JP4246928B2 - 弾性クローラ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建設・土木用作業機や農業用作業機等の走行部として使用されるクローラ式走行装置に採用される弾性クローラ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
クローラ式走行装置は、例えば、進行方向前後一側に配置された駆動輪と、他側に配置されたアイドラと、これら駆動輪とアイドラとの間に配置された複数個の転輪と、これら駆動輪、アイドラ及び複数個の転輪に亘って巻き掛けられるエンドレスの弾性クローラとから主構成されており、駆動輪を正転又は逆転駆動させることにより、弾性クローラを周方向に循環回走させるように構成されている。
【0003】
このクローラ式走行装置に採用される弾性クローラは、図6に示すように、ゴム様弾性体によって無端帯状に形成されたクローラ本体6を備え、このクローラ本体6の内周側には脱輪防止用の係合突起7が設けられ、クローラ本体6の外周側にはラグ8が一体形成されている。
また、クローラ本体6内には、周方向Aに適宜間隔をおいて配置された芯金25が埋設されていると共に、弾性クローラ5に加えられる周方向Aの張力に耐える機能を弾性クローラ5に持たせるために、抗張体9が埋設されている。
【0004】
この抗張体9として、クローラ本体6内に、周方向Aに沿って1周巻回状として埋設された有端の抗張力コード10を、クローラ幅方向に適宜間隔をおいて、並列状に配設されて構成されているものがある。
この種の抗張体9にあっては、各抗張力コード10は、クローラ本体6の周方向A全長よりも長く形成され、この抗張力コード10の端部側10a、10b同志を、クローラ厚さ方向Bに関してオーバーラップさせる(重ね合わせる)ことで、抗張力コード10が無端状に接合されている。
【0005】
この有端の抗張力コード10をオーバーラップさせることで無端状にジョイントするようにした弾性クローラ5の製造方法として、以下の方法がある。
先ず、図7に示すように、最初、平板状の成形型27で一次加硫して成型された有端帯状のクローラ形成体11を形成する。
この場合、この有端帯状に形成されたクローラ形成体11の長さ方向(クローラ周方向Aに相当)の一端側は、外周側が平坦面22に形成され、他端側は、内周側が平坦面23に形成され、その他の部分には、係合突起7及びラグ8が形成されている。
【0006】
その後、前記有端帯状のクローラ形成体11の一端側と他端側の平坦面22,23同志を重ね合わせ、この重ね合わせ部分を、図6に示すように、平板状の成形型28(直線状のキャビティを有する成形型28)で2次加硫することで、エンドレスの弾性クローラ5を成型している。
したがって、この従来の製造方法では、抗張力コード10のオーバーラップジョイント部12において、抗張力コード10の端部側10a,10b同志の長さは同じ長さとされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の弾性クローラ5にあっては、弾性クローラ5のオーバーラップジョイント部12に対応する部分を平板状の成形型28によって成型しているので(抗張体9のオーバーラップジョイント部12が直線状となる状態で、クローラ形成体11の重ね合わせ部分が加硫成型されているので)、弾性クローラ5のオーバーラップジョイント部12に対応する部分が、駆動輪、アイドラ、転輪等に巻き掛けられて湾曲状に撓んだ場合に、オーバーラップジョイント部12の、クローラ外周側の抗張力コード10の端部側10bに引張り応力が作用し、オーバーラップジョイント部12の、クローラ内周側の抗張力コード10の端部側10aに圧縮応力が作用する。
【0008】
また、弾性クローラ5のオーバーラップジョイント部12に対応する部分が、駆動輪等の巻掛け部分から外れると、元の直線状に戻る。
そして、弾性クローラ5が駆動されて周方向Aに循環回走されることで、これ(湾曲状態と直線状態と)が繰り返されるので、弾性クローラ5が過酷な条件下で、長期間使用された場合、抗張力コード10の端部側10a,10b間において、抗張力コード10と、クローラ本体6を構成する弾性体との接着力が早期に劣化し、剥離(抗張力コード10から弾性体が剥がれる)に至ることがある。
【0009】
また、抗張体9の、オーバーラップジョイント部12とオーバーラップしていない部分との境目で、抗張力コード10が切断する惧れもある。
本発明は、前記問題点に鑑みて、弾性クローラが湾曲した場合における、抗張力コードのオーバーラップジョイント部の、クローラ外周側に作用する引張り応力、クローラ内周側に作用する圧縮応力の緩和を図ることで、オーバーラップジョイント部の疲労による早期の破壊を防止することを企図した弾性クローラを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明が技術的課題を解決するために講じた技術的手段は、ゴム様弾性体から無端帯状に形成されたクローラ本体を備え、このクローラ本体内に周方向に沿って埋設された有端の抗張力コードの端部側同志をオーバーラップさせることで、抗張力コードが無端状にジョイントされてなる弾性クローラにおいて、
クローラ本体を構成するゴム様弾性体内に有端の抗張力コードが埋設されてなる有端帯状のクローラ形成体の端部側同志を重ね合わせると共に該重ね合わせ部分を全体的にクローラ外周側に凸となる円弧状とされたキャビティを有する成形型内で加硫成型することで、抗張力コードのオーバーラップジョイント部及び該オーバーラップジョイント部を被覆するゴム様弾性体が、全体的にクローラ外周側に凸となる円弧状となるように形成されていることを特徴とする。
【0011】
また、抗張力コードのオーバーラップジョイント部の円弧の半径が、弾性クローラが巻き掛けられる駆動輪の半径の、1〜2倍となるようにするのがよい。
また、他の技術的手段は、ゴム様弾性体から無端帯状に形成されたクローラ本体を備え、このクローラ本体内に周方向に沿って埋設された有端の抗張力コードの端部側同志をオーバーラップさせることで、抗張力コードが無端状にジョイントされてなる弾性クローラの製造方法であって、
クローラ本体を構成するゴム様弾性体内に有端の抗張力コードが埋設されてなる有端帯状のクローラ形成体を成型した後、このクローラ形成体の端部側同志を重ね合わせると共に該重ね合わせ部分を全体的にクローラ外周側に凸となる円弧状とされたキャビティを有する成形型内で加硫成型することで、抗張力コードのオーバーラップジョイント部及び該オーバーラップジョイント部を被覆するゴム様弾性体が、全体的にクローラ外周側に凸となる円弧状となるように成型して無端帯状の弾性クローラを形成することを特徴とする。
【0012】
また、前記有端帯状のクローラ形成体の端部側同志を、円弧面を有する成形台上で重ね合わせると共に該重ね合わせ部分を押圧して相互に密着させることにより、全体的にクローラ外周側に凸となる円弧状となるように予備成形し、その後、クローラ形成体の重ね合わせ部分を前記円弧状のキャビティを有する成形型内で加硫成型するようにしてもよい。
また、クローラ成形体の重ね合わせ部分の円弧の半径が、弾性クローラが巻き掛けられる駆動輪の半径の、1〜2倍となるようにするのがよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図2において、1はクローラ式走行装置を示しており、このクローラ式走行装置1は、進行方向前後一側に配置された駆動輪(スプロケット)2と、他側に配置された誘導輪(アイドラ)3と、この駆動輪2と誘導輪3との間に配置された複数の転輪4と、これら駆動輪2、誘導輪3及び複数の転輪4に亘って巻き掛けられるエンドレスの弾性クローラ(ゴムクローラ)5を備えており、駆動輪2を正転又は逆転駆動させて、弾性クローラ5を周方向Aに循環回走させることで、走行装置1を前後進させるように構成している。
【0014】
弾性クローラ5は、ゴム様弾性体(通常はゴム)から無端帯状に形成されたクローラ本体6を備えており、このクローラ本体6の内周側には、脱輪防止用の係合突起7が設けられ、クローラ本体の外周側(接地面側)にはラグ8が一体形成されている。
この弾性クローラ5としては、クローラ本体6内に、クローラ幅方向に長い芯金25を周方向Aに適宜間隔をおいて埋設してなる芯金入りタイプのもの、又は、この芯金25が埋設されていない芯金無しタイプのどちらのタイプのものであってもよい。
【0015】
なお、芯金無しタイプの弾性クローラ5では、係合突起7は駆動輪2から弾性クローラ5に駆動力を伝達する機能を有する。
クローラ本体6内には、弾性クローラ5に加えられる周方向Aの張力に耐える機能を該弾性クローラ5に持たせるために、抗張体9が埋設されている。
この抗張体9は、クローラ本体6内に、周方向Aに沿って1周巻回状として埋設された有端の抗張力コード10を、クローラ幅方向に適宜間隔をおいて、並列状に配設されて構成されている。
【0016】
各抗張力コード10は、クローラ本体6の周方向全長よりも長く形成されていて、抗張力コード10の端部側10a,10b同志を、クローラ厚さ方向に関してオーバーラップさせる(重ね合わせる)ことで、無端状に接合されている(図1、図7参照)。
この抗張体9をオーバーラップさせた部分のことを、オーバーラップジョイント部12という(図1、図7参照)。
なお、この抗張力コード10としては、鋼製フィラメントを数本撚ったものを、さらに数束撚り合わせたスチールコードのほか、ナイロン、テトロン等のフィラメントから構成されるナイロンコード、テトロンコード等、その他の有機繊維コード、その他、アラミド繊維コード、ガラス繊維コード等の引張り強度の高いコードが採用される。
【0017】
前記構成の弾性クローラ5を製造する場合、最初、有端帯状のクローラ形成体11を成型し、その後、このクローラ成形体11の端部側同志をクローラ厚さ方向に重ね合わせ、該重ね合わせ部分を加硫成型することで、クローラ成形体11の端部側同志が接合されて無端帯状の弾性クローラ5とされる。
そして、本発明では、クローラ形成体11の重ね合わせ部分を、成形型16内で、クローラ外周側に凸となる円弧状となるように加硫成型することで、又は、クローラ形成体11を重ね合わせるときに、該重ね合わせ部分をクローラ外周側に凸となる円弧状となるように予備成形することで、抗張力コード10のオーバーラップジョイント部12が、クローラ外周側に凸となる円弧状となるように形成されている。
【0018】
以下、この弾性クローラ5の製造方法について具体的に説明する。
先ず、第1の製造方法について説明する。
この方法にあっては、最初、弾性クローラ5の、オーバーラップジョイント部12以外の部分、又は、弾性クローラ5の、オーバーラップジョイント部12及びその近傍部分以外の部分は、従来と同様に、平板状の成形型によって有端帯状のクローラ形成体11を成型する。
抗張体9は、図5に示すように、押出成形等によって、予め未加硫ゴム13によって被覆されて帯板状に形成されており、平板状の成形型で形成された有端帯状のクローラ形成体11のクローラ本体6部分の長さ方向両端から、ゴム被覆された抗張体9の端部側が延出状となるように、クローラ形成体11が成型されている(図3参照)。
【0019】
次に、図3及び図4に示すように、上面が円弧面14とされた成形台15上で、すなわち、円弧面14上で抗張体9の端部側同志を重ね合わせると共に、この重ね合わせ部分(オーバーラップジョイント部12)を上方から押圧して、ゴム被覆された抗張体9の端部側同志を相互に密着させ、オーバーラップジョイント部12をクローラ外周側に凸となる円弧状に予備成形する(オーバーラップジョイント部12を円弧形成する)。
次に、この予備成形したオーバーラップジョイント部12及びそのクローラ周方向A前後の部分を、図1に示すように、クローラ外周側に凸となる円弧状のキャビティを有する成形型16で加硫して、弾性クローラ5の、オーバーラップジョイント部12に対応する部分を、クローラ外周側に凸となる円弧状に成型する。
【0020】
すなわち、成形型16は、弾性クローラ5の外周側を成型する接地側モールド17と、弾性クローラ5の内周側を成型する内周側モールド18とから構成され、これらモールド17,18間のキャビティ内に、前記成形台15で円弧に予備成形したオーバーラップジョイント部12及びその前後の部分、弾性クローラ5の内周側及び外周側を形成する未加硫ゴム及び芯金入りの場合は芯金25を入れて、これらを加硫して、弾性クローラ5のオーバーラップジョイント部12に対応する部分を成型する。
【0021】
なお、オーバーラップジョイント部12を円弧に予備成形する際において、弾性クローラ5の内外周を形成する未加硫ゴム及び芯金25も共に円弧状に予備成形してもよい。
この製造方法で成型された弾性クローラ5にあっては、抗張体9のオーバーラップジョイント部12のクローラ内周側の抗張力コード10の端部側10a(以下、内周側コード端部ともいう)が、クローラ外周側の抗張力コード10の端部側10b(以下、外周側コード端部ともいう)に対して短くなることとなる(オーバーラップジョイント部12の外周側コード端部10bが内周側コード端部10aに対して長くなることとなる)。
【0022】
また、弾性クローラ5は、図2に示すように、駆動輪2、誘導輪3又は転輪4に巻き掛けられる巻掛け部分20A,20B,20Cで湾曲するが、前述したように、オーバーラップジョイント部12が円弧状とされていて、オーバーラップジョイント部12の内周側コード端部10aが外周側コード端部10bに対して短いので、オーバーラップジョイント部12の外周側コード端部10bに作用する引張り応力、オーバーラップジョイント部12の内周側コード端部10aに作用する圧縮応力を緩和することができる(オーバーラップジョイント部12での、クローラ内外周間の歪みを緩和することができる)。
【0023】
また、弾性クローラ5は、図2に示すように、巻掛け部分20A,20B,20C以外の直線状部分21A,21B,21Cでは、平坦状(直線状)となり、弾性クローラ5を循環回走させると、湾曲状態と直線状態とが繰り返されるが、前記構成のものでは、オーバーラップジョイント部12の巻掛け部分20A,20B,20Cでの、引張り応力・圧縮応力が緩和されるので、疲労による早期の破壊を防止することができるのである。
なお、本発明では、弾性クローラ5のオーバーラップジョイント部12に対応する部分を円弧状に加硫成型していることから、該部分を直線状とした場合に、該部分のクローラ内周側に引張り応力が作用し、クローラ外周側に圧縮応力が作用することとなるが、走行時において、弾性クローラ5に作用する荷重は、巻掛け部分20A,20B,20Cで大きく、直線状部分21A,21B,21Cでは小さいため、問題はない。
【0024】
また、弾性クローラ5の、オーバーラップジョイント部12に対応する部分を円弧状に成型する場合、巻掛け部分20A,20B,20Cの円弧と、直線との中間程度の円弧に成型するのが好ましく、具体的には、抗張力コード10のオーバーラップジョイント部12の円弧の半径又はクローラ成形体11の重ね合わせ部分の円弧の半径(例えば、クローラ厚さ方向中央部分での半径)が、弾性クローラ5が巻き掛けられる駆動輪2の半径の、1〜2倍となるように形成されるのが好ましい。
【0025】
この場合、オーバーラップジョイント部12等の円弧の半径が、駆動輪2の半径と同等よりも小さいと、弾性クローラ5のオーバーラップジョイント部12に対応する部分が直線状となった場合の、クローラ内外周間の歪みが大となり、逆に、オーバーラップジョイント部12等の円弧の半径が、駆動輪2の半径R2の2倍を超えると、前述した巻掛け部分20A,20B,20Cにおける応力の緩和効果を十分に発揮することが困難となる。
なお、前記第1の製造方法において、抗張体9のオーバーラップジョイント部12を成形台15上で円弧状に形成した後、弾性クローラ5のオーバーラップジョイント部12に対応する部分を、従来と同様に(図6参照)平板状の成形型によって、加硫成型するようにしてもよい。
【0026】
この場合、抗張体9のオーバーラップジョイント部12を成形台15上で円弧状に予備成形する際において、抗張体9の端部側同志を十分に密着させることで、該部分を平板状の成形型で加硫しても、オーバーラップジョイント部12の外周側コード端部10bが、内周側コード端部10aに対してタルミをもって加硫されるため、前述した円弧形状に加硫して成型したものの応力緩和効果には及ばないものの、従来のものと比較すると、巻掛け部分20A,20B,20Cにおける応力緩和効果はある。
【0027】
次に、第2の製造方法について説明する。
この第2の製造方法では、弾性クローラ5は、最初、平板状の成形型で一次加硫して有端帯状のクローラ形成体11を成型する。
この場合、図7に示すように、すなわち従来と同様に、この有端帯状のクローラ形成体11の長さ方向の一端側は、外周側が、平坦面22に形成され、他端側は、内周側が、係合突起7が形成されていない平坦面23に形成されており、その他の部分には、係合突起7及びラグ8が形成されている。
【0028】
その後、前記有端帯状のクローラ成形体11の一端側と他端側の平坦面22,23同志を重ね合わせ、この重ね合わせ部分を、図1に示す円弧状のキャビティを有する成形型16内に入れて、加硫成型する。
この場合、最初に有端帯状に一次加硫し、成形型16での加硫時において、円弧状とされた状態で加硫するようにしても、円弧状態で加硫する時において、抗張力コード10のオーバーラップジョイント部12の外周側コード端部10bと内周側コード端部10aとに周方向Aの「ずれ」が生じ(周長差が生じ)、前記第1の製造方法で記載した効果と同様の効果を奏する。
【0029】
なお、前記第1の製造方法で採用されるクローラ成形体11を、成形台15で円弧状に予備成形せずに、直接円弧状のキャビティを有する成形型16で成型するようにしてもよい。
また、本発明は、クローラ本体6内にオーバーラップジョイントによって接合された抗張体9を埋設した弾性クローラ5に採用され、その他の構成については、どのように構成されていてもよい。
また、クローラ本体内にオーバーラップジョイントによって接合された抗張体を埋設した弾性クローラを開示したものとして、特開平7−223564号公報に記載されたものがある。
【0030】
この弾性クローラにあっては、抗張力コードのオーバーラップジョイント部を波型にすることで、弾性クローラの、オーバーラップジョイント部に対応する部分の剛性低減を図ったものであるが、オーバーラップジョイント部は、波型にしているために、クローラ外周側に凸となる部分と、クローラ内周側に凸となる部分とがあり、弾性クローラのオーバーラップジョイント部に対応する部分が湾曲したときに、前記オーバーラップジョイント部のクローラ内周側に凸となる部分が、本発明の応力緩和効果と逆の作用を奏するように働く。
【0031】
したがって、本発明では、オーバーラップジョイント部12が、クローラ周方向A一端から他端に亘って、全体的にクローラ外周側に凸となる円弧状とされる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、弾性クローラの、抗張力コードのオーバーラップジョイント部に対応する部分が駆動輪等に巻き掛けられて湾曲した場合において、オーバーラップジョイント部のクローラ外周側の抗張力コードの端部側に作用する引張り応力、クローラ内周側の抗張力コードの端部側に作用する圧縮応力が緩和され、疲労による早期の破壊を防止できるという効果を奏する。
また、弾性クローラの、抗張力コードのオーバーラップジョイント部に対応する部分が駆動輪等に巻き掛けられた際の抵抗が低くなるため、走行抵抗が低くなり、これによって、馬力ロスを防止できるという効果も奏する。
【0033】
また、クローラ本体を構成するゴム様弾性体内に有端の抗張力コードが埋設されてなる有端帯状のクローラ形成体を成型した後、このクローラ形成体の端部側同志を重ね合わせると共に該重ね合わせ部分を全体的にクローラ外周側に凸となる円弧状とされたキャビティを有する成形型内で加硫成型することで、抗張力コードのオーバーラップジョイント部及び該オーバーラップジョイント部を被覆するゴム様弾性体が、全体的にクローラ外周側に凸となる円弧状となるように成型して無端帯状の弾性クローラを形成することにより、前述した応力緩和効果を有する弾性クローラを提供できる。
【0034】
また、抗張力コードのオーバーラップジョイント部の円弧の半径又はクローラ成形体の重ね合わせ部分の円弧の半径を、弾性クローラが巻き掛けられる駆動輪の半径の、1〜2倍となるように構成することで、前述した応力緩和効果を良好に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 弾性クローラを成形型で円弧状に加硫成型する状態を示した側面図である。
【図2】 クローラ式走行装置の側面図である。
【図3】 抗張体のオーバーラップジョイント部を円弧状に予備成形する状態を示した側面図である。
【図4】 図3のC部分の拡大断面図である。
【図5】 ゴム被覆した抗張体の斜視図である。
【図6】 弾性クローラの側面断面図である。
【図7】 有端帯状のクローラ成形体の側面断面図である。
【符号の説明】
2 駆動輪
5 弾性クローラ
6 クローラ本体
9 抗張体
10 抗張力コード
11 クローラ形成体
12 オーバーラップジョイント部
15 成形台
16 成形型
Claims (5)
- ゴム様弾性体から無端帯状に形成されたクローラ本体を備え、このクローラ本体内に周方向に沿って埋設された有端の抗張力コードの端部側同志をオーバーラップさせることで、抗張力コードが無端状にジョイントされてなる弾性クローラにおいて、
クローラ本体を構成するゴム様弾性体内に有端の抗張力コードが埋設されてなる有端帯状のクローラ形成体の端部側同志を重ね合わせると共に該重ね合わせ部分を全体的にクローラ外周側に凸となる円弧状とされたキャビティを有する成形型内で加硫成型することで、抗張力コードのオーバーラップジョイント部及び該オーバーラップジョイント部を被覆するゴム様弾性体が、全体的にクローラ外周側に凸となる円弧状となるように形成されていることを特徴とする弾性クローラ。 - 抗張力コードのオーバーラップジョイント部の円弧の半径が、弾性クローラが巻き掛けられる駆動輪の半径の、1〜2倍となるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の弾性クローラ。
- ゴム様弾性体から無端帯状に形成されたクローラ本体を備え、このクローラ本体内に周方向に沿って埋設された有端の抗張力コードの端部側同志をオーバーラップさせることで、抗張力コードが無端状にジョイントされてなる弾性クローラの製造方法であって、
クローラ本体を構成するゴム様弾性体内に有端の抗張力コードが埋設されてなる有端帯状のクローラ形成体を成型した後、このクローラ形成体の端部側同志を重ね合わせると共に該重ね合わせ部分を全体的にクローラ外周側に凸となる円弧状とされたキャビティを有する成形型内で加硫成型することで、抗張力コードのオーバーラップジョイント部及び該オーバーラップジョイント部を被覆するゴム様弾性体が、全体的にクローラ外周側に凸となる円弧状となるように成型して無端帯状の弾性クローラを形成することを特徴とする弾性クローラの製造方法。 - 前記有端帯状のクローラ形成体の端部側同志を、円弧面を有する成形台上で重ね合わせると共に該重ね合わせ部分を押圧して相互に密着させることにより、全体的にクローラ外周側に凸となる円弧状となるように予備成形し、その後、クローラ形成体の重ね合わせ部分を前記円弧状のキャビティを有する成形型内で加硫成型することを特徴とする請求項3に記載の弾性クローラの製造方法。
- クローラ成形体の重ね合わせ部分の円弧の半径が、弾性クローラが巻き掛けられる駆動輪の半径の、1〜2倍となるようにしたことを特徴とする請求項3又は4に記載の弾性クローラの製造方法。
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