JP2015172114A - ポリエステル系樹脂の加水分解物の製造装置 - Google Patents

ポリエステル系樹脂の加水分解物の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ポリエステル系樹脂を含む被処理物を、ケミカルリサイクル技術によって、大掛かりな装置やコストをかけることなく処理し、また、特別な加水分解触媒を用いずとも、該ポリエステル系樹脂の構成原料を高い品質で回収可能な、加水分解物の製造装置を提供する。
【解決手段】ポリエステル系樹脂を含む被処理物を水蒸気雰囲気に暴露して加水分解し、第1の加水分解物を生成する第1の加水分解部と、前記第1の加水分解物を熱水中に配置して加熱し、前記第1の加水分解物をさらに加水分解し、第2の加水分解物を生成する第2の加水分解部と、を備え、前記第1の加水分解部および前記第2の加水分解部が、連続した一つの閉空間内で実現される、ポリエステル系樹脂の加水分解物の製造装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、ポリエステル系樹脂の加水分解物の製造装置に関し、例えば、飲料用ボトルやフィルム、シートなどのポリエチレンテレフタレート成形品等から原料のテレフタル酸を得るための処理装置に関する。
ポリエステル系樹脂は、その優れた特性から様々な用途に広く用いられている。例えばポリエチレンテレフタレート(PET)は、化学的安定性が優れていることから、繊維、フィルム、樹脂等の生活関連資材として、特に飲料水や炭酸飲料用のボトル等として食品分野において大量に生産され使用されている。しかしながら、生産量、使用量の増大に伴って大量に発生する、繊維、フィルム、樹脂製品の廃棄物、規格外品の成形品等の処理は現在大きな社会問題になりつつあり、また資源の有効利用の観点からもこれらのポリエステル系樹脂成形品を有効にリサイクルする方法が求められている。
そのようなリサイクル方法としては、マテリアルリサイクルやケミカルリサイクル等各種の方法が提案されている。
マテリアルリサイクルは、ポリエステル系樹脂を分解することなく、高温で溶融して再利用するものであるため、その熱履歴により品質が低下するという問題点がある。また、ポリエステル系樹脂以外の成分(不純物)が含まれると、該不純物を完全に除去するのが難しいため、さらに品質が低下するという問題点もある。そのため、リサイクル前のポリエステル系樹脂と同等品質のものを得ることは、一部の場合(射出成型時に発生するランナを粉砕後そのまま使用する等)を除き困難である。
一方、ケミカルリサイクルとしては一般的に、(1)原料化、(2)還元剤化、(3)ガス・油化、(4)サーマルリサイクルの4種類に分類できる。この中で原料化は、リサイクル前のポリエステル系樹脂と同等品質のものを得ることができるため、有利である。
特許文献1には、ポリエチレンテレフタレートの原料化の例として、ポリエチレンテレフタレートを、エチレングリコール(EG)分解/メタノール処理により、テレフタル酸ジメチルさらにはテレフタル酸にまで分解し、再度EGと重縮合させて「ボトルtoボトル」にする方法が開示されている。
また、特許文献2には、ポリエチレンテレフタレート樹脂にテレフタル酸を添加し、300℃の熱水中で加水分解すると、10分でテレフタル酸が100%の収率で得られることが報告されている。
そして、特許文献3には、ポリエチレンテレフタレート樹脂を含む被処理物を、処理温度における飽和水蒸気圧の圧力で満たされた水蒸気雰囲気内に暴露させ、その処理温度で発生した飽和水蒸気によって前記被処理物中に含まれるポリエチレンテレフタレート樹脂を加水分解し、エチレングリコールを気体または液状成分として、テレフタル酸を固形成分として分別回収する方法が開示されている。
特開2003−119316号公報 特開2007−332361号公報 特開2008−308416号公報
しかしながら、特許文献1の方法は、作業が煩雑でコストがかかることや設備投資額が大きくなる等の課題を有し、特許文献2の方法ではジカルボン酸の未添加系で150〜350℃の高温水中にてポリエステルを加水分解する場合には、充分に加水分解ができないことが示されており、高温水中での加水分解では加水分解触媒としてのジカルボン酸が不可欠であることが示唆される。
また、特許文献3の方法は内部に攪拌手段を備えた耐圧性の処理チャンバーや、エチレングリコールを回収するための冷却塔を準備しなければならず、装置が大掛かりとなり改善の余地があった。また、ポリエチレンテレフタレート樹脂が不純物を含む場合、回収されたテレフタル酸およびエチレングリコールの品質が低下するという問題点がある。
ポリエステル系樹脂は、限りある石油資源を使用するものであり、その供給を持続可能とする社会を構築するためには、ポリエステル系樹脂の廃棄物のケミカルリサイクル技術の確立は喫緊の課題である。しかし、上述のように、品質の維持と経済性(ランニングコスト及びイニシャルコストの抑制)が共に成り立つ方法の確立には未だ至っておらず、その開発が早急に求められている。
そこで本発明の目的は、ポリエステル系樹脂を含む被処理物を、ケミカルリサイクル技術によって、大掛かりな装置やコストをかけることなく処理し、また、特別な加水分解触媒を用いずとも、該ポリエステル系樹脂の構成原料を高い品質で回収可能な、被処理物の処理方法を実現するポリエステル系樹脂の加水分解物の製造装置を提供することにある。
本発明者らは上記課題に鑑み鋭意検討した結果、ポリエステル系樹脂の成形品(被処理物)を、まず水蒸気雰囲気に暴露して加水分解し、第1の加水分解物を得て、さらにこの第1の加水分解物を熱水中で加水分解するという二段階の工程を有することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、以下の(1)〜(9)によって達成される。
(1)ポリエステル系樹脂を含む被処理物を水蒸気雰囲気に暴露して加水分解し、第1の加水分解物を生成する第1の加水分解部と、前記第1の加水分解物を熱水中に配置して加熱し、前記第1の加水分解物をさらに加水分解し、第2の加水分解物を生成する第2の加水分解部と、を備え、前記第1の加水分解部および前記第2の加水分解部が、連続した一つの閉空間内で実現される、ポリエステル系樹脂の加水分解物の製造装置。
(2)前記閉空間を画定し、前記被処理物を収納可能な耐圧性容器を備え、前記第1の加水分解部および前記第2の加水分解部が、前記耐圧性容器の内部において画定される、前記(1)に記載の製造装置。
(3)前記第1の加水分解部が、前記耐圧性容器の内部に配置され、前記被処理物を収容可能な第1容器より構成される、前記(2)に記載の製造装置。
(4)前記第1容器が、前記第1の加水分解物を通過させる孔部を備える、前記(3)に記載の製造装置。
(5)前記第2の加水分解部が、前記耐圧性容器の内部であってかつ前記第1容器の下方に配置され、熱水を貯留可能な第2容器より構成される、前記(3)または前記(4)に記載の製造装置。
(6)前記第2の加水分解部が、熱水を貯留可能な前記耐圧性容器の底部より構成される、前記(2)〜(5)のいずれか一つに記載の製造装置。
(7)前記耐圧性容器が、当該耐圧性容器の高さ方向に沿って傾斜した傾斜面を備え、前記第1の加水分解部および前記第2の加水分解部が、前記傾斜面の上面において画定される、前記(2)に記載の製造装置。
(8)前記耐圧性容器がヒータを備える、前記(2)〜(7)のいずれか一つに記載の製造装置。
(9)前記耐圧性容器が、当該耐圧性容器の内部に水を注入可能な注入口を備える、前記(2)〜(8)のいずれか一つに記載の製造装置。
本発明のポリエステル系樹脂の加水分解物の製造装置は、ポリエステル系樹脂を含む被処理物を水蒸気雰囲気に暴露して加水分解し、第1の加水分解物を生成する第1の加水分解部と、前記第1の加水分解物を熱水中に配置して加熱し、前記第1の加水分解物をさらに加水分解し、第2の加水分解物を生成する第2の加水分解部と、を備え、前記第1の加水分解部および前記第2の加水分解部が、連続した一つの閉空間内で実現される。第1工程を実施する第1の加水分解部では、被処理物中のポリエステル系樹脂が水蒸気によって分解され、オリゴマー化する。このオリゴマーが続く第2工程を実施する第1の加水分解部において熱水中でさらに加水分解されることにより、ポリエステル系樹脂の構成原料のうち、水溶性のものは熱水中に溶解し、非水溶性のものは熱水中で固体となり、それぞれの原料を簡単にコストをかけることなく、高い品質で回収することができる。
また、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレートまたはポリトリメチレンテレフタレートのような大量に使用されかつその量故に処理が困難であるポリエステル系樹脂を被処理物とした場合であっても、その構成原料を簡単にコストをかけることなく、高い品質で回収することができる。
また、ポリエステル系樹脂がポリエチレンテレフタレート(PET)である場合、まず前記第1の加水分解部によって、PETのエステル結合等の結合が加水分解により分断され、エチレングリコールユニットを含むオリゴマーおよびテレフタル酸ユニットを含むオリゴマーが生じる。さらに第2の加水分解部によって、これらオリゴマーが熱水中でエチレングリコールモノマー単位とテレフタル酸モノマー単位に加水分解され、エチレングリコールモノマー単位は熱水中に溶解し、テレフタル酸モノマー単位は熱水中で固体化し、それぞれを高い収率で回収することが可能になる。
また、前記第1の加水分解部および前記第2の加水分解部が、耐圧性容器内に設けられていれば、特許文献3に記載の攪拌手段や冷却塔等を必要とせず、低コストで、高い品質で、かつ高い回収率で処理することが可能となる。
本発明のポリエステル系樹脂の加水分解物の製造方法を説明するためのフロー図である。 本発明の好適な形態における製造方法を説明するための図である。 実施例において、耐圧性容器内に被処理物を投入して実験開始後の耐圧性容器内の水蒸気雰囲気温度の熱履歴、およびゲージ圧力の変化を示すグラフである。 実施例において、水蒸気雰囲気温度が恒温(約206℃)に達してから、1時間、2時間、3時間および5時間経過した時点での第2容器内の加水分解物(固体)の組成をHPLCにより調べた結果を示すグラフである。 実施例1および比較例1において、水蒸気雰囲気温度が恒温(約206℃)に達してから、3時間経過した時点での第2容器内の加水分解物(固体)の組成をHPLCにより調べた結果を示すグラフである。 本発明のポリエステル系樹脂の加水分解物の製造装置の第1の実施形態を示すための図である。 本発明のポリエステル系樹脂の加水分解物の製造装置の第2の実施形態を示すための図である。 本発明のポリエステル系樹脂の加水分解物の製造装置の第3の実施形態を示すための図である。 本発明のポリエステル系樹脂の加水分解物の製造装置の第4の実施形態を示すための図である。 本発明のポリエステル系樹脂の加水分解物の製造装置の第5の実施形態を示すための図である。
以下、本発明のポリエステル系樹脂の加水分解物の製造方法に用いる被処理物および製造装置について、詳細に説明する。
本発明で使用されるポリエステル系樹脂を含む被処理物(ポリエステル系樹脂成形品)は、その種類や、その中に含まれるポリエステル系樹脂以外の原料について、とくに制限されず、従来から公知または公用の各種被処理物であることができる。
例えば、ポリエステル系樹脂としては、ポリオール成分と、ポリカルボン酸成分との反応(重縮合)によるエステル結合部位を有する、例えば熱可塑性樹脂が挙げられ、ポリオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,3−トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,3,5−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、2−メチル−1,9−ノナンジオール、1,18−オクタデカンジオール、ダイマージオール等の脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール等の脂環式ジオール;ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールS、ビスフェノールSのエチレンオキシド付加物、キシリレンジオール、ナフタレンジオール等の芳香族ジオール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のエーテルグリコールなどのジオール成分などが挙げられる。なお、ポリオール成分としては、ポリエーテルポリオールや、ポリエステルポリオールなどのポリマー形態のポリオール成分であってもよい。前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等を開環重合させたポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、およびこれらを共重合させたコポリエーテル等のポリエーテルジオールなどが挙げられる。さらに、ポリオール成分としては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコールであってもよい。
また、ポリカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、4,4´−ビフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、コハク酸、メチルコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリック酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸などのジカルボン酸成分などが挙げられる。さらに、ポリカルボン酸成分としては、例えば、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸であってもよい。なお、ポリカルボン酸成分としては、これらのカルボン酸の酸無水物や低級アルキルエステルであってもよい。
ポリオール成分や、ポリカルボン酸成分は、それぞれ、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリカロプラクトン(PCL)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリ−3−ヒドロキシ酪酸(PHB)などの生分解性プラスチックもポリエステル系樹脂として使用できる。
またポリエステル系樹脂は、各種架橋剤により架橋されているものであってもよい。
本発明の効果の観点から好適に使用されるポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等が挙げられ、中でも、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
また、本発明におけるポリエステル系樹脂を含む被処理物としては、特に制限されず、各種成形品、典型的には使用済であって再処理すべき各種成形品を使用することができ、例えば、繊維、フィルム、シート、飲料水や炭酸飲料用のボトル、粘着テープ、食品用トレイ等を挙げることができる。
また、上記各種成形品は、使用形態によって各種添加剤等の、ポリエステル系樹脂以外の原料が配合されていることが多いが、本発明は、これらのポリエステル系樹脂以外の原料の種類について制限されない。
ポリエステル系樹脂以外の原料としては、例えば公知の難燃剤、可塑剤、滑剤、着色剤(顔料、染料等)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、界面活性剤、張力改質剤、収縮防止剤、流動性改質剤、表面処理剤等が挙げられる。
また、上記各種成形品は、積層体であることができる。すなわち、ポリエステル系樹脂の層と、ポリエステル系樹脂以外の層とを含む積層体であってもよい。具体的には、例えば被処理物が粘着テープである場合は、ポリエステル系樹脂の層と、例えば、アクリル系粘着剤からなる層との積層体や、さらにシリコーン等の剥離層を設けた積層体が挙げられるが、本発明ではこのような積層体であっても処理することができる。
しかし、本発明の効果の観点から、被処理物におけるポリエステル系樹脂の割合は、例えば40質量%以上、好ましくは60質量%以上であるのがよい。
本発明において、被処理物は、そのままの形状であってもよいが、下記で説明する本発明の第1工程および第2工程によって効率よく加水分解物に分解され得るように、適当なサイズに破砕または裁断し、洗浄を行うのが好ましい。
本発明のポリエステル系樹脂の加水分解物の製造方法は、ポリエステル系樹脂を含む被処理物を、水蒸気雰囲気に暴露して加水分解し、第1の加水分解物を得る第1工程と、前記第1の加水分解物を熱水中で加熱し、前記第1の加水分解物をさらに加水分解し、第2の加水分解物を得る第2工程と、を少なくとも含む。
以下、本発明のポリエステル系樹脂の加水分解物の製造方法について詳細に説明する。
図1は、本発明のポリエステル系樹脂の加水分解物の製造方法を説明するためのフロー図である。
まず、被処理物を準備し、第1工程および第2工程によって効率よく加水分解物に分解され得るように、必要に応じて被処理物を適当なサイズに破砕もしくは裁断し、表面に付着する不純物等を洗浄除去する(ステップS10,S11)。続いて、被処理物に対し、第1工程および第2工程による、二段階の加水分解反応を行う(ステップS12,S13)。
(第1工程)
第1工程では、ポリエステル系樹脂を含む被処理物を、水蒸気雰囲気に暴露して加水分解し、第1の加水分解物を得る。
加水分解とは、よく知られているように、一つの結合が切断するときその結合がイオン的に開裂し、HO1分子がH、OHに分かれて開裂位置に付加する反応である。
本発明において、第1工程でまず、被処理物を水蒸気雰囲気に暴露することにより、目的とする第1の加水分解物とそれ以外の不純物を分離させる。第1の加水分解物としては、ポリエステル系樹脂が分解して生成するオリゴマーを含む加水分解物を含むものであり、流動状態とされる。第1の加水分解物としては、ポリエステル系樹脂が分解して生成するオリゴマーを含むものであり、加水分解条件下で流動状態とされる。
本発明の第1工程において、ポリエステル系樹脂を含む被処理物を水蒸気雰囲気に暴露する際の温度(以下、「水蒸気雰囲気温度」ともいう)としては、ポリエステル系樹脂の種類に依存して適宜決定すればよいが、例えば100〜260℃であることが好ましく、より好ましくは120〜260℃、さらに好ましくは140〜260℃である。前記温度の範囲で行うことにより、ポリエステル系樹脂を水蒸気雰囲気下で効果的に加水分解できる。特にポリエステル系樹脂がポレリエチレンテレフタレートを含む場合は、反応時間の短縮と融点(ポリエチレンテレフタレートの融点:約260℃)の観点から、水蒸気雰囲気温度は、例えば150〜260℃の範囲で行うことが好ましく、より好ましくは180〜260℃、さらに好ましくは200〜260℃である。
加水分解時間は、例えば1分〜20時間であることが好ましく、より好ましくは5分〜10時間である。前記範囲で行うことにより、得られる第1の加水分解物の分子量を低下させ、かつ副生成物の生成を抑制することができる。特にポリエステル系樹脂がポレリエチレンテレフタレートを含む場合は、分子量を低下させる観点と副生成物の抑制の観点から、加水分解時間は、例えば5分〜20時間の範囲で行うことが好ましく、より好ましくは10分〜10時間である。
また本発明の第1工程は、加圧条件下である前記水蒸気雰囲気温度での飽和水蒸気圧下で加水分解を行うのが好ましい。飽和水蒸気圧としては、例えば0.4〜5MPaであることが好ましく、1〜5MPaであることがより好ましい。前記範囲で加水分解を行うことにより、短時間で第1の加水分解物を得ることができる。
なお、水蒸気圧は、飽和水蒸気圧曲線に沿って上昇させるのが好ましく、このようなステップにより、被処理物としてのポリエステル系樹脂が炭化または変性するのを防止することができる。水蒸気の供給は、公知の各種手段を採用することができる。
また、本発明における第1工程においては、ポリエステル系樹脂を含む被処理物が水と接触しないような状態で、加水分解を開始することが好ましい。
例えば、ポリエステル系樹脂がポリエチレンテレフタレートである場合、第1工程で得られる第1の加水分解物は、ポリエチレンテレフタレートが分解して生成するオリゴマー(以下、単に「ポリエチレンテレフタレートのオリゴマー」ともいう)を含むものであり、その他の中間生成物等を含む。ポリエチレンテレフタレートのオリゴマーは、例えば、2〜10個のモノマー(構成ユニット)からなるものであり、そのオリゴマーの重量平均分子量としては、例えば200〜1000である。
本発明において、第1工程で得られる第1の加水分解物の粘度は、被処理物の種類や加水分解の程度によって適宜設定することができるが、第1工程でポリエステル系樹脂を含む被処理物を載置する第1容器の孔部から、第1の加水分解物を通過させることができ、第1の加水分解物とそれ以外の不純物を分離することができる程度の粘度に調整することが好ましい。
ポリエステル系樹脂を含む被処理物は、耐圧性容器内に設置され、被処理物を通過させずかつ第1の加水分解物を通過させ得る孔部を備えている第1容器に載置し、この第1容器中で加水分解を行うことが好ましい。
第1容器の材質は、第1の加水分解物を得る反応に影響を及ぼさない限り特に限定されないが、金属、セラミックス等の容器が用いられる。
第1容器の孔部は、被処理物を通過させずかつ第1の加水分解物を通過させることができれば、形状やサイズは特に限定されない。形状は、円形、多角形、不定形等があげられ、サイズ(孔隙の最大長さ)は、上記した第1の加水分解物の粘度に応じて適宜設定することが好ましい。
(第2工程)
続く本発明の第2工程では、第1の加水分解物を熱水中で加熱し、前記第1の加水分解物をさらに加水分解し、第2の加水分解物を得る。
第2工程で第1の加水分解物をさらに加水分解することで、所望する加水分解物を得るための加水分解効率を高めると共に、加水分解物中に混入する水溶性の不純物を抽出することができ、第2の加水分解物を高純度で得ることができる。第2の加水分解物としては、ポリエステル系樹脂の構成原料であるポリオール成分とポリカルボン酸成分を含む加水分解物であることが好ましい。ポリエステル系樹脂のポリオール成分とポリカルボン酸成分を含む加水分解物からは、ポリオール成分とポリカルボン酸成分を分別、精製工程によってそれぞれ回収可能である。
第2工程は、加圧下で行われるのが好ましい。なお、下記で説明する、第1工程および第2工程が耐圧性容器内で連続的に行われる形態では、第2工程は、例えば第1工程で採用される飽和水蒸気圧下で行うことができる。加圧条件としては、例えば0.4〜10MPaであることが好ましく、1〜10MPaであることがより好ましい。
熱水の温度は、例えば150〜300℃であることが好ましく、より好ましくは180〜300℃、さらに好ましくは200〜300℃である。前記温度の範囲で行うことにより、第2の加水分解物の分子量を低下させ、かつ副生成物を抑制し、さらに不純物を減らすことができる。熱水中での加熱時間は、例えば1分〜20時間であることが好ましく、より好ましくは5分〜10時間である。前記範囲で行うことにより、得られる第2の加水分解物の分子量を低下させ、かつ副生成物を抑制し、さらに不純物を減らすことができる。
例えば、ポリエステル系樹脂がポリエチレンテレフタレートである場合、第2工程で得られる第2の加水分解物は、大部分が構成原料であるエチレングリコールおよびテレフタル酸であり、その他、第2工程で加水分解されなかったポリエチレンテレフタレートのオリゴマーや、その他の中間生成物等を少量含む。水溶性であるエチレングリコールは、熱水中に溶解し、非水溶性であるテレフタル酸は熱水中で固体となり、分別回収可能となる。
第1容器を通過した第1の加水分解物は、耐圧性容器内に設置された第2容器に収容して、さらに熱水中で加水分解を行う。予め熱水を入れておいた第2容器に第1の加水分解物を収容してもよいし、あるいは、第2容器内の第1の加水分解物に熱水を加えてもよい。また、いずれの場合でも、熱水の代わりに水を最初に用いて、その後、本発明の好ましい範囲の温度の熱水となるよう加熱してもよい。さらに、水蒸気から生成した結露水を熱水の代用とすることもできる。
第2容器の材質は、第2の加水分解物を得る反応に影響を及ぼさない限り特に限定されないが、金属、セラミックス等の容器が用いられる。
同様に、ポリエステル系樹脂がポリエチレンナフタレートである場合はエチレングリコールと2,6−ナフタレンジカルボン酸を含む第2の加水分解物を、ポリブチレンテレフタレートである場合は1,4−ブタンジオールとテレフタル酸を含む第2の加水分解物を、ポリブチレンナフタレートである場合は1,4−ブタンジオールと2,6−ナフタレンジカルボン酸を含む第2の加水分解物を、ポリトリメチレンテレフタレートである場合は1,3−プロパンジオールとテレフタル酸を含む第2の加水分解物を得て、ポリオール成分とポリカルボン酸成分をそれぞれ分別回収することが可能である。
なお第2の加水分解物は、必要に応じて、公知の精製方法によってさらに精製し、さらに純度を高めた上で、回収してもよい。
第2工程後の第2の加水分解物が、水溶性の加水分解物(例えば、エチレングリコール)および非水溶性の加水分解物(例えば、テレフタル酸)を含む場合、上記したように、水溶性の加水分解物は、熱水に溶解し、非水溶性の加水分解物は、熱水に溶解せず、固体となる(ステップS14,S17)。溶解した水溶性の加水分解物は、必要に応じて公知の精製処理を行い(ステップS15)、回収する(ステップS16)。一方、固体状の非水溶性加水分解物も同様に、必要に応じて公知の精製処理を行い(ステップS18)、回収する(ステップS19)。
なお、第1工程および第2工程は、下記で説明するように連続的に行ってもよいし、第1工程で得られた第1の加水分解物を一旦、全て回収し、次いで、この第1の加水分解物を第2工程に施す、いわゆるバッチ式を採用してもよい。
次に本発明の方法のさらに好適な形態について説明する。
本発明の好適な形態によれば、前記第1工程および前記第2工程は、耐圧性容器内で連続的に行われる。耐圧性容器は、ヒータを備えていることが好ましい。ヒータを備えた耐圧性容器を使用することにより、第1工程および第2工程における処理圧力および温度を任意に調整することができる。例えば、上記のように、飽和水蒸気圧曲線に沿って水蒸気を上昇させる操作等を簡単に行うことができる。なお、圧力および温度の上昇・下降は、公知の制御手段を適宜適用することにより制御可能である。一つの容器内で第1工程および第2工程を実施することにより、簡便な処理操作が可能となり、設備コストおよび処理コストを低減することができる。
また、前記耐圧性容器内に、被処理物を通過させずかつ第1の加水分解物を通過させ得る孔部を備えた第1容器と、この第1容器の下部に第2容器を設置し、第1容器内の被処理物に第1工程を施し、第1容器を通過した第1の加水分解物を第2容器で受け入れて、この第2容器内の第2の加水分解物に第2工程を施す形態がさらに好ましい。この形態によれば、ポリエステル系樹脂を含む被処理物の処理をさらに簡便に、低コストで、高い品質で、かつ高い回収率でもって処理することが可能となる。
図2は、上記の本発明の好適な形態における処理方法を説明するための図である。
図2(a)に示すように、ヒータ(図示せず)を備えた耐圧性容器20内に、第1容器21および第2容器22が設置されている。第1容器21内には、被処理物Sが収容されている。また第2容器22内には熱水W1が貯留されている。耐圧性容器20の底部には、水蒸気を発生するための水W2が貯留されている。なお水蒸気は、外部に設けた水蒸気発生装置により、耐圧性容器20内に供給されてもよい(図示せず)。第1容器21は、被処理物Sを通過させずかつ第1の加水分解物を通過させ得る孔部Aを備えている。
続いて、図2(b)に示すように、第1工程が実施されると、被処理物Sが加水分解され、第1の加水分解物H1となり、矢印で示すように第1容器21の孔部Aから落下する。落下した第1の加水分解物H1は、第2容器22の熱水W1中に受け入れられ、第2工程に施され、熱水W1中で第2の加水分解物が生じる。
次に、図2(c)に示すように、第2の加水分解物が、水溶性の加水分解物および非水溶性の加水分解物を含む場合、水溶性の第2の加水分解物H2は、熱水W1に溶解し、一方、非水溶性の第2の加水分解物H3は、熱水W1に溶解せず、固体となる。これらの第2の加水分解物H2,H3は、必要に応じて公知の精製処理を行い、回収される。被処理物Sがポリエチレンテレフタレートを含む場合は、水溶性の加水分解物はエチレングリコールを含み、非水溶性の加水分解物はテレフタル酸を含む。なお第1容器21内には、第1工程で加水分解されなかった高分子量の残渣S1が孔部Aを通過せずに残存する。また、第2工程終了後は、耐圧性容器20内の圧力と温度を制御しつつ耐圧性容器20内部を降温させるのが好適である。この操作により回収した原料の品質の劣化を抑制することができる。
なお、加水分解の諸条件は、上記と同様である。
第1容器21および第2容器22は、第1工程および第2工程の加水分解条件に十分に耐えうる、金属製のものが好適であり、例えば第1容器21は公知のパンチングメタルやメタルメッシュ等を利用することができる。
(製造装置の第1の実施形態)
次に、ポリエステル系樹脂の加水分解物の製造方法を実現可能な本発明のポリエステル系樹脂の加水分解物の製造装置について説明する。
図6は、本発明のポリエステル系樹脂の加水分解物の製造装置の第1の実施形態を示す。耐圧性容器20と、第1容器21と、第2容器22の部分は、図2に示したものと共通である。
すなわち、ポリエステル系樹脂の加水分解物の製造装置は、耐圧性容器20と、第1容器21と、第2容器22と、を少なくとも備える。本実施形態において、耐圧性容器20はステンレス等の金属のように所定の圧力に耐えうる素材により形成され、円筒形状を呈するが、その素材や形状は特に限定されない。耐圧性容器20には図示せぬ蓋が設けられ、操作者がこの蓋を開くことにより耐圧性容器20の内部空間が外界に露呈することとなり、被処理物Sや熱水などを当該内部空間に投入することが可能となる。また、耐圧性容器20には、水などを排出可能な排出口を設けることもできる。
本実施形態において、第1容器21は、被処理物Sを収容可能な深皿形状を呈し、少なくとも底部には被処理物Sを通過させずかつ第1の加水分解物H1を通過させ得る孔部Aを備えている。第1容器21は、耐圧性容器20の内部空間における高さ方向の上部において、耐圧性容器20の内壁に固定された図示せぬ支持部材により固定されている。第1容器21の素材や形状、耐圧性容器20内での固定位置や固定方法は特に限定されない。上述した通り、第1容器21に公知のパンチングメタルを採用することにより孔部Aを形成することが可能であるが、第1容器21の素材はパンチングメタルには限定されず、金網など他のメッシュ素材や多孔質部材を用いることもできる。孔部Aの数や形状も特には限定されない。
本実施形態において、第2容器22は、熱水W1が貯留可能な深皿形状を呈し、第1容器21から落下した第1の加水分解物H1を受け入れる。第2容器22は、耐圧性容器20の内部空間における高さ方向の下部において、耐圧性容器20の内壁に固定された図示せぬ支持部材により固定されている。第2容器22の素材や形状、耐圧性容器20内での固定位置や固定方法も特に限定されない。
さらに耐圧性容器20には、ヒータ30とバルブ40が設けられ、耐圧性容器20内部の温度、圧力を制御する制御装置50に接続されている。制御装置50は、ヒータ30の出力を制御する温度制御部51と、バルブ40の動作を制御する圧力制御部52とを備えている。上述したように、温度制御部51がヒータ30の出力を制御することにより、水W2からの水蒸気の発生量を制御可能であり、第1工程および第2工程における処理圧力および温度を任意に調整することができる。例えば、上記のように、飽和水蒸気圧曲線に沿って水蒸気を上昇させる操作等を簡単に行うことができる。また、圧力制御部52がバルブ40の開閉動作を制御することにより、第1工程および第2工程における処理圧力をさらに精度よく制御することもできるし、圧力が高くなり過ぎた場合等に、緊急的にバルブ40を開いて圧力を下げることもできる。
(製造装置の第2の実施形態)
以下、製造装置の第2の実施形態について、図7を用いて説明する。以降の実施形態については、ヒータ30、バルブ40、制御装置50の図示は省略するが、これらの部材、装置は適宜設けることができる。
図7(a)に示すように、耐圧性容器20内に第1容器21が設置されており、第1の実施形態と異なり、第2容器22は設置されていない。第1容器21内には、被処理物Sが収容されている。耐圧性容器20の底部には熱水W1が貯留されている。熱水W1は水蒸気を発生する水W2としても機能する。なお水蒸気は、外部に設けた水蒸気発生装置により、耐圧性容器20内に供給されてもよい(図示せず)。第1容器は、被処理物を通過させずかつ第1の加水分解物を通過させ得る孔部Aを備えている。
続いて、図7(b)に示すように、第1工程が実施されると、被処理物Sが加水分解され、第1の加水分解物H1となり、矢印で示すように第1容器21の孔部Aから落下する。落下した第1の加水分解物H1は、耐圧性容器20の底部に貯留した熱水W1中に受け入れられ、第2工程に施され、熱水W1中で第2の加水分解物が生じる。
次に、図7(c)に示すように、第2の加水分解物が、水溶性の加水分解物および非水溶性の加水分解物を含む場合、水溶性の第2の加水分解物H2は、熱水W1に溶解し、一方、非水溶性の第2の加水分解物H3は、熱水W1に溶解せず、固体となる。これらの第2の加水分解物は、必要に応じて公知の精製処理を行い、分別回収される。
(製造装置の第3の実施形態)
以下、製造装置の第3の実施形態について、図8を用いて説明する。図8(a)に示すように、耐圧性容器20の底部に傾斜面23が設置されており、上述した実施形態とは異なり、第1容器21も第2容器22も設置されていない。被処理物Sは傾斜面23の上側領域に配置され、熱水W1は、耐圧性容器20の底部であって、傾斜面23の下側領域に貯留されている。熱水W1は水蒸気を発生する水W2としても機能する。なお水蒸気は、外部に設けた水蒸気発生装置により、耐圧性容器20内に供給されてもよい(図示せず)。傾斜面23は、その上面に被処理物Sを配置可能であり、かつ熱水W1を貯留可能であればよく、耐圧性容器20の高さ方向に沿って傾斜していればよい。傾斜面23の耐圧性容器20内部の位置や傾斜角度は特に限定されない。
続いて、図8(b)に示すように、第1工程が実施されると、被処理物Sが加水分解され、第1の加水分解物H1となり、矢印で示すように傾斜面23を滑り落ちて下降する。下降した第1の加水分解物H1は、傾斜面23の下側領域に貯留した熱水W1中に受け入れられ、第2工程に施され、熱水W1中で第2の加水分解物が生じる。
次に、図8(c)に示すように、第2の加水分解物が、水溶性の加水分解物および非水溶性の加水分解物を含む場合、水溶性の第2の加水分解物H2は、熱水W1に溶解し、一方、非水溶性の第2の加水分解物H3は、熱水W1に溶解せず、固体となる。これらの第2の加水分解物は、必要に応じて公知の精製処理を行い、分別回収される。
(製造装置の第4の実施形態)
以下、製造装置の第4の実施形態について、図9を用いて説明する。図9(a)に示すように、本実施形態においては、上述した実施形態とは異なり、第1容器21も第2容器22も傾斜面23も設置されていない。被処理物Sは耐圧性容器20の底部に配置されている。本実施形態においては予め熱水W1や水W2は、耐圧性容器20内に貯留されていない。ただし、本実施形態において、水蒸気が、外部に設けた水蒸気発生装置(図示せず)により、耐圧性容器20内に供給される。
耐圧性容器20には、任意のタイミングで耐圧性容器20の内部に水(または熱水)を注入することができる注水口60が設置されている。ただし、注水口60は他の実施形態においても設置可能である。
続いて、図9(b)に示すように、第1工程が実施されると、被処理物Sが加水分解され、第1の加水分解物H1となり、矢印で示すように耐圧性容器20の底部を満たすように拡がっていく。
次に、図9(c)に示すように、熱水W1(または通常の水)が注水口60から耐圧性容器20の内部に注入されると、第1の加水分解物H1と熱水W1の反応により第2工程が開始し、熱水W1中で第2の加水分解物が生じる。
第2の加水分解物が、水溶性の加水分解物および非水溶性の加水分解物を含む場合、水溶性の第2の加水分解物H2は、熱水W1に溶解し、一方、非水溶性の第2の加水分解物H3は、熱水W1に溶解せず、固体となる。これらの第2の加水分解物は、必要に応じて公知の精製処理を行い、分別回収される。
(製造装置の第5の実施形態)
以下、製造装置の第5の実施形態について、図10を用いて説明する。図10(a)に示すように、本実施形態においては、第4の実施形態と同様に、第1容器21も第2容器22も傾斜面23も設置されていない。被処理物Sおよび熱水W1は、耐圧性容器20の底部に配置されている。ただし、被処理物Sの少なくとも一部が、熱水W1の上面(水面)から露出している。熱水W1は水蒸気を発生する水W2としても機能する。なお水蒸気は、外部に設けた水蒸気発生装置により、耐圧性容器20内に供給されてもよい(図示せず)。
続いて、図10(b)に示すように、被処理物Sの熱水W1から露出した部分は水蒸気雰囲気中に暴露しているので、第1工程が実施されて加水分解され、第1の加水分解物H1となる。この第1の加水分解物H1は、矢印で示すように耐圧性容器20の底部を満たすように拡がっていくとともに、耐圧性容器20の底部に貯留した熱水W1中に受け入れられ、第2工程に施され、熱水W1中で第2の加水分解物が生じる。
次に、図10(c)に示すように、第2の加水分解物が、水溶性の加水分解物および非水溶性の加水分解物を含む場合、水溶性の第2の加水分解物H2は、熱水W1に溶解し、一方、非水溶性の第2の加水分解物H3は、熱水W1に溶解せず、固体となる。これらの第2の加水分解物は、必要に応じて公知の精製処理を行い、分別回収される。
(製造装置のまとめ)
上述したように、本発明のポリエステル系樹脂の加水分解物の製造装置には様々な形態のものが存在する。種々の形態において共通する事項は、1)被処理物Sを水蒸気雰囲気に暴露して加水分解し、第1の加水分解物を得る第1工程を実現する領域と、2)第1の加水分解物を熱水中で加熱してさらに加水分解し、第2の加水分解物を得る第2工程を実現する領域、の二つの領域が製造装置に設けられることである。また、これら二つの領域は、連続した一つの閉空間内で実現される。上述した実施形態においては、連続した一つの閉空間は耐圧性容器20の内部空間によって画定されるが、第1及び第2工程が実現可能ならば、一つの閉空間の画定方法は特に限定されない。
上述した二つの領域は、それぞれ装置構成の観点からは、第1の加水分解部(第1工程を実現する領域)、第2の加水分解部(第2工程を実現する領域)として観念される。第1の加水分解部は、第1および第2の実施形態では第1容器21、第3の実施形態では傾斜面23の上面の上側部分(熱水W1の貯留されていない部分)によって実現される。一方、第4および第5の実施形態では、第1の加水分解部は明確に画定されないが、水蒸気雰囲気が存在する耐圧性容器20の内部空間の一部によって実現されている。したがって、第1の加水分解部は、必ずしも明確な部材や画定された空間によって実現されるものではない。
第2の加水分解部は、第1の実施形態では第2容器22、第2および第5の実施形態では熱水W1を貯留する耐圧性容器20の底部、第3の実施形態では傾斜面23の上面の下側部分(熱水W1の貯留されてる部分)によって実現される。一方、第4の実施形態では、第2の加水分解部は、プロセスの最初から耐圧性容器20の内部に存在しているわけではなく、熱水W1が注水口60から注がれた後に発現する。したがって、第2の加水分解部も、必ずしも明確な部材や画定された空間によって実現されるものではない。
また、本明細書で開示した実施形態においては、「連続した一つの閉空間」は、単一の耐圧性容器20によって実現されているが、「連続した一つの閉空間」の実現方法は、実施形態の方法には限定されない。例えば、第1工程を実現する領域が一つの容器で画定される空間であり、第2工程を実現する領域が他の容器で画定される空間であり、これら二つの容器の空間をパイプなどで連結することで完成する容器も、本発明の製造装置に含まれ得る。よって、「連続した一つの閉空間」は、被処理物に対して第1工程および第2工程を実質的に連続して実施することにより、ポリエステル系樹脂の加水分解物の製造を可能とする閉空間を意味し、物理的、構造的(例えば形状やサイズ)な観点からは特に限定はされない。第1工程と第2工程は実質的に連続して実施されるが、ポリエステル系樹脂の加水分解物の製造に支障がない限り、これら二つの工程の間に他の付加的な工程およびそれに対応した装置等が介在することは、許される。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
(実施例1)
図2に示すような装置を用い、被処理物としてポリエチレンテレフタレート製粘着テープの処理を行った。該粘着テープは、厚さが35μmで、重量平均分子量が20000であるポリエチレンテレフタレート製フィルムを用いた粘着テープであり、ポリエチレンテレフタレート製フィルムの一方の面には25g/mの割合でアクリル系粘着剤が塗布されている。
まず図2(a)に示したように、ヒータ(図示せず)、第1容器21および第2容器22を備えた耐圧性容器20を準備した。
第1容器21の内容積は10リットルであり、その中に、上記粘着テープを100g投入した。第2容器22内には水を100ml入れておいた。耐圧性容器20の底部には、水蒸気を発生するための水W2が貯留され、ヒータによって水蒸気を発生させることができる。
第1容器21は、被処理物を通過させずかつ第1工程で生じる第1の加水分解物を通過させ得る孔部Aを備えている。孔部Aはステンレス製のパンチングメタルにより形成され、孔Aのサイズは1mm角に設定した。
続いて、図2(b)および(c)に示すように、耐圧性容器20内で第1工程および第2工程を連続的に実施した。第1工程および第2工程において、耐圧性容器20の水蒸気雰囲気温度は206℃、熱水W1の温度は206℃、飽和水蒸気圧条件下、ポリエチレンテレフタレート製粘着テープを加水分解した。耐圧性容器内の水蒸気雰囲気温度が206℃に達してから1時間、2時間、3時間および5時間経過したそれぞれの段階で、粘着テープの状態を観察するとともに、粘着テープを取り出し、HPLCにより加水分解物の組成を調べた。なおHPLC分析条件は以下の通りである。
〔分析条件〕
分析装置:Thermo Fisher Scientific製 UltiMate3000
カラム:CAPCELLPAK(登録商標)(4.6mmφ×150mm、5μm、株式会社資生堂製)
溶離液組成:ギ酸水溶液/メタノールグラジエント条件
流量:1mL/min
検出器:DAD(ダイオードアレイ検出器、190nm〜800nm、242nm抽出)
カラム温度:40℃
注入量:5μL
図3は、加水分解反応を行うために、耐圧性容器内に被処理物を投入して実験を開始後、1時間から5時間経過した時点での耐圧性容器20内の水蒸気雰囲気温度およびゲージ圧力を示すグラフである。水蒸気雰囲気温度が恒温(約206℃)に到達してから1時間経過後に、ポリエチレンテレフタレート製粘着テープの第1の加水分解物H1は、図2(b)の矢印で示すように第1容器21の孔部Aからすべて第2容器22内に落下した。落下した第1の加水分解物H1は、ポリエチレンテレフタレートのオリゴマーを含み、該オリゴマーをGPC法(PMMA換算)で測定したところ、重量平均分子量650を有していた。このようにして第1の加水分解物H1は、第2容器22の熱水W1中に受け入れられ、図2(c)に示すように、前記と同様の温度および圧力条件にて、第2工程に施された。
図4は、水蒸気雰囲気温度が恒温(約206℃)に達してから、1時間、2時間、3時間および5時間経過した時点での第2容器内の加水分解物(固体)の組成をHPLCにより調べた結果を示すグラフである。
図4において、TPAはテレフタル酸を示している。また同様に、Tはテレフタル酸ユニット、Eはエチレングリコールユニット、Dはジエチレングリコールユニットを示し、オリゴマーはこれらの各ユニットが結合して形成されていると考えられる。
図4の結果から、加水分解反応実施後、時間が経過するにつれ、TPAが多く生成し、水蒸気雰囲気温度が恒温(約206℃)に達してから3時間後には72質量%回収でき、5時間後には94質量%回収できた。
また、該加水分解物(固体)に含まれるSi量(ポリエチレンテレフタレート製フィルムの背面に塗布されている背面処理剤に由来)を蛍光X線分析法により調べた。その結果、加水分解反応の実施後2時間後はSi量が410ppm、3時間後は30ppm、5時間後は10ppmであり、加水分解反応実施後、時間が経過するにつれ、不純物(Si)量が低下し、熱水W1中で第1の加水分解物をさらに加水分解することにより、Si等の不純物が水相に移動し、第2の加水分解物としてのTPAの純度が向上することが分かった。
また、第2工程終了後、第1容器21内には、加水分解されなかったアクリル系粘着剤が、孔部Aを通過することなく残存していることが確認された。
なお、上記ではTPAの回収について主に説明したが、水溶性の第2の加水分解物であるエチレングリコールは、第2工程終了後、第2容器22の熱水W1を冷却し、蒸留等の公知の精製方法を行うことにより回収することができる。
(比較例1)
実施例1において、第1工程を行わず、被処理物としてのポリエチレンテレフタレート製粘着テープを、第2容器の熱水W1に投入したこと以外は実施例1を繰り返し、加水分解反応の実施後水蒸気雰囲気温度が恒温(約206℃)に達してから、3時間経過した時点で第2容器内の加水分解物(固体)を回収し、その組成をHPLCにより調べた。結果を図5に示す。
図5の結果から、第1工程を行わず、第2工程のみを行った比較例1では、TPAの生成量が実施例1に比べて著しく低下した。また不純物(Si)量は30ppmであった。
以上の結果から、本発明における第1工程および第2工程の二段階の工程により、ポリエチレンテレフタレート製の成形品からテレフタル酸を高品質で回収できることがわかった。
本発明は、ポリエステル系樹脂を含む被処理物を、大掛かりな装置やコストをかけることなく処理し、該ポリエステル系樹脂の構成原料を高い品質で回収可能な、被処理物の処理方法および装置を提供することすることができ、したがって、ケミカルリサイクル技術によって、限りある石油資源の供給を持続可能とする社会を構築の一助となり得る。
20 耐圧性容器
21 第1容器
22 第2容器
30 ヒータ
40 バルブ
50 制御装置
51 温度制御部
52 圧力制御部
60 注水口
A 孔部
H1 第1の加水分解物
H2、H3 第2の加水分解物
S 被処理物
S1 残渣

Claims (9)

  1. ポリエステル系樹脂を含む被処理物を水蒸気雰囲気に暴露して加水分解し、第1の加水分解物を生成する第1の加水分解部と、
    前記第1の加水分解物を熱水中に配置して加熱し、前記第1の加水分解物をさらに加水分解し、第2の加水分解物を生成する第2の加水分解部と、を備え、
    前記第1の加水分解部および前記第2の加水分解部が、連続した一つの閉空間内で実現される、ポリエステル系樹脂の加水分解物の製造装置。
  2. 前記閉空間を画定し、前記被処理物を収納可能な耐圧性容器を備え、
    前記第1の加水分解部および前記第2の加水分解部が、前記耐圧性容器の内部において画定される、請求項1に記載の製造装置。
  3. 前記第1の加水分解部が、前記耐圧性容器の内部に配置され、前記被処理物を収容可能な第1容器より構成される、請求項2に記載の製造装置。
  4. 前記第1容器が、前記第1の加水分解物を通過させる孔部を備える、請求項3に記載の製造装置。
  5. 前記第2の加水分解部が、前記耐圧性容器の内部であってかつ前記第1容器の下方に配置され、熱水を貯留可能な第2容器より構成される、請求項3または請求項4に記載の製造装置。
  6. 前記第2の加水分解部が、熱水を貯留可能な前記耐圧性容器の底部より構成される、請求項3または4に記載の製造装置。
  7. 前記耐圧性容器が、当該耐圧性容器の高さ方向に沿って傾斜した傾斜面を備え、
    前記第1の加水分解部および前記第2の加水分解部が、前記傾斜面の上面において画定される、請求項2に記載の製造装置。
  8. 前記耐圧性容器がヒータを備える、請求項2〜請求項7のいずれか一項に記載の製造装置。
  9. 前記耐圧性容器が、当該耐圧性容器の内部に水を注入可能な注入口を備える、請求項2〜請求項8のいずれか一項に記載の製造装置。
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