JP4362450B2 - 抗ウィルス性ヌクレオシド誘導体 - Google Patents

抗ウィルス性ヌクレオシド誘導体 Download PDF

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Description

本発明は、抗ウィルス療法の分野に、特にC型肝炎ウィルス(HCV)媒介疾患を処置するためのヌクレオシド誘導体に関するものである。本発明は、新規な化合物、これらの化合物を含む医薬組成物、単剤療法または併用療法で上記化合物を利用するHCV媒介疾患の治療または予防の方法を提供する。
本発明は、HCVレプリコンRNA複製のインヒビターとしてのヌクレオシド誘導体に関する。特に本発明は、ピリミジンヌクレオシド化合物のサブゲノムHCV RNA複製のインヒビターとしての使用およびそのような化合物を含有する医薬組成物に関する。
C型肝炎ウィルスは、世界中で慢性肝疾患の主要な原因である。HCVに感染した患者は、肝硬変およびそれに続く肝細胞癌を発現するリスクに瀕しており、それゆえHCVは肝臓移植の主な適応症である。HCV感染の処置には、現在、承認された療法が2つしかない(R.G.Gish, Sem.Liver.Dis., 1999 19: 5)。これらはインターフェロン−α単剤療法および、更に最近では、ヌクレオシド類似物、リバビリン(Virazole)とインターフェロン−αとの併用療法である。
ウィルス感染の処置に承認された薬剤の多くは、ヌクレオシドまたはヌクレオシド類似物質であり、これらのヌクレオシド類似物質剤のほとんどはインビボで、対応するトリホスフェートに変換される。トリホスフェートは、ウィルスポリメラーゼ酵素を阻害し、ウィルス複製を停止させる。このトリホスフェートへの変換は一般に細胞キナーゼによって仲介され、したがってHCV複製のインヒビターとしてのヌクレオシドの直接評価は、細胞ベースアッセイを使用してのみ好都合に行われる。HCVでは、感染の真の細胞ベースでのウィルス複製アッセイおよび動物モデルの有効性が、欠如している。
C型肝炎ウィルスは、Flaviridae科に属する。それはRNAウィルス、巨大ポリタンパク質をコード化するRNAゲノムであり、子孫RNAを合成するために必要な複製機構を処理後に生成する。HCV RNAゲノムによってコード化される非構造タンパク質の大半がRNA複製に関与していると考えられる。
Lohmannら[V'Lohmannら、Science, 1999, 285: 110-113]は、サブゲノムHCV RNA分子が導入され、高い効率で複製されることが示された、ヒト肝臓癌(Huh7)細胞系の構築について述べている。これらの細胞系におけるRNA複製の機構は、感染肝細胞における完全長HCV RNAゲノムの複製と同一であると考えられる。これらの細胞系の単離に使用されたサブゲノムHCV cDNAクローンは、HCV複製のヌクレオシド類似物質のインヒビターを同定するための、細胞ベースアッセイの開発の基礎を形成した。
2002年6月11日に出願された、「HCV RNA複製のインヒビターとしての4’−置換ヌクレオシド誘導体(4'-substituted Nucleoside Derivatives as Inhibitors of HCV RNA Replication)」という題の米国特許出願第10/167,106号は、本発明に関連する化合物を開示している。
ヌクレオシド誘導体は、高レベルの生物活性を頻繁に示す。しかしながら、その実際の有用性は、次善の物理特性および乏しい薬物動態学によって制限されることが多い。本発明は、改善された物理化学的および薬物動態学的特性を備えた4’−置換ヌクレオシドの化学誘導体に関する。これらの誘導体は、腸粘膜に更に効率的に浸透するとすぐに、細胞質、血液および血清中に存在する各種の酵素が誘導体を非誘導体化ヌクレオシドに変換する。これらの「プロヌクレオシド」は、親ヌクレオチドの活性、生物学的利用能または安定性などの特性を改良できる。HCVに感染した哺乳類への、式Iの化合物の投与は、肝臓癌細胞系におけるサブゲノムHCV複製を阻害する。
Figure 0004362450
式中:
1およびR2は、水素、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5、C(=O)NHR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より独立して選択され;
3およびR4は、水素、COR5、CO25およびCOCH(R6)NHR7から成る群より他から独立して選択されるか、またはR3およびR4は一緒になって、CH2、C(CH32およびCHPhから成る群より選択され;
5は、C1-18非分岐または分岐アルキル、C1-18非分岐または分岐アルケニル、C1-18非分岐または分岐アルキニル、C1-18低級ハロアルキル、C3-8シクロアルキル、アルキル置換C3-8シクロアルキル、場合によりハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級チオアルキル、低級アルキルスルフィニル、低級アルキルスルホニル、ニトロおよびシアノから成る群より選択された1〜3個の置換基によって独立して置換されたフェニル、場合によりフェニル環が上述のように置換されたCH2Phならびに場合によりフェニル環が上述のように置換されたCH2OPhから成る群より独立して選択され;
6は、天然型アミノ酸の側鎖およびC1-5非分岐または分岐アルキルから成る群より選択され;
7は、水素、R5OCOから成る群より選択され;
その水和物、溶媒和物、包接体および酸付加塩;
ただしR1、R2、R3またはR4の少なくとも1つが水素以外である。
本発明は、単独で、または免疫系モジュレーター、抗ウィルス剤、または抗炎症剤と併用して、C型肝炎ウィルスに媒介される疾患を処置するために有用な薬剤として、式Iの化合物を提供する。
本発明は、式Iの化合物を投与することによって、C型肝炎ウィルスに媒介される疾患を処置する方法も提供する。化合物は、単独で、または免疫系モジュレーター、抗ウィルス剤、または抗炎症剤と併用して投与できる。本発明は更に、式Iの化合物の治療的有効量を投与することによってC型肝炎ウィルスに媒介される疾患を処置する、処置のための組成物を含む。
本発明の化合物は、親ヌクレオシドのプロドラッグまたは生体前駆物質であり、R1、R2、R3およびR4が、水素である、式Iの化合物にインビボで変換される。プロドラッグは、アシル誘導体、アミノ酸エステル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、チオアルキルカルボニル、およびアリールチオカルボニルヌクレオシドまたは医薬的に許容されるその塩を含む。
本発明の1つの実施態様は、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義した群より独立して選択されるが、ただしR1、R2、R3またはR4の少なくとも1つが水素以外である、式Iのヌクレオシド誘導体である。
本発明の別の実施態様において、R1、R2、R3およびR4が、それぞれ独立してCOR5、C(=O)OR5またはC(=O)SR5であり、各R5が、C1-18非分岐または分岐低級アルキル、フェニルおよびCHOPhから成る群より独立して選択される、式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施態様において、R1、R2、R3およびR4が、COR5であり、各R5が、C1-18非分岐または分岐低級アルキル、フェニルおよびCH2OPhから成る群より独立して選択される、式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施態様において、R1が、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5またはCOCH(R6)NHR7であり;R2、R3、およびR4が、水素であり;R5またはR6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施態様において、R1が、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5またはCOCH(R6)NHR7であり;R2、R3およびR4が、水素であり;R5が、C1-18非分岐または分岐低級アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニルおよびCH2OPhから成る群より選択され、またはR6が、C1-5非分岐または分岐アルキルおよび天然型アミノ酸の側鎖から成る群より選択され、R7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施態様において、R2が、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より選択され;R1、R3およびR4が、水素であり;R5またはR6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施態様において、R2が、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より選択され;R1、R3およびR4が、水素であり;R5が、C1-18非分岐または分岐アルキル、C3-8シクロアルキルおよびフェニルから成る群より選択され、またはR6が、C1-5非分岐もしくは分岐アルキルまたは天然型アミノ酸の側鎖であり、R7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施態様において、R2が、COCH(R6)NH2であり;R1、R3、R4およびR7が、水素であり;R6が、C1-5非分岐または分岐アルキルまたはCH2Phから成る群より選択される、式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施態様において、R1およびR2が、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より独立して選択され;R3およびR4が、水素であり;R5および/またはR6およびR7が、先に定義された群より独立して選択される、式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施態様において、R1が、水素であり;R2、R3およびR4が、COR5、C(=O)OR5またはC(=O)SR5から成る群より選択され;R5が、先に定義された群より独立して選択される、式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施態様において、R1が、水素であり;R2が、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5またはCOCH(R6)NHR7であり;R3およびR4が一緒になって、CH2、C(CH32およびCHPhから成る群より選択され;R5またはR6およびR7が、先に定義した群より独立して選択される、式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施態様において、R1およびR2が、水素であり;R3およびR4が、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より独立して選択され;R5またはR6およびR7が、先に定義した群より独立して選択される、式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施態様において、R1およびR2が、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より選択され;R3およびR4が一緒になって、CH2、C(CH32およびCHPhから成る群より選択され;R7が、水素またはC(=O)OR5であり;そしてR5および/またはR6が、先に定義された群より独立して選択される、式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施態様において、R1およびR2が、水素、COR5、C(=O)OR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より選択され;R3およびR4が、他方から独立して、水素、COR5、CO25およびCOCH(R6)NHR7から成る群より選択されるか、またはR3およびR4が一緒になって、CH2、C(CH32およびCHPhから成る群より選択され;R5が、C1-6非分岐または分岐アルキル、C1-6非分岐または分岐アルケニル、C1-6非分岐または分岐アルキニル、C1-6低級ハロアルキル、C3-8シクロアルキル、アルキル置換C3-8シクロアルキル、場合によりハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級チオアルキル、低級アルキルスルフィニル、低級アルキルスルホニル、ニトロ、およびシアノから成る群より選択された1〜3個の置換基によって独立して置換されたフェニル、場合によりフェニル環が上述のように置換されたCH2Ph、ならびに場合によりフェニル環が上述のように置換されたCH2OPhから成る群より独立して選択され;R6およびR7が、先に定義されたとおりであるが、ただしR1、R2、R3またはR4の少なくとも1つが水素以外である、式Iの化合物が提供される。
本発明によれば、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iのヌクレオシド誘導体は、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R1、R2、R3、またはR4が、それぞれ独立して、COR5、C(=O)OR5、およびC(=O)SR5から成る群より選択され、R5が、先に定義された群より独立して選択される、式Iの化合物は、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R1、R2、R3またはR4が、それぞれCOR5であり、各R5が、C1-18非分岐または分岐アルキル、フェニルおよびCH2OPhから成る群より独立して選択される、式Iの化合物は、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R1が、COR5、CO25、C(=O)SR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より選択され;R2、R3およびR4が、それぞれ水素であり;R5またはR6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物は、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R1が、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より選択され;R2、R3およびR4が、それぞれ水素であり;R5が、C1-18非分岐または分岐低級アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニルおよびCH2OPhから成る群より選択され、またはR6が、C1-5非分岐または分岐アルキルおよび天然型アミノ酸の側鎖から成る群より選択され、R7が、水素である、式Iの化合物は、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R2が、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より選択され;R1、R3およびR4が、水素であり;そしてR5またはR6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物は、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R2が、COR5、CO25およびCOCH(R6)NHR7から成る群より選択され;R1、R3およびR4が、水素であり;R5が、C1-18非分岐または分岐アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニルおよびCH2OPhから成る群より選択され、またはR6が、C1-5非分岐もしくは分岐アルキルまたは天然型アミノ酸の側鎖であり、そしてR7が、水素である、式Iの化合物は、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R2が、COCH(R6)NHR7であり;R1、R3およびR4が、水素であり;R6が、C1-5非分岐または分岐アルキルおよびCH2Phから成る群より選択され;そしてR7が、水素である、式Iの化合物は、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R3およびR4が、水素であり;R1、R2、R5、R6およびR7が、先に定義した群より独立して選択される、式Iの化合物は、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R1が、水素であり;R2、R3およびR4が、COR5、C(=O)OR5およびC(=O)SR5から成る群より独立して選択され、そして各R5が、先に定義された群より独立して選択される、式Iの化合物は、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R1が、水素であり;R3およびR4が一緒になって、CH2、C(CH32およびCHPhから成る群より選択され;R2、R5またはR6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物は、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R1およびR2が、水素であり;R3、R4、R5および/またはR6およびR7が、先に定義された群より独立して選択される、式Iの化合物は、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R3およびR4が一緒になって、CH2、C(CH32およびCHPhから成る群より選択され;R1、R2、R5、および/またはR6およびR7が、先に定義された群より独立して選択される、式Iの化合物は、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R1〜R7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物は、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物は、少なくとも1つの免疫系モジュレーターおよび/またはHCVの複製を阻害する抗ウィルス剤と併用されて、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物は、少なくとも1つの免疫系モジュレーターと併用されて、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物は、インターフェロン、インターロイキン、腫瘍壊死因子、コロニー刺激因子または抗炎症剤と併用されて、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物は、インターフェロンと併用されて、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物は、インターフェロン−αまたは化学的に誘導されたインターフェロンと併用されて、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物は、少なくとも1つの他の抗ウィルス剤と併用されて、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明によれば、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物は、少なくとも1つのHCVプロテアーゼインヒビター、HCVポリメラーゼインヒビター、HCVヘリカーゼインヒビター、HCVプリマーゼインヒビター、HCVインテグラーゼインヒビターまたはHCV融合インヒビター(fusion inhibitor)と併用されて、HCVによって媒介される疾患の制御において有用な薬剤である。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iのヌクレオシド誘導体の治療的有効量を投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R1、R2、R3またはR4がそれぞれ、COR5、C(=O)OR5およびC(=O)SR5から成る群より独立して選択され、R5が、先に定義された群より独立して選択される、式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R1、R2、R3またはR4が、それぞれCOR5であり、各R5が、C1-18非分岐または分岐アルキル、フェニルおよびCH2OPhから成る群より独立して選択される、式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R1が、COR5、CO25、C(=O)SR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より選択され;R2、R3およびR4が、それぞれ水素であり;R5またはR6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R1が、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より選択され;R2、R3およびR4が、それぞれ水素であり;R5が、C1-18非分岐または分岐低級アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニルおよびCH2OPhから成る群より選択され、またはR6が、C1-5非分岐または分岐アルキルおよび天然型アミノ酸の側鎖から成る群より選択され、そしてR7が、水素である、式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R2が、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より選択され;R1、R3およびR4が、水素であり;R5またはR6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R2が、COR5、CO25、C(=O)SR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より選択され;R1、R3およびR4が、水素であり;R5が、C1-18非分岐または分岐アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニルおよびCH2OPhから成る群より選択され、またはR6が、C1-5非分岐もしくは分岐アルキルまたは天然型アミノ酸であり、そしてR7が、水素である、式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R2が、COCH(R6)NHR7であり;R1、R3およびR4が、水素であり;R6が、C1-5非分岐または分岐アルキルおよびCH2Phから成る群より選択され;そしてR7が、水素である、式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R3およびR4が、水素であり;R1、R2、R5、R6およびR7が、先に定義した群より独立して選択される、式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R1が、水素であり;R2、R3およびR4が、COR5、C(=O)OR5およびC(=O)SR5から成る群より独立して選択され、そして各R5が、先に定義された群より独立して選択される、式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R1が、水素であり;R3およびR4が一緒になって、CH2、C(CH32およびCHPhから成る群より選択され;R2、R5またはR6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R1およびR2が、水素であり;R3、R4、R5および/またはR6およびR7が、先に定義された群より独立して選択される、式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R3およびR4が一緒になって、CH2、C(CH32およびCHPhから成る群より選択され;R1、R2、R5および/またはR6およびR7が、先に定義された群より独立して選択される、式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物の治療的有効量を、1日当たり1〜100mg/kg体重の用量で投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要があるヒトに、R1〜R7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物の治療的有効量を、少なくとも1つの免疫系モジュレーターおよび/またはHCVの複製を阻害する抗ウィルス剤と併用して投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物の治療的有効量を、少なくとも1つの免疫系モジュレーターと併用して投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物の治療的有効量を、インターフェロン、インターロイキン、腫瘍壊死因子、コロニー刺激因子または抗炎症剤と併用して投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物の治療的有効量を、インターフェロンと併用して投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物の治療的有効量を、インターフェロン−αまたは化学的に誘導されたインターフェロンと併用して投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物の治療的有効量を、少なくとも1つの他の抗ウィルス剤と併用して投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、HCVに媒介される疾患を処置する方法であって、その必要がある哺乳類に、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりである、式Iの化合物の治療的有効量を、少なくとも1つのHCVプロテアーゼインヒビター、HCVポリメラーゼインヒビター、HCVヘリカーゼインヒビター、HCVプリマーゼインヒビター、HCVインテグラーゼインヒビターまたはHCV融合インヒビターと併用して投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が、先に定義したとおりであるが、ただしR1、R2、R3またはR4の少なくとも1つが水素以外である、式Iの化合物の治療的有効量を、1つ以上の医薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤と併用して含む、医薬組成物が提供される。
本発明の別の実施態様において、N−アシルシチジン化合物IVaをシチジン化合物IVbに変換するための、IVaからのN−アシル部分の選択的開裂による方法
Figure 0004362450
(式中、R2、R3、R4およびR5は、先に定義したとおりである)
であって、上記N−アシルピリミジンヌクレオシドの溶液を、プロトン性溶媒ROH(式中、Rは、水素またはC1-4アルキルである)中のZnBr2に接触させることを含む方法が提供される。
本発明の別の実施態様において、IVaをIVb(式中、R2、R3、R4およびR5は、先に定義したとおりである)に変換する方法であって、上記N−アシルピリミジンヌクレオシドの溶液を、メタノール中のZnBr2に、そして最適には非プロトン性有機溶媒に接触させることを含む方法が提供される。
「a(1つの)」または「an(1つの)」実在物という表現は、本明細書で使用するように、その実在物の1つ以上を指す。例えばa compound(化合物)は、1つ以上の化合物または少なくとも1つの化合物を指す。そのため「a」(または「an」)、「1つ以上の」、および「少なくとも1つの」という用語は本明細書では互換的に使用できる。
「先に定義したとおりである」という表現は、式Iの定義で与えられたように、各基についての第一の定義を指す。
「場合による」または「場合により」という用語は、本明細書で使用するように、述べられた現象または状況が発生することもしないこともあることと、その記述が、上記現象または状況が発生する例および発生しない例を含むことを意味する。例えば「場合により置換されたフェニル」は、フェニルが置換されていても、置換されていなくてもよく、記述が非置換フェニルおよび置換があるフェニルの両方を含むことを意味する。
本発明の化合物は、ヌクレオシドに結合したときにジアステレオマーを生成する、カルボン酸エステル、アミド、またはカーボネート部分の側鎖に位置する不斉中心を持つことがある。本発明の化合物の側鎖上にある立体異性体はすべて、混合物として、または純粋もしくは実質的に純粋な形のどちらでも考慮される。本発明による化合物の定義は、考えられるすべての立体異性体およびその混合物を含む。ラセミ形はもちろんのこと、単離された光学異性体も含む。ラセミ形は、物理的方法、例えば分画結晶化、ジアステレオマー誘導体の分離または結晶化、あるいはキラルカラムクロマトグラフィーによる分離などによって分離できる。光学異性体はそれぞれ、ラセミ化合物から従来方法、例えば光学活性酸による塩形成と、それに続く結晶化などによって得られる。
本発明の化合物の立体配置異性体はすべて、混合物で、または純粋もしくは実質的な純粋形のどちらでも考慮される。本発明の化合物の定義は、シクロアルキル環のシスおよびトランス異性体の両方を含む。
「アルキル」という用語は、本明細書で使用するように、1〜18個の炭素原子を含有する非分岐または分岐鎖炭化水素残基を示す。好ましいアルキル基は、1〜12個の炭素原子を含有する非分岐または分岐炭化水素残基である。「低級アルキル」という用語は、1〜6個の炭素原子を含有する非分岐または分岐鎖炭化水素残基を示す。代表的な低級アルキル基には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチルまたはペンチルを含む。
「ハロアルキル」という用語は、本明細書で使用するように、1、2、3個またはそれ以上の水素原子がハロゲンによって置換された、先に定義した非分岐または分岐鎖アルキル基を示す。例は、1−フルオロメチル、1−クロロメチル、1−ブロモメチル、1−ヨードメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、トリブロモメチル、トリヨードメチル、1−フルオロエチル、1−クロロエチル、1−ブロモエチル、1−ヨードエチル、2−フルオロエチル、2−クロロエチル、2−ブロモエチル、2−ヨードエチル、2,2−ジクロロエチル、3−ブロモプロピルまたは2,2,2−トリフルオロエチルである。
「シクロアルキル」という用語は、本明細書で使用するように、3〜8個の炭素原子を含有する飽和炭素環、すなわちシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチルを示す。
「アルケニル」という用語は、本明細書で使用するように、2〜18個の炭素原子、好ましくは2〜7個の、特に好ましくは2〜4個の炭素原子を有し、1または2つのオレフィン二重結合、好ましくは1つのオレフィン二重結合を有する、非置換[または置換]炭化水素鎖基を意味する。例はビニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)または2−ブテニル(クロチル)である。
「アルキニル」という用語は、本明細書で使用するように、2〜18個の炭素原子、好ましくは2〜7個の、特に好ましくは2〜4個の炭素原子を有し、1つまたは可能な場合には2つの三重結合[好ましくは1つの三重結合]を有する非置換炭化水素鎖ラジカルを意味する。例はエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニルまたは3−ブチニルである。
「アルコキシ」という用語は、本明細書で使用するように、非置換の、非分岐または分岐鎖アルキルオキシ基を示し、「アルキル」部は先に定義したとおり、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、t−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ(それらの異性体を含む)である。「低級アルコキシ」は、本明細書で使用するように、先に定義したような「低級アルキル」基を備えたアルコキシ基を意味する。
「アルキルチオ」または「チオアルキル」という用語は、本明細書で使用するように、非分岐または分岐鎖(アルキル)S−基を示し、式中、「アルキル」部は先に定義したとおりである。例は、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオまたはt−ブチルチオである。
「アルコキシアルキル」という用語は、本明細書で使用するように、先に定義したアルキル基に結合した、先に定義したアルコキシ基を示す。例は、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシメチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、プロピルオキシプロピル、メトキシブチル、エトキシブチル、プロピルオキシブチル、ブチルオキシブチル、t−ブチルオキシブチル、メトキシペンチル、エトキシペンチルおよびプロピルオキシペンチル(それらの異性体を含む)である。
「ヒドロキシアルキル」という用語は、本明細書で使用するように、1、2、3個またはそれ以上の水素原子がヒドロキシ基によって置換された、先に定義したような非分岐または分岐鎖アルキル基を示す。例は、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、ヒドロキシイソプロピル、ヒドロキシブチルなどである。
「アリール」という用語は、本明細書で使用するように、炭素および水素原子を含む、場合により置換された単環または多環芳香族基を示す。適切なアリール基の例は、これに限定されるわけではないが、フェニルおよびナフチル(例えば1−ナフチルまたは2−ナフチル)を含む。アリールに適切な置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールオキシ、シクロアルキル、アシル、アシルアミノ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシ、ニトロおよびシアノから成る群より選択される。
「アシル」(「アルキルカルボニル」)という用語は、本明細書で使用するように、式C(=O)R(式中、Rは、水素、1〜7個の炭素原子を含有する非分岐または分岐アルキルあるいはフェニル基である)の基を示す。
「アルコキシカルボニル」および「アリールオキシカルボニル」という用語は、本明細書で使用するように、式−C(=O)OR(式中、Rは、それぞれアルキルまたはアリールであり、アルキルおよびアリールは本明細書で定義したとおりである)の基を示す。
「チオアルキルカルボニル」および「アリールチオカルボニルという用語は、本明細書で使用するように、式−C(=O)SR(式中、Rは、それぞれアルキルまたはアリールであり、アルキルおよびアリールは本明細書で定義したとおりである)の基を示す。
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素、好ましくはフッ素、塩素、臭素を示す。
「アミノ酸」という用語は、本明細書で使用するように、天然型アミノ酸はもちろんのこと、その光学異性体(エナンチオマーおよびジアステレオマー)、合成類似物質および誘導体を指す。α−アミノ酸は、カルボキシル基、アミノ基、水素原子および独自の「側鎖」基に結合した炭素原子を含む。「天然型アミノ酸」という用語は、天然型アミノ酸のL−異性体を意味する。天然型アミノ酸は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、メチオニン、トレオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、システイン、プロリン、ヒスチジン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、γ−カルボキシグルタミン酸、アルギニン、オルニチンおよびリジンである。天然型アミノ酸の側鎖は:水素、メチル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、−CH2OH、−CH(OH)CH3、−CH2SH、−CH2CH2SMe、−(CH2COR(式中、Rは、−OHまたは−NH2であり、pは、1または2である)、−(CH2−NH2(式中、qは、3または4である)、−(CH23−NHC(=NH)NH2、−CH265、−CH2−p−C64−OH、(3−インドリニル)メチレン、(4−イミダゾリル)メチレンを含む。
「アシル化剤」という用語は、本明細書で使用するように、無水物、ハロゲン化アシル、またはカルボン酸の他の活性化誘導体のいずれかを指す。「無水物」という用語は、本明細書で使用するように、一般構造RC(O)−O−C(O)R(式中、Rは、以前の段落で定義したとおりである)の化合物を指す。「ハロゲン化アシル」という用語は、本明細書で使用するように基RC(O)X(式中、Xは、ブロモまたはクロロである)を指す。化合物の「活性化誘導体」という用語は、本明細書で使用するように、所望の化学反応において化合物を活性にする元の化合物の一時的な反応形を指し、その化学反応において元の化合物は中程度に反応性であるか、非反応性である。活性化は、活性化形を別の試薬と更に反応させやすくする元の化合物よりも高い自由エネルギー含有量を伴う、誘導体の形成または分子内での化学的グルーピングによって達成される。本発明の状況では、カルボキシ基の活性化は、特に重要である。アシル化剤という用語は、本明細書で使用するように、カーボネート(−OC(=O)OR5)、カルバメート(−NHC(=O)OR5)、チオカーボネート(−OC(=O)SR5)およびチオカルバメート(−NHC(=O)SR5)誘導体を生成する試薬、アルコキシクロロカーボネート R5OC(=O)Clおよびアルキルチオクロロカーボネート R5SC(=O)Cl(式中、R5は、先に定義したとおりである)などを更に含む。
「保護基」という用語は、本明細書で使用するように、(a)反応基を望ましくない化学反応に関与しないように保護し;かつ(b)反応基の保護がもはや必要でなくなった後に容易に除去できる化学基を意味する。例えばトリアルキルシリルは、一級ヒドロキシル官能基の保護基であり、アセトニドは隣接ジオールの保護基である。
本出願を通して示される化合物の図表現では、太い先細線
Figure 0004362450
は、不斉炭素が属する環の面の上方にある置換基を示し、点線
Figure 0004362450
は、不斉炭素が属する環の面の下方にある置換基を示す。
「併用」という用語は、本明細書で使用するように、同時または異なる時点における薬剤の同時または連続投与による、治療方式での複数の薬剤を投与することを指す。
「化学的に誘導されたインターフェロン」という用語は、本明細書で使用するように、インターフェロンの物理的および/または薬物動態学的特性を変化させるポリマーに共有結合したインターフェロン分子を指す。そのようなポリマーの非制限的なリストは、ポリアルキレンオキシドホモポリマー、例えばポリエチレングリコール(PEG)またはポリプロピレングリコール(PPG)、ポリオキシエチレン化ポリオール、そのコポリマーおよびそのブロックコポリマー(ブロックコポリマーの水溶性が維持されるという条件で)を含む。当業者は、ポリマーおよびインターフェロンを結合するための多数の手法を認識する(例えば、A.Kozlowski and J.M.Harris J.Control.Release 2001 72(1-3): 217-24を参照)。本特許で考慮される化学的に誘導されたIFNαの非制限的なリストは、pegインターフェロン−α−2a(PEGASYS(登録商標))およびpegインターフェロン−α−2b(PEGINTRON(登録商標))を含む。
式Iの化合物は、互変異性を示す。互変異性化合物は、2つ以上の相互変換可能な種として存在できる。多くの場合、これらの実在物は、共有結合した水素原子の、2つの分子間での移動から生じる。互変異性化合物は相互に平衡して存在するため、個々の互変異性体を単離する試みは通例、化合物の混合物と一致する化学的および物理的特性を有する混合物を生成する。平衡の位置は、分子内の化学的特徴に依存する。例えばアセトアルデヒドなどの多くの脂肪族アルデヒドおよびケトンにおいて、ケト形が優勢であるのに対して;フェノールにおいては、エノール形が優勢である。互変異性の最も一般的な種類は、炭素原子および酸素原子との間での水素原子の移動ならびに二重結合位置において同時に起こる移動から生じる、カルボニル(またはケト)化合物およびビニルアルコール(またはエノール)を含むものである。本発明は、アミドまたはヒドロキシ置換複素環形として存在可能なラクタムを含む。
塩基性である式Iの化合物は、ハロゲン化水素酸(例えば塩酸および臭化水素酸)、硫酸、硝酸およびリン酸などの無機酸と、ならびに有機酸(例えば酢酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、サリチル酸、クエン酸、メタンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸など)と、医薬的に許容される塩を形成できる。そのような塩の形成および単離は、当技術分野で既知の方法に従って実施できる。
「溶媒和物」という用語は、本明細書で使用するように、非共有分子間力によって結合された溶媒の化学量論量または非化学量論量を更に含む、本発明の化合物またはその塩を意味する。好ましい溶媒は、揮発性で、非毒性であり、および/または微量でのヒトへの投与に許容される。
「水和物」という用語は、本明細書で使用するように、非共有分子間力によって結合された水の化学量論量または非化学量論量を更に含む、本発明の化合物またはその塩を意味する。
「包接体」という用語は、本明細書で使用するように、中に捕捉されたゲスト分子(例えば溶媒または水)を有する空間(例えばチャネル)を含有する結晶格子の形の、本発明の化合物またはその塩を意味する。
一般に、本出願で使用され、表1−Aに記載した名称は、IUPAC体系命名法の生成のためのBeilstein Instituteコンピュータシステムである、AUTONOM(商標)v.4.0に基づいている。
本発明の範囲内の代表的化合物の例を、以下の表1および1−Aに示す。これらの例および調製は、当業者が本発明を更に明確に理解し、実施できるようにするために提供される。それらは本発明の範囲を制限するものとしてででなく、その例示および代表として見なされるべきである。式Iの化合物は、有機化学の分野で既知の各種方法によって調製できる。
Figure 0004362450

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式Iの化合物は、一般に有機化学の分野において既知の各種方法および特にヌクレオシド類似物質の合成によって調製できる。本発明の化合物を調製する具体的な方法は、実施例1〜6で説明する。合成の開始物質は、販売元から容易に入手できるか、または既知であるか、または当技術分野で既知の技法によりそれ自体調製できるかのいずれかである。ヌクレオシド類似物質の調製の総説は、その全体が本明細書に組み入れられる以下の刊行物に含まれている:
A. M Michelson“The Chemistry of Nucleosides and Nucleotides”, Academic Press, New York 1963.
L. Goodman“Basic Principles in Nucleic Acid Chemistry”Ed P O P Ts’O, Academic Press, New York 1974, Vol.1, chapter 2.
“Synthetic Procedures in Nucleic acid Chemistry”Ed W W Zorbach and R S Tipson, Wiley, New York, 1973, Vol.1 and 2.
H. Vorbrueggen and C. Ruh-Pohlenz (eds)“Handbook of Nucleoside Synthesis”Wiley, New York, 2001.
本発明の化合物は、適切なヌクレオシド化合物のアシル化によって調製される。アルコールのアシル化(J. March, Advanced Organic Chemistry John Wiley & Sons, New York 1992 392-398; J. Mulzer Synthesis of Esters, Activated Esters & Lactones in Comprehensive Organic Synthesis, E. Winterfeldt, ed., vol.6, Pergamon Press, Oxford 1991, pp.324-340)およびアミンのアシル化(J. March, 同上 pp.417-425; H. G. Benz, Synthesis of Amides and Related Compounds in Comprehensive Organic Synthesis, E. Winterfeldt, ed., vol.6, Pergamon Press, Oxford 1991 pp.381-411)は、酸塩化物および酸無水物を含む各種のアシル化剤によって実現できる。これらの参考文献は、その全体が本明細書に組み入れられる。カルボン酸の活性化の他の方法が開発され、本明細書で述べたプロドラッグの調製に利用できる。アシル化の程度および様式は、適切な保護基の使用によって、またはピリミジン塩基への塩基性アミンの導入の遅延によって制御される。
テトラアシルヌクレオシドは、1−((2R,3R,4S,5R)−5−アジド−3,4−ジヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−テトラヒドロ−フラン−2−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル−アンモニウム;硫酸水素塩(II)を、少なくとも4当量のアシル化剤でアシル化することによって容易に調製される(方法A;実施例1)。
アミンは通例、アシル化剤に対して、ヒドロキシル基よりも反応性である。それにもかかわらず、アミン置換基の選択的アシル化を確実にするために、ヒドロキシル基は、アシル化の前に保護される(方法B;実施例2)。トリメチルシリルエーテルは、この変換に有用な保護基である。アルコールの保護および脱保護ならびに代わりの保護基に関する更に詳細な情報は、T. W. Greene and P. G. M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, John Wiley & Sons, New York, 1999, and Harrison and Harrisonら、Compendium of Synthetic Organic Methods, Vols.1-8 John Wiley and Sons, 1971-1996に見出すことができる。上の参考文献は、参照としてその全体が本明細書に組み入れられる。
3つのヒドロキシ置換基の選択的アシル化は、ヘテロ芳香族環に反応性アミン置換基を欠いた、対応するウリジンヌクレオシドIIにアシル化を実施することと、続いてウリジンをシチジンに変換することにより達成される。アシル化ウリジンは、A.D.Borthwickら、(J.Med.Chem.1990, 33(1): 179; K. J. Divakar and C. B. Reese J. Chem Soc, Perkin Trans.I 1982 1171-1176およびMaagら、J. Med. Chem. 1992 35: 1440-1451も参照)に述べられた方法を利用して、シチジンに変換できる。本発明は、プロトン性溶媒中でN−アシル化合物を臭化亜鉛に接触させることによる、N−アシル化ヌクレオシドからのN−アシル部分の選択的開裂の方法を更に提供する。
5−ヒドロキシ基およびアミンの選択的アシル化は、第1級アルコールのアシル化前に、炭水化物の隣接2’,3’−ヒドロキシ基の保護によって実現させた(方法E;実施例5)。隣接ジオールの保護基は、ジオールをジオキソランまたはジオキサン環に変換することが多い(Greene 同上; Harrison and Harrison 同上を参照)。最も一般的なこれらの保護基は、ジオキソランを容易に形成するアルデヒドおよびケトンを含む。ジオール保護基として特に用途が見出されているケトンは、アセトンおよびC5-7シクロアルカノンを含む。ジオールを再生するためのジオキソランまたはジオキサンの開裂は一般に、酸性水溶液および有機共溶媒を用いて実現する。ベンズアルデヒドは、vicジオールと共に容易にアセタールを形成し、これは水素添加分解または酸性加水分解によって脱保護できる。ベンズアルデヒドでのメトキシ置換は、酸性加水分解の速度を上昇させ、酸化条件下、例えばCe(NH42(NO36でのジオキソランの開裂も可能にする。ニトロベンズアルデヒドは、光化学的に開裂できるジオキソランを与える。環式オルトエステル、例えばエトキシメチレンアセタールは、ジオール保護基として利用されてきた。これらの化合物は、弱酸性条件下で開裂できる;しかしながら、最初の生成物は、ジオールを再生するために加水分解する必要のあるエステルである。環式類似物質2−オキサシクロペンチリデンオルトエステルは、酸加水分解時にジオールを直接与える。環式カーボネートおよび環式ボロネートにも、ジオール保護基として多少の用途が見出されている。これらのジオール保護基のいずれも、本プロセスに適合することが可能である。
5’−モノアシル誘導体は、ウリジン誘導体の2’,3’隣接ジオールを保護することにより入手できる。残りの反応性ヒドロキシルのアシル化後には、上述したウリジン塩基の対応するシチジン塩基への変換および隣接ジオールの脱保護を行う(方法D;実施例4)。あるいは、3’および4’アルコールを保護し、N,1’−ジアシルシチジン化合物のN−アシル基を臭化亜鉛によって選択的に開裂させて、更に脱保護が可能な保護されたモノアシル化合物を生成することができる(R. Kierzekら、Tetrahedron Lett.1981 22(38): 3762-64)。
本発明の化合物は、単独で(すなわち単剤療法)または他の治療剤と併用して(例えば「併用療法」)投与できる。併用療法は、HCVポリメラーゼインヒビターおよびウィルスおよびウィルス感染細胞に対する本来の免疫応答を刺激する免疫モジュレーター、例えばインターフェロン、化学修飾インターフェロン、インターロイキン、腫瘍壊死因子またはコロニー刺激因子から成りうる。本発明の化合物は、同様のまたは相補的な作用方式で、他の抗ウィルス化合物と併用することもできる。抗ウィルス剤の潜在的な標的が概説されている(例えば、E. DeClercq, Strategies in the Design of Antiviral Drugs, Nature Rev Drug Discov. 2002 1(1): 13-25; M. T. Reding, Recent Developments in hepatitis C antiviral research 1999-2000, Exp Opin. Therap. Pat. 2000, 10(8): 1201-1220を参照)。これに限定されるわけではないが、HCVプロテアーゼインヒビター、他のHCVポリメラーゼインヒビター、HCVヘリカーゼインヒビター、HCVプリマーゼインヒビター、HCVインテグラーゼインヒビター、またはHCV融合インヒビターを含む抗ウィルス化合物はすべて、本発明の化合物との併用において有用でありうる。
本発明の化合物を、多種多様の経口投与での投与形態および担体として処方してもよい。本発明のヌクレオシド誘導体は、胃腸粘膜を介した送達用に最適化されるが、これらの化合物は、他の投与経路によって投与されるときにも有効でありうる。医薬的に許容される担体は、固体または液体のどちらでもよい。経口投与は、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬質および軟質ゼラチンカプセル、溶液、エマルジョン、シロップ、または懸濁物の形態が可能である。本発明の化合物は、他にも投与経路はあるが、連続(点滴)局所非経口、筋肉内、静脈内、皮下、経皮(浸透促進剤を含むことがある)、舌下、経鼻、吸引、および座薬投与を含む、他の投与経路によって投与されたときに有効である。好ましい投与方法は一般に、苦痛の程度および活性成分に対する患者の反応に従って調節可能である、好都合な1日投与のレジメンを使用する経口である。
本発明の化合物、ならびにその医薬的に使用できる塩は、1種以上の従来の賦形剤、担体、または希釈剤と共に、医薬組成物および単位投与の形態にすることができる。医薬組成物および単位投与形態は、従来の比での従来の成分を、追加の活性化合物または成分と共にかまたは無しに含み、そして単位投与形態は、利用される目的の1日の投与量の範囲に釣り合った、活性成分の適切な有効量を含有してもよい。医薬組成物は、経口投与用の固体、例えば錠剤または充填カプセル、半固体、粉末、持続放出調合物、あるいは液体、例えば溶液、懸濁物、エマルジョン、エリキシル、または充填カプセルとして;あるいは直腸または経膣投与用の座薬の形で;あるいは非経口使用のための滅菌注射用溶液の形で利用できる。代表的な調製物は、約5%から約95%までの活性化合物または複数の活性化合物(重量/重量)を含有する。
「賦形剤」という用語は、本明細書で使用するように、医薬組成物を調製するのに有用な、一般に安全で非毒性であり、生物学的にも、他の点でも望ましくないものではない化合物を指し、ヒトでの医薬的用途と同様に、動物用途にも許容される賦形剤を含む。「賦形剤」という用語は、本明細書で使用するように、そのような賦形剤の1つまたはそれ以上の両方を含む。
固体形調製物は、粉末、錠剤、丸薬、カプセル、カシェ剤、座薬、および分散式顆粒を含む。固体担体は、希釈剤、着香料、可溶化剤、潤滑剤、懸濁剤、バインダー、保存料、錠剤崩壊剤、またはカプセル化材料としても作用できる1種以上の物質である。粉末では、担体は一般に、細かく分割された活性成分との混合物である、細かく分割された固体である。錠剤では、活性成分は一般に、必要な結合能力を有する担体と適切な割合で混合され、所望の形状およびサイズに圧縮される。適切な担体は、これに限定されるわけではないが、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、ココアバターなどを含む。固体形調製物は、溶液、懸濁物、およびエマルジョンを含み、活性成分に加えて、着色料、香味料、安定剤、緩衝剤、人工および天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤などを含有してもよい。
「調製物」または「投与形態」という用語は、本明細書で使用するように、活性化合物の、担体としてのカプセル化材料との処方物を含むものとし、活性成分が担体と共に、または担体なしで、それに関連している担体によって包囲されるカプセルを提供する。同様に、カシェ剤および口内錠が含まれる。錠剤、粉末、カプセル、丸薬、カシェ剤、および口内錠は、固体形として、経口投与に適切である。
液体処方物も経口投与に適切であり、エマルジョン、シロップ、エリキシル、水溶液、水性懸濁物を含む液体処方物も、経口投与に適切な形である。これらは、使用直前に液体形調製物に変換するものとされている固体形調製物を含む。エマルジョンは、溶液として、例えばプロピレングリコール水溶液として調製されるか、またはレシチン、モノオレイン酸ソルビタンまたはアラビアゴムなどの乳化剤を含有してもよい。水溶液は、活性成分を水に溶解させて、適切な着色料、香味料、安定剤、および増粘剤を添加することによって調製できる。水性懸濁物は、細かく分割した活性成分を、天然または合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および他の周知の懸濁剤などの粘性材料と共に水に分散させることによって調製できる。
本発明の化合物は、非経口投与(例えば注射、例えばボーラス注射、または点滴による)用に処方され、アンプル、事前充填注射器、小容量輸液の単位投与形態で、または添加された保存料を含有する複数の投薬用容器で提供されてもよい。組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁物、溶液、またはエマルジョン、例えば水性ポリエチレングリコール中の溶液などの形態を取りうる。油性または非水性の担体、希釈剤、溶媒またはビヒクルの例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油(例えばオリーブ油)、および注射用有機エステル(例えばオレイン酸エチル)を含み、保存料、湿潤剤、乳化剤または懸濁剤、安定剤および/または分散剤などの処方剤を含有できる。あるいは、活性成分は、適切なビヒクル、例えば滅菌された発熱物質を含まない水による使用前の構成のため、滅菌固体の無菌単離により、または溶液からの凍結乾燥により得られる、粉末の形態であってもよい。
本発明の化合物を、軟膏、クリームまたはローションとして、あるいは経皮パッチとして、表皮への局所投与用に処方してもよい。軟膏およびクリームは、例えば、適切な増粘剤および/またはゲル化剤の添加により、水性または油性ベースで処方できる。ローションは、水性または油性ベースを用いて処方でき、一般に1種以上の乳化剤、安定剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、または着色料も含有することになる。口内への局所投与に適切な処方物は、着香ベース、通例はスクロースおよびアラビアガムまたはトラガカント中に活性剤を含む口内錠;ゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースおよびアラビアゴムなどの不活性ベース中に活性成分を含むトローチ錠;および適切な液体担体中に活性成分を含むマウスウォッシュを含む。
本発明の化合物は、座薬としての投与のために処方できる。脂肪酸グリセリドまたはココアバターの混合物などの低融点ワックスを最初に溶融させ、活性成分は、例えば攪拌により、均一に分散させる。次に溶融均質混合物を好都合なサイズの型に注入し、冷却させ、固化させる。
本発明の化合物は、経膣投与用に処方できる。活性成分に加えて、当技術分野で既知である担体を含有するペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム、またはスプレーが適切である。
本発明の化合物は、経鼻投与用に処方できる。溶液または懸濁物は、従来の手段によって、例えば滴瓶、ピペットまたはスプレーによって鼻腔に直接使用される。処方物は、単回または複数回の投与形態で提供できる。滴瓶またはピペットの後者の場合では、これは患者が実施し、適切な、規定用量の溶液または懸濁物を投与する。スプレーの場合、これは例えば定量噴霧スプレーポンプによって実施される。
本発明の化合物は、特に気道への、そして鼻内投与を含む、エアゾール投与用に処方できる。化合物は一般に、例えば約5ミクロン以下の小さい粒径を有する。そのような粒径は、当技術分野で既知の手段によって、例えば微粉化によって得られる。活性成分は、クロロフルオロカーボン(CFC)、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタンもしくはジクロロテトラフルオロエタン、または二酸化炭素あるいはその他の適切なガスなどの、適切な高圧ガスを含む加圧パックで提供される。エアゾールは、レシチンなどの界面活性剤も好都合に含有してもよい。薬剤の用量は、メーター付き弁によって制御できる。あるいは活性成分は、乾燥粉末、例えば、ラクトース、デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのデンプン誘導体およびポリビニルピロリドン(PVP)などの適切な粉末ベース中の化合物の粉末ミックスの形態で提供できる。粉末担体は、鼻腔にてゲルを形成することができる。粉末組成物は、単位投与形態で、例えば粉末が吸入器によって投与される、例えばゼラチンまたはブリスターパックのカプセルまたはカートリッジで提供できる。
所望の場合、処方物は、活性成分の持続または制御放出投与に適した腸溶コーティングを用いて調製できる。例えば本発明の化合物を、経皮または皮下薬剤送達用デバイスに処方できる。これらの送達システムは、化合物の持続放出が必要なとき、そして投与レジメンによる患者のコンプライアンスが重要であるときに好都合である。経皮送達システムにおける化合物は、頻繁に皮膚粘着性固体支持体に付着される。興味のある化合物は、浸透促進剤、例えばAzone(1−ドデシルアザ−シクロヘプタン−2−オン)と併用することもできる。持続放出送達システムは、外科手術または注射によって皮下層へ、皮下挿入される。皮下インプラントは、化合物を脂溶性膜、例えばシリコーンゴム、または生分解性ポリマー、例えばポリ酪酸でカプセル化する。
適切な処方物は、医薬的担体、希釈剤および賦形剤と共に、Remington: The Science and Practice of Pharmacy 1995, edited by E. W. Martin, Mack Publishing Company, 19th edition, Easton, Pennsylvaniaに述べられている。熟練した処方専門家は、本発明の組成物を不安定にさせたり、その治療活性を脅かすことなく、特定の投与経路に関して多数の処方物を提供するために、明細書の教示の範囲内で処方物を変更できる。
水または他のビヒクルにより溶解性にするための、本化合物の修飾は例えば、当業者に周知である小規模な修飾(塩形成、エステル化など)によって容易に達成できる。患者での最大の有益な効果を求めて本化合物の薬理動態を管理するために、特定の化合物の投与経路および投与レジメンを変更することも、十分に通常の当業技術の範囲内である。
「治療的有効量」という表現は、本明細書で使用するように、個人の疾患の症状を軽減するために必要な量を意味する。用量は、各症例において個々の要件に応じて詳細に調節される。投与量は、治療される疾患の重症度、患者の年齢および一般的健康状態、患者が投与される他の医薬品、投与の経路および形態ならびに医師の選択および経験などの多数の因子に応じて、広範に変化しうる。経口投与では、1日当たり約0.01〜約100mg/kg体重の1日投与量が、単剤療法および/または併用療法において適切なはずである。好ましい1日投与量は、1日当たり約0.1〜約500mg/kg体重、更に好ましくは0.1〜約100mg/kg体重および最も好ましくは1.0〜約10mg/kg体重である。それゆえ70kgのヒトへの投与の場合、投与量の範囲は1日当たり約0.7g〜7.0gである。1日投与量は、1回の投与において、または分割投与で、通例1日当たり1〜5回の投与回数で行える。一般に投与は、化合物の至適用量よりも少ない投与量で開始される。その後、投与量は、個々の患者ごとに最適の効果に達するまで、わずかな分量で増加させる。本明細書で述べた疾患を処置する当業者は、必要以上の実験を行わない場合でも、個人的な知識、経験および本出願の開示に頼って、所与の疾患および患者に関して、本発明の化合物の治療的有効量を確認できる。
医薬的調製物は好ましくは、単位投与形態である。そのような形態では、調製物は活性成分の適量を含有する単位用量に再分割される。単位投与形態は、包装された調製物でもよく、包装は、個別量の調製物、例えば個別に包装した錠剤、カプセルおよびバイアルまたはアンプル内の粉末を含有する。また単位投与形態は、カプセル、錠剤、カシェ錠、または口内錠そのものでもよく、あるいは包装された形の、これらのいずれかの適切な数でよい。
実施例8の医薬組成物は、当業者が本発明を更に明確に理解し、実施できるようにするために与えられる。それらは本発明の範囲を制限するものとしてででなく、単にその例示および代表例として見なされるべきである。
以下の調製物および実施例は、当業者が本発明を更に明確に理解し、実施できるようにするために与えられる。それらは本発明の範囲を制限するものとしてででなく、単にその例示および代表例として見なされるべきである。
使用した数(例えば量、温度)の精度を確保する努力がなされたが、校正の相違、数の切り上げなどを含む一部の実験誤差および偏差の許容差が考慮される。
方法A:N,2’,3’,4’−テトラアシルヌクレオシド誘導体の調製
Figure 0004362450
酢酸3,4−ジアセトキシ−5−(4−アセチルアミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−2−アジド−テトラヒドロ−フラン−2−イルメチルエステル
不活性雰囲気下での塩化メチレン(5mL)中の、4’−アジドシチジンヘミスルフェート(0.30g)、ジメチルアミノピリジン(cat.)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.69mL)の攪拌懸濁物を、氷/水浴で冷却し、塩化アセチル(0.452mL)および無水酢酸(0.60mL)を滴下して処理した。混合物を室温まで温めさせ、2日後に未処理のままフラッシュクロマトグラフィーに付し(ヘキサン中50%酢酸エチル、次にヘキサン中75%酢酸エチル、次に100%酢酸エチル、そして酢酸エチル中5%メタノール)、固体生成物0.335gを得た(化合物1;M+H=453)。
方法B:N−アシルヌクレオシド誘導体の調製
1−(5−アジド−3,4−ジヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−テトラヒドロ−フラン−2−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]カルバミン酸ブチルエステル
Figure 0004362450
不活性雰囲気下でのピリジン(8mL)中の4’−アジドシチジンヘミスルフェート(0.50g)の攪拌懸濁物を、氷/水浴で冷却し、塩化トリメチルシリル(1mL)で処理した。混合物を室温まで温めさせ、1時間後、ブチルクロロホルメート(0.2mL)で処理した。その温度で更に2時間攪拌した後、反応物を氷/水浴で冷却し、重炭酸アンモニウム水溶液5mLで処理した。有機物を塩化メチレンで2回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した。濾液にフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(0.25mL、テトラヒドロフラン中1M)を添加した。反応物を室温にて3日間攪拌した。溶媒除去後、残留物をフラッシュクロマトグラフィーに付し(酢酸エチル中25%ヘキサン、次に酢酸エチル、次に酢酸エチル中6.5%メタノール)、生成物400mgを固体として得た(化合物17;融点86.5−94℃)。
方法C:2’,3’,5’−トリアシルヌクレオシド誘導体の調製
酢酸3,4−ジアセトキシ−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−テトラヒドロ−フラン−2−イルメチルエステル(22)
Figure 0004362450
ステップ1
4’−アジドウリジン0.330g(1.15mmol)、ピリジン2mLおよび無水酢酸2mLを含有する攪拌溶液に、4−ジメチルアミノピリジン0.010g(0.08mmol)を添加した。12時間後、反応混合物を減圧下で乾燥状態になるまで蒸発させた。残留物をジクロロメタンに溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、乾燥状態になるまで蒸発させ、2’,3’,5’−トリ−アセトキシ−4’−アジドウリジン0.42g(88%)を得た(IIIa:R5=CH3)。
ステップ2
POCl3(0.31mL;3.304mmol)を、アセトニトリル20mL中にウリジン0.340g(0.826mmol)、1,2,4−トリアゾール0.913g(13.22mmol)およびトリエチルアミン2.30mL(16.52mmol)を含有する、5℃に冷却された攪拌混合物に添加した。反応混合物を室温まで温めさせた。12時間後、反応混合物を減圧下で乾燥状態になるまで蒸発させた。残留物をジクロロメタンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥させ、乾燥状態になるまで蒸発させて、(IIc:R5=CH3)0.300g(78%)を得た。
ステップ3
塩化アンモニウム0.066g(1.254mmol)および水酸化カリウム0.070g(1.254mmol)を含有する密閉フラスコに、アセトニトリル10mL、水20mL、トリエチルアミン0.190mL(1.278mmol)を、続いてアセトニトリル10mL中にトリアゾール0.290g(0.627mmol)を含有する溶液を添加した。12時間後、混合物を減圧下で乾燥状態になるまで蒸発させた。残留物を酢酸エチルに溶解させ、水で洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で乾燥状態になるまで蒸発させた。クロマトグラフィー(ジクロロメタン中10%メタノール)は、シチジン0.060g(23%)を与えた(IId;R5=CH3;化合物22;MH+=411;MNa+=433)。
適切なアシル化剤を用いて同様の方法で進めて、イソ酪酸5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3,4−ビス−イソブチリルオキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメチルエステル(化合物24;MH+=495;MNa+=517)および安息香酸5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3,4−ジ−ベンゾキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメチルエステル(化合物25)を得た。
方法D:5’−アシルヌクレオシド誘導体の調製
2−アミノ−3−フェニル−プロピオン酸5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメチルエステル塩酸塩(Ie:R=CH(NH3 +)CH265Cl:化合物19)
Figure 0004362450
ステップ1
1−(6−ヒドロキシメチル−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル)−1H−ピリミジン−2,4−ジオン(IIIb;化合物33)
アセトン20mL中に4’−アジドウリジン3.0g(10.5mmol)、p−トルエンスルホン酸一水和物0.05g(0.26mmol)および2,2−ジメトキシプロパン6mL(48.8mmol)を含有する混合物を、室温にて12時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥させて、減圧下で乾燥状態になるまで蒸発させ、所望の生成物2.20g(64%)を白色固体として得た。
ステップ2
2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−フェニル−プロピオン酸6−(2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル)−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメチルエステル(IIIb:R’=CH(NH−boc)CH265
N,N−ジメチルホルムアミド20mL中に4’−アジド−2’,3’−O−イソ−プロピル−ウリジン1.00g(3.07mmol)、Boc−L−フェニルアラニン1.63g(6.14mmol)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩1.18g(6.14mmol)を含有する攪拌溶液に、4−ジメチルアミノピリジン0.375g(3.07mmol)を添加した。得られた溶液を窒素雰囲気下で室温にて攪拌させておいた。12時間後、反応混合物を減圧下で乾燥状態になるまで蒸発させた。粗残留物のクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜100%酢酸エチル)は、所望の生成物1.01g(57%)を白色泡として与えた(MH+=573;MNa+=595)。
ステップ3
2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−フェニル−プロピオン酸6−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメチルエステル(IIe:R’=CH(NHboc)CH265
POCl3(0.651mL;6.98mmol)を、5℃に冷却したアセトニトリル50mL中にウリジン1.00g(1.746mmol)、1,2,4−トリアゾール1.93g(27.94mmol)およびトリエチルアミン4.86mL(34.93mmol)を含有する攪拌混合物に添加した。反応混合物を室温まで温めさせた。12時間後、反応混合物を減圧下で乾燥状態になるまで蒸発させた。残留物をジクロロメタンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥させ、乾燥状態になるまで蒸発させて、トリアゾール1.0g(92%)を与えた。
塩化アンモニウム0.171g(3.207mmol)および水酸化カリウム0.180g(3.207mmol)を含有する密閉フラスコに、アセトニトリル10mL、水20mL、トリエチルアミン0.446mL(3.207mmol)を、続いてアセトニトリル10mL中にフェニルアラニンウリジン1.00g(1.603mmol)を含有する溶液を添加した。12時間後、混合物を減圧下で乾燥状態になるまで蒸発させた。残留物を酢酸エチルに溶解させ、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、減圧下で乾燥状態になるまで蒸発させた。クロマトグラフィー(ジクロロメタン中10%メタノール)は、シチジン0.48g(52%)を与えた(MH+=572;MNa+=594)。
ステップ4:
2−アミノ−3−フェニル−プロピオン酸5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−yl)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメチルエステル塩酸塩(Ie:R’=CH(NH3 +)CH265Cl-
メタノール10mL中にフェニルアラニンシチジン(IIe:R’=CH(NHBoc)CH2Ph)0.23g(0.402mmol)を含有する溶液に、濃塩酸0.079mL(0.804mmol)を添加した。12時間後、反応混合物を乾燥状態になるまで蒸発させた。残留物を水に溶解させ、酢酸エチルで洗浄し、減圧下で乾燥状態になるまで蒸発させ、シチジン生成物0.160g(94%)(化合物19)を得た。
boc−L−バリンおよびboc−L−アラニンを代用する同様の方法において、それぞれ2−アミノ−3−メチル−酪酸5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメチルエステル塩酸塩(化合物18;MH+=384;MNa+=406)および2−アミノ−プロピオン酸5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメチルエステル塩酸塩(化合物20;MH+=356;MNa+=378)を得た。
安息香酸無水物を利用する同様の方法において、安息香酸5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルメチルエステル(化合物14;MH+=389;MNa+=411)を得た。
方法E
イソ酪酸2−アジド−3,4−ジヒドロキシ−5−(2−オキソ−4−フェニルアセチルアミノ−2H−ピリミジン−1−イル)−テトラヒドロ−フラン−2−イルメチルエステル
Figure 0004362450
ステップ1
4−アミノ−1−(6−アジド−6−ヒドロキシメチル−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル)−1H−ピリミジン−2−オン(II、0.14g)、4−ニトロフェニルフェニルアセテート(0.12g)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.06g)のDMF(15mL)溶液を、室温にて一晩攪拌した。水(15mL)を添加し、混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物を水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶液を真空中で濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、IIh(0.18g)を無色油状物として得た。
ステップ2
前のステップからのIIh(0.18g)、トリエチルアミン(0.07ml)およびジメチルアミノピリジン(0.01g)をTHF(15ml)に溶解させ、窒素雰囲気下、室温にて攪拌した。塩化イソブチロイル(0.043mL)をゆっくりと添加し、反応物を室温にて6時間攪拌した。水(15mL)を添加し、混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して、溶液を真空中で濃縮した。生成物(IIi;0.18g)は、フラッシュカラムクロマトグラフィーによって油状物として分離された。
ステップ3
IIi(0.18g)を酢酸(60%)に溶解し、100℃にて一晩攪拌した。反応物を室温まで冷却し、減圧下で溶媒を蒸発させた。生成物を分取薄層クロマトグラフィーで精製した。粗生成物(69mg)をTHF(10ml)に溶解させ、4−ニトロフェニルフェニルアセテート(55mg)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(26mg)によって室温にて処理した。反応混合物を室温にて一晩攪拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を分取薄層クロマトグラフィーによって再精製し、IIj(17mg)を無色油状物として得た。
方法F
イソ酪酸(2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−2−アジド−2−ヒドロキシメチル−4−イソブチリルオキシ−テトラヒドロ−フラン−3−イルエステル
Figure 0004362450
ステップ1
フラスコを、II(0.610g;1.75mmol)、ジメチル−tert−ブチルシラン(0.580g;3.84mmol)、イミダゾール(0.262g;3.842mmol)およびDMF(12mL)を満たし、得られた均質溶液を室温にて一晩攪拌した。質量分析法は、粗生成物がモノ−およびジシリル化生成物の混合物であることを示した。溶媒を真空中で除去し、残留物をピリジン(12mL)およびCH2Cl2(12mL)に溶解させ、少ない触媒量のDMAPおよびイソ酪酸無水物(0.96mL;5.76mmol)を添加し、得られた混合物を室温にて一晩攪拌した。反応混合物を、水および飽和NaHCO3の混合物によって抽出し、水相をCH2Cl2で逆抽出した。有機層を合わせて、1N HClおよび水で抽出し、乾燥(MgSO4)させて、濾過および蒸発させて、粗シリル化ヌクレオシド1.3gを黄色油状物として得た。
ステップ2
前のステップからの粗生成物(1.3g)を、THF(20mL)に溶解させ、フッ化テトラブチルアンモニウム(0.5mL;TBAF;1.0M THF溶液)を添加して、反応混合物を一晩攪拌した。16時間後、TBAFの0.5mL分割量を更に添加し、攪拌を更に4時間続け、溶媒を蒸発させた。残留物をCH2Cl2とH2Oおよび飽和NaHCO3の混合物との間で分配した。水性抽出物をCH2Cl2で洗浄し、合わせた有機抽出物をH2OおよびNaCl水溶液で洗浄し、乾燥させ、濾過して、蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、勾配(CH2Cl2→4%MeOH/CH2Cl2)によって溶出させて、無色白色固体N,2’,3’−トリ−イソブチラート(IIk;140mg)を得た。
ステップ3
トリ−イソブチラート(140mg;0.283mmol)をCH2Cl2 2.5mLおよびMeOH 0.8mLに溶解させた。得られた溶液にZnBr2(6mg;0.283mmol)を添加し、得られた溶液を65℃にて一晩攪拌した。溶媒を真空中で除去し、黄色泡状物150mgを得て、これをシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィーで精製し、勾配(CH2Cl2→75%MeOH/CH2Cl2)によって溶出させて、IIm(R=i−Pr)を白色固体として得た(0.120g;理論値の98%)。
血漿薬物動態
薬物動態学手順を使用して、IIのプロドラッグの単回経口用量5mg/kgの投与後の、4−アミノ−1−((2R,3R,4S,5R)−5−アジド−3,4−ジヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−テトラヒドロ−フラン−2−イル)−1H−ピリミジン−2−オン(II)の血漿レベルを測定した。処方物は、適切なビヒクル5mL中にプロドラッグ0.0176mmolを含有する溶液/懸濁物である。
絶食していないオスカニクイザル(6−9kg)3匹に伏在静脈または上腕カテーテルを装着して、採血しやすくした。実験の間、常時、食物および水を自由に採取できるようにする。実験日に、投与前血液サンプル(2−3mL)を各サルから採取した。サルには1mL/kgの投与溶液を経口胃管栄養法によって投与した。投与後の以下の時点それぞれにて(0.25、0.5、1、3、5、7、10、24、32および48時間)、血液約0.5mLを、リチウムヘパリンをコーティングした試験管に収集した。血液を遠心分離にかけて得られた血漿は、分析まで凍結させた。
各血漿サンプル中の、R1−R4がHである化合物Iの濃度は、LC−MSアッセイによって測定した。標準曲線は、ブランクのサル血漿で作成した。AUCは、濃度対総時間のプロットの下の面積を表し、全身循環中の薬剤濃度を時間の関数として説明している(L. Z. Benet, D. L. Kroetz and L. B. Sheiner Pharmacokinetics in Goodman & Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics, J. G. Hardman & L.E.Limbird Eds., 9 Edition, McGraw Hill, New York, p17-23)。Cmaxは、見出されるピーク濃度である。
Figure 0004362450
ウミシイタケ・ルシフェラーゼ・アッセイ
本アッセイは、HCV RNA複製を阻害する式Iの化合物の能力、したがってHCV感染の処置へのその利用の可能性を測定する。アッセイは、細胞内HCVレプリコンRNAレベルの簡単な読出し情報としてレポーターを利用する。ウミシイタケ・ルシフェラーゼ遺伝子は、内部リボソーム侵入部位(IRES)配列の直後の、レプリコン構築物NK5.1の第一のオープンリーディングフレームに導入され(Kriegerら、J.Virol.75: 4614)、口蹄疫ウィルスからの自己開裂ペプチド2Aを介して、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ(NPTII)遺伝子と融合される(Ryan & Drew, EMBO Vol 13:928-933)。インビトロ転写の後、RNAをヒト肝臓癌Huh7細胞に電気穿孔し、G418耐性コロニーを単離および膨張させた。安定に選択された細胞系2209−23は、複製HCVサブゲノムRNAを含有し、レプリコンに発現されたウミシイタケ・ルシフェラーゼの活性は、細胞中のそのRNAレベルを反映している。アッセイは、化合物の抗ウィルス活性および細胞毒性を測定し、同時に観測された活性が低下した細胞増殖によるものでないことを確認するために、1つは乳白色、もう1つは透明の二重プレートで実施した。
5%ウシ胎仔血清(FCS, GibcoBRL cat.no.10106-169)を含有するダルベッコMEM(GibcoBRL cat no.31966-021)中で培養したウミシイタケ・ルシフェラーゼHCVレプリコン細胞(2209−23)を、96ウェルプレートに5000細胞/ウェルにてプレーティングし、一晩インキュベートした。24時間後、増殖培地中の各希釈度の化合物を細胞に添加し、それを37℃にて3日間更にインキュベートした。インキュベーション時間の終わりに、白色プレート内の細胞を収穫し、デュアル・ルシフェラーゼ・レポーター・アッセイ・システム(Promega cat no.E1960)を使用してルシフェラーゼ活性を測定した。次の段落で述べる試薬はすべてメーカーのキットに含まれており、試薬の調製はメーカーの説明書に従った。細胞を1ウェル当たりリン酸緩衝生理的食塩水(pH7.0)(PBS)200μlで2回洗浄し、1x受動溶解緩衝液(Passive Lysis Buffer)25μlで溶解させてから、室温にて20分間インキュベートした。LAR II 試薬100マイクロリットルを各ウェルに添加した。次にプレートをLB96Vマイクロプレートルミノメーター(Micro Lumat Plus, Berthold)に挿入し、Stop & Glo(商標)試薬100μlを各ウェルに注入し、2秒遅延、10秒測定プログラムを使用してシグナルを測定した。IC50、すなわち未処理細胞の対照値に対してレプリコンレベルを50%低下させるために必要な薬剤の濃度は、ルシフェラーゼ活性対薬剤濃度の減少率のプロットから計算できる。
Roche Diagnostic(cat no.1644807)からのWST−1試薬を、細胞毒性アッセイに使用した。WST−1試薬10マイクロリットルを、ブランクとして培地のみを含有するウェルを含めて、各ウェルに添加した。次に細胞を37℃にて1〜1.5時間インキュベートし、96ウェルプレートリーダーによって450nm(650nmにおける基準フィルタ)にてOD値を測定した。再度、CC50、すなわち未処理細胞の対照値に対して細胞増殖を50%低下させるために必要な薬剤の濃度を、WST−1値対薬剤濃度の減少率のプロットから計算できる。
Figure 0004362450
各種の経路で投与するための表題化合物の医薬組成物を、本実施例で述べるように調製した。
Figure 0004362450
成分を混合し、それぞれ約100mgを含有するカプセルに分配した。カプセル1個は、総1日投与量にほぼ相当する。
Figure 0004362450
成分を混合し、メタノールなどの溶媒を用いて顆粒化した。次に処方物を乾燥させ、適切な錠剤製造機を用いて錠剤(活性化合物約20mgを含有)を形成した。
Figure 0004362450
成分を混合して、経口投与用懸濁物を作成した。
Figure 0004362450
活性成分を注射用水の一部に溶解させた。次に十分な量の塩化ナトリウムを攪拌しながら添加し、溶液を等張性とした。注射用水の残りを用いて溶液を重量まで作成し、0.2ミクロン膜フィルタで濾過して、滅菌条件下で包装した。
Figure 0004362450
成分を共に溶融させ、蒸気浴上で混合し、総重量2.5gを含有するモールドに注入した。
Figure 0004362450
水を除くすべての成分を混合し、攪拌しながら約60℃まで加熱した。次に約60℃の十分量の水を激しく攪拌しながら加え、成分を乳化し、次に水を十分量の約100gを添加した。
鼻腔用スプレー調合物(G)
約0.025〜0.5パーセントの活性化合物を含有する複数の水性懸濁物を、鼻腔用スプレー処方物として調製した。処方物は場合により、活性成分、例えば微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストロースなどを含有する。塩酸を添加して、pHを調整した。鼻腔用スプレー処方物は、通例、1回の動作につき処方物約50〜100マイクロリットルを送達する、鼻腔用スプレーメーター付きポンプによって送達できる。代表的な投与スケジュールは、4〜12時間ごとに2〜4回のスプレーである。
その特定の形態で、または開示された機能を実施するための手段によって表現された、上述の説明で開示された特徴、または以下の請求項、または添付図面、あるいは必要に応じて、開示結果を達成するための方法またはプロセスは、独立してまたはそのような特徴のいずれかの併用によって、本発明をその多様な形態で実現するために利用できる。
上述の発明は、解明および理解のために特定の実施態様を参照して、説明および例示として幾分詳細に述べた。本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、変更および改良を行い、同等物を代用できることが、当業者に明らかとなる。したがって、上述の記述が例示的であり、限定的でないことが理解されるものとする。特定の状況、材料、合成物、プロセス、またはプロセスステップもしくはステップを、本発明の目的とする精神および範囲に適合させるための多くの改良を加えることが可能である。そのような改良はすべて、本明細書に添付された請求項の範囲内であるものとする。
本出願で引用した特許、特許出願および刊行物はすべて、あらゆる目的のために個々の特許、特許出願または刊行物がそれぞれ表示されているものと同じ程度まで、参照としてその全体が本明細書に組み入れられる。

Claims (19)

  1. 式I
    Figure 0004362450
    (式中:
    1およびR2は、水素、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5、C(=O)NHR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より独立して選択され;
    3およびR4は、水素、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より独立して選択されるか、またはR3およびR4は一緒になって、CH2、C(CH32およびCHPhから成る群より選択され;
    5は、C1-18非分岐または分岐アルキル、C1-18非分岐または分岐アルケニル、C1-18非分岐または分岐アルキニル、C1-18低級ハロアルキル、C3-8シクロアルキル、アルキル置換C3-8シクロアルキル、場合によりハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級チオアルキル、低級アルキルスルフィニル、低級アルキルスルホニル、ニトロおよびシアノから成る群より選択された1〜3個の置換基によって独立して置換されたフェニル、場合によりフェニル環が上述のように置換されたCH2Phならびに場合によりフェニル環が上述のように置換されたCH2OPhから成る群より独立して選択され;
    6は、独立して、天然型アミノ酸の側鎖およびC1-5非分岐または分岐アルキルから成る群より選択され;
    7は、水素、R5OCOから成る群より選択されるか;あるいは
    6およびR7は、一緒になって(CH23であるが;
    ただしR1、R2、R3またはR4の少なくとも1つは、水素以外である)
    の化合物、ならびにその水和物、溶媒和物、包接体および酸付加塩。
  2. 1、R2、R3およびR4が、それぞれ独立してCOR5、C(=O)OR5またはC(=O)SR5であり、各R5が、C1-18非分岐または分岐低級アルキル、フェニルおよびCH2OPhから成る群より独立して選択される、請求項1記載の化合物。
  3. 1、R2、R3およびR4が、COR5であり、各R5が、C1-18非分岐または分岐低級アルキル、フェニルおよびCH2OPhから成る群より独立して選択される、請求項1記載の化合物。
  4. 1が、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5またはCOCH(R6)NHR7であり、R2、R3およびR4が水素である、請求項1記載の化合物。
  5. 5が、C1-18非分岐または分岐低級アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニルおよびCH2OPhから成る群より選択され、またはR6が、C1-5非分岐または分岐アルキルおよび天然型アミノ酸の側鎖から成る群より選択される、請求項4記載の化合物。
  6. 2が、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5またはCOCH(R6)NHR7から成る群より選択され、R1、R3およびR4が水素である、請求項1記載の化合物。
  7. 5が、C1-18非分岐または分岐アルキル、C3-8シクロアルキルおよびフェニルから成る群より選択され、またはR6が、C1-5非分岐もしくは分岐アルキルまたは天然型アミノ酸の側鎖である、請求項6記載の化合物。
  8. 2が、COCH(R6)NH2であり、R6が、C1-5非分岐または分岐アルキルおよびCH2Phから成る群より選択される、請求項6記載の化合物。
  9. 3およびR4が、どちらも水素である、請求項1記載の化合物。
  10. 1が、水素であり;R2、R3およびR4が、COR5、C(=O)OR5およびC(=O)SR5から成る群より独立して選択される、請求項1記載の化合物。
  11. 1が、水素であり;R2が、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より選択され、R3およびR4が、一緒になって、CH2、C(CH32およびCHPhから成る群より選択される、請求項1記載の化合物。
  12. 1およびR2が、水素であり、R3およびR4が、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より独立して選択され、R7が水素である、請求項1記載の化合物。
  13. 1およびR2が、COR5、C(=O)OR5、C(=O)SR5およびCOCH(R6)NHR7から成る群より選択され;R3およびR4が、一緒になって、CH2、C(CH32およびCHPhから成る群より選択される、請求項1記載の化合物。
  14. 1およびR2が、水素、COR5、C(=O)OR5、およびCOCH(R6)NHR7から成る群より選択され;R3およびR4が、他方から独立して、水素、COR5、CO25およびCOCH(R6)NHR7から成る群より選択されるか、またはR3およびR4は一緒になって、CH2、C(CH32およびCHPhから成る群より選択され;R5が、C1-6非分岐または分岐アルキル、C1-6非分岐または分岐アルケニル、C1-6非分岐または分岐アルキニル、C1-6低級ハロアルキル、C3-8シクロアルキル、アルキル置換C3-8シクロアルキル、場合によりハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級チオアルキル、低級アルキルスルフィニル、低級アルキルスルホニル、ニトロおよびシアノから成る群より選択された1〜3個の置換基によって独立して置換されたフェニル、場合によりフェニル環が上述のように置換されたCH2Phならびに場合によりフェニル環が上述のように置換されたCH2OPhから成る群より独立して選択され;R6およびR7が、請求項1で定義されたとおりであるが、ただしR1、R2、R3またはR4の少なくとも1つが水素以外である、請求項1記載の化合物。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項記載の化合物の治療的有効量および医薬的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
  16. 医薬として使用するための、請求項1〜14のいずれか一項記載の化合物。
  17. C型肝炎ウィルス(HCV)によって媒介される疾患を処置する医薬の製造のための、請求項1〜14のいずれか一項記載の化合物の使用。
  18. N−アシルシチジン化合物IVaをシチジン化合物IVbに変換するための、IVaからのN−アシル部分の選択的開裂による方法
    Figure 0004362450
    (式中:
    2、R3、R4およびR5は、請求項1で定義したとおりであり、
    は、水素またはC1-4アルキルである)
    であって、上記N−アシルピリミジンヌクレオシドの溶液を、プロトン性溶媒ROH(式中、Rは、水素またはC1-4アルキルである)中のZnBr2に接触させることを含む方法。
  19. 前記プロトン性溶媒が、メタノールである、請求項18記載の方法。
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