JP4334221B2 - 難燃性強化ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

難燃性強化ポリアミド樹脂組成物 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は難燃性ポリアミド樹脂組成物に関し、特に、電気・電子分野のコネクター、ブレーカー、マグネットスイッチ等の部品、自動車分野の電装部品等の部品材料に好適に用いられる難燃性ポリアミド樹脂組成物に関する。更に、本発明は、難燃性が極めて高く、腐食性を有するハロゲン化水素ガスを燃焼時に発生せず、優れた電気特性と優れた成形加工性を兼ね備えた難燃性強化ポリアミド樹脂組成物に関する。
背景技術
従来、ポリアミド樹脂は、機械的強度、耐熱性などに優れることから、自動車部品、機械部品、電気・電子部品などの分野で使用されている。しかしながら、近年の電気・電子部品用途においては、難燃性に対する要求レベルがますます高くなり、ポリアミド樹脂が本来有する自己消火性よりもさらに高度な難燃性が要求されてきている。この為、アンダーライターズ・ラボラトリーのUL94V−0規格に適合する難燃レベルの高度化検討が数多くなされ、そして一般にハロゲン系難燃剤やトリアジン系難燃剤をポリアミド樹脂に添加する方法により、ポリアミド樹脂における難燃性の改善が図られている。
例えば、ポリアミド樹脂への塩素置換多環式化合物の添加(特開昭48−29846号公報)や、臭素系難燃剤、例えば、デカブロモジフェニルエーテルの添加(特開昭47−7134号公報)、臭素化ポリスチレンの添加(特開昭51−47044号公報、特開平4−175371号公報)、臭素化ポリフェニレンエーテルの添加(特開昭54−116054号公報)、臭素化架橋芳香族重合体の添加(特開昭63−317552号公報)、臭素化スチレン−無水マレイン酸重合体の添加(特開平3−168246号公報)等が知られている。これらハロゲン系難燃剤をガラス繊維等で強化したポリアミド樹脂に配合した組成物は、高度の難燃性と高い剛性から、電気・電子部品用途、特にプリント積層板に搭載されたり接続されたりするコネクター用途に多用されてきた。しかしながら、ハロゲン系難燃剤は燃焼時に腐食性の高いハロゲン化水素及び煙を発生したり、有毒な物質を排出する疑いがもたれ、これら環境問題からハロゲン系難燃剤の配合されたプラスチック製品の使用を規制する動きがある。
このことから、ハロゲンフリーのトリアジン系難燃剤が注目され、現在までに数多く検討がなされている。例えば、難燃剤としてメラミンを使用する技術(特公昭47−1714号公報)、シアヌル酸を使用する技術(特開昭50−105744号公報)、シアヌル酸メラミンを使用する技術(特開昭53−31759号公報)が良く知られている。これらの技術で得られた非強化のポリアミド樹脂組成物は、UL94V−0規格に適合する高度の難燃レベルを有するものの、ガラス繊維等の無機強化材で強化し剛性を高めた組成においては、難燃剤を多量に配合した場合であっても、燃焼時、綿着火現象があり、UL94V−0規格に適合しない問題がある。
一方、イントメッセント型難燃剤であるリン酸メラミン、ピロリン酸メラミンまたはポリリン酸メラミンをガラス繊維強化ポリアミド樹脂に使用するハロゲンフリーの難燃技術(特表平10−505875号公報)、無機質強化ポリアミド樹脂にポリリン酸メラミンを加え、更にチャー化触媒及び/又はチャー形成剤を併用する難燃技術(WO98/45364)が提案され、厚さ1/16inchの成形品においてUL94V−0規格を満足することが知られている。しかしながら、これらの技術では、電気・電子部品のコネクター用途で特に要求される厚さ1/32inchの薄肉成形品でのUL94V−0規格を満足するためには、リン酸メラミン系難燃剤を多く用いる必要があり、また、多量のリン酸メラミン系難燃剤を用いると、ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物の機械的特性が大きく低下するばかりでなく、電気特性、とりわけ高い電圧環境下において使用される電気部品に要求される耐トラッキング性に劣ることになる。更に、多量のリン酸メラミン系難燃剤を用いる場合には、成形加工時の離型性にも劣り、又、高い成形温度で長期間成形すると金型腐食も起こり易くなり、必ずしも電気・電子部品用の成形材料として満足されるものではなかった。
また、厚さ1/32inchの薄肉成形品でのUL94V−0規格を達成する技術として、イントメッセント型難燃剤である硫酸メラミンをガラス繊維強化半芳香族ポリアミド樹脂に適用した技術(特開2000−119512号公報)も開示されているが、この技術においてもポリアミド樹脂成分量に対して難燃剤を多く配合する必要があり、上記と同様の問題があった。
さらには、厚さ1/32inchの薄肉成形品でのUL94V−0規格を達成しつつ、高い耐トラッキング性を付与する技術として、無機質強化ポリアミド樹脂にリン酸メラミン複合難燃剤及びアルカリ土類金属塩を配合する技術(WO00/09606)も提案されているが、この技術で得られた成形品は脆く、例えば複雑な形状を有するコネクターに適用した際は、取り扱い時や運搬時にコネクターが欠けたり、割れを生じる問題があった。
本発明の目的は、難燃性が極めて高く、腐食性を有するハロゲン化水素ガスを燃焼時に発生せず、さらに、優れた電気特性と優れた成形加工性を兼ね備えた難燃性強化ポリアミド樹脂組成物を提供することにある。
発明の開示
本発明者等は、鋭意研究を重ねた結果、無機質強化材、ポリリン酸メラミン及びポリアミド樹脂を組み合わせた系において、ポリアミド樹脂として特定構造の半芳香族ポリアミド樹脂を適用した際に、前記目的を達成し得ることを見いだし、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
1.(a)ポリヘキサメチレンアジパミド単位とポリヘキサメチレンイソフタラミド単位とを有する半芳香族ポリアミド樹脂30〜70重量%、(b)ポリリン酸メラミン10〜38重量%、(c)無機質強化材5〜50重量%、(d)ポリアルキレン多価アルコール及び/又はその脂肪酸エステル誘導体0〜5重量%、(e)ビスアマイド化合物0〜5重量%、及び(f)金属酸化物及び/又はモリブデン酸塩0〜5重量%を含む、難燃性強化ポリアミド樹脂組成物であって、
(a)半芳香族ポリアミド樹脂と(b)ポリリン酸メラミンの組成物中の量比(a)/(b)が1.5〜3.5であり、
(a)半芳香族ポリアミド樹脂が、
(1)ポリヘキサメチレンアジパミド単位70〜95重量%及びポリヘキサメチレンイソフタルアミド単位5〜30重量%からなる共重合体;
(2)ポリヘキサメチレンアジパミド単位60〜89重量%、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド単位5〜30重量%、及びポリヘキサメチレンアジパミド以外の脂肪族ポリアミド単位1〜10重量%からなる3元共重合体;
(3)ポリヘキサメチレンアジパミド成分70〜95重量%及びポリヘキサメチレンイソフタルアミド成分5〜30重量%を含有する混合ポリアミド;及び
(4)ポリヘキサメチレンアジパミド成分60〜89重量%、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド成分5〜30重量%、及びポリヘキサメチレンアジパミド以外の脂肪族ポリアミド成分1〜10重量%を含有する混合ポリアミド
からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体である、前記難燃性強化ポリアミド樹脂組成物、
2.(d)ポリアルキレン多価アルコール及び/又はその脂肪酸エステル誘導体の量が、0.01〜5重量%である、上記1に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物、
3.ポリアルキレン多価アルコールが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリブチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種の多価アルコールである、上記2に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物、
4.ポリアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステル誘導体が、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート及びポリエチレングリコールジステアレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の多価アルコールの高級脂肪酸エステル誘導体である、上記2に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物、
5.(e)ビスアマイド化合物の量が0.01〜5重量%である、上記1に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物、
6.(e)ビスアマイド化合物が、メチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスカプリン酸アマイド、エチレンビスラウリン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスイソステアリン酸アマイド、エチレンビスベヘン酸アマイド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アマイド及びヘキサメチレンビスベヘン酸アマイドからなる群から選ばれる少なくとも1種の飽和脂肪酸ビスアマイドである、上記5に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物、
7.(f)金属酸化物及び/又はモリブデン酸塩の量が0.01〜5重量%である、上記1に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物、
8.金属酸化物が、酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム及び酸化バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種のアルカリ土類金属酸化物である、上記7に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物、
9.モリブデン酸塩が、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸バリウム及びモリブデン酸ストロンチウムからなる群から選ばれる少なくとも1種のモリブデン酸アルカリ土類金属塩である、上記7に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物、
10.(b)ポリリン酸メラミンが、リン原子を10〜18重量%含有している、上記1〜9のいずれか1項に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物、
11.(b)ポリリン酸メラミンの平均粒径が0.5〜20μmである、上記1〜10のいずれか1項に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物、
12.(b)ポリリン酸メラミンの縮合度が5以上である、上記1〜11のいずれか1項に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物、
13.(c)無機質強化材が、ガラス繊維、ウォラストナイト、タルク、焼成カオリン及びマイカからなる群から選ばれる少なくとも1種の強化材である、上記1〜12のいずれか1項に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物、
である。
発明を実施するための最良の形態
本発明について、以下具体的に説明する。
<成分(a)>
本発明で用いられる半芳香族ポリアミド樹脂とは、ヘキサメチレンアジパミド単位及びヘキサメチレンイソフタルアミド単位を主たる構成成分として含んでいるポリアミド樹脂であり、かかる半芳香族ポリアミド樹脂には、ポリヘキサメチレンアジパミド単位(以下、「ポリアミド66単位」と略記する場合がある)及びポリヘキサメチレンイソフタルアミド単位(以下、「ポリアミド6I単位」と略記する場合がある)を含む共重合体、及びポリヘキサメチレンアジパミド成分(以下、「ポリアミド66成分」と略記する場合がある)及びポリヘキサメチレンイソフタルアミド成分(以下、「ポリアミド6I成分」と略記する場合がある)を含有するポリアミド混合物(混合ポリアミド)が含まれる。
特に、ヘキサメチレンイソフタルアミド単位を5〜30重量%含む半芳香族ポリアミド樹脂をポリリン酸メラミンと組み合わせると、高度の難燃性が得られるので好ましい。
本発明の半芳香族ポリアミド樹脂として、具体的には、ポリアミド66単位70〜95重量%及びポリアミド6I単位5〜30重量%からなる共重合体(ポリアミド66/6I)が、耐熱性、成形品外観性、成形加工性、電気特性を満足するので好ましく、とりわけポリアミド66単位70〜90重量%及びポリアミド6I単位10〜30重量%からなる共重合体は、上記特性に加え、難燃性と成形時の良離型性をも有するので特に好ましい。
また、ポリアミド66成分70〜95重量%及びポリアミド6I成分5〜30重量%を含有する混合ポリアミドは、耐熱性が高く、耐ハンダ性を要求される用途には好ましい。
更に、ポリアミド66単位の一部を他の脂肪族ポリアミド単位で置き換えた、ポリアミド66単位60〜89重量%、ポリアミド6I単位5〜30重量%及びポリアミド66以外の脂肪族ポリアミド単位1〜10重量%からなる3元共重合体は、成形流動性に優れている。かかる3元共重合体としては、例えばポリカプロアミド単位(ポリアミド6単位)、ポリウンデカアミド単位(ポリアミド11単位)、ポリドデカアミド単位(ポリアミド12単位)、ポリヘキサメチレンセバカミド単位(ポリアミド610単位)またはポリヘキサメチレンドデカミド単位(ポリアミド612単位)から選ばれる脂肪族ポリアミド単位でポリアミド66単位の一部を置換した3元共重合体、すなわち、ポリアミド66/6I/6、ポリアミド66/6I/11、ポリアミド66/6I/12、ポリアミド66/6I/610、ポリアミド66/6I/612が例示できる。
また、本発明の半芳香族ポリアミド樹脂として、ポリアミド66成分60〜89重量%、ポリアミド6I成分5〜30重量%及びポリアミド66成分以外の脂肪族ポリアミド成分1〜10重量%を含有する混合ポリアミドを用いても、本発明の目的を達成できる。
なお、共重合体中のポリヘキサメチレンイソフタルアミド単位又は混合ポリアミド中のポリヘキサメチレンイソフタルアミド成分が5〜30重量%の範囲内にあると、難燃剤を多量に添加しなくとも十分な難燃レベルを達成することができ、また耐熱性、成形加工性及び電気特性にも優れる。
上記した共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体のどちらであっても良く、また、これら共重合体は本発明の目的を損なわない範囲で他の芳香族ポリアミド樹脂を共重合成分として含んでいても良い。また、本発明の混合ポリアミドとは、2成分以上からなるポリアミドをブレンド、溶融混練等の重合以外の一般に使われる方法により混合したポリアミドのことである。なおここで、本発明の半芳香族ポリアミド樹脂の分子量は、成形可能な範囲のものであれば特に制限はないが、JIS K6810に示される硫酸相対粘度が1.5〜3.5の範囲にあるポリアミド樹脂を用いると、成形流動性が良好でかつ高度な難燃レベルを保持できるので、かかる範囲のポリアミド樹脂を用いることが好ましい。
<成分(b)>
本発明で用いられるポリリン酸メラミンとは、次の化学式
(C・HPO
(式中、nは縮合度を表す)で示されるもので、メラミンとリン酸またはポリリン酸との実質的に等モルの反応生成物から得られるものを意味する。なお、本発明で用いられるポリリン酸メラミンの製法には、特に制約はない。通常、リン酸メラミンを窒素雰囲気下、加熱縮合して得られるポリリン酸メラミンを挙げることができる。ここでリン酸メラミンを構成するリン酸としては、具体的にはオルトリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン酸等が挙げられるが、特にオルトリン酸、ピロリン酸を用いたメラミンとの付加物を縮合したポリリン酸メラミンは、難燃剤としての効果が高いため、好ましい。また、ポリリン酸メラミンの縮合度nは、3より大きいことが好ましく、特に耐熱性の点から5以上であることが好ましい。
また、ポリリン酸メラミンは、ポリリン酸とメラミンとの等モルの付加塩であっても良く、メラミンとの付加塩を形成するポリリン酸としては、いわゆる縮合リン酸と呼ばれる鎖状ポリリン酸、環状ポリメタリン酸が挙げられる。これらポリリン酸の縮合度nには特に制約はなく、通常3〜50であるが、得られるポリリン酸メラミン付加塩の耐熱性の点から、ポリリン酸の縮合度nは5以上であることが好ましい。かかるポリリン酸メラミン付加塩は、メラミンとポリリン酸との混合物を例えば水スラリーとなし、よく混合して両者の反応生成物を微粒子状に形成させた後、このスラリーを濾過、洗浄、乾燥し、さらに必要であれば焼成し、得られた固形物を粉砕して得られる粉末である。
本発明の組成物を成形して得られる成形品の機械的強度、成形品外観の点から、組成物製造時に用いられるポリリン酸メラミンとしては、粒径100μm以下、より好ましくは粒径50μm以下に粉砕した粉末を用いるのが好ましい。特に、0.5〜20μmの粉末を用いると、高い難燃性を発現するばかりでなく成形品の強度が著しく高くなるので、非常に好ましい。また、ポリリン酸メラミンは必ずしも完全に純粋である必要はなく、未反応のメラミンあるいはリン酸、ポリリン酸が多少残存していても良い。更に、ポリリン酸メラミン中にリン原子が10〜18重量%含有しているものが、成形加工時に成形金型に汚染性物質が付着する現象が少なく特に好ましい。
ポリリン酸メラミンは難燃剤として作用するが、シアヌル酸メラミンに代表されるトリアジン系難燃剤に比較して、ガラス繊維等の無機質強化材と併用して使用した際に、高度の難燃化効果を発揮する。特に、ポリアミド66単位及びポリアミド6I単位からなる共重合体、又はポリアミド66及びポリアミド6Iを含有する混合ポリアミドに、ポリリン酸メラミンを配合した際には、極めて高度な難燃化効果を発現する。
<成分(c)>
本発明に用いる無機質強化材としては、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム繊維、石膏繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維、スチール繊維、セラミックス繊維、ボロンウィスカ繊維、マイカ、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ウオラストナイト、ガラスビーズ、ガラスフレークまたは酸化チタン等の繊維状、粒状、板状、あるいは針状の無機質強化材が挙げられる。これらの強化材は、二種以上組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、特に、ガラス繊維、ウォラストナイト、タルク、焼成カオリンまたはマイカが好ましい。また、ガラス繊維は、長繊維タイプのロービング、短繊維タイプのチョップドストランド、ミルドファイバー等から選択して用いることが出来る。なお、ガラス繊維は、ポリアミド用に表面処理したものを用いることが好ましい。
<成分(d)>
本発明において、ポリアルキレン多価アルコール及びその脂肪酸エステル誘導体は、靭性改良剤としての作用効果を示す。ポリアルキレン多価アルコールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールなどの2価アルコール類、ソルビタン、グリセリンなどの3価アルコール類等が挙げられる。また、ポリアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステル誘導体としては、上記した多価アルコール類と、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、オレイン酸、エルカ酸等の高級脂肪酸とのモノ、ジ、あるいはトリエステル誘導体等が挙げられる。
成分(d)として具体的には、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノエレエート、ポリエチレングリコールジステアレート、エチレングリコールジステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレンビスフェノールAラウリン酸エステル、ペンタエリスリトールモノオレエート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンジステアレート、ソルビタンモノベヘネート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ステアリン酸モノグリセライド、パルミチン酸モノグリセライド、オレイン酸モノグリセライド、ベヘニン酸モノグリセライド、カプリン酸モノグリセライド、ステアリン酸ジグリセライド、パルミチン酸ジグリセライド、オレイン酸ジグリセライド、ベヘニン酸ジグリセライド、カプリン酸ジグリセライド、カプリン酸トリグリセライド等を挙げることが出来る。
特に、難燃性を低下させることなく、靭性向上に高い作用効果を示し、工業的にも入手が容易なポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノエレエート、ポリエチレングリコールジステアレートが好ましい。
<成分(e)>
本発明におけるビスアマイド化合物とは、酸とジアミンの反応により得られるものであり、難燃性を低下させることなく、成形加工時の離型性をさらに著しく向上させる成形性改良剤としての作用効果を示すものである。具体的にはメチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスカプリン酸アマイド、エチレンビスラウリン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスイソステアリン酸アマイド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アマイド、エチレンビスベヘン酸アマイド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アマイド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アマイド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アマイド等の飽和脂肪酸ビスアマイドやエチレンビスオレイン酸アマイド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アマイド等の不飽和脂肪酸ビスアマイドやm−キシリレンビスステアリン酸アマイド等の芳香族系ビスアマイドが挙げられる。特に、成形加工時のガス発生が少なくモールドデポジット現象もない高級脂肪酸ビスアマイドであるメチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスカプリン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスイソステアリン酸アマイド、エチレンビスベヘン酸アマイド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アマイド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アマイドが、好ましい。
<成分(f)>
本発明の金属酸化物及びモリブデン酸金属塩とは、金属腐食抑制剤としての作用効果、特に高温成形条件で長期期間成形しても金型に腐食現象を生じさせない作用効果を有するものである。
金属酸化物としては、酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化ラジウム等のアルカリ土類金属酸化物及び酸化アルミニウム、酸化亜鉛が挙げられる。特に難燃性を低下させないという点から、酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウムが好ましく、その中でも酸化カルシウムが特に好ましい。
また、モリブデン酸塩としてはモリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸カリウム、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸リチウムが挙げられ、金属腐食抑制効果の高いモリブデン酸アルカリ土類金属塩が好ましく、その中でも、特にモリブデン酸カルシウム、モリブデン酸バリウム、モリブデン酸ストロンチウムが好ましい。
<各成分の割合>
本発明のポリアミド樹脂組成物においては、組成物中の成分(a)、(b)、(c)、(d)、(e)及び(f)の割合を、各成分(a)〜(f)の重量百分率をそれぞれA、B、C、D、E及びF重量%とした場合、
30≦A≦70
10≦B≦38
5≦C≦50
0≦D≦5
0≦E≦5
0≦F≦5
1.5≦A/B≦3.5
A+B+C+D+E+F=100
とすることが好ましい。
すなわち、半芳香族ポリアミド樹脂の割合は、30〜70重量%の範囲とすることが好ましい。30重量%未満では成形加工性、機械的物性が損なわれ、70重量%を越えると難燃性、剛性の低下を生じる恐れがある。
また、ポリリン酸メラミンの割合は、10〜38重量%とすることが好ましく、より好ましくは15〜35重量%の範囲である。ポリリン酸メラミンの量が10重量%未満では難燃効果が充分でなく、38重量%を越えると混練時分解ガスが発生したり、成形加工時に成形金型に汚染性物質が付着するなどの問題が生じる。また、機械的物性の著しい低下や、成形品外観の悪化の原因ともなる。
ここで、半芳香族ポリアミド樹脂とポリリン酸メラミンの量比A/Bは、1.5〜3.5の範囲にあることが好ましい。A/Bがかかる範囲内にあると、電気特性、特に耐トラッキング性や機械的強度が改善されると共に、優れた難燃性能が安定して得られる。A/Bの特に好ましい範囲は、1.7〜2.5の範囲である。
同様に、無機質強化材の割合は、5〜50重量%とすることが好ましく、より好ましくは10〜40重量%である。5重量%未満では機械的強度・剛性の発現が認められず、50重量%を越えると押出時や射出成形時の成形加工性の著しい低下があるばかりか、量的な物性改良効果も認められない。
本発明においては、(d)成分であるポリアルキレン多価アルコール及び/又はその脂肪酸エステル誘導体は必ずしも必要ではないが、ポリアミド樹脂組成物中に好ましくは5重量%まで、より好ましくは0.01〜5重量%の範囲で添加すると、樹脂組成物の機械的特性が改善され、特に曲げたわみ量が高くなり靭性に優れた成形材料を得ることができる。なお、添加量が5重量%を越えると、改良効果は飽和するばかりか、成形加工時にガスが発生したり、成形品表面にシルバーストリークが発生し易くなり、一方、0.01重量%未満では、機械的特性の改良効果を十分に発揮できない。
また、(e)成分であるビスアマイド化合物も、本発明においては必ずしも必要ではないが、ポリアミド樹脂組成物中に好ましくは5重量%まで、より好ましくは0.01〜5重量%の範囲で添加すると、樹脂組成物の成形性が改善でき、特に成形品の金型からの離型性を高める効果を有し、薄肉部の成形性を著しく向上させる驚くべき作用効果を示す。なお、添加量が5重量%を越えると、成形加工時のガス発生が多くなり、0.01重量%未満では離型性の改良効果を十分に発揮できない。
更に、本発明においては、(f)成分である金属酸化物及び/又はモリブデン酸塩も必須成分ではないが、ポリアミド樹脂組成物中に好ましくは5重量%まで、より好ましくは0.01〜5重量%の範囲で添加すると、高温成形における金型腐食を抑制でき、長期間成形後も金型腐食現象が認められなくなる。なお、添加量が5重量%を越えると難燃性に悪影響を及ぼす場合があり、0.01重量%未満では腐食性改良効果が十分でない。
<その他の成分>
本発明では、更に、無機系の難燃助剤を機械的物性や成形加工性に悪影響を与えない範囲で添加することもできる。好ましい難燃助剤としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫化亜鉛、酸化鉄、酸化硼素、硼酸亜鉛等が挙げられる。
本発明の強化された難燃性ポリアミド樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、他の成分、例えば顔料、染料等の着色剤や、ポリアミド樹脂の一般的な熱安定剤である銅系熱安定剤(例えばヨウ化銅、酢酸銅等とヨウ化カリウム、臭化カルウムとの併用)、ヒンダードフェノール系酸化劣化防止剤に代表される有機系耐熱剤、耐候性改良剤、核剤、可塑剤、帯電防止剤等の添加剤、他の樹脂ポリマー等を添加することが出来る。
<ポリアミド樹脂組成物の製造方法及び用途>
本発明の強化された難燃性ポリアミド樹脂組成物の製造方法については、特に限定はなく、上記したポリアミド樹脂、ポリリン酸メラミン、無機充填材、及び必要に応じてポリアルキレン多価アルコール及び/またはその脂肪酸エステル誘導体、ビスアマイド化合物、金属酸化物及び/又はモリブデン酸塩等を常用の単軸または2軸の押出機やニーダー等の混練機を用いて、200〜350℃の温度で溶融混練する方法等であってよい。
本発明の組成物は、射出成形、押出成形、ブロー成形など公知の方法によって、コネクター、コイルボビン、ブレーカー、電磁開閉器、ホルダー、プラグ、スイッチ等の電気、電子、自動車用途の各種成形品に成形される。
<実施例>
以下の実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例及び比較例に用いた原材料及び測定方法を、以下にまとめて示す。
[原材料]
(A)ポリアミド樹脂
(a−1):ポリアミド66/6I(85/15)共重合体
アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとの等モル塩2.00kg、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとの等モル塩0.35kg、アジピン酸0.1kg、及び純水2.5kgを5Lのオートクレーブの中に仕込み、良く撹拌した。充分窒素置換した後、撹拌しながら温度を室温から220℃まで約1時間かけて昇温した。この際、オートクレーブ内の水蒸気による自然圧で内圧はゲージ圧で1.76MPaになるが、1.76MPa以上の圧にならないよう水を反応系外に除去しながら加熱を続けた。更に、2時間後内温が260℃に到達した時点で加熱を止め、オートクレーブのバルブを閉止し、約8時間かけて室温まで冷却した。冷却後オートクレーブを開け、約2kgのポリマーを取りだし粉砕した。得られた粉砕ポリマーを、10Lのエバポレーターに入れ窒素気流下、200℃で10時間固相重合した。固相重合によって得られたポリアミド(a−1)は、融点245℃、硫酸相対粘度2.38であった。
(a−2):ポリアミド66/6I(80/20)共重合体
アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとの等モル塩2.00kg、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとの等モル塩0.50kg、アジピン酸0.1kg、及び純水2.5kgを出発原料とした以外は、重合例1と同様の方法でポリアミド(a−2)を作成した。得られたポリアミド(a−2)は融点239℃、硫酸相対粘度2.41であった。
(a−3):ポリアミド66/6I(65/35)共重合体
アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとの等モル塩1.67kg、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとの等モル塩0.88kg、アジピン酸0.1kg、及び純水2.5kgを出発原料とした以外は、重合例1と同様の方法でポリアミド(a−3)を作成した。得られたポリアミド(a−3)は融点219℃、硫酸相対粘度2.45であった。
(a−4):ポリアミド6T/6I(40/60)共重合体
テレフタル酸とヘキサメチレンジアミンとの等モル塩0.67kg、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとの等モル塩1.0kg、アジピン酸0.05kg及び純水2.5kgを5Lのオートクレーブの中に仕込み、良く攪拌した。充分窒素置換した後、撹拌しながら温度を室温から220℃まで約1時間かけて昇温した。この際、オートクレーブ内の水蒸気による自然圧で内圧はゲージ圧で1.76MPaになるが、1.76MPa以上の圧にならないよう水を反応系外に除去しながら加熱を続けた。更に2.5時間後内温が270℃に到達した時点で加熱を止め、オートクレーブのバルブを閉止し、約9時間かけて室温まで冷却した。冷却後オートクレーブを開け、約1.5kgのポリマーを取りだし粉砕した。得られた粉砕ポリマーを、10Lのエバポレーターに入れ窒素気流下、200℃で10時間固相重合した。固相重合によって得られたポリアミド(a−4)は、融点255℃、硫酸相対粘度2.28であった。
(a−5):ポリアミド66
旭化成工業(株)製 商品名 レオナ1300
(a−6):ポリアミド6
宇部興産(株)製 商品名 SF1013A
(B)難燃剤
(b−1):ポリリン酸メラミン
(株)三和ケミカル製 商品名 アピノンMPP−A
(b−2):リン酸メラミン
(株)三和ケミカル製 商品名 アピノンP−7202
(C)無機質強化材
(c−1):ガラス繊維
旭ファイバーグラス(株)製 商品名 CS03JA FT756
(平均繊維径10μm)
(D)多価アルコール、多価アルコールエステル
(d−1):ポリエチレングリコール
三洋化成(株)製 商品名 マクロゴール400
(d−2):ポリエチレングリコールモノラウレート
花王(株)製 商品名 エマノーン1112
(d−3):ポリエチレングリコールモノステアレート
花王(株)製 商品名 エマノーン3199
(d−4):ポリエチレングリコールジステアレート
花王(株)製 商品名 エマノーン3299
(d−5):ペンタエリスリトールモノステアレート
花王(株)製 商品名 エキセパールPE−MS
(d−6):ペンタエリスリトール
片山化学工業(株)製 化学用試薬
(E)アマイド化合物
(e−1):エチレンビスステアリン酸アマイド
日本化成(株)製 商品名 スリパックス E
(e−2):エチレンビスラウリン酸アマイド
日本化成(株)製 商品名 スリパックス L
(e−3):ステアリン酸アマイド
日本化成(株)製 商品名 ダイヤミッド200
(F)金属酸化物、金属塩
(f−1):酸化カルシウム
片山化学工業(株)製 1級試薬
(f−2):酸化マグネシウム
片山化学工業(株)製 1級試薬
(f−3):モリブデン酸カルシウム
片山化学工業(株)製 1級試薬
[測定方法]
(1)薄肉難燃性;
UL94(米国Under Writers Laboratories Incで定められた規格)の方法に従って測定した。なお試験片の厚みは1/16inch及び1/32inchとし、射出成形機(東芝機械製:IS50EP)を用いて成形した。
(2)硫酸相対粘度
JIS K6810に従って98%硫酸での相対粘度を測定した。
(3)機械特性
射出成形機(東芝機械製:IS50EP)を用いて、ASTM D790の曲げ試験片(厚さ3mm)を成形し、ASTM D790に準拠した方法で曲げ試験を実施し、曲げ強度、曲げ弾性率、曲げたわみ量を求めた。
(4)耐トラッキング性(CTI)
射出成形機(東芝機械製:IS150)を用いて、130mm×130mm×3mm(厚さ)の平板の試験片を、樹脂温度280℃、金型温度80℃の条件で成形した。得られた試験片を、日立化成(株)製の耐トラッキング試験機HAT−500−3型にセットし、IEC Publication 112規格に従って、100〜600Vの電圧下、0.1%塩化アンモニウム水溶液を30秒毎に滴下し、試験片がトラッキングを起こすことなく50滴で破壊しない最大電圧を求めた。この値が高いものほど耐トラッキング性に優れている。
(5)離型性
図1に示す離型力測定装置を取り付けた金型を用いて、射出成形機(日精樹脂製:FN3000)でシリンダー温度280℃、金型温度80℃、射出圧39.2MPaの条件下で成形を行い、金型から成形品を突き出す際の突き出し力を測定した。この値が小さいものほど離型性に優れるとした。なお、図1に示される金型中、1はスプルランナーを、2はカップ状成形品を、3はエジェクターピンを、4はエジェクタープレートを、5は圧力センサーを、6はエジェクターロッドを、7は離型力記録計を示している。
(6)金型金属腐食性
ガラス繊維強化ポリアミド樹脂ペレット50gと、金型用合金工具鋼(SKD11)からなる1cm×2cm×0.5cm(厚さ)の試験片とを、内面がテフロン張りされたステンレス製耐圧容器に入れ、恒温油槽中で280℃の温度で5時間加熱した。加熱後冷却し、金属試験片に溶融固化した樹脂成分を粉砕して取り除き、金属顕微鏡で試験片の表面観察を実施した。なお、腐食の程度は次の様にランク付けした。
×:全面腐食が発生
△:軽微な孔食発生
○:ほとんど腐食が認められない
[実施例1]
得られる組成物中、ポリアミド樹脂(a−1)が49重量%、難燃剤(b−1)が26重量%、ガラス繊維(c−1)が25重量%となるよう、2軸押出機(東芝機械製TEM35)を用い、シリンダー設定温度260℃、スクリュウ回転200rpm、吐出量30kg/hrの条件下で、ポリアミド樹脂(a−1)及び難燃剤(b−1)をトップフィードし、ガラス繊維(c−1)はサイドフィードして混練し、ストランド状に取り出し、冷却後カッターで造粒しポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表1に示す。
[実施例2]
ポリアミド樹脂として(a−2)を用いた以外は、実施例1と同様にしてペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表1にしめす。。
[比較例1]
ポリアミド樹脂として(a−3)を用いた以外は、実施例1と同様にしてペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表1に示す。
[比較例2]
ポリアミド樹脂として(a−4)を用いた以外は、実施例1と同様にしてペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表1に示す。
[比較例3]
ポリアミド樹脂として(a−5)を用いた以外は、実施例1と同様にしてペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表1に示す。
[比較例4]
ポリアミド樹脂として(a−6)を用いた以外は、実施例1と同様にしてペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表1に示す。
[比較例5]
難燃剤として(b−2)を用いた以外は、実施例1と同様にしてペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表1に示す。
実施例1〜2及び比較例1〜5の結果から判るように、特定量のヘキサメチレンイソフタラミド単位を含有する半芳香族ポリアミドとポリリン酸メラミンを組み合わせた場合のみ、薄肉難燃性、電気特性、成形性の全ての特性を満足することができる。
[実施例3〜4、比較例6〜7]
ポリアミド樹脂(a−2)、難燃剤(b−1)、ガラス繊維(c−1)の配合量を表1に示す割合にした以外は、実施例1と同様にしてペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表1に示す。
Figure 0004334221
[実施例5]
得られる組成物中、ポリアミド樹脂(a−2)が47.5重量%、難燃剤(b−1)が26重量%、ガラス繊維(c−1)が25重量%及び多価アルコール(d−1)が1.5重量%になるよう、2軸押出機(東芝機械製TEM35)を用い、シリンダー設定温度260℃、スクリュウ回転200rpm、吐出量30kg/hrの条件下で、ポリアミド樹脂(a−2)、難燃剤(b−1)、多価アルコール(d−1)をトップフィードし、ガラス繊維(c−1)はサイドフィードして混練し、ストランド状に取り出し、冷却後カッターで造粒しポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表2に示す。
[実施例6〜9]
多価アルコール(d−1)の代わりに多価アルコールのエステル誘導体(d−2)、(d−3)、(d−4)、(d−5)を用いた以外は、実施例5と同様にしてペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表2に示す。
[実施例10]
多価アルコール(d−1)の代わりに多価アルコール(d−6)を用いた以外は、実施例5と同様にしてペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表2に示す。
[実施例11,12、参考実施例13
ポリアミド樹脂(a−2)、難燃剤(b−1)、ガラス繊維(c−1)及び多価アルコールのエステル誘導体(d−2)の配合量を表2に示す割合にした以外は、実施例5と同様にしてペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表2に示す。
Figure 0004334221
[実施例14]
得られる組成物中、ポリアミド樹脂(a−2)が48.9重量%、難燃剤(b−1)が26重量%、ガラス繊維(c−1)が25重量%及びビスアマイド化合物(e−1)が0.1重量%になるよう、2軸押出機(東芝機械製TEM35)を用い、シリンダー設定温度260℃、スクリュウ回転200rpm、吐出量30kg/hrの条件下で、ポリアミド樹脂(a−2)、難燃剤(b−1)、ビスアマイド化合物(e−1)をトップフィードし、ガラス繊維(c−1)はサイドフィードして混練し、ストランド状に取り出し、冷却後カッターで造粒しポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表3に示す。
[実施例15,16、参考実施例17
ポリアミド樹脂(a−2)、難燃剤(b−1)、ガラス繊維(c−1)及びビスアマイド化合物(e−1)の配合量を表3に示す割合にした以外は、実施例14と同様にしてペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表3に示す。
[実施例18]
得られる組成物中、ポリアミド樹脂(a−2)が47.9重量%、難燃剤(b−1)が26重量%、ガラス繊維(c−1)が25重量%、多価アルコールのエステル誘導体(d−2)が1.0重量%及びビスアマイド化合物(e−2)が0.1重量%になるよう、2軸押出機(東芝機械製TEM35)を用い、シリンダー設定温度260℃、スクリュウ回転200rpm、吐出量30kg/hrの条件下で、ポリアミド樹脂(a−2)、難燃剤(b−1)、多価アルコールのエステル誘導体及びビスアマイド化合物(e−2)をトップフィードし、ガラス繊維(c−1)はサイドフィードして混練し、ストランド状に取り出し、冷却後カッターで造粒しポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表3に示す。
[実施例19]
ポリアミド樹脂(a−2)、難燃剤(b−1)、ガラス繊維(c−1)、多価アルコールのエステル誘導体(d−3)及びビスアマイド化合物(e−2)の配合量を表3に示す割合にした以外は、実施例18と同様にしてペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表3に示す。
[実施例20]
ビスアマイド化合物(e−1)の代わりにアマイド化合物(e−3)を用いた以外は、実施例15と同様にしてペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表3に示す。
[実施例21]
得られる組成物中、ポリアミド樹脂(a−2)が47.5重量%、難燃剤(b−1)が26重量%、ガラス繊維(c−1)が25重量%、ビスアマイド化合物(e−1)が0.5重量%及び金属酸化物(f−1)が1.0重量%になるよう、2軸押出機(東芝機械製TEM35)を用い、シリンダー設定温度260℃、スクリュウ回転200rpm、吐出量30kg/hrの条件下で、ポリアミド樹脂(a−2)、難燃剤(b−1)、ビスアマイド化合物(e−1)及び金属酸化物(f−1)をトップフィードし、ガラス繊維(c−1)はサイドフィードして混練し、ストランド状に取り出し、冷却後カッターで造粒しポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表3に示す。
[実施例22]
金属酸化物(f−1)の代わりに金属酸化物(f−2)を用いた以外は、実施例21と同様にしてペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表3に示す。
[実施例23]
得られる組成物中、ポリアミド樹脂(a−2)が46.5重量%、難燃剤(b−1)が26重量%、ガラス繊維(c−1)が25重量%、多価アルコールのエステル誘導体(d−2)を1.0重量%、ビスアマイド化合物(e−1)が0.5重量%及び金属塩(f−3)が1重量%になるよう、2軸押出機(東芝機械製TEM35)を用い、シリンダー設定温度260℃、スクリュウ回転200rpm、吐出量30kg/hrの条件下で、ポリアミド樹脂(a−2)、難燃剤(b−1)、多価アルコールのエステル誘導体(d−2)、ビスアマイド化合物(e−1)及び金属塩(f−3)をトップフィードし、ガラス繊維(c−1)はサイドフィードして混練し、ストランド状に取り出し、冷却後カッターで造粒しポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。前記した測定方法に従い、得られたペレットから試験片を成形し、諸特性を調べた。その結果を表3に示す。
Figure 0004334221
産業上の利用分野
本発明の組成物は、薄肉成形品にした場合でも難燃性が極めて高く、また腐食性を有するハロゲン化水素ガスが燃焼時に発生せず、さらに、優れた電気特性と優れた成形加工性を兼ね備えた成形材料であり、家電部品、電子部品、自動車部品等の用途に用いることが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例において離型性の測定に用いた金型の概略図である。

Claims (13)

  1. (a)ポリヘキサメチレンアジパミド単位とポリヘキサメチレンイソフタラミド単位とを有する半芳香族ポリアミド樹脂30〜70重量%、(b)ポリリン酸メラミン10〜38重量%、(c)無機質強化材5〜50重量%、(d)ポリアルキレン多価アルコール及び/又はその脂肪酸エステル誘導体0〜5重量%、(e)ビスアマイド化合物0〜5重量%、及び(f)金属酸化物及び/又はモリブデン酸塩0〜5重量%を含む、難燃性強化ポリアミド樹脂組成物であって、
    (a)半芳香族ポリアミド樹脂と(b)ポリリン酸メラミンの組成物中の量比(a)/(b)が1.5〜3.5であり、
    (a)半芳香族ポリアミド樹脂が、
    (1)ポリヘキサメチレンアジパミド単位70〜95重量%及びポリヘキサメチレンイソフタルアミド単位5〜30重量%からなる共重合体;
    (2)ポリヘキサメチレンアジパミド単位60〜89重量%、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド単位5〜30重量%、及びポリヘキサメチレンアジパミド以外の脂肪族ポリアミド単位1〜10重量%からなる3元共重合体;
    (3)ポリヘキサメチレンアジパミド成分70〜95重量%及びポリヘキサメチレンイソフタルアミド成分5〜30重量%を含有する混合ポリアミド;及び
    (4)ポリヘキサメチレンアジパミド成分60〜89重量%、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド成分5〜30重量%、及びポリヘキサメチレンアジパミド以外の脂肪族ポリアミド成分1〜10重量%を含有する混合ポリアミド
    からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体である、前記難燃性強化ポリアミド樹脂組成物。
  2. (d)ポリアルキレン多価アルコール及び/又はその脂肪酸エステル誘導体の量が、0.01〜5重量%である、請求項1に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物。
  3. ポリアルキレン多価アルコールが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリブチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種の多価アルコールである、請求項2に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物。
  4. ポリアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステル誘導体が、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート及びポリエチレングリコールジステアレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の多価アルコールの高級脂肪酸エステル誘導体である、請求項2に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物。
  5. (e)ビスアマイド化合物の量が0.01〜5重量%である、請求項1に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物。
  6. (e)ビスアマイド化合物が、メチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスカプリン酸アマイド、エチレンビスラウリン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスイソステアリン酸アマイド、エチレンビスベヘン酸アマイド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アマイド及びヘキサメチレンビスベヘン酸アマイドからなる群から選ばれる少なくとも1種の飽和脂肪酸ビスアマイドである、請求項5に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物。
  7. (f)金属酸化物及び/又はモリブデン酸塩の量が0.01〜5重量%である、請求項1に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物。
  8. 金属酸化物が、酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム及び酸化バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種のアルカリ土類金属酸化物である、請求項7に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物。
  9. モリブデン酸塩が、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸バリウム及びモリブデン酸ストロンチウムからなる群から選ばれる少なくとも1種のモリブデン酸アルカリ土類金属塩である、請求項7に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物。
  10. (b)ポリリン酸メラミンが、リン原子を10〜18重量%含有している、請求項1〜9のいずれか1項に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物。
  11. (b)ポリリン酸メラミンの平均粒径が0.5〜20μmである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物。
  12. (b)ポリリン酸メラミンの縮合度が5以上である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物。
  13. (c)無機質強化材が、ガラス繊維、ウォラストナイト、タルク、焼成カオリン及びマイカからなる群から選ばれる少なくとも1種の強化材である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の難燃性強化ポリアミド樹脂組成物。
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