JP6523650B2 - ポリアミド樹脂組成物とその成形体、及びポリアミド樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献3には、非分岐の熱可塑性ポリアミドと、メラミンシアヌレートと、メラミンシアヌレート以外の窒素含有難燃剤と、リン酸塩系難燃剤とを含有する成形用組成物が開示されており、GWITが775℃超であり、且つ、耐衝撃性や曲げ強度等の機械特性にも優れることが記載されている。
本発明はまた、GWIT825℃以上の難燃性を有し、且つ、良好な靱性(引張破断伸度)及び成形性を有するポリアミド樹脂組成物の製造方法を提供することを目的とするものである。
(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して1.1〜3.5質量部の(C)少なくとも1種のポリアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステルとを含む樹脂組成物であって、
(B)成分の平均分散粒径が1〜10μmであり、且つ、分散粒径の標準偏差が8以下であり、
(B)成分と(C)成分との質量比[C]/[B]が0.045超0.09未満であることを特徴としている。
(A)成分は、少なくとも1種の(A1)融点が255〜270℃であるポリアミド樹脂と、少なくとも1種の(A2)融点が180〜250℃のポリアミド樹脂を含むことが好ましい。
(B)メラミンシアヌレート系難燃剤25〜40質量部との合計100質量部と、
(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して1.1〜3.5質量部の(C)少なくとも1種のポリアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステルとを溶融混練する樹脂組成物の製造方法であって、
(B)成分の平均分散粒径が1〜10μmであり、且つ、分散粒径の標準偏差が8以下であり、
(B)成分と(C)成分との質量比[C]/[B]が0.045超0.09未満であることを特徴としている。
ポリアミド6,ポリアミド610,ポリアミド612若しくはポリアミド6Iのうち少なくとも1種の単量体単位と、ポリアミド66の単量体単位とからなるポリアミド共重合体を含むことも好ましい。
また、本発明のポリアミド樹脂組成物の製造方法によれば、上記本発明のポリアミド樹脂組成物を製造することができるので、厚さが3mmの試験片でのIEC60695−2−13規格によるグローワイヤー着火温度(GWIT)が825℃以上の高い難燃性を有し、且つ、良好な靱性(引張破断伸度)及び成形性を有するポリアミド樹脂組成物を提供することができる。
「発明が解決しようとする課題」の項目において記載したように、特許文献4において、本出願人は、ポリアミドの種類と、ポリアミド樹脂組成物中のメラミンシアヌレート系難燃剤の平均分散粒径と、界面活性剤の配合比を好適化することにより、GWIT825℃、及び、良好な靱性(引張破断伸度)を実現しており、特許文献4のGWIT825℃のポリアミド樹脂組成物は、更なる成形性の改良が望まれていた。
(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して1.1〜3.5質量部の(C)少なくとも1種のポリアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステルとを含む樹脂組成物であって、
(B)成分の平均分散粒径が1〜10μmであり、且つ、分散粒径の標準偏差が8以下であり、
(B)成分と(C)成分との質量比[C]/[B]が0.045超0.09未満であることを特徴としている。
本発明のポリアミド樹脂組成物に含まれるポリアミド樹脂((A)成分)は、特に限定されないが、ペレット化や射出成形時の流動性等の加工性や、靱性、又ははんだ耐熱性の観点から、融点が180℃〜270℃の範囲のポリアミド樹脂であることが好ましい。
かかる(A)成分として好適なポリアミド樹脂としては、ポリカプロラクタム(ポリアミド6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンシクロヘキシルアミド(ポリアミド6C)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリウンデカラクタム(ポリアミド11)、ポリドデカラクタム(ポリアミド12)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミド6T)、ポリノナンメチレンテレフタルアミド(ポリアミド9T)、ポリドデカメチレンテレフタルアミド(ポリアミド12T)、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)およびこれらのうち少なくとも2種類の異なったポリアミド形成成分を含むポリアミド共重合体、ならびにこれらの混合物などが挙げられる。
(A2)成分としては、成形時の流動性、靭性の改善の観点で、ポリアミド6、及び/又は、ポリアミド6,ポリアミド610,ポリアミド612若しくはポリアミド6Iのうち少なくとも1種の単量体単位と、ポリアミド66の単量体単位とからなるポリアミド共重合体を含むことが好ましく、ポリアミド6、又は、ポリアミド6単量体単位とポリアミド66の単量体単位とからなるポリアミド共重合体(PA66/6)を含むことがより好ましい。PA66/6のポリアミド66単量体単位とポリアミド6単量体単位のモル比としては、流動性とはんだ耐熱性のバランスに優れる点で、ポリアミド66単量体単位60モル%以上95モル%以下、ポリアミド6単量体単位5モル%以上40モル%以下が好ましく、ポリアミド66単量体単位80モル%以上95モル%以下、ポリアミド6単量体単位5モル%以上20モル%以下であることがより好ましい。(A2)成分として、ポリアミド6およびポリアミド共重合体を1種で用いてもよく、2種類以上の混合物として用いてもよい。
本発明のポリアミド樹脂組成物に含まれるメラミンシアヌレート系難燃剤(B)は、メラミンまたはその誘導体と、シアヌル酸またはその誘導体との反応物であり、かかる反応物であれば特に限定されない。メラミンシアヌレート系難燃剤は、例えば、シアヌル酸またはその誘導体の水溶液中に、メラミンまたはその誘導体を添加して、90〜100℃程度で撹拌する。反応生成物として得られた沈殿物を濾過乾燥後、粉砕して微粉末とすることにより製造することができる。
ここで、中位径(D50)とは、JIS Z8901に定義されているとおり、粒体の粒子径分布において、ある粒子径より大きい粒子の質量が全粒体の質量の50%を占める時の粒子径であり、例えば、レーザー回折散乱法によって測定することができる。具体的には、レーザー回折散乱法により、横軸に粒子径を縦軸に頻度(質量)をとってプロットし、この頻度の累積質量の総和を100%とした時に累積質量が50%となる粒子径として測定することができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物に含まれる界面活性剤((C)成分)は、ポリアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステルを少なくとも1種含む界面活性剤である。
ポリアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステルとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールなどのポリアルキレン多価アルコールと、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、オレイン酸、エルカ酸などの脂肪族カルボン酸と、のエステル又はその誘導体が挙げられ、これらは工業的に入手が容易である。メラミンシアヌレート系難燃剤(B)の分散性の観点から、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステルが好ましく、ポリエチレングリコールの高級脂肪酸(炭素数12個以上)エステル又はその誘導体がより好ましい。
かかる含有量とすることにより、ポリアミド樹脂組成物中において、メラミンシアヌレート系難燃剤(B)が、上記した、含有量、平均分散粒径、標準偏差の範囲である場合に、GWIT825℃、良好な靱性(引張破断伸度)、良好な成形性(流動性)のポリアミド樹脂組成物とすることができる。また、メラミンシアヌレート系難燃剤(B)と界面活性剤(C)を上記の構成とすることにより、成形品とした場合において、バリ、メヤニを生じることが少ない良質な成形品となるという更なる効果が確認されている。この効果が得られるメカニズムは定かではないが、界面活性剤(C)がポリアミド樹脂((A)成分)の可塑化剤として作用しているため、また、(C)成分が(A)成分および/または(B)成分の分解を抑制しているためであると推測される。
本発明のポリアミド樹脂組成物の製造方法は、上記した、少なくとも1種の(A1)成分のポリアミド樹脂と、少なくとも1種の(A2)成分のポリアミド樹脂を含む(A)成分(ポリアミド樹脂)60〜75質量部と、
(B)成分(メラミンシアヌレート系難燃剤)25〜40質量部との合計100質量部と、
(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して1.1〜3.5質量部の(C)成分(少なくとも1種のポリアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステル)とを溶融混練するものである。本発明のポリアミド樹脂組成物の製造方法では、各成分の配合比、(B)成分の平均分散粒径及び分散粒径の標準偏差、及び、(B)成分と(C)成分との質量比[C]/[B]の範囲は、上記本発明のポリアミド樹脂組成物と同様の構成としている。
(原料物性評価方法)
以下の実施例、比較例において記載した物性評価は、以下のように行った。
<相対粘度RV>
(A)成分((A1)成分,(A2)成分)のポリアミド樹脂の相対粘度RVを、ASTM D789に準じて測定した。具体的には、溶媒として90%ギ酸を用いて、3gサンプル/30mlギ酸の濃度で、25℃の温度条件下で測定した。
(A)成分((A1)成分,(A2)成分)のポリアミド樹脂の融点は、パーキンエルマー社製示差熱量測定装置DSC−7を用いて測定した。昇温、降温条件を、それぞれ20℃/分で行った。試料約10mgを室温から昇温させ、吸熱ピーク温度(Tm1)を観測した後、Tm1より20〜50℃高い温度で3分間保持した。次いで室温まで試料を冷却した後に、再度昇温させて吸熱ピークを観測した。そのピークトップが示した温度を融点とした。
(B)成分のメラミンシアヌレート系難燃剤の中位径は、島津製作所(株)製レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−7000を用いて測定した。試料を純水に分散させたものを測定試料とし、フローセルを用いて測定を行った。横軸に粒子径を、縦軸に頻度(質量)をとってプロットし、該頻度の累積質量の総和を100%とした時に累積質量が50%となる粒子径を中位径(D50)とした。
[(A)成分:ポリアミド樹脂]
(A1成分)ポリアミド66
まず、ヘキサメチレンジアミン及びアジピン酸を等モルずつ含むモノマー混合物を50質量%含有する水溶液15kgを調製した。次に、撹拌装置を有し、かつ下部に抜き出しノズルを有する40L容のオートクレーブ中に、上記のモノマー水溶液を仕込み、50℃で十分にモノマー水溶液を攪拌した。オートクレーブ内を十分に窒素で置換した後、モノマー水溶液を撹拌しながらオートクレーブ内の温度を50℃から約270℃まで昇温して重合した。その際、オートクレーブ内の圧力は、ゲージ圧で約1.8MPaであったが、かかる圧力が1.8MPa以上にならないよう、水を随時系外に排出した。また、重合時間は、ポリアミド66樹脂の相対粘度(ASTM D789に従った方法で測定した相対粘度RV)が45程度となるように調整した。
オートクレーブ内での重合終了後、下部ノズルからストランド状にポリアミド66樹脂を排出し、水冷及びカッティングを経て、ペレット状のポリアミド66樹脂を得た。このペレットを80℃、24時間の条件で真空乾燥した。真空乾燥後のポリアミド66ペレットに関して、融点は265℃であった。相対粘度RVは45であった。
ポリアミド66/6(90質量%/10質量%)共重合体を形成する重合成分(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸とを等モルずつ含み、更に、ε−カプロラクタムを含むモノマー混合物)の50質量%含有する水溶液30kgを調製した。このモノマー水溶液を、(A1)成分と同様にして重合し、ペレット化し、真空乾燥させてポリアミド66/6共重合体ペレットを得た。得られたペレットの融点は245℃、相対粘度RVは42であった。
(B1):メラミンシアヌレート 中位径(D50):2.6μm
(B2):メラミンシアヌレート 中位径(D50):4μm(BASF製 MC50)
(B3):メラミンシアヌレート 中位径(D50):190μm(三菱化学工業(株)製 MCA−C0)
(B4):メラミンシアヌレート 中位径(D50):2.4μm
(C1)PEM:ポリオキシエチレンモノラウレート 花王(株)製エマノーン(登録商標)1112
(A1)PA66、および(A2)PA66/6と(B1)のメラミンシアヌレートを別々のロスインウェイトフィーダー(K−TRON社製LWF−D5)3機を用いて、(C1)の界面活性剤を液体供給ポンプ(富士ポンプ社製3MC051)1機を用いて、二軸押出機(東芝機械(株)製TEM35BS、二軸同方向スクリュー回転型、L/D=47.6)の第一供給口へ供給した。バレル温度270℃、吐出量30kg/hrで押出しを行った。押出機先端ノズルからストランド状にポリマーを排出し、水冷、カッティングを行い、ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。
各成分の組成を表1に記載のとおりとした以外は実施例1と同様にして、実施例2〜3及び比較例1〜5のポリアミド樹脂組成物ペレットを作製した。
各実施例及び比較例のポリアミド樹脂組成物ペレットについて評価を行った。各評価項目及びその結果を表1に示す。各評価項目の評価方法は以下のとおりとした。
<平均分散粒径>
ポリアミド樹脂組成物ペレットを、射出成形機(日精樹脂(株)製PS40E)を用いて、シリンダー温度270℃、金型温度80℃に設定し、射出12秒、冷却18秒の射出成型条件で射出成形し、128mm×18mm×3mmの成形片を得た。この成形片からミクロトーム(ライカマイクロシステムズ(株)製RM2165)を用いて、薄片を作製した。この薄片中のメラミンシアヌレート系難燃剤粒子の円相当径を画像解析装置[顕微鏡部:ニコンE600L、カメラ部:ソニーXC−003、画像処理ソフト:ニレコLUZEX SE]を使用し、反射法により、500個以上の粒子について測定した。その平均値を平均分散粒径、ばらつきぐあいの尺度として標準偏差を算出した。
ポリアミド樹脂組成物ペレットを、射出成型機(日精樹脂(株)製PS40E)を用いて、シリンダー温度270℃、金型温度80℃に設定し、射出25秒、冷却10秒の射出成形条件で射出成形し、4mm厚みのISO試験片を得た。得られたISO試験片を用いてISO527−1に準じ、引張強度・引張破断伸度の測定を行った。
ポリアミド樹脂組成物ペレットを、射出成型機(日精樹脂(株)製FN3000)を用いて、シリンダー温度270℃、金型温度80℃に設定し、射出12秒、冷却12秒の射出成型条件で射出成形し、90mm×60mm×3.0mmの試験片を得た。この試験片のグローワイヤー着火温度をIEC60695−2−13規格に準拠して測定した。グローワイヤー着火温度が825℃以上のものを825℃と記載し、775℃で着火するものを775℃、800℃で着火するものを800℃と記載した。
ポリアミド樹脂組成物ペレットを、射出成形機(住友重工業(株)製 SE50D)を用いて、シリンダー温度275℃、金型温度80℃に設定し、射出速度200mm/分、射出圧力90MPa、冷却時間20秒で、1mm厚×10mm幅を成形してその流動長(充填された長さ、cm)を評価した。
ポリアミド樹脂組成物ペレットを、射出成形機(日精樹脂(株)製PS−40E)を用いて、シリンダー270℃、金型温度80℃に設定し、射出7秒、冷却10秒、射出速度40%、射出速度33%で射出成形し、2mm厚みの引張試験用成形品を成形し、目視でバリの有無を評価した。
ポリアミド樹脂組成物ペレットの製造の際、各15分間押出しを続け、ダイス口に発生すメヤニの量を観察した。以下の判断基準にてメヤニ抑制を判断した。
表1において、15分間全くメヤニの発生がなかった場合をGood,15分間の間にメヤニの発生が多数認められた場合をNGとして示した。
Claims (13)
- (A)ポリアミド樹脂60〜75質量部と、(B)メラミンシアヌレート系難燃剤25〜40質量部との合計100質量部と、
前記(A)成分と前記(B)成分の合計100質量部に対して1.1〜3.5質量部の (C)少なくとも1種のポリアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステルとを含む、溶融混練した樹脂組成物であって、
前記(B)成分の平均分散粒径が1〜10μmであり、且つ、分散粒径の標準偏差が8以下であり、
前記(B)成分と前記(C)成分との質量比[C]/[B]が0.045超0.09未満であるポリアミド樹脂組成物。 - 前記成分(A)が、ポリアミド66を含む請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記成分(A)が、更に、ポリアミド6を含む請求項2記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記(A)成分が、少なくとも1種の(A1)融点が255〜270℃であるポリアミド樹脂と、少なくとも1種の(A2)融点が180〜250℃のポリアミド樹脂を含む請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記成分(A1)が、ポリアミド66であり
前記成分(A2)が、ポリアミド6、及び/又は、
ポリアミド6,ポリアミド610,ポリアミド612若しくはポリアミド6Iのうち少なくとも1種の単量体単位と、ポリアミド66の単量体単位とからなるポリアミド共重合体を含む請求項4記載のポリアミド樹脂組成物。 - 前記(B)成分が、メラミンシアヌレートである、請求項1〜5いずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記(C)成分が、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンジステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、およびポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートからなる群から選ばれる少なくとも1種類である、請求項1〜6いずれか1項記載のポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1〜7いずれか1項記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形体。
- 少なくとも1種の(A1)融点が255〜270℃であるポリアミド樹脂と、少なくとも1種の(A2)融点が180〜250℃のポリアミド樹脂を含む(A)ポリアミド樹脂60〜75質量部と、
(B)メラミンシアヌレート系難燃剤25〜40質量部との合計100質量部と、
前記(A)成分と前記(B)成分の合計100質量部に対して1.1〜3.5質量部の(C)少なくとも1種のポリアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステルとを溶融混練する樹脂組成物の製造方法であって、
前記(B)成分の平均分散粒径が1〜10μmであり、且つ、分散粒径の標準偏差が8以下であり、
前記(B)成分と前記(C)成分との質量比[C]/[B]が0.045超0.09未満であるポリアミド樹脂組成物の製造方法。 - 前記(B)成分の一部と、前記(A1)成分と、前記(A2)成分と、前記(C)成分とを混合した後、該混合により得られた混合物に前記(B)成分の残りを加えて溶融混練する請求項9記載のポリアミド樹脂組成物の製造方法。
- 前記(A1)成分がポリアミド66である請求項9又は10記載のポリアミド樹脂組成物の製造方法。
- 前記成分(A1)が、ポリアミド66であり
前記成分(A2)が、ポリアミド6、及び/又は、
ポリアミド6,ポリアミド610,ポリアミド612若しくはポリアミド6Iのうち少なくとも1種の単量体単位と、ポリアミド66の単量体単位とからなるポリアミド共重合体を含む請求項10記載のポリアミド樹脂組成物の製造方法。 - 前記(B)成分が、メラミンシアヌレートである請求項9〜12いずれか1項記載のポリアミド樹脂組成物の製造方法。
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