JP4361753B2 - 難燃性ポリアミド樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、物性の改良された難燃性ポリアミド樹脂組成物に関するものであり、さらに詳しくは難燃性、成形性に優れるとともに、機械的特性、特に、ヒンジ特性や引張り破断伸度が改良された難燃性ポリアミド樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリアミド樹脂は、機械的特性、電気特性、耐薬品性、成形加工性などに優れることを利用して自動車部品、電気・電子部品などの各種分野で使用されている。このうち電気・電子部品等のように高度の難燃性を要求される分野では難燃性ポリアミドが広く利用されていて、その中でメラミンシアヌレートを配合してなる難燃性ポリアミド樹脂は公知である(例えば、特許文献1、2参照)。
このようにメラミンシアヌレートを配合して難燃性を向上させる場合、メラミンシアヌレートのポリアミド樹脂に対する分散性は悪いため、かかる難燃剤を配合した難燃性ポリアミド樹脂は、難燃剤を配合しないものと比較して機械的特性が劣るという欠点を有している。したがって、特に高い材料信頼性が要求される自動車部品や電気・電子部品等の用途においては、ヒンジ特性などの機械的特性に関しての改善が望まれる。
【0003】
一方、メラミンシアヌレートのポリアミド樹脂中での分散状態を向上させて機械的特性の低下を防ぐ方法として、ポリアミド樹脂とメラミンシアヌレートとを溶融混練したマスターバッチとポリアミド樹脂を溶融混練する手法(例えば、特許文献3参照。)が知られている。しかしながら、かかる方法では二段階の混練のためポリアミド樹脂中のメラミンシアヌレートが熱分解により、メラミンとシアヌール酸とに分解し昇華しやすくなる。この昇華したメラミン及びシアヌル酸の影響で成形加工時に成形品表面にシルバーが発生したり、金型表面を汚染しやすい。また、メラミンシアヌレートの分散性が十分とは言えず、成形品の表面に凸凹が発生したりウエルド部伸度が低いという欠点がある。
【0004】
また、ポリアミドとメラミンシアヌレートに界面活性剤を配合したメラミンシアヌレートマスターバッチで、分散性を向上させる技術も開示されている。(例えば、特許文献4参照。)かかる方法でも二段階の混練のためポリアミド樹脂中のメラミンシアヌレートが熱分解により、メラミンとシアヌール酸とに分解し昇華しやすく、シルバーや金型汚染の原因となる。また、この技術により分散性は向上するが、高度なヒンジ特性を実現するには至らない。
【0005】
【特許文献1】
特開昭53−125459号公報
【特許文献2】
特開昭53−31759号公報
【特許文献3】
特開平08−245875号公報
【特許文献4】
特開平11−302536号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、難燃性に優れるとともに、機械的特性、特に高度なヒンジ特性、引張り破断伸度が改良され、更には押出や成形等の溶融加工時での難燃剤の熱分解によるガス発生を低減させた難燃性ポリアミド樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意研究を重ねた結果、共重合ポリアミド66/6樹脂、ポリアミド6とポリマー重合時に同系中で合成したメラミンシアヌレートを含有する共重合ポリアミド66/6樹脂からなる組成物がその目的を達しうることを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、共重合ポリアミド66/6樹脂(A)成分、ポリアミド6樹脂(B)成分およびメラミンシアヌレート含有共重合ポリアミド66/6樹脂(C)成分からなる難燃性ポリアミド樹脂組成物であって、シアヌール酸とメラミンをポリアミド形成モノマー中に添加し、ポリアミド66/6の重合およびメラミンシアヌレートの合成を同時に同系中で行って得た(C)成分であり、該樹脂組成物中のメラミンシアヌレートが0.15〜15重量%であることを特徴とする難燃性ポリアミド樹脂組成物、である。
【0008】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明において、共重合ポリアミド66/6樹脂(A)成分は、ポリアミド66に比べて融点が低く、押出時や成形時の溶融加工温度も低くすることができるため、難燃剤の熱分解を抑えることができ、さらにポリアミド6に比べて引張強度や剛性などに優れるので、難燃剤のガス低減と物性の両者のバランスを持っている。そして、この共重合ポリアミド66/6樹脂のポリアミド6ユニットが融点と難燃剤の分解の観点から5重量%以上であり、機械物性の観点から30重量%以下である。より好ましくは、6〜20重量%であり、更に好ましくは、7〜15重量%である。
【0009】
ポリアミド6樹脂(B)成分は、本願組成物のポリアミド6ユニット率を調整し、高度なヒンジ特性を発現するために必要である。(B)成分の量は特に規定しないが、該難燃性ポリアミド樹脂組成物のポリアミド成分のポリアミド6ユニット率が、ヒンジ特性の観点から15重量%以上であり、機械特性の観点から70重量%以下になるように(B)成分を添加する。より好ましくは、20〜60重量%、更に好ましくは、30〜50重量%である。
【0010】
メラミンシアヌレート含有共重合ポリアミド66/6樹脂(C)成分は、シアヌール酸とメラミンをポリアミド形成モノマー中に添加し、ポリアミド66/6の重合及びメラミンシアヌレートの合成を同時に同系中で行って得たメラミンシアヌレート含有共重合ポリアミド66/6樹脂である。
この共重合ポリアミド66/6も、(A)成分と同様な理由で、ポリアミド6ユニットが融点と難燃剤の分解の観点から5重量%以上、機械物性の観点から30重量%以下である。より好ましくは、6〜20重量%であり、更に好ましくは、7〜15重量%である。
【0011】
また、メラミンシアヌレート含有共重合ポリアミド66/6樹脂(C)成分中のメラミンシアヌレート含有率は、難燃性の観点から(C)成分の3重量%以上、ヒンジ特性の観点から30重量%以下である。より好ましくは、4〜20重量%であり、更に好ましくは、5〜15重量%である。
該難燃性ポリアミド樹脂組成物に占めるメラミンシアヌレートの割合は難燃性の観点から0.15重量%以上、ヒンジ特性の観点から15重量%以下である。より好ましくは、0.5〜12重量%であり、更に好ましくは、1〜10重量%である
【0012】
本願発明の組成物を得るには、(A)成分、(B)成分および(C)成分の三成分を均一混合することが必要であるが、この方法は特に限定はしないが、例えば、(A)成分、(B)成分および(C)成分の三成分をペレット状のまま、ブレンダー、ミキサー、ニューマーなどで混合したペレットブレンド物を得て、それを射出成形機、押出成形機、プレス成形機を用いて成形することができる。また、(A)成分、(B)成分および(C)成分の三成分を押出機を用いて溶融混練後ペレタイズして、均一な組成のペレットを得て、それを射出成形機、押出成形機、プレス成形機を用いて成形することができる。好ましくは、後者の均一混練方法で一度押出機で溶融混練することにより、メラミンシアヌレートの分散性が向上し、より高度なヒンジ特性を発現できる。
【0013】
なお、本発明の成形材料には所望に応じ、種々の添加剤、例えばポリアルキレンアルコール又は脂肪酸エステル等の難燃剤の分散剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化劣化防止剤、可塑剤、帯電防止剤、耐候性改良剤、滑剤、離形剤、充填剤、染料、顔料等の、他の添加剤や、他の樹脂ポリマーを本発明の目的を損なわない範囲において添加することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下の実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例に用いた原材料及び測定方法を以下に示す。
[原材料]
(A)成分 共重合ポリアミド66/6樹脂
(A−1):製造例1の共重合ポリアミド66/6樹脂
(共重合成分の重量比 66:6=90:10 融点=245℃)
(B)成分 ポリアミド6樹脂
(B−1):ポリアミド6樹脂 宇部興産(株)製 商品名 SF1013A
【0015】
(C)成分 メラミンシアヌレート含有ポリアミド樹脂
(C−1):製造例2のメラミンシアヌレート含有共重合ポリアミド66/6樹脂 (共重合成分の重量比 66:6=90:10)(メラミンシアヌレート含有率=12重量%)
(C−2):製造例3のメラミンシアヌレート含有ポリアミド66(メラミンシアヌレート含有率=30重量%)
(その他)
(MC−1):メラミンシアヌレート 三菱化学(株)製商品名 MCA−C1
(分散剤):ポリエチレングリコールモノラウレート 花王(株)製 商品名 エマノーン1112
【0016】
【製造例1】
ポリアミド66に相当する結合ユニット90重量%、ポリアミド6に相当する結合ユニット10重量%を含む共重合ポリアミド66/6を18.8kg製造するのに必要な単量体水溶液を50重量%のAH塩(アジピン酸とヘキサメチレンジアミンの等モル塩)水溶液39.2kgとε−カプロラクタム1.9kgとを80リットルのオートクレーブ中に仕込みよく撹拌した。充分に窒素で置換した後、温度を室温から220℃まで昇温した。この際、オートクレーブ内の圧力は、ゲージ圧にして18kg/cm2になるが、圧力が18kg/cm2以上にならないように水を系外に除去しながら加熱を1時間続けた。その後、内温が270℃に達した時点で水を系外に除去しながら1時間かけて大気圧まで圧力を下げ、その後加熱を止め、下部ノズルからストランド状にポリマーを排出し、水冷後カッターで直径3mmφ×3mm長の円柱状ペレットに切断し、共重合ポリアミド66/6樹脂の粒状体を得た。(共重合成分の重量比 66:6=90:10融点=245℃)
【0017】
【製造例2】
ポリアミド66に相当する結合ユニット90重量%、ポリアミド6に相当する結合ユニット10重量%を含む共重合ポリアミド66/6を18.8kg製造するのに必要な単量体水溶液を50重量%のAH塩(アジピン酸とヘキサメチレンジアミンの等モル塩)水溶液39.2kgとε−カプロラクタム1.9kgとを混合して調整した。次に該単量体濃度を70重量%まで80リットルのオートクレーブ中で加熱濃縮した。次にメラミン1180g(9.4モル)に水2kgを加えてスラリー状にしたものとシアヌール酸1220g(9.4モル)に水2kgを加えてスラリー状にしたものをこのオートクレーブ中に注入し、直ちに撹拌しながら加熱し、温度と圧力を調整して約4時間40分重合反応を行った後、内容物をストランド状に排出し、水冷後カッターで直径3mmφ×3mm長の円柱状ペレットに切断し、メラミンシアヌレート含有共重合ポリアミド66/6樹脂の粒状体を得た。得られた粒状体のメラミンシアヌレート含有率は12重量%であった。
【0018】
【製造例3】
ポリアミド66樹脂(旭化成(株)製 レオナ1100:融点260℃)とメラミンシアヌレート粉末(三菱化学(株)製 MCA−C1)とを別々に供給できる重量フィーダーを用いてメラミンシアヌレートの含有量が30重量%になるよう二軸押出機(東芝機械(株)製 TEM35)のホッパーから供給しながら、溶融混練後、ストランド状に押出し、水冷後カッターで直径3mmφ×3mm長の円柱ペレットに切断し、メラミンシアヌレート含有ポリアミド66の粒状体を得た。得られた粒状体のメラミンシアヌレート含有率は30重量%であった。
【0019】
なお、実施例に於ける諸特性の測定は次の様にして行った。
[測定方法]
(1)機械特性
射出成形機(日精工業(株)製:PS40E シリンダー温度270℃、金型温度80℃)を用いて、ASTM D638の引張成形片(厚さ3mm)、ASTM D790の曲げ試験片(厚さ3mm)を成形し、ASTM D638、ASTM D790に準拠した方法で引張試験、曲げ試験を実施し、引張強度、引張伸び、曲げ強度、曲げ弾性率を求めた。
【0020】
(2)ヒンジ特性
射出成形機(日精工業(株)製:PS40E シリンダー温度270℃、金型温度60℃)を用いて、ヒンジ成形品(図1)を成形し、23℃、50%RH雰囲気下で自動繰り返しヒンジ試験機を用いて、ヒンジ部をほとんど180°まで折り曲げて、元の位置(0°)の位置に戻す動作を1回/秒の速度で繰り返し、何回折り曲げた段階で折れて破壊するかを測定した。2万回でも破壊しないものを合格とした。
【0021】
(3)難燃性(特殊酸素指数)
射出成形機(東芝機械製:IS150)を用いて成形して、平板成形品(幅130mm×長さ130mm×厚さ1mm)得た。この成形品を6.5mm幅に切削して、幅6.5mm×長さ130mm×厚さ1mmの棒状の試験片を得た。この試験片をJIS K7201−2に準じる装置と方法を用いて測定した。但し、着火時間(接炎時間)は15秒以内にし、合否判定を接炎後の燃焼時間が4秒以上継続するか否かで判定し、4秒までに消える最大の酸素濃度を求めた。この値が大きいほど、難燃性が高い。ここでは24%以上のものを合格とした。
【0022】
(4)ガス発生量
二軸押出機(東芝機械(株)製 TEM35)を用いて、コンパウンドした際の紡口先から発生するガスを目視にて判断した。難燃剤が分解してガス発生量が多いときは不合格(×)、少ないときは合格(○)とした。
【0023】
【実施例1】
共重合ポリアミド66/6樹脂A−1が65.7重量%、ポリアミド6樹脂B−1が21.9重量%、メラミンシアヌレート含有ポリアミド樹脂が共重合ポリアミド樹脂であるC−1が12.4重量%からなるポリアミド組成物を得た。
原材料(即ち、押出機への投入速度の設定)はA−1が65.7重量%、B−1が21.9重量%、C−1が12.4重量%となるように用意し、予めコーンブレンダーで混合した。上流側に1ヶ所(以下top−Fと略記)と、押出機中央部並びにダイに近い下流側の2ヶ所に供給口を有する二軸押出機(東芝機械製:TEM35)の上流側のtop−F以外の二箇所の供給口を塞いだ状態で、シリンダー設定温度270℃、スクリュー回転200rpm、吐出量30kg/hrの条件下で、予めブレンドしたものをtop−Fから供給し、溶融混練してストランド状に取り出し、ストランドバス(水槽)で冷却後、カッターで造粒しポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。このときのガス発生量は目視で少なかった。
得られたペレットを前記した測定方法にて機械特性、ヒンジ特性、難燃性を調べた。その結果を表1に示す。
【0024】
【実施例2】
共重合ポリアミド66/6樹脂A−1が43.8重量%、ポリアミド6樹脂B−1が43.8重量%、メラミンシアヌレート含有ポリアミド樹脂が共重合ポリアミド樹脂であるC−1が12.4重量%からなるポリアミド組成物を得た。このときのガス発生量は目視で少なかった。
以下、実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。
得られたペレットを前記した測定方法にて機械特性、ヒンジ特性、難燃性を調べた。その結果を表1に示す。
【0025】
【比較例1】
共重合ポリアミド66/6樹脂A−1が87.6重量%、メラミンシアヌレート含有ポリアミド樹脂が共重合ポリアミド樹脂であるC−1が12.4重量%からなるポリアミド組成物を得た。
以下、実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。このときのガス発生量は目視で少なかった。
得られたペレットを前記した測定方法にて機械特性、ヒンジ特性、難燃性を調べた。その結果を表1に示す。
【0026】
【比較例2】
共重合ポリアミド66/6樹脂A−1が73.0重量%、ポリアミド6樹脂B−1が21.9重量%、メラミンシアヌレート含有ポリアミド樹脂がポリアミド66樹脂であるC−2が5.1重量%からなるポリアミド組成物を得た。
以下、実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。このときのガス発生量は目視で少なかった。
得られたペレットを前記した測定方法にて機械特性、ヒンジ特性、難燃性を調べた。その結果を表1に示す。
【0027】
【比較例3】
共重合ポリアミド66/6樹脂A−1が98.4重量%、メラミンシアヌレートMC−1が1.5重量%、分散剤が0.1重量%からなるポリアミド組成物を得た。
以下、ブレンドする際に樹脂ペレット(A−1)と分散剤を先に混合して、その後にメラミンシアヌレートMC−1を混合する、二工程を経て行ったこと以外は、実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。このときのガス発生量は目視で少なかった。
得られたペレットを前記した測定方法にて機械特性、ヒンジ特性、難燃性を調べた。その結果を表1に示す。
【0028】
【比較例4】
共重合ポリアミド66/6樹脂A−1が76.5重量%、ポリアミド6樹脂B−1が21.9重量%、メラミンシアヌレートMC−1が1.5重量%、分散剤が0.1重量%からなるポリアミド組成物を得た。
以下、ブレンドする際に樹脂ペレット(A−1とB−1)と分散剤を先に混合して、その後にメラミンシアヌレートMC−1を混合する、二工程を経て行ったこと以外は、実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。このときのガス発生量は目視で少なかった。
得られたペレットを前記した測定方法にて機械特性、ヒンジ特性、難燃性を調べた。その結果を表1に示す。
表1の実施例1、2と比較例1〜4から分かるように、共重合ポリアミド66/6樹脂、ポリアミド6とポリマー重合時に同系中で重合したメラミンシアヌレートを含有する共重合ポリアミド66/6樹脂からなる組成物が、難燃剤の熱分解によるガス発生を低減させ、機械特性はほとんど低下させず、難燃性、ヒンジ特性の著しい向上させることができた。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】
本発明の組成物は、難燃性ポリアミド樹脂材料であり、ポリアミド樹脂が本来有する機械的特性、耐薬品性、良成形性、電気特性等を損なうことなく、押出や成形時の加熱による難燃剤の分解ガスの発生を抑え、難燃性、ヒンジ特性を向上させることができ、家電部品、電子部品、自動車部品等の用途に好適に用いることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で用いたヒンジ特性を評価する成形品の模式図である。
Claims (6)
- 共重合ポリアミド66/6樹脂(A)成分、ポリアミド6樹脂(B)成分、およびシアヌール酸とメラミンをポリアミド形成モノマー中に添加し、ポリアミド66/6の重合およびメラミンシアヌレートの合成を同時に同系中で行って得た共重合ポリアミド66/6樹脂(C)成分からなる樹脂組成物の製造方法であって、該樹脂組成物中のメラミンシアヌレートが0.15〜15重量%となるように(A)成分と(B)成分と(C)成分を溶融混練して得ることを特徴とする難燃性ポリアミド樹脂組成物の製造方法。
- 該樹脂組成物のポリアミド樹脂成分中のポリアミド6のユニットが、15〜70重量%である請求項1に記載の難燃性ポリアミド樹脂組成物の製造方法。
- (A)成分中のポリアミド6ユニットが、5〜30重量%である請求項1又は2に記載の難燃性ポリアミド樹脂組成物の製造方法。
- (C)成分のポリアミド成分中のポリアミド6ユニットが、5〜30重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の難燃性ポリアミド樹脂組成物の製造方法。
- (C)成分中のメラミンシアヌレートが、(C)成分の3重量%〜30重量%である請求項1〜4のいずれかに記載の難燃性ポリアミド樹脂組成物の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法によって製造された難燃性ポリアミド樹脂組成物を成形してなるヒンジ部分を有する車両電気配線保護用成形体。
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