JPH0621704A - 高周波フィルタ - Google Patents

高周波フィルタ

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JPH0621704A
JPH0621704A JP19754092A JP19754092A JPH0621704A JP H0621704 A JPH0621704 A JP H0621704A JP 19754092 A JP19754092 A JP 19754092A JP 19754092 A JP19754092 A JP 19754092A JP H0621704 A JPH0621704 A JP H0621704A
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JP
Japan
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resonance
dielectric
conductor
capacitor
resonator
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JP19754092A
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Tatsuya Imaizumi
達也 今泉
Mitsuyoshi Ito
光由 伊藤
Satoshi Kazama
智 風間
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Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 TEMモード共振器を含むバンドパスフィル
タにおけるスプリアス共振を抑制する。 【構成】 第1及び第2の誘電体共振器1、2をコンデ
ンサCc で結合した構成のバンドパスフィルタにおい
て、誘電体共振器1、2の一端とグランドとの間に第1
及び第2の共振用コンデンサC1 、C2 を追加し、第1
及び第2の誘電体共振器1、2のインダクタンスと共振
用コンデンサC1 、C2 との並列共振によってフィルタ
特性を得る。第2の共振用コンデンサC2 の容量を第1
の共振用コンデンサC1 の容量よりも大きくし、第2の
誘電体共振器1の長さL2 を第1の誘電体共振器1の長
さL1 よりも短くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘電体共振器、ストリ
ップライン共振器等のTEMモード共振器を利用した高
周波フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】図1に示すように2つのTEMモード共
振器1、2の一端に入力結合用コンデンサCa と出力結
合用コンデンサCb とを接続し、相互間に相互結合用コ
ンデンサCc を接続し、共振器1、2の他端をグランド
に接続するか又は開放することによってバンドパスフィ
ルタを構成することは公知である。TEMモード共振器
1、2は誘電体の共振孔内に内導体を設け、外周面に外
導体を設ける形式の同軸型誘電体共振器、又は誘電体基
板上にストリップ導体を設けた形式のストリップ共振器
から成る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、共振器1、
2の長さL1 、L2 は基本波の波長の1/4 又は1/2 であ
る。従って、基本波の周波数を決定すると、共振器1、
2の長さが必然的に決まり、共振器1、2の小型化が不
可能になる。また、TEMモード共振器を使用したフィ
ルタにおいては、基本波の共振の他にスプリアス共振が
生じ、高調波(特に3次高調波)が問題になる。即ち、
スプリアス共振が大きい場合には、これを除去するため
のフィルタが必要になる。
【0004】そこで、本発明の目的は小型化を図ること
ができる高周波フィルタを提供することにある。また、
本発明の別の目的は、小型化を図ることができると共に
高調波を抑制することができる高周波フィルタを提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、一方の端面から他方の端面に至る共振孔を
有する柱状の誘電体と前記共振孔に設けられた内導体と
前記誘電体の外周面に設けられた外導体とを有している
誘電体共振器と、前記内導体に結合された入力手段及び
出力手段と、前記内導体とグランドとの間に設けられた
コンデンサとを備えた高周波フィルタに係わるものであ
る。なお、請求項2に示すように、第1及び第2の誘電
体共振器の組み合せによって高周波フィルタを形成する
場合において、各内導体とグランドとの間に第1及び第
2の共振用コンデンサを設けることができる。また、請
求項3に示すように、第2の共振用コンデンサの容量を
第1の共振用コンデンサのそれよりも大きくし、第2の
誘電体共振器の誘電体ブロックの長さを第1の誘電体共
振器のそれよりも小さくすることが望ましい。また、請
求項4に示すように、ストリップ導体で共振器を構成す
る場合において、この一端とグランドとの間に共振用コ
ンデンサを設けることができる。また、請求項5に示す
ように、第1及び第2のストリップ導体によって第1及
び第2の共振器を形成する場合において、第1及び第2
のストリップ導体の一端とグランドとの間に第1及び第
2の共振用コンデンサを設けることができる。また、請
求項6に示すように、第2の共振用コンデンサの容量を
第1の共振用コンデンサの容量よりも大きくし、第2の
ストリップ導体の長さを第1のストリップ導体の長さよ
りも短くすることが望ましい。また、請求項7に示すよ
うに、誘電体ブロックに第1及び第2の共振孔を設けて
フィルタを構成する場合においても、各内導体の一端と
グランドとの間に第1及び第2の共振用コンデンサを夫
々設けることができる。また、請求項8に示すように、
第2の共振用コンデンサの容量を第1の共振用コンデン
サのそれよりも大きくし、且つ第2の共振孔の長さを第
1の共振孔の長さよりも短くすることが望ましい。ま
た、請求項9及び10に示すように任意の複数の誘電体
共振器又はストリップライン型共振器又は共振孔を含む
場合において、それぞれに共振用コンデンサを接続する
ことができる。
【0006】
【発明の作用及び効果】各請求項において、共振器は基
本波の共振周波数よりも低い周波数領域でインダクタン
スとして働く。本発明に従って付加された共振用コンデ
ンサは、共振器のインダクタンスに対して並列接続され
るので、これ等の並列回路によって新たにLC共振が生
じ、TEMモード共振器の共振周波数よりも低い周波数
で共振状態になる。この結果、共振器の長さで決定され
る共振周波数よりも低い共振周波数を得ることができ
る。これは高周波フィルタにおいて特定された共振周波
数を得る場合に、TEMモード共振器の長さを従来より
も短くすることができることを意味し、小型化が可能に
なる。請求項1、2、4、5、7の発明によれば上述と
同様な理由で小型化が可能になる。請求項3、6、8の
発明によれば、小型化が可能になると共に高調波成分を
抑制することができる。
【0007】
【第1の実施例】次に、図2〜図14を参照して本発明
の第1の実施例のTEMモード共振器を使用した高周波
バンドパスフィルタを説明する。
【0008】このバンドパスフィルタは、図2に示すよ
うに第1及び第2の誘電体共振器1、2と、コンデンサ
のための導体層及びグランド導体層等を有する誘電体基
板3との組み合せによって構成されている。第1及び第
2の誘電体共振器1、2は、比誘電率が88の柱状又は
円筒状磁器から成る第1及び第2の誘電体4a、4b
と、第1及び第2の共振孔5、6内に設けられた第1及
び第2の内導体7、8と、誘電体4a、4bの外周面
9、10に設けられた外導体11、12とから成る。な
お、第1及び第2の内導体7、8に連続的に第1及び第
2の接続導体13、14が設けられている。これ等の第
1及び第2の接続導体13、14は誘電体4a、4bの
一方の端面を通って外周面9まて延在している。また、
第1及び第2の誘電体3、4の他方の端面上には第1及
び第2の内導体7、8を第1及び第2の外導体11、1
2に接続するための第1及び第2の短絡導体15、16
が設けられている。第1及び第2の誘電体共振器1、2
は長さを除いては同一に構成されている。第1及び第2
の誘電体4a、4bの外導体11、12が設けられてい
る共振器部分の長さL1 、L2 はL1 >L2 を満足する
ように設定されている。なお、内導体7、8と、外導体
11、12と、接続導体13、14と、短絡導体15、
16は夫々銀ペーストを塗布して焼付けた導電体膜から
成る。
【0009】バンドパスフィルタを得るために同軸型T
EMモード誘電体共振器1、2には、図6のように入力
手段としての入力結合コンデンサCa と出力手段として
の出力結合コンデンサCb と相互結合コンデンサCc と
第1及び第2の共振用コンデンサC1 、C2 とが接続さ
れる。入力手段としての入力結合コンデンサCa は信号
入力端子T1 と第1の共振器1の一端との間に接続さ
れ、出力手段としての出力結合コンデンサCb は第2の
共振器2の一端と出力端子T2 との間に接続され、相互
結合コンデンサCc は第1及び第2の共振器1、2の一
端の相互間に接続され、第1及び第2の共振用コンデン
サC1 、C2 は第1及び第2の共振器1、2の一端とグ
ランドとの間に接続されている。第1及び第2の共振器
1、2の他端即ち外導体11、12はグランドに接続さ
れている。なお、第2の共振用コンデンサC2 の静電容
量は第1の共振用コンデンサC1 のそれよりも大きく設
定されている。
【0010】誘電体基板3は表面(一方の主面)17と
裏面(他方の主面)18とを有する磁器基板である。こ
の誘電体基板3の表面17には第1、第2及び第3の導
体層19、20、21が設けられ、この裏面18には第
4、第5及び第6の導体層22、23、24が設けられ
ている。第1の導体層19はこの左側部分から成る入力
結合コンデンサCa の一方の電極のための第1の部分1
9aと、この右側部分から成る相互結合コンデンサCc
の一方の電極及び第1の共振用コンデンサC1の一方の
電極として働く第2の部分19bとを有する。第2の導
体層20はこの右半分から成る出力結合コンデンサCb
の一方の電極のための第1の部分20aとこの左半分か
ら成る相互結合コンデンサCc の他方の電極及び第2の
共振用コンデンサC2 の一方の電極として働く第2の部
分20bとを有する。第3の導体層21は第1及び第2
の共振器1、2の外導体11、12を接続することがで
きるように大面積に形成されている。誘電体基板3の裏
面18における第4の導体層22は入力結合コンデンサ
Ca の他方の電極としての第1の部分22aと入力端子
T1 としての第2の部分22bとを有する。この第4の
導体層22の第1の部分22aは表面側の第1の導体層
19の第1の部分19aに対向配置されており、入力結
合コンデンサCa を構成する。第5の導体層23はこの
左側部分から成る出力結合コンデンサCb の他方の電極
としての第1の部分23aと出力端子T2 としての第2
の部分23bとを有する。この第5の導体層23の第1
の部分23aは表面側の第2の導体層20の第1の部分
20aに対向するように配置されており、出力結合コン
デンサCb を構成する。グランド導体層としての裏面側
の第6の導体層24は第1及び第2の共振用コンデンサ
C1 、C2 を得るために表面側の第1及び第2の導体層
19、20の第2の部分19b、20bに対向するよう
に配置されたコンデンサ電極部分24aを有する。この
コンデンサ電極部分24aに対向する第1の導体層19
の第2の部分19bの面積はコンデンサ電極部分24b
に対向する第2の導体層20の第2の部分20bの面積
よりも小さい。従って、第1の共振用コンデンサC1 の
容量は第2の共振用コンデンサC2のそれよりも小さ
い。なお、表面側の第3の導体層21と裏面側の第6の
導体層24とは、基板3の側面の溝25の導体26によ
って電気的に接続されている。
【0011】第1及び第2の共振器1、2は、図2及び
図5に示すように基板3上に配置されている。即ち、第
1及び第2の外導体11、12は半田27、28によっ
て第3の導体層21に固着され、且つ第1及び第2の接
続導体13、14が半田29、30によって第1及び第
2の導体層19、20に固着されている。第1及び第2
の接続導体13、14は第1及び第2の内導体7、8か
ら第1及び第2の誘電体4a、4bの外周面に延在して
いるので、特別な端子部材を使用することなしに第1及
び第2の内導体7、8の入力及び出力結合コンデンサC
a 、Cb に対する接続を容易に達成することができる。
【0012】図2及び図6の構成のフィルタにおいて、
各結合コンデンサCa 、Cb 、Ccの容量値と第1の共
振器1の長さ及び外導体11の長さL1 を固定し、第1
及び第2の共振用コンデンサC1 、C2 の容量を導体層
19、20の部分19b、20bの面積を変えることに
よって変化させ、且つ基本波の共振特性が同じになるよ
うに第2の共振器2の共振器部分の長さL2 を調整した
ときのスプリアス共振(3次高調波)の変化を調べた。
図7、図8及び図9における実線で示す特性線はC1 =
0の場合を示し、点線で示す特性線はC1 =1pFの場合
を示し、鎖線で示す特性線はC1 =2pFの場合を示す。
図7はC2 の変化による基本波の共振周波数の変化を補
正するために必要な第2の共振器2の長さ即ち外導体1
2の長さL2 の変化を示す。この関係から明らかなよう
にC2 を増大させた場合にはL2を減少させることがで
きる。この結果、第2の共振器2の小型化及び低コスト
化が可能になる。
【0013】図8は第2の共振用コンデンサC2 の容量
を変化させた場合のスプリアス共振の周波数fs の変化
を示す。なお、このスプリアス共振の周波数fs は基本
波の共振周波数f0 よりも高域側で生じる最も高いレベ
ルのスプリアス共振の周波数であり、基本波の3次高調
波にほぼ対応する。図8から明らかなようにスプリアス
共振周波数fs は第2の共振用コンデンサC2 の容量の
増大に応じて高くなり、基本波の3倍の周波数よりも高
域側にシフトする。
【0014】図9は第2の共振用コンデンサC2 ま容量
変化によるスプリアス共振周波数fs における損失の変
化を示す。この結果から明らかなようにC2 が大きくな
るに従ってfs における損失が大きくなり、スプリアス
共振が抑制される。
【0015】図10は図6においてC1 及びC2 の両方
を1pFに設定し、またL1 とL2 の両方を10mmにした
場合のフィルタ特性を示す。この場合には、C1 及びC
2 がゼロの場合よりもL2 を小さくすることができる効
果が得られるが、スプリアス共振を抑制する効果は得ら
れない。
【0016】図11はC1 を1pF、C2 を2pF、L1 を
10mm、L2 を9.3mmにした場合のフィルタの特性を
示す。図11の特性は図10の特性に比べてスプリアス
共振の周波数fs が少し高域にシフトし、且つこの損失
が少し大きくなっている。即ち、スプリアス共振の抑制
効果が僅かに生じている。
【0017】図12はC1 を1pF、C2 を4pF、L1 を
10mm、L2 を8.1mmにした場合のフィルタ特性を示
す。また、図13はC1 を1pF、C2 を8pF、L1 を1
0mm、L2 を6.5mmにした場合のフィルタ特性を示
す。
【0018】
【第2の実施例】次に、図14及び図15を参照して第
2の実施例のフィルタを説明する。但し、図14及び図
15、更に後述する図16〜図22において図2〜図6
と共通する部分又は相互に共通する部分には同一の符号
を付してその説明を省略する。図14及び図15におけ
る第1及び第2の共振器1、2及びこれを使用したフィ
ルタ回路は図2〜図6と同一である。第2の実施例は各
コンデンサCa 、Cb、Cc 、C1 、C2 を3枚の基板
3a、3b、3cの積層基板3で構成した点において第
1の実施例と相違する。図14では基板3a、3b、3
cが分離して示されているが、実際にはセラミック生シ
ート(グリーンシート)に導体層を形成したものを積層
して焼成して1枚の基板3を完成させ、この上に第1及
び第2の共振器1、2を配置する。第1の基板3aの第
3の導体層21には第1及び第2の外導体11、12が
半田27、28で固着される。第1及び第2の共振器
1、2の第1及び第2の接続導体13、14は第7及び
第8の導体層31、32に半田29、30で固着され
る。第3の導体層21は第1の基板3aの貫通孔33と
第2の基板3bの貫通孔34と第3の基板3cの貫通孔
35に設けられる導体によって裏面の第6の導体層24
に接続される。第7及び第8の導体層31、32は貫通
孔36、37の導体によって第2の基板3bの第1及び
第2の導体層19、20に接続される。第2の基板3b
の第1の導体層19の第2の部分19bは第1の基板3
aの第3の導体層21の部分21aに対向して第1の共
振用コンデンサC1 を構成する。第3の基板3cの導体
層22a、23aは第2の基板3bの導体層19a、2
0aに対向して入力結合及び出力結合コンデンサCa 、
Cbを構成する。第3の基板3cの導体層20bは第2
の基板3bの導体層19bに対向して相互結合用コンデ
ンサCc を構成すると共に第3の基板3cの裏面のグラ
ンド導体層24aに対向して第2の共振用コンデンサC
2 を構成する。なお、第3の基板3cの導体20bは第
2の基板3bの貫通孔36の導体によって導体層20a
に接続される。第3の基板3cの裏面の端子用導体層2
2b、23bは貫通孔37、38の導体によって導体層
22a、23aに接続されている。図14及び図15の
ように構成しても、電気回路は図6と同一であるので、
同一の作用効果が得られる。
【0019】
【第3の実施例】図16はストリップ型共振器を使用し
たフィルタを示す。図6では第1及び第2の共振器1、
2が第1及び第2のストリップ導体7a、8aに基づい
て形成されている。ストリップ導体7a、8aの長さL
1 、L2 は基本波の波長の1/4 又はこれに近い値を有す
る。第1及び第2のストリップ導体7a、8aの一端は
コンデンサを構成するための導体層22、23に夫々接
続されている。第1のストリップ導体7aの他端は基板
3の側面の接続導体26によって基板3の裏面のグラン
ド導体層24に接続されている。第2のストリップ導体
8aの他端は貫通孔40の導体を介して基板3の裏面の
グランド導体層24に接続されている。基板3の裏面の
導体層のパターンは図4と同一である。従って、図6の
各コンデンサCa 、Cb 、Cc 、C1 、C2 は第1の実
施例と同様に得られる。この第3の実施例でもL1 >L
2 及びC1 <C2 に設定されている。図16のフィルタ
は共振器1、2をストリップ型にした点を除いては第1
の実施例と同一であるので、等価回路は図6と同一にな
り、同一の作用効果が得られる。
【0020】
【第4の実施例】図17〜図19の第4の実施例では、
第1の実施例の第1及び第2の誘電体共振器1、2の代
りに誘電体フィルタ50が使用されている。誘電体フィ
ルタ50は直方体状の誘電体ブロック51を有する。こ
の誘電体ブロック51の一方の端面52から他方の端面
53に至るように第1及び第2の共振孔54、55及び
結合孔56が形成されている。第1及び第2の共振孔5
4、55には第1及び第2の内導体57、58が設けら
れ、誘電体ブロック51の外周面には外導体59が設け
られ、下側端面53には短絡導体60が設けられてい
る。この誘電体フィルタ50の外導体59は誘電体基板
3の第3の導体層21に半田で固着されている。また、
内導体57、58は端子13a、14aによって第1及
び第2の導体層19、20に接続されている。誘電体基
板3における各導体層19、20、21、22、23、
24は第1の実施例と実質的に同一パターンに形成され
ている。第1及び第2の共振孔54、55に基づいて図
2の第1及び第2の共振器1と同様に同軸型TEMモー
ド共振器が構成される。この実施例では第2の共振孔5
5の長さL2 が第1の共振孔54の長さL1 よりも小さ
く設定されている。図19の等価回路は図6と同一であ
るので、第4の実施例によっても第1の実施例と同一の
作用効果が得られる。なお、結合孔56を省くことも可
能である。
【0021】
【第5の実施例】図20に示す第5の実施例の誘電体フ
ィルタは、第4の実施例のフィルタの一部を変形したも
りであり、第1及び第2の共振孔54、55の相互間の
容量結合が実質的に生じないように導体層19、20の
パタ−ンが決定されている。但し、導体層19、20と
グランド導体24aとの間には共振用コンデンサC1 、
C2 が得られるように構成されている。この様に構成し
ても第1〜第4の実施例と同様な作用効果を得ることが
できる。
【0022】
【第6の実施例】図21及び図22は第6の実施例のバ
ンドパスフィルタを示す。この実施例のフィルタは図2
〜図6のフィルタに対して第3の誘電体共振器103と
第3の共振用コンデンサC3 と出力結合コンデンサCd
を付加したものである。第3の誘電体共振器103の長
さは第1の誘電体共振器1と同一のL1 であり、第2の
誘電体共振器2の長さL2 よりも長い。長さ以外におい
ては第1、第2及び第3の誘電体共振器1、2、103
は同一で構成である。第3の共振用コンデンサC3は図
22に示す導体層100の左端部分101と裏面側のグ
ランド導体24aとの間に形成され、出力結合コンデン
サCd は導体層100と裏面側の導体層23との間に形
成されている。第2及び第3の誘電体共振器2、103
の相互結合容量Cd は導体層20と100の間に形成さ
れている。第6の実施例によっても第1〜第5の実施例
と同様な作用効果を得ることができる。
【0023】
【変形例】本発明は上述の実施例に限定されるものでな
く、例えば次の変形が可能なものである。 (1) 図16のストリップライン型フィルタにおいて
も、各コンデンサCa、Cb 、Cc 、C1 、C2 を図1
4及び図15に示すように積層構造にすることができ
る。また、誘電体基板3の上に誘電体カバーシートを配
置し、この上にグランド導体層を設けることができる。
(2) 各コンデンサCa 、Cb 、Cc 、Cd 、C1 、
C2 、C3 を個別部品にすることができる。 (3) 誘電体共振器1、2、103と同様のものを更
に追加して並置して4段以上のフィルタを構成するこ
と、またストリップ導体7a、8aと同様なものを更に
並置して図21と同一の3団のフィルタにすること、更
に4段以上のフィルタを構成することができる。また、
図17〜図19の誘電体ブロック51に3個以上の共振
孔を設け、3段以上のフィルタにすることができる。 (4) 第1及び第2の実施例で短絡導体層15、16
を省いて1/2 波長型の共振器1、2を構成すること、第
4の実施例で短絡導体層60を省いて1/2 波長型共振器
にすること、図16でストリップ導体7a、8aの他端
を開放して1/2波長型にすること、図17〜図22にお
いて共振孔の他端を開放して1/2波形長にすることが
できる。 (5) 単一の共振器でフィルタを構成することができ
る。 (6) 図2、図14、図16、図22において誘電体
共振器1、2又はストリップ導体7a、8aの向きを互
いに逆にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のバンドパスフィルタを示す等価回路図で
ある。
【図2】第1の実施例のフィルタを示す斜視図である。
【図3】図2の導体層を有する誘電体基板の平面図であ
る。
【図4】図2の誘電体基板の底面図である。
【図5】図2の誘電体共振器を横断してフィルタを示す
図である。
【図6】図2のフィルタの等価回路図である。
【図7】図6の第2の共振用コンデンサの容量変化と第
2の誘電体共振器の長さの関係を示す図である。
【図8】第2の共振用コンデンサの容量変化とスプリア
ス共振周波数との関係を示す図である。
【図9】第2の共振用コンデンサの容量変化とスプリア
ス共振における損失を示す図である。
【図10】図6のC1 及びC2 を1pFにした時の周波数
fと利得との関係を示すフィルタ特性図である。
【図11】図6のC1 を1pF、C2 を2pFにした時のフ
ィルタ特性を示す図である。
【図12】図6のC1 を1pF、C2 を4pFにした時のフ
ィルタ特性を示す図である。
【図13】図6のC1 を1pF、C2 を8pFにした時のフ
ィルタ特性を示す図である。
【図14】第2の実施例のフィルタの分解斜視図であ
る。
【図15】図14のフィルタの正面図である。
【図16】第3の実施例のフィルタを示す斜視図であ
る。
【図17】第4の実施例の誘電体フィルタを示す斜視図
である。
【図18】図17の誘電体フィルタの断面図である。
【図19】第4の実施例のフィルタを示す平面図であ
る。
【図20】第5の実施例のフィルタを示す平面図であ
る。
【図21】第6の実施例のフィルタの等価回路図であ
る。
【図22】図21のフィルタを示す平面図である。
【符号の説明】
1、2 誘電体共振器 3 誘電体基板 C1 、C2 共振用コンデンサ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の端面から他方の端面に至る共振孔
    を有する柱状の誘電体と前記共振孔に設けられた内導体
    と前記誘電体の外周面に設けられた外導体とを有してい
    る誘電体共振器と、 前記内導体に結合された入力手段及び出力手段と、 前記内導体とグランドとの間に設けられたコンデンサと
    を備えた高周波フィルタ。
  2. 【請求項2】 共振孔を有する柱状誘電体と前記共振孔
    に設けられた内導体と前記誘電体の外周面に設けられた
    外導体とを夫々有している第1及び第2の誘電体共振器
    と、 前記第1の誘電体共振器の前記内導体に結合された入力
    手段と、 前記第2の誘電体共振器の前記内導体に結合された出力
    手段と、 前記第1及び第2の誘電体共振器の前記内導体の相互間
    に設けられた相互結合コンデンサと、 前記第1及び第2の誘電体共振器の前記内導体とグラン
    ドとの間に夫々設けられた第1及び第2の共振用コンデ
    ンサとを備えた高周波フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記第2の共振用コンデンサの容量が前
    記第1の共振用コンデンサの容量よりも大きく、且つ前
    記第2の誘電体共振器の前記誘電体の共振器構成部分の
    長さL2 が前記第1の誘電体共振器の前記誘電体の共振
    器構成部分の長さL1 よりも小さいことを特徴とする請
    求項2記載の高周波フィルタ。
  4. 【請求項4】 誘電体基板と、この誘電体基板の一方の
    主面に形成されたストリップ導体と、 前記ストリップ導体に対向するように前記誘電体基板の
    他方の主面に形成されたグランド導体と、 前記ストリップ導体の一端に結合された入力手段及び出
    力手段と、 前記ストリップ導体の一端とグランドとの間に設けられ
    た共振用コンデンサとを備えた高周波フィルタ。
  5. 【請求項5】 誘電体基板と、 前記誘電体基板の一方の主面に互いに平行に配設された
    第1及び第2のストリップ導体と、 前記第1及び第2のストリップ導体に対向するように前
    記誘電体基板の他方の主面に設けられたグランド導体
    と、 前記第1のストリップ導体の一端に結合された入力手段
    と、 前記第2のストリップ導体の一端に結合された出力手段
    と、 前記第1及び第2のストリップ導体の一端の相互間に設
    けられた相互結合用コンデンサと、 前記第1及び第2のストリップ導体の一端とグランドと
    の間に夫々設けられた第1及び第2の共振用コンデンサ
    とを備えた高周波フィルタ。
  6. 【請求項6】 前記第2の共振用コンデンサの容量が前
    記第1の共振用コンデンサの容量よりも大きく、且つ前
    記第2のストリップ導体の長さが前記第1のストリップ
    導体の長さよりも小さいことを特徴とする請求項5記載
    の高周波フィルタ。
  7. 【請求項7】 一方の端面から他方の端面に至る第1及
    び第2の共振孔を有する誘電体ブロックと、 前記第1及び第2の共振孔内に設けられた第1及び第2
    の内導体と、 前記誘電体ブロックの外周面に設けられた外導体と、 前記第1の内導体に結合された入力手段と、 前記第2の内導体に結合された出力手段と、 前記第1及び第2の内導体の一端とグランドとの間に設
    けられた第1及び第2の共振用コンデンサとを備えた高
    周波フィルタ。
  8. 【請求項8】 前記第2の共振用コンデンサの容量が前
    記第1の共振用コンデンサの容量よりも大きく、且つ前
    記第2の共振孔の長さが前記第1の共振孔の長さよりも
    短いことを特徴とする請求項7記載の高周波フィルタ。
  9. 【請求項9】 複数の誘電体又はストリップライン共振
    器と、 前記複数の共振器の一端の相互間に設けられた相互結合
    コンデンサと、 前記複数の共振器の一端とグランドとの間に夫々設けら
    れた複数の共振用コンデンサと、 前記複数の共振器の内の入力段の共振器の一端に結合さ
    れた入力手段と、 前記複数の共振器の内の出力段の共振器の一端に結合さ
    れた出力手段と、 を備えた高周波フィルタ。
  10. 【請求項10】 一方の端面から他方の端面に至る複数
    の共振孔を有する誘電体ブロックと、 前記複数の共振孔に夫々設けられた内導体と、 前記誘電体ブロックの外周面に設けられた外導体と、 前記複数の共振孔の内導体の一端とグランドとの間に夫
    々設けられた共振用コンデンサと、 前記複数の共振孔の内の入力段の共振孔の前記内導体の
    一端に結合された入力手段と、 前記複数の共振孔の内の出力段の共振孔の前記内導体の
    一端に結合された出力手段とを備えた高周波フィルタ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5696473A (en) * 1994-02-22 1997-12-09 Murata Manufacturing Co., Ltd. Dielectric filter having a non-right angle stepped end surface
KR100354964B1 (ko) * 1999-12-23 2002-10-05 삼성전기주식회사 유전체 공진기를 이용한 고주파 수신장치 및 그 방법

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