JP3809900B2 - 点火コイル支持構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本出願発明は、点火プラグの軸線頂端方向に点火コイルが設けられた内燃機関において、動弁室の外側方に向い、傾斜して設けられた点火コイルを旋回不能に固定した点火コイル支持構造に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来のOHV内燃機関の点火装置では、1個の点火コイルで発生した高電圧を配電器を介して各気筒の点火プラグに印加したものに代えて、図13に図示されるように、各気筒の点火プラグ01毎に該点火プラグ01の軸線頂端方向に点火コイル02を設けたものがあった(特開昭62−157278号公報参照)。
【0003】
そして、図13に図示された内燃機関の点火装置においては、V字状に配置された吸・排気弁の弁挟角内に点火プラグ01と点火コイル02とが配置されているため、点火コイル02は、シリンダヘッドカバー03の凹部04に側方へ移動できないように嵌装され、点火コイル02のフランジ部05を貫通してシリンダヘッドカバー03に螺着されるボルト06によって前記点火コイル02は、シリンダヘッド07に嵌挿される遮蔽筒体08を中心として旋回することができないように、シリンダヘッドカバー03に固定されている。
【0004】
【解決しようとする課題】
しかしながら、燃費改善、未然ガス排出削減等の見地から着火性向上のために、気筒毎に点火プラグ01を2本配置しようとした場合に、点火プラグ01の上方の大きな点火コイル02の相互干渉により、吸・排気弁の弁挟角内でシリンダヘッドカバー03を貫通して、2本の点火プラグ01を設けることが困難となり、図14(特許第2880687号公報参照)に図示するように、点火プラグ01を側方へ大きく傾けてシリンダヘッド07に取り付けなければならない結果、点火コイルは、この点火プラグ01から離れた個所に設けなくてはならなくなり、点火プラグ−点火コイル直線配列型点火装置の利点の一つであるコンパクトの特徴が喪失する難点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段および効果】
本出願発明は、このような難点を克服した点火コイル支持構造の改良に係り、請求項1記載の発明は、点火プラグの軸線頂端方向に点火コイルが設けられた内燃機関において、該点火プラグの軸線頂端方向が動弁室の外側方に向い点火コイルが、動弁室外側で大気に露出して締結手段により内燃機関本体に取り付けられるとともに、点火コイル締結時の回止め手段が、動弁室形成壁の外側方に一体に設けられ、前記回止め手段は、点火コイルを抱持しうる小判形リング状に形成されたことを特徴とするものである。
【0006】
請求項1記載の発明は、前述したように構成されているため、吸気弁または排気弁の配置位置を避けて点火プラグと点火コイルとを一直線状に配列した状態で、頗る簡単な取り付け作業でもって、該点火コイルが締着手段により内燃機関本体に締着されるとともに、該締着手段を中心として前記点火コイルを旋回させようとする外力に対しては、前記回止め手段でもって、前記点火コイルは強固に固定支持される。このため、点火コイルが1気筒当り2本以上設けられていても、点火プラグと点火コイルとは電気的接続が確固と保持されて、コンパクトで構造の簡単な点火プラグ−点火コイル直線配列型点火装置が容易に得られる。
【0007】
また、部品点数を増加させることなく、点火コイルを容易にかつ確実に内燃機関本体に取り付けることができ、しかも、この回止め手段でもって動弁室形成壁の剛性向上を図ることができる。
さらに、点火コイルが動弁室外側方で大気に露出して設けられているため、内燃機関本体からの燃焼熱の伝達が遮断され、低温に保持される。
【0008】
しかも、前記回止め手段は、点火コイルを抱持しうる小判形リング状に形成されているため、前記動弁室形成壁の一段の剛性向上に寄与することができる。
【0009】
さらにまた、請求項2記載のように発明を構成することにより、動弁室形成壁の大型化を回避することができる。また、他の部分に比べて厚肉取付部に前記コイルを取り付けることにより、点火プラグの取付剛性を向上させることができる。さらに、点火プラグがヘッドカバーの前側に位置してその厚肉取付部に取り付けられているため、走行風により点火コイルが効果的に冷却される。
【0010】
しかも、請求項3記載のように発明を構成することにより、内縁機関の振動が前記点火コイルに加わっても、この点火コイルへの振動伝達が緩和されて、点火コイルの耐久性が高水準に維持可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図1ないし図12に図示された本出願発明の一実施形態について説明する。
【0012】
図1,図2を参照すると、本発明が適用された多気筒内燃機関Eは、FF式の自動車用の直列4気筒4ストロークサイクル内燃機関であり、そのクランク軸(図示されず)が車体の左右方向を指向する、いわゆる横置き配置で車体に搭載される。内燃機関Eのシリンダブロック1には4つのシリンダ2が車巾方向に亘って直列に並んで形成され、シリンダブロック1の上部にシリンダヘッド3が複数のボルト(図示されず)により結合され、シリンダヘッド3の上部にシリンダヘッドカバー4が複数のボルトB1により結合される。シリンダヘッド3には、前記各シリンダ2に摺動自在に嵌合されたピストン5と対面する位置に燃焼室6が形成されており、燃焼圧力により往復駆動されるピストン5でもって前記クランク軸が回転駆動される。
【0013】
なお、この実施例において、「前後左右」は、車両を基準としたときの「前後左右」を意味しており、例えば、図1においては、右側が車両の前側であり、左側が車両の後側となる。
【0014】
シリンダヘッド3には、各シリンダ2毎に、燃焼室6に連通する1つの吸気ポート7および1つの排気ポート8が形成されている。各吸気ポート7は、燃焼室6に開口して吸気弁14により開閉される1つの吸気弁口7a(図4参照)と、各シリンダ2のシリンダ軸線L1を含む仮想平面に対して、シリンダヘッド3の一方の側である前側、すなわち吸気側の側面3aに開口する1つの流入口とを有している。そして、該側面3aには、吸気通路を形成する吸気マニホルド10が、そのフランジ11にてインシュレータ20を介して複数のボルトB2により結合されて、吸気ポート7と吸気通路とが連通されている。一方、各排気ポート8は、燃焼室6に開口して排気弁21により開閉される1つの排気弁口8a(図4参照)と、前記仮想平面に対して、シリンダヘッド3の他方の側である後側、すなわち排気側の側面3bに開口する1つの流出口とを有している。そして、該側面3bには排気通路を形成する排気マニホルド22が複数のボルトB3により結合されて、排気ポート8と排気通路とが連通されている。
【0015】
図1に示されるように、シリンダヘッド3の側面3aから延びて、シリンダヘッド3の一側方である前方で上方に湾曲することによりシリンダヘッドカバー4の真上まで延びている吸気マニホルド10は、シリンダヘッドカバー4の真上に位置して、吸気マニホルド10の吸気上流部を構成する1つの吸気集合管12と、該吸気集合管12から分岐して、下流端がフランジ11およびインシュレータ20を介してシリンダヘッド3に接続されることで、4つの吸気ポート7にそれぞれ連通する4つの吸気分岐管13とを有している。
【0016】
図3も併せて参照すると、気筒配列方向A1に延びる吸気集合管12の左端には、スロットル弁が設けられたスロットルボディ23が接続され、該スロットルボディ23は、図示されないエアクリーナに連通されている。また、4つの吸気分岐管13は気筒配列方向A1にほぼ等しい間隔で配列されており、各吸気分岐管13は、吸気集合管12から前方斜め下方に向かって直線状に延びる吸気上流側の第1直線部13aと、該第1直線部13aに連なるとともに、シリンダヘッド3の側方である前方でU字状に湾曲する湾曲部13bと、該湾曲部13bに連なり、かつ後方にほぼ水平で直線状に延びてフランジ11に至る下流側の第2直線部13cとを有している。
【0017】
さらに、各吸気分岐管13の気筒配列方向A1での外径は、第1直線部13aで小さくされ、湾曲部13bを経て第2直線部13cに向かうにつれて大きくなるように設定される一方、各吸気分岐管13の通路断面において、気筒配列方向A1と直交する方向での吸気分岐管13の外径は、図1に示されるように、第1直線部13aの吸気上流寄りで大きくされ、第1直線部13aの下流寄り、さらに湾曲部13b、第2直線部13cに向かうにつれて、小さくなるように設定され、前記各吸気分岐管13は、その略全長に亘り略一定横断面積を有している。
【0018】
図1を参照すると、シリンダヘッド3とシリンダヘッドカバー4とにより形成される動弁室24には、前記吸気弁14および排気弁21を前記クランク軸の回転に同期して所定の開閉時期およびリフト量で開閉作動させる動弁機構Vが収納されている。動弁機構Vは、シリンダヘッド3に回転自在に支持されて前記クランク軸の動力により回転駆動されるカム軸25と、シリンダヘッド3に固定されたロッカ軸26に揺動自在に支持されて前記吸気弁14および排気弁21にそれぞれ当接する吸気ロッカアーム27および排気ロッカアーム28とを備えており、カム軸25に設けられたカムにより揺動されるそれらロッカアーム27,28が前記吸気弁14および排気弁21をそれぞれ開閉作動させるようになっている。
【0019】
動弁室24の吸気側の側壁24cは、シリンダヘッド3の前記吸気側に位置して上方に延びる側壁3cと、前記仮想平面に対して、シリンダヘッドカバー4の前側(吸気側)に位置する側壁4cとから構成され、動弁室24の後側の側壁24dは、シリンダヘッド3の前記排気側に位置して上方に延びる側壁3dと、前記仮想平面に対して、シリンダヘッドカバー4の後側(排気側)に位置する側壁4dとから構成される。
【0020】
また、図1、図5および図6に図示されるように、シリンダヘッド3には、シリンダ2毎に、燃焼室6に臨む2つの点火プラグ30、31がそれぞれ取り付けられる2つの取付部32、33が、動弁室24の外部において、吸気ポート7および排気ポート8に気筒配列方向A1(または左右方向)でそれぞれ隣接して形成されている。すなわち、図4を併せて参照すると、シリンダ2毎に、吸気弁口7aを有する吸気ポート7の右側に隣接して、点火プラグ30が螺合される取付孔32aを有する取付部32が設けられ、また図6に図示されるように、排気弁口8aを有する排気ポート8の左側に隣接して、排気側の点火プラグが螺合される取付孔33aを有する取付部33が設けられて、各点火プラグ30、31がシリンダヘッド3に螺合されている。それゆえ、シリンダ軸線L1の方向から見て、各燃焼室6において、吸気弁口7aと排気弁口8aとが、そして吸気側の点火プラグ30の取付孔31aと排気側の点火プラグ31の取付孔33aとが、それぞれシリンダ軸線L1に対してほぼ点対称に配置されている。
【0021】
そして、図1に示されるように、動弁室24に対して湾曲部13b側に配置される吸気側の各点火プラグ30の上方には、プラグキャップ34cと一体形成された点火コイル34が設けられ、点火プラグ30および点火コイル34は、燃焼室6側からシリンダヘッドカバー4側に向かって湾曲部13b寄りに傾斜する動弁室24の側壁24cに沿って傾斜している。各点火コイル34は、吸気集合管12よりもシリンダヘッド3寄りに位置し、図3に示されるように、各燃焼室6において、該燃焼室6に連通する吸気ポート7に接続される吸気分岐管13の第1直線部13aに気筒配列方向A1で隣接して、第1直線部13aの側方、この実施例では第1直線部13aの右方に配置されている。したがって、右端の点火コイル33を除いた残りの3つの点火コイル34は、4つの吸気分岐管13の、気筒配列方向A1での間に配置されている。
【0022】
さらに、各点火コイル34は、図3に示されるように、点火プラグ30の着脱方向でもある取付孔32aの、上方に向かって前方に傾斜する中心軸線L2と一致する方向である点火コイル34の点火プラグ30への着脱方向A2(図1参照)から見たとき、その全体が吸気分岐管13と重ならない位置に配置されている。
【0023】
さらにまた、点火コイル34の上部には、シリンダヘッドカバー4に点火コイル34を締結するためのボルトB4が挿通される挿通孔を有する取付部34aと、点火コイル33の一次コイルに電流を供給するための接続端子が接続される接続部であるカプラー34bとが形成されている。
【0024】
また、シリンダヘッドカバー4の前側(吸気側)の側部4cにおいて、図1、図5および図12に図示されるように、他の部分に比べて厚肉の高剛性厚肉取付座4eにねじ孔4fが形成され、図7に図示されるように、該厚肉取付座4eの前側に点火コイル34を抱持しうる小判形リング状回止め部36がシリンダヘッドカバー4に一体に形成されており、リング状回止め部36に点火コイル34がA2方向に沿って嵌装されて、点火コイル34のプラグキャップ34cが点火プラグ30の頂端端子30aに嵌着接続されるようになっている。そして、図5に図示されるように、点火コイル34は、シリンダヘッド3の吸気側の側壁3cとシリンダヘッドカバー4の吸気側の側壁4cより前方に位置して大気に露出している。
【0025】
さらに、点火コイル34が点火プラグ30に接続される際に、点火コイル34の首部とリング状回止め部36とに図示されない薄いゴム製リングが介装され、後方へ突出した点火コイル34の取付部34aは、シリンダヘッドカバー4の厚肉取付座4eに当てがわれ、点火コイル34の取付部34aを貫通してシリンダヘッドカバー4の厚肉取付座4eのねじ孔4fに螺着されるボルトB4によって、点火コイル34は着脱方向A2に沿って引抜き不能に固着され、また、点火コイル34は、リング状回止め部36によって、ボルトB4を中心として旋回することができないように固定されている。しかも、シリンダヘッド3の吸気側の側壁3cには、図5に図示されるように、点火コイル34を嵌合する保持孔3eが形成されており、この保持孔3eによって点火コイル34の下部は前後左右に移動しないように保持されている。
【0026】
また、点火コイル34の前部にて、シリンダヘッドカバー4から離れるように前方に突出して設けられるカプラー34bは、前記接続端子を前方から抜き差しすることができるように、該接続端子の着脱方向A3(図1参照)から見て、吸気分岐管13と重ならないように配置されている。そして、取付部34aは、点火コイル34において、この着脱方向A3でカプラー34bとは反対側に位置している。
【0027】
このように、点火コイル34は上方に向かって斜め前方に傾斜しているため、内燃機関Eが車両のフロント側に搭載された状態での視認が極めて容易になる。さらに、点火コイル34は、車両の走行時に前方から流入する走行風が吸気分岐管13に妨げられることなく当たる位置にあるため、この走行風により効果的に冷却されるようになっている。
【0028】
さらに、シリンダヘッドカバー4の後側(排気側)の側部4dにおいて、図6、図7および図12に図示されるように、他の部分に比べて厚肉の高剛性厚肉取付座4gにねじ孔4hが形成され、図7に図示されるように、厚肉取付座4gの後側に隣接して点火コイル35を抱持しうる筒状保持部37がシリンダヘッドカバー4の後側に一体に形成されるとともに、図6に図示されるように、シリンダヘッド3にも、該筒状保持部37の延長方向に沿い筒状保持部37aが形成されており、筒状保持部37,37aに点火コイル35がA3方向に沿って嵌装されて、点火コイル35のプラグキャップ35cが点火プラグ31の頂端端子31aに嵌着接続されるようになっている。
【0029】
さらにまた、シリンダヘッドカバー4の後側の側部4dにおいては、図12に図示されるように、厚肉取付座4gと筒状保持部37との間に肉抜き部38が形成されており、この肉抜き部38によりシリンダヘッドカバー4の軽量化が図られるとともに、筒状保持部37の放熱性が改善される。
【0030】
また、シリンダヘッドカバー4の右側(図2、図3では左側、図7ないし図9では下側)にオイルフィラーキャップ嵌合筒部39が上方へ突設され、オイルフィラーキャップ嵌合筒部39にフィラーキャップ40が着脱自在に嵌合されるようになっている。
【0031】
さらに、シリンダヘッドカバー4の左側(図7では上側)に新気を導入するブリーザー開口部41が形成され、図9に図示されるブリーザープレート42がねじ42によりシリンダヘッドカバー4に装着され、シリンダヘッドカバー4の頂壁4aとリブ4bとをブリーザープレート42とでブリーザー室43が構成され、このブリーザー室43は、ブリーザー開口部41とオイルフィラーキャップ嵌合筒部39とに連通されている。
【0032】
さらにまた、ブリーザープレート42には、図9に図示されるように、オイルフィラーキャップ嵌合筒部39の直下に位置して多数の小孔44が形成されており、フィラーキャップ40を外してオイルを注入する際に、ねじ等の部品が内燃機関内の底部に落下するのが防止されるようになっている。
【0033】
しかも、シリンダヘッドカバー4においては、図7ないし図9に図示されるように、シリンダヘッド3との合せ縁に隣接して、シリンダヘッド3へ螺着されるボルトB1を保持するボス部45が一体に形成されるとともに、リング状回止め部36および筒状保持部37が一体に形成されているため、シリンダヘッドカバー4の側壁4c、4dの厚さが薄くても充分に大きな強度・剛性が得られ、シリンダヘッドカバー4全体は頑丈となる。そして、リング状回止め部36、筒状保持部37およびボス部45が、シリンダヘッドカバー4の外周合せ縁に沿って配置されているため、シリンダヘッドカバー4の前後巾が狭くなり、軽量化と小型化とが可能となる。
【0034】
また、図1,図2を参照すると、燃焼室6毎に、各吸気弁口7aを指向して燃料を噴射し、燃焼用の混合気を形成する燃料噴射装置50が、各吸気ポート7の上方においてシリンダヘッド3に、上方に向かって前方に傾斜して取り付けられる。各燃料噴射装置50は、吸気分岐管13の湾曲部13bと動弁室24の側壁24cとの間に形成されるスペースに、上方から着脱方向A2を含んで前方に至る範囲での方向から見たとき、吸気分岐管13と重なるように配置されると共に、気筒配列方向A1から見て、シリンダ軸線L1(または前記仮想平面)と直交する方向、この実施例では前後方向で、側壁24cと燃料噴射装置50との間に点火コイル34が配置される位置を占める。その結果、燃料噴射装置50と点火コイル34とは、気筒配列方向A1から見て、前記直交方向で動弁室24と湾曲部13bとの間に配置される。
【0035】
そして、燃料噴射装置50が、気筒配列方向A1から見たとき、前記仮想平面から、点火コイル33の傾斜角よりも大きな傾斜角で湾曲部13b寄りに傾斜していることを利用して、燃料噴射装置50に燃料を供給するデリバリパイプ51が、4本の吸気分岐管13と側壁24cとの間に形成されるスペースを、気筒配列方向A1と平行に延びて設けられて、各燃料噴射装置50の上部に接続される。そして、点火コイル33は、走行方向から見て、デリバリパイプ51よりもシリンダ軸線L1の方向で上方に位置する。
【0036】
次に、前述のように構成された実施例の作用および効果について説明する。
【0037】
点火プラグ30が、動弁室24の外部で、かつ動弁室24に対して吸気分岐管13の湾曲部13b側に配置されるので、点火プラグ30の着脱が容易になる。そのうえ、燃料噴射装置50と点火コイル33とが、気筒配列方向A1から見て、前記直交方向で動弁室24の側壁24cと湾曲部13bとの間に配置されるので、点火コイル33がシリンダヘッドカバー4の真上に位置することがなく、吸気マニホルド10をシリンダ軸線L1の方向でシリンダヘッドカバー4に近接して配置することができて、その分、内燃機関Eのシリンダ軸線L1の方向での寸法、すなわち全高が低くなり、内燃機関Eを上下方向でコンパクトにすることができる。しかも、燃料噴射装置50および点火コイル33が、湾曲部13bにより形成される前記直交方向でのスペースを利用して配置されるので、この点でも内燃機関Eがコンパクトになる。
【0038】
また、気筒配列方向A1から見て、前記直交方向で動弁室24の側壁24cと湾曲部13bとの間に配置される燃料噴射装置50は、前記仮想平面から、点火コイル33の傾斜角よりも大きな傾斜角で湾曲部13b寄りに傾斜しているため、燃料噴射装置50に燃料を供給するデリバリパイプ51が、4本の吸気分岐管13と側壁24cとの間に形成されるスペースを利用して配置されるので、デリバリパイプ51のコンパクトな配置ができると共に、デリバリパイプ51および燃料噴射装置50は、そられの上方から前方に渡って位置する吸気分岐管13により、他の部材との接触や干渉から保護される。
【0039】
点火コイル34が、シリンダヘッド3に対する点火コイル34の着脱方向A2から見て、吸気分岐管13と重ならないように配置されるので、点火コイル33のメンテナンスの際に吸気マニホルド10を取り外すことなく点火コイル34の着脱が可能になり、点火コイル34のメンテナンスの作業性が向上する。さらに、点火プラグ30も着脱方向A2に着脱されるので、点火コイル34と併せて点火プラグ30のメンテナンスの作業性が向上する。また、点火コイル34および点火プラグ30は、上方に向かって斜め前方に傾斜しているため、内燃機関Eが車両のフロント側に搭載された状態での視認が極めて容易で、それらの着脱が容易になる。
【0040】
また、点火コイル34は、車両の走行時に前方から流入する走行風が吸気分岐管13に妨げられることなく当たる位置にあるため、この走行風により効果的に冷却されて、点火コイル34の過度の温度上昇を防止することができる。
【0041】
点火コイル34は、吸気分岐管13の、気筒配列方向A1での外径が小さい部分である第1直線部13aの側方に配置されるので、シリンダ2毎の点火コイル34および吸気分岐管13を合わせた気筒配列方向A1での幅が小さくなり、シリンダヘッド3を気筒配列方向A1にコンパクトにすることができる。
【0042】
点火コイル34は、気筒配列方向A1で動弁室24の側壁24cと湾曲部13bとの間に配置されており、しかも着脱方向A2から見て吸気分岐管13と重ならないカプラー34bは、前記接続端子の着脱方向A3から見ても、吸気分岐管13と重ならな部分に配置され、かつシリンダヘッドカバー4への取付部34aとは、着脱方向A3で反対側に位置するので、前記接続端子の着脱時に、吸気分岐管13およびシリンダヘッドカバー4が邪魔になることがなく、カプラー34bへの前記接続端子の着脱が容易になって、メンテナンス等の際に、点火コイル34への前記接続端子の着脱の作業性が向上する。しかも、内燃機関Eは、車両のフロント側に搭載されて、カプラー34bは、点火コイル34の前部にて、シリンダヘッドカバー4から離れるように前方に突出して設けられるうえ、前記接続端子を前方から抜き差しすることができるようにされているので、前記接続端子の着脱の作業性が一層向上する。
【0043】
また、取付部34aは、シリンダヘッドカバー4の高剛性とされた厚肉部に形成されるねじ孔4fを有する取付座4eに締結されるので、点火コイル34を強固にシリンダヘッドカバー4に固定でき、さらに着脱方向A2から見て吸気分岐管13と重ならない取付部34aが、着脱方向A2と平行な方向に締め付けられるので、点火コイル34の組付けおよび取外しが容易となり、この点でも点火コイル34のメンテナンスの作業性が向上する。
【0044】
さらに、シリンダヘッドカバー4の前方の吸気側の側壁4cには、リング状回止め部36が一体に形成されているため、点火コイル34の取付部34aに当接するボルトB4の頭部下面から点火コイル34の取付部34aの頂面に働くボルトB4の締着トルクによって、点火コイル34がボルトB4を中心として旋回しようとしても、点火コイル34には、このリング状回止め部36によって、この旋回が阻止される結果、点火コイル34の取付け作業が楽で確実に遂行される。
【0045】
そして、点火コイル34は、ボルトB4とリング状回止め部36によって、強固に固定されるため、内燃機関の振動や走行に伴なう慣性力によって、点火コイル34はボルトB4を中心として回ることがないので、点火プラグ30の中心延長線上に点火コイル34が確実に保持され、点火コイル34から点火プラグ30への高圧電圧の印加が確実に行われうる。
【0046】
しかも、点火コイル34の固定には、ボルトB4の螺着だけで足りるため、天下コイル34の装着作業の能率が頗る高い。
【0047】
さらに、図5に図示されるように、シリンダヘッド3の吸気側の側壁3cには、保持孔3eが形成され、この保持孔3eに点火コイル34の下部が嵌合保持されるので、点火コイル34の下部も前後左右に移動することが阻止され、点火コイル34と点火プラグ30との導電性が確実に保持される。
【0048】
さらにまた、点火コイル34の首部とリング状回止め部36とに図示されない薄いゴム製弾性リングが介装されているので、内燃機関Eから点火コイル34へ伝達される振動が緩和される。
【0049】
また、図8に図示されるように、リング状回止め部36とシリンダヘッド取付用ボス45は相互に隣接しているため、リング状回止め部36およびシリンダヘッド取付用ボス45の近傍のシリンダヘッドカバー4の周縁部は補強・補助される。
【0050】
さらにまた、吸気側の点火コイル34は、大気に露出し、かつ車体前方からの走行を受けるため、内燃機関Eの燃焼熱の影響を受けず、低温に保持される。
【0051】
しかも、排気側の点火コイル35は、筒状保持部37,38aで密閉されているため、これに隣接した排気マニホルド22から放熱される熱が遮断され、高温に加熱されにくい。
【0052】
ボス部4eがシリンダヘッドカバー4のコーナ部、すなわち、シリンダヘッドカバー4の上壁4aと側壁4cが連結される部分に形成されているので、点火コイル34の取付剛性が向上する。しかも、このボス部4eに点火コイル34が傾斜して締結されているので、内燃機関Eの小型化にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の点火コイル支持構造を備えた内燃機関内の断面図で、気筒配列方向と直交する平面で裁断されている。
【図2】 図1の斜視図である。
【図3】 図1のIII矢視図である。
【図4】 吸気弁口、排気弁口および点火プラグの取付口の配置を説明するための模式的なシリンダヘッドの平面図である。
【図5】 図1の要部拡大断面図である。
【図6】 図1の裁断面と平行でかつ異なった平面で裁断した断面図である。
【図7】 シリンダヘッドカバーの頂面図である。
【図8】 シリンダヘッドカバーの底面図である。
【図9】 シリンダヘッドカバーにブリーザープレートを装着した状態の底面図である。
【図10】 シリンダヘッドカバーの右端図である。
【図11】 図7のXI−XI線に沿って裁断した断面図である。
【図12】 図7のXII−XII線に沿って裁断した断面図である。
【図13】 従来の点火コイル支持構造を図示した断面図である。
【図14】 従来の他の点火コイル支持構造を図示した断面図である。
【符号の説明】
1…シリンダブロック、2…シリンダ、3…シリンダヘッド、4…シリンダヘッドカバー、5…ピストン、6…燃焼室、7…吸気ポート、8…排気ポート、
10…吸気マニホルド、11…フランジ、12…吸気集合管、13…吸気分岐管、13b…湾曲部、14…吸気弁、
20…インシュレータ、21…排気弁、22…排気マニホルド、23…スロットルボディ、24…動弁室、25…カム軸、26…ロッカ軸、27,28…ロッカアーム、
30、31…点火プラグ、32、33…取付部、34、35…点火コイル、34a、35b…取付部、34b、35b…カプラー、34c、35c…プラグキャップ、36…リング状回止め部、37、37a…筒状保持部、38…肉抜き部、39…オイルフィラーキャップ嵌合筒部、
40…フィラーキャップ、41…ブリーザ開口部、42…ブリーザプレート、43…ブリーザー室、44…小孔、45…ボス部、
50…燃料噴射装置、51…デリバリパイプ、
E…内燃機関、B1〜B5…ボルト、L1…シリンダ軸線、L2…中心軸線、A1…気筒配列方向、A2,A3…着脱方向、V…動弁機構。
【発明の属する技術分野】
本出願発明は、点火プラグの軸線頂端方向に点火コイルが設けられた内燃機関において、動弁室の外側方に向い、傾斜して設けられた点火コイルを旋回不能に固定した点火コイル支持構造に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来のOHV内燃機関の点火装置では、1個の点火コイルで発生した高電圧を配電器を介して各気筒の点火プラグに印加したものに代えて、図13に図示されるように、各気筒の点火プラグ01毎に該点火プラグ01の軸線頂端方向に点火コイル02を設けたものがあった(特開昭62−157278号公報参照)。
【0003】
そして、図13に図示された内燃機関の点火装置においては、V字状に配置された吸・排気弁の弁挟角内に点火プラグ01と点火コイル02とが配置されているため、点火コイル02は、シリンダヘッドカバー03の凹部04に側方へ移動できないように嵌装され、点火コイル02のフランジ部05を貫通してシリンダヘッドカバー03に螺着されるボルト06によって前記点火コイル02は、シリンダヘッド07に嵌挿される遮蔽筒体08を中心として旋回することができないように、シリンダヘッドカバー03に固定されている。
【0004】
【解決しようとする課題】
しかしながら、燃費改善、未然ガス排出削減等の見地から着火性向上のために、気筒毎に点火プラグ01を2本配置しようとした場合に、点火プラグ01の上方の大きな点火コイル02の相互干渉により、吸・排気弁の弁挟角内でシリンダヘッドカバー03を貫通して、2本の点火プラグ01を設けることが困難となり、図14(特許第2880687号公報参照)に図示するように、点火プラグ01を側方へ大きく傾けてシリンダヘッド07に取り付けなければならない結果、点火コイルは、この点火プラグ01から離れた個所に設けなくてはならなくなり、点火プラグ−点火コイル直線配列型点火装置の利点の一つであるコンパクトの特徴が喪失する難点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段および効果】
本出願発明は、このような難点を克服した点火コイル支持構造の改良に係り、請求項1記載の発明は、点火プラグの軸線頂端方向に点火コイルが設けられた内燃機関において、該点火プラグの軸線頂端方向が動弁室の外側方に向い点火コイルが、動弁室外側で大気に露出して締結手段により内燃機関本体に取り付けられるとともに、点火コイル締結時の回止め手段が、動弁室形成壁の外側方に一体に設けられ、前記回止め手段は、点火コイルを抱持しうる小判形リング状に形成されたことを特徴とするものである。
【0006】
請求項1記載の発明は、前述したように構成されているため、吸気弁または排気弁の配置位置を避けて点火プラグと点火コイルとを一直線状に配列した状態で、頗る簡単な取り付け作業でもって、該点火コイルが締着手段により内燃機関本体に締着されるとともに、該締着手段を中心として前記点火コイルを旋回させようとする外力に対しては、前記回止め手段でもって、前記点火コイルは強固に固定支持される。このため、点火コイルが1気筒当り2本以上設けられていても、点火プラグと点火コイルとは電気的接続が確固と保持されて、コンパクトで構造の簡単な点火プラグ−点火コイル直線配列型点火装置が容易に得られる。
【0007】
また、部品点数を増加させることなく、点火コイルを容易にかつ確実に内燃機関本体に取り付けることができ、しかも、この回止め手段でもって動弁室形成壁の剛性向上を図ることができる。
さらに、点火コイルが動弁室外側方で大気に露出して設けられているため、内燃機関本体からの燃焼熱の伝達が遮断され、低温に保持される。
【0008】
しかも、前記回止め手段は、点火コイルを抱持しうる小判形リング状に形成されているため、前記動弁室形成壁の一段の剛性向上に寄与することができる。
【0009】
さらにまた、請求項2記載のように発明を構成することにより、動弁室形成壁の大型化を回避することができる。また、他の部分に比べて厚肉取付部に前記コイルを取り付けることにより、点火プラグの取付剛性を向上させることができる。さらに、点火プラグがヘッドカバーの前側に位置してその厚肉取付部に取り付けられているため、走行風により点火コイルが効果的に冷却される。
【0010】
しかも、請求項3記載のように発明を構成することにより、内縁機関の振動が前記点火コイルに加わっても、この点火コイルへの振動伝達が緩和されて、点火コイルの耐久性が高水準に維持可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図1ないし図12に図示された本出願発明の一実施形態について説明する。
【0012】
図1,図2を参照すると、本発明が適用された多気筒内燃機関Eは、FF式の自動車用の直列4気筒4ストロークサイクル内燃機関であり、そのクランク軸(図示されず)が車体の左右方向を指向する、いわゆる横置き配置で車体に搭載される。内燃機関Eのシリンダブロック1には4つのシリンダ2が車巾方向に亘って直列に並んで形成され、シリンダブロック1の上部にシリンダヘッド3が複数のボルト(図示されず)により結合され、シリンダヘッド3の上部にシリンダヘッドカバー4が複数のボルトB1により結合される。シリンダヘッド3には、前記各シリンダ2に摺動自在に嵌合されたピストン5と対面する位置に燃焼室6が形成されており、燃焼圧力により往復駆動されるピストン5でもって前記クランク軸が回転駆動される。
【0013】
なお、この実施例において、「前後左右」は、車両を基準としたときの「前後左右」を意味しており、例えば、図1においては、右側が車両の前側であり、左側が車両の後側となる。
【0014】
シリンダヘッド3には、各シリンダ2毎に、燃焼室6に連通する1つの吸気ポート7および1つの排気ポート8が形成されている。各吸気ポート7は、燃焼室6に開口して吸気弁14により開閉される1つの吸気弁口7a(図4参照)と、各シリンダ2のシリンダ軸線L1を含む仮想平面に対して、シリンダヘッド3の一方の側である前側、すなわち吸気側の側面3aに開口する1つの流入口とを有している。そして、該側面3aには、吸気通路を形成する吸気マニホルド10が、そのフランジ11にてインシュレータ20を介して複数のボルトB2により結合されて、吸気ポート7と吸気通路とが連通されている。一方、各排気ポート8は、燃焼室6に開口して排気弁21により開閉される1つの排気弁口8a(図4参照)と、前記仮想平面に対して、シリンダヘッド3の他方の側である後側、すなわち排気側の側面3bに開口する1つの流出口とを有している。そして、該側面3bには排気通路を形成する排気マニホルド22が複数のボルトB3により結合されて、排気ポート8と排気通路とが連通されている。
【0015】
図1に示されるように、シリンダヘッド3の側面3aから延びて、シリンダヘッド3の一側方である前方で上方に湾曲することによりシリンダヘッドカバー4の真上まで延びている吸気マニホルド10は、シリンダヘッドカバー4の真上に位置して、吸気マニホルド10の吸気上流部を構成する1つの吸気集合管12と、該吸気集合管12から分岐して、下流端がフランジ11およびインシュレータ20を介してシリンダヘッド3に接続されることで、4つの吸気ポート7にそれぞれ連通する4つの吸気分岐管13とを有している。
【0016】
図3も併せて参照すると、気筒配列方向A1に延びる吸気集合管12の左端には、スロットル弁が設けられたスロットルボディ23が接続され、該スロットルボディ23は、図示されないエアクリーナに連通されている。また、4つの吸気分岐管13は気筒配列方向A1にほぼ等しい間隔で配列されており、各吸気分岐管13は、吸気集合管12から前方斜め下方に向かって直線状に延びる吸気上流側の第1直線部13aと、該第1直線部13aに連なるとともに、シリンダヘッド3の側方である前方でU字状に湾曲する湾曲部13bと、該湾曲部13bに連なり、かつ後方にほぼ水平で直線状に延びてフランジ11に至る下流側の第2直線部13cとを有している。
【0017】
さらに、各吸気分岐管13の気筒配列方向A1での外径は、第1直線部13aで小さくされ、湾曲部13bを経て第2直線部13cに向かうにつれて大きくなるように設定される一方、各吸気分岐管13の通路断面において、気筒配列方向A1と直交する方向での吸気分岐管13の外径は、図1に示されるように、第1直線部13aの吸気上流寄りで大きくされ、第1直線部13aの下流寄り、さらに湾曲部13b、第2直線部13cに向かうにつれて、小さくなるように設定され、前記各吸気分岐管13は、その略全長に亘り略一定横断面積を有している。
【0018】
図1を参照すると、シリンダヘッド3とシリンダヘッドカバー4とにより形成される動弁室24には、前記吸気弁14および排気弁21を前記クランク軸の回転に同期して所定の開閉時期およびリフト量で開閉作動させる動弁機構Vが収納されている。動弁機構Vは、シリンダヘッド3に回転自在に支持されて前記クランク軸の動力により回転駆動されるカム軸25と、シリンダヘッド3に固定されたロッカ軸26に揺動自在に支持されて前記吸気弁14および排気弁21にそれぞれ当接する吸気ロッカアーム27および排気ロッカアーム28とを備えており、カム軸25に設けられたカムにより揺動されるそれらロッカアーム27,28が前記吸気弁14および排気弁21をそれぞれ開閉作動させるようになっている。
【0019】
動弁室24の吸気側の側壁24cは、シリンダヘッド3の前記吸気側に位置して上方に延びる側壁3cと、前記仮想平面に対して、シリンダヘッドカバー4の前側(吸気側)に位置する側壁4cとから構成され、動弁室24の後側の側壁24dは、シリンダヘッド3の前記排気側に位置して上方に延びる側壁3dと、前記仮想平面に対して、シリンダヘッドカバー4の後側(排気側)に位置する側壁4dとから構成される。
【0020】
また、図1、図5および図6に図示されるように、シリンダヘッド3には、シリンダ2毎に、燃焼室6に臨む2つの点火プラグ30、31がそれぞれ取り付けられる2つの取付部32、33が、動弁室24の外部において、吸気ポート7および排気ポート8に気筒配列方向A1(または左右方向)でそれぞれ隣接して形成されている。すなわち、図4を併せて参照すると、シリンダ2毎に、吸気弁口7aを有する吸気ポート7の右側に隣接して、点火プラグ30が螺合される取付孔32aを有する取付部32が設けられ、また図6に図示されるように、排気弁口8aを有する排気ポート8の左側に隣接して、排気側の点火プラグが螺合される取付孔33aを有する取付部33が設けられて、各点火プラグ30、31がシリンダヘッド3に螺合されている。それゆえ、シリンダ軸線L1の方向から見て、各燃焼室6において、吸気弁口7aと排気弁口8aとが、そして吸気側の点火プラグ30の取付孔31aと排気側の点火プラグ31の取付孔33aとが、それぞれシリンダ軸線L1に対してほぼ点対称に配置されている。
【0021】
そして、図1に示されるように、動弁室24に対して湾曲部13b側に配置される吸気側の各点火プラグ30の上方には、プラグキャップ34cと一体形成された点火コイル34が設けられ、点火プラグ30および点火コイル34は、燃焼室6側からシリンダヘッドカバー4側に向かって湾曲部13b寄りに傾斜する動弁室24の側壁24cに沿って傾斜している。各点火コイル34は、吸気集合管12よりもシリンダヘッド3寄りに位置し、図3に示されるように、各燃焼室6において、該燃焼室6に連通する吸気ポート7に接続される吸気分岐管13の第1直線部13aに気筒配列方向A1で隣接して、第1直線部13aの側方、この実施例では第1直線部13aの右方に配置されている。したがって、右端の点火コイル33を除いた残りの3つの点火コイル34は、4つの吸気分岐管13の、気筒配列方向A1での間に配置されている。
【0022】
さらに、各点火コイル34は、図3に示されるように、点火プラグ30の着脱方向でもある取付孔32aの、上方に向かって前方に傾斜する中心軸線L2と一致する方向である点火コイル34の点火プラグ30への着脱方向A2(図1参照)から見たとき、その全体が吸気分岐管13と重ならない位置に配置されている。
【0023】
さらにまた、点火コイル34の上部には、シリンダヘッドカバー4に点火コイル34を締結するためのボルトB4が挿通される挿通孔を有する取付部34aと、点火コイル33の一次コイルに電流を供給するための接続端子が接続される接続部であるカプラー34bとが形成されている。
【0024】
また、シリンダヘッドカバー4の前側(吸気側)の側部4cにおいて、図1、図5および図12に図示されるように、他の部分に比べて厚肉の高剛性厚肉取付座4eにねじ孔4fが形成され、図7に図示されるように、該厚肉取付座4eの前側に点火コイル34を抱持しうる小判形リング状回止め部36がシリンダヘッドカバー4に一体に形成されており、リング状回止め部36に点火コイル34がA2方向に沿って嵌装されて、点火コイル34のプラグキャップ34cが点火プラグ30の頂端端子30aに嵌着接続されるようになっている。そして、図5に図示されるように、点火コイル34は、シリンダヘッド3の吸気側の側壁3cとシリンダヘッドカバー4の吸気側の側壁4cより前方に位置して大気に露出している。
【0025】
さらに、点火コイル34が点火プラグ30に接続される際に、点火コイル34の首部とリング状回止め部36とに図示されない薄いゴム製リングが介装され、後方へ突出した点火コイル34の取付部34aは、シリンダヘッドカバー4の厚肉取付座4eに当てがわれ、点火コイル34の取付部34aを貫通してシリンダヘッドカバー4の厚肉取付座4eのねじ孔4fに螺着されるボルトB4によって、点火コイル34は着脱方向A2に沿って引抜き不能に固着され、また、点火コイル34は、リング状回止め部36によって、ボルトB4を中心として旋回することができないように固定されている。しかも、シリンダヘッド3の吸気側の側壁3cには、図5に図示されるように、点火コイル34を嵌合する保持孔3eが形成されており、この保持孔3eによって点火コイル34の下部は前後左右に移動しないように保持されている。
【0026】
また、点火コイル34の前部にて、シリンダヘッドカバー4から離れるように前方に突出して設けられるカプラー34bは、前記接続端子を前方から抜き差しすることができるように、該接続端子の着脱方向A3(図1参照)から見て、吸気分岐管13と重ならないように配置されている。そして、取付部34aは、点火コイル34において、この着脱方向A3でカプラー34bとは反対側に位置している。
【0027】
このように、点火コイル34は上方に向かって斜め前方に傾斜しているため、内燃機関Eが車両のフロント側に搭載された状態での視認が極めて容易になる。さらに、点火コイル34は、車両の走行時に前方から流入する走行風が吸気分岐管13に妨げられることなく当たる位置にあるため、この走行風により効果的に冷却されるようになっている。
【0028】
さらに、シリンダヘッドカバー4の後側(排気側)の側部4dにおいて、図6、図7および図12に図示されるように、他の部分に比べて厚肉の高剛性厚肉取付座4gにねじ孔4hが形成され、図7に図示されるように、厚肉取付座4gの後側に隣接して点火コイル35を抱持しうる筒状保持部37がシリンダヘッドカバー4の後側に一体に形成されるとともに、図6に図示されるように、シリンダヘッド3にも、該筒状保持部37の延長方向に沿い筒状保持部37aが形成されており、筒状保持部37,37aに点火コイル35がA3方向に沿って嵌装されて、点火コイル35のプラグキャップ35cが点火プラグ31の頂端端子31aに嵌着接続されるようになっている。
【0029】
さらにまた、シリンダヘッドカバー4の後側の側部4dにおいては、図12に図示されるように、厚肉取付座4gと筒状保持部37との間に肉抜き部38が形成されており、この肉抜き部38によりシリンダヘッドカバー4の軽量化が図られるとともに、筒状保持部37の放熱性が改善される。
【0030】
また、シリンダヘッドカバー4の右側(図2、図3では左側、図7ないし図9では下側)にオイルフィラーキャップ嵌合筒部39が上方へ突設され、オイルフィラーキャップ嵌合筒部39にフィラーキャップ40が着脱自在に嵌合されるようになっている。
【0031】
さらに、シリンダヘッドカバー4の左側(図7では上側)に新気を導入するブリーザー開口部41が形成され、図9に図示されるブリーザープレート42がねじ42によりシリンダヘッドカバー4に装着され、シリンダヘッドカバー4の頂壁4aとリブ4bとをブリーザープレート42とでブリーザー室43が構成され、このブリーザー室43は、ブリーザー開口部41とオイルフィラーキャップ嵌合筒部39とに連通されている。
【0032】
さらにまた、ブリーザープレート42には、図9に図示されるように、オイルフィラーキャップ嵌合筒部39の直下に位置して多数の小孔44が形成されており、フィラーキャップ40を外してオイルを注入する際に、ねじ等の部品が内燃機関内の底部に落下するのが防止されるようになっている。
【0033】
しかも、シリンダヘッドカバー4においては、図7ないし図9に図示されるように、シリンダヘッド3との合せ縁に隣接して、シリンダヘッド3へ螺着されるボルトB1を保持するボス部45が一体に形成されるとともに、リング状回止め部36および筒状保持部37が一体に形成されているため、シリンダヘッドカバー4の側壁4c、4dの厚さが薄くても充分に大きな強度・剛性が得られ、シリンダヘッドカバー4全体は頑丈となる。そして、リング状回止め部36、筒状保持部37およびボス部45が、シリンダヘッドカバー4の外周合せ縁に沿って配置されているため、シリンダヘッドカバー4の前後巾が狭くなり、軽量化と小型化とが可能となる。
【0034】
また、図1,図2を参照すると、燃焼室6毎に、各吸気弁口7aを指向して燃料を噴射し、燃焼用の混合気を形成する燃料噴射装置50が、各吸気ポート7の上方においてシリンダヘッド3に、上方に向かって前方に傾斜して取り付けられる。各燃料噴射装置50は、吸気分岐管13の湾曲部13bと動弁室24の側壁24cとの間に形成されるスペースに、上方から着脱方向A2を含んで前方に至る範囲での方向から見たとき、吸気分岐管13と重なるように配置されると共に、気筒配列方向A1から見て、シリンダ軸線L1(または前記仮想平面)と直交する方向、この実施例では前後方向で、側壁24cと燃料噴射装置50との間に点火コイル34が配置される位置を占める。その結果、燃料噴射装置50と点火コイル34とは、気筒配列方向A1から見て、前記直交方向で動弁室24と湾曲部13bとの間に配置される。
【0035】
そして、燃料噴射装置50が、気筒配列方向A1から見たとき、前記仮想平面から、点火コイル33の傾斜角よりも大きな傾斜角で湾曲部13b寄りに傾斜していることを利用して、燃料噴射装置50に燃料を供給するデリバリパイプ51が、4本の吸気分岐管13と側壁24cとの間に形成されるスペースを、気筒配列方向A1と平行に延びて設けられて、各燃料噴射装置50の上部に接続される。そして、点火コイル33は、走行方向から見て、デリバリパイプ51よりもシリンダ軸線L1の方向で上方に位置する。
【0036】
次に、前述のように構成された実施例の作用および効果について説明する。
【0037】
点火プラグ30が、動弁室24の外部で、かつ動弁室24に対して吸気分岐管13の湾曲部13b側に配置されるので、点火プラグ30の着脱が容易になる。そのうえ、燃料噴射装置50と点火コイル33とが、気筒配列方向A1から見て、前記直交方向で動弁室24の側壁24cと湾曲部13bとの間に配置されるので、点火コイル33がシリンダヘッドカバー4の真上に位置することがなく、吸気マニホルド10をシリンダ軸線L1の方向でシリンダヘッドカバー4に近接して配置することができて、その分、内燃機関Eのシリンダ軸線L1の方向での寸法、すなわち全高が低くなり、内燃機関Eを上下方向でコンパクトにすることができる。しかも、燃料噴射装置50および点火コイル33が、湾曲部13bにより形成される前記直交方向でのスペースを利用して配置されるので、この点でも内燃機関Eがコンパクトになる。
【0038】
また、気筒配列方向A1から見て、前記直交方向で動弁室24の側壁24cと湾曲部13bとの間に配置される燃料噴射装置50は、前記仮想平面から、点火コイル33の傾斜角よりも大きな傾斜角で湾曲部13b寄りに傾斜しているため、燃料噴射装置50に燃料を供給するデリバリパイプ51が、4本の吸気分岐管13と側壁24cとの間に形成されるスペースを利用して配置されるので、デリバリパイプ51のコンパクトな配置ができると共に、デリバリパイプ51および燃料噴射装置50は、そられの上方から前方に渡って位置する吸気分岐管13により、他の部材との接触や干渉から保護される。
【0039】
点火コイル34が、シリンダヘッド3に対する点火コイル34の着脱方向A2から見て、吸気分岐管13と重ならないように配置されるので、点火コイル33のメンテナンスの際に吸気マニホルド10を取り外すことなく点火コイル34の着脱が可能になり、点火コイル34のメンテナンスの作業性が向上する。さらに、点火プラグ30も着脱方向A2に着脱されるので、点火コイル34と併せて点火プラグ30のメンテナンスの作業性が向上する。また、点火コイル34および点火プラグ30は、上方に向かって斜め前方に傾斜しているため、内燃機関Eが車両のフロント側に搭載された状態での視認が極めて容易で、それらの着脱が容易になる。
【0040】
また、点火コイル34は、車両の走行時に前方から流入する走行風が吸気分岐管13に妨げられることなく当たる位置にあるため、この走行風により効果的に冷却されて、点火コイル34の過度の温度上昇を防止することができる。
【0041】
点火コイル34は、吸気分岐管13の、気筒配列方向A1での外径が小さい部分である第1直線部13aの側方に配置されるので、シリンダ2毎の点火コイル34および吸気分岐管13を合わせた気筒配列方向A1での幅が小さくなり、シリンダヘッド3を気筒配列方向A1にコンパクトにすることができる。
【0042】
点火コイル34は、気筒配列方向A1で動弁室24の側壁24cと湾曲部13bとの間に配置されており、しかも着脱方向A2から見て吸気分岐管13と重ならないカプラー34bは、前記接続端子の着脱方向A3から見ても、吸気分岐管13と重ならな部分に配置され、かつシリンダヘッドカバー4への取付部34aとは、着脱方向A3で反対側に位置するので、前記接続端子の着脱時に、吸気分岐管13およびシリンダヘッドカバー4が邪魔になることがなく、カプラー34bへの前記接続端子の着脱が容易になって、メンテナンス等の際に、点火コイル34への前記接続端子の着脱の作業性が向上する。しかも、内燃機関Eは、車両のフロント側に搭載されて、カプラー34bは、点火コイル34の前部にて、シリンダヘッドカバー4から離れるように前方に突出して設けられるうえ、前記接続端子を前方から抜き差しすることができるようにされているので、前記接続端子の着脱の作業性が一層向上する。
【0043】
また、取付部34aは、シリンダヘッドカバー4の高剛性とされた厚肉部に形成されるねじ孔4fを有する取付座4eに締結されるので、点火コイル34を強固にシリンダヘッドカバー4に固定でき、さらに着脱方向A2から見て吸気分岐管13と重ならない取付部34aが、着脱方向A2と平行な方向に締め付けられるので、点火コイル34の組付けおよび取外しが容易となり、この点でも点火コイル34のメンテナンスの作業性が向上する。
【0044】
さらに、シリンダヘッドカバー4の前方の吸気側の側壁4cには、リング状回止め部36が一体に形成されているため、点火コイル34の取付部34aに当接するボルトB4の頭部下面から点火コイル34の取付部34aの頂面に働くボルトB4の締着トルクによって、点火コイル34がボルトB4を中心として旋回しようとしても、点火コイル34には、このリング状回止め部36によって、この旋回が阻止される結果、点火コイル34の取付け作業が楽で確実に遂行される。
【0045】
そして、点火コイル34は、ボルトB4とリング状回止め部36によって、強固に固定されるため、内燃機関の振動や走行に伴なう慣性力によって、点火コイル34はボルトB4を中心として回ることがないので、点火プラグ30の中心延長線上に点火コイル34が確実に保持され、点火コイル34から点火プラグ30への高圧電圧の印加が確実に行われうる。
【0046】
しかも、点火コイル34の固定には、ボルトB4の螺着だけで足りるため、天下コイル34の装着作業の能率が頗る高い。
【0047】
さらに、図5に図示されるように、シリンダヘッド3の吸気側の側壁3cには、保持孔3eが形成され、この保持孔3eに点火コイル34の下部が嵌合保持されるので、点火コイル34の下部も前後左右に移動することが阻止され、点火コイル34と点火プラグ30との導電性が確実に保持される。
【0048】
さらにまた、点火コイル34の首部とリング状回止め部36とに図示されない薄いゴム製弾性リングが介装されているので、内燃機関Eから点火コイル34へ伝達される振動が緩和される。
【0049】
また、図8に図示されるように、リング状回止め部36とシリンダヘッド取付用ボス45は相互に隣接しているため、リング状回止め部36およびシリンダヘッド取付用ボス45の近傍のシリンダヘッドカバー4の周縁部は補強・補助される。
【0050】
さらにまた、吸気側の点火コイル34は、大気に露出し、かつ車体前方からの走行を受けるため、内燃機関Eの燃焼熱の影響を受けず、低温に保持される。
【0051】
しかも、排気側の点火コイル35は、筒状保持部37,38aで密閉されているため、これに隣接した排気マニホルド22から放熱される熱が遮断され、高温に加熱されにくい。
【0052】
ボス部4eがシリンダヘッドカバー4のコーナ部、すなわち、シリンダヘッドカバー4の上壁4aと側壁4cが連結される部分に形成されているので、点火コイル34の取付剛性が向上する。しかも、このボス部4eに点火コイル34が傾斜して締結されているので、内燃機関Eの小型化にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の点火コイル支持構造を備えた内燃機関内の断面図で、気筒配列方向と直交する平面で裁断されている。
【図2】 図1の斜視図である。
【図3】 図1のIII矢視図である。
【図4】 吸気弁口、排気弁口および点火プラグの取付口の配置を説明するための模式的なシリンダヘッドの平面図である。
【図5】 図1の要部拡大断面図である。
【図6】 図1の裁断面と平行でかつ異なった平面で裁断した断面図である。
【図7】 シリンダヘッドカバーの頂面図である。
【図8】 シリンダヘッドカバーの底面図である。
【図9】 シリンダヘッドカバーにブリーザープレートを装着した状態の底面図である。
【図10】 シリンダヘッドカバーの右端図である。
【図11】 図7のXI−XI線に沿って裁断した断面図である。
【図12】 図7のXII−XII線に沿って裁断した断面図である。
【図13】 従来の点火コイル支持構造を図示した断面図である。
【図14】 従来の他の点火コイル支持構造を図示した断面図である。
【符号の説明】
1…シリンダブロック、2…シリンダ、3…シリンダヘッド、4…シリンダヘッドカバー、5…ピストン、6…燃焼室、7…吸気ポート、8…排気ポート、
10…吸気マニホルド、11…フランジ、12…吸気集合管、13…吸気分岐管、13b…湾曲部、14…吸気弁、
20…インシュレータ、21…排気弁、22…排気マニホルド、23…スロットルボディ、24…動弁室、25…カム軸、26…ロッカ軸、27,28…ロッカアーム、
30、31…点火プラグ、32、33…取付部、34、35…点火コイル、34a、35b…取付部、34b、35b…カプラー、34c、35c…プラグキャップ、36…リング状回止め部、37、37a…筒状保持部、38…肉抜き部、39…オイルフィラーキャップ嵌合筒部、
40…フィラーキャップ、41…ブリーザ開口部、42…ブリーザプレート、43…ブリーザー室、44…小孔、45…ボス部、
50…燃料噴射装置、51…デリバリパイプ、
E…内燃機関、B1〜B5…ボルト、L1…シリンダ軸線、L2…中心軸線、A1…気筒配列方向、A2,A3…着脱方向、V…動弁機構。
Claims (3)
- 点火プラグの軸線頂端方向に点火コイルが設けられた内燃機関において、
該点火プラグの軸線頂端方向が動弁室の外側方に向い点火コイルが、動弁室外側で大気に露出して締結手段により内燃機関本体に取り付けられるとともに、点火コイル締結時の回止め手段が、動弁室形成壁の外側方に一体に設けられ、前記回止め手段は、点火コイルを抱持しうる小判形リング状に形成されたことを特徴とする点火コイル支持構造。 - クランク軸が車両の車巾方向に指向して車両に搭載された内燃機関において、
前記回止め手段の内側に点火コイル締結ボス部が形成され、ヘッドカバーの前側で、他の部分に比べて厚肉取付部に前記コイルが取り付けられたことを特徴とする請求項1記載の点火コイル支持構造。 - 前記回止め手段と点火コイルとの間に弾性部材が設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の点火コイル支持構造。
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