JP4313883B2 - 電気部品フィーダ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多数の電気部品をバルク状に保持して供給する電気部品フィーダに関するものであり、特に、供給の迅速化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の電気部品フィーダには、従来、種々の態様がある。例えば、特開昭62−280129号公報に記載の電気部品フィーダは、電気部品収容部に多数の電気部品をバルク状に収容するとともに、電気部品収容部内にエアを噴出して電気部品をばらばらにし、エア噴出停止後、電気部品が落下する際に電気部品収容部に接続された通路に進入し、部品供給部へ移動するように構成されている。
また、特開平8−48419号公報に記載の電気部品フィーダにおいては、電気部品収容部の下部に筒状部材を上下方向に移動可能に設けるとともに、フィーダ本体に移動不能に立設した丸パイプを筒状部材に嵌合し、筒状部材の上下動により電気部品収容部内の電気部品を攪拌し、丸パイプ内に進入させて電気部品を供給するように構成されている。筒状部材内に四角形断面の角パイプを嵌合し、角パイプを通って電気部品が供給されるように構成することもできる。
【0003】
しかしながら、いずれの態様の電気部品フィーダにおいても、電気部品を迅速に安定して供給することが困難であるという問題があった。例えば、特開昭62−280129号公報に記載の電気部品フィーダにおいては、エアが噴出される毎に電気部品が通路に進入させられるため、電気部品の供給時間間隔がエアの噴出間隔によって決まってしまい、迅速に供給することが困難であり、また、特開平8−48419号公報に記載の電気部品フィーダにおいては、電気部品収容部内の電気部品が少なくなったとき、筒状部材が上下動させられても電気部品が飛び跳ねてパイプ内へ入りにくく、電気部品を安定して供給することが困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
本発明は、以上の事情を背景とし、バルク状の電気部品を迅速に安定して供給可能とすることを課題としてなされたものであり、本発明によって、多数の電気部品をバルク状に収容するケースと、部品取出口と、その部品取出口と前記ケースとをつなぐシュートとを含み、前記ケース内の電気部品を1列に並べてシュートへ送り、前記部品取出口から供給する電気部品フィーダであって、前記シュートの末端近傍部に接続され、シュート内の空気を吸引することにより、シュート内の電気部品を末端側へ移動させる負圧発生装置を含み、その負圧発生装置が当該電気部品フィーダ自体に当該電気部品フィーダ専用に設けられ、前記部品取出口から電気部品が1個取り出される毎に1往復動させられてそれ自体が負圧を発生させる往復動ポンプを含むことを特徴とする電気部品フィーダが得られる。
このように、負圧発生装置を往復動ポンプを含むものとすることにより、他の形式のポンプを用いる場合に比較して小形のポンプで強い負圧を発生させることができる効果が得られる。
しかも、その往復動ポンプを、部品取出口から電気部品が1個取り出される毎に1往復動させられてそれ自体が負圧を発生させるものとすることにより、電気部品の取出しと同期して流れたり、停止したりする空気の流れを簡単にシュート内に発生させることができる。
本発明によって、さらに、下記各態様の電気部品フィーダが得られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。
なお、以下の項の中には、補正によって特許請求の範囲に記載の発明でも、特許請求の範囲に記載の発明の下位概念の発明でもなくなった発明に係る項が存在するが、特許請求の範囲に記載の発明を理解する上で有用な記載を含んでいるため、そのまま残すこととする。
(1)多数の電気部品をバルク状に収容するケースと、
回転軸線のまわりに回転可能に設けられ、回転軸線を中心とする一円周に沿って磁石部を有し、その磁石部に前記ケース内に収容された電気部品を吸着するマグネット円盤と、
そのマグネット円盤を回転させる回転駆動装置と、
前記マグネット円盤の前記磁石部に吸着された電気部品の移動軌跡から、ほぼその移動軌跡に対する接線の方向に延び出すシュートと
を含む電気部品フィーダ。
電気部品は、例えば、電極等、磁性材料により作られた部分を有している。そのため、電気部品は、マグネット円盤の磁石部に吸着され、マグネット円盤の回転に伴ってシュートへ移動させられ、シュートに至れば、磁石部から離れてシュート内に進入する。電気部品は磁石部による吸着およびマグネット円盤の回転により安定してシュートへ進入させられ、また、電気部品の供給速度(マグネット円盤の単位回転角度に対してシュートへ進入させることが可能な電気部品の数)を増して迅速に供給することができる。さらに、マグネット円盤により電気部品を吸着して搬送すれば、電気部品はその断面形状に関係なく吸着され、安定して供給され、本態様の電気部品フィーダは種々の電気部品の供給に用いることができる。なお、シュートは、例えば、長手方向に平行な一つの側面が開放された溝状を成すものでもよく、あるいは全周が閉じられた筒状を成すものでもよい。
(2)前記ケースが、偏平な形状を有して立った姿勢で配設され、かつ、前記マグネット円盤がほぼ垂直な平面内で回転可能にケース内に配設された (1)項に記載の電気部品フィーダ。
多数の電気部品は、ケースとマグネット円盤との間の空間にバルク状に収容され、マグネット円盤の磁石部に吸着される。この吸着された電気部品はマグネット円盤の回転につれてシュートへ供給される。ケースを立った姿勢で配設すれば、電気部品フィーダの幅を小さくすることができ、複数の電気部品フィーダを幅方向に並べて配列すれば、比較的小さいスペースに設置することができる。
(3)前記マグネット円盤が、前記回転軸線を中心とする円周に沿って形成されるとともに互いに直交する2つの面により画定される円環状切欠を有し、その円環状切欠の前記2つの面の少なくとも一方が磁気吸引力を有する面とされて、前記磁石部を構成している (1)項または (2)項に記載の電気部品フィーダ。
円環状切欠の2つの面の少なくとも一方を着磁して磁気吸引力を有する面としてもよく、あるいは磁石、例えば永久磁石を用いて磁気吸引力を有する面としてもよい。
電気部品は、円環状切欠を画定する2つの面のうち、磁気吸引力を有する面に吸着されるが、2つの面により、2方向において位置決めされて安定してマグネット円盤に吸着される。2つの面の両方が磁気吸引力を有する面とされていれば、電気部品は2つの面が交差する部分、すなわち円環状切欠の底に向かって引きつけられ、より安定して吸着される。
(4)前記円環状切欠を画定する2つの面の一方が、前記マグネット円盤の回転軸線を中心とする円筒面であり、他方がその円筒面の一端縁から半径方向外向きに延びる円環状の肩面である (3)項に記載の電気部品フィーダ。
本態様によれば、前記シュートや後述のスクレーパの構成が単純で済む利点があるが、円環状切欠を画定する2つの面の両方を、マグネット円盤の回転軸線を中心とする円錐面としてもよい。
(5)前記マグネット円盤が、前記円筒面の前記肩面側とは反対側の端縁部から半径方向外向きに突出したリブを有する (4)項に記載の電気部品フィーダ。
電気部品が円筒面から一部がはみ出した状態で磁石部により吸着されたとき、リブがなければ、電気部品はそのままであるのに対し、リブがあれば、電気部品がリブに乗り上げて斜めの姿勢になり、この不安定な姿勢から、より安定した姿勢になるべく、リブと肩面との間へ入り、円筒面からはみ出すことなく吸着されるか、あるいは吸着力が不足して脱落する。いずれにしても、最終的に吸着されている電気部品は、肩面とリブとにより両側から規制され、マグネット円盤に正規の姿勢および位置で保持されることとなる。
(6)前記マグネット円盤が、外周面に形成された円環状の溝を有し、その溝の両側壁面の少なくとも一方が磁気吸引力を有する面とされ、それにより前記磁石部が形成されている (1)項または (2)項に記載の電気部品フィーダ。
溝は、底のないスロット状の溝でもよく、あるいはマグネット円盤の外周部に設けられ、外周面に開口する有底の溝でもよい。
溝の両側壁面のうちの少なくとも一方が着磁されることにより、あるいは永久磁石を用いて構成されることにより、磁気吸引力を有する面とされる。両側壁面のうちの一方をN極とし、他方をS極としてもよく、いずれか一方にN極およびS極を設け、他方には設けないようにしてもよい。
電気部品は、溝内に嵌合された状態でマグネット円盤の回転によりシュートへ移動させられる。溝に磁石部を形成すれば、電気部品の磁石部に吸着される際の姿勢および位置が溝により規制され、正規の姿勢および正規位置、すなわちシュートに進入可能な姿勢および位置で吸着され易い。
(7)前記マグネット円盤の下端部が前記ケースの底部近傍に位置し、上端部がそのケース内の電気部品層の表面より上方へ突出する (2)項ないし (6)項のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
磁石部は電気部品層に接触している状態で電気部品を吸着する。磁石部が電気部品層に接触しつつ移動するとき、吸着された電気部品が電気部品層内の電気部品と接触し、磁石部から離脱させられれば、別の電気部品が磁石部に吸着され、磁石部が電気部品層の表面から上方へ露出するときには、電気部品が磁石部に沿って吸着されている。また、マグネット円盤の下端部がケースの底部近傍に位置しているため、ケースの底部近傍の電気部品が磁石部に吸着され、ケース内の電気部品が残りなく吸着されて供給される。
(8)前記マグネット円盤が、
互いに同軸に間隔をあけて配設された一対の円板部と、
それら一対の円板部の外周縁部から互いに接近する向きに延び出させられて先端面間に円環状のスロットを形成する一対の円筒部と
を備え、それら円板部と円筒部とが内部の空間に前記電気部品を収容するケースとして機能するとともに、一対の円筒部の少なくとも一方の先端面に前記磁石部が設けられて、前記スロット内に電気部品を保持する (1)項に記載の電気部品フィーダ。
本態様においては、ケースとマグネット円盤とが一体的に構成され、あるいは、マグネット円盤がケースを兼ねると考えることができる。マグネット円盤の内部空間に収容された電気部品は、マグネット円盤の回転につれてマグネット円盤に対して相対的に移動し、スロットに入って磁石部に吸着され、マグネット円盤の回転によりシュートへ移動させられる。マグネット円盤の少なくとも回転軸線より下側の部分には、一対の円筒部に接触してスロットを外側から塞ぎ、電気部品のマグネット円盤内から外への脱落を防止するカバーを設けることが望ましい。マグネット円盤が、その外周面において保持部材により回転可能に保持されるのであれば、保持部材にカバーを兼ねさせてもよい。
(9)前記マグネット円盤がほぼ垂直な平面内で回転可能に設けられており、かつ、前記一対の円筒部の内周面が、前記先端面に近い部分ほど内径が大きいテーパ内周面とされた(8)項に記載の電気部品フィーダ。
一対の円筒部の内周面は、マグネット円盤の下部において、一対の円筒部間に形成されるスロットに向かって下降する状態となり、電気部品が円筒部の内周面上を滑り落ち、スロット内に入り易くなる。
(10)前記マグネット円盤の前記磁石部が、マグネット円盤の周方向に間隔をあけて形成されている (1)項ないし (9)項のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
マグネット円盤は、複数の磁石部を有し、電気部品はマグネット円盤の周方向に間隔をあけて吸着される。そのため、例えば、マグネット円盤の回転によって電気部品がシュートの始端に至ったとき、シュート内に既に電気部品が詰まっていて進入できなければ、マグネット円盤が回転しても電気部品は移動せず、電気部品が磁石部から外れて、磁気吸引力を有しない非磁石部と対向する状態となる。この際、シュート始端部周辺に電気部品がマグネット円盤から離脱可能なスペースがあり、かつ、マグネット円盤の電気部品保持部の形状等が適切に選定されていれば、電気部品はマグネット円盤から離脱する。例えば、マグネット円盤に、マグネット円盤の回転軸線を中心とし、互いに直交する2つの円錐面が形成され、それら円錐面の少なくとも一方が周方向に間隔をあけて磁気吸引力を有する面とされ、磁石部がマグネット円盤の周方向に間隔をあけて形成されて電気部品が吸着される場合には、2つの円錐面のうちの一方が、他方から離れるほど低くなるように傾斜する位置があり、その位置にシュートの始端が配置されれば、始端に進入できず、磁石部からずらされた電気部品はその円錐面に沿って滑り落ちるのである。
シュート始端部周辺に電気部品がマグネット円盤から離脱可能なスペースがなければ、電気部品はマグネット円盤に対して周方向にずれるのみである。そして、電気部品がシュート内に入ることができない状態が続いて、シュートの始端からマグネット円盤の回転方向において上流側へ複数の電気部品が隙間なく並んだ場合、その電気部品列の後端部が、磁石部による吸着がなければ電気部品が脱落する位置に至れば、電気部品が脱落し、電気部品列が比較的短くて済む。
いずれにしても、隣接する磁石部の間に隙間があるため、電気部品が磁石部から外れ、マグネット円盤から離脱することが可能となるのであり、マグネット円盤上に多数の電気部品がつながって保持され、マグネット円盤上を長く滑ることが回避される。
磁石部がマグネット円盤の周方向に隙間なく形成されており、電気部品が隙間なく吸着されるようにすることも可能であるが、この場合には、電気部品がシュート内に入ることができなければ、マグネット円盤に吸着された全部の電気部品が磁石部の吸着力に抗してマグネット円盤に対して周方向にずれるとともに、シュート始端近傍の電気部品が過大な力で押されて損傷し、あるいはシュートの先端における電気部品の取出しが困難になる恐れがある。それに対し、電気部品が間隔をあけて吸着されていて、その隙間により、電気部品が磁石部から外れてマグネット円盤から離脱することができるのであれば、マグネット円盤上に多数の電気部品が互いに密着して保持され、それらの長い列がマグネット円盤に対して移動することが防止されて、電気部品の損傷やシュート先端における取出しの困難化が回避されるのである。
なお、電気部品とマグネット円盤との相対移動により、電気部品が磁石部から外れても、マグネット円盤から離脱しない構成とすることも可能である。この場合には、磁石部がマグネット円盤の周方向に隙間なく形成されている場合と同様に、多数の電気部品がつらなってマグネット円盤に保持されることとなるが、それら電気部品の全部が磁石部によって吸着されているわけではなく、それら電気部品の列がマグネット円盤に対して周方向に滑る際に、マグネット円盤により付与される推進力は小さく、電気部品の損傷やシュート先端における取出しの困難化が回避される。
(11)前記シュートの末端部がほぼ水平に延び、かつ、その水平部に上向きに開口した部品取出口が形成された (1)項ないし(10)項のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
シュートの末端部は、水平面に対して傾斜させてもよいが、水平とし、上向きに開口した部品取出口を設ければ、例えば、電気部品を部品取出口から取り出す部品取出具の構成,配設が容易となる。
(12)前記部品取出口を覆う作用位置と開放する退避位置とに移動可能なシャッタを含む(11)項に記載の電気部品フィーダ。
シャッタは、常には作用位置にあって部品取出口を覆っているが、電気部品の取出し時に退避位置へ移動し、電気部品の取出しを許容する。シャッタを設け、部品取出口を覆えば、電気部品フィーダが振動しても電気部品が部品取出口から飛び出すことが防止され、電気部品を確実に安定して供給することができる。特に、電気部品フィーダがテーブルに設けられ、テーブルの移動によって移動させられる場合、テーブルの移動開始,停止毎に電気部品フィーダが振動するため、シャッタを設けることは有効である。シャッタを、部品取出具の先端の外のり寸法より小さく、電気部品の外のり寸法より幅が小さいU字形の切欠を備えたものとすれば、部品取出具がU字形の切欠を通して電気部品を保持した後、シャッタを退避させることが可能となり、電気部品を一層安定して供給することができる。
(13)前記シュートの末端近傍部に接続され、シュート内の空気を吸引することにより、シュート内の電気部品を末端側へ移動させる負圧発生装置を含む (1)項ないし(12)項のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
シュート内の空気が吸引されれば、シュート内に空気の流れが生じさせられ、電気部品がシュートの末端側へ移動させられる。例えば、シュートと、搬送部材たるベルトを有する搬送装置とを組み合わせ、シュート内の電気部品をベルトに載せ、ベルトをベルト駆動装置によって移動させることにより電気部品を送るようにしてもよいが、空気流を生じさせる方が容易に電気部品を送ることができる。また、外部から負圧が供給されるようにしなくて済み、さらに、本態様の電気部品フィーダが設けられる装置において、電気部品フィーダに負圧を供給するために負圧源を設ける等の改造を行う必要がない。
(14)空気を加圧して加圧エアを発生させる加圧エア発生装置と、
その加圧エア発生装置により発生させられた加圧エアを、前記マグネット円盤に吸着された電気部品の移動軌跡の、前記ケース内における電気部品層の表面より上方に突出した部分に向かって噴出させるノズルを備え、電気部品を吹き飛ばす吹飛ばし装置と
を含む (1)項ないし(13)項のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
電気部品を加圧エアにより吹き飛ばすようにすれば、マグネット円盤に吸着された電気部品を離脱させることができる。例えば、マグネット円盤に磁石部が周方向に隙間なく形成され、電気部品が隙間なく吸着されており、電気部品がシュートの始端に至ったとき、シュート内に既に電気部品が詰まっていて電気部品が入ることができない場合、シュート始端周辺に電気部品のマグネット円盤からの離脱を許容するスペースがあれば、シュートに進入することができない電気部品を吹き飛ばすことにより隙間を設け、あるいは周辺にマグネット円盤からの離脱が許容されるスペースがある電気部品を吹き飛ばすことにより隙間を設けることができる。それにより、電気部品がシュートに進入することができない場合、隙間なく並んでマグネット円盤上を滑る電気部品は、隙間よりシュート側のもののみとなり、マグネット円盤に吸着された全部の電気部品がマグネット円盤上を滑る場合のように、電気部品の損傷やシュート先端における取出しの困難化が発生する恐れをなくすことができる。
磁石部がマグネット円盤の周方向に間隔をあけて形成されていても、加圧エアを噴出して電気部品を吹き飛ばすことは有効である。例えば、シュートの先端において電気部品が1個取り出されるごとにマグネット円盤が一定角度回転させられる場合には、磁石部による電気部品の吸着ミスもあり得ることを考えれば、上記一定角度は磁石部の形成ピッチより大きくしておかないと、シュートへの電気部品の供給が不足する恐れがある。つまり、シュートへの電気部品の供給は過剰気味にする必要があるのであり、したがって、いずれはシュートに入りきらない電気部品が連なってマグネット円盤上を滑る事態となる。それに対し、磁石部に吸着されていない電気部品が加圧エアによって吹き飛ばされるようにすれば、電気部品が間隔をあけて吸着された状態が得られ、マグネット円盤上を滑る電気部品を、加圧エアの噴出により確保された隙間よりシュート側の少数の電気部品に抑えることができる。
加圧エアは、マグネット円盤が周方向に隙間なく電気部品を吸着するように構成されている場合には、定期的に、例えばマグネット円盤が一定角度回転して電気部品を移動させる毎に噴出するようにすればよい。その場合、電気部品が吹き飛ばされても、電気部品のシュートへの進入数は、当該電気部品フィーダによる電気部品の供給数より多くなるように設定される。それに対し、マグネット円盤が周方向に間隔をあけて電気部品を吸着するように構成されている場合、実際にマグネット円盤が磁石部以外の部分において電気部品を保持しているか否かに関係なく、連続的にあるいは定期的に加圧エアが噴出されるようにしてもよく、あるいは電気部品が隙間なく保持されている場合にのみ噴出されるようにしてもよい。上記のように、加圧エアが連続的に噴出される場合、噴出力を調節することにより、磁石部に吸着されている電気部品は吹き飛ばされず、吸着されていない電気部品は吹き飛ばされるようにすることができる。
また、外部から加圧エアが供給されるようにしなくて済み、さらに、本態様の電気部品フィーダが設けられる装置において、電気部品フィーダに加圧エアを供給するために加圧エア供給源を設ける等の改造を行う必要がない。
(15)前記ケースが取り付けられたフィーダ本体と、
そのフィーダ本体に移動可能に取り付けられた被駆動部材と、
常にはその被駆動部材を第1位置に保ち、被駆動部材が外部の駆動部材により駆動されれば、第1位置から第2位置へ移動することを許容する付勢装置と
を含む (1)項ないし(14)項のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
駆動部材を電気部品フィーダ外に設ければ、フィーダに駆動源を設けなくてもよく、被駆動部材を機械的に駆動することができ、電気配線が不要であり、電気部品フィーダの構造を簡単にし得るとともに、電気部品フィーダを交換しても駆動部材を共用することができる。また、電気部品フィーダが複数ある場合、駆動部材を複数の被駆動部材の各々について設けてもよいが、共用することもできる。例えば、複数の電気部品フィーダがテーブルに設けられ、テーブルの移動により各部品供給部が部品供給位置へ移動させられる場合、部品供給位置に駆動部材を設け、複数の電気部品フィーダに共用とするのであり、装置コストを著しく低減させることができる。
(16)前記マグネット円盤を駆動する回転駆動装置が、前記被駆動部材とマグネット円盤との間に設けられ、被駆動部材の前記第1位置と第2位置との間の運動を、マグネット円盤の回転運動に変換するものである(15)項に記載の電気部品フィーダ。
回転駆動装置は、例えば、電動モータを駆動源とし、任意の時期に任意の角度、マグネット円盤を回転させるように構成してもよいが、本態様によれば、マグネット円盤を機械的に回転駆動することができ、電気の配線等が不要であり、電気部品フィーダを簡易に構成することができる。
(17)前記被駆動部材と前記シャッタとの間に設けられ、被駆動部材の前記第1位置と第2位置との間の運動を、シャッタを前記作用位置と退避位置との間の運動に変換するシャッタ駆動装置を含む(15)項または(16)項に記載の電気部品フィーダ。
(18)前記被駆動部材と前記負圧発生装置との間に設けられ、被駆動部材の前記第1位置と第2位置との間の運動に基づいて負圧発生装置を駆動する負圧発生装置駆動装置を含む(15)項ないし(17)項のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
本項の特徴は、マグネット円盤を備えない電気部品フィーダであっても、シュート内の電気部品を負圧を利用して移動させるものであれば適用が可能である。
(19)前記被駆動部材と前記加圧エア発生装置との間に設けられ、被駆動部材の前記第1位置と第2位置との間の運動に基づいて加圧エア発生装置を駆動する加圧エア発生装置駆動装置を含む(15)項ないし(18)項のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
被駆動部材は、回転駆動装置,シャッタ駆動装置,負圧発生装置駆動装置および加圧エア発生装置駆動装置の少なくとも1つの駆動源として機能する。被駆動部材を駆動源とする駆動装置が多いほど、電気部品フィーダの構成を簡単にすることができ、全部の駆動装置を被駆動部材の運動に基づいて作動するものとすれば、電気部品フィーダを特に簡易に構成することができ、かつ全部の駆動装置を機械的に作動する装置とすることができるため、電気配線が不要となり、また、電気部品フィーダが設けられる装置に、電気部品フィーダに電力を供給するための電源等を設けなくてもよく、電力供給のために装置を改造しなくて済む。負圧発生装置と加圧エア発生装置とはエアポンプを共用するものとすることができ、それによって電気部品フィーダの構成を単純化することができる。また、本項の特徴は、マグネット円盤を備えないものであっても、必要に応じて電気部品を吹き飛ばす吹飛ばし装置を備えた電気部品フィーダであれば適用が可能である。
(20)前記マグネット円盤の磁石部に吸着された電気部品の移動軌跡に近接した位置に静止して設けられ、磁石部に正規の姿勢および正規の位置以外で吸着されている電気部品に接触して、その電気部品を正規の姿勢および正規の位置に規制するかまたは磁石部から離脱させる規制部材を含む (1)項ないし(19)項のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
電気部品が正規ではない姿勢あるいは位置のままでシュート、あるいは後述のカバーへ送られ、シュートまたはカバーに引っ掛かって、他の電気部品のシュートあるいはカバー内への進入を妨げることが回避される。特に、電気部品の姿勢および位置が正規の姿勢および正規の位置に規制されるのであれば、離脱させられる場合のように、磁石部が電気部品を保持していない空き磁石部となることがなく、電気部品が安定して供給される。
(21)前記マグネット円盤が、前記回転軸線を中心とする円周に沿って形成されるとともに互いに直交する2つの面により画定される円環状切欠を有し、その円環状切欠の2つの面の少なくとも一方が磁気吸引力を有する面とされて、前記磁石部を構成しており、かつ、前記規制部材が、前記2つの面のうち少なくとも一方の、他方と直交する側とは反対側の端縁に隣接して設けられ、その少なくとも一方の面の移動の上流側の部分がその少なくとも一方の面よりマグネット円盤の内側に位置し、下流側の部分が外側に位置するように傾斜した傾斜面を有する(20)項に記載の電気部品フィーダ。
電気部品が、その長手方向が円環状切欠の長手方向と交差する姿勢で吸着され、円環状切欠の2つの面の一方から突出していたり、あるいは長手方向が円環状切欠の長手方向とほぼ平行な姿勢で吸着されているが、円環状切欠の2つの面の一方からはみ出していれば、傾斜面に接触し、マグネット円盤が回転するにつれて、傾斜面の傾斜により磁石部から離間させられ、マグネット円盤から離脱させられる。
(22)前記マグネット円盤が、前記回転軸線を中心とする円周に沿って形成されるとともに互いに直交する2つの面により画定される円環状切欠を有し、その円環状切欠の2つの面の少なくとも一方が磁気吸引力を有する面とされて、前記磁石部を構成しており、かつ、前記規制部材が、前記2つの面の少なくとも一方の面に、一定の距離を隔てて対向する少なくとも1つの規制部を有する(20)項または(21)項に記載の電気部品フィーダ。
上記一定の距離を、電気部品が正規の姿勢で正規の位置に吸着された場合における上記一方の面に直角な方向の寸法よりやや大きい距離に設定しておけば、電気部品が磁石部により、その長手方向が上記一方の面と交差する姿勢で吸着されていたり、上記一方の面から離れて吸着されていれば、マグネット円盤の回転につれて規制部に当接し、正規の姿勢および位置、すなわち長手方向がマグネット円盤の周方向に沿った姿勢でマグネット円盤からはみ出すことなく吸着された姿勢に規制され、あるいは規制部によりマグネット円盤と共に移動することが阻止されて、マグネット円盤から離脱させられる。
(23)前記シュートの始端部に、前記マグネット円盤の前記磁石部に吸着されている電気部品をすくい面によりすくい取ってシュート内に導くスクレーパが設けられた (1)項ないし(22)項のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
電気部品はスクレーパにより磁石部から離され、確実にシュート内に進入させられる。(24)前記マグネット円盤が、そのマグネット円盤の回転軸線を中心とする円筒面とその円筒面の一端縁から半径方向外向きに延びる円環状の肩面とにより画定される円環状切欠を備え、かつ、円筒面にスクレーパ溝が形成され、そのスクレーパ溝に板状のスクレーパの先端部が嵌合され、そのスクレーパのすくい面が前記円筒面に対するほぼ接線上に位置する(23)項に記載の電気部品フィーダ。
スクレーパは、その先端部がスクレーパ溝に嵌合されることにより、すくい面が、丁度円筒面に対する接線上に位置することができ、電気部品は、マグネット円盤の回転に伴って円滑にスクレーパのすくい面に沿って移動し、シュート内へ導かれる。ただし、誤差により、すくい面が上記接線上より多少内側(マグネット円盤側)に位置する状態になることは差し支えない。また、スクレーパ溝に嵌合されるスクレーパ先端部に、マグネット円盤の回転方向の下流側の部分ほど回転軸線から遠ざかる向きに傾斜した傾斜面を形成しておけば、この傾斜面が案内面として機能するため、すくい面が上記接線上より多少外側に位置していても、支障なく電気部品がシュート内に導かれる。
(25)前記マグネット円盤の磁石部に吸着された電気部品の移動軌跡の、前記シュートの始端とマグネット円盤の上端部との間の部分のうち、少なくとも電気部品層の表面より下になる部分を覆い、マグネット円盤に吸着された電気部品に電気部品層が接触することを防止するカバーを含む (1)項ないし(24)項のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
マグネット円盤の磁石部は電気部品層に接触し、電気部品層を形成している電気部品を順次吸着することが必要であり、マグネット円盤の回転につれて磁石部が電気部品層の表面から上方へ露出する際に、電気部品が良好に磁石部に吸着される。このようにして吸着された電気部品は、特に対策を講じなければ、マグネット円盤の回転につれて磁石部が再び電気部品層内に侵入する際、電気部品層内の電気部品と接触し、磁石部からずらされてしまう。そこで、電気部品の移動軌跡の、シュートの始端とマグネット円盤の上端部との間の部分のうち、少なくとも電気部品層の表面より下になる部分をカバーで覆って、磁石部に吸着された電気部品と電気部品層の電気部品との接触を回避することが望ましい。
(14)項に記載の電気部品フィーダにおけるように、電気部品を吹飛ばし装置によって吹き飛ばす場合、ノズルは、カバーが設けられていなければ、シュートの始端近傍部に向かって加圧エアを噴出するように設け、カバーが設けられていれば、カバーの端部近傍部に向かって加圧エアを噴出するように設ける。カバーの端部近傍部には、電気部品を加圧エアによって吹き飛ばし、マグネット円盤から離脱させるに必要なスペースがあるからである。カバーにより覆われた電気部品はマグネット円盤から離脱することができず、シュート内に電気部品が進入することができなければ、カバーにより覆われた部分に位置する電気部品は、マグネット円盤上を滑ることとなるが、マグネット円盤に吸着される全部の電気部品の数に比べれば少なく、支障はない。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1において10は、電気部品供給システムである。電気部品供給システム10は複数個の電気部品フィーダ12(図1には1個のみ図示されている。なお、以下、フィーダ12と略称する)を有しており、それら複数個のフィーダ12のうちの1個が電気部品取出システムの一種である電気部品装着システム14に電気部品を供給し、電気部品装着システム14はプリント配線板位置決め支持システム16により位置決め支持されたプリント配線板18に電気部品を装着する。これら電気部品供給システム10,電気部品装着システム14およびプリント配線板位置決め支持システム16が電気部品装着機を構成している。
【0006】
電気部品装着システム14は、垂直軸線まわりに間欠回転するインデックステーブル20を備えている。インデックステーブル20は、複数個、例えば12個の部品保持具たる部品吸着ヘッド22(図1には2個のみ図示されている)を有し、図示しないカム,カムフォロワ,回転軸24およびカムを回転させるインデックス用サーボモータ26等により構成される間欠回転装置により間欠回転させられ、12個の部品吸着ヘッド22が順次部品吸着位置,部品姿勢検出位置,部品姿勢修正位置,部品装着位置等へ移動させられ、停止させられる。これら部品吸着ヘッド22は、インデックステーブル20に昇降可能に設けられており、部品吸着位置および部品装着位置にはそれぞれ、部品吸着ヘッド22を昇降させる昇降装置(図示省略)が設けられている。インデックス用サーボモータ26の回転が図示しないカム,カムフォロワ等により構成される運動変換装置により昇降部材(図示省略)の昇降運動に変換され、昇降部材の昇降に基づいて部品吸着ヘッド22が昇降させられる。
【0007】
プリント配線板位置決め支持システム16は、プリント配線板18を位置決めし、支持する基板支持台30を備えている。基板支持台30は、水平面内において互いに直交するX軸方向(図1においては紙面に直角な方向)およびY軸方向(図1においては左右方向)に移動するXYテーブル(図示省略)上に設けられており、XYテーブルの移動によりプリント配線板18は水平面内の任意の位置に移動させられる。プリント配線板18は、図示しない搬入コンベヤおよび搬出コンベヤによりX軸方向に平行な方向に搬送され、基板支持台30上に搬入され、搬出される。電気部品の装着時には、プリント配線板18はXYテーブルにより移動させられ、部品装着箇所が、部品装着位置に位置する部品吸着ヘッド22の真下に位置させられ、電気部品が装着される。
【0008】
電気部品供給システム10を説明する。
電気部品供給システム10の基台40上には、一対の案内部材たるガイドレール42がX軸方向に平行に設けられて案内装置を構成するとともに、テーブルの一種であるX軸テーブル44が移動可能に嵌合されている。X軸テーブル44上には、前記複数個のフィーダ12が、部品搬送方向がY軸方向に平行となり、かつ、各部品供給部が一線、本実施形態においてはX軸方向に平行な一直線に沿って並ぶ状態で配列されている。部品供給部は、電気部品装着システム14に電気部品を供給する部分であり、電気部品がフィーダ12から取り出される部品取出部でもある。
【0009】
X軸テーブル44にはナット46が固定されるとともに、基台40上に軸方向に移動不能かつ回転可能に設けられたねじ軸48に螺合されており、ねじ軸48がX軸サーボモータ50によってX軸方向に平行な回転軸線まわりに回転させられることにより、X軸テーブル44がX軸方向に移動させられ、複数個のフィーダ12の各部品供給部が予め定められた部品供給位置、すなわち部品吸着位置に位置決めされた部品吸着ヘッド22の真下に位置する位置に選択的に位置決めされる。ナット46,ねじ軸48,X軸サーボモータ50がテーブル駆動装置52を構成している。X軸サーボモータ50および前記インデックス用サーボモータ26は、駆動源の一種である回転角度および回転速度の精度の良い制御が可能な電動モータであり、サーボモータに代えてステップモータを用いてもよい。
【0010】
フィーダ12を説明する。
フィーダ12のフィーダ本体70は、図2に示すように、製作の都合上、第1,第2部材72,74等、複数の部材が互いに組み付けられて成る。これら第1,第2部材72,74等は、組付け後は一体のフィーダ本体70として機能する。第1部材72は、概して細長い板状を為し、その長手方向がY軸方向に平行となり、部品搬送方向および高さ方向と直角な幅方向がX軸方向と平行となるとともに、前述のように、各フィーダ12の部品供給部がX軸方向に平行な一直線に沿って並ぶ状態でX軸テーブル44上に垂直に立てて設置されている。第1部材72は、図示しない位置決め装置により、X軸テーブル44に対して幅方向および長手方向に位置決めされるとともに、図示しない係合装置により、浮上がり不能にX軸テーブル44に取り付けられている。フィーダ12は、係合装置による第1部材72のX軸テーブル44への係合を解いて、X軸テーブル44から取り外すことができる。
【0011】
フィーダ本体70には、シュート80が設けられている。シュート80は、フィーダ本体70の後部、すなわちフィーダ12がX軸テーブル44に取り付けられた状態において電気部品装着システム14から遠い側の部分に着脱可能に固定されたケース82から、前部、すなわち電気部品装着システム14側の部分に至って設けられており、両端が開口し、全周が閉じられた筒状を成す。ケース82は、本実施形態においては合成樹脂製とされている。ケース82内には、電気部品の一種であり、リード線を有しないチップ状のリードレス電気部品84(以下、電気部品84と略称する)が多数、バルク状に収容されており、ケース82内の電気部品84は、シュート80を通ってフィーダ本体70の前部へ移動させられる。シュート80のケース82側の部分が始端部、フィーダ本体70の前部側の部分が末端部であり、シュート80の末端部は、フィーダ本体70の長手方向と平行に延び、水平に延びる水平部86とされており、末端に水平部86に上向きに開口した部品取出口88(図3参照)が形成されている。部品取出口88は、フィーダ本体70の、フィーダ12が部品供給位置に位置決めされたとき、部品吸着位置に位置する部品吸着ヘッド22の真下に位置する位置に設けられている。
【0012】
シュート80内を移動させられる電気部品84は、シュート80の長手方向に直角で、シュート80の末端を規定する端面90に当接して停止する。端面90は、ストッパ面なのである。端面90は、部品取出口88の部品移動方向に隔たった2側面のうち、シュート80の末端部における電気部品84の移動方向において下流側の側面と同一平面内に位置し、端面90に当接した電気部品84は部品取出口88内に位置することとなる。部品取出口88を含む部分が部品取出部であり、電気部品84を供給する部品供給部である。
【0013】
上記シュート80内の空気は、往復動ポンプたるプランジャポンプ100により吸引され、シュート80内に空気の流れが生じさせられる。プランジャポンプ100の吸入口は、図2および図3に示すように、接続部材たるホース102,フィーダ本体70内に設けられた通路104により、シュート80に接続されている。通路104は、図3および図4に示すように、端面90に、電気部品84の幅より小さい幅であって、電気部品84の高さより大きい長さで開口させられている。プランジャポンプ100の吸入口は、シュート80の末端に接続されているのである。プランジャポンプ100の吐出口は、大気に開放させられている。これら吸入口および吐出口にはそれぞれ、吸入弁および吐出弁(図示省略)が設けられている。
【0014】
プランジャポンプ100のロッド110は、図2に示すように、フィーダ本体70に、フィーダ12の幅方向に平行な軸線まわりに回動可能に取り付けられた駆動部材たる駆動レバー112の一端部に回動可能に連結されている。駆動レバー112の他端部には、被駆動部材たる昇降リンク114の下端部が回動可能に連結されている。昇降リンク114の上端部は、フィーダ本体70に回動可能に取り付けられたリンク116に回動可能に連結されている。昇降リンク114は、駆動レバー112およびリンク116により、フィーダ本体70に移動可能に、本実施形態においては昇降可能に取り付けられているのである。また、駆動レバー112は、付勢装置の一種である弾性部材としてのばね部材である引張コイルスプリング118(以下、スプリング118と略称する)により、昇降リンク116が上昇する向きに付勢されている。スプリング118の付勢による駆動レバー112の回動は、フィーダ本体70に設けられたストッパ120により規定される。駆動レバー112がストッパ120に当接した状態における昇降リンク116の位置が、昇降リンク116の第1位置である上昇端位置であり、スプリング118は常には、昇降リンク114を上昇端位置に保つ。
【0015】
フィーダ本体70には、前記部品取出口88を覆うシャッタ124が設けられている。シャッタ124はフィーダ本体70に、フィーダ本体70の長手方向に平行であってシュート80の水平部86に平行に移動可能に嵌合されており、部品取出口88を覆う作用位置と開放する退避位置とに移動可能である。フィーダ本体70には、駆動部材たる駆動板126が軸128により、フィーダ12の幅方向に平行な軸線まわりに回動可能に取り付けられており、駆動板126に設けられた突部130は、シャッタ124に設けられた切欠132に嵌合されている。駆動板126には、リンク134の一端部が回動可能に連結され、リンク134の他端部は前記駆動レバー112に回動可能に連結されている。
【0016】
昇降リンク114は、部品供給位置に設けられた駆動部材たる昇降部材140により駆動される。昇降部材140は、部品供給部が部品供給位置に位置決めされたフィーダ12の昇降リンク114の上方の位置に設けられている。昇降部材140はフィーダ12の外部に設けられているのである。昇降部材140には、前記インデックス用サーボモータ26の回転が図示しないカム,カムフォロワ等により構成される運動変換装置により昇降運動に変換されて伝達され、部品吸着ヘッド22による電気部品84の取出しと連動して昇降させられる。
【0017】
部品吸着ヘッド22が下降させられ、フィーダ12から電気部品84を取り出すとき、部品吸着ヘッド22の下降と並行して昇降部材140が下降させられ、昇降リンク114に係合し、昇降リンク114を下降させる。昇降リンク114の下降は、駆動レバー112がスプリング118の付勢力に抗して回動させられ、スプリング118が伸長させられることにより許容され、昇降リンク114は上昇端位置から、第2位置である下降端位置へ移動する。昇降リンク114の下降端位置は、昇降部材140の下降端により規定される。駆動レバー112がスプリング118の付勢力に抗して回動させられることにより、ロッド110が前進させられ、プランジャポンプ110の吐出弁が開いて空気が吐出される。また、駆動板126が逆方向(図2においては時計方向)へ回動させられ、シャッタ124が退避位置へ移動させられて部品取出口88を開放し、電気部品84の取出しを許容する。
【0018】
部品吸着ヘッド22が電気部品84を吸着し、上昇させられてフィーダ12から取り出した後、昇降部材140が上昇させられ、スプリング118の付勢による駆動レバー112の回動により、昇降リンク114が昇降部材140に追従して上昇させられる。それによりロッド110が後退させられ、吸入弁が開いてシュート80内の空気が吸引されるとともに、駆動板128が正方向(図2においては反時計方向)へ回動させられてシャッタ124が前進させられ、作用位置へ移動させられて部品取出口88を覆う。プランジャポンプ100の吸入弁は、ロッド110が後退し始めてから開いて空気を吸引するように構成されており、シャッタ124が部品取出口88を覆えば、シュート80内の空気が吸引され、ケース82から部品取出口88へ向かう方向の空気の流れが生じさせられる。それによりシュート80内の電気部品84がシュート80の末端部へ、すなわち部品供給部に向かって移動させられ、端面90に当接して停止し、部品取出口88内に位置させられる。プランジャポンプ100の吸入弁はロッド110が停止する前後において閉じる。本実施形態においては、駆動レバー112が、昇降リンク114とプランジャポンプ100との間に設けられ、昇降リンク114の上昇端位置と下降端位置との間の運動に基づいてプランジャポンプ100を駆動する負圧発生装置駆動装置たるプランジャポンプ駆動装置142を構成し、駆動レバー112,駆動板126およびリンク134が、昇降リンク114とシャッタ124との間に設けられ、昇降リンク114の上昇端位置と下降端位置との間の移動を、シャッタ124の作用位置と退避位置との間の運動に変換するシャッタ駆動装置144を構成している。
【0019】
前記ケース82は偏平な形状を有し、ケース82内には、図2および図5に示すように、マグネット円盤たるマグネット円板150が、ケース82に固定された水平な支持軸152により、フィーダ12の幅方向に平行な水平軸線まわりに回転可能に設けられている。フィーダ12は、X軸テーブル44に、垂直に立った姿勢で取り付けられており、ケース82は立った姿勢で配設され、マグネット円板150は、垂直な平面内で回転可能にケース92内に配設されているのである。なお、図5においては、電気部品84,支持軸152等の図示は省略されている。また、ケース82は、図2においては一方の側板が外された状態が図示され、図5においては断面にされて図示されている。マグネット円板150はケース82に、ケース84の一方の側面に接触するとともに、下端部がケース82の底部に位置し、上端部が、そのケース82内に収容された電気部品84が堆積されて成る電気部品層154の表面より上方へ突出する状態で設けられている。マグネット円板150の後述する円環状切欠が設けられた部分とケース82の底面156との間には電気部品84の進入を許容する大きさの隙間があるが、円環状切欠が設けられていない部分の下端と底面156との間の隙間は、電気部品84が進入することができない程度に小さい。
【0020】
底面156のマグネット円板150に対応する部分を除いた部分は、フィーダ本体70の長手方向においては、図2に示すように、両側から中央に向かうに従って下方に傾斜させられるとともに、ケース82の幅方向(マグネット円板150の回転軸線に平行な方向)においては、図5に示すように、マグネット円板150が接触させられていない側の側面からマグネット円板150に向かうに従って下方に傾斜する傾斜面とされており、ケース82内の電気部品84は傾斜により、マグネット円板150の下部側へ移動させられる。
【0021】
支持軸152には、図2に示すように、駆動部材たる駆動レバー157が回動可能に取り付けられている。駆動レバー157は、付勢手段の一種である弾性部材としてのばね部材である引張コイルスプリング158(以下、スプリング158と略称する)により、部品移動のための回動方向(図2においては反時計方向)に付勢されるとともに、前記昇降リンク114に設けられた駆動部160に当接させられている。マグネット円板150と駆動レバー157との間には第1一方向クラッチ(図示省略)が設けられ、支持軸152とマグネット円板150との間には、第2一方向クラッチ(図示省略)が設けられている。第1一方向クラッチは、駆動レバー157のマグネット円板150に対する部品移動のための回動方向(図2においては反時計方向)の相対回転を阻止し、逆向きの相対回転を許容し、第2一方向クラッチは、マグネット円板150の部品移動のための回動方向の回転を許容し、逆向きの回転を阻止する。
【0022】
昇降リンク114が下降させられれば、駆動レバー157がスプリング158の付勢により電気部品移動のための方向(図2においては反時計方向)に回動させられるとともに、マグネット円板150が駆動レバー157と共に回転させられ、昇降リンク114が上昇させられれば、駆動レバー157が電気部品移動のための方向とは逆方向(図2においては時計方向)に回動させられ、マグネット円板150を回転させるための準備が行われる。この際、マグネット円板150の回転は第2一方向クラッチにより阻止され、駆動レバー157と共につれ回ることはない。マグネット円板150は一方向のみに回転させられて電気部品84をシュート80へ搬送するのである。本実施形態においては、駆動レバー157およびスプリング158が、マグネット円板150と昇降リンク114との間に設けられ、昇降リンク114の上昇端位置と下降端位置との間の運動を、マグネット円板150の回転運動に変換する回転駆動装置162を構成している。また、本実施形態においてマグネット円板150および回転駆動装置162は、駆動レバー157の1回の駆動によるマグネット円板150の回転により、電気部品84が複数個、例えば2個、シュート80内に投入されるように構成されている。
【0023】
マグネット円板150は、図5,図6および図7に示すように、その回転軸線を中心とする円筒面170と、その円筒面170の一端縁から半径方向外向きに延びる円環状の肩面172とにより画定される円環状切欠174を有している。これら円筒面170および肩面172は、マグネット円板150の回転軸線を中心とする円周に沿って形成され、互いに直交する2つの面である。マグネット円板150の円筒面170および肩面172が形成された部分であって、マグネット円板150の外周部は、磁石材料により形成され、その他の部分(内周部)は非磁石材料の一種である合成樹脂により作られており、円環状切欠174の円筒面170および肩面172は、図7に示すように、周方向に間隔をあけて、本実施形態においては例えば等間隔に着磁されて複数の磁石部176が形成されている。磁石部176は、マグネット円板150の周方向に間隔をあけて形成されているのであり、マグネット円板150は、その回転軸線を中心とする一円周に沿って磁石部176を有している。なお、マグネット円板150全体を磁石材料により形成してもよい。
【0024】
着磁は、円筒面170および肩面172にまたがって、S極とN極とが周方向において並ぶ状態で為されている。磁石部176は円筒面170と肩面172とに跨がって形成されているのである。円筒面170および肩面172の、図7に図示された互いに平行な2本の線の間の部分が着磁され、着磁部分を中心として磁極が形成されている。磁石部176の形成間隔は、各磁石部176に電気部品84が、その長手方向が円筒面170の周方向に沿った状態で吸着されたとき、隣接する電気部品84間に電気部品1個より大きい間隔(例えば2個の隙間)が形成される間隔とされている。隣接する磁石部176の間の部分は、着磁されておらず、非磁石部である。電気部品84は、本実施形態においては、非磁性材料(例えばセラミックス)製の本体および磁性を有する金属製の電極を有し、複数の磁石部176の各々に吸着される。
【0025】
ケース82には、図2,図6および図8に示すように、マグネット円板150の上端よりも、マグネット円板150の回転方向においてやや上流側の位置に、加圧エアを噴出するノズル210が設けられ、吹飛ばし装置212を構成している。ノズル210は、マグネット円板150の外部に設けられ、マグネット円板150に吸着された電気部品84の移動軌跡の、電気部品層154の表面より上方に突出した部分に向かって加圧エアを噴出するように設けられているのである。
【0026】
ノズル210は、前記プランジャポンプ100の吐出口に接続されている。そのため、前記昇降リンク114が下降させられ、マグネット円板150が回転させられて電気部品84がシュート80へ移動させられるとき、吐出口から加圧エアが吐出されるとともに、ノズル210から電気部品84に向かって加圧エアが噴出させられる。
【0027】
前述のように、プランジャポンプ駆動装置142およびマグネット円板150の回転駆動装置162はいずれも、被駆動部材たる昇降リンク114の昇降により、プランジャポンプ100およびマグネット円板150を駆動するように構成されており、昇降リンク114が下降させられ、マグネット円板150が回転させられるとき、プランジャポンプ100のロッド110が前進させられて加圧エアが吐出される。ノズル210は、マグネット円板150が停止した状態で磁石部176に対向する位置に設けられており、プランジャポンプ100の吐出弁の開弁圧は、マグネット円板150が回転を開始した後に吐出弁が開き、マグネット円板150の隣接する2個の磁石部176の間の部分(非磁石部)がノズル210を通過する際に電気部品84をマグネット円板150から吹き飛ばすのに十分な量の加圧エアが噴出され、マグネット円板150の回転方向において上流側に隣接する磁石部176がノズル210に至ったときにはエアの噴出量が少なく、電気部品84が吹き飛ばされず、その後、吐出弁が閉じ、マグネット円板150が停止した状態では、先にマグネット円板150が停止していた状態で、ノズル210に対向していた磁石部176に、マグネット円板150の回転方向において上流側に隣接する磁石部176がノズル210に対向する状態となるように設定されている。昇降リンク114を駆動する昇降部材140の下降速度は、0から緩やかに増大し、緩やかに減少して0になるように設定されており、それに応じてロッド110の前進速度および加圧エアの噴出量が変化し、ロッド110の前進速度が最大の状態で加圧エアの噴出量が最大となり、電気部品84を吹き飛ばす。
【0028】
本実施形態においては、プランジャポンプ100が加圧エア発生装置を構成し、駆動レバー112が、昇降リンク114と加圧エア発生装置としてのプランジャポンプ100との間に設けられ、昇降リンク114の上昇端位置と下降端位置との間の運動に基づいて加圧エア発生装置としてのプランジャポンプ100を駆動する加圧エア発生装置駆動装置たるプランジャポンプ駆動装置を構成している。負圧発生装置および加圧エア発生装置がプランジャポンプ100を共用しているのであるが、これは不可欠ではなく、負圧発生装置および加圧エア発生装置はそれぞれ、専用のエアポンプを含む装置としてもよい。
【0029】
前記ケース82にはまた、図2および図8に示すように、マグネット円板150の上端よりも、マグネット円板150の回転方向においてやや上流側の位置であって、ノズル210より下流側の位置に規制部材180が着脱可能に固定されている。規制部材180は、図8および図9に示すように、円筒面170の肩面172側とは反対側の端縁、すなわち円筒面170と肩面172とが直交する側とは反対側の端縁に隣接して設けられている。規制部材180は、マグネット円板150の磁石部176に吸着された電気部品84の移動軌跡に近接した位置に静止して設けられているのである。規制部材180は、円筒面170の回転(図8において矢印Aで示す方向の回転)の上流側の部分が円筒面170より内周側に位置し、下流側の部分が円筒面170より外周側に位置するように傾斜した傾斜面182を有する。円筒面170より内周側は、マグネット円板150の半径方向において実体に近づく側、すなわち内側であり、外周側は実体から遠ざかる側、すなわち外側である。傾斜面182について内側、外側は、マグネット円板150の半径方向において論じられ、傾斜面182は、円筒面170の回転方向の上流側の部分が円筒面170よりマグネット円板150の内側に位置し、下流側の部分が外側に位置するように傾斜させられているのである。
【0030】
前記シュート80のケース82側の部分、すなわちシュート80の始端部は、図2に示すように、ケース82内に垂直に設けられている。前記第2部材74には、シュート形成部材186が固定されている。シュート形成部材186には、図10に示すように垂直方向に延びる溝が形成されており、ケース82内に突出させられるとともに、溝の開口がカバー188により覆われて筒状のシュート80が形成されている。シュート80の始端はマグネット円板の回転軸線と同じ高さに設けられて上向きに開口し、シュート80は、マグネット円板150の磁石部176に吸着された電気部品64の移動軌跡から、その移動軌跡に対する接線の方向であって、垂直方向下向きに延び出させられ、シュート形成部材186に形成された上記溝の底面は、円筒面170に対する接線上に位置させられており、さらにシュート80は途中で湾曲させられて前記水平部86につながっている。なお、シュート形成部材186は、第2部材74に固定された後はフィーダ本体70を構成する。
【0031】
シュート80の始端部には、スクレーパ190が設けられている。スクレーパ190は、図10および図11に示すように板状を成し、シュート80の始端部と平行に垂直に延び、シュート形成部材186に形成された溝の底面と同一平面内に位置するすくい面192を有し、シュート形成部材186に固定されている。マグネット円板150の円筒面170には、図10および図12に示すように、円環状のスクレーパ溝196が形成され、スクレーパ190の先端部である上端部が嵌合されている。そのため、スクレーパ190はマグネット円板150と干渉することなく、円筒面170の幅方向の中央に位置し、ちょうど円筒面170に対する接線上に位置することができる。スクレーパ190にはまた、スクレーパ190の先端部である上端部であって、すくい面192に、マグネット円板150の回転方向において上流側に隣接して案内面194が形成されている。案内面194は、マグネット円板150の回転方向の下流側の部分ほど回転軸線から遠ざかる向きに傾斜させられており、すくい面192から遠い側の部分(マグネット円板150の回転方向において上流側の部分)は、円筒面170よりマグネット円板150の回転軸線側に位置させられている。そのため、誤差により、すくい面192が上記接線上より多少外側(マグネット円板150の回転軸線とは反対側)に位置していても、電気部品84は案内面194に案内されて支障なく電気部品84がシュート80内に導かれる。
【0032】
前記カバー188は、図2および図5に示すように、ケース82に固定されており、前述のように、シュート形成部材186の溝の開口を覆うとともに、マグネット円板150の磁石部176に吸着された電気部品84の移動軌跡の、シュート80の始端とマグネット円板150の上端部との間の部分を覆っている。カバー188は、円筒面170と肩面172とにそれぞれ対向する面を有し、マグネット円板150の上端部からシュート80の始端に至り、全周が閉じられた筒状を成し、電気部品84が移動可能な通路200が形成されているのである。
【0033】
本実施形態の電気部品装着機は、制御装置220(図1参照)により制御される。制御装置220はコンピュータを主体として構成されており、前記インデックス用サーボモータ26,X軸サーボモータ50等を制御する。
【0034】
以上のように構成された電気部品装着機において電気部品84のプリント配線板18への装着時には、X軸テーブル44が移動させられ、複数のフィーダ12の各部品供給部が順次部品供給位置に位置決めされ、電気部品装着システム14に電気部品84を供給する。前述のように、昇降部材140が下降させられれば、シャッタ124が作用位置から退避位置へ移動させられ、部品吸着ヘッド22による電気部品84の取出しが許容されるとともに、マグネット円板150が回転させられ、磁石部176に吸着された電気部品84はマグネット円板150の回転につれてシュート80へ供給される。
【0035】
磁石部176は、電気部品層154に接触している状態で電気部品84を吸着する。磁石部176は円筒面170および肩面172に跨がって形成されているため、電気部品84はそれら面170,172により、2方向において位置決めされるとともに、円環状切欠174の底に向かって引きつけられ、より安定して吸着される。磁石部176が電気部品層154に接触しつつ移動するとき、吸着された電気部品84が電気部品層154内の電気部品84と接触し、磁石部176から離脱させられれば、別の電気部品84が磁石部176に吸着され、磁石部176が電気部品層154の表面から上方へ露出するときには、電気部品84が磁石部176に沿って吸着されている。また、マグネット円板150の下端部がケース82の底部近傍に位置しているため、ケース82の底部近傍の電気部品84が磁石部176に吸着され、ケース82内の電気部品84が残りなく吸着されて供給される。さらに、フィーダ12はX軸テーブル44により移動させられるが、電気部品84を安定して供給することができる。多数の電気部品84がケース内に収容され、ケースの下部に設けられた出口と部品取出口とがシュートにより接続されるとともに、出口近傍部にエアを噴出してケース内の電気部品84を動かして出口への進入を促進するフィーダにおいては、部品供給部を部品供給位置に位置決めするために移動させられる際、移動開始,停止時の振動によりケースの出口近傍に電気部品84が隙間なく入り込み、エアを噴出しても電気部品84が動かされず、詰まって電気部品84の供給不足を生ずることがある。しかし、マグネット円板150によって電気部品84を吸着して搬送すれば、X軸テーブル44によって移動させられても、電気部品84が詰まって供給不足を生ずることはなく、安定して供給することできる。
【0036】
マグネット円板150が回転させられるとき、ノズル210から加圧エアが噴出させられる。そのため、円筒面170の隣接する磁石部176の間の部分に電気部品84が乗り、マグネット円板150の回転によりシュート80に向かって移動させられることがあっても、磁石部176により吸着されていない電気部品84は加圧エアにより吹き飛ばされてマグネット円板150から離脱させられ、マグネット円板150が磁石部176においてのみ電気部品84を保持した状態が得られる。
【0037】
また、マグネット円板150の上端部より、マグネット円板150の回転方向においてやや上流側に規制部材180が設けられており、電気部品84が正規の姿勢、すなわちその長手方向が円筒面170の周方向に沿った姿勢となり、正規の位置、すなわち円筒面170からはみ出すことなく、円筒面170および肩面172に吸着された位置にあれば、そのまま規制部材180を通過するが、電気部品84の姿勢あるいは位置が正規の姿勢あるいは位置でなければ、規制部材180により磁石部176から離脱させられる。例えば、電気部品84が、図13(a)に示すように、その長手方向が、円環状切欠174の長手方向と交差する姿勢であって、マグネット円板150の回転軸線と平行となる姿勢で磁石部176に吸着され、円筒面170からはみ出していれば、規制部材180に到達したとき、電気部品84は傾斜面182に乗り上げる。この電気部品84は、傾斜面182の傾斜により、マグネット円板150が回転するにつれて円筒面170から離間させられ、磁石部176から外れてマグネット円板150から離脱させられる。
【0038】
あるいは、電気部品84が図13(b)に示すように、その長手方向が、円環状切欠174の長手方向とほぼ平行な姿勢で吸着されているが、円筒面170から肩面172とは反対側へはみ出している場合にも、傾斜面182に乗り上げ、磁石部176から外れてマグネット円板150から離脱させられる。それにより電気部品84が通路200内に進入不可能な姿勢のままで移動させられ、カバー200に衝突し、損傷することが回避される。
【0039】
電気部品84は、規制部材180を通った後、マグネット円板150の上端に至り、この上端位置を過ぎれば、電気部品層154に再度進入する向きに移動させられることとなるが、カバー200が設けられていて、電気部品84はシュート80の始端に至るまでの間、カバー200により覆われた状態で移動するため、磁石部176に吸着された電気部品84に電気部品層154が接触することが防止され、一旦、磁石部176に吸着された電気部品84が磁石部176からずらされることがない。
【0040】
電気部品84がシュート80の始端に至れば、スクレーパ190のすくい面192に沿って移動し、磁石部176からすくい取られ、シュート80内へ導かれる。電気部品84はすくい面192に隣接して設けられた案内面194に案内されて、確実にすくい面192上に乗せられ、シュート80へ導かれる。そして、シュート80内の空気がプランジャポンプ100によって吸引され、空気の流れが生じさせられれば、部品供給部に向かって移動させられる。
【0041】
マグネット円板150は、前述のように、昇降リンク114の昇降により、部品吸着ヘッド22が電気部品84を吸着する際に回転させられ、電気部品84がシュート80に投入され、電気部品84の取出し後、シュート80内の空気が吸引されることにより部品供給部へ送られる。電気部品84が1個、取り出される毎に電気部品84がシュート80に投入されるとともに送られるのであり、本実施形態では、マグネット円板150の1回の回転により、2個の電気部品84がシュート80に進入し、電気部品84の取出数より供給数が多くなるようにされているため、円筒面170に設けられた磁石部176の全部に電気部品84が吸着されているとは限らず、何らかの事情により電気部品84を吸着していない磁石部176があっても、シュート80に投入される電気部品84の数が不足し、部品供給部に電気部品84が供給されない事態の発生が回避される。
【0042】
電気部品84がシュート80の始端に至ったとき、シュート80内に電気部品84が詰まっていて、シュート80内に入り切らないのであれば、電気部品84はシュート80内の電気部品84に当接して停止する。そして、マグネット円板150が回転させられることにより、電気部品84が磁石部176の吸着力に抗してマグネット円板150に対して周方向にずれ、後続の電気部品84との間隔が詰められる。電気部品84はマグネット円板150に対してずれて磁石部176から外れても、カバー200により覆われているため、マグネット円板150から落下しない。
【0043】
電気部品84がシュート80内に入ることができない状態が続けば、通路200内に複数個の電気部品84が隙間なく詰まった状態となる。そして、更に電気部品84が円筒面170上に隙間なく連なっても、ノズル210に対応する電気部品84は、加圧エアによって吹き飛ばされるため、電気部品84が連なり続けることはなく、また、マグネット円板150には磁力部176が周方向に間隔をあけて形成されているため、連なった複数の電気部品84のうち、磁力部176により吸着されているのは一部である。そのため、電気部品84が加圧エアによって吹き飛ばされず、円筒面170全体に電気部品84が隙間なくつらなっている場合、および全部の電気部品84が磁力によって吸着されている場合に比較して、電気部品84の列がマグネット円板150に対して滑る際に、マグネット円板150により付与される推進力は小さく、電気部品84の損傷やシュート80の先端における取出しの困難化が回避される。
【0044】
なお、上記実施形態において規制部材180は、円筒面170からはみ出した状態で磁力部176に吸着された電気部品84をマグネット円板150から離脱するようにされていたが、長手方向が円環状切欠174の長手方向と交差し、マグネット円板150の半径方向に平行で肩面172からはみ出した姿勢で磁力部176に吸着された電気部品84をマグネット円板150から離脱させるようにしてもよい。その例を図14および図15に示す。
【0045】
本実施形態の規制部材230は、前記規制部材180と同様に、傾斜面182を有するとともに、傾斜面182に対して、マグネット円板150の回転方向において上流側に別の傾斜面232が設けられている。この傾斜面232は、肩面172の円筒面170とは反対側の端縁に隣接して設けられ、肩面172の回転(図14および図15において矢印Bで示す方向の回転)の上流側の部分が、肩面172に対して円筒面170とは反対側に位置し、下流側の部分が円筒面170側に位置するように傾斜させられている。肩面172に対して円筒面170とは反対側は、マグネット円板150の回転軸線に平行な方向において実体に近づく側、すなわち内側であり、円筒面170側は同方向において実体から遠ざかる側、すなわち外側である。傾斜面232について内側、外側は、マグネット円板150の回転軸線に平行な方向において論じられ、傾斜面232は、そのマグネット円板150の回転方向の上流側の部分が肩面172よりマグネット円板150の内側に位置し、下流側の部分が外側に位置するように傾斜させられているのである。
【0046】
そのため、電気部品84が、その長手方向が、円環状切欠174の長手方向と交差し、肩面172からはみ出した姿勢で磁力部176に吸着されていれば、マグネット円板150の回転により移動するに従って傾斜面232に接触し、斜面の作用により肩面172から離れる向きに移動させられてマグネット円板150から離脱させられる。
【0047】
規制部材の更に別の実施形態を図16ないし図18に示す。本実施形態の規制部材250は、ケースの、マグネット円板150の上端より、マグネット円板150の回転方向においてやや上流側に着脱可能に固定され、静止して設けられており、円筒面170と肩面172とにそれぞれ、電気部品84の寸法より僅かに大きい距離を隔てて対向する第1規制部252および第2規制部254を有する。第2規制部254は、マグネット円板150の回転方向において、第1規制部252の下流側に設けられている。
【0048】
例えば、図16に示すように、電気部品84が磁石部176に、立った姿勢で、すなわちその長手方向が円環状切欠174の長手方向と交差する方向であって、マグネット円板150の半径方向に平行となって、肩面172からはみ出した姿勢で吸着されていれば、第1規制部252のマグネット円板150の回転方向に直角な端面であって電気部品84と対向する第1規制面256に当接し、その状態でマグネット円板150が回転させられることにより電気部品84は倒され、長手方向がマグネット円板150の周方向に沿った正規の姿勢で磁石部176に吸着される。電気部品84の姿勢および位置が正規の姿勢および正規の位置に規制され、磁石部176が電気部品84を保持していない空き磁石部となることがない。
【0049】
図18(a)に二点鎖線で示すように、電気部品84が、その長手方向がマグネット円板150の回転軸線と平行な姿勢で吸着されており、円筒面170からはみ出していれば、第1規制部252は通過するが、第2規制部254の、マグネット円板150の回転方向と直角であって、電気部品84と対向する端面である第2規制面258に当接し、マグネット円板150と共に移動することを阻止され、磁石部176から外れれば、マグネット円板150と規制部材250との間の隙間を通ってマグネット円板150から離脱させられる。図18(b)に二点鎖線で示すように、電気部品84がその長手方向が円環状切欠174の長手方向にほぼ平行な姿勢で磁石部176に吸着されているが、円筒面170からはみ出している場合も同じである。
【0050】
なお、図19に示す規制部材270のように、第1規制部252および第2規制部254に加えて、第2規制部254に、肩面172と対向し、マグネット円板240の回転方向において上流側ほど肩面244から離れる向きに傾斜した傾斜面274を設けてもよい。この傾斜面274は、互いに直交する2つの面である円筒面170と肩面172とのうち、円筒面170に隣接して設けられ、マグネット円板150の回転方向において下流側の部分が、上流側の部分よりもマグネット円板150に近い側に位置する傾斜面である。
【0051】
そのため、一点鎖線で示すように、電気部品84が、その長手方向が円環状切欠174の長手方向とほぼ平行な姿勢で吸着されているが、円筒面170からはみ出している場合、電気部品84は傾斜面274に接触し、斜面の作用により肩面172側へ移動させられ、円筒面170からはみ出すことなく、磁力部により吸着される。また、電気部品84が、二点鎖線で示すように、その長手方向が円環状切欠174の長手方向と交差し、マグネット円板150の回転軸線と平行な姿勢で吸着され、円筒面170からはみ出していて、電気部品84は第2規制面258に当接すれば、その状態から更にマグネット円板150が回転させられるにつれて姿勢を変更して傾斜面274に接触し、傾斜面274の斜面の作用により、長手方向が円筒面170の周方向に沿った正規の姿勢に規制される。電気部品84が第2規制面258に当接することなく、傾斜面274に接触した場合も同じである。傾斜面274は、電気部品84の向きを修正する修正面であり、姿勢および位置を規制する規制面でもあり、円筒面170上に導く案内面でもあって、磁石部176が空き磁石部となることが防止される。
【0052】
なお、図示は省略するが、第1規制部252にも、傾斜面を設けてもよい。第1規制面256の円筒面170側の部分に、マグネット円板150の回転方向において上流側ほど、円筒面170から離れる向きに傾斜した傾斜面を設けるのである。それにより、マグネット円板150に、円環状切欠174の長手方向と交差し、マグネット円板150の半径方向に平行となって、肩面172からはみ出した姿勢で吸着されている電気部品84が第1規制面256に当接した状態から、更にマグネット円板150が回転させられるとき、傾斜面に案内されて電気部品84はより容易に倒れ、円環状切欠174の長手方向とほぼ平行な姿勢となる。
【0053】
また、規制部材の電気部品84に当接する部分を弾性変形能の高い材料、例えば板ばねにより構成し、電気部品が規制部材とマグネット円板とに挟まれた状態になったとき、規制部材が電気部品から離れる向きに弾性変形し、電気部品84が損傷することが回避されるようにしてもよい。例えば、前記規制部材250において、第1規制部252および第2規制部254をそれぞれ板ばねにより構成すれば、電気部品84が第1規制面256に当接したときに倒れず、第1規制面256に強く押し付けられれば、第1規制面256が撓み、電気部品84が倒されて円環状切欠174の長手方向とほぼ平行な姿勢とされるとともに、電気部品84の損傷が回避される。また、第2規制面258に当接した電気部品84がマグネット円板150から落下せず、第2規制部254と肩面172とに挟まれても、第2規制部254が弾性変形し、電気部品84が第2規制部254と肩面172との間へ進入することを許容し、損傷が回避される。
【0054】
上記各実施形態において加圧エアを噴出するノズル210は、マグネット円板150の外に設けられていたが、マグネット円板内に設けてもよい。例えば、図20に示すマグネット円板290は中空部材とされ、マグネット円板290内にノズル292が設けられ、吹飛ばし装置293を構成している。マグネット円板290は、円筒面294と円環状の肩面296とにより画定される円環状切欠298を有し、円筒面294には複数の磁石部(図示省略)が周方向に間隔をあけて形成されるとともに、円筒面294の隣接する磁石部の間の部分にそれぞれ、噴出口302が形成されている。ノズル292は、マグネット円板290内に、カバーの開口近傍部に位置し、噴出口302に向かって加圧エアを噴出する向きに設けられている。
【0055】
ノズル292は、前記ノズル210と同様に、シュート内の空気を吸引するプランジャポンプに接続されており、マグネット円板290が回転させられるとき、加圧エアを噴出する。加圧エアは噴出口302を通ってマグネット円板290の外へ噴出され、マグネット円板290の磁石部ではない部分に電気部品84が乗っていれば、その電気部品84を吹き飛ばす。
【0056】
上記各実施形態においては、円筒面170,294および肩面172,296の両方にわたって着磁されていたが、着磁は種々の態様で行われる。例えば、円筒面と肩面とのいずれか一方のみを着磁してもよい。例えば、図21に示すマグネット円板310のように、互いに直交して円環状切欠311を画定する円筒面312および肩面314のうち、円筒面312のみを着磁し、肩面314は着磁しないのである。円筒面312は、S極とN極とが円筒面312の周方向において並び、周方向において間隔をあけて着磁され、複数の磁石部316が、マグネット円板310の回転軸線を中心とする一円周に沿って周方向に間隔をあけて形成されている。なお、符号318はスクレーパ溝である。S極とN極とがマグネット円板310の回転軸線に平行な方向に並ぶように着磁してもよい。
【0057】
また、円筒面と肩面との両方を着磁するのであるが、円筒面と肩面との一方をS極に着磁し、他方をN極に着磁してもよい。図22に示すマグネット円板330においては、互いに直交して円環状切欠331を画定する円筒面332および肩面334のうち、円筒面332が周方向に間隔をあけてN極に着磁され、肩面334が周方向に間隔をあけてS極に着磁され、複数の磁石部336がマグネット円板330の回転軸線を中心とする一円周に沿って周方向に間隔をあけて形成されている。なお、符号338はスクレーパ溝である。
【0058】
さらに、上記各実施形態においてマグネット円板150,240等の磁石部176等は、マグネット円板の周方向に間隔をあけて形成されていたが、間隔をあけず、連続して設けてもよい。例えば、図23に示すマグネット円板350のように、互いに直交して円環状切欠351を画定する円筒面352および肩面354のうち、円筒面352の全部をN極に着磁し、肩面354の全部をS極に着磁するのであり、円筒面352に設けられたN極および肩面354に設けられたS極が磁石部356を構成し、電気部品84は、磁石部356に隙間なく、あるいは僅かな隙間を隔てて吸着される。符号358は、スクレーパ溝である。
【0059】
このように磁石部をマグネット円板の周方向において隙間なく形成する場合にも、周方向において間隔をあけて形成する場合と同様に、加圧エアを噴出するノズルを有する吹飛ばし装置を設け、電気部品を吹き飛ばす。ノズルは、電気部品を覆うカバーよりも、マグネット円板の回転方向において上流側に設けられ、磁石部に吸着された電気部品を吹き飛ばす。加圧エアの噴出タイミングの設定により、マグネット円板が1回回転する間に移動させられる複数個の電気部品のうちの一部が吹き飛ばされ、それにより、シュート内およびカバーにより構成される通路内に電気部品が詰まっていてシュート内に電気部品が入り切らないとき、マグネット円板に対してずれる電気部品は、加圧エアの噴出によって吹き飛ばされた電気部品よりシュート側の部分の電気部品のみで済み、マグネット円板に保持された全部の電気部品がつらなってマグネット円板に対して移動する場合に比較して、電気部品の列がマグネット円板により付与される推進力は小さくて済む。
【0060】
磁石部がマグネット円板の周方向において隙間なく形成される場合にも、マグネット円板の1回の回転によりシュートに進入させられる電気部品の数は1個より多い数とされ、磁石部に電気部品が連続して吸着されていなくても、供給される電気部品の数が不足することがないようにされる。電気部品を加圧エアによって吹き飛ばすのであれば、電気部品を吹き飛ばしても、マグネット円板の1回の回転により、複数個の電気部品がシュートに進入させられるように(シュートへの電気部品の供給が過剰気味になるように)、マグネット円板の1回の回転による電気部品の供給数が設定される。
【0061】
上記各実施形態において、マグネット円板150等は、円筒面170,肩面172および円環状切欠174等を有するものとされていたが、リブを有するものとしてもよい。その例を図24に示す。本実施形態のマグネット円板370は、マグネット円板370の回転軸線を中心とする円筒面372と、その円筒面372の一端縁から半径方向外向きに延び、円筒面372と直交する円環状の肩面374と、それら円筒面372と肩面374とにより画定される円環状切欠376と、円筒面372の肩面374側とは反対側の端縁部から半径方向外向きに突出したリブ378とを有する。リブ378は、肩面374より低い。円筒面372は、前記円筒面170と同様に着磁され、複数の磁石部380が円筒面372の周方向に間隔をあけて形成されている。
【0062】
マグネット円板370の磁石部380に電気部品84が吸着されるとき、電気部品84の一端がリブ378に乗り上げて斜めの姿勢になり、この不安定な姿勢から、より安定した姿勢になるべく、リブ378と肩面374との間へ入って円筒面372からはみ出すことなく吸着されるか、あるいは吸着力が不足して脱落する。いずれにしても、最終的に磁石部380により吸着されている電気部品84は、肩面374とリブ378とにより両側から規制され、マグネット円板370に正規の姿勢および位置で保持される。
【0063】
マグネット円盤の更に別の態様を図25ないし図27に示す。本実施形態のマグネット円盤390は、互いに同軸に間隔をあけて配設された一対の円板部392と、それら一対の円板部392の外周縁部から互いに接近する向きに延び出させられた一対の円筒部394とを備え、一対の円筒部394の先端面間に円環状のスロット396が形成されており、円板部392と円筒部394とが内部の空間に電気部品84をバルク状に収容するケースとして機能する。
【0064】
スロット396は、電気部品84の幅よりやや大きい幅を有し、図27に示すように、スロット396の両側壁面398の一方が周方向に間隔あけてN極に着磁され、他方が周方向に間隔をあけてS極に着磁され、複数の磁石部400がマグネット円盤390の周方向に間隔をあけて形成されている。一対の円筒部394の両方に跨がって磁石部400が設けられているのであり、本実施形態においては、ケースとマグネット円盤とが一体的に構成され、あるいはマグネット円盤がケースを兼ねていると考えることができる。
【0065】
また、マグネット円盤390は、前記マグネット円板150と同様に、図示しない支持軸,2つの一方向クラッチを用いてフィーダ本体に水平軸線まわりに回転可能に取り付けられ、垂直な平面内で回転可能に設けられており、一対の円筒部394の内周面402が、円筒部394の先端面に近い部分ほど内径が大きいテーパ内周面とされている。また、マグネット円盤390の外周面はカバー404により覆われており、スロット396が塞がれ、スロット396を通って電気部品84がこぼれることが防止されている。カバー404内に、図示は省略するが、マグネット円盤390の回転軸線と同じ高さの位置を始端とし、電気部品84の移動軌跡から、移動軌跡に対する接線の方向に延び出すシュートが設けられている。カバー404は、本実施形態においては摩擦係数の小さい合成樹脂、例えばテフロン(商品名)により作られているが、金属、例えばアルミニウム製としてもよい。
【0066】
円板部392および円筒部394の内部の空間に収容された電気部品84は、円筒部394の内周面402をスロット396に向かって滑り落ち、マグネット円盤390の回転につれてマグネット円盤390に対して相対的に移動し、スロット396に入って磁石部400に吸着され、マグネット円盤390の回転によりシュートへ移動させられる。電気部品84の磁石部に吸着される際の姿勢および位置がスロット396により規制され、正規の姿勢および位置、すなわちシュートに進入可能な姿勢および位置で吸着され易い。シュートの始端には、前記スクレーパ190と同様のスクレーパ(図示省略)が設けられるとともに、スクレーパの先端部はスロット396に嵌合されており、電気部品84はスクレーパにより磁石部400からすくい取られ、シュートに進入する。
【0067】
本実施形態のマグネット円盤390においても、カバーを設け、マグネット円盤390に吸着された電気部品84に電気部品層154が接触することを防止するようにしてもよい。カバーは、円板部392および円筒部394の内部の空間に設けられ、スロット396内に保持された電気部品84の移動軌跡の、シュートの始端とマグネット円盤390の上端部との間の部分のうち、少なくとも電気部品層154の表面より下になる部分を覆うように設ける。また、規制部材を設け、磁石部400に正規の姿勢ではない姿勢で吸着されている電気部品84に接触して、その電気部品84の姿勢を正規の姿勢に規制し、あるいは磁石部400から離脱させるようにしてもよい。電気部品84はスロット396内に進入して保持されるとき、両側壁面398により姿勢および位置を規制されるが、規制部材を設けることにより、例えば、電気部品84が長手方向がマグネット円盤390の半径方向に延びる姿勢で保持されたとき、規制部材により、長手方向がマグネット円盤390の周方向に平行となる姿勢に規制するのである。
【0068】
また、マグネット円盤を図25ないし図27に示すマグネット円盤390のように、内部に電気部品84を収容するものとする場合、図28に示すマグネット円盤410のように、一対の円筒部412の先端面間に形成された円環状のスロット414の一対の側壁面416をそれぞれ、S極とN極とが周方向に交互に並び、かつ、各側壁面416の対向する互いに対向する磁極が逆になるように着磁し、複数の磁石部418を周方向に間隔をあけて形成してもよい。
【0069】
図29にマグネット円盤の更に別の実施形態を示す。本実施形態のマグネット円板430は、円筒面を有さず、マグネット円板の回転軸線に直角な端面432を有する。端面432は、マグネット円板430の回転軸線を中心とする一円周に沿って周方向に間隔をあけて着磁され、複数の磁石部434が周方向に間隔をあけて形成されている。着磁は、例えば、S極とN極とが周方向に並ぶ状態で行ってもよく、S極とN極とが半径方向に並ぶ状態で行ってもよい。電気部品84は、磁石部434に吸着され、端面432に保持された状態でマグネット円板430の回転に伴ってシュートへ移動させられる。磁石部は、周方向に隙間なく設けてもよい。本実施形態のマグネット円板430においても、規制部材およびカバーを設けてもよく、シュートにスクレーパを設けてもよい。
【0070】
さらに、上記各実施形態において円環状切欠174等は、円筒面170と肩面172とによって画定されていたが、互いに直交する2つの円錐面により画定してもよい。その例を図30ないし図33に示す。本実施形態のマグネット円板450は、その回転軸線を中心とする円周に沿って形成されるとともに互いに直交する2つの円錐面452,454により画定される円環状切欠456を有する。これら円錐面452,454には、両面452,454に跨がって複数の磁石部458が形成されている。複数の磁石部458はそれぞれ、S極およびN極が周方向に並び、かつ、互いに周方向に間隔をあけた状態で形成されている。この間隔は、各磁石部458に吸着された電気部品84の間に電気部品1個より大きい間隙(例えば2個分の隙間)が形成される間隔である。
【0071】
また、図示しないフィーダ本体には、図31ないし図33に示すように、マグネット円板450の回転軸線よりやや下方に始端を有し、上向きに開口したシュート460が、磁石部458に吸着された電気部品84の移動軌跡から、移動軌跡に対するほぼ接線方向に延び出す状態で設けられている。シュート460の内周面のうち、円錐面454に対応する面は、円錐面454に対する接線上に位置するとともに、その上端部には、マグネット円板450の回転方向の下流側の部分ほど、回転軸線から遠ざかる向きに傾斜した傾斜面が形成されており、電気部品84のシュート460内への進入を案内する。
【0072】
シュート460には、円錐面452との干渉を避けるための切欠462が設けられるとともに、図32に示すように、マグネット円板450から離れる向きに湾曲させられている。また、円錐面452は、シュート460との干渉を避けるために、円錐面454より幅が狭くされている。これにより、切欠462の幅が小さくて済むとともに長さが短くて済み、シュート460内に進入した電気部品84を確実に案内することができる。また、図示は省略するが、カバーが設けられ、磁石部458に吸着された電気部品84の移動軌跡の、シュート460の始端とマグネット円板450の上端部との間を覆い、マグネット円板450に吸着された電気部品に電気部品層が接触することが防止されている。
【0073】
マグネット円板450の回転によりシュート460に至った電気部品84は、シュート460の内周面の円錐面454に対応する面の上端部に設けられた傾斜面および円錐面454側の側壁に案内されて円錐面452,454から離間させられ、シュート460に進入する。電気部品84がシュート460に進入することができず、複数個の電気部品84がシュート460の始端からカバーの先端までつらなった状態になり、その状態でマグネット円板450が更に回転させられれば、カバー先端より上流側の位置において磁石部458から外れた電気部品84が円錐面452の傾斜に沿ってマグネット円板450から落下する。そのため、電気部品84がシュート460に入り切らない場合、マグネット円板450のカバーから外れた部分においても電気部品84が連なった状態になることはなく、マグネット円板450に対して移動する電気部品84の数が少なくなって、マグネット円板450により電気部品列に加えられる推進力が過大となることが回避される。
【0074】
加圧エアの噴出により電気部品84を吹き飛ばさなくても、マグネット円板450による電気部品列の推進力を小さくすることができるのである。また、円環状切欠456が円錐面452,454により画定されているため、磁石部458により吸着されなければ、電気部品84がマグネット円板450に保持されることはなく、円環状切欠が円筒面および肩面により画定される場合のように、磁石部以外の部分に乗った電気部品84を吹き飛ばすことも不要である。
【0075】
なお、円環状切欠を2つの円錐面により画定する場合にも、規制部材を設け、電気部品の姿勢および位置を正規の姿勢および位置に規制し、あるいは正規の姿勢および位置にない電気部品をマグネット円板から離脱させるようにしてもよい。
【0076】
上記各実施形態において磁石部176等はマグネット円板150等が着磁されることにより形成されていたが、永久磁石により磁石部を形成してもよい。その例を図34および図35に示す。本実施形態のマグネット円板480は、前記マグネット円板150と同様に、互いに直交する円筒面482および肩面484により画定される円環状切欠486を有し、非磁性材料たる合成樹脂により作られている。
【0077】
マグネット円板480には、その半径方向において円環状切欠486と対応する部分であって、円環状切欠486が形成された側とは反対側の端面に開口する嵌合穴たる有底穴488が複数、周方向に間隔をあけて、本実施形態においては例えば等間隔に形成されている。これら複数の有底穴488にはそれぞれ、磁石の一種である永久磁石490が底面に密着し、N極とS極とがマグネット円板480の周方向に並ぶ状態で嵌合され、固定されている。
【0078】
また、マグネット円板480の複数の有底穴488に対応する部分にはそれぞれ、磁性材料片492が埋込成形されている。マグネット円板480の一部が非磁性材料により作られ、一部が磁性材料により作られているのである。磁性材料片492はL字形を成し、図35に示すように、電気部品84よりやや長く、互いに直交する2つの面がそれぞれ、円筒面482および肩面484と同一面内に位置し、円筒面482および肩面484の各一部を構成するとともに、一部が有底穴488に臨み、有底穴488の底面の一部を構成するように埋め込まれており、永久磁石490は一部が磁性材料片492に接触させられている。複数の磁性材料片492はそれぞれ永久磁石490により磁化され、円筒面482および肩面484は周方向に等間隔を隔てて磁気吸引力を有する面とされ、複数の磁石部494が周方向に等間隔に形成されている。電気部品84は磁石部494に吸着され、マグネット円板480の回転によりシュートへ移動させられる。円筒面482および肩面484が磁気吸引力を有する面とされており、電気部品84は円環状切欠486の底に向かって引き付けられ、より安定して吸着される。図35においてカバー,規制部材等の図示は省略されている。なお、永久磁石490は、磁性材料片492に接触させず、近接して設けてもよい。また、磁性材料片を円環状とし、周方向に連続して磁性材料部を設けてもよい。円筒面および肩面全部を磁性材料により形成するのである。この場合、永久磁石は周方向に間隔をあけて設け、磁石部が周方向に間隔をあけて形成されるようにしてもよく、あるいは永久磁石を周方向に連続して設け、磁石部が周方向に連続して形成されるようにしてもよい。あるいは磁性材料部を周方向に間隔をあけて設け、永久磁石を周方向に連続して設けてもよい。
【0079】
また、図36に示すように、マグネット円板500が円筒面を有さず、マグネット円板500の回転軸線に直角な端面502を有する場合にも、マグネット円板500の回転軸線を中心とする一円周に沿って周方向に間隔をあけて永久磁石504を設け、複数の磁石部506を周方向に等間隔を隔てて形成してもよい。マグネット円板500は全部が非磁性材料たる合成樹脂により作られているが、永久磁石504は端面502に近接する位置に固定されており、端面502は磁気吸引力を有する面とされ、電気部品84は磁石部506に吸着される。
【0080】
マグネット円板は全部を非磁性材製としてもよく、全部を磁性材製としてもよい。また、永久磁石をマグネット円板の周方向に間隔をあけて設けてもよく、マグネット円板の周方向に隙間なく設けてもよい。さらに、マグネット円板の一部を磁性材料により形成する場合、周方向に連続して磁性材製としてもよく、あるいは周方向に間隔をあけて磁性材製としてもよい。磁石部は、これらマグネット円板の形成材料の設定,永久磁石の設け方の組合わせにより、周方向に間隔をあけて、あるいは連続して形成される。さらに、非磁性材製のマグネット円板に永久磁石を、マグネット円板の電気部品を吸着する面(例えば円筒面および肩面)の一部あるいは全部を構成するように設け、電気部品が直接永久磁石により、周方向に隙間をあけて、あるいは隙間なく吸着されるようにしてもよい。
【0081】
さらに、図1ないし図33に示す各実施形態において、磁石部を永久磁石により形成してもよい。例えば、N極とS極とがマグネット円板の回転軸線に平行な方向に並ぶ状態で永久磁石を設けてもよく、周方向に隙間なく永久磁石を埋設して磁石部を形成してもよく、円板部および円筒部を含むマグネット円盤においては、スロットの両側壁に永久磁石を埋設し、磁石部を形成してもよい。
【0082】
また、上記各実施形態においてシュート80等内の空気は、シュート80等の端面90から吸引されるようにされていたが、シュートの他の面、例えば底面あるいは側面から吸引するようにしてもよい。
【0083】
さらに、上記各実施形態においてシュート80等の始端は、マグネット円板150等の回転軸線と同じ高さの位置あるいはやや下の位置に設けられていたが、回転軸線より上側の位置に設けてもよい。シュートの始端を、マグネット円盤の上端に近づけるほどカバーを短く、あるいはなしにすることができる。カバーを設けない場合、電気部品を加圧エアによって吹き飛ばすのであれば、ノズルを、シュートの始端近傍部に向かって加圧エアを噴出するものとすればよい。また、円環状切欠を円錐面によって画定し、複数個の磁石部をマグネット円盤の周方向に間隔をあけて形成する場合、シュートに進入することができず、磁石部から外れた電気部品は、シュートの始端においてマグネット円盤から落下することとなり、マグネット円盤上において電気部品がつながることを回避し得る。
【0084】
また、シュートの部品取出口近傍部(部品取出口を含む)のみを水平とし、この部分とマグネット円盤とをつなぐ部分は水平面に対して傾斜させ、傾斜により電気部品が部品取出口へ移動させられるようにしてもよい。
【0085】
さらに、上記各実施形態において電気部品フィーダは、部品吸着ヘッドを複数個備え、一軸線まわりに回動させられて電気部品を吸着し、プリント配線板に装着する電気部品装着装置に電気部品を供給するものとされていたが、一方向に直線移動させられて電気部品を吸着,装着する電気部品装着装置や、一平面内において直交する2方向に直線移動させられて電気部品を吸着,装着する電気部品装着装置等に電気部品を供給する電気部品フィーダにも本発明を適用することができる。電気部品フィーダは、電気部品装着装置の構成に応じて、上記実施形態におけるように、移動テーブルにより一方向に直線移動させられ、あるいは一平面内において直交する2方向に移動するものとされ、あるいは移動せず、位置が固定されたままで電気部品を供給するものとされる。電気部品装着装置は、電気部品取出装置であり、電気部品搬送装置であるのである。
【0086】
また、上記各実施形態において被駆動部材たる昇降リンク114は、昇降部材140を備え、インデックス用サーボモータ26を駆動源とする駆動装置により駆動されるようになっていたが、インデックス用サーボモータ26とは別の専用の駆動源を有する駆動装置により駆動するようにしてもよい。この専用の駆動源を有する駆動装置は、複数の電気部品フィーダに共通に設けてもよく、電気部品フィーダ毎に設けてもよい。
【0087】
以上、本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明したが、これは例示に過ぎず、本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である電気部品フィーダを備えた電気部品供給システムを概略的に示す正面図である。
【図2】上記電気部品フィーダを示す正面図である。
【図3】上記電気部品フィーダのシュートの末端部を示す正面断面図である。
【図4】上記電気部品フィーダのシュートの末端部を示す平面図である。
【図5】上記電気部品フィーダのケースを示す側面図(一部断面)である。
【図6】上記ケース内に設けられたマグネット円板の磁石部が形成された部分を示す側面断面図である。
【図7】上記マグネット円板の磁石部が形成された部分を示す展開図である。
【図8】上記電気部品フィーダに設けられた規制部材をマグネット円板と共に示す正面図である。
【図9】上記規制部材を示す側面図である。
【図10】上記電気部品フィーダのシュートの始端部およびスクレーパを示す正面図(一部断面)である。
【図11】上記電気部品フィーダのシュートの始端部およびスクレーパを示す側面図である。
【図12】上記電気部品フィーダのマグネット円板のスクレーパ溝が形成された部分を示す側面図である。
【図13】図8に示す規制部材の作用を説明する図である。
【図14】本発明の別の実施形態である電気部品フィーダの規制部材を示す正面図である。
【図15】図14に示す規制部材の平面断面図である。
【図16】本発明の更に別の実施形態である電気部品フィーダの規制部材を示す正面図である。
【図17】図16に示す規制部材の側面図である。
【図18】図16に示す規制部材の作用を説明する図である。
【図19】本発明の更に別の実施形態である電気部品フィーダの規制部材を示す平面断面図である。
【図20】本発明の更に別の実施形態である電気部品フィーダの吹飛ばし装置を示す側面図(一部断面)である。
【図21】本発明の更に別の実施形態である電気部品フィーダのマグネット円板の磁石部を示す展開図である。
【図22】本発明の更に別の実施形態である電気部品フィーダのマグネット円板の磁石部を示す展開図である。
【図23】本発明の更に別の実施形態である電気部品フィーダのマグネット円板の磁石部を示す展開図である。
【図24】本発明の更に別の実施形態である電気部品フィーダのマグネット円板の磁石部を示す側面断面図である。
【図25】本発明の更に別の実施形態である電気部品フィーダのマグネット円盤を示す側面図(一部断面)である。
【図26】図25に示すマグネット円盤に設けられたスロットを示す側面断面図である。
【図27】図25に示すマグネット円盤に設けられた磁石部を示す展開図である。
【図28】本発明の更に別の実施形態である電気部品フィーダのマグネット円盤に設けられた磁石部を示す展開図である。
【図29】本発明の更に別の実施形態である電気部品フィーダのマグネット円板の磁石部を示す側面断面図である。
【図30】本発明の更に別の実施形態である電気部品フィーダのマグネット円板に設けられた磁石部を示す展開図である。
【図31】図30に示すマグネット円板をシュートと共に示す平面断面図である。
【図32】図30に示すマグネット円板をシュートと共に示す側面図である。
【図33】図30に示すマグネット円板をシュートと共に示す正面図である。
【図34】本発明の更に別の実施形態である電気部品フィーダのマグネット円板の磁石部を示す側面断面図である。
【図35】図34に示すマグネット円板の磁石部を示す正面図である。
【図36】本発明の更に別の実施形態である電気部品フィーダのマグネット円板の磁石部を示す側面断面図である。
【符号の説明】
12:電気部品フィーダ 70:フィーダ本体 80:シュート 84:リードレス電気部品 88:部品取出口 100:プランジャポンプ
114:昇降リンク 124:シャッタ 140:昇降部材 142:プランジャポンプ駆動装置 144:シャッタ駆動装置 150:マグネット円板 154:電気部品層 162:回転駆動装置 170:円筒面
172:肩面 174:円環状切欠 176:磁石部 180:規制部材
182:傾斜面 188:カバー 190:スクレーパ 192:すくい面 196:スクレーパ溝 210:ノズル 212:吹飛ばし装置
220:制御装置 230:規制部材 232:傾斜面 250:規制部材 252:第1規制部 254:第2規制部 256:第1規制面
258:第2規制面 270:規制部材 274:傾斜面 290:マグネット円板 292:ノズル 293:吹飛ばし装置 294:円筒面296:肩面 298:円環状切欠 310:マグネット円板 311:円環状切欠 312:円筒面 314:肩面 316:磁石部 318:スクレーパ溝 330:マグネット円板 331:円環状切欠 332:円筒面 334:肩面 336:磁石部 338:スクレーパ溝
350:マグネット円板 351:円環状切欠 352:円筒面 354:肩面 356:磁石部 358:スクレーパ溝 370:マグネット円板 372:円筒面 374:肩面 376:円環状切欠 リブ378 380:磁石部 390:マグネット円板 392:円板部 394:円筒部 396:スクレーパ 400:磁石部 402:内周面
410:マグネット円盤 312:円筒部 418:磁石部 430:マグネット円板 434:磁石部 450:マグネット円板 452,454:円錐面 456:円環状切欠 458:磁石部 460:シュート480:マグネット円板 482:円筒面 484:肩面 486:円環状切欠 490:永久磁石 494:磁石部 500:マグネット円板 504:永久磁石 506:磁石部

Claims (13)

  1. 多数の電気部品をバルク状に収容するケースと、部品取出口と、その部品取出口と前記ケースとをつなぐシュートとを含み、前記ケース内の電気部品を1列に並べてシュートへ送り、前記部品取出口から供給する電気部品フィーダであって、
    前記シュートの末端近傍部に接続され、シュート内の空気を吸引することにより、シュート内の電気部品を末端側へ移動させる負圧発生装置を含み、その負圧発生装置が当該電気部品フィーダ自体に当該電気部品フィーダ専用に設けられ、前記部品取出口から電気部品が1個取り出される毎に1往復動させられてそれ自体が負圧を発生させる往復動ポンプを含むことを特徴とする電気部品フィーダ。
  2. 前記シュートの末端部がほぼ水平に延び、その水平部に前記部品取出口が上向きに開口して形成され、その部品取出口を覆う作用位置と開放する退避位置とに移動可能なシャッタを含み、かつ、そのシャッタが作用位置にある状態で、前記負圧発生装置による前記シュート内の空気の吸引が行われる請求項1に記載の電気部品フィーダ。
  3. 前記シャッタを前記退避位置へ移動させて前記部品取出口を開放し、その部品取出口からの電気部品の取出を許容する電気部品供給状態とする手段を含む請求項に記載の電気部品フィーダ。
  4. さらに、
    回転軸線のまわりに回転可能に設けられ、回転軸線を中心とする一円周に沿って磁石部を有し、その磁石部に前記ケース内に収容された電気部品を吸着するマグネット円盤と、
    そのマグネット円盤を回転させる回転駆動装置と
    を含み、前記シュートが前記マグネット円盤の前記磁石部に吸着された電気部品の移動軌跡から、ほぼその移動軌跡に対する接線の方向に延び出している請求項1ないしのいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
  5. さらに、
    空気を加圧して加圧エアを発生させる加圧エア発生装置と、
    その加圧エア発生装置により発生させられた加圧エアを、前記マグネット円盤に吸着された電気部品の移動軌跡の、前記ケース内における電気部品層の表面より上方に突出した部分に向かって噴出させるノズルと
    を備え、電気部品を吹き飛ばす吹飛ばし装置を含む請求項に記載の電気部品フィーダ。
  6. 前記加圧エア発生装置が、当該電気部品フィーダ自体に、当該電気部品フィーダ専用に設けられた請求項に記載の電気部品フィーダ。
  7. 前記マグネット円盤が前記回転軸線を中心とする一円周に沿って前記磁石部を複数有し、前記ノズルが、前記マグネット円盤の回転に伴って前記複数の磁石部のうち互いに隣接する2つの磁石部の間の部分が前記ノズルを通過する際に電気部品を前記マグネット円盤から吹き飛ばすものである請求項5または6に記載の電気部品フィーダ。
  8. 前記加圧エア発生装置が前記負圧発生装置と、前記往復動ポンプおよびその往復動ポンプの駆動源を共有している請求項5ないし7のいずれかに記載の電気部品フィーダ。
  9. 前記回転駆動装置が、前記部品取出口から電気部品が1個取り出される毎に前記マグネット円盤を一定角度ずつ回転させる手段を含む請求項4ないし8のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
  10. 前記マグネット円盤の前記一定角度の回転に伴って前記シュートに進入させられる電気部品の数が1より多くなるように構成された請求項に記載の電気部品フィーダ。
  11. 前記マグネット円盤の前記磁石部に吸着された電気部品の移動軌跡に近接した位置に静止して設けられ、前記磁石部に正規の姿勢および正規の位置以外で吸着されている電気部品に接触して、その電気部品を正規の姿勢および正規の位置に規制するかまたは前記磁石部から離脱させる規制部材を含む請求項4ないし10のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
  12. 前記シュートの始端部に、前記マグネット円盤の前記磁石部に吸着されている電気部品をすくい面によりすくい取ってシュート内に導くスクレーパが設けられた請求項4ないし11のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
  13. 前記マグネット円盤が、
    互いに同軸に間隔をあけて配設された一対の円板部と、
    それら一対の円板部の外周縁部から互いに接近する向きに延び出させられて先端面間に円環状のスロットを形成する一対の円筒部と
    を備え、それら円板部と円筒部とが内部の空間に前記電気部品を収容するケースとして機能するとともに、一対の円筒部の少なくとも一方の先端面に前記磁石部が設けられて、前記スロット内に電気部品を保持する請求項4ないし12のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
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