JP4297112B2 - ポリマーの分解方法 - Google Patents
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Description
さらに、日本において容器包装廃棄物法が平成7年に制定され、プラスチックの回収再利用が、法的に義務付けられるようになり、その他リサイクルに関する各種の法律も制定されている。このように、プラスチック製品の回収および再利用の必要性は増大している。
これらの問題に対処するため、近年、プラスチック廃棄物を分解して再利用することが試みられている。特開平5−31000号公報は、超臨界水または亜臨界水を反応媒体とする反応により、プラスチック廃棄物を分解し、分解生成物を回収する方法を開示している。また特開平10−87872号公報は、各種の構造材料に使用される繊維強化プラスチックのプラスチック成分を、超臨界水または亜臨界水を用いて分解し、ガラス繊維または炭素繊維などの繊維を回収および再利用する方法を開示している。
この点、従来の亜臨界水または超臨界水のみを用いるプラスチック分解方法では、プラスチック原料として再利用できるモノマーまたはオリゴマーを高収率で回収することが困難であった(後記の比較例1参照)。これは、プラスチック(ポリマー)の分解によって生じたモノマーまたはオリゴマー自体も、亜臨界水または超臨界水により分解されるため、または副反応を受けて減少するためと考えられる。そのため、従来の亜臨界水または超臨界水によるプラスチック分解生成物は、主として液体燃料に再利用されると考えられる。
しかし石油資源を有効利用するために、液体燃料としてではなく、プラスチック原料として利用し得るモノマーまたはオリゴマーを、高収率で回収することができるプラスチック廃棄物の分解方法が求められている。
この目的は、亜臨界水または超臨界水を用いる加水分解によってポリマーをモノマーまたはオリゴマーに分解する方法であって、該ポリマーの少なくとも一部が、分子構造中に有機酸より誘導される構成単位を含むポリマーであり、該ポリマーを、難水溶性の塩基の存在下で、亜臨界水または超臨界水と接触させることを特徴とする方法により達成される。本発明の方法によれば、ポリマー(プラスチック)原料として再利用可能なモノマーまたはオリゴマーを高収率で回収し得る。
図2は、実施例および比較例で用いた試験装置を示す図である。
発明を実施するための形態
本発明は、亜臨界水または超臨界水を用いる加水分解によってポリマーをモノマーまたはオリゴマーに分解する方法に関し、該方法は、該ポリマーの少なくとも一部が、分子構造中に有機酸より誘導される構成単位を含むポリマーであり、該ポリマーを、難水溶性の塩基の存在下で、亜臨界水または超臨界水と接触させることを特徴とする。
ここで超臨界水とは、臨界点(臨界温度374.4℃、臨界圧力22.1MPa)を超えた状態にある水を意味する。本発明における亜臨界水とは、臨界点以下かつ臨界点近傍(好ましくは170〜374℃)の状態にある水を意味する。
本発明により、分子構造中に有機酸により誘導される構成単位を含むポリマー、例えばポリエステルまたはポリアミドを、難水溶性の塩基の存在下で、亜臨界水または超臨界水と接触させることにより、ポリマー(プラスチック)合成に再利用可能なモノマーまたはオリゴマー、例えば有機酸およびアルコールまたはアミンを高収率で回収することができる(後記の実施例参照)。
本発明の作用機構は、完全に明らかにされていないが、以下のように考えられる:
亜臨界水または超臨界水によるポリマーの分解は、主として加水分解および熱分解により進行する。そのため分子構造中に有機酸より誘導される構成単位を含むポリマー(例えばポリエステルまたはポリアミド)を亜臨界水または超臨界水により加水分解して、目的のモノマーまたはオリゴマー(例えばカルボン酸およびアルコールまたはアミン)を回収しようとしても、ポリマーの熱分解により、全てのポリマーを目的のモノマーまたはオリゴマーに分解することができない。
また加水分解により生じた有機酸、例えばカルボン酸も、亜臨界水または超臨界水によるさらなる熱分解等により、他の物質に分解または転化される。
ポリマー中の有機酸の反応相手、例えばアルコールまたはアミンは、亜臨界水または超臨界水によりさらに分解または転化されることに加えて、分解により生じた有機酸との副反応でも減少していく。例えば酸(H+)の存在下、アルコールからカルボカチオンが生じ、このカルボカチオン形成を介して、アルケン化または二量化等が生ずる。
これらの理由により、従来の亜臨界水または超臨界水のみによるポリマー(例えばポリエステル)の分解方法では、目的とするモノマーまたはオリゴマー(例えばカルボン酸およびアルコール)を高収率で回収することができなかった。
これに対して本発明に基づき、難水溶性塩基の存在下で亜臨界水または超臨界水によるポリマー分解を行うことにより、加水分解が、熱分解よりも優勢になると考えられる。その結果、目的のモノマーまたはオリゴマーへの分解が優勢に行われる。
そして、分解により生じた有機酸が難水溶性塩基により中和されるため、有機酸とアルコール等との副反応が抑制されると考えられる。
発明者らはまた、有機酸自体が、亜臨界水または超臨界水中において難水溶性塩基と難水溶性の塩を形成して沈殿し得ると考えている。このように、有機酸塩が亜臨界水または超臨界水中で沈殿することなどにより、有機酸の分解が抑制されると考えられる。
さらに、亜臨界水または超臨界水によるポリマー分解において難水溶性塩基を用いると、短時間で、より高いポリマー分解率を達成することができる(後記の実施例参照)。このことは、プロセス時間の短縮につながり得る。
本発明により分解するポリマーは、加水分解により有機酸を生ずるポリマー、例えばポリエステルまたはポリアミド、好ましくはポリエステルを含む。本発明の亜臨界水または超臨界水によるポリマーの分解方法では、加水分解が優勢になると考えられるが、熱分解も行われるので、本発明により、通常条件では加水分解できないポリマー、即ち架橋ポリマーも分解して、モノマーまたはオリゴマーを回収することができる。従って本発明により分解するポリマーは、未架橋ポリマー(例えばポリエチレンテレフタレート)および/または架橋ポリマー(例えば架橋ポリエステル、これは例えば不飽和ポリエステルを、架橋剤、例えばスチレンにより架橋したものである)を含むことができる。
本発明の目的は、亜臨界水または超臨界水による加水分解を優勢にすること、および有機酸による副反応を抑えること、および有機酸自体の分解等を抑制することにより、再利用可能なモノマー、例えば有機酸およびアルコールを高収率で回収することである。従って本発明により分解するポリマーは、この目的を損なわない程度で、有機酸より誘導される構成単位を有しないポリマー、例えば加水分解性の構成単位と非加水分解性の構成単位を含むコポリマーおよび/または非加水分解性のポリマーなども含むことができる。しかしながら本発明により分解するポリマーは、有機酸無含有ポリマーとして、加水分解性ポリマー、例えばポリエーテルを好ましくは含む。なぜならそれらも、加水分解によりポリマー合成に再利用可能なモノマーを生じ得るからである。
本発明により分解するポリマーは、好ましくはポリエステル、より好ましくは分子構造中に塩素を含まないポリエステルである。なぜなら本発明により分解するポリマーが、塩素含有ポリマーを含んでいる場合、亜臨界水または超臨界水中で、塩素、次いで塩酸等が形成されるからである。この塩酸等は、その副反応によりモノマー回収率を減少させるため望ましくない。
本発明で使用する塩基は、難水溶性の塩基、例えばCaCO3である。なぜなら易水溶性の塩基、例えばKOHまたはNaOHを使用すると、有機酸を高収率で回収することができないからである(後記の比較例2および3参照)。従って本発明における難水溶性塩基とは、易水溶性塩基(例えばKOHまたはNaOH)以外の塩基、特に25℃で0.5g/水100g以下の溶解度を有する塩基を意味する。ここで塩基の溶解度の値は、25℃で水100gに溶解する塩基の量(g)を表す。
本発明の難水溶性塩基は、25℃で、好ましくは1.0×10−4〜0.5g/水100g、より好ましくは8.0×10−4〜0.5g/水100gの溶解度を有する。このような範囲の溶解度を有する難水溶性塩基を用いることにより、本発明の効果を好ましく実現することができ、分解モノマーまたはオリゴマーをより高収率で回収することができる。
本発明の難水溶性塩基は、好ましくは第2族金属の化合物、より好ましくはCaまたはBaの化合物から選ばれるが、これらに限定されない。難水溶性塩基の例として、炭酸カルシウム(CaCO3:1.4×10−3g/水100g)、炭酸バリウム(BaCO3:2.2×10−3g/水100g)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2:1.85×10−1g/水100g)、炭酸マグネシウム(MgCO3:1.06×10−2g/水100g)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2:9×10−4g/水100g)などを挙げることができる。CaCO3、BaCO3またはCa(OH)2が好ましく、CaCO3がより好ましい。これらの難水溶性塩基を、単独または組み合わせて使用することができる。また難水溶性塩基が、分解されるポリマー中に既に含まれている場合、この含有されている難水溶性塩基によっても、本発明の効果を達成することができる。
上記のような難水溶性塩基は、一般に弱塩基性であるため、KOHまたはNaOHのような強塩基を使用する場合と比べて、より安全に取り扱うことができ、装置の腐食などの問題も生じにくい。
また難水溶性塩基は一般に弱塩基性であり、分解生成物である有機酸、例えばカルボン酸も一般に弱酸性であることから、難水溶性塩基および有機酸とそれらの塩との混合物は緩衝作用を有し得る。この緩衝作用により、亜臨界水または超臨界水中での急激なpH変化が回避され得る。このことも、本発明の亜臨界水または超臨界水によるポリマー分解において、モノマーまたはオリゴマーの高回収率に寄与している可能性がある。
本発明において、水および難水溶性塩基の使用量は、分解するポリマーの種類および量等により変化し得る。しかしながらポリマー100質量部に対して、好ましくは、水100〜500質量部および/または難水溶性塩基50〜200質量部を使用する。
本発明におけるポリマーの分解時間は、分解温度などの条件によって変化し得る。本発明のポリマーの分解時間は、一般に10〜40分間である。コストの観点から、分解時間は短いことが望ましい。
ポリマー分解温度は、好ましくは170〜450℃、より好ましくは200〜374℃である。170℃以上の分解温度を使用することにより、ポリマーの分解をより速やかに行うことができる。また450℃以下の分解温度を使用することにより、熱分解の影響を抑えて、モノマーまたはオリゴマーの回収率を上昇させることができる。本発明におけるポリマー分解の圧力は、分解温度に応じて変化し得るが、好ましくは4〜50MPaである。
本発明によりポリマーを亜臨界水または超臨界水により分解した後、再利用可能なモノマーまたはオリゴマー、例えば有機酸およびアルコールを、例えば以下のようにして回収することができる:
ポリエステルを分解した後、その分解生成物と水との混合物から副生成物を除去するために、その混合物に、ほぼ同量の非水溶性有機溶剤を添加する。これらを攪拌した後、静置し、有機相と水相とを分離する。水相には、有機酸塩およびアルコールが含まれる。その水相に酸を加えて、有機酸塩から、有機酸を生じさせる。その水相から水分を留去し、水相をほぼ乾固するまで濃縮する。次いで有機溶剤を添加する。有機酸およびアルコールは有機溶剤に溶解し、この有機溶液をろ過することにより、不溶物(例えば、有機酸を遊離させるために添加した上記酸の塩)を除去する。その有機溶液を蒸留してアルコールを分留する。有機酸は有機溶液の残留物として得られる。
図1は、本発明の方法によりポリマーを分解するための、プラントシステムの一例を示す。ポリマーおよび難水溶性塩基を分解反応槽1に添加する。水を水槽2より高圧ポンプ3を用いて分解反応槽1に添加する。このとき、分解反応槽1に添加する水の量は、分解反応槽1の容積の50体積%以下であることが望ましい。分解反応槽1を、バルブ4および減圧バルブ5を閉じることにより密閉する。次いで分解反応槽1を恒温槽6により外部加熱し、分解反応槽1内の温度を250〜450℃の所定温度まで昇温させ、分解反応槽1内の水を亜臨界状態または超臨界状態で所定時間保持し、ポリマーを分解させる。この後、減圧バルブ5を調整することにより分解反応槽1内を減圧し、断熱膨張または外部冷却により、分解反応槽1内の温度を100〜200℃の所定温度にまで低下させる。次いでポリマーの分解生成物を、水と共に分解反応槽1から蒸留器7に導入する。モノマーまたはオリゴマー、例えば塩形態の有機酸およびアルコールを含む分解生成物を、凝縮器8を介して蒸留器7の底部から回収槽10に回収する。有機酸塩は、主として固形物として回収される。水を、蒸留器7の頂部から凝縮器9を介して水回収槽11に回収し、ポンプ12で水槽2に送り、再利用する。
実施例および比較例は、図2で示されるような試験装置を用いて行った。
この内容物に充分な量の水を添加して、有機酸塩を溶解させた後、炭酸カルシウム等をろ過により除去した。副生成物を除去するため、得られたろ液にクロロホルムを添加し、有機相と水相とを分離させた。二価アルコールおよび有機酸塩は水相中に溶解する。水相中の二価アルコール量をガスクロマトグラフにより定量した。その値を二価アルコール回収量として、二価アルコール回収率(%)=二価アルコール回収量/樹脂中の二価アルコール推定量×100を計算した。水相中の有機酸塩量(有機酸量)をイオンクロマトグラフで定量した。その値を有機酸回収量として、有機酸回収率(%)=有機酸回収量/樹脂中の有機酸推定量×100を計算した。これらの結果を表1に示す。
比較例1
難水溶性塩基を使用しなかったこと以外は、実施例1と同じ手順を繰返した。反応管13の内容物中には未分解樹脂は全く残っておらず、分解率はほぼ100%であった。比較例1の結果を表2に示す。
比較例2
難水溶性塩基として炭酸カルシウムの代わりに水酸化カリウム2gを用いたこと以外は、実施例1と同じ手順を繰返した。反応管13の内容物中には未分解樹脂は全く残っておらず、分解率はほぼ100%であった。比較例2の結果を表2に示す。
比較例3
難水溶性塩基として炭酸カルシウムの代わりに水酸化ナトリウム2gを用いたこと以外は、実施例1と同じ手順を繰返した。反応管13の内容物中には未分解樹脂は全く残っておらず、分解率はほぼ100%であった。比較例3の結果を表2に示す。
比較例4
反応管13を360℃の恒温槽14に5分間浸漬して分解反応を行ったこと、および水相中の二価アルコール量としてプロピレングリコールのみをガスクロマトグラフにより定量したこと以外は、比較例1と同じ手順を繰返した。反応管13の内容物には未分解樹脂が残っており、その分解率を計算した。比較例4の結果を表2に示す。
比較例5
反応管13を360℃の恒温槽14に2分間浸漬して分解反応を行ったこと、および水相中の二価アルコール量としてプロピレングリコールのみをガスクロマトグラフにより定量したこと以外は、比較例1と同じ手順を繰返した。反応管13の内容物には未分解樹脂が残っており、その分解率を計算した。比較例5の結果を表2に示す。
表1および2から、ポリエステルの亜臨界水による分解において、難水溶性塩基を用いた実施例1〜3の二価アルコールおよび有機酸回収率は、塩基を用いない比較例1並びに易水溶性塩基を用いた比較例2および3よりも上昇することが確認される。また実施例4および5と比較例4および5とを比較することにより、難水溶性塩基を用いることでポリエステルの分解が促進され、分解率が向上することが確認される。
Claims (1)
- 亜臨界水または超臨界水を用いる加水分解によって架橋ポリマーをモノマーまたはオリゴマーに分解する方法であって、
該架橋ポリマーが、塩素を含まない架橋ポリエステルであり、
該架橋ポリエステルを、CaCO3、BaCO3およびCa(OH)2から選ばれる塩基の存在下で、亜臨界水または超臨界水と接触させて加水分解する工程と、
該架橋ポリエステルの分解生成物であるモノマーまたはオリゴマーを回収する工程と
を含み、
該塩基の使用量が、該架橋ポリエステル100質量部に対して50〜200質量部であることを特徴とする、方法。
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