JP4495628B2 - プラスチックの分解・分離方法 - Google Patents

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Description

本発明は、不飽和ポリエステル部とその架橋部からなるプラスチック(熱硬化性樹脂)あるいはそれらを含む廃棄物を分解し、生成した架橋部酸共重合体の固形分と、多価アルコール及び有機酸とを回収するプラスチックの分解・分離技術に関するものである。
従来、プラスチック廃棄物は、そのほとんどが埋立処分又は焼却処理に付されており、資源として有効活用されていない。また、埋立処分では埋立用地の確保の困難、埋立後の地盤の不安定化という問題が生じ、焼却処理では炉の損傷、有害ガスや悪臭の発生、CO排出といった問題が生じている。このため、容器包装廃棄物法が平成7年に制定され、プラスチックの回収再利用が義務づけられるようになった。さらに、各種リサイクル法の施行に伴ってプラスチックを含む製品の回収リサイクルの流れは加速する傾向にある。これらの状況に合わせて、近年、プラスチックを再資源化することが試みられており、その一つとして、超臨界水を反応媒体とする反応により、プラスチック廃棄物を分解油化して、有用な油状物を回収する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、各種構造材料等に使用される繊維強化プラスチックについて超臨界水又は亜臨界水を用いてプラスチック成分を分解しガラス繊維、炭素繊維等の繊維を回収し、再利用する方法なども提案されている(例えば、特許文献2参照)。これらの方法において、プラスチックは分解により低分子化した油状成分となり主に液体燃料として再利用するものである。また、高温水蒸気による加水分解反応を利用した分解方法も提案されており、この方法で熱可塑性プラスチック及び熱硬化性プラスチックの有機高分子成分を一応分解することができる。また、硬化不飽和ポリエステル樹脂廃棄物を、ジカルボン酸、ジアミン等の分解用成分を用いて分解し樹脂原料を得て、不飽和ポリエステル樹脂を再合成するケミカルリサイクル方法も提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、超臨界法ではプラスチック成分をランダムに分解するため、分解生成物が多種多成分からなる油状物質となり一定品質を保つことが困難であった。このためゼオライトに代表される触媒を用いて油質の改質を行うなどの後処理が必要となりコスト高になること、また、改質した生成油においても灯油や軽油などの石油製品そのものにすることは困難であることから実用化には至っていない。また、この特許文献3に記載の方法では、分解後の樹脂を再度不飽和ポリエステル樹脂として再利用してはいるものの、分解温度が高いために熱分解を起こしており再硬化させた際の物性が本来の不飽和ポリエステル樹脂とは異なる(熱硬化性樹脂としては低下する)ことや再硬化品にしめる分解樹脂の利用率が低いことが問題となる。
そこで、本発明者等は、不飽和ポリエステルとその架橋部からなるプラスチックを亜臨界水を用いて該プラスチックの熱分解温度以下で分解して、再利用できる形で分解・分離する方法を提案している(特願2004−093363号)。この方法では、不飽和ポリエステル樹脂の原料として再利用できるモノマー以外に、架橋部と有機酸の共重合体である架橋部酸共重合体(スチレンフマレート樹脂など)を生成し、これを回収して再利用することができるのである。
特開平5−31000号公報 特開平10−87872号公報 特開平9−221565号公報
上記の架橋部酸共重合体は水溶液中に溶解した状態で回収され、その性質上、水溶液を酸性にすることにより析出するが、この時、大量の水を含んだ状態となる。従って、架橋部酸共重合体を脱水して固形分を得るにあたっては、架橋部酸共重合体を単純に加熱して水を蒸発させるようにすればよいが、架橋部酸共重合体は固形分重量の約9倍の水を含んでいるため多量の熱エネルギーを必要とする。さらに加熱によりカルボキシル基の脱水やその他様々な反応が起こる可能性が高く、例えば、脱水後の架橋部酸共重合体の分子量が大きくなって粘度が上昇し、再利用する場合にその後の成形が困難になるなどの問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、多量の水で膨潤されやすい架橋部酸共重合体の固形分を加熱することなく脱水された状態で取り出すことができ、脱水のための処理コストを低く抑えることができると共に、多価アルコール、有機酸を含む原材料より製造されたプラスチックを再度同様のプラスチックとして利用し易い性状で回収することができるプラスチックの分解・分離方法を提供することを目的とするものである。
本発明のプラスチックの分解・分離方法は、不飽和ポリエステル部とその架橋部からなるプラスチックをアルカリの存在下で熱分解温度未満の温度の亜臨界水で処理して、プラスチックの原料モノマーである多価アルコールと、プラスチックの原料モノマーである有機酸の塩、及び架橋部と不飽和ポリエステル部を構成する有機酸の化合物である架橋部酸共重合体とに分解する工程と、前記分解工程で得られる多価アルコールと有機酸の塩と架橋部酸共重合体とを含有する水溶液に疎水性の溶媒と酸とを供給することによって、架橋部酸共重合体の固形分と液相とに分離する工程とを有することを特徴とするものである。また、前記疎水性の溶媒が酢酸エステル類、ケトン類、アルコール類、エーテル類から選ばれる少なくとも一種であり、前記疎水性の溶媒にて架橋部酸共重合体の固形分を脱水し、架橋部酸共重合体がスチレン−フマル酸樹脂であることを特徴とするものである。
本発明にあっては、分離工程で得られる液相の水を除去して多価アルコール及び有機酸を回収する工程を有するのが好ましい。
また、本発明にあっては、分離工程において、分解工程で得られる水溶液のpHが4以下になるように酸を供給するのが好ましい。
また、本発明にあっては、疎水性の溶媒として、常温で水に対する溶解度が0.1〜5wt%のものを用いるのが好ましい。
また、本発明にあっては、疎水性の溶媒の使用量が溶解度の0.5倍量以上であることが好ましい。
また、本発明にあっては、疎水性の溶媒が酢酸イソブチル、メチルイソブチルケトン、炭素数が5〜10のアルコール類、ジイソプロピルエーテルから選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
また、本発明にあっては、架橋部酸共重合体の固形分と液相とに分離する工程を沈殿分離法により行なうことが好ましい。
本発明では、分解工程で得られる多価アルコールと有機酸と架橋部酸共重合体とを含有する水溶液に疎水性の溶媒と酸とを供給することによって、亜臨界水分解によって生成される架橋部酸共重合体を多量の水で膨潤されていない状態で分離回収することができる。従って、加熱することなく脱水された状態で架橋部酸共重合体の固形分を取り出すことができるものであり、この結果、脱水するための加熱のエネルギーが不要となって脱水のための処理コストを低く抑えることができるものであり、しかも、加熱による様々な反応が生じないようにして架橋部酸共重合体の変質を抑えることができ、多価アルコール、有機酸を含む原材料より製造されたプラスチックを再度同様のプラスチックとして利用し易い性状で回収することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明において、分解・分離の対象となるプラスチックは、多価アルコール及び有機酸を含む原料より製造されたプラスチックであり、このようなプラスチックとしては、ポリエステル樹脂を挙げることができるものであり、この中でも不飽和ポリエステル樹脂などのプラスチック(熱硬化性樹脂)を挙げることができる。
さらに、本発明において分解・分離の対象となるプラスチックを詳述すると、不飽和ポリエステル部とその架橋部からなるプラスチックである。ここで「不飽和ポリエステル部」とは多価アルコールと有機酸である不飽和多塩基酸に由来する部分であり、多価アルコールと不飽和多塩基酸が重縮合して生成される不飽和アルキド樹脂の部分である。また「架橋部」とは上記不飽和アルキド樹脂を架橋する架橋剤に由来する部分である。従って、「不飽和ポリエステル部とその架橋部からなるプラスチック」とは、多価アルコールと不飽和多塩基酸からなる不飽和アルキド樹脂が架橋剤により架橋された網状熱硬化性樹脂(網状不飽和ポリエステル樹脂)である。
上記の多価アルコールとしてはエチレングリコールやプロピレングリコール、ジエチレングリコールやジプロピレングリコールなどのグリコール類を例示することができるが、これに限定されるものではない。また、上記の不飽和多塩基酸としては無水マレイン酸やマレイン酸、フマル酸、フタル酸などの脂肪族不飽和二塩基酸を例示することができるが、これに限定されるものではない。さらに、上記の架橋剤としてはスチレンやメタクリル酸メチルなどの重合性ビニルモノマーを例示することができるが、これに限定されるものではない。尚、上記不飽和アルキド樹脂を生成するにあたって有機酸として無水フタル酸などの飽和多塩基酸を不飽和多塩基酸と併用しても良い。
そして、本発明では上記のような不飽和ポリエステル樹脂などのプラスチック(主として熱硬化プラスチックのプラスチック廃棄物)に対して、以下のような分解工程、分離工程、回収工程を順次行なう(図1参照)。
[分解工程]
解工程は、上記プラスチックを熱分解温度未満の温度の亜臨界水で処理して、プラスチックの原料モノマーである多価アルコールと有機酸及び架橋部と不飽和ポリエステル部を構成する有機酸の化合物である架橋部酸共重合体とに分解する工程である。すなわち、上記プラスチックに水を加え、温度及び圧力を上昇させて水を臨界点(臨界温度374.4℃、臨界圧力22.1MPa)以下の亜臨界状態にしてプラスチックを分解処理することにより、不飽和ポリエステル部をその由来の原料モノマーである多価アルコールと有機酸(不飽和多塩基酸)とに分解すると共に、架橋部と不飽和ポリエステル部を構成する部分を有機酸の化合物であるスチレンフマレート(スチレン−フマル酸樹脂)の架橋部酸共重合体に分解するものである。すなわち、「架橋部と不飽和ポリエステル部を構成する有機酸の化合物」とは架橋剤と不飽和ポリエステル部の不飽和多塩基酸との化合物(反応物)である。
このようなプラスチックを亜臨界分解するにあたっては、水を亜臨界状態となる温度・圧力に維持しながら、この亜臨界状態の水とプラスチックとを接触させてプラスチックをエステル交換反応させて加水分解することによって行うことができる。
一般に多価アルコール及び有機酸を含む原材料より製造されたプラスチックの分解は、加水分解反応によって処理する場合、100℃付近の低温では熱可塑性のプラスチックにおいても数十時間の長時間反応となり、熱硬化性のプラスチックにおいては分解することはできない。また高温、高圧下での反応においては、装置の腐食や熱分解、分解生成物の2次分解が起こり樹脂原料を元のままでかつ高回収率で分解・分離することは困難である。そこで、本発明における亜臨界水を用いて熱硬化性樹脂のプラスチックを分解処理する温度は、280℃未満で、亜臨界状態での圧力は7MPa以下であることが好ましい。
さらに、本発明において、分解反応の温度(亜臨界水の温度)は、プラスチックが加水分解されるが、熱分解する温度未満であり、しかも、架橋部及び不飽和ポリエステル部が熱分解する温度未満であるのが好ましく、180〜250℃の範囲に設定するのがより好ましい。分解反応時の温度が180℃未満であると、分解処理に多大な時間がかかり、処理コストが高くなる恐れがあり、また、分解反応時の温度が250℃を超えると、熱分解の影響が大きくなり、不飽和ポリエステル部とその架橋部が分解されて、架橋部と不飽和ポリエステル部を構成する酸の化合物を回収することが困難になる恐れがある。尚、架橋剤としてスチレンを用いている場合は、スチレンの熱分解を防止するために約230℃以下の温度で亜臨界分解を行なうのが好ましい。また、分解反応の時間は、反応温度などの条件によって異なり、熱分解の影響が生じない温度以下では1〜4時間程度が好ましいが、この反応時間は短い方が処理コストが少なくなるので、より好ましい。また、分解反応(亜臨界水での処理時)の圧力については、特に限定されるものではないが、1.0〜4.0MPaの範囲がより好ましい。
そして本発明では、亜臨界分解を促進して短時間化するために、水酸化カリウムや水酸化ナトリウムなどの金属水酸化物や塩化カリウム(KCl)などの金属塩化物をアルカリとして水に配合する。この場合、アルカリの配合量は、亜臨界分解するプラスチック100質量部に対して10〜100質量部とするのが好ましい。アルカリの配合量が上記よりも少なくなると、プラスチックの分解を促進することが困難となり、亜臨界分解の短時間化を図ることができなくなる恐れがあり、アルカリの配合量が上記よりも多くなっても、プラスチックの分解の促進効果を大きく向上させることができず、コスト高になるだけである。
そして、このようにプラスチックを亜臨界分解すると、スチレンフマレート塩(スチレン−フマル酸樹脂塩)などの架橋部酸共重合体塩と、プラスチックの原料モノマーであるグリコール類などの多価アルコールと、同じくプラスチックの原料モノマーであるマレイン酸やフマル酸などの有機酸の塩を含有する水溶液を得ることができる。架橋部酸共重合体塩はスチレン骨格とフマル酸骨格とを有し、カルボキシル基にカリウムやナトリウムなどのアルカリ金属が結合した状態(COOやCOONa)のカリウム塩やナトリウム塩などのアルカリ金属塩であり、水溶性を示すものである。また、マレイン酸やフマル酸などの有機酸の塩もカリウム塩やナトリウム塩などのアルカリ金属塩である。これらアルカリ金属塩のアルカリ金属は上記亜臨界分解の促進のために配合したアルカリの金属塩や、分解対象のプラスチックに元々含まれていたアルカリの金属塩などに由来するものである。
[分離工程]
本発明の分離工程は、前記分解工程で得られる多価アルコールと有機酸と架橋部酸共重合体とを含有する水溶液に疎水性の溶媒と酸とを供給することによって、架橋部酸共重合体の固形分と液相(水と溶媒)とに分離する工程である。
ここで、疎水性の溶媒としては、酢酸エステル類、ケトン類、アルコール類、エーテル類から選ばれた一種を単独で用いたり複数を併用したりする。
酢酸エステル類としては、酢酸イソブチル、酢酸n-プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n-ペンチルなどから選ばれる少なくとも一種を用いることができるが、これらの中でも、特に、酢酸イソブチルは脱水性能が高く工業的にも広く用いられており、好ましい。
また、ケトン類としては、メチルイソブチルケトン、メチルn−プロピルケトン、メチルn−ブチルケトン、メチルn−アミルケトン、エチルn−ブチルケトン、ジn−プロピルケトンなどから選ばれる少なくとも一種を用いることができるが、これらの中でも、特に、メチルイソブチルケトンは脱水性能が高く工業的にも広く用いられており、好ましい。
また、アルコール類としては、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、2−エチルヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、イソペンチルアルコール、3,5,5−トリメチルヘキサノールなどから選ばれる少なくとも一種を用いることができるが、これらの中でも、特に、炭素数5〜10(C5〜C10)のアルコール類であるn−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、3,5,5−トリメチルヘキサノールは脱水性能が高く価格も安価で好ましい。
また、エーテル類としては、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテルなどから選ばれる少なくとも一種を用いることができるが、これらの中でも、特に、ジイソプロピルエーテルは脱水性能が高く工業的にも広く用いられており、好ましい。
さらに、本発明で用いる疎水性の溶媒は、常温常圧で水に対する溶解度が0.1〜5wt%であることが好ましい。溶解度が0.1wt%未満の溶媒を使用すると架橋部酸共重合体の脱水が起こりにくくなり、溶媒を加えない場合と同様に分離操作が不能となる。また、5wt%以上の溶媒を使用すると、溶解度程度の使用量では脱水能がほとんど無く架橋部酸共重合体を分離することは困難となる恐れがある。
上記の酸としては、塩酸や硫酸などの無機の強酸を例示することができるが、これに限定されるものではない。また、後の工程で中和する必要がある場合は、中和による副生成物である塩が処理し易い物を選択すればよい。
そして、本発明の分離工程では、分解工程で得られた水溶液に上記疎水性の溶媒と酸とを添加して供給するものであるが、この時、酸は、分解工程で得られた水溶液(液相の水相部分)のpHが4以下になるように配合するのが好ましい。水溶液のpHが4を超える場合は架橋部酸共重合体の固形分が完全に析出せず分離が困難となる恐れがある。本発明において、水溶液の水相のpHは小さいほど架橋部酸共重合体の固形分が析出しやすいので、該pHの下限は特に設定されず、0である。
また、分離工程における疎水性の溶媒の使用量(供給量)は、各溶媒の溶解度の0.5倍量以上であることが好ましい。本発明で使用する溶媒の脱水能は、分解工程で得られる水溶液中に溶解している架橋部酸共重合体の量に依存する。この架橋部酸共重合体の量は、分解時の固形分濃度と分解率によって決定されるが、分解率がほぼ100wt%の場合は固形分濃度に依存し、通常、水溶液中に溶解している架橋部酸共重合体の量は1〜10wt%程度となる。この領域では、疎水性の溶媒による脱水能は、その溶媒の溶解度付近で最も効果を発揮する。従って、疎水性の溶媒の添加量が少ない場合は脱水能が低下する恐れがあり、逆に、疎水性の溶媒の使用量が多い場合は架橋部酸共重合体が粘着性の高いガム状の物質となり回収する際に操作が困難になる恐れがある。
そして、上記のような分離工程を行なうと、使用する疎水性の溶媒の種類などに応じて、架橋部酸共重合体の固形分が沈殿したり、溶媒相と水相との間に固相として浮いたりして、架橋部酸共重合体の固形分と液相とを分離することができる。
ここで、本発明では架橋部酸共重合体の固形分と液相とに分離する工程を沈殿分離法(液中の固形分を自重により沈降させて分離する方法)により行なうのが好ましく、例えば濾過膜を用いて濾過して分離する方法に比べて、架橋部酸共重合体が濾材を目詰まりさせて濾過不能になったり、濾材との分離ができなくなるような恐れがなく、簡易に回収をすることができる。
[回収工程]
上記のようにして架橋部酸共重合体の固形分と液相とに分離した後、この固形分を水やエーテルで洗浄することによって、架橋部酸共重合体(薄茶褐色の固体)を得ることができる。
さらに、疎水性の溶媒と分離した水溶液(水相)から水を除去した後、その残留物にメタノールやエタノールなどのアルコールを加えることにより、アルコールに溶解したグリコール類などの多価アルコール及びフマル酸などの有機酸と、固形のアルカリ金属塩(上記金属水酸化物や金属塩化物など)とに分離することができ、これにより、多価アルコール及び有機酸を回収することができる。
本発明のように亜臨界水によるFRP樹脂などの不飽和ポリエステル樹脂の分解で得られる樹脂成分は[化1]に示すような架橋部酸共重合体の共重合体(スチレン−フマル酸樹脂)である。
Figure 0004495628
尚、m、nの上限は特にないが、例えば、m=3、n=300である。
架橋部酸共重合体は、不飽和ポリエステルとその架橋部からなるプラスチックを亜臨界水を用いて分解工程後の水溶液に酸を配合して析出させることができるが、この場合、架橋部酸共重合体は水が膨潤した状態で得られる。これはフマル酸骨格がカルボキシル基を2つ有することからその周りに水分子を抱え込みやすいためと考えられる。
そこで、本発明では、水が膨潤していない状態で架橋部酸共重合体を析出させるために、架橋部酸共重合体が溶解した分解工程後の水溶液に疎水性の溶媒と酸とを供給するものであり、これにより、疎水性の溶媒の相と水相との間の中間相あるいは沈殿させて架橋部酸共重合体を固形分として析出させることができ、この固形分を採取して少量の水やエーテルで洗浄し、自然乾燥させることにより加熱せずに脱水して架橋部酸共重合体を得ることができる。
また、架橋部酸共重合体には不純物であるグリコール類が含まれている場合があり、加熱により脱水すると架橋部酸共重合体のカルボキシル基とグリコール類の水酸基とが反応して[化2]のような架橋構造を形成したり、異なる分子鎖のカルボキシル基が脱水反応して三次元に架橋して、軟化点や融点を持たない物質となって成型が困難となって成形材料として使用しにくくなるが、本発明では加熱せずに疎水性の溶媒を用いて脱水しているので、水やエーテルに非常に溶解しやすいグリコール類の大部分を固形分から取り除くことができ、グリコール類をほとんど含まない架橋部酸共重合体を得ることができるものであり、従って、成形材料として使用しやすい架橋部酸共重合体を得ることができるものである。
Figure 0004495628
尚、m、nの上限は特にないが、例えば、m=3、n=300である。
以下本発明を実施例によって具体的に説明する。
(亜臨界水分解による不飽和ポリエステル樹脂の分解工程、無機物分離方法)
不飽和ポリエステル樹脂は、グリコールとしてプロピレングリコール、有機酸として無水マレイン酸を使用し、重量平均分子量が6000〜10000に製造した。そのワニスにスチレンをほぼ当量混合した後、無機フィラとして炭酸カルシウムを添加し硬化させた。
この硬化物:3gと濃度1.0mol/LのKOH水溶液:15gを反応管に仕込み、内部をアルゴンガスで置換封入した。この反応管を230℃に加熱した恒温槽に浸漬し、分解反応を4hr行わせた。冷却後反応管内の内容物を取り出してろ過により無機物と水溶液に分離した。
〔実施例1〕
分解工程で回収した上記水溶液:10gに対して酢酸イソブチル(室温(20℃)における溶解度:0.67wt%):0.1gを添加して攪拌した後、1NのHClをpH2になるまで攪拌しながら添加し、pH2に到達後、さらに5分間攪拌した。この後、吸引ろ過により固液の分離を行い、固形分(架橋部酸共重合体)を0.42g得た。さらに固形分を自然乾燥することにより架橋部酸共重合体:0.37gを得た。
〔実施例2〕
実施例1において、酢酸イソブチルの代わりに、メチルイソブチルケトン(室温における溶解度:1.9wt%):0.2gを添加して同様の操作を行い、固形分(架橋部酸共重合体)0.44g、乾燥後の架橋部酸共重合体を0.35gを得た。
〔実施例3〕
実施例1において、酢酸イソブチルの代わりに、2−エチルヘキサノール(室温における溶解度:0.5wt%):0.1gを添加して同様の操作を行い、固形分(架橋部酸共重合体)0.41g、乾燥後の架橋部酸共重合体を0.36gを得た。
〔実施例4〕
実施例1において、酢酸イソブチルの代わりに、ジイソプロピルエーテル(室温における溶解度:1.2wt%):0.2gを添加して同様の操作を行い、固形分(架橋部酸共重合体)0.43g、乾燥後の架橋部酸共重合体を0.34gを得た。
〔実施例5〕
分解工程で回収した水溶液:60gに対して酢酸イソブチル(室温における溶解度:0.67wt%):1.0gを添加して攪拌した後、1NのHClをpH2になるまで攪拌しながら添加し、pH2に到達後、さらに5分間攪拌した。その後、その水溶液を100ccメスシリンダーに移し、静置して経過時間ごとの架橋部酸共重合体の体積を測定した。1時間経過した後メスシリンダー内の水分を取り除き固形分9.6g(含水架橋部酸共重合体)を得た。さらに固形分を自然乾燥することにより架橋部酸共重合体:2.19gを得た。
〔比較例1〕
分解工程で回収した水溶液:10gに対して溶媒を添加せずに、1NのHClをpH2になるまで攪拌しながら添加し、pH2に到達後、さらに5分間攪拌した。この後、この水溶液を遠心分離操作を行った後吸引ろ過により固液の分離を行い、固形分(含水架橋部酸共重合体)を4.10g得た。さらに固形分を自然乾燥することにより架橋部酸共重合体:0.42gを得た。
〔比較例2〕
分解工程で回収した水溶液:10gに対して酢酸エチル(室温における溶解度:7.9wt%):1.0gを添加して攪拌した後、1NのHClをpH2になるまで攪拌しながら添加し、pH2に到達後、さらに5分間攪拌した。この後、この水溶液を遠心分離操作を行った後吸引ろ過により固液の分離を行い、固形分(含水架橋部酸共重合体)を3.26g得た。さらに固形分を自然乾燥することにより架橋部酸共重合体:0.41gを得た。
〔比較例3〕
分解工程で回収した水溶液:60gに溶媒を添加せずに、1NのHClをpH2になるまで攪拌しながら添加し、pH2に到達後、さらに5分間攪拌した。その後、その水溶液を100ccメスシリンダーに移し、静置して経過時間ごとの架橋部酸共重合体の体積を測定した。1時間経過した後メスシリンダー内の水分を取り除き固形分90.2g(含水架橋部酸共重合体)を得た。さらに固形分を自然乾燥することにより架橋部酸共重合体:2.44gを得た。
[含水率と脱水効果]
上記実施例1〜4及び比較例1、2について、含水率と脱水効果を評価した。
含水率は以下の式を用いて算出した。
含水率(%)=(A−B)/B
A:乾燥前の架橋部酸共重合体の質量、B:乾燥後の架橋部酸共重合体の質量
結果を表1に示す。
Figure 0004495628
表1に示したように、実施例1〜4は比較例1、2よりも含水率が低くて脱水効果が高いものであり、亜臨界水分解によって生成する多量の水を含んで膨潤しやすい高分子(架橋部酸共重合体)を、加熱することなく脱水して固形分を取り出すことが可能となった。この結果から、亜臨界水分解によって生成する多量の水を含んで膨潤しやすい高分子から加熱することなく脱水して固形分(架橋部酸共重合体)を取り出すことにより、固形分(架橋部酸共重合体)と多価アルコール、有機酸を含む水溶液を容易にロスなく分離することが可能となり、多価アルコール、有機酸を含む原材料より製造されたプラスチックを再度同様のプラスチックとして利用できる形で分解・分離することができる。
[沈降分離の際の経過時間における体積と含水率、嵩密度]
実施例5と比較例3について、沈降分離の際の経過時間毎に、架橋部酸共重合体の体積を測定すると共に、経過時間60分後の含水率と嵩密度を算出した。結果を表2に示す。
Figure 0004495628
表2に示したように沈降分離の際の重要な要因である嵩密度が、実施例5は比較例3(疎水性の溶媒を添加しない場合)の7倍以上となり、含水率も10分の1であることから沈降分離が十分可能となった。
本発明の実施の形態の一例を示すチャート図である。

Claims (7)

  1. 不飽和ポリエステル部とその架橋部からなるプラスチックをアルカリの存在下で熱分解温度未満の温度の亜臨界水で処理して、プラスチックの原料モノマーである多価アルコールと、プラスチックの原料モノマーである有機酸の塩、及び架橋部と不飽和ポリエステル部を構成する有機酸の化合物である架橋部酸共重合体とに分解する工程と、前記分解工程で得られる多価アルコールと有機酸の塩と架橋部酸共重合体とを含有する水溶液に疎水性の溶媒と酸とを供給することによって、架橋部酸共重合体の固形分と液相とに分離する工程とを有し、前記疎水性の溶媒が酢酸エステル類、ケトン類、アルコール類、エーテル類から選ばれる少なくとも一種であり、前記疎水性の溶媒にて架橋部酸共重合体の固形分を脱水し、架橋部酸共重合体がスチレン−フマル酸樹脂であることを特徴とするプラスチックの分解・分離方法。
  2. 分離工程で得られる液相の水を除去して多価アルコール及び有機酸を回収する工程を有することを特徴とする請求項1に記載のプラスチックの分解・分離方法。
  3. 分離工程において、分解工程で得られる水溶液のpHが4以下になるように酸を供給することを特徴とする請求項1又は2に記載のプラスチックの分解・分離方法。
  4. 疎水性の溶媒として、常温で水に対する溶解度が0.1〜5wt%のものを用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のプラスチックの分解・分離方法。
  5. 疎水性の溶媒の使用量が溶解度の0.5倍量以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のプラスチックの分解・分離方法。
  6. 疎水性の溶媒が酢酸イソブチル、メチルイソブチルケトン、炭素数が5〜10のアルコール類、ジイソプロピルエーテルから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のプラスチックの分解・分離方法。
  7. 架橋部酸共重合体の固形分と液相とに分離する工程を沈殿分離法により行なうことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のプラスチックの分解・分離方法。
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