JP2004296927A - 電子部品収納用配線基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】内蔵するインダクタの電気特性のばらつきを小さくできるとともに、Q値の高いインダクタを有する電子部品収納用配線基板を提供する。
【解決手段】誘電体層1から成る第2の枠部と誘電体層2・3から成る第1の枠部と誘電体層4・5から成るベース部とを積層して形成された絶縁基体と、その第1の枠部の下面および上面ならびに誘電体層2・3間の少なくとも2つの面にそれぞれ配置された実質的に同じ形状の線路状導体9・10を電気的に接続して形成されたインダクタとを具備する電子部品収納用配線基板である。第1の枠部においては線路状導体の積層ずれが小さくできるためにインダクタの電気特性のばらつきを小さくできるとともに、インダクタと接地電極6との距離を離すことができるのでQ値の高い内蔵インダクタを実現することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】誘電体層1から成る第2の枠部と誘電体層2・3から成る第1の枠部と誘電体層4・5から成るベース部とを積層して形成された絶縁基体と、その第1の枠部の下面および上面ならびに誘電体層2・3間の少なくとも2つの面にそれぞれ配置された実質的に同じ形状の線路状導体9・10を電気的に接続して形成されたインダクタとを具備する電子部品収納用配線基板である。第1の枠部においては線路状導体の積層ずれが小さくできるためにインダクタの電気特性のばらつきを小さくできるとともに、インダクタと接地電極6との距離を離すことができるのでQ値の高い内蔵インダクタを実現することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子部品収納用配線基板であって、特に基板の内部に形成されたインダクタを有する電子部品収納用配線基板である。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話や移動体通信に用いられる電子機器等の小型化・高密度化・低価格化に対する要求が高まる中、フィルタを基板に内蔵することで部品点数を減少させ、小型化・高密度化を現実する配線基板がある。
【0003】
このような配線基板として、例えば特開2002−111317号公報には、複数の誘電体が積層された積層体ブロックと、電子部品を搭載するために積層体ブロックの主面側の一部から誘電体層の積層方向に形成されたキャビティとを有する多層配線基板において、キャビティを形成しない誘電体層の層間であってキャビティの下部誘電体層間に、相対的に長いストリップラインと、一方の電極がその長いストリップラインに接続され他方の電極が下部誘電体層間を介してアース電位に接続された容量成分とを含むローパスフィルタを形成し、キャビティを形成する誘電体層の層間であってキャビティに隣接する隣接誘電体層間の箇所に、相対的に短いストリップラインと、一方の電極がその短いストリップラインに接続され他方の電極が隣接誘電体層間を介して入力回路に接続された容量成分とを含むハイパスフィルタを形成したことを特徴とする多層配線基板が開示されている。
【0004】
これによれば、比較的広い面積を確保できるキャビティ下部に長いストリップラインと所定の容量成分を必要するローパスフィルタを形成するとともに、面積の狭いキャビティ隣接箇所に短いストリップラインと所定の容量電極で構成できるハイパスフィルタを形成することにより、キャビティを形成するために存在するデットスペースであるキャビティ下部およびキャビティ隣接箇所を有効利用して、基板の大きさを必要以上に大きくせずにフィルタを内蔵することができるというものである。
【0005】
また、キャビティの底面を含む面のうち、平面視でローパスフィルタとハイパスフィルタとが重なる領域のほぼ全域に接地導体を形成した場合は、上下のフィルタを分離して相互干渉を無くするシールド構造を兼ねることができるというものである。
【0006】
また、誘電体層の層間であって平面視で2種のローパスフィルタとハイパスフィルタのいずれとも重ならない位置に、積層型誘電体フィルタとなる複数のストリップラインを形成した場合は、分波器に接続される各周波数帯のフィルタと分波器との接続間距離が短くなり、伝送損失を著しく減少させることができるというものである。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−111317号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2002−111317号公報に開示された多層配線基板では、キャビティを形成しない誘電体層の層間であってキャビティの下部誘電体層間に、相対的に長いストリップラインと、一方の電極がその長いストリップラインに接続され他方の電極が下部誘電体層間を介してアース電位に接続された容量成分とを含むローパスフィルタを形成し、キャビティを形成する誘電体層の層間でキャビティに隣接する隣接誘電体層間の箇所に、相対的に短いストリップラインと、一方の電極がその短いストリップラインに接続され他方の電極が隣接誘電体層間を介して入力回路に接続された容量成分とを含むハイパスフィルタを形成しているため、デットスペースを有効利用することができるが、短いストリップラインでは、大きなインダクタ値を得ることができないという問題点がある。そのため、2つの誘電体層間、あるいは3つの誘電体層間を用いてそれぞれに線路状導体を配置し、それを電気的に接続することで、大きなインダクタ値を得ている。
【0009】
しかし、誘電体層から成る平板状のベース部と、ベース部の上面に配置された誘電体層から成る第1の枠部と、および第1の枠部の上に配置された、開口寸法が第1の枠部より大きな第2の枠部とを積層して形成された配線基板においては、ベース部と第1の枠との、または第1の枠部と第2の枠部との誘電体層にそれぞれ配置された実質的に同じ形状の線路状導体を電気的に接続してインダクタを形成した場合には、複数の誘電体を積層してベース部と第1および第2の枠部とを作り、キャビティ部を打ち抜いた後にベース部と第1および第2の枠部とを積層して絶縁基体を作るため、第1の枠部とベース部と、または第1の枠部と第2の枠部とではそれぞれ製造時に積層ずれが起こりやすい。また、ベース部と枠部では収縮の挙動が違うため、誘電体層間にそれぞれ配置された線路状導体が上下で位置ずれを起こしやすい。そのため、実質的に同じ形状の線路状導体を電気的に接続して形成されたインダクタでは、線路状導体を積層方向から見ると重なっているので、容量や磁界の変化が顕著となり、インダクタの電気特性のばらつきが大きくなり、例えばそのインダクタを使用してローパスフィルタを形成した場合に、ローパスフィルタの減衰極がばらつくという問題点があった。
【0010】
本発明は上記のような従来の技術の問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、誘電体層から成る平板状のベース部と、その上面に配置された誘電体層から成る第1の枠部と、第1の枠部の上に配置された、開口寸法が第1の枠部より大きな誘電体層から成る第2の枠部とを積層して形成された絶縁基体に、その内部に形成されたインダクタを有しており、そのインダクタの電気特性のばらつきを小さくできるとともに、内蔵するインダクタとしてQ値の高いインダクタを有する電子部品収納用配線基板を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子部品収納用配線基板は、誘電体層から成る平板状のベース部、このベース部の上面に配置された誘電体層から成る第1の枠部、およびこの第1の枠部の上に配置された、開口寸法が前記第1の枠部より大きな第2の枠部を積層して形成された、前記第1の枠部の内側に電子部品を収容する絶縁基体と、この絶縁基体の内部に形成された配線導体と、前記第1の枠部を複数の前記誘電体層を積層して形成するとともに、前記第1の枠部の下面および上面ならびに前記誘電体層の層間の少なくとも2つの面にそれぞれ配置された実質的に同じ形状の線路状導体を電気的に接続して形成されたインダクタとを具備することを特徴とするものである。
【0012】
本発明の電子部品収納用配線基板によれば、複数の誘電体層を積層してベース部と第1および第2の枠部とを形成し、キャビティ部を形成するように第1および第2の枠部を打ち抜いた後にベース部とこれら第1および第2の枠部とを積層させて絶縁基体を形成しており、これら枠部内では積層ずれが小さく、および収縮の挙動が同じなことから、位置ずれが起こりにくい第1の枠部の下面および上面ならびに誘電体層の層間の少なくとも2つの面にそれぞれ配置された、インダクタを形成する実質的に同じ形状の線路状導体を形成することにより、上下に位置する線路状導体の位置ずれを小さくすることができるため、より電気特性のばらつきの小さいインダクタを形成することができる。
【0013】
また、キャビティを形成する上で第1の枠部にはある程度の厚みが必要なため、第1の枠部の内部に配置されたインダクタを形成する線路状導体とベース部の通常は下面に形成される接地電極との距離を十分に離すことができるため、接地電極に対して浮遊容量の少ない、Q値の高いインダクタを形成することができる。
【0014】
また、第1の枠部の内側に形成されるキャビティ内に電子部品を収容することにより、第1の枠部の内部に形成されたインダクタを形成する線路状導体と電子部品との距離が、インダクタが第2の枠部あるいはベース部に形成された場合に比べて短くてすむので、内蔵されたインダクタと電子部品との間の結線を考慮に入れた設計をわざわざする必要がなく、またその配線が短いため、配線基板における配線の設計を容易にすることができるとともに、内蔵インダクタと電子部品との間で損失の小さい電気的接続ができるものとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電子部品収納用配線基板について図面を参照しつつ説明する。
【0016】
図1は本発明の電子部品収納用配線基板の実施の形態の形態の一例を示す分解斜視図である。図1において、1は第1の誘電体層、2は第2の誘電体層、3は第3の誘電体層、4は第4の誘電体層、5は第5の誘電体層、6は接地電極、7は第1のキャビティ、8は第2のキャビティ、9は第1の線路状導体、10は第2の線路状導体、11は第1の接地容量電極、12は第2の接地容量電極、13は容量電極、14は第1の貫通導体、15は第2の貫通導体、16は第3の貫通導体、17は入力端子である。この例では、第4の誘電体層4および第5の誘電体層5により平板状のベース部が、第2の誘電体層2および第3の誘電体層3により第1の枠部が、第1の誘電体層1により第2の枠部が形成されている。
【0017】
図1に示す例において、第1の誘電体層1および第2の誘電体層2の間に形成された第1の線路状導体9と、第2の誘電体層2および第3の誘電体層3の間に形成された第2の線路状導体10と、第1の線路状導体9の一方端と第2の線路状導体10の一方端とを第2の誘電体層2を貫通することにより電気的に接続する第1の貫通導体14とにより形成されるインダクタのインダクタスをL1とし、第5の誘電体5の下面に形成された接地電極6と第4の誘電体層4および第5の誘電体層5の間に形成された第1の接地容量電極11との間に生じる接地容量をC1とし、第5の誘電体5の下面に形成された接地電極6と第4の誘電体層4および第5の誘電体層5の間に形成された第2の接地容量電極12との間に生じる接地容量をC2とし、第4の誘電体層4および第5の誘電体層5の間に形成された第1の接地容量電極11と第3の誘電体層3および第4の誘電体層4の間に形成された容量電極13との間に生じる容量をC3とし、第1の線路状導体9の他方端を第2の貫通導体15を介して第1の接地容量電極11と接続し、第2の線路状導体10の他方端を第3の貫通導体16を介して第2の接地容量電極12および容量電極13と接続することにより、L1・C1〜C3からなるπ型のローパスフィルタを構成している。
【0018】
このように、本発明の電子部品収納用配線基板におけるインダクタL1は、ローパスフィルタの一部として使用されている。
【0019】
そして、電子部品として例えばパワーアンプIC(図示せず)が第1のキャビティ7内に収容され、ローパスフィルタの入力側すなわちL1とパワーアンプICとが入力端子17を介してワイヤボンディングで電気的に接続される。
【0020】
このような図1に示す本発明の電子部品収納用配線基板の例によれば、その等価回路図は図2に示すようなものとなる。なお、図2において、破線で囲んだ部分が図1に示す本発明の電子部品収納用配線基板の例の等価回路に相当する部分である。
【0021】
このようにして、第1のキャビティ7を形成する第1の枠部を形成している複数の誘電体層のうちの第4の誘電体層4の上下に同じ形状の第1および第2の線路状導体9・10を配置して、第1〜第6の誘電体層1〜6の厚みおよび誘電率、ならびに第1および第2の線路状導体9・10の長さまたは幅を調整することにより、所望の電気特性のインダクタを有する電子部品収納用配線基板を得ることができる。
【0022】
なお、第1および第2の線路状導体9および10は、インダクタのスパイラルを作る線路状導体であり、上下に位置する相手方との接続のためにその接続端部においては厳密に同じ形状ではないが、積層方向にこれら第1および第2線路状導体9・10を見ると、接続部以外では重なって見える実質的に同じ形状の線路状導体として形成されており、これらを電気的に接続することによって形成されたインダクタである。
【0023】
また、第2の枠部は、例えばパワーアンプIC等の電子部品と、この第2の枠部の内側で第1の枠部の上面に配設された接続端子とをワイヤボンディングにより電気的に接続するために、第1の枠部より開口寸法が大きな枠部を作る必要がある。また、ベース部には電子部品とベース部の底面とをつなぐ配線導体が配置されている。
【0024】
本発明の電子部品収納用配線基板によれば、第2および3の誘電体層2・3ならびに第4および第5の誘電体層4・5をそれぞれ積層し、第1の枠部となる第2および第3の誘電体層2・3に第1のキャビティ7を、また第2の枠部となる第1の誘電体層1に第2のキャビティ8をそれぞれ打ち抜いた後に、第1の誘電体層1(第2の枠部)と第2および第3の誘電体層2・3を積層したもの(第1の枠部)と第4および第5の誘電体層4・5を積層したもの(ベース部)とを積層して絶縁基体を形成している。そして、第1の枠部は複数の誘電体層を積層した後に第1のキャビティ7となる貫通穴を打ち抜いて、その後、第1の枠部と第よび収縮の挙動が同じなことから、位置ずれが起こりにくい第2の誘電体層2および第3の誘電体層3から成る第1の枠部の上面ならびに誘電体層間にインダクタを形成する実質的に同じ形状の第1および第2の線路状導体9および10をぞれぞれ配置して形成することにより、第1の枠部とベース部との積層、または第1の枠部と第2の枠部との積層はそれぞれ第1のキャビティ7および第2のキャビティ8を打ち抜いた後に行なわれるため、積層ずれが起こりやすく、また第1の枠部と第2の枠部とベース部とでは収縮の挙動が異なることから位置ずれが起こりやすい第2の枠部を形成する第1の誘電体層1と第1の枠部を形成する第2の誘電体層2とに、または第1の枠部を形成する第3の誘電体層3とベース部を形成する第4の誘電体層4とにインダクタを形成する線路状導体をそれぞれ配置して形成した場合に比べ、インダクタを形成する上下の線路状導体9・10のずれを小さくすることができるため、より電気特性のばらつきの小さいインダクタを形成することができる。
【0025】
また、第1のキャビティ7を形成する上で第1の枠部にはある程度の厚みが必要なため、この第1の枠部を形成する第2および第3の誘電体層2・3の上下の誘電体層間にインダクタを形成する第1および第2の線路状導体9・10をそれぞれ配置していることから、これらインダクタを形成する第1および第2の線路状導体9・10とベース部を形成する第5の誘電体層5の下面に形成される接地電極6との距離を十分に離すことができるため、接地電極6に対して浮遊容量の少ない、Q値の高いインダクタを形成することができる。
【0026】
そして、第1のキャビティ7に例えばパワーアンプIC等の電子部品を収容することにより、第1の枠部の内部に配置されたインダクタを形成する線路状導体9・10と電子部品の接続端子との距離がインダクタが第2の枠部あるいはベース部に形成された場合に比べて短くてすむので、内蔵されたインダクタと電子部品との間の結線をわざわざ考慮に入れた設計をする必要がなく、またその配線が短いため、配線基板における配線の設計を容易にすることができるとともに、内蔵インダクタと電子部品との間で損失の小さい電気的接続ができるものとなる。
【0027】
図3は、図1に示す本発明の電子部品収納用配線基板の例におけるローパスフィルタの周波数特性を示す線図である。図3において、横軸は周波数(単位:GHz)を、縦軸は信号通過量S(2,1)(単位:dB)を表わし、実線の特性曲線は本発明の電子部品収納用配線基板におけるローパスフィルタの周波数特性を、破線の特性曲線は第1の枠部とベース部とにインダクタを形成する線路状導体を配置した電子部品収納用配線基板におけるローパスフィルタの周波数特性を示している。
【0028】
図3に示す結果より、本発明の電子部品収納用配線基板と、第1の枠部とベース部とにインダクタを形成する線路状導体を配置した電子部品収納用配線基板との結果を比較すれば、いずれも内蔵されたローパスフィルタは減衰効果を得たい周波数帯域(1.76GHzから1.83GHz)に減衰極の周波数を合わせてあるが、インダクタの影響が強い減衰極でインダクタのばらつきで見ることができる減衰極付近の周波数において、本発明の電子部品収納用配線基板と第1の枠部とベース部とにインダクタを形成する線路状導体を配置した電子部品収納用配線基板とのインダクタのばらつきの違いが顕著に現れていることが分かる。
【0029】
図4は、図3に示すローパスフィルタの周波数特性の減衰極付近の周波数特性を拡大して示す線図である。図4において、横軸は周波数(単位:GHz)を、縦軸は信号通過量S(2,1)(単位:dB)を表わし、実線の特性曲線は本発明の電子部品収納用配線基板の周波数特性を、破線の特性曲線は第1の枠部とベース部とにインダクタを形成する線路状導体を配置した電子部品収納用配線基板の周波数特性を示している。
【0030】
図4に示す結果より、本発明の電子部品収納用配線基板によれば、内蔵されたローパスフィルタは減衰効果を得たい周波数帯域(1.76GHzから1.83GHz)において、ばらつきが小さい。これは、本発明の電子部品収納用配線基板が、インダクタを形成する線路状導体を第1の枠部に配置しており、同じ枠部内では積層ずれが小さく、および収縮の挙動が同じなことから、インダクタを形成する線路状導の位置ずれが小さいためである。それに対して、第1の枠部とベース部とにインダクタを形成する線路状導体を配置した電子部品収納用配線基板では、ベース部と第1の枠部と第2の枠部との積層は第1および第2のキャビティ打ち抜いた後に行なわれるため、ベース部と第1の枠部とでは積層ずれが起こりやすく、また第1の枠部とベース部とでは収縮の挙動が異なることから、インダクタを形成する線路状導体の位置ずれが大きいので、インダクタの影響が強い減衰極付近の周波数でのばらつきが大きい。
【0031】
なお、本発明の電子部品収納用配線基板は、例えば誘電体層がセラミックスから成る場合であれば、焼成後に各誘電体層となる誘電体セラミックグリーンシートに所定の孔開け加工を施すとともに配線導体の導体パターン、同じ形状の線路状導体の導体パターンおよびこれらを電気的に接続する貫通導体となる貫通孔あるいは第1の枠部の側面導体となるグリーンシートの側面の部位にその導体パターンを、それぞれ導体ペーストを塗布あるいは充填して形成し、これらを積層して焼成することによって製作される。
【0032】
また、誘電体層がフッ素樹脂やガラスエポキシ樹脂・ポリイミド樹脂のような樹脂から成る場合であれば、樹脂基板を用い、その表面に被着させた銅箔をエッチングして配線導体や線路状導体等の導体パターンの形成を行ない、所定の位置に層間接続用ビア導体を形成して積層プレスすることによって製作される。
【0033】
第1〜第5の誘電体層1〜5を始めとする誘電体層には、アルミナセラミックス・ムライトセラミックス等のセラミックス材料やガラスセラミックス等の無機系材料、あるいは四フッ化エチレン樹脂(ポリテトラフルオロエチレン;PTFE)・四フッ化エチレン−エチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−エチレン共重合樹脂;ETFE)・四フッ化エチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂;PFA)等のフッ素樹脂やガラスエポキシ樹脂・ポリイミド等の樹脂系材料等が用いられる。
【0034】
また、接地電極6、第1および第2の線路状導体9・10、第1および第2の接地容量電極11・12、容量電極13、出力端子17等には、高周波信号伝送用の金属材料の導体層、例えばCu層・Mo−Mnのメタライズ層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの・Wのメタライズ層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの・Cr−Cu合金層・Cr−Cu合金層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの・Ta2N層上にNi−Cr合金層およびAuメッキ層を被着させたもの・Ti層上にPt層およびAuメッキ層を被着させたもの・またはNi−Cr合金層上にPt層およびAuメッキ層を被着させたもの等が用いられ、厚膜印刷法あるいは各種の薄膜形成方法やメッキ法等により形成される。その厚みや幅は、伝送される高周波信号の周波数や用途等に応じて設定される。
【0035】
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。例えば、上述の実施の形態の例においてはインダクタはローパスフィルタを構成するものとして使用されていたが、このインダクタをハイパスフィルタ等に使用してもよい。
【0036】
また、第1〜第5の誘電体層1〜5の厚みを薄くしたり、これらに高誘電率材料を用いたり、磁性体を混ぜたりすることにより、所望のインダクタ値をより短い線路状導体で形成することができるので、低損失で小型化が可能なインダクタを形成することができる。
【0037】
また、第1の誘電体層1の上面に接地電極を設けたり、第2および3の貫通導体15・16の代わりに、第3〜第5の誘電体層3〜5の側面に各電極の接続用導体を形成して各電極間を電気的に接続してもよい。
【0038】
【発明の効果】
本発明の電子部品収納用配線基板によれば、誘電体層から成る平板状のベース部、このベース部の上面に配置された誘電体層から成る第1の枠部、およびこの第1の枠部の上に配置された、開口寸法が前記第1の枠部より大きな第2の枠部を積層して形成された、前記第1の枠部の内側に電子部品を収容する絶縁基体と、この絶縁基体の内部に形成された配線導体と、前記第1の枠部を複数の前記誘電体層を積層して形成するとともに、前記第1の枠部の下面および上面ならびに前記誘電体層の層間の少なくとも2つの面にそれぞれ配置された実質的に同じ形状の線路状導体を電気的に接続して形成されたインダクタとを具備して成ることから、第1の枠部とベース部との積層、および第1の枠部と第2の枠部との積層はそれぞれの枠部に形成する第1および第2のキャビティとなる貫通穴の打ち抜き後に行なわれるため、積層ずれが起こりやすく、また第1の枠部とベース部では収縮の挙動が異なることからそれらの間では位置ずれが起こりやすいのに対して、本発明では、第1の枠部は複数の誘電体層を積層した後に第1のキャビティとなる貫通穴の打ち抜きを行ない、その後に第1の枠部と第2の枠部とベース部とを積層するため、第1の枠部内では積層ずれが小さく、および収縮の挙動が同じことからこれに配置されたインダクタを形成する実質的に同じ形状の線路状導体の間で位置ずれが起こりにくいので、より電気特性のばらつきの小さいインダクタを形成することができる。
【0039】
また、本発明の電子部品収納用配線基板によれば、第1のキャビティを形成する上で第1の枠部にはある程度の厚みが必要なため、この第1の枠部の下面および上面ならびに誘電体層間の少なくとも2つの面にインダクタを形成する実質的に同じ形状の線路状導体をそれぞれ配置していることから、これらインダクタを形成する複数の線路状導体とベース部の下面に形成される接地電極との距離を十分に離すことができるため、接地電極に対して浮遊容量の少ない、Q値の高いインダクタを形成することができる。
【0040】
また、本発明の電子部品収納用配線基板によれば、第1の枠部により形成される第1のキャビティの内側に例えばパワーアンプIC等の電子部品を収容することにより、第1の枠部に配置されたインダクタを形成する線路状導体と電子部品の接続端子との距離が、インダクタが第2の枠部あるいはベース部に形成された場合に比べて短くてすむので、内蔵されたインダクタと電子部品との間の結線をわざわざ考慮に入れた設計をする必要がなく、またその配線が短いため、配線基板における配線の設計を容易にすることができるとともに、内蔵インダクタと電子部品との間で損失の小さい電気的接続を実現することができる。
【0041】
以上により、本発明によれば、誘電体層から成る平板状のベース部、このベース部の上面に配置された誘電体層から成る第1の枠部、およびこの第1の枠部の上に配置された、開口寸法が第1の枠部より大きな第2の枠部を積層して形成された絶縁基体の内部に形成されたインダクタを、第1の枠部の誘電体層間に配置された同じ形状の線路状導体を電気的に接続して形成することにより、そのインダクタの電気特性のばらつきが小さくできるとともに、内蔵するインダクタとしてQ値の高いインダクタを有する電子部品収納用配線基板を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子部品収納用配線基板の実施の形態の一例を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示す電子部品収納用配線基板の例の等価回路図である。
【図3】図1に示す電子部品収納用配線基板の例におけるローパスフィルタの周波数特性を示す線図である。
【図4】図3に示すローパスフィルタの周波数特性の減衰極付近の周波数特性を拡大して示す線図である。
【符号の説明】
1・・・・・第1の誘電体層(第2の枠部)
2・・・・・第2の誘電体層(第1の枠部)
3・・・・・第3の誘電体層(第1の枠部)
4・・・・・第4の誘電体層(ベース部)
5・・・・・第5の誘電体層(ベース部)
6・・・・・接地電極
7・・・・・第1のキャビティ
8・・・・・第2のキャビティ
9・・・・・第1の線路状導体
10・・・・・第2の線路状導体
11・・・・・第1の接地容量電極
12・・・・・第2の接地容量電極
13・・・・・容量電極
14・・・・・第1の貫通導体
15・・・・・第2の貫通導体
16・・・・・第3の貫通導体
17・・・・・入力端子
【発明の属する技術分野】
本発明は電子部品収納用配線基板であって、特に基板の内部に形成されたインダクタを有する電子部品収納用配線基板である。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話や移動体通信に用いられる電子機器等の小型化・高密度化・低価格化に対する要求が高まる中、フィルタを基板に内蔵することで部品点数を減少させ、小型化・高密度化を現実する配線基板がある。
【0003】
このような配線基板として、例えば特開2002−111317号公報には、複数の誘電体が積層された積層体ブロックと、電子部品を搭載するために積層体ブロックの主面側の一部から誘電体層の積層方向に形成されたキャビティとを有する多層配線基板において、キャビティを形成しない誘電体層の層間であってキャビティの下部誘電体層間に、相対的に長いストリップラインと、一方の電極がその長いストリップラインに接続され他方の電極が下部誘電体層間を介してアース電位に接続された容量成分とを含むローパスフィルタを形成し、キャビティを形成する誘電体層の層間であってキャビティに隣接する隣接誘電体層間の箇所に、相対的に短いストリップラインと、一方の電極がその短いストリップラインに接続され他方の電極が隣接誘電体層間を介して入力回路に接続された容量成分とを含むハイパスフィルタを形成したことを特徴とする多層配線基板が開示されている。
【0004】
これによれば、比較的広い面積を確保できるキャビティ下部に長いストリップラインと所定の容量成分を必要するローパスフィルタを形成するとともに、面積の狭いキャビティ隣接箇所に短いストリップラインと所定の容量電極で構成できるハイパスフィルタを形成することにより、キャビティを形成するために存在するデットスペースであるキャビティ下部およびキャビティ隣接箇所を有効利用して、基板の大きさを必要以上に大きくせずにフィルタを内蔵することができるというものである。
【0005】
また、キャビティの底面を含む面のうち、平面視でローパスフィルタとハイパスフィルタとが重なる領域のほぼ全域に接地導体を形成した場合は、上下のフィルタを分離して相互干渉を無くするシールド構造を兼ねることができるというものである。
【0006】
また、誘電体層の層間であって平面視で2種のローパスフィルタとハイパスフィルタのいずれとも重ならない位置に、積層型誘電体フィルタとなる複数のストリップラインを形成した場合は、分波器に接続される各周波数帯のフィルタと分波器との接続間距離が短くなり、伝送損失を著しく減少させることができるというものである。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−111317号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2002−111317号公報に開示された多層配線基板では、キャビティを形成しない誘電体層の層間であってキャビティの下部誘電体層間に、相対的に長いストリップラインと、一方の電極がその長いストリップラインに接続され他方の電極が下部誘電体層間を介してアース電位に接続された容量成分とを含むローパスフィルタを形成し、キャビティを形成する誘電体層の層間でキャビティに隣接する隣接誘電体層間の箇所に、相対的に短いストリップラインと、一方の電極がその短いストリップラインに接続され他方の電極が隣接誘電体層間を介して入力回路に接続された容量成分とを含むハイパスフィルタを形成しているため、デットスペースを有効利用することができるが、短いストリップラインでは、大きなインダクタ値を得ることができないという問題点がある。そのため、2つの誘電体層間、あるいは3つの誘電体層間を用いてそれぞれに線路状導体を配置し、それを電気的に接続することで、大きなインダクタ値を得ている。
【0009】
しかし、誘電体層から成る平板状のベース部と、ベース部の上面に配置された誘電体層から成る第1の枠部と、および第1の枠部の上に配置された、開口寸法が第1の枠部より大きな第2の枠部とを積層して形成された配線基板においては、ベース部と第1の枠との、または第1の枠部と第2の枠部との誘電体層にそれぞれ配置された実質的に同じ形状の線路状導体を電気的に接続してインダクタを形成した場合には、複数の誘電体を積層してベース部と第1および第2の枠部とを作り、キャビティ部を打ち抜いた後にベース部と第1および第2の枠部とを積層して絶縁基体を作るため、第1の枠部とベース部と、または第1の枠部と第2の枠部とではそれぞれ製造時に積層ずれが起こりやすい。また、ベース部と枠部では収縮の挙動が違うため、誘電体層間にそれぞれ配置された線路状導体が上下で位置ずれを起こしやすい。そのため、実質的に同じ形状の線路状導体を電気的に接続して形成されたインダクタでは、線路状導体を積層方向から見ると重なっているので、容量や磁界の変化が顕著となり、インダクタの電気特性のばらつきが大きくなり、例えばそのインダクタを使用してローパスフィルタを形成した場合に、ローパスフィルタの減衰極がばらつくという問題点があった。
【0010】
本発明は上記のような従来の技術の問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、誘電体層から成る平板状のベース部と、その上面に配置された誘電体層から成る第1の枠部と、第1の枠部の上に配置された、開口寸法が第1の枠部より大きな誘電体層から成る第2の枠部とを積層して形成された絶縁基体に、その内部に形成されたインダクタを有しており、そのインダクタの電気特性のばらつきを小さくできるとともに、内蔵するインダクタとしてQ値の高いインダクタを有する電子部品収納用配線基板を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子部品収納用配線基板は、誘電体層から成る平板状のベース部、このベース部の上面に配置された誘電体層から成る第1の枠部、およびこの第1の枠部の上に配置された、開口寸法が前記第1の枠部より大きな第2の枠部を積層して形成された、前記第1の枠部の内側に電子部品を収容する絶縁基体と、この絶縁基体の内部に形成された配線導体と、前記第1の枠部を複数の前記誘電体層を積層して形成するとともに、前記第1の枠部の下面および上面ならびに前記誘電体層の層間の少なくとも2つの面にそれぞれ配置された実質的に同じ形状の線路状導体を電気的に接続して形成されたインダクタとを具備することを特徴とするものである。
【0012】
本発明の電子部品収納用配線基板によれば、複数の誘電体層を積層してベース部と第1および第2の枠部とを形成し、キャビティ部を形成するように第1および第2の枠部を打ち抜いた後にベース部とこれら第1および第2の枠部とを積層させて絶縁基体を形成しており、これら枠部内では積層ずれが小さく、および収縮の挙動が同じなことから、位置ずれが起こりにくい第1の枠部の下面および上面ならびに誘電体層の層間の少なくとも2つの面にそれぞれ配置された、インダクタを形成する実質的に同じ形状の線路状導体を形成することにより、上下に位置する線路状導体の位置ずれを小さくすることができるため、より電気特性のばらつきの小さいインダクタを形成することができる。
【0013】
また、キャビティを形成する上で第1の枠部にはある程度の厚みが必要なため、第1の枠部の内部に配置されたインダクタを形成する線路状導体とベース部の通常は下面に形成される接地電極との距離を十分に離すことができるため、接地電極に対して浮遊容量の少ない、Q値の高いインダクタを形成することができる。
【0014】
また、第1の枠部の内側に形成されるキャビティ内に電子部品を収容することにより、第1の枠部の内部に形成されたインダクタを形成する線路状導体と電子部品との距離が、インダクタが第2の枠部あるいはベース部に形成された場合に比べて短くてすむので、内蔵されたインダクタと電子部品との間の結線を考慮に入れた設計をわざわざする必要がなく、またその配線が短いため、配線基板における配線の設計を容易にすることができるとともに、内蔵インダクタと電子部品との間で損失の小さい電気的接続ができるものとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電子部品収納用配線基板について図面を参照しつつ説明する。
【0016】
図1は本発明の電子部品収納用配線基板の実施の形態の形態の一例を示す分解斜視図である。図1において、1は第1の誘電体層、2は第2の誘電体層、3は第3の誘電体層、4は第4の誘電体層、5は第5の誘電体層、6は接地電極、7は第1のキャビティ、8は第2のキャビティ、9は第1の線路状導体、10は第2の線路状導体、11は第1の接地容量電極、12は第2の接地容量電極、13は容量電極、14は第1の貫通導体、15は第2の貫通導体、16は第3の貫通導体、17は入力端子である。この例では、第4の誘電体層4および第5の誘電体層5により平板状のベース部が、第2の誘電体層2および第3の誘電体層3により第1の枠部が、第1の誘電体層1により第2の枠部が形成されている。
【0017】
図1に示す例において、第1の誘電体層1および第2の誘電体層2の間に形成された第1の線路状導体9と、第2の誘電体層2および第3の誘電体層3の間に形成された第2の線路状導体10と、第1の線路状導体9の一方端と第2の線路状導体10の一方端とを第2の誘電体層2を貫通することにより電気的に接続する第1の貫通導体14とにより形成されるインダクタのインダクタスをL1とし、第5の誘電体5の下面に形成された接地電極6と第4の誘電体層4および第5の誘電体層5の間に形成された第1の接地容量電極11との間に生じる接地容量をC1とし、第5の誘電体5の下面に形成された接地電極6と第4の誘電体層4および第5の誘電体層5の間に形成された第2の接地容量電極12との間に生じる接地容量をC2とし、第4の誘電体層4および第5の誘電体層5の間に形成された第1の接地容量電極11と第3の誘電体層3および第4の誘電体層4の間に形成された容量電極13との間に生じる容量をC3とし、第1の線路状導体9の他方端を第2の貫通導体15を介して第1の接地容量電極11と接続し、第2の線路状導体10の他方端を第3の貫通導体16を介して第2の接地容量電極12および容量電極13と接続することにより、L1・C1〜C3からなるπ型のローパスフィルタを構成している。
【0018】
このように、本発明の電子部品収納用配線基板におけるインダクタL1は、ローパスフィルタの一部として使用されている。
【0019】
そして、電子部品として例えばパワーアンプIC(図示せず)が第1のキャビティ7内に収容され、ローパスフィルタの入力側すなわちL1とパワーアンプICとが入力端子17を介してワイヤボンディングで電気的に接続される。
【0020】
このような図1に示す本発明の電子部品収納用配線基板の例によれば、その等価回路図は図2に示すようなものとなる。なお、図2において、破線で囲んだ部分が図1に示す本発明の電子部品収納用配線基板の例の等価回路に相当する部分である。
【0021】
このようにして、第1のキャビティ7を形成する第1の枠部を形成している複数の誘電体層のうちの第4の誘電体層4の上下に同じ形状の第1および第2の線路状導体9・10を配置して、第1〜第6の誘電体層1〜6の厚みおよび誘電率、ならびに第1および第2の線路状導体9・10の長さまたは幅を調整することにより、所望の電気特性のインダクタを有する電子部品収納用配線基板を得ることができる。
【0022】
なお、第1および第2の線路状導体9および10は、インダクタのスパイラルを作る線路状導体であり、上下に位置する相手方との接続のためにその接続端部においては厳密に同じ形状ではないが、積層方向にこれら第1および第2線路状導体9・10を見ると、接続部以外では重なって見える実質的に同じ形状の線路状導体として形成されており、これらを電気的に接続することによって形成されたインダクタである。
【0023】
また、第2の枠部は、例えばパワーアンプIC等の電子部品と、この第2の枠部の内側で第1の枠部の上面に配設された接続端子とをワイヤボンディングにより電気的に接続するために、第1の枠部より開口寸法が大きな枠部を作る必要がある。また、ベース部には電子部品とベース部の底面とをつなぐ配線導体が配置されている。
【0024】
本発明の電子部品収納用配線基板によれば、第2および3の誘電体層2・3ならびに第4および第5の誘電体層4・5をそれぞれ積層し、第1の枠部となる第2および第3の誘電体層2・3に第1のキャビティ7を、また第2の枠部となる第1の誘電体層1に第2のキャビティ8をそれぞれ打ち抜いた後に、第1の誘電体層1(第2の枠部)と第2および第3の誘電体層2・3を積層したもの(第1の枠部)と第4および第5の誘電体層4・5を積層したもの(ベース部)とを積層して絶縁基体を形成している。そして、第1の枠部は複数の誘電体層を積層した後に第1のキャビティ7となる貫通穴を打ち抜いて、その後、第1の枠部と第よび収縮の挙動が同じなことから、位置ずれが起こりにくい第2の誘電体層2および第3の誘電体層3から成る第1の枠部の上面ならびに誘電体層間にインダクタを形成する実質的に同じ形状の第1および第2の線路状導体9および10をぞれぞれ配置して形成することにより、第1の枠部とベース部との積層、または第1の枠部と第2の枠部との積層はそれぞれ第1のキャビティ7および第2のキャビティ8を打ち抜いた後に行なわれるため、積層ずれが起こりやすく、また第1の枠部と第2の枠部とベース部とでは収縮の挙動が異なることから位置ずれが起こりやすい第2の枠部を形成する第1の誘電体層1と第1の枠部を形成する第2の誘電体層2とに、または第1の枠部を形成する第3の誘電体層3とベース部を形成する第4の誘電体層4とにインダクタを形成する線路状導体をそれぞれ配置して形成した場合に比べ、インダクタを形成する上下の線路状導体9・10のずれを小さくすることができるため、より電気特性のばらつきの小さいインダクタを形成することができる。
【0025】
また、第1のキャビティ7を形成する上で第1の枠部にはある程度の厚みが必要なため、この第1の枠部を形成する第2および第3の誘電体層2・3の上下の誘電体層間にインダクタを形成する第1および第2の線路状導体9・10をそれぞれ配置していることから、これらインダクタを形成する第1および第2の線路状導体9・10とベース部を形成する第5の誘電体層5の下面に形成される接地電極6との距離を十分に離すことができるため、接地電極6に対して浮遊容量の少ない、Q値の高いインダクタを形成することができる。
【0026】
そして、第1のキャビティ7に例えばパワーアンプIC等の電子部品を収容することにより、第1の枠部の内部に配置されたインダクタを形成する線路状導体9・10と電子部品の接続端子との距離がインダクタが第2の枠部あるいはベース部に形成された場合に比べて短くてすむので、内蔵されたインダクタと電子部品との間の結線をわざわざ考慮に入れた設計をする必要がなく、またその配線が短いため、配線基板における配線の設計を容易にすることができるとともに、内蔵インダクタと電子部品との間で損失の小さい電気的接続ができるものとなる。
【0027】
図3は、図1に示す本発明の電子部品収納用配線基板の例におけるローパスフィルタの周波数特性を示す線図である。図3において、横軸は周波数(単位:GHz)を、縦軸は信号通過量S(2,1)(単位:dB)を表わし、実線の特性曲線は本発明の電子部品収納用配線基板におけるローパスフィルタの周波数特性を、破線の特性曲線は第1の枠部とベース部とにインダクタを形成する線路状導体を配置した電子部品収納用配線基板におけるローパスフィルタの周波数特性を示している。
【0028】
図3に示す結果より、本発明の電子部品収納用配線基板と、第1の枠部とベース部とにインダクタを形成する線路状導体を配置した電子部品収納用配線基板との結果を比較すれば、いずれも内蔵されたローパスフィルタは減衰効果を得たい周波数帯域(1.76GHzから1.83GHz)に減衰極の周波数を合わせてあるが、インダクタの影響が強い減衰極でインダクタのばらつきで見ることができる減衰極付近の周波数において、本発明の電子部品収納用配線基板と第1の枠部とベース部とにインダクタを形成する線路状導体を配置した電子部品収納用配線基板とのインダクタのばらつきの違いが顕著に現れていることが分かる。
【0029】
図4は、図3に示すローパスフィルタの周波数特性の減衰極付近の周波数特性を拡大して示す線図である。図4において、横軸は周波数(単位:GHz)を、縦軸は信号通過量S(2,1)(単位:dB)を表わし、実線の特性曲線は本発明の電子部品収納用配線基板の周波数特性を、破線の特性曲線は第1の枠部とベース部とにインダクタを形成する線路状導体を配置した電子部品収納用配線基板の周波数特性を示している。
【0030】
図4に示す結果より、本発明の電子部品収納用配線基板によれば、内蔵されたローパスフィルタは減衰効果を得たい周波数帯域(1.76GHzから1.83GHz)において、ばらつきが小さい。これは、本発明の電子部品収納用配線基板が、インダクタを形成する線路状導体を第1の枠部に配置しており、同じ枠部内では積層ずれが小さく、および収縮の挙動が同じなことから、インダクタを形成する線路状導の位置ずれが小さいためである。それに対して、第1の枠部とベース部とにインダクタを形成する線路状導体を配置した電子部品収納用配線基板では、ベース部と第1の枠部と第2の枠部との積層は第1および第2のキャビティ打ち抜いた後に行なわれるため、ベース部と第1の枠部とでは積層ずれが起こりやすく、また第1の枠部とベース部とでは収縮の挙動が異なることから、インダクタを形成する線路状導体の位置ずれが大きいので、インダクタの影響が強い減衰極付近の周波数でのばらつきが大きい。
【0031】
なお、本発明の電子部品収納用配線基板は、例えば誘電体層がセラミックスから成る場合であれば、焼成後に各誘電体層となる誘電体セラミックグリーンシートに所定の孔開け加工を施すとともに配線導体の導体パターン、同じ形状の線路状導体の導体パターンおよびこれらを電気的に接続する貫通導体となる貫通孔あるいは第1の枠部の側面導体となるグリーンシートの側面の部位にその導体パターンを、それぞれ導体ペーストを塗布あるいは充填して形成し、これらを積層して焼成することによって製作される。
【0032】
また、誘電体層がフッ素樹脂やガラスエポキシ樹脂・ポリイミド樹脂のような樹脂から成る場合であれば、樹脂基板を用い、その表面に被着させた銅箔をエッチングして配線導体や線路状導体等の導体パターンの形成を行ない、所定の位置に層間接続用ビア導体を形成して積層プレスすることによって製作される。
【0033】
第1〜第5の誘電体層1〜5を始めとする誘電体層には、アルミナセラミックス・ムライトセラミックス等のセラミックス材料やガラスセラミックス等の無機系材料、あるいは四フッ化エチレン樹脂(ポリテトラフルオロエチレン;PTFE)・四フッ化エチレン−エチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−エチレン共重合樹脂;ETFE)・四フッ化エチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂;PFA)等のフッ素樹脂やガラスエポキシ樹脂・ポリイミド等の樹脂系材料等が用いられる。
【0034】
また、接地電極6、第1および第2の線路状導体9・10、第1および第2の接地容量電極11・12、容量電極13、出力端子17等には、高周波信号伝送用の金属材料の導体層、例えばCu層・Mo−Mnのメタライズ層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの・Wのメタライズ層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの・Cr−Cu合金層・Cr−Cu合金層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの・Ta2N層上にNi−Cr合金層およびAuメッキ層を被着させたもの・Ti層上にPt層およびAuメッキ層を被着させたもの・またはNi−Cr合金層上にPt層およびAuメッキ層を被着させたもの等が用いられ、厚膜印刷法あるいは各種の薄膜形成方法やメッキ法等により形成される。その厚みや幅は、伝送される高周波信号の周波数や用途等に応じて設定される。
【0035】
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。例えば、上述の実施の形態の例においてはインダクタはローパスフィルタを構成するものとして使用されていたが、このインダクタをハイパスフィルタ等に使用してもよい。
【0036】
また、第1〜第5の誘電体層1〜5の厚みを薄くしたり、これらに高誘電率材料を用いたり、磁性体を混ぜたりすることにより、所望のインダクタ値をより短い線路状導体で形成することができるので、低損失で小型化が可能なインダクタを形成することができる。
【0037】
また、第1の誘電体層1の上面に接地電極を設けたり、第2および3の貫通導体15・16の代わりに、第3〜第5の誘電体層3〜5の側面に各電極の接続用導体を形成して各電極間を電気的に接続してもよい。
【0038】
【発明の効果】
本発明の電子部品収納用配線基板によれば、誘電体層から成る平板状のベース部、このベース部の上面に配置された誘電体層から成る第1の枠部、およびこの第1の枠部の上に配置された、開口寸法が前記第1の枠部より大きな第2の枠部を積層して形成された、前記第1の枠部の内側に電子部品を収容する絶縁基体と、この絶縁基体の内部に形成された配線導体と、前記第1の枠部を複数の前記誘電体層を積層して形成するとともに、前記第1の枠部の下面および上面ならびに前記誘電体層の層間の少なくとも2つの面にそれぞれ配置された実質的に同じ形状の線路状導体を電気的に接続して形成されたインダクタとを具備して成ることから、第1の枠部とベース部との積層、および第1の枠部と第2の枠部との積層はそれぞれの枠部に形成する第1および第2のキャビティとなる貫通穴の打ち抜き後に行なわれるため、積層ずれが起こりやすく、また第1の枠部とベース部では収縮の挙動が異なることからそれらの間では位置ずれが起こりやすいのに対して、本発明では、第1の枠部は複数の誘電体層を積層した後に第1のキャビティとなる貫通穴の打ち抜きを行ない、その後に第1の枠部と第2の枠部とベース部とを積層するため、第1の枠部内では積層ずれが小さく、および収縮の挙動が同じことからこれに配置されたインダクタを形成する実質的に同じ形状の線路状導体の間で位置ずれが起こりにくいので、より電気特性のばらつきの小さいインダクタを形成することができる。
【0039】
また、本発明の電子部品収納用配線基板によれば、第1のキャビティを形成する上で第1の枠部にはある程度の厚みが必要なため、この第1の枠部の下面および上面ならびに誘電体層間の少なくとも2つの面にインダクタを形成する実質的に同じ形状の線路状導体をそれぞれ配置していることから、これらインダクタを形成する複数の線路状導体とベース部の下面に形成される接地電極との距離を十分に離すことができるため、接地電極に対して浮遊容量の少ない、Q値の高いインダクタを形成することができる。
【0040】
また、本発明の電子部品収納用配線基板によれば、第1の枠部により形成される第1のキャビティの内側に例えばパワーアンプIC等の電子部品を収容することにより、第1の枠部に配置されたインダクタを形成する線路状導体と電子部品の接続端子との距離が、インダクタが第2の枠部あるいはベース部に形成された場合に比べて短くてすむので、内蔵されたインダクタと電子部品との間の結線をわざわざ考慮に入れた設計をする必要がなく、またその配線が短いため、配線基板における配線の設計を容易にすることができるとともに、内蔵インダクタと電子部品との間で損失の小さい電気的接続を実現することができる。
【0041】
以上により、本発明によれば、誘電体層から成る平板状のベース部、このベース部の上面に配置された誘電体層から成る第1の枠部、およびこの第1の枠部の上に配置された、開口寸法が第1の枠部より大きな第2の枠部を積層して形成された絶縁基体の内部に形成されたインダクタを、第1の枠部の誘電体層間に配置された同じ形状の線路状導体を電気的に接続して形成することにより、そのインダクタの電気特性のばらつきが小さくできるとともに、内蔵するインダクタとしてQ値の高いインダクタを有する電子部品収納用配線基板を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子部品収納用配線基板の実施の形態の一例を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示す電子部品収納用配線基板の例の等価回路図である。
【図3】図1に示す電子部品収納用配線基板の例におけるローパスフィルタの周波数特性を示す線図である。
【図4】図3に示すローパスフィルタの周波数特性の減衰極付近の周波数特性を拡大して示す線図である。
【符号の説明】
1・・・・・第1の誘電体層(第2の枠部)
2・・・・・第2の誘電体層(第1の枠部)
3・・・・・第3の誘電体層(第1の枠部)
4・・・・・第4の誘電体層(ベース部)
5・・・・・第5の誘電体層(ベース部)
6・・・・・接地電極
7・・・・・第1のキャビティ
8・・・・・第2のキャビティ
9・・・・・第1の線路状導体
10・・・・・第2の線路状導体
11・・・・・第1の接地容量電極
12・・・・・第2の接地容量電極
13・・・・・容量電極
14・・・・・第1の貫通導体
15・・・・・第2の貫通導体
16・・・・・第3の貫通導体
17・・・・・入力端子
Claims (1)
- 誘電体層から成る平板状のベース部、該ベース部の上面に配置された誘電体層から成る第1の枠部、および該第1の枠部の上に配置された、開口寸法が前記第1の枠部より大きな第2の枠部を積層して形成された、前記第1の枠部の内側に電子部品を収容する絶縁基体と、該絶縁基体の内部に形成された配線導体と、前記第1の枠部を複数の前記誘電体層を積層して形成するとともに、前記第1の枠部の下面および上面ならびに前記誘電体層の層間の少なくとも2つの面にそれぞれ配置された実質的に同じ形状の線路状導体を電気的に接続して形成されたインダクタとを具備することを特徴とする電子部品収納用配線基板。
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---|---|---|---|
JP2003089271A JP2004296927A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 電子部品収納用配線基板 |
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JP2003089271A JP2004296927A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 電子部品収納用配線基板 |
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