JP4229918B2 - 超音波のコントラスト増強のためのリン脂質を含む安定な気体エマルジョン - Google Patents

超音波のコントラスト増強のためのリン脂質を含む安定な気体エマルジョン Download PDF

Info

Publication number
JP4229918B2
JP4229918B2 JP2005077072A JP2005077072A JP4229918B2 JP 4229918 B2 JP4229918 B2 JP 4229918B2 JP 2005077072 A JP2005077072 A JP 2005077072A JP 2005077072 A JP2005077072 A JP 2005077072A JP 4229918 B2 JP4229918 B2 JP 4229918B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
surfactant
microbubble
preparation according
stabilized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005077072A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005263804A (ja
Inventor
エー.トレビノ レオ
ジョージ シュット アーネスト
エイチ.クライン デビッド
イー.タララ トーマス
ジー.ウィアーズ ジェフェリー
カバルノブ アレクセイ
Original Assignee
共成製薬株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 共成製薬株式会社 filed Critical 共成製薬株式会社
Publication of JP2005263804A publication Critical patent/JP2005263804A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4229918B2 publication Critical patent/JP4229918B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K49/00Preparations for testing in vivo
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K49/00Preparations for testing in vivo
    • A61K49/22Echographic preparations; Ultrasound imaging preparations ; Optoacoustic imaging preparations
    • A61K49/222Echographic preparations; Ultrasound imaging preparations ; Optoacoustic imaging preparations characterised by a special physical form, e.g. emulsions, liposomes
    • A61K49/223Microbubbles, hollow microspheres, free gas bubbles, gas microspheres
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K49/00Preparations for testing in vivo
    • A61K49/22Echographic preparations; Ultrasound imaging preparations ; Optoacoustic imaging preparations
    • A61K49/222Echographic preparations; Ultrasound imaging preparations ; Optoacoustic imaging preparations characterised by a special physical form, e.g. emulsions, liposomes
    • A61K49/227Liposomes, lipoprotein vesicles, e.g. LDL or HDL lipoproteins, micelles, e.g. phospholipidic or polymeric

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Description

本発明は、超音波のコントラスト増強のため及び他の用途のための、安定で長期間持続する気体エマルジョンの製造方法とそれに従って製造された気体エマルジョンの組成物に関する。
超音波技術は、電離放射線を用いる造影法に代わる、重要でより経済的な手段を提供している。従来の相当数の造影技術、例えば磁気共鳴造影(MRI)、コンピューター断層撮影(CT)、陽電子コンピューター断層撮影(PET)なども利用できるが、これらの技術は総じて極めて高価な装置を用いる。さらに、CTとPETは電離放射線を用いる。これらの技術と異なり、超音波撮影装置は比較的廉価である。さらに、超音波撮影装置は電離放射線を用いない。
超音波撮影装置は、組織による音波の反射に影響する組織の密度と組成の違いを利用している。組織の密度や圧縮率の違いがある場所、つまり組織の境界で画像は極めて鮮明である。固体の組織、骨格系、様々な臓器及び/または腫瘍の間は容易に超音波で画像化できる。
従って、多くの画像化の応用において超音波画像装置はコントラスト増強剤を用いずに適切に機能するが、しかし、例えば血流の画像化の様な他の適用にはコントラスト増強剤を開発する努力が続けられている。そのようなコントラスト増強剤の特に重要な適用のひとつは、還流の画像化の領域である。そのような超音波造影剤は、心筋、腎臓、肝臓、他の組織における血流の画像を改良することができるであろう。これは続いて画像化した組織に関連した研究、診断、手術、及び治療を促進するであろう。血液プールの造影剤はまた、血液容量に基づいた(例えば腫瘍と炎症組織)画像化を可能とし、また、母体循環のみを増強することによって胎盤及び胎児の画像化を補佐するであろう。
様々な超音波コントラスト増強剤が提供されている。最も成功している薬剤は一般的に、静脈内投与もできる気体の小さな泡の分散体からなる。最も典型的には、泡は画像化される生体の血流中に注射される。それから、泡は周辺の流動体組織や血液と比べて、異なる密度及び高い圧縮率を有する、流血中の物理的な実体を提供する。結果として、泡は簡単に超音波によって画像化される。血管を流れるために、泡は直径10μm以下である必要があり、微小泡と呼ばれる。微小泡は様々な異なる方法で液体中で作製される。簡単な例としては、勢いよく撹拌することやあるいは小さな穴を通して気体を液体中に吹き込むことがある。他の成分の添加が無いときは、気体は凝縮媒体に直接接触するであろう(即ち、むき出しの泡)。しかし、そのような泡は、捕捉された気体が囲まれた液体中に拡散するためにすぐに小さくなる傾向にある。また、「むき出しの」微小泡は補体の活性化の様な副作用を生じることが示されている(たとえば、K.A. Shastri et al. (1991) Undersea Biomed. Res., 18, 157参照)。微小泡の有益性を増大させるためにその寿命を延ばす試みとして、囲んでいる液体に気体が拡散するのを遅延させるように、気体泡を封入することができる安定化剤の添加に焦点が当たっている。
数分間そのまま放置すると、ほとんどの微小泡の組成物では、例え数秒でも持続するコントラストの増強作用をもたらすことができなかった。これはかなりその利用価値を制限する。従って、微小泡はこれまで、効果的なコントラスト増強時間を延長させることを期待して、様々な方法で「構築」されてきた。様々な手法が行われており、例えばゼラチン
やアルブミンの微小球(microsphere)の利用ではまず最初に液体懸濁液の形態で形成し、固体化させる過程で気体を封入する。しかし、気体を封入している固相の殻は、気体が生体内で満足できるだけ寿命をもつには脆弱あるいは透過性過ぎることが一般的に証明されている。更に、厚い殻(例えば、アルブミン、糖、あるいは他の粘性の物質)は小泡の圧縮率を減少させる。従って、それらが持続している短い時間における反射生成率を減少させる。注射時にガスあるいは泡を放出する固体粒子あるいは液体エマルジョンの小滴は、(Quay,PCT/US94/00422のように)血液が気体あるいは蒸気で過飽和になる危険が生じる。これは、予定された多数の小泡よりもむしろ、利用できる核となりうる部位がある場所で少数の塞栓形成性の大きな気泡の形成を導くことになろう。また、生体内でこのように形成された泡は「むき出し」であり、結果として前述したように補体活性化の問題を有するであろう。
気泡分散体の安定化剤としての界面活性剤の使用もまた、検討されている。界面活性剤は、極性物質と非極性物質の界面で、界面層を形成する傾向のある物質である。その「界面活性」の挙動は、極性物質と相互作用する傾向のある親水性領域(普通「頭(head)」と呼ばれる一端をしばしば構成する)と、非極性物質と相互作用する傾向のある疎水性領域(普通「尾(tail)」と呼ばれる他端をしばしば構成する)の両者の存在から生じる。確立されると、界面層は極性/非極性界面の性質に影響を与える。界面活性剤が存在するとき、様々な界面活性物質から構築される界面層によって、気体は液体から切り離される。
界面活性剤を含有するいくつかのコントラスト増強剤は、別の様式例えばリポソームの水性コア中に気泡を捉える。リポソームは単層あるいは複数層の同中心で閉じた二分子リン脂質層によって閉ざされた水性コアからなる、おおよそ球状の「バッグ」である。リン脂質は細胞膜の天然成分であるがまた、界面活性の特性を有することでもよく知られている。Ungerの米国特許第5,334,381号において、気泡を含むリポソームはいくつかの異なるメカニズムで作られている。Ryanらの米国特許第4,900,540号ではまた、気体あるいは気体前駆物質を含有するリン脂質リポソームが開示されている。おそらく、リポソーム中に捉えられた気泡はゆっくりと漏れだし、それによって造影剤の効果は増大する。界面活性剤のこの使用は、気体/液体界面における界面活性剤の界面層の存在を意味するのではないといえよう。むしろ、小さな気泡は、単一あるいは多薄層リポソーム構造によってそれ自身束縛された多量の水性液体中に捉えられている。
界面活性剤含有造影剤は、他の方法でリポソームを使用し得る。例えば、Schneiderらの米国特許第5,380,519号および第5,271,928号では、凍結乾燥リポソームから調製された微小泡が記載されている。この開示によると、リポソーム懸濁液を凍結乾燥することによって作製された乾燥した微粉状物の水中への再構築は、水充填リポソームの懸濁液中において気泡の分散を生じさせる。そのようにして調製された微小泡は、界面活性剤の「どちらかと言えばはかない(rather evanescent)」外殻によって取り囲まれていると述べられている。そのようなはかない界面活性剤の層は持続性がないであろうし、そのような微小泡はしたがって長時間では不安定であることが一般的に予想される。Schneiderらは、隣接した水充填リポソーム中あるいはそこからの層状の界面活性剤が、系中に微小泡の形で存在する気体を安定化すると述べている。
リポソーム依存コントラスト増強剤はリポソームの予めの形成を必要とし、したがってリポソームを形成することのできるタイプに安定化界面活性剤の主成分が限定されることが容易に理解されよう。更に、リポソーム調製は、複雑で時間のかかる製造となる。
安定化成分あるいは構造の存在下でさえ、ラプラスの式(ΔP=2γ/r)によって示されるように、囲んでいる界面活性剤の表面張力のために、捉えられた気体は泡の中で圧力が増している。気体は高圧部位(泡中)から低圧の環境(この上昇圧力において気体で飽和
していない周りの液体中や大きな直径で低圧の泡中のいずれか)へ移行するので、この増大した圧力は更に、泡の縮みや消失を促進する。
そのような問題に対処する一つの提案が、Quay,PCT/US92/07250に概説してある。Quayは、体温(37℃)において気体であり、水溶性が少なく、より密度が高く、空気に比較して溶液中での気体拡散が少ないことを基本にして選択した気体を用いて、泡を形成した。水溶性と拡散性の減少は、気体が泡から離れる率に影響を与えることはできたが、Quayの泡には非常に多くの問題が残っている。十分に小さな直径(即ち3〜5μm)の泡の形成には高エネルギーの投入が必要である。これは、複雑な泡の調製システムが使用の際に提供されなければならないという不利益性を有する。更に、Quayの気体選択基準は泡の縮みの主要原因、即ち泡の表面張力の効果、界面活性剤及び気体浸透効果を考慮していないために正しくない。これらの間違いによって、不適格な気体を選択してしまったり、最適な気体を排除したりする結果となる。
従って、組成物およびそのような組成物を調製する方法において、生体適合性で、簡単に調製でき、超音波画像化で優れたコントラスト増強を提供する寿命の長いコントラスト増強剤を提供し使用する必要が存在する。
本発明によれば、泡安定化剤として界面活性剤の混合物を取り入れた気体エマルジョン超音波コントラスト増強媒体が提供される。少なくともそのような界面活性剤の一つは、疎水性のリン脂質あるいはリン脂質混合物である。少なくとも第二の界面活性剤は、リン脂質あるいはリン脂質混合物であっても、そうでなくてもよいが、第一の界面活性剤として提供されたリン脂質あるいはリン脂質混合物よりもより親水性である。そのようなリン脂質安定化気体エマルジョンは生体内における寿命が延びている。
本発明の一つの実施態様として、気体エマルジョン混合物は、まず、親水性モノマーもしくはポリマーまたはそれらの組合せ、第一及び第二の界面活性剤並びに膨張剤(inflating agent)を水性溶液に分散することによって調製される。第一の界面活性剤は10個以上の炭素原子を含む一つ以上のアシル鎖を有するリン脂質またはリン脂質混合物であり、全界面活性剤の少なくとも約5%w/wを構成し、第二の界面活性剤は第一の界面活性剤よりも水溶性が高い。
次いで、分散体は、膨張剤を蒸発させ、乾燥した粒子状でほぼ微小球形の材料(dry, hollow, particulate, approximately microspherical material)を作るために噴霧乾燥する。この乾燥した粒子状の材料は少なくとも第一の気体に曝し、それから水性液体(aqueous liquid)に溶解させることができる。それによって水性気体エマルジョン組成物が生成され、その組成物は第一及び第二の界面活性剤の層によって囲まれた気体の泡を含む。安定性はリポソームに非依存性である。
第二の界面活性剤はさまざまな材料から構成され得る。いくつかの具体的な例としては、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸の糖エステル、ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンコポリマー、非イオン性アルキルグルコシド、ポリソルベートが挙げられる。特に適した気体エマルジョンは、第二の界面活性剤が、それぞれアシル鎖が14個以下の炭素原子を含む、一つ以上のアシル鎖を有するリン脂質あるいはリン脂質混合物を含むときに調製される。親水性のモノマーもしくは、ポリマーまたはその組合せはでんぷんであってもよい。
乾燥した粒子状の材料に浸透する気体あるいは気体混合物も、空気、窒素、二酸化炭素
、あるいは血中に通常に存在する他の気体を含む広範囲の物質から選択することができ、それはまた、フルオロカーボンの様な有機材料であってもよい。準備される気体のうち一つは、37℃で760mmHg未満の蒸気圧を有することが好ましい。特に好ましい態様では、パーフルオロヘキサンで飽和した窒素を使用する。
本発明はまた、気体が浸透した乾燥した粒子状の気体エマルジョン生成組成物の容器、物体または身体の一部分もしくは体腔にリン脂質含有気体エマルジョン組成物を導入することによって物体または身体の一部分もしくは体腔を画像化する方法、及び超音波によって身体の少なくとも一部を画像化する方法を含む。
本明細書においては、微小泡は直径が0.5と300μmの間の、好ましくは200、100、または50μm以下の直径を有する水性培地中の気泡であると考えられる。微小泡は気体/液体界面に層あるいはコーティングを有してもよいし、そうでなくてもよい。もし存在するならば、コーティングは一つあるいはそれ以上の分子の厚さであってもよい。加えて、微小泡は二分子層によって捉えられていてもよいし(単一層リポソームの場合)、二重層のいくつかの層によって捉えられていてもよい(多層粒子)。微小泡はまた、変成蛋白質のようにより耐久性のある殻のような構造によって囲まれていてもよい。エマルジョンは、界面活性剤の界面によって安定化された二つ以上の混和できない溶液の分散体と定義されているように、本発明の気体分散体は本質的に、液体ではなく気体であるエマルジョンの不連続相を有する気体エマルジョンである。従って、本明細書における気体エマルジョンという用語は、水性媒体中の複数の微小泡の分散体を意味する。
血管内での使用のための最適の泡の大きさは、二つの競争的な観点から決定される。より小さな泡が小さな血管や毛細血管を通じて循環するには効果的であるが、超音波の反響性(echogenicity)は泡の大きさに強く依存する。血管超音波コントラスト増強に適している微小泡はしたがって、直径1〜10μmが好ましく、3〜5μmが特に好ましい。
本発明は、泡の生体内での寿命が延長されており、超音波や磁気共鳴画像法(MRI)コントラスト増強剤として使用されるのに適した気体分散体あるいはエマルジョンを提供する。典型的な超音波増強剤は、動脈系の約一回の通過のみで、あるいは数秒から約一分のみで可能なコントラスト増強を示し、従って、静脈内投与を受けた患者においては大動脈を過ぎては残存していない。これに比較すると、本発明に従って調製された造影剤は、静脈内投与を受けた患者の全循環系を複数回通過してもコントラスト増強を示し続ける。数分間の泡の存続は簡単に示される。超音波の利用においてコントラスト増強能力のそのような長さは非常に有益である。加えて、本発明のコントラスト増強剤は、優れた画像を提供する。例えば心臓、肝臓及び腎臓の血流の明確で、鮮明で、はっきりとした画像が得られる。少量の毒性のない用量で末梢血管に投与することができ、全身の画像を増強するのに使用できる。
静脈内超音波造影剤で使用するためには泡が最も有効な超音波散乱剤であることが示されたので、主な実施上の問題は、浮遊状態で毛細血管を通過するのに必要な小さな(典型的には直径5ミクロン未満)泡の非常に短い寿命である。この短い寿命は、泡に作用する表面張力から生じる泡内の気体圧力の上昇により引き起こされる。泡の直径が減少するにつれて、内部のこの上昇圧力が増加する。増加した内部の気体圧力は、泡の中の気体を溶解させ、気体は溶液になるので泡は潰れる。ラプラスの式、ΔP=2γ/r(ΔPは泡中の増加した気体圧力、γは泡の膜の表面張力、rは泡の半径を表わす)は、囲まれた泡の表面あるいは膜によって気泡に働く圧力を示す。ラプラスの圧力は、泡の半径に反比例し、従って、泡が縮むに従ってラプラス圧力は上昇し、泡の外に気体が拡散する速度と泡が縮む速度が上昇する。
一実施態様において、本発明は、他の界面活性剤あるいは他のリン脂質を含有する組成物に比べ特定の利点を有するリン脂質の界面活性剤気体分散体組成物を企画している。好ましい実施態様において、組成物は、多数の微小泡を形成するのを助け、小泡と液体との気体/液体界面での表面張力を至適に減少させるために2種あるいはそれ以上の界面活性剤を含有している。さらに、水溶性の低い気体は微小泡中の気体の少なくとも一部を構成することが有利である。気体の捕捉を改善するために安定化界面活性剤の組合せとして、高い水溶性を示す第二の界面活性化剤をリン脂質と共に用いることは特に有利であると判明した。
気体エマルジョンの安定性は、エマルジョン化剤として用いる界面活性剤の表面張力を減少させる特性に強く依存している。肺界面活性物質における主要な成分としてその機能が知られているリン脂質はこの観点から言うと非常に有効である。本発明における気体分散体の安定化において必ずしも必要な性質ではないが、リン脂質はまた容易に二重膜やリポソームのような薄層構造を形成する。気体エマルジョンの安定性のもう一つの決定因子は気体そのものであり、下記に説明するようにガスの浸透圧効果を介したその安定化特性である。この組合せによって、驚異的に安定で且つ現実的に有用な微小泡が得られる。
本発明による気体分散体組成物は、リン脂質を含む第一界面活性剤、好ましくは少なくとも一つの別の共界面活性剤(co-surfactant、第二界面活性剤とも呼ぶ)及び水溶性のモノマーもしくはポリマーまたはその組合せの水分散液を噴霧乾燥することによって調製することができる。水性開始材料は、任意に塩及び/または膨張剤を含有してもよい。本発明によるそのような液体を噴霧乾燥させると、乾燥した中空の粒子状でほぼ微小球形の材料になる。
水溶性の成分(例えばヒドロキシエチル澱粉、塩)と比較的水溶性の界面活性剤(例えばPluronic F-68, Tween 20, ジオクトノイルホスファチジルコリン)およびリン脂質(例えば卵黄リン脂質)から成る、予め生成された球形の中空物質は、噴霧乾燥によって作製した物理的形状においては、再度水和状態にさせると格段に安定な微小泡を形成することができることが発見されたことは驚くべきことである。界面活性剤はリポソームあるいは他の薄膜構造を取っている必要はない。界面活性剤と構造的な成分の溶解による浸透の後に球形の中空(0.5〜10ミクロン直径)の内表面に最初に接する水に起因していると考えられ、結果として最初に飽和した界面活性剤溶液で囲まれた望ましいの大きさ(腔の大きさ)の小泡を形成することとなり、従って最適な最大にパックされた界面活性剤コーティングを有することになる。これらの泡は、水溶性の気体(例えば、空気や窒素)で満たしたときでさえ生体内で非常に安定である。
この過程とそれによって得られた乾燥し再構築した製品についても以下に、より詳細に説明し記載する。
I.リン脂質を含有する前駆物質の調製 分散:
次の噴霧乾燥のため、第一の界面活性剤として疎水性リン脂質と、それに加えて少なくとも1つ以上の親水性の界面活性剤とを含有する第一の水性溶液を調製する。好ましくは、疎水性リン脂質は、全部で約10個以上の炭素原子(例えばデカノイルリン脂質)を有する1つ以上のアシル鎖を有する。いくつかの実施態様では、リン脂質第一界面活性剤は約10あるいは14から約20あるいは24個の炭素原子のアシル鎖を有する。例えば、ジパルミトイルホスファチジルコリン(各々16個の炭素原子を含む2本のアシル鎖を含む)が使用できる。アシル鎖は水素化(hydrogenated)されていてもフルオロ化されていても良い。他のリン脂質の頭部グループもまた考えられる。たとえば、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルエタノールアミンは、本発明に適した特
性を有している。このようなリン脂質の組合せもまた、卵あるいは大豆レシチンや肺界面活性物質のような天然物由来のリン脂質物質と同様に、「第一界面活性剤」を構成することができる。さらに、リン脂質第一界面活性剤は他の極めて水不溶性の界面活性剤、例えばスクロースジ、トリ、あるいはテトラエステルで補足しても良い。コレステロールも第一界面活性剤を補うことができ、コレステロール/リン脂質の重量比でおよそ0.01から0.5の範囲で供給された場合に安定性を増す効果があることが知られている。不飽和のアシル基も本発明の範囲内であるが、好ましくは、リン脂質のアシル基は飽和されているほうがよい。第一界面活性剤は、好ましくは溶液のおよそ0.005〜20%w/vで供給されるのがよく、0.02〜10%w/vが最も好ましい。
疎水性の第一界面活性剤の主要な役割は、微小泡の表面張力を平衡値以下に低下させることにある。比較的不溶性で浸透性の安定化ガスが捕捉されている場合(詳細は下記)は、平衡値以下に表面張力を低下させるのは捕捉されている安定化ガスよりも界面活性剤の方がゆっくり拡散する場合にのみ可能であるために、非常に水溶性が低い第一界面活性剤が必要である。界面活性剤の最適の低い溶解性を得るには、長い(すなわち10個を超える炭素原子を含む)アシル基を持ったリン脂質が特に好ましい。
第二界面活性剤は、第一界面活性剤を構成する長鎖リン脂質よりも親水性で拡散も速いことが好ましい。この第二界面活性剤の安定な気体分散体を生成する上での役割は、水で再構築する際の溶解速度を速くすることと、より効率的な気体の捕捉とにあり、詳細は後述するが、それによって再構築の初期の小泡の形成が促進される。このように、第二界面活性剤の拡散速度が速いことは、再構築の際に気体を覆う耐久性で連続的な薄膜を形成するのを助けている。
本発明において、好ましい第二界面活性剤は、リン脂質、ホスホコリン、リゾリン脂質、非イオン性界面活性剤、中性あるいは陰イオン性界面活性剤、中性あるいは陰イオン性であるフッ素化界面活性剤、このような乳化剤あるいは発泡剤の組合せからなる群から選択することが可能である。いくつか第二界面活性剤として有用な特定の界面活性剤の例を挙げると、ポリオキシプロピレンおよびポリオキシエチレンのブロックコポリマー(この種の化合物の例としては、PluronicF−68のようなPluronicがある)、糖エステル、脂肪アルコール、脂肪族アミンオキシド、ヒアルロン酸脂肪族エステル、ヒアルロン酸脂肪族エステル塩、ドデシルポリ(エチレンオキシ)エタノール、ノニルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノール、澱粉誘導体、ヒドロキシエチル澱粉脂肪酸エステル、脂肪酸塩、市販の食品植物性澱粉、デキストラン脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、ゼラチン、血清アルブミン、そして、これらの組合せが挙げられる。
同様に第二界面活性剤として考えられるものは、ポリオキシエチレンステアリン酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエステル、ポリオキシエチレン化ソルビタン脂肪酸エステル、グリセロールポリエチレングリコールオキシステアリン酸エステル、グリセロールポリエチレングリコールリシノリン酸エステル、エトキシル化大豆ステロール、エトキシル化ひまし油およびこれらの水素添加物のようなポリオキシエチレン脂肪酸エステルである。さらに、TweenR、SpanR、BrijRなどの非イオン性アルキルグルコシドも本発明の範囲内である。Spanは、ソルビタンテトラオレイン酸、ソルビタンテトラステアリン酸、ソルビタントリステアリン酸、ソルビタントリパルミチン酸、ソルビタントリオレイン酸、ソルビタンジステアリン酸を含む。Tweenは、ポリオキシエチレンソルビタントリステアリン酸、ポリオキシエチレンソルビタントリパルミチン酸、ポリオキシエチレンソルビタントリオレイン酸を含む。Brij類縁体はもう一つの有用な部類の材料で、ポリオキシエチレン10ステアリルエーテルを含む。陰イオン界面活性剤、特に6〜24個の炭素原子を持つ脂肪酸とその塩も同様に使用できる。適当な陰イオン界面活性剤の一例としてはオレイン酸とその塩であるオレイン酸ナトリウムがある。塩化ドデシルトリメチルアン
モニウムなどの陽イオン界面活性剤も第二界面活性剤として考えられる。
前述のことから、広い範囲の第二界面活性剤が使用できることが理解されるであろう。実際に、本発明において実質上どんな界面活性剤でも(まだ開発中のものも含めて)、第一界面活性剤を構成する長鎖リン脂質が示すよりも高い水溶性と拡散性を持つものであれば使用することができる。与えられた用途における最適な界面活性剤は、過度の実験を必要とせず、経験的な検討によって決定することができる。従って、本発明の技術を実行する者は生物学的適合性の様な特性に基づいて界面活性剤を選択すべきである。共界面活性剤として、第一界面活性剤よりも親水性が高い、より短鎖のリン脂質を用いることの有用性が判明している。具体例としては、12または14個の炭素原子を含むアシル基を有する第一リン脂質は、共界面活性剤として炭素原子8または10個の炭素原子を含むアシル基を有する第二リン脂質と共に用いられる。
第一または第二界面活性剤のいずれかとして12個の炭素原子を含むアシル基を有するリン脂質を用いることの有用性が特に判明している。例えば、12個の炭素原子のアシル基を有するリン脂質が第一界面活性剤を構成し、スクロースエステルまたはPluronic化合物が第二界面活性剤を構成することができる。別の選択肢としては、16個の炭素原子のアシル基を有するリン脂質が第一界面活性剤を構成し、12個の炭素原子のアシル基を有するリン脂質が第二界面活性剤を構成することもできる。
卓越した小泡の形成と持続性という性質を持っていることに加えて、第一界面活性剤と共界面活性剤の両者にリン脂質を用いて作製された小泡は、従来の技術による微小泡において問題となり得た補体の活性化と言ったような生体にとって望ましくない反応を最小限に抑さえるのみでなく、生体に注射された後の代謝による消失という領域での特性においても優れている。この観点において、12または14個の炭素原子のアシル基を有するリン脂質界面活性剤を含有する気体エマルジョン組成物が特に有用であろう。
リン脂質を含有する微小泡は、非リン脂質性の界面活性剤を含むものよりも生体適合性であるだけでなく、リポソームに比べても、より生体適合性であると考えられる。つまり、それらは明かにリポソームよりも効率的に細網内皮系から逃れるため、リポソームの様に迅速に循環から消去されることはない。
第一界面活性剤について述べたように、第二すなわち共界面活性剤についても前述の界面活性剤の組合せで構成することができる。好ましくは、噴霧乾燥に先立って第二界面活性剤は0.005%から20%w/vの範囲で供給される。第一界面活性剤が混合物において上回ることは必要とされない。第一あるいは第二界面活性剤のいずれもが、モル濃度、重量の一方あるいは両方において上回ってもよい。一般的に、溶液中の界面活性剤濃度の合計は、溶液の約0.01%から20%w/vである。
上述のような界面活性剤の水溶液の作成に引き続いて、膨張剤、好ましくはフレオン(Freon)113のようなフルオロカーボンが添加され粗懸濁液を作成する。膨張剤は、噴霧乾燥時に気体に変わるものであればいかなる材料でもよい。膨張剤は、約5000から15000psiの圧力で例えば市販されているミクロフルイダイザーを用いて界面活性剤溶液中に分散される。本発明の一つの好ましい具体例においては、高圧ホモゲナイザーが、リン脂質を含有する界面活性剤溶液中にフレオン113の通常のエマルジョンを作製するために使用される。この過程は、界面活性剤の単分子層でコートされた水不混和性のフレオンのサブミクロンの小滴を含む通常のエマルジョンを生成する。この方法や他の方法での分散は一般的なものであり、その技術分野ではよく知られている。
噴霧乾燥されるための溶液中に膨張剤を含有させることは、非常に多くの中空の微小球
を形成することによって、噴霧乾燥した粉末のグラム当りの超音波シグナルが大きくなる結果をもたらす。膨張剤は、乾燥器中の熱風にこれらの小滴が混合されるときに、噴霧乾燥器に入いる霧状の小滴中での蒸気泡形成の核となる。適した膨張剤は、乾燥した小滴の上昇した温度(約100℃)において、気体あるいは蒸気により霧状の小滴中の溶液を過飽和にするものである。適した膨張剤には以下のものがある。
1. 室温において溶液を飽和させて用いられる塩化メチレン、アセトン、及び二硫化炭素の様な、水性溶液に対して限定された混和力を有する溶解した低沸騰点(100℃以下)溶媒。
2. 室温で、上昇した圧力(例えば3bar)下で溶液を飽和させて用いられる例えばCO2あるいはN2のような気体。小滴は1気圧、100℃では気体により過飽和となる。
3. フレオン113、パーフルオロペンタン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロブタン、ペンタン、ブタン、FC−11、FC−11B1、FC−11B2、FC−12B2、FC−21、FC−21B1、FC−21B2、FC−31B1、FC−113A、FC−112、FC−123、FC−132、FC−133、FC−141、FC−141B、FC−142、FC−151、FC−152、FC−1112、FC−1121およびFC−1131のような不混和性で低沸騰点(100℃以下)の液体のエマルジョン。
膨張剤は、界面活性剤溶液の約0.5〜10%v/vの量で界面活性剤溶液に添加される。およそ3%v/vの膨張剤が、好適な微小泡を形成する噴霧乾燥粉を産生することが判明している。膨張剤は、噴霧乾燥過程中に実質的に蒸発されられ、したがって、痕跡量以上には最終的な噴霧乾燥粉中には存在しない。
水性前駆物質溶液は好ましくは親水性のモノマーもしくはポリマーまたはその組合せを含有する。これは、界面活性剤溶液と合わせてもよく、あるいは好ましくは別の溶液として作製し、噴霧乾燥の直前に界面活性剤溶液と合わせる。親水性の部分は、例えばグルコース、乳糖、澱粉のような炭水化物でもよい。PVAやPVPのようなポリマーも、本発明での使用が考えられる。様々な澱粉および澱粉誘導体が特に適していることが判明している。微小泡の形成に特に好適な澱粉は、50万ダルトン程度以上の分子量を持つかデキストロース等量(DE)がおおよそ12以下のものである。DE値は澱粉ポリマーが加水分解される程度を定量的に測定するものである。デキストロースを標準値100とした場合の還元力(reducing power)値である。DE値が高いとそれだけ澱粉の加水分解の程度が高いことになる。この様な好適な澱粉には、食品工業において商業的に利用することが可能な、食品等級の植物澱粉、商標名で言うと、National Starch and Chemical社(Bridge
Water、ニュージャージー州)のN−LOKとCAPSULE、およびヒドロキシエチル澱粉のような澱粉誘導体(du Pont Pharmaceu- ticals社のHETASTARCHとHESPAN、味の素(東京、日本)のM−Hydroxyethylstarchという商標名のものが入手可能)が含まれる。(短鎖の澱粉は噴霧乾燥が良好にでき、微小泡作製に使用可能であるが、分子量がおおよそ50万以下のものは、微小泡の安定化には寄与しないために好ましくないことを注意すべきである。しかしながら、付加的な安定化が必要とされない場合においては、本発明において使用することが可能である。)前駆物質溶液の本実施態様においては、親水性のモノマーあるいはポリマーは、溶液の約0.1%〜10%w/vの範囲で存在しており、おおよそ1%〜5%w/vが特に好適であることが知られている。
前駆物質溶液の本実施態様において他の任意の成分としては、水相中に含まれる様々な塩あるいは他の物質がある。この様な物質には、一般的な粘度調節剤、リン酸緩衝剤や他
の一般的な生体適合性の緩衝剤などの緩衝剤、酸や塩基などのpH調節剤、(等張性、高張性、低張性をもたらすために用いる)浸透圧物質が有用なものとして含まれる。好ましい溶液はpHがおおよそ7で等張のものである。これらの添加成分は、典型的にはそれぞれ溶液の5%w/v以下で含有させる。好適な塩には、リン酸ナトリウム(1塩基、2塩基の両者)、塩化ナトリウム、リン酸カルシウム、それに他の生理学的に許容可能な塩が含まれる。
II.噴霧乾燥
界面活性剤/膨張剤エマルジョンは、好ましくは、上記したタイプの親水性モノマー/ポリマーの溶液及び塩と合わされ、乾燥した中空でほぼ微小球状の構造を形成させるために噴霧乾燥させられる。市販されている噴霧乾燥器は当業者にはよく知られたものであり、具体的な前駆物質溶液に適したセッティングが、以下の例を参照して経験的な標準試験を通じて容易に決定されうる。例I〜VIIおよびIX〜XIIで使用される、「Niroポータブル噴霧乾燥器」は、水性界面活性剤溶液を直径2〜20ミクロンの範囲の小滴に粉砕するために圧縮した空気の高速度噴射を使用し、二つの流動性圧縮空気ノズルで界面活性剤含有溶液を霧に吹くことによって機能する。その後、それらの小滴は乾燥室の上部で熱い空気(典型的には200〜375℃)の流れの中に注入される。それから、界面活性剤溶液の小滴は、約100℃の沸点までほとんど即時に熱せられる。蒸気冷却が温度がより以上に上昇することを防ぐが、温度はリン脂質のガラス転移温度よりもまだ高く、Poloxamer188やサッカロースステアリン酸のような他の多くの界面活性剤の融点よりも高い。
小滴の表面の水は非常に早く蒸発し、霧状にした溶液中に溶解した成分の蓄積(buildup)を引き起こす。溶液がヒドロキシエチル澱粉(HES)のような親水性ポリマーを含有するとき、ゲル層が表面に形成される。ゲル層の下に蒸気の小滴が生成され、ゲル球が膨張する。先に簡単に記したように、わずかに溶解している塩化メチレンのような揮発性溶媒あるいはフレオン113のような揮発性不混和溶媒は、初期の蒸気泡形成の核部位を提供し、蒸気をより膨張させ、中空の球の壁をより薄くする。
乾燥過程の間、水は、ゲル層の穴と通じて液体として球の表面に移行するか、あるいは同じゲルの穴を通じて蒸気として球から逃げる。最終的に、水はHESゲルの蒸発乾燥物中にに捉えられる。乾燥過程のこの段階中は、蒸発と蒸発冷却はゆっくりであり、球の温度は、噴霧乾燥室と同じ温度、典型的には100〜120℃に釣り合うまで上昇する。ゲル球は、脱水のために縮み、殻の厚みが約0.2μmで直径が約1〜10μmの中空で多孔性の球となる。噴霧乾燥器をでた気流は、遠心力によって粉を気流から分離し製品の容器へと移動させるサイクロン分離機へ微小球を運ぶ。
いくつかの理由から、乾燥した球状界面活性剤/ポリマー組成物の複合構造は、薄層形態を実質的に取らないことから、ランダムであるという特徴を有する。第一には、噴霧乾燥する前に行う、膨張剤を含むエマルジョンを生成するためのホモゲナイゼーションは、界面活性剤を単分子層に沈着させる。乾燥は1秒以内のわずかな時間に行われるので、界面活性剤を濃縮したポリマー(例えばHES)ゲル中に迅速に捉えることは、界面活性剤を乾燥前の物理的な状態にほとんど維持する。さらに、噴霧乾燥過程中に、水により溶解しにくい界面活性剤(サッカロースステアリン酸、長鎖リン脂質等)は、水により溶解しやすい界面活性剤の存在下で融点またはガラス転移温度以上に熱せられ、従って、親水性ポリマーのマトリックス中に入り込む。これは、よりランダムな界面活性剤の構造の助けとなる。
気体で満たされた中空の微小球を含むこの噴霧乾燥された組成物は、本発明の重要な製品である。この製品は、前駆物質を含有する凍結乾燥したリポソーム以上の重要な有利性
を有する。この微小泡前駆物質材料の球状構造は、本発明の好ましい微小泡の特徴である比較的不溶性で、比較的圧縮できない非ニュートン粘弾性界面活性剤膜を、一様にすぐに形成すると考えられる。
噴霧乾燥の終了後、微小球は適当な気体と共に容器に入れられる。この気体は微小球を満たし、再構築時に微小泡中に捕捉される。
微小球の様々な個々の成分は、噴霧乾燥された最終産物中において以下の重量百分率の比率であることが好ましい。
第一リン脂質界面活性剤 0.05%〜90%
第二界面活性剤 0.05%〜90%
親水性構造物質 1%〜99%
塩、緩衝液質、等 0%〜90%
特に好ましい実施態様における成分は以下の重量百分率による比率を有する。
第一リン脂質界面活性剤 0.1%〜10%
第二界面活性剤 0.1%〜10%
親水性構造物質 10%〜60%
塩、緩衝液質、等 10%〜60%
最も好ましくは、第一界面活性剤(有利にはリン脂質)の量は、全体の界面活性剤の少なくともおよそ1%、好ましくは少なくとも約3%、4%、5%、最も好ましくは少なくともおよそ7%、8%あるいは10%(w/w)である。第一界面活性剤は、全体の界面活性剤の重量百分率で25%、50%、75%あるいは95%を構成してもよく、また好ましくはないが、第二界面活性剤を使用しない態様も考えられる。
本発明の他の実施態様では、前駆物質溶液の組成は、リポソームを形成する噴霧乾燥された粉末が調製されるものである。そのような前駆物質溶液は例えばここで引用している、Schneiderらの米国特許第5,380,519号の組成を有することができる。我々は、ここで記載したリン脂質を含有する溶液の微小泡の前駆物質を生成するための噴霧乾燥の技術が、Schneiderらの凍結乾燥法よりも優れていること、および形成された微小泡は、凍結乾燥法で形成されたものから作られたものよりもずっと安定であることを発見した。従って、本発明の一つの観点からすると、Schneiderらの特許に示されたような、エコー画像造影法への使用のために微小泡を形成するように再構築される前駆物質を作製する乾燥リポソームを調製するのにも噴霧乾燥法が使用可能であると考えられる。
III. 再構築と気体の選択
水性媒体に再構築する際に、いくつかの好ましい実施態様において親水性モノマーあるいはポリマーは殻としての構造を提供し、存在するかも知れない塩や緩衝液等と同様に、迅速に溶解して消失し、残された界面活性剤の層によって取り囲まれた気泡を含む気体エマルジョンあるいは分散体を残す。第一リン脂質界面活性剤、および、より親水性の共界面活性剤は異なる機能をはたすと仮定されている。
作用に関する特定の理論に拘束されないが、第二界面活性剤(あるいは共界面活性剤)は、水溶性構造材料の溶解の目的には明かに有用であり、殻溶解中に存在する界面活性剤のない裂け目を「癒す」ために、再構築の際に、速く、十分にすぐに拡散するかも知れない。より疎水性の界面活性剤と共に比較的水溶性の界面活性剤を一部含有する微小球粉末の再構築は、一種の疎水性界面活性剤のみを含有する再構築された粉末よりも、増強剤のミリリットル当り非常に多くの泡を産生することが判明した。比較的親水性の第二界面活性剤は、乾燥した中空の球から界面活性剤で覆われた気泡への転換に明かに重要であるが
、より疎水性の第一界面活性剤が、泡が形成された後の安定剤として最も有効である。
この様にして作られた気体拡散体は、したがって、リン脂質を含有する従来のコントラスト増強組成物とは根本的に異なっている。上記したように、RyanやUngerの気体含有リポソームは、泡の気体/液体界面の界面活性剤層に関係せず、リポソームの水性コア中に捉えられた基本的にむき出しの泡に関係する。これは、本発明の気体エマルジョンあるいは微小泡分散体とは異なるものであろう。その点で(作用に対する特定の理論に拘束されるものではない)、小さな気泡は、親水性頭グループが水性液体と会合し疎水性尾グループが分散した気泡と会合している様な方向となっている、比較的丈夫で消失しない界面活性剤層によって囲まれていることが明かとなっている。
さらに、Schneiderらと比較して、本発明の気体分散体は、リポソーム構造あるいは他の薄層界面活性剤構造の溶液での存在は必要でない。事実、使用した界面活性剤がリポソームを形成するのが不可能であっても、優れた生体内での安定性を持つ気体分散体が、本発明に従って調製される。溶液中の薄層界面活性剤構造の不在は、本発明の造影剤の有効性に有意には影響しない。加えて、泡中のフルオロカーボン浸透性安定剤の気体の存在は、本発明の気体分散体の安定性を増加させるが、一方、フルオロカーボン浸透性安定剤は凍結乾燥したリポソームから産生された微小泡の安定性には殆ど影響しない。挙動の相違は、さらに、(再び作用の特別な説により拘束されるものではないが)本発明の泡中の気体は、親水性頭グループが水性液体と会合し疎水性尾グループは分散した気泡と会合している様な方向となっている、比較的丈夫で消失しない界面活性剤層によって囲まれていることを示唆する。
空気、窒素、あるいは血中に自然に存在する他の気体を含有する適切な泡は、水性媒体中に上記した噴霧乾燥微小球を再構築することによって作られる。また、フルオロカーボンの様な比較的水に不溶性の気体を再構築前に乾燥した微小球に充満させたときに、泡の寿命が改良されることが判明している。この場合、本発明は、第一気体すなわち正常な血中あるいは血清中に通常存在する任意の気体(「主要調節気体(primary modifier gas)」)を、泡中の浸透圧を調節するために作用する一種あるいはそれ以上の付加的な第二気体(「気体浸透剤(gas osmotic agent)」または「第二気体」)と組合せた気体を利用する。小泡の浸透圧を調節することによって、気体の浸透圧物質(ここでは、単一のあるいは化学物質の混合物として定義される)は、小泡内に圧力を及ぼし、脱気の防止に役だっている。他の選択肢としては、調節気体は通常血中あるいは血清中に存在しない気体でもよい。しかしながら、調節気体は、血液あるいは他の周囲の液体中の気体が小泡中に拡散してきたときに、気体浸透物質の蒸気圧以下の分圧においても、気体浸透物質の希釈と維持ができなければならない。水性媒体中において、水蒸気は対象となる「気体」とはみなされない。同様に、微小泡が水系でない液体媒体中に存在する場合は、その培地の蒸気は「気体」の一つとはみなされない。
本発明者らは、小泡表面の膜透過性が低く、小泡外の連続した液相中への溶解性の低い気体浸透剤を添加することによって、それを用いて作製した小泡の寿命が延長することを発見した。
この結果は、気体の組合せ、好ましくは調節気体が外部の媒体中に通常存在する気体と交換するまで、気体浸透剤の蒸気圧よりも低い分圧に気体浸透物質を希釈し得るような主要調節気体または気体の混合物を、選択した気体エマルジョン中に捕捉したことによって成し遂げられた。単一のあるいは複数の気体浸透剤は、一般的に比較的疎水性で、比較的小泡膜に非透過性であり、さらに気体浸透圧を50、75、あるいは100Torr以上まで高める能力を有している。好ましい一実施態様において、気体浸透剤の気体蒸気圧は、好ましくは37℃で約760Torr未満であり、好ましくは約750、740、73
0、720、710、あるいは700Torr未満であり、さらに他の実施態様においては、約650、600、500、あるいは400Torr未満である。好ましい実施態様においては、主要調節気体の蒸気圧は37℃で少なくとも660Torrであり、気体浸透剤の蒸気圧は37℃で少なくとも100Torrである。
第一気体と第二気体はそれぞれモル比で約1:100、1:75、1:50、1:30、1:20、あるいは1:10から、約1000:1、500:1、250:1、100:1、75:1、50:1までで存在し、第二気体の37℃での蒸気圧をxとした場合に、第一気体は37℃での蒸気圧が少なくとも約(760−x)mmHgとなり、また第一気体と第二気体の37℃での蒸気圧がそれぞれ約75あるいは100mmHgを超えるように存在する。
本発明の好ましい一実施態様にしたがって作製された気体エマルジョンあるいは気体分散体小泡は、さらに付加的に有利な特性を持つ。そのような一実施態様において、非浸透性の気体と浸透性の安定化ガス(あるいは気体浸透剤)の混合物が、結果としてできる小泡の大きさの分布を作成中および作成直後に安定化させるために用いられる。小泡の作成に当り、小さい泡における、より高いラプラス圧は、液層を通して、より低いラプラス圧を持つ大きな泡へ拡散する原因になる。これは、時間の経過により毛細管限界である5ミクロン以上への平均粒子径分布の上昇を招く。これは不均衡(disproportionation)と呼ばれる。非浸透性の気体(例えば空気)の混合物が浸透性の蒸気(たとえばC614)と一緒に用いられる場合、空気が小泡を離れるために小さい泡の大きさが少し小さくなり、浸透性の気体を濃縮しその浸透圧を上昇させる、それでさらに小さくなるのが遅延される。一方、より大きい泡は容量が少し大きくなり、浸透性気体が希釈されさらに成長するのを遅延させる。
極めて血液に溶解性の気体(例えば容量で87.5%炭酸ガス)と浸透性の気体の混合物(例えば28%C614蒸気+72%空気)との混合物を使用することの付加的な利点は、注射されたときに血液中に炭酸ガスが逃げるためにこれらの小泡が直ちに縮むことである。小泡は、注射されると炭酸ガスの消失によって87.5%だけ容量が減少することになる。この炭酸ガスの消失は小泡径の半減に相当する。従って、単純な機械的な手段によって、注射後に5ミクロン以下に縮む、より大きい径の小泡(例えば9μm)を調製することができる。一般的に、この様な気体エマルジョンは、初めに第一気体が第二気体に対して少なくとも比が1:1、好ましくは少なくとも3:2、2:1、3:1、4:1、5:1、あるいは10:1の場合に作成される。微小泡の膜が第二気体よりも第一気体に対して透過性の場合(例えば2つの気体に対してそれぞれ少なくとも約2:1、3:1、4:1、5:1あるいは10:1の比率で透過性を示す場合、好ましくはさらに高比率、例えば20:1、40:1、あるいは100:1の場合)、有利なことに、小泡は元々の第一の直径から、その最初の直径の平均で75%以下である第二の直径へ非常に迅速に(例えば1、2、4、あるいは5分以内に)縮む。それから、気体エマルジョンの連続相を構成する水性媒体中に比較的膜透過性の良い気体が少なくとも一種含まれている場合、小泡径は最低でも1分間、好ましくは2、3、4、あるいは5分間、2番目の直径に、あるいはその辺りに安定化する。好ましい実施態様において、小泡は、5あるいは6ミクロンから1ミクロンの間の大きさを、浸透圧差によって安定化して少なくとも1、2、3、4、あるいは5分間維持する。外部の液体中の気体張力は、好ましくは少なくとも700mmHgである。さらに、比較的膜不透過性の気体は、微小泡中にあってこの様な浸透圧差を生成するように働く。
上記のように、気体浸透剤は好ましくは調節剤よりも小泡膜表面に不透過性の気体が良い。また、気体浸透剤は血液および血清中への溶解性が低いことも好ましい。従って、気体浸透剤は、望まれる浸透圧効果を発揮する温度において十分な部圧あるいは蒸気圧を有
する限りにおいては、室温あるいは体温において気体でも良く、体温において一般的には液体でもよいということが現在は理解されている。
それ故、もし体温において好ましくは少なくとも約50あるいは100Torr、あるいはより好ましくは少なくとも約150あるいは200Torrの十分な蒸気圧があれば、室温あるいは体温において気体でないフルオロカーボンあるいは他の化学物質も用いることができる。気体浸透剤が気体の混合物の場合、蒸気圧の適切な測定値は混合気体の蒸気圧であって、必ずしも気体浸透剤のそれぞれの成分の蒸気圧であるわけではないことを注意すべきである。
小泡中の浸透物質としてフルオロカーボンが用いられる場合、特定のフルオロカーボンは小泡中に存在する分圧および体温においては凝縮しないことも重要である。主要調節気体と気体浸透剤の相対的な濃度に依存して、主要調節気体は小泡を直ちに離れ、小泡の縮小と、第二気体調節剤の濃縮を引き起こす。この様な縮小は、気体浸透圧が小泡に掛かる外部の圧力(実際の最大動脈圧)と小泡のラプラス圧の総和から血液中の空気圧あるいは飽和空気圧(本来的には1気圧)を差し引いた値に等しくなるまで起こり続ける。従って、37℃において結果として生じる混合気体の分圧は、先に議論した浸透剤の平衡分圧よりも高くなければならない。
好ましい溶解性と蒸気圧の基準を満たすいくつかの化合物のリストを第I表に示す。
第I表
パーフルオロプロパン、C38
パーフルオロブタン、C410
パーフルオロシクロブタン、C48
パーフルオロペンタン、C512
パーフルオロシクロペンタン、C510
パーフルオロメチルシクロブタン、C510
パーフルオロヘキサン、C614
パーフルオロシクロヘキサン、C612
パーフルオロメチルシクロへプタン、C612
パーフルオロジメチルシクロブタン、C612
パーフルオロヘプタン、C716
パーフルオロシクロヘプタン、C714
パーフルオロメチルシクロヘキサン、C714
パーフルオロジメチルシクロペンタン、C714
パーフルオロトリメチルシクロブタン、C714
パーフルオロトリエチルアミン、N(C253
当業者が、上記したように、本発明において適切に機能し得る、溶解性と蒸気圧の両方の基準を満たしていない、他の化合物を容易に決定することができることは理解されるであろう。むしろ、もしそのような化合物が他の範疇で外れていることを補い、優れた不溶性あるいは高い蒸気圧を提供するならば、溶解性あるいは蒸気圧のどちらかが好ましい範囲外である化合物も考慮されうることが理解されるであろう。
医療用に用いる場合は、調節気体と気体浸透剤の両者の気体はどちらも生体適合性であり、生理学的に有害であってはならないことも特筆すべきことである。最後に、気相を含有する微小泡は、崩壊していき、気相は血液中に、溶存ガスとしてか凝縮液体の1ミクロン以下の小滴としてのいずれかで放出される。気体は、体内から主に肺呼吸を介して、あるいは呼吸と細網内皮系の他の経路の組合せで除去されることも理解される。
PFCの混合物、例えばC614蒸気(主要な気体浸透剤として)で飽和させたC410(組合せ調節気体と気体浸透剤として)は、それぞれの成分を単独で使用するよりも小泡をより長時間に渡って安定化させることができることは、驚くべき発見であった。これは、C410が体温において気体で(従って調節気体と気体浸透剤の両者として働くことができる)、幾分膜透過性が低く、体温においてC614にほとんどわずかしか溶解性を示さないことによる。この立場において両方の物質の気体浸透圧はお互いに加算され、小泡の持続性が空気とC614のみのものに比べて延長することになる。より長く持続し、より高分子量であるC614成分の縮合点が上昇すると、より大きな最大気体浸透圧が発揮されるようになる可能性がある。他のPFCの混合物も同様に機能する。PFCの好ましい混合物は、比率で1:10から10:1で、パーフルオロブタン/パーフルオロヘキサンとパーフルオロブタン/パーフルオロペンタンなどの混合物を含む。この様な好ましいフッ素化合物は、分岐鎖のものでも直鎖のものでも良い。
先に議論したように、本発明者らは、気体浸透剤との組合せにおいて非浸透性の気体の混合物は注射前後での小泡の大きさの分布を安定化させるように働くことを発見した。小泡の発生に際して、より小さい小泡の持つより高いラプラス圧が、液相を介した、より低いラプラス圧を持つ、より大きな小泡への拡散を引き起こす。これは、時間とともに毛細管限界である5ミクロン以上への平均粒子径分布の上昇を招く。これは不均衡と呼ばれる。
しかしながら、調節気体(例えば空気あるいは炭酸ガス)の混合物が気体浸透剤(例えばC614)と共に用いられた場合、調節用気体の一種が小泡を離れるためによるより小さな小泡の容量のわずかな減少が、浸透性の気体を濃縮させその浸透圧を上昇させる。それによって、さらなる縮小が遅延する。その一方、より大きな小泡は容量をわずかに上昇させ浸透性気体が希釈され、同様にさらなる成長が遅延する。
従って、比較的疎水性で比較的低い膜透過性を有する気体を使用することで、小泡の崩壊率が減少することを本発明者らは発見した。このように小泡の崩壊率の減少を通じて、微小泡の半減期が増加し、コントラストの増強能力も延長する。
所望の気体は、空気を排出させるために真空チャンバーに置かれたバイアル中に微小泡を置くことによって、乾燥した微小泡中に浸透するようにされる。それから空気が所望の気体あるいは混合気体(好ましい気体の組合せは、13℃でパーフルオロヘキサンで飽和した窒素ガス)と置き換えられる。気体はそれから粒子の空間に拡散していく。拡散は、加圧と真空のサイクルを繰り返すことによって促進される。バイアルはそれからクリンプシールされ、好ましくはガンマー線照射によって滅菌される。
本発明に基づいた微小泡の調製に用いるためのキットを作製し得ることは理解されるであろう。これらのキットには微小泡を作成するために用いる上記の単一あるいは複数の気体を充填した容器と液体と界面活性剤とを含ませることができる。容器は、無菌の乾燥した成分と気体の全てを一つのチャンバーに、同じ容器の別のチャンバーに無菌の水性液体を収めることができる。好適な二チャンバー式のバイアル容器が入手可能であり、例えばWHEATON Glass社(Millville、ニュージャージー州)のWHEATON RS177FLWあるいはS−1702FLという商品名のものである。この様な容器を図1〜4に示した。図1および2を参照すると、図示したWheaton容器5は、水性溶液25を入れることができる上部チャンバー20と固体成分35と所望の気体を入れることができる下部チャンバー30を備える。ストッパー10は上部チャンバーを外部環境から分離するためにあり、シール15は噴霧乾燥した(粉末の)中空の微小球35と気体浸透剤を入れた下部チャンバー30から上部チャンバー20を隔離している。ストッパー10を押し下げると、
比較的圧縮されない液体が加圧され、シール15を下部チャンバー30方向へ押すことになる。これによって水性溶液25が下部チャンバー30に放出され、粉末35を溶解し気体浸透剤を捕捉した安定化された微小泡45を形成することになる。過剰の気体浸透剤40は下部チャンバー30から上部チャンバー20へ放出される。この配置は、使用者にとって便利で、尚且つ、厚い(0.5〜1.25インチ)水性溶液の層によりチャンバー間のシールで覆うことによって、下部チャンバー中の少量の水不溶性の気体浸透剤を密封すると言う予期しない利点と、粉末チャンバーの圧力を約10%以上上昇させずに、水溶液を下部チャンバーに導入できるという利点をもたらす。従って、圧力ベントは必要ない。(これに対して、ベントなしに注射針と注射器を用いて単一チャンバーのバイアル中で再構築する通常の方法では、チャンバー内にかなりの圧力が発生し、微小泡をつぶしてしまう可能性がある。)
あるいは、微小泡の作成に逆さまにした2つのチャンバー方式も使用することが可能である。図3および4を参照すると、ストッパー50が、押されたときに内部のシール15を除去する様に延長されたこと以外は、上記のような同じチャンバーを使用する。この微小泡作成法では、噴霧乾燥された中空の微小球35と気体浸透剤40は上部チャンバー20に入っている。水性溶液25と気体浸透剤40は下部チャンバー30に入れられている。ストッパー50が押し下げられると、シール15を除去し、噴霧乾燥された中空の微小球が、気体浸透剤40の存在下に水溶液25と混合できるようになる。この微小泡作成法の一つの利点は、水層を最初に充填することができ、オートクレーブかそれ以外の方法で滅菌した後に、噴霧乾燥した微小球を入れることができることである。これによって滅菌する前に水層中で微生物が増殖することを防止することができる。
一つの特定の二チャンバー式の容器を説明してきたが、他の好適な装置も知られており購入可能である。例えば、B・D HYPAK 液体/固体5+5ml充填済み注射器システム(Becton Dickinson社、Flanklin Lakes、ニュージャージー州;米国特許第4,613,326号に記載)の様な、2つの隔室式のガラス注射器も噴霧乾燥した粉末を再構築するために用いることができる。このシステムの利点は以下の通りである。
1.使用の簡便さ。
2.水不溶性の気体浸透剤は、片側が水性溶液のチャンバーにより、他の側が針を密封するためのエラストマーの非常に狭い領域によって密閉される。
3.Monoject#305(Sherwood Medical、St.Louis、MO)のようなろ過針を、不溶性の固体を注入しないことを保証するために、製造の際にシリンジに付けることができる。
微小泡を作成するための二チャンバーシリンジの使用については、例XIVに記載する。
滅菌状態で噴霧乾燥粉末と水性溶液を組合せることのできる他の二チャンバー再構築システムもまた、本発明の範囲内であることは当業者に理解されよう。そのようなシステムにおいて、もし水相を、水に不溶性の浸透性気体と周囲の間に挿入することができるならば、製品の貯蔵寿命を伸ばすのに特に有益である。微小泡を形成するために必要な材料を容器中に予め入れない場合には、キットの他の成分と共に、好ましくはキットの他の成分と組合せを容易にするのに適合した形態であるいは容器中に梱包されうる。
本発明の微小泡の具体的な使用例には、心臓および心臓組織の灌流画像化、ストレスや運動試験中の心臓やその組織の灌流特性の測定、心筋梗塞による灌流欠損や変化の測定が含まれる。同様に、組織への血流を増加させる目的の薬剤の経口あるいは静脈内投与後に心臓組織を見ることができる。また冠状組織静脈移植(coronary tissue vein grafting)
、環状動静脈血管形成(coronary angioplasty)、あるいは血栓崩壊剤(TPAあるいはストレプトキナーゼ)の使用のような様々な介入による、あるいはその間の心臓組織の変化を画像化することも増強できる。また、全循環システムの画像化を増強するために末梢静脈を通して簡便にこの様な造影剤を投与することができるので、一般的な血管病理の診断や超音波で胎盤組織の生活能を監視することが容易になる。
しかし、超音波画像化の範囲を越えてこれらの原理が適用できることを強調するべきである。事実、本発明は、非生物的適用を含むいかなるシステムにおいてリン脂質を含有する気体エマルジョンの使用を含む程十分にひろいものである。
本発明の微小泡調製品に他の化合物が含まれ得ることも理解されるであろう。例えば、浸透剤、安定剤、キレーター、緩衝剤、粘性調整剤、空気溶解性改変剤、塩および糖が、最長寿命やコントラスト増強効果のために微小泡懸濁液を改変するために加えることが可能である。無菌状態、等張性、生体適合性の考慮は、注入できる組成物への従来の添加物の使用の基準となり得る。そのような薬剤の使用は当業者に理解され、薬剤の具体的量、比率およびタイプが不当な実験なしに経験的に決定されうる。
本発明の様々な実施態様は、驚くべき有利性を提供する。噴霧乾燥澱粉は、特に澱粉の分子量が約500,000以上のときに、バイアル中の安定性を延長させる。PluronicF−68(12以上のHLBと共に)のようなブロックコポリマー、および、スクロースモノステアリン酸の様な糖の脂肪酸エステルは、それらが再水和するのと同時に粉末に泡を形成させる。澱粉、澱粉誘導体、あるいはデキストリンのような構造剤(structural agent)を用いた噴霧乾燥は、相当する音波粉砕調製品よりも界面活性剤の全量を有意に低くする。気体浸透剤のために付加的な密封を提供する水を用いた二チャンバーバイアルの使用は、貯蔵寿命を長くし、使用の便利性を高める。構造剤(澱粉やデキストリンなど)、疎水性リン脂質、および、より可溶性の共界面活性剤を用いた噴霧乾燥は、生体内での寿命半減期が非常に増加した気体エマルジョンを提供する。
本発明の微小泡調製品は、脊椎動物の超音波画像化部分の造影剤として、鳥類やほ乳動物等の脊椎動物に適用される。好ましくは、脊椎動物はヒトであり、画像化する場所は脊椎動物の血管系である。この実施態様において、少量の微小泡(例えば脊椎動物の体重に基づいて0.1ml/Kg[2mg/kg噴霧乾燥粉末])が動物へ静脈内投与される。約0.005ml/Kgから約1.0ml/Kgのような異なる量の微小泡を使用することが可能である。心臓、動脈、静脈、肝臓や腎臓などの血液に富んだ臓器が、この技術によって超音波で画像化されることが可能である。
前述したことは、以下の実施例を参照することにより十分に理解されるであろう。しかし、そのような実施例は、本発明を実施する好ましい方法の典型的な例であり、発明の範囲や添付の請求の範囲を限定するものではない。
リン脂質含有溶液の噴霧乾燥
2.0%w/v Maltrin M-100マルトデキストリン(Grain Processing Corp., Muscatine, IA)、0.95%w/v塩化ナトリウム(Mallinckrodt, St.Louis, MO)、1.0% Superonic F-68(Serva, Heidelberg, Germany)、1.0%w/v Ryoto Sucrose Stearate S-1670(三菱化成食品(株)、東京、日本)、及び0.5% Lipoid E-100-3水素化リン脂質(Lipoid, Ludwigshafen, Germany)の溶液(1L)を注射用水中で調製した。
次にこの溶液を、下記の設定で、液体噴霧器を二つ備えたNiro Atomizer Portable Spr
ay Dryer(Niro Atomizer, Copenhagen, Denmark)で噴霧乾燥した。
加熱空気流速 39.5CFM
入口空気温度 245℃
出口空気温度 100℃
噴霧器空気流速 350L/分
液体供給速度 1L/時間
この乾燥した中空粒子生成物は直径が約1μm〜約15μmであり、この乾燥機の標準であるサイクロン分離機で回収された。粉体の一部(250mgずつ)を、10mLの管型のバイアル中に量り入れ、真空にし、13℃でパーフルオロヘキサンを飽和させた窒素を入れ、そして封をした。窒素は、13℃の水浴に浸けた3本のパーフルオロヘキサンを充填した気体洗浄瓶中を通すことによって、パーフルオロヘキサンで飽和させた。
注射用水(5mL)で再構成すると、光学顕微鏡で大きさが1〜20ミクロンの無数の泡が観察された。多数の約1ミクロンの泡が相当な時間にわたって観察された事実から、付加的な非ニュートン粘弾性界面活性剤として処方中にリン脂質を含むことによって、安定性が向上したことが示される。
リン脂質とスクロースエステルとの気体エマルジョンの比較
下記の4種類の溶液(1L)をそれぞれ注射用水で調製した。
溶液1
3.9%w/v m−HESヒドロキシエチルスターチ(味の素、東京、日本)
3.25%w/v 塩化ナトリウム(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
2.83% リン酸ナトリウム、二塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.42%w/v リン酸ナトリウム、一塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
溶液2
2.11%w/v Poloxamer 188(BASF, Parsipany, NJ)
0.32%w/v Ryoto Sucrose Stearate S-1670(三菱化成食品(株)、東京、日本)
0.16%w/v Ryoto Sucrose Stearate S-570(三菱化成食品(株)、東京、日本)
溶液3
3.6%w/v m−HESヒドロキシエチルスターチ(味の素、東京、日本)
3.0%w/v 塩化ナトリウム(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
2.6% リン酸ナトリウム、二塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.39%w/v リン酸ナトリウム、一塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
溶液4
0.15%w/v Poloxamer 188(BASF, Parsipany NJ)
0.45%w/v 水素化卵ホスファチジルコリン EPC-3(Lipoid,
Ludwigshafen, Germany)
溶液2及び4を高せん断ミキサーに添加し、氷浴中で冷却した。3.0%v/vの1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(フレオン133;EM Science, Gibbstown, NJ)の粗懸濁液を、溶液2及び4(1L)中で調製した。これらの懸濁液を、Microfluidizer(Microfluidics Corporation, Newton, MA;モデルM-110F)を使用して、10,00
0psi、5℃で5パスさせて、乳化した。得られたエマルジョン4を溶液3に加え、得られたエマルジョン2を溶液1に加えた。続いて、処方1及び2の混合物(スクロースエステル界面活性剤を含む)及び処方3及び4の混合物(リン脂質界面活性剤を含む)を、下記の設定で、液体噴霧器を二つ備えたNiro Atomizer Portable Spray Dryer(Niro Atomizer, Copenhagen, Denmark )で噴霧乾燥した。
処方1及び2の混合物
加熱空気流速 31CFM
入口空気温度 370℃
出口空気温度 120℃
噴霧器空気流速 290L/分
エマルジョン供給速度 1.5L/時間
処方3及び4の混合物
加熱空気流速 31CFM
入口空気温度 325℃
出口空気温度 120℃
噴霧器空気流速 290L/分
エマルジョン供給速度 1.5L/時間
この乾燥した中空粒子生成物は直径が約1μm〜約15μmであり、この乾燥機の標準であるサイクロン分離機で回収された。粉体の一部(250mgずつ)を、10mLの管型のバイアル中に量り入れ、13℃でパーフルオロヘキサンで飽和させた窒素を入れ、そして封をした。窒素は、13℃の水浴に浸けた3本のパーフルオロヘキサンを充填した気体洗浄瓶中を通すことによって、パーフルオロヘキサンで飽和させた。
バイアルは水の注入に伴う圧力を抜くための通気孔として、18ゲージの針を挿入した後、注射用水(5mL)で再構成した。得られた微小泡の懸濁液(1mL)を、頸動脈のドップラー超音波シグナルをモニターする機械を取り付けた、約3kgのウサギに静脈内注射した。システム6ドップラーフローモジュール(Triton Technology Inc., San Diego, CA)に接続した10MHzフローカフ(Triton Technology Inc.;モデルES-10-20)によって、LeCroy 9410オシロスコープ(LeCroy, Chestnut Ridge, NY)へRFドップラーシグナルを送った。オシロスコープによって計算されたシグナルの2乗平均(RMS)電圧はコンピュータに送られ、得られた曲線から、ピーク反響性(echogenic)シグナル強度及び血液中の微小泡の半減期を得た。コントラスト前のシグナルは、0.1ボルトRMS未満であった。
スクロースエステルの処方が、微小泡が高濃度であるために、リン脂質の処方シグナルよりも29%高い初期の超音波散乱シグナルを生成した一方で、驚くべきことには、リン脂質の処方では実質上、より長く持続した。スクロースエステルの処方のシグナルは、140秒で元来のシグナルの30%に減衰し、一方リン脂質の処方では、30%のシグナルレベルに減衰するまで550秒持続したことから、非ニュートン粘弾性界面活性剤として、リン脂質を使用した処方の持続性がより優れていることが示された。
非水溶性リン脂質と非水溶性リン脂質/水溶性界面活性剤(Poloxamer 188)との微小泡の比較
下記のエマルジョン(1L)をそれぞれ、実施例2に記載した通りの噴霧乾燥のために調製した。
処方A:非水溶性リン脂質処方
3.6%w/v m−HESヒドロキシエチルスターチ(味の素、東京、日本)
3.0%w/v 塩化ナトリウム(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
2.6% リン酸ナトリウム、二塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.39%w/v リン酸ナトリウム、一塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.45%w/v 水素化卵ホスファチジルコリン EPC-3(Lipoid,
Ludwigshafen, Germany)
3.0%v/v 1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(フレオン
133;EM Science, Gibbstown NJ)
処方B:非水溶性リン脂質/水溶性(Poloxamer 188)処方
3.6%w/v m−HESヒドロキシエチルスターチ(味の素、日本、東京)
3.0%w/v 塩化ナトリウム(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
2.6%w/v リン酸ナトリウム、二塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.39%w/v リン酸ナトリウム、一塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.45%w/v 水素化卵ホスファチジルコリン EPC-3(Lipoid,
Ludwigshafen, Germany)
0.45%w/v Poloxamer 188(BASF, Parsipany NJ)
3.0%v/v 1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(フレオン
133;EM Science, Gibbstown NJ)
処方Aの噴霧乾燥した粉体(100mg)を水(5mL)で再構成すると、大きさが1〜20μmの泡が1mL当たり約20百万個観察された。処方Bの噴霧乾燥した粉体(100mg)を水(5mL)で再構成すると、大きさが1〜20μmの泡が1mL当たり約315百万個(処方Aより1575%多い)観察された。
微小泡の処方において、非水溶性の界面活性剤に比較的水溶性の界面活性剤[HLB(Poloxamer 188)=29.0]を添加することによって、形成される泡の濃度が有意に増加し、より効果の高い超音波造影剤となった。HLBは乳化剤及び乳化される物質に付与される0〜40の数である。HLBは乳化の挙動を示す指標であり、分子の親水性及び親油性部分のバランスに関連する(Rosen, M., (1989), Surfactants and Interfacial Phenomena, Second Edition, John Wiley & Sons, Now York, pp.326-329)。
非水溶性リン脂質と非水溶性リン脂質/水溶性(Polysorbate 20)との微小泡の比較
下記のエマルジョン(1L)をそれぞれ、実施例2に記載した通りの噴霧乾燥のために調製した。
処方A:非水溶性リン脂質処方
3.6%w/v m−HESヒドロキシエチルスターチ(味の素、東京、日本)
3.0%w/v 塩化ナトリウム(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
2.6%w/v リン酸ナトリウム、二塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.39%w/v リン酸ナトリウム、一塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.45%w/v 水素化卵ホスファチジルコリン EPC-3(Lipoid,
Ludwigshafen, Germany)
3.0%v/v 1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(フレオン
133;EM Science, Gibbstown NJ)
処方B:非水溶性リン脂質/水溶性(Polysorbate 20)処方
3.6%w/v m−HESヒドロキシエチルスターチ(味の素、東京、日本)
3.0%w/v 塩化ナトリウム(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
2.6%w/v リン酸ナトリウム、二塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.39%w/v リン酸ナトリウム、一塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.45%w/v 水素化卵ホスファチジルコリン EPC-3(Lipoid,
Ludwigshafen, Germany)
0.15%w/v Polysorbate 20(ICI、Wilmington, DE)
3.0%v/v 1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(フレオン
133;EM Science, Gibbstown NJ)
処方Aの噴霧乾燥した粉体(100mg)を水(5mL)で再構成すると、大きさが1〜20μmの泡が1mL当たり約20百万個観察された。処方Bの噴霧乾燥した粉体(100mg)を水(5mL)で再構成すると、大きさが1〜20μmの泡が1mL当たり約250百万個(処方Aより1150%多い)観察された。
その結果、微小泡の処方において、非水溶性の界面活性剤である水素化ホスファチジルコリンに、比較的水溶性の界面活性剤であるPolysorbate 20[HLB=16.7]を添加することによって、形成される泡の濃度が有意に増加し、より効果の高い超音波造影剤となった。
リン脂質と組み合わせて調製した気体エマルジョン
下記のエマルジョン(1L)を、実施例2に記載した通りの噴霧乾燥のために調製した。
3.6%w/v m−HESヒドロキシエチルスターチ(味の素、東京、日本)
3.0%w/v 塩化ナトリウム(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
2.6% リン酸ナトリウム、二塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.39%w/v リン酸ナトリウム、一塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.22%w/v ジパルミトイルホスファチジルコリン(Genzyme, Cambridge, MA)
0.31%w/v ジオクタノイルホスファチジルコリン(Avanti Polar
Lipids, アメリカ、アラバマ州、アラバスター)
3.0%v/v 1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(フレオン
133;EM Science, Gibbstown NJ)
水(5mL)で再構成すると、大きさが1〜20ミクロンの泡が1mL当たり約51百万個観察された。この微小泡の処方について、反響性シグナルの減衰定数は、.0029(1/秒)と測定された。
この処方(1mL)を2.5kgのニュージーランドシロウサギの耳静脈に注射した。次いで、このウサギは5MHz変換器を備えたAcuson 128XP-5超音波スキャナーで画像化した。注入すると、血管及び心室・心房の反響性は強く、数分間持続した。加えて、心筋層及び肝臓や腎臓などの固形組織の反響性は均一に強く、数分間持続した。特に、門脈及び肝静脈の反響性が同等に強いことから、肝の網内系食細胞による取り込みが最小であることが示され、その結果、血管の持続性が延長した。
長鎖/短鎖混合リン脂質から調製した気体エマルジョンの生体適合性
下記のエマルジョン(1L)を、実施例2に記載した通りの噴霧乾燥のために調製した。
3.6%w/v m−HESヒドロキシエチルスターチ(味の素、東京、日本)
3.0%w/v 塩化ナトリウム(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
2.6%w/v リン酸ナトリウム、二塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.39%w/v リン酸ナトリウム、一塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.22%w/v ジパルミトイルホスファチジルコリン(Syngena Ltd.,
Cambridge, MA)
0.31%w/v ジオクタノイルホスファチジルコリン(Avanti Polar
Lipids, Alabaster, AL)
3.0%v/v 1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(フレオン
133;Em Science, Gibbstown NJ)
ジオクタノイルホスファチジルコリンに対するジパルミトイルホスファチジルコリンのこれらの割合において、界面活性剤は混合ミセルのみを生成する。水(5mL)で再構成すると、大きさが1〜20ミクロンの気体エマルジョンの小滴が、1mL当たり約51百万個観察された。投与量5mg/kgのウサギにおいて、気体エマルジョンの反響性シグナルの一次減衰定数は、.0029秒-1と測定された。これは、血管内半減期の4分に相当する。
気体エマルジョンはQuidel Corp.(San Diego, CA)のインビトロのC3a診断キットを使用して、補体の活性化についてアッセイした。気体エマルジョンと陰性コントロール(食塩水)との間に差が見られなかったことから、気体エマルジョンは補体を活性化しないことが示された。むき出し(naked)の微小泡が補体を活性化することはよく知られている。
また、気体エマルジョンは麻酔下のイヌにおいて、投与量20mg/kgでの血行力学的変化についてもアッセイした。平均動脈圧または肺動脈圧において、変化は観察されなかった。これらの結果から、臨床的に適切な投与量の10〜100倍の気体エマルジョンでは、血行力学的な効果は見られないことが示される。
従って、同一の気体エマルジョンにおいて、優れた効果及び生体適合性が提供される。
コレステロールを補ったリン脂質を含む気体エマルジョン
下記の溶液(0.5L)をそれぞれ注射用水中で調製した。溶液1はでんぷん及び塩類を含み、溶液2は、フレオン113とエタノールとの混合物中に溶解したリン脂質及びコレステロールを含んだ。溶液2は高せん断ミキサーに添加し、氷浴中で冷却した。0.5Lの水を激しく攪拌しながら加えて、1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(フレオン133)の粗懸濁液を調製した。これらの懸濁液を実施例2に記載した通りに溶液2で乳化した。得られたエマルジョンを溶液1に添加して、噴霧乾燥する下記の処方物を製造した。
3.6%w/v m−HESヒドロキシエチルスターチ(味の素、東京、日本)
3.0%w/v 塩化ナトリウム(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
2.6% リン酸ナトリウム、二塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.39%w/v リン酸ナトリウム、一塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.22%w/v ジパルミトイルホスファチジルコリン(Genzyme, Cambridge, MA)
0.31%w/v ジオクタノイルホスファチジルコリン(Avanti Polar
Lipids, Alabaster, AL)
0.05%w/v コレステロール(Sigma, St.Louis, MO)
2.4%v/v 1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(EM Science,
Gibbstown NJ)
0.6%v/v エタノール(Spectrum Chemical, アメリカ、カリフォルニア州、Gardena)
次にこのエマルジョンはおよそ下記の設定で、液体噴霧器を二つ備えたNiro Atomizer Portable Spray Dryer(Niro Atomizer, Copenhagen, Denmark )で噴霧乾燥した。
加熱空気流速 31CFM
入口空気温度 325℃
出口空気温度 120℃
噴霧器空気流速 290L/分
エマルジョン供給速度 1.5L/時間
この乾燥した中空球形生成物は直径が約1μm〜約15μmであり、この乾燥機の標準であるサイクロン分離機で回収された。粉体の一部(100mgずつ)を10mLの管型のバイアル中に量り入れ、実施例2と同様に、13℃でパーフルオロヘキサンで飽和させた窒素を入れ、そして封をした。バイアルは水の注入に伴って圧力を抜くためのベントとして、18ゲージの針を挿入した後、注射用水(5mL)で再構成した。得られた微小泡の懸濁液を0.25mg/kgの投与量で、実施例2と同様に、頸動脈のドップラー超音波シグナルをモニターする機械を取り付けた、約3kgのウサギに静脈内注射した。注射1分後のシグナルは0.71Vであり、減衰定数は0.010/秒-1であった。血液学的サンプルは注射後、初めの60分間に採取した。血小板数の減少は検出されず、実施例6に示された通り補体の活性化も検出されなかった。
再溶解した凍結乾燥リポソームのインビボでの効果
総脂質濃度が50mg/mLであるリポソーム形成溶液を、モル比9:1の水素化大豆レシチン(S PC-3, Lipoid, Ludwigshafen, Germany)及びリン酸ジセチル(Sigma, St.L
ouis, MO)で調製した。Szoka及びPapahadjopoulosの逆相蒸発法(Proc. Nat. Acad. Sci. 75 USA (1978), 4194)に従って、界面活性剤をジエチルエーテル/クロロホルムの1/1v/v溶液120mLに溶解した。脱イオン水40mLを加えた。混合物は3mmプローブソニケーター(50 W Vibra Cell, Sonics & Materials Inc., Danbury CT)を使用して、0〜4℃で10分間超音波処理し、エマルジョンを生成した。リポソーム分散液はロータリーエバポレーターで減圧下に溶媒を除去し、溶液を1.0μmポリカーボネートフィルターで、65℃で濾過することによって生成した。リポソーム溶液の分画(1mL)を、10mLの超音波バイアル中で、15%w/vマルトース(Sigma, St. Louis)(4mL)と混合し、−30℃で凍結させ凍結乾燥した(FTS Systems, Stone Ridge NY)。バイアルは窒素または13℃でパーフルオロヘキサンで飽和させた窒素で処理した。凍結乾燥した粉体は水(5mL)で再構成し下記の濃度とした。
12.0%w/v マルトース(Sigma, St. Louis)
0.928%w/v 水素化大豆レシチン S PC-3(Lipoid, Ludwigshafen, Germany)
0.072%w/v リン酸ジセチル(Sigma, St. Louis)
得られた微小泡の懸濁液(1mL)を、頸動脈のドップラー超音波シグナルモニターを取り付けた、約3kgのウサギの静脈内に注射した。システム6ドップラーフローモジュール(Triton Technology Inc., San Diego, CA)に接続した10MHzフローカフ(Triton Technology Inc.;モデルES-10-20)によって、LeCroy 9410オシロスコープ(LeCroy, Chestnut Ridge, NY)へRFドップラーシグナルを送った。オシロスコープによって計算されたシグナルの2乗平均(RMS)電圧はコンピュータに送られ、得られた曲線から、ピーク反響性シグナル強度及び血液中の微小泡の半減期を得た。コントラスト前のシグナルは0.1ボルトRMS未満であった。
窒素またはパーフルオロヘキサン飽和窒素で処理した、処方を含むリポソームは、いずれも、ウサギモデルにおいて、有意なまたは継続する反響性は示さなかった。
凍結乾燥リポソーム処方と噴霧乾燥気体エマルジョン処方との超音波効果に対するパーフルオロヘキサン処理の効果
下記のエマルジョン(1L)をそれぞれ、実施例2に記載した通りの噴霧乾燥のために調製した。
処方A:スクロースエステル微小泡処方
3.6%w/v m−HESヒドロキシエチルスターチ(味の素、東京、日本)
3.0%w/v 塩化ナトリウム(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
2.6%w/v リン酸ナトリウム、二塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.39%w/v リン酸ナトリウム、一塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.45%w/v 蔗糖エステル 11025003(Alliance Pharmaceutical Corp., San Diego, CA)
1.95%w/v Poloxamer 188(BASF, Parsipany NJ)
3.0%v/v 1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(フレオン
133;EM Science, Gibbstown NJ)
処方B:リン脂質微小泡処方
3.6%w/v m−HESヒドロキシエチルスターチ(味の素、東京、日本)
3.0%w/v 塩化ナトリウム(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
2.6%w/v リン酸ナトリウム、二塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.39%w/v リン酸ナトリウム、一塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.45%w/v ジパルミトイルホスファチジルコリン(Genzyme, Cambridge, MA)
0.15%w/v Poloxamer 188(BASF, Parsipany NJ)
3.0%v/v 1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(フレオン
133;EM Science, Gibbstown NJ)
処方C:凍結乾燥リポソーム処方
水中、総脂質濃度が50mg/mLで、水素化大豆レシチン及びリン酸ジセチル(モル比9:1)を含有するリポソーム分散液(約40mL)を、Szoka及びPapahadjopoulosの逆相蒸発法(実施例8参照)を用いて調製した。処方を下記に要約する。
上記の組成の2本のバイアルをそれぞれ調製した。1本はパーフルオロヘキサン−窒素混合物で処理し、もう1本は窒素のみ含有した。サンプル(全6例)は水(5mL)で再構成し、パルス標識したドップラーシグナル増強ウサギモデルを使用して効果を評価した。処方A、B及びCのウサギへの投与量は、乾燥粉体でそれぞれウサギの体重1kg当たり5mgであった。
パーフルオロヘキサンを含まない処方A、B及びCの60秒での反響性シグナルは、それぞれ0.040、0.124及び0.005Vであり、また、それぞれのパーフルオロヘキサンを含む処方の60秒での反響性シグナルは、1.232、0.826及び0Vであった。結果として、パーフルオロヘキサン処理工程を付加することによって、凍結乾燥リポソーム処方の超音波の効果(ここでは60秒での反響性シグナルと規定する)は有意に増加しなかった。一方、パーフルオロヘキサンを含む噴霧乾燥したスクロースエステルの微小泡及びリン脂質の微小泡の処方では、それぞれ2980%及び482%増加した。従って、本発明の気体エマルジョンと凍結乾燥したリポソームから調製した微小泡製剤生成物との間には、構造及び挙動における本質的な差が存在する。
Schneiderらの米国特許第5,380,519号の実施例4に記載の非水溶性リン脂質を含む噴霧乾燥分散剤の効果
Schneiderらの米国特許第5,380,519号の実施例4に記載の割合でリン脂質及びリン酸ジセチルを含有する処方を、下記のエマルジョンを噴霧乾燥することによって調製した。Schneiderの実施例のように、界面活性剤を薄層としなかった(リポソームに変換しなかった)。
下記の溶液(1L)をそれぞれ注射用水で調製した。溶液1はでんぷん及び塩類を含有
し、溶液2は界面活性剤を含有した。溶液2は、高せん断ミキサーに添加し、氷浴中で冷却した。1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(フレオン133)の粗懸濁液を、溶液2(1L)中で調製した。この懸濁液を、マイクロフルイドダイザーMicrofluidizer(Microfluidics Corporation, Newton, MA;モデルM-110F)を使用して、10,000psi、5℃で5パスさせて、乳化した。得られたエマルジョンを溶液1に加え、噴霧乾燥する下記の処方を調製した。
3.6%w/v m−HESヒドロキシエチルスターチ(味の素、東京、日本)
3.0%w/v 塩化ナトリウム(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
2.6%w/v リン酸ナトリウム、二塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.39%w/v リン酸ナトリウム、一塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.058%w/v リン酸ジセチル(Sigma, St.Louis, MO)
0.742%w/v リン脂質PC-3(Lipoid, Ludwigshafen, Germany)
3.0%v/v 1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(EM Science,
Gibbstown NJ)
次にこのエマルジョンをおよそ下記の設定で、液体噴霧器を二つ備えたNiro Atomizer Portable Spray Dryer(Niro Atomizer, Copenhagen, Denmark )で噴霧乾燥した。
加熱空気流速 31CFM
入口空気温度 325℃
出口空気温度 120℃
噴霧器空気流速 290L/分
エマルジョン供給速度 1.5L/時間
この乾燥した中空球状生成物は直径が約1μm〜約15μmであり、この乾燥機の標準であるサイクロン分離機に回収された。粉体の一部(100mgずつ)を、上記の実施例と同様に10mLの管型のバイアル中に量り入れ、窒素のみまたは窒素とパーフルオロヘキサン(PFH)を入れ、そして封をした。
バイアルは水の注入に伴って圧力を抜くためのベントとして、18ゲージの針を挿入した後、注射用水(5mL)で再構成した。得られた微小泡の懸濁液(1mL)を前記実施例と同様に、頸動脈のドップラー超音波シグナルをモニターする機械を取り付けた、約3kgのウサギに静脈内注射した。
PFH使用または非使用のいずれでもシグナルが観察された。PFH含有製剤では、60秒に0.08Vのシグナル、200秒に0.02Vのシグナルが発生した。窒素のみの製剤では60秒に0.2Vのシグナル、200秒に0.04Vのシグナルが発生した。この処方にはより水溶性の界面活性剤は含まれていないので、シグナルは前の実施例よりかなり小さくなった。しかし、上記の実施例8で示したように、実施例4でSchneiderらの薄層で覆った処方とは異なり、噴霧乾燥工程では、この薄層で覆わない界面活性剤混合物は検出可能なシグナルを製造する物理的状態であった。またこの処方はパーフルオロヘキサンの添加によって、得られるシグナルが著しく増強するよりむしろ低減したことについて、この出願の他の実施例とは異なるものである。
非フルオロカーボン含有微小泡
下記のエマルジョンを同様の方法で噴霧乾燥することによって、2種の処方を調製した(A:混合リン脂質、B:リン脂質+Poloxamer 188)。
下記の溶液(1L)をそれぞれ注射用水で調製した。溶液1はでんぷん及び塩類を含有し、溶液2は界面活性剤を含有した。溶液2は高せん断ミキサーに添加し、氷浴中で冷却した。1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(フレオン133)の粗懸濁液を、溶液2(1L)中で調製した。この懸濁液をマイクロフルイダイザーMicrofluidizer(Microfluidics Corporation, Newton, MA;モデルM-110F)を使用して、10,000psi、5℃で5パスさせて乳化した。得られたエマルジョンを溶液1に加え、噴霧乾燥するための下記の処方を調製した。
処方A(混合リン脂質)
3.6%w/v m−HESヒドロキシエチルスターチ(味の素、東京、日本)
3.0%w/v 塩化ナトリウム(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
2.6%w/v リン酸ナトリウム、二塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.39%w/v リン酸ナトリウム、一塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.22%w/v ジパルミトイルホスファチジルコリン(Genzyme., Cambridge, MA)
0.31%w/v ジオクタノイルホスファチジルコリン(Genzyme, Cambridge, MA)
3.0%v/v 1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(EM Science, Gibbstown NJ)
処方B(リン脂質+Poloxamer 188)
3.6%w/v m−HESヒドロキシエチルスターチ(味の素、東京、日本)
3.0%w/v 塩化ナトリウム(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
2.6%w/v リン酸ナトリウム、二塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.39%w/v リン酸ナトリウム、一塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.15%w/v Poloxamer 188(BASF, Parsipany NJ)
0.45%w/v リン脂質PC-3(Lipoid, Ludwigshafen, Germany)
3.0%v/v 1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(EM Science, Gibbstown NJ)
次にこのエマルジョンをおよそ下記の設定で、液体噴霧器を二つ備えたNiro Atomizer Portable Spray Dryer(Niro Atomizer, Copenhagen, Denmark)で噴霧乾燥した。
加熱空気流速 31CFM
入口空気温度 325℃
出口空気温度 120℃
噴霧器空気流速 290L/分
エマルジョン供給速度 1.5L/時間
この乾燥した中空球形生成物は直径が約1μm〜約15μmであり、この乾燥機の標準であるサイクロン分離機に回収された。粉体の一部(100mgずつ)を10mLの管型のバイアル中に量り入れ、窒素のみを入れ、そして封をした。
バイアルは水の注入に伴って圧力を抜くためのベントとして、18ゲージの針を挿入した後、注射用水(5mL)で再構成した。得られた微小泡の懸濁液(1mL)を、頸動脈のドップラー超音波シグナルモニターを取り付けた、約3kgのウサギに静脈内注射した。システム6ドップラーフローモジュール(Triton Technology Inc., San Diego, CA)に接続した10MHzフローカフ(Triton Technology Inc.;モデルES-10-20)によって、LeCroy 9410オシロスコープ(LeCroy, Chestnut Ridge, NY)へRFドップラーシグナルを送った。オシロスコープによって計算されたシグナルの2乗平均(RMS)電圧は、コンピュータに送られ、得られた曲線から、ピーク反響性シグナル強度及び血液中の微小
泡の半減期を得た。
両処方で有意なシグナルが観察された。処方Aでは60秒に0.25Vのシグナル、200秒に0.13Vのシグナルが発生した。処方Bでは60秒に0.3Vのシグナル、200秒に0.2Vのシグナルが発生した。非リン脂質の処方では同じ方法で処理した場合、バックグラウンドのシグナルのみ発生した。
上述したように、これは、界面活性剤及び構造剤が溶解することによって浸透した水が、粒子の空洞(直径0.5〜1ミクロン)の内側表面に最初に接触し、界面活性剤飽和溶液によって最初に囲まれた所望のサイズ(空洞のサイズ)の泡を形成し、従って最適にパックされた界面活性剤を有し、気体の取り込みを増強することの結果であろう。このような泡は水溶性の気体(例えば空気または窒素)を封入している場合であっても、インビボで非常に安定である。
超音波反響効果に対するリン脂質のアシル鎖の長さの効果
下記のエマルジョン(1L)をそれぞれ、実施例2に記載した通りの噴霧乾燥のために調製した。
処方A:ジミリストイルホスファチジルコリン処方
3.6%w/v m−HESヒドロキシエチルスターチ(味の素、東京、日本)
3.0%w/v 塩化ナトリウム(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
2.6%w/v リン酸ナトリウム、二塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.39%w/v リン酸ナトリウム、一塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.45%w/v ジミリストイルホスファチジルコリン(Genzyme, Cambridge, MA)
0.15%w/v Poloxamer 188(BASF, Parsipany NJ)
3.0%v/v 1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(フレオン
133;EM Science, Gibbstown NJ)
処方B:ジステアロイルホスファチジルコリン処方
3.6%w/v m−HESヒドロキシエチルスターチ(味の素、東京、日本)
3.0%w/v 塩化ナトリウム(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
2.6%w/v リン酸ナトリウム、二塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.39%w/v リン酸ナトリウム、一塩基性(Mallinckrodt, St.Louis, MO)
0.45%w/v ジステアロイルホスファチジルコリン(Genzyme, Cambridge, MA)
0.15%w/v Poloxamer 188(BASF, Parsipany NJ)
3.0%v/v 1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(フレオン
133;EM Science, Gibbstown NJ)
水(5mL)で再構成した後、2種の処方はパルス標識したドップラーシグナル増強ウサギモデルを使用して効果を評価した。ウサギへの投与量は乾燥粉体でウサギの体重1kg当たり5mgであった。
時間の関数としての反響性シグナルは、ジステロイルホスファチジルコリン(DSPC)を含有する処方よりも、ジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)を含有する処方の方が平均して大きかった。DMPCの両脂肪酸エステル鎖は14個の炭素を含有し、一方、DSPCでは両脂肪酸エステル鎖は18個の炭素を含有する。2種のリン脂質化合物の間のこの鎖長の違いによって、液晶相転移温度の異なるゲルとなる。上記のこの転移温度以上において炭化水素鎖は融解状態であり、リン脂質は液晶相を生成する。この転移温度は水中、DSPCが55.5℃であり、DMPCが23.5℃である。
従って、注射後(ウサギの体温=約37.5℃)液晶状態となるリン脂質の第一の界面活性剤の使用は有利であるといえる。
二チャンバーのバイアルを使用する微小泡の処方物
噴霧乾燥粉体(800mg)を、20mLのWheaton RS-177FLWの二チャンバーのバイアル(図1)の下のチャンバーに量り入れた。バイアルはチャンバー間の封止材を挿入する前に、13℃でパーフルオロヘキサンで飽和させた窒素でフラッシュした。上のチャンバーは注射用滅菌水(10mL)で満たした。上のチャンバーのストッパーを挿入し、上のチャンバー内の全ての空気の泡を除去した。上のストッパーを押して、チャンバー間の封止材を下のチャンバー内に落とし、水を下のチャンバーに流し入れ、粉体を再構成した(図2)。光学顕微鏡で示されるように、無数の安定な微小泡が形成された。この方法によって、パッケージのこの形態が便利であること、及び水相を粉体に加えたときの圧力の上昇を除くためのベントを設ける必要が無くなることが示される。
二チャンバーのシリンジを使用する微小泡の処方物
噴霧乾燥粉体(100mg)を、5mL+5mLのHYPAK液体/乾燥デュアルチャンバーシリンジ(Becton Dickinson, Flanklin Lakes NJ)中に量り入れ、粉体チャンバー(針状末端)に振り入れた。次に、チャンバー間の封止材をバイパスチャネルの直ぐ上に配置した。次に、5μMのフィルターを含有する針をシリンジの上に取り付けた。次に、粉体を含有するチャンバーは、真空チャンバー内に器具を設置し、真空にし、13℃で気体浸透圧剤であるパーフルオロヘキサンで飽和させた窒素でチャンバーを再充填することによって、気体浸透圧剤で満たした。フィルター針によって、粉体含有チャンバー内の雰囲気を真空化し、再充填した。次に、封止針のカバーを針の上にかぶせた。次に、液体チャンバーを注射用水(4mL)で満たし、一時的なベント(全ての気泡を取り除くために、ガラスのシリンジとプランジャとの間に挿入した針金)を使用して、プランジャを固定した。
再構成するために針の封止カバーを外して、粉体チャンバー内に生じた圧力を除いた。次にプランジャを下げ、チャンバー間の封止材をバイパス位置に進め、水を粉体含有チャンバー内のチャンバー間の封止材の周囲へ流した。プランジャは全ての水が粉体チャンバーに入ったときに元に戻した。シリンジを振り動かして、粉体を溶解した。過剰の気体及び全ての大きな泡は、シリンジを固定し、針の末端を上げて、プランジャをさらに下げることで追い出した。次に、無数の安定化した微小泡(光学顕微鏡で観察される)を含有する溶液は、プランジャを限界まで下げることによってシリンジから出した。
以上の記述は、本発明のいくつかの好ましい具体例を詳述し、予想される最良の形態を述べるものである。しかしながら、以上の記述が本文中で如何に詳細に見えても、本発明は多くの方法で実施することが可能であり、本発明は添付の請求の範囲及びあらゆる等価物に従って解釈されるべきであると考えられる。
上のチャンバーに水性溶液を、下のチャンバーに固体とガス状成分を入れた、微小泡形成調製品を含む2チャンバー式のバイアルの透視図である。 患者に投与するための微小泡を形成するために、水性溶液を固体成分と混合した図1のバイアルを示す。 下のチャンバーに水性溶液を、上のチャンバーに固体とガス状の成分を入れた微小泡形成調製品を含む逆2チャンバー式のバイアルの透視図である。 患者に投与するための微小泡を形成するために、水性溶液を固体成分と混合した図3のバイアルを示す。

Claims (19)

  1. 2、CO2及びO2からなる群から選択される気体又はそれらの混合物を含む第一気体と、パーフルオロカーボンである第二気体とを含む気体混合物を含み、気体混合物は膜形成材料により囲まれている、液体媒体中の安定化気体封入微小泡製剤であって、第一気体及び第二気体は、1:100〜1000:1のモル比で存在し、第一気体は、37℃で少なくとも(760−x)mmHgの蒸気圧を有し、xは、第二気体の37℃での蒸気圧であり、第一気体及び第二気体のそれぞれの蒸気圧は37℃で75mmHgより大きく、第一気体及び第二気体は水蒸気ではなく、
    膜形成材料が、10個以上の炭素原子を含む一つ以上のアシル鎖を有する第一リン脂質からなり且つ全界面活性剤の少なくとも5%w/wを構成する第一の界面活性剤と、脂肪酸の糖エステル、ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンコポリマー、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、第二リン脂質及び非イオン性アルキルグルコシドからなる群から選ばれる少なくとも一つからなり且つ前記第一の界面活性剤より高い水溶性を有する第二の界面活性剤とを含む界面活性剤混合物である、前記製剤。
  2. パーフルオロカーボンが、パーフルオロメタン、パーフルオロエタン、パーフルオロプロパン、パーフルオロブタン、パーフルオロシクロブタン、パーフルオロペンタン、パーフルオロシクロペンタン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロシクロヘキサン、パーフルオロヘプタン、パーフルオロシクロへプタン、パーフルオロオクタン及びパーフルオロシクロオクタンからなる群から選択されるか又はそれらの混合物である請求項1記載の安定化気体封入微小泡製剤。
  3. 膜形成材料が、さらにアルブミンを含む、請求項1又は2記載の安定化気体封入微小泡製剤。
  4. 第一気体及び第二気体が、1:10〜100:1のモル比で存在する請求項1〜3の何れか一項記載の安定化気体封入微小泡製剤。
  5. 第一リン脂質が、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、及びホスファチジルエタノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも一つである、請求項1〜4の何れか一項記載の安定化気体封入微小泡製剤。
  6. 第一リン脂質が、ジミリストイルホスファチジルコリンである請求項5記載安定化気体封入微小泡製剤。
  7. 膜形成材料が、さらにコレステロールを含む、請求項1〜6の何れか一項記載の安定化気体封入微小泡製剤。
  8. 液体媒体が水系である請求項1〜7の何れか一項記載の安定化気体封入微小泡製剤。
  9. 液体媒体及び微小泡が容器中にある請求項1〜8の何れか一項記載の安定化気体封入微小泡製剤。
  10. 液体媒体がin vivoの血液である請求項1〜7の何れか一項記載の安定化気体封入微小泡製剤。
  11. 安定化気体封入微小泡製剤が液体媒体中に調製される時に微小泡が第一平均直径を有しており、微小泡が、第一気体が該媒体中へ失われるために前記液体媒体中で第一平均直径の75%よりも小さい第二平均直径に収縮し、該媒体に対する気体浸透圧の差のために第二平均直径又はその直径付近で少なくとも1分間安定化される請求項1〜10の何れか一項記載の安定化気体封入微小泡製剤。
  12. 第一平均直径が10ミクロンであり、第二平均直径が1〜6ミクロンである請求項11記載の安定化気体封入微小泡製剤。
  13. 微小泡が機械的振盪若しくは振動、又は、単純振盪、又は、温和な攪拌により形成された請求項1〜12の何れか一項記載の安定化気体封入微小泡製剤。
  14. パーフルオロカーボンが、パーフルオロプロパン、パーフルオロブタン、パーフルオロペンタン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタン及びパーフルオロオクタンからなる群から選択されるか又はそれらの混合物である請求項1〜13の何れか一項記載の安定化気体封入微小泡製剤。
  15. 微小泡が浸透圧により安定化された請求項11〜14の何れか一項記載の安定化気体封入微小泡製剤。
  16. 微小泡が診断画像化に使用される請求項1〜15の何れか一項記載の安定化気体封入微小泡製剤。
  17. 微小泡が少なくとも20秒の半減期を有する請求項1〜16の何れか一項記載の安定化気体封入微小泡製剤。
  18. 第一気体が窒素であり、第二気体がパーフルオロヘキサンである請求項1〜17の何れか一項記載の安定化気体封入微小泡製剤。
  19. 第一リン脂質が微小泡上に単層形態で存在する請求項1〜18の何れか一項記載の安定化気体封入微小泡製剤。
JP2005077072A 1995-02-28 2005-03-17 超音波のコントラスト増強のためのリン脂質を含む安定な気体エマルジョン Expired - Fee Related JP4229918B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/395,680 US5798091A (en) 1993-07-30 1995-02-28 Stabilized gas emulsion containing phospholipid for ultrasound contrast enhancement

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8526274A Division JPH11501305A (ja) 1995-02-28 1996-02-15 超音波のコントラスト増強のためのリン脂質を含む安定な気体エマルジョン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005263804A JP2005263804A (ja) 2005-09-29
JP4229918B2 true JP4229918B2 (ja) 2009-02-25

Family

ID=23564039

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8526274A Withdrawn JPH11501305A (ja) 1995-02-28 1996-02-15 超音波のコントラスト増強のためのリン脂質を含む安定な気体エマルジョン
JP2005077072A Expired - Fee Related JP4229918B2 (ja) 1995-02-28 2005-03-17 超音波のコントラスト増強のためのリン脂質を含む安定な気体エマルジョン

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8526274A Withdrawn JPH11501305A (ja) 1995-02-28 1996-02-15 超音波のコントラスト増強のためのリン脂質を含む安定な気体エマルジョン

Country Status (12)

Country Link
US (3) US5798091A (ja)
EP (1) EP0812214A1 (ja)
JP (2) JPH11501305A (ja)
KR (1) KR100407755B1 (ja)
CN (1) CN1182373B (ja)
AU (1) AU731671B2 (ja)
CA (1) CA2212113C (ja)
FI (1) FI973496A0 (ja)
HU (1) HUP9802095A3 (ja)
NO (1) NO973489L (ja)
PL (1) PL321952A1 (ja)
WO (1) WO1996026746A1 (ja)

Families Citing this family (76)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU767705B2 (en) * 1995-02-28 2003-11-20 Photogen Technologies, Inc. Stabilized gas emulsion containing phospholipid for ultrasound contrast enhancement
US5804162A (en) * 1995-06-07 1998-09-08 Alliance Pharmaceutical Corp. Gas emulsions stabilized with fluorinated ethers having low Ostwald coefficients
US6033645A (en) * 1996-06-19 2000-03-07 Unger; Evan C. Methods for diagnostic imaging by regulating the administration rate of a contrast agent
DE19602930A1 (de) * 1996-01-18 1997-07-24 Schering Ag Poröse Matrices aus niedermolekularen Substanzen zur Genierung stabiler Gasblasensuspensionen, deren Verwendung als Ultraschallkontrastmittel sowie Verfahren zu deren Herstellung
US5834519A (en) * 1996-10-11 1998-11-10 Wayne State University Stabilized gas-supersaturated emulsions and suspensions
NZ335265A (en) * 1996-10-21 2000-07-28 Nycomed Imaging As Gas containing contrast agents that may be co-administered with vasodilator drugs to enhance differences in return signal intensity from normal and hypoperfused myocardial tissue contrast agents
SK285866B6 (sk) * 1996-12-24 2007-10-04 Rhone-Poulenc Agro 1-Arylpyrazolové zlúčeniny, pesticídne prostriedky obsahujúce tieto zlúčeniny ako účinné látky a spôsob ničenia škodcov
GB9708240D0 (en) 1997-04-23 1997-06-11 Nycomed Imaging As Improvements in or relating to contrast agents
JP4808842B2 (ja) * 1997-08-18 2011-11-02 ジーイー・ヘルスケア・アクスイェ・セルスカプ 小胞の調製方法
GB9717588D0 (en) * 1997-08-19 1997-10-22 Nycomed Imaging As Improvements in or relating to contrast agents
GB9717542D0 (en) 1997-08-19 1997-10-22 Nycomed Imaging As Process
DE69814428T2 (de) 1997-09-29 2004-05-13 Nektar Therapeutics, San Carlos In verneblern verwendbare, stabilisierte zubereitungen
US20060165606A1 (en) 1997-09-29 2006-07-27 Nektar Therapeutics Pulmonary delivery particles comprising water insoluble or crystalline active agents
US20010003580A1 (en) 1998-01-14 2001-06-14 Poh K. Hui Preparation of a lipid blend and a phospholipid suspension containing the lipid blend
DE19805012A1 (de) * 1998-02-07 1999-08-12 Thomas Gieselmann Kontrastmittel zur Verwendung als Diagnostikum bei bildgebenden Verfahren sowie seine Herstellung
US6391149B1 (en) * 1998-06-04 2002-05-21 Advanced Cardiovascular Systems, Inc. Method and apparatus for concentrating a solute in solution with a solvent
WO2000051553A1 (en) * 1999-03-01 2000-09-08 The General Hospital Corporation An anti-reflective cosmetic composition for reducing the visibility of wrinkles
GB9912356D0 (en) * 1999-05-26 1999-07-28 Btg Int Ltd Generation of microfoam
WO2001012069A1 (en) * 1999-08-13 2001-02-22 Point Biomedical Corporation Hollow microspheres with controlled fragility for medical use
US6210611B1 (en) * 1999-11-30 2001-04-03 Duke University Methods for producing gas microbubbles having lipid-containing shells formed thereon
US7871598B1 (en) 2000-05-10 2011-01-18 Novartis Ag Stable metal ion-lipid powdered pharmaceutical compositions for drug delivery and methods of use
MXPA02001323A (es) 2000-05-10 2004-07-16 Alliance Pharma Microgranulos con base fosfolipida para la liberacion de farmaco.
US8404217B2 (en) 2000-05-10 2013-03-26 Novartis Ag Formulation for pulmonary administration of antifungal agents, and associated methods of manufacture and use
EP2279757A3 (en) 2000-06-02 2011-08-03 Bracco Suisse SA Compounds for targeting endothelial cells
GB0028692D0 (en) * 2000-11-24 2001-01-10 Btg Int Ltd Generation of therapeutic microform
KR100373712B1 (ko) * 2000-12-23 2003-02-25 사회복지법인삼성생명공익재단(삼성서울병원) 초음파 조영제 및 그의 제조방법
ATE376803T1 (de) * 2001-04-06 2007-11-15 Bracco Research Sa Vorrichtung zur messung lokaler physikalischer parameter in einem flüssigkeitsgefüllten hohlraum
US8512680B2 (en) * 2001-08-08 2013-08-20 Btg International Ltd. Injectables in foam, new pharmaceutical applications
US7368102B2 (en) 2001-12-19 2008-05-06 Nektar Therapeutics Pulmonary delivery of aminoglycosides
ATE448808T1 (de) * 2001-12-21 2009-12-15 Ferrosan As Hämostatische garnitur, verfahren zum zubereiten eines hämostatischen mittels und verfahren zur blutstillung
US7923431B2 (en) 2001-12-21 2011-04-12 Ferrosan Medical Devices A/S Haemostatic kit, a method of preparing a haemostatic agent and a method of promoting haemostatis
FR2834636B1 (fr) * 2002-01-15 2006-02-24 El Hassane Larhrib Procede de fabrication de particules micro-poreuses creuses, notamment destinees a etre inhalees
US7211240B2 (en) 2002-03-01 2007-05-01 Bracco International B.V. Multivalent constructs for therapeutic and diagnostic applications
WO2004065621A1 (en) 2002-03-01 2004-08-05 Dyax Corp. Kdr and vegf/kdr binding peptides and their use in diagnosis and therapy
US7794693B2 (en) 2002-03-01 2010-09-14 Bracco International B.V. Targeting vector-phospholipid conjugates
US7261876B2 (en) 2002-03-01 2007-08-28 Bracco International Bv Multivalent constructs for therapeutic and diagnostic applications
US8623822B2 (en) 2002-03-01 2014-01-07 Bracco Suisse Sa KDR and VEGF/KDR binding peptides and their use in diagnosis and therapy
EP2301587B1 (en) 2002-03-01 2014-06-25 Dyax Corp. KDR and VEGF/KDR binding peptides and their use in diagnosis
CA2509914A1 (en) * 2002-12-11 2004-06-24 Ferrosan A/S Gelatine-based materials as swabs
US20070128117A1 (en) * 2003-02-04 2007-06-07 Bracco International B.V. Ultrasound contrast agents and process for the preparation thereof
KR101076053B1 (ko) * 2003-02-04 2011-10-21 브라코 인터내셔날 비.브이. 초음파 조영제 및 그것의 제조방법
ES2557286T3 (es) 2003-03-03 2016-01-25 Dyax Corp. Usos de péptidos que se unen específicamente al receptor del HGF (cMet)
US8048439B2 (en) * 2003-11-17 2011-11-01 Btg International Ltd. Therapeutic foam
JP2007511590A (ja) * 2003-11-17 2007-05-10 ビーティージー・インターナショナル・リミテッド 治療用フォーム
AU2004308756B2 (en) * 2003-12-22 2010-06-24 Bracco Suisse S.A. Gas-filled microvesicle assembly for contrast imaging
JP2007519450A (ja) 2004-01-30 2007-07-19 フェロサン アー/エス 止血用のスプレーおよび組成物
US8012457B2 (en) 2004-06-04 2011-09-06 Acusphere, Inc. Ultrasound contrast agent dosage formulation
CN101001649B (zh) 2004-07-09 2011-08-31 弗罗桑医疗设备公司 包括透明质酸的止血组合物及其制备方法
JP4837663B2 (ja) * 2004-08-18 2011-12-14 ブラッコ・シュイス・ソシエテ・アノニム 造影画像化のためのガス充填微小胞組成物
EP1655040A1 (en) * 2004-10-08 2006-05-10 Bracco Imaging, S.P.A. Contrast agent formulations for the visualization of the lymphatic system
GB0509824D0 (en) * 2005-05-13 2005-06-22 Btg Int Ltd Therapeutic foam
JP4485444B2 (ja) * 2005-09-28 2010-06-23 シャープ株式会社 排水処理方法および排水処理装置
US8257338B2 (en) * 2006-10-27 2012-09-04 Artenga, Inc. Medical microbubble generation
JP3974928B1 (ja) * 2006-06-07 2007-09-12 シャープ株式会社 排水処理方法および排水処理装置
US20090088393A1 (en) 2007-09-28 2009-04-02 Zomanex, Llc Methods and formulations for converting intravenous and injectable drugs into oral dosage forms
CN102014973A (zh) 2008-02-29 2011-04-13 弗罗桑医疗设备公司 用于促进止血和/或伤口愈合的装置
EP2480127A4 (en) * 2009-09-22 2015-06-24 Targeson Inc Contrast agents for optical imaging and uses thereof
EP2345732A1 (en) 2010-01-19 2011-07-20 Universite Paris Descartes Methods for intracellular delivery of nucleic acids
BR112013002945A2 (pt) 2010-08-09 2016-06-07 Inst Nat Sante Rech Med composição farmacâutica formulada com agente de eco-contraste de microbolhas e um ácido nucleico terapêutico de interesse para uso em um método para tratamento de uma doença ocular em um sujeito
EP2637701A4 (en) * 2010-11-12 2014-09-17 Childrens Medical Center GAS-FILLED MICROBREWS AND GAS FREEZING SYSTEMS
CA2865349C (en) 2012-03-06 2021-07-06 Ferrosan Medical Devices A/S Pressurized container containing haemostatic paste
US10357450B2 (en) 2012-04-06 2019-07-23 Children's Medical Center Corporation Process for forming microbubbles with high oxygen content and uses thereof
IN2014DN09192A (ja) * 2012-04-30 2015-07-10 Ge Healthcare As
EP2825216B1 (en) 2012-06-12 2015-08-19 Ferrosan Medical Devices A/S Dry haemostatic composition
US10577554B2 (en) 2013-03-15 2020-03-03 Children's Medical Center Corporation Gas-filled stabilized particles and methods of use
CN105358071B (zh) 2013-06-21 2018-07-31 弗罗桑医疗设备公司 真空膨胀的干组合物和用于保留该干组合物的注射器
KR101853948B1 (ko) * 2013-07-05 2018-05-02 사회복지법인 삼성생명공익재단 X-선 조영제 및 기포 촉진제를 함유하는 조영 조성물 및 그 제조방법
CN105828844B (zh) 2013-12-11 2019-09-27 弗罗桑医疗设备公司 包含挤出增强剂的干组合物
EP2962681A1 (en) 2014-07-03 2016-01-06 Swiss VX Venentherapie und Forschung GmbH Devices and methods for injectable vascular sclerofoams using a carrier made of human blood and uses thereof
CN106999621B (zh) 2014-10-13 2020-07-03 弗罗桑医疗设备公司 用于止血和伤口愈合的干组合物
AU2015371184B2 (en) 2014-12-24 2020-06-25 Ferrosan Medical Devices A/S Syringe for retaining and mixing first and second substances
BR112017027695A2 (pt) 2015-07-03 2018-09-04 Ferrosan Medical Devices As seringa para retenção e mistura de primeira e segunda substâncias
US11147890B2 (en) 2017-02-28 2021-10-19 Children's Medical Center Corporation Stimuli-responsive particles encapsulating a gas and methods of use
US11406722B2 (en) * 2017-03-16 2022-08-09 The Board Of Regents Of The University Of Texas System Nanodroplets with improved properties
ES2968412T3 (es) 2018-05-09 2024-05-09 Ferrosan Medical Devices As Método para preparar una composición hemostática
KR102103810B1 (ko) * 2018-05-24 2020-04-24 한국원자력의학원 과불화탄소 나노입자, 이를 포함하는 약물 전달용 초음파 조영제 및 그의 제조방법

Family Cites Families (94)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4276885A (en) * 1979-05-04 1981-07-07 Rasor Associates, Inc Ultrasonic image enhancement
US4657756A (en) * 1980-11-17 1987-04-14 Schering Aktiengesellschaft Microbubble precursors and apparatus for their production and use
DE3141641A1 (de) * 1981-10-16 1983-04-28 Schering Ag, 1000 Berlin Und 4619 Bergkamen Ultraschall-kontrastmittel und dessen herstellung
JPS5967229A (ja) 1982-10-08 1984-04-16 Green Cross Corp:The 超音波診断造影剤
US4572203A (en) 1983-01-27 1986-02-25 Feinstein Steven B Contact agents for ultrasonic imaging
US4718433A (en) * 1983-01-27 1988-01-12 Feinstein Steven B Contrast agents for ultrasonic imaging
US5141738A (en) * 1983-04-15 1992-08-25 Schering Aktiengesellschaft Ultrasonic contrast medium comprising gas bubbles and solid lipophilic surfactant-containing microparticles and use thereof
DE3313947A1 (de) * 1983-04-15 1984-10-18 Schering AG, 1000 Berlin und 4709 Bergkamen Mikropartikel und gasblaeschen enthaltende ultraschall-kontrastmittel
DE3324754A1 (de) * 1983-07-06 1985-01-17 Schering AG, 1000 Berlin und 4709 Bergkamen Ultraschallkontrastmittel sowie dessen herstellung
IT1198860B (it) 1984-06-08 1988-12-21 Mario Gonzi Dispositivo intecettore di microtrafilamenti,per evitare e/o segnalare perdite d'olio in impianti idraulici e per impieghi equivalenti
US5186922A (en) * 1985-03-15 1993-02-16 See/Shell Biotechnology, Inc. Use of biodegradable microspheres labeled with imaging energy constrast materials
US4613326A (en) * 1985-07-12 1986-09-23 Becton, Dickinson And Company Two-component medication syringe assembly
DE3529195A1 (de) * 1985-08-14 1987-02-26 Max Planck Gesellschaft Kontrastmittel fuer ultraschalluntersuchungen und verfahren zu seiner herstellung
US4684479A (en) * 1985-08-14 1987-08-04 Arrigo Joseph S D Surfactant mixtures, stable gas-in-liquid emulsions, and methods for the production of such emulsions from said mixtures
DE3688613T2 (de) * 1985-11-18 1994-01-13 Access Pharma Inc Polychelierende stoffe für abbildung- und spektralerhöhung (und spektrale verschiebung).
US4640246A (en) 1986-01-03 1987-02-03 Sturdy Truck Equipment, Incorporated Road and engine speed governor with power demand control
US4927623A (en) * 1986-01-14 1990-05-22 Alliance Pharmaceutical Corp. Dissolution of gas in a fluorocarbon liquid
GB8601100D0 (en) * 1986-01-17 1986-02-19 Cosmas Damian Ltd Drug delivery system
EP0231091B1 (en) * 1986-01-24 1993-03-31 Children's Hospital Medical Center Stable emulsions of highly fluorinated organic compound
US5684050A (en) * 1986-01-24 1997-11-04 Hemagen/Pfc Stable emulsions of highly fluorinated organic compounds
US5536753A (en) * 1986-01-24 1996-07-16 Children's Hospital Research Foundation, A Division Of Children's Hospital Medical Center And Hemagen/Pfc Stable perfluorocarbon and oil emulsions
DE3637926C1 (de) 1986-11-05 1987-11-26 Schering Ag Ultraschall-Manometrieverfahren in einer Fluessigkeit mittels Mikroblaeschen
US4925678A (en) * 1987-04-01 1990-05-15 Ranney David F Endothelial envelopment drug carriers
US4781676A (en) * 1987-02-20 1988-11-01 Air Products And Chemicals, Inc. Interstitial administration of perfluorochemical emulsions for reoxygenation of hypoxic tumor cells
US5108759A (en) * 1987-04-01 1992-04-28 Ranney David F Endothelial envelopment drug carriers
DE3741201A1 (de) 1987-12-02 1989-06-15 Schering Ag Ultraschallarbeitsverfahren und mittel zu dessen durchfuehrung
DE3741199A1 (de) * 1987-12-02 1989-08-17 Schering Ag Verwendung von ultraschallkontrastmitteln fuer die ultraschall-lithotripsie
US4844882A (en) * 1987-12-29 1989-07-04 Molecular Biosystems, Inc. Concentrated stabilized microbubble-type ultrasonic imaging agent
DE58908194D1 (de) 1988-02-05 1994-09-22 Schering Ag Ultraschallkontrastmittel, verfahren zu deren herstellung und deren verwendung als diagnostika und therapeutika.
US4898734A (en) * 1988-02-29 1990-02-06 Massachusetts Institute Of Technology Polymer composite for controlled release or membrane formation
DE3828905A1 (de) 1988-08-23 1990-03-15 Schering Ag Mittel bestehend aus cavitate oder clathrate bildenden wirt/gast-komplexen als kontrastmittel
US5410516A (en) 1988-09-01 1995-04-25 Schering Aktiengesellschaft Ultrasonic processes and circuits for performing them
DE3829999A1 (de) 1988-09-01 1990-03-15 Schering Ag Ultraschallverfahren und schaltungen zu deren durchfuehrung
NL8802219A (nl) * 1988-09-09 1990-04-02 Philips Nv Werkwijze voor het vervaardigen van een halfgeleiderinrichting met een siliciumlichaam waarin door ionenimplantaties halfgeleidergebieden worden gevormd.
US4957656A (en) * 1988-09-14 1990-09-18 Molecular Biosystems, Inc. Continuous sonication method for preparing protein encapsulated microbubbles
US5123414A (en) * 1989-12-22 1992-06-23 Unger Evan C Liposomes as contrast agents for ultrasonic imaging and methods for preparing the same
US5149319A (en) * 1990-09-11 1992-09-22 Unger Evan C Methods for providing localized therapeutic heat to biological tissues and fluids
US5773024A (en) 1989-12-22 1998-06-30 Imarx Pharmaceutical Corp. Container with multi-phase composition for use in diagnostic and therapeutic applications
US5585112A (en) 1989-12-22 1996-12-17 Imarx Pharmaceutical Corp. Method of preparing gas and gaseous precursor-filled microspheres
US5088499A (en) * 1989-12-22 1992-02-18 Unger Evan C Liposomes as contrast agents for ultrasonic imaging and methods for preparing the same
US5469854A (en) * 1989-12-22 1995-11-28 Imarx Pharmaceutical Corp. Methods of preparing gas-filled liposomes
US5656211A (en) 1989-12-22 1997-08-12 Imarx Pharmaceutical Corp. Apparatus and method for making gas-filled vesicles of optimal size
US6088613A (en) * 1989-12-22 2000-07-11 Imarx Pharmaceutical Corp. Method of magnetic resonance focused surgical and therapeutic ultrasound
US5334381A (en) * 1989-12-22 1994-08-02 Unger Evan C Liposomes as contrast agents for ultrasonic imaging and methods for preparing the same
US5776429A (en) 1989-12-22 1998-07-07 Imarx Pharmaceutical Corp. Method of preparing gas-filled microspheres using a lyophilized lipids
US5352435A (en) * 1989-12-22 1994-10-04 Unger Evan C Ionophore containing liposomes for ultrasound imaging
US5305757A (en) * 1989-12-22 1994-04-26 Unger Evan C Gas filled liposomes and their use as ultrasonic contrast agents
US5228446A (en) * 1989-12-22 1993-07-20 Unger Evan C Gas filled liposomes and their use as ultrasonic contrast agents
US5542935A (en) 1989-12-22 1996-08-06 Imarx Pharmaceutical Corp. Therapeutic delivery systems related applications
US5209720A (en) * 1989-12-22 1993-05-11 Unger Evan C Methods for providing localized therapeutic heat to biological tissues and fluids using gas filled liposomes
US5705187A (en) 1989-12-22 1998-01-06 Imarx Pharmaceutical Corp. Compositions of lipids and stabilizing materials
GB9003821D0 (en) * 1990-02-20 1990-04-18 Danbiosyst Uk Diagnostic aid
IN172208B (ja) 1990-04-02 1993-05-01 Sint Sa
US5556610A (en) * 1992-01-24 1996-09-17 Bracco Research S.A. Gas mixtures useful as ultrasound contrast media, contrast agents containing the media and method
US5445813A (en) * 1992-11-02 1995-08-29 Bracco International B.V. Stable microbubble suspensions as enhancement agents for ultrasound echography
US5190982A (en) 1990-04-26 1993-03-02 Hoechst Aktiengesellschaft Ultrasonic contrast agents, processes for their preparation and the use thereof as diagnostic and therapeutic agents
GB9009423D0 (en) * 1990-04-26 1990-06-20 Williams Alun R Assessment of vascular perfusion by the display of harmonic echoes from ultrasonically excited gas bubbles
US5205287A (en) * 1990-04-26 1993-04-27 Hoechst Aktiengesellschaft Ultrasonic contrast agents, processes for their preparation and the use thereof as diagnostic and therapeutic agents
AU636481B2 (en) * 1990-05-18 1993-04-29 Bracco International B.V. Polymeric gas or air filled microballoons usable as suspensions in liquid carriers for ultrasonic echography
US5315997A (en) * 1990-06-19 1994-05-31 Molecular Biosystems, Inc. Method of magnetic resonance imaging using diamagnetic contrast
JP2599492B2 (ja) * 1990-08-21 1997-04-09 第一製薬株式会社 リポソーム製剤の製造法
JP3247374B2 (ja) * 1990-10-05 2002-01-15 ブラッコ インターナショナル ベスローテン フェンノートシャップ 超音波エコグラフィーに適切な中空気体封入微小球の安定懸濁物の製造のための方法
DE4100470A1 (de) 1991-01-09 1992-07-16 Byk Gulden Lomberg Chem Fab Echokontrastmittel
CA2063529A1 (en) * 1991-03-22 1992-09-23 Katsuro Tachibana Booster for therapy of diseases with ultrasound and pharmaceutical liquid composition containing the same
GB9106673D0 (en) 1991-03-28 1991-05-15 Hafslund Nycomed As Improvements in or relating to contrast agents
GB9106686D0 (en) 1991-03-28 1991-05-15 Hafslund Nycomed As Improvements in or relating to contrast agents
US5205290A (en) 1991-04-05 1993-04-27 Unger Evan C Low density microspheres and their use as contrast agents for computed tomography
ES2103947T5 (es) * 1991-06-03 2001-05-16 Nycomed Imaging As Mejoras introducidas en o relacionadas con agentes de contraste.
IE80926B1 (en) * 1991-07-05 1999-06-30 Nycomed Imaging As Improvements in or relating to contrast agents
GB9115324D0 (en) 1991-07-16 1991-08-28 Ici Plc Rodenticide bait package
GB9116610D0 (en) * 1991-08-01 1991-09-18 Danbiosyst Uk Preparation of microparticles
WO1993003671A1 (en) * 1991-08-13 1993-03-04 Molecular Biosystem, Inc. Method of mri imaging using diamagnetic contrast agents
NZ244147A (en) 1991-09-03 1994-09-27 Hoechst Ag Echogenic particles which comprise a gas and at least one shaping substance, and their use as diagnostic agents
US5409688A (en) 1991-09-17 1995-04-25 Sonus Pharmaceuticals, Inc. Gaseous ultrasound contrast media
MX9205298A (es) * 1991-09-17 1993-05-01 Steven Carl Quay Medios gaseosos de contraste de ultrasonido y metodo para seleccionar gases para usarse como medios de contraste de ultrasonido
JP3231768B2 (ja) * 1991-09-17 2001-11-26 ソーナス ファーマシューティカルス,インコーポレイテッド 気体状超音波造影剤及び超音波造影剤として使用する気体の選定方法
WO1993006869A1 (en) * 1991-10-04 1993-04-15 Mallinckrodt Medical, Inc. Gaseous ultrasound contrast agents
US5196183A (en) * 1991-12-04 1993-03-23 Sterling Winthrop Inc. Contrast agents for ultrasound imaging
US5255683A (en) * 1991-12-30 1993-10-26 Sound Science Limited Partnership Methods of and systems for examining tissue perfusion using ultrasonic contrast agents
GB9200388D0 (en) * 1992-01-09 1992-02-26 Nycomed As Improvements in or relating to contrast agents
IL104084A (en) * 1992-01-24 1996-09-12 Bracco Int Bv Sustainable aqueous suspensions of pressure-resistant and gas-filled blisters, their preparation, and contrast agents containing them
DE4219723A1 (de) * 1992-06-13 1993-12-16 Schering Ag Mikropartikel, Verfahren zu deren Herstellung, sowie die Verwendung dieser in der Diagnostik
AU4563093A (en) * 1992-07-03 1994-01-31 Byk Gulden Lomberg Chemische Fabrik Gmbh Echographic contrast agent composition
AU689086B2 (en) * 1992-09-16 1998-03-26 Nycomed Imaging As Improvements in or relating to contrast agents
US5314644A (en) * 1992-10-19 1994-05-24 Virginia Polytechnic Institute And State University Microbubble generator
AU5457394A (en) * 1992-11-02 1994-05-24 Drexel University Surfactant-stabilized microbubble mixtures, process for preparing and methods of using the same
US5393527A (en) * 1993-01-04 1995-02-28 Becton, Dickinson And Company Stabilized microspheres and methods of preparation
US5558855A (en) * 1993-01-25 1996-09-24 Sonus Pharmaceuticals Phase shift colloids as ultrasound contrast agents
PL176116B1 (pl) * 1993-01-25 1999-04-30 Sonus Pharma Inc Środek kontrastowy do ultrasonografii i sposób wytwarzania środka kontrastowego do ultrasonografii
IL108367A0 (en) 1993-01-27 1994-04-12 Hektoen Inst For Medical Resea Antisense polynzcleotide inhibition of human growth factor-sensitive cancer cells
US5333613A (en) * 1993-03-23 1994-08-02 Delineate Microparticles as ultrasonic contrast media
US5716597A (en) * 1993-06-04 1998-02-10 Molecular Biosystems, Inc. Emulsions as contrast agents and method of use
HUT74827A (en) 1993-07-02 1997-02-28 Molecular Biosystems Inc Protein encapsulated insoluble gas microspheres and their preparation and use as ultrasonic imaging agents
US5558092A (en) 1995-06-06 1996-09-24 Imarx Pharmaceutical Corp. Methods and apparatus for performing diagnostic and therapeutic ultrasound simultaneously

Also Published As

Publication number Publication date
KR100407755B1 (ko) 2004-02-18
JP2005263804A (ja) 2005-09-29
EP0812214A1 (en) 1997-12-17
US20020031476A1 (en) 2002-03-14
HUP9802095A2 (hu) 1999-01-28
HUP9802095A3 (en) 1999-03-29
PL321952A1 (en) 1998-01-05
AU4922196A (en) 1996-09-18
US5798091A (en) 1998-08-25
CA2212113A1 (en) 1996-09-06
CN1182373A (zh) 1998-05-20
US7141235B2 (en) 2006-11-28
NO973489D0 (no) 1997-07-30
AU731671B2 (en) 2001-04-05
WO1996026746A1 (en) 1996-09-06
KR19980702548A (ko) 1998-07-15
FI973496A (fi) 1997-08-26
CA2212113C (en) 2007-04-24
NO973489L (no) 1997-08-27
JPH11501305A (ja) 1999-02-02
US6280705B1 (en) 2001-08-28
CN1182373B (zh) 2010-12-08
MX9706402A (es) 1998-08-30
FI973496A0 (fi) 1997-08-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4229918B2 (ja) 超音波のコントラスト増強のためのリン脂質を含む安定な気体エマルジョン
JP4067116B2 (ja) オストワルド係数の低いフッ素化エーテルで安定化させたガスエマルジョン
KR100500334B1 (ko) 조영제또는그와관련된개선
JP3559849B2 (ja) 超音波技術のための安定化された微小気泡組成物
US5846518A (en) Gas mixtures useful as ultrasound contrast media contrast agents containing the media and method
US5556610A (en) Gas mixtures useful as ultrasound contrast media, contrast agents containing the media and method
WO1996040281A9 (en) Gas emulsions stabilized with fluorinated ethers having low ostwald coefficients
JPH07503254A (ja) 超音波検査法のための強化剤としての安定性微小泡懸濁液
JP2001515055A (ja) 造影剤に関する改良
AU767705B2 (en) Stabilized gas emulsion containing phospholipid for ultrasound contrast enhancement
US20030138380A1 (en) Gas emulsions stabilized with fluorinated ethers having low Ostwald coefficients
MXPA97006402A (es) Emulsión de gas estabilizada, que contiene fosfolipidos para aumentar el contraste del ultrasonido
AU1759000A (en) Gas emulsions stabilized with flourinated ethers having low Ostwald coefficients
MXPA97009564A (es) Emulsiones de gas estabilizadas con eteres fluorados que tienen coeficientes bajos de ostwald
JP2007126467A (ja) 超音波造影媒体、この媒体を含む造影剤及び方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20070201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080826

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081022

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081118

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121212

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121212

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131212

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees