JP4258592B2 - インゴット切断装置とその方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハードエレクトロニクスに用いる単結晶SiC等のインゴットを切断するインゴット切断装置とその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハードエレクトロニクスとは、シリコンを超える物性値をもつSiCやダイヤモンドなどのワイドギャップ半導体をベースとして、この限界を超えるハードな仕様にこたえる堅牢なエレクトロニクスを総称するものである。ハードエレクトロニクスの対象とするSiCやダイヤモンドは、バンドギャップがシリコンの1.1eVに対して2.5〜6eVにわたっている。
【0003】
半導体の歴史は、ゲルマニウムに始まり、よりバンドギャップの大きいシリコンに移った。バンドギャップが大きいことは、物質を構成する原子間の化学結合力が大きいことに対応しており、材質がきわめて硬いばかりでなく、絶縁破壊電界、キャリア飽和ドリフト速度、熱伝導度等、ハードエレクトロニクスに要求される物性値が、シリコンのそれをはるかに凌ぐことになる。例えば、ハードエレクトロニクスの性能指数の1つとして、高速、大出力デバイスに対するジョンソン指数があるが、図5に示すように、その値はシリコンを1としたとき、ハードエレクトロニクスの半導体は2桁から3桁大きい。
このため、ハードエレクトロニクスは、パワーデバイスで代表されるエネルギーエレクトロニクス、ミリ波・マイクロ波通信を中心とした情報エレクトロニクス、原子力・地熱・宇宙等の極限環境エレクトロニクス等の分野において従来のシリコン半導体に代わるものとしてきわめて有望視されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ハードエレクトロニクスのなかで、最も研究が進んでいるのが、SiCパワーデバイスである。しかし、最もデバイス化研究が進んでいるSiCにおいても、化学結合力が強く硬い材料であるため、その素子化のために従来のシリコン加工技術がそのまま適用できない問題点があった。
【0005】
すなわち、単結晶SiCのインゴットからデバイスを製造するためには、従来と同様に、インゴットを平板状に切り出す必要がある。従来のシリコン加工技術では、インゴットからの切断に、(1)外周刃切断機、(2)内周刃切断機、及び(3)ワイヤソーが用いられている。
【0006】
外周刃切断機は、図6に模式的に示すように、中心軸2aを有する薄い円盤状の切断刃2を高速で回転させ、その外周でインゴット1を切断するものであり、硬い単結晶SiCの切断に従来から用いられている。しかしこの切断手段では、インゴット直径が3in(約75mm)の場合に、切断刃の厚さが約0.8mm前後、直径が約8in(約200mm)であり、製品厚さ(約0.3mm)よりも切り代(刃厚+振れに相当する)が大きくなってしまい、高価な単結晶SiCのロスが大きい問題点がある。また、単結晶SiCのインゴットは、デバイスの大型化要求と製造技術の進歩により直径4in以上(約100mm以上)になりつつあり、この場合には、切断刃の直径が約10in(約250mm)、切り代が1.0mm前後となり、ロスが更に拡大する。
また、切断刃の直径が大きくなることにより、ソーマークの発生も問題となる。
【0007】
内周刃切断機は、図7に模式的に示すように、中心孔3aを有する薄い円盤状の切断刃3を高速で回転させ、その内周部に設けられた電着砥石でインゴット1を切断するものである。切断刃3は、0.2〜0.3mm厚の薄い金属板であり、外周部を別のリング部材(図示せず)に張った状態で取付け平面を保持するようになっている。
この切断手段は、加工性の良いシリコンインゴットの場合には、図6の切断刃2に較べて刃厚が薄いため切り代が少なくできる。しかし、硬い単結晶SiCを切断する場合には、電着砥石が1層しかないため切断刃の寿命が短く、交換頻繁が多くなる問題点がある。また、切断刃3の取付構造が複雑であり、かつその取付けに熟練を要するため、交換作業による時間的ロスが大きく、切断装置の可動率が低い問題点がある。
【0008】
ワイヤソーは、図8に模式的に示すように、直径0.2〜0.3mmの細いワイヤ4をガイドプーリ4aを用いてエンドレスに移動させ、かつインゴット1とワイヤ4の間に砥粒を含むスラリーを供給して切断するものである。この切断手段は、スラリーによる切断速度が低すぎるため、通常、図のように同一のワイヤ4で複数(4〜8枚)のウエーハを同時に切断するようになっている。
この加工手段は、切り代は少ないが、硬い単結晶SiCの切断の場合、ワイヤの消耗が激しく、ワイヤの切断率が大きい問題点がある。特に、インゴット1の外周面は凹凸が多いためワイヤが切断しやくく、かつ一旦切断すると切断中の単結晶SiCがロスとなり、ロスが非常に大きくなる問題点がある。また、単結晶SiCのインゴットは、硬く加工しにくいため、スラリー使用量が多くなりコストがかかる。
【0009】
上述したように単結晶SiCを切断する場合には、以下の要件を満たす必要がある。
(1)硬く加工しにくい単結晶SiCを効率よく切断できること。
(2)4in程度の大口径結晶に対して適用できること。
(3)切り代が少なく、高価な単結晶SiCのロスが少ないこと。
(4)切断面の反り(ウエーハ全体の反り)が少ないこと。この反りは、後のラップ等でなかなか修正できないため、特に重要であり、30μm以下にする必要がある。
(5)ソーマークがないこと。
(6)結晶に与える加工ダメージが少ないこと。
(7)ランニングコストが安いこと。
(8)省力化が可能であること。
【0010】
本発明は、上述した種々の問題点を解決して要望を満たすために創案されたものである。すなわち、本発明は、大口径の硬く加工しにくいインゴットを効率よく切断でき、切り代が少なく、仕上がり面の反りや厚みむらが少なく、切削面の表面粗さが小さく、結晶に与える加工ダメージが少なく、ランニングコストが安く、省力化が可能なインゴット切断装置とその方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、薄い帯状砥石(12)と、該帯状砥石にテンションを付加して平面に保持するテンショニング機構(14)と、帯状砥石を長手方向に往復動させる往復動装置(16)と、帯状砥石を円筒形インゴット(1)の直径方向に移動させて切り込む切込装置(18)と、を備え
前記帯状砥石は、帯状金属と、砥粒を含むメタルボンド砥石とからなり、
前記帯状金属は、その幅方向に窪んだ凹部を有する形状となっており、前記メタルボンド砥石は、前記凹部を埋めるように電気鋳造により前記凹部に形成されて帯状金属と一体となっている、ことを特徴とするインゴット切断装置が提供される。
【0012】
また、本発明によれば、薄い帯状砥石(12)にテンションを付加して平面に保持し、該帯状砥石を長手方向に往復動させ、かつ帯状砥石を円筒形インゴット(1)の直径方向に移動させて切り込み、
前記帯状砥石は、帯状金属と、砥粒を含むメタルボンド砥石とからなり、
前記帯状金属は、その幅方向に窪んだ凹部を有する形状となっており、前記メタルボンド砥石は、前記凹部を埋めるように電気鋳造により前記凹部に形成されて帯状金属と一体となっている、ことを特徴とするインゴット切断方法が提供される。
【0013】
上記本発明の装置及び方法によれば、帯状砥石(12)を長手方向に往復動させて円筒形インゴット(1)を切断するので、大口径の硬く加工しにくいインゴットを効率よく切断でき、かつ外周刃や内周刃を用いる従来手段に比較して、切断刃(帯状砥石)が小型・安価となり、ランニングコストを安くできる。また、帯状砥石にテンションを付加して平面に保持するので、例えば、0.2〜0.3mm厚の薄い帯状砥石を用いることができ、かつ砥石の振れを小さくできるので、切り代が少なく、仕上がり面の反りや厚みむらも少なくできる。更に、帯状砥石は、ワイヤに較べて切断することが少ないため高価なインゴット(例えば、単結晶SiC)のロスを大幅に低減できる。また、前記帯状砥石(12)は、帯状金属(13)と電気鋳造により形成したメタルボンド砥石(12a)とからなるので、平面に保持するためのテンションに耐えるメタルボンド砥石を容易に製造することができる。
【0014】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記テンショニング機構(14)は、帯状砥石(12)の両端部を挟持する1対の挟持部材(14a)と、該挟持部材を帯状砥石の長手方向外方に引張る引張部材(14b)とからなり、前記往復動装置(16)は、前記テンショニング機構(14)を水平又は鉛直に往復動する複動ベッドからなり、前記切込装置(18)は、インゴット(1)を保持しこれを帯状砥石の面方向に移動させるワーク移動装置からなる。
この構成により、装置構造をシンプルにでき、故障を低減し、稼働率を高めてランニングコストを安くでき、かつ容易に自動化して省力化が可能となる。
【0015】
また、前記テンショニング機構(14)は、複数の帯状砥石(12)を互いに平行に保持する、ことが好ましい。この構成により、複数の帯状砥石によるマルチ切断(同時に複数箇所での切断)ができ、切断速度を更に高めることができる。
【0016】
ンゴットの直径方向両側にメタルボンド砥石の両面から間隔を隔てて設けられた少なくとも1対の電極(23)と、前記メタルボンド砥石を陽極とし前記電極との間に直流パルス電圧を印加する電圧印加手段(22)と、前記メタルボンド砥石と前記電極との間に導電性加工液(25)を供給する加工液供給手段(24)とを備え、少なくとも1対の電極(23)をインゴットの直径方向両側にメタルボンド砥石の両面から間隔を隔てて設け、メタルボンド砥石を陽極とし電極との間に直流パルス電圧を印加し、同時にメタルボンド砥石と電極との間に導電性加工液(25)を供給して、メタルボンド砥石で円筒形インゴットを切断し、同時にその両側で、メタルボンド砥石の両面を電解ドレッシングする。
【0017】
この装置及び方法により、メタルボンド砥石の両面を電解ドレッシングしながらインゴットを切断するいわゆる電解インプロセスドレッシング研削(ELID研削)が可能となり、電解ドレッシングにより目立てした砥粒により、硬い単結晶SiCのインゴットであっても能率よく切り出すことができる。また、この電解ドレッシングによりメタルボンド砥石表面を精度よく目立てできるので、微細な砥粒を用いることにより、切断面を鏡面に近い優れた平坦に仕上げることができる。更に、後工程(研磨)の負荷を大幅に低減することができ、かつ結晶に与える加工ダメージを最小限に抑えることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明によるインゴット切断装置の模式的構成図である。この図に示すように、本発明のインゴット切断装置10は、薄い帯状砥石12と、この帯状砥石12にテンションを付加して平面に保持するテンショニング機構14と、帯状砥石12を長手方向に往復動させる往復動装置16と、帯状砥石12を円筒形インゴット1の直径方向に移動させて切り込む切込装置18とを備える。
【0020】
円筒形インゴット1は、この例では、外径4in程度の単結晶SiCのインゴットである。なお、本発明はかかるインゴットに限定されず、シリコンインゴットを含む種々のインゴットにも適用することができる。
【0021】
帯状砥石12は、この例では、帯状金属13とその幅方向端部に形成されたメタルボンド砥石12aとからなる。帯状金属13は、例えば、0.2〜0.3mm厚の薄い金属板である。また、メタルボンド砥石12aは、帯状金属13の一部に電気鋳造により形成され、全体厚が帯状金属13と同一又はわずかに厚くなっている。このメタルボンド砥石12aは、砥粒(例えばダイヤモンド砥粒)と電気鋳造による金属結合材とからなる。砥粒の粒度は、最終仕上げ面を鏡面に近い優れた平坦に仕上げるために、粒径が細かいほど好ましく、例えば粒径2μm(粒度#8000相当)〜粒径5nm(粒度#3,000,000相当)のものを用いる。なお、切削能率を高めるために相対的に粒径が粗いもの、例えば粒度#325相当〜粒径4μm(粒度#4000相当)のものを用いてもよい。粗いい砥粒を用いることにより、効率よく切断ができ、細かい砥粒を用いることにより、鏡面に近い優れた平面を加工することができる。
なお、本発明はこの形態に限定されず、帯状砥石12をメタルボンド砥石以外の通常の砥石にしてもよい。
【0022】
テンショニング機構14は、帯状砥石12の両端部を挟持する1対の挟持部材14aと、この挟持部材14aを帯状砥石12の長手方向外方(この例では水平方向)に引張る引張部材14bとからなる。挟持部材14aは、この例では帯状砥石12の両端部を両面から挟持する平板部材15aからなる。挟持部材14aの両端部に貫通孔が設けられ、この貫通孔を通して平板部材15aにボルト・ナット等で締結して帯状砥石12の両端部を確実に挟持することができる。また、引張部材14bはこの例では、鉛直部材15bと平板部材15aを締結する水平ボルトである。この水平ボルトにより平板部材15aを長手方向外方(水平方向外方)に引っ張り、帯状砥石12の張力(テンション)を調整して帯状砥石12を平面に保持することができる。
【0023】
往復動装置16は、この例では、テンショニング機構14を水平に往復動する複動ベッドである。前記した1対の鉛直部材15bは、この複動ベッドの上面に固定されている。また、この複動ベッドは、図示しないリニアガイドで案内され駆動装置により水平に往復動する。
【0024】
切込装置18は、この例では、インゴット1を保持しこれを帯状砥石の面方向に移動させるワーク移動装置である。このワーク移動装置18は、インゴット1を載せるワーク台19aと、ワーク台19aを水平に上昇させる上昇駆動機構(図示せず)とからなる。なお、この例では、円筒形のインゴット1の下面にカーボンブロック6が接着され、このカーボンブロック6がワーク台19aの上面に固定されている。
なお、切込装置18は、インゴット1の代わりに帯状砥石12をその面方向に移動させるようになっていてもよい。
【0025】
図2は、図1の主要部の構成図であり、(A)は正面図、(B)はそのB−B断面図である。この図に示すように、本発明のインゴット切断装置10は、更に、少なくとも1対の電極23、電圧印加手段22、加工液供給手段24を備える。
【0026】
少なくとも1対の電極23は、インゴット1の直径方向両側に、メタルボンド砥石12aの両面から間隔を隔てて設けられる。すなわち、この例では、コの字形の断面を有する1対の電極23がワーク台19aの上面にリフト装置26(例えばパルスシリンダ)を介して固定されている。また、別の帯状砥石12の下面を検出する下面センサ27がワーク台19aに固定されている。この構成により、下面センサ27で砥石最下面を検出し、これに追従してリフト装置26により1対の電極23を下降させ、常に電極23がインゴット1の直径方向の両側間近に、メタルボンド砥石12aの両面及び下面からほぼ一定の間隔を隔てて保持するようになっている。
【0027】
電圧印加手段22は、電源22a、給電体22b、及び電源ライン22cとからなり、給電体22bを介してメタルボンド砥石12aを陽極とし、電極23との間に直流パルス電圧を印加する。電源22aは、直流電圧をパルス状に供給できる定電流型ELID電源が好ましい。
【0028】
加工液供給手段24は、メタルボンド砥石12aと電極23の隙間とメタルボンド砥石12aとインゴット1との接触部に向けて位置するノズル24aと、このノズル24aに導電性加工液25を供給する加工液ライン24bとを備え、砥石11との隙間とインゴット1との接触部に導電性加工液25を供給するようになっている。
【0029】
図3は、本発明の装置の作動説明図である。この図において、(A)は、往復動装置16により、メタルボンド砥石12aがインゴット1に対して図で右側に移動している状態、(B)は中間位置、(C)は左側に移動している状態を示している。すなわち、往復動装置16により、メタルボンド砥石12aがインゴット1に対して水平に往復動して、(A)→(B)→(C)→(B)→(A)を連続的に繰り返す。
【0030】
上述した本発明のインゴット切断装置10を用い、本発明の方法によれば、薄い帯状砥石12にテンションを付加して平面に保持し、この帯状砥石12を図3のように長手方向に往復動させ、かつ帯状砥石12を円筒形インゴット1の直径方向に移動させて切り込む。
【0031】
また、好ましくは、帯状砥石12としてメタルボンド砥石を用い、図3のように、少なくとも1対の電極23をインゴット1の直径方向両側にメタルボンド砥石12aの両面から間隔を隔てて設け、メタルボンド砥石12aを陽極とし電極との間に直流パルス電圧を印加し、同時にメタルボンド砥石12aと電極23との間に導電性加工液25を供給して、メタルボンド砥石12aで円筒形インゴット1を切断し、同時にその両側で、メタルボンド砥石12の両面を電解ドレッシングする。
【0032】
図4は、本発明のインゴット切断装置の別の構成図である。この例では、テンショニング機構14が、複数(この例では3枚)の帯状砥石12を互いに平行に保持し、複数の帯状砥石によるマルチ切断を行い、切断速度を更に高めるようになっている。その他の構成は、図1〜図3と同様である。
【0033】
上述した本発明の装置及び方法によれば、帯状砥石12を長手方向に往復動させて円筒形インゴット1を切断するので、大口径の硬く加工しにくいインゴット(例えば、単結晶SiCのインゴット)を効率よく切断でき、かつ外周刃や内周刃を用いる従来手段に比較して、切断刃(帯状砥石)が小型・安価となり、ランニングコストを安くできる。
また、帯状砥石12にテンションを付加して平面に保持するので、例えば、0.2〜0.3mm厚の薄い帯状砥石を用いることができ、かつ砥石の振れを小さくできるので、切り代が少なく、仕上がり面の反りや厚みむらも少なくできる。更に、帯状砥石12は、ワイヤに較べて切断することが少ないため高価なインゴット(例えば、単結晶SiC)のロスを大幅に低減できる。
【0034】
更に、上述した実施形態の装置及び方法により、メタルボンド砥石12aの両面を電解ドレッシングしながらインゴット1を切断するいわゆる電解インプロセスドレッシング研削(ELID研削)が可能となり、電解ドレッシングにより目立てした砥粒により、硬い単結晶SiCのインゴットであっても能率よく切り出すことができる。
また、この電解ドレッシングによりメタルボンド砥石表面を精度よく目立てできるので、微細な砥粒を用いることにより、切断面を鏡面に近い優れた平坦に仕上げることができる。更に、後工程(研磨)の負荷を大幅に低減することができ、かつ結晶に与える加工ダメージを最小限に抑えることができる。
【0035】
なお、本発明は上述した実施形態及び実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【0036】
【発明の効果】
上述したように、本発明のインゴット切断装置とその方法は、大口径の硬く加工しにくいインゴットを効率よく切断でき、切り代が少なく、仕上がり面の反りや厚みむらが少なく、切削面の表面粗さが小さく、結晶に与える加工ダメージが少なく、ランニングコストが安く、省力化が可能となる、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインゴット切断装置の模式的構成図である。
【図2】図1の主要部の構成図である。
【図3】本発明の装置の作動説明図である。
【図4】本発明のインゴット切断装置の別の構成図である。
【図5】従来のSiとハードエレクトロニクス基材との性能比較図である。
【図6】従来の外周刃切断機の模式図である。
【図7】従来の内周刃切断機の模式図である。
【図8】従来のワイヤソーの模式図である。
【符号の説明】
1 円筒形インゴット(単結晶SiC)
2 切断刃(外周刃)、2a 中心軸
3 切断刃(内周刃)、3a 中心孔
4 ワイヤ、4a ガイドプーリ、6 カーボンブロック
10 インゴット切断装置
12 帯状砥石、12a メタルボンド砥石、13 帯状金属
14 テンショニング機構、14a 挟持部材、14b 引張部材
16 往復動装置(複動ベッド)、18 切込装置(ワーク移動装置)
22 電圧印加手段、23 電極、24 加工液供給手段
25 導電性加工液

Claims (8)

  1. 薄い帯状砥石(12)と、該帯状砥石にテンションを付加して平面に保持するテンショニング機構(14)と、帯状砥石を長手方向に往復動させる往復動装置(16)と、帯状砥石を円筒形インゴット(1)の直径方向に移動させて切り込む切込装置(18)と、を備え
    前記帯状砥石は、帯状金属と、砥粒を含むメタルボンド砥石とからなり、
    前記帯状金属は、その幅方向に窪んだ凹部を有する形状となっており、前記メタルボンド砥石は、前記凹部を埋めるように電気鋳造により前記凹部に形成されて帯状金属と一体となっている、ことを特徴とするインゴット切断装置。
  2. 前記テンショニング機構(14)は、帯状砥石(12)の両端部を挟持する1対の挟持部材(14a)と、該挟持部材を帯状砥石の長手方向外方に引張る引張部材(14b)とからなり、前記往復動装置(16)は、前記テンショニング機構(14)を水平又は鉛直に往復動する複動ベッドからなり、前記切込装置(18)は、インゴット(1)を保持しこれを帯状砥石の面方向に移動させるワーク移動装置からなる、ことを特徴とする請求項1に記載のインゴット切断装置。
  3. 前記テンショニング機構(14)は、複数の帯状砥石(12)を互いに平行に保持する、ことを特徴とする請求項1に記載のインゴット切断装置。
  4. ンゴットの直径方向両側にメタルボンド砥石の両面から間隔を隔てて設けられた少なくとも1対の電極(23)と、前記メタルボンド砥石を陽極とし前記電極との間に直流パルス電圧を印加する電圧印加手段(22)と、前記メタルボンド砥石と前記電極との間に導電性加工液(25)を供給する加工液供給手段(24)とを備え、メタルボンド砥石で円筒形インゴットを切断し、同時にその両側で、メタルボンド砥石の両面を電解ドレッシングする、ことを特徴とする請求項1〜3に記載のインゴット切断装置。
  5. 前記メタルボンド砥石における前記幅方向の端面から間隔を置いて該端面に対向する部分を含む電極(23)と、前記メタルボンド砥石を陽極とし前記電極との間に直流パルス電圧を印加する電圧印加手段(22)と、前記メタルボンド砥石と前記電極との間に導電性加工液(25)を供給する加工液供給手段(24)と、前記電極を移動させる移動手段(26)と、面前記メタルボンド砥石の前記端面を検出するセンサ(27)と、を備え、
    前記移動手段は、前記検出に基づいて前記電極を移動させることで前記電極とメタルボンド砥石の前記端面との間隔をほぼ一定に保持する、ことを特徴とする請求項1に記載のインゴット切断装置。
  6. 前記メタルボンド砥石における前記幅方向の端面から間隔を置いて該端面に対向する第1部分を含む電極(23)と、前記メタルボンド砥石を陽極とし前記電極との間に直流パルス電圧を印加する電圧印加手段(22)と、前記メタルボンド砥石と前記電極との間に導電性加工液(25)を供給する加工液供給手段(24)と、を備え、
    前記電極は、それぞれメタルボンド砥石の両面から間隔を置いて位置する第2部分と第3部分を有し、第1部分と第2部分と第3部分とが一体となって断面コの字型を形成している、ことを特徴とする請求項1に記載のインゴット切断装置。
  7. 薄い帯状砥石(12)にテンションを付加して平面に保持し、該帯状砥石を長手方向に往復動させ、かつ帯状砥石を円筒形インゴット(1)の直径方向に移動させて切り込み、
    前記帯状砥石は、帯状金属と、砥粒を含むメタルボンド砥石とからなり、
    前記帯状金属は、その幅方向に窪んだ凹部を有する形状となっており、前記メタルボンド砥石は、前記凹部を埋めるように電気鋳造により前記凹部に形成されて帯状金属と一体 となっている、ことを特徴とするインゴット切断方法。
  8. なくとも1対の電極(23)をインゴットの直径方向両側にメタルボンド砥石の両面から間隔を隔てて設け、メタルボンド砥石を陽極とし電極との間に直流パルス電圧を印加し、同時にメタルボンド砥石と電極との間に導電性加工液(25)を供給して、メタルボンド砥石で円筒形インゴットを切断し、同時にその両側で、メタルボンド砥石の両面を電解ドレッシングする、ことを特徴とする請求項に記載のインゴット切断方法。
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