JP4286287B2 - 無線通信装置及び復調方法及び周波数偏差補正回路 - Google Patents

無線通信装置及び復調方法及び周波数偏差補正回路 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信装置及びその復調方法に関するものである。例えば、TDMA(Time Division Multiple Access:時分割多重)−TDD(Time Division Duplex:時分割型デュプレックス)方式を用いた通信システムに用いられる移動体通信基地局の受信装置に関するものである。
移動体通信で行われる復調処理において、同期検波方式(準同期検波方式)を採用する場合、正確な搬送波の再生を行うために、搬送波再生回路の他に、精度のよい周波数偏差の補正や、ビットクロックの再生回路が必要となってくる。
搬送波再生回路、周波数偏差補正回路、ビットクロック再生回路に、ループフィルタが用いられる場合、それぞれのループフィルタに用いられる時定数は、ループフィルタからの出力結果が最適な収束値となるような値が選ばれる。
無線通信の受信部において、受信フレーム(スロット)が非同期状態である場合は引き込みを早く行いたいので、上記時定数の値は、小さくするほうが良く、受信フレームが同期状態である場合は、引き込みを早くする必要がなく、引き込みの収束値の精度を上げたいので、平均化の時間を長くするために、上記時定数の値は大きいほうがよい。
時定数の値をループフィルタごとに1つだけにした場合、受信フレーム(スロット)の同期状態と、非同期状態とにおいて、要求される最適な時定数は異なっているために、非同期状態から同期状態に遷移するような無線通信の受信処理においては、ループフィルタからの出力結果が最適な収束値とならない。
受信状態が同期状態の場合と、非同期状態の場合とで、時定数を切替えることによって、より性能のよい復調処理を可能にしている復調器のうちの1つとして、「多重信号再生装置」(特開平7−336325号公報)に記載されている方式がある。
上記方式は、復調器に、ループフィルタが存在し、同期状態、非同期状態の2つの状態で異なった値の時定数を用意して、状態に応じて、時定数を切替えるものである。
しかし、上記方式は、無線通信に用いられる位相変調されたバースト信号を受信する受信装置に関するものではない。また、位相変調されたバースト信号を同期検波方式(または準同期検波方式)で復調する無線通信の受信感度改善という目的は有していない。
また、「無線通信装置の制御方法及び無線通信装置」(特開2003−209485号公報)では、複数の時定数を用意し、時定数ごとにその時定数を使用したフィルタを設け、最適なフィルタ出力値を選択するような構成となっている。これにより、最適な時定数を使用したフィルタの出力値が常に選択されるという効果がある。
しかしながら、時定数ごとにフィルタ回路を設けるという手法は、時定数を用いるフィルタを時定数の数だけ用意しなければならず、回路規模が増大してしまう。
移動体通信のTDMA−TDDシステムにおいて、位相変調されたバースト信号を受信する受信装置の復調部の復調方式が同期検波方式(または準同期検波方式)である場合、周波数偏差の補正や、搬送波の再生、ビットクロックの再生を精度よく行う必要がある。周波数偏差補正機能ブロックや、搬送波再生機能ブロック、ビットクロック再生機能ブロックは、ループフィルタを用いて平均化や逐次演算などの処理を行っており、ループフィルタにおいて乗算される時定数は1種類では十分な性能を出すことができない。
また、ループフィルタの回路を持っていてTDMA−TDD方式において同期検波する(または準同期検波する)復調部において、バースト信号が非同期状態から同期状態に変化した場合に、時定数の大きさがそのままであったり、時定数の大きさを、非同期状態の小さい値から、同期状態の大きい値に急激に変化させると、収束後のジッタを小さく抑えることができず、かつ、早く引込むことも出来ない。
特開平7−336325号公報 特開2003−209485号公報
本発明の目的は、TDMA−TDDシステムを採用した場合の位相変調されたバースト信号を同期検波する(または準同期検波する)復調処理において、雑音の影響によるジッタを小さく抑え、かつ、早く引込むことができるようにすることである。
この発明に係る無線通信装置は、位相変調されたバースト信号を受信して同期検波方式と準同期検波方式とのいずれかにより復調する復調部と、
復調部のバースト信号の受信状態に基づいて、復調部のバースト信号の復調を制御する制御信号を生成する復調制御部とを備え、
復調部は、
バースト信号に基づく信号を、設定された時定数を用いてフィルタリングするフィルタと、
制御信号により、フィルタの時定数を切替える時定数切替え部とを備えたこと特徴とする。
上記フィルタは、バースト信号の周波数の偏差を補正する周波数偏差補正部に用いられたループフィルタであることを特徴とする。
上記フィルタは、バースト信号の搬送波を再生する搬送波再生部に用いられたループフィルタであることを特徴とする。
上記フィルタは、バースト信号のビットタイミングを再生するビットタイミング再生部に用いられたループフィルタであることを特徴とする。
上記フィルタは、バースト信号の受信レベルを変換する受信レベル変換部に用いられたループフィルタであることを特徴とする。
上記復調部は、時分割多重方式によりディジタル位相変調されたバースト信号を復調することを特徴とする。
上記復調制御部は、復調部におけるバースト信号の受信状態が、同期状態と、非同期状態と、同期状態と非同期状態との中間に位置する中間状態との3種の状態のいずれかであるかを検出して、検出した受信状態を示す制御信号を出力し、
上記切替え部は、同期状態に用いる大きい値の時定数と、中間状態に用いる中間の値の時定数と、非同期状態に用いる小さい値の時定数を有し、制御信号の示す受信状態に対応した時定数に切替えることを特徴とする。
上記復調制御部は、復調部におけるバースト信号の受信状態が非同期状態から同期状態へ変化するときの所定数のフレームまたはスロットの受信状態を、中間状態とすることを特徴とする。
上記復調制御部は、復調部におけるバースト信号の受信状態が同期状態から非同期状態へ変化するときの所定数のフレームまたはスロットの受信状態を、中間状態とすることを特徴とする。
上記復調制御部は、復調部におけるバースト信号の受信状態を、信号雑音比で検出して、検出した受信状態を示す制御信号を出力し、
上記切替え部は、制御信号の示す受信状態に対応した時定数に切替えることを特徴とする。
この発明に係る復調方法は、バースト信号を受信してフィルタを用いた同期検波方式により復調する復調部と、復調部を制御する復調制御部とを備えた無線通信装置の復調方法において、
復調部が、時分割多重方式によりディジタル位相変調されたバースト信号を受信し、
復調制御部が、復調部のバースト信号の受信状態に基づいて、復調部のフィルタの時定数を制御する制御信号を生成し、
復調部が、制御信号によりフィルタの時定数を切替え、バースト信号に基づく信号をフィルタリングすること特徴とする。
上記復調方法は、
復調制御部が、復調部におけるバースト信号の受信状態が、同期状態と、非同期状態と、同期状態と非同期状態との中間に位置する中間状態との3種の状態のいずれかであるかを検出して、検出した受信状態を示す制御信号を出力し、
上記復調部が、同期状態に用いる大きい値の時定数と、中間状態に用いる中間の値の時定数と、非同期状態に用いる小さい値の時定数のうち、制御信号の示す受信状態に対応した時定数に切替えることを特徴とする。
上記復調方法は、
復調部におけるバースト信号の受信状態が非同期状態から同期状態へ変化するとき中間状態とし、
復調部におけるバースト信号の受信状態が同期状態から非同期状態へ変化するとき中間状態とすることを特徴とする。
この発明に係る周波数偏差補正回路は、バースト信号の位相情報と振幅情報とを入力して乗算し、複素信号を生成する乗算器と、
乗算器が生成した複素信号を遅延検波して位相差情報を求める遅延検波回路と、
遅延検波回路にて求めた位相差情報から角度情報を抽出する角度情報抽出回路と、
角度情報抽出回路で求めた角度情報から、周波数偏差の角度量を減算する減算器と、
減算器において減算された角度情報が、I,Q平面のI軸及びQ軸の両方から45度の角度にある点からの差分を求め、その角度の差が、I軸からの変動量となるように角度の偏差量を出力する変調成分除去回路と、
変調成分除去回路からの角度の偏差量が、許容される偏差量を超えた場合に、超えた偏差量を制限するリミタ回路と、
複数存在する時定数の中から、1つの時定数を選択する切替えスイッチと、
切替えスイッチにより選択された時定数を、リミタ回路から出力された角度の偏差量に乗算する乗算器と、
乗算器により時定数が乗算された角度の偏差量を加算して周波数偏差の角度量として出力する第1積分器と、
第1積分器で求めた周波数偏差の角度量を加算することで、遅延検波回路による位相差を元に戻す第2積分器と、
第2積分器にて求めた角度情報を、複素信号に変換する角度情報複素情報変換回路と、
乗算器にて求めた複素データに、角度情報複素情報変換回路にて求めた角度情報の複素信号を乗算し、位相角の偏差分を無くすようにする周波数偏差補正器と
を備えたことを特徴とする。
実施の形態1.
この実施の形態では、PHS(登録商標、ハンディ・ホーン・システム)などのTDMA−TDDシステムを例に説明する。特に、周波数偏差補正、搬送波再生、ビットクロック再生を精度よく行うことが要求される同期検波方式(または準同期検波方式)の復調部について説明する。また、特に、位相変調されたバースト信号を受信する場合について説明する。
この実施の形態は、復調部の周波数偏差補正部や搬送波再生部内に存在するループフィルタの時定数を、固定ではなく、引き込み時(非同期)と定常時(同期)の2段階ではなく、非同期時に2段階さらに同期時に1段階の計3段階、または、非同期時に1段階さらに同期時に2段階の3段階というように、3段階以上用いる場合を説明する。こうすることによって、引き込みを早くし、かつ、収束後のジッタを小さく抑えることができ、かつ、回路規模を増大せずに同期検波(または準同期検波)の動作に必要な周波数偏差補正などの高精度化を図ることが可能になる。
この実施の形態では、ループフィルタに乗算される時定数を大きい値、小さい値のほかに、その中間の値を最適な位置に用いることで、引き込みを早くし、かつ、ジッタを低く抑えることを可能としている。それにより、安定的に位相変調されたバースト信号の同期検波(または準同期検波)を行うことができ、同期検波(または準同期検波)の性能を最大限に引き出すことができるようになる。
以下に述べる実施の形態の復調部では、ループフィルタの時定数(time constant)を複数有している。
時定数とは、例えば、1次フィルタ(RCフィルタ)における、抵抗Rと容量Cの積をいう。時定数が小さいと、フィルタとしての効果がなくなる。また、時定数が大きいと、入力の応答が悪くなる。また、このフィルタの時定数を、信号の特性とそのノイズレベルにあわせて適宜設定することによって、入力ノイズの影響を押さえることができる。
ここでは、時定数として、
1.非同期状態用の小さい値を持つ時定数、
2.同期状態用の大きい値を持つ時定数、
3.中間的な大きさの値を持つ時定数、
の3種の時定数を用いる場合を説明する。
中間的な大きさの値を持つ時定数は、同期状態の初期段階のループフィルタに使用する時定数である。中間的な大きさの値を持つ時定数は、非同期状態用の小さい値と同期状態用の大きい値との中間的な大きさの値を持つ時定数(時定数の中間値)のことである。中間的な大きさの値を持つ時定数を、同期状態の初期段階のループフィルタに使用する構成とするので、雑音の影響によるジッタを小さく抑え、かつ、早く引き込めるようになる。ジッタとは、ディジタル波形に含まれる、時間的なノイズのことをいう。ジッタが増えてくるとビット同期がはずれて、フルビットのディジタルノイズが発生する。
また、以下に述べる実施の形態の復調部では、同期状態の初期段階の数フレーム(スロット)に中間的な大きさの値を持つ時定数を用い、中間的な大きさの値を持つ時定数を用いた数フレーム(スロット)の処理後は、同期状態用の大きい値を持つ時定数へ、時間により自動的に切り替わるような構成としている。
ここで、以下に述べる実施の形態の無線通信装置及び復調部が動作する無線通信方式について説明する。
多地点にある複数の移動体端末から送信される無線信号を、効率良く多重化し通信を行う技術としてマルチプル・アクセス(多元接続)技術がある。移動体端末から移動体通信基地局に向かう上りのチャネルで使われるマルチプル・アクセス技術には、例えば、次の3つの方式がある。
(1)FDMA(Frequency Division Multiple Access:周波数分割多元接続)
電波を周波数分割し、分割された周波数を各ユーザーに割り当てて多重化して送信する方式。
(2)TDMA(Time Division Multiple Access、時分割多元接続)
電波を時間分割し、分割した各時間(タイム・スロット)を各ユーザーに割り当てて多重化する方式。
(3)CDMA(Code Division Multiple Access、符号分割多元接続)
各ユーザーに割り当てた拡散符号(PN:Pseudo Noise、疑似雑音)によって拡散し、多重化して送信する方式。
この実施の形態の無線通信装置は、時分割多元接続方式を適用したものである。
また、移動体端末と移動体無線基地局とが、双方向通信を行う場合に、上り回線と下り回線を実現する方法として、例えば、以下のデュプレックス(Duplex)技術がある。
(1)FDD(Frequency Division Duplex、周波数分割型デュプレックス)
上下回線を周波数的に分離する方式。
(2)TDD(Time Division Duplex、時分割型デュプレックス)
上下回線を時間的に分離する方式。
この実施の形態の無線通信装置は、時分割型デュプレックス方式を適用したものである。
また、変調・復調方式には、振幅変調、周波数変調、位相変調があるが、この実施の形態の無線通信装置の復調部は、位相変調された信号を復調するものである。位相変調(Phase Modulation)とは、例えば、搬送波(キャリア)の位相を変化させ、異なる位相にそれぞれ0または1を割り当てることで、ビットデータを転送するものである。この実施の形態の無線通信装置の復調部は、ディジタル位相変調方式、すなわち、PSK(Phase Shift Keying)変調方式の信号を復調するものである。
ここで、復調とは、検波とも言われ、変調波から信号波を取り出す操作をいう。この復調方式(検波方式)には、同期検波、準同期検波、遅延検波、周波数検波などがある。同期検波(Synchronized Detection)は、被変調信号の位相と標準信号の位相を比べて、変調信号を取り出す検波方式をいう。準同期検波は、直交変調波を復調する場合、固定周波数のローカル信号を用いて復調し、ディジタルキャリアを再生することによって位相回転処理を行って変調信号を取り出す検波方式をいう。
この実施の形態の無線通信装置の復調部は、同期検波あるいは準同期検波により復調するものである。
無線通信装置が、データ信号を伝送する形態として、連続伝送とバースト伝送とがある。バースト伝送(Burst Transmittion)とは、間欠的な時間間隔でデータ信号の伝送が行われる伝送方式である。バースト信号とは、バースト伝送されるデータ信号をいう。
この実施の形態の無線通信装置の復調部は、バースト伝送によるバースト信号を受信し、復調するものである。
以上をまとめると、この実施の形態の無線通信装置及び復調部は、TDMA−TDD方式のPSK変調されたバースト信号を受信して、同期検波方式あるいは準同期検波方式により復調するものである。このため、周波数偏差補正、搬送波再生、ビットクロック再生を精度よく行うことが要求される。
以下、本発明の実施の形態を、図を用いて説明する。
図1は、本実施の形態を用いた復調部の概念構成図である。
図2は、バースト信号を示す図である。
図1において、アンテナ素子11は、時分割多重方式のバースト信号の無線電波信号を受信するアンテナ素子である。図2に示すように、間欠的な時間間隔でフレーム単位にバースト信号の受信が行われる。各フレームには、ユニークワード(UW)が参照信号として付与されている。ユニークワード(UW)は、そのデータパターンが既知であり絶対位相が検出でき、このデータパターンの検出により、同期状態か非同期状態かを判定することができる。
A/D(アナログ/ディジタル)変換部12は、アナログ信号をディジタル信号に変換する変換部である。
復調部13は、時分割多重方式のバースト信号をディジタルベースバンド信号処理によって、復調を行う復調部である。
ループフィルタ14は、復調部13内において、平均化を行うフィルタである。ループフィルタ14は、後述する図3で説明するが、復調部13を構成する周波数偏差補正回路、ビットタイミング再生回路、受信レベル変換回路、搬送波再生回路毎に存在する。
切替えスイッチ15は、復調制御部16から、同期状態または非同期状態を表す制御信号を受けて、最適な時定数を選択するスイッチである。例えば、時定数は、同期状態時は、大きい値と中間の値、非同期状態時は、小さい値を用意している。時定数の値は、大規模集積回路では、ROM(リード・オンリィ・メモリ)のテーブルなどに格納されていてもよい。切替えスイッチ15は、時定数切替え部の一例である。時定数切替え部は、抵抗Rを物理的に切替える切替えスイッチや、大規模集積回路のROMのテーブルなどに格納されている時定数を読み出して設定するものなど、ハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、あるいは、これらの組み合わせで実現することができる。
復調制御部16は、復調後データのユニークワード(UW)を元に、バースト信号の受信状態が同期状態なのか、非同期状態なのかを判定し、復調部内に制御信号を送る制御部である。
復調部13の各部及び復調制御部16の各部は、ハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、あるいは、これらの組み合わせで実現することができる。例えば、CPUによりプログラムを実行させることにより、各機能を実現することができる。プログラムは、図示していないメモリや記録媒体に記憶され、CPUにより読み出され実行される。また、ハードウェアで実現される場合は、各部はアナログ回路やディジタル回路で実現することができる。
次に、作用及び効果について説明する。
図1において、アンテナ素子11において受信されたアナログ信号は、A/D変換部12によって、位相、振幅情報のディジタル信号となる。
復調部13内において、入力されたディジタル信号は復調処理をされるが、その際、復調部内に存在するループフィルタ14に用いる時定数の値は、復調制御部16からの制御信号によって、切替えスイッチ15で少なくとも2つ以上の複数の値から1つの値を選択する。
また、受信データのフレーム(スロット)数をカウントし、あるフレーム(スロット)数となった場合に、時定数が切替わるような制御としてもよい。
また、制御信号と、フレーム(スロット)数との組み合わせで時定数を切替えるようにしてもよい。
復調制御部16は、復調部13において復調されたデータを受け取り、制御チャネル・通信チャネルなどのチャネル情報や、同期状態・非同期状態を識別し、時定数の大きい値をループフィルタで用いるか、小さい値をループフィルタに用いるかの制御信号を復調部13に送る。
非同期状態から同期状態に早く移行したい場合は、時定数の小さい値を切替えスイッチ15において選択するような制御信号を復調部13に送る。
非同期状態から同期状態に早く移行し、かつ、ループフィルタの引き込み後のジッタを小さく抑えるためには、以下の動作を行う。
まず、復調制御部16から、復調部13に、時定数の小さい値を切替えスイッチ15において選択するような制御信号を送る。
復調制御部16において、同期状態に移行したことが確認されると、次に、復調制御部16は、復調部13に、時定数の大きい値を切替えスイッチ15において選択するような制御信号を送る。
制御信号は、この時、最初の数フレーム(スロット)区間は、時定数の中間の値を選択し、その後に、時定数の大きい値を選択するように自動的に切替わるようにする。
このような時定数の切替えを行うことにより、時定数の中間の大きさの値を用いない場合と比べて、ループフィルタの収束を早く行うことができ、さらに、収束後の雑音によるジッタを小さく抑えることができる。
また、突然、搬送波周波数偏差が大きくなったり、ビットクロックの偏差が大きくなったりして、同期が外れそうになった場合に、切替えスイッチ15において、同期状態の大きい時定数から、中間の時定数に切替え、さらにまた、数フレーム(スロット)の後に大きい時定数に自動的に切替える制御を行うこともできる。
これにより、ループフィルタの新しい収束値への収束を早く行うことができるようになるので、同期はずれを起こりにくくすることができる。
前述したように、時定数を小さい値にすることによって、ループフィルタの引き込みを早く行うことができ、その結果、早く同期状態に状態遷移することができる。時定数を大きい値にすることによって、ループフィルタの引き込み後の収束値のジッタを低く抑えることができる。
同期状態に入ったときにすぐに時定数を大きい値に切替えると、非同期状態の時に引き込みきれていない状態で、時定数を大きい値に切替えてしまうので、引き込みに時間がかかってしまい、ジッタを小さく押さえ込むのに時間がかかってしまう。
引き込みの時間を短くしようとすると、時定数を小さめにせざるを得ず、ジッタを小さく押さえ込むことが難しい。
復調部が、PHS(登録商標)などのTDMA−TDDシステムの同期検波方式(または準同期検波方式)を採用する場合は、短期間で収束させ、できるだけジッタを小さく押さえ込むことが必要になってくるので、時定数固定よりも2段階の時定数の切替えにより、さらに、2段階の時定数の切替えよりも3段階(以上)の時定数の切替えにより、同期検波(または準同期検波)の最適な性能を引き出すことが可能になる。
図3は、TDMA−TDD方式の復調部13の構成である。復調部13は、ループフィルタの存在する機能ブロックを複数持っている。
受信レベル変換部21は、振幅情報を、一定の範囲内で変動するような正規化処理を行うことにより受信信号のレベルを変換する変換部である。
ループフィルタ22は、受信レベル変換部21内において、受信レベルの平均化を行う際に用いるフィルタである。
切替えスイッチ23は、ループフィルタ22に用いる時定数を切替えられるようにできるスイッチである。切替えスイッチ23は、例えば、複数存在する時定数のテーブルから、復調制御部16からの制御信号によって1つの時定数を選択できるような仕組みとなっている。あるいは、受信フレーム(スロット)数をカウントして、数フレーム(スロット)の後に、自動的に異なる時定数の値に切替える動作を行う。
周波数偏差補正部24は、周波数偏差を補正する自動周波数制御(AFC)回路である。
ループフィルタ25は、自動周波数制御回路内において、位相回転量を積分する際に用いるフィルタである。
切替えスイッチ26は、ループフィルタ25に用いる時定数を切替えられるようにできるスイッチである。
切替えスイッチ26は、例えば、複数存在する時定数のテーブルから、復調制御部16からの制御信号によって1つの時定数を選択できるような仕組みとなっている。あるいは、受信フレーム(スロット)数をカウントして、数フレーム(スロット)の後に、自動的に異なる時定数の値に切替える動作を行う。
ビットタイミング再生部27は、送信データのビットタイミングを再生する回路である。
ループフィルタ28は、ビットタイミング再生部27内において、位相回転する回転因子と位相変動量との相関値を計算する際に用いるフィルタである。
切替えスイッチ29は、ループフィルタ28に用いる時定数を切替えられるようにできるスイッチである。切替えスイッチ29は、例えば、複数存在する時定数のテーブルから、復調制御部16からの制御信号によって1つの時定数を選択できるような仕組みとなっている。あるいは、受信フレーム(スロット)数をカウントして、数フレーム(スロット)の後に、自動的に異なる時定数の値に切替える動作を行う。
搬送波再生回路210は、搬送波の再生を行う回路である。
ループフィルタ211は、搬送波再生回路210内において、LMSアルゴリズムで伝送路推定を行う際に用いるフィルタである。
切替えスイッチ212は、ループフィルタ211に用いる時定数を切替えられるようにできるスイッチである。切替えスイッチ212は、例えば、複数存在する時定数のテーブルから、復調制御部16からの制御信号によって1つの時定数を選択できるような仕組みとなっている。あるいは、受信フレーム(スロット)数をカウントして、数フレーム(スロット)の後に、自動的に異なる時定数の値に切替える動作を行う。
復調制御部16は、搬送波再生回路から復調後データを受け取り、同期状態・非同期状態、チャネル種別を判定し、各ループフィルタ22,25,28,211に時定数の切替えを指示する制御信号を送る制御部である。復調制御部16は、例えば、PHS(登録商標)などのシステムにおいては、ユニークワード検出、ユニークワードパルスのアパーチャゲート通過などにより、同期状態か非同期状態かを判別する。
次に、作用及び効果について説明する。
図3において、受信レベル変換部21は、振幅情報を受け取ると、ループフィルタ22にて振幅情報の平均化を行う。
その際、非同期状態の場合は、引き込みを早く行い、同期状態に早く遷移するように、復調制御部16より制御信号が送られ、乗算される時定数は、小さい値が切替えスイッチ23において選択される。
同期状態に遷移すると、引き込みを非同期状態時より少し遅くし、引き込み後のジッタをある程度抑える動作をしたいために、復調制御部16より制御信号が送られ、ループフィルタ22に乗算される時定数は、中間の値が切替えスイッチ23において選択される。
その後、数フレーム(スロット)受信すると、さらにジッタを小さく抑えるために、切替えスイッチ23は、時定数が中間の大きさの値から、大きな値を選択するように切替わる。
これにより、受信レベル平均化処理の引き込みを早く終わらせ、かつ、引込んだ後の平均受信レベルの収束後のジッタを小さく抑えることができるので、受信レベルの正規化を安定的に行うことができるようになる。
なお、時定数の中間値から大きい値へは、復調制御部16からの制御信号によって切替えてもよい。
周波数偏差補正部24は、振幅情報と位相情報を受け取ると、周波数偏差量を求め、ループフィルタ25により平均化する。
その際、ループフィルタ25内で乗算される時定数は、非同期状態である場合は、早く同期状態に遷移させたいために、復調制御部16より制御信号が送られ、乗算される時定数は、小さい値が切替えスイッチ26において選択される。
同期状態に遷移すると、引き込みを非同期状態時より少し遅くし、引き込み後のジッタをある程度抑える動作をしたいために、復調制御部16より制御信号が送られ、ループフィルタ25に乗算される時定数は、中間の値が切替えスイッチ26において選択される。
その後、数フレーム(スロット)受信すると、さらにジッタを小さく抑えるために、切替えスイッチ26は、時定数が中間の大きさの値から、大きな値を選択するように切替わる。
これにより、周波数偏差量の平均化処理の引き込みを早く終わらせ、かつ、引込んだ後の平均周波数偏差量の収束後のジッタを小さく抑えることができるので、周波数偏差補正を早く、かつ、精度よく行うことができる。
なお、時定数の中間値から大きい値へは、復調制御部16からの制御信号によって切替えてもよい。
ビットタイミング再生部27は、位相情報を受け取ると、ループフィルタにより自走クロックとの相関を求める。
その際、ループフィルタ28内で乗算される時定数は、非同期状態である場合は、早く同期状態に遷移させたいために、復調制御部16より制御信号が送られ、乗算される時定数は、小さい値が切替えスイッチ29において選択される。
同期状態に遷移すると、引き込みを非同期状態時より少し遅くし、引き込み後のジッタをある程度抑える動作をしたいために、復調制御部16より制御信号が送られ、ループフィルタ28に乗算される時定数は、中間の値が切替えスイッチ29において選択される。
その後、数フレーム(スロット)受信すると、さらにジッタを小さく抑えるために、切替えスイッチ29は、時定数が中間の大きさの値から、大きな値を選択するように切替わる。
これにより、ビットクロック(π/4シフトQPSKの場合はシンボルクロック)の再生の相関値算出の引き込みを早く終わらせ、かつ、引込んだ後の平均周波数偏差量の収束後のジッタを小さく抑えることができるので、ビットクロックの再生を早く、かつ、精度よく行うことができる。
なお、時定数の中間値から大きい値へは、復調制御部16からの制御信号によって切替えてもよい。
搬送波再生部210は、周波数偏差補正後のI,Qデータ、及び、再生クロックを受け取ると、ループフィルタ211を用いて搬送波再生処理を行う。
搬送波再生部210には、コスタスループや、伝送路推定に最小二重平均(LMS)アルゴリズムを用いて逐次演算処理を行う手法が知られているが、いずれにも用いるループフィルタに乗算される時定数は、非同期状態である場合は、早く同期状態に遷移させたいために、復調制御部16より制御信号が送られ、乗算される時定数は、小さい値が切替えスイッチ212において選択される。
同期状態に遷移すると、引き込みを非同期状態時より少し遅くし、引き込み後のジッタをある程度抑える動作をしたいために、復調制御部16より制御信号が送られ、ループフィルタ211に乗算される時定数は、中間の値が切替えスイッチ212において選択される。
その後、数フレーム(スロット)受信すると、さらにジッタを小さく抑えるために、切替えスイッチ212は、時定数が中間の大きさの値から、大きな値を選択するように切替わる。これにより、伝送路推定値の収束を早く終わらせ、かつ、引込んだ後のジッタを小さく抑えることができるので、搬送波再生を早く、かつ、精度よく行うことができる。
なお、時定数の中間値から大きい値へは、復調制御部16からの制御信号によって切替えてもよい。
図4は、時定数を複数用いるループフィルタを有する周波数偏差補正部24(自動周波数制御回路または周波数偏差補正回路)の構成である。
乗算器41は、入力した位相情報と振幅情報とを乗算し、複素信号を生成する乗算器である。
遅延検波回路42は、遅延検波方式により位相差を求める遅延検波回路である。
角度情報抽出回路43は、遅延検波回路42にて求めた位相差情報を含む複素の値から角度情報を抽出する回路である。
減算器44は、ループフィルタ内において、求めた周波数偏差の角度量を角度情報から減算する減算器である。
変調成分除去回路45は、角度情報抽出回路43において抽出した角度情報が、I,Q平面のI軸、及び、Q軸の両方から45度の角度にある点からの差分を求め、その角度の差が、I軸からの変動量となるようにする回路である。
リミタ回路46は、システムにより許容される偏差量を超えた分は雑音によるものなので無視できるようにした回路である。
乗算器47は、複数存在する時定数の中から、1つの時定数を選択し、乗算する乗算器である。
積分器48は、角度の偏差量を加算して周波数偏差の角度量とする積分器である。
積分器49は、遅延検波回路42によって求めた位相差を、周波数偏差の角度量を加算することで元に戻す積分器である。
角度情報複素情報変換回路410は、積分器49にて求めた角度情報を、複素信号に変換する回路である。
周波数偏差補正器411は、乗算器41にて求めた複素データに、角度情報複素情報変換回路410にて求めた角度情報の複素信号を乗算し、位相角の偏差分を無くすようにする補正器である。
次に、作用及び効果について説明する。
図4において、位相情報と振幅情報は、乗算器41において複素乗算され、遅延検波回路42において1シンボル前のデータの複素共役と乗算されることで位相差分を複素乗算により求める。
遅延検波回路42によって求められた位相差情報を含む複素信号は、角度情報抽出回路43において、角度情報のみを抽出される。
変調成分除去回路45において、角度情報抽出回路43で抽出された角度情報と、I,Q平面上の、I軸、Q軸からそれぞれ45度の角度にある点のうち、角度情報の存在する象限の点との差分を求め、その差分をI軸からの変動量とする。
リミタ回路46において、変調成分除去回路45で求めた角度の変動量が、通信規格において定められた周波数偏差量を超えないように制限する。
リミタ回路46においてリミットされた角度変動量に、乗算器47において時定数を乗算する。
この時、非同期状態である場合は、復調制御部から、引き込みを早くするために、時定数の小さい値を選択するような制御信号が送られてきて、時定数の小さい値を乗算する。
同期状態となれば、復調制御部から、同期状態を意味する制御信号が送られてきて、中間の大きさの時定数が選択され、乗算器47において乗算される。引き込み速度は遅くなるが、収束後のジッタが小さくなる。
数フレーム(スロット)時間の後、時定数は大きい値に切替わり、収束後のジッタがさらに小さくなる。
積分器48において、乗算器47により時定数を乗算された角度変動量を加算し、角度の変動量の平均値を求める。
減算器44において、積分器48によって求めた角度変動量の積分結果を、角度情報抽出回路43からの出力データから減算する。これにより、角度情報抽出回路43において抽出された角度情報と、角度変動量の平均値からのずれの分だけをループフィルタ内に送ることになる。これにより、ループフィルタ内で徐々に角度変動量は実際の変動量の値に収束していく。
積分器48において積分された角度変動量を、積分器49において加算して、遅延検波回路42において求めた位相回転を加える。
積分器49において位相回転が加わった角度変動量は、角度情報複素情報変換回路410において、複素データに変換される。角度情報複素情報変換回路410において複素データに変換された角度情報の複素共役は、周波数偏差補正器411において、乗算器41の出力後の複素データと乗算され、乗算器41の出力後のデータの角度変動量はなくなる。
時定数を小さい値から中間の値、大きい値に徐々に変化させることによって、積分器48で積分される角度変動量は、早く収束し、かつ、ジッタの小さい値を得ることができるようになる。
図5は、復調制御部において判定される同期・非同期状態と、その時に用いる復調部内の各ループフィルタに用いることを要求する時定数の大きさを示した状態遷移図である。
状態51は、非同期状態、状態52は、同期状態1(中間状態)、状態53は、同期状態2である。
非同期状態は、1通り(状態51)存在する。同期状態は、初めの数フレーム(スロット)区間を同期状態1(状態52)とし、同期状態に入ってからの数フレーム(スロット)区間より後を、同期状態2(状態53)とし、2通り存在する。
同期状態1の時の時定数を中間の値としているので、引き込みの速さが、時定数が大きいときより早いので、同期状態1(状態52)から非同期状態(状態51)へ遷移する確率が少なくなる。
図6は、復調制御部において判定される同期・非同期状態と、その時に用いる復調部内の各ループフィルタに用いることを要求する時定数の大きさを示した状態遷移図である。
状態61は、非同期状態、状態62は、同期状態1(中間状態)、状態63は、同期状態2、状態64は、同期状態3(中間状態)である。
非同期状態は、1通り(状態61)存在する。同期状態は、初めの数フレーム(スロット)区間を同期状態1(状態62)とし、同期状態に入ってからの数フレーム(スロット)区間より後を、同期状態2(状態63)とし、同期状態であるが、非同期状態になりそうな状態を同期状態3(状態64)とし、3通り存在する。
同期状態1の時の時定数を中間の値としているので、引き込みの早さが時定数が大きいときより早いので、同期状態1(状態62)から非同期状態(状態61)へ遷移する確率が少なくなる。
同期状態3(状態64)の時の時定数を中間の値としているので、引き込みの早さが時定数が大きいときより早いので、突然周波数偏差や受信レベルなどが異なったとなった場合に、時定数が大きい場合より早く新たに引き込みなおせるので、同期状態3(状態64)から非同期状態(状態61)へ遷移する確率が少なくなる。
図7は、復調制御部において判定される同期・非同期状態と、その時に用いる復調部内の各ループフィルタに用いることを要求する時定数の大きさを示した状態遷移図である。
状態71は、非同期状態1、状態72は、非同期状態2(中間状態)、状態73は、同期状態、状態74は、非同期状態3(中間状態)である。
非同期状態は、非同期状態に受信するフレーム(スロット)(例えば、PHSシステムでは制御チャネル)を受信し始めてから最初の数フレーム(スロット)の状態を非同期状態1(状態71)とし、数フレーム(スロット)より後を非同期状態2(状態72)とし、同期状態を外れてから数フレーム(スロット)しか経過していない非同期状態を非同期状態3(状態74)とする。
同期状態は、1通り(状態73)である。
非同期状態2(状態72)において、数フレーム(スロット)経過して同期状態(状態73)に移行しない場合は、非同期状態1(状態71)に遷移する。
非同期状態から同期状態への遷移は、時定数の小さい非同期状態1(状態71)から時定数の中間値の非同期状態2(状態72)を経てからであるので、同期状態の判定閾値が厳しい場合には、引き込み後のジッタを時定数が小さい場合より小さく抑えることができるので、非同期状態が1通りしか存在しない場合より同期状態に遷移しやすい効果がある。
同期状態から非同期状態に遷移した場合に、最初の数フレーム(スロット)は時定数が中間値である事を要求する非同期状態3(状態74)となる。時定数を中間値にすることによって、時定数が小さい場合より引き込み後のジッタを小さく抑えることができるので、同期状態(状態73)に早く再び遷移しやすいという効果がある。
図8は、復調制御部16の構成例である。
UW検出部101は、ユニークワード(UW)のパルスを検出し同期か非同期かを判定する。フレーム数カウンタ102は、UW検出部101により同期が検出されたフレーム(あるいはスロット)数をカウントするカウンタである。制御信号生成部103は、フレーム数カウンタ102のカウントに基づいて制御信号を生成する。
フレーム数カウンタ102は、フレーム数の代わりに、スロット数をカウントしてもよい。また、フレーム数の変わりにフレーム時間をカウントしてもよい。また、スロット数の変わりにスロット時間をカウントしてもよい。あるいは、所定時間をカウントしてもよい。また、フレーム数カウンタ102は、破棄したフレーム(スロット)数をカウントすることもできる。
フレーム(スロット)フォーマットに、同期状態、タイミングを識別するためのユニークワード(UW)が存在する。復調制御部内において、UWパルスをUW検出部101において検出するか、しないかの判定を行い、検出しなかった場合はそのフレーム(スロット)を破棄し、検出した場合は、フレーム数カウンタ102にて、フレーム(スロット)数をカウントしていく。制御信号生成部103において、時定数の大きさを選ぶ制御信号が生成され、復調部内のループフィルタを持った各機能ブロックへ送られる。
なお、UW検出部101の代わりに、信号雑音比判定部を設けて同期状態、非同期状態の判定をC/N(信号雑音比)で行ってもよい。
図9は、図5,図6において、非同期状態から同期状態1、同期状態2へ遷移する場合に、実際に復調制御部16がどのように状態遷移を判断するのかを示したフローチャートである。
ステップ81は、UW(ユニークワード)検出による条件分岐である。
ステップ82は、2フレーム経過前後による条件分岐である。
図5,図6の非同期状態(状態51,61)において、ステップ81で、UW検出部101がUWを検出しない場合、非同期状態(状態51,61)になる。ステップ81で、UW検出部101がUWを検出したならば、フレーム数カウンタ102が、フレーム数をカウントし、ステップ82で2フレーム経過か否かを判断し、経過前なら、同期状態1(状態52,62)、経過後なら、同期状態2(状態53,63)へ遷移する。
図10は、図7において、同期状態から非同期状態3、非同期状態3から非同期状態1、非同期状態3から同期状態へ遷移する場合に、実際に復調制御部16がどのように状態遷移を判断するのかを示したフローチャートである。
ステップ91は、UW(ユニークワード)不検出による条件分岐である。
ステップ92は、2フレーム(スロット)前はUW(ユニークワード)を検出していたかどうかの条件分岐である。
図7の同期状態(状態73)において、ステップ91で、UW検出部101がUWを検出した場合、同期状態(状態73)になる。ステップ91で、UW検出部101がUWを検出しなくなったならば、フレーム数カウンタ102が、フレーム数をカウントし、ステップ92で2フレーム前はUWを検出していたか否かを判断し、検出していたら、非同期状態3(状態74)、検出していなかったなら、非同期状態1(状態71)へ遷移する。
図11は、本実施の形態における3種の時定数を用いたループフィルタの引き込みの様子を示したものである。
図12は、本実施の形態における2種の時定数を用いたループフィルタの引き込みの様子を示したものである。
図11,図12において、横軸は、時間である。横軸は、スロット時間である。横軸は、フレーム時間でもよい。縦軸は、位相、周波数偏差などの収束状態を示している。
図11の場合は、時定数を小→中→大と3段階に変更している。同期した第1スロットと第2スロットを時定数が中で引き込んでおり、第3スロットから時定数が大での引き込みを開始している。こうして、収束時間Aで収束値に近づく。収束後のジッタは少ない。
図12の場合は、時定数を小→大と2段階に変更している。同期した第1スロットから時定数が大での引き込みを開始している。こうして、収束時間Bで収束値に近づく。収束後のジッタは多い。
時定数の中間の大きさの値を用いた図11の場合のほうが、収束時間A<収束時間Bとなり、早く収束値に近づくことができるようになり、さらに収束後のジッタを小さく抑えることができる。
以上のように、この実施の形態の無線通信装置は、位相変調されたバースト信号を受信して同期検波方式または準同期検波方式により復調する復調部13と、復調部13のバースト信号の受信状態に基づいて、復調部のバースト信号の復調を制御する制御信号を生成する復調制御部16とを備え、復調部13は、時分割多重方式によりディジタル位相変調されたバースト信号を復調するものであり、バースト信号に基づく信号をフィルタリングするループフィルタ14と、制御信号により、ループフィルタの時定数を切替える時定数切替え部15とを備えたこと特徴とする。
ここで、バースト信号に基づく信号とは、バースト信号の振幅情報、位相情報、角度情報、再生クロック、周波数偏差補正後のI,Qデータの信号などをいう。
また、上記ループフィルタは、バースト信号の周波数の偏差を補正する周波数偏差補正部24と、バースト信号の搬送波を再生する搬送波再生部210と、バースト信号のビットタイミングを再生するビットタイミング再生部27と、バースト信号の受信レベルを変換する受信レベル変換部21とに用いられたループフィルタであることを特徴とする。
また、上記復調制御部16は、復調部13におけるバースト信号の受信状態が、同期状態と、非同期状態と、同期状態と非同期状態との中間に位置する中間状態との3種の状態のいずれかであるかを検出して、検出した受信状態を示す制御信号を出力し、上記時定数切替え部15は、同期状態に用いる大きい値の時定数と、中間状態に用いる中間の値の時定数と、非同期状態に用いる小さい値の時定数を有し、制御信号の示す3種の受信状態に対応した時定数に切替えることを特徴とする。
上記復調制御部16は、復調部13におけるバースト信号の受信状態が非同期状態から同期状態へ変化するときの所定数のフレームの受信状態を、中間状態とすることを特徴とする。
あるいは、上記復調制御部16は、復調部13におけるバースト信号の受信状態が同期状態から非同期状態へ変化するときの所定数のフレームの受信状態を、中間状態とすることを特徴とする。
また、上記復調制御部は、復調部におけるバースト信号の受信状態を、信号雑音比で検出して、検出した受信状態を示す制御信号を出力し、上記時定数切替え部15は、制御信号の示す受信状態に対応した時定数に切替えることを特徴とする。
また、この実施の形態の復調制御方式は、ループフィルタに用いる時定数の大きさを、非同期状態の場合は小さい値、同期状態の場合は最初の数フレーム(スロット)以外は大きい値、最初の数フレーム(スロット)の区間は中間の値を用いる制御を行うことを特徴とする。
また、この実施の形態の復調制御方式は、ループフィルタに用いる時定数の大きさを、非同期状態の場合は小さい値、同期状態の場合は最初の数フレーム(スロット)以外は大きい値、最初の数フレーム(スロット)の区間は中間の値、非同期状態のうち、数フレーム(スロット)前が同期状態であった場合に、中間の値を用いる制御を行うことを特徴とする。
また、この実施の形態の復調制御方式は、ループフィルタに用いる時定数の大きさを、非同期状態の場合の引き込み開始の最初の数フレーム(スロット)は小さい値、最初の数フレーム(スロット)以降は中間の値、同期状態の場合は大きい値、非同期状態のうち、数フレーム(スロット)前が同期状態であった場合に、中間の値を用いる制御を行うことを特徴とする。
また、この実施の形態の復調制御方式は、フレーム(スロット)時間が経過すると自動的に時定数の大きさが切替わる制御を行い、そのフレーム(スロット)時間を2フレーム(スロット)としたことを特徴とする。
また、この実施の形態の復調制御方式は、フレーム(スロット)時間が経過すると自動的に時定数の大きさが切替わる制御を行い、復調制御部16が、フレーム(スロット)数をカウントするカウンタ回路を持ち、復調制御部が、カウンタ回路のカウント結果を受けて、時定数を選択する制御信号を生成することを特徴とする。
また、この実施の形態の復調制御方式は、フレーム、スロットのフォーマットが、TDMA−TDD方式におけるフォーマットであることを特徴とする。逆に、この実施の形態の復調制御方式は、フレーム、スロットのフォーマットが、CDMA−TDD方式、CDMA−FDD方式におけるものでないことを特徴とする。
また、この実施の形態の復調制御方式は、同期状態、非同期状態の判定にフレーム同期状態を用いたことを特徴とする。
また、この実施の形態の復調制御方式は、時定数の大きさを大きい値から小さい値へ3段階以上切替えることができるようにしたことを特徴とする。
また、この実施の形態の復調制御方式は、時定数の大きさを選択する判断基準にC/N(信号雑音比)を用いたことを特徴とする。
また、この実施の形態の復調制御方式は、受信レベル変換部21、周波数偏差補正部24(自動周波数制御回路)、ビットタイミング再生部27、搬送波再生部210が、ループフィルタに乗算される時定数を大きさの異なる3つのうちから選択することができることを特徴とする。
なお、この実施の形態の復調制御方式において、3種の時定数ではなく、大,小の2種の時定数により、ループフィルタに用いる時定数の大きさを、非同期状態の場合は小さい値、同期状態の場合は大きい値を用いる制御を行うようにしてもよい。また、大,小の2種の時定数を有し、大+小,大,小の3種の時定数を切り替えるようにしてもよい。また、大+小,大、大−小,小としてもよい。
上記無線通信装置の復調制御方式は、位相変調されたバースト信号を受信する受信機であって、同期検波方式または準同期検波方式の復調部を搭載した無線装置に適用することができる。そして、周波数偏差補正部の平均化処理用ループフィルタに用いる時定数を同期状態、非同期状態などの受信状態に応じて切替えられるようにして、平均化の収束を早く、かつ、ジッタを小さく抑えるようにして同期検波(または準同期検波)における搬送波再生の安定動作を可能にする。
また、周波数偏差補正部のループフィルタだけではなく、受信レベル変換部、搬送波再生部、ビットタイミング再生部のループフィルタ及び復調部内の任意のループフィルタ、あるいは、復調部内の全てのループフィルタに用いる時定数も大きさの異なる値を切替えられるようにしたので、平均化の収束を早く、かつ、ジッタを小さく抑え、復調の安定動作を可能にする。
また、この切替えは、復調制御部16から復調部内の任意の、または、全てのループフィルタに対して同一の制御信号により指令されるため、復調部13の復調動作が統一される効果がある。あるいは、制御信号は、各部に個別に出力されてもよいが、復調制御部16のコントロールの元に出力されるため、復調部13の復調動作が各部の各状態に合わせて制御される。
ここで、「多重信号再生装置」(特開平7−336325公報)に記載されている方式との違いを述べることにより、この実施の形態の復調方式の特徴を説明する。
特開平7−336325公報に記載されている方式は、移動体通信に関するものではなく、この実施の形態の復調方式は、移動体通信に関するものであり、技術分野が異なる。
特開平7−336325公報に記載されている方式は周波数変調方式であり、この実施の形態の復調方式は、PSK変調(ディジタル位相変調)方式の復調であるため、復調部の方式が異なる。従って、復調部の構成が異なる。特開平7−336325公報に記載されている方式は、この実施の形態の復調方式の図3,図4,図10の構成をとることはない。例えば、特開平7−336325公報に記載されている方式では、搬送波再生の精度を高めるための周波数偏差補正部24は存在ない。周波数偏差は移動体通信に特有のものである。この実施の形態の復調方式は、移動体通信に特有の周波数偏差の補正の精度を改善するものである。搬送波を再生する同期検波方式において周波数偏差の補正の精度を改善することは重要である。
特開平7−336325公報に記載されている方式は、無線通信に用いられる位相変調されたバースト信号を受信する受信装置に関するものではない。従って、バースト信号を同期検波方式(または準同期検波方式)で復調する場合に生じるジッタの問題解決にはならない。この実施の形態の復調方式は、無線通信に用いられるPSK変調(ディジタル位相変調)方式で位相変調されたバースト信号を受信する受信装置に関するものであり、バースト信号を同期検波方式(または準同期検波方式)で復調する場合に生じるジッタの問題を解決し、無線通信の受信感度を改善する目的と効果とを持つものである。この実施の形態の復調方式は、PSK変調(ディジタル位相変調)方式で位相変調されたバースト信号を受信し、同期検波方式(または準同期検波方式)で復調する復調部のループフィルタの時定数の切替えに関するものであり、TDMA−TDDシステムを採用した場合の位相変調されたバースト信号を同期検波する(または準同期検波する)復調処理において、ループフィルタの時定数の切替えをするものは従来には存在ない。このような構成にしたため、この実施の形態の復調方式は、雑音の影響によるジッタを小さく抑え、かつ、早く引き込めるという効果を奏することができる。
本実施の形態によれば、同期検波方式(または準同期検波方式)を採用し、周波数偏差や再生クロックのジッタを小さく抑えることが必要な復調器に、周波数偏差補正やビットクロック(シンボルクロック)を再生する機能ブロック内のループフィルタに乗算する時定数の大きさを2種類以上(望ましくは、3種以上)用意し、同期・非同期状態などを元に切替えることができるようにし、早い引き込みと、引き込み後のジッタを小さく抑えることができる。その結果、非同期から同期状態へ早く遷移することができ、同期から非同期状態へ遷移しにくくなるという効果がある。
また、時定数ごとにループフィルタを用意する必要がないので、回路規模の増大を抑えることができる効果がある。
本発明の実施の形態1における時定数を切替えて変更することができるループフィルタを持った復調部と復調制御部の構成図である。 バースト信号の説明図である。 本発明の実施の形態1における復調部のうち、ループフィルタを持った機能ブロックの例を加えた図1より詳細な復調部と復調制御部の構成図である。 本発明の実施の形態1における図3の周波数偏差補正部(回路)の構成図である。 非同期状態が1通り、同期状態が2通りある場合の状態遷移図である。 非同期状態が1通り、同期状態が3通りある場合の状態遷移図である。 非同期状態が3通り、同期状態が1通りある場合の状態遷移図である。 本発明の実施の形態1における復調制御部の構成図である。 同期状態から非同期状態へ遷移する場合の時定数の大きさを判定するフローチャートを示す図である。 非同期状態になって、フレーム(スロット)の経過が2フレーム(スロット)以下である場合の時定数の大きさを判定するフローチャートを示す図である。 本発明の実施の形態1における時定数を3段階とした場合における収束の様子を示す図である。 本発明の実施の形態1における時定数を2段階とした場合における収束の様子を示す図である。

Claims (14)

  1. 位相変調されたバースト信号を受信して同期検波方式と準同期検波方式とのいずれかにより復調する復調部と、
    復調部のバースト信号の受信状態が同期状態であるか非同期状態であるかを判定する復調制御部とを備え、
    復調部は、
    復調制御部が判定したバースト信号の受信状態に基づいて、バースト信号の受信状態が変化したのちに受信したバースト信号の数を計数し、復調制御部が判定したバースト信号の受信状態と計数したバースト信号の数とに基づいて、3つ以上の時定数のなかから1つの時定数を選択する時定数切替え部と、
    バースト信号に基づく信号を、時定数切替え部が選択した時定数を用いてフィルタリングするフィルタを備えたこと特徴とする無線通信装置。
  2. 上記時定数切替え部は、バースト信号の受信状態が同期状態である場合において、非同期状態から同期状態へ変化したのちに受信したバースト信号の数が所定の数以下である場合よりも、非同期状態から同期状態へと変化したのちに受信したバースト信号の数が所定の数を超えた場合のほうが、大きい時定数を選択することを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  3. 上記時定数切替え部は、バースト信号の受信状態が安定した同期状態である場合よりも、バースト信号の受信状態が非同期状態になりそうな同期状態である場合のほうが、小さい時定数を選択することを特徴とする請求項1または請求項2記載の無線通信装置。
  4. 上記時定数切替え部は、バースト信号の受信状態が非同期状態である場合において、同期状態から非同期状態へ変化したのちに受信したバースト信号の数が所定の数以下である場合よりも、同期状態から非同期状態へ変化したのちに受信したバースト信号の数が所定の数を超えた場合のほうが、小さい時定数を選択することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか記載の無線通信装置。
  5. 上記時定数切替え部は、バースト信号の受信状態が非同期状態である場合において、バースト信号の受信を開始したのちに受信したバースト信号の数が所定の数以下である場合よりも、バースト信号の受信を開始したのちに受信したバースト信号の数が所定の数を超えた場合のほうが、大きい時定数を選択することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか記載の無線通信装置。
  6. 上記時定数切替え部は、バースト信号の受信状態が非同期状態であり、バースト信号の受信を開始したのちに受信したバースト信号の数が所定の数を超えたことにより大きい時定数を選択した場合において、大きい時定数を選択したのちに受信したバースト信号の数が所定の数以下である場合よりも、大きい時定数を選択したのちに受信したバースト信号の数が所定の数を超えた場合のほうが、小さい時定数を選択することを特徴とする請求項5記載の無線通信装置。
  7. バースト信号を受信してフィルタを用いた同期検波方式により復調する復調部と、復調部を制御する復調制御部とを備えた無線通信装置の復調方法において、
    復調部が、時分割多重方式によりディジタル位相変調されたバースト信号を受信し、
    復調制御部が、復調部のバースト信号の受信状態が同期状態であるか非同期状態であるかを判定し
    復調部が、復調制御部が判定したバースト信号の受信状態に基づいて、バースト信号の受信状態が変化したのちに受信したバースト信号の数を計数し、復調制御部が判定したバースト信号の受信状態と計数したバースト信号の数とに基づいて、3以上の時定数のなかからフィルタの時定数を選択し、バースト信号に基づく信号をフィルタリングすること特徴とする復調方法。
  8. バースト信号の受信状態が同期状態である場合において、非同期状態から同期状態へ変化したのちに受信したバースト信号の数が所定の数以下である場合に復調部が選択する時定数よりも、非同期状態から同期状態へと変化したのちに受信したバースト信号の数が所定の数を超えた場合に復調部が選択する時定数のほうが大きいことを特徴とする請求項7記載の復調方法。
  9. バースト信号の受信状態が安定した同期状態である場合に復調部が選択する時定数よりも、バースト信号の受信状態が非同期状態になりそうな同期状態である場合に復調部が選択する時定数のほうが小さいことを特徴とする請求項7または請求項8記載の復調方法。
  10. バースト信号の受信状態が非同期状態である場合において、同期状態から非同期状態へ変化したのちに受信したバースト信号の数が所定の数以下である場合に復調部が選択する時定数よりも、同期状態から非同期状態へ変化したのちに受信したバースト信号の数が所定の数を超えた場合に復調部が選択する時定数のほうが小さいことを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか記載の復調方法。
  11. バースト信号の受信状態が非同期状態である場合において、バースト信号の受信を開始したのちに受信したバースト信号の数が所定の数以下である場合に復調部が選択する時定数よりも、バースト信号の受信を開始したのちに受信したバースト信号の数が所定の数を超えた場合に復調部が選択する時定数のほうが大きいことを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれか記載の復調方法。
  12. バースト信号の受信状態が非同期状態であり、バースト信号の受信を開始したのちに受信したバースト信号の数が所定の数を超えたことにより大きい時定数を選択した場合において、大きい時定数を選択したのちに受信したバースト信号の数が所定の数以下である場合に復調部が選択する時定数よりも、大きい時定数を選択したのちに受信したバースト信号の数が所定の数を超えた場合に復調部が選択する時定数のほうが小さいことを特徴とする請求項11記載の復調方法。
  13. バースト信号の受信状態が同期状態であるか非同期状態であるかに基づいて、バースト信号の受信状態が変化したのちに受信したバースト信号の数を計数し、バースト信号の受信状態と計数したバースト信号の数とに基づいて、3つ以上の時定数のなかから1つの時定数を選択する時定数切替え部と、
    バースト信号に基づく信号を、時定数切替え部が選択した時定数を用いてフィルタリングするループフィルタとを備えたこと特徴とする周波数偏差補正回路。
  14. 上記周波数偏差補正回路は、更に、
    バースト信号の位相情報と振幅情報とを入力して乗算し、複素信号を生成する乗算器と、
    乗算器が生成した複素信号を遅延検波して位相差情報を求める遅延検波回路と、
    遅延検波回路にて求めた位相差情報から角度情報を抽出する角度情報抽出回路とを有し、
    上記時定数切替え部は、
    3つ以上存在する時定数の中から、1つの時定数を選択する切替えスイッチを有し、
    上記ループフィルタは、
    角度情報抽出回路で求めた角度情報から、周波数偏差の角度量を減算する減算器と、 減算器において減算された角度情報が、I,Q平面のI軸及びQ軸の両方から45度の角度にある点からの差分を求め、その角度の差が、I軸からの変動量となるように角度の偏差量を出力する変調成分除去回路と、
    変調成分除去回路からの角度の偏差量が、許容される偏差量を超えた場合に、超えた偏差量を制限するリミタ回路と
    切替えスイッチにより選択された時定数を、リミタ回路から出力された角度の偏差量に乗算する乗算器と、
    乗算器により時定数が乗算された角度の偏差量を加算して周波数偏差の角度量として出力する第1積分器とを有し、
    上記周波数偏差補正回路は、更に、
    第1積分器で求めた周波数偏差の角度量を加算することで、遅延検波回路による位相差を元に戻す第2積分器と、
    第2積分器にて求めた角度情報を、複素信号に変換する角度情報複素情報変換回路と、
    乗算器にて求めた複素データに、角度情報複素情報変換回路にて求めた角度情報の複素信号を乗算し、位相角の偏差分を無くすようにする周波数偏差補正器と
    を備えたことを特徴とする請求項13に記載の周波数偏差補正回路。
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