JP4233907B2 - マスタシリンダ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のブレーキ装置にブレーキ液を供給するマスタシリンダに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のブレーキ装置にブレーキ液を供給するマスタシリンダの従来のものとして、ブレーキ液の吐出路および補給路を形成するようにシリンダ本体にスリーブを組み合わせて構成されたシリンダと、このシリンダ内に摺動可能に挿入され、このシリンダとの間で吐出路に液圧を供給する圧力室を形成するピストンと、シリンダとピストンとの間に配置されて補給路と圧力室との間を密封可能なピストンシールとを有するものがあるが、このように、シリンダ本体にスリーブを組み合わせてシリンダを構成すると、当然のことながら、部品点数が多くなってしまうとともにシリンダが径方向に大きくなって大型化してしまうため、シリンダのスリーブを廃止しシリンダ本体に直接ピストンを嵌挿させる構造のマスタシリンダが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
米国特許第4264585号明細書
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このマスタシリンダでは、シリンダ本体に、周溝内に開口するとともにこの周溝からシリンダ底部側に延びて吐出路と周溝とを連通させる連通溝が設けられており、シリンダ本体内の空気を抜く空気抜き時に、圧力差でピストンシールを開いてこのピストンシールと周溝の溝底部との隙間および連通溝を介してブレーキ液を吐出路側に補給するようになっている。しかし、このマスタシリンダでは、連通溝が周溝の溝底部よりもシリンダ径方向内側に位置しているため、空気抜き時、シリンダ本体内の負圧がピストンシールに作用して、ピストンシールの外周端部が周溝の溝底部から立ち上がる溝側壁部に張り付いてしまう。このような状態になると、ピストンシールの外周側と周溝の溝底部との隙間を通った後に連通溝に至るブレーキ液の流れが、ピストンシールの溝側壁部への張り付きによって阻害されてしまうことになり、その結果、ブレーキ液の補給が制限され、空気抜きを何回か繰り返さなければならない場合があった。
【0005】
したがって、本発明は、空気抜き時に、ピストンシールの外周と周溝の溝底部との隙間および連通溝を介してブレーキ液を十分に補給でき、その結果、空気抜きを最小回数で完了させることができるマスタシリンダの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、ブレーキ液の吐出路とリザーバに連通する補給路とを有する有底筒状のシリンダ本体と、該シリンダ本体内に直接摺動可能に挿入され、該シリンダ本体との間で前記吐出路に液圧を供給する圧力室を形成するピストンと、前記シリンダ本体に直接形成された周溝内に設けられ内周が前記ピストンに摺接して前記補給路と前記圧力室との間を密封可能なピストンシールとを有するマスタシリンダにおいて、前記シリンダ本体には、前記周溝内に開口するとともに該周溝からシリンダ底部側に延びて前記吐出路と前記周溝とを連通する連通溝が設けられ、該連通溝は、前記ピストンが摺動する摺動内径部より小径であって前記シリンダ本体と平行な軸を中心とした円弧状をなし、前記ピストンシールの外周よりもシリンダ径方向外側まで形成されていることを特徴としている。
【0007】
このように、ピストンシールが設けられる周溝内に開口するとともにこの周溝からシリンダ底部側に延びて吐出路と周溝とを連通するシリンダ本体の連通溝が、前記ピストンが摺動する摺動内径部より小径であってシリンダ本体と平行な軸を中心とした円弧状をなし、ピストンシールの外周よりもシリンダ径方向外側まで形成されているため、ピストンシールの外周側端部が周溝の溝側壁部に張り付いた場合でも、周溝と連通溝との連通が確保できるので、空気抜き時にピストンシール外周部と周溝の溝底部との隙間を通った後に連通溝に至るブレーキ液の流れが阻害されることなく円滑に連通溝に流れるようになる。
【0008】
請求項2に係る発明は、ブレーキ液の吐出路とリザーバに連通する補給路とを有する有底筒状のシリンダ本体と、該シリンダ本体内に直接摺動可能に挿入され、該シリンダ本体との間で前記吐出路に液圧を供給する圧力室を形成するピストンと、前記シリンダ本体に直接形成された周溝内に設けられ内周が前記ピストンに摺接して前記補給路と前記圧力室との間を密封可能なピストンシールとを有するマスタシリンダにおいて、前記シリンダ本体には、前記吐出路と前記周溝とを連通するため、前記周溝内に開口するとともに該周溝からシリンダ底部側に向けて延びる連通溝が設けられ、該連通溝は、前記ピストンが摺動する摺動内径部より小径であって前記シリンダ本体と平行な軸を中心とした円弧状をなし、前記周溝の溝底部よりもシリンダ径方向外側まで形成されていることを特徴としている。
【0009】
このように、吐出路と周溝とを連通するため、ピストンシールが設けられる周溝内に開口するとともにこの周溝からシリンダ底部側に向けて延びる連通溝が、前記ピストンが摺動する摺動内径部より小径であってシリンダ本体と平行な軸を中心とした円弧状をなし、周溝の溝底部よりもシリンダ径方向外側まで形成されているため、ピストンシールの外周側端部が周溝の溝側壁部に張り付いた場合でも、周溝と連通溝との連通が確保できるので、空気抜き時にピストンシール外周部と周溝の溝底部との隙間を通った後に連通溝に至るブレーキ液の流れが阻害されることなく円滑に連通溝に流れるようになる。
【0010】
請求項3に係る発明は、ブレーキ液の吐出路とリザーバに連通する補給路とを有する一つの素材から加工されて形成される有底筒状のシリンダ本体と、該シリンダ本体内に直接摺動可能に挿入され、該シリンダ本体との間で前記吐出路に液圧を供給する圧力室を形成するピストンと、前記シリンダ本体に直接形成された周溝内に設けられ内周が前記ピストンに摺接して前記補給路と前記圧力室との間を密封可能なピストンシールとを有するマスタシリンダにおいて、前記シリンダ本体には、前記吐出路と前記周溝とを連通するため、前記周溝内に開口するとともに該周溝からシリンダ底部側に向けて延びる連通溝が設けられ、該連通溝は、前記ピストンが摺動する摺動内径部より小径であって前記シリンダ本体と平行な軸を中心とした円弧状をなし、前記周溝の前記連通溝側の端部には、シリンダ底部側ほどシリンダ径方向外側に位置するように拡径する環状の拡径部が前記溝底部から形成されていることを特徴としている。
【0011】
このように、周溝の連通溝側の端部に、シリンダ底部側ほどシリンダ径方向外側に位置するように拡径する環状の拡径部が溝底部から形成されているため、ピストンシールの外周側端部が周溝の溝側壁部に張り付いた場合でも、拡径部により周溝と連通溝との連通が確保できるので、空気抜き時にピストンシール外周部と周溝の溝底部との隙間を通った後に連通溝に至るブレーキ液の流れが阻害されることなく円滑に連通溝に流れるようになる。また、同様の拡径部を連通溝に形成する場合に比して加工が容易となる。
請求項4に係る発明は、前記連通溝が、前記周溝から前記吐出路までシリンダ方向外側に凹むように形成されていることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施形態のマスタシリンダを図1〜図4を参照して説明する。
【0013】
図1中符号11は、図示せぬブレーキブースタを介して導入されるブレーキペダルの操作量に応じた力でブレーキ液圧を発生させる第1実施形態のマスタシリンダを示しており、このマスタシリンダ11には、その上側にブレーキ液を給排するリザーバRが取り付けられる。
【0014】
マスタシリンダ11は、底部13と筒部14とを有する有底筒状に一つの素材から加工されて形成されるとともに横方向に沿う姿勢で車両に配置されるシリンダ本体15と、このシリンダ本体15の開口部16側(図1における右側)に摺動可能に挿入されるプライマリピストン(ピストン)18と、シリンダ本体15のプライマリピストン18よりも底部13側(図1における左側)に摺動自在に挿入されるセカンダリピストン19とを有するタンデムタイプのものである。なお、プライマリピストン18およびセカンダリピストン19は、シリンダ本体15の筒部14の軸線(以下、シリンダ軸と称す)に直交する断面が円形状の摺動内径部20に摺動可能に案内される。
【0015】
シリンダ本体15には、底部13の内側に、シリンダ軸方向に突出する係止突出部21が形成されている。
【0016】
また、シリンダ本体15には、筒部14の径方向(以下、シリンダ径方向と称す)外側に突出しかつシリンダ軸方向に離間する一対の取付台部22,23が筒部14の円周方向(以下、シリンダ円周方向と称す)における所定位置に一体に形成されており、取付台部22,23にリザーバRを取り付けるための取付穴24,25が、互いにシリンダ円周方向における位置を一致させて形成されている。
【0017】
シリンダ本体15の筒部14の取付台部22,23側には、ブレーキ液を図示せぬブレーキ装置に供給するための図示せぬブレーキ配管が取り付けられるセカンダリ吐出路(吐出路)26およびプライマリ吐出路(吐出路)27が形成されている。なお、これらセカンダリ吐出路26およびプライマリ吐出路27は、互いにシリンダ円周方向における位置を一致させた状態でシリンダ軸方向における位置をずらして形成されている。
【0018】
シリンダ本体15の摺動内径部20には、シリンダ軸方向における位置をずらして複数具体的には4カ所のシール周溝(周溝)30、シール周溝31、シール周溝(周溝)32およびシール周溝33が底部13側から順に形成されている。これらシール周溝30〜33は、シリンダ円周方向に環状をなしてシリンダ径方向外側に凹む形状をなしている。
【0019】
シリンダ本体15の最も底部13側にあるシール周溝30は、底部13側の取付穴24に近接して形成されており、このシール周溝30にピストンシール35が嵌合されている。ピストンシール35は、C字状断面を有するカップシールであり、底部13側に開口側を配置した状態でシール周溝30に取り付けられる。
【0020】
シリンダ本体15におけるシール周溝30よりも開口部16側には、底部13側の取付穴24から穿設される連通穴36を筒部14内に開口させるように、筒部14の摺動内径部20からシリンダ径方向外側に凹む環状の開口溝37が形成されている。ここで、この開口溝37と連通穴36とが、シリンダ本体15とリザーバRとを連通可能に結ぶとともにリザーバRに常時連通するセカンダリ補給路(補給路)38を主に構成している。
【0021】
シリンダ本体15の摺動内径部20には、シリンダ円周方向における取付台部22,23側に、シール周溝30内に開口するとともにシール周溝30からシリンダ軸方向に直線状に底部13側に向け延出する連通溝41が、シリンダ径方向外側に凹むように形成されている。この連通溝41は、底部13とシール周溝30との間であって底部13の近傍となる位置に形成されたセカンダリ吐出路26とシール周溝30とを連通させるものである。この連通溝41は、摺動内径部20より小径であって摺動内径部20と平行な軸を中心とした円弧状をなしている。
【0022】
そして、シリンダ本体15には、シリンダ軸線方向における上記開口溝37のシール周溝30に対し反対側つまり開口部16側にシール周溝31が形成されており、このシール周溝31に区画シール40が嵌合されている。この区画シール40もC字状断面を有するカップシールであり、開口部16側に開口側を配置した状態でシール周溝31に取り付けられる。
【0023】
シリンダ本体15の摺動内径部20のシール周溝31よりも開口部16側には、シリンダ円周方向における取付台部22,23側に、シール周溝32内に開口するとともにシール周溝32からシリンダ軸方向に直線状に底部13側に向け延出する連通溝42が、図2に示すように後述するピストンシール45の外周および摺動内径部20よりもシリンダ径方向外側に凹むように形成されている。この連通溝42は、シール周溝31の近傍となる位置に形成されたプライマリ吐出路27とシール周溝32とを連通させるものであり、摺動内径部20より小径であって摺動内径部20と平行な軸を中心とした円弧状をなしている。なお、上記した連通溝41も、この連通溝42と同径の円弧状をなしており、これらはシリンダ円周方向およびシリンダ径方向において同位置に形成されている。
【0024】
また、シリンダ本体15の摺動内径部20のシール周溝31よりも開口部16側には、シリンダ円周方向における取付台部22,23とは異なる位置に、シール周溝31よりも開口部16側からシール周溝32よりも底部13側所定位置まで、シリンダ軸方向に直線状に延在する係止溝43がシリンダ径方向外側に凹むように複数具体的には二カ所形成されている。これら係止溝43は、図2に示すように上記連通溝42に対して互いに同じ角度でシリンダ円周方向反対側に位置するように形成されており、摺動内径部20より小径であって摺動内径部20と平行な軸を中心とした円弧状をなしている。
【0025】
上記したようにシリンダ本体15における上記連通溝42よりも開口部16側にシール周溝(周溝)32が形成されており、このシール周溝32にピストンシール45が嵌合されている。このピストンシール45は、C字状断面を有するカップシールであり、底部13側に開口側を配置した状態でシール周溝32に取り付けられる。
【0026】
シリンダ本体15におけるこのシール周溝32の開口部16側には、開口部16側の取付穴25から穿設される連通穴46を筒部14内に開口させるように、筒部14の摺動内径部20からシリンダ径方向外側に凹む環状の開口溝47が形成されている。ここで、この開口溝47と連通穴46とが、シリンダ本体15とリザーバRとを連通可能に結ぶとともにリザーバRに常時連通するプライマリ補給路(補給路)48を主に構成している。
【0027】
シリンダ本体15における上記開口溝47のシール周溝32に対し反対側つまり開口部16側にシール周溝33が形成されており、このシール周溝33に区画シール50が嵌合されている。この区画シール50もC字状断面を有するカップシールであり、底部13側に開口側を配置した状態でシール周溝33に取り付けられる。
【0028】
シリンダ本体15の底部13側に嵌合されるセカンダリピストン19は、円筒部55と、円筒部55の軸線方向における一側に形成された底部56とを有する有底円筒状をなしており、その円筒部55をシリンダ本体15の底部13側に配置した状態でシリンダ本体15の摺動内径部20に摺動可能に嵌合されている。また、底部56の円筒部55側には円筒部55の内径よりも小径の小径内周部58が形成されている。さらに、円筒部55の底部56に対し反対側の端部の外周側には、他の部分よりも径が若干小さい環状の段部59が形成されている。加えて、円筒部55の段部59には、その底部56側にシリンダ径方向に貫通するポート60が複数放射状に形成されている。
【0029】
そして、セカンダリピストン19の底部56には、その径方向の中央位置にシリンダ軸線方向に沿ってプライマリピストン18側に突出するとともにシリンダ底部13側に向けて拡径するテーパ部61が設けられている。
【0030】
ここで、シリンダ本体15の底部13および筒部14の底部13側とセカンダリピストン19とで囲まれた部分が、セカンダリ吐出路26に液圧を供給するセカンダリ圧力室(圧力室)63となっており、このセカンダリ圧力室63は、セカンダリピストン19がポート60を開口溝37に開口させる位置にあるとき、セカンダリ補給路38に連通する。一方、シリンダ本体15の底部13側のシール周溝30に設けられたピストンシール35は、内周がセカンダリピストン19の外周側に摺接することになり、セカンダリピストン19がポート60をピストンシール35よりも底部13側に位置させた状態では、セカンダリ補給路38とセカンダリ圧力室63との間を密封可能、つまり、セカンダリ圧力室63と、セカンダリ補給路38およびリザーバRとの連通を遮断可能となっている。ここで、ピストンシール35は、セカンダリ圧力室63の液圧がセカンダリ補給路38の液圧(つまり大気圧)より大きくなると、セカンダリ圧力室63とセカンダリ補給路38およびリザーバRとの連通を遮断する一方、セカンダリ圧力室63の液圧がセカンダリ補給路38の液圧より小さくなると、セカンダリ圧力室63とセカンダリ補給路38およびリザーバRとを連通させてセカンダリ圧力室63への液補給を行う。
【0031】
セカンダリピストン19とシリンダ本体15の底部13との間には、図示せぬブレーキペダル側(図1における右側)から入力がない初期状態(このときの各部の位置を初期位置と以下称す)でこれらの間隔を決めるセカンダリピストンスプリング65が設けられている。このセカンダリピストンスプリング65は一端側がシリンダ底部13の係止突出部21を内側に配置することでシリンダ径方向に位置決めされており、他端側がセカンダリピストン19の円筒部55内を通って底部56の小径内周部58に嵌合されることでシリンダ径方向に位置決めされている。
【0032】
シリンダ本体15の開口部16側に嵌合されるプライマリピストン18は、第1円筒部67と、第1円筒部67の軸線方向における一側に形成された底部68と、底部68の第1円筒部67に対し反対側に形成された第2円筒部69とを有する形状をなしており、その第1円筒部67をシリンダ本体15内のセカンダリピストン19側に配置した状態でシリンダ本体15内に挿入されている。ここで、第2円筒部69の内側には図示せぬブレーキブースタの出力軸が挿入され、この出力軸が底部68を押圧する。また、第1円筒部67の底部68側の内周面には、底部68側ほど小径となるテーパ穴部70が形成されており、このテーパ穴部70よりもさらに底部68側には、テーパ穴部70の小径部分よりも大径の環状のスプリング係合溝71が形成されている。
【0033】
第1円筒部67の底部68に対し反対側の端部の外周側は、他の部分よりも径が若干小さい環状の凹部73が形成されている。さらに、第1円筒部67の凹部73には、その底部68側に径方向に貫通するポート74が複数放射状に形成されている。
【0034】
ここで、シリンダ本体15の筒部14の開口部16側とプライマリピストン18とセカンダリピストン19とで囲まれた部分が、プライマリ吐出路27に液圧を供給するプライマリ圧力室(圧力室)76となっており、このプライマリ圧力室76は、プライマリピストン18がポート74を開口溝47に開口させる位置にあるとき、プライマリ補給路48に連通する。一方、シリンダ本体15のシール周溝32に設けられたピストンシール45は、内周がプライマリピストン18の外周側に摺接することになり、プライマリピストン18がポート74をピストンシール45よりも底部13側に位置させた状態では、プライマリ補給路48とプライマリ圧力室76との間を密封可能、つまり、プライマリ圧力室76と、プライマリ補給路48およびリザーバRとの連通を遮断可能となっている。ここで、ピストンシール45は、プライマリ圧力室76の液圧がプライマリ補給路48の液圧(つまり大気圧)より高くなると、プライマリ圧力室76とプライマリ補給路48およびリザーバRとの連通を遮断する一方、プライマリ圧力室76の液圧がプライマリ補給路48の液圧より小さくなると、プライマリ圧力室76とプライマリ補給路48およびリザーバRとを連通させてプライマリ圧力室76への液補給を行う。
【0035】
シール周溝31に設けられた区画シール40は、セカンダリピストン19に摺接してセカンダリ圧力室63とプライマリ圧力室76との間を密閉させることになり、シール周溝33に設けられた区画シール50は、プライマリピストン18に摺接してプライマリ圧力室76を外気に対し密閉させる。
【0036】
セカンダリピストン19とプライマリピストン18との間には、図示せぬブレーキペダル側(図1における右側)から入力がない初期状態でこれらの間隔を決めるプライマリピストンスプリング78を含む間隔調整部79が設けられている。
【0037】
この間隔調整部79は、セカンダリピストン19の底部56に当接するバネリテーナ81と、プライマリピストン18の底部68に当接するバネリテーナ82と、バネリテーナ82に一端部が固定されるとともにバネリテーナ81を所定範囲内でのみ摺動自在に支持する軸部材83とを有しており、プライマリピストンスプリング78は、両側のバネリテーナ81,82間に介装されている。
【0038】
この間隔調整部79は、プライマリピストンスプリング78のバネリテーナ82側の端部を、第1円筒部67に挿入させテーパ穴部70に載り上げさせてスプリング係合溝71に係合させることでプライマリピストン18に対しシリンダ軸方向に離間しないように係止される。
【0039】
ここで、マスタシリンダ11の組み立て時には、ピストンシール35,45および区画シール40,50がシール周溝30〜33に取り付けられた状態のシリンダ本体15に対して、開口部16から、セカンダリピストンスプリング65を挿入した後、セカンダリピストン19を挿入し、この状態で、間隔調整部79を単独または上記のようにプライマリピストン18に係合させた状態でセカンダリピストン19に接合させるように挿入することになり、このセカンダリピストン19への接合時に、バネリテーナ81は、セカンダリピストン19のテーパ部61に載り上げることで、そのセカンダリピストン19側の一対の鍔部99(一方のみ図示)の先端が、シリンダ径方向外側に移動して、一対の係止溝43に入り込んで間隔調整部79のシリンダ本体15からの抜け止めを行う。その結果、セカンダリピストンスプリング65、セカンダリピストン19、間隔調整部79およびプライマリピストン18のシリンダ本体15からの抜けが規制される。
【0040】
そして、第1実施形態において、シリンダ本体15の摺動内径部20よりもシリンダ径方向外側に凹むとともに一端側がシール周溝32内に開口し他端側がシリンダ底部13側に延びてシール周溝32とプライマリ吐出路27とを連通させる連通溝42が、図3および図4にも示すように、シール周溝32においてピストンシール45のシリンダ径方向外側の外周部が接触する溝底部32aよりもシリンダ径方向外側の深さまで形成されている(図3および図4においてはプライマリ側の構成の符号を括弧なしで示し、後述するセカンダリ側の構成の符号を括弧付で示している)。つまり、連通溝42はピストンシール45の外周部よりもシリンダ径方向外側まで形成されている。なお、連通溝42は、シール周溝32に対しそのシリンダ径方向の全深さにわたって開口するように形成されている。
【0041】
この連通溝42のシール周溝32側の端部には、シリンダ開口部16側ほどシリンダ径方向内側に位置するように傾斜する連通溝傾斜部86が形成されている。この連通溝傾斜部86は、連通溝42を加工するエンドミルカッタ等の加工工具をシリンダ軸方向に送りつつシリンダ径方向に位置を変更制御することで連通溝42と連続的に加工される。あるいは加工工具自体に傾斜部を形成することにより連通溝42の一部と同時に加工される。その結果、この連通溝傾斜部86は、そのシリンダ軸直交断面が、常に同径であってシリンダ開口部16側ほど円周方向長さが短くなる円弧状をなすことになる。この連通溝傾斜部86は、ピストンシール45の外周部が溝32よりシリンダ底部13側にはみ出てしまったときでも溝32に戻り易くするため、また、ピストンシール45の外周部の損傷を防止するために形成される。
【0042】
また、同様に、シリンダ本体15の摺動内径部20よりもシリンダ径方向外側に凹むとともに一端がシール周溝30内に開口し他端側がシリンダ底部13側に延びてシール周溝30とセカンダリ吐出路26とを連通させる連通溝41が、図3および図4にも示すように、シール周溝30においてピストンシール35のシリンダ径方向外側の外周部が接触する溝底部30aよりもシリンダ径方向外側の深さまで形成されている。つまり、連通溝41もピストンシール35の外周部よりもシリンダ径方向外側まで形成されている。なお、連通溝41も、シール周溝30に対しそのシリンダ径方向の全深さにわたって開口するように形成されている。
【0043】
ここで、連通溝41のシール周溝30側の端部にも、上記と同様の理由で、シリンダ開口部16側ほどシリンダ径方向内側に位置するように傾斜する連通溝傾斜部85が形成されている。この連通溝傾斜部85は、連通溝41を加工するエンドミルカッタ等の加工工具をシリンダ軸方向に送りつつシリンダ径方向に位置を変更制御することで連通溝41と連続的に加工される。あるいは加工工具自体に傾斜部を形成することにより連通溝41の一部と同時に加工される。その結果、この連通溝傾斜部85も、そのシリンダ軸直交断面が、常に同径であってシリンダ開口部16側ほど円周方向長さが短くなる円弧状をなすことになる。
【0044】
以上に述べた第1実施形態のマスタシリンダによれば、ピストンシール45が設けられるシール周溝32内に開口するとともにシール周溝32からシリンダ底部13側に延びてプライマリ吐出路27とシール周溝32とを連通させるシリンダ本体15の連通溝42が、ピストンシール45の外周部が接触するシール周溝32の溝底部32aよりもシリンダ径方向外側まで形成されているため、空気抜き時にピストンシール45とシール周溝32の溝底部32aとの隙間を通った後に連通溝42に至るブレーキ液の流れを、図3に矢印で示すように、溝底部32aから立ち上がる溝側壁部で阻害することなく円滑に連通溝42に流すことができる。同様に、ピストンシール35が設けられるシール周溝30内に開口するとともにシール周溝30からシリンダ底部13側に延びてセカンダリ吐出路26とシール周溝30とを連通させるシリンダ本体15の連通溝41が、シール周溝30のピストンシール35が接触する溝底部30aよりもシリンダ径方向外側まで形成されているため、空気抜き時にピストンシール35とシール周溝30の溝底部30aとの隙間を通った後に連通溝41に至るブレーキ液の流れを、図3に矢印で示すように、円滑に連通溝41に流すことができる。
【0045】
したがって、空気抜き時に、ピストンシール45とシール周溝32の溝底部32aとの隙間および連通溝42を介してリザーバRからブレーキ液を十分に補給でき、かつピストンシール35とシール周溝30の溝底部30aとの隙間および連通溝41を介してリザーバRからブレーキ液を十分に補給できるため、空気抜きを最小回数で完了させることができる。
【0046】
次に、本発明の第2実施形態のマスタシリンダを図5〜図9を参照して第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
【0047】
第2実施形態においては、図5に示すように、連通溝42のシール周溝32側の端部に、第1実施形態の連通溝傾斜部85は形成されておらず、連通溝41のシール周溝30側の端部にも、第1実施形態の連通溝傾斜部86は形成されていない(図4〜図9においてもプライマリ側の構成の符号を括弧なしで示し、セカンダリ側の構成の符号を括弧付で示している)。
【0048】
そして、その代わりに、シール周溝32の連通溝42側の端部に、シリンダ底部13側(図4〜図9において左側)ほどシリンダ径方向外側に位置するように拡径する周溝傾斜部(拡径部)89がシール周溝32の溝底部32aから形成されており、シール周溝30の連通溝41側の端部にも、シリンダ底部13側ほどシリンダ径方向外側に位置するように傾斜する周溝傾斜部88がシール周溝30の溝底部30aから形成されている。
【0049】
周溝傾斜部89は、シリンダ円周方向に環状をなしており、テーパ状をなしていて、シリンダ径方向において連通溝42の溝底部42aよりも内側に形成されている。同様に、周溝傾斜部88も、シリンダ円周方向に環状をなしており、テーパ状をなしていて、シリンダ径方向において連通溝41の溝底部41aよりも内側に形成されている。
【0050】
このような第2実施形態のマスタシリンダによれば、シール周溝32の連通溝42側の端部に、シリンダ底部13側ほどシリンダ径方向外側に位置するように傾斜する環状の周溝傾斜部89が溝底部32aから形成されているため、第1実施形態のように連通溝傾斜部を連通溝42に形成する場合に比して加工が容易となる。同様に、シール周溝30の連通溝41側の端部にも、シリンダ底部13側ほどシリンダ径方向外側に位置するように傾斜する環状の周溝傾斜部88が溝底部30aから形成されているため、第1実施形態のように連通溝傾斜部を連通溝41に形成する場合に比して加工が容易となる。
【0051】
つまり、例えばプライマリ側を例にとり説明すれば、第1実施形態のように連通溝傾斜部86を連通溝42に形成する場合は、連通溝42の形成と連通溝傾斜部86の形成とを同じ工具で連続的または同時に行うことになるため、連通溝42からの連通溝傾斜部86の傾斜開始位置については一定させることができるものの、シール周溝32の深さと連通溝42の深さとの関係がずれると連通溝傾斜部86がシール周溝32の溝底部32aにおいてピストンシール45のシール位置に達してしまい気密性を損なう可能性があることから、これらの加工精度を厳しく管理する必要があったが、シール周溝32の連通溝42側の端部に環状の周溝傾斜部89を形成すれば、シール周溝32と周溝傾斜部89とを同じ工具で連続的または同時に加工することができるため、シール周溝32の深さあるいは連通溝42の深さがずれてもシール周溝32における周溝傾斜部89の傾斜開始位置を一定させることができ、その結果、周溝傾斜部89がシール周溝32の溝底部32aにおいてピストンシール45のシール位置に達してしまうことは実質的になくなる。よって、加工精度に余裕を持たせることが可能となり、加工が容易となる。
【0052】
なお、第2実施形態の周溝傾斜部89(88)を、図6に示すように、シリンダ径方向において連通溝42(41)の溝底部42a(41a)よりも外側まで形成しても良い。この場合、図7に示すように周溝形成部89(88)のシリンダ底部13側にシリンダ軸方向に沿う直線部分を形成してもよい。
【0053】
また、図8に示すように、周溝傾斜部89(88)を、溝底部32a(30a)からシリンダ底部13側ほどシリンダ径方向外側に位置するように拡径させた後にシリンダ底部13側ほどシリンダ径方向内側に位置するように、断面円弧状に形成して良い。
【0054】
加えて、図9に示すように、周溝傾斜部89(88)を、溝底部32a(30a)からシリンダ底部13側ほどシリンダ径方向外側に位置するようにテーパ状に拡径させた後、断面円弧状としてシリンダ底部13側へシリンダ径方向外側に位置するように拡径させた後、断面円弧状としてシリンダ底部13側へシリンダ径方向内側に位置するように傾斜させても良い。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、ピストンシールが設けられる周溝内に開口するとともにこの周溝からシリンダ底部側に延びて吐出路と周溝とを連通するシリンダ本体の連通溝が、ピストンが摺動する摺動内径部より小径であってシリンダ本体と平行な軸を中心とした円弧状をなし、ピストンシールの外周よりもシリンダ径方向外側まで形成されているため、ピストンシールの外周側端部が周溝の溝側壁部に張り付いた場合でも、周溝と連通溝との連通が確保できるので、空気抜き時にピストンシール外周部と周溝の溝底部との隙間を通った後に連通溝に至るブレーキ液の流れが阻害されることなく円滑に連通溝に流れるようになる。したがって、空気抜き時に、ピストンシールと周溝の溝底部との隙間および連通溝を介してブレーキ液を十分に補給でき、その結果、空気抜きを最小回数で完了させることができる。
【0056】
請求項2に係る発明によれば、吐出路と周溝とを連通するため、ピストンシールが設けられる周溝内に開口するとともにこの周溝からシリンダ底部側に向けて延びる連通溝が、ピストンが摺動する摺動内径部より小径であってシリンダ本体と平行な軸を中心とした円弧状をなし、周溝の溝底部よりもシリンダ径方向外側まで形成されているため、ピストンシールの外周側端部が周溝の溝側壁部に張り付いた場合でも、周溝と連通溝との連通が確保できるので、空気抜き時にピストンシール外周部と周溝の溝底部との隙間を通った後に連通溝に至るブレーキ液の流れが阻害されることなく円滑に連通溝に流れるようになる。したがって、空気抜き時に、ピストンシールと周溝の溝底部との隙間および連通溝を介してブレーキ液を十分に補給でき、その結果、空気抜きを最小回数で完了させることができる。
【0057】
請求項3に係る発明によれば、周溝の連通溝側の端部に、シリンダ底部側ほどシリンダ径方向外側に位置するように拡径する環状の拡径部が溝底部から形成されているため、ピストンシールの外周側端部が周溝の溝側壁部に張り付いた場合でも、拡径部により周溝と連通溝との連通が確保できるので、空気抜き時にピストンシール外周部と周溝の溝底部との隙間を通った後に連通溝に至るブレーキ液の流れが阻害されることなく円滑に連通溝に流れるようになる。また、同様の拡径部を連通溝に形成する場合に比して加工が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のマスタシリンダを示す図2におけるA−A断面図である。
【図2】 本発明の第1実施形態のマスタシリンダを示す図1におけるB−B断面図である。
【図3】 本発明の第1実施形態のマスタシリンダにおけるピストンシールおよびその周辺部を示す部分拡大側断面図である。
【図4】 本発明の第1実施形態のマスタシリンダにおけるシリンダ本体を示す拡大断面図である。
【図5】 本発明の第2実施形態のマスタシリンダにおけるピストンシールおよびその周辺部を示す部分拡大側断面図である。
【図6】 本発明の第2実施形態のマスタシリンダにおけるピストンシールおよびその周辺部の変形例を示す部分拡大側断面図である。
【図7】 本発明の第2実施形態のマスタシリンダにおけるピストンシールおよびその周辺部の変形例を示す部分拡大側断面図である。
【図8】 本発明の第2実施形態のマスタシリンダにおけるピストンシールおよびその周辺部の変形例を示す部分拡大側断面図である。
【図9】 本発明の第2実施形態のマスタシリンダにおけるピストンシールおよびその周辺部の変形例を示す部分拡大側断面図である。
【符号の説明】
15 シリンダ本体
18 プライマリピストン(ピストン)
19 セカンダリピストン(ピストン)
26 セカンダリ吐出路(吐出路)
27 プライマリ吐出路(吐出路)
30,32 シール周溝(周溝)
35,45 ピストンシール
38 セカンダリ補給路(補給路)
41,42 連通溝
41a,42a 溝底部
48 プライマリ補給路(補給路)
63 セカンダリ圧力室(圧力室)
76 プライマリ圧力室(圧力室)
88,89 周溝傾斜部(拡径部)
R リザーバ

Claims (4)

  1. ブレーキ液の吐出路とリザーバに連通する補給路とを有する有底筒状のシリンダ本体と、該シリンダ本体内に直接摺動可能に挿入され、該シリンダ本体との間で前記吐出路に液圧を供給する圧力室を形成するピストンと、前記シリンダ本体に直接形成された周溝内に設けられ内周が前記ピストンに摺接して前記補給路と前記圧力室との間を密封可能なピストンシールとを有するマスタシリンダにおいて、
    前記シリンダ本体には、前記周溝内に開口するとともに該周溝からシリンダ底部側に延びて前記吐出路と前記周溝とを連通する連通溝が設けられ、該連通溝は、前記ピストンが摺動する摺動内径部より小径であって前記シリンダ本体と平行な軸を中心とした円弧状をなし、前記ピストンシールの外周よりもシリンダ径方向外側まで形成されていることを特徴とするマスタシリンダ。
  2. ブレーキ液の吐出路とリザーバに連通する補給路とを有する有底筒状のシリンダ本体と、該シリンダ本体内に直接摺動可能に挿入され、該シリンダ本体との間で前記吐出路に液圧を供給する圧力室を形成するピストンと、前記シリンダ本体に直接形成された周溝内に設けられ内周が前記ピストンに摺接して前記補給路と前記圧力室との間を密封可能なピストンシールとを有するマスタシリンダにおいて、
    前記シリンダ本体には、前記吐出路と前記周溝とを連通するため、前記周溝内に開口するとともに該周溝からシリンダ底部側に向けて延びる連通溝が設けられ、該連通溝は、前記ピストンが摺動する摺動内径部より小径であって前記シリンダ本体と平行な軸を中心とした円弧状をなし、前記周溝の溝底部よりもシリンダ径方向外側まで形成されていることを特徴とするマスタシリンダ。
  3. ブレーキ液の吐出路とリザーバに連通する補給路とを有する一つの素材から加工されて形成される有底筒状のシリンダ本体と、該シリンダ本体内に直接摺動可能に挿入され、該シリンダ本体との間で前記吐出路に液圧を供給する圧力室を形成するピストンと、前記シリンダ本体に直接形成された周溝内に設けられ内周が前記ピストンに摺接して前記補給路と前記圧力室との間を密封可能なピストンシールとを有するマスタシリンダにおいて、
    前記シリンダ本体には、前記吐出路と前記周溝とを連通するため、前記周溝内に開口するとともに該周溝からシリンダ底部側に向けて延びる連通溝が設けられ、該連通溝は、前記ピストンが摺動する摺動内径部より小径であって前記シリンダ本体と平行な軸を中心とした円弧状をなし、前記周溝の前記連通溝側の端部には、シリンダ底部側ほどシリンダ径方向外側に位置するように拡径する環状の拡径部が前記溝底部から形成されていることを特徴とするマスタシリンダ。
  4. 前記連通溝は、前記周溝から前記吐出路までシリンダ方向外側に凹むように形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のマスタシリンダ。
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