JP4292865B2 - 車両用電力供給システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の蓄電装置に対して電力を供給する車両用電力供給システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車載装置の電子制御化、電動化がますます高度になりつつある。このような技術背景により、車載電源は、容量の増大はもとより、信頼性が一層要求されるようになり、1つの車両に蓄電装置を複数搭載する電力供給システムが提案され、実用化されつつある。
【0003】
例えば、エンジンの再始動性能を確保するために、始動専用の蓄電装置とそれ以外の電気装置用の蓄電装置とを分離し、始動専用の蓄電装置を常に満充電状態に維持しておくことで次回の始動機会に確実に始動可能な容量を確保しようとするシステムが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0004】
他方で、車両の燃料消費量低減や排気ガス低減の観点から、車両の走行状態に応じて車両用発電機の発電状態を可変させる制御、特に加速期間には発電を停止させるとともに減速期間には回生発電するシステムが知られている(例えば、特許文献3参照。)。
【0005】
【特許文献1】
国際公開第01/32473号パンフレット(第1−3頁、図1)
【特許文献2】
国際公開第01/36232号パンフレット(第6−10頁、図1−3)
【特許文献3】
特開平6−296332号公報(第2−4頁、図1−4)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献3に開示されたシステムのように、車両用発電機の発電と停止を断続的に繰り返す場合には電源電圧の変動が大きくなって、安定した電力の供給を行うことができなくなるという問題があった。電源電圧の変動が大きくなると、ヘッドライトなどを灯火しているときに照度変化が発生したり、エアコンのブロワモータの回転数変動に伴って送風音が断続的に変化するような現象が生じるため好ましくない。このような場合には、加速期間での発電停止や減速期間での回生発電を禁止して、電源電圧の安定化を優先させる制御を行っており、十分な燃費改善効果や排ガス低減効果が得られていない。
【0007】
また、エンジン始動用の電動機が動作する際には極めて大きな突入電流が生じるため、蓄電装置から大電流が放出されて電源電圧の瞬間的な低下が発生する。このため、エンジンの始動時には始動に必要な機能以外の電気装置を停止させて、電圧低下の影響が現われないような措置がとられている。このようなエンジン始動時における電源電圧の低下に対しては、上述した特許文献1、2に開示されているように始動専用の蓄電装置を備えることで対処することができるが、この方法では発電状態を可変制御したときに生じる電源電圧の変動を抑えることができない。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、発電状態の可変制御やエンジン始動時においても安定した電力の供給を行うことができる車両用電力供給システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明の車両用電力供給システムは、車両用発電機によって充電されるとともにエンジンを始動させる電動機が接続される第1の蓄電装置と、該第1の蓄電装置と定格電圧が等しい第2の蓄電装置と、前記第1の蓄電装置から前記第2の蓄電装置に対して電力を供給する電力変換装置と、を備え、前記電力変換装置により前記第2の蓄電装置の電圧変動を前記第1の蓄電装置の電圧変動よりも小さくする電力変換装置とを備えている。
このように、主な電圧変動の原因となるエンジン始動用の電動機や車両用発電機を第1の蓄電装置に接続するとともに、この第1の蓄電装置の電圧変動を緩和しつつ第2の蓄電装置に対する電力供給(充電)を行っており、第2の蓄電装置から各種の電気装置に対して安定して電力の供給を行うことが可能になる。
また、上述した第1および第2の蓄電装置は、定格電圧が等しい。これにより、第2の蓄電装置に接続される各種の電気装置は、従来のものをそのまま使用することができるようになり、コストの上昇を抑えることができる。また、緊急時に稼働する電気装置等に対して第1の蓄電装置と第2の蓄電装置の両方から電力を供給することが可能になるとともに、一方の蓄電装置が劣化した場合にも特殊な装置を用いることなく電源の冗長系を容易に構築することができるようになる。
【0010】
また、上述した車両用発電機には発電制御装置が接続されており、発電制御装置は、車両の減速時に車両用発電機の発電量を増加させ、減速時以外のときに車両用発電機の発電量を抑制することが望ましい。このようにして車両の走行状態に応じて発電量の可変制御を行った場合には第1の蓄電装置の端子電圧の変動が大きくなるが、電力変換装置によってこの大きな電圧変動が緩和されて第2の蓄電装置に対する電力供給が行われるため、第2の蓄電装置から各種の電気装置に対して安定して電力の供給を行うことが可能になる。
【0011】
また、上述した電力変換装置は、第1の蓄電装置から第2の蓄電装置に一方向にのみ通電可能であって、入力電圧を少なくとも昇圧変換できる昇圧モードを備え、車両が減速期間以外に少なくとも昇圧モードで動作することが望ましい。あるいは、上述した電力変換装置は、さらに入力電圧を降圧する動作を行う降圧モードとを有しており、車両の減速時に降圧モードで動作し、減速時以外のときに昇圧モードで動作することが望ましい。車両が減速時以外のときには車両用発電機の発電量が抑制されるため第1の蓄電装置の端子電圧が低下してしまう。このとき、電力変換装置を昇圧モードで動作させることにより、第2の蓄電装置側の電圧低下を防止して、第2の蓄電装置の端子電圧を維持することが可能になる。一方、車両が減速時のときには車両用発電機の発電量が増加するので第1の蓄電装置の端子電圧が上昇してしまう。このとき、電力変換装置を降圧モードで動作させることにより、第2の蓄電装置側の電圧上昇を防止して、第2の蓄電装置の端子電圧を維持することが可能になる。したがって、必要に応じて電力変換装置を昇圧モードと降圧モードで動作させることにより、第2の蓄電装置の端子電圧を所定範囲に維持することが可能になり、第2の蓄電装置から各種の電気装置に対する安定的な電力供給が可能になる。
【0012】
また、上述した車両用発電機の発電率が所定値を超える場合に、電力変換装置は、降圧モードで動作することが望ましい。特に、車両がアイドル状態の際には車両用発電機の動作回転数が低下しているので発電能力が低下している。この場合には、第1の蓄電装置より第2の蓄電装置に放電する可能性がある。第1の蓄電装置は本来エンジン始動を優先的にまかなう電源であるため、始動期間以外での大容量放電を抑制したい。このような局面では、電力変換装置を降圧モードで動作させることで第2の蓄電装置の端子電圧が低下し放電が促進されるので、第2の蓄電装置側に接続された電気装置には第2の蓄電装置から優先的に給電され、第1の蓄電装置の放電量が抑制される。
【0013】
また、上述した電力変換装置は、電動機が動作中に、第2の蓄電装置に対する電力供給動作を禁止することが望ましい。これにより、第1の蓄電装置の瞬間的な電圧低下が第2の蓄電装置に伝達されなくなるため、エンジンの始動期間においても第2の蓄電装置から各種の電気装置に対する安定的な電力供給を行うことが可能になる。
【0015】
また、上述した第2の蓄電装置には、電圧変動の許容値が所定値よりも小さい電気装置が接続されていることが望ましい。これにより、第2の蓄電装置に接続される電気装置に対する電源電圧の変動を気にすることなく、第1の蓄電装置側に接続される車両用発電機等の機器を比較的自由に制御することが可能になる。
【0016】
また、上述した第1の蓄電装置には、電圧変動の許容値が所定値よりも大きい電気装置が接続されていることが望ましい。これにより、第2の蓄電装置の負担が軽減され、第1の蓄電装置から第2の蓄電装置に対して電力供給を行う電力変換装置の電流容量を抑えることができ、電力変換装置の小型化、高効率化が可能になるとともにシステムコストの上昇を抑えることができる。
【0017】
また、上述した第1の蓄電装置はエンジンルーム内に搭載され、第2の蓄電装置は車室内あるいはトランクルーム内に搭載されることが望ましい。一般に、電気化学電池により構成される蓄電装置では、周囲温度の上昇にしたがって充電電圧を低下させる必要があり、温度変化の著しいエンジンルーム内に搭載される蓄電装置の端子電圧は変動しやすい傾向にある。したがって、第2の蓄電装置をエンジンルーム以外の比較的周囲温度が安定した場所に搭載することにより、第2の蓄電装置の端子電圧の変動をさらに低減することが可能になり、第2の蓄電装置から各種の電気装置に対する電力供給をさらに安定させることができる。
【0018】
また、上述した電力変換装置の入出力間を短絡するスイッチ手段をさらに備え、所定のタイミングでスイッチ手段によって電力変換装置の入出力間を短絡させることにより、第2の蓄電装置から電動機に対する電力供給を行うことが望ましい。これにより、極寒環境下などのエンジン始動のために大電力の供給が必要な場合や、第1の蓄電装置の残存容量が足りない場合などに、第2の蓄電装置から電力供給を行ってエンジン始動を確実に行うことができる。
【0019】
また、上述した電動機が稼動している期間に第1の蓄電装置の端子電圧と充放電電流値とを測定して第1の蓄電装置の初期残存容量を計算し、以後、この充放電電流値の積算値を初期残存容量に加算することにより、第1の蓄電装置の残存容量を更新する電力制御装置をさらに備えることが望ましい。これにより、第1の蓄電装置の残存容量を容易に把握することが可能になり、残存容量の低下時に運転者等に通知して交換や点検を促すことができるようになる。
【0020】
また、上述した電力変換手段は、電動機の稼動が完了してエンジンが稼動し始めた後に、電力変換装置による電力供給動作を停止して第2の蓄電装置に対する充電を停止し、その後、第2の蓄電装置の端子電圧と充放電電流値とを測定して第2の蓄電装置の初期残存容量を計算し、以後、この充放電電流値の積算値を初期残存容量に加算することにより第2の蓄電装置の残存容量を更新することが望ましい。このように、第1の蓄電装置の初期残存容量の計算タイミングと第2の蓄電装置の初期残存容量の計算タイミングとを異ならせることにより、これらの計算を並行して行う場合に比べて電力制御装置の処理能力の強化が不要になり、コストの削減が可能になる。
【0021】
また、上述した電力制御装置は、第2の蓄電装置の初期残存容量の計算が完了した後に、電力変換装置による電力供給を再開させることが望ましい。これにより、第2の蓄電装置の残存容量を把握することが容易になり、残存容量の低下時に運転者等に通知することが可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した一実施形態の車両用電力供給システムについて、図面に基づいて詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明を適用した第1の実施形態の車両用電力供給システムの全体構成を示す図である。図1に示す、本実施形態の車両用電力供給システムは、蓄電装置10、12、車両用発電機(G)14、スタータ(S)16、始動用リレー18、電気装置20、22、電力変換装置24、電力制御装置26を含んで構成されている。
【0023】
車両用発電機14は、エンジン(図示せず)によって回転駆動され、一方の蓄電装置10の充電電力や電気装置20の動作電力を発生する。スタータ16は、エンジン始動用の電動機であり、エンジンのクランクシャフトを回転させてエンジンを始動する。始動用リレー18は、スタータ16と蓄電装置10との間に直列に接続されており、接点を閉成したときにスタータ16が起動される。
【0024】
蓄電装置10は、車両用発電機14によって充電されるとともに、スタータ16、電気装置20に電力を供給する。また、蓄電装置10は、電力変換装置24を介して蓄電装置12に接続されており、電力変換装置24を介して蓄電装置12に対して電力が供給される。これら2つの蓄電装置10、12は、定格電圧が等しいものが用いられている。また、車両用発電機14に直接接続された一方の蓄電装置10はエンジンルーム内に搭載されており、他方の蓄電装置12は、エンジンルーム以外の周囲温度が比較的安定した車室内やトランクルーム内に搭載されている。
【0025】
電気装置20は、所定値以上の電圧変動を許容しうる電気負荷であり、蓄電装置10に接続されている。電気装置20には、例えば電気ヒータ等が含まれる。また、電気装置22は、電圧変動を所定値以下に抑制する必要がある電気負荷であり、蓄電装置12に接続されている。電気装置22には、例えば電光式メータ、ディスプレイ装置を備えるナビゲーション装置、ECU(エンジン制御装置)等の各種制御装置が含まれる。
【0026】
電力変換装置24は、一方向通電性の電力変換動作を行い、蓄電装置10から蓄電装置12に対する電力供給を行う。電力制御装置26は、2つの蓄電装置10、12の状態および車両の走行状態に応じて、車両用発電機14の発電状態や電力変換装置24の動作状態を制御する。電力制御装置26は、車両用発電機14の発電状態を制御する発電制御装置としての機能を有している。
【0027】
図2は、電力変換装置24の具体的な構成を示す図である。図2に示すように、電力変換装置24は、平滑化パワーリアクタ100、電力変動吸収コンデンサ102、遮断用スイッチ104を備えている。平滑化パワーリアクタ100は、平角状の導体を透磁率の高いコア材料、例えばアモルファス積層コアやフェライトコアなどに巻装したものであり、直流抵抗が極めて低く、交流抵抗(リアクタンス)が高く設定されている。平滑化パワーリアクタ100のインダクタンスをL、印加電圧の周波数をωとすると、リアクタンスXは、X=ωLで表すことができる。この平滑化パワーリアクタ100と電力変動吸収コンデンサ102とを、図2に示すように接続することで、極めて伝達効率の高いローパスフィルタが構成される。遮断用スイッチ104は、電力変換装置24による蓄電装置12に対する電力供給を禁止するためのものであり、開成することにより電力供給が禁止され、閉成することにより電力供給が行われる。
【0028】
本実施形態の車両用電力供給システムはこのような構成を有しており、次にその動作を説明する。
本実施形態の車両用電力供給システムでは、車両走行状態に応じて車両用発電機14の発電量を調整することにより、燃料消費量の低減と排出ガスの低減を実現している。具体的には、電力制御装置26は、車両が加速状態にある場合には車両用発電機14の発電を停止させ、反対に、車両が減速状態にある場合には車両用発電機14の発電量を増加させる。車両の減速状態では、スロットルは全閉状態であり、燃料消費量はゼロに近い。しかし、車体の慣性により、車軸、トランスミッション、トルクコンバータを介してエンジンの回転数はある程度維持されるので、燃料を消費せずに車両用発電機14を駆動することができる。一方、加速時には車両用発電機14の発電を停止させるので、発電に必要な燃料は消費されなくなり、燃料消費量の低減が可能となる。
【0029】
しかしながら、本来電力を供給すべき車両用発電機14の発電状態をこのように頻繁に変化させると、蓄電装置10の電圧変動が大きくなる。本実施形態の車両用電力供給システムでは、この電圧変動を電力変換装置24によって吸収することにより、電圧変動が緩和された電力供給が蓄電装置12に対して行われる。
【0030】
図3は、車速の変化と蓄電装置10、12の端子電圧の変化の関係を示す図である。図3において、Aは車速の変化の様子を、Bは車両用発電機14に接続された蓄電装置10の端子電圧の変化の様子を、Cは電力変換装置24の出力側に接続された蓄電装置12の端子電圧の変化の様子をそれぞれ示している。
【0031】
上述したように、平滑化パワーリアクタンス100と電力変動吸収コンデンサ102を図2に示すように接続することで、極めて伝達効率の高いローパスフィルタを構成することができるため、蓄電装置10の端子電圧に急峻な電圧低下が発生しても、平滑化パワーリアクタ100に蓄積される磁気エネルギーと電力変動吸収コンデンサ102に蓄積される静電エネルギーにより、しばらくの間蓄電装置12に電力を供給し続けることが可能になり、直ちに蓄電装置10の電圧低下の影響が蓄電装置12側に現われることはない。一方で、蓄電装置10の端子電圧に急峻な電圧上昇が発生した場合には、この高い電圧にて平滑化パワーリアクタ100に磁気エネルギーを蓄積するための遅れ時間が発生するため、やはり直ちには蓄電装置10の電圧上昇の影響が蓄電装置12側に現れることはない。
【0032】
この結果、車両が加速状態にあって車両用発電機14の発電量が抑制されて蓄電装置10の端子電圧が低下したり、反対に車両が減速状態にあって車両用発電機14の発電量が増加して蓄電装置10の端子電圧が上昇しても、図3に示すように、これらの電圧変動が緩和されて蓄電装置12に対する電力供給が行われ、蓄電装置12の端子電圧の変動が低減される。
【0033】
灯火類や表示類、例えば電光式メータやディスプレイを備えるナビゲーション装置など、あるいはエンジン制御装置などの電源電圧変動を所定値以下に抑制する必要がある電気装置22は、全て蓄電装置12側に接続されているので、従来蓄電装置が1つしか備わっていない従来構成の車両や、2つの蓄電装置が備わっているが一方の蓄電装置をエンジンの始動専用に用いていた従来構成の車両のように、電圧変動を抑えるために発電量を抑制したり増加したりする制御を禁止する必要がなく、十分な燃費改善効果や排ガス低減効果を得ることができる。
【0034】
また、所定値以上の電圧変動が許容される電圧変動に鈍感なヒータ等の電気装置20を全て蓄電装置10側に接続することにより、電力変換装置24から蓄電装置12に対する通電電流容量を小さくすることができ、小型で低コストな車両用電力供給システムを実現することができる。
【0035】
また、エンジン始動時などに蓄電装置10から極めて大電流を放出するような局面においては、電力変換装置24に含まれる遮断用スイッチ104を開成して、電力変換装置24から蓄電装置12に対する電力供給動作を禁止することが望ましい。この制御は、始動用リレー18を閉成するタイミングで遮断用スイッチ104を開成すればよい。これにより、許容範囲を超えるような大きな電圧低下が生じたときに、蓄電装置12側への影響を回避することができる。
【0036】
〔第2の実施形態〕
第2の実施形態の車両用電力供給システムは、図1に示した車両電力供給システムに対して電力変換装置の構成が変更されている。
図4は、本実施形態の電力変換装置24Aの具体的な構成を示す図である。電力変換装置24Aは、入力コンデンサ110、MOSFET112、118、平滑化パワーリアクタ114、還流ダイオード116、122、出力コンデンサ120を備えている。この電力変換装置24Aは、入力電圧を昇圧する動作を行う昇圧モードと、入力電圧を降圧する動作を行う降圧モードとを有するDC−DCコンバータであり、車両の減速時に降圧モードで動作し、減速時以外のときに昇圧モードで動作する。
【0037】
昇圧モードで動作するときには、一方のMOSFET112を常時閉成し、他方のMOSFET118を高速でスイッチングすることで、平滑化パワーリアクタ114、還流ダイオード116、122、MOSFET118、出力コンデンサ120によって昇圧コンバータを構成する。
【0038】
図5および図6は、電力変換装置24Aが昇圧モードで動作する場合の説明図である。図5には、MOSFET118を閉成したときの等価回路図が示されている。また、図6にはMOSFET118を開成したときの等価回路図が示されている。
【0039】
図5に示すように、MOSFET118を閉成している期間には短絡電流i1が流れ、この期間に平滑化パワーリアクタ114に磁気エネルギーが蓄積される。その後、図6に示すように、MOSFET118を開成すると、平滑化パワーリアクタ114に蓄積された磁気エネルギーが出力電流i2として流出する。MOSFET118のスイッチングを平滑化パワーリアクタ114の時定数よりも高速で実行することにより、安定した出力電圧が得られる。MOSFET118のスイッチングによる脈動電流は、出力コンデンサ120で吸収することができる。また、MOSFET118のスイッチングのデューティ比を調整することで、入出力電圧比、即ち昇圧比を任意に制御することが可能になる。
【0040】
一方、降圧モードで動作するときには、他方のMOSFET118を常時開成し、一方のMOSFET112を高速でスイッチングすることで、平滑化パワーリアクタ114、還流ダイオード116、122、出力コンデンサ120によって降圧コンバータを構成する。
【0041】
図7および図8は、電力変換装置24Aが降圧モードで動作する場合の説明図である。図7には、MOSFET112を閉成したときの等価回路図が示されている。また、図8にはMOSFET112を開成したときの等価回路図が示されている。
【0042】
図7に示すように、MOSFET112が閉成されている期間には入力側の蓄電装置から電流i3が流入し、この期間に平滑化パワーリアクタ114に磁気エネルギーが蓄積される。その後、図8に示すように、MOSFET112を開成すると、平滑化パワーリアクタ114に蓄積された磁気エネルギーが還流ダイオード116を介して出力側の蓄電装置12に向けて出力される。MOSFET112のスイッチングのデューティ比を調整することで、入出力電圧比、即ち降圧比を任意に制御することが可能になる。
【0043】
図9は、本実施形態の電力変換装置24Aを用いた場合の車速の変化と蓄電装置10、12の端子電圧の変化の関係を示す図である。図9において、A〜Cのぞれぞれは、図3と同様に車速変化、蓄電装置10、12の各端子電圧を示している。本実施形態のように、一方向性のデュアルモードコンバータとして動作する電力変換装置24Aを用いることにより、図9に示すように、一方の蓄電装置10の端子電圧が車速に応じて頻繁に変動している場合であっても、この電圧変動が他方の蓄電装置12側には伝達されず、極めて安定した電圧の電力を蓄電装置12に供給することができる。
【0044】
なお、エンジン始動時などに蓄電装置10から極めて大電流を放出するような局面においては、電力変換装置24に含まれるMOSFET112を開成して、電力変換装置24Aから蓄電装置12に対する電力供給動作を禁止することが望ましい。この制御は、始動用リレー18を閉成するタイミングでMOSFET112を開成すればよい。これにより、許容範囲を超えるような大きな電圧低下が生じたときに、蓄電装置12側への影響を回避することができる。
【0045】
図10は、本実施形態の車両用電力供給システムの変形例を示す図である。図10に示した車両用電力供給システムでは、電力変換装置24Aの入出力間を短絡するスイッチ手段としてのリレー28が電力変換装置24Aに並列に接続されている。リレー28を閉成して電力変換装置24Aの入出力間を短絡することにより、極寒環境下でのエンジン始動時や蓄電装置10の残存容量の低下時に、蓄電装置10からスタータ16に対する始動用電力の供給を蓄電装置12によって補助するようにしてもよい。
【0046】
また、特に車両がアイドル状態の際には車両用発電機14の動作回転数が低下しているので発電能力が低下している。この場合には、蓄電装置10より蓄電装置12に放電する可能性がある。蓄電装置10は本来エンジン始動を優先的にまかなう電源であるため、始動期間以外での大容量放電を抑制したい。このような局面では、電力変換装置24Aを降圧モードで動作させることで蓄電装置10から蓄電装置12への電力フローが抑制され、蓄電装置10の放電量を抑制することができる。なお、この場合には、蓄電装置12が積極的に放電し、蓄電装置12に接続された電気装置22に電力を供給する。
【0047】
〔第3の実施形態〕
第3の実施形態の車両用電力供給システムでは、車両用発電機14に接続された蓄電装置10の残存容量に応じて、エンジン始動の際に蓄電装置12による補助が必要か否かを判断する。例えば、車両運行終了時に蓄電装置10の残存容量を記憶しておいて、次回の始動時に蓄電装置12によるエンジン始動の補助を行う必要があるか否かの判定が行われる。また、この判定は、図10に示した車両用電力供給システムに含まれる電力制御装置26によって行われるものとする。
【0048】
図11は、蓄電装置10の残存容量を算定する電力制御装置26の動作手順を示す流れ図であり、最初にスタータ16が起動された場合の動作手順が示されている。まず、電力制御装置26は、イグニッション(IG)スイッチが投入されたか否かを判定し(ステップ100)、投入が確認できない場合には否定判断を行ってこの判定を繰り返す。投入が確認された場合には肯定判断が行われ、次に、電力制御装置26は、電力変換装置24A内のMOSFET112を開成して(ステップ101)、蓄電装置10と蓄電装置12を電気的に絶縁状態にする。なお、このとき(通常動作時)リレー28は開成されている。
【0049】
次に、電力制御装置26は、スタータ16の始動用リレー18が投入(閉成)されたか否かを判定し(ステップ102)、未投入の場合には否定判断を行ってこの判定を繰り返す。また、始動用リレー18が投入された場合には肯定判断が行われ、電力制御装置26は、スタータ16の始動過程において蓄電装置10の放電電流値と端子電圧値とを測定し(ステップ103)、内部に記憶してある蓄電装置10のV−I特性を参照して蓄電装置10の始動時点での残存容量を算定し初期値として記憶する(ステップ104)。
【0050】
次に、電力制御装置26は、電力変換装置24を稼動させ、蓄電装置12への電力供給を開始する(ステップ105)。以後、蓄電装置10への車両用発電機14からの充電電流値と、電気装置20と蓄電装置12に対する電力供給のための放電電流値とを所定時間(△t)ごとに計測し、これらの充放電電流の合計値と計測時間間隔Δtとを積算した結果を前回の残存容量(最初は残存容量初期値)に加算していって、その時点での蓄電装置10の残存容量を計算する(ステップ106)。電力制御装置26は、この計算をIGスイッチが遮断(開成)されるまで継続し(ステップ107)、IGスイッチが遮断された場合には、その時点での蓄電装置10の残存容量を最終値として記憶する(ステップ108)。
【0051】
図12は、蓄電装置10の残存容量に応じて、蓄電装置10からスタータ16に対する始動用電力の供給を蓄電装置12によって補助する制御を行う電力制御装置26の動作手順を示す流れ図である。
図11に示した動作手順にしたがって蓄電装置10の残存容量が計算された後は、電力制御装置26は、イグニッションスイッチが投入されたか否かを判定し(ステップ200)、投入を確認すると、前回の走行終了時点における蓄電装置10の残存容量の最終値が所定値よりも少ないか否かを判定する(ステップ201)。少なくない場合には否定判断が行われ、図11に示したステップ101の動作に移行する。
【0052】
また、蓄電装置10の残存容量の最終値が所定値よりも少ない場合にはステップ201の判定において肯定判断が行われ、次に、電力制御装置26は、電力変換装置24Aに並列接続されている電力変換装置24Aの入出力間の短絡用のリレー28を閉成する(ステップ202)。これにより、蓄電装置10と蓄電装置12とが並列接続された状態となる。また、電力制御装置26は、車両の運転者に対して、エンジン始動用に用いられる蓄電装置10の残存容量が低下していることを、所定の警告灯を点灯させるなどして通知する(ステップ203)。その後、図11に示したステップ101の動作に移行する。
【0053】
このように制御することで、蓄電装置10の残存容量が低下している状態でも、蓄電装置12によって補助することにより、十分な電力をスタータ16に供給することができるため、エンジン始動が可能になり、蓄電装置10を交換するための所定の場所への車両を移動させることが可能になる。
【0054】
また、図12のステップ201では蓄電装置10の残存容量が少ないか否かを判定しているが、代わりに、周囲温度や外気温度を計測してこれらの温度が所定値以下か否かを判定するようにしてもよい。これらの温度が所定値以下の低温環境化ではこの判定において肯定判断が行われるため、短絡用のリレー28が閉成されるため(ステップ202)、低温時にエンジン潤滑油の粘性が高くなっているような場合でも2つの蓄電装置10、12を用いてスタータ16に十分な電力供給を行うことができ、エンジンを容易に始動することができるようになる。なお、この場合には、蓄電装置10の残存容量が低下しているわけではないため、ステップ203での通知は省略される。また、この温度に関する判定と、図11に示した蓄電装置10の残存容量に関する判定を同時に行い、両方の判定において否定的な判断が行われたとき(温度が所定値以上で、かつ、残存容量が所定値以上のとき)に図11に示したステップ101の動作に移行し、いずれかの判定において肯定的な判断が行われたときに、短絡用のリレー28を閉成する動作(ステップ202)を行うようにしてもよい。
【0055】
また、本実施形態では、蓄電装置10の残存容量を計算するようにしたが、蓄電装置10、12の両方の残存容量を計算して電力制御装置26による制御を行うようにしてもよい。但し、この場合には、電力制御装置26は、蓄電装置10の残存容量初期値を計算した後に、電力変換装置24Aによる電力供給動作を停止して蓄電装置12に対する充電を停止し、その後、蓄電装置12の端子電圧と充放電電流値とを測定して蓄電装置12の初期残量容量を計算し、以後この充放電電流値の積算値を初期残存容量に加算することにより蓄電装置12の残存容量を更新する。電力制御装置26は、蓄電装置12の初期残存容量の計算が完了した後に、電力変換装置24Aによる電力供給を再開させる。これにより、蓄電装置12の残存容量を把握することが容易になり、残存容量の低下時に運転者等に通知することが可能になる。また、蓄電装置10の初期残量容量を計算するタイミングと蓄電装置12の初期残存容量を計算するタイミングをずらすことにより、電力制御装置26の処理能力の強化が不要になり、コスト削減による安価なシステム構築が可能になる。
【0056】
このように、主な電圧変動の原因となるエンジン始動用のスタータ16や車両用発電機14を一方の蓄電装置10に接続するとともに、この蓄電装置10の電圧変動を緩和しつつ他方の蓄電装置12に対する電力供給(充電)を行っており、他方の蓄電装置12から電気装置22に対して安定して電力の供給を行うことが可能になる。
【0057】
また、車両用発電機14には発電制御装置として動作する電力制御装置26が接続されており、車両の減速時に車両用発電機14の発電量を増加させ、減速時以外のときに車両用発電機14の発電量を抑制する制御が行われている。このようにして車両の走行状態に応じて発電量の可変制御を行った場合には蓄電装置10の端子電圧の変動が大きくなるが、電力変換装置24、24Aによってこの大きな電圧変動が緩和されて蓄電装置12に対する電力供給が行われるため、蓄電装置12から電気装置22に対して安定して電力の供給を行うことが可能になる。
【0058】
また、電力変換装置24Aは、入力電圧を昇圧する動作を行う昇圧モードと、入力電圧を降圧する動作を行う降圧モードとを有しており、車両の減速時に降圧モードで動作し、減速時以外のときに昇圧モードで動作している。車両が減速時以外のときには車両用発電機14の発電量が抑制されるため蓄電装置10の端子電圧が低下してしまう。このとき、電力変換装置24Aを昇圧モードで動作させることにより、蓄電装置12側の電圧低下を防止して、蓄電装置12の端子電圧を維持することが可能になる。一方、車両の減速時には車両用発電機14の発電量が増加するので蓄電装置10の端子電圧が上昇してしまう。このとき、電力変換装置24Aを降圧モードで動作させることにより、蓄電装置12側の電圧上昇を防止して、蓄電装置12の端子電圧を維持することが可能になる。したがって、必要に応じて電力変換装置24Aを昇圧モードと降圧モードで動作させることにより、蓄電装置12の端子電圧を所定範囲に維持することが可能になり、蓄電装置12から電気装置22に対する安定的な電力供給が可能になる。
【0059】
また、電力変換装置24、24Aは、スタータ16が動作中に、蓄電装置12に対する電力供給動作を禁止するように制御されるため、蓄電装置10の瞬間的な電圧低下が蓄電装置12に伝達されることを防止することができ、エンジンの始動期間においても蓄電装置12から電気装置22に対する安定的な電力供給を行うことが可能になる。
【0060】
また、蓄電装置10、12は定格電圧が等しいため、蓄電装置12に接続される電気装置22は、従来のものをそのまま使用することができるようになり、コストの上昇を抑えることができる。また、緊急時に稼働する電気装置に対して蓄電装置10と蓄電装置12の両方から電力を供給することが可能になるとともに、一方の蓄電装置が劣化した場合にも特殊な装置を用いることなく電源の冗長系を容易に構築することができるようになる。
【0061】
また、蓄電装置12には、電圧変動の許容値が所定値よりも小さい電気装置22が接続されており、蓄電装置12に接続される電気装置22に対する電源電圧の変動を気にすることなく、蓄電装置10側に接続される車両用発電機14等の機器を比較的自由に制御することが可能になる。
【0062】
また、蓄電装置10には、電圧変動の許容値が所定値よりも大きい電気装置20が接続されている。このように、蓄電装置12側だけではなく、蓄電装置10側にも一部の電気装置20を接続することにより、蓄電装置10から蓄電装置12に対して電力供給を行う電力変換装置24、24Aの電流容量を抑えることができ、電力変換装置24、24Aの小型化、高効率化可能になるとともにシステムコストの上昇を抑えることができる。
【0063】
また、一方の蓄電装置10はエンジンルーム内に搭載され、他方の蓄電装置12は車室内あるいはトランクルーム内に搭載されている。一般に、電気化学電池により構成される蓄電装置では、周囲温度の上昇にしたがって充電電圧を低下させる必要があり、温度変化の著しいエンジンルーム内に搭載される蓄電装置の端子電圧は変動しやすい傾向にある。したがって、蓄電装置12をエンジンルーム以外の比較的周囲温度が安定した場所に搭載することにより、蓄電装置12の端子電圧の変動をさらに低減することが可能になり、蓄電装置12から各種の電気装置に対する電力供給をさらに安定させることができる。
【0064】
また、電力変換装置24Aの入出力間を短絡するリレー28を備えるとともに、所定のタイミングでこのリレー28によって電力変換装置24Aの入出力間を短絡させることにより、蓄電装置12からスタータ16に対する電力供給を行っている。これにより、極寒環境下などのエンジン始動のために大電力の供給が必要な場合や、蓄電装置10の残存容量が足りない場合などに、蓄電装置12から電力供給を行ってエンジン始動を確実に行うことができる。
【0065】
また、スタータ16が稼動している期間に蓄電装置10の端子電圧と充放電電流値とを測定して蓄電装置10の初期残存容量を計算し、以後、この充放電電流値の積算値を初期残存容量に加算することにより、蓄電装置10の残存容量を更新することにより、蓄電装置10の残存容量を容易に把握することが可能になり、残存容量の低下時に運転者等に通知して交換や点検を促すことができるようになる。
【0066】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。
図13は、電力変換装置の他の構成例を示す図である。図13に示す電力変換装置は、図4に示した電力変換装置24Aに対して、還流ダイオード116、122をMOSFET130、132に置き換えた点が異なっている。このMOSFET130は、MOSFET112に対して排他的に導通制御される。また、MOSFET132は、MOSFET118に対して排他的に導通制御される。このような構成とすることにより、整流損失が低減でき、電力変換効率を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の車両用電力供給システムの全体構成を示す図である。
【図2】電力変換装置の具体的な構成を示す図である。
【図3】車速の変化と蓄電装置の端子電圧の変化の関係を示す図である。
【図4】本実施形態の電力変換装置の具体的な構成を示す図である。
【図5】電力変換装置が昇圧モードで動作する場合の説明図である。
【図6】電力変換装置が昇圧モードで動作する場合の説明図である。
【図7】電力変換装置が降圧モードで動作する場合の説明図である。
【図8】電力変換装置が降圧モードで動作する場合の説明図である。
【図9】本実施形態の電力変換装置を用いた場合の車速の変化と各蓄電装置の端子電圧の変化の関係を示す図である。
【図10】第2の実施形態の車両用電力供給システムの変形例を示す図である。
【図11】第3の実施形態の車両用電力供給システムにおいて蓄電装置の残存容量を算定する電力制御装置の動作手順を示す流れ図である。
【図12】蓄電装置の残存容量に応じて、蓄電装置からスタータに対する始動用電力の供給を蓄電装置によって補助する制御を行う電力制御装置の動作手順を示す流れ図である。
【図13】還流ダイオードをMOSFETで置き換えた電力変換装置の変形例を示す図である。
【符号の説明】
10、12 蓄電装置
14 車両用発電機(G)
16 スタータ(S)
18 始動用リレー
20、22 電気装置
24、24A 電力変換装置
26 電力制御装置
100、114 平滑化パワーリアクタ
102 電力変動吸収コンデンサ
104 遮断用スイッチ
110 入力コンデンサ
112、118 MOSFET
116 還流ダイオード
120 出力コンデンサ

Claims (13)

  1. 車両用発電機によって充電されるとともにエンジンを始動させる電動機が接続される第1の蓄電装置と、
    該第1の蓄電装置と定格電圧が等しい第2の蓄電装置と、
    前記第1の蓄電装置から前記第2の蓄電装置に対して電力を供給する電力変換装置と、を備え、
    前記電力変換装置により前記第2の蓄電装置の電圧変動を前記第1の蓄電装置の電圧変動よりも小さくすることを特徴とする車両用電力供給システム。
  2. 請求項1において、前記車両用発電機には発電制御装置が接続されており、前記発電制御装置は、車両の減速時に前記車両用発電機の発電量を増加させ、減速時以外のときに前記車両用発電機の発電量を抑制することを特徴とする車両用電力供給システム。
  3. 請求項2において、前記電力変換装置は、前記第1の蓄電装置から前記第2の蓄電装置に一方向にのみ通電可能であって、入力電圧を少なくとも昇圧変換できる昇圧モードを備え、車両が減速期間以外に少なくとも前記昇圧モードで動作することを特徴とする車両用電力供給システム。
  4. 請求項3において、前記電力変換装置は、さらに入力電圧を降圧する動作を行う降圧モードとを有しており、車両の減速時に前記降圧モードで動作し、減速時以外のときに前記昇圧モードで動作することを特徴とする車両用電力供給システム。
  5. 請求項4において、前記車両用発電機の発電率が所定値を超える場合に、前記電力変換装置は、前記降圧モードで動作することを特徴とする車両用電力供給システム。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記電力変換装置は、前記電動機が動作中に、前記第2の蓄電装置に対する電力供給動作を禁止することを特徴とする車両用電力供給システム。
  7. 請求項1において、前記第2の蓄電装置には、電圧変動の許容値が所定値よりも小さい電気装置が接続されていることを特徴とする車両用電力供給システム。
  8. 請求項1または7において、前記第1の蓄電装置には、電圧変動の許容値が所定値よりも大きい電気装置が接続されていることを特徴とする車両用電力供給システム。
  9. 請求項1〜8のいずれかにおいて、前記第1の蓄電装置はエンジンルーム内に搭載され、前記第2の蓄電装置は車室内あるいはトランクルーム内に搭載されることを特徴とする車両用電力供給システム。
  10. 請求項1〜9のいずれかにおいて、前記電力変換装置の入出力間を短絡するスイッチ手段をさらに備え、所定のタイミングで前記スイッチ手段によって前記電力変換装置の入出力間を短絡させることにより、前記第2の蓄電装置から前記電動機に対する電力供給を行うことを特徴とする車両用電力供給システム。
  11. 請求項1〜10のいずれかにおいて、前記電動機が稼動している期間に前記第1の蓄電装置の端子電圧と充放電電流値とを測定して前記第1の蓄電装置の初期残存容量を計算し、以後、この充放電電流値の積算値を前記初期残存容量に加算することにより、前記第1の蓄電装置の残存容量を更新する電力制御装置をさらに備えることを特徴とする車両用電力供給システム。
  12. 請求項11において、前記電力制御装置は、前記電動機の稼動が完了して前記エンジンが稼動し始めた後に、前記電力変換装置による電力供給動作を停止して前記第2の蓄電装置に対する充電を停止し、その後、前記第2の蓄電装置の端子電圧と充放電電流値とを測定して前記第2の蓄電装置の初期残存容量を計算し、以後、この充放電電流値の積算値を前記初期残存容量に加算することにより前記第2の蓄電装置の残存容量を更新することを特徴とする車両用電力供給システム。
  13. 請求項12において、前記電力制御装置は、前記第2の蓄電装置の初期残存容量の計算が完了した後に、前記電力変換装置による電力供給を再開させることを特徴とする車両用電力供給システム。
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