JP6536395B2 - 空調用レジスタ - Google Patents

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Description

本発明は、空調装置から送られてきた空調用空気を通風路の吹出口から吹出す空調用レジスタに関する。
車両のインストルメントパネルには、空調装置の送風ダクトから送られてきて車室内に吹出す空調用空気の向きを変更等するための空調用レジスタが組込まれている。この空調用レジスタの一形態として、空調用空気が流れる通風路を有するリテーナと、通風路に配列され、かつフィン軸によりリテーナに対しそれぞれ傾動可能に支持された複数のフィンとを備えるものが知られている。
各フィンは、フィン軸から偏倚した箇所に連結ピンを有している。さらに、互いに平行に配列された状態の各フィンの連結ピンが連結リンクによって連結されている。そのため、全てのフィンは、互いに平行な状態を維持しながら傾動される。空調用空気は、隣り合うフィン間等を、同フィンに沿う方向へ向けて、互いに平行な状態で流れて吹出口から吹出す。このような態様で空調用空気が吹出す送風モードは、平行送風モードと呼ばれる。
さらに、近年では、上記平行送風モードに加え、同平行送風モードとは異なる送風モード(非平行送風モード)で、空調用空気を吹出口から吹出させることのできる空調用レジスタが考えられている。例えば、特許文献1には、非平行送風モードとして、拡散送風モード又は集中送風モードを実現する空調用レジスタが提案されている。
拡散送風モードでは、隣り合うフィンが、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭くなるように傾動される。この場合、空調用空気は、隣り合うフィン間等を同フィンに沿って流れることで、下流側ほど広い領域に行き渡るように拡散される。送風モードとして平行送風モードが選択された場合よりも乗員の広い部位に対し、弱い空調用空気が吹付けられる。
また、集中送風モードでは、隣り合うフィンが、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも広くなるように傾動される。この場合、空調用空気は、隣り合うフィン間等を同フィンに沿って流れることで、下流側ほど狭い領域に到達するように収束される。送風モードとして平行送風モードが選択された場合よりも乗員の狭い部位に対し、強い空調用空気が吹付けられる。
上記非平行送風モードを実現するために、上記特許文献1では、連結リンクに加え、ガイドリンクが用いられている。連結リンクにはフィンと同数の支持孔が形成され、ガイドリンクにはフィンと同数のガイド孔が形成されている。そして、支持孔とガイド孔との交差部分に、フィン毎の連結ピンが係合されている。
そのため、ガイドリンクを空調用空気の流れ方向へ移動させると、ガイドリンクと連結リンクとの相対位置が変化する。これに伴い、支持孔とガイド孔との交差部分の位置が変化して各フィンが傾動し、送風モードが、平行送風モードと拡散送風モードとの間、又は平行送風モードと集中送風モードとの間で切替えられる。
さらに、ガイドリンク及び連結リンクが昇降されることで、フィンが互いに平行な状態で傾動される。すなわち、平行送風モードが設定された場合に、平行に吹出された空調用空気の向かう方向が変更される。
特開2002−293133号公報
ところで、送風モードとして拡散送風モードが設定された場合に、拡散された空調用空気が吹付けられる乗員の部位を変えたいという要望がある。また、送風モードとして集中送風モードが設定された場合に、収束された空調用空気が吹付けられる乗員の部位を変えたいという要望もある。
ところが、支持孔とガイド孔との交差部分の位置を変化させることで、各フィンを傾動させる上記特許文献1に記載された空調用レジスタでは、フィンの傾動のパターンを増やすには限度があり、上記のような要望に応えることが難しい。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、平行送風モードに加え非平行送風モードでも空調用空気の向かう方向を変更することのできる空調用レジスタを提供することにある。
上記課題を解決する空調用レジスタは、空調用空気の流れ方向の下流端に吹出口を有する通風路が形成されたリテーナと、前記通風路に配列され、かつフィン軸によりそれぞれ前記リテーナに傾動可能に支持されるとともに、前記フィン軸から偏倚した箇所にそれぞれ連結ピンを有する複数のフィンと、複数の前記フィンを前記連結ピンにおいて連結する連結プレートと、前記流れ方向における前記連結プレートの位置を変更する駆動機構とを備え、前記フィン毎の連結ピンが、前記連結プレートに設けられたカム溝に係合されることで全ての前記フィンの前記連結プレートに対する連結がなされており、各カム溝は、隣り合うフィンを互いに平行な状態にする平行送風領域を有するとともに、隣り合うフィンを、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態及び広い状態の少なくとも一方の状態にする非平行送風領域を有しており、前記駆動機構には、前記フィン軸を支点として前記フィンを傾動させる操作が行なわれた場合、各カム溝において各連結ピンの位置する領域を保持しつつ、前記連結プレートが前記フィンの配列方向へ移動するのを許容する許容部が設けられている。
上記の構成によれば、フィン軸を支点としてフィンを傾動させる操作が行なわれた場合、駆動機構の許容部は、各カム溝において各連結ピンの位置する領域を保持しつつ、連結プレートがフィンの配列方向へ移動するのを許容する。
従って、送風モードとして平行送風モードが設定されているときに、フィン軸を支点としてフィンを傾動させる操作が行なわれると、各連結ピンがカム溝の平行送風領域に保持されつつ連結プレートがフィンの配列方向へ移動する。フィンが互いに平行な状態で傾動され、平行に吹出される空調用空気の向かう方向が変更される。
また、非平行送風モードとして拡散送風モードが設定されているときに、フィン軸を支点としてフィンを傾動させる操作が行なわれると、各連結ピンがカム溝の非平行送風領域に保持されつつ連結プレートがフィンの配列方向へ移動する。隣り合うフィンは、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態を保持しつつ傾動され、拡散される空調用空気の向かう方向が変更される。
さらに、非平行送風モードとして集中送風モードが設定されているときに、フィン軸を支点としてフィンを傾動させる操作が行なわれると、各連結ピンがカム溝の非平行送風領域に保持されつつ連結プレートがフィンの配列方向へ移動する。隣り合うフィンは、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも広い状態を保持しつつ傾動され、収束される空調用空気の向かう方向が変更される。
上記空調用レジスタにおいて、前記カム溝は列をなして奇数設けられており、配列方向における中央のカム溝は、前記流れ方向に延びる直線状をなし、配列方向における中央のカム溝に隣接し、かつ同中央のカム溝を挟む一対のカム溝は、前記中央のカム溝を挟んで線対称となる形状に形成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、配列方向における中央のフィンの傾きは、直線状をなす中央のカム溝における連結ピンの位置によって決定される。また、中央のフィンに隣接し、かつ同中央のフィンを挟む一対のフィンの傾きは、それらの連結ピンがそれぞれ係合される一対のカム溝における連結ピンの位置によって決定される。
ここで、中央のカム溝に隣接し、かつ同中央のカム溝を挟む一対のカム溝は、同中央のカム溝を挟んで線対称となる形状をなしている。そのため、中央のフィンに隣接し、かつ同中央のフィンを挟む一対のフィンは互いに反対方向へ傾くことになる。
その結果、フィン毎の連結ピンが平行送風領域に位置するときには、中央のフィンと、その隣のフィンとは互いに平行な状態となる。また、フィン毎の連結ピンが非平行送風領域に位置するときには、中央のフィンと、その隣のフィンとは、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態、又は広い状態となる。
上記空調用レジスタにおいて、各カム溝は、前記非平行送風領域として、隣り合うフィンを、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態にする拡散送風領域と、隣り合うフィンを、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも広い状態にする集中送風領域とを有しており、配列方向における中央のカム溝と、前記中央のカム溝の両隣のカム溝とは、前記平行送風領域を前記流れ方向における中間部に有し、前記拡散送風領域を平行送風領域よりも上流に有し、前記集中送風領域を前記平行送風領域よりも下流に有していることが好ましい。
上記の構成によれば、連結プレートの空調用空気の流れ方向における位置が駆動機構によって変更されると、中央のフィン及びその両隣のフィンにおける連結ピンのカム溝における位置が変化し、各フィンが傾動し、送風モードが変更される。
各連結ピンが対応するカム溝の平行送風領域に位置するとき、すなわち、流れ方向の中間部に位置するときには、中央のフィンとその隣のフィンとは互いに平行な状態となるように傾動される。空調用空気は、吹出口から平行送風モードで吹出される。
上記の状態から連結プレートが上流側へ移動されて、上記連結ピンが、カム溝における平行送風領域からそれよりも下流の集中送風領域へ移ると、中央のフィンとその隣のフィンとは、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも広くなるように傾動される。空調用空気は、吹出口から集中送風モードで吹出される。
上記とは逆に、上記の状態から連結プレートが下流側へ移動されて、上記連結ピンが、カム溝における平行送風領域からそれよりも上流の拡散送風領域へ移ると、中央のフィンとその隣のフィンとは、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭くなるように傾動される。空調用空気は、吹出口から拡散送風モードで吹出される。
上記空調用レジスタにおいて、前記駆動機構は、前記連結プレートに重ねられた状態で配置され、かつ操作部材の操作に応じて前記流れ方向へ移動されるガイドプレートを備え、前記許容部は、前記連結プレート及び前記ガイドプレートの一方に設けられ、かつ前記フィンの配列方向へ延びるガイド孔と、他方に設けられ、かつ前記ガイド孔に係合されたガイド突起とを備えることが好ましい。
上記の構成によれば、操作部材が操作されると、その操作に応じガイドプレートが、空調用空気の流れ方向へ移動される。このガイドプレートの動きは、ガイド突起及びガイド孔を通じて連結プレートに伝達され、同連結プレートがガイドプレートと一緒に上記方向へ移動する。この移動に伴い、各カム溝が同方向へ移動する。各カム溝において連結ピンの位置する領域が変化し、各フィンが傾動し、送風モードが切替えられる。
これに対し、フィン軸を支点としてフィンを傾動させる操作が行なわれると、そのフィンの連結ピン及びカム溝を通じて連結プレートに対し、フィンの配列方向へ向かう力が加わる。ガイド突起のガイド孔における位置が変化することで、各カム溝において各連結ピンの位置する領域が保持されつつ、連結プレートがガイドプレートに対し、上記方向へ移動する。
上記空調用レジスタにおいて、前記操作部材は前記リテーナに回動可能に支持され、前記ガイドプレートには、前記流れ方向に沿って配列された複数の歯を有するラックギヤが形成され、前記操作部材と前記ガイドプレートとの間には、前記ラックギヤに噛合わされ、かつ前記操作部材の回動により回動されるピニオンギヤが設けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、操作部材が操作されて回動すると、ピニオンギヤが回動される。ピニオンギヤの回動は、これに噛合わされたラックギヤに伝達される。ラックギヤのピニオンギヤとの噛合い位置が変化し、ガイドプレートが空調用空気の流れ方向へ移動する。
上記空調用レジスタにおいて、前記リテーナは、全ての前記フィンを配列方向の両側から挟み込む一対の対向壁部を備え、各対向壁部には、対向する対向壁部へ向けて突出する突部が形成され、各突部には、対向する突部との間隔が下流ほど狭くなる上流傾斜部が形成されるとともに、前記上流傾斜部よりも下流に位置し、かつ対向する突部との間隔が下流側ほど広くなる下流傾斜部が形成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、フィン毎の連結ピンが非平行送風領域に位置するときには、隣り合うフィンは、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態、及び広い状態の少なくとも一方の状態となるように傾動される。
隣り合うフィンが前者の態様で傾動されると、配列方向の両端のフィンは、下流端間の間隔が上流端の間隔よりも広くなるように傾斜する。
一方で、突部毎の下流傾斜部は、配列方向の両端のフィンと同一傾向で傾斜していて、同フィンと同様に空調用空気を拡散させる機能を発揮する。そのため、下流傾斜部が形成されていないものよりも空調用空気の拡散が促進される。
これに対し、隣り合うフィンが後者の態様で傾動されると、配列方向の両端のフィンは、下流端間の間隔が上流端の間隔よりも狭くなるように傾斜する。
一方で、突部毎の上流傾斜部は、配列方向の両端のフィンと同一傾向で傾斜していて、同フィンと同様に空調用空気を収束させる機能を発揮する。そのため、上流傾斜部が形成されていないものよりも空調用空気の収束が促進される。
そして、上記のように空調用空気の拡散が促進されたり、収束が促進されたりすることから、フィンの数を少なくすることが可能となり、両対向壁部の間隔を狭めて、リテーナの薄型化を図ることが可能となる。
上記空調用レジスタによれば、平行送風モードに加え非平行送風モードでも空調用空気の向かう方向を変更することができる。
第1実施形態における空調用レジスタの斜視図。 図1の空調用レジスタの底面図。 第1実施形態における連結プレート及びガイドプレートの側面図。 第1実施形態における平行送風モードを説明する図であり、(a)は図1の4a−4a線断面図、(b)は図1の4b−4b線断面図。 同じく平行送風モードを説明する図であり、(a)は図4(a)に対応する側断面図、(b)は図4(b)に対応する部分側断面図。 第1実施形態における拡散送風モードを説明する図であり、(a)は図4(a)に対応する側断面図、(b)は図4(b)に対応する部分側断面図。 同じく拡散送風モードを説明する図であり、(a)は図4(a)に対応する側断面図、(b)は図4(b)に対応する部分側断面図。 第1実施形態における集中送風モードを説明する図であり、(a)は図4(a)に対応する側断面図、(b)は図4(b)に対応する部分側断面図。 同じく集中送風モードを説明する図であり、(a)は図4(a)に対応する側断面図、(b)は図4(b)に対応する部分側断面図。 第2実施形態における空調用レジスタの斜視図。 図10における空調用レジスタの側面図。 図10における空調用レジスタの構成部品の一部を示す分解斜視図。 図10における空調用レジスタの構成部品の一部を示す分解斜視図。 図10の14−14線断面図。 図10の15−15線断面図。 第2実施形態における連結プレート及びガイドプレートの側面図。 図10の17−17線断面図。 第2実施形態における平行送風モードを説明する図であり、(a)は図15に対応する部分側断面図、(b)は図17に対応する部分側断面図。 第2実施形態における拡散送風モードを説明する図であり、(a)は図15に対応する部分側断面図、(b)は図17に対応する部分側断面図。 同じく拡散送風モードを説明する図であり、(a)は図15に対応する部分側断面図、(b)は図17に対応する部分側断面図。 第3実施形態における空調用レジスタの部分側面図。 第3実施形態における空調用レジスタの部分底面図。 第3実施形態における連結プレート及びガイドプレートの側面図。 第3実施形態における平行送風モードを説明する図であり、(a)は連結プレート及びガイドプレートを抜き出して示す側断面図、(b)はフィンを抜き出して示す側断面図。 同じく平行送風モードを説明する図であり、(a)は図24(a)に対応する側断面図、(b)は図24(b)に対応する側断面図。 同じく平行送風モードを説明する図であり、(a)は図24(a)に対応する側断面図、(b)は図24(b)に対応する側断面図。 第3実施形態における拡散送風モードを説明する図であり、(a)は図24(a)に対応する側断面図、(b)は図24(b)に対応する側断面図。 同じく拡散送風モードを説明する図であり、(a)は図24(a)に対応する側断面図、(b)は図24(b)に対応する側断面図。 同じく拡散送風モードを説明する図であり、(a)は図24(a)に対応する側断面図、(b)は図24(b)に対応する側断面図。
(第1実施形態)
以下、空調用レジスタの第1実施形態について、図1〜図9を参照して説明する。
なお、この空調用レジスタは車両に組込まれることを前提として設計されている。また、この空調用レジスタは、発明の特徴部分を説明するために設計されており、その説明に必要な最小限の構成で成立されている。
また、以下の記載においては、車両の進行方向(前進方向)を前方とし、後進方向を後方とし、高さ方向を上下方向として説明する。また、車幅方向(左右方向)については、車両を後方から見た場合を基準として方向を規定する。
車室内において、車両の前席(運転席及び助手席)の前方にはインストルメントパネルが設けられ、その左右方向(車幅方向)における中央部、側部等には空調用レジスタが組込まれている。この空調用レジスタの主な機能は、空調装置から送られてきて、吹出口から車室内に吹出す空調用空気の向きを変更すること等である。
図1及び図2に示すように、空調用レジスタは、リテーナ10、下流フィン群、操作ノブ45、連結プレート51及び駆動機構DMを備えている。次に、空調用レジスタを構成する各部の構成について説明する。
<リテーナ10>
リテーナ10は、空調装置の送風ダクト(図示略)と、インストルメントパネルに設けられた開口(図示略)とを繋ぐためのものであり、リテーナ本体11及びベゼル25を備えている。
リテーナ10の内部空間は、空調用空気A1の流路(以下「通風路14」という)を構成している(図4(b)参照)。ここで、空調用空気A1の流れ方向に関し、空調装置に近い側を「上流」、「上流側」等といい、同空調装置から遠い側を「下流」、「下流側」等というものとする。
リテーナ本体11は、上流端及び下流端が開放された略四角筒状をなしている。通風路14は、リテーナ本体11の4つの壁部によって取り囲まれている。これらの4つの壁部は、互いに平行な状態で左右方向(車幅方向)に相対向する一対の側壁部15,16と、互いに平行な状態で上下方向に相対向する上壁部17及び底壁部18とからなる。上壁部17及び底壁部18は、特許請求の範囲における一対の対向壁部に相当する。
底壁部18における下流部であって、左右方向(車幅方向)における中央部には、下方へ向けて軸部19が突設されている。底壁部18において上記軸部19から右方へ離間した箇所であって、空調用空気A1の流れ方向に互いに離間した2箇所には、下方へ向けてガイドピン21がそれぞれ突設されている。
右側の側壁部16において、上下方向の中央部分であって、空調用空気A1の流れ方向の略中央部分には、右方へ向けてガイドピン22が突設されている(図4(a))。
ベゼル25は、リテーナ10の最下流部分を構成する部材であり、リテーナ本体11の下流端に連結されている。ベゼル25において、通風路14の下流端となる箇所には、空調用空気A1が吹出される吹出口26が形成されている。ベゼル25の下流側の面であって、吹出口26の周りの部分は、空調用レジスタの意匠面を構成している。
吹出口26は、一対の短辺部27と、各短辺部27よりも僅かに長い一対の長辺部28とからなる。両短辺部27は、互いに平行に離間した状態で略上下方向へ延びている。両長辺部28は、互いに平行に離間した状態で、両短辺部27に対し直交する方向である左右方向(車幅方向)へ延びている。こうした構成の吹出口26は、上下方向よりも左右方向(車幅方向)に僅かに細長い横長の長方形状をなしている。
ベゼル25において吹出口26から下方へ離間した箇所には、横長の長方形状をなす窓部29が形成されている。
リテーナ本体11における左右の各側壁部15,16とベゼル25との間であって、上下方向へ互いに離間した奇数箇所(3箇所)には軸受部31が設けられている。隣り合う軸受部31の間隔は、略均等に設定されている。
<下流フィン群>
図1及び図4(b)に示すように、下流フィン群は、互いに同一の構成を有する奇数枚(3枚)のフィンからなる。各フィンは、吹出口26から吹出す空調用空気A1の短辺部27に対しなす角度αを変更するために用いられている。3つのフィンを区別するために、配列方向(上下方向)の中央部に位置するものを「フィン35」といい、その中央のフィン35の上下両隣に位置するものを「フィン36」というものとする。各フィン35,36の主要部は、長辺部28に沿って左右方向(車幅方向)に延びる板状体によって構成されている。各フィン35,36は、板状体の厚み方向に互いに離間した状態で配列されている。
各フィン35,36の下流部には、長辺部28に沿って左右方向(車幅方向)へ延びるフィン軸41が設けられている。フィン35,36毎のフィン軸41は、上記軸受部31により両側壁部15,16に支持されている。
フィン35,36毎のフィン軸41は、右側の側壁部16から右方へ露出している。各フィン軸41において側壁部16から露出した部分にはアーム42が形成されている。各アーム42は、フィン軸41を起点として上流側へ延びており、その延出端に円柱状の連結ピン43を有している。表現を変えると、各フィン35,36はフィン軸41から偏倚した箇所に連結ピン43を有している。
<操作ノブ45>
操作ノブ45は、吹出口26から吹出される空調用空気A1の向きを変える際に乗員によって操作される部材であり、各配列方向(上下方向)における中央のフィン35に外嵌されている。操作ノブ45に対し、上方又は下方に向かう力が加えられると、中央のフィン35がフィン軸41を支点として傾動させられる。
<連結プレート51>
図1〜図3に示すように、連結プレート51は、全てのフィン35,36を連結ピン43において連結するためのものである。連結プレート51は、リテーナ10の右側の側壁部16から右方へ僅かに離間した箇所に配置されている。
連結プレート51には、フィン35,36と同数(3つ)のカム溝が上下方向に列をなして設けられている。3つのカム溝を区別するために、配列方向(上下方向)の中央部に位置するものを「カム溝52」といい、その中央のカム溝52の上下両隣に位置するものを「カム溝53」というものとする。フィン35における連結ピン43がカム溝52に係合され、各フィン36における連結ピン43が、対応するカム溝53に係合されることで、全てのフィン35,36の連結プレート51に対する連結がなされている。
各カム溝52,53は、各連結ピン43の直径よりもやや広い一定の幅で延びている。カム溝52は、空調用空気A1の流れ方向に延びる直線状をなしている。両カム溝53は、中央のカム溝52を挟んで線対称となる形状に形成されている。
各カム溝52,53は、平行送風領域Z1と非平行送風領域とを有している。第1実施形態では、非平行送風領域として、拡散送風領域Z2及び集中送風領域Z3の両方が設定されている。
平行送風領域Z1は、隣り合うフィン35,36を互いに平行な状態にするための領域である。ここでの平行な状態には、厳密に平行の関係にあることが含まれるほか、平行に近い状態も含まれる。拡散送風領域Z2は、隣り合うフィン35,36を、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態にするための領域である。集中送風領域Z3は、隣り合うフィン35,36を、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも広い状態にするための領域である。
平行送風領域Z1は、各カム溝52,53において、空調用空気A1の流れ方向における中間部に設定されている。拡散送風領域Z2は、各カム溝52,53において、平行送風領域Z1よりも上流側に設定されている。集中送風領域Z3は、各カム溝52,53において、平行送風領域Z1よりも下流側に設定されている。
<駆動機構DM>
駆動機構DMは、空調用空気A1の流れ方向における連結プレート51の位置を変更するための機構である。連結プレート51において、全てのカム溝52,53から上流へ僅かに離れた箇所であって、互いに上下方向に離間した2箇所には、それぞれ上下方向へ延びる一対のガイド孔55が形成されている。
駆動機構DMは、操作部材61及びガイドプレート65を備えている。操作部材61は円盤状をなしており、上記軸部19に回動可能に支持されている。操作部材61の一部は、上記ベゼル25の窓部29から下流側へ露出している。
ガイドプレート65は、縦ガイド板部66及び横ガイド板部72を備えている。縦ガイド板部66は、連結プレート51に対し、厚み方向に重ねられた状態で配置されている。第1実施形態では、縦ガイド板部66は、リテーナ10における右側の側壁部16と連結プレート51との間に配置されている。
縦ガイド板部66の上流部であって、上下方向の略中央部分には、空調用空気A1の流れ方向に延びる長孔67が形成されており、右側の側壁部16から右方へ突出する上記ガイドピン22が、この長孔67に係合されている。これらの長孔67及びガイドピン22は、ガイドプレート65が上記流れ方向へ移動するのをガイドする機能を有している。なお、ガイドピン22には、縦ガイド板部66の右方への動きを規制して、同ガイドピン22から縦ガイド板部66が脱落するのを規制する部材、ここではねじ68が螺合されている。
縦ガイド板部66の下流部であって、上下方向へ互いに離間した2箇所には、ガイド突起69がそれぞれ右方へ向けて突設されている。各ガイド突起69は、上記連結プレート51の対応するガイド孔55に係合されている。なお、各ガイド突起69には、連結プレート51の右方への動きを規制して、同ガイド突起69から連結プレート51が脱落するのを規制する部材、ここではねじ71が螺合されている。
連結プレート51における上記ガイド孔55と、縦ガイド板部66における上記ガイド突起69とによって、駆動機構DMにおける許容部が構成されている。許容部は、乗員によって、操作ノブ45を通じフィン軸41を支点としてフィン35,36を傾動させる操作が行なわれた場合、各カム溝52,53において各連結ピン43の位置する領域を保持しつつ、連結プレート51がフィン35,36の配列方向である上下方向へ移動するのを許容する機能を有する。
横ガイド板部72は、リテーナ10における底壁部18の直下に、その底壁部18に重ねられた状態で配置されている。横ガイド板部72であって、空調用空気A1の流れ方向へ互いに離間した2箇所には、同方向へ延びる長孔73がそれぞれ形成されており、底壁部18から下方へ突出する上記ガイドピン21が、対応する長孔73に係合されている。これらの長孔73及びガイドピン21は、ガイドプレート65が上記流れ方向へ移動するのをガイドする機能を有している。なお、各ガイドピン21には、横ガイド板部72の下方への動きを規制して、同ガイドピン21から横ガイド板部72が脱落するのを規制する部材、ここではねじ74が螺合されている。横ガイド板部72の左端部には、上記流れ方向に沿って配列された複数の歯を有するラックギヤ75が形成されている。
操作部材61と同軸上には、ピニオンギヤ62が一体回動可能に形成されており、上記ラックギヤ75に噛合わされている。これらのピニオンギヤ62及びラックギヤ75は、操作部材61の回動を直線運動に変換してガイドプレート65に伝達するために用いられている。
次に、上記のように構成された第1実施形態の作用について説明する。
図4(a),(b)は、操作部材61が、回動できる領域(可動領域)の中間領域に位置しているときの各部の状態を示している。このとき、フィン35,36毎の連結ピン43は、カム溝52,53において、流れ方向の中間部に設定された平行送風領域Z1(図3参照)に位置している。
ここで、各フィン35,36は、フィン軸41を支点として傾動可能である。配列方向における中央のフィン35の傾きは、直線状をなす中央のカム溝52における連結ピン43の位置によって決定される。また、両フィン36の傾きは、対応するカム溝53における連結ピン43の位置によって決定される。
各フィン35,36では、連結ピン43がフィン軸41と同じ高さに位置している。中央のフィン35とその上下両隣のフィン36とは、上壁部17及び底壁部18に対し平行な状態となっている。
上下の両ガイド突起69は、対応するガイド孔55における上下方向の中央部分に位置している。また、ガイドピン21,22は、対応する長孔73,67のうち、流れ方向における中間部分に位置している。
そのため、リテーナ10に流入した空調用空気A1は、隣合うフィン35,36間等を、それらのフィン35,36等に沿う方向へ向けて、互いに平行な状態で流れて、吹出口26から平行送風モードで吹出す。ここで、「フィン35,36間等」には、隣合うフィン35,36間だけでなく、上側のフィン36と上壁部17との間や、下側のフィン36と底壁部18との間も含まれる。また、「フィン35,36等」には、フィン35,36だけでなく、上壁部17及び底壁部18も含まれる。以降の記載においても同様である。
図4(a),(b)の状態から、操作ノブ45に対し、上方へ向かう力が加えられると、中央のフィン35の連結ピン43及びカム溝52を通じて連結プレート51に対し、下方へ向かう力が加わる。図5(a),(b)に示すように、各ガイド突起69のガイド孔55における位置が上方へ変化することで、各カム溝52,53において各連結ピン43の位置する領域が、平行送風領域Z1に保持されつつ、連結プレート51がガイドプレート65に対し下方へ移動する。この移動に伴い、各フィン35,36の連結ピン43がフィン軸41よりも低い箇所に移動する。フィン35,36が互いに平行な状態で、上流ほど低くなるように傾動され、平行に吹出される空調用空気A1の向かう方向が、水平から上方へ変更される。
図4(a),(b)の状態から、操作ノブ45に対し、下方へ向かう力が加えられると、図示はしないが、上記上方へ向かう力が加えられた場合とは反対方向へ各部が動作する。フィン35,36が互いに平行な状態で、上流ほど高くなるように傾動され、平行に吹出される空調用空気A1の向かう方向が、水平から下方へ変更される。
図4(a),(b)の状態から、操作部材61に対し、一方向、例えば左方向へ向かう力が加えられると、その操作部材61がピニオンギヤ62と一体となって、図2の反時計回り方向へ回動する。この回動は、ピニオンギヤ62に噛合わされたラックギヤ75を介してガイドプレート65に伝達される。ラックギヤ75のピニオンギヤ62との噛合い位置が変化し、図6(a),(b)に示すように、ガイドプレート65が下流側へ移動する。この際、3箇所での長孔67,73におけるガイドピン22,21の位置が、同長孔67,73の延びる方向である流れ方向にのみ変化することで、ガイドプレート65の下流側への移動がガイドされる。
上記ガイドプレート65の動きは、2箇所でのガイド突起69及びガイド孔55を通じて連結プレート51に伝達され、同連結プレート51がガイドプレート65と一緒に下流側へ移動する。この移動に伴い、各カム溝52,53が同方向へ移動する。各カム溝52,53において連結ピン43の位置する領域が、平行送風領域Z1から、それよりも上流の拡散送風領域Z2(図3参照)に変化する。
上記のように連結ピン43の位置する領域が変化することで、中央のフィン35とその両隣のフィン36とは、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭くなるように傾動される。第1実施形態では、中央のフィン35は水平状態(上壁部17及び底壁部18に対し平行な状態)を維持する。上側のフィン36は上流ほど低くなるように傾斜し、下側のフィン36は上流ほど高くなるように傾斜する。
ここで、中央のカム溝52に隣接する一対のカム溝53は、同中央のカム溝52を挟んで線対称となる形状をなしている。そのため、中央のフィン35に隣接する一対のフィン36は互いに反対方向へ傾く。
空調用空気A1は、隣り合うフィン35,36間等を、同フィン35,36等に沿って流れることで吹出口26から拡散送風モードで吹出す。吹出した空調用空気A1は、下流側ほど広い領域に行き渡るように拡散される。送風モードとして平行送風モードが選択された場合よりも乗員の広い部位に対し、弱い空調用空気A1が吹付けられる。
図6(a),(b)の状態から、操作ノブ45に対し、上方へ向かう力が加えられると、中央のフィン35の連結ピン43及びカム溝52を通じて連結プレート51に対し、下方へ向かう力が加わる。図7(a),(b)に示すように、各ガイド突起69のガイド孔55における位置が上方へ変化することで、各カム溝52,53において各連結ピン43の位置する領域が、拡散送風領域Z2(図3参照)に保持されつつ、連結プレート51がガイドプレート65に対し下方へ移動する。これに伴い、各フィン35,36の連結ピン43が下方へ移動する。隣り合うフィン35,36は、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態を保持しつつ傾動される。拡散される空調用空気A1の向かう方向が上方へ変更される。
図6(a),(b)の状態から、操作ノブ45に対し、下方へ向かう力が加えられると、図示はしないが、上記上方へ向かう力が加えられた場合とは反対方向へ各部が動作する。隣り合うフィン35,36は、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態を保持しつつ傾動される。拡散される空調用空気A1の向かう方向が下方へ変更される。
これに対し、図4(a),(b)の状態から、操作部材61に対し、上記とは逆方向である右方向へ向かう力が加えられると、その操作部材61がピニオンギヤ62と一体となって、図2の時計回り方向へ回動する。この回動は、ラックギヤ75を介してガイドプレート65に伝達され、図8(a),(b)に示すように、同ガイドプレート65が上流側へ移動する。
上記ガイドプレート65の動きは、2箇所でのガイド突起69及びガイド孔55を通じて連結プレート51に伝達され、同連結プレート51がガイドプレート65と一緒に上流側へ移動する。この移動に伴い、各カム溝52,53が同方向へ移動し、各カム溝52,53において連結ピン43の位置する領域が、平行送風領域Z1から、それよりも下流の集中送風領域Z3(図3参照)に変化する。
上記のように連結ピン43の位置する領域が変化することで、中央のフィン35とその両隣のフィン36とは、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも広くなるように傾動される。この際、中央のカム溝52に対し、その上下両側のカム溝53が、同中央のカム溝52を挟んで線対称となる形状をなしていることから、一対のフィン36は、互いに反対方向へ傾動する。第1実施形態では、中央のフィン35は水平状態を維持する。上側のフィン36は上流ほど高くなるように傾斜し、下側のフィン36は上流ほど低くなるように傾斜する。
空調用空気A1は、隣り合うフィン35,36間等を、同フィン35,36等に沿って流れることで吹出口26から集中送風モードで吹出す。吹出した空調用空気A1は、下流側ほど狭い領域に到達するように収束される。送風モードとして平行送風モードが選択された場合よりも乗員の狭い部位に対し、強い空調用空気A1が吹付けられる。
図8(a),(b)の状態から、操作ノブ45に対し、上方へ向かう力が加えられると、中央のフィン35の連結ピン43及びカム溝52を通じて連結プレート51に対し、下方へ向かう力が加わる。図9(a),(b)に示すように、各ガイド突起69のガイド孔55における位置が上方へ変化することで、各カム溝52,53において各連結ピン43の位置する領域が、集中送風領域Z3に保持されつつ、連結プレート51がガイドプレート65に対し下方へ移動する。これに伴い、フィン35,36毎の連結ピン43が下方へ移動する。隣り合うフィン35,36は、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも広い状態を保持しつつ傾動される。収束される空調用空気A1の向かう方向が上方へ変更される。
図8(a),(b)の状態から、操作ノブ45に対し、下方へ向かう力が加えられると、図示はしないが、上記上方へ向かう力が加えられた場合とは反対方向へ各部が動作する。隣り合うフィン35,36は、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも広い状態を保持しつつ傾動される。収束される空調用空気A1の向かう方向が下方へ変更される。
以上詳述した第1実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)空調用レジスタは、リテーナ10、複数枚(3枚)のフィン35,36、連結プレート51及び駆動機構DMを備える。フィン35,36毎の連結ピン43が、連結プレート51のカム溝52,53に係合されることで、全てのフィン35,36の連結プレート51に対する連結がなされている(図1)。各カム溝52,53は平行送風領域Z1、拡散送風領域Z2及び集中送風領域Z3を有する(図3)。駆動機構DMには、操作ノブ45を通じてフィン軸41を支点としてフィン35,36を傾動させる操作が行なわれた場合、各カム溝52,53において各連結ピン43の位置する領域を保持しつつ、連結プレート51がフィン35,36の配列方向(上下方向)へ移動するのを許容する許容部が設けられている(図4(a),(b))。
そのため、空調用空気A1を平行送風モード、拡散送風モード及び集中送風モードのいずれかの送風モードで吹出させることができる。また、いずれの送風モードでも、空調用空気A1の向かう方向を変更することができる。
(2)配列方向における中央のカム溝52は、空調用空気A1の流れ方向に延びる直線状をなしている。中央のカム溝52に隣接し、かつそのカム溝52を挟み込む一対のカム溝53は、中央のカム溝52を挟んで線対称となる形状に形成されている(図3)。
そのため、配列方向における中央のフィン35に隣接し、かつ同中央のフィン35を挟む一対のフィン36を互いに反対方向へ傾動させることができる。
その結果、各連結ピン43が平行送風領域Z1に位置するときには、中央のフィン35と、その隣のフィン36とを互いに平行な状態にすることができる(図4(a),(b))。また、各連結ピン43が拡散送風領域Z2に位置するときには、中央のフィン35と、その隣のフィン36とを、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態にすることができる(図6(a),(b))。また、各連結ピン43が集中送風領域Z3に位置するときには、中央のフィン35と、その隣のフィン36とを、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも広い状態にすることができる(図8(a),(b))。
(3)各カム溝52,53は、平行送風領域Z1を流れ方向における中間部に有する。各カム溝52,53は、拡散送風領域Z2を平行送風領域Z1よりも上流に有し、集中送風領域Z3を平行送風領域Z1よりも下流に有している(図3)。
そのため、連結プレート51を空調用空気A1の流れ方向へ移動させることで、各カム溝52,53における各連結ピン43の位置を、拡散送風領域Z2、平行送風領域Z1及び集中送風領域Z3のいずれかに設定することができる。送風モードとして、拡散送風モード、平行送風モード及び集中送風モードのいずれかを設定したり切替えたりすることができる。
(4)駆動機構DMは、連結プレート51に重ねられた状態で配置され、かつ操作部材61の回動操作に応じて空調用空気A1の流れ方向へ移動されるガイドプレート65を備える。連結プレート51には、フィン35,36の配列方向(上下方向)へ延びるガイド孔55が形成され、ガイドプレート65に設けられたガイド突起69が、対応するガイド孔55に係合されている。そして、これらのガイド孔55及びガイド突起69により許容部が構成されている(図1、図3)。
そのため、操作部材61が回動操作された場合には、ガイドプレート65及び連結プレート51を流れ方向へ移動させ、各フィン35,36を傾動させて、送風モードを切替えることができる。
また、操作ノブ45を通じ、フィン軸41を支点としてフィン35,36を傾動させる操作が行なわれた場合には、ガイド突起69のガイド孔55における上下位置を変化させることができる。各カム溝52,53において各連結ピン43の位置する領域を保持しつつ、連結プレート51をガイドプレート65に対し、上下方向へ移動させることができ、上記(1)の効果を得ることができる。
(5)操作部材61がリテーナ10の軸部19に回動可能に支持される。ガイドプレート65にラックギヤ75が形成される。操作部材61とガイドプレート65の間には、ラックギヤ75に噛合わされ、かつ操作部材61の回動により回動されるピニオンギヤ62が設けられている(図2)。
そのため、操作部材61の回動運動を、直線運動に変換してガイドプレート65に伝達し、同ガイドプレート65を空調用空気A1の流れ方向へ移動させることができる。
また、操作部材61を回動操作することで、ガイドプレート65の上記流れ方向における位置を微調整し、各フィン35,36の傾きを微調整することができる。
(第2実施形態)
次に、空調用レジスタの第2実施形態について、図10〜図20を参照して説明する。第2実施形態の空調用レジスタは、実際に車両に組込まれて使用されることを前提とし、第1実施形態とは異なり、発明の特徴部分とは直接関係のない部材、機構等も含んだ形態で設計されている。
図10〜図12に示すように、第2実施形態では、リテーナ本体11が、空調用空気A1の流れ方向に沿って配置された2つの部材(上流リテーナ12及び下流リテーナ13)によって構成されている。下流リテーナ13は、上流リテーナ12とベゼル25とに対しそれぞれ連結されている。
図13に示すように、下流リテーナ13における左右の各側壁部15,16とベゼル25との間であって、上下方向へ互いに離間した3箇所には軸受部31が設けられている。フィン35,36毎のフィン軸41は、上記軸受部31により両側壁部15,16に支持されている。
図13及び図14に示すように、吹出口26から吹出される空調用空気A1の向きを変える際に乗員によって操作される操作ノブ45は、中央のフィン35上に左右方向(車幅方向)へスライド可能に外嵌されている。操作ノブ45は、中央のフィン35と一緒に、フィン軸41を支点として、吹出口26の短辺部27に沿う方向(上下方向)へ傾動可能であり、また、フィン35上をスライドすることで、左右方向(車幅方向)へ変位可能である。操作ノブ45には、上流側へ向けて延びる二股状のフォーク部46が支持されている。フォーク部46は、操作ノブ45の左右方向(車幅方向)への動き(スライド)を、後述する上流フィン86に伝達するためのものである。
図12及び図14に示すように、上壁部17及び底壁部18において、上流リテーナ12と下流リテーナ13との間であって左右方向(車幅方向)に互いに略等間隔毎に離間した複数箇所には、軸受部32がそれぞれ設けられている。通風路14において、上記フィン35,36よりも上流には、複数の上流フィンが左右方向に略等間隔で、互いに略平行に離間した状態で配列されている。上流フィンは、吹出口26から吹出す空調用空気A1の長辺部28に対しなす角度βを変更するためのものである。
ここで、複数の上流側フィンを区別するために、左右方向(車幅方向)における中央部に位置するものを「上流フィン86」といい、それ以外のものを「上流フィン87」というものとする。
各上流フィン86,87は上下方向へ延びるフィン軸88を有しており、各フィン軸88において、軸受部32により上壁部17及び底壁部18に傾動可能に支持されている。各上流フィン86,87において、上側のフィン軸41から上流へ偏倚した箇所にはピン89が設けられている。上流フィン86,87毎のピン89は、左右方向(車幅方向)へ延びる長尺状の連結ロッド91によって連結されている。そして、これらの上流フィン86,87、フィン軸88、ピン89及び連結ロッド91等により、中央の上流フィン86に同期した状態で他の全ての上流フィン87を傾動させる平行リンク機構が構成されている。
上流フィン86は、他の上流フィン87とは異なり、下流端に伝達軸部92を有している。伝達軸部92は、上下方向へ延びており、操作ノブ45のフォーク部46によって挟み込まれている。そのため、操作ノブ45が中央のフィン35に沿って左右方向(車幅方向)へスライドされると、フォーク部46及び伝達軸部92を通じて上流フィン86に同方向の力が加えられ、上流フィン86がフィン軸88を支点として同方向へ傾動させられる。
さらに、上流リテーナ12における各側壁部15,16には、軸受部33が設けられている。通風路14において上流フィン86,87よりも上流には、シャットダンパ93が配置されている。このシャットダンパ93は、左右方向(車幅方向)へ延びるダンパ軸94を有しており、このダンパ軸94において、軸受部33により、各側壁部15,16に対し傾動可能に支持されている。
図10及び図14に示すように、空調用レジスタは、上記シャットダンパ93を傾動させて通風路14を開閉するためのダンパ駆動機構を備えている。ダンパ駆動機構は、操作部材95及び回動伝達部96を備えている。操作部材95は、リテーナ10の左側の側壁部15に回動可能に支持されている。回動伝達部96は、操作部材95の回動をシャットダンパ93に伝達するためのものであり、リンク機構、ギヤ機構等によって構成されている。
また、図16に示すように、第2実施形態では、連結プレート51における各カム溝52,53が、平行送風領域Z1を有するほか、非平行送風領域として拡散送風領域Z2のみを有している。平行送風領域Z1は、各カム溝52,53において、空調用空気A1の流れ方向における上流部に設定されている。拡散送風領域Z2は、各カム溝52,53において、平行送風領域Z1よりも下流に設定されている。
連結プレート51において、全てのカム溝52,53から上流へ僅かに離れた箇所であって、互いに上下方向に離間した2箇所には、ガイドプレート79に向けて突出するガイド突起69が形成されている。
駆動機構DMの一部を構成するガイドプレート79は、第1実施形態のガイドプレート65とは異なり、横ガイド板部72を備えていない。ガイドプレート79であって、上下方向へ互いに離間した2箇所には、それぞれ上下方向へ延びるガイド孔55が形成されている。各ガイド孔55には、上記連結プレート51の対応するガイド突起69が係合されている。
ところで、第2実施形態では、駆動機構DMとして第1実施形態とは異なる構成が採用されている。
まず、図11及び図13に示すように、上記操作部材61に代えて、摘み部63aと、その摘み部63aから上流へ延びる軸部63bとを備えてなる操作部材63が用いられている。操作部材63は、軸部63bにおいてベゼル25に回動可能に支持されている。
この操作部材63の回動をガイドプレート79に伝達して、同ガイドプレート79を空調用空気A1の流れ方向へ移動させるために、次の構成が採用されている。
右側の側壁部16の下流部であって、同側壁部16の上端部及び下端部には、それぞれ右方へ向けて延びる支持板部76が形成されている。各支持板部76において対向する支持板部76側の面であって側壁部16に接近した箇所には、空調用空気A1の流れ方向へ延びる直線状のガイド溝77が形成されている。また、上下の各支持板部76であって、ガイド溝77から右方へ離間した箇所には、軸受部78がそれぞれ形成されている。
上下の両支持板部76間には、ガイドプレート79が配置されている。ガイドプレート79の上端部及び下端部には、複数の歯を空調用空気A1の流れ方向へ配列してなるラックギヤ81がそれぞれ形成されている。各ラックギヤ81は、最寄りの支持板部76へ向けて突出するガイド突条82を有している。各ガイド突条82は、上記流れ方向に細長い形状をなしており、最寄りの支持板部76のガイド溝77に対し、上記流れ方向へスライド可能に係合されている。
両支持板部76間には、上下方向へ延びるシャフト83が配置されており、そのシャフト83の上下両端部が対応する軸受部78により回動可能に支持されている。シャフト83の上端部及び下端部には、ピニオンギヤ84が一体回動可能に形成されており、これらのピニオンギヤ84が対応するラックギヤ81に噛合わされている。
さらに、操作部材63とシャフト83とは、傘歯車機構によって駆動連結されている。傘歯車機構は、シャフト83に対し交差する方向へ延びる操作部材63の軸部63bの回動を、そのシャフト83に伝達するための機構である。傘歯車機構は、操作部材63の軸部63bの上流端に設けられた駆動側の傘歯車64と、シャフト83上の両ピニオンギヤ84間に形成され、かつ上記傘歯車64に噛合わされた従動側の傘歯車85との組合わせからなる。
さらに、図17に示すように、上壁部17の下流部であってベゼル25に隣接する箇所には、底壁部18に向けて突出する突部23が形成されている。また、底壁部18の下流部であってベゼル25に隣接する箇所には、上壁部17に向けて突出する突部23が形成されている。両突部23は、フィン35,36をそれらの配列方向(上下方向)の両側から挟み込んでいる。各突部23には、上流傾斜部23a及び下流傾斜部23bが形成されている。各上流傾斜部23aは、各突部23の上流部分を構成する部分であり、対向する突部23との間隔が下流ほど狭くなるように、上壁部17及び底壁部18において突部23よりも上流の箇所に対し傾斜している。各下流傾斜部23bは、各突部23において上記上流傾斜部23aよりも下流部分を構成する部分であり、対向する突部23との間隔が下流ほど広くなるように、上壁部17及び底壁部18において突部23よりも上流の箇所に対し傾斜している。
上記以外の構成は第1実施形態と同様である。そのため、第1実施形態で説明したものと同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
次に、上記のように構成された第2実施形態の作用について説明する。
図15及び図17は、操作部材63が、回動できる領域(可動領域)の一方の端に位置しているときの各部の状態を示している。このとき、フィン35,36毎の連結ピン43は、カム溝52,53における上流部の平行送風領域Z1(図16参照)に位置している。
各フィン35,36では、連結ピン43がフィン軸41と同じ高さに位置している。中央のフィン35とその両隣のフィン36とは、上壁部17及び底壁部18において突部23の設けられていない箇所に対し平行となっている。上下の両ガイド突起69は、いずれもガイド孔55における上下方向の略中央部分に位置している。
そのため、リテーナ10に流入し、シャットダンパ93及び上流フィン86,87を通過した空調用空気A1は、隣合うフィン35,36間等を、それらのフィン35,36等に沿う方向へ向けて、互いに平行な状態で流れて、吹出口26から平行送風モードで吹出す。
図15及び図17の状態から、操作ノブ45に対し、上方へ向かう力が加えられると、中央のフィン35の連結ピン43及びカム溝52を通じて連結プレート51に対し、下方へ向かう力が加わる。図18(a),(b)に示すように、各ガイド突起69のガイド孔55における位置が下方へ変化することで、各カム溝52,53において各連結ピン43の位置する領域が、平行送風領域Z1に保持されつつ、連結プレート51がガイドプレート79に対し下方へ移動する。この移動に伴い、各フィン35,36の連結ピン43がフィン軸41よりも低い箇所に移動する。フィン35,36が互いに平行な状態で、上流ほど低くなるように傾動され、平行に吹出される空調用空気A1の向かう方向が、水平から上方へ変更される。
図15及び図17の状態から、操作ノブ45に対し、下方へ向かう力が加えられると、図示はしないが、上記上方へ向かう力が加えられた場合とは反対方向へ各部が動作する。フィン35,36が互いに平行な状態で、上流ほど高くなるように傾動され、平行に吹出される空調用空気A1の向かう方向が、水平から下方へ変更される。
図15及び図17の状態から、操作部材63の摘み部63aに対し、時計回り方向へ向かう力が加えられると、その操作部材63が駆動側の傘歯車64と一体となって同方向へ回動する。この回動は、被動側の傘歯車85、シャフト83、両ピニオンギヤ84及び両ラックギヤ81を介してガイドプレート79に伝達される。各ラックギヤ81のピニオンギヤ84との噛合い位置が変化し、図19(a),(b)に示すように、ガイドプレート79が上流側へ移動する。
上記ガイドプレート79の動きは、2箇所でのガイド突起69及びガイド孔55を通じて連結プレート51に伝達され、同連結プレート51がガイドプレート79と一緒に上流側へ移動する。この移動に伴い、各カム溝52,53が同方向へ移動する。各カム溝52,53において連結ピン43の位置する領域が、平行送風領域Z1から、それよりも下流の拡散送風領域Z2(図16参照)に変化する。
上記のように連結ピン43の位置する領域が変化することで、中央のフィン35とその隣のフィン36とは、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭くなるように傾動される。
ここで、中央のカム溝52に隣接し、かつカム溝52を挟む一対のカム溝53は、同中央のカム溝52を挟んで線対称となる形状をなしている。そのため、一対のフィン36は互いに反対方向へ傾くことになる。
空調用空気A1は、隣り合うフィン35,36間等を、同フィン35,36等に沿って流れることで吹出口26から拡散送風モードで吹出す。吹出した空調用空気A1は、下流側ほど広い領域に行き渡るように拡散される。送風モードとして平行送風モードが選択された場合よりも乗員の広い部位に対し、弱い空調用空気A1が吹付けられる。
このとき、配列方向の両端のフィン36は、下流端間の間隔が上流端の間隔よりも広くなるように傾斜する。
一方で、上壁部17及び底壁部18には突部23がそれぞれ形成されていて、各突部23は、対向する突部23との間隔が下流側ほど広くなる下流傾斜部23bを有している。下流傾斜部23bは、配列方向の両端のフィン36と同一傾向で傾斜していて、同フィン36と同様に空調用空気A1を拡散させる機能を発揮する。
図19(a),(b)の状態から、操作ノブ45に対し、例えば下方へ向かう力が加えられると、中央のフィン35の連結ピン43及びカム溝52を通じて連結プレート51に対し、上方へ向かう力が加わる。図20(a),(b)に示すように、各ガイド突起69のガイド孔55における位置が上方へ変化することで、各カム溝52,53において各連結ピン43の位置する領域が、拡散送風領域Z2に保持されつつ、連結プレート51がガイドプレート79に対し上方へ移動する。これに伴い、各フィン35,36の連結ピン43が上方へ移動する。隣り合うフィン35,36は、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態を保持しつつ傾動される。拡散される空調用空気A1の向かう方向が下方へ変更される。
図19(a),(b)の状態から、操作ノブ45に対し、上方へ向かう力が加えられると、図示はしないが、上記下方へ向かう力が加えられた場合とは反対方向へ各部が動作する。隣り合うフィン35,36は、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態を保持しつつ傾動される。拡散される空調用空気A1の向かう方向が上方へ変更される。
従って、第2実施形態によると、上述した(1),(2)と同様の効果が得られる。ただし、第2実施形態では、(1)の効果中、非平行送風モードとして設定したり、空調用空気A1の向かう方向を変更したりすることができるのは、拡散送風モードのみである。
また、第2実施形態によると、上記(3),(4),(5)に代えて、次の(3a),(4a),(5a)の効果が得られるとともに、次の(6)の効果が得られる。
(3a)各カム溝52,53は、平行送風領域Z1を空調用空気A1の流れ方向における上流部に有し、拡散送風領域Z2を平行送風領域Z1よりも下流に有している(図16)。
そのため、連結プレート51を空調用空気A1の流れ方向へ移動させることで、各カム溝52,53における各連結ピン43の位置を、拡散送風領域Z2及び平行送風領域Z1のいずれかに設定することができる。送風モードとして、拡散送風モード及び平行送風モードのいずれかを設定したり切替えたりすることができる。
(4a)駆動機構DMにおけるガイドプレート79には、フィン35,36の配列方向(上下方向)へ延びるガイド孔55が形成され、連結プレート51に設けられたガイド突起69が、対応するガイド孔55に係合されている(図16)。
そのため、操作部材63が回動操作された場合には、ガイドプレート79及び連結プレート51を空調用空気A1の流れ方向へ移動させ、各フィン35,36を傾動させて、送風モードを、平行送風モードと拡散送風モードとの間で切替えることができる。
また、操作ノブ45を通じ、フィン軸41を支点としてフィン35,36を傾動させる操作が行なわれた場合には、ガイド突起69のガイド孔55における位置を変化させることができる。各カム溝52,53において各連結ピン43の位置する領域を保持しつつ、連結プレート51をガイドプレート79に対し、上下方向へ移動させることができ、上記(1)の効果を得ることができる。
(5a)操作部材63がリテーナ10(ベゼル25)に回動可能に支持される。ガイドプレート79の上下両端部にラックギヤ81が形成される。上下方向へ延びて回動可能に支持されたシャフト83上に、上記各ラックギヤ81に噛合うピニオンギヤ84が形成される。操作部材63の軸部63bとシャフト83とを、傘歯車機構によって駆動連結している(図11、図13)。
そのため、操作部材63の回動運動を直線運動に変換してガイドプレート79に伝達し、同ガイドプレート79を空調用空気A1の流れ方向へ移動させることができる。
また、操作部材63を回動操作することで、ガイドプレート79の上記流れ方向における位置を微調整し、各フィン35,36の傾きを微調整することができる。
(6)リテーナ10における上壁部17及び底壁部18のそれぞれの下流部に、互いに対向した状態で突部23が形成される。各突部23には、対向する突部23との間隔が下流ほど狭くなる上流傾斜部23aが形成されるとともに、上流傾斜部23aよりも下流に位置し、かつ対向する突部23との間隔が下流側ほど広くなる下流傾斜部23bが形成されている(図19(a),(b))。
そのため、各連結ピン43がカム溝52,53における拡散送風領域Z2に位置させられて、隣り合うフィン35,36が、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態に傾動された場合、下流傾斜部23bに、配列方向の両端のフィン36と同様に空調用空気A1を拡散させる機能を発揮させることができる。下流傾斜部23bが形成されていないものよりも空調用空気A1の拡散を促進することができる。
(第3実施形態)
次に、空調用レジスタの第3実施形態について、第1及び第2実施形態との相違点を中心に、図21〜図29を参照して説明する。
第3実施形態の第1及び第2実施形態との大きな相違点は、図21に示すように、ベゼル25が、上側ほど空調用空気A1の流れ方向における上流側に位置するように傾斜していることと、図24(b)に示すように、フィンが5枚用いられていることである。5枚のフィンのうち、配列方向の中央に位置するものを基準とする。第1及び第2実施形態における3枚のフィン35,36をそれらの配列方向(上下方向)の両側から挟む箇所に一対のフィン37が追加されることにより、フィンの数が「3」から「5」に増加されている。追加されたフィン37としては、フィン35,36と同様の構成を有するもの、すなわち、下流部にフィン軸41を有し、フィン軸41から上流へ延びるアーム42を有し、アーム42の上流端に連結ピン43を有するものが用いられている。
なお、ベゼル25が傾斜されたことに伴い、上記5枚のフィン35〜37は、上側に位置するものほど上流側に位置するように配列されている。また、連結プレート51及びガイドプレート65の形状がそれぞれ変更されている。連結プレート51におけるガイド孔55は2つから1つに変更されている。
図23に示すように、連結プレート51には、フィン35〜37と同数である5つのカム溝が設けられている。配列方向における中央のカム溝52は、空調用空気A1の流れ方向に延びる直線状をなしている。中央のカム溝52に対し、これを上下両方向から挟み込んだ状態で隣接する一対のカム溝53は、中央のカム溝52を挟んで、互いに反対傾向の関係となる形状に形成されている。配列方向における両端に位置する一対のカム溝54は、中央のカム溝52を挟んで、互いに反対傾向の関係となる形状に形成されている。なお、「反対傾向の関係」とは、例えば、一対のカム溝53のうちの一方が、中央のカム溝53に対し傾斜している場合、他方が中央のカム溝53に対し反対方向へ傾斜しているような関係である。
第3実施形態では、連結プレート51における各カム溝52〜54が、上記第2実施形態と同様に、平行送風領域Z1を有するほか、非平行送風領域として拡散送風領域Z2のみを有している。平行送風領域Z1は、各カム溝52〜54において、空調用空気A1の流れ方向における上流部に設定されている。拡散送風領域Z2は、各カム溝52〜54において、平行送風領域Z1よりも下流に設定されている。
なお、図21及び図22に示すように、操作部材61がリテーナ10の底壁部18に回動可能に支持されている点、ガイドプレート65の横ガイド板部72にラックギヤ75が形成されている点、操作部材61と同軸上にピニオンギヤ62が形成されていて、このピニオンギヤ62がラックギヤ75に噛合わされている点は、第1実施形態と同様である。
次に、上記のように構成された第3実施形態の作用について説明する。
図21及び図24(a),(b)は、操作部材61が、可動領域の一方の端に位置しているときの各部の状態を示している。このとき、フィン35〜37毎の連結ピン43は、カム溝52〜54における上流部の平行送風領域Z1(図23参照)に位置している。
ここで、各フィン35〜37は、フィン軸41を支点として傾動可能である。配列方向における中央のフィン35の傾きは、直線状をなす中央のカム溝52における連結ピン43の位置によって決定される。また、一対のフィン36の傾きは、対応するカム溝53における連結ピン43の位置によって決定される。さらに、一対のフィン37の傾きは、対応するカム溝54における連結ピン43の位置によって決定される。
各フィン35〜37では、連結ピン43がフィン軸41よりも若干低い箇所に位置している。全てのフィン35〜37は、互いに平行に、下流ほど高くなるように若干傾斜した状態となっている。
上下の両ガイド突起69は、ガイド孔55における上下方向の中間部分に位置している。また、ガイドピン22,21は、長孔67,73のうち、流れ方向における上流部に位置している。
そのため、リテーナ10に流入した空調用空気A1は、隣合うフィン35〜37間等を、それらのフィン35〜37等に沿う方向へ向けて、互いに平行な状態で流れて、吹出口26から平行送風モードで斜め上方へ吹出す。
図24(a),(b)の状態から、中央のフィン35上の図示しない操作ノブに対し、上方へ向かう力が加えられると、中央のフィン35の連結ピン43及びカム溝52を通じて連結プレート51に対し、下方へ向かう力が加わる。図25(a),(b)に示すように、各ガイド突起69のガイド孔55における位置が上方へ変化することで、各カム溝52〜54において各連結ピン43の位置する領域が、平行送風領域Z1(図23参照)に保持されつつ、連結プレート51がガイドプレート65に対し下方へ移動する。この移動に伴い、各フィン35〜37の連結ピン43がフィン軸41に対しより低い箇所に移動する。フィン35〜37が互いに平行な状態で、上流ほど低くなるように傾動され、平行に吹出される空調用空気A1の向かう方向が、より上方へ変更される。
図24(a),(b)の状態から、操作ノブに対し、下方へ向かう力が加えられると、中央のフィン35の連結ピン43及びカム溝52を通じて連結プレート51に対し、上方へ向かう力が加わる。図26(a),(b)に示すように、各ガイド突起69のガイド孔55における位置が下方へ変化することで、各カム溝52〜54において各連結ピン43の位置する領域が、平行送風領域Z1に保持されつつ、連結プレート51がガイドプレート65に対し上方へ移動する。この移動に伴い、各フィン35〜37の連結ピン43がフィン軸41よりも若干高い箇所に移動する。フィン35〜37が互いに平行な状態で、上流ほど若干高くなるように傾動され、平行に吹出される空調用空気A1の向かう方向が、斜め上方から斜め下方へ変更される。
図24(a),(b)の状態から、操作部材61に対し、右方向へ向かう力が加えられると、その操作部材61がピニオンギヤ62と一体となって、図22の時計回り方向へ回動する。この回動は、ラックギヤ75を介してガイドプレート65に伝達される。ラックギヤ75のピニオンギヤ62との噛合い位置が変化し、図27(a),(b)に示すように、ガイドプレート65が上流側へ移動する。この際、3箇所での長孔67,73におけるガイドピン22,21の位置が、同長孔67,73の延びる方向である流れ方向にのみ変化することで、ガイドプレート65の上流側への移動がガイドされる。
上記ガイドプレート65の上流側への動きは、一対のガイド突起69及びガイド孔55を通じて連結プレート51に伝達され、同連結プレート51がガイドプレート65と一緒に上流側へ移動する。この移動に伴い、各カム溝52〜54が同方向へ移動する。各カム溝52〜54において連結ピン43の位置する領域が、平行送風領域Z1から、それよりも下流の拡散送風領域Z2(図23参照)に変化する。
上記のように連結ピン43の位置する領域が変化することで、中央のフィン35とその隣のフィン36とは、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭くなるように傾動される。また、下側のフィン36とその下隣のフィン37とは、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭くなるように傾動される。
ここで、中央のカム溝52に対し両隣に位置するカム溝53は、同中央のカム溝52を挟んで、互いに反対傾向の関係となる形状をなしている。そのため、中央のフィン35に対し両隣に位置するフィン36は、互いに反対方向へ傾く。また、配列方向の両端のカム溝54は、中央のカム溝52を挟んで、互いに反対傾向の関係となる形状をなしている。そのため、配列方向の両端のフィン37は、互いに反対方向へ傾く。
空調用空気A1は、隣り合うフィン35,36間、隣り合うフィン36,37間等を、同フィン35〜37に沿って流れることで吹出口26から拡散送風モードで吹出す。吹出した空調用空気A1は、下流側ほど広い領域に行き渡るように拡散される。送風モードとして平行送風モードが選択された場合よりも乗員の広い部位に対し、弱い空調用空気A1が吹付けられる。
図27(a),(b)の状態から、操作ノブに対し、上方へ向かう力が加えられると、中央のフィン35の連結ピン43及びカム溝52を通じて連結プレート51に対し、下方へ向かう力が加わる。図28(a),(b)に示すように、各ガイド突起69のガイド孔55における位置が上方へ変化することで、各カム溝52〜54において各連結ピン43の位置する領域が、拡散送風領域Z2に保持されつつ、連結プレート51がガイドプレート65に対し下方へ移動する。これに伴い、各フィン35〜37の連結ピン43が下方へ移動する。隣り合うフィン35,36は、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態を保持しつつ傾動される。下側のフィン36とその下隣のフィン37についても同様である。拡散される空調用空気A1の向かう方向がより上方へ変更される。
図27(a),(b)の状態から、操作ノブに対し、下方へ向かう力が加えられると、中央のフィン35の連結ピン43及びカム溝52を通じて連結プレート51に対し、上方へ向かう力が加わる。図29(a),(b)に示すように、各ガイド突起69のガイド孔55における位置が下方へ変化することで、各カム溝52〜54において各連結ピン43の位置する領域が、拡散送風領域Z2に保持されつつ、連結プレート51がガイドプレート65に対し上方へ移動する。これに伴い、各フィン35〜37の連結ピン43が上方へ移動する。隣り合うフィン35,36は、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態を保持しつつ傾動される。下側のフィン36とその下隣のフィン37についても同様である。拡散される空調用空気A1の向かう方向が下方へ変更される。
従って、第3実施形態によると、上記(1),(3a),(4)(5)と同様の効果が得られる。ただし、第3実施形態でも第2実施形態と同様、(1),(4)の効果中、非平行送風モードとして設定したり、空調用空気A1の向かう方向を変更したりすることができるのは、拡散送風モードのみである。
また、第3実施形態によると、上記(2)に代えて、次の(2a)の効果が得られる。
(2a)配列方向における中央のカム溝52は、空調用空気A1の流れ方向に延びる直線状をなしている。中央のカム溝52に対し、そのカム溝52を挟み込んだ状態で隣接する一対のカム溝53は、中央のカム溝52を挟んで、互いに反対傾向の関係となる形状に形成されている。さらに、配列方向の両端のカム溝54は、中央のカム溝52を挟んで、互いに反対傾向の関係となる形状に形成されている(図23)。
そのため、配列方向における中央のフィン35に隣接し、かつ同中央のフィン35を挟む一対のフィン36を互いに反対方向へ傾動させることができる。また、配列方向における両端のフィン37を互いに反対方向へ傾動させることができる。
その結果、フィン35〜37毎の連結ピン43が平行送風領域Z1に位置するときには、全てのフィン35〜37を互いに平行な状態にすることができる。また、フィン35〜37毎の連結ピン43が拡散送風領域Z2に位置するときには、多くのフィン35〜37を、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態にすることができる。
なお、上記各実施形態は、これを以下のように変更した変形例として実施することもできる。
・第1〜第3実施形態におけるカム溝52〜54は、連結プレート51の厚み方向に貫通されたものであってもよいし、貫通されていないもの(底を有するもの)であってもよい。
・第1及び第3実施形態において、ガイド孔55は、連結プレート51の厚み方向に貫通されたものであってもよいし、貫通されていないもの(底を有するもの)であってもよい。
・第2実施形態において、ガイド孔55は、ガイドプレート79の厚み方向に貫通されたものであってもよいし、貫通されていないもの(底を有するもの)であってもよい。
・第1及び第3実施形態において、長孔67は縦ガイド板部66の厚み方向に貫通されたものであってもよいし、貫通されていないもの(底を有するもの)であってもよい。同様に、長孔73は、横ガイド板部72の厚み方向に貫通されたものであってもよいし、貫通されていないもの(底を有するもの)であってもよい。
・各カム溝52〜54の形状を工夫することで、同カム溝52〜54に、非平行送風領域として、集中送風領域Z3のみを設定することができる。
・第1実施形態においても、第2実施形態と同様に、上壁部17及び底壁部18のそれぞれに、上流傾斜部23a及び下流傾斜部23bを備えてなる突部23が形成されてもよい。
この場合、フィン35,36毎の連結ピン43がカム溝52,53における集中送風領域Z3に位置するときには、隣り合うフィン35,36は、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも広い状態となるように傾動される。
配列方向の両端のフィン36は、下流端間の間隔が上流端の間隔よりも狭くなるように傾斜する。
一方で、各突部23は、対向する突部23との間隔が下流側ほど狭くなる上流傾斜部23aを有している。上流傾斜部23aは、配列方向の両端のフィン36と同一傾向で傾斜していて、同フィン36と同様に空調用空気A1を収束させる機能を発揮する。そのため、上流傾斜部23aが形成されていないものよりも空調用空気A1の収束が促進される。
上記とは逆に、フィン35,36毎の連結ピン43がカム溝52,53における拡散送風領域Z2に位置するときには、上記第2実施形態と同様に、隣り合うフィン35,36は、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭くなるように傾動される。
配列方向の両端のフィン36は、下流端間の間隔が上流端の間隔よりも広くなるように傾斜する。
一方で、各突部23は、対向する突部23との間隔が下流側ほど広くなる下流傾斜部23bを有している。下流傾斜部23bは、配列方向の両端のフィン36と同一傾向で傾斜していて、同フィン36と同様に空調用空気A1を拡散させる機能を発揮する。そのため、下流傾斜部23bが形成されていないものよりも空調用空気A1の拡散が促進される。
上記のように空調用空気A1の拡散が促進されたり、収束が促進されたりすることから、フィンの数を少なくすることが可能となり、上壁部17及び底壁部18の間隔を狭めて、リテーナ10の薄型化を図ることが可能となる。
・空調用レジスタは、フィンが偶数枚用いられたタイプの空調用レジスタにも適用可能である。
・上記空調用レジスタは、車室内においてインストルメントパネルとは異なる箇所に設けられる空調用レジスタにも適用可能である。
・上記空調用レジスタは、空調装置から送られてきて室内に吹出す空調用空気A1の向きをフィンによって調整することのできるものであれば、車両に限らず広く適用可能である。
・上記空調用レジスタは、吹出口26が縦長となるように配置されるタイプの空調用レジスタにも適用可能である。この場合、フィン35〜37として、それぞれ上下方向へ延びるものが用いられ、これらが左右方向(車幅方向)に配列される。複数の上流フィン86,87としては、それぞれ左右方向(車幅方向)へ延びるものが用いられ、これらが互いに上下方向に離間した状態で配列される。
10…リテーナ、14…通風路、17…上壁部(対向壁部)、18…底壁部(対向壁部)、23…突部、23a…上流傾斜部、23b…下流傾斜部、26…吹出口、35,36,37…フィン、41…フィン軸、43…連結ピン、51…連結プレート、52,53,54…カム溝、55…ガイド孔(許容部の一部を構成)、61,63…操作部材、62,84…ピニオンギヤ、65,79…ガイドプレート、69…ガイド突起(許容部の一部を構成)、75,81…ラックギヤ、A1…空調用空気、DM…駆動機構、Z1…平行送風領域、Z2…拡散送風領域(非平行送風領域)、Z3…集中送風領域(非平行送風領域)。

Claims (4)

  1. 空調用空気の流れ方向の下流端に吹出口を有する通風路が形成されたリテーナと、
    前記通風路に配列され、かつフィン軸によりそれぞれ前記リテーナに傾動可能に支持されるとともに、前記フィン軸から偏倚した箇所にそれぞれ連結ピンを有する複数のフィンと、
    複数の前記フィンを前記連結ピンにおいて連結する連結プレートと、
    前記流れ方向における前記連結プレートの位置を変更する駆動機構と
    を備え、前記フィン毎の連結ピンが、前記連結プレートに設けられたカム溝に係合されることで全ての前記フィンの前記連結プレートに対する連結がなされており、
    各カム溝は、隣り合うフィンを互いに平行な状態にする平行送風領域を有するとともに、隣り合うフィンを、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態及び広い状態の少なくとも一方の状態にする非平行送風領域を有しており、
    前記駆動機構には、前記フィン軸を支点として前記フィンを傾動させる操作が行なわれた場合、各カム溝において各連結ピンの位置する領域を保持しつつ、前記連結プレートが前記フィンの配列方向へ移動するのを許容する許容部が設けられており、
    前記駆動機構は、前記連結プレートに重ねられた状態で配置され、かつ操作部材の操作に応じて前記流れ方向へ移動されるガイドプレートを備え、
    前記許容部は、前記連結プレート及び前記ガイドプレートの一方に設けられ、かつ前記フィンの配列方向へ延びるガイド孔と、他方に設けられ、かつ前記ガイド孔に係合されたガイド突起とを備え、
    前記操作部材は、前記流れ方向の上流へ延びる軸部を備え、該軸部において前記リテーナに回動可能に支持され、
    前記ガイドプレートには、前記流れ方向に沿って配列された複数の歯を有するラックギヤが形成され、
    前記操作部材は、前記軸部と交差する方向に延びるシャフトと傘歯車機構によって駆動連結され、
    前記シャフトと前記ガイドプレートとの間には、前記ラックギヤに噛合わされ、かつ前記操作部材の回動により前記傘歯車機構を介して回動されるピニオンギヤが設けられている空調用レジスタ。
  2. 前記カム溝は列をなして奇数設けられており、
    配列方向における中央のカム溝は、前記流れ方向に延びる直線状をなし、
    配列方向における中央のカム溝に隣接し、かつ同中央のカム溝を挟む一対のカム溝は、前記中央のカム溝を挟んで線対称となる形状に形成されている請求項1に記載の空調用レジスタ。
  3. 各カム溝は、前記非平行送風領域として、隣り合うフィンを、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態にする拡散送風領域と、隣り合うフィンを、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも広い状態にする集中送風領域とを有しており、
    配列方向における中央のカム溝と、前記中央のカム溝の両隣のカム溝とは、
    前記平行送風領域を前記流れ方向における中間部に有し、前記拡散送風領域を平行送風領域よりも上流に有し、前記集中送風領域を前記平行送風領域よりも下流に有している請求項2に記載の空調用レジスタ。
  4. 前記リテーナは、全ての前記フィンを配列方向の両側から挟み込む一対の対向壁部を備え、
    各対向壁部には、対向する対向壁部へ向けて突出する突部が形成され、
    各突部には、対向する突部との間隔が下流ほど狭くなる上流傾斜部が形成されるとともに、前記上流傾斜部よりも下流に位置し、かつ対向する突部との間隔が下流側ほど広くなる下流傾斜部が形成されている請求項1〜のいずれか1項に記載の空調用レジスタ。
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