JP4326193B2 - 吸気マニフォールドの取り付け装置 - Google Patents

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Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸気マニフォールドの取付け装置に関し、特に吸気マニフォールドを取付けフランジ及びフランジボルトを用いずにエンジンに取付ける取付け装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
以前から、プラスチック製の吸気マニフォールドの設計は特に音響的及び搭載上の観点からチャレンジングなものであった。例えば、従来知られている吸気マニフォールドは、フランジボルトへの接近性を適切に確保する必要性とともに該ボルト取付け面を平坦にする必要性を考慮に入れて設計されてきた。
【０００３】
ヨーロッパ特許出願０５６７７０２Ａ１には、自動車用吸気マニフォールドの成形方法が開示されている。その吸気マニフォールドをブロー成形方法によって製作する際に、クランクケースガスの導入を助けるフランジが吸気マニフォールドのパイプの回りにインジェクションモールディング方法によって形成される。
【０００４】
イギリス特許出願ＧＢ２２０３４８７Ａには、内燃機関のシリンダヘッドと吸気マニフォールドとの間のクランクケースガス導入のための構成部が開示されている。該構成部は燃料供給および戻り通路とエンジンシリンダに連通する空気供給通路を備えた燃料噴射装置で形成されている。
【０００５】
国際特許公報ＷＯ９７／３４０８１には、蒸気あるいはガスをエンジンのシリンダに送給してバランスの取れた流れを確実にするためのフランジを備えた、比較的複雑なシステムが開示されている。吸気マニフォールド取付けフランジは、クランクケースおよびパージガスを混合するための、溝で形成された共通流路ネットワークを設けた面を有している。他の別途シールされた溝のネットワークは排気ガスを導く。フランジ面に設けられたさらに他の溝のネットワークは補助空気の流れを噴射口に導く。
【０００６】
米国特許No. ５，３５３，７５２ には内燃機関の吸気システムが開示されている。その吸気システムは上流および下流部分を有する吸気マニフォールドに連結される４つのブランチパイプを有する。下流部分には各シリンダに燃料を噴射するための４個のインジェクタが配設され、該下流部分はガスケットを介してシリンダブロックに連結されている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
エンジンの運転によって生じる振動から吸気マニフォールドをより効果的に絶縁することが本発明の１つの目的である。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明は、滑らかな内面を備えた少なくとも１個の開口を有していてエンジンのシリンダヘッドに取り付けられたアダプタプレートと、少なくとも１個の吸気パイプを有していて該吸気パイプを前記アダプタプレートの少なくとも１個の開口に取り付けることにより前記アダプタプレートを介してエンジンに装着されるプラスチック製の吸気マニフォールドとを備え、前記少なくとも１個の吸気パイプと前記少なくとも１個の開口の滑らかな内面の間に振動絶縁機能を有するＯリングを介在させて、該Ｏリングのみを介して前記吸気パイプを前記アダプタプレートの開口に取り付け、前記吸気パイプ以外の他の位置で前記吸気マニフォールドをエンジンのバルブカバーに少なくとも１個の絶縁グロメットを介して取り付けることを特徴とする。
【０００９】
本発明によれば、前記アダプタプレートは、吸気マニフォールドのランナーあるいはパイプをアダプタプレートの開口内に保持させることによって、吸気マニフォールドがエンジンの振動から絶縁されることを可能にする。
【００１０】
また、本発明によれば吸気マニフォールドのランナーあるいはパイプが該アダプタプレートの開口内に保持されるので、吸気マニフォールドをエンジンに取り付けるための取付けフランジとフランジボルトの必要がなくなる。従来、これら取付けフランジがエンジン振動を吸気マニフォールドに伝えていた。さらに、この取付けフランジの排除により、比較的容易に製作できシリンダヘッドに簡単に取り付けられる吸気マニフォールドを提供することができる。
【００１１】
さらに、本発明によれば、吸気マニフォールドのランナーあるいはパイプとアダプタプレートの開口の滑らかな表面の間に設けられる保持機構は振動を効果的に絶縁するＯリングのみによる接合とすることができる。
【００１２】
さらに、本発明によれば、吸気マニフォールドの一部分がグロメットを介してバルブカバーに取り付けられて吸気マニフォールドが運転中のエンジン振動からさらに絶縁され、吸気マニフォールドの取付けが確実になる。
【００１３】
本発明のその他の目的、利点、および新規な特徴はつぎの発明の詳細な説明および添付図面により明らかになるであろう。
【００１４】
【発明の実施の形態】
【００１５】
本発明の取付け装置１は図１を参考にして説明される。同図に示されるように、取付け装置１は吸気マニフォールド２をアダプタプレート１２を介してエンジン８に取り付けることができる。
【００１６】
該吸気マニフォールド２は多要素からなる構成品であって、例えば中間シェル６及び／或は上部シェル７に連結された下部シェル４を含む。該下部シェル４は複数のパイプ或はランナー５を備え、これらパイプ或はランナー５は吸気マニフォールド２の残りの部分を支えることができる。しかしながら、前記吸気マニフォールド２は１体形構造であっても本発明の範囲を逸脱するものではない。
【００１７】
取付け装置１は、エンジン８のシリンダヘッド１０に固定されたアダプタプレート１２を含む。該アダプタプレート１２のエンジン８への固定はボルト又は締め金で、或はアダプタプレート１２を確実にシリンダヘッド１０に固定することができるその他の取付け具でなされる。該アダプタプレート１２には吸気マニフォールド２のパイプ或いはランナー５の個数及び形状に応じた個数及び形状の開口１４が設けられている。
【００１８】
図２に本発明の取付け装置１の詳細図が示されている。同図において、パイプ或いはランナー５は固定されたアダプタプレート１２の対応する開口１４に挿入されている。吸気マニフォールド２のパイプ或いはランナー５をアダプタプレート１２でしっかり保持するために、例えばＯリングのみによる接合がなされる。前記アダプタプレート１２の開口１４にはＯリングが着座するための滑らかな面が設けられている。したがって、本発明の取付け装置１のアダプタプレート１２により、取付けフランジ及びフランジボルトを用いずに吸気マニフォールド２をシリンダ１０に組付けることができる。
【００１９】
前記上側シェル７を下側シェル４に取り付けて吸気マニフォールド２を形成することができる。さらに、上側シェル７には該上側シェル７をエンジン８のバルブカバー（不図示）に絶縁取付けグロメット１６を介して固定するための取付けフランジ１５を設けることができる。
【００２０】
このようにして、本発明の取付け装置１によれば、従来は取付けフランジによって吸気マニフォールド２に伝わっていたエンジンの運転により生じる振動から吸気マニフォールド２を実質的に遮断することができる。
【００２１】
以上は本発明を単に例示したものであって、それのみに限定することを意図するものではない。本発明の精神および実質を組み入れて上に開示した実施態様を変形することは当業者によって行われ得るものであり、本発明は請求項に記載およびそれと同等の範囲内における全てを含むものと解釈すべきものである。
【００２２】
【図面の簡単な説明】
【図１】 図１は、本発明の吸気マニフォールド取付け装置を備えたエンジンに取り付けられた吸気マニフォールドの斜視図である。
【図２】 図２は、図１のＡ−Ａ断面で、本発明の取付け装置の詳細を示す図である。
【符号の説明】
１ 取り付け装置
２ 吸気マニフォールド
４ 下部シェル
５ パイプ或いはランナー
６ 中間シェル
７ 上部シェル
８ エンジン
１０ シリンダヘッド
１２ アダプタプレート
１４ 開口
１５ フランジ
１６ グロメット

Claims (3)

  1. 滑らかな内面を備えた少なくとも１個の開口を有していてエンジンのシリンダヘッドに取り付けられたアダプタプレートと、
    少なくとも１個の吸気パイプを有していて該吸気パイプを前記アダプタプレートの少なくとも１個の開口に取り付けることにより前記アダプタプレートを介してエンジンに装着されるプラスチック製の吸気マニフォールドとを備え、
    前記少なくとも１個の吸気パイプと前記少なくとも１個の開口の滑らかな内面の間に振動絶縁機能を有するＯリングを介在させて、該Ｏリングのみを介して前記吸気パイプを前記アダプタプレートの開口に取り付け、前記吸気パイプ以外の他の位置で前記吸気マニフォールドをエンジンのバルブカバーに少なくとも１個の絶縁グロメットを介して取り付けることを特徴とする吸気マニフォールドの取り付け装置。
  2. 前記アダプタプレートはシリンダヘッドにボルト締結あるいは止め金で固定されることを特徴とする請求項１記載の取り付け装置。
  3. 前記吸気マニフォールドは下側シェルと上側シェルからなり、少なくとも１個の吸気パイプが前記下側シェルの部分として形成されていることを特徴とする請求項１記載の取り付け装置。
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