JP4451967B2 - 電気部品取扱方法および装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、電気部品を一定のピッチで一列に並べて送り、その送り方向の予め定められた部品取出位置において順次取り出す方法およびその方法の実施に好適な装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の電気部品取扱方法および装置は、例えば、プリント配線板等の回路基材に電気部品を装着してプリント回路板等の電気回路を製造する際に広く使用されている。例えば、それぞれ一種類ずつの電気部品を多数収容しており、それら電気部品を部品供給部から1個ずつ順次供給するフィーダを、テーブル上に多数並列に配設し、それらフィーダから電気部品を吸着ノズルに取り出させ、その吸着ノズルと回路基材とを回路基材の表面に平行な方向に相対移動させて、電気部品を回路基材の所定位置の上方に位置決めさせ、吸着ノズルと回路基材とを相対的に接近させて、電気部品を回路基材の所定の位置に装着させるのである。
【0003】
しかし、この方法は電気部品の搬送に多くの時間を要し、電気回路の組立作業能率を向上させる上での障害になる。そこで、近年、一つの移動部材に複数の吸着ノズルを保持させ、それら複数の吸着ノズルにそれぞれ電気部品を保持させた後、移動部材を移動させて複数の電気部品を一挙に搬送させ、回路基材に1個ずつ取り付けさせることが行われるようになった。このようにすれば、組立作業能率を向上させることができるが、さらに、複数の吸着ノズルと複数のフィーダとを同時に接近させ、同時に複数の電気部品を取り出させれば、一層作業能率を向上させ得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
このように複数の吸着ノズルに複数のフィーダから電気部品を同時に取り出させるためには、それら吸着ノズル同士の間隔とフィーダ同士の間隔とを精度よく一致させることが必要である。しかし、これは容易なことではない。特に、フィーダは、高さの割に幅(フィーダの配列方向の寸法)を小さくせざるを得ない場合が多く、そのために幅方向に傾き、部品供給部の幅方向の位置が正規の位置からずれ易い。また、テーブルに設けられるフィーダ装着部の形成位置誤差もあり、これらに起因して複数のフィーダの部品供給部の間隔誤差が発生するのである。一方、小形の電気部品の同時取出し時には、吸着ノズルと電気部品との相対位置の僅かなずれも吸着ミスにつながる。そのため、小形の電気部品の同時取出しの実行は困難である。
【0005】
また、回路基材に対する電気部品の装着には、例えば、小形の電気部品を大形部品より前に装着することが望ましいとか、続いて装着される電気部品の装着位置はできる限り近いことが望ましいとか、種々の要求があり、この要求を満たしつつ、複数の吸着ノズルにより複数のフィーダから同時に電気部品を取り出し得るように、フィーダをテーブル上に配列することは容易ではない。そのため、常に複数の吸着ノズルに複数の電気部品を同時に取り出させるのではなく、可能な場合にのみ取り出させるようにせざるを得ず、同時取出しの効果を十分享受できなくなることが多い。なお、同じ種類の電気部品を供給するフィーダを多くテーブル上に配列すれば、同時取出しを行い得る機会を増加させ得るが、テーブル上に配設すべきフィーダの総数が非常に大きくなってしまう。多くのフィーダと大形のテーブルとが必要となり、かつ、段取替作業に多くの時間を要することとなってしまう。
【0006】
本発明は、以上の事情を背景とし、小形電気部品の同時取出しを可能にすることと、所要フィーダ数やテーブル寸法の増大を回避しつつ電気部品の同時取出しの効果を十分に享受し得るようにすることとの少なくとも一方を可能にすることを課題としてなされたものであり、本発明によって、下記各態様の電気部品取扱方法および装置が得られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。また、一つの項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければならないわけではない。一部の事項のみを選択して採用することも可能なのである。
【0007】
(1)同一形状,寸法の電気部品を一定のピッチで一列に並べて送り方向に送る1つのフィーダに、前記送り方向において互いに前記ピッチの整数倍の距離離れた複数箇所の部品取出位置を設定し、それら複数箇所の部品取出位置から、複数の吸着具により、複数の電気部品を同時に取り出す電気部品取扱方法(請求項1)。
このように、電気部品の送り方向に隔たった複数の吸着具により、複数の電気部品を1つのフィーダから同時に取り出すようにすれば、複数の吸着具により同時に取り出される電気部品の種類は同じになる。回路基材に電気部品を装着する際、同じ種類の電気部品を相前後して装着することが望ましい場合は非常に多い。例えば、一枚のプリント配線板に複数の電気回路を組み立て、後にプリント配線板を切断することによって個々の電気回路に分離する多数個取り組立法が広く採用されているが、この場合には、一枚のプリント配線板の複数の回路形成部の各々に、同じ種類の電気部品が続けて装着されることが多いのである。また、一つの電気回路が同じ種類の電気部品を複数個備える場合も多く、その場合にも、同じ種類の電気部品が続けて装着されることが多い。したがって、本発明に従えば、複数の吸着具により複数の電気部品が同時に取り出される機会が増加し、同時取出しの効果を有効に享受することが可能になることが多い。
また、同一形状,寸法の電気部品を一定のピッチで一列に並べて送る場合の電気部品の配列ピッチ誤差は、複数のフィーダを配列する場合の配列ピッチ誤差より小さくすることが容易である場合が多いため、本発明に従えば、小形電気部品の同時取出しが可能になる場合が多い。
(2)前記電気部品を、長手形状材の長手方向に一定のピッチで形成された複数の収容凹部の各々に収容し、長手形状材を長手方向に送ることにより電気部品を送る (1)項に記載の電気部品取扱方法(請求項2)。
長手形状材の代表的なものは、市販されているテープ化電気部品のキャリヤテープ等、1回のみ使用される長手形状材であるが、例えば、複数のプーリに巻き掛けられ、周回させられるベルトに、一定ピッチで収容凹部を形成したもの等、繰返し使用される長手形状材の採用も可能である。
(3)前記吸着具として、下端の吸着面に開口した負圧通路を備え、負圧により電気部品を吸着して保持する吸着ノズルを使用する (1)項または (2)項に記載の電気部品取扱方法。
吸着具としては、例えば、電磁石,永久磁石等の磁石の吸引力により吸着するもの等の使用も可能であるが、負圧を利用した吸着ノズルの使用が、電気部品の解放が容易かつ確実である点で望ましい。
(4)前記フィーダを前記送り方向と直交する方向に複数並べて配列し、それら複数のフィーダの少なくとも2つからも同時に電気部品を取り出す (1)項ないし (3)項のいずれか1つに記載の電気部品取扱方法(請求項3)。
このように、電気部品の送り方向のみならず、フィーダの配列方向においても同時取出しを可能とすれば、同時に取り出し可能な電気部品の数を多くすることが容易となる。例えば、電気部品の送り方向とフィーダの配列方向との両方において2個ずつの電気部品が同時に取り出されるようにすれば、4個の電気部品の同時取出しが可能になるのであるが、送り方向においてのみの同時取出しにより4個の電気部品の取出しを可能にする場合には、送り方向の広い範囲から電気部品を取り出し可能とすることが必要になり、また、連続的に電気部品を送ることが必要になる最大距離が大きくなり、これらは、周辺の状況にもよるが、容易ではないことが多いのである。
また、同時に電気部品の取出しが行われるフィーダに同じ種類の電気部品を収容させることも、異なる種類の電気部品を収容させることも可能であり、これらを選択的に採用することにより、回路基材への装着順序を考慮した場合に複数個の電気部品を同時に取り出し得る機会を多くすることができる。
(5)前記送り方向と直交する方向に複数並べて配設されるフィーダのうちの少なくとも2つの、本体を一体的に構成する (4)項に記載の電気部品取扱方法。
互いに隣接して配設される2つ以上のフィーダの本体を一体的に構成すれば、それら2つ以上のフィーダの部品供給部間の間隔の精度を容易に向上させることができ、小形電気部品の同時取出しも可能となる。また、一体的な本体の幅が大きくなるため、その本体の幅方向の傾きを抑制することが容易となり、この点からも、フィーダ配列方向における同時取出しの採用が容易となる。
(6)同一形状,寸法の電気部品を一定のピッチで一列に並べて送り方向に送るとともに、その送り方向において互いに前記ピッチの整数倍の距離離れた複数箇所の部品取出位置が設定されたフィーダと、
そのフィーダの前記送り方向と平行な方向に前記複数箇所の部品取出位置と同じ距離だけ互いに隔たった複数の吸着具と、
それら複数の吸着具とフィーダとの少なくとも一方を他方に対して接近,離間させる接近離間装置と
を含み、前記フィーダの送り方向に隔たった複数個所の部品取出位置から前記複数の吸着具により複数の電気部品を同時に取り出す電気部品取扱装置(請求項4)。
本発明によれば、前記 (1)項に記載の電気部品取扱方法の実施に好適な電気部品取扱装置が得られる。
(7)前記フィーダが、長手方向に一定のピッチで複数の収容凹部が形成され、各収容凹部に1個ずつの電気部品が収容された長手形状材を長手方向に送る送り装置を含む (6)項に記載の電気部品取扱装置。
(8)前記複数の吸着具が2つの吸着具であり、前記送り装置が、前記長手形状材を、前記一定ピッチと同じピッチpでN回送った後、(N+2)p送るものである (7)項に記載の電気部品取扱装置(請求項5)。
収容凹部の形成ピッチがpである場合に、間隔(N+1)pで配設された2つの吸着具により、互いに間隔(N+1)pずつ離れた収容凹部から電気部品を同時に2個取り出し、続いて、長さpだけ長手形状材を送って2個の電気部品を取り出すことをN回繰り返した後に、長手形状材を長さ(N+2)pだけ送れば、電気部品が取り出された空の収容凹部のすべてが送られ、再び以上のことを繰り返し得る状態となる。すなわち、1本の長手形状材から電気部品を2個ずつ取り出すことを繰り返すことにより、その長手形状材の収容凹部のすべてから電気部品を取り出すことができるのである。ただし、この説明は、長手形状材の始端部と終端部とについては当てはまらない。
(9)前記吸着具が、下端の吸着面に開口した負圧通路を備え、負圧により電気部品を吸着して保持する吸着ノズルを含む (6)項ないし (8)項のいずれか一つに記載の電気部品取扱装置。
(10)前記複数の吸着具を、前記接近,離間方向と交差する方向へ移動させる移動装置を含む (6)項ないし (9)項のいずれか一つに記載の電気部品取扱装置。
本態様においては、電気部品の搬送の少なくとも一部が吸着具の接近,離間方向と交差する方向の移動により行われる。
(11)前記移動装置が、
前記複数の吸着具を前記接近,離間方向に移動可能に保持する移動部材と、
その移動部材を、前記接近,離間方向と直角な方向に移動させる駆動装置と
を含む(10)項に記載の電気部品取扱装置。
(12)前記フィーダが、前記送り方向と直交する方向に複数並べて配列されており、かつ、前記接近離間装置が、それら複数のフィーダの少なくとも2つと、それらフィーダの送り方向と直交する方向に隔たった複数の吸着具とを互いに接近,離間させるものである (6)項ないし(11)項のいずれか一つに記載の電気部品取扱装置。
本項の電気部品取扱装置は、前記 (4)項に記載の電気部品取扱方法の実施に好適に使用できる。
(13)前記送り方向と直交する方向に複数並べて配列されるフィーダのうちの少なくとも2つの本体が一体的に構成された(12)項に記載の電気部品取扱装置。
(14)前記長手形状材がキャリヤテープであり、そのキャリヤテープに前記収容凹部の開口を覆うカバーテープが貼り付けられており、前記フィーダが、
前記カバーテープを前記キャリヤテープから剥がすカバーテープ剥離装置と、
そのカバーテープ剥離装置によりカバーテープが剥がされた後のキャリヤテープを覆うとともに、前記送り方向に隔たった複数個所からの電気部品の取り出しを許容するカバー部材と
を含む (6)項ないし(13)項のいずれか一つに記載の電気部品取扱装置。
カバー部材を設ければ、カバーテープが剥がされた後の収容凹部から電気部品が飛び出すことを良好に防止することができる。本項から(18)項までの特徴は、カバーテープが貼り付けられたキャリヤテープに適用して特に有効なものであるが、前記ベルトに複数の収容凹部を一定ピッチで形成した長手形状材に対しても適用することができる。この場合には、カバーテープの剥離に関する構成が省略できる。
(15)前記カバー部材が、前記フィーダの送り方向と平行な方向に互いに隔たった複数の吸着具と同一ピッチで互いに隔たった複数の取出口を有する(14)項に記載の電気部品取扱装置。
(16)前記カバー部材が少なくとも1つの取出口を有し、かつ、前記フィーダが、
前記取出口の真下に位置する前記収容凹部から電気部品が飛び出すことを防止する作用位置と、その作用位置から後退して前記吸着具による電気部品の取出しを許容する退避位置とに移動可能な飛出防止部材と、
その飛出防止部材を前記作用位置と退避位置とに移動させる飛出防止部材移動装置と
を含む(14)項または(15)項に記載の電気部品取扱装置(請求項6)。
本態様によれば、取出口から電気部品が飛び出すことをも防止することができる。
(17)前記飛出防止部材移動装置が、
常には前記飛出防止部材を前記作用位置に保持し、前記吸着具が電気部品を取り出す際に前記退避位置へ移動させるものである電気部品取扱装置。
(18)前記飛出防止部材が、幅が前記吸着具の直径よりは大きく、電気部品の幅よりは小さく、かつ、一端が解放された切欠を有する(16)項または(17)項に記載の電気部品取扱装置。
本態様によれば、吸着具が電気部品を吸着した後、あるいは、吸着具が電気部品にごく接近して飛出防止機能を果たし得る状態になった後に、飛出防止部材を退避位置へ退避させることができ、電気部品の飛出しを確実に防止し得る。
(19)前記長手形状材がキャリヤテープであり、そのキャリヤテープに前記収容凹部の開口を覆うカバーテープが貼り付けられており、前記フィーダが、
前記カバーテープを前記キャリヤテープから剥がすカバーテープ剥離装置と、
そのカバーテープ剥離装置によりカバーテープが剥がされた後のキャリヤテープを覆うとともに、前記送り方向に隔たった複数個所の部品取出位置のうち、少なくとも、最下流の部品取出位置を除く部品取出位置に、電気部品の取出しを許容する1つ以上の取出口を有するとともに、上流側の部品取出位置と下流側の部品取出位置との間において、カバーテープが剥がされた収容凹部からの電気部品の飛出しを防止するカバー部材と
を含む(14)項または(15)項に記載の電気部品取扱装置(請求項7)。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態である電気部品取扱方法の実施に好適な装置であり、それ自体も本発明の一実施形態である電気部品取扱装置を備えたプリント回路板組立システムを図面に基づいて説明する。本プリント回路板組立システム10は、図1に概略的に示すように、基台12に設けられたプリント配線板搬送装置14、部品装着システム16および部品供給システム18を含む。プリント配線板搬送装置14については、一般に知られたものであり、本発明とは直接関連がないため、詳細な図示,説明を省略する。プリント配線板を搬送経路に沿って搬送し、所定の位置に位置決めして保持し得るものであれば、採用が可能である。部品装着システム16は、部品供給システム18から電気部品を取り出し、プリント配線板搬送装置14により搬送され、予め定められた位置に位置決め保持されたプリント配線板20に取り付けてプリント回路板を組み立てる。プリント配線板20の搬送方向と平行な方向をX軸方向とし、それに対して水平面内において直交する方向をY軸方向とする。
【0009】
本実施形態における部品装着システム16は、複数の装着装置28を備えるものであるが、図1にはそのうちの1つのみ図示されている。装着装置28は、基台12上に立設されたコラム30から水平に延び出した支持アーム32に支持されている。支持アーム32の下面にはガイド34が取り付けられている。また、支持アーム32にY軸方向に隔たって設けられた一対の支持壁36(図2にはその一方のみ図示)には、ボールねじ38がY軸方向に平行に取り付けられており、そのボールねじ38にY軸スライド40が螺合されている。Y軸スライド40は、ガイド34に、複数のボールを介して係合させられている。ボールねじ38が、一方の支持壁36に取り付けられたY軸移動用モータ42によって回転させられることにより、Y軸スライド40がガイド34に案内されて移動させられる。Y軸移動用モータ36は、駆動源の一種である回転角度および回転速度の精度の良い制御が可能な電動モータであり、本実施形態においてはサーボモータとされている。Y軸移動用モータ36の回転位置は位置検出器としてのエンコーダ44により検出される。ガイド34,ボールねじ38,Y軸スライド40,Y軸移動用モータ42等が共同してY軸方向移動装置を構成している。
【0010】
Y軸スライド40には、ブラケット50が固定されている。ブラケット50の電気部品供給システム18側の側面52がX軸方向に平行で垂直な平面とされ、その側面にボールねじ54がX軸方向に平行に取り付けられ、X軸スライド56が螺合されている。ブラケット50の側面52において、ボールねじ54の両側に互いに隔たった位置には、X軸方向に平行に延びる一対のガイドレール58が設けられ、X軸スライド56に一体的に設けられた一対のガイドブロック60が摺動可能に嵌合されている。X軸スライド56は、X軸移動用モータ64によるボールねじ54の回転に伴い、ガイドレール58に案内されて移動させられる。X軸移動用モータ64も、駆動源の一種であり、回転角度および回転速度の精度の良い制御が可能な電動モータの一種であるサーボモータである。X軸移動用モータ64の回転位置が位置検出器としてのエンコーダ66(図13参照)により検出される。X軸移動用モータ64は、ボールねじ54からY軸方向に隔たった位置においてブラケット50に固定され、それの出力軸に駆動プーリ70が固定されている。ブラケット50は複数の板材により構成されており、X軸移動用モータ64,駆動プーリ70等はブラケット50の内側空間に配設されている。ボールねじ54の端部に被駆動プーリ72が固定され、駆動ベルトたるタイミングベルト74によりX軸移動用モータ64の回転がボールねじ54に伝達される。これらX軸スライド56,ガイドレール58,ボールねじ54,X軸移動用モータ64等がX軸方向移動装置を構成している。
【0011】
X軸スライド56には、ブラケット80が固定され、部品吸着ヘッド82が保持されている。部品吸着ヘッド82は、複数の吸着具として、複数の吸着ノズル84を備え、各吸着ノズル84は、X軸方向およびY軸方向と交差するZ軸方向(本実施形態の場合垂直方向)に相対移動可能かつZ軸方向に平行な自身の軸線まわりに回転可能である。以下、部品吸着ヘッド82を説明する。部品吸着ヘッド82は、垂直方向に延びる段付円筒状の保持体90を有する。保持体90は大径部92と、大径部92の上端面から垂直方向に延び出す小径部94とを有し、大径部92が、ブラケット80に固定されている。
【0012】
保持体90の大径部92には、大径部92を垂直方向に貫通する複数の保持穴98が設けられている。本実施形態においては、4個の保持穴98が、大径部92の中心軸線を中心とする一円周上に、かつ、大径部92の中心軸線を含むとともにY軸方向に平行な平面を対称平面として面対称となる位置に形成されている。図2には、そのうちの2個の保持穴98を示すが、X軸方向に隔たった位置に設けられた他の2個の保持穴98は、上記2個の保持穴98と丁度重なる位置に形成されている。
【0013】
各保持穴98には、中空円筒状のスリーブ100が嵌合されている。スリーブ100は、保持穴98の長さより短く、保持穴98の上部を残して保持穴98に嵌合されている。そのスリーブ100に吸着ノズル保持軸104が軸方向に摺動可能かつ回転可能に嵌合されている。
【0014】
保持穴98の上側,下側開口は、それぞれ閉塞部材106,108が図示しないシール部材によりシールされて取り付けられることにより、閉塞されている。ただし、下側開口に設けられた閉塞部材108には貫通穴が形成され、吸着ノズル保持軸104が貫通させられている。吸着ノズル保持軸104の上端部であってスリーブ100から突出した部分にピストン110が一体的に設けられており、ピストン110の軸方向両側に圧力室112,114がそれぞれ形成されている。それら両側の圧力室112,114のいずれか一方に選択的に図示しない連通路を介して圧力気体が供給されることにより、ピストン110と吸着ノズル保持軸104とが一体的に昇降させられる。ピストン110と保持穴98とが吸着ノズル保持軸104を昇降させる昇降用エアシリンダ116を構成しているのである。昇降用エアシリンダ116は、流体圧シリンダの一例であり、接近離間装置を構成している。本実施形態におけるZ軸方向が接近,離間方向なのである。吸着ノズル保持軸104は、互いに独立に制御され、互いに同期して昇降させることも、別々に昇降させることも可能である。本実施形態においては、保持体90が吸着ノズル84を接近,離間方向に移動可能に保持する移動部材を構成し、保持体90を接近,離間方向と直角なX軸方向およびY軸方向に移動させる前記X軸方向移動装置およびY軸方向移動装置が駆動装置を構成し、これら移動部材および駆動装置が移動装置を構成している。
【0015】
吸着ノズル保持軸104の、保持体90から下方へ突出した部分に被駆動ギヤ120が同心にかつ一体的に設けられている。各被駆動ギヤ120は、保持体90と同軸に設けられた駆動ギヤ122に噛み合わされている。駆動ギヤ122は、被駆動ギヤ120より軸方向に長く形成されており、吸着ノズル保持軸104が上昇端位置と下降端位置との間のいずれに位置しても、駆動ギヤ122と被駆動ギヤ120とが噛み合った状態が維持される。駆動ギヤ122から同心にかつ一体的に回転軸124が上方へ延び出し、その回転軸124が保持体90の中心を貫通する貫通穴126に回転可能に嵌合されている。
【0016】
回転軸124の上端部の保持体90からの突出端部には、被駆動プーリ130が固定されている。また、ブラケット80には、図示を省略する取付部材を介して回転用サーボモータ134が取り付けられ、回転用サーボモータ134の出力軸に駆動プーリ138が固定されている。被駆動プーリ130および駆動プーリ138は共にタイミングプーリであり、それらにタイミングベルト140が巻き掛けられて、回転用サーボモータ134の回転が回転軸124に伝達されるとともに、駆動ギヤ122を介して被駆動ギヤ120に伝達される。回転用サーボモータ134の駆動により4本の吸着ノズル保持軸104が同期して一斉に回転させられるのである。回転軸124は正逆両方向に任意の角度回転させられる。被駆動ギヤ120,駆動ギヤ122,回転軸124,被駆動プーリ130,駆動プーリ138,タイミングベルト140および回転用サーボモータ134が回転装置を構成している。
【0017】
吸着ノズル保持軸104内には、負圧通路150が形成され、保持体90内に形成された負圧通路(図示省略)を経て図示しない負圧源から負圧が供給され、電気部品を吸着する。吸着ノズル保持軸104の下端部に電気部品を負圧により吸着する前記吸着ノズル84が取り付けられている。吸着ノズル84内にも、負圧通路(図示省略)が形成され、その一端が吸着ノズル84の下端面である吸着面154に開口し、他端が前記負圧通路150に連通している。吸着ノズル保持軸104の内部には図示しない弾性部材たる圧縮コイルスプリングが設けられ、その圧縮コイルスプリングにより吸着ノズル84が吸着ノズル保持軸104から最も長く突出する突出位置へ付勢されている。吸着ノズル84には半径方向外向きに延び出す背景板156が設けられている。
【0018】
部品供給システム18は、図1に示すように、フィーダ支持台170と、フィーダ支持台170上にX軸方向に平行な方向に並んで着脱可能に搭載された複数のフィーダ172とを含む。本実施形態においては、複数のフィーダ172には、同じ種類(同じ形状,寸法)の電気部品を供給する2つのフィーダ部174が1つのフィーダ172を構成するものも含まれる。2つのフィーダ部174は、図5に示すように、フィーダ本体176において互いに固定されて一体的な1つのフィーダ172としてフィーダ支持台170に位置決め保持される。フィーダ本体176は、製作の都合上、複数の部材が互いに組み付けられて一体化されており、概して細長い板状をなしている。2つのフィーダ部174のフィーダ本体176は、フィーダ本体176の前部と後部とにおいて連結されることにより、一体的なフィーダ本体176を構成している。詳細には、図4に示すように、2つのフィーダ本体176の前部の側面180,182同士と、一方のフィーダ本体176の後部に一体的に設けられた平板状の取付板184と他方のフィーダ本体176の側面182とが互いに当接させられ、位置決めピン等の位置決め装置によって位置決めされるとともに、ボルト等適宜の固定手段によって互いに固定されている。取付板184は、フィーダ本体176に取り付けられた状態で、側面180と同一平面上に位置するようにされており、この取付板184も、フィーダ本体176の一部を構成している。なお、フィーダ本体176はいずれも精度良く加工されており、互いに固定された時、2つのフィーダ本体176の下面188(図5参照)は一平面をなす。
【0019】
2つのフィーダ部174から成る1つのフィーダ172は、フィーダ支持台170上に、長手方向と厚さ方向(幅方向)とが水平となる姿勢で立った状態で位置決め装置により位置決めされるとともに、固定装置により固定されている。具体的には、一方のフィーダ本体176の下面188に、長手方向に隔たった一対の位置決め突部190,192が一体的に設けられている。フィーダ支持台170には、複数の位置決め溝196(図5参照)がX軸方向に平行な方向に並んで設けられており、この位置決め溝196に位置決め突部190,192が嵌合され、フィーダ本体176の下面188がフィーダ支持台170の平面をなす支持面198上に載置されることにより、1つのフィーダ172が幅方向において位置決めされている。1つのフィーダ172はまた、図3に示すように、位置決め突部190に設けられた傾斜面200がフィーダ支持台170に設けられた図示しない傾斜面に係合することにより、長手方向において位置決めされるとともに、浮き上がりを防止され、フィーダ支持台170の位置決め溝196が設けられた部分の各々に設けられた図示しないフィーダ固定装置により、幅方向がX軸方向と平行となり、長手方向がY軸方向と平行となる姿勢でフィーダ支持台170に固定されている。つまり、位置決め突部190,192および位置決め溝196は、2つのフィーダ部174に共用であり、2つのフィーダ本体176をフィーダ支持台170上に精度良く位置決めすることができる。フィーダ固定装置は、例えば特開平9−246780号公報に記載の固定装置と同様に、2つのフィーダ部174に共用とし、2つのフィーダ部174の幅方向のほぼ中央部においてフィーダ支持台170に安定的に固定するものとすることが望ましい。フィーダ支持台170上に並列に固定された複数のフィーダ172およびフィーダ支持台170が部品供給装置を構成している。なお、1組をなす2つのフィーダ部174は、同じ構成を有するものであるため、以下、一方のフィーダ部174について代表的に図示,説明する。
【0020】
フィーダ部174は、図3に示すように、テープ収容装置210,テープ送り装置212およびカバーテープ巻取装置214を有する。フィーダ部174により供給される電気部品は、テープ化電気部品220の形態をなしている。このテープ化電気部品220は、図7および図8に示すように、エンボスキャリヤ型テープ化電気部品であり、キャリヤテープ222とカバーテープ224とによって電気部品226がテーピングされている。キャリヤテープ222は、長手形状材を構成し、長手方向に直交する方向である幅方向の両側において、長手方向に延びる一対の被支持部228,230と、それら両被支持部228,230間から両被支持部228,230より下方へ突出した複数の収容凹部232とを含む。これら複数の収容凹部232がキャリヤテープ222の長手方向に一定のピッチで設けられるとともに、それら収容凹部232の各々に電気部品226が収容され、収容凹部232の開口がキャリヤテープ222に貼り付けられたカバーテープ224によって覆われている。複数の電気部品228はキャリヤテープ222により一定のピッチで一列に並んで保持されているのである。カバーテープ224の幅はキャリヤテープ222の幅より小さく、キャリヤテープ222の、カバーテープ224が貼り付けられておらず、長手方向に平行な一方の被支持部228に沿って、キャリヤテープ222の表面から裏面まで貫通する送り穴234が一列に等ピッチで形成されている。
【0021】
テープ化電気部品220は、供給リール240に巻き付けられており、供給リール240は、支持軸242を有し、フィーダ本体176の一部を構成する取付体244に供給リール240ごと着脱される。これら支持軸242および取付体244がテープ収容装置210を構成している。
【0022】
供給リール240から引き出されたテープ化電気部品220は、フィーダ部174に設けられたテープ送り装置212により、フィーダ部174の長手方向(Y軸方向)と一致した長手方向に送られ(この送り方向をテープ送り方向と称する)、複数の電気部品226が一列に並ぶ状態で部品供給位置へ送られるとともに、キャリヤテープ222からカバーテープ224が剥がされる。部品供給位置は、吸着ノズル84によって電気部品226が収容凹部232から取り出される部品取出位置であって、フィーダ部174の部品取出位置近傍部が部品取出部(部品供給部)である。部品取出位置は、本実施形態においては1つのフィーダ172について、テープ送り方向であるY軸方向に収容凹部232のピッチの整数倍の距離だけ隔たった2個所に設けられている。2つのフィーダ部174から成る1つのフィーダ172においては、テープ送り方向(Y軸方向)と、テープ送り方向と直交するフィーダ配列方向(X軸方向)とにそれぞれ互いに隔たった4個所に部品取出位置が設けられている。本実施形態における装着装置28の4つの吸着ノズル84は、Y軸方向において収容凹部232のピッチの整数倍の距離だけ互いに隔たって設けられ、かつ、X軸方向において、1組をなす2つのフィーダ部174の収容凹部232のフィーダ配列方向の距離と等しい距離だけ互いに隔たって設けられている。例えば、各収容凹部232が4mmのピッチで設けられるフィーダ172において、1つのフィーダ部174における2つの部品取出位置が12mmのピッチで設けられ、1組をなす2つのフィーダ部174の各部品取出位置がフィーダ配列方向において10mmのピッチで設けられる場合、テープ送り方向(Y軸方向)において互いに隣接する2つの吸着ノズル84の配設間隔が12mmとされ、X軸方向において互いに隣接する2つの吸着ノズル84の配設間隔が10mmとされるのである。複数のフィーダ172は、各部品取出位置が一直線上に並ぶ状態でフィーダ支持台170上に固定されている。また、部品取出位置を1個所のみ有するフィーダも搭載される場合には、その部品取出位置と、2個所の部品取出位置の一方(例えばテープ送り方向下流側の部品取出位置)とが一直線上に並ぶ状態で固定されることが望ましい。
【0023】
テープ送り装置212は、図6に示すように、フィーダ本体176に取り付けられたモータ250と、そのモータ250の出力軸252に一体的に取り付けられた駆動プーリ254と、駆動プーリ254の回転を伝達する駆動ベルト256と、駆動ベルト256により駆動される被駆動プーリ258と、被駆動プーリ258と一方向のみの回転を伝達可能に連結されたスプロケット260とを備えている。フィーダ本体176の前部には、中心軸線がフィーダ本体176の幅方向に平行となる姿勢で支持軸262が固定されており、その支持軸262に、図4に示すように、中空軸264が相対回転可能に嵌合され、中空軸264に一方向クラッチ268を介して前記被駆動プーリ258が取り付けられている。中空軸264の一方向クラッチ268が設けられていない端部には、上記スプロケット260が一体的に形成されている。一方向クラッチ268は、被駆動プーリ258のテープ送り方向に対応する方向である正方向の回転はスプロケット260に伝達し、逆方向の回転は伝達しない。図4に示すように、スプロケット260の被駆動プーリ258とは反対側の側面270とフィーダ本体176との間には、摩擦抵抗発生装置としての皿ばね272が配設され、スプロケット260と一体的に形成された中空軸264を、支持軸262の大径部276と共同して両側から弾性的に挟むことにより、スプロケット260に摩擦抵抗を付与している。したがって、中空軸264およびスプロケット260は、この摩擦抵抗に基づく抵抗トルクに打ち勝つ駆動トルクが付与された場合にのみ、支持軸262に対して回転する。
【0024】
テープ送り装置212の駆動源たるモータ250は、回転角度の正確な制御が可能な電動モータの一種であるステッピングモータであり、スプロケット260の回転角度は、モータ250に与えられる駆動パルスの制御によって制御可能である。その上、本実施形態においては、位置検出器を構成するエンコーダ278(図13参照)によってモータ250の回転位置が検出されるようになっており、エンコーダ278からの検出信号に基づいてモータ250の回転が制御されるため、テープ送り装置212によるテープ化電気部品220の送りがより確実に制御される。また、駆動プーリ254および被駆動プーリ258はそれぞれ、タイミングプーリであり、駆動ベルト256はタイミングベルトである。テープ送り装置212は、本発明の送り装置の一形態である。
【0025】
フィーダ本体176は、図4に示すように、テープ化電気部品220の送り方向に平行に設けられた案内部280を有している。案内部280は、キャリヤテープ222の一対の被支持部228,230を支持する一対の支持部282,284および収容凹部232の通過を許容する溝286を有している。支持部282には長穴288が形成されて、スプロケット260の歯290を有する外周部が支持部282の上面から上方へ突出することが許容されている。供給リール240から引き出されたテープ化電気部品220のキャリヤテープ222は、案内部280により案内されるとともに、送り穴234がスプロケット260の歯290に係合させられている。テープ化電気部品220にはカバー部材300が被せられ、キャリヤテープ222の案内部280からの浮き上がりが防止され、送り穴234がスプロケット260の歯290と確実に係合させられる。
【0026】
カバー部材300は、断面形状が概してコの字形をなし、図6に示すように、一対の側板302,304においてフィーダ本体176に回動可能に取り付けられている。また、図10に示すように、カバー部材300の前部に設けられた切欠308は、フィーダ本体176に突設された支持ピン310に係合させられる。切欠308は、支持ピン310が丁度嵌合可能な円形部とその円形部より僅かに幅が狭い首部とを備え、切欠308の周辺部の弾性変形を伴うスナップアクションにより支持ピン310と係合させられ、カバー部材300をテープ化電気部品220に殆ど隙間無く被せられた状態に保つ。
【0027】
図9に示すように、カバー部材300において、フィーダ本体176の長手方向に隔たった2個所の前記部品取出位置に対応する部分には、それぞれ取出口320,322が設けられ、吸着ノズル84により電気部品226が取り出されるようになっている。これら取出口320,322の形成ピッチは、テープ送り方向に隔たった2つの吸着ノズル84の配設ピッチと等しくされている。また、カバー部材300の、キャリヤテープ222に形成された送り穴234に対応する部分には、長穴326が形成されてスプロケット260の歯290との干渉が回避されている。さらに、取出口322よりもテープ送り方向上流側には、スリット328が形成されている。スリット328は、テープ化電気部品220の送り方向と直交する方向に延びる状態で形成されており、キャリヤテープ222から剥がされたカバーテープ224は、スリット328を通って引き出され、カバーテープ巻取装置214によって巻き取られる。カバーテープ224のキャリヤテープ222からの剥離位置は、カバー部材300のスリット328の上流側の縁を形成する部分により規定されている。この上流側の縁を形成する部分とカバーテープ巻取装置214とが、本発明のカバーテープ剥離装置の一形態である。
【0028】
カバーテープ巻取装置214は、前記取付板184に取り付けられている。取付板184は、駆動プーリ254の側方を通り、フィーダ本体176の上方に延び出させられる状態でフィーダ本体176に取り付けられている。取付板184のフィーダ本体184から上方へ延び出した位置にガイドローラ(図3参照)330が回転可能に取り付けられている。取付板184は、ガイドローラ330が取り付けられた部分よりやや上方の位置において、図4に示すように、溝286に接近する向きに直角に曲げられた後、再び直角に曲げられて上方へ延びており、その部分にカバーテープ224を巻き取る巻取リール332が回転可能に取り付けられている。
【0029】
巻取リール332は、図11に示すように、互いに相対回転可能に組み合わされた第1部材334と第2部材336とを有する。第1部材334は、円形断面の嵌合部材340と、嵌合部材340の軸線方向の一端部に嵌合され、固定された円環状部材342とを有する。嵌合部材340は非磁性材料の一種である合成樹脂により作られており、軸線方向の他端部には、先端ほど直径が漸減するテーパ状の案内部344が形成されている。円環状部材342は、磁性材料、例えば鋼により作られており、外径が嵌合部材340の直径より大きく、嵌合部材340から半径方向外向きに突出したフランジを構成している。嵌合部材340には、案内部344が形成された他端部とは反対側の小径のボス部346の外周面に被駆動プーリ350が一方向クラッチ352を介して嵌合されている。被駆動プーリ350は、タイミングプーリである。第1部材334は、取付板184に立設された支持軸354により、回転可能に支持されている。なお、前記モータ250の出力軸252,駆動プーリ254,被駆動プーリ258,スプロケット260,ガイドローラ330および巻取リール332の各回転軸線はいずれも互いに平行であって、フィーダ本体176の幅方向と平行とされている。
【0030】
第2部材336は合成樹脂製であり、第1部材334の嵌合部材340の外側に嵌合される巻取胴360と、巻取胴360の軸線方向の一端部から半径方向外向きに突出したフランジ362とを備えている。巻取胴360のフランジ362が突出させられた側とは反対側の端部には、巻取胴360の端面に開口する円環状の溝が形成されるとともに円環状の永久磁石364が嵌合され、接着等、適宜の手段により固定されている。永久磁石364は円環状を成し、その円環状の端面366は巻取胴360の端面と同一平面内に位置させられ、円環状の摩擦面を構成している。以下、端面366を摩擦面366と称する。
【0031】
第2部材336は、巻取胴360において嵌合部材340の外側に嵌合され、摩擦面366が円環状部材342に当接させられている。円環状部材342の永久磁石364と対向する部分が円環状の磁性部を構成し、摩擦面366と当接する面が円環状の摩擦面370を構成している。これら摩擦面366,370は、永久磁石364による磁性部の磁気吸引力により摩擦接触状態に保たれている。第1,第2部材334,336は、断面形状が共に円形の巻取胴360と嵌合部材340とにおいて嵌合されるとともに、摩擦面366,370において摩擦接触しているのみであって、相対回転可能である。嵌合部材340は巻取胴360より僅かに短い長さを有し、これら嵌合部材340と巻取胴360との嵌合により、第1部材334と第2部材336との相対回転軸線に直角な方向の相対位置の位置決めが為され、第2部材336は第1部材334に回転軸線に対して傾くことなく取り付けられている。
【0032】
前記キャリヤテープ222から剥がされてカバー部材300のスリット328から引き出されたカバーテープ224は、ガイドローラ330に掛けられた後、巻取リール332の巻取胴360に巻き付けられる。被駆動プーリ350には、前記テープ送り装置212の駆動プーリ254の回転が駆動ベルト374により伝達される。ただし、一方向クラッチ352により、被駆動プーリ350の巻取リール332に対するカバーテープ224巻取り方向の相対回転は阻止するが、逆向きの相対回転は許容するようにされている。被駆動プーリ350の直径は、テープ送り装置212の被駆動プーリ258と同じにされ、巻取胴360の直径(外径)は、前記スプロケット260の直径(歯290は含まない)より大きくされている。駆動プーリ254は回転軸線方向において駆動ベルト256,374を掛けるのに十分な長さを有し、駆動ベルト374は駆動ベルト256より内側(モータ250に近い側)に掛けられている。これら被駆動プーリ350,駆動ベルト374,駆動プーリ254およびモータ250が巻取リール駆動装置を構成しており、巻取リール駆動装置は、駆動プーリ254およびモータ250をテープ送り装置212と共用している。
【0033】
このように構成される巻取リール332においては、テープ化電気部品220の送り時にモータ250が駆動され、スプロケット260が回転させられるのと同時に、駆動プーリ254,駆動ベルト374,被駆動プーリ350を介して第1部材334が回転させられる。第1部材334と第2部材336とは、常には、永久磁石364による磁性部の磁気吸引力により摩擦面366,370同士が摩擦接触した状態に保たれており、第1部材334が回転させられれば、磁気吸引力に基づく摩擦面366,370間の摩擦力により第2部材336が回転させられ、テープ送り装置212により送られるテープ化電気部品220のキャリヤテープ222からカバーテープ224が剥がされながら巻取胴360に巻き取られる。
【0034】
巻取り開始当初には、巻取胴360自体がキャリヤテープ222の送り速度と同じ周速でカバーテープ224を剥がしつつ巻き取り、巻取胴360にカバーテープ224が巻かれた後は、その巻かれたカバーテープ224がキャリヤテープ222の送り速度と同じ周速でカバーテープ224を剥がしつつ巻き取る。いずれの場合も、第1部材334は第2部材336に対して滑りつつ回転を伝達する。
【0035】
被駆動プーリ258,350の直径が互いに等しく、巻取胴360の直径(外径)が、スプロケット260の直径より大きくされているため、巻取胴360にカバーテープ224が巻き付けられていない状態でも、スプロケット260の回転によるテープ化電気部品220の送り速度よりも、巻取胴360の周速の方が大きくなる。そして、カバーテープ224の引張力が第2部材336に、第1部材334の駆動による回転方向(巻取方向)とは逆向きに加えられる。第1部材334はモータ250により強制的に一定角度回転させられるが、カバーテープ224の引張力に基づく抵抗トルクが磁気吸引力に基づく摩擦面366,370間の摩擦力に基づく駆動トルクを超えれば、第1部材334と第2部材336との間に滑りが生じる。永久磁石364の磁力および摩擦面366,370の摩擦係数がそのように設定されているのであり、第1部材334は第2部材336に対して摩擦接触した状態を保ちつつ滑りながら回転し、巻取胴360がキャリヤテープ222の送り速度と等しい周速でカバーテープ224を1ピッチ分巻き取るのである。カバーテープ224の巻取量が増大し、巻取胴360に巻き付けられたカバーテープ224の直径(巻取径)が増大するほど、1ピッチのカバーテープ224の巻取りに要する第2部材336の回転角度が小さくなり、第1部材334の第2部材336に対する滑りが多くなる。
【0036】
カバー部材300の2つの取出口320,322よりテープ送り方向上流側の端縁には、図9に示すように、上流側に向かって延びる一対の嵌合切欠380がそれぞれ形成され、それら嵌合切欠380の間に帯状の固定飛出防止片382が形成され、図4に示すように、固定飛出防止片382の下面が固定飛出防止面384として機能する。これら一対の嵌合切欠380は、フィーダ本体176の一対の支持部282,284の間に形成された溝286の幅方向の中心に対して対称の位置に形成され、固定飛出防止面384はちょうど上記中心上に位置する。
【0037】
カバー部材300には、シャッタ390がテープ送り方向に平行な方向に移動可能に取り付けられている。シャッタ390は、図9に示すように、カバー部材300によりテープ送り方向に移動可能に支持された一対のスライド部392,394と、フィーダ本体176の幅方向に延び、一対のスライド部392,394をフィーダ本体176の長手方向に隔たった2個所において連結する連結部396とを有する。図10に示すように、一対のスライド部392,394にはそれぞれ、テープ送り方向に平行に延びる長穴400が形成されるとともに、長穴400を通ってカバー部材300に2本ずつの段付ピン402が取り付けられ、これら長穴400および段付ピン402によってシャッタ390の移動が案内される。
【0038】
シャッタ390は、シャッタ駆動装置により、テープ送り方向に平行に前進,後退させられる。スライド部392,394の後部には、下面に開口し、上下方向に延びるU字形等の切欠406が形成され、図6に示すように、シャッタ駆動部材としての回動レバー410の一端部に突設された円形断面の突部412が嵌入させられている。突部412は、切欠406の延びる上下方向に相対移動可能かつ上下方向と直交する切欠406の幅方向には実質的に相対移動不能に係合させられている。したがって、回動レバー410が回動させられれば、突部412と切欠406の側面との係合により、シャッタ390が前進端位置,後退端位置へ直線的に移動させられる。回動レバー410は、図12に示すように、フィーダ本体176の幅方向に平行に中心軸線が延びる状態で固定された支持軸414に相対回転可能に嵌合された中空軸416と一体的に形成されている。中空軸416の回動レバー410が設けられた部分より内側(フィーダ本体176側)には、一方向クラッチ420を介して被駆動プーリ422が設けられ、被駆動プーリ422の一部に前記駆動ベルト256が巻き掛けられている。424はガイドローラである。回動レバー410の他端部には、付勢装置の一種である弾性部材としての引張コイルスプリング426の一端が係合させられ、回動レバー410を介してシャッタ390をテープ送り方向に移動させる(前進させる)向きに付勢している。一方向クラッチ420は、被駆動プーリ422のシャッタ390を前進させる方向の回転(テープ送り方向の回転)は回動レバー410には伝達せず、シャッタ390を後退させる方向の回転は伝達する向きに設けられている。回動レバー410,一方向クラッチ420,被駆動プーリ422,駆動ベルト256およびモータ250がシャッタ駆動装置を構成している。シャッタ駆動装置とテープ送り装置212とは、モータ250,駆動プーリ254,駆動ベルト256を共用しているのであり、シャッタ390が飛出防止部材を構成し、シャッタ駆動装置が飛出防止部材移動装置を構成している。
【0039】
図9に示すように、シャッタ390の各連結部396からテープ送り方向下流側へ一対の飛出防止片440,442が互いに平行に延び出させられている。これら飛出防止片440,442は、カバー部材300の前記嵌合切欠380に対応する位置に設けられており、かつ、その基端部において下方へ屈曲させられ、その下面がカバー部材300の固定飛出防止面384と同一平面内に位置する可動飛出防止面446,448とされている(図4参照)。また、一対の飛出防止片440,442の間には切欠450が形成され、その切欠450の幅は、吸着ノズル84の直径より大きく、電気部品226の幅より小さくされている。
【0040】
テープ化電気部品220が送られるとき、シャッタ390は引張コイルスプリング426の付勢力により作用位置を保ち、電気部品226が一対の可動飛出防止片440,442により、その幅方向の両端部を押さえられた状態で各部品取出位置へ送られる。カバーテープ224を剥がされた状態のキャリヤテープ222に保持されたその他の電気部品226についても、カバー部材300により立ち上がりが防止された状態で送られる。それに対して、吸着ノズル84により電気部品226を収容凹部232から取り出される際には、モータ250が一定角度逆回転させられ、その回転が一方向クラッチ420により回動レバー410に伝達され、シャッタ390が後退させられて、可動飛出防止片440,442が取出口320,322の真下に位置する収容凹部232内の電気部品226上から退避する。厳密には、吸着ノズル84が下降を開始した時にシャッタ390も後退を開始するように連動させられ、吸着ノズル84が取出口320,322内での電気部品226の立上りを防止する位置まで接近させられた後に、可動飛出防止片440,442が電気部品226の上方位置から完全に退避させられるタイミングで制御される。吸着ノズル84が電気部品226の上面に接触させられる少し前に、吸着ノズル84内が負圧となるように制御されるが、電気部品226は、可動飛出防止片440,442によって押さえられており、立ち上がることはない。また、テープ送りの加減速により発生する衝撃によっても、電気部品226が取出口320,322内で立ち上がることがあるのであるが、この立ち上がりも、可動飛出防止片440,442によって防止され、可動飛出防止片440,442の退避後は、吸着ノズル84が立上りを防止することになる。シャッタ390の前進端位置は、カバー部材300の取出口320,322の一部を覆う作用位置であり、後退端位置は取出口320,322を完全に開放する退避位置である。
【0041】
本実施形態におけるプリント回路板組立システム10は、制御装置460により制御される。図13に制御装置460のうち本発明に関連の深い部分のみを示すが、制御装置460は、PU462,ROM464,RAM466およびそれらを接続するバス468を有するコンピュータ470を主体とするものである。バス468には入力インタフェース472が接続されるとともに、各モータ42,64,250のエンコーダ44,66,278が接続されている。バス468にはまた、出力インタフェース474が接続され、駆動回路478,479,480,481を介してY軸移動用モータ42,X軸移動用モータ64,昇降用エアシリンダ116(厳密にはそれを制御する制御弁装置),モータ250等が接続されている。
【0042】
次に作動を説明する。電気部品226の吸着時には、部品吸着ヘッド82の4つの吸着ノズル84が前記移動装置によりX軸方向およびY軸方向に移動させられ、図14に示すように、電気部品226を供給する2つ1組のフィーダ部174の複数(本実施形態の場合4つ)の部品取出位置上に位置決めされた後、吸着ノズル84が同時に下降させられ、部品取出位置に位置する収容凹部232内の4個の電気部品226を同時に取り出す。なお、図14には、2つのフィーダ部174の部品取出位置と吸着ノズル84との相対位置関係の理解を容易にするために、フィーダ部174および吸着ノズル84の外形のみが概略的に示されている。電気部品226の取出後、図示しない撮像装置によって電気部品226の保持姿勢が撮像され、その撮像データに基づいてX軸方向およびY軸方向の保持位置誤差および回転位置誤差(軸線まわりの位置誤差)が修正されてプリント配線板20に取り付けられるのであるが、本発明とは直接関連がないため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0043】
2つ1組のフィーダ部174においては、電気部品226の供給に備えてテープ化電気部品220が送られ、カバーテープ224が剥がされた先頭の電気部品226およびそれと設定ピッチ(収容凹部232のピッチの整数倍の距離)隔たった位置にある電気部品226とがシャッタ390により覆われた状態で部品取出位置に位置決めされている。シャッタ390は作用位置にあるのである。吸着ノズル84の下降開始と同期して、フィーダ部174のモータ250がテープ送り方向とは逆方向に回転させられ、シャッタ390が退避位置への移動を開始する。駆動プーリ254の逆方向への回転時には、スプロケット260およびカバーテープ巻取装置214の巻取リール332には回転が伝達されないため、テープ化電気部品220は送られず、シャッタ390のみが作用位置から退避位置へ後退させられ、飛出防止片440,442が部品取出位置に位置決めされた電気部品226上からの後退を開始する。
【0044】
吸着ノズル84がシャッタ390の切欠450を通過して電気部品226に接触させられ、負圧により電気部品226が吸着される。前述のように、吸着ノズル84が電気部品226の立上りを防止する位置まで接近させられるまでは、飛出防止片440,442が立上りを防止しており、したがって、電気部品226が確実に吸着ノズル84に吸着される。吸着後、4つの吸着ノズル84が上昇させられ、2個ずつの電気部品226が2つのフィーダ部174からそれぞれ取り出される。
【0045】
フィーダ部174においては、電気部品226の取出し後、テープ化電気部品220が送られる。モータ250が予め定められた角度だけ正方向に回転させられ、被駆動プーリ258およびスプロケット260が正方向に回転させられるのであり、この時、シャッタ390がテープ化電気部品220と共に退避位置から作用位置へ移動させられる。カバーテープ224が剥がされた収容凹部232のうち、取出口320,322の直ぐ上流側にあって電気部品226を収容しているものが、シャッタ390の飛出防止片440,442によって電気部品226の飛出しを防止された状態で部品取出位置へ送られるのである。飛出防止片440,442は、シャッタ390が作用位置へ移動しても後端部が固定飛出防止片380とオーバーラップした状態に保たれる長さを有するものとされているため、カバーテープ224が剥がされた収容凹部232に収容された電気部品226は、吸着ノズル84に吸着されるまで、カバー部材300の固定飛出防止面384とシャッタ390の可動飛出防止面446,448との少なくとも一方によって飛出しを防止される。
【0046】
テープ送り装置212は、キャリヤテープ222を、収容凹部232の一定ピッチと同じピッチpでN回送った後、(N+2)p送るように、制御される。具体的なテープ送り動作について図15に基づいて説明する。図15には、収容凹部232が4mmのピッチで一列に形成され、4つの吸着ノズル84のうち、テープ送り方向に隔たった2つの吸着ノズル84が12mmのピッチで配設されている場合のテープ送り動作が、理解を容易にするために一つの図で示されている。まず、1回目の部品吸着において同時に2個の電気部品226が取り出された後、4mmのピッチでキャリヤテープ222が送られ、部品取出位置に位置させられた次の2個の電気部品226が同時に取り出される。4mmピッチの送り2回を挟んで3回の部品取出しが行われれば、一列に連続して並ぶ6個の電気部品226(1組のフィーダ部174においては12個の電気部品226)が全て取り出されたことになり、次に4mm送られても、テープ送り方向下流側の部品取出位置には、空の収容凹部232が位置することになる。したがって、次は、キャリヤテープ222が16mm送られることにより、空の収容凹部232が全て送られ、1回目の吸着時と同じように、各部品取出位置に電気部品226が位置する状態とされ、再び1回目の吸着からと同じ取出し動作を繰り返すことができる。この時、テープ送り方向上流側の取出口322を、電気部品226が収容された収容凹部232が通過することになるのであるが、シャッタ390は前進端位置を保ち、カバー部材300の取出口322を塞いでいるため、通過途中での電気部品226の立ち上がりが防止される。電気部品226および吸着ノズル84の配設ピッチは、上記以外にも種々の値とすることができ、それらのピッチに応じて、テープ送りピッチ等を変更すればよい。
【0047】
本実施形態におけるように、1つのフィーダ172またはフィーダ部174の、テープ送り方向に隔たった複数個所から複数の電気部品226を複数の吸着ノズル84によって同時に取り出せば、フィーダ172のフィーダ支持台170への取付精度や倒れによって、複数の吸着ノズル84間の距離と複数の部品取出位置間の距離とに狂いが生じることがなく、確実に複数の電気部品226を同時に取り出すことができる。また、本実施形態におけるように、複数のフィーダ部174をフィーダ本体176において一体化すれば、フィーダ支持台170への取付精度や倒れによって、2つのフィーダ部174の部品取出位置間の距離に誤差が生じることがなく、フィーダ配列方向に並んだ複数の吸着ノズル84間の距離と、複数のフィーダ部174の複数ずつの部品取出位置間の距離とを精度良く一致させることが容易である。したがって、電気部品226の吸着ミスの発生を良好に回避し得る。これらの効果は、比較的大形の電気部品に関しても得られるが、小形の電気部品226に関して特に有効である。
【0048】
本実施形態においては、上記のように、複数のフィーダ部174からも同時に電気部品226を取り出すことができ、それによってプリント回路板の組立作業の能率を向上させることができるのであるが、不可欠ではない。例えば、プリント配線板への装着の都合等で、複数のフィーダ部174から同時に電気部品226を取り出す必要がない場合には、一方のフィーダ部174のみから電気部品226が取り出されるようにしてもよいのである。また、フィーダ本体176において一体化されている複数のフィーダ部174からのみならず、個々に独立した複数のフィーダ172から同時に電気部品226が取り出されるようにしてもよい。これは、比較的大形の電気部品226に関して特に容易である。
【0049】
1枚のプリント配線板に同一種類の電気部品226を多数装着する必要がある場合には、同時に電気部品226が取り出される複数のフィーダ172、または複数のフィーダ部174には同一種類の電気部品226を供給させることが有効であるが、不可欠ではない。同時に電気部品226が取り出される複数のフィーダ172は勿論、複数のフィーダ部174にも異なる種類の電気部品226を供給させてもよいのである。
【0050】
1枚のプリント配線板に同一種類の電気部品226を多数装着する必要がある場合に、多数のフィーダ172またはフィーダ部174をフィーダ支持台170に搭載することも可能であるが、この場合には、搭載数が多くなり、大形のフィーダ支持台170が必要になって装置が大形化するとともに、吸着ノズル84とフィーダ支持台170との相対移動距離が大きくなって、プリント回路板の組立作業能率が低下することを避け得ない。本発明によれば、この不都合を良好に回避し得るのである。
【0051】
2つのフィーダ部174のフィーダ本体176を一体的に構成する形態は、本実施形態に限らず、例えば、フィーダ本体176の駆動プーリ254,被駆動プーリ258等が設けられた側の面とは反対側の側面同士が一体化された形態としてもよい。この場合には、2つのフィーダ部174のフィーダ本体176を一体にすることも可能である。
【0052】
電気部品は、一対の被支持部の間から収容凹部が突出させられたエンボスタイプのものの他に、例えば、キャリヤテープの厚さが幅方向および長手方向において一定であり、長手方向に一定ピッチで形成された貫通穴の両側の開口がカバーテープで封鎖されるタイプのものとしてもよい。
【0053】
カバー部材300に2つの取出口320,322を形成する代わりに、カバー部材300が取出口を1つ有するものとし、カバー部材のテープ送り方向下流側の端より下流側の部分をもう一方の取出口として機能させてもよい。テープ送り方向の最も下流側に位置する取出口は、電気部品の入った収容凹部が通過することはないため、その取出口より下流側においてはカバー部材により収容凹部を覆うことは不可欠ではないのである。ただし、シャッタ390のように取出口の真下に位置する収容凹部からの電気部品の飛出しを防止する飛出防止部材を設けることが望ましい。
【0054】
テープ送り方向に隔たった3個所以上の複数個所から電気部品が取り出される形態としてもよい。また、フィーダ配列方向に隔たった3個所以上の部品取出位置から電気部品が取り出される形態とすることも可能である。
【0055】
テープ送り装置212の駆動源であるモータ250が、速度0から滑らかに加速し、滑らかに速度0まで減速し得るものである場合、電気部品226が大形のものである場合等、電気部品226の飛出しや立上がりが発生し難い場合にはシャッタ390およびカバー部材300、あるいは、少なくともシャッタ390を省略してもよい。
【0056】
テープ送り装置212は、モータ250を駆動源とし、モータ250の回転を駆動プーリ254等によりスプロケット260に伝達し、スプロケット260を回転させてテープ化電気部品220を送るものとされていたが、送り装置を、例えば特開平9−246780号公報に記載のように、スプロケットと一体的に設けられたラチェットホイールを備え、そのラチェットホイールを駆動装置により一定角度ずつ回転させてテープ化電気部品を送るものとすることも可能である。
【0057】
テープ送り装置212,シャッタ駆動装置およびカバーテープ巻取装置214の共用の駆動源たるモータ250は、回転角度の制御可能な電動モータの一種であるステップモータとされていたが、ステップモータに代えてサーボモータを使用してもよい。
また、シャッタ駆動装置およびカバーテープ巻取装置214の少なくとも一方を、専用の駆動源を有するものとしてもよい。
【0058】
前記実施形態においては、カバー部材300のスリット328の上流側の縁を形成する部分とカバーテープ巻取装置214とが、カバーテープ剥離装置として機能していたが、カバーテープ剥離装置は別の構成としてもよい。また、キャリヤテープから剥がしつつ送られたカバーテープは、上記実施形態のように巻き取る以外に、種々の方法で処理することができる。以下、カバーテープ剥離装置の他の形態について説明する。ただし、これらはいずれも特許出願公開公報によって既に知られているものであるため、簡単に説明する。
特開平9−246780号公報に記載のように、駆動ローラと従動ローラとを備えるカバーテープ剥離装置とすることができる。このカバーテープ剥離装置においては、従動ローラが駆動ローラに予め設定された接触圧で接触させられる。駆動ローラと従動ローラとにカバーテープが挟まれ、キャリヤテープの送りと同時に駆動ローラが回転させられることにより、カバーテープのキャリヤテープから既に剥がされている部分が送られ、キャリヤテープに接着されたカバーテープが順次剥がされる。駆動ローラと従動ローラとの間を通過したカバーテープは、複数のフィーダに共通のテープ収容器等に収容される。カバーテープ剥離装置は、テープ送り装置と駆動源を共用するものとしてもよく、あるいは専用の駆動源を有するものとしてもよい。
【0059】
また、特開2000−5942公報に記載のように、カバーテープ剥離装置を、一対の送りギヤおよびそれら送りギヤを回転させる回転駆動装置を備えるものとし、これら送りギヤにカバーテープを挟んで送ることにより、カバーテープをキャリヤテープから剥がしつつ送るものとしてもよい。送りギヤのカバーテープ送り方向下流側には、収容箱が設けられ、送られたカバーテープが収容される。収容箱は各フィーダに取り外し可能に取り付けられ、所定量のカバーテープが収容箱に溜まったならば、収容箱の後ろ側の蓋を開けて取り出されるか、あるいは、収容箱が空のものと交換される。特開平11−135987号公報に記載のように、カバーテープ剥離装置を、カバーテープを支持する搬送ベルトと、搬送ベルトに支持されたカバーテープに接触する向きに付勢された挟み爪とベルトガイドとを含む挟み機構とを備えるものとしてもよい。この挟み機構により、搬送ベルトとキャリヤテープから剥がされたカバーテープとが両側から挟まれた状態で送られ、カバーテープがカバーテープ送り方向下流側に設けられた収容箱に収容される。
【0060】
特開平11−220289号に記載のように、駆動ローラおよび従動ローラよりカバーテープ送り方向下流側に切断装置を設け、駆動ローラおよび従動ローラにより送られたカバーテープの先端部を切断して、その切断片を吸引空気により運び去る構成としてもよい。特開平11−307991号公報に記載のように、一対のピンチローラを含むカバーテープ剥離装置により剥がされたカバーテープを、二つ折り装置により二つ折りにした状態で案内通路に送り、案内通路内に空気流を生じさせてカバーテープを排出してもよい。
【0061】
以上、本発明の実施形態を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である電気部品取扱方法の実施に好適な電気部品取扱装置を備えたプリント回路板組立システムを概略的に示す側面図である。
【図2】上記プリント回路板組立システムの部品装着システムを構成する吸着具および接近離間装置を示す正面図(一部断面)である。
【図3】上記プリント回路板組立システムの部品供給システムを構成するフィーダを示す正面図(一部断面)である。
【図4】上記フィーダの側面断面図である。
【図5】上記フィーダがフィーダ支持台上に位置決めされた状態を示す側面図である。
【図6】上記フィーダの送り装置,カバー部材,飛出防止部材および飛出防止部材移動装置を示す正面図(一部断面)である。
【図7】上記フィーダが保持するテープ化電気部品の一部を示す正面図である。
【図8】上記テープ化電気部品を示す側面断面図である。
【図9】上記フィーダのカバー部材および飛出防止部材を示す平面図である。
【図10】上記カバー部材および飛出防止部材を示す正面図である。
【図11】上記フィーダのカバーテープ剥離装置の要部を示す側面断面図である。
【図12】上記飛出防止部材移動装置の要部を示す側面断面図である。
【図13】上記プリント回路板組立システムを制御する制御装置のうち、本発明に関連の深い部分を示すブロック図である。
【図14】上記電気部品取扱方法を説明するための平面図である。
【図15】上記電気部品取扱方法を説明するための側面図である。
【符号の説明】
10:プリント回路板組立システム 16:部品装着システム 18:部品供給システム 28:装着装置 34:ガイド 38:ボールねじ 40:Y軸スライド 42:Y軸移動用モータ 54:ボールねじ 56:X軸スライド 58:ガイドレール 60:ガイドブロック 64:X軸移動用モータ 82:部品吸着ヘッド 84:吸着ノズル 116:昇降用エアシリンダ 150:負圧通路 154:吸着面 170:フィーダ支持台 172:フィーダ 174:フィーダ部 176:フィーダ本体
212:テープ送り装置 214:カバーテープ巻取装置 220:テープ化電気部品 222:キャリヤテープ 224:カバーテープ 226:電気部品 232:収容凹部 234:送り穴 250:モータ
254:駆動プーリ 256:駆動ベルト 258:被駆動プーリ 260:スプロケット 268:一方向クラッチ 300:カバー部材 320,322:取出口 328:スリット 332:巻取リール 382:固定飛出防止片 384:固定飛出防止面 390:シャッタ 410:回動レバー 412:突部 420:一方向クラッチ 422:被駆動プーリ 426:引張コイルスプリング 440,442:飛出防止片 446,448:可動飛出防止面 450:切欠 460:制御装置
Claims (7)
- 同一形状,寸法の電気部品を一定のピッチで一列に並べて送り方向に送る1つのフィーダに、前記送り方向において互いに前記ピッチの整数倍の距離離れた複数箇所の部品取出位置を設定し、それら複数箇所の部品取出位置から、複数の吸着具により、複数の電気部品を同時に取り出す電気部品取扱方法。
- 前記電気部品を、長手形状材の長手方向に一定のピッチで形成された複数の収容凹部の各々に収容し、長手形状材を長手方向に送ることにより電気部品を送る請求項1に記載の電気部品取扱方法。
- 前記フィーダを前記送り方向と直交する方向に複数並べて配列し、それら複数のフィーダの少なくとも2つからも同時に電気部品を取り出す請求項1または2に記載の電気部品取扱方法。
- 同一形状,寸法の電気部品を一定のピッチで一列に並べて送り方向に送るとともに、その送り方向において互いに前記ピッチの整数倍の距離離れた複数箇所の部品取出位置が設定されたフィーダと、
そのフィーダの前記送り方向と平行な方向に前記複数箇所の部品取出位置と同じ距離だけ互いに隔たった複数の吸着具と、
それら複数の吸着具とフィーダとの少なくとも一方を他方に対して接近,離間させる接近離間装置と
を含み、前記フィーダの送り方向に隔たった複数個所の部品取出位置から前記複数の吸着具により複数の電気部品を同時に取り出す電気部品取扱装置。 - 前記複数の吸着具が2つの吸着具であり、前記フィーダが、長手方向に一定のピッチで複数の収容凹部が形成され、各収容凹部に1個ずつの電気部品が収容された長手形状材を長手方向に送る送り装置を含み、かつ、その送り装置が、長手形状材を、前記一定のピッチと同じピッチpでN回送った後、(N+2)p送るものである請求項4に記載の電気部品取扱装置。
- 前記長手形状材がキャリヤテープであり、そのキャリヤテープに前記収容凹部の開口を覆うカバーテープが貼り付けられており、前記フィーダが、
前記カバーテープを前記キャリヤテープから剥がすカバーテープ剥離装置と、
そのカバーテープ剥離装置によりカバーテープが剥がされた後のキャリヤテープを覆うとともに、少なくとも1つの取出口を有し、前記送り方向に隔たった複数個所からの電気部品の取り出しを許容するカバー部材と、
前記取出口の真下に位置する前記収容凹部から電気部品が飛び出すことを防止する作用位置と、その作用位置から後退して前記吸着具による電気部品の取出しを許容する退避位置とに移動可能な飛出防止部材と、
その飛出防止部材を前記作用位置と退避位置とに移動させる飛出防止部材移動装置と
を含む請求項4または5に記載の電気部品取扱装置。 - 前記長手形状材がキャリヤテープであり、そのキャリヤテープに前記収容凹部の開口を覆うカバーテープが貼り付けられており、前記フィーダが、
前記カバーテープを前記キャリヤテープから剥がすカバーテープ剥離装置と、
そのカバーテープ剥離装置によりカバーテープが剥がされた後のキャリヤテープを覆うとともに、前記送り方向に隔たった複数個所の部品取出位置のうち、少なくとも、最下流の部品取出位置を除く部品取出位置に、電気部品の取出しを許容する取出口を有するとともに、上流側の部品取出位置と下流側の部品取出位置との間においてカバーテープが剥がされた収容凹部からの電気部品の飛出しを防止するカバー部材と
を含む請求項4または5に記載の電気部品取扱装置。
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