JP3715347B2 - 分割式クローラ及びクローラ単片の製造方法 - Google Patents
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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、無単帯状のクローラを、その長手方向で互いに連結された複数のクローラ単片により構成した、所謂分割式クローラ及びクローラ単片の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、無端帯状のクローラをその帯長手方向で互いに連結した複数のクローラ単片により構成しクローラが部分的に破損した場合、クローラ全体を取り替えるのではなく、破損したクローラ単片のみを取り替えることができるようにして、経済的で修理も容易な分割式クローラが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一つの分割式クローラを構成するクローラ単片は、全て同じ成形型によって成形されるため、これらのクローラ単片の帯長手方向の長さは全て同じである。このため、このような帯長手方向の長さが同じ1種類のクローラ単片を無端状に連結しても、一つのクローラ単片の帯長手方向の長さの整数倍の周長を持つ分割式クローラしか構成できず、前記整数倍の周長以外の周長を持った分割式クローラは構成できなかった。
【0004】
また、異なる周長の分割式クローラを構成するために帯長手方向の長さの異なるクローラ単片を製造するには、新たに成形型を用意してこの成形型によってクローラ単片を成形するため、製造コストが高くなっていた。
本発明は、上記のような問題点に鑑み、あるクローラ単片の帯長手方向の長さの整数倍の周長以外のさまざまな周長の分割式クローラも構成できるように、周長を簡単に調整可能な分割式クローラを提供することを目的とする。
また本発明は、ある帯長手方向の長さのクローラ単片を成形する成形型を用いて、異なる長さのクローラ単片も成形できるようにするクローラ単片の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。
すなわち、複数のクローラ単片を連結することにより無端帯状に形成され、駆動スプロケットの歯に係合するスプロケット係合孔が帯長手方向で間隔をおいて設けられている分割式クローラにおいて、前記クローラ単片の少なくとも一つは、他のクローラ単片と帯長手方向の長さが異なる長さ調整用クローラ単片とされ、この調整用クローラ単片は、他のクローラ単片と連結したときに、調整用クローラ単片から他のクローラ単片にかけてスプロケット係合孔が帯長手方向で同じ間隔をおいて並ぶように形成されていることを特徴とする。
【0006】
また、本発明では、前記クローラ単片の長手方向両端は、他のクローラ単片と入れ組状に嵌合して連結するように形成されていることを特徴とする。
また、本発明方法は前記クローラ単片を成形型を用いて成形するクローラ単片の製造方法であって、
前記他のクローラ単片を成形する成形型は、長手方向に分割された複数の部分成形型から構成され、これら部分成形型の少なくとも一つを取り外し、交換又は別の部分成形型を前記部分成形型間に追加して長手方向の長さの異なる成形型を構成し、該成形型によって調整用クローラ単片を成形することを特徴とする。
【0007】
また、本発明方法では、前記他のクローラ単片を成形する成形型は、クローラ単片の帯長手方向両端の連結部を含んだ部分をそれぞれ成形する一対の第1部分成形型と、前記連結部を含まない部分を成形する少なくとも一つの第2部分成形型とからなり、前記第2部分成形型を取り外し、交換又は追加することによって、長手方向の長さの異なる成形型を構成することを特徴とする。
なお、本発明において、連結部とは、クローラ単片の帯長手方向両側において、他のクローラ単片と入れ組状に嵌合して連結するために凸状等の形状とされている部分及び連結リンクを内側に収めるためにクローラ単片の帯幅両側に凹みが形成されている部分をいう。
【0008】
【作用】
他のクローラ単片とは帯長手方向の長さの異なる長さ調整用クローラ単片を連結することで、長さ調整用クローラ単片以外のクローラ単片の長さの製数倍以外のさまざまな周長の分割式クローラも構成できる。
また、クローラ単片をその帯長手方向両端で、他のクローラ単片と入れ組状に嵌合させ
て連結することで、クローラ単片の連結部には、巻掛部での円滑な屈曲を妨げる屈曲点が発生せず、分割式クローラの振動が低減する。
【0009】
ある帯長手方向の長さを持ったクローラ単片を成形する成形型を用いて帯長手方向の長さの異なるクローラ単片(長さ調整用クローラ単片)を成形するには、成形型を構成する部分成形型の少なくとも一つを取り外し、交換、又は別の部分成形型を部分成形型間に追加して長手方向の長さの異なる成形型を構成し、この成形型内にパイプ材、ネジ軸等の他のクローラ単片との連結具と、スチールコード等からなる抗張体とを配置し、必要であれば、芯金を帯幅方向補強材として成形型内に多数等間隔で配置する。そして成形型内にゴム等の弾性材料を流し込んでクローラ単片を成形する。
【0010】
また成形型が、クローラ単片の連結部を含まない部分を成形する第2部分成形型を備え、この第2部分成形型を取り外し、交換又は追加するようにしておくことで、交換又は追加するときに必要な予備の第2部分成形型は、長手方向に一定のパターンで形成されたもので良く、成形型の製作が容易になる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図2は無端状にされた本発明の第1実施例に係る分割式クローラ1を示している。この分割式クローラ1は、弾性材よりなるクローラ単片2,3を、帯長手方向の(図では4ヶ所の)連結部4にて接合分離自在に連結して無端状とされていて、駆動スプロケット30、従動スプロケット31及び転動輪32にわたって巻き掛けられて循環回走自在であり、外周(接地面)にはラグ33が突出され、内周には転動輪32の転動突起34を備えている。
【0012】
図2の分割式クローラ1の展開状態を示す図1(a)を参照すると、クローラ単片2,3の帯長手方向一端側には帯幅方向片側の部分が帯長手方向に突設してなる第1接続部9が備わり、クローラ単片2,3の帯長手方向他端側には他のクローラ単片2,3の第1接続部9が左右入れ組状に嵌合するように、帯幅方向において第1接続部9と反対側の部分が帯長手方向に突設してなる第2接続部10が備わっている。これら第1接続部9と第2接続部10でクローラ単片2,3を互いに突き合わせて帯長手方向で無端状に連結している。
【0013】
なおクローラ単片2,3の帯幅方向中央には、図1(b)に示すように、前記スプロケット30,31の歯が係合するスプロケット係合孔13が帯長手方向で間隔を持って設けられている。
第1接続部9には、帯幅方向に配置されているパイプ材5aが埋設され、第2接続部10には、帯幅方向に配置されているネジ軸6aが埋設されていてこのネジ軸6aをパイプ材5aに挿通してナット8で両端を締め付けることにより第1接続部9と第2接続部10を切離し自在に連結している。
【0014】
第1接続部9のパイプ材5aと第2接続部10のネジ軸6aの長手方向の前後にも、それぞれパイプ材5bが帯幅方向に配置して埋設されており、このパイプ材5bにもネジ軸6bが挿通され、第2接続部10のネジ軸6aとこのネジ軸6bの軸方向両端には、連結リンク7が取り付けられ、ナット8で締結されている。
上記のようにクローラ単片2,3を左右入れ組状に嵌合して連結することで、連結部4には、巻掛部での円滑な屈曲を妨げる屈曲点が発生せず、転動輪32の沈み込みが少なくなって、分割式クローラ1の振動が低減する。
【0015】
また、クローラ単片2,3内部には、帯幅方向両側に帯長手方向全長に亘るスチールコード等からなる抗張体12が埋設され、抗張体12の帯長手方向一端は、第1接続部9のパイプ材5a又は第2接続部10のネジ軸6aに巻回固定され、帯長手方向他端は、ネジ軸6bに巻回固定されている。
なお、パイプ材5aと抗張体12との関係は、図3(a)に示すように、抗張体12がパイプ材5aに巻回固定される場合と、抗張体12がパイプ材5aを通過するだけの場合がある。後者のときは、抗張体12をパイプ材5aに巻回する必要がないので、抗張体12が通過するだけのパイプ材5aの長手方向一端側は、図3(b)のように、一部切欠いて半軸状としたものでも良い。このようにするとパイプ材5aの軽量化が可能である。また、パイプ材5aの断面の形状としては図3(c)(d)のように任意の形状でよい。
【0016】
本実施例では四つのクローラ単片2,3が帯長手方向で連結され、これらのクローラ単片2,3には、一つの長さ調整用クローラ単片3と、他の三つのクローラ単片2とがある。長さ調整用クローラ単片3以外のクローラ単片2は、帯長手方向の長さが20Lで全て同じであり、長さ調整用クローラ単片3の帯長手方向の長さは22Lであるので、他のクローラ単片2より長くなっている。
ここで、図中に記載された20L,22Lとはクローラ単片2,3の帯長手方向の長さを表し、クローラ単片2,3内において帯長手方向に等間隔で埋設された芯金(図示省略)同士の間隔を1Lとした場合のクローラ単片2,3の帯長手方向の長さである。ただしこれらの数値はあくまで例示的(後述の数値も同様)なものであり、本発明を限定するものではない。
【0017】
帯長手方向の長さが全て同じ20Lのクローラ単片2を4つ連結した場合の周長が80Lであるのに対して、本実施例のように22Lの長さ調整用クローラ単片3を連結することで分割式クローラ1の周長は82Lとなり、帯長手方向の長さが全て同じクローラ単片2を連結した場合の周長である80Lとは異なる周長の分割式クローラ1が構成される。また、長さ調整用クローラ単片3以外のクローラ単片2は周長が80Lの場合と共通のものを使用できるので、別途製造する必要がない。
【0018】
また、上記のような4分割式の分割式クローラ1において、22Lの長さ調整用クローラ単片3を二つ使用することで、周長が84Lの分割式クローラ1を構成できる。さらに長さ調整用クローラ単片3としては、他のクローラ単片2よりも帯長手方向の長さが小であるものでも良い。例えば長さ調整用クローラ単片3として18Lのものを一つ使用すれば,周長が78Lの分割式クローラ1を構成でき、二つ使用すれば周長が76Lの分割式クローラ1を構成できる。
このように、幾つかの長さ調整用クローラ単片3を用意しておけば、クローラ単片2,3の組合せを変えることで、さまざまな周長の分割式クローラ1を構成できるので生産コストを抑えることができる。
【0019】
図8〜図11は本発明方法において、第1実施例の分割式クローラ1を構成するクローラ単片2,3を製造するために用いられる成形型(下型)15(上型は図示省略)であり、ラグ成形部20、スプロケット係合孔成形部21等を備えている。
クローラ単片2,3を製造するには、成形型15内に先に述べたようなパイプ材、ネジ軸等の他のクローラ単片との連結具と、スチールコード等からなる抗張体とを配置し、必要であれば、芯金を帯幅方向補強材として成形型内に多数等間隔で配置する。そして、成形型15内にゴム等の液状弾性材料を流し込む、又は未加硫の弾性材料を装填して加硫成形することにより行う。
【0020】
図8は本発明方法に係る成形型15の第1実施例を示しており、この成形型15(20L)は、二つの部分成形型16a,16bからなり、長手方向に分割可能である。
帯長手方向の長さが20L以外のクローラ単片、つまり長さ調整用クローラ単片3を成形するには、一方の部分成形型16bを、図9に示すように、長手方向の長さの短い部分成形型16cと交換して長手方向の長さの短い(18L)成形型15を構成して、この成形型によって成形を行う。
【0021】
成形型15の一部を交換して、長手方向の長さの異なる成形型15を構成できるので、全く新たに成形型を製作する必要がなく、生産コストを抑えることができる。
また図示はしないが、部分成形型16bを長手方向の長さが長い部分成形型と交換して長手方向の長さが長い(22L)成形型15を構成することも可能である。
図10は本発明方法に係る成形型15の第2実施例を示しており、この成形型15(20L)は、クローラ単片2,3の帯長手方向両端の連結部4を含んだ部分をそれぞれ成形する一対の第1部分成形型17a,17bと、前記連結部分4を含まない部分を成形する第2部分成形型18aとから構成されている。
【0022】
長手方向の長さの異なる成形型を構成するときには、図10の第2部分成形型18aを
図11のように長手方向の長さの異なる第2部分成形型18bと交換する。交換又は追加するために必要な予備の第2部分成形型18bは、クローラ単片2,3の連結部4を成形する必要がないので、長手方向に一定のパターンに形成しておけば良く、予備の第2部分成形型18bの製作は容易である。
また、前記一対の第1部分成形型17a,17bをクローラ単片2,3の連結部4のみを成形するものとすると、第2部分成形型18を全て取り外せば、連結部4だけからなる最も短いクローラ単片2,3を成形可能な成形型を構成でき、帯長手方向の長さの成形可能な範囲が広がり、一つの成形型でさまざまな長さに対応できる。
【0023】
図4は、本発明の第2実施例に係る分割式クローラ1を示しており、クローラ単片2,3の帯長手方向一端側を平面視凸状に形成して第1接続部9とされ、帯長手方向他端側を、他のクローラ単片2,3の第1接続部9が入れ組状に嵌合するように平面視凹状に形成して第2接続部10とされている。第1接続部9には帯幅方向に配置されたパイプ材5aが埋設され、第2接続部10にも帯幅方向に配置されたパイプ材5aが埋設されている。これらのパイプ材5aは、第1接続部9と第2接続部10を入れ組状に嵌合した状態において、連結部4におけるクローラ単片2,3の帯幅方向全長にわたる長さの挿通孔が形成され、この挿通孔にネジ軸6aが挿通される。
【0024】
第1実施例において第1接続部9のパイプ材5aと第2接続部10のネジ軸6aの長手方向の前後に設けられていたパイプ材5bは、第2実施例では凸状の第1接続部9側にだけ設けられて凹状の第2接続部10側には設けない。このパイプ材5bにネジ軸6bを挿通し、前記ネジ軸6aとこのネジ軸6bの軸方向両端に、連結リンク7を取り付け、ナット8で締結する。その他の構成は第1実施例と同様である。
第2実施例においても、クローラ単片2,3を入れ組状に嵌合して連結することで、連結部4には、巻掛部での円滑な屈曲を妨げる屈曲点が発生せず、転動輪32の沈み込みが少なくなって、分割式クローラ1の振動が低減する。
【0025】
図5は、本発明の第3実施例を示しており、長さ調整用クローラ単片3の形状がその他のクローラ単片2と異なる分割式クローラ1である。本実施例では、長さ調整用クローラ単片3として、帯長手方向両端に第1実施例における第1接続部9が形成されたものと、帯長手方向両端に第1実施例における第2接続部10が形成されたものとからなり、他のクローラ単片2,3との連結部4等の構成は第1実施例と同様である。
図6及び図7は、本発明の第4実施例を示しており、分割式クローラ1が六つのクローラ単片2,3を連結して構成された6分割式クローラである。本実施例では帯長手方向の長さが2Lの長さ調整用クローラ単片3が一つと、五つの16Lのクローラ単片2からなる。
【0026】
クローラ単片2,3の長手方向両端は、第1〜3実施例のように、入れ組状に連結されるものではなく、帯長手方向両端において帯幅方向に配置されたパイプ材5が埋設されたクローラ単片2,3を突き合わせて、それぞれのパイプ材5にネジ軸6を挿通し、ネジ軸6の軸方向両端に連結リンク7を取り付けて、ナット8で締結したものである。
第4実施例のように、クローラ単片2,3を入れ組状で連結せず、長さ調整用クローラ単片3の帯長手方向の長さが短い場合、連結部4の間隔が狭いために巻掛部での屈曲点が連続して発生し、分割式クローラ1の振動が増加するので、長さ調整用クローラ単片3の帯長手方向の長さが短い場合、入れ組状に連結することが望ましい。
【0027】
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、分割式クローラ1の分割数や長さ調整用クローラ単片3の帯長手方向の長さを変えること、本発明の第2〜第4実施例に係るクローラ単片2,3を製造するときも、本発明の第1実施例に係るクローラ単片2,3と同様な方法で製造可能であること、成形型15の分割の位置や分割された部分の形状を他のものとすること等、適宜設計変更可能である。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、成形型を長手方向に分割された複数の部分成形型から構成し、部分成形型の少なくとも一つを取り外し、交換又は別の部分成形型を部分成形型間に追加して長手方向の長さの異なる成形型を構成することにより、ある帯長手方向の長さのクローラ単片を成形する成形型で、異なる長さのクローラ単片も成形できるようしたので、製造コストが抑えられる。
【0029】
また他のクローラ単片とは帯長手方向の長さの異なる長さ調整用クローラ単片を連結することで、異なる周長の分割式クローラが構成でき、いくつかの長さ調整用クローラ単片を用意しておけば、さまざまな周長の分割式クローラが構成できるので、分割式クローラの周長の調整が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)本発明の第1実施例に係る分割式クローラを展開した平面図である。
(b)図1(a)の連結部分拡大図である。
【図2】 本発明の第1実施例に係る分割式クローラを無端状にした側面図である。
【図3】 パイプ材の他の実施例を示す図であり、
(a)はパイプ材と抗張体との関係を示す平面図である。
(b)はパイプ材の正面図である。
(c)は(b)のA−A線断面図である。
(d)は(b)のA−A線断面図の他の例である。
【図4】 本発明の第2実施例に係る分割式クローラを展開した平面図である。
【図5】 本発明の第3実施例に係る分割式クローラを展開した平面図である。
【図6】 本発明の第4実施例に係る分割式クローラを展開した平面図である。
【図7】 同じく無端状にした側面図である。
【図8】 本発明方法に係る成形型(下型)の第1実施例を示す平面図である。
【図9】 図9の長手方向の長さの調整例を示す平面図である。
【図10】 本発明方法に係る成形型(下型)の第2実施例を示す平面図である。
【図11】 図10の長手方向の長さの調整例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 分割式クローラ
2 クローラ単片
3 長さ調整用クローラ単片
15 成形型
16 部分成形型
17 第1部分成形型
18 第2部分成形型
【産業上の利用分野】
本発明は、無単帯状のクローラを、その長手方向で互いに連結された複数のクローラ単片により構成した、所謂分割式クローラ及びクローラ単片の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、無端帯状のクローラをその帯長手方向で互いに連結した複数のクローラ単片により構成しクローラが部分的に破損した場合、クローラ全体を取り替えるのではなく、破損したクローラ単片のみを取り替えることができるようにして、経済的で修理も容易な分割式クローラが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一つの分割式クローラを構成するクローラ単片は、全て同じ成形型によって成形されるため、これらのクローラ単片の帯長手方向の長さは全て同じである。このため、このような帯長手方向の長さが同じ1種類のクローラ単片を無端状に連結しても、一つのクローラ単片の帯長手方向の長さの整数倍の周長を持つ分割式クローラしか構成できず、前記整数倍の周長以外の周長を持った分割式クローラは構成できなかった。
【0004】
また、異なる周長の分割式クローラを構成するために帯長手方向の長さの異なるクローラ単片を製造するには、新たに成形型を用意してこの成形型によってクローラ単片を成形するため、製造コストが高くなっていた。
本発明は、上記のような問題点に鑑み、あるクローラ単片の帯長手方向の長さの整数倍の周長以外のさまざまな周長の分割式クローラも構成できるように、周長を簡単に調整可能な分割式クローラを提供することを目的とする。
また本発明は、ある帯長手方向の長さのクローラ単片を成形する成形型を用いて、異なる長さのクローラ単片も成形できるようにするクローラ単片の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。
すなわち、複数のクローラ単片を連結することにより無端帯状に形成され、駆動スプロケットの歯に係合するスプロケット係合孔が帯長手方向で間隔をおいて設けられている分割式クローラにおいて、前記クローラ単片の少なくとも一つは、他のクローラ単片と帯長手方向の長さが異なる長さ調整用クローラ単片とされ、この調整用クローラ単片は、他のクローラ単片と連結したときに、調整用クローラ単片から他のクローラ単片にかけてスプロケット係合孔が帯長手方向で同じ間隔をおいて並ぶように形成されていることを特徴とする。
【0006】
また、本発明では、前記クローラ単片の長手方向両端は、他のクローラ単片と入れ組状に嵌合して連結するように形成されていることを特徴とする。
また、本発明方法は前記クローラ単片を成形型を用いて成形するクローラ単片の製造方法であって、
前記他のクローラ単片を成形する成形型は、長手方向に分割された複数の部分成形型から構成され、これら部分成形型の少なくとも一つを取り外し、交換又は別の部分成形型を前記部分成形型間に追加して長手方向の長さの異なる成形型を構成し、該成形型によって調整用クローラ単片を成形することを特徴とする。
【0007】
また、本発明方法では、前記他のクローラ単片を成形する成形型は、クローラ単片の帯長手方向両端の連結部を含んだ部分をそれぞれ成形する一対の第1部分成形型と、前記連結部を含まない部分を成形する少なくとも一つの第2部分成形型とからなり、前記第2部分成形型を取り外し、交換又は追加することによって、長手方向の長さの異なる成形型を構成することを特徴とする。
なお、本発明において、連結部とは、クローラ単片の帯長手方向両側において、他のクローラ単片と入れ組状に嵌合して連結するために凸状等の形状とされている部分及び連結リンクを内側に収めるためにクローラ単片の帯幅両側に凹みが形成されている部分をいう。
【0008】
【作用】
他のクローラ単片とは帯長手方向の長さの異なる長さ調整用クローラ単片を連結することで、長さ調整用クローラ単片以外のクローラ単片の長さの製数倍以外のさまざまな周長の分割式クローラも構成できる。
また、クローラ単片をその帯長手方向両端で、他のクローラ単片と入れ組状に嵌合させ
て連結することで、クローラ単片の連結部には、巻掛部での円滑な屈曲を妨げる屈曲点が発生せず、分割式クローラの振動が低減する。
【0009】
ある帯長手方向の長さを持ったクローラ単片を成形する成形型を用いて帯長手方向の長さの異なるクローラ単片(長さ調整用クローラ単片)を成形するには、成形型を構成する部分成形型の少なくとも一つを取り外し、交換、又は別の部分成形型を部分成形型間に追加して長手方向の長さの異なる成形型を構成し、この成形型内にパイプ材、ネジ軸等の他のクローラ単片との連結具と、スチールコード等からなる抗張体とを配置し、必要であれば、芯金を帯幅方向補強材として成形型内に多数等間隔で配置する。そして成形型内にゴム等の弾性材料を流し込んでクローラ単片を成形する。
【0010】
また成形型が、クローラ単片の連結部を含まない部分を成形する第2部分成形型を備え、この第2部分成形型を取り外し、交換又は追加するようにしておくことで、交換又は追加するときに必要な予備の第2部分成形型は、長手方向に一定のパターンで形成されたもので良く、成形型の製作が容易になる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図2は無端状にされた本発明の第1実施例に係る分割式クローラ1を示している。この分割式クローラ1は、弾性材よりなるクローラ単片2,3を、帯長手方向の(図では4ヶ所の)連結部4にて接合分離自在に連結して無端状とされていて、駆動スプロケット30、従動スプロケット31及び転動輪32にわたって巻き掛けられて循環回走自在であり、外周(接地面)にはラグ33が突出され、内周には転動輪32の転動突起34を備えている。
【0012】
図2の分割式クローラ1の展開状態を示す図1(a)を参照すると、クローラ単片2,3の帯長手方向一端側には帯幅方向片側の部分が帯長手方向に突設してなる第1接続部9が備わり、クローラ単片2,3の帯長手方向他端側には他のクローラ単片2,3の第1接続部9が左右入れ組状に嵌合するように、帯幅方向において第1接続部9と反対側の部分が帯長手方向に突設してなる第2接続部10が備わっている。これら第1接続部9と第2接続部10でクローラ単片2,3を互いに突き合わせて帯長手方向で無端状に連結している。
【0013】
なおクローラ単片2,3の帯幅方向中央には、図1(b)に示すように、前記スプロケット30,31の歯が係合するスプロケット係合孔13が帯長手方向で間隔を持って設けられている。
第1接続部9には、帯幅方向に配置されているパイプ材5aが埋設され、第2接続部10には、帯幅方向に配置されているネジ軸6aが埋設されていてこのネジ軸6aをパイプ材5aに挿通してナット8で両端を締め付けることにより第1接続部9と第2接続部10を切離し自在に連結している。
【0014】
第1接続部9のパイプ材5aと第2接続部10のネジ軸6aの長手方向の前後にも、それぞれパイプ材5bが帯幅方向に配置して埋設されており、このパイプ材5bにもネジ軸6bが挿通され、第2接続部10のネジ軸6aとこのネジ軸6bの軸方向両端には、連結リンク7が取り付けられ、ナット8で締結されている。
上記のようにクローラ単片2,3を左右入れ組状に嵌合して連結することで、連結部4には、巻掛部での円滑な屈曲を妨げる屈曲点が発生せず、転動輪32の沈み込みが少なくなって、分割式クローラ1の振動が低減する。
【0015】
また、クローラ単片2,3内部には、帯幅方向両側に帯長手方向全長に亘るスチールコード等からなる抗張体12が埋設され、抗張体12の帯長手方向一端は、第1接続部9のパイプ材5a又は第2接続部10のネジ軸6aに巻回固定され、帯長手方向他端は、ネジ軸6bに巻回固定されている。
なお、パイプ材5aと抗張体12との関係は、図3(a)に示すように、抗張体12がパイプ材5aに巻回固定される場合と、抗張体12がパイプ材5aを通過するだけの場合がある。後者のときは、抗張体12をパイプ材5aに巻回する必要がないので、抗張体12が通過するだけのパイプ材5aの長手方向一端側は、図3(b)のように、一部切欠いて半軸状としたものでも良い。このようにするとパイプ材5aの軽量化が可能である。また、パイプ材5aの断面の形状としては図3(c)(d)のように任意の形状でよい。
【0016】
本実施例では四つのクローラ単片2,3が帯長手方向で連結され、これらのクローラ単片2,3には、一つの長さ調整用クローラ単片3と、他の三つのクローラ単片2とがある。長さ調整用クローラ単片3以外のクローラ単片2は、帯長手方向の長さが20Lで全て同じであり、長さ調整用クローラ単片3の帯長手方向の長さは22Lであるので、他のクローラ単片2より長くなっている。
ここで、図中に記載された20L,22Lとはクローラ単片2,3の帯長手方向の長さを表し、クローラ単片2,3内において帯長手方向に等間隔で埋設された芯金(図示省略)同士の間隔を1Lとした場合のクローラ単片2,3の帯長手方向の長さである。ただしこれらの数値はあくまで例示的(後述の数値も同様)なものであり、本発明を限定するものではない。
【0017】
帯長手方向の長さが全て同じ20Lのクローラ単片2を4つ連結した場合の周長が80Lであるのに対して、本実施例のように22Lの長さ調整用クローラ単片3を連結することで分割式クローラ1の周長は82Lとなり、帯長手方向の長さが全て同じクローラ単片2を連結した場合の周長である80Lとは異なる周長の分割式クローラ1が構成される。また、長さ調整用クローラ単片3以外のクローラ単片2は周長が80Lの場合と共通のものを使用できるので、別途製造する必要がない。
【0018】
また、上記のような4分割式の分割式クローラ1において、22Lの長さ調整用クローラ単片3を二つ使用することで、周長が84Lの分割式クローラ1を構成できる。さらに長さ調整用クローラ単片3としては、他のクローラ単片2よりも帯長手方向の長さが小であるものでも良い。例えば長さ調整用クローラ単片3として18Lのものを一つ使用すれば,周長が78Lの分割式クローラ1を構成でき、二つ使用すれば周長が76Lの分割式クローラ1を構成できる。
このように、幾つかの長さ調整用クローラ単片3を用意しておけば、クローラ単片2,3の組合せを変えることで、さまざまな周長の分割式クローラ1を構成できるので生産コストを抑えることができる。
【0019】
図8〜図11は本発明方法において、第1実施例の分割式クローラ1を構成するクローラ単片2,3を製造するために用いられる成形型(下型)15(上型は図示省略)であり、ラグ成形部20、スプロケット係合孔成形部21等を備えている。
クローラ単片2,3を製造するには、成形型15内に先に述べたようなパイプ材、ネジ軸等の他のクローラ単片との連結具と、スチールコード等からなる抗張体とを配置し、必要であれば、芯金を帯幅方向補強材として成形型内に多数等間隔で配置する。そして、成形型15内にゴム等の液状弾性材料を流し込む、又は未加硫の弾性材料を装填して加硫成形することにより行う。
【0020】
図8は本発明方法に係る成形型15の第1実施例を示しており、この成形型15(20L)は、二つの部分成形型16a,16bからなり、長手方向に分割可能である。
帯長手方向の長さが20L以外のクローラ単片、つまり長さ調整用クローラ単片3を成形するには、一方の部分成形型16bを、図9に示すように、長手方向の長さの短い部分成形型16cと交換して長手方向の長さの短い(18L)成形型15を構成して、この成形型によって成形を行う。
【0021】
成形型15の一部を交換して、長手方向の長さの異なる成形型15を構成できるので、全く新たに成形型を製作する必要がなく、生産コストを抑えることができる。
また図示はしないが、部分成形型16bを長手方向の長さが長い部分成形型と交換して長手方向の長さが長い(22L)成形型15を構成することも可能である。
図10は本発明方法に係る成形型15の第2実施例を示しており、この成形型15(20L)は、クローラ単片2,3の帯長手方向両端の連結部4を含んだ部分をそれぞれ成形する一対の第1部分成形型17a,17bと、前記連結部分4を含まない部分を成形する第2部分成形型18aとから構成されている。
【0022】
長手方向の長さの異なる成形型を構成するときには、図10の第2部分成形型18aを
図11のように長手方向の長さの異なる第2部分成形型18bと交換する。交換又は追加するために必要な予備の第2部分成形型18bは、クローラ単片2,3の連結部4を成形する必要がないので、長手方向に一定のパターンに形成しておけば良く、予備の第2部分成形型18bの製作は容易である。
また、前記一対の第1部分成形型17a,17bをクローラ単片2,3の連結部4のみを成形するものとすると、第2部分成形型18を全て取り外せば、連結部4だけからなる最も短いクローラ単片2,3を成形可能な成形型を構成でき、帯長手方向の長さの成形可能な範囲が広がり、一つの成形型でさまざまな長さに対応できる。
【0023】
図4は、本発明の第2実施例に係る分割式クローラ1を示しており、クローラ単片2,3の帯長手方向一端側を平面視凸状に形成して第1接続部9とされ、帯長手方向他端側を、他のクローラ単片2,3の第1接続部9が入れ組状に嵌合するように平面視凹状に形成して第2接続部10とされている。第1接続部9には帯幅方向に配置されたパイプ材5aが埋設され、第2接続部10にも帯幅方向に配置されたパイプ材5aが埋設されている。これらのパイプ材5aは、第1接続部9と第2接続部10を入れ組状に嵌合した状態において、連結部4におけるクローラ単片2,3の帯幅方向全長にわたる長さの挿通孔が形成され、この挿通孔にネジ軸6aが挿通される。
【0024】
第1実施例において第1接続部9のパイプ材5aと第2接続部10のネジ軸6aの長手方向の前後に設けられていたパイプ材5bは、第2実施例では凸状の第1接続部9側にだけ設けられて凹状の第2接続部10側には設けない。このパイプ材5bにネジ軸6bを挿通し、前記ネジ軸6aとこのネジ軸6bの軸方向両端に、連結リンク7を取り付け、ナット8で締結する。その他の構成は第1実施例と同様である。
第2実施例においても、クローラ単片2,3を入れ組状に嵌合して連結することで、連結部4には、巻掛部での円滑な屈曲を妨げる屈曲点が発生せず、転動輪32の沈み込みが少なくなって、分割式クローラ1の振動が低減する。
【0025】
図5は、本発明の第3実施例を示しており、長さ調整用クローラ単片3の形状がその他のクローラ単片2と異なる分割式クローラ1である。本実施例では、長さ調整用クローラ単片3として、帯長手方向両端に第1実施例における第1接続部9が形成されたものと、帯長手方向両端に第1実施例における第2接続部10が形成されたものとからなり、他のクローラ単片2,3との連結部4等の構成は第1実施例と同様である。
図6及び図7は、本発明の第4実施例を示しており、分割式クローラ1が六つのクローラ単片2,3を連結して構成された6分割式クローラである。本実施例では帯長手方向の長さが2Lの長さ調整用クローラ単片3が一つと、五つの16Lのクローラ単片2からなる。
【0026】
クローラ単片2,3の長手方向両端は、第1〜3実施例のように、入れ組状に連結されるものではなく、帯長手方向両端において帯幅方向に配置されたパイプ材5が埋設されたクローラ単片2,3を突き合わせて、それぞれのパイプ材5にネジ軸6を挿通し、ネジ軸6の軸方向両端に連結リンク7を取り付けて、ナット8で締結したものである。
第4実施例のように、クローラ単片2,3を入れ組状で連結せず、長さ調整用クローラ単片3の帯長手方向の長さが短い場合、連結部4の間隔が狭いために巻掛部での屈曲点が連続して発生し、分割式クローラ1の振動が増加するので、長さ調整用クローラ単片3の帯長手方向の長さが短い場合、入れ組状に連結することが望ましい。
【0027】
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、分割式クローラ1の分割数や長さ調整用クローラ単片3の帯長手方向の長さを変えること、本発明の第2〜第4実施例に係るクローラ単片2,3を製造するときも、本発明の第1実施例に係るクローラ単片2,3と同様な方法で製造可能であること、成形型15の分割の位置や分割された部分の形状を他のものとすること等、適宜設計変更可能である。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、成形型を長手方向に分割された複数の部分成形型から構成し、部分成形型の少なくとも一つを取り外し、交換又は別の部分成形型を部分成形型間に追加して長手方向の長さの異なる成形型を構成することにより、ある帯長手方向の長さのクローラ単片を成形する成形型で、異なる長さのクローラ単片も成形できるようしたので、製造コストが抑えられる。
【0029】
また他のクローラ単片とは帯長手方向の長さの異なる長さ調整用クローラ単片を連結することで、異なる周長の分割式クローラが構成でき、いくつかの長さ調整用クローラ単片を用意しておけば、さまざまな周長の分割式クローラが構成できるので、分割式クローラの周長の調整が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)本発明の第1実施例に係る分割式クローラを展開した平面図である。
(b)図1(a)の連結部分拡大図である。
【図2】 本発明の第1実施例に係る分割式クローラを無端状にした側面図である。
【図3】 パイプ材の他の実施例を示す図であり、
(a)はパイプ材と抗張体との関係を示す平面図である。
(b)はパイプ材の正面図である。
(c)は(b)のA−A線断面図である。
(d)は(b)のA−A線断面図の他の例である。
【図4】 本発明の第2実施例に係る分割式クローラを展開した平面図である。
【図5】 本発明の第3実施例に係る分割式クローラを展開した平面図である。
【図6】 本発明の第4実施例に係る分割式クローラを展開した平面図である。
【図7】 同じく無端状にした側面図である。
【図8】 本発明方法に係る成形型(下型)の第1実施例を示す平面図である。
【図9】 図9の長手方向の長さの調整例を示す平面図である。
【図10】 本発明方法に係る成形型(下型)の第2実施例を示す平面図である。
【図11】 図10の長手方向の長さの調整例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 分割式クローラ
2 クローラ単片
3 長さ調整用クローラ単片
15 成形型
16 部分成形型
17 第1部分成形型
18 第2部分成形型
Claims (4)
- 複数のクローラ単片を連結することにより無端帯状に形成され、駆動スプロケットの歯に係合するスプロケット係合孔が帯長手方向で間隔をおいて設けられている分割式クローラにおいて、
前記クローラ単片の少なくとも一つは、他のクローラ単片と帯長手方向の長さが異なる長さ調整用クローラ単片とされ、この調整用クローラ単片は、他のクローラ単片と連結したときに、調整用クローラ単片から他のクローラ単片にかけてスプロケット係合孔が帯長手方向で同じ間隔をおいて並ぶように形成されていることを特徴とする分割式クローラ。 - 前記クローラ単片の帯長手方向両端は、他のクローラ単片と入れ組状に嵌合して連結するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の分割式クローラ。
- 請求項1又は2に記載の分割式クローラのクローラ単片を成形型を用いて成形するクローラ単片の製造方法であって、
前記他のクローラ単片を成形する成形型は、長手方向に分割された複数の部分成形型から構成され、これら部分成形型の少なくとも一つを取り外し、交換又は別の部分成形型を前記部分成形型間に追加して長手方向の長さの異なる成形型を構成し、該成形型によって調整用クローラ単片を成形することを特徴とするクローラ単片の製造方法。 - 前記他のクローラ単片を成形する成形型は、クローラ単片の帯長手方向両端の連結部を含んだ部分をそれぞれ成形する一対の第1部分成形型と、前記連結部を含まない部分を成形する少なくとも一つの第2部分成形型とからなり、前記第2部分成形型を取り外し、交換又は追加することによって、長手方向の長さの異なる成形型を構成することを特徴とする請求項3に記載のクローラ単片の製造方法。
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