JP2009203291A - 分解装置と分解処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】超臨界又は亜臨界状態でのプラスチック成形品等の分解において、分解槽の排出配管等の取り出し部の閉塞を防止し、分解槽から分解液を効率的に取り出して回収することのできる、新しい分解装置と分解処理方法を提供する。
【解決手段】超臨界又は亜臨界の状態において被分解物を分解する分解槽1と、その分解槽1の内容物を攪拌する攪拌速度が調整可能な攪拌手段2と、この攪拌手段2の攪拌速度を調整する制御部3と、分解槽1内からその内容物を排出するための取り出し部とを備え、前記分解槽1は、取り出し部の取り出し口よりも下方に被分解物の未分解又は未溶解の固形物を滞留させる滞留部5を有することとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラスチック廃棄物等のプラスチック成形品を超臨界又は亜臨界の状態で反応させて水熱分解する分解装置と分解処理方法に関するものである。
従来より、例えば、有害物を無害化分解することや、食品廃棄物等を分解して再資源化することや、プラスチック廃棄物等のプラスチック成形品を分解して有機酸、アルコール等のプラスチックの合成原料やFRP(繊維強化プラスチック)中の補強繊維等を回収して再利用できるようにするために、超臨界又は亜臨界状態の水熱反応によって分解する方法(例えば、特許文献1参照)や様々な装置の構成が提案されている。
しかしながら、超臨界又は亜臨界の状態でのプラスチック成形品の分解においては、FRPからのガラス繊維や炭素繊維等の補強繊維の回収を伴う場合をはじめ、破砕した粒状のプラスチックを含む被処理混合液は固液混合のスラリー状となるため、連続的に分解槽内に原料を供給し、連続的に分解槽内から分解液を取り出すことは、必ずしも容易ではないという問題がある。その理由は、第1には、スラリー液を高温高圧で送液するポンプが高価であり、固形物による部品の磨耗等の耐久性に問題が生じやすいことであり、第2には、反応性を確保しつつ、分解槽に残留した未反応固形物の全量排出が困難であることによる。特にプラスチック成形品がFRPの場合、比重の重いガラス繊維や炭酸カルシウム等の無機物成分が未反応のまま残り、沈降性の高いこれらの成分を伴う分解液の排出は難しい。
したがって、このような場合には、回分式の分解装置が採用される。回分式の分解装置はバッチ処理であり、投入した原料は1バッチの反応後、分解装置の底部に接続された取り出し部としての排出配管からそのまま全量抜き出される操作となる。反応生成物を含む分解液を分解槽から取り出すにあたっては、分解槽内は液体を超臨界又は亜臨界状態にしているために高温・高圧の状態にあることから、分解槽内を常温にまで冷却する必要がある。また、分解液を取り出すために分解槽内を常圧にまで減圧する必要がある。
しかしながら、常温常圧まで分解液を冷却するには長時間必要であり、1バッチの処理時間を長引かせる主要因となっていた。そこで、従来、分解槽内の圧力が常圧まで下がるのを待たずに、分解液液温100℃以上の高温高圧状態で分解液を分解槽に接続された排出配管から排出させ、次いで冷却器にて冷却して取り出していた。100℃以上の高温高圧状態からの排出であれば、槽内圧が大気圧以上のため、槽内の系を外部の系に開放することにより、特別な取り出し手段を設けることなく排出させることが可能である。ここで、上述したように回分式の分解装置は、1バッチの反応後は反応生成物を含む分解液の全量がそのまま抜き出される。しかしながら、分解槽内の分解液中に含まれる寸法の大きな未溶解固形物も排出されるため、排出配管にこの寸法の大きな未溶解固形物が進入して閉塞を引き起こすおそれがあるという問題があった。
国際公開第2004/041917号パンフレット
本発明は、上記のとおりの背景から、従来の問題点を解消し、超臨界又は亜臨界状態でのプラスチック成形品等の分解において、分解槽の排出配管等の取り出し部の閉塞を防止し、分解槽から分解液を効率的に取り出して回収することのできる、新しい分解装置と分解処理方法を提供することを課題としている。
本発明は以下のことを特徴としている。
第1には、超臨界又は亜臨界の状態において被分解物を分解する分解槽と、その分解槽の内容物を攪拌する攪拌速度が調整可能な攪拌手段と、この攪拌手段の攪拌速度を調整する制御部と、分解槽内からその内容物を排出するための取り出し部とを備え、前記分解槽は、取り出し部の取り出し口よりも下方に被分解物の未分解又は未溶解の固形物を滞留させる滞留部を有する分解装置であって、分解槽内の被分解物の分解処理が終了した後、所定の寸法の未分解又は未溶解の固形物が分解槽内で沈降して滞留部に滞留するように制御手段で攪拌手段の攪拌速度を調整し、滞留部に滞留していない所定寸法未満の未分解又は未溶解の固形物を含む分解液を取り出し部から排出するようにしていることを特徴とする。
第2には、第1の発明において、分解槽の側面に取り出し部が接続されており、分解槽の滞留部は、分解槽の側面に接続された取り出し部の取り出し口下方の槽内空間であることを特徴とする。
第3には、第1の発明において、分解槽底部に内方に突出する突出部が形成され、この突出部の上端に取り出し部が接続されており、分解槽の滞留部は、分解槽の突出部に接続された取り出し部の取り出し口下方の槽内空間であることを特徴とする。
第4には、上記第1の発明から第3の発明のいずれかの分解装置による分解処理方法であって、分解槽内で超臨界又は亜臨界の状態において被分解物を分解処理した後、被分解物の所定の寸法の未分解又は未溶解の固形物が沈降して滞留するように分解槽内の内容物を攪拌し、滞留していない所定の寸法未満の未分解又は未溶解の固形物を含む分解液を分解槽から排出することを特徴とする。
第5には、第4の発明において、所定の寸法未満の未分解又は未溶解の固形物を含む分解液を排出した後、新たに被分解物を分解槽に供給して超臨界又は亜臨界の状態で分解する次バッチの処理時、新たに供給した被分解物及び前バッチの処理で滞留している所定の寸法の未分解又は未溶解の固形物が分解槽内において均一に分散するように攪拌して分解処理することを特徴とする。
第1の発明によれば、分解槽は、取り出し部の取り出し口よりも下方に未分解又は未溶解の固形物を滞留させる滞留部を有しているため、分解槽内の被分解物の分解処理が終了した後、所定の寸法の未分解又は未溶解の固形物が分解槽内で沈降して滞留部に滞留するように制御部で攪拌手段の攪拌速度を調整することで、滞留部に所定の寸法の未分解又は未溶解の固形物が滞留する。分解槽の取り出し部の取り出し口は前記滞留部よりも上方にあるため、滞留部に滞留した所定の寸法の未分解又は未溶解の固形物は取り出し口から排出されない。一方で、滞留部に滞留せずに取り出し口の上方の分解槽内で攪拌されている所定の寸法未満の未分解又は未溶解の固形物を含む分解液は、取り出し口から排出される。したがって、排出配管等の取り出し部の閉塞の主要因となる所定の寸法の未分解又は未溶解の固形物が排出されないので、取り出し部の閉塞を防止し、分解液を効率的に取り出して回収することができる。
第2及び第3の発明によれば、分解槽の滞留部及び取り出し部の取り出し口の位置が特定され、所定の寸法の未分解又は未溶解の固形物をより確実に滞留させることができる。したがって、取り出し部の閉塞をより一層防止し、分解液を効率的に取り出して回収することができる。
第4の発明によれば、滞留していない所定の寸法未満の未分解又は未溶解の固形物を含む分解液を排出することにより、取り出し部の閉塞を防止し、分解液を効率的に取り出して回収することができる。
第5の発明によれば、新たに被分解物を分解槽に供給して超臨界又は亜臨界の状態で分解する次バッチの処理時、新たに供給した被分解物及び前バッチの処理で滞留している所定の寸法の未分解又は未溶解の固形物が分解槽内において均一に分散するように攪拌して分解処理することにより、分解槽内では分解効率が高まり、生産性が向上する。
本発明の分解装置は、上記のとおりの特徴を有するものであって、不飽和ポリエステル樹脂成形品等のプラスチック成形品の分解による有機酸、アルコール等のプラスチック原料の回収、FRP中の補強繊維等の無機物の回収等のために適用され、顕著な効果を奏することになる。
以下に本発明の分解装置の実施形態について説明する。もちろん、本発明は以下の実施形態によって限定されるものではない。
<実施形態1>
図1は、本発明に係る分解装置の一実施形態を示した概要構成図である。
この実施形態の分解装置は、超臨界又は亜臨界の状態で被分解物を水熱分解する分解槽1と、その分解槽1の内容物を攪拌する攪拌速度が調整可能な攪拌手段2と、この攪拌手段2の攪拌速度を調整する制御部3を備えており、分解槽1にはその分解槽1内から内容物を排出するための取り出し部としての排出配管4が接続されている。また、取り出し部の取り出し口としての排出配管4の排出口41の下方には、未分解又は未溶解の固形物を滞留させる滞留部5を有している。
より具体的には、例えば、分解槽1は、円筒形で耐圧製に形成され、その外周にはヒーターや熱媒ジャケット等で形成される加熱手段6が設けてあり、温度センサー等で形成される温度検出器7が分解槽1内に差し込んで設けてある。また、分解槽1の上部には分解槽1の上部内の圧力を測定する圧力ゲージなどで形成される圧力検出手段8が設けてある。この温度検出器7及び圧力検出手段8で分解槽1の温度、圧力をそれぞれ検出しながら、加熱手段6で分解槽1内を加熱することによって、検出される温度と圧力に基づいて加熱手段6を制御して最適温度での加熱を行うことができる。
被分解物としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂成形品等のプラスチック成形品を用いることができる。そしてプラスチック成形品は分解反応がし易くなるように粉砕して粉粒状にし、水等の流体と共に分解槽1に投入される。プラスチック成形品は通常疎水性であるため水等の流体と馴染みにくく、しかも粉砕したプラスチック成形品の粉粒体は空気を噛んでいるために液面に浮き易い。このようにプラスチック成形品と流体との混合が不十分であると、プラスチック成形品の分解の効率が悪くなる。このために本実施形態では、プラスチック成形品と流体との混合を十分なものとするために、攪拌装置10を備えた前処理槽9が原料供給配管11を介して分解槽1に接続されている。そしてプラスチック成形品の粉粒体と水等の流体とを前処理槽9に投入し、攪拌装置10で十分に攪拌して流体中にプラスチック成形品を混合して、流体中にプラスチック成形品が馴染んだスラリー状にした後、液送ポンプ12で原料供給配管11を通してプラスチック成形品と流体のスラリーを分解槽1に供給するようにしており、プラスチック成形品の分解が効率良く行われるようにしている。
また、分解槽1に供給されたプラスチック成形品の粉粒体が流体中を分解槽1底部に沈降して分解反応が受け難くなることを防止したり、また加熱時にプラスチック成形品の粉粒体が分解槽1内面に固着したりすることを防止するなど、プラスチック成形品の粉粒体の流体に対する攪拌混合性を高めて流体との反応効率を向上させるために、プラスチック成形品は粒径が2〜20mm程度、好ましくは最大粒子径が5mm以下になるように粉砕して使用するのが好ましい。プラスチックの最大粒子径は小さいほど望ましいものであり、粉砕可能であればいくら小さくてもよい。
分解槽1に設けられた攪拌手段2は、回転軸23とこれに取り付けられた複数の攪拌翼21を有しており、分解槽1の上部に設けられたモータ22の駆動によって回転軸23を回転させ、分解槽1内の内容物を攪拌する。制御部3は、モータ22と電気的に接続されており、攪拌手段2の回転軸23の回転数を制御して所望の攪拌速度に調整できるようになっている。したがって、分解槽1内の内容物の状態に応じて、適宜に攪拌手段2の攪拌速度を調整することが可能である。
このような攪拌手段2で分解槽1の内容物を攪拌する場合、被分解物の分解処理中と分解処理終了後とで攪拌手段2の攪拌速度を変えている。
まず、被分解物の分解処理中の攪拌速度について説明する。被分解の分解処理中は、分解槽1内に投入された被分解物を効率よく水熱分解する必要がある。したがって、被分解物及び流体を混合して流体中に被分解物を均一に分散させるため、攪拌手段2の攪拌速度を上げて分解槽1の内容物を攪拌している。このような攪拌速度は、投入した被分解物が分解槽1の底部に滞留しないように適宜に調整される。
次に被分解物の分解処理終了後の攪拌速度について説明する。被分解物の所定の分解時間を経て、加熱手段6による加熱をやめた分解処理終了後の分解槽1内には、被分解物の有機成分や無機成分が完全に分解されずにあるいは流体に溶解されずに残存している。このような被分解物の未分解物又は未溶解物はそれぞれ固形物として残存しており、その大きさは様々であって各種寸法のものが混在している。そして、攪拌せずに放置しておくと分解槽1の下方に沈降して分解液20の粘度が高くなる。この状態で分解液20を排出配管4から取り出すと、排出配管4の閉塞の原因となるだけなく、分解効率が悪くなり生産性が低下する。したがって、分解槽1の分解液20を攪拌して排出する必要があるが、分解槽1の分解液20が均一に分散するように攪拌して排出すると、寸法の大きな固形物が排出し、このものが排出配管4に進入して閉塞を引き起こしてしまう。このため、攪拌手段2の攪拌速度を落として分解液20を攪拌する必要がある。ここで、排出配管4の閉塞を引き起こす寸法の大きな固形物とは、排出配管4内で沈降が懸念される固形物をいい、具体的には、排出配管4内を流れる分解液20中の固形物の軸方向の移動速度がその固形物の自重による沈降速度よりも小さくなるような固形物である。また、寸法の大きな固形物の寸法とは、排出配管4内で沈降が懸念される固形物の寸法である。本実施形態では、このような排出配管4内で沈降が懸念される寸法の固形物(以下、所定寸法の固形物ともいう)を排出口41から排出配管4を通じて排出させないように、所定寸法の固形物が分解槽1内で沈降して後述する滞留部5に滞留するように制御部3で攪拌手段2の攪拌速度を調整している。なお、所定寸法未満の固形物は、攪拌手段2によって攪拌され、滞留部5に滞留することなく分解液20中に分散しているので、分解液20とともにこれを取り出すことができる。
本実施形態では、分解槽1の側面1bに排出配管4の一端が接続され、他端は分解液20の回収槽13に接続されている。排出配管4には、分解槽1側に排出用開閉弁42が設けられており、この排出用開閉弁42を開くことによって、分解槽1内の高温高圧状態の分解液20が排出口41から排出配管4を通じて排出されて回収槽13に回収される。排出配管4の途中には分解液20を冷却するための円筒多管式熱交換器等の冷却器14が設けられており、この冷却器14によって分解液20が冷却され、冷却した分解液20が回収槽13に蓄えられるようになっている。分解槽1の側面1bに排出配管4が接続される位置は、分解槽1の分解液20が所定寸法の固形物を含有することなく排出できるような位置であればよく、例えば、分解槽1の全高に対して分解槽1の底部から1/20〜1/5程度の位置に適宜に設定される。
本実施形態では、分解槽1の排出口41の下方に滞留部5を有している。具体的には、この滞留部5は、分解槽1の底面1aと、分解槽1の側面1bのうち排出口41よりも下方に位置する側面1bと、から囲まれる空間Aで形成されている。上述したように、この滞留部5には、分解処理終了後、攪拌手段2によって分解液20中の所定寸法の固形物が沈降して滞留する。所定寸法未満の固形物は滞留部5に滞留することなく分解液20中に分散している。排出配管4の排出口41は滞留部5よりも上方にあるので、排出配管4の排出用開閉弁42を開いても、滞留部5に滞留した所定寸法の固形物は排出されない。一方、排出配管4の排出口41よりも上方に位置する分解槽1内の所定寸法未満の固形物を含む分解液20は排出される。したがって、本実施形態の分解装置は、排出配管4の閉塞を防止し、分解液20を効率的に取り出して回収することができる。
本実施形態において、プラスチック成形品を分解して回収するにあたっては、まずプラスチック成形品と水等の流体とを前処理槽9に投入して十分に攪拌し、分解槽1に供給する。プラスチック成形品と流体とを分解槽1に供給した後は、分解槽1を密閉状態にし、次いでプラスチック成形品を流体中に均一に分散させるために制御部3で攪拌手段2の攪拌速度を上げて分解槽1の内容物を攪拌しつつ、加熱手段6で加熱する。
そして、温度検出器7で分解槽1内の温度を、圧力検出手段8で分解槽1内の圧力を、それぞれ検出しながら加熱手段6による加熱を行い、検出された温度と圧力に応じて加熱を制御することによって、分解槽1内の流体が超臨界状態又は亜臨界状態になる温度・圧力を維持し、この超臨界状態又は亜臨界状態の流体を反応触媒としてプラスチック成形品を分解する。例えばプラスチック成形品として不飽和ポリエステル樹脂成形品を用い、流体として水を用いる場合、プラスチック成形品濃度10〜15wt%、分解温度180〜250℃、圧力1.0〜4.0MPaに調整し、水を超臨界状態又は亜臨界状態に維持して1〜4時間反応させることによって、不飽和ポリエステル樹脂をエステル交換反応させ、スチレンマレイン酸共重合体や多価アルコール等のモノマーに加水分解することができる。
所定の分解時間経過後、所定寸法の固形物が分解槽1内で沈降して滞留部5に滞留するように制御部3で攪拌手段2の攪拌速度を調整する。滞留部5に所定寸法の固形物が滞留した後、排出配管4の排出用開閉弁42を操作することにより、排出配管4から分解液20を排出する。排出された分解液20は、冷却器14によりその液体の常圧での飽和温度(水では100℃)以下まで冷却され、回収槽13に貯留される。排出された分解液20中には所定寸法の固形物が含まれていないので、この固形物に起因する排出配管4の閉塞を防止することができる。
本実施形態の分解装置は、回分式のバッチ処理である。このため続いて分解処理を行う場合、再度プラスチック成形品と流体を前処理槽9に投入し、分解槽1に供給して分解処理を行う。このとき、分解槽1の滞留部5には前バッチ処理において排出されなかった所定寸法の固形物が滞留しているが、このものと、新たに供給されたプラスチック成形品とが分解槽1内で均一に分散するように制御部3で攪拌手段2の攪拌速度を上げて分解槽1の内容物を攪拌して分解処理を行うようにする。これによって、前バッチ処理で排出されなかった所定寸法の固形物の寸法を小さくすることができる。このような操作を繰り返すことにより、分解槽1内では分解効率が高まって生産性が向上するだけでなく、排出配管4へは常に所定寸法未満の固形物のみが排出され、排出配管4の閉塞を防止することができる。
<実施形態2>
図2は、本発明に係る分解装置の別の一実施形態を示した概要構成図である。なお、図1に示した部分と同一の部分については同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施形態は上記実施形態1と同様、分解槽1内の被分解物の分解処理が終了した後、所定の寸法の固形物が分解槽1内で沈降して滞留部5に滞留するように制御部3で攪拌手段2の攪拌速度を調整し、滞留部5に滞留していない所定寸法未満の固形物を含む分解液20を排出配管4から排出しているが、実施形態1では排出配管4が分解槽1の側面1bに接続されているのに対し、実施形態2では分解槽1の底部に形成された突出部15の上端15aに接続される。
具体的には、実施形態2の分解槽1は、その底部の中央に内方に突出する円筒状の突出部15が形成されている。突出部15の上端15aには分解槽1の内容物を排出するための排出口41が設けられ、排出配管4が接続されている。排出配管4には、分解槽1側に排出用開閉弁42が設けられており、この排出用開閉弁42を開くことによって、分解槽1内の高温高圧状態の分解液20が排出口41から排出配管4を通じて排出されて回収槽13に回収される。
本実施形態においても、分解槽1の排出口41の下方に滞留部5を有している。具体的には、この滞留部5は、分解槽1の底部に設けられた突出部15と、分解槽1の底面1aと、分解槽1の側面1bのうち突出部15の上端15aに設けられた排出口41よりも下方に位置する側面1bと、から囲まれる空間Bで形成されており、突出部15によって底面1aに段部16が形成されている。分解槽1の底部に設けられた突出部15の高さは、分解槽1の分解液20が所定寸法の固形物を含有することなく排出されるような高さであればよく、例えば、分解槽1の全高に対して1/20〜1/5程度の高さに適宜に設定される。実施形態1と同様、この滞留部5には、分解処理終了後、攪拌手段2によって分解液20中の所定寸法の固形物が沈降して滞留するが、所定寸法未満の固形物は滞留部5に滞留することなく分解液20中に分散している。排出配管4の排出口41は滞留部5よりも上方にあるので、排出配管4の排出用開閉弁42を開いても、滞留部5に滞留した所定寸法の固形物は排出されない。一方、排出配管4の排出口41よりも上方に位置する分解槽1内の所定寸法未満の固形物を含む分解液20は排出される。特に、本実施形態では、分解液20の排出時、段部16が障壁となって滞留部5の所定寸法の固形物の移動が妨げられる。このため突出部15の上端15aに設けられた排出口41からの所定寸法の固形物の排出をより確実に防止することができ、よって排出配管4の閉塞を効果的に防止することができる。
実施形態1の分解装置の概要構成図である。 実施形態2の分解装置の概要構成図である。
符号の説明
1 分解槽
1a 底面
1b 側面
2 攪拌手段
21 攪拌翼
3 制御部
4 排出配管
41 排出口
42 排出用開閉弁
5 滞留部
15 突出部
16 段部
20 分解液

Claims (5)

  1. 超臨界又は亜臨界の状態において被分解物を分解する分解槽と、その分解槽の内容物を攪拌する攪拌速度が調整可能な攪拌手段と、この攪拌手段の攪拌速度を調整する制御部と、分解槽内からその内容物を排出するための取り出し部とを備え、前記分解槽は、取り出し部の取り出し口よりも下方に被分解物の未分解又は未溶解の固形物を滞留させる滞留部を有する分解装置であって、分解槽内の被分解物の分解処理が終了した後、所定の寸法の未分解又は未溶解の固形物が分解槽内で沈降して滞留部に滞留するように制御手段で攪拌手段の攪拌速度を調整し、滞留部に滞留していない所定寸法未満の未分解又は未溶解の固形物を含む分解液を取り出し部から排出するようにしていることを特徴とする分解装置。
  2. 分解槽の側面に取り出し部が接続されており、分解槽の滞留部は、分解槽の側面に接続された取り出し部の取り出し口下方の槽内空間であることを特徴とする請求項1に記載の分解装置。
  3. 分解槽底部に内方に突出する突出部が形成され、この突出部の上端に取り出し部が接続されており、分解槽の滞留部は、分解槽の突出部に接続された取り出し部の取り出し口下方の槽内空間であることを特徴とする請求項1に記載の分解装置。
  4. 請求項1から3のいずれかの分解装置による分解処理方法であって、分解槽内で超臨界又は亜臨界の状態において被分解物を分解処理した後、被分解物の所定の寸法の未分解又は未溶解の固形物が沈降して滞留するように分解槽内の内容物を攪拌し、滞留していない所定の寸法未満の未分解又は未溶解の固形物を含む分解液を分解槽から排出することを特徴とする分解処理方法。
  5. 請求項4の分解処理方法において、所定の寸法未満の未分解又は未溶解の固形物を含む分解液を排出した後、新たに被分解物を分解槽に供給して超臨界又は亜臨界の状態で分解する次バッチの処理時、新たに供給した被分解物及び前バッチの処理で滞留している所定の寸法の未分解又は未溶解の固形物が分解槽内において均一に分散するように攪拌して分解処理することを特徴とする分解処理方法。
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