JP2003209485A - 無線通信装置の制御方法および無線通信装置 - Google Patents

無線通信装置の制御方法および無線通信装置

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JP2003209485A
JP2003209485A JP2002006203A JP2002006203A JP2003209485A JP 2003209485 A JP2003209485 A JP 2003209485A JP 2002006203 A JP2002006203 A JP 2002006203A JP 2002006203 A JP2002006203 A JP 2002006203A JP 2003209485 A JP2003209485 A JP 2003209485A
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circuit
communication device
filter
wireless communication
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Masahiko Mimura
雅彦 三村
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成によりフィルタ処理の時定数を環
境に応じて動的に変更することができるようにしてフィ
ルタ処理を含む制御回路の追従性能および雑音抑圧性能
を改良した無線通信装置の制御方法および無線通信装置
を提供する。 【解決手段】 時定数が異なる複数のフィルタ(11
0、120)を設け、この複数のフィルタ(110、1
20)の出力の差分を差分回路130で予め設定した閾
値と比較し、この比較出力に基づき選択回路140で複
数のフィルタ(110、120)の出力うちのいずれか
を選択しして出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、フィルタ処理が
含まれる制御を行う制御回路を有する無線通信装置の制
御方法および無線通信装置に関し、特に、環境に応じて
上記フィルタ処理の時定数を動的に変更することにより
上記制御回路の追従性能および雑音抑圧性能を改良した
無線通信装置の制御方法および無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、携帯電話機等の無線通信装置に
おいては、フィルタ処理が含まれる制御を行う制御回路
としてAGC(自動利得制御)回路、AFC(自動周波
数制御)回路、同期追従回路、同期サーチ回路等が用い
られている。
【0003】そして、これらのフィルタ処理が含まれる
制御を行う制御回路においては、上記フィルタ処理の時
定数を環境に応じて最適に制御することが追従性能およ
び雑音抑圧性能を向上させるために重要である。
【0004】ところで、上記フィルタ処理の時定数を環
境に応じて変化させるためにはどの物理量を採用する
か、その物理量をどのようにして高精度で測定するか、
その際に生じるハードウエラの規模をどのようにして小
規模化するか等のさまざまな克服すべき問題を含んでい
る。
【0005】しかし、従来の無線通信装置のこの種の制
御回路においては、通常固定の時定数を用いたものが多
く、また、この種の制御回路に時定数を小とした高速モ
ードと時定数を大とした低速モードの2種類のモードを
持たせた無線通信装置も提案されているが、この場合も
初期は高速モードに設定し、その後一定時間経過すると
低速モードに切り替えるような制御を行うものであり、
環境に応じた動的な時定数の切り替えはできなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した如く従来の無
線通信装置においては、フィルタ処理が含まれる制御を
行う制御回路の時定数が環境に応じて動的に変化するも
のではないため、追従性能が良くないため制御から外れ
たり、雑音抑圧性能が低いために雑音の影響により安定
した制御ができなくなったりするという問題があった。
【0007】また、環境に応じた制御を行うアルゴリズ
ムを採用したとしても、環境に応じた物理量の測定方
法、測定精度等が悪ければ、環境に応じた最適な時定数
を設定できず、その結果、最適な制御を行うことができ
ないという問題があり、更に、高い測定精度を実現しよ
うとするとハードウエア規模が増大し、その結果、コス
トの上昇をもたらし、現実的でなくなるという問題が生
じた。
【0008】そこで、この発明は、簡単な構成によりフ
ィルタ処理の時定数を環境に応じて動的に変更すること
ができるようにしてフィルタ処理を含む制御回路の追従
性能および雑音抑圧性能を改良した無線通信装置の制御
方法および無線通信装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の無線通信装置
の制御方法は、フィルタ処理が含まれる制御を行う制御
回路を有する無線通信装置の制御方法において、前記フ
ィルタ処理のためにそれぞれ異なる時定数を有する複数
のフィルタを設け、前記複数のフィルタの差分出力に基
づき該複数のフィルタから前記フィルタ処理に最適なフ
ィルタを選択し、該選択したフィルタを用いて前記フィ
ルタ処理を実行することを特徴とする。
【0010】このような構成によると、簡単な構成によ
り上記フィルタ処理の時定数を環境に応じて動的に変更
することができ、これによりフィルタ処理を含む制御回
路の追従性能および雑音抑圧性能の向上を図ることがで
きる。
【0011】ここで、前記無線通信装置は、例えば、携
帯電話機等の移動端末を含む。
【0012】また、前記フィルタ処理が含まれる制御を
行う制御回路は、 1)前記無線通信装置の受信信号の自動利得制御を行な
う自動利得制御制御回路 2)前記無線通信装置の受信信号の自動周波数制御を行
なう自動周波数制御回路 であることを特徴とする。
【0013】また、前記無線通信装置は、符号分割多元
接続(CDMA)方式を採用するものであり、前記自動
周波数制御回路は、拡散符号発生器の位相制御を行うこ
とにより前記受信信号に対する同期追従を行う同期追従
回路と、前記受信信号の伝送路推定に基づき復調信号の
振幅制御および位相制御を行って復調データ成分を出力
する復調部とを具備し、前記フィルタ処理が含まれる制
御を行う制御回路は、前記同期追従回路および前記伝送
路推定を行う伝送路推定回路であることを特徴とする。
【0014】また、上記構成において、前記フィルタ処
理が含まれる制御を行う制御回路は、前記受信信号に基
づき該受信信号の同期判定を行って前記無線通信装置の
拡散符号発生器の位相制御を行う同期サーチ回路である
ことを特徴とする。
【0015】また、前記フィルタ処理が含まれる制御を
行う制御回路は、それぞれ機能が異なる複数の制御回路
からなり、前記複数のフィルタは、前記複数の制御回路
にそれぞれ設けられるとともにそれぞれ独立した時定数
を有し、前記フィルタ処理に最適なフィルタの選択は、
前記複数の制御回路毎に独立した閾値に基づき行われる
ことを特徴とする。
【0016】また、この発明の無線通信装置は、フィル
タ処理が含まれる制御を行う制御回路を有する無線通信
装置において、それぞれ異なる時定数を有する複数のフ
ィルタと、前記複数のフィルタの差分出力に基づき該複
数のフィルタから前記フィルタ処理に最適なフィルタを
選択する選択回路とを具備し、前記制御回路は、前記選
択回路で選択したフィルタを用いて前記フィルタ処理を
実行することを特徴とする。
【0017】ここで、前記フィルタ処理が含まれる制御
を行う制御回路は、受信信号の自動利得制御を行なう自
動利得制御制御回路であることを特徴とする。
【0018】また、前記フィルタ処理が含まれる制御を
行う制御回路は、受信信号の自動周波数制御を行なう自
動周波数制御回路であることを特徴とする。
【0019】また、上記構成において、前記自動周波数
制御回路は、符号分割多元接続方式の拡散符号発生器の
位相制御を行うことにより前記受信信号に対する同期追
従を行う同期追従回路と、前記受信信号の伝送路推定に
基づき復調信号の振幅制御および位相制御を行って復調
データ成分を出力する復調部とを具備し、前記フィルタ
処理が含まれる制御を行う制御回路は、前記同期追従回
路および前記伝送路推定を行う伝送路推定回路であるこ
とを特徴とする。
【0020】また、上記構成において、前記フィルタ処
理が含まれる制御を行う制御回路は、前記受信信号に基
づき該受信信号の同期判定を行って前記無線通信装置の
拡散符号発生器の位相制御を行う同期サーチ回路である
ことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係わる無線通信
装置の制御方法および無線通信装置の実施の形態を添付
図面を参照して詳細に説明する。
【0022】図1は、この発明に係わる無線通信装置で
採用される時定数選択フィルタ回路の一実施の形態を示
すブロック図である。
【0023】なお、図1に示す時定数選択フィルタ回路
100は、この無線通信装置のAGC回路のループフィ
ルタを含む部分、AFC回路のループフィルタを含む部
分、この無線通信装置がCDMA(符号分割多元接続)
方式を採用する場合における同期追従部のループフィル
タを含む部分および復調部の伝送路推定器(フィルタ)
を含む部分、同期サーチ回路のフィルタを含む部分等に
採用される。
【0024】図1において、この時定数選択フィルタ回
路100は、時定数が大のフィルタ110、時定数が小
のフィルタ120、フィルタ110の出力とフィルタ1
20の出力との差分をとる差分回路130、この差分回
路130の出力に基づきフィルタ110の出力若しくは
フィルタ120の出力を選択して出力する選択回路14
0から構成される。
【0025】ここで、フィルタ110およびフィルタ1
20には、この時定数選択フィルタ回路100でフィル
タ処理を行うフィルタ入力信号が入力され、差分回路1
30は、フィルタ110の出力とフィルタ120の出力
との差分を予め設定した閾値と比較してその比較出力に
基づき選択回路140に対してフィルタ110の出力若
しくはフィルタ120の出力を選択する選択信号を出力
する。
【0026】そして、選択回路140は、選択回路14
0からの選択信号に基づき選択したフィルタ110の出
力若しくはフィルタ120の出力をこの時定数選択フィ
ルタ回路100のフィルタ出力信号として出力する。
【0027】図2は、上記図1に示した時定数選択フィ
ルタ回路100の動作を説明する波形図である。
【0028】図2において、(a)は、図1に示したこ
の時定数選択フィルタ回路100ののフィルタ入力信号
波形を示し、(b)は、時定数が小のフィルタ120の
出力波形を示し、(c)は、時定数が大のフィルタ11
0の出力波形を示す。
【0029】また、図2の(d)は、図1に示した差分
回路130で算出される時定数が小のフィルタ120の
出力波形(図2(b)参照)から時定数が大のフィルタ
110の出力波形(図2(c)参照)を減算した差分波
形およびこの差分波形に基づき図1に示した選択回路1
40に選択信号を出力するための閾値THを示し、図2
の(e)は、図1の差分回路130から選択回路140
に出力される選択信号波形を示す。
【0030】ここで、図1の選択回路140は、差分回
路130から出力される選択信号(図2(e)参照)が
ローレベルであると時定数が大のフィルタ110の出力
を選択し、ハイレベルであると時定数が小のフィルタ1
20の出力を選択する。
【0031】すなわち、図1に示した時定数選択フィル
タ回路100は、この時定数選択フィルタ回路100の
フィルタ入力信号の変化が小さい場合は、この時定数選
択フィルタ回路100でフィルタ処理を行う制御回路の
雑音抑圧性能を向上させるために時定数が大のフィルタ
110の出力を選択してフィルタ出力信号として出力
し、この時定数選択フィルタ回路100のフィルタ入力
信号の変化が大きい場合は、この時定数選択フィルタ回
路100でフィルタ処理を行う制御回路の追従性能を向
上させるために時定数が小のフィルタ120の出力を選
択してフィルタ出力信号として出力する。
【0032】そして、上記時定数選択フィルタ回路10
0によるフィルタ110の出力若しくはフィルタ120
の出力は、フィルタ入力信号に応じて動的に変更される
ことになり、この結果、フィルタ入力信号に応じてこの
時定数選択フィルタ回路100でフィルタ処理を行う制
御回路の追従性能および雑音抑圧性能を向上させるため
の最適なフィルタ出力信号を得ることができる。
【0033】なお、図1に示した時定数選択フィルタ回
路100においては、時定数が大と小の2つのフィルタ
110および120を設けたが、この2つのフィルタ1
10および120の代わりに時定数がそれぞれ異なる3
以上のフィルタを設け、この3以上のフィルタの出力を
フィルタ入力信号に応じて動的に選択するように構成し
てもよい。
【0034】この場合、差分回路130では上記3以上
のフィルタの内の時定数が最も大きいフィルタの出力波
形を基準にして他のフィルタの出力波形との差分波形信
号を求め、これらの差分波形信号をそれぞれ異なる複数
の閾値と比較することで複数の選択信号を生成し、選択
回路140では、この複数の選択信号に基づき3以上の
フィルタのいずれかのフィルタの出力を選択することで
図1に示した時定数選択フィルタ回路100と同様に構
成することができる。
【0035】次に、図1および図2で説明した時定数選
択フィルタ回路100を用いた無線通信装置の具体的構
成について説明する。
【0036】なお、以下の説明においては、この発明に
係る無線通信装置がCDMA方式を採用した携帯電話機
(CDMA無線セルラシステムの移動局)である場合に
ついて説明を行う。
【0037】図3は、CDMA無線セルラシステムの基
地局配置の一例を示す図である。
【0038】図3においては、CDMA無線セルラシス
テムの複数の基地局310−1〜310−6を分散配置
して互いに隣接したセル状の複数のサービスエリア32
0−1〜320−6を構成している。
【0039】ここで、複数の基地局310−1〜310
−6は、それぞれのサービスエリア320−1〜320
−6内にいる携帯電話機(移動局)と無線リンクを張
り、また、移動局がセル(サービスエリア)の境界に移
動した場合には、複数の基地局と同じに無線リンクを張
ることができるように構成されている。
【0040】例えば、図3に示すように、基地局310
−1のサービスエリア320−1内にいる移動局30―
1は、基地局310−1と無縁リンクを張り、同様に、
基地局310−5のサービスエリア320−5内にいる
移動局30―3は、基地局310−5と無縁リンクを張
る。
【0041】また、基地局310−1のサービスエリア
320−1および基地局310−4のサービスエリア3
20−4および基地局310−5のサービスエリア32
0−5の境界に移動した移動局30―2は、3つの基地
局310−1および基地局310−4および基地局31
0−5と同じに無線リンクを張ることができる。
【0042】図4は、上記CDMA無線セルラシステム
の移動局におけるAGC回路にこの発明を適用した場合
の一構成を示すブロック図である。
【0043】図4において、このAGC回路400は、
受信信号(I/Q信号)を入力してその電力を一定に保
つように自動利得制御し、AGC出力として出力するも
ので、受信信号を増幅する増幅器410、この増幅器4
10で増幅された受信信号の電力を検出する電力検出回
路420、電力検出回路420の電力検出出力をフィル
タ処理して増幅器410の利得を制御するループフィル
タ431を含む時定数選択フィルタ回路430を具備し
て構成される。
【0044】ここで、ループフィルタ431を含む時定
数選択フィルタ回路430は、図1および図2で説明し
た時定数選択フィルタ回路100と同様の構成を有す
る。
【0045】すなわち、ループフィルタ431は、それ
ぞれ電力検出回路420の電力検出出力をフィルタ入力
信号として入力するそれぞれ時定数が異なる少なくとも
2つのフィルタからなり、時定数選択フィルタ回路43
0は、これら少なくとも2つのフィルタの出力の差分信
号に基づきこれら少なくとも2つのフィルタの出力のい
ずれかを動的に選択して増幅器410の利得を一定にな
るように制御する。
【0046】このような構成によると、電力検出回路4
20の電力検出出力の変動が小さい場合は、ループフィ
ルタ431の時定数を大きくすることによりAGC回路
400の雑音抑圧性能を向上させてAGC回路400の
AGC制御における安定性を向上させることができ、ま
た、電力検出回路420の電力検出出力の変動が大きい
場合は、ループフィルタ431の時定数を小さくしてA
GC回路400の追従性能を向上させることができ、こ
れにより雑音抑圧性能および追従性能の両者を環境に合
わせて動的に向上させたAGC制御が可能になる。
【0047】図5は、上記CDMA無線セルラシステム
の移動局におけるAFC回路にこの発明を適用した場合
の一構成を示すブロック図である。
【0048】CDMA無線セルラシステムにおいては、
送信側で周波数は狭帯域な情報信号に対して広帯域の符
号を乗算する拡散処理を行い、受信側では送信側で拡散
処理のために用いた符号と同一の符号を受信信号に乗算
する逆拡散処理を行う。
【0049】また、CDMA無線セルラシステムにおい
ては、到着時間が異なる複数の信号(マルチパス)を合
成するマルチパス合成処理が行われる。
【0050】したがって、図5に示したCDMA無線セ
ルラシステムの移動局のAFC回路500においてはA
FC処理に係る位相を検出するために逆拡散処理を行う
逆拡散処理回路520およびマルチパス合成処理を行う
マルチパス合成回路530が設けられる。
【0051】すなわち、図5に示すAFC回路500
は、受信信号(I/Q信号)を入力してその位相の変化
が小さくなるように制御するAFC処理を行うもので、
受信信号を入力して該受信信号に対応する発振信号を出
力する発振器510、発振器510の出力に基づき逆拡
散処理を行う逆拡散処理回路520、逆拡散処理回路5
20の出力を合成してマルチパス合成を行うマルチパス
合成回路530、マルチパス合成回路530の出力の位
相検出を行う位相検出回路540、位相検出回路540
の位相検出出力をフィルタ処理して発振器410の位相
を制御するループフィルタ551を含む時定数選択フィ
ルタ回路550を具備して構成される。
【0052】ここで、ループフィルタ551を含む時定
数選択フィルタ回路550も、図1および図2で説明し
た時定数選択フィルタ回路100と同様の構成を有す
る。
【0053】すなわち、ループフィルタ551は、それ
ぞれ位相検出回路540の位相検出出力をフィルタ入力
信号として入力するそれぞれ時定数が異なる少なくとも
2つのフィルタからなり、時定数選択フィルタ回路55
0は、これら少なくとも2つのフィルタの出力の差分信
号に基づきこれら少なくとも2つのフィルタの出力のい
ずれかを動的に選択して発振器510から出力される発
振信号の位相変化が小さくなるように利得を制御する。
【0054】このような構成によると、位相検出回路5
40の位相検出出力の変動が小さい場合は、ループフィ
ルタ551の時定数を大きくしてAFC回路500の雑
音抑圧性能を向上させることによりAFC回路500の
AFC制御における安定性を向上させることができ、ま
た、位相検出回路540の位相検出出力の変動が大きい
場合は、ループフィルタ551の時定数を小さくしてA
FC回路500の追従性能を向上させることができ、こ
れにより雑音抑圧性能および追従性能の両者を環境に合
わせて動的に向上させたAFC制御が可能になる。
【0055】図6は、図5に示した逆拡散処理回路52
0の詳細構成を示すブロック図である。
【0056】図6に示す逆拡散処理回路520は、受信
信号(I/Q信号)に対する同期に追従する同期追従部
610、受信信号の逆拡散処理を行って復調データ成分
を出力する復調部640を具備して構成される。
【0057】ここで、同期追従部610には、同期追従
を制御するためのループフィルタ615が設けられてお
り、また、復調部640には復調データ成分の振幅およ
び位相制御のための伝送路推定器(フィルタ)644が
設けられている。
【0058】そして、この図6に示す逆拡散処理回路5
20においても、同期追従部610のループフィルタ6
15を含む部分および復調部640の伝送路推定器(フ
ィルタ)644を含む部分に図1および図2で説明した
時定数選択フィルタ回路100と同様の構成を採用して
いる。
【0059】すなわち、図6に示す逆拡散処理回路52
0は、情報が乗せられているデータチャネル用の拡散符
号と伝送路を推定するための既知パターンが乗せられて
いるパイロットチャネル用の拡散符号とを発生する拡散
符号発生器620が設けられており、同期追従部610
は、拡散符号発生器620から発生される位相がそれぞ
れ異なる2つのパイロットチャネル用の拡散符号(アー
リ位相およびレイト位相)を入力してこのパイロットチ
ャネル用の拡散符号を受信信号にそれぞれ乗算する複素
コリレータ611および612、複素コリレータ611
の出力と複素コリレータ612の出力との差分をとる加
算器613、加算器613の出力をフィルタ処理して拡
散符号発生器620の位相を制御する位相制御器630
に加えるループフィルタ615を含む時定数選択フィル
タ回路614を具備して構成される。
【0060】ここで、加算器613の出力は、受信信号
における位相が合っている度合いを示す信号となり、こ
の信号をループフィルタ615でフィルタ処理して位相
制御器630に加えることにより同期追従制御を実現す
る。
【0061】また、ループフィルタ615は、加算器6
13の出力をフィルタ入力信号として入力するそれぞれ
時定数が異なる少なくとも2つのフィルタからなり、こ
の時定数選択フィルタ回路614は、これら少なくとも
2つのフィルタの出力の差分信号に基づきこれら少なく
とも2つのフィルタの出力のいずれかを動的に選択して
拡散符号発生器620から発生される位相が受信信号に
同期追従するように位相制御器630を制御する。
【0062】このような構成によると、受信信号の到達
時間の変動が小さい場合はループフィルタ615の時定
数を大きくして雑音抑圧性能を向上させ、受信信号の到
達時間の変動が大きい場合はループフィルタ615の時
定数を小さくして追従性能を向上させ、これにより同期
追従部610における同期追従処理の雑音抑圧性能およ
び追従性能の両者を環境に合わせて動的に向上させるこ
とができる。
【0063】また、復調部640は、拡散符号発生器6
20から発生されるパイロットチャネル用拡散符号を入
力してこのパイロットチャネル用拡散符号を受信信号に
乗算する複素コリメータ641、拡散符号発生器620
から発生されるデータチャネル用拡散符号を入力してこ
のデータチャネル用拡散符号を受信信号に乗算する複素
コリメータ642、複素コリメータ641の出力を入力
して伝送路推定を行う伝送路推定器644を含む時定数
選択フィルタ回路643、複素コリメータ642の出力
を入力して伝送路推定器644の出力に基づき振幅およ
び位相制御を行って復調データ成分を出力する振幅およ
び位相制御回路645を具備して構成される。
【0064】ここで、伝送路推定器644は、複素コリ
メータ641の出力をフィルタ入力信号として入力する
それぞれ時定数が異なる少なくとも2つのフィルタから
なり、この時定数選択フィルタ回路643は、これら少
なくとも2つのフィルタの出力の差分信号に基づきこれ
ら少なくとも2つのフィルタの出力のいずれかを動的に
選択して振幅および位相制御回路645における振幅お
よび位相制御を行う。
【0065】このような構成によると、復調部640に
おける伝送路推定処理の雑音抑圧性能および追従性能の
両者を環境に合わせて動的に向上させることができる。
【0066】図7は、CDMA無線セルラシステムの移
動局における同期サーチ回路にこの発明を適用した場合
の一構成を示すブロック図である。
【0067】CDMA無線セルラシステムの移動局にお
いては、同期判定のための同期サーチ処理も受信信号
(I/Q信号)に拡散符号発生器760から発生された
拡散符号(パイロット用拡散符号)を乗算する複素コリ
レータ720の出力にフィルタ731を設けて行ってい
る。
【0068】すなわち、図7に示す同期サーチ回路70
0においては、あるタイミングで拡散符号発生器760
から拡散符号を発生し、同期判定回路740でフィルタ
731の出力から到達した信号がないことを判別する
と、位相制御器750により拡散符号発生器760から
発生する拡散符号の位相をずらすことに同期サーチを行
う。
【0069】ここで、この同期サーチ回路700におい
ては、上記フィルタ731を含む部分に図1および図2
で説明した時定数選択フィルタ回路100と同様の構成
を採用する。
【0070】すなわち、図7に示す同期サーチ回路70
0は、受信信号(I/Q信号)に拡散符号発生器760
から発生された拡散符号を乗算する複素コリレータ72
0、複素コリレータ720の出力をフィルタ処理して同
期判定回路740に入力するフィルタ731を含む時定
数選択フィルタ回路550、フィルタ731の出力に基
づき同期判定を行って位相制御器750を制御する同期
判定回路740、同期判定回路740の出力に基づき拡
散符号発生器760から発生される拡散符号の位相を制
御する位相制御器750、拡散符号発生器760を具備
して構成される。
【0071】ここで、時定数選択フィルタ回路730の
フィルタ731は、複素コリレータ720の出力をフィ
ルタ入力信号として入力するそれぞれ時定数が異なる少
なくとも2つのフィルタからなり、この時定数選択フィ
ルタ回路730は、これら少なくとも2つのフィルタの
出力の差分信号に基づきこれら少なくとも2つのフィル
タの出力のいずれかを動的に選択して同期判定回路74
0に加える。
【0072】このような構成によると、フィルタ731
の時定数を大きくすることにより同期判定回路740の
雑音抑圧性能を向上させて同期判定回路740の同期判
定精度を向上させることができ、また、受信信号の位相
変化が急峻な環境下においては同期判定回路740の同
期判定精度が低下するが、この場合はフィルタ731の
時定数を小さくすることによりこれを防ぐことができ
る。なお、この場合、時定数選択フィルタ回路550の
複数のフィルタの出力を平均して同期判定回路740へ
出力するように構成してもよい。
【0073】なお、上記実施の形態においては、フィル
タ処理が含まれる制御を行う複数の制御回路に対してそ
れぞれ独立した時定数のフィルタを設け、それぞれ独立
した閾値で各フィルタの選択を行う時定数選択フィルタ
回路を設けるように構成したが、同一の時定数選択フィ
ルタ回路を複数の制御回路で共用するように構成しても
よい。
【0074】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
時定数を有する制御において、複数の時定数を有するフ
ィルタを設け、環境に応じてこのフィルタの時定数を選
択するように構成したので、各制御の追従性能、雑音抑
圧性能を適応的に制御することが可能になり、また、こ
のためにフィルタの数だけのハードウエラ規模増大を伴
うだけで大幅なコスト上昇を回避でき、更に、各制御毎
に独立に時定数、閾値を設定することにより環境に応じ
た最適な制御が可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる無線通信装置で採用される時
定数選択フィルタ回路の一実施の形態を示すブロック図
である。
【図2】図1に示した時定数選択フィルタ回路の動作を
説明する波形図である。
【図3】CDMA無線セルラシステムの基地局配置の一
例を示す図である。
【図4】CDMA無線セルラシステムの移動局における
AGC回路にこの発明を適用した場合の一構成を示すブ
ロック図である。
【図5】CDMA無線セルラシステムの移動局における
AFC回路にこの発明を適用した場合の一構成を示すブ
ロック図である。
【図6】図5に示した逆拡散処理回路の詳細構成を示す
ブロック図である。
【図7】CDMA無線セルラシステムの移動局における
同期サーチ回路にこの発明を適用した場合の一構成を示
すブロック図である。
【符号の説明】
30−1〜30−3 移動局 100 時定数選択フィルタ回路 110 フィルタ(時定数大) 120 フィルタ(時定数小) 130 差分回路 140 選択回路 310−1〜310−9 基地局 320−1〜320−6 サービスエリア 400 AGC回路 410 増幅器 420 電力検出回路 430 時定数選択フィルタ回路 431 ループフィルタ 500 AFC回路 510 発振器 520 逆拡散回路 530 マルチパス回路 540 位相検出回路 550 時定数選択フィルタ回路 551 ループフィルタ 610 同期追従部 611 複素コリレータ 612 複素コリレータ 613 加算器 614 時定数選択フィルタ回路 615 ループフィルタ 620 拡散符号発生器 630 位相制御器 640 復調部 641 複素コリレータ 642 複素コリレータ 643 時定数選択フィルタ回路 644 伝送路推定器(フィルタ) 645 振幅および位相制御回路 700 同期サーチ回路 720 複素コリレータ 730 時定数選択フィルタ回路 731 フィルタ 740 同期判定回路 750 位相制御器 760 拡散符号発生器

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルタ処理が含まれる制御を行う制御
    回路を有する無線通信装置の制御方法において、 前記フィルタ処理のためにそれぞれ異なる時定数を有す
    る複数のフィルタを設け、 前記複数のフィルタの差分出力に基づき該複数のフィル
    タから前記フィルタ処理に最適なフィルタを選択し、 該選択したフィルタを用いて前記フィルタ処理を実行す
    ることを特徴とする無線通信装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 前記フィルタ処理が含まれる制御を行う
    制御回路は、 前記無線通信装置の受信信号の自動利得制御を行なう自
    動利得制御制御回路であることを特徴とする請求項1記
    載の無線通信装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 前記フィルタ処理が含まれる制御を行う
    制御回路は、 前記無線通信装置の受信信号の自動周波数制御を行なう
    自動周波数制御回路であることを特徴とする請求項1記
    載の無線通信装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 前記無線通信装置は、 符号分割多元接続方式を採用するものであり、 前記自動周波数制御回路は、 拡散符号発生器の位相制御を行うことにより前記受信信
    号に対する同期追従を行う同期追従回路と、 前記受信信号の伝送路推定に基づき復調信号の振幅制御
    および位相制御を行って復調データ成分を出力する復調
    部とを具備し、 前記フィルタ処理が含まれる制御を行う制御回路は、 前記同期追従回路および前記伝送路推定を行う伝送路推
    定回路であることを特徴とする請求項3記載の無線通信
    装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 前記フィルタ処理が含まれる制御を行う
    制御回路は、 前記受信信号に基づき該受信信号の同期判定を行って前
    記無線通信装置の拡散符号発生器の位相制御を行う同期
    サーチ回路であることを特徴とする請求項4記載の無線
    通信装置の制御方法。
  6. 【請求項6】 前記フィルタ処理が含まれる制御を行う
    制御回路は、 それぞれ機能が異なる複数の制御回路からなり、 前記複数のフィルタは、 前記複数の制御回路にそれぞれ設けられるとともにそれ
    ぞれ独立した時定数を有し、 前記フィルタ処理に最適なフィルタの選択は、 前記複数の制御回路毎に独立した閾値に基づき行われる
    ことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置の制御方
    法。
  7. 【請求項7】 フィルタ処理が含まれる制御を行う制御
    回路を有する無線通信装置において、 それぞれ異なる時定数を有する複数のフィルタと、 前記複数のフィルタの差分出力に基づき該複数のフィル
    タから前記フィルタ処理に最適なフィルタを選択する選
    択回路とを具備し、 前記制御回路は、 前記選択回路で選択したフィルタを用いて前記フィルタ
    処理を実行することを特徴とする無線通信装置。
  8. 【請求項8】 前記フィルタ処理が含まれる制御を行う
    制御回路は、 受信信号の自動利得制御を行なう自動利得制御制御回路
    であることを特徴とする請求項7記載の無線通信装置。
  9. 【請求項9】 前記フィルタ処理が含まれる制御を行う
    制御回路は、 受信信号の自動周波数制御を行なう自動周波数制御回路
    であることを特徴とする請求項7記載の無線通信装置。
  10. 【請求項10】 前記自動周波数制御回路は、 符号分割多元接続方式の拡散符号発生器の位相制御を行
    うことにより前記受信信号に対する同期追従を行う同期
    追従回路と、 前記受信信号の伝送路推定に基づき復調信号の振幅制御
    および位相制御を行って復調データ成分を出力する復調
    部とを具備し、 前記フィルタ処理が含まれる制御を行う制御回路は、 前記同期追従回路および前記伝送路推定を行う伝送路推
    定回路であることを特徴とする請求項9記載の無線通信
    装置。
  11. 【請求項11】 前記フィルタ処理が含まれる制御を行
    う制御回路は、 前記受信信号に基づき該受信信号の同期判定を行って前
    記無線通信装置の拡散符号発生器の位相制御を行う同期
    サーチ回路であることを特徴とする請求項10記載の無
    線通信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012137299A1 (ja) * 2011-04-05 2012-10-11 三菱電機株式会社 光受信器

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