体層90gの厚みを厚くすれば小さくなる。さらに、容量電極35と容量電極36との間の誘電体の比誘電率、すなわち第7誘電体層90gを構成する誘電体材料の比誘電率を大きくすれば第1キャパシタC1の静電容量成分は、大きくなり、第7誘電体層90gを構成する誘電体材料の比誘電率を小さくすれば小さくなる。
第2並列共振回路26の第2インダクタL2は、第2誘電体層90bの上面に設けられたパターン導体40、第3誘電体層90cの上面に設けられたパターン導体39、第4誘電体層90dの上面に設けられたパターン導体38、および第5誘電体層90eの上面に設けられたパターン導体37が直列接続されて構成される。
第2インダクタL2において、第2並列共振回路26の一端となり、第1並列共振回路25の他端に接続される部分であるパターン導体37の端部は、第5誘電体層90eの上面においてパターン導体34の端部34aに接続されている。
また、第2インダクタL2において、第2並列共振回路26の他端となるパターン導体40の端部40aは、パターン導体40の最端部40b、および第1誘電体層90aを貫通する貫通導体を介して、第1誘電体層90aの上面に設けられた第2入出力端子22に接続されている。
第2インダクタL2は、パターン導体37〜40の長さの和が長いほどインダクタンス成分が大きく、長さの和が短いほどインダクタンス成分が小さくなるので、パターン導体37〜40の各パターンの配線長を所望の長さとすることで所望のインダクタンス成分を実現できる。
第2並列共振回路26の第2キャパシタC2は、第8誘電体層90hの上面に設けられた容量電極36と、第7誘電体層90gの上面に設けられた容量電極41との間で構成される。
容量電極36は、第2並列共振回路26における一端側の電極である。また、容量電極41は、第2並列共振回路26における他端側の電極であり、第6誘電体層90fを貫通する貫通導体70、第5誘電体層90eを貫通する貫通導体66、第4誘電体層90dを貫通する貫通導体61、第3誘電体層90cを貫通する貫通導体56、および第2誘電体層90bを貫通する貫通導体を介して、第2誘電体層90bの上面に設けられたパターン導体40の端部40aに接続されている。
第2キャパシタC2の静電容量成分は、容量電極36と容量電極41との間に生じる静電容量成分である。第2キャパシタC2の静電容量成分は、たとえば、容量電極36および容量電極41の面積を広くすれば大きくなり、狭くすれば小さくなる。また、容量電極36と容量電極41との距離、すなわち第7誘電体層90gの厚みを薄くすれば第2キャパシタC2の静電容量成分は、大きくなり、第7誘電体層90gの厚みを厚くすれば小さくなる。さらに、容量電極36と容量電極41との間の誘電体の比誘電率、すなわち第7誘電体層90gを構成する誘電体材料の比誘電率を大きくすれば第2キャパシタC2の静電容量成分は、大きくなり、第7誘電体層90gを構成する誘電体材料の比誘電率を小さくすれば小さくなる。
第3キャパシタC3は、第7誘電体層90gの上面に設けられた容量電極42と、第8誘電体層90hの上面に設けられた容量電極36との間で構成される。
容量電極42は、第3キャパシタC3において、第1並列共振回路25の一端に接続される電極であり、第6誘電体層90fを貫通する貫通導体69、第5誘電体層90eを貫通する貫通導体65、第4誘電体層90dを貫通する貫通導体60、第3誘電体層90cを貫通する貫通導体55、第2誘電体層90bを貫通する貫通導体52、および第1誘電体層90aを貫通する貫通導体を介して、第1誘電体層90aの上面に設けられたスイッチング素子接続端子24に接続されている。なお、容量電極36は、第3キャパシタC3において、第1並列共振回路25の他端に接続される電極である。
第3キャパシタC3の静電容量成分は、容量電極36と容量電極42との間に生じる静電容量成分である。第3キャパシタC3の静電容量成分は、たとえば、容量電極36および容量電極42の面積を広くすれば大きくなり、狭くすれば小さくなる。また、容量電極36と容量電極42との距離、すなわち第7誘電体層90gの厚みを薄くすれば第3キャパシタC3の静電容量成分は、大きくなり、第7誘電体層90gの厚みを厚くすれば小さくなる。さらに、容量電極36と容量電極42との間の誘電体の比誘電率、すなわち第7誘電体層90gを構成する誘電体材料の比誘電率を大きくすれば第3キャパシタC3の静電容量成分は、大きくなり、第7誘電体層90gを構成する誘電体材料の比誘電率を小さ
くすれば小さくなる。
第4キャパシタC4は、第8誘電体層90hの上面に設けられた容量電極43と、第9誘電体層90iの上面に設けられた接地導体電極G2との間で構成される。
容量電極43は、第8誘電体層90hを貫通する貫通導体および第9誘電体層90iを貫通する貫通導体75を介して第9誘電体層90iの下面に設けられた第1入出力端子21に接続され、第7誘電体層90gを貫通する貫通導体72、第6誘電体層90fを貫通する貫通導体、第5誘電体層90eを貫通する貫通導体63、第4誘電体層90dを貫通する貫通導体58、第3誘電体層90cを貫通する貫通導体53、第2誘電体層90bを貫通する貫通導体51、および第1誘電体層90aを貫通する貫通導体を介して第1誘電体層90aの上面に設けられたスイッチング素子接続端子23に接続され、第6誘電体層90fの上面に設けられたパターン導体81、第5誘電体層90eを貫通する貫通導体64、第4誘電体層90dを貫通する貫通導体59、第3誘電体層90cを貫通する貫通導体54、および第2誘電体層90bを貫通する貫通導体を介して第2誘電体層90bの上面に設けられたパターン導体31の端部31aに接続されている。
第4キャパシタC4の静電容量成分は、容量電極43と接地導体電極G2との間に生じる静電容量成分である。第4キャパシタC4の静電容量成分は、たとえば、容量電極43および接地導体電極G2の面積を広くすれば大きくなり、狭くすれば小さくなる。また、容量電極43と接地導体電極G2との距離、すなわち第8誘電体層90hの厚みを薄くすれば第4キャパシタC4の静電容量成分は、大きくなり、第8誘電体層90hの厚みを厚くすれば小さくなる。さらに、容量電極43と接地導体電極G2との間の誘電体の比誘電率、すなわち第8誘電体層90hを構成する誘電体材料の比誘電率を大きくすれば第4キャパシタC4の静電容量成分は、大きくなり、第8誘電体層90hを構成する誘電体材料の比誘電率を小さくすれば小さくなる。
第5キャパシタC5は、第8誘電体層90hの上面に設けられた容量電極36と、第9誘電体層90iの上面に設けられた接地導体電極G2との間で構成される。
第5キャパシタC5の静電容量成分は、容量電極36と接地導体電極G2との間に生じる静電容量成分である。第5キャパシタC5の静電容量成分は、たとえば、容量電極36および接地導体電極G2の面積を広くすれば大きくなり、狭くすれば小さくなる。また、容量電極36と接地導体電極G2との距離、すなわち第8誘電体層90hの厚みを薄くすれば第5キャパシタC5の静電容量成分は、大きくなり、第8誘電体層90hの厚みを厚くすれば小さくなる。さらに、容量電極36と接地導体電極G2との間の誘電体の比誘電率、すなわち第8誘電体層90hを構成する誘電体材料の比誘電率を大きくすれば第5キャパシタC5の静電容量成分は、大きくなり、第8誘電体層90hを構成する誘電体材料の比誘電率を小さくすれば小さくなる。
第6キャパシタC6は、第8誘電体層90hの上面に設けられた容量電極44と、第9誘電体層90iの上面に設けられた接地導体電極G2との間で構成される。
容量電極44は、第7誘電体層90gを貫通する貫通導体74、第6誘電体層90fを貫通する貫通導体71、第5誘電体層90eを貫通する貫通導体67、第4誘電体層90dを貫通する貫通導体62、第3誘電体層90cを貫通する貫通導体57、第2誘電体層90bを貫通する貫通導体、および第1誘電体層90aを貫通する貫通導体を介して、第1誘電体層90aの上面に設けられた第2入出力端子22に接続されている。
第6キャパシタC6の静電容量成分は、容量電極44と接地導体電極G2との間に生じ
る静電容量成分である。第6キャパシタC6の静電容量成分は、たとえば、容量電極44および接地導体電極G2の面積を広くすれば大きくなり、狭くすれば小さくなる。また、容量電極44と接地導体電極G2との距離、すなわち第8誘電体層90hの厚みを薄くすれば第6キャパシタC6の静電容量成分は、大きくなり、第8誘電体層90hの厚みを厚くすれば小さくなる。さらに、容量電極44と接地導体電極G2との間の誘電体の比誘電率、すなわち第8誘電体層90hを構成する誘電体材料の比誘電率を大きくすれば第6キャパシタC6の静電容量成分は、大きくなり、第8誘電体層90hを構成する誘電体材料の比誘電率を小さくすれば小さくなる。
次に、通信モジュール1における、スイッチング素子3のスイッチング動作を説明し、そのスイッチング動作に応じたフィルタ素子2の周波数特性について、図3を用いて説明する。図3は、通信モジュール1におけるフィルタ素子2の周波数特性を示すグラフである。図3の周波数特性を示すグラフは、シミュレーションにより得られたものであり、そのシミュレーションの条件としては、第1〜第9誘電体層90a〜90iの比誘電率は7.9である。また、第1誘電体層90aの厚みは75μm、第2誘電体層90bの厚みは25μm、第3誘電体層90cの厚みは25μm、第4誘電体層90dの厚みは25μm、第5誘電体層90eの厚みは25μm、第6誘電体層90fの厚みは25μm、第7誘電体層90gの厚みは25μm、第8誘電体層90hの厚みは25μm、第9誘電体層90iの厚みは25μmである。
なお、以下では、フィルタ素子2における信号の通過帯域、第1の減衰帯域および第2の減衰帯域を、一対のスイッチング素子接続端子23,24に接続されるスイッチング素子3のスイッチング動作に応じて、Band8の周波数帯域に対応した帯域と、Band13の周波数帯域に対応した帯域との間で切換える構成について説明する。
スイッチング素子3が一対のスイッチング素子接続端子23,24間を電気的に遮断させると、第3キャパシタC3は第1並列共振回路25に並列接続されず、また、第2キャパシタC2の第2入出力端子22に接続される容量電極41と、第3キャパシタC3の第1並列共振回路25の一端に接続される容量電極42とが容量結合されない。この場合には、フィルタ素子2における、信号の通過帯域および減衰帯域は、Band8の周波数帯域に対応して通過帯域が880〜960MHzとなり、通過帯域の2倍波に対応して第1の減衰帯域が1760〜1920MHzとなり、通過帯域の3倍波に対応して第2の減衰帯域が2640〜2880MHzとなって、フィルタ素子2の周波数特性が図3(a)に示す特性となる。
これによって、フィルタ素子2は、たとえば、第1入出力端子21から入力されたBand8の周波数帯域に対応した周波数を有する信号を通過させて、第2入出力端子22に出力する。このようにして第2入出力端子22に出力された信号は、通信モジュール1外に出力される。
スイッチング素子3が一対のスイッチング素子接続端子23,24間を電気的に導通させると、第3キャパシタC3が第1並列共振回路25に並列接続されるとともに、第2キャパシタC2の第2入出力端子22に接続される容量電極41と、第3キャパシタC3の第1並列共振回路25の一端に接続される容量電極42とが容量結合する。この場合には、フィルタ素子2における信号の通過帯域、ならびに、2倍波および3倍波の各減衰極が低周波側に移動されて、Band13の周波数帯域に対応して通過帯域が746〜787MHzとなり、通過帯域の2倍波に対応して第1の減衰帯域が1492〜1574MHzとなり、通過帯域の3倍波に対応して第2の減衰帯域が2238〜2361MHzとなって、フィルタ素子2の周波数特性が図3(b)に示す特性となる。
これによって、フィルタ素子2は、たとえば、第1入出力端子21から入力されたBand13の周波数帯域に対応した周波数を有する信号を通過させて、第2入出力端子22に出力する。このようにして第2入出力端子22に出力された信号は、通信モジュール1外に出力される。
以上のように構成される本実施形態に係るフィルタ素子2を備えた通信モジュール1によれば、フィルタ素子2では、1つの外部のスイッチング素子3のスイッチング動作に応じて、第3キャパシタC3の第1並列共振回路25に対する並列接続の接続状態が切換えられるとともに、第2キャパシタC2の第2入出力端子22に接続される容量電極41と、第3キャパシタC3の第1並列共振回路25の一端に接続される容量電極42との間の容量結合の結合状態が切換えられる。これにより、スイッチング素子およびキャパシタの数が少ない構成で、フィルタ素子2における信号の通過帯域および減衰帯域を変化させることができる、小型化が可能なフィルタ素子2を実現することができる。
図4は、本発明の第2の実施形態に係るフィルタ素子2Aを備えた通信モジュール1Aの構成を示す分解斜視図である。本実施形態の通信モジュール1Aは、前述した第1実施形態の通信モジュール1に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。
通信モジュール1Aは、図4に示すように、フィルタ素子2Aにおいて第6誘電体層90fの上面に容量結合補助電極100が設けられていること以外は、通信モジュール1と同様に構成される。
容量結合補助電極100は、第2キャパシタC2の第2入出力端子22に接続される容量電極41と、第3キャパシタC3の第1並列共振回路25の一端に接続される容量電極42とに、第6誘電体層90fを介して対向するように設けられる。この容量結合補助電極100は、容量電極41と容量電極42との間の容量結合により発生する静電容量を、大きくする電極である。
容量電極41と容量電極42との間の容量結合により発生する静電容量は、容量結合補助電極100の面積を広くすれば大きくなり、狭くすれば小さくなる。また、容量結合補助電極100と、容量電極41および容量電極42との距離、すなわち第6誘電体層90fの厚みを薄くすれば前記容量結合により発生する静電容量は、大きくなり、第6誘電体層90fの厚みを厚くすれば小さくなる。さらに、容量結合補助電極100と、容量電極41および容量電極42との間の誘電体の比誘電率、すなわち第6誘電体層90fを構成する誘電体材料の比誘電率を大きくすれば前記容量結合により発生する静電容量は、大きくなり、第6誘電体層90fを構成する誘電体材料の比誘電率を小さくすれば小さくなる。
フィルタ素子2Aが容量結合補助電極100を備える構成では、一対のスイッチング素子接続端子23,24間の接続状態がスイッチング素子3によって遮断状態から導通状態に切換えられて、第3キャパシタC3が第1並列共振回路25に並列接続されるとともに、第2キャパシタC2の第2入出力端子22に接続される容量電極41と、第3キャパシタC3の第1並列共振回路25の一端に接続される容量電極42とが容量結合するときに、その容量結合により発生する静電容量を大きくすることができる。その結果、フィルタ素子2Aにおける信号の通過帯域、ならびに、2倍波および3倍波の各減衰極を、低周波側に移動させることができる。
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。
1,1A 通信モジュール
2,2A フィルタ素子
3 スイッチング素子
21 第1入出力端子
22 第2入出力端子
23,24 スイッチング素子接続端子
25 第1並列共振回路
26 第2並列共振回路
31〜34,37〜40,81 パターン導体
35,36,41〜44 容量電極
51〜75 貫通導体
90a 第1誘電体層
90b 第2誘電体層
90c 第3誘電体層
90d 第4誘電体層
90e 第5誘電体層
90f 第6誘電体層
90g 第7誘電体層
90h 第8誘電体層
90i 第9誘電体層
100 容量結合補助電極
C1 第1キャパシタ
C2 第2キャパシタ
C3 第3キャパシタ
C4 第4キャパシタ
C5 第5キャパシタ
C6 第6キャパシタ
G1,G2,G3 接地導体電極
L1 第1インダクタ
L2 第2インダクタ

Claims (5)

  1. 少なくとも3つの誘電体層が積層されて成り、最外層の誘電体層に、第1入出力端子と、第2入出力端子と、外部のスイッチング素子に接続される一対のスイッチング素子接続端子とが設けられた誘電体基板を含み、前記外部のスイッチング素子によって前記一対のスイッチング素子接続端子間が電気的に導通または遮断されるフィルタ素子であって、
    1または直列接続された複数のパターン導体から成る第1インダクタと、対向する一対の電極から成る第1キャパシタとが並列接続されて成る第1並列共振回路であって、前記第1インダクタのパターン導体は誘電体層上に設けられ、前記第1キャパシタの対向する一対の電極には1つの誘電体層が介在され、前記第1キャパシタの対向する一対の電極の一方の電極が前記第1入出力端子に接続される第1並列共振回路と、
    1または直列接続された複数のパターン導体から成る第2インダクタと、対向する一対の電極から成る第2キャパシタとが並列接続されて成る第2並列共振回路であって、前記第2インダクタのパターン導体は誘電体層上に設けられ、前記第2キャパシタの対向する一対の電極には1つの誘電体層が介在され、前記第2キャパシタの対向する一対の電極の一方の電極が前記第1キャパシタの他方の電極に接続され、他方の電極が前記第2入出力端子に接続される第2並列共振回路と、
    前記外部のスイッチング素子によって前記一対のスイッチング素子接続端子間が電気的に導通されたときに、前記第1インダクタおよび前記第1キャパシタに並列接続される、対向する一対の電極から成る第3キャパシタであって、前記第3キャパシタの対向する一対の電極には1つの誘電体層が介在され、前記第3キャパシタの対向する一対の電極の一方の電極が前記一対のスイッチング素子接続端子を介して前記第1キャパシタの前記一方の電極に接続され、他方の電極が前記第1キャパシタの前記他方の電極に接続される第3キャパシタと、を含み、
    前記第2キャパシタの対向する一対の電極のうちの前記第2入出力端子に接続される電極と、前記第3キャパシタの対向する一対の電極のうちの前記第1キャパシタの前記一方の電極に接続される電極とは、容量結合して、前記第2キャパシタの対向する一対の電極間に介在される誘電体層上、または、前記第3キャパシタの対向する一対の電極間に介在される誘電体層上に設けられていることを特徴とするフィルタ素子。
  2. 前記第1キャパシタの静電容量は、前記第2キャパシタの静電容量よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のフィルタ素子。
  3. 前記第2キャパシタの前記第2入出力端子に接続される電極と、前記第3キャパシタの前記第1キャパシタの前記一方の電極に接続される電極とが設けられた誘電体層に隣接した誘電体層上に設けられ、前記容量結合により発生する静電容量を大きくする容量結合補助電極を、さらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載のフィルタ素子。
  4. 前記第1キャパシタの対向する一対の電極間に介在される誘電体層は、前記第2キャパシタの対向する一対の電極間に介在される誘電体層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のフィルタ素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載のフィルタ素子と、
    前記フィルタ素子の前記一対のスイッチング素子接続端子に接続され、該一対のスイッチング素子接続端子間を電気的に導通または遮断させるスイッチング素子と、を含むことを特徴とする通信モジュール。
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