JP4356564B2 - 積層記録材 - Google Patents

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Description

本発明は、感熱発色層及び表面保護層を有する積層記録材およびこれを用いた感熱記録方法に関する。
近頃、飲料缶、飲料容器、化粧品容器、医薬品容器、或いは電子部品、電気部品、電気製品、自動車部品、シート、カードなどの表面に製造年月日、賞味期限、製造会社名、製品名、シリアル番号などを明記する方法として、非接触で且つマーキング速度が速く、幅広い素材の表面形状にとらわれることなくマーキング可能であり、自動化、工程管理が容易な、レーザーマーキングが普及している。また、レーザーマーキングは、素材自身に直接マーキングするため、溶剤を含む通常のインキを使わず済み、そのため環境的にもクリーンなマーキング方法として最近注目を受けている。
現在、使用されているレーザーマーキングは、樹脂や金属などに直接レーザーを照射することにより、照射部分が熱分解したり蒸発することによって表面に物理的変化を生じさせたり、発色または脱色させることでマーキングする仕組みである。しかし、幅広い用途で使用されている樹脂をマーキングする場合、樹脂自身はレーザーの種類により多少の差はあるもののレーザー感度が低いためマーキングは困難である。特に、それらの樹脂は、大出力でありながら微細加工ができるYAGレーザー光の波長1064nmに対してはほとんど感度を持たない。
このような問題に対して、レーザー感度を持ちながら熱で変色する無機素材を一緒に樹脂に添加し、樹脂成型物のレーザーマーキング性を向上させることが行われている。
最近では、カード、容器等、厚みのある樹脂成型体へのレーザーマーキングの他、フイルム、シートといった折れ曲がりが可能な薄層形状体にもレーザーマーキングが展開されつつある。この場合、塗工により感熱発色層を形成することが多いため、一般的に感熱発色層の厚みが薄く、印字、描画した場合、コントラストが不鮮明であったり、感熱発色層を塗工後、そのまま印字した場合、加熱時の熱、発生ガス等で印字表面の形状が歪になる問題があった。また、その場合、後加工による印字表面の保護がないと実用性のある耐水性、耐油性、耐摩擦性、耐久性は得られなかった。
紙基材の場合は、レーザーマーキングに使用されている波長では紙基材に対して吸収を持たないため直接マーキングは困難である。そのため実際にはレーザー感度を有する感熱発色層を紙基材上に形成させてマーキングを行う方法や、更にレーザー感度を向上させるためにアルミニウムの蒸着等で反射層を形成することも開示されている。
特開平5−229256号公報 特開平5−254252号公報 特開平5−301458号公報 特開平8−25809号公報 特開平10−138642号公報
紙基材へレーザーマーキングする場合も塗工により感熱発色層を形成することが多いため、一般的に感熱発色層の厚みが薄く、更に塗工液が紙基材へ浸透し易い。そのため印字、描画した場合、コントラストが不鮮明になる問題があった。また、その場合、後加工による印字表面の保護がないと実用性のある耐水性、耐油性、耐摩擦性、耐久性は得られなかった。
そこで、本発明は、感熱による発色において、印字、描画が鮮明であり、耐久性に優れ、コントラストの高い黒色発色を示す記録材、およびその記録方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、感熱発色層及び表面保護層を有する積層記録材に関する。
また、本発明は、感熱発色層が芳香環を有するホスホン酸銅および担持体を含有することを特徴とする上記積層記録材に関する。
また、本発明は、感熱発色層が、無機材料、カーボンブラックまたはグラファイトから選ばれる一種以上の材料を含有することを特徴とする上記積層記録材に関する。
また、本発明は、芳香環を有するホスホン酸銅が、フェニルホスホン酸銅であることを特徴とする上記積層記録材に関する。
また、本発明は、無機材料が、銅原子を含有することを特徴とする上記積層記録材に関する。
また、本発明は、接着剤層若しくはアンカーコート剤層を有することを上記積層記録材に関する。
また、本発明は、感熱発色層が食品包装用積層体と一体となって形成されることを特徴とする上記積層記録材に関する。
また、本発明は、担持体がウレタン樹脂であることを特徴とする上記積層記録材に関する。
さらに、本発明は、表面保護層が放射線硬化性であることを特徴とする上記積層記録材に関する。
さらに、本発明は、表面保護層をなす放射線硬化モノマーのうち、3官能以上のモノマーが20〜95重量%であることを特徴とする上記積層記録材に関する。
さらに、本発明は、表面保護層がイソシアネートで硬化されることを特徴とする上記積層記録材に関する。
さらに、本発明は、基材層を有する上記積層記録材に関する。
さらに、本発明は、記録材の基材が紙であることを特徴とする上記積層記録材に関する。
さらに、本発明は、記録材の基材がプラスチックであることを特徴とする上記積層記録材に関する。
加えて、本発明は、上記積層記録材を加熱により記録することを特徴とする感熱記録方法に関する。
加えて、本発明は、感熱発色が、サーマルヘッドまたはレーザー光により行なわれることを特徴とする上記感熱記録方法に関する。
本発明の積層記録材は、感熱により鮮明な印字性、描画性を有するため、通常の印刷インキなみの印字品質を提供できる。また、表面保護層があるため印字後の後加工なしに、優れた耐水性、耐油性、耐摩耗性を示す。更に、感熱発色層に感熱発色性の優れたホスホン酸銅使用することで、コントラストが鮮明な画像を記録でき、かつ表面保護層を設けることで記録材として耐久性が良好な積層記録材を提供することが可能となった。
また、本発明の感熱発色層および表面保護層を有する積層記録材を用いた感熱記録方法によれば、安定した濃度・色彩をもつコントラストの高い感熱記録をすることができる。
まず、感熱発色層について説明する。感熱発色層としては
1)感熱記録において使用される公知の発色剤、及顕色剤
2)芳香環を有するホスホン酸銅
を使用することができる。
発色剤としては感熱記録において電子供与体として使われている発色性化合物が使用できる。例えば、フルオラン系、フェノチアジン系、スピロピラン系、トリフェニルメタフタリド系、ローダミンラクタム系等のロイコ染料が挙げられる。ロイコ染料の具体例としては、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−アミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ニトロフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(3−ジメチルアミノ)−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等が挙げられる。
顕色剤としては、感熱記録体において電子受容体として使用される物質、例えばフェノール系化合物である4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシアセトフェノン、2,2−ジヒドロキシジフェニル、2,2−メチレンビス(4−クロロフェノール)、2,2−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4−イソプロピリデンジフェノール、4,4−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、4,4−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノール)、4,4−エチレンビス(2−メチルフェノール)等、その他酸性白土カオリン、ゼオライト、芳香族カルボン酸、その無水物、有機スルホン酸を用いることができる。なかでもフェノール系化合物が好ましい。
発色剤と顕色剤の比率は、発色剤1重量部に対して、顕色剤2〜10重量部が好ましい。また、発色剤と顕色剤の合計が感熱発色層中で占める割合は30〜90重量%であることが好ましい。
本発明に使用される感熱発色層は、上記発色剤、顕色剤の他、スルホン酸エステル類、スルホン酸アミド類、ジフェニルスルホン酸類、ナフトール誘導体類、尿素誘導体類等の増感剤、活性剤、紫外線吸収剤、消泡剤、着色剤等も必要に応じて使用できる。
本発明の一つをなす芳香環を有するホスホン酸銅は、記録時の温度で酸化反応を起こしやすく、非常に着色力の高い黒色または褐色に発色するものである。例えば、フェニルホスホン酸銅、2−メトキシフェニルホスホン酸銅、4−メトキシフェニルホスホン酸銅、4−エチルフェニルホスホン酸銅、2−イソプロピルフェニルホスホン酸銅、3−ニトロフェニルホスホン酸銅、4−ニトロフェニルホスホン酸銅、2−メチル−4−ニトロフェニルホスホン酸銅、3−メチル−5−ニトロフェニルホスホン酸銅、2−クロロ−5−メチルフェニルホスホン酸銅、4−クロロフェニルホスホン酸銅、4−ブロモフェニルホスホン酸銅、2−ヨードフェニルホスホン酸銅、2−フルオロフェニルホスホン酸銅等が挙げられる。特に、フェニルホスホン酸銅は、高い耐熱性および樹脂などへの分散性が良好であり、また安価に合成できるため好ましい。芳香環を有するホスホン酸銅は、二種類以上を混合して用いてもよい。その他の感熱による発色剤としては、銅、モリブデンの複合酸化物(トマテック42−900A、東缶マテリアル・テクノロジー株式会社製)、ATOドープマイカ等が挙げられる。
感熱発色層には、記録時の熱伝導性や、熱源としてレーザー光を用いる場合のレーザー光に対する感度を向上させるため、無機材料、カーボンブラックまたはグラファイトから選ばれる一種以上の材料を含有させることが好ましい。無機材料、カーボンブラック、グラファイトは、二種類以上を混合して用いてもよい。また、芳香環を有するホスホン酸銅と、無機材料、カーボンブラックまたはグラファイトから選ばれる一種以上の材料の混合重量比率は、99.9:0.1〜10:90が好ましく、その範囲の中でも95:5〜50:50がより好ましい。
無機材料としては、金属の単体、塩、酸化物、水酸化物等を用いることができる。
金属の単体として具体的には、鉄、亜鉛、スズ、ニッケル、銅、銀、金等が挙げられる。
金属の塩として具体的には、炭酸カルシウム、炭酸銅、炭酸ニッケル、炭酸マンガン、炭酸コバルト、炭酸ランタン、硝酸マグネシウム、硝酸マンガン、硝酸鉄、硝酸カドミウム、硝酸亜鉛、硝酸コバルト、硝酸鉛、硝酸ニッケル、硝酸銅、硝酸パラジウム、硝酸ランタン、酢酸マグネシウム、酢酸マンガン、酢酸カドミウム、酢酸亜鉛、酢酸コバルト、酢酸鉛、酢酸ニッケル、酢酸銅、酢酸パラジウム、塩化銅、塩化鉄、塩化コバルト、塩化ニッケル、塩化銀、塩化亜鉛、リン酸銅、リン酸鉄、リン酸コバルト、ピロリン酸銅、硫酸銅、硫酸鉄、硫酸コバルト、シュウ酸銅、シュウ酸鉄、シュウ酸コバルト、安息香酸銅、安息香酸鉄、安息香酸コバルト等が挙げられる。
金属の酸化物として具体的には、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化コバルト、酸化鉛、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化マンガン、酸化モリブテン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化パラジウム、酸化ランタン、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、インジウムドープ酸化スズ(ITO)、合成ゼオライト、天然ゼオライト、銅−モリブテン複合酸化物等が挙げられる。金属酸化物としては、層状構造を有する、マイカ、モンモリロナイト、スメクタイト、タルク、クレー等を用いることもできる。
金属の水酸化物として具体的には、水酸化銅、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化アンチモン、水酸化コバルト、水酸化ニッケル、水酸化鉄、水酸化ランタン等が挙げられる。
特に、銅原子を含有する無機材料は、記録時の熱伝導性の向上、高い感熱発色性を持つことによるコントラストの高い画像の記録、熱源として用いられるレーザー光に対する感度の向上による感熱発色性の向上などの利点が得られるため好ましい。
本発明の積層記録材を構成する感熱発色層としては、前述の感熱発色剤の他、顕色剤その担持体として樹脂、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などの樹脂を使用できる。これらの樹脂は単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
熱可塑性樹脂として具体的には、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ナイロン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ABS系樹脂、ポリ乳酸系樹脂等が挙げられる。特に、燃焼時のダイオキシン類の発生原因となるハロゲンを含まず、安価で広く市場で使用されているポリプロピレン系樹脂、透明性が高く、リサイクル性の高いポリエステル系樹脂が好ましい。
熱硬化性樹脂として具体的には、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、フラン系樹脂等が挙げられる。
光硬化性樹脂として具体的には、不飽和ポリエステル系樹脂、アクリレート系樹脂、ポリエン/ポリチオール系樹脂、スピラン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミノアルキッド系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、フラン系樹脂等が挙げられる。これら樹脂と必要に応じて各種モノマー、プレポリマー、光重合開始剤が使用される。
感熱発色剤を用いて感熱発色層を形成する場合、発色剤の分散性、各種基材への密着性を考慮するとウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂が好ましい。基材への密着性が弱いと感熱発色時に発色層と剥離し、印字性が低下する問題がある。特に問題となるのは基材がフイルムの場合である。各種フイルムへの密着汎用性も考慮するとウレタン樹脂が特に好ましい。
本発明の積層記録材は、感熱発色層の上に更に直接、或いは間接的に表面保護層を設け、基材、感熱発色層及び表面保護層の3層からなる積層構造を有していることを特徴とする。表面保護層は大別すると1)感熱発色塗工液を塗布後、乾燥、或いは放射線による硬化で形成する方法、または2)フイルムを直接、或いは接着剤層等を介して感熱発色層と貼り合わせることで形成される方法で得られる。
表面保護層を塗工液から形成する場合、塗工液のバインダー樹脂として、例えば水溶性の、セルロース、メチルセルロース、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、カゼイン、ゼラチン、スチレン/無水マレイン酸共重合体塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体塩、ポリアクリル酸エステル、ポリウレタン樹脂、アクリル/スチレン樹脂等が挙げられる。溶剤型樹脂としてはスチレン/マレイン酸、アクリル/スチレン樹脂、ポリスチレン、ポリエステル、ポリカーボネイト、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブチラール樹脂、ポリアクリル酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル酸共重合体、ポリ酢酸ビニル等がある。塗工液には、表面保護層の膜強度、耐熱性、耐水性、耐溶剤性等の向上を目的に硬化剤を併用することができる。硬化剤としてはイソシアネート系、オキサゾリン系、カルボジイミド系、エチレンイミン系等が使用できる。膜強度、膜物性の点からはイソシネート系硬化剤が好ましい。イソシアネート系硬化剤の中でも3官能以上のものが特に良好である。
また、表面保護層として放射線硬化型のオーバーコート層を設ける場合、エチレン性不飽和結合を一つ以上有するモノマー、プレポリマーオリゴマー等を用いる。本発明に使用可能なモノマーとしては、N−ビニルピロリドン、アクリロニトリル、スチレン、アクリルアミド、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシー3−フェノキシプロピルアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートエチル、3−フェノキシプロピルアクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能モノマー、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、1,4―ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6―ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12―ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート等の2官能モノマー、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の3官能モノマー、ペンタエリスリトールポリプロポキシテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の4官能モノマー、その他5官能以上のモノマーとしてジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等がある。放射線硬化型組成物としてモノマー、プレポリマー、オリゴマーを用いる場合3官能以上のモノマー、プレポリマー、オリゴマーは20〜95重量%以内で使用することが好ましい。20重量%以下では表面保護層の膜密度、膜強度が低く、場合によっては印字面の平滑性が低下したり、耐水性、耐油性、耐摩耗性等の物性も低下する。95重量%以上の場合、表面保護層が硬くなり過ぎ印字物を折れ曲げた時、表面保護層の剥離が起こりやすくなる。
放射線硬化型組成物には、紫外線で硬化させる場合、光重合開始剤、必要に応じて増感剤が必要となる。光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、ベンゾイン系、ベンゾインメチルエーテル系等、増感剤としてはN−メチルジエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、P−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル等のアミン系化合物、トリーn−ブチルホスフイン、ミヒラーケトン等を使用することができる。電子線硬化の場合上記の光重合開始剤、増感剤等が使用しなくても硬化させることが可能である。
放射線硬化型組成物を硬化させるには、1)紫外線照射として超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク燈、メタルハライドランプ等が使用される。2)電子線照射の場合、コックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用い、100〜1000eVのエネルギーを持つ電子を照射する。
表面保護層をなす塗工液には、塗工性、皮膜物性向上のため必要に応じて消泡剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、硬化剤等の添加剤、また塗工性、印刷適性向上を目的にイソプロピルアルコール、メチルイソブチルケトン、1−メトキシー2―プロパノール、トルエン等の溶剤も使用できる。
表面保護層がフイルムの場合、通常のプリントラミ、ラミネートに用いられるフイルム、例えば、 ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルフイルム等を用いることができる。
次に積層記録材の生産工程に付いて説明する。感熱発色層及び表面保護層を有する積層記録材の製造は、基本的には1)感熱記録塗工液の調整、2)フイルム、紙への塗布、3)表面保護層の形成により行われる。順次説明すると
1)感熱記録塗工液の調整は次の方法で行うことができる。
感熱発色剤を有機溶剤、水等からなる液状溶媒に分散剤、樹脂を用いて分散する。この場合、塗工液の全成分量に対して発色剤/顕色剤は5〜50重量%が好ましい。
また芳香環を有するホスホン酸銅を使用する場合、その塗工液中の含有量は0.5〜40重量%あることが好ましく、2〜30重量%であることがより好ましい。感熱発色剤の含有量が40重量%を超えると分散不良を起こしやすく、積層記録材の感熱記録特性を損なう可能性がある。
感熱発色剤を有機溶剤、水等の液状媒体中に分散して塗工液を調製する際に使用する分散機としては、ペイントコンディショナー(レッドデビル社製)、ボールミル、サンドミル(シンマルエンタープライゼス社製「ダイノーミル」等)、アトライター、パールミル(アイリッヒ社製「DCPミル」等)、コボールミル、ホモミキサー、ホモジナイザー(エム・テクニック社製「クレアミックス」等)、湿式ジェットミル(ジーナス社製「ジーナスPY」、ナノマイザー社製「ナノマイザー」)等が挙げられる。分散機にメディアを使う場合には、ガラスビーズ、ジルコニアビーズ、アルミナビーズ、磁性ビーズ、スチレンビーズ等を用いることが好ましい。
2)フイルム、紙への塗布
本発明に用いられる基材としては、フイルム、紙が挙げられる。フイルムとしては低密度ポリエチレン、無延伸および延伸ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネイト、ポリビニルアルコールフイルム等、及びポリ塩化ビニリデン等をコーテイングしたポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、セロファン等のフイルムも挙げられる。また、蒸着フイルム、例えばシリカなどを蒸着したPETフイルムも用いることができる。紙としてはアート紙、コート紙、上質紙、和紙、合成紙等が使用できる。
本発明において、感熱発色層の形成はスクリーン印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷で行うことが好ましい。塗工液に溶剤を使用している場合、印刷後に乾燥機等により充分乾燥させる必要がある。
3)表面保護層の形成
上記の方法で得られた印刷物は、更に表面保護層を設けることで本発明の一つである積層記録材となる。その積層構成は種々の構成が適用できる。例えば基材がフイルムの場合
(A)フイルム/感熱発色層/フイルム。この場合ラミネートは感熱発色層自体の粘着性により、熱ロール等でラミネートすることができる。感熱発色時の熱、ガス発生等による積層体の剥離、膨れ等を防止するためには接着剤を使用した構成、乃ち(B)フイルム/感熱発色層/接着剤/フイルムの構成が好適に用いられる。接着剤の使用により表面保護層の剥離、膨れ等が低減できるため、印字、描画した時の鮮明性、コントラストが良好になる。アンカーコート剤でも同様な結果が得られる。
また、印字、描画の基材フイルムに対するコントラスト、美粧性を出すため白インキ、或いは色インキ等の着色インキも同時に印刷することもできる。その場合の構成は(C)フイルム/感熱発色層/着色インキ層/接着剤/フイルムとなる。この場合、着色インキ層を先に印刷した(D)フイルム/着色インキ層/感熱発色層/接着剤/フイルムの構成も可能である。(C)、(D)構成の使い分けは、使用形態、乃ちどちら側から印字物を見るかによる。その他の構成としてアルミ等のバリア層を有する構成、例えば(E)フイルム/感熱発色層/接着剤/アルミ/接着剤/フイルム、(F)シリカ蒸着フイルム/感熱発色層/接着剤/フイルムの構成も可能である。一般的には包装材に供される構成が本発明でも適用可能である。また、表面保護層は塗工液の皮膜からも形成可能である。
基材にフイルムを用いる場合、表面保護層としてフイルムの代わりに塗工液から形成される皮膜を用いることができる。その場合上記の構成例において表面保護層のフイルムを皮膜に変えた構成がそのまま適用できる。この場合基本的には接着剤層は不要である。例えば、(A)、(B)構成は共にフイルム/感熱発色層/皮膜となる。
基材が紙の場合は表面保護層が塗工液を塗布してなる皮膜、或いはフイルムから形成される。その場合の構成として(G)紙/感熱発色層/皮膜、(H)紙/感熱発色層/フイルムの構成が好適に用いられる。後者の場合必要に応じて接着剤を介した構成(I)紙/感熱発色層/接着剤/フイルムが好適に用いられる。
また、印字、描画の基材フイルムに対するコントラスト、美粧性を出すため白インキ、或いは色インキ等の着色インキを先に印刷した(J)フイルム/着色インキ層/感熱発色層/(接着剤)/フイルムの構成も可能である。一般的には包装材に供される構成が本発明でも適用可能である。
表面保護層にフイルムを用いる場合、フイルムのラミネート方法としては1)印刷を施したフイルム若しくは紙に溶剤型接着剤を塗布し、溶剤を乾燥させた後にフイルム等を貼り合わせるドライラミネーション、2)印刷を施したフイルム若しくは紙にアンカーコート剤を塗布、乾燥し、ポリエチレン、ポリプロピレン等の溶融樹脂を積層したり、若しくは該溶融樹脂を介在して他のフイルムを積層する溶融押し出し、3)印刷を施したフイルム若しくは紙に無溶剤型接着剤を加熱下で塗布しフイルム又は金属箔を張り合わせるノンソルラミネーションが挙げられる。何れのラミネーションも可能であるが積層記録材の加熱時におけるガス発生、膨れ等を防ぐために接着剤層が厚いドライラミネーションがより好ましい。また、表面保護層にフイルムを用いる場合、該フイルムと感熱接着剤層を前もって積層した積層フイルムを感熱発色層に貼り合わせることでも積層記録材を形成できる。この方法は基材に紙を用いた場合好適に用いられる。
本発明に用いられる接着剤としては、水性接着剤、溶剤型接着剤若しくは無溶剤型接着剤が挙げられる。水性接着剤としてはポリウレタン樹脂系、ポリ酢酸ビニルエマルジョン系、アクリルエマルジョン系、エポキシエマルジョン系等がある。必要に応じて水系の硬化剤例えば、イソシアネートエマルジョン、カルボジイミドエマルジョンを併用することができる。溶剤型としてはポリウレタン樹脂系、アクリル樹脂系の1液若しくは2液型接着剤、ポリイソシアネート/ポリエーテル系、ポリイソシアネート/ポリエステル系の2液接着剤がある。無溶剤型接着剤としてはポリエチレン、ポリプロピレン系がある。
また、アンカーコート剤としてポリエステル/イソシア系、ポリエーテル/イソシア系、エチレンイミン系、ブタジエン系、チタネート系を使用することができる。これらアンカーコート剤は印刷を施した面にグラビアコータ、ロールコータ等で塗布される。
食品包装用としては、印刷時に包装材の一部分に感熱発色インキを印刷することにより、部分的に印字可能な包装材料を得ることができる。こうして得られた包装材料には、賞味期限、ロット番号等を個別に印刷することも可能となる。
次に、積層記録材を用いた感熱記録方法について説明する。
感熱記録は、感熱発色層及び表面保護層を有する積層記録材に、加熱により記録することによって行う。印字は感熱発色層をなす1)発色剤/顕色剤、或いは2)芳香環を有するホスホン酸銅が熱により化学的に結合し、発色(1の場合)、酸化分解または炭化する(2の場合)ことで行われる。後者の場合、素材によっては芳香環を有するホスホン酸銅の周りに存在する樹脂等の担持体も熱により分解し変色することで、非常に鮮明なコントラストを持った記録を行うことができる。他の発色剤、例えば銅、モリブデン複合酸化物等も同様に周りの樹脂等を熱分解し、鮮明な記録を可能とする。記録する際のエネルギー量は、芳香環を有するホスホン酸銅の種類や量、記録部分の厚みなどによって異なるが、少なくとも芳香環を有するホスホン酸銅が酸化分解または炭化するためのエネルギー量は必要であり、記録時の加熱温度は250〜550℃であることが好ましく、300〜500℃であることがより好ましい。
感熱記録を行う加熱源としては、例えばサーマルヘッド、熱ペン、レーザー光等が挙げられる。サーマルヘッドや熱ペンを用いる場合は、熱伝導率の高い無機材料、カーボンブラック、グラファイトを、芳香環を有するホスホン酸銅と一緒に用いることが好ましい。また、レーザー光を用いる場合は、熱伝導率が高く、使用するレーザー光に対しても感度を有する無機材料、カーボンブラック、グラファイトを、芳香環を有するホスホン酸銅と一緒に用いることが好ましい。レーザー光としては、例えば炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、YVO4レーザー、エキシマレーザー等が挙げられる。
レーザーマーキングを行う場合、レーザー光は、感熱発色層に吸収、散乱がより低減される側より照射される。例えば(D)フイルム/着色インキ層/感熱発色層/接着剤/フイルム構成の場合、表面保護層のフイルム側から照射することが好ましい。
[実施例]
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。実施例中、部および%は、重量部および重量%をそれぞれ表す。
(合成例1)フェニルホスホン酸銅の合成
水1350部に、フェニルホスホン酸130部を溶解させた。これに、硫酸銅5水和物103部を添加し、室温下で2時間攪拌した。析出物をろ過し、水で洗浄を行い、100℃で減圧乾燥させフェニルホスホン酸銅35部を得た。
(合成例2)4−エチルフェニルホスホン酸銅の合成
フェニルホスホン酸の代わりに4−エチルフェニルホスホン酸153部を使用した以外は合成例1と同様にして4−エチルフェニルホスホン酸銅を得た。
(合成例3)ウレタン樹脂の合成
攪拌機、温度計、還流冷却器、および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコにアジピン酸と3−メチルー1,5―ペンタンジオールから得られる分子量2,000のポリエステルジオール1,000部とイソホロンジイソシアネート222部を仕込み、窒素雰囲気下、85℃で5時間反応させた。次いで、40℃に冷却後イソホロンジアミン82部、ジ−n−ブチルアミン7.8部、トルエン1,244部、メチルエチルケトン1,244部およびイソプロピルアルコール573部を添加し、攪拌下40℃で5時間反応させた。このようにして得られたウレタン樹脂の固形分は30%、粘度は350cps(25℃)であった。
(合成例4)アクリル樹脂の合成
攪拌機、温度計、還流冷却器、および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコにイソプロピルアルコール600部を仕込み、攪拌下、窒素雰囲気下で80℃迄昇温した。次に、予め調整して置いたアクリル酸48部、メタクリル酸メチル420部、アクリル酸ブチル132部およびアゾビスイソブチロニトリル12部の混合液を2時間で滴下した。滴下後1時間経て、アゾビスイソブチロニトリル2部を加え、更に2時間反応させた。反応終了後、メチルエチルケトンで固形分の調整を行った。このようにして得られたアクリル樹脂の固形分は30%、粘度は350cps(25℃)であった。
(合成例5)水性アクリル樹脂の合成
攪拌機、温度計、還流冷却器、および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコにイソプロピルアルコール600部を仕込み、攪拌下、窒素雰囲気下で80℃迄昇温した。次に、予め調整して置いたアクリル酸48部、メタクリル酸メチル420部、アクリル酸ブチル132部およびアゾビスイソブチロニトリル12部の混合液を2時間で滴下した。滴下後1時間経て、アゾビスイソブチロニトリル2部を加え、更に2時間反応させた。反応終了後に50℃に冷却し、ジメチルエタノールアミン45部を加え、充分に攪拌した。更にイオン交換水を添加し、昇温を行い、脱溶剤を行った。このようにして得られた水性アクリル樹脂(C)の固形分は30%、粘度は400cps(25℃)、pH=7.9であった。
表面保護層をなす塗工液としてUVニスを用いた。UVニスの組成を示すと
UVニス1:ペンタエリスリトールヘキサアクリレート3部/ペンタエリスリトールトリアクリレート3部/トリプロピレングリコールジアクリレート30部/3−フェノキシプロピルアクリレート8部/イルガキュアー184(チバガイギー社製)6部/IPA50部
UVニス2:ペンタエリスリトールヘキサアクリレート20部/ペンタエリスリトールトリアクリレート10部/トリプロピレングリコールジアクリレート8部/3−フェノキシプロピルアクリレート6部/イルガキュアー184(チバガイギー社製)6部/IPA50部
UVニス3:ペンタエリスリトールヘキサアクリレート25部/ペンタエリスリトールトリアクリレート17部/トリプロピレングリコールジアクリレート1部/3−フェノキシプロピルアクリレート1部/イルガキュアー184(チバガイギー社製)6部/IPA50部
実施例3
発色剤としてフェニルホスホン酸銅100部、樹脂としてウレタン樹脂200部をプレミックスし、ペイントシェーカ(ガラスビーズ使用)にて5時間分散した。次にウレタン樹脂200部、およびメチルエチルケトンを加え、固形分30%に調整した。こうして得られたインキをメチルエチルケトンで一律に50%希釈し、グラビア印刷用の感熱発色インキとした。印刷、ラミネートは実施例1と同様である。
実施例4〜15
用いた1)感熱発色インキを成す発色剤、添加剤および樹脂、2)印刷における基材フイルム、3)ラミネートにおけるラミネートの方法およびシーラントフイルムについて表1に記す。尚、実施例5〜8については添加剤ATO20部、カーボンブラック1部、グラファイト1部、炭酸銅20部を添加した。
実施例16
実施例3で得た印刷物に溶剤型のOPニス(ニトロセルロース系)を塗工、乾燥により、表面保護層を形成し、積層記録材を得た。
実施例17〜19
用いた1)感熱発色インキを成す発色剤、添加剤および樹脂、2)印刷における紙、3)UVニスについて表1に記す。UVニスを塗布、乾燥した。引き続きUV照射は80W/cmの高圧水銀灯下10cmの距離で、コンベア速度10m/分で2パス通し、積層記録材を得た。
実施例20
実施例3で得た印刷物に溶剤型エチレン−酢酸ビニル共重合体接着剤を塗布、乾燥してOPPを貼り合わせ積層記録材を得た。
比較例1 実施例3の印刷物をそのまま記録材として用いた。この記録材の感熱発色層は皮膜、フイルムで保護されていない。
Figure 0004356564
上記の方法で得られた積層記録材についてサーマルヘッド、レーザーによる印字試験を行い、印字物のO.D.値を評価した。また、印字物に対して加熱によるフイルムの表面状態、特に膨れ性(加熱側のフイルム表面)を目視で評価した。
(記録方法A)
得られた積層記録材について、ドット密度8ドット/mm、ヘッド抵抗1300Ωの大倉電機社製サーマルヘッド「TH−PMD」を具備するGIIIFAX試験機を使用して、感熱記録を行った。記録は、ヘッド電圧22V、通電時間1.2msで行い、記録画像の反射濃度(O.D.値)をマクベス濃度計で測定した。感熱記録した結果を表2に示す。
(記録方法B)
得られた積層記録材について、YVO4レーザー「YVO社製i-Marker10W」(連続描画)を使用して感熱記録を行い、記録画像の反射濃度(O.D.値)をマクベス濃度計で測定した。感熱記録した結果を表2に示す。
表面状態(膨れ性):3段階で評価した。結果を表2に示す。
○:加熱側の表面に膨れが全くない。結果は表2にまとめた。
△: 〃 僅かに見られる
×: 〃 甚だしい。
耐溶剤性:印字後に、積層記録材の印字側をメチルエチルケトンを含浸させた脱脂面で10回ラビングを行い、その表面状態を評価した。結果は表2にまとめた。
○:加熱側の印字表面が全く取れない。
△: 〃 僅かに取られる
×: 〃 甚だしく取られる。
Figure 0004356564

Claims (15)

  1. 芳香環を有するホスホン酸銅および担持体を含有する感熱発色層および表面保護層を有する積層記録材であって、さらに、当該芳香環を有するホスホン酸銅の塗工液中の含有量が0.5〜40重量%であることを特徴とする積層記録材。
  2. 感熱発色層が、無機材料、カーボンブラックまたはグラファイトから選ばれる一種以上の材料を含有することを特徴とする請求項1記載の積層記録材。
  3. 芳香環を有するホスホン酸銅が、フェニルホスホン酸銅であることを特徴とする請求項1または2記載の積層記録材。
  4. 無機材料が、銅原子を含有することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の積層記録材。
  5. 接着剤層若しくはアンカーコート剤層を有することを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の積層記録材。
  6. 感熱発色層が食品包装用積層体と一体となって形成されることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の積層記録材。
  7. 担持体がウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の積層記録材。
  8. 表面保護層が放射線硬化性であることを特徴とする請求項1〜7いずれか記載の積層記録材。
  9. 表面保護層をなす放射線硬化モノマーのうち、3官能以上のモノマーが20〜95重量%であることを特徴とする請求項1〜8記載の積層記録材。
  10. 表面保護層がイソシアネートで硬化されることを特徴とする請求項1〜9いずれか記載の積層記録材。
  11. さらに基材層を有する請求項1〜10いずれか記載の積層記録材。
  12. 記録材の基材が紙であることを特徴とする請求項11記載の積層記録材。
  13. 記録材の基材がプラスチックであることを特徴とする請求項11記載の積層記録材。
  14. 請求項1〜13いずれか記載の積層記録材を加熱により記録することを特徴とする感熱記録方法。
  15. 感熱発色が、サーマルヘッドまたはレーザー光により行われることを特徴とする請求項14記載の感熱記録方法。
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