JP4277172B2 - 空調用レジスタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は空調用レジスタ、より詳しくは空調ダクトと車室内とを連通し空調用空気の風向きや風量などを調整する空調用レジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】
空調用レジスタは、エアーコンディショナにより調温、調湿された空調用空気を車室内に供給するための装置である。例えば、特許文献2には、縦フィンと横フィンとを、それぞれ操作可能な共用操作部を持つ空調用レジスタが紹介されている。図34に、特許文献2に記載の空調用レジスタの背面図を示す。図に示すように、空調用レジスタ100は、リテーナ101と縦フィン102と横フィン103と共用操作部104とを備える。リテーナ101は、筒状を呈している。リテーナ101の車室方向(紙面裏方向)端には、吹出口105が形成されている。また、リテーナ101は隔壁106により左右に仕切られている。縦フィン102は、隔壁106の左側に四枚、右側に四枚、合計八枚配置されている。また、四枚の縦フィン102同士は、縦フィン連結ロッド107により連結されている。横フィン103は、隔壁106の左側に四枚、右側に四枚、合計八枚配置されている。また、四枚の横フィン103同士は、横フィン連結ロッド108により連結されている。共用操作部104は、リテーナ101の左右隅に配置されている。また、共用操作部104は車室方向に突設されている。
【0003】
搭乗者が、例えば、隔壁106右側の共用操作部104を上下方向に動かすと、横フィン連結ロッド108により連結された四枚の横フィン103が上下方向に揺動する。この揺動により空調用空気の風向きを上下方向に調整することができる。
【0004】
同様に、搭乗者が、隔壁106右側の共用操作部104を左右方向に動かすと、縦フィン連結ロッド107により連結された四枚の縦フィン102が左右方向に揺動する。この揺動により空調用空気の風向きを左右方向に調整することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−318439号公報(第3頁−第4頁、第1図)
【特許文献2】
実開平2−2220号公報(第4頁−第7頁、第1図、第2図)
【特許文献3】
実開平4−20949号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、空調用レジスタ100には開閉ダンパが配置されている。開閉ダンパは、空調用空気の通風路を開閉することにより、空調用空気の流れを開放し、あるいは遮断する部材である。しかしながら、特許文献2に記載の空調用レジスタ100によると、共用操作部104で操作できるのは、縦フィン102と横フィン103のみであった。すなわち、開閉ダンパまでも共用操作部104で操作することはできなかった。このため、特許文献2に記載の空調用レジスタ100の場合、開閉ダンパ専用の操作部が別途必要であった。したがって、特許文献2に記載の空調用レジスタ100によると、部品点数が多かった。また、特許文献2に記載の空調用レジスタ100は構造が複雑であった。また、特許文献2に記載の空調用レジスタ100は製造コストが高かった。
【0007】
また、特許文献1には、縦フィンと横フィンとを別々に操作可能な共用操作部を持つ空調用レジスタが紹介されている。これに対し、特許文献2、3には、縦フィンと横フィンと同時に操作可能な共用操作部を持つ空調用レジスタが紹介されている。特許文献2、3の空調用レジスタによると、空調用空気の風向調整を縦横同時に、つまり斜めに行うことができる。このため、操作性に優れている。
【0008】
しかしながら、特許文献2、3の空調用レジスタによると、球状関節により部材間を連結するボールジョイントが使用されていた。そして、このボールジョイントにより、縦フィンと横フィンとを同時に操作していた。ボールジョイントの球状面においては、良好な操作フィーリングを得るために高度な面精度が要求され、特に、真球度は操作フィーリングに与える影響が大きい。面精度、特に、真球度の高いボールジョイントは高価である。したがって、特許文献2、3の空調用レジスタによると、製造コストが高かった。
【0009】
本発明の空調用レジスタは、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって本発明は、縦フィンと横フィンのみならず開閉ダンパまでも操作可能な共用操作部を持つ空調用レジスタを提供することを目的とする。また、本発明は、ボールジョイントを用いずに縦フィンと横フィンとを同時に操作可能なフィン操作部を持つ空調用レジスタを提供することを目的とする。
【0010】
(1)上記課題を解決するため、本発明の空調用レジスタは、車室内に表出し空調用空気の吹出口を持つレジスタパネルと、該レジスタパネルに凹設され、該吹出口に連通する通風路を持つ筒状のリテーナと、該リテーナに収納され、該空調用空気の風向きを横方向に調整可能な縦フィンと、該リテーナに収納され、該空調用空気の風向きを縦方向に調整可能な横フィンと、該リテーナに収納され、該通風路を開閉可能な開閉ダンパと、該縦フィンを駆動する縦フィン駆動部と、該横フィンを駆動する横フィン駆動部と、該開閉ダンパを駆動するダンパ駆動部と、を備えてなる空調用レジスタであって、前記縦フィン駆動部及び横フィン駆動部のいずれか一方のフィン駆動部は前記レジスタパネルまたは前記リテーナに揺動自在に保持され、他方のフィン駆動部は該一方のフィン駆動部に揺動自在に保持され、該他方のフィン駆動部に該縦フィン、該横フィン及び前記開閉ダンパを同時に操作可能な共用操作部を持ち、前記共用操作部の揺動操作により前記縦フィン駆動部が揺動することで前記縦フィンが揺動し、該共用操作部の揺動操作により前記横フィン駆動部が揺動することで前記横フィンが揺動することを特徴とする。
【0011】
つまり、本発明の空調用レジスタは、縦フィンと横フィンのみならず開閉ダンパまでも統括して操作可能な共用操作部を持つものである。本発明の空調用レジスタによると、別途開閉ダンパ専用の操作部を配置する必要がない。このため、本発明の空調用レジスタは部品点数が少なくて済む。また、本発明の空調用レジスタは構造が単純である。また、本発明の空調用レジスタは製造コストが低い。
【0012】
(2)好ましくは、前記共用操作部は、前記吹出口外に配置されている構成とする方がよい。前出の図34に示すように、吹出口105内に共用操作部104のような部材が配置されていると、空調用空気が流れにくくなる。したがって、通風抵抗が大きくなる。また、圧力損失が大きくなる。
【0013】
この点、本構成の空調用レジスタの共用操作部は、吹出口外に配置されている。このため、共用操作部により、空調用空気の流れが邪魔されるおそれがない。したがって、本構成の空調用レジスタは通風抵抗が小さい。また、本構成の空調用レジスタは圧力損失が小さい。
【0014】
(3)好ましくは、前記共用操作部は、前記レジスタパネルから突出することにより前記開閉ダンパを開き、突出位置から該レジスタパネル方向に没入することより該開閉ダンパを閉じ、該突出位置において上下動することにより前記横フィンを上下動させ、該突出位置において左右動することにより前記縦フィンを左右動させる共用操作スティックである構成とする方がよい。
【0015】
ここで、「突出位置」とは、共用操作スティックがレジスタパネルに対して車室方向に突出した位置をいう。本構成の空調用レジスタは、一本の共用操作スティックのみで、縦フィンと横フィンと開閉ダンパとを操作するものである。共用操作スティックの突出−没入動は、開閉ダンパの開閉動に連動している。また、突出位置における共用操作スティックの上下動は、横フィンの上下動に連動している。また、突出位置における共用操作スティックの左右動は、縦フィンの左右動に連動している。
【0016】
本構成の空調用レジスタにおいては、開閉ダンパに連動する操作方向と、縦フィンあるいは横フィンに連動する操作方向とが、明確に相違している。このため、例えば搭乗者が運転中であっても、操作フィーリングのみにより、開閉ダンパの操作と、縦フィンあるいは横フィンの操作とを、簡単に区別することができる。すなわち、本構成の空調用レジスタは操作性に優れている。
【0017】
(4)好ましくは、前記共用操作スティックの先端部は、没入位置において前記レジスタパネルとほぼ面一に配置されている構成とする方がよい。ここで、「没入位置」とは、共用操作スティックが突出位置に対して車外方向に没入した位置をいう。本構成の空調用レジスタによると、共用操作スティック没入位置、言い換えると開閉ダンパ閉位置において、共用操作スティックの先端部がレジスタパネルとほぼ面一に配置される。このため、共用操作スティック先端部とレジスタパネルとの意匠的統一性が高い。
【0018】
(5)好ましくは、前記共用操作スティックは、前記突出位置において没入方向に対し傾斜していても没入可能である構成とする方がよい。縦フィン、横フィンの操作は、突出位置の共用操作スティックを左右、上下方向に動かすことにより行われる。このため、縦フィン、横フィンの操作後の共用操作スティックは、突出位置において、没入方向に対して傾斜している。したがって、開閉ダンパを閉じる場合、前もってこの傾斜を没入方向と平行に補正しておく必要がある。
【0019】
この点、本構成の共用操作スティックは、突出位置において没入方向に対し傾斜していても没入可能である。したがって、開閉ダンパを閉じる場合、共用操作スティックが傾斜したままであっても、直ちに共用操作スティックを没入させることができる。このため、本構成の共用操作スティックは、開閉ダンパ操作時における操作性に優れている。
【0020】
(6)好ましくは、前記共用操作部は、前記吹出口外に配置され揺動可能な揺動操作部であり、該揺動操作部を左右揺動させることにより前記縦フィンを左右揺動させ、該揺動操作部を上下揺動させることにより前記横フィンを上下揺動させ、該縦フィンまたは該横フィンの最大揺動位置を超えて該揺動操作部を揺動させることにより前記開閉ダンパを開閉させる構成とする方がよい。
【0021】
つまり、本構成の空調用レジスタは、一つの揺動操作部のみで、縦フィンと横フィンと開閉ダンパとを操作するものである。揺動操作部の左右揺動は、縦フィンの左右揺動に連動している。また、揺動操作部の上下揺動は、横フィンの上下揺動に連動している。ここで、「最大揺動位置」とは、縦フィンまたは横フィンの揺動限界位置をいう。すなわち、縦フィンおよび横フィンは、最大揺動位置を超えて揺動することはできない。縦フィンまたは横フィンが最大揺動位置に到達したにも拘わらず、さらに揺動操作部を揺動させると、開閉ダンパが開閉する。つまり、揺動操作部の揺動は、縦フィンの揺動、横フィンの揺動のみならず、開閉ダンパの開閉動にも連動している。
【0022】
本構成の空調用レジスタによると、揺動操作部を揺動させるだけで、縦フィン、横フィンのみならず開閉ダンパまでも操作することができる。このため、操作性に優れている。
【0023】
(7)好ましくは、前記縦フィンおよび前記横フィンのうち前記吹出口に近い方のフィンは、前記最大揺動位置において前記通風路を全閉状態にする構成とする方がよい。
【0024】
例えば横フィンが縦フィンよりも吹出口に近い場合、揺動操作部を下(上)揺動させ、横フィンが最大揺動位置に達すると、横フィンにより通風路が全閉状態となる。すなわち、横フィンにより通風路が遮断される。この状態でさらに揺動操作部を下(上)揺動させると、今度は開閉ダンパが通風路を閉じる。すなわち、開閉ダンパにより通風路が遮断される。
【0025】
反対に、縦フィンが横フィンよりも吹出口に近い場合、まず縦フィンが最大揺動位置に達し、縦フィンにより通風路が遮断される。次いで開閉ダンパにより通風路が遮断される。
【0026】
本構成の空調用レジスタによると、吹出口に近い方のフィンの動きと開閉ダンパの動きとが連動している。このため、搭乗者は、吹出口に近い方のフィンが全閉状態にあることを視認することで、開閉ダンパが閉じていることを認識することができる。したがって、本構成によると、車室内からは視認できない開閉ダンパの状態を、吹出口に近い方のフィンの状態を介して、間接的に認識することができる。
【0027】
(8)好ましくは、前記揺動操作部は、前記レジスタパネルから突出して配置されている構成とする方がよい。本構成によると、搭乗者が、より揺動操作部を操作しやすくなる。
【0028】
(9)また、上記課題を解決するため、本発明の空調用レジスタは、車室内に表出し空調用空気の吹出口を持つレジスタパネルと、該レジスタパネルに凹設され、該吹出口に連通する通風路を持つ筒状のリテーナと、該リテーナに収納され、該空調用空気の風向きを横方向に調整可能な縦フィンと、該リテーナに収納され、該空調用空気の風向きを縦方向に調整可能な横フィンと、入力のうち横方向成分を検出し前記縦フィンを駆動する縦フィン駆動部と、該縦フィン駆動部と別体であり入力のうち縦方向成分を検出し前記横フィンを駆動する横フィン駆動部と、を備えてなる空調用レジスタであって、前記縦フィン駆動部及び横フィン駆動部のいずれか一方のフィン駆動部は前記レジスタパネルまたは前記リテーナに揺動自在に保持され、他方のフィン駆動部は該一方のフィン駆動部に揺動自在に保持され、該他方のフィン駆動部に該縦フィンと該横フィンとを同時に操作可能なフィン操作部を持ち、前記フィン操作部の揺動操作により前記縦フィン駆動部が揺動することで前記縦フィンが揺動し、該フィン操作部の揺動操作により前記横フィン駆動部が揺動することで前記横フィンが揺動することを特徴とする。
【0029】
つまり、本発明の空調用レジスタは、フィン操作部を有するものである。フィン操作部は、縦フィン駆動部と横フィン駆動部とを有する。例えば、フィン操作部が斜め方向(横方向と縦方向との中間方向)の入力を搭乗者から受けると、入力のうち横方向成分が縦フィン駆動部により検出される。そして、この横方向成分が縦フィンに伝達され、縦フィンが駆動される。一方、入力のうち縦方向成分は横フィン駆動部により検出される。そして、この縦方向成分が横フィンに伝達され、横フィンが駆動される。
【0030】
また、フィン操作部が横方向の入力を受けると、入力の全てが縦フィン駆動部により検出される。そして、この入力が縦フィンに伝達され、縦フィンが駆動される。また、フィン操作部が縦方向の入力を受けると、入力の全てが横フィン駆動部により検出される。そして、この入力が横フィンに伝達され、横フィンが駆動される。
【0031】
本発明の空調用レジスタによると、縦フィンと横フィンとを同時に操作することができる。このため、操作性に優れている。また、本発明の空調用レジスタのフィン操作部は、縦フィン駆動部と横フィン駆動部とを別々に備えている。そして、これら縦フィン駆動部と横フィン駆動部とが協動することにより、縦フィンと横フィンとを同時に駆動している。このため、高価なボールジョイントを配置する必要がない。したがって、本発明の空調用レジスタは、比較的製造コストが低い。
【0032】
(10)好ましくは、上記(9)の構成において、前記横フィン駆動部は、前記リテーナに縦方向に揺動可能に枢支されており、前記縦フィン駆動部は、該横フィン駆動部に横方向に揺動可能に枢支されている構成とする方がよい。
【0033】
本実施形態によると、フィン操作部の構造が比較的簡単になる。このため、フィン操作部の信頼性が高い。また、フィン操作部の組み付けも容易である。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の空調用レジスタの実施の形態について説明する。
【0035】
(1)第一実施形態
最初に、本実施形態の空調用レジスタの構成について説明する。図1に、本実施形態の空調用レジスタの分解図を示す。空調用レジスタ1は、レジスタパネル2とリテーナ3と縦フィン4と横フィン5と開閉ダンパ6と共用操作スティック7と機構部8とを備える。
【0036】
レジスタパネル2は、車室前方のインストルメントパネル(図略)に組み込まれている。レジスタパネル2は、樹脂製であって矩形板状を呈している。レジスタパネル2は、パネル本体24とアーム20と吹出口21と操作口22と突起23とを備える。吹出口21は、矩形状であってパネル本体24の表裏面を貫通している。操作口22は、正方形状であってパネル本体24の表裏面を貫通している。アーム20は、パネル本体24の裏面から車外方向に突設されている。アーム20は、操作口22の車幅方向両側に合計二つ配置されている。それぞれのアーム20の先端には、回動孔200が穿設されている。
【0037】
リテーナ3は、樹脂製であって角筒状を呈している。リテーナ3は、レジスタパネル2の車外方向に配置されている。すなわち、リテーナ3は、レジスタパネル2に凹設されている。リテーナ3の上壁には、縦フィン回動孔30が合計五つ穿設されている。また、上壁外面には、パネル取付座31が立設されている。パネル取付座31には、パネル取付孔310が穿設されている。また、側壁外面からは、アーム軸32とケース取付ボス33とピニオン取付ボス34とオイルダンパ取付ボス35とが突設されている。また、リテーナ3内には、通風路39が形成されている。通風路39は、吹出口21と連通している。
【0038】
縦フィン4は、樹脂製であって板状を呈している。縦フィン4は、リテーナ3の内部に、合計五枚配置されている。それぞれの縦フィン4の上端および下端からは、縦フィン回動軸40が突設されている。このうち、上端の縦フィン回動軸40は、前記縦フィン回動孔30に回動可能に挿入されている。
【0039】
横フィン5は、樹脂製であって板状を呈している。横フィン5は、リテーナ3の内部に、合計五枚配置されている。また、横フィン5は、縦フィン4の車室側に配置されている。それぞれの横フィン5の車幅方向両端からは、横フィン回動軸50が突設されている。
【0040】
開閉ダンパ6は、リテーナ3の内部に収納されている。開閉ダンパ6は、ダンパ本体60とシール枠61とからなる。ダンパ本体60は、樹脂製であって矩形板状を呈している。ダンパ本体60の車幅方向端には、ダンパ取付座62が突設されている。ダンパ取付座62には、ダンパ回動孔620が穿設されている。ダンパ本体60の周縁には、溝63が凹設されている。シール枠61は、ゴム製であって矩形リング状を呈している。シール枠61は、溝63に嵌挿されている。
【0041】
共用操作スティック7は、スティック本体71と先端部70とからなる。共用操作スティック7は、操作口22を貫通して配置されている。スティック本体71は、樹脂製であって丸棒状を呈している。先端部70は、樹脂製であって正方形板状を呈している。先端部70は、スティック本体71の車室方向端に螺着されている。
【0042】
機構部8は、横回動部材80、縦回動部材81、第一シャフト82、シャフト連結筒83、第二シャフト84、ケース85、第二シャフト受け86、ピニオン87、ばね88、オイルダンパ89、横回動連結部材90、横回動アーム91、縦フィン連結ロッド92、縦フィン駆動片93、縦回動アーム94、横フィン連結ロッド95、横フィン駆動片96を備える。機構部8により、共用操作スティック7と縦フィン4、共用操作スティック7と横フィン5、共用操作スティック7と開閉ダンパ6が、それぞれ連結されている。なお、横回動部材80は、本発明の縦フィン駆動部に含まれる。また、縦回動部材81は、本発明の横フィン駆動部に含まれる。
【0043】
まず、共用操作スティック7と縦フィン4との連結機構について説明する。図2に、共用操作スティックと縦フィンとの連結機構を分解図で示す。なお、共用操作スティックと縦フィンとの連結に関係のない部材は省略して示す。
【0044】
横回動部材80は、樹脂製であって半球部800と直方体部801とを備える。横回動部材80には、スティック貫通孔805が穿設されている。半球部800の球面は、操作口22から表出している。直方体部801は半球部800の車外方向に配置されている。直方体部801の車幅方向両面からは、それぞれ連結部材保持軸802が突設されている。直方体部801の上下両面からは、それぞれ回動軸803が突設されている。
【0045】
横回動連結部材90は、樹脂製であってL字状を呈している。横回動連結部材90は、横回動部材80の車外方向に配置されている。横回動連結部材90の車室方向端には、保持孔900が車幅方向に対向して合計二つ配置されている。保持孔900には、連結部材保持軸802が挿入されている。すなわち、横回動連結部材90と横回動部材80とは、保持孔900と連結部材保持軸802とを介して、連結されている。一方、横回動連結部材90の車外方向端には、アーム連結孔901が穿設されている。
【0046】
横回動アーム91は、樹脂製であって矩形板状を呈している。横回動アーム91は、横回動連結部材90の下方に配置されている。横回動アーム91の車室方向端には、回動孔910が穿設されている。横回動アーム91の車外方向端からは、下方に向かってロッド連結軸911が突設されている。横回動アーム91の中程からは、上方に向かって連結軸912が突設されている。連結軸912はアーム連結孔901に挿入されている。すなわち、横回動アーム91と横回動連結部材90とは、連結軸912とアーム連結孔901とを介して、連結されている。
【0047】
縦フィン連結ロッド92は、樹脂製であって細板状を呈している。縦フィン連結ロッド92は、横回動アーム91の下方に配置されている。縦フィン連結ロッド92には、アーム連結孔920および駆動片連結孔921が穿設されている。アーム連結孔920には、ロッド連結軸911が挿入されている。すなわち、縦フィン連結ロッド92と横回動アーム91とは、アーム連結孔920とロッド連結軸911とを介して、連結されている。
【0048】
縦フィン駆動片93は、樹脂製であって細板小片状を呈している。縦フィン駆動片93は、縦フィン連結ロッド92の上方に、合計五つ配置されている。それぞれの縦フィン駆動片93の下面からは、ロッド連結軸930が突設されている。ロッド連結軸930は、駆動片連結孔921に挿入されている。すなわち、縦フィン駆動片93と横回動アーム91とは、ロッド連結軸930とアーム連結孔920とを介して、連結されている。また、それぞれの縦フィン駆動片93には、フィン回動孔931が穿設されている。フィン回動孔931には、縦フィン回動軸40が挿入固定されている。すなわち、縦フィン駆動片93と縦フィン4とは、フィン回動孔931と縦フィン回動軸40とを介して、連結されている。このようにして、共用操作スティック7と縦フィン4とは連結されている。
【0049】
次に、共用操作スティック7と横フィン5との連結機構について説明する。図3に、共用操作スティックと横フィンとの連結機構を分解図で示す。なお、共用操作スティックと横フィンとの連結に関係のない部材は省略して示す。
【0050】
縦回動部材81は、樹脂製であって正方形リング状を呈している。縦回動部材81は、横回動部材80の外周側に配置されている。縦回動部材81の車幅方向両面からは、回動軸810が突設されている。縦回動部材81の上下方向両壁には、回動孔811が穿設されている。回動孔811には、回動軸803が挿入されている。すなわち、縦回動部材81と横回動部材80とは、回動孔811と回動軸803とを介して、連結されている。縦回動部材81の車外方向端からは、側方に向かって摺動突起812が突設されている。
【0051】
縦回動アーム94は、樹脂製であって矩形板状を呈している。縦回動アーム94の車外方向端には、回動孔940が穿設されている。回動孔940には、リテーナ3のアーム軸32が挿入されている。回動孔940の車室側には、第一摺動溝941が穿設されている。第一摺動溝941には、摺動突起812が挿入されている。すなわち、縦回動アーム94と縦回動部材81とは、第一摺動溝941と摺動突起812とを介して、連結されている。第一摺動溝941のさらに車室側には、第二摺動溝942が穿設されている。
【0052】
横フィン連結ロッド95は、樹脂製であって細板状を呈している。横フィン連結ロッド95は、縦回動アーム94の側方に配置されている。横フィン連結ロッド95には、駆動片連結孔950が合計五つ穿設されている。
【0053】
横フィン駆動片96は、樹脂製であって細板小片状を呈している。横フィン駆動片96は、横フィン連結ロッド95の側方に合計五つ配置されている。それぞれの横フィン駆動片96には、ロッド連結軸960が突設されている。ロッド連結軸960は駆動片連結孔950に挿入されている。すなわち、横フィン駆動片96と横フィン連結ロッド95とは、ロッド連結軸960と駆動片連結孔950とを介して、連結されている。また、五つの横フィン駆動片96のうち、中央の横フィン駆動片96の車外方向端には、摺動軸961が突設されている。摺動軸961は第二摺動溝942に挿入されている。すなわち、横フィン駆動片96と縦回動アーム94とは、摺動軸961と第二摺動溝942とを介して、連結されている。また、それぞれの横フィン駆動片96には、横フィン5の横フィン回動軸50が挿入固定されている。これにより、横フィン駆動片96と横フィン5とが連結されている。このようにして、共用操作スティック7と横フィン5とは連結されている。
【0054】
次に、共用操作スティック7と開閉ダンパ6との連結機構について説明する。図4に、共用操作スティックと開閉ダンパとの連結機構を分解図で示す。なお、共用操作スティックと開閉ダンパとの連結に関係のない部材は省略して示す。
【0055】
スティック本体71は、横回動部材80のスティック貫通孔805に挿入されている。第一シャフト82は、樹脂製であって円筒状を呈している。第一シャフト82の車室方向端には、スティック本体71の車外方向端が螺着されている。また、第一シャフト82の車外方向端には、第一ボールジョイント821が一体に形成されている。
【0056】
シャフト連結筒83は、樹脂製であって短軸円筒状を呈している。シャフト連結筒83の車室方向端には、第一ボールジョイント821が挿入されている。これにより、シャフト連結筒83と第一シャフト82とが連結されている。
【0057】
第二シャフト84は、樹脂製であって丸棒状を呈している。第二シャフト84は、シャフト連結筒83の車外側に配置されている。第二シャフト84の車室方向端には、第二ボールジョイント840が一体に形成されている。第二ボールジョイント840はシャフト連結筒83の車外方向端に挿入されている。これにより、第二シャフト84とシャフト連結筒83とが連結されている。第二シャフト84の側方には、ラック841が一体に形成されている。第二シャフト84の車外方向端には、鏃状の係合突起842が一体に形成されている。
【0058】
ケース85は、樹脂製であって角筒状を呈している。ケース85は、第二シャフト84の車外側に配置されている。ケース85は、内部に第二シャフト84を収納することができる。ケース85の開口端には、テーパ面852が形成されている。このため、開口端は若干広口に形成されている。ケース85の外面には、小片状のケース取付座850が合計四つ配置されている。それぞれのケース取付座850には、ケース取付孔851が穿設されている。ケース85は、スクリュー(図略)をケース取付孔851に貫通させケース取付ボス33に螺着することにより、リテーナ3に固定されている。
【0059】
第二シャフト受け86は、樹脂製であって、車室方向端が二股に分かれた細板小片状を呈している。第二シャフト受け86は、ケース85の車外側に配置されている。第二シャフト受け86の車室方向端には、係合突起842が係止される。これにより、第二シャフト受け86に第二シャフト84が係止される。
【0060】
ピニオン87は、樹脂製である。ピニオン87は、ケース85とリテーナ3との間に配置されている。ピニオン87の中央からは、回動軸870が突設されている。回動軸870は、ピニオン取付ボス34に挿入されている。そして、回動軸870は、ダンパ回動孔620に挿入固定されている。すなわち、ピニオン87と開閉ダンパ6とは、回動軸870とダンパ回動孔620とを介して、連結されている。また、ピニオン取付ボス34には、金属製であって螺旋状のばね88が環装されている。また、ピニオン87はラック841に噛み合っている。これにより、ピニオン87と第二シャフト84とが連結されている。
【0061】
オイルダンパ89は、オイルダンパ取付ボス35に螺着されている。また、オイルダンパ89は、ピニオン87に噛み合っている。このようにして、共用操作スティック7と開閉ダンパ6とは連結されている。
【0062】
次に、本実施形態の空調用レジスタの動きについて説明する。まず、縦フィン4操作時の空調用レジスタ1の動きについて説明する。図5に、縦フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す。搭乗者が共用操作スティック7の先端部70を左右に動かすと、まず回動軸803を中心に横回動部材80および横回動連結部材90が左右に揺動する。そして次に、横回動連結部材90のアーム連結孔901に連結された横回動アーム91が、回動孔910を中心に左右に揺動する。続いて、横回動アーム91のロッド連結軸911に連結された縦フィン連結ロッド92が、左右に往復動する。それから、縦フィン連結ロッド92の駆動片連結孔921に連結された縦フィン駆動片93が、縦フィン回動軸40を中心に左右に揺動する。そして、縦フィン駆動片93に固定された縦フィン4も、縦フィン駆動片93と同様に、縦フィン回動軸40を中心に左右に揺動する。このようにして、搭乗者は縦フィン4を操作することができる。
【0063】
次に、横フィン5操作時の空調用レジスタ1の動きについて説明する。図6に、横フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す。搭乗者が共用操作スティック7の先端部70を上下に動かすと、まず回動軸810を中心に縦回動部材81が上下に揺動する。そして次に、縦回動部材81の摺動突起812に連結された縦回動アーム94が、アーム軸32を中心に上下に揺動する。続いて、縦回動アーム94の第二摺動溝942に連結された横フィン駆動片96が、横フィン回動軸50を中心に、上下に揺動する。そして、横フィン連結ロッド95を介して連結された横フィン5も、横フィン駆動片96と同様に、横フィン回動軸50を中心に上下に揺動する。このようにして、搭乗者は横フィン5を操作することができる。なお、縦フィン4と横フィン5とを同時に操作する場合は、共用操作スティック7の先端部70を斜めに動かしてやればよい。先端部70を斜めに動かすと、前出の図5および図6に示す動作が同時に行われるため、縦フィン4と横フィン5とを同時に操作することができる。
【0064】
次に、開閉ダンパ6操作時の空調用レジスタ1の動きについて説明する。図7に、開閉ダンパ操作時(閉時)の空調用レジスタの動きを示す。搭乗者が共用操作スティック7の先端部70を、車外方向つまりパネル本体24方向に押し込むと、まず第一シャフト82、シャフト連結筒83、第二シャフト84が車外方向に移動する。次に、ラック841とピニオン87との噛合により、ピニオン87が回動する。それから、ピニオン87の回動軸に固定された開閉ダンパ6が、リテーナ3内において揺動する。そして、係合突起842が第二シャフト受け86に係止される。同時に、開閉ダンパ6が通風路39を閉じる。また、先端部70はパネル本体24表面とほぼ面一に保持される。
【0065】
搭乗者が共用操作スティック7の先端部70を、さらにパネル本体24方向に押し込むと、ばね88の付勢力により、まずピニオン87が上記方向と逆方向に回動する。そして、共用操作スティック7が車室方向に突出する。ここで、ピニオン87は、オイルダンパ89と噛合している。このため、ピニオン87は比較的ゆっくり突出する。
【0066】
次に、本実施形態の空調用レジスタの効果について説明する。本実施形態の空調用レジスタ1によると、縦フィン4および横フィン5だけでなく開閉ダンパ6も共用操作スティック7により操作することができる。このため、別途開閉ダンパ6専用の操作部を配置する必要がない。したがって、本実施形態の空調用レジスタ1は部品点数が少なくて済む。また、本実施形態の空調用レジスタ1は構造が単純である。また、本実施形態の空調用レジスタ1は製造コストが低い。
【0067】
また、本実施形態の空調用レジスタ1によると、共用操作スティック7が吹出口21外に配置されている。このため、共用操作スティック7により、空調用空気の流れが邪魔されるおそれがない。したがって、本実施形態の空調用レジスタ1は通風抵抗が小さい。また、本実施形態の空調用レジスタ1は圧力損失が小さい。
【0068】
また、本実施形態の空調用レジスタ1によると、共用操作部として共用操作スティック7が配置されている。共用操作スティック7は、レジスタパネル2から突出することにより開閉ダンパ6を開く。また、共用操作スティック7は、突出位置からレジスタパネル2方向に没入することより開閉ダンパ6を閉じる。また、共用操作スティック7は、突出位置において上下動することにより横フィン5を上下動させる。また、共用操作スティック7は、突出位置において左右動することにより縦フィン4を左右動させる。
【0069】
このように、本実施形態の空調用レジスタ1においては、開閉ダンパ6に連動する操作方向と、縦フィン4あるいは横フィン5に連動する操作方向とが、明確に相違している。このため、例えば搭乗者が運転中であっても、操作フィーリングのみにより、開閉ダンパ6の操作と縦フィン4あるいは横フィン5の操作とを、簡単に区別することができる。すなわち、本実施形態の空調用レジスタ1は操作性に優れている。
【0070】
また、本実施形態の空調用レジスタ1によると、共用操作スティック7の先端部は、没入位置においてレジスタパネル2とほぼ面一に配置されている。このため、共用操作スティック7の先端部70とレジスタパネル2との意匠的統一性が高い。
【0071】
また、本実施形態の空調用レジスタ1によると、ケース85の開口端にテーパ面852が形成されている。このため、第二シャフト84が押し込み方向に対して傾斜していても、言い換えると共用操作スティック7が押し込み方向に対して傾斜していても、簡単に共用操作スティック7を押し込むことができる。このため、本実施形態の空調用レジスタ1は、開閉ダンパ6の操作性に優れている。
【0072】
また、本実施形態の空調用レジスタ1によると、縦フィン4と横フィン5とを同時に操作するのに、高価なボールジョイントを用いる必要がない。このため、比較的製造コストが低い。
【0073】
(2)第二実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、共用操作スティックの代わりに揺動スティックが配置されている点である。
【0074】
まず、本実施形態の空調用レジスタの構成について説明する。図8に、本実施形態の空調用レジスタの分解図を示す。なお、図1に対応する部位については同じ符号で示す。揺動スティック10は、横揺動部11と縦揺動部12とからなる。揺動スティック10は、本発明の揺動操作部に含まれる。また、揺動スティック10は、本発明のフィン操作部に含まれる。また、横揺動部11は、本発明の縦フィン駆動部に含まれる。また、縦揺動部12は、本発明の横フィン駆動部に含まれる。
【0075】
揺動スティック10の車室方向端は、操作口22から車室側に表出している。リテーナ3の側壁外面からは、スティック揺動軸38、ロッド支持片36a、36b、第一アーム揺動軸381が、それぞれ突設されている。また、第二アーム揺動孔380が穿設されている。また、ピニオン37が回動自在に配置されている。第一アーム揺動軸381には、樹脂製であってC字状に湾曲した第一アーム98が揺動自在に配置されている。第二アーム揺動孔380には、樹脂製であって短冊状の第二アーム99が揺動自在に配置されている。
【0076】
次に、揺動スティック10と縦フィン4との連結機構について詳しく説明する。図9に、揺動スティックと縦フィンとの連結機構を分解図で示す。なお、揺動スティックと縦フィンとの連結に関係のない部材は省略して示す。
【0077】
図に示すように、揺動スティック10の横揺動部11は、樹脂製であって、短冊状を呈している。横揺動部11の車室方向端には、釘頭状の先端部110が突設されている。一方、横揺動部11の車外方向端には、車室−車外方向に延びる揺動溝112が形成されている。また、先端部110と揺動溝112との間には、揺動孔111が穿設されている。
【0078】
縦揺動部12は、樹脂製であってT字筒状を呈している。縦揺動部12の車室方向端は、上下方向に拡張している。この車室方向端には、横揺動部収納口120が開設されている。横揺動部11は、横揺動部収納口120から先端部110が突出した状態で、縦揺動部12内に収納されている。また、横揺動部11は、揺動孔111を介して、縦揺動部12内に枢支されている。すなわち、横揺動部11は、揺動孔111を中心に横方向に揺動自在である。縦揺動部12の上下壁には、矩形状のロッド貫通口122が開設されている。ロッド貫通口122には、丸棒状の揺動ロッド97が貫通している。揺動ロッド97は、縦揺動部12内において揺動溝112内に配置されている。揺動ロッド97の上下端は、それぞれロッド支持片36a、36bに枢支されている。揺動ロッド97下端には、連結突起970が突設されている。この連結突起970は、縦フィン連結ロッド92の連結孔922に挿入されている。縦フィン連結ロッド92には、縦フィン駆動片93のロッド連結軸930も挿入されている。また、縦フィン駆動片93のフィン回動孔931には、縦フィン4の縦フィン回動軸40が挿入されている。すなわち、揺動ロッド97と縦フィン4とは、縦フィン連結ロッド92および縦フィン駆動片93を介して、連結されている。このようにして、揺動スティック10と縦フィン4とは連結されている。
【0079】
次に、揺動スティック10と横フィン5との連結機構について詳しく説明する。図10に、揺動スティックと横フィンとの連結機構を分解図で示す。なお、揺動スティックと横フィンとの連結に関係のない部材は省略して示す。
【0080】
揺動スティック10を構成する横揺動部11と縦揺動部12との連結機構については、先に述べた通りでありここでは割愛する。縦揺動部12の車外方向端には、スティック揺動孔124が穿設されている。スティック揺動孔124には、スティック揺動軸38が挿入されている。すなわち、揺動スティック10は、スティック揺動軸38を中心に、上下方向に揺動自在である。また、縦揺動部12の側壁外面には、扇状のスティック側歯車121が配置されている。スティック側歯車121は、ピニオン37と噛み合っている。
【0081】
一方、横フィン5の車幅方向一端には、L字状の補助駆動片963が止着されている。一番上に配置された横フィン5の補助駆動片963の駆動片連結軸964には、扇状の駆動片側歯車962が止着されている。駆動片側歯車962は、ピニオン37と噛み合っている。すなわち、ピニオン37を介して、スティック側歯車121と駆動片側歯車962とが連結されている。駆動片連結軸964には、横フィン駆動片96も止着されている。横フィン駆動片96のロッド連結軸960は、横フィン連結ロッド95の駆動片連結孔950に挿入されている。すなわち、五枚の横フィン5は、補助駆動片963と横フィン駆動片96と横フィン連結ロッド95とを介して、連結されている。また、一番上の横フィン5の補助駆動片963と揺動スティック10とは、スティック側歯車121とピニオン37と駆動片側歯車962とを介して、連結されている。このようにして、揺動スティック10と横フィン5とは連結されている。
【0082】
次に、揺動スティック10と開閉ダンパ6との連結機構について詳しく説明する。図11に、揺動スティックと開閉ダンパとの連結機構を分解図で示す。なお、揺動スティックと開閉ダンパとの連結に関係のない部材は省略して示す。
【0083】
揺動スティック10を構成する横揺動部11と縦揺動部12との連結機構については、先に述べた通りでありここでは割愛する。縦揺動部12の側壁外面からは、スティック側突起123が突設されている。一方、第一アーム98の車室方向端には、第一連動溝980が形成されている。スティック側突起123は、第一連動溝980に挿入されている。また、第一連動溝980の車外側には、第一アーム揺動孔982が穿設されている。第一アーム揺動孔982には、第一アーム揺動軸381が挿入されている。すなわち、第一アーム98は、第一アーム揺動軸381を中心に、揺動自在である。
【0084】
また、第一アーム98の車外方向端には、第一連動突起981が突設されている。一方、第二アーム99の車室方向端には、第二連動溝990が形成されている。第一連動突起981は、第二連動溝990に挿入されている。また、第二連動溝990の車外側には、第二アーム揺動軸991が、リテーナ3に向かって突設されている。第二アーム揺動軸991は、第二アーム揺動孔380に挿入されている。すなわち、第二アーム99は、第二アーム揺動軸991を中心に、揺動自在である。第二アーム揺動軸991は、リテーナ3内において、ダンパ回動孔620に止着されている。このようにして、揺動スティック10と開閉ダンパ6とは連結されている。
【0085】
次に、本実施形態の空調用レジスタの動きについて説明する。まず、縦フィン操作時の空調用レジスタの動きについて説明する。図12に、縦フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す。搭乗者が揺動スティック10の先端部110を左右に動かすと、まず横揺動部11が、前出の図9に示す揺動孔111を中心に、左右に揺動する。次いで、揺動溝112に挿入された揺動ロッド97も左右に揺動する。それから、揺動ロッド97の連結突起970が挿入された縦フィン連結ロッド92が左右に往復動する。そして、縦フィン連結ロッド92の駆動片連結孔921に連結された縦フィン駆動片93が、縦フィン回動軸40を中心に左右に揺動する。このため、縦フィン駆動片93に固定された縦フィン4も、縦フィン駆動片93と同様に、縦フィン回動軸40を中心に左右に揺動する。このようにして、搭乗者は縦フィン4を操作することができる。
【0086】
次に、横フィン操作時の空調用レジスタの動きについて説明する。図13に、横フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す。搭乗者が揺動スティック10の先端部110を上下に動かすと、まず縦揺動部12が、スティック揺動軸38を中心に、上下に揺動する。次いで、縦揺動部12に固定されたスティック側歯車121も上下に揺動する。それから、スティック側歯車121に噛合したピニオン37が回動する。そして、ピニオン37に噛合した駆動片側歯車962が、一番上の横フィン5の駆動片連結軸964を中心に上下に揺動する。ここで、駆動片側歯車962は駆動片連結軸964に固定されている。このため、一番上の横フィン5の補助駆動片963は、駆動片連結軸964を中心に上下に揺動する。補助駆動片963が上下に揺動すると、一番上の横フィン5も駆動片連結軸964を中心に上下に揺動する。
【0087】
また、一番上の横フィン5の補助駆動片963が上下に揺動すると、横フィン駆動片96も駆動片連結軸964を中心に上下に揺動する。この上下揺動は、横フィン連結ロッド95の上下往復動を介して、他の横フィン5の横フィン駆動片96にも伝達される。そして、上下揺動は、補助駆動片963を介して、他の横フィン5に伝達される。このようにして、搭乗者は全ての横フィン5を操作することができる。なお、縦フィン4と横フィン5とを同時に操作する場合は、揺動スティック10の先端部110を斜めに動かしてやればよい。先端部110を斜めに動かすと、前出の図12および図13に示す動作が同時に行われるため、縦フィン4と横フィン5とを同時に操作することができる。
【0088】
次に、開閉ダンパ操作時の空調用レジスタの動きについて説明する。図14に、開閉ダンパ操作時の空調用レジスタの動きを示す。また、図15に、横フィンを下方に揺動させ最大揺動位置に到達させた状態を正面図で示す。図15の状態から、さらに揺動スティック10を下方に揺動させると、ダンパ操作口220に揺動スティック10が入り、開閉ダンパ6を操作する(閉じる)ことができる。
【0089】
具体的には、図15の状態から、搭乗者がさらに揺動スティック10を下方に揺動させると、まず図14に示す縦揺動部12が、スティック揺動軸38を中心に、下に揺動する。次いで、縦揺動部12に固定されたスティック側突起123も下に揺動する。それから、スティック側突起123と係合する第一アーム98が、第一アーム揺動軸381を中心に時計回りに揺動する。そして、第一アーム98の第一連動突起981と係合する第二アーム99が、第二アーム揺動軸991を中心に反時計回りに揺動する。ここで、第二アーム99の揺動は、ばね(図略)により規制されている。すなわち、第二アーム99は、ばねの付勢力を超える荷重が加わらないと揺動しないようになっている。第二アーム揺動軸991が回動すると、リテーナ内において、開閉ダンパ6が回動する。このようにして、搭乗者は開閉ダンパ6を操作する(閉じる)ことができる。
【0090】
次に、本実施形態の空調用レジスタの効果について説明する。本実施形態の空調用レジスタ1によると、一本の揺動スティック10を揺動させるだけで、縦フィン4と横フィン5と開閉ダンパ6とを操作することができる。このため、操作性に優れている。
【0091】
また、本実施形態の空調用レジスタ1によると、横フィン5の動きと開閉ダンパ6の動きとが連動している。このため、搭乗者は、前出の図15に示すように、横フィン5が最大揺動位置にあることを視認することで、開閉ダンパ6が閉じていることを認識することができる。したがって、車室内からは視認できない開閉ダンパ6の状態を、間接的に認識することができる。
【0092】
また、前出の図13に示すように、横フィン5は、横フィン駆動片96と補助駆動片963とを介して、横フィン連結ロッド95に連結されている。このため、横フィン5により通風路を全閉状態にしようとすると、横フィン5は駆動片連結軸964を中心に車室方向に飛び出すように揺動する。したがって、前出の図15に示すように、通風路全閉状態において、パネル本体24と五枚の横フィン5とは、ほぼ面一に配置されている。このように、本実施形態の空調用レジスタ1は意匠性にも優れている。
【0093】
また、揺動スティック10におけるスティック揺動孔124から先端部110までの距離、言い換えると揺動スティック10の揺動半径は比較的大径に設定されている。このため、本実施形態の空調用レジスタ1によると、揺動スティック10操作時における先端部110の突出量が小さい。したがって、揺動スティック10操作時における操作感が良好である。
【0094】
(3)第三実施形態
本実施形態と第二実施形態との相違点は、揺動スティックの代わりにフィン操作部が配置されている点である。そして、フィン操作部と開閉ダンパとが連結されていない点である。
【0095】
まず、本実施形態の空調用レジスタの構成について説明する。図16に、本実施形態の空調用レジスタの分解図を示す。なお、図1、図8に対応する部位については同じ符号で示す。また、開閉ダンパは省略して示す。フィン操作部13は、縦フィン駆動部14と横フィン駆動部15とパネル部17とからなる。
【0096】
パネル部17表面は、操作口22から車室側に表出している。リテーナ3の側壁外面からは、横フィン駆動部回動孔382が穿設されている。また、ロッド支持片36a、36bが突設されている。横フィン5の車幅方向端面からは、横フィン回動軸50と横フィン入力軸51とが突設されている。
【0097】
次に、フィン操作部13と縦フィン4との連結機構について詳しく説明する。図17に、フィン操作部と縦フィンとの連結機構を分解図で示す。なお、フィン操作部と縦フィンとの連結に関係のない部材は省略して示す。
【0098】
図に示すように、パネル部17は、樹脂製であって板片状を呈している。パネル部17の表面は、球面状を呈している。パネル部17の表面からは、釘頭状の先端部140が突設されている。
【0099】
縦フィン駆動部14は、上板部143と下板部144とからなる。下板部144は、樹脂製であって、短冊状を呈している。下板部144は、パネル部17の裏面から車外方向に突設されている。下板部144の車外方向端は、フォーク状を呈している。すなわち、下板部144の車外方向端には、ガイドスリット142が形成されている。また、下板部144の根本付近には、ピン孔141が穿設されている。上板部143は、樹脂製であって、短冊状を呈している。上板部143は、パネル部17の裏面から車外方向に突設されている。上板部143は、下板部144の上方に平行に配置されている。上板部143中央には、ピン孔141が穿設されている。上板部143のピン孔141と前記下板部144のピン孔141とは、上下方向に対向している。また、パネル部17と縦フィン駆動部14とは、射出成形により一体に形成されている。
【0100】
横フィン駆動部15は、本体部153と小片部154とからなる。本体部153は、樹脂製であって矩形板状を呈している。本体部153は、前記上板部143と前記下板部144との上下方向隙間に介挿されている。本体部153の車幅方向両面からは、二つの突起150が突設されている。このうち、一方の突起150は前出図16に示す横フィン駆動部回動孔382に挿入されている。また、他方の突起150は、インストルメントパネル裏面から突設された座板(図略)に枢支されている。したがって、横フィン駆動部15は、突起150を中心に縦方向に揺動可能である。また、本体部153には、上下方向に貫通するピン孔151が穿設されている。このピン孔151と前記二つのピン孔141とは、直線状に並んでいる。そして、これらのピン孔151、141には、ピン16が挿通されている。したがって、本体部153に対して、前記縦フィン駆動部14は、ピン16を中心に横方向に揺動可能である。小片部154は、樹脂製であって矩形薄板状を呈している。小片部154は、本体部153の車外方向のリテーナ側角部に配置されている。小片部154と本体部153とは、射出成形により一体に形成されている。小片部154には、車室−車外方向に延びるガイド溝152が穿設されている。
【0101】
前記縦フィン駆動部14の下板部144のガイドスリット142には、丸棒状の揺動ロッド97が貫通している。揺動ロッド97の上下端は、それぞれロッド支持片36a、36bに枢支されている。揺動ロッド97下端には、連結突起970が突設されている。この連結突起970は、縦フィン連結ロッド92の連結孔922に挿入されている。縦フィン連結ロッド92には、縦フィン駆動片93のロッド連結軸930も挿入されている。また、縦フィン駆動片93のフィン回動孔931には、縦フィン4の縦フィン回動軸40が挿入されている。すなわち、揺動ロッド97と縦フィン4とは、縦フィン連結ロッド92および縦フィン駆動片93を介して、連結されている。このようにして、フィン操作部13と縦フィン4とは連結されている。
【0102】
次に、フィン操作部13と横フィン5との連結機構について詳しく説明する。図18に、フィン操作部と横フィンとの連結機構を分解図で示す。なお、フィン操作部と横フィンとの連結に関係のない部材は省略して示す。
【0103】
フィン操作部13を構成する縦フィン駆動部14と横フィン駆動部15との連結機構については、先に述べた通りでありここでは割愛する。五枚の横フィン5は、横フィン連結ロッド95を介して連結されている。また、一番上の横フィン5の横フィン入力軸51は、横フィン連結ロッド95の横フィン連結孔951および横フィン駆動部15のガイド溝152に挿通されている。このようにして、フィン操作部13と横フィン5とは連結されている。
【0104】
次に、本実施形態の空調用レジスタの動きについて説明する。まず、縦フィン操作時の空調用レジスタの動きについて説明する。図19に、縦フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す。搭乗者がフィン操作部13の先端部140を左右に動かすと、まず縦フィン駆動部14が、ピン16を中心に、左右に揺動する。次いで、ガイドスリット142に挿入された揺動ロッド97も左右に揺動する。それから、揺動ロッド97の連結突起970が挿入された縦フィン連結ロッド92が左右に往復動する。そして、縦フィン連結ロッド92の駆動片連結孔921に連結された縦フィン駆動片93が、縦フィン回動軸40を中心に左右に揺動する。このため、縦フィン駆動片93に固定された縦フィン4も、縦フィン駆動片93と同様に、縦フィン回動軸40を中心に左右に揺動する。このようにして、搭乗者は縦フィン4を操作することができる。
【0105】
次に、横フィン操作時の空調用レジスタの動きについて説明する。図20に、横フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す。搭乗者がフィン操作部13の先端部140を上下に動かすと、まず横フィン駆動部15が、突起150を中心に、上下に揺動する。次いで、ガイド溝152も上下に揺動する。それから、ガイド溝152に挿入された一番上の横フィン5の横フィン入力軸51が、横フィン回動軸50を中心に上下に揺動する。すなわち、一番上の横フィン5が上下に揺動する。ここで、五枚の横フィン5の各々の横フィン入力軸51は、横フィン連結ロッド95の横フィン連結孔951に挿入されている。すなわち、横フィン5同士は、横フィン連結ロッド95により連結されている。このため、一番上の横フィン5が上下に揺動すると、残りの四枚の横フィン5も上下に揺動する。このようにして、搭乗者は全ての横フィン5を操作することができる。なお、縦フィン4と横フィン5とを同時に操作する場合は、フィン操作部13の先端部140を斜めに動かしてやればよい。先端部140を斜めに動かすと、前出の図19および図20に示す動作が同時に行われるため、縦フィン4と横フィン5とを同時に操作することができる。
【0106】
なお、フィン操作部13は、開閉ダンパには連動していない。開閉ダンパの操作部はフィン操作部13とは別個に配置されている。ここでは、その説明は割愛する。
【0107】
次に、本実施形態の空調用レジスタの効果について説明する。本実施形態の空調用レジスタ1によると、単一のフィン操作部13を揺動させるだけで、縦フィン4と横フィン5とを操作することができる。このため、操作性に優れている。
【0108】
また、本実施形態の空調用レジスタ1によると、縦フィン4と横フィン5とを同時に操作するのに、高価なボールジョイントを用いる必要がない。このため、比較的製造コストが低い。
【0109】
また、本実施形態の空調用レジスタ1によると、横フィン駆動部15は、リテーナ3に縦方向に揺動可能に枢支されている。また、縦フィン駆動部14は、横フィン駆動部15に横方向に揺動可能に枢支されている。このため、フィン操作部13の構造が比較的簡単である。したがって、フィン操作部13の信頼性が高い。また、フィン操作部13の組み付けも容易である。
【0110】
また、本実施形態の空調用レジスタ1によると、横フィン駆動部15の揺動中心となる突起150(前出図10に示すスティック揺動孔124に相当)が車室内に近接して配置されている。このため、フィン操作部13の奥行きが短くコンパクトである。したがって、フィン操作部13の設置スペースを狭小化できる。
【0111】
(4)第四実施形態
本実施形態と第二実施形態との相違点は、揺動スティックの代わりにフィン操作部が配置されている点である。そして、フィン操作部と開閉ダンパとが連結されていない点である。また、フィン操作部と縦フィンとの間にラックとピニオンとが介装されている点である。
【0112】
まず、本実施形態の空調用レジスタの構成について説明する。図21に、本実施形態の空調用レジスタの分解図を示す。なお、図1、図8、図16に対応する部位については同じ符号で示す。また、開閉ダンパは省略して示す。フィン操作部13は、縦フィン駆動部14と横フィン駆動部15とからなる。
【0113】
横フィン駆動部15は、樹脂製であってT字状を呈している。縦フィン駆動部14は、樹脂製であって短冊状を呈している。縦フィン駆動部14は、先端部140が突出した状態で、横フィン駆動部15内に収容されている。リテーナ3の側壁外面からは、駆動部揺動軸383が突設されている。
【0114】
次に、フィン操作部13と縦フィン4との連結機構について詳しく説明する。図22に、フィン操作部と縦フィンとの連結機構を分解図で示す。なお、フィン操作部と縦フィンとの連結に関係のない部材は省略して示す。
【0115】
図に示すように、横フィン駆動部15の車室方向端は、上下方向に拡張している。この車室方向端には、縦フィン駆動部収納口155が開設されている。横フィン駆動部15の車外方向端には、駆動部揺動孔156が穿設されている。駆動部揺動孔156には、駆動部揺動軸383が挿通されている。したがって、横フィン駆動部15は、駆動部揺動孔156を中心に上下方向に揺動可能である。横フィン駆動部15のリテーナ側の側面には、揺動部側歯車157が配置されている。
【0116】
縦フィン駆動部14は、本体部147と先端部140と縦フィン駆動ロッド146とからなる。本体部147は、短冊状を呈している。本体部147は、前記縦フィン駆動部収納口155内に収容されている。先端部140は釘頭状を呈している。先端部140は、本体部147の車室方向端面から突設されている。また、本体部147は、上下方向に貫通する回動孔145を備えている。回動孔145には、横フィン駆動部15内壁から突設されたピン(図略)が挿入係止されている。したがって、本体部147は、回動孔145を中心に左右方向に揺動可能である。縦フィン駆動ロッド146は、本体部147の車外方向端から下方に向かって延設されている。
【0117】
ラック160は、溝部162を有する。縦フィン連結ロッド146は、この溝部162に挿入される。ラック160には、ピニオン161が噛合している。五枚の縦フィン4のうち紙面一番手前の縦フィン4の縦フィン回動軸40は、ピニオン161の中心に止着されている。また、五枚の縦フィン4の縦フィン回動軸40は、それぞれ五枚の縦フィン駆動片93のフィン回動孔931に挿入されている。また、五枚の縦フィン駆動片93のロッド連結軸930は、それぞれ縦フィン連結ロッド92の駆動片連結孔921に挿入されている。このようにして、フィン操作部13と縦フィン4とは連結されている。
【0118】
次に、フィン操作部13と横フィン5との連結機構について説明する。フィン操作部13と横フィン5との連結機構は、前出図10に示す連結機構と同様である。すなわち、揺動部側歯車157は、前出図21に示すピニオン37と噛み合っている。一方、一番上に配置された横フィン5には扇状の駆動片側歯車962が止着されている。駆動片側歯車962は、ピニオン37と噛み合っている。すなわち、ピニオン37を介して、揺動部側歯車157と駆動片側歯車962とが連結されている。また、五枚の横フィン5同士は、横フィン連結ロッド95を介して連結されている。このようにして、フィン操作部13と横フィン5とは連結されている。
【0119】
次に、本実施形態の空調用レジスタの動きについて説明する。まず、縦フィン操作時の空調用レジスタの動きについて説明する。図23に、縦フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す。搭乗者がフィン操作部13の先端部140を左右に動かすと、まず縦フィン駆動部14が、前出図22の回動孔145を中心に、左右に揺動する。このため、縦フィン駆動ロッド146も左右に揺動する。次いで、縦フィン駆動ロッド146が挿入されたロッド溝162つまりラック160が左右に揺動する。それから、ラック160と噛合するピニオン161が縦フィン回動軸40を中心に、かつ縦フィン回動軸40とともに、回転する。この回転により紙面一番手前の縦フィン4が左右に揺動する。前述したように、一番手前の縦フィン4と、残りの四枚の縦フィン4とは、縦フィン連結ロッド92および縦フィン駆動片93により連結されている。このため、一番手前の縦フィン4に連動して残りの四枚の縦フィン4も左右に揺動する。このようにして、搭乗者は縦フィン4を操作することができる。
【0120】
次に、横フィン操作時の空調用レジスタの動きについて説明する。横フィン操作時の空調用レジスタの動きは、前出図13に示す連結機構と同様である。すなわち、前出図21に示す先端部140→揺動部側歯車157→ピニオン37→駆動片側歯車962→横フィン駆動片96→横フィン連結ロッド95の順に搭乗者の入力が伝達され、全ての横フィン5が上下に揺動する。なお、縦フィン4と横フィン5とを同時に操作する場合は、フィン操作部13の先端部140を斜めに動かしてやればよい。先端部140を斜めに動かすと、前出の図23および図13に示す動作が同時に行われるため、縦フィン4と横フィン5とを同時に操作することができる。
【0121】
なお、フィン操作部13は、開閉ダンパには連動していない。開閉ダンパの操作部はフィン操作部13とは別個に配置されている。ここでは、その説明は割愛する。
【0122】
次に、本実施形態の空調用レジスタの効果について説明する。本実施形態の空調用レジスタ1によると、単一のフィン操作部13を揺動させるだけで、縦フィン4と横フィン5とを操作することができる。このため、操作性に優れている。
【0123】
また、本実施形態の空調用レジスタ1によると、縦フィン4と横フィン5とを同時に操作するのに、高価なボールジョイントを用いる必要がない。このため、比較的製造コストが低い。
【0124】
また、本実施形態の空調用レジスタ1によると、横フィン駆動部15は、リテーナ3に縦方向に揺動可能に枢支されている。また、縦フィン駆動部14は、横フィン駆動部15に横方向に揺動可能に枢支されている。このため、フィン操作部13の構造が比較的簡単である。したがって、フィン操作部13の信頼性が高い。また、フィン操作部13の組み付けも容易である。
【0125】
(5)第五実施形態
本実施形態と第四実施形態との相違点は、フィン操作部と縦フィンおよび横フィンとの間に、歯車部材が介装されていない点である。
【0126】
まず、本実施形態の空調用レジスタの構成について説明する。図24に、本実施形態の空調用レジスタの分解図を示す。なお、図16、図21に対応する部位については同じ符号で示す。また、開閉ダンパは省略して示す。フィン操作部13は、縦フィン駆動部14と横フィン駆動部15とからなる。
【0127】
横フィン駆動部15は、樹脂製であってT字状を呈している。縦フィン駆動部14は、樹脂製であって短冊状を呈している。縦フィン駆動部14は、先端部140が突出した状態で、横フィン駆動部15内に収容されている。リテーナ3の側壁外面からは、駆動部揺動軸383とアーム回動軸384とが突設されている。
【0128】
次に、フィン操作部13と縦フィン4との連結機構について詳しく説明する。図25に、フィン操作部と縦フィンとの連結機構を分解図で示す。なお、フィン操作部と縦フィンとの連結に関係のない部材は省略して示す。
【0129】
図に示すように、横フィン駆動部15の車室方向端は、上下方向に拡張している。この車室方向端には、縦フィン駆動部収納口155が開設されている。横フィン駆動部15の車外方向端には、駆動部揺動孔156が穿設されている。駆動部揺動孔156には、駆動部揺動軸383が挿通されている。したがって、横フィン駆動部15は、駆動部揺動孔156を中心に上下方向に揺動可能である。
【0130】
縦フィン駆動部14は、本体部147と先端部140と縦フィン駆動ロッド146とからなる。本体部147は、短冊状を呈している。本体部147は、前記縦フィン駆動部収納口155内に収容されている。先端部140は釘頭状を呈している。先端部140は、本体部147の車室方向端面から突設されている。また、本体部147は、上下方向に貫通する回動孔145を備えている。回動孔145には、横フィン駆動部15内壁から突設されたピン(図略)が挿入係止されている。したがって、本体部147は、回動孔145を中心に左右方向に揺動可能である。縦フィン駆動ロッド146は、本体部147の車外方向端から下方に向かって延設されている。一方、縦フィン連結ロッド92には、縦フィン連結孔923と溝部924とがL字状に配置されている。縦フィン駆動ロッド146は、溝部924に挿入されている。五枚の縦フィン4の下端面からは、それぞれ縦フィン回動軸40と縦フィン入力軸41とが突設されている。縦フィン入力軸41は、縦フィン連結孔923に挿通されている。このようにして、フィン操作部13と縦フィン4とは連結されている。
【0131】
次に、フィン操作部13と横フィン5との連結機構について詳しく説明する。図26に、フィン操作部と横フィンとの連結機構を分解図で示す。なお、フィン操作部と横フィンとの連結に関係のない部材は省略して示す。
【0132】
フィン操作部13を構成する縦フィン駆動部14と横フィン駆動部15との連結機構については、先に述べた通りでありここでは割愛する。アーム回動軸384は、樹脂製であって細板状の回動アーム992の回動孔995に挿入されている。したがって、回動アーム992は、回動孔995を中心に揺動可能である。回動アーム992の回動孔995を挟む両端には、入力溝993と出力溝994とが形成されている。入力溝993には、横フィン駆動部15のリテーナ側の側面から突設された突起158が挿入されている。一方、出力溝994には、五枚の横フィン5のうち、一番上の横フィン5の横フィン入力軸51が挿入されている。五枚の横フィン5の横フィン入力軸51は、それぞれ横フィン連結ロッド95の横フィン連結孔951に挿入されている。すなわち、五枚の横フィン5は、横フィン連結ロッド95を介して連結されている。このようにして、フィン操作部13と横フィン5とは連結されている。
【0133】
次に、本実施形態の空調用レジスタの動きについて説明する。まず、縦フィン操作時の空調用レジスタの動きについて説明する。図27に、縦フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す。搭乗者がフィン操作部13の先端部140を左右に動かすと、まず縦フィン駆動部14が、前出図25の回動孔145を中心に、左右に揺動する。このため、縦フィン駆動ロッド146も左右に揺動する。次いで、縦フィン駆動ロッド146が挿入された溝部924つまり縦フィン連結ロッド92が左右に揺動する。前述したように、五枚の縦フィン4は、縦フィン連結ロッド92を介して連結されている。このため、五枚の縦フィン4は、それぞれ縦フィン回動軸40を中心に、左右に揺動する。このようにして、搭乗者は縦フィン4を操作することができる。
【0134】
次に、横フィン操作時の空調用レジスタの動きについて説明する。図28に、横フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す。搭乗者がフィン操作部13の先端部140を上下に動かすと、まず横フィン駆動部15が、駆動部揺動孔156を中心に、上下に揺動する。次いで、突起158も上下に揺動する。それから、突起158が挿入された入力溝993つまり回動アーム992が、回動孔995を中心に揺動する。それから、回動アーム992の出力溝994に挿入された一番上の横フィン5の入力軸51が、横フィン回動軸50を中心に上下に揺動する。つまり、一番上の横フィン5が、横フィン回動軸50を中心に上下に揺動する。ここで、五枚の横フィン5の各々の横フィン入力軸51は、横フィン連結ロッド95の横フィン連結孔951に挿入されている。すなわち、横フィン5同士は、横フィン連結ロッド95により連結されている。このため、一番上の横フィン5が上下に揺動すると、残りの四枚の横フィン5も上下に揺動する。このようにして、搭乗者は全ての横フィン5を操作することができる。なお、縦フィン4と横フィン5とを同時に操作する場合は、フィン操作部13の先端部140を斜めに動かしてやればよい。先端部140を斜めに動かすと、前出の図27および図28に示す動作が同時に行われるため、縦フィン4と横フィン5とを同時に操作することができる。
【0135】
なお、フィン操作部13は、開閉ダンパには連動していない。開閉ダンパの操作部はフィン操作部13とは別個に配置されている。ここでは、その説明は割愛する。
【0136】
次に、本実施形態の空調用レジスタの効果について説明する。本実施形態の空調用レジスタ1によると、単一のフィン操作部13を揺動させるだけで、縦フィン4と横フィン5とを操作することができる。このため、操作性に優れている。
【0137】
また、本実施形態の空調用レジスタ1によると、縦フィン4と横フィン5とを同時に操作するのに、高価なボールジョイントを用いる必要がない。このため、比較的製造コストが低い。
【0138】
また、本実施形態の空調用レジスタ1によると、横フィン駆動部15は、リテーナ3に縦方向に揺動可能に枢支されている。また、縦フィン駆動部14は、横フィン駆動部15に横方向に揺動可能に枢支されている。このため、フィン操作部13の構造が比較的簡単である。したがって、フィン操作部13の信頼性が高い。また、フィン操作部13の組み付けも容易である。
【0139】
(6)第六実施形態
本実施形態と第四実施形態との相違点は、フィン操作部と縦フィンおよび横フィンとが、ベルト機構により連結されている点である。
【0140】
まず、本実施形態の空調用レジスタの構成について説明する。図29に、本実施形態の空調用レジスタの分解図を示す。なお、図24に対応する部位については同じ符号で示す。また、開閉ダンパは省略して示す。フィン操作部13は、縦フィン駆動部14と横フィン駆動部15とからなる。
【0141】
横フィン駆動部15は、樹脂製であってT字角筒状を呈している。縦フィン駆動部14は、樹脂製であって矩形板状を呈している。縦フィン駆動部14は、先端部140が突出した状態で、横フィン駆動部15内に収容されている。リテーナ3の側壁外面からは、駆動部揺動軸383が突設されている。
【0142】
次に、フィン操作部13と縦フィン4との連結機構について詳しく説明する。図30に、フィン操作部と縦フィンとの連結機構を分解図で示す。なお、フィン操作部と縦フィンとの連結に関係のない部材は省略して示す。
【0143】
図に示すように、横フィン駆動部15の車室方向端は、上下方向に拡張している。この車室方向端には、縦フィン駆動部収納口155が開設されている。横フィン駆動部15の車外方向端には、駆動部揺動孔156が穿設されている。駆動部揺動孔156には、駆動部揺動軸383が挿通されている。したがって、横フィン駆動部15は、駆動部揺動孔156を中心に上下方向に揺動可能である。また駆動部揺動孔156周囲には、樹脂製であって円板状の入力プーリ167が一体に形成されている。入力プーリ167には、横フィン駆動ベルト166が掛けられている。
【0144】
縦フィン駆動部14の車室方向端面からは、釘頭状の先端部140が突設されている。縦フィン駆動部14の下面からは、縦フィン駆動軸148が下方に延設されている。縦フィン駆動軸148下端には、樹脂製であって円板状の入力プーリ164が止着されている。この入力プーリ164には、縦フィン駆動ベルト163が掛けられている。一方、五枚の縦フィン4のうち、紙面最も手前の縦フィン4の縦フィン回動軸40下端には、樹脂製であって円板状の出力プーリ165が止着されている。前記縦フィン駆動ベルト163は、この出力プーリ165にも掛けられている。また、五枚の縦フィン4の縦フィン入力軸41は、それぞれ縦フィン連結ロッド92の縦フィン連結孔923に挿入されている。すなわち、五枚の縦フィン4は、縦フィン連結ロッド92を介して連結されている。このようにして、フィン操作部13と縦フィン4とは連結されている。
【0145】
次に、フィン操作部13と横フィン5との連結機構について詳しく説明する。図31に、フィン操作部と横フィンとの連結機構を分解図で示す。なお、フィン操作部と横フィンとの連結に関係のない部材は省略して示す。
【0146】
フィン操作部13を構成する縦フィン駆動部14と横フィン駆動部15との連結機構については、先に述べた通りでありここでは割愛する。五枚の横フィン5のうち一番上の横フィン5の横フィン回動軸50先端には、樹脂製であって円板状の出力プーリ168が止着されている。前記横フィン駆動ベルト166は、この出力プーリ168にも掛けられている。また、五枚の横フィン5の横フィン入力軸51は、それぞれ横フィン連結ロッド95の横フィン連結孔951に挿入されている。すなわち、五枚の横フィン5は、横フィン連結ロッド95を介して連結されている。このようにして、フィン操作部13と横フィン5とは連結されている。
【0147】
次に、本実施形態の空調用レジスタの動きについて説明する。まず、縦フィン操作時の空調用レジスタの動きについて説明する。図32に、縦フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す。搭乗者がフィン操作部13の先端部140を左右に動かすと、まず縦フィン駆動部14が、前出図30の回動孔145を中心に、左右に揺動する。このため、縦フィン駆動軸148および入力プーリ164も回転する。次いで、縦フィン駆動ベルト163が移動する。そして、この移動を受けて出力プーリ165が回転する。出力プーリ165は、紙面最も手前の縦フィン4の縦フィン回動軸40に止着されている。このため、紙面最も手前の縦フィン4は、縦フィン回動軸40を中心に左右に揺動する。また、五枚の縦フィン4は、縦フィン連結ロッド92を介して連結されている。このため、五枚の縦フィン4は、それぞれ縦フィン回動軸40を中心に、左右に揺動する。このようにして、搭乗者は縦フィン4を操作することができる。
【0148】
次に、横フィン操作時の空調用レジスタの動きについて説明する。図33に、横フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す。搭乗者がフィン操作部13の先端部140を上下に動かすと、まず横フィン駆動部15が、駆動部揺動孔156を中心に、上下に揺動する。このため、駆動部揺動孔156周囲に形成された入力プーリ167が回転する。次いで、入力プーリ167に掛けられた横フィン駆動ベルト166が移動する。それから、この移動を受けて出力プーリ168が回転する。出力プーリ168は、五枚の横フィン5のうち一番上の横フィン5の横フィン回動軸50に止着されている。このため、出力プーリ168が回転すると、一番上の横フィン5は横フィン回動軸50を中心に上下に揺動する。五枚の横フィン5は、横フィン連結ロッド95により連結されている。このため、一番上の横フィン5が上下に揺動すると、残りの四枚の横フィン5も上下に揺動する。このようにして、搭乗者は全ての横フィン5を操作することができる。なお、縦フィン4と横フィン5とを同時に操作する場合は、フィン操作部13の先端部140を斜めに動かしてやればよい。先端部140を斜めに動かすと、前出の図32および図33に示す動作が同時に行われるため、縦フィン4と横フィン5とを同時に操作することができる。
【0149】
なお、フィン操作部13は、開閉ダンパには連動していない。開閉ダンパの操作部はフィン操作部13とは別個に配置されている。ここでは、その説明は割愛する。
【0150】
次に、本実施形態の空調用レジスタの効果について説明する。本実施形態の空調用レジスタ1によると、単一のフィン操作部13を揺動させるだけで、縦フィン4と横フィン5とを操作することができる。このため、操作性に優れている。
【0151】
また、本実施形態の空調用レジスタ1によると、縦フィン4と横フィン5とを同時に操作するのに、高価なボールジョイントを用いる必要がない。このため、比較的製造コストが低い。
【0152】
また、本実施形態の空調用レジスタ1によると、横フィン駆動部15は、リテーナ3に縦方向に揺動可能に枢支されている。また、縦フィン駆動部14は、横フィン駆動部15に横方向に揺動可能に枢支されている。このため、フィン操作部13の構造が比較的簡単である。したがって、フィン操作部13の信頼性が高い。また、フィン操作部13の組み付けも容易である。
【0153】
(7)その他
以上、本発明の空調用レジスタの実施の形態について説明した。しかしながら、実施形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
【0154】
例えば、第一実施形態においては共用操作部として共用操作スティック7を配置した。また、第二実施形態においては共用操作部(揺動操作部)として揺動スティック10を配置した。しかしながら、例えばスライドノブなどを共用操作部としてもよい。
【0155】
また、第一実施形態においては、共用操作スティック7を押し込むことにより開閉ダンパ6を操作した。しかしながら、例えば共用操作スティック7を捻ることにより開閉ダンパ6を操作してもよい。この場合は、例えば共用操作スティック7の軸と開閉ダンパ6の軸とを傘歯車で連結すればよい。
【0156】
また、第一実施形態および第二実施形態においては、レジスタパネル2をインストルメントパネルに組み込んだ。しかしながら、レジスタパネル2とインストルメントパネルとを一体に作製してもよい。
【0157】
また、第二実施形態においては、開閉ダンパ6の操作を、横フィン5の操作と連動させたが、縦フィン4の操作と連動させてもよい。また、第二実施形態においては、揺動操作部として揺動スティック10を配置した。しかしながら、スティック状ではなく、例えば、回転させることにより開閉ダンパ、縦フィン、横フィンを操作できるボール状の揺動操作部を配置してもよい。また、揺動操作部は、レジスタパネルから敢えて突出して配置しなくてもよい。
【0158】
また、第三実施形態、第四実施形態、第五実施形態、第六実施形態においては、フィン操作部にて開閉ダンパの操作を行わなかった。しかしながら、フィン操作部にて、縦フィンおよび横フィンの操作に加えて開閉ダンパの操作を行ってもよい。この場合、第一実施形態、第二実施形態の開閉ダンパ操作機構を用いてもよい。
【0159】
【発明の効果】
本発明によると、縦フィンと横フィンのみならず開閉ダンパまでも操作可能な共用操作部を持つ空調用レジスタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施形態の空調用レジスタの分解図である。
【図2】 共用操作スティックと縦フィンとの連結機構を示す分解図である。
【図3】 共用操作スティックと横フィンとの連結機構を示す分解図である。
【図4】 共用操作スティックと開閉ダンパとの連結機構を示す分解図である。
【図5】 縦フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す斜視図である。
【図6】 横フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す斜視図である。
【図7】 開閉ダンパ操作時の空調用レジスタの動きを示す斜視図である。
【図8】 第二実施形態の空調用レジスタの分解図である。
【図9】 揺動スティックと縦フィンとの連結機構を示す分解図である。
【図10】 揺動スティックと横フィンとの連結機構を示す分解図である。
【図11】 揺動スティックと開閉ダンパとの連結機構を示す分解図である。
【図12】 縦フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す斜視図である。
【図13】 横フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す斜視図である。
【図14】 開閉ダンパ操作時の空調用レジスタの動きを示す斜視図である。
【図15】 横フィンを下方に揺動させ最大揺動位置に到達させた状態を示す正面図である。
【図16】 第三実施形態の空調用レジスタの分解図である。
【図17】 フィン操作部と縦フィンとの連結機構を示す分解図である。
【図18】 フィン操作部と横フィンとの連結機構を示す分解図である。
【図19】 縦フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す斜視図である。
【図20】 横フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す斜視図である。
【図21】 第四実施形態の空調用レジスタの分解図である。
【図22】 フィン操作部と縦フィンとの連結機構を示す分解図である。
【図23】 縦フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す斜視図である。
【図24】 第五実施形態の空調用レジスタの分解図である。
【図25】 フィン操作部と縦フィンとの連結機構を示す分解図である。
【図26】 フィン操作部と横フィンとの連結機構を示す分解図である。
【図27】 縦フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す斜視図である。
【図28】 横フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す斜視図である。
【図29】 第六実施形態の空調用レジスタの分解図である。
【図30】 フィン操作部と縦フィンとの連結機構を示す分解図である。
【図31】 フィン操作部と横フィンとの連結機構を示す分解図である。
【図32】 縦フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す斜視図である。
【図33】 横フィン操作時の空調用レジスタの動きを示す斜視図である。
【図34】 従来の空調用レジスタの背面図である。
【符号の説明】
1:空調用レジスタ、2:レジスタパネル、20:アーム、200:回動孔、21:吹出口、22:操作口、220:ダンパ操作口、23:突起、24:パネル本体、3:リテーナ、30:縦フィン回動孔、31:パネル取付座、310:パネル取付孔、32:アーム軸、33:ケース取付ボス、34:ピニオン取付ボス、35:オイルダンパ取付ボス、36a:ロッド支持片、36b:ロッド支持片、37:ピニオン、38:スティック揺動軸、380:第二アーム揺動孔、381:第一アーム揺動軸、382:横フィン駆動部回動孔、383:駆動部揺動軸、384:アーム回動軸、39:通風路、4:縦フィン、40:縦フィン回動軸、41:縦フィン入力軸、5:横フィン、50:横フィン回動軸、51:横フィン入力軸、6:開閉ダンパ、60:ダンパ本体、61:シール枠、62:ダンパ取付座、620:ダンパ回動孔、63:溝、7:共用操作スティック、70:先端部、71:スティック本体、8:機構部、80:横回動部材、800:半球部、801:直方体部、802:連結部材保持軸、803:回動軸、805:スティック貫通孔、81:縦回動部材、810:回動軸、811:回動孔、812:摺動突起、82:第一シャフト、821:第一ボールジョイント、83:シャフト連結筒、84:第二シャフト、840:第二ボールジョイント、841:ラック、842:係合突起、85:ケース、850:ケース取付座、851:ケース取付孔、852:テーパ面、86:第二シャフト受け、87:ピニオン、870:回動軸、88:ばね、89:オイルダンパ、90:横回動連結部材、900:保持孔、901:アーム連結孔、91:横回動アーム、910:回動孔、911:ロッド連結軸、912:連結軸、92:縦フィン連結ロッド、920:アーム連結孔、921:駆動片連結孔、922:連結孔、923:縦フィン連結孔、924:溝部、93:縦フィン駆動片、930:ロッド連結軸、931:フィン回動孔、94:縦回動アーム、940:回動孔、941:第一摺動溝、942:第二摺動溝、95:横フィン連結ロッド、950:駆動片連結孔、951:横フィン連結孔、96:横フィン駆動片、960:ロッド連結軸、961:摺動軸、962:駆動片側歯車、963:補助駆動片、964:駆動片連結軸、97:揺動ロッド、970:連結突起、98:第一アーム、980:第一連動溝、981:第一連動突起、982:第一アーム揺動孔、99:第二アーム、990:第二連動溝、991:第二アーム揺動軸、992:回動アーム、993:入力溝、994:出力溝、995:回動孔、10:揺動スティック(揺動操作部)、11:横揺動部、110:先端部、111:揺動孔、112:揺動溝、12:縦揺動部、120:横揺動部収納口、121:スティック側歯車、122:ロッド貫通口、123:スティック側突起、124:スティック揺動孔、13:フィン操作部、14:縦フィン駆動部、140:先端部、141:ピン孔、142:ガイドスリット、143:上板部、144:下板部、145:回動孔、146:縦フィン駆動ロッド、147:本体部、148:縦フィン駆動軸、15:横フィン駆動部、150:突起、151:ピン孔、152:ガイド溝、153:本体部、154:小片部、155:縦フィン駆動部収納口、156:駆動部揺動孔、157:揺動部側歯車、158:突起、16:ピン、160:ラック、161:ピニオン、162:溝部、163:縦フィン駆動ベルト、164:入力プーリ、165:出力プーリ、166:横フィン駆動ベルト、167:入力プーリ、168:出力プーリ、17:パネル部。

Claims (13)

  1. 車室内に表出し空調用空気の吹出口を持つレジスタパネルと、
    該レジスタパネルに凹設され、該吹出口に連通する通風路を持つ筒状のリテーナと、
    該リテーナに収納され、該空調用空気の風向きを横方向に調整可能な縦フィンと、
    該リテーナに収納され、該空調用空気の風向きを縦方向に調整可能な横フィンと、
    該リテーナに収納され、該通風路を開閉可能な開閉ダンパと、
    該縦フィンを駆動する縦フィン駆動部と、
    該横フィンを駆動する横フィン駆動部と、
    開閉ダンパを駆動するダンパ駆動部と、
    を備えてなる空調用レジスタであって、
    前記縦フィン駆動部及び横フィン駆動部のいずれか一方のフィン駆動部は前記レジスタパネルまたは前記リテーナに揺動自在に保持され、他方のフィン駆動部は該一方のフィン駆動部に揺動自在に保持され、該他方のフィン駆動部に該縦フィン、該横フィン及び前記開閉ダンパを同時に操作可能な共用操作部を持ち、
    前記共用操作部の揺動操作により前記縦フィン駆動部が揺動することで前記縦フィンが揺動し、該共用操作部の揺動操作により前記横フィン駆動部が揺動することで前記横フィンが揺動することを特徴とする空調用レジスタ。
  2. 前記縦フィン駆動部は前記リテーナに揺動自在に保持された正方形リング状の縦回動部材を有し、
    該縦回動部材は、その車幅方向両面から突出し該リテーナの回動孔に回動自在に保持される回動軸と、その上下方向両壁に穿設された回動孔と、を有し、
    前記横フィン駆動部は該縦回動部材に揺動自在に保持された横回動部材を有し、
    該横回動部材は、その上下両面から突出し該縦回動部材の該回動孔に回動自在に保持される回動軸と、その車幅方向両面から突出する連結部材保持軸と、その
    車両前後方向に貫通するスティック貫通孔を有する、
    請求項1記載の空調用レジスタ。
  3. 前記縦フィン駆動部は前記リテーナにその車外方向端で揺動自在に保持されたT字筒状の縦揺動部を有し、
    該縦揺動部は、その車室方向端に横揺動部収納口と、その上下壁に開口するロッド貫通孔と、を有し、
    前記横フィン駆動部は該縦フィン駆動部の該横揺動部収納口に揺動自在に保持された横揺動部を有する、
    請求項1記載の空調用レジスタ。
  4. 前記横フィン駆動部は前記リテーナにその車幅方向両端で揺動自在に保持された本体部と該本体部と一体的に形成され車両前後方向に延びるガイド溝を持つ小片部とを有し、
    前記縦フィン駆動部は、該本体部に車幅方向に揺動自在に保持され車両前方端側にガイドスリットを持つ下板部と該下板部と一体的に形成されたパネル部と、該ガイドスリットにより揺動され該リテーナに揺動自在に保持された揺動ロッドとを持つ、
    請求項1記載の空調用レジスタ。
  5. 前記横フィン駆動部は前記リテーナにその車外方向端で揺動自在に保持されたT字筒状の横揺動部を有し、
    該横揺動部は、その車室方向端に縦揺動部収納口と、その上下壁に開口するロッド貫通孔と、を有し、
    前記縦フィン駆動部は該横フィン駆動部の該縦揺動部収納口に揺動自在に保持された縦揺動部を有する、
    請求項1記載の空調用レジスタ。
  6. 前記共用操作部は、前記レジスタパネルから突出することにより前記開閉ダンパを開き、突出位置から該レジスタパネル方向に没入することより該開閉ダンパを閉じ、該突出位置において上下動することにより前記横フィンを上下動させ、該突出位置において左右動することにより前記縦フィンを左右動させる共用操作スティックである請求項1〜5に記載の空調用レジスタ。
  7. 前記共用操作部は、前記吹出口外に配置され揺動可能な揺動操作部であり、
    該揺動操作部を左右揺動させることにより前記縦フィンを左右揺動させ、該揺動操作部を上下揺動させることにより前記横フィンを上下揺動させ、該縦フィンまたは該横フィンの最大揺動位置を超えて該揺動操作部を揺動させることにより前記開閉ダンパを開閉させる請求項1〜5に記載の空調用レジスタ。
  8. 前記縦フィンおよび前記横フィンのうち前記吹出口に近い方のフィンは、前記最大揺動位置において前記通風路を全閉状態にする請求項7に記載の空調用レジスタ。
  9. 車室内に表出し空調用空気の吹出口を持つレジスタパネルと、
    該レジスタパネルに凹設され、該吹出口に連通する通風路を持つ筒状のリテーナと、
    該リテーナに収納され、該空調用空気の風向きを横方向に調整可能な縦フィンと、
    該リテーナに収納され、該空調用空気の風向きを縦方向に調整可能な横フィンと、
    入力のうち横方向成分を検出し前記縦フィンを駆動する縦フィン駆動部と、
    該縦フィン駆動部と別体であり入力のうち縦方向成分を検出し前記横フィンを駆動する横フィン駆動部と、
    を備えてなる空調用レジスタであって、
    前記縦フィン駆動部及び横フィン駆動部のいずれか一方のフィン駆動部は前記レジスタパネルまたは前記リテーナに揺動自在に保持され、他方のフィン駆動部は該一方のフィン駆動部に揺動自在に保持され、該他方のフィン駆動部に該縦フィンと該横フィンとを同時に操作可能なフィン操作部を持ち、
    前記フィン操作部の揺動操作により前記縦フィン駆動部が揺動することで前記縦フィンが揺動し、該フィン操作部の揺動操作により前記横フィン駆動部が揺動することで前記横フィンが揺動することを特徴とする空調用レジスタ。
  10. 前記縦フィン駆動部は前記リテーナに揺動自在に保持された正方形リング状の縦回動部材を有し、
    該縦回動部材は、その車幅方向両面から突出し該リテーナの回動孔に回動自在に保持される回動軸と、その上下方向両壁に穿設された回動孔と、を有し、
    前記横フィン駆動部は該回動部材に揺動自在に保持された横回動部材を有し、
    該横回動部材は、その上下両面から突出し該縦回動部材の該回動孔に回動自在に保持される回動軸と、その車幅方向両面から突出する連結部材保持軸と、を有する、請求項9記載の空調用レジスタ。
  11. 前記縦フィン駆動部は前記リテーナにその車外方向端で揺動自在に保持されたT字筒状の縦揺動部を有し、
    該縦揺動部は、その車室方向端に横揺動部収納口と、その上下壁に開口するロッド貫通孔と、を有し、
    前記横フィン駆動部は該縦フィン駆動部の該横揺動部収納口に揺動自在に保持された横揺動部を有し、
    該横揺動部は、その車外方向に延びる揺動溝を有する
    請求項9記載の空調用レジスタ。
  12. 前記横フィン駆動部は前記リテーナにその車幅方向両端で揺動自在に保持された本体部と該本体部と一体的に形成され車両前後方向に延びるガイド溝を持つ小片部とを有し、
    前記縦フィン駆動部は、該本体部に車幅方向に揺動自在に保持され車両前方端側にガイドスリットを持つ下板部と該下板部と一体的に形成されたパネル部と、該ガイドスリットにより揺動され該リテーナに揺動自在に保持された揺動ロッドとを持つ、
    請求項9記載の空調用レジスタ。
  13. 前記横フィン駆動部は前記リテーナにその車外方向端で揺動自在に保持されたT字筒状の横揺動部を有し、
    該横揺動部は、その車室方向端に縦揺動部収納口と、その上下壁に開口するロッド貫通孔と、を有し、
    前記縦フィン駆動部は該横フィン駆動部の該縦揺動部収納口に揺動自在に保持された縦揺動部を有する、
    請求項9記載の空調用レジスタ。
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