JP5975508B2 - 実装ヘッドユニット、部品実装装置及び基板の製造方法 - Google Patents

実装ヘッドユニット、部品実装装置及び基板の製造方法 Download PDF

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Description

本技術は、電子部品を基板に実装する部品実装装置、これに用いられる実装ヘッドユニット、及び、その基板の製造方法に関する。
特許文献1に記載のツールヘッドを用いた部品装着装置(部品実装装置)において、そのツールヘッドは、電子部品を吸着保持する複数の吸着ノズルを備えている。ツールヘッドは、電子部品が実装される対象となる基板上で、その基板の実装面に平行な面内で移動できるように構成されている。複数の吸着ノズルは、基軸の下側に取り付けられたヘッド部の周囲に搭載されている。ツールヘッドは、複数の吸着ノズルに正圧エア及び負圧エアが供給される機構を備えている。複数の吸着ノズルは、負圧エアが供給されることによりそれぞれ電子部品を1つずつ保持し、正圧エアが供給されることによりそれら保持した電子部品を基板に装着する。
例えば、基板への電子部品の装着時、ツールヘッドはヘッド部を所定回転角度ずつ回転させる。これにより、ツールヘッドは、複数の吸着ノズルを順に1つずつ選択して、各吸着ノズルに保持された各電子部品を例えば1枚の基板に装着していく。
特許文献1のツールヘッドでは、正圧及び負圧用の経路を個別に確保するため、ツールヘッドの基軸内には筒状部材が配置されている。つまり、筒状部材内に正圧エアが供給され、筒状部材外であって基軸内には負圧エアが供給される。
特許第3772372号公報
しかしながら、特許文献1に記載のツールヘッドの構造は複雑であるという問題がある。
したがって、本技術の目的は、比較的簡単な構造を有する実装ヘッドユニット、これを用いた部品実装装置及び基板の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本技術に係る実装ヘッドユニットは、回転体と、ノズルと、バルブ機構とを具備する。
前記回転体は、回転軸と、負圧路と、非正圧路と、仕切り部とを有する。
前記負圧路は、前記回転軸内に設けられ負圧気体を流通させる。
前記非正圧路は、非負圧気体を流通させ前記回転軸の軸方向で前記負圧路と並ぶように前記回転軸内に配置される。
前記仕切り部は、前記回転軸内に設けられ前記負圧路及び前記非負圧路を仕切る。
前記ノズルは、気体を流通させる流路を有し、前記流路が前記回転体の前記負圧路及び前記非負圧路に連通するように、前記回転体に接続され、前記負圧路から前記負圧気体が供給されることにより、部品を吸着可能である。
前記バルブ機構は、前記ノズルに供給される前記気体の負圧及び非負圧の状態を切り替える。
本技術では、負圧路と非負圧路とが、回転体の回転軸の軸方向で並ぶように配置されている。このため、負圧及び非負圧の各気体を、その回転軸の一部及びその一部とは離れた他部から、負圧路及び非負圧路にそれぞれ供給することができる。つまり、本技術は、従来のように基軸内に筒状部材を挿入して、負圧及び非負圧の経路をその軸の径方向で分離する必要がないので、実装ヘッドユニットの構造を簡単な構造とすることができる。
前記回転体の回転軸は、第1の端部と、前記第1の端部と反対側の第2の端部とを有してもよい。そして、前記実装ヘッドユニットは、前記回転軸の前記第1の端部及び前記第2の端部を一体的に支持する支持体をさらに具備してもよい。
支持体が、回転軸の第1及び第2の端部を一体的に支持するので、回転軸のブレを抑制することができる。
前記支持体は、第1の支持部と、第2の支持部とを有してもよい。
前記第1の支持部は、前記回転軸の前記負圧路に連通する前記負圧気体の供給路を含み、前記回転軸の前記第1の端部に接続されている。
前記第2の支持部は、前記回転軸の前記非負圧路に連通する前記非負圧気体の供給路を含み、前記回転軸の前記第2の端部に接続されている。
これにより、回転軸のブレを抑える支持体が、各供給路から負圧気体及び非負圧気体を回転軸内の負圧路及び非負圧路にそれぞれ供給することができる。
前記負圧路の容積が前記非負圧路の容積より大きくなるように、前記回転体が形成されていてもよい。これにより、ノズルの負圧による部品の吸着のレスポンスを高めることができる。
前記回転体の回転軸は、前記回転軸の軸方向に沿った貫通穴を有してもよい。そして、前記回転体は、前記回転軸の前記貫通穴内における、前記第2の端部より前記第1の端部に近い側に配置された、前記仕切り部を含む筒体をさらに有してもよい。
筒体が回転軸内に挿入されることにより、負圧路、非負圧路及び仕切り部を有する回転体を製造することができ、その製造が容易となる。
前記負圧路及び前記非負圧路は、同軸で配置されていてもよい。これにより、回転軸を細く形成することができ、回転体の小型化を実現することができる。
前記バルブ機構は、ケーシングと、弁体とを有してもよい。
その場合、前記ケーシングは、前記負圧路及び前記非負圧路に接続され、前記負圧気体及び前記非負圧気体を前記ノズルに供給可能な接続路を含み、前記回転体に接続される。
また、前記弁体は、前記ケーシング内に配置され、前記ケーシングの前記負圧路と前記接続路との連通、及び、前記非負圧路と前記接続路との連通を切り替える。
前記実装ヘッドユニットは、係合部を有する、前記回転軸の外周部に回転可能に接続された第2の回転体をさらに具備してもよい。その場合、前記回転体は、前記第2の回転体の前記係合部に係合する係合部を有し、前記第2の回転体の回転により前記ノズルを自転可能に前記ノズルを保持してもよい。
第2の回転体の回転によって、係合部を介してノズルを自転させることができる。
前記実装ヘッドは、複数のノズルを備えてもよい。その場合、前記係合部は、前記複数のノズルごとに設けられ、前記ノズルの長さ方向に互いにずれて配置されてもよい。
これにより、複数のノズルの配列密度を高めることができ、実装ヘッドユニットの小型化を実現することができる。
前記回転体は、前記非負圧路及び前記負圧路のそれぞれの一部を有する、前記回転軸の端部に取り付けられた、複数のノズルを支持するターレットを有してもよい。
本技術に係る部品実装装置は、基板を保持する保持ユニットと、前記保持ユニットに保持された前記基板に、部品を実装する上記の実装ヘッドユニットとを備える。
本技術に係る部品実装装置による基板の製造方法は、上記部品実装装置による基板の製造方法である。
前記負圧路から前記ノズルに前記負圧気体を供給することにより、前記ノズルに前記部品が吸着される。
前記非負圧路から前記ノズルに前記非負圧気体を供給することにより、前記保持ユニットに保持された前記基板に、前記吸着した部品が実装される。
以上、本技術によれば、比較的簡単な構造を有する実装ヘッドユニットを実現することができる。
図1は、本技術の一実施形態に係る部品実装装置を示す模式的な正面図である。 図2は、図1に示す部品実装装置の平面図である。 図3は、図1に示す部品実装装置の側面図である 図4は、第1の実施形態に係る実装ヘッドユニットの構成を示す断面図である。 図5は、主にターレット及び複数のノズルを示す斜視図である。 図6A及びBは、バルブ機構を示す概略の断面図であり、図4におけるA−A線断面図である。 図7は、ターレットに保持されたノズルを示す断面図である。 図8は、ノズルが下降した状態を示す断面図である。 図9は、バルブ機構の動作を示す図であり、バルブ本体が初期位置にある状態を示す図である。 図10は、バルブ機構の動作を示す図であり、負圧路が開放された状態を示す図である。 図11は、バルブ機構の動作を示す図であり、バルブ本体が初期位置にある状態を示す図である。 図12は、バルブ機構の動作を示す図であり、正圧路が開放された状態を示す図である。 図13は、第2の実施形態に係る実装ヘッドユニットの構成を示す断面図である。
[部品実装装置の構成]
図1は、本技術の一実施形態に係る部品実装装置を示す模式的な正面図である。図2は、図1に示す部品実装装置100の平面図であり、図3はその側面図である。
部品実装装置100は、フレーム10と、図示しない電子部品を保持しこれを実装対象である回路基板(以下、単に基板という)Wに実装する実装ヘッドユニット150と、テープフィーダ90が搭載されるテープフィーダ搭載部20とを備える。また、部品実装装置100は、基板Wを保持して搬送する搬送ユニット16(図2参照)を備える。
フレーム10は、底部に設けられたベース11と、ベース11に固定された複数の支柱12とを有する。複数の支柱12の上部には、図中X軸に沿って架け渡された例えば2本のXビーム13が設けられている。例えば2本のXビーム13の間には、Y軸に沿ってYビーム14が架け渡され、このYビーム14に実装ヘッドユニット150が接続されている。Xビーム13及びYビーム14には、図示しないX軸移動機構及びY軸移動機構が備え付けられ、これらによって実装ヘッドユニット150がX及びY軸に沿って移動可能とされている。X軸移動機構及びY軸移動機構は、典型的にはボールネジ駆動機構により構成されるが、ベルト駆動機構等の他の機構であってもよい。
この実装ヘッドユニット150は、主に生産性の向上のため複数設けられる場合もあり、その場合、複数の実装ヘッドユニット150が独立してX及びY軸方向で駆動される。
図2に示すように、テープフィーダ搭載部20は、部品実装装置100の前部側(図2中下側)及び後部側(図2中上側)の両方に配置されている。図中Y軸方向が部品実装装置100の前後方向となる。テープフィーダ搭載部20には、X軸方向に沿ってテープフィーダ90が複数配列されて搭載されるようになっている。例えば40〜70個のテープフィーダ90がこのテープフィーダ搭載部20に搭載可能である。本実施形態では、前部及び後部側でそれぞれ58個、合計116個のテープフィーダ90が搭載可能とされている。
なお、テープフィーダ搭載部20が、部品実装装置100の前部側及び後部側の両方に設けられる構成としたが、これは、前部側及び後部側のいずれかに一方に設けられる構成であってもよい。
テープフィーダ90は、Y軸方向に長く形成されている。テープフィーダ90の詳細は図示しないが、リールを備え、コンデンサ、抵抗、LED、ICパッケージング等の電子部品を収納したキャリアテープがそのリールに巻き付けられている。また、テープフィーダ90は、このキャリアテープをステップ送りで送り出すための機構を備えており、そのステップ送りごとに電子部品が1つずつ供給される。図2に示すように、テープフィーダ90のカセットの端部の上面には供給窓91が形成され、この供給窓91を介して電子部品が供給される。複数のテープフィーダ90が配列されることによってX軸方向に沿って形成される、複数の供給窓91が配列された領域が、電子部品の供給領域Sとなる。
なお、1つのテープフィーダ90のキャリアテープには、多数の同じ電子部品が収納される。テープフィーダ搭載部20に搭載されるテープフィーダ90のうち、複数のテープフィーダ90にまたがって同じ電子部品が収容される場合もある。
部品実装装置100のY軸方向での中央部に上記搬送ユニット16が設けられ、この搬送ユニット16はX軸方向に沿って基板Wを搬送する。例えば、図2に示すように、搬送ユニット16上の、X軸方向におけるほぼ中央位置で搬送ユニット16に支持されている基板W上の領域が、実装領域Mとなる。実装領域Mは、実装ヘッドユニット150によりアクセスされて電子部品の実装が行われる領域である。
部品実装装置100は、実装領域Mまで搬送されて来た基板Wの正確な位置を図示しない基板カメラにより検出する。基板Wの正確な位置が検出された後、実装ヘッドユニット150が電子部品の実装動作を開始する。基板カメラは、X軸移動機構及びY軸移動機構に接続されており、実装ヘッドユニット150と一体的に移動可能となっている。
後でも詳しく説明するが、実装ヘッドユニット150は、Yビーム14のY軸移動機構に接続された支持体30と、この支持体30に支持された主の回転軸となる基軸35と、基軸35の下端部に取り付けられたターレット50とを備える。また、実装ヘッドユニット150は、ターレット50の外周部に接続された複数のノズルユニット70を備えている。ノズルユニット70は、例えば12本設けられている。
なお、支持体30はX軸移動機構に接続されていてもよく、この場合、Y軸移動機構が、X軸移動機構及び実装ヘッドユニット150を、Y軸方向に沿って移動させる。
基軸35は、鉛直軸(Z軸)から傾いて配置されている。基軸35及びターレット50は、その基軸35を回転の中心軸として一体的に回転(自転)可能となっている。複数のノズルユニット70のうち、そのノズルユニット70の長さ方向がZ軸方向に沿って配置されたものが、基板Wに電子部品を実装するために選択されたノズルユニット70Aである。ターレット50の回転により任意の1つのノズルユニット70Aが選択される。選択されたノズルユニット70Aがテープフィーダ90の供給窓91にアクセスして電子部品を吸着して保持し、実装領域Mまで移動して下降することにより、電子部品が基板Wに実装される。
実装ヘッドユニット150は、上述のようにX及びY軸方向に移動可能とされており、それらのノズルユニット70は、供給領域Sと実装領域Mとの間で移動し、また、実装領域M内で実装を実行するために実装領域M内でX及びY軸方向に移動する。
実装ヘッドユニット150は、ターレット50を回転させながら、複数のノズルユニット70に、1工程で連続して複数の電子部品をそれぞれ保持させる。また、複数のノズルユニット70に吸着された複数の電子部品は、連続して1つの基板Wに実装される。
搬送ユニット16は、典型的にはベルトタイプのコンベヤであるが、これに限られず、ローラタイプ、基板Wを支持する支持機構がスライドして移動するタイプ、あるいは非接触式等、何でもよい。搬送ユニット16は、ベルト部16aと、X軸方向に沿って敷設されたガイドレール16bとを有する。ガイドレール16bが設けられることにより、搬送される基板WのY軸方向のずれが規制されながら搬送される。
ベルト部16aには、図示しない昇降機構が接続されている。ベルト部16aに基板Wが載置され、その状態で、実装領域Mにおいてベルト部16aが上昇することで、基板Wがそのベルト部16aとガイドレール16bとの間に挟まれるようにして保持される。この場合、ベルト部16a及びガイドレール16bは基板の保持ユニットとして機能する。つまり、この保持ユニットは、搬送ユニット16の一部の構成を含む。
[第1の実施形態に係る実装ヘッドユニットの構成]
図4は、第1の実施形態に係る実装ヘッドユニット150の構成を示す断面図である。図5は、主にターレット50及び複数のノズルユニット70を示す斜視図である。
図4を参照して、実装ヘッドユニット150は、上述のようにYビーム14のY軸移動機構に接続された支持体30を備えている。支持体30は、基軸35の上部側(第1の端部)をベアリング38により回転可能に支持する上部支持部(第2の支持部)32と、基軸35の下部側(第2の端部)をベアリング39により回転可能に支持する下部支持部(第1の支持部)33とを有する。基軸35の、上部支持部32の下部側には、プーリ22が固定されている。プーリ22には、図示しないが、ベルトを介してモータが接続されている。これにより、基軸35が回転駆動される。
上部支持部32には負圧、つまり大気圧より低い圧力のエアの供給路である負圧供給路32aが形成されている。例えば、この負圧供給路32aには図示しないチューブ及びポンプが接続され、この負圧供給路32aに負圧気体として負圧エアが供給される。なお、「負圧エアを供給する」とは、エアの流れとして、エアが負圧の各流路からポンプに向かうことを意味する。
一方、下部支持部33には正圧供給路33aが形成されている。例えば、正圧供給路33aには図示しないチューブ及び加圧機構が接続され、この正圧供給路33aに、非負圧気体として、例えば大気圧より高い圧力の正圧エアが供給される。
基軸35の内部には、その軸方向に沿って貫通穴35aが形成されている。基軸35の上端には、貫通穴35aを密閉するキャップ37が装着されている。
基軸35の上部と、上部支持部32との間には、例えば径方向の流路(径流路)を有するマニホールド36が接続されている。マニホールド36は、例えば90°間隔で設けられた4つの径流路36bを有し、また、その筒部の内周面及び外周面には、周方向に形成された周溝36aをそれぞれ有する。これらの周溝36aは径流路36bに連通する。これらの径流路36b及び周溝36aを介して、上部支持部32の負圧供給路32aと、基軸35内の貫通穴35aとが連通している。
マニホールド36の筒部の内周面及び外周面には、周方向に滑ることが可能なパッキン25が装着されている。マニホールド36は、エアの流路内を気密に維持しながら、上部支持部32及び基軸35に対して回転可能となっている。なお、マニホールド36は、例えば上部支持部32に対して固定であってもよい。
上述のように、基軸35の下部には複数のノズルユニット70を保持したターレット50が固定されている。主に基軸35及びターレット50によって、回転体が構成される。
ターレット50の本体55の外周面55bはテーパ状に形成されている。本体55内には、例えば負圧路551及びこの負圧路551の下部に形成された正圧路(非負圧路)552が形成されている。これら負圧路551及び正圧路552は、基軸35の軸方向に対して斜めに延びるように形成されており、本体55の内周面55aから外周面55bまで貫通している。また、これら負圧路551及び正圧路552は、基軸35の軸方向で見て放射状にそれぞれ複数(ノズルユニット70の数の分)設けられている。
基軸35の貫通穴35aの下部には、筒体45が挿嵌されている。筒体45は、ターレット50の本体55の内側に配置されている。筒体45の下端面は、基軸35の下端面と実質的に一致している。
筒体45は、貫通穴35aのエアの流路を負圧路351と正圧路352とに分離する。例えば、筒体45は、基軸35内の負圧路351の一部を形成する負圧軸流路45aと、基軸35内の正圧路352の一部または全部を形成する正圧軸流路45cとを有する。また、筒体45は、負圧軸流路45aに連通する径方向の流路(負圧径流路45b)を有し、正圧軸流路45cに連通する正圧径流路45dを有する。これら負圧径流路45b及び正圧径流路45dの間に仕切り部45fが形成される。
負圧径流路45b及び正圧径流路45dは、例えば120°間隔で3つそれぞれ設けられているが、2つでもよいし4つ以上設けられていてもよい。
基軸35の貫通穴35aにより形成される流路は、筒体45の負圧軸流路45a及び負圧径流路45bを介して、ターレット50の本体55の負圧路551に連通している。また、基軸35の下端より下の流路、つまり、下部支持部33に設けられた正圧供給路33aは、筒体45の正圧軸流路45c及び正圧径流路45dを介して、本体55の正圧路552に連通している。これにより、基軸35内で負圧路351及び正圧路352が形成される。
以上のような構成により、基軸35内の負圧路351及び正圧路352は、筒体45の仕切り部45fによって仕切られ、軸方向で並ぶように設けられる。典型的には、負圧路351及び正圧路352は同軸で配置される。
また、基軸35及びターレット50内の負圧の全流路の容積が、それらの正圧の全流路の容積より大きくなるように、基軸35及びターレット50が形成されている。本実施形態では、基軸35及びターレット50のうち、実質的に基軸35のみがそのような構造をとるように形成されている。これにより、後述するようにノズルユニット70の負圧による電子部品の吸着のレスポンスを高めることができる。
実装ヘッドユニット150は、ノズルユニット70に供給されるエアの負圧及び非負圧の状態を切り替えるバルブ機構80をさらに備えている。
バルブ機構80は、図5に示すように、ターレット50の本体55の外周面55bに接続されたケーシング85と、ケーシング85に接続されたバルブ本体81と、バルブ本体81を駆動するバルブレバー83とを有する。
ケーシング85及びバルブ本体81は、ノズルユニット70の数の分、このターレット50の外周面55bで周方向に配列されている。図5では、ケーシング85及びバルブ本体81を1つのみ図示し、他を省略している。
バルブレバー83は、電子部品の実装のために選択された1つのノズルユニット(Z軸方向に向いたノズルユニット)70Aに対応するケーシング85に設けられたバルブ本体81を駆動できる位置に、1つ配置されている。すなわち、バルブレバー83は、複数設けられてはいない。
バルブレバー83は、概略、U字、V字、あるいはY字形状を有し、2つの当接ローラ83b及び83cを有する。バルブレバー83は、それらの当接ローラ83b及び83cの間に、バルブ本体81のヘッド81aが配置されるような位置に配置されている。バルブレバー83は、実装ヘッドユニット150と一体的に動くように、例えば支持体30に支持されている。
バルブレバー83は図示しない駆動源に接続され、回転軸83aを中心に所定の角度分、回転するように構成されている。バルブレバー83が所定角度回転することにより、上部の当接ローラ83bが、バルブ本体81のヘッド81aを押し下げたり、下部の当接ローラ83cが、そのヘッド81aを押し上げたりする。
図6Aは、バルブ機構80を示す概略の断面図であり、図4におけるA−A線断面図である。図6ABに示したB−B線断面図は、図4に示した断面図に相当する。
図4及び6Aに示すように、ケーシング85には、ターレット50の負圧路551に接続される負圧路851が形成され、また、ターレット50の正圧路552に接続される正圧路852が形成されている。ケーシング85の負圧路851は、その入口から出口まで、例えば2回、90°に折れ曲がるように設けられている。正圧路852も同様に、その入口から出口まで、例えば2回、90°に折れ曲がるように設けられている。
バルブ機構80は、例えばスプールバルブにより構成されている。ケーシング85には、バルブ本体81の2つの弁体84及び86が収容された作動室87が形成されている。作動室87には、負圧路851及び正圧路852の各出口が接続され、かつ、接続路853に接続されている。接続路853は、2つの弁体84及び86の間で作動室87に連通するように、ケーシング85に形成されている。この接続路853は、後述するようにノズルユニット70のノズル71内に設けられた作動室71aに連通している。
図6Aでは、弁体86が正圧路852を遮断し、負圧路851を開放している。図6Bでは、弁体84が負圧路851を遮断し、正圧路852を開放している。白破線矢印は負圧エアの供給を示し、黒破線矢印は正圧エアの供給を示している。
図7は、ターレット50に保持されたノズルユニット70を示す断面図である。図8は、ノズルユニット70が下降した状態を示す断面図である。
図7を参照して、ターレット50の本体55には、その外周面55bから形成された連通路553が設けられている。上記したバルブ機構80のケーシング85に設けられた接続路853は、このターレット50の連通路553と連通している。
ノズルユニット70は、ノズル71と、このノズル71の外周を覆うノズルホルダ73とを備える。ノズルホルダ73は、そのノズルホルダ73の両端部において、ベアリング75を介してターレット50に回転可能に接続されている。
ノズルホルダ73の内周面にはその全周にわたって内周空間部73bが設けられている。この内周空間部73bと、上記ターレット50の連通路553とを連通する開口73aが、ノズルホルダ73を貫通して形成されている。ノズル71の軸心部には、軸方向(ノズル71の長さ方向)に長い作動室71aが形成されている。また、上記ノズルホルダ73の内周空間部73bと、ノズル71の作動室71aとを連通する連通孔71cが、ノズル71を貫通して形成されている。
このような構成によって、バルブ機構80のケーシング85の接続路853と、ノズル71の作動室71aとが連通する。
ノズル71の作動室87は、そのノズル71の先端部714に設けられた孔71bを介して外部と連通している。その先端部714の孔71bのサイズは、図8に示すように、例えば1mm×1mmより小さいサイズの電子部品Bを保持することができるようなサイズとなっている。孔71bは複数設けられていてもよい。
図7に示すように、ノズル71の上部に形成されたフランジ712と、ノズルホルダ73の上端との間には、コイルバネ76が配置されている。図7に示す状態で、ノズルユニット70は静止状態となっており、つまりコイルバネ76が自然状態となっている。
図8では、ノズル71が、そのコイルバネ76の付勢力に抗してノズル駆動ユニット120の押圧ローラ121によって押し下げられている。このようにノズル71が下降した状態でも、内周空間部73bと作動室87とが連通するように、連通孔71cの位置及び内周空間部73bの軸方向の長さが設定されている。ノズル駆動ユニット120としては、例えば特開2005−150638に示されるような公知の機構が用いられればよい。
ノズルホルダ73には、軸方向に沿って長く形成されたスリット溝73cが形成されている。スリット溝73cは、周方向に複数(例えば2〜4つ)設けられ、内周空間部73bとノズル71の先端部714との間に設けられている。しかし、スリット溝73cはこれとは別の位置に設けられていてもよい。
これらスリット溝73cには軸方向にスライド可能に、スライド片713が係合している。これにより、ノズル71がノズルホルダ73に対して昇降可能とされるとともに、ノズル71及びノズルホルダ73が一体的に回転(自転)可能となる。スリット溝73c及びスライド片713は、軸方向で複数箇所にそれぞれ設けられていてもよい。
基軸35及びターレット50は、以下に説明する機構によって、上記のように自転可能に各ノズルユニット70を保持する。
図4に示すように、基軸35における、上部支持部32で支持された位置と、ターレット50が接続された位置との間であって、基軸35の外周面には、外筒40が接続されている。外筒40は、ベアリング43及び44を介して基軸35に接続されており、外筒40が基軸35に対して回転可能となっている。外筒40には、例えば図示しないプーリ及びベルトによる回転駆動機構が接続されている。ベアリング43及び44を保持するカラー46は、例えば、基軸35と外筒40との間に配置されている。
外筒40におけるターレット50側の端部に形成されたフランジ40aにおいて、この外筒40と大径ギア(係合部)42とがボルト41により固定されている。これにより、外筒40と大径ギア42とが一体的に回転する。外筒40及び大径ギア42は、第2の回転体として機能する。
大径ギア42は、図4に示すように、ノズルホルダ73の上部寄りに形成されたギア部(係合部)74と噛み合っている。したがって、外筒40が回転することにより、大径ギア42に噛み合うノズルホルダ73が回転する。図7に示したように、上記スライド片713がスリット溝73cに係合しているため、ノズルホルダ73の回転により、ノズル71がノズルホルダ73とともに回転する。
なお、上記係合部としてギアに限られず、ノズルユニット70にトルクを発生させることが可能な構造であれば何でもよい。
図5に示すように、ノズルユニット70に設けられたギア部74は、そのノズルユニット70の長さ方向に互いにずれて配置されている。典型的には、ギア部74は、1つずつ長さ方向でジグザグ状にずれて配置されている。これにより、ノズルユニット70の配列密度を高めることができ、実装ヘッドユニット150の小型化を実現することができる。
本実施形態に係る実装ヘッドユニット150は、上記特許文献1の装置で得られる効果をも奏する。
[実装ヘッドユニットの動作]
以下の実装ヘッドユニット150の動作時には、図示しない負圧源及び加圧機構から、支持体30の負圧供給路32a及び正圧供給路33aを介して、基軸35及びターレット50の各負圧路及び各正圧路内に、負圧エア及び正圧エアがそれぞれ供給されている。
まず、搬送ユニット16における実装領域Mで基板Wが位置決めされて保持される。実装ヘッドユニット150は、X軸移動機構及びY軸移動機構によって水平面内で移動することにより、電子部品の供給領域Sへ向かう。
図9〜12は、バルブ機構80の動作を示す図である。実装ヘッドユニット150が電子部品の供給領域Sへ向かい、電子部品をテープフィーダ90から取り出すまでは、図9に示すようにバルブレバー83と、バルブ本体81とが互いに干渉しない位置にある。この位置をバルブレバー83の待機位置(初期位置)とする。図9で示す状態は、例えばバルブ本体81が下降している状態、つまり図6Bに示すように、正圧路852が開放され、正圧エアがノズルユニット70Aに供給されている。
実装ヘッドユニット150が供給領域Sへ到達すると、図10に示すように、バルブレバー83が図9に示す待機位置から所定角度回転し、バルブ本体81を持ち上げる。これにより、バルブ機構80は図6Aに示す状態となり、負圧路851が開放され、負圧エアがノズルユニット70Aに供給される。負圧エアがノズルユニット70Aに供給されている状態で、ノズル駆動ユニット120(図8参照)の押圧ローラ121が下降して、ノズル71が下降することにより、電子部品をその負圧力により吸着する。
ノズルユニット70による電子部品の吸着後、押圧ローラ121が上昇することにより、ノズル71もコイルバネ76の戻り力により上昇する。また、ノズル71が上昇する間、あるいは、上昇した後、バルブレバー83が図10に示した状態から所定角度回転し、図11に示す待機位置(図9と同様のバルブレバー83の回転角度位置)に戻る。しかしながら、バルブ本体81は、その弁体84等と、作動室87の内周面との摩擦力によって、上昇したままの状態を保っている。
次に、実装ヘッドユニット150は、ターレット50を基軸35を中心に30°回転させ、次の(隣の)ノズルユニット70を選択し、そのノズルユニット70の姿勢を鉛直軸に沿った姿勢にさせる。そして、上記同様の動作により、次の電子部品を吸着して保持する。このように、実装ヘッドユニット150は、図10及び11の動作をノズルユニット70の数分(あるいは、それより少ない場合もあり得る)繰り返して、各ノズルユニット70にそれぞれ電子部品を吸着させる。
次に、実装ヘッドユニット150は、X軸移動機構及びY軸移動機構によって実装領域M上に移動する。ノズル駆動ユニット120(図8参照)の押圧ローラ121が下降することにより、複数のノズルユニット70のうち選択されたノズルユニット70Aのノズル71が、その押圧ローラ121によって押圧されて下降する。そのノズル71が保持した電子部品が基板W上の所定の実装位置に載置される。
電子部品が基板W上に載置されると、図12に示すように、バルブレバー83が、図11に示す初期位置から所定角度回転する。これにより、図6Bに示すように、正圧路852が開放され、正圧エアがノズル71に供給される。その結果、電子部品がノズル71の先端部714から離れることが可能な状態となり、電子部品が基板Wに装着(実装)される。
あるいは、ノズル71が保持した電子部品が基板W上の所定の実装位置に載置されると同時またはその載置直前に、ノズル71に正圧エアが供給されるように、バルブレバー83が作動してもよい。
次に、実装ヘッドユニット150は、別のノズルユニット70に保持された電子部品を、その基板Wに実装するために、その別のノズルユニット70を実装領域M内で移動させるように、X軸移動機構及びY軸移動機構により移動する。この移動途中、あるいは移動後、バルブレバー83は初期位置(図9参照)に戻り、バルブレバー83とバルブ本体81との干渉を解き、ターレット50を回転させて、その別のノズルユニット70Aを選択する。
実装ヘッドユニット150は、上記した電子部品の装着の動作を、ノズルユニット70の数分(あるいは吸着された電子部品の数分)繰り返す。
以上のようにして、基板Wに所定の複数の電子部品が実装されると、基板Wは、搬送ユニット16により、部品実装装置100の外部へ搬出される。
特許文献1に記載のヘッド(ツールヘッド)では、基軸内で径方向に正圧及び負圧のそれぞれ個別の経路(流路)が形成されているため、それら流路が狭くなる。エアの流量を上げるためにそれら正圧及び負圧の各流路を広くしようとすると、基軸の径サイズ等が大きくなり、基軸及びそれを支持する構造が大型化する。また、このツールヘッドの構造は、基軸の一端のみから正圧及び負圧のエアを供給する構造であるため、その支持機構が片持ち機構となる。
これに対して、本実施形態に係る実装ヘッドユニット150における負圧路351と正圧路352とは、基軸35の軸方向で並ぶように配置されている。このため、負圧エア及び正圧エアを、その基軸35の上部及び下部から、負圧路351及び正圧路352にそれぞれ供給することができる。つまり、本実施形態は、従来のように基軸内に筒状部材を配置させ、負圧及び正圧の経路をその軸の径方向で分離する必要がないので、本実施形態の実装ヘッドユニット150の構造を簡単な構造とすることができる。
しかも、支持体30は、その基軸35の上部及び下部をそれぞれ支持する構造を有している。つまり、支持体30は、従来のように片持ち支持構造ではないため、実装ヘッドユニット150全体の剛性を高めることができる、基軸35のブレを抑制することができる。
換言すると、本実施形態では、支持体30が片持ち支持構造でなく両持ち支持構造とし、さらに、その基軸35の両端側から負圧及び正圧のエアを供給することで、実装ヘッドユニット150の構造を簡単化、コンパクト化、及び、高剛性化を実現することができる。また、支持体30の上部支持部32及び下部支持部33内に、負圧供給路32a及び正圧供給路33aが設けられることにより、上部支持部32及び下部支持部33が、基軸35を支持する機能の他、流路を形成するという機能も兼ねている。これにより、別途の流路形成部材を設ける必要がないため、部品数を減らし、実装ヘッドユニット150を小型化することができる。また、これによりコスト削減にもなる。
また、実装ヘッドユニット150の剛性が高くなることにより、小さなサイズの電子部品を、基板W上で位置精度良く実装することができる。
上述したように、本実施形態では、基軸35内の負圧路351及び正圧路352は同軸で配置されるので、基軸35の径を小さくすることができる。
本実施形態では、従来のように負圧路及び正圧路が径方向に形成されていないため、負圧路351及び正圧路352の流路径を大きくすることができる。したがって、負圧エア及び正圧エアの流量を増やすことができる。
例えば負圧エアの流量が増えることにより、ノズルユニット70による電子部品の保持力を高めることができ、実装ヘッドユニット150の移動速度を上げることができる。その結果、製品の生産性が向上する。
また、ノズルユニット70による電子部品の保持力を高めることができることにより、部品吸着率を上げることができ、すなわち、吸着ミスを減らすことができ、部品ロスを低減できる。
また、ノズルユニット70による電子部品の保持力を高めることができることにより、ノズルユニット70に吸着されている電子部品の姿勢のずれの発生を抑制することができ、製品の品質を向上させることができる。
本実施形態では、基軸35及びターレット50内の各負流路351及び551の合計容積が、それらの各正圧路352及び552の合計容積より大きくなるように、基軸35及びターレット50が形成されている。大きい容積の流路を負圧の流路とすることにより、小さい容積を負圧の流路とする場合に比べ、負圧の維持が容易である。
仮に、同じ流路容積を持つ2つの流路内に正圧と負圧をそれぞれ発生させる場合、負圧より、正圧の方を簡単に発生させることができる。つまり、正圧を発生させる方が、負圧を発生させる場合に比べ、レスポンスが速い。負圧を発生させるためには真空引きを行う必要があるからである。このことから、負圧の流路容積を大きく形成することにより、その流路内の真空引きを一旦行っておけば、負圧を維持しやすい。
本実施形態では、基軸35とは別に筒体45を形成し、これを基軸35内に挿入することで、基軸35内に負圧路351及び正圧路352が形成される。これは、基軸35の材料自体に負圧及び正圧を分ける流路を作り込むより、負圧路及び正圧路を含む基軸35の製造が容易となる。すなわち、基軸35の材料自体に負圧路及び正圧路を造り込む場合、基軸35の材料自体に仕切り部を形成する必要があるため、基軸35に貫通穴35aを作れない。正圧用及び負圧用のそれぞれ2つの穴を基軸35に形成するよりも、本実施形態のように貫通穴35aを形成する方が基軸35の製造が容易となる。
しかも、筒体45を、基軸35内の正圧側、つまり小さい容積の流路(深さの浅い流路)側から基軸35に嵌める方が、大きい容積の流路(深さの深い流路)側から基軸35に嵌める場合より、嵌めやすい。
また、筒体45が、本実施形態のように基軸35の下側である正圧側に配置された場合であっても、上の負圧側からの負圧の吸引力により筒体45が引っ張られる。すなわち、筒体45が基軸35の貫通穴35aから抜けにくいというメリットもある。
[第2の実施形態に係る実装ヘッドユニットの構成]
図13は、第2の実施形態に係る実装ヘッドユニットの構成を示す断面図である。この第2の実施形態に係る実装ヘッドユニット250と、上記第1の実施形態に係る実装ヘッドユニット150との異なる点は、基軸135内に設けられた筒体145の構造である。
この筒体145の一端部は開口しておらず、閉鎖端145eなっており、正圧軸流路145c及び正圧径流路145dを有する。閉鎖端145eが仕切り部45fを形成している。このような構成によっても、上記第1の実施形態と同様の効果が得られる。
[その他の実施形態]
本技術は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態を実現することができる。
上記実施形態では、気体としてエアが用いられたが、不活性ガス等の他の気体であってもよい。
非負圧気体として、大気圧より高い圧力の正圧気体(正圧エア)が用いられたが、実質的に大気圧と同じ圧力の気体が用いられてもよい。
上記実施形態では、基軸35内の負圧路の容積が及び正圧路の容積より大きく形成された。しかし、基軸内の負圧路の容積が、正圧路の容積より小さく形成されてもよいし、それらが同じ容積を持っていてもよい。
上記実施形態では、基軸35の上部側に負圧路、下部側に正圧路がそれぞれ形成された。しかし、基軸の下部側に負圧路、上部側に非負圧路がそれぞれ形成されてもよい。
上記実施形態では、筒体45が基軸35内に設けられることにより、負圧路及び正圧路が形成された。しかし、基軸の材料に負圧路及び正圧路が形成されてもよい。
上記実施形態では、基軸35が鉛直軸から傾いて配置される形態を示した。しかし、基軸35が鉛直軸に沿って配置され、その場合、複数のノズルユニット70も、そのノズルユニット70の長さ方向が鉛直軸に沿って配置されてもよい。
ターレット50、バルブ機構80及びノズルユニット70等の構造は、上記実施形態に限られず、適宜その設計の変更が可能である。例えばターレット50及びバルブ機構80のエアの流路の経路等も適宜変更可能である。
上記実施形態に係るノズルユニット70のギア部74は、1つずつ長さ方向でジグザグ状、つまり、上、下、上、下、・・・と配置されたが、このような形態に限られない。ギア部74は、ノズルユニット70の長さ方向で、上、中、下、上、中、下、・・・、あるいは、上、中、下、中、上、・・・というように、長さ方向で3段階の高さで配置されてもよい。
上記実施形態では、実装ヘッドユニット150が、電子部品の実装時、基板Wの実装面に実質的に平行な面内(X−Y面内)で移動する構成であったが、基板Wがその面内で移動する構成であってもよい。あるいは、実装ヘッドユニット150及び基板Wの両方が、その面内で移動する構成であってもよい。
以上説明した各形態の特徴部分のうち、少なくとも2つの特徴部分を組み合わせることも可能である。
本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)回転軸と、前記回転軸内に設けられ負圧気体を流通させる負圧路と、非負圧気体を流通させ前記回転軸の軸方向で前記負圧路と並ぶように前記回転軸内に配置された非負圧路と、前記回転軸内に設けられ前記負圧路及び前記非負圧路を仕切る仕切り部とを有する回転体と、
気体を流通させる流路を有し、前記流路が前記回転体の前記負圧路及び前記非負圧路に連通するように、前記回転体に接続され、前記負圧路から前記負圧気体が供給されることにより、部品を吸着可能なノズルと、
前記ノズルに供給される前記気体の負圧及び非負圧の状態を切り替えるバルブ機構と
を具備する実装ヘッドユニット。
(2)(1)に記載の実装ヘッドユニットであって、
前記回転体の回転軸は、第1の端部と、前記第1の端部と反対側の第2の端部とを有し、
前記実装ヘッドユニットは、前記回転軸の前記第1の端部及び前記第2の端部を一体的に支持する支持体をさらに具備する
実装ヘッドユニット。
(3)(2)に記載の実装ヘッドユニットであって、
前記支持体は、
前記回転軸の前記負圧路に連通する前記負圧気体の供給路を含み、前記回転軸の前記第1の端部に接続された第1の支持部と、
前記回転軸の前記非負圧路に連通する前記非負圧気体の供給路を含み、前記回転軸の前記第2の端部に接続された第2の支持部とを有する
実装ヘッドユニット。
(4)(3)に記載の実装ヘッドユニットであって、
前記負圧路の容積が前記非負圧路の容積より大きくなるように、前記回転体が形成されている
実装ヘッドユニット。
(5)(4)に記載の実装ヘッドユニットであって、
前記回転体の回転軸は、前記回転軸の軸方向に沿った貫通穴を有し、
前記回転体は、前記回転軸の前記貫通穴内における、前記第2の端部より前記第1の端部に近い側に配置された、前記仕切り部を含む筒体をさらに有する
実装ヘッドユニット。
(6)(1)または(2)に記載の実装ヘッドユニットであって、
前記負圧路の容積が前記非負圧路の容積より大きくなるように、前記回転体が形成されている
実装ヘッドユニット。
(7)(1)から(6)のうちいずれか1つに記載の実装ヘッドユニットであって、
前記負圧路及び前記非負圧路は、同軸で配置されている
実装ヘッドユニット。
(8)(1)から(7)のうちいずれか1つに記載の実装ヘッドユニットであって、
前記バルブ機構は、
前記負圧路及び前記非負圧路に接続され、前記負圧気体及び前記非負圧気体を前記ノズルに供給可能な接続路を含み、前記回転体に接続されたケーシングと、
前記ケーシング内に配置され、前記ケーシングの前記負圧路と前記接続路との連通、及び、前記非負圧路と前記接続路との連通を切り替える弁体とを有する
実装ヘッドユニット。
(9)(1)から(8)のうちいずれか1つに記載の実装ヘッドユニットであって、
係合部を有する、前記回転軸の外周部に回転可能に接続された第2の回転体をさらに具備し、
前記回転体は、前記第2の回転体の前記係合部に係合する係合部を有し、前記第2の回転体の回転により前記ノズルを自転可能に前記ノズルを保持する
実装ヘッドユニット。
(10)(9)に記載の実装ヘッドユニットであって、
複数のノズルを備え、
前記係合部は、前記複数のノズルごとに設けられ、前記ノズルの長さ方向に互いにずれて配置される
実装ヘッドユニット。
(11)(1)から(10)のうちいずれか1つに記載の実装ヘッドユニットであって、
前記回転体は、前記非負圧路及び前記負圧路のそれぞれの一部を有する、前記回転軸の端部に取り付けられた、複数のノズルを支持するターレットを有する
実装ヘッドユニット。
(12)基板を保持する保持ユニットと、
回転軸と、前記回転軸内に設けられ負圧気体を流通させる負圧路と、非負圧気体を流通させ前記回転軸の軸方向で前記負圧路と並ぶように前記回転軸内に配置された非負圧路と、前記回転軸内に設けられ前記負圧路及び前記非負圧路を仕切る仕切り部とを有する回転体と、
気体を流通させる流路を有し、前記流路が前記回転体の前記負圧路及び前記非負圧路に連通するように、前記回転体に接続され、前記負圧路から前記負圧気体が供給されることにより部品を吸着可能であり、前記非負圧路から前記非負圧気体が供給されることにより、前記保持ユニットに保持された前記基板に、前記吸着した部品を実装するノズルと、
前記ノズルに供給される前記気体の負圧及び非負圧の状態を切り替えるバルブ機構と
を具備する部品実装装置。
(13)基板を保持する保持ユニットと、前記基板に部品を実装する実装ヘッドユニットとを備えた部品実装装置による基板の製造方法であって、
前記実装ヘッドユニットが、
回転軸と、前記回転軸内に設けられ負圧気体を流通させる負圧路と、非負圧気体を流通させ前記回転軸の軸方向で前記負圧路と並ぶように前記回転軸内に配置された非負圧路と、前記回転軸内に設けられ前記負圧路及び前記非負圧路を仕切る仕切り部とを有する回転体と、
気体を流通させる流路を有し、前記流路が前記回転体の前記負圧路及び前記非負圧路に連通するように、前記回転体に接続されたノズルと、
前記ノズルに供給される前記気体の負圧及び非負圧の状態を切り替えるバルブ機構とを備え、
前記負圧路から前記ノズルに前記負圧気体を供給することにより、前記ノズルに部品を吸着させ、
前記非負圧路から前記ノズルに前記非負圧気体を供給することにより、前記保持ユニットに保持された前記基板に、前記吸着した部品を実装する
基板の製造方法。
16…搬送ユニット
35、135…基軸
45、145…筒体
30…支持体
32…上部支持部
32a…負圧供給路
33…下部支持部
33a…正圧供給路
351…負圧路
352…正圧路
35a…貫通穴
40…外筒
42…大径ギア
45a…負圧軸流路
45b…負圧径流路
45c…正圧軸流路
45d…正圧径流路
45f…仕切り部
50…ターレット
551…負圧路
552…正圧路
70…ノズルユニット
71…ノズル
74…ギア部
80…バルブ機構
84、86…弁体
85…ケーシング
851…負圧路
852…正圧路
853…接続路
100…部品実装装置
150、250…実装ヘッドユニット

Claims (12)

  1. 回転軸と、前記回転軸内に設けられ負圧気体を流通させる負圧路と、非負圧気体を流通させ前記回転軸の軸方向で前記負圧路と並ぶように前記回転軸内に配置された非負圧路と、前記回転軸内に設けられ前記負圧路及び前記非負圧路を仕切る仕切り部とを有し、前記負圧路及び前記非負圧路が同軸で配置されるように構成された回転体と、
    気体を流通させる流路を有し、前記流路が前記回転体の前記負圧路及び前記非負圧路に連通するように、前記回転体に接続され、前記負圧路から前記負圧気体が供給されることにより、部品を吸着可能なノズルと、
    前記ノズルに供給される前記気体の負圧及び非負圧の状態を切り替えるバルブ機構と
    を具備する実装ヘッドユニット。
  2. 請求項1に記載の実装ヘッドユニットであって、
    前記回転体の回転軸は、第1の端部と、前記第1の端部と反対側の第2の端部とを有し、
    前記実装ヘッドユニットは、前記回転軸の前記第1の端部及び前記第2の端部を一体的に支持する支持体をさらに具備する
    実装ヘッドユニット。
  3. 請求項2に記載の実装ヘッドユニットであって、
    前記支持体は、
    前記回転軸の前記負圧路に連通する前記負圧気体の供給路を含み、前記回転軸の前記第1の端部に接続された第1の支持部と、
    前記回転軸の前記非負圧路に連通する前記非負圧気体の供給路を含み、前記回転軸の前記第2の端部に接続された第2の支持部とを有する
    実装ヘッドユニット。
  4. 請求項3に記載の実装ヘッドユニットであって、
    前記負圧路の容積が前記非負圧路の容積より大きくなるように、前記回転体が形成されている
    実装ヘッドユニット。
  5. 請求項4に記載の実装ヘッドユニットであって、
    前記回転体の回転軸は、前記回転軸の軸方向に沿った貫通穴を有し、
    前記回転体は、前記回転軸の前記貫通穴内における、前記第2の端部より前記第1の端部に近い側に配置された、前記仕切り部を含む筒体をさらに有する
    実装ヘッドユニット。
  6. 請求項1に記載の実装ヘッドユニットであって、
    前記負圧路の容積が前記非負圧路の容積より大きくなるように、前記回転体が形成されている
    実装ヘッドユニット。
  7. 請求項1に記載の実装ヘッドユニットであって、
    前記バルブ機構は、
    前記負圧路及び前記非負圧路に接続され、前記負圧気体及び前記非負圧気体を前記ノズルに供給可能な接続路を含み、前記回転体に接続されたケーシングと、
    前記ケーシング内に配置され、前記ケーシングの前記負圧路と前記接続路との連通、及び、前記非負圧路と前記接続路との連通を切り替える弁体とを有する
    実装ヘッドユニット。
  8. 請求項1に記載の実装ヘッドユニットであって、
    係合部を有する、前記回転軸の外周部に回転可能に接続された第2の回転体をさらに具備し、
    前記回転体は、前記第2の回転体の前記係合部に係合する係合部を有し、前記第2の回転体の回転により前記ノズルを自転可能に前記ノズルを保持する
    実装ヘッドユニット。
  9. 請求項に記載の実装ヘッドユニットであって、
    複数のノズルを備え、
    前記係合部は、前記複数のノズルごとに設けられ、前記ノズルの長さ方向に互いにずれて配置される
    実装ヘッドユニット。
  10. 請求項1に記載の実装ヘッドユニットであって、
    前記回転体は、前記非負圧路及び前記負圧路のそれぞれの一部を有する、前記回転軸の端部に取り付けられた、複数のノズルを支持するターレットを有する
    実装ヘッドユニット。
  11. 基板を保持する保持ユニットと、
    回転軸と、前記回転軸内に設けられ負圧気体を流通させる負圧路と、非負圧気体を流通させ前記回転軸の軸方向で前記負圧路と並ぶように前記回転軸内に配置された非負圧路と、前記回転軸内に設けられ前記負圧路及び前記非負圧路を仕切る仕切り部とを有し、前記負圧路及び前記非負圧路が同軸で配置されるように構成された回転体と、
    気体を流通させる流路を有し、前記流路が前記回転体の前記負圧路及び前記非負圧路に連通するように、前記回転体に接続され、前記負圧路から前記負圧気体が供給されることにより部品を吸着可能であり、前記非負圧路から前記非負圧気体が供給されることにより、前記保持ユニットに保持された前記基板に、前記吸着した部品を実装するノズルと、
    前記ノズルに供給される前記気体の負圧及び非負圧の状態を切り替えるバルブ機構と
    を具備する部品実装装置。
  12. 基板を保持する保持ユニットと、前記基板に部品を実装する実装ヘッドユニットとを備えた部品実装装置による基板の製造方法であって、
    前記実装ヘッドユニットが、
    回転軸と、前記回転軸内に設けられ負圧気体を流通させる負圧路と、非負圧気体を流通させ前記回転軸の軸方向で前記負圧路と並ぶように前記回転軸内に配置された非負圧路と、前記回転軸内に設けられ前記負圧路及び前記非負圧路を仕切る仕切り部とを有し、前記負圧路及び前記非負圧路が同軸で配置されるように構成された回転体と、
    気体を流通させる流路を有し、前記流路が前記回転体の前記負圧路及び前記非負圧路に連通するように、前記回転体に接続されたノズルと、
    前記ノズルに供給される前記気体の負圧及び非負圧の状態を切り替えるバルブ機構とを備え、
    前記負圧路から前記ノズルに前記負圧気体を供給することにより、前記ノズルに前記部品を吸着させ、
    前記非負圧路から前記ノズルに前記非負圧気体を供給することにより、前記保持ユニットに保持された前記基板に、前記吸着した部品を実装する
    基板の製造方法。
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