JP6436534B2 - ポリアミドマスターバッチペレット、それを用いたポリアミド樹脂組成物及び成形体 - Google Patents
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Description
(A)ポリアミド樹脂60〜75質量部と、
(B)メラミンシアヌレート系難燃剤40〜25質量部と、
(C)界面活性剤とを含み、
(C)成分が、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して、1.1〜3.5質量部含まれてなる少なくとも1種のポリアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステルであり、
(B)成分が、
長径2μm以下の粒子を、(B)成分全体の2〜8質量%含み、且つ、
長径10μm以上の粒子を、(B)成分全体の17〜30質量%含む。
また、(C)成分と(B)成分の質量比である[C]/[B]は、0.045超0.09未満であることが好ましい。
本明細書において、「ポリアミドの単量体単位」とは、それぞれのポリアミドの繰り返し単位を意味する。
(C)成分の界面活性剤は、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンジステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエートからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本明細書において、中位径(D50)は、JISZ8901に定義されているとおり、粒体の粒子径分布において、ある粒子径より大きい粒子の質量が全粒体の質量の50%を占める時の粒子径を意味し、レーザー回折散乱法により測定された値とする。
(D)成分のポリアミド樹脂が、98%硫酸相対粘度ηrが2.0〜2.6のポリアミド6,ηrが2.7〜3.0のポリアミド66,及びηrが2.5〜3.0のポリアミド66/6共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリアミドである。(D)成分のポリアミド樹脂は、ηrが2.0〜2.6のポリアミド6,ηrが2.7〜3.0のポリアミド66、ηrが2.5〜3.0のポリアミド66/6共重合体からなる群から選ばれる少なくとも2種のポリアミドであることが好ましい。
本明細書において、硫酸相対粘度ηrとは、JIS K6810に従って、98%硫酸での相対粘度を測定した値とする。
以下、本発明のポリアミドマスターバッチペレットについて詳述する。
本発明のポリアミドマスターバッチペレットは、
(A)ポリアミド樹脂60〜75質量部と、
(B)メラミンシアヌレート系難燃剤40〜25質量部と、
(C)少なくとも1種のポリアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステルとを含み、
(C)成分が、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して、1.1〜3.5質量部含まれてなり、
(B)成分が、
長径2μm以下の粒子を、(B)成分全体の2〜8質量%含み、且つ、
長径10μm以上の粒子を、(B)成分全体の17〜30質量%含むものである。
[(A)成分:ポリアミド樹脂]
本発明において、ポリアミド樹脂((A)成分、以下ポリアミド樹脂(A)とも記載する。)は、主鎖中にアミド結合(−NHCO−)を有する重合体であり、例えば、ポリカプロラクタム(ポリアミド6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンシクロヘキシルアミド(ポリアミド6C)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリウンデカラクタム(ポリアミド11)、ポリドデカラクタム(ポリアミド12)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミド6T)、ポリノナンメチレンテレフタルアミド(ポリアミド9T)、ポリドデカメチレンテレフタルアミド(ポリアミド12T)、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)及びこれらのうち少なくとも2種類の異なったポリアミド形成成分を含むポリアミド共重合体、ならびにこれらの混合物などが挙げられる。
中でも、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6I、及び、これらのうち少なくとも2種類の異なったポリアミド形成成分を含むポリアミド共重合体、ならびにこれらの混合物などが好ましい。
本発明において、ポリアミド樹脂(A)は、ヒンジ特性の観点で、ポリアミド66の単量体単位50〜95質量%と、ポリアミド6の単量体単位5〜50質量%とを含むポリアミド共重合体が好ましく、かかるポリアミド共重合体とポリアミド6との混合物がより好ましい。
本発明において、メラミンシアヌレート系難燃剤((B)成分、以下、メラミンシアヌレート系難燃剤(B)とも記載する。)は、メラミンまたはその誘導体と、シアヌル酸またはその誘導体との反応物であり、かかる反応物であれば特に限定されない。メラミンシアヌレート系難燃剤は、例えば、シアヌル酸またはその誘導体の水溶液中に、メラミンまたはその誘導体を添加して、90〜100℃程度で撹拌する。反応生成物として得られた沈殿物を濾過乾燥後、粉砕して微粉末とすることにより製造することができる。
本発明のポリアミドマスターバッチペレットに含まれる界面活性剤((C)成分、以下、界面活性剤(C)とも記載する。)は、ポリアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステルを少なくとも1種含む界面活性剤である。
ポリアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステルとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールなどのポリアルキレン多価アルコールと、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、オレイン酸、エルカ酸などの脂肪族カルボン酸と、のエステルまたはその誘導体が挙げられ、これらは工業的に入手が容易である。メラミンシアヌレート系難燃剤(B)の分散性の観点から、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステルが好ましく、ポリエチレングリコールの高級脂肪酸(炭素数12個以上)エステルまたはその誘導体がより好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、上記本発明のポリアミドマスターバッチペレット1〜40質量部と、(D)ポリアミド樹脂100質量部とを含むポリアミド樹脂組成物であって、
(D)成分のポリアミド樹脂が、98%硫酸相対粘度ηrが2.0〜2.6のポリアミド6,ηrが2.7〜3.0のポリアミド66,及びηrが2.5〜3.0のポリアミド66/6共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリアミドである。
(D)成分のポリアミド樹脂(以下、ポリアミド樹脂(D)とも記載する)は、好ましくは、98%硫酸相対粘度ηrが2.0〜2.6のポリアミド6,ηrが2.7〜3.0のポリアミド66、ηrが2.5〜3.0のポリアミド66/6共重合体からなる群から選ばれる少なくとも2種のポリアミドである。
ポリアミドの硫酸相対粘度を上記範囲にすることで、難燃性、ヒンジ特性のバランスが優れる樹脂組成物を得ることができる。ここで、(A)成分、(D)成分は同一のポリアミド樹脂であってもよいし、異なるポリアミド樹脂であってもよい。
また、本発明の成形体は、上記本発明のポリアミドマスターバッチペレットを用いて製造されてなるものである。従って、薄肉の難燃性に優れるだけでなく、ヒンジ特性に優れたものとなる(後記実施例を参照)。
<硫酸相対粘度>
JIS K6810に従って98%硫酸での相対粘度を測定した。
<中位径>
島津製作所(株)製レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−7000を用いた。試料を純水に分散させたものを測定試料とし、フローセルを用いて測定を行った。横軸に粒子径を、縦軸に頻度(質量)をとってプロットし、頻度の累積質量の総和を100%とした時に累積質量が50%となる粒子径を中位径(D50)とした。
<(B)成分の粒径(分散径(長径))>
ポリアミドマスターバッチのペレットを切削し、その切削面をSEMを用いて500倍の倍率で観察し、画像解析装置画像解析ソフト(Media Cybernetics社製 Image−Pro Plus 5.0J)を用いて粒径を測定した。なお、長径は測定対象の重心を通り、且つ、測定対象の外周の2点を結ぶ径のうちで最大の値とした。
[ポリアミド(A)]
(a−1)ポリアミド66
ヘキサメチレンジアミン及びアジピン酸の等モル塩を50質量部含有する水溶液15kgを調製した。次に、撹拌装置を有し、かつ下部に抜き出しノズルを有する40L容のオートクレーブ中に、上記の水溶液を仕込み、50℃で充分に水溶液を攪拌した。オートクレーブ内を充分に窒素で置換した後、水溶液を撹拌しながらオートクレーブ内の温度を50℃から約270℃まで昇温した。その際、オートクレーブ内の圧力は、ゲージ圧で約1.8MPaであったが、かかる圧力が1.8MPa以上にならないよう、水を随時系外に排出した。また、重合時間は、ポリアミド66樹脂の硫酸相対粘度が2.7となるように調整した。オートクレーブ内での重合終了後、下部ノズルからストランド状にポリアミド66樹脂を排出し、水冷及びカッティングを経て、ペレット状のポリアミド66樹脂を得た。このペレットを80℃、24時間の条件で真空乾燥した。
硫酸相対粘度ηrは、2.7であった。
ヘキサメチレンジアミン及びアジピン酸の等モル塩を50質量部含有する水溶液15kgを調製した。次に、撹拌装置を有し、かつ下部に抜き出しノズルを有する40L容のオートクレーブ中に、上記の水溶液を仕込み、50℃で充分に水溶液を攪拌した。オートクレーブ内を充分に窒素で置換した後、水溶液を撹拌しながらオートクレーブ内の温度を50℃から約270℃まで昇温した。その際、オートクレーブ内の圧力は、ゲージ圧で約1.8MPaであったが、かかる圧力が1.8MPa以上にならないよう、水を随時系外に排出した。また、重合時間は、ポリアミド66樹脂の硫酸相対粘度が2.9となるように調整した。オートクレーブ内での重合終了後、下部ノズルからストランド状にポリアミド66樹脂を排出し、水冷及びカッティングを経て、ペレット状のポリアミド66樹脂を得た。このペレットを80℃、24時間の条件で真空乾燥した。
硫酸相対粘度ηrは、2.9であった。
ヘキサメチレンジアミン及びアジピン酸の等モル塩を50質量部含有する水溶液15kgを調製した。次に、撹拌装置を有し、かつ下部に抜き出しノズルを有する40L容のオートクレーブ中に、上記の水溶液を仕込み、50℃で充分に水溶液を攪拌した。オートクレーブ内を充分に窒素で置換した後、水溶液を撹拌しながらオートクレーブ内の温度を50℃から約270℃まで昇温した。その際、オートクレーブ内の圧力は、ゲージ圧で約1.8MPaであったが、かかる圧力が1.8MPa以上にならないよう、水を随時系外に排出した。また、重合時間は、ポリアミド66樹脂の硫酸相対粘度が2.6となるように調整した。オートクレーブ内での重合終了後、下部ノズルからストランド状にポリアミド66樹脂を排出し、水冷及びカッティングを経て、ペレット状のポリアミド66樹脂を得た。このペレットを80℃、24時間の条件で真空乾燥した。
硫酸相対粘度ηrは、2.6であった。
ヘキサメチレンジアミン及びアジピン酸の等モル塩を50質量部含有する水溶液15kgを調製した。次に、撹拌装置を有し、かつ下部に抜き出しノズルを有する40L容のオートクレーブ中に、上記の水溶液を仕込み、50℃で充分に水溶液を攪拌した。オートクレーブ内を充分に窒素で置換した後、水溶液を撹拌しながらオートクレーブ内の温度を50℃から約270℃まで昇温した。その際、オートクレーブ内の圧力は、ゲージ圧で約1.8MPaであったが、かかる圧力が1.8MPa以上にならないよう、水を随時系外に排出した。また、重合時間は、ポリアミド66樹脂の硫酸相対粘度が4.3となるように調整した。オートクレーブ内での重合終了後、下部ノズルからストランド状にポリアミド66樹脂を排出し、水冷及びカッティングを経て、ペレット状のポリアミド66樹脂を得た。このペレットを80℃、24時間の条件で真空乾燥した。
硫酸相対粘度ηrは、4.3であった。
ポリアミド66/6(90質量%/10質量%)共重合体を形成する重合成分(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩及びε−カプロラクタム)の50質量%水溶液を30kg作製した。続いて、撹拌装置を有し、かつ下部に抜出しノズルを有する40リットルのオートクレーブ中に仕込み、50℃の温度下、よく攪拌した。そして、窒素で充分に置換した後、撹拌しながら温度を50℃から約270℃まで昇温した。この際、オートクレーブ内の圧力は、ゲージ圧にして約1.8Mpaになるが、圧力が1.8Mpa以上にならないよう水を系外に除去しながら、目的の相対粘度になるように重合時間を調整し、下部ノズルからストランド状にポリマーを排出し、水冷・カッティングを行い、ポリアミド66/6共重合体ペレットを得た。このポリアミド66/6共重合体ペレットを80℃、24時間の条件で真空乾燥した。
硫酸相対粘度ηrは2.76であった。
宇部興産(株)製UBEナイロン(登録商標)6「SF1013A」を使用した。
硫酸相対粘度ηrは2.6であった。
宇部興産(株)製UBEナイロン(登録商標)6「1010X1」を使用した。
硫酸相対粘度ηrは2.0 であった。
(b−1):メラミンシアヌレート 中位径(D50):2.6μm
(b−2):メラミンシアヌレート 中位径(D50):8μm
(日産化学工業(製) MC−4000)
(b−3):メラミンシアヌレート 中位径(D50):190μm
(三菱化学工業(株)製 MCA−C0)
(c−1)PEM:ポリオキシエチレンモノラウレート
(花王(株)製エマノーン(登録商標)1112)
[製造例1]ポリアミドマスターバッチペレット(PA−MB1)
(a−5)のPA66/6共重合体ペレットと(a−6)のPA6ペレット、及び、(c−1)の界面活性剤を混合して、(A)成分のポリアミドのペレットに(C)成分の界面活性剤を展着して第1のブレンド物を得た。得られた第2のブレンド物に(b−1)のメラニンシアヌレートを更にブレンドし、第2のブレンド物を得た。第2のブレンド物を二軸押出機(東芝機械(株)製TEM35BS、二軸同方向スクリュー回転型、L/D=47.6)の第一供給口へ供給し、バレル温度250℃〜260℃、吐出量30kg/hr、スクリュー回転数300rpmで溶融押出しを行った。押出機先端ノズルからストランド状にポリマーを排出し、水冷、カッティングを行い、本発明のポリアミドマスターバッチペレット(PA−MB1)を得た。
(A)成分の共重合体ペレット(a−5)と(a−6)の配合比、及び(B)成分の種類、更に、各成分の組成比を表1に記載のとおりとした以外は、製造例1と同様にして本発明のポリアミドマスターバッチペレット(PA−MB2,PA−MB4)、及び比較例のポリアミドマスターバッチペレット(PA−MB3,PA−MB5,PA−MB6)を得た。
[実施例1]
ポリアミドマスターバッチペレット(PA−MB1)と、(D)成分のポリアミド樹脂として上記(a−1)のPA66及び(a−6)のPA6を用意し、二軸押出機(東芝機械(株)製TEM35BS、二軸同方向スクリュー回転型、L/D=47.6)の第一供給口へ供給した。バレル温度270℃、吐出量30kg/hr、スクリュー回転数150rpmで溶融押出しを行った。押出機先端ノズルからストランド状にポリマーを排出し、水冷、カッティングを行い、本発明のポリアミド樹脂組成物のペレットを得た。
ポリアミドマスターバッチペレットの種類(PA−MB1〜6)、及び、(D)成分のポリアミド樹脂の種類((a−1)〜(a−7))、更に、それらの仕込み組成を表2の通りとした以外は実施例1と同様にして各例のポリアミド樹脂組成物のペレットを作製し、これを用いて難燃性(UL−94)垂直燃焼試験測定用テストピース(成形体)、ヒンジ成形品1(成形体)を作製した。
ポリアミドマスターバッチペレット(PA−MB1)と、(D)成分のポリアミド樹脂として上記(a−5)のポリアミド66/6共重合体及び(a−6)のPA6を用意し、溶融押出し時のバレル温度を250℃とした以外は実施例1と同様にして溶融押出しを行い、押出機先端ノズルからストランド状にポリマーを排出し、水冷、カッティングを行い、本発明のポリアミド樹脂組成物のペレットを得た。更に、得られたペレットを用いて難燃性(UL−94)垂直燃焼試験測定用テストピース(成形体)、ヒンジ成形品1(成形体)を作製した。
PA−MB1を添加せず、その他は、実施例3と同組成及び同製造条件でポリアミド樹脂組成物のペレットを作製し、これを用いて難燃性(UL−94)垂直燃焼試験測定用テストピース(成形体)、ヒンジ成形品1(成形体)を作製した。
各例のポリアミド樹脂組成物及びヒンジ成形品について以下のようにして、難燃性及びヒンジ特性の評価を行った。
<ヒンジ特性>
作製した各例のヒンジ成形品1について、23℃、50%RH雰囲気下で自動繰り返しヒンジ試験機(東洋精機社製)を用いて、ヒンジ部22を180°まで折り曲げて、元の位置(0°)に戻す動作を33回/分の速度で繰り返し、破壊するまでの折り曲げ回数を測定してヒンジ特性とした。
また、低温ヒンジ特性として、ヒンジ成形品1を5℃、及び、−20℃環境下に2時間静置後、試験片を手で180°折り曲げ、20本のうち破断した試験片本数を数え、次のように評価した。
○:破断数0〜5本
△:破断数6〜10本
×:破断数11本以上
5本のテストピースを用いて、UL−94垂直燃焼試験に基づきV−0、V−1、V−2、HBの判定を実施した。
また、上記比較例6の評価の結果、UL94(0.38mm)はV−2、ヒンジ特性は7630回であった。
22 ヒンジ部
Claims (11)
- (A)ポリアミド樹脂60〜75質量部と、
(B)メラミンシアヌレート系難燃剤40〜25質量部と、
(C)界面活性剤とを含み、
該(C)成分が、前記(A)成分と前記(B)成分の合計100質量部に対して、1.1〜3.5質量部含まれてなる少なくとも1種のポリアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステルであり、
前記(B)成分が、長径2μm以下の粒子を前記(B)成分全体の2〜8質量%含み、且つ、長径10μm以上の粒子を前記(B)成分全体の17〜30質量%含むポリアミドマスターバッチペレット。 - 前記(B)成分が、長径2μm以下の粒子を前記(B)成分全体の2〜5質量%含み、且つ、長径10μm以上の粒子を前記(B)成分全体の18〜30質量%含む、請求項1記載のポリアミドマスターバッチペレット。
- 前記(C)成分と前記(B)成分の質量比である[C]/[B]が0.045超0.09未満である請求項1または2に記載のポリアミドマスターバッチペレット。
- 前記(A)成分のポリアミド樹脂が、ポリアミド66の単量体単位50〜95質量%とポリアミド6の単量体単位5〜50質量%とからなるポリアミド66/6共重合体である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリアミドマスターバッチペレット。
- 前記(A)成分のポリアミド樹脂が、ポリアミド66の単量体単位50〜95質量%とポリアミド6の単量体単位5〜50質量%とからなるポリアミド66/6共重合体と、ポリアミド6とを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリアミドマスターバッチペレット。
- 前記(B)成分のメラミンシアヌレート系難燃剤がメラミンシアヌレートである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリアミドマスターバッチペレット。
- 前記(C)成分の界面活性剤が、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンジステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、及びポリオキシエチレンソルビタントリオレエートからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリアミドマスターバッチペレット。
- (B)成分の中位径(D50)が1〜10μmである請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリアミドマスターバッチペレット。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載したポリアミドマスターバッチペレット1〜40質量部と、(D)ポリアミド樹脂100質量部とを含むポリアミド樹脂組成物であって、
前記(D)成分のポリアミド樹脂が、
98%硫酸相対粘度(JIS K6810準拠)ηrが2.0〜2.6のポリアミド6,前記ηrが2.7〜3.0のポリアミド66,及び前記ηrが2.5〜3.0のポリアミド66/6共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリアミドであるポリアミド樹脂組成物。 - 前記(D)成分のポリアミド樹脂が、前記ηrが2.0〜2.6のポリアミド6,前記ηrが2.7〜3.0のポリアミド66、前記ηrが2.5〜3.0のポリアミド66/6共重合体からなる群から選ばれる少なくとも2種のポリアミドである、請求項9に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 請求項9または10記載のポリアミド樹脂組成物を用いて製造されてなる成形体。
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