JP2007126467A - 超音波造影媒体、この媒体を含む造影剤及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規超音波造影媒体の提供。
【解決手段】界面活性剤、添加剤及び安定化剤を含む水性担体液の中で懸濁物となっているときに超音波エコグラフィーにとっての造影剤を供する、体温において気性である生体適合性物質を含んで成る注射用超音波造影媒体であって、媒体が気体(A)と(B)との混合物であり、気体(B)の少なくとも一種類が、0.5〜41容量%の量において存在し、80ダルトンより大きい分子量を有し、その水の中での溶解度が標準条件下で測定して水1ml当り0.0283mlの気体未満であり、この混合物の残りが気体(A)であることを特徴とする超音波造影媒体。
【選択図】図1

Description

本発明は超音波エコグラフィーのための造影媒体及びこの造影媒体を担持する微粒子(マイクロバブル、マイクロバルーン又はマイクロカプセル)の分散体を含んで成る注射用超音波造影剤に関する。微粒子に加えて、この造影剤は、界面活性剤、添加剤及び安定化剤を含む生理学的に許容される水性担体液を含んで成る。本発明はまたこの超音波造影媒体及び造影剤を作る方法並びにそれらを利用する方法に関する。
診断の目的のための有用な超音波造影剤としてのガス微粒子の注射用懸濁物の有用性の認識は、高めの安定性、圧力変動に対するより良い耐久性、良好なエコー源性、製造のし易さ、実用性及び貯蔵性を有する気体充填型マイクロバルーン又はマイクロバブルの改良分散体に向けたかなりの研究及び開発の引き金となった。かかる懸濁物を有する超音波造影剤の数多くの計画がなされている。例えば、超音波エコグラフィーにおけるイメージ形成剤として有用な水性懸濁物がWO-A-91/15244 (Schneiderら)、WO-A-92/11873 (Bellerら)又はEP-A-0,077,752(Scheringら)において開示されている。
WO-A-91/15244 (Schneiderら)、積層状及び/又は板状のフィルム形成性界面活性剤及び任意的に親水性安定化剤を含むマイクロバブル懸濁物を開示している。これらの懸濁物は、積層状の界面活性剤をエアー又は気体に、水性相と混合する前又は混合後にさらすことにより得られる。フィルム形成界面活性剤の板状への転換は、高圧均質化又は音波もしくは超音波周波数のもとでの音波処理を含む様々な技術に従って実施される。これらの懸濁物中のマイクロバブルの報告されている濃度は108〜109バブル/mlである。この開示の懸濁物はかなり高い貯蔵安定性を示す。
WO-A-94/09829 (Schneiderら)において、非常に安定な水性懸濁物の調製において用いる積層及び/又は板状リン脂質の濃度は懸濁物中のマイクロバブルのまわりのリン脂質の一枚の単分子層に相当するほどに低いことがある。安定な低リン脂質含有(類μg/mlほどの低い)懸濁物はマイクロバブルのカウント数又はエコー源性の有意なる損失を伴うことなく長期間保存される。
超音波造影剤として用いられるマイクロバブル又はマイクロバルーンの懸濁物に圧力変動に対する安定性を授ける方法が、EP-A-0,554,213 (Schneider ら)に開示されている。そこでは、注射による圧力変動に基づくつぶれに対するマイクロバブルの安定性の有意な向上が、もし一般的に使用するエアー、窒素又はその他の可溶性気体を、標準条件下で気体のリットル数掛ける水のリットル数、割るダルトンにおける分子量の平方根で表わす水中の溶解度が0.003 を超えない気体に少なくとも部分的に置き換えたときに達成されうることが示されている。上記の基準を満たす開示の気体は、例えばSeF6,SF6, CF4,C2F6, C2F8, C4F10等である。これらの気体は持続性の長い、且つインビボで非常に安定なマイクロバルーンを生成せしめることが見い出され、これは換言すれば高品質のエコグラフィーイメージを供する。
WO-A-92/17212 及びWO-A-92/17213 (Klavenessら)は、非タンパク質性の架橋化又は重合化両親媒性物質(例えばリン脂質)及び架橋化タンパク質(例えばアルブミン)より成るエンベロープを有するマイクロバルーンを含んで成る超音波造影剤を開示する。マイクロバルーンは封入気体、例えばエアー、酸素、水素、窒素、ヘリウム、アルゴン、CH4, SF6又は気体前駆体、例えば炭酸水素ナトリウム又はアンモニウムである。
WO-A-93/06869 (Mallinckrodt Medical Inc.) は温血動物の超音波イメージ形成方法を開示しており、この方法においては薬理学的に許容される気体又は気体混合物を動物に投与し、そしてこの動物を超音波プローブでスキャンしている。この気体又は気体混合物を吸入により投与し、明らかに数分間にわたるこの混合物の吸入により、マイクロバブルが温血動物の血流の中で形成され、そして組織のエコグラフィーイメージが変化するであろう。開示のこの気体及び気体混合物には酸素、亜酸化窒素、C2H6,SF6,キセノン、パーフルオロカーバン等が含まれる。有用な気体及び気体混合物は血液の中で大きめバブルを形成するものであり、そしてキセノン及び亜酸化窒素並びにその他の弱めの活性の一般的な麻酔剤、例えば六フッ素化硫黄が典型的でありうる。例示の混合物は20%の酸素、60〜80%の六フッ素化硫黄及び/又は20%の窒素、キセノン、亜酸化窒素もしくはエチレンを含むか、又は20%の酸素、20%の窒素及び60%のキセノンもしくは亜酸化窒素を含む。この方法は2通りのスキャンの最中に得られる超音波シグナルの対比に基づく。第一は、気体混合物の吸入の前、そして第二は吸入から少し経てから力とする。
興味深い概念がWO-A-93/05819 (Quay)に開示されている。この文献は、水中の液状ドデカフルオロペンタン又はデカフルオロブタン及びソルビトールのエマルションを開示しており、これは注射により、圧力変動に耐え、且つ良好なエコー源性シグナルを供する気性マイクロバブルを形成する。エマルション中の物質は、周囲温度において液体であるが、高い揮発性であり、そして体温において容易に気化して、添加剤及び安定化剤、例えばソルビトールを含む担体液中の気性分散体を形成する。注射により、この高い揮発体の物質の液滴は急速に解離し、そして相当な量の非常に持続性なマイクロバブルを発生せしめる。エアー又は任意のその他の気体の除外した特定の物質、例えば純粋な状態のドデカフルオロペンタンのみを含むマイクロバブルは、エマルション担体液の中に存在している安定化剤、例えばソルビトール、Tween(商標)20及びダイズ油により安定化される。一般に、Quayは上記の技術が、体積密度、溶解度及び拡散度間での関係として規定される基準(係数Q)を介して使用されているその他の数多くの非液状(気性)化学物質に適応できることを見い出している。係数Qが5より高い任意の生体適合性ガスがエコグラフィー剤として潜在的に有用であるとする文献の主張及びその基準を満たす約180 の気体/液体のリストが挙げられている。その文献に従うと、所望の特性を達成するには、造影剤はその係数Qが5より高い物質より成っていなければならない。この規定の基準はQ= 4.0×10-7×P/CsD(ここでPは気体の密度であり、Dは溶液中の気体の拡散度であり、そしてCsは気体の水溶解度である)、そしてこれは水の中での気体の拡散度及び溶解度を実際に近似のものとして利用する単純なモデルを用いて開発されている。純粋、即ち、上記の基準に従って選ばれた非混合物質より得られる造影剤は有効な結果を示している。実験動物で試験し、この造影剤は末梢静脈注射後の心筋のエコグラフィーにおいて有望な結果を供すると報告されている(Beppu S.ら、Proceedings from 66 th Scientific Session of the American Heart Association, Atlanta, 1993年10月)。投与量に依存して、 2.2%のドデカフルオロペンタンエマルションは85分間に至るまで平均的な不透明化を供することが見い出された。しかしながら、左心臓の不透明化が均質となる投与量において、動脈血液の酸素飽和度の低下及び肺動脈収縮期圧の増大が認められた。
数多くの従来技術の組成物は利点を有し、そして数多くが高度な臨床試験下にある。数多くのものが様々な開発段階にある。しかしながら、様々な報告から、今日まで、非常にわずかな数の造影剤しか、超音波エコグラフィーにより基本的に供される診断の見込み全てを開発することができない。事実、若干の造影剤しか、実際に有用でなく、且つ医療業に診断技術が役立つことを助けることができず、そうでなければこの診断技術はヒト身体における器官を分析するための最良非侵入性方法の一つを代表するものであろう。わずかな剤しか超音波概念の全能力の開発を可能とせず、そしてこのことはこの技術及び/又はイメージング剤の幅広い利用の妨げとなっている。公知のエコグラフィー剤による実験は、いくつかは良好な強度及びコントラストを保証するのには不十分なバックスキャターを供し、又は一定の比率の集団においてのみ有用なイメージを供することを示しており、このことはその一般的用途の診断手段としての有用性を制約する。その他は、圧力変動に対する弱い耐久性を理由に、有意義な測定又は有用なイメージを可能とするには寿命が短すぎる。一般に、マイクロバブル又はマイクロバルーンが水の中で高い溶解度の気体で充填されている造影剤は圧力変動に対してあまり耐性でない。エンベロープが硬質材料より成るマイクロバルーンの懸濁物も有効でなく、なぜならそれらは音波に応答して十分に共鳴しないからである。にもかかわらず、圧力変動に対して耐性の高い造影剤は水性担体の中で低い溶解度を有する気体を用いるものである。低い溶解度の直接的な結果は、遅い再吸収速度及び身体からの排除の遅さである。かかる非常に不溶性な気体より成るイメージ形成剤は長期間血液循環の中に残り、気体マイクロバブルの再生又は再循環を引き起こし、これは試験の初期段階にて作られるイメージを妨害する。かかる造影剤の一般に左心臓をイメージ形成するのに有用であるが、遅い再吸収性又は排除を理由に、それらは灌流測定のためには有効に利用されることができない。灌流測定は、イメージ形成剤の「一回の通過」後に現れる、エコグラフィー応答曲線の積分により行われ、これは一般にはGaussian関数である。「一回の通過」後の再吸収又は再循環は従って望ましくなく、なぜなら反復は上に重なり、そして最終結果を損うであろうからである。従って、一般に高圧耐性により供されるマイクロバブル又はマイクロバルーンの一定期間にわたる持続性は有用であるよりも妨害性となる。非常に持続性のマイクロバブルを有するエコグラフィー造影剤は一定の研究、例えば血管のドプラー調査のためにのみ有用である。左心臓及び心筋のイメージ形成のために用いる剤は明瞭なイメージを供すべきであり、そして圧力変動に対する良好な耐性を有すべきであるが、しかし永続性であるべきでなく、そして注射の直後に作り上げられるイメージを妨害すべきない。再循環は広域な用途及び明瞭なイメージをカバーするのに用いるのを意図する剤の所望の特徴ではない。明らかに、注射後の造影剤の圧力耐性又は持続性を調整すること、即ち、十分な圧力耐性を有するが、循環系において管理された寿命を有するようにデザインされたバブル(又はマイクロバブル)の懸濁物の使用が非常に所望される。この要求は以下の本発明により満たされる。
要約すると、本発明は、通常の界面活性剤、添加剤及び安定化剤との懸濁物となっているときに有用な超音波造影剤を担う混合物を形成する。体温において気性である少なくとも2種類の生体適合性物質A及びBを含んで成るマイクロバブル又はマイクロバルーンの形質における注射用超音波造影媒体に関連する。この混合物中の少なくとも一方の成分(B)は分子量が80ダルトンより大きく、そして水中の溶解度が標準条件下で1mlの水当り0.0283ml未満である気体である。本明細書全体で、気体の溶解度はブンゼン係数に対応して表わし、そして80ダルトンより大きい分子量は比較的高分子量とと考え、一方80ダルトン未満の分子量は比較的低分子量と考える。従って、本発明の混合物は、その混合物の過半数が「比較的低」分子量の1又は複数種の気体を含んで成り、一方、その混合物の少量部が「比較的高」分子量の1又は複数種の気体を含んで成るものと定義されうる。この造影媒体中の「少量部」又は活性化合物(B)の量は実際には常に 0.5〜41容量%である。この超音波造影媒体の他方の成分(A)は、水中での溶解度が窒素のそれより(標準条件下で0.0144ml/水1ml)高い気体又は気体混合物であってよく、そして混合物中のその量は実際には常に59〜99.5容量%の比率である。この「過半数」又は主要成分は好ましくはその分子量が比較的低い、通常は80ダルトン未満の1又は複数種の気体であり、そして酸素、エアー、窒素、二酸化炭素又はそれらの混合物の如くの気体から選ばれる。
本発明の超音波造影媒体において、分子量が80ダルトンより大きい気体は、体温においては気性であるが、周囲温度においては液体状でありうる気体の混合物又は物質の混合物でありうる。かかる気体又は液体物質は、かかる物質それぞれの分子量が80ダルトンより大きく、且つ各物質の水の中での溶解度が標準条件下で0.0283ml/水1mlより低い限り、本発明の造影媒体において有用でありうる。
本発明の造影媒体で充填され、そして通常の界面活性剤、添加剤及び安定化剤を含む水性担体の中に分散されたとき、形成されるマイクロバブルは圧力変動に対する耐性がコントロールされ、且つ注射後の持続性が調整された超音波イメージ形成用の注射用造影剤を供する。マイクロバブルに加えて、本発明の造影剤はマイクロバブル消失性気体/液体エンベロープを安定化する界面活性剤、並びに任意的に、親水剤及びその他の添加剤を含むであろう。この添加剤には、ポリオキシプロピレンとポリオキシエチレンとのブロックコポリマー(ポリオキサマー)、ポリオキシエチレン−ソルビタン、ソルビトール、グリセロール−ポリアルキレンステアレート、グリセロールポリオキシエチレンリシノレエート、ポリアルキレングリコールのホモ−及びコポリマー、ダイズ油及び水素化誘導体、スクロース又はその他の炭水化物と脂肪酸とのエーテル及びエステル、脂肪アルコール、ダイズ誘導体のグリセリド、デキストラン、スクロース及び炭水化物が含まれる。界面活性剤はフィルム形成性及びフィルム非形成性であってよく、そしてリノレイル−レシチン又はポリエチレンドデカノエートのタイプの重合性両親媒性化合物が含まれうる。好ましくは、この界面活性剤は板状又は積層状の1又は複数種のフィルム形成性界面活性剤を含んで成り、そしてホスファチジン酸、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、カルジオリビン、スフィンゴミエリン及びその混合物から選ばれる。
本発明は、通常の界面活性剤及び安定化剤を含む生理学的に許容される担体の中に、気体の混合物を含んで成る気体充填化マイクロバブル又はマイクロバルーンであって、その気体のうちの少なくとも一種が、その混合物中での最少有効量が次の式
Bc%=K/ebMwt+C
(式中、Bc%(容量)はこの混合物中の成分Bの全量であり、K,C及びbはそれぞれ140 ,−10.8及び0.012 の値を有する定数であり、Mwtは80より大である成分Bの分子量を表わす)に従って決定されうる気体であるマイクロバブル又はマイクロバルーンを懸濁することによって超音波造影剤を作る方法も含んで成る。本方法に従って作られた造影剤は、圧力変動に対する優れた耐性及びコントロールされた再吸収速度を有するマイクロバブル又はマイクロバルーンの懸濁物を含んで成る。
本発明はまた、気体及び/又は体温において気体に変換する液体の混合物のもとで通常保管される、ドライ製剤を含んで成るキットも含む。生理学的に許容される担体液の中に分散したとき、この気体及び/又は液体の混合物を有するドライ製剤は本発明の超音波造影剤を生成する。超音波造影媒体の存在下でのドライな凍結乾燥製剤の貯蔵の方法も開示する。
本発明は更に、超音波造影媒体を含むマイクロバブルを有する造影剤を作る方法、及びヒト又は動物身体における器管のイメージ形成においてのその利用も含んで成る。
本発明は、少なくとも2種の生体適合性の気体又は体温において気性の物質A(過半数又は相対的に低分子量)及びB(活性又は比較的高分子量)の混合物で充填されたバブルを含んで成る超音波造影媒体が、通常の界面活性剤、添加剤及び安定化剤を有する懸濁物の中で、圧力に対する所望の耐久性と循環系の中での短めの寿命との組合さった(これらのパラメーターは共にコントロール可能である)注射用超音波造影剤を供するであろうことの驚くべき発見に基づく。この混合物の中の80ダルトンより大きい分子量(比較的高分子量)を有する少なくとも一方の(活性)物質又は成分が一定の小比率において存在している限り、且つその水の中での溶解度が標準の条件において水1ml当り0.0283mlの気体より小さい限り、この超音波造影媒体は純粋な物質単独を用いて得たものと同程度に良好なエコグラフィー特性を供するであろう。「活性」とは、この混合物中の他の成分に対してその物理的性質を授ける物質又は成分が、エコー源性及び圧力変動に対する耐久性の観点において、その混合物をその物質又は成分単独(純粋状において)と同じ又はほぼ同じようにふるまわせることを意味する。ほとんどのケースにおいて、この造影媒体中の第一の活性又は高分子量の成分の量は 0.5容量%ほどの低さから(高分子量及び水中での低溶解度を有する物質に関して)41容量%に至るまで変えてよい。これらの実験は、80ダルトンより小さい分子量(「低分子量」)を有する物質は活性成分として適当でないことを示し、そしてその分子量の上限は確立するのが難しく、なぜなら試験した化合物が全て、その分子量が比較的高い、即ち80より大である限り有効であったからである。即ち、約 240ダルトンの分子量を有する化合物、例えばデカフルオロブタン、又は約 290ダルトンの分子量を有する化合物、例えばパーフルオロペンタンが有効な活性成分として見い出された。また、物質、例えば1,2,3−ノナデカントリカルボン酸、2−ヒドロキシ−トリメチルエステルであって 500ダルトンを干若超える分子量を有するものも活性高分子量成分として利用されうる示唆がある。他の「過半数」の成分は、対応して59〜99.5容量%の量において存在し、そして水中の溶解度が窒素のそれ(標準条件下で0.0144ml/水1ml)より高い1又は複数の気体でありうる。この第二成分は好ましくは酸素、エアー、窒素、二酸化炭素、又はそれらの混合物、そしてより好ましくは酸素又はエアーである。しかしながら、成分Aに関し、その他のあまり一般的でない気体、例えばアルゴン、キセノン、クリプトン、CHCLF2又は亜酸化窒素も利用されうる。このようなあまり一般的でない気体の一部はO2,N2、エアー、CO2等の分子量より大きいそれ、例えば80ダルトンより大きいそれを有しうるが、しかし本ケースにおいては、その水中での溶解度はカデゴリーBの気体のそれを超え、即ち、0.0283ml/水1mlより高いであろう。
0.5容量%ほどの少なさのドデカフルオロペンタンの如くの物質又はエアーとの混合物の 0.8容量%のデカフルオロブタンより成る混合物を水性担体の中に懸濁することが、インビボにおいて優れたエコグラフィーイメージを供し、且つ圧力変動に対して耐久性であるマイクロバブルをもたらすであろうことの発見はかなり驚くべきことである。このことは特に驚くべきことであり、なぜなら今日まで、左心臓及び心筋の良好なエコグラフィーイメージを得るには、これらの物質及びその他の数多くのものは、 100%の濃度、即ち純粋な形態(エアー抜き)で利用されていたからである。様々な量のこれらの低水溶性物質及びエアーを含む混合物による実験は、そのエコグラフィーイメージが、純粋な物質のみで作ったエコグラフィー剤を用いて類似の条件で得られたものと同じように良好であることを示した。
初期の研究は、循環系の中でのエアーマイクロバブルの急速消失は、生理学的に好適な気体は希釈により迅速に再吸収されるために起こるものであり、そしてマイクロバブルの消失は様々な界面活性剤、添加剤及び安定化剤の利用を通じて下がりうることを示している。開発の初期においては、消失の問題を解消するため、材料壁を有するマイクロバルーン又はマイクロベシクルも提案された。エアー又はCO2で充填された、天然もしくは合成ポリマー、例えば脂質二重層(リポソーム)又は変性タンパク質、例えばアルブミンより成る壁を有するマイクロベシクル(微小脂)が提案されている。圧力変動に対する弱い耐久性及び古くなった造影剤のエコー源性の結果としての損失は血流の中で生ずる圧力変動に対するより優れた耐久性を有する気性粒子についての研究を呼び起こした。従って、充填気体、例えばより近代的なドデカフルオロペンタンの六フッ素化硫黄が提案されている。これらの気体による実験は、注射により、これらの気体のみより成るマイクロバルーンの懸濁物は事実上血液循環系において非常につぶれにくいことを示している。このような当初の結果として、ほぼ 200種の気体が超音波造影剤を作るために潜在的に有用であると同定された。酸素又はエアーを圧力に耐性なこれらのいくつかの気体と混合することにより、生理学的により寛容な及び/又は純粋な六フッ素化硫黄もしくはドデカフルオロペンタンよりも短い吸収半減期を有し、しかも単独のときのこれらの気体の良好な圧力耐性を保持するであろう超音波剤が得られうる。本発明の超音波媒体のかかる驚くべき挙動は、この気体混合物を含むマイクロバブルにおいて、周囲液に至るエアーの拡散は、水の中での溶解度がエアー又は酸素のそれとほぼ同じ又はそれより低い大型分子の1又は複数の気体の存在により遅まることの事実に由来すると考えられる。この驚くべき挙動の理由は説明できないが、高分子量気体の分子は、たとえ非常に微量であったとしても、マイクロバブルの境界における「穴をふさぎ」、そしてそれ故トランスメンブラン拡散による低分子量の気体の逃げを防ぐ。このモデルのグラフを図1に示し、ここではエアーを含むマイクロバブル(1)であって80ダルトンより大きい分子量の気体(2)と混合したものを水性媒体(3)の中に懸濁している。界面活性剤(例えばリン脂質)により安定化された消失性外層(4)は、気体混合物をマイクロバブルを規定する容積内に保つ。マイクロバブル全体にわたって均一に分散された活性又はマイナーな気体Bは遅めの拡散係数を有し、そして水性溶液の中で自発的に形成された界面活性剤の模様エンベロープの孔を最終的にブロックし、これにより小型の、そして一般により可溶性の主要成分Aの迅速な逸脱を防いでいる。他方、活性又は微量成分(B)は、酸素又はエアーよりも、消失性エンベロープの安定化のために用いる界面活性剤の親油部に対してより高い親和力を発揮する。即ち、他の仮説に従い、これらの気体は膜付近に集中する傾向にあり、膜を横断する小型の気体の拡散を防ぐ又は遅める。まとめた実験データーは、本発明のエコグラフィー媒体の調製のため、混合物中の活性気体の必要量は、所定の膜材料の多孔質をふさぐのに相当する量又はマイクロバブルの内壁上に形成される単分子層に必要な量に相当する量であることを示唆している。従って、必要とされる最少量は、低分子量成分の逃げ及び再吸収を防ぐために膜の孔をふさぐ又は内壁をカバーするのに必要な量である。
本発明の超音波媒体の優れた特性は、窒素、二酸化炭素、酸素又はエアー(本質的には酸/窒素の混合物)と他の気体との組合せた利用に由来する。機能的には、これらの生物学及び生理学的に適合性な気体は、課題の媒体の重要な性質を担い、それ故その好都合な性質を保証する。本発明の超音波造影媒体は過半数又は成分Aを担う数多くの他の気体より成ってよいが、酸素及びエアーが好ましい。本明細書においては、エアーは「一成分」の気体として取り扱っている。
本発明によれば、比較的迅速な再吸収、即ち身体における清浄と組合さった圧力変動に対する高い耐久性を有する超音波造影媒体は、分子量が80ダルトンを超える1又は複数種の気体を、水の中での溶解度が0.0144ml/1mlの水より高く、且つ分子量が80ダルトンより小さい1又は複数種の気体と一緒に利用したときに得られうる。気体、例えば酸素又はエアーと、体温においては気体であるが周囲温度では液体状でありうる物質との混合物は、この混合物中の気体の全ての長所を有するであろうエコグラフィー媒体を供するであろう。換言すれば、これらの混合物は、マイクロバブルの懸濁物として注射したとき、シャープなコントラストを伴う明瞭且つ鮮明なイメージを供し(圧力変動に対して良好に耐性であるマイクロバブルにとって一般的)、そして同時に、あたかもエアー又は酸素のみで充填されているかの如くに実質的に容易に再吸収されるであろう。即ち、エアー、窒素、二酸化炭素又は酸素を、所定のコントロールされる量の任意の公知の生体適合性高分子量物質であって体温においては気体であるものと組合せることにより、重要、且つ総合的に予期し得ない利点を有する超音波造影媒が得られる。説明した通り、これらの媒体は各成分の最良の性質、即ち、一方に由来する圧力変動に対する良好な耐性及び他方に由来する比較的迅速な再吸収性を供し、そして同時に、多成分単独での対応の欠点を排除する。このことは特に驚くべきことであり、なぜなら個別の成分の性質を平均した性質が予測されるであろうからである。
かかる生体適合性物質(B)の分子量が80ダルトンより大きく、且つ水の中でのその溶解度が標準条件下で0.0283ml/水1mlより低い限り、気性又は液状のかかる物質は本発明の造影媒体にとって有用である。適当な界面活性剤及び安定化剤と一緒に、気体、例えば六フッ素化硫黄、テトラフルオメメタン、クロロトリフルオロメタン、ジクロロジフルオロ−メタン、ブロモトリフルオロメタン、ブロモクロロジフルオロメタン、ジブロモ−ジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、クロロペンタフルオロエタン、ヘキサフルオロエタン、ヘキサフルオロプロピレン、オクタフルオロプロパン、ヘキサフルオロブタジエン、オクタフルオロ−2−ブテン、オクタフルオロシクロブタン、デカフルオロブタン、パーフルオロシクロペンタン、ドデカフルオロペンタン、そしてより好ましくは六フッ素化硫黄及び/又はオクタフルオロシクロブタンが、カテゴリーBにおいて利用することができ、本発明の媒体は好ましくは気体Bとして、六フッ素化硫黄、テトラフルオロメタン、ヘキサフルオロエタン、ヘキサフルオロプロピレン、オクタフルオロプロパン、ヘキサフルオロブタジエン、オクタフルオロ−2−ブテン、オクタフルロシクロブタン、デカフルオロブタン、パーフルオロシクロペンタン、ドデカルフオロペンタン、そしてより好ましくは六フッ素化硫黄及び/又はオクタフルオロシクロブタンを含む。
本発明の他の予期できぬ、且つ驚くべき特徴は、本発明の媒体にWO93/05819の基準を適用したとき、本気体混合物により得られるQ係数は5未満である点にある。このことは驚くべきことであり、なぜならWO93/05819に従うと、5未満のQ係数を有する媒体は有用な超音波造影媒体を調製するのに適切な気体から排除されるからである。にもかかわらず、本発明の均一な気体混合物は、5よりはるかに低いQ係数を有するにもかからず、超音波イメージ形成にとって有用な造影剤を供することが見い出された。
本発明の造影媒体で充填され、且つ通常の界面活性剤、添加剤及び安定化剤を含む水性担体の中に分散されたとき、形成されるマイクロバブルは超音波イメージ形成にとって有用な造影剤を供する。マイクロバブルに加えて、本発明の造影剤は界面活性剤、添加剤及び安定化剤を含むであろう。板状又は積層状の1又は複数種のフィルム形成性界面活性剤を含みうる界面活性剤は、マイクロバブル消失性気体/液体エンベロープを安定化するために利用されうる。水和剤及び/又は親水性安定化化合物、例えばポリエチレングリコール、炭水化物、例えばラクトース又はスクロース、デキストラン、デンプン及びその他の多糖類又はその他の慣用の添加剤、例えばポリオキシプロピレングリコール及びポリオキシエチレングリコール;脂肪アルコールとポリオキシアルキレングリコールとのエーテル;脂肪酸とポリオキシアルキル化ソルビタンとのエステル;石けん;グリセロールポリアルキレンステアレート;グリセロール−ポリオキシエチレンリシノレエート;ポリアルキレングリコールのホモ−及びコポリマー;ポリエトキシル化ダイス油及びカストール油、並びに水素加誘導体;スクロース又はその他の炭水化物と脂肪酸、脂肪アルコールとのエーテル及びエステルであって任意的にポリオキシアルキル化されているもの;飽和又は不飽和脂肪酸のモノ−、ジ−及びトリグリセリド;ダイズ油のグリセリド及びスクロースも利用されうる。界面活性剤はフィルム形成性及びフィルム非形成性であってよく、そしてリノレイル−レシチン又はポリエチレンドデカノエートのタイプの重合性両親媒性化合物を含みうる。好ましくは、この界面活性剤はフィルム形成性であり、そしてより好ましくはホスファチジン酸、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、カルジオリピン、スフィンゴミエリン及びその混合物より選ばれるリン脂質である。
本発明は、マイクロバブルのみが本発明の超音波造影媒体の担体として利用される造影剤に限定されない。超音波造影媒体で充填された任意の適当な粒子、例えば合成又は天然ポリマー又はタンパク質より作られたエンベロープを有するリポソーム又はマイクロバルーンが好適に利用されうる。即ち、アルブミンにより調製されたマイクロバルーン、又はリポソームベシクル又はヨージパミドエチルエステル孔質粒子は、本発明の超音波造影媒体で充填したとき、良好なエコグラフィー造影剤を供することが確立された。マイクロバブルがソルビトール又は非イオン性界面活性剤、例えばポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンコポリマー(Pluronic(商標)として商業的に公知)により安定化された懸濁物は、純粋な物質単独で作られたオリジナル製剤と比べたときにほぼ同等の良好なイメージ形成能を示した。従って、本発明は超音波媒体のより一般化された概念を供し、更に超音波イメージ形成の問題においてより優れた観点及び造影剤特性のより優れたコントロールを提供する。本発明の媒体及びこの媒体を含む造影剤は従ってその開発において更に一段階技術の進んだ製品と考えられる。
本発明は更に、超音波造影剤の製造方法であって、少なくとも2成分の気体混合物を、気体充填化マイクロバブル又はマイクロバルーンを形成するように、通常の界面活性剤及び安定化剤を含む生理学的に許容される水性担体液の中に懸濁する方法であり、前記気体混合物中の少なくとも一種の気体成分(B)の最少有効比率が、基準
Bc%=K/ebMwt+C
(式中、Bc%(容量)はこの混合物中の成分Bの全量であり、K及びCはそれぞれ140 及び−10.8の値を有する定数であり、Mwtは80より大である成分Bの分子量を表わし、そしてbは操作温度とこのマイクロバブルを安定化する膜(脂質フィルム)の厚みとの複合関数(complex function) である;しかしながら、体温は実質的に定温であり、そして安定化剤のフィルム構造は脂質濃度とは実質的に独立しているため、bの値は 0.011〜0.012 の間隔内に保たれ、従って定数と考えられうる)に従って決定されることを特徴とする。本方法に従って作った造影剤は圧力変動に対して優れた耐性を有し、且つ比較的迅速な再吸収性を有するマイクロバブル又はマイクロバルーンの懸濁物を含んで成る。両特性は、実用的な特製エコグラフィー剤が可能となる程度にコントロールする。上記の基準により、体温において気体であり、且つ上記の通りの分子量及び水の中での溶解度を有する任意の有用な無毒(「すぐに手に入る」)物質から出発して所望の特徴を有する剤を作ることが可能である。
本発明はまた体温において気体である物質の混合物のもとで貯蔵される界面活性剤、添加剤及び安定化剤を含んで成るドライ製剤も含みその物質のうちの少なくとも一種は、その分子量が80ダルトンより大きく、且つ水の中での溶解度が標準条件下で水1ml当り0.0283ml未満である気体である。注射前に、凍結乾燥化フィルム形成性界面活性剤及び任意的に水和剤、例えばポリエチレングリコール又はその他の慣用の親水性物質を含んで成る製剤を生理学的に許容される担体液と混合して本発明の超音波造影剤を作る。このフィルム形成性界面活性剤は好ましくはホスファチジン酸、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール ホスファチジルイノシトール、スフィンゴミエリン及びそれらの混合物より選ばれるリン脂質である。
他方、マイクロバブル消失性気体/液体エンベロープの安定化は非イオン性界面活性剤、例えばポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのコポリマーのフィルム形成性界面活性剤、例えばジパルミトイルホスファチジルグリセロールとの組合せ物により保障されうる。前述の通り、この水性液状担体は更に親水性添加剤、例えばグリセロール、PEG 、ソルビトール等を含みうる。更に、本発明の有用な剤はTween20(商標)、ソルビトール、ダイズ油及び任意的に他の添加剤を含む生理溶液より調製されうる。
また、二成分キットであって、第一成分として気体の混合物のもとで貯蔵される界面活性剤、添加剤及び安定化剤のドライ製剤、並びに第二成分としてこの第一成分と接触させたときに超音波造影媒体を供する生理学的に許容される担体液を含んで成るキットを開示する。このキットは2個の独立バイアルの系を含むことがあり、それぞれ上記の成分の一方を含み、これらは造影剤の利用の前に好都合に上記の成分が組合せられうるように相互連結している。明らかに、ドライ製剤を含むバイアルは同時に本発明の超音波媒体を含む。好都合には、このキットは事前充填された二区画シリンジの形態であってよく、そしてその先端の一方の上に針を接続するための手段を更に含みうる。
本発明は超音波造影媒体を含むマイクロバブルを有する造影剤の製造方法及びヒト又は動物身体における器官のイメージ形成におけるその利用を更に含んで成る。
ヒト又は動物身体における器官のイメージ形成のために利用するとき、本発明の超音波造影媒体は上記した生理学的に許容される担体液中の水性懸濁物の形状において患者に投与し、そしてその患者を超音波プローブによりスキャンし、これによりイメージすべき身体の器官又は部分のイメージを得る。
以下の実施例は本発明を更に説明する:
実施例1
多重板状ベシクル(MLV)を、120mg のジアラキドイルホスファチジルコリン(DAPC ; Avanti Polar Lipids由来)及び5mgのジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA酸形態;Avanti Polar Lipids 由来)を25mlのヘキサン/エタノール(8/2,v/v)の中に溶かし、次いでロータリーエバポレーターを用いて丸底フラスコの中で乾くまでその溶媒をエバポレートすることにより調製した。残留脂質フィルムを真空デシケーターの中で乾かし、そして水(5ml)の添加後、その混合物を撹拌しながら90℃で30分インキュベートした。得られる溶液を85℃で 0.8μmのポリカーボネートフィルター(Nuclepore(商標))を介して押出した。この調製品を水中の45mlの167mg/mlのデキストラン10,000MW (Fluka)溶液に加えた。この溶液を強く混合し、500ml の丸底フラスコに移し、−45℃に凍結し、そして13.33Nt/m2 (0.1Torr) のもとで凍結乾燥した。氷の完全な昇華が一夜で得られた。得られる凍結乾燥品のアリコート(100mg)を20mlのガラスバイアルに導入した。このバイアルをゴム栓で閉じ、そしてエアーを真空に利用して除去した。エアーと様々な量の六フッ素化硫黄との混合物をその栓に針を通してバイアルの中に導入した。
バブル懸濁物を、各バイアルの中に水中の10mlの3%のグリセロール溶液を注射し、次いで強く混合することにより得た。得られるマイクロバブル懸濁物をヘマサイトメーターを用いて計測した。バブルサイズの平均値は 2.0μmであった。様々なサンプルについての臨界圧(Pc)、エコー源性(即ち、バックスキャター係数)及びバブルカウント数のインビトロ測定(EP-A-0,554,213に規定)を行った(表1参照)。
Figure 2007126467
結果からわかる通り、 100%のエアーを含むマイクロバブル(サンプルA)は圧力に対する低い耐久性を有していた。しかしながら、5%のSF6では、圧力に対する耐久性はかなり高まった(サンプルB)。25%のSF6では、圧力に対する耐久性は 100%のSF6とほぼ同じであった。一方、バブル濃度、平均バブルサイズ及びバックスキャター係数はSF6の%のほとんど無関係であった。
得られる懸濁物をミニピッグ(Pitman Moore) に 0.5ml/10kgの投与量において静脈注射し、そして左心室腔のイメージをビデオレコーダーで記録した。インビボエコグラフィー測定をAcuson XP128超音波システム(Acuson Corp. USA) 及び7MHz のセクタートランスデューサーを用いて実施した。コントラストの強度をイメージアナライザー(Dextra Inc.)を用い、ビデオデンシトメトリーにより測定した。図5はミニビッグの左心臓におけるビデオデンシトメトリー記録を示す。ここでも、 100%エアーのケース(サンプルA)と95%エアーのケース(サンプルB)とではかなりの相違が認められた。特に、5%のSF6では、最大強度がほぼ達成され、そして循環系の中での半減期も非常に迅速な上昇を示した。10%のSF6では、強度における更なる上昇はなかったが、半減期の延長があった。この実施例から、気体混合物中で10%〜25%のSF6を利用すると、実際の利点は得られないことを示す。使用した混合物について得られたQ係数の値はWO-A-93/05819 により述べられている5の基準値よりはるかに低いことが興味深い。
実施例2
実施例1記載の通りにして得られたPEG/DAPC/DPPA 凍結乾燥品のアリコート(25mg)(デキストラン10,000の代わりにPEG4000 を使用)を10mlのガラスバイアルに入れた。Tedlar(商標)サンプリングバッグにエアー及びオクタフルオロシクロブタン(C4F8)を充填した。シリンジにより既知容量を抜き取り、そしてその内容物を三口ストップコック系を介して混合した。特定の気体混合物を次にそのガラスバイアル(予め真空化)に入れた。次にこの凍結乾燥品を2.5ml の食塩水(0.9%のNaCl)に懸濁した。以下に示す結果は、この懸濁物の圧力に対する耐久性、バブル濃度及びバックスキャター係数を示す。 100%のC4F8の場合、圧力に対する耐久性は225mmHgに達した(エアの場合、43mmHg)。ここでも、圧力耐性のかなりの上昇が5%のC4F8のみで認められた(Pc=117mmHg)。
ウサギの大動脈注射後 (0.03ml/kg)心筋におけるコントラスト効果の若干の延期が2%のC4F8で認められた(エアーに対比して)。しかしながら5%のC4F8では、コントラスト期間は、圧力に対する耐久性における域値を超えるほどに増大し、バブルの持続性は驚くべきほどに上昇した(図6参照)。
Figure 2007126467
ここでも、気体の組合せは、混合物中での5%の気体Bにおいて非常に良好なイメージを供し、一方、左心臓の優れたイメージが25%に至るまでのオクタフルオロシクロブタンを含む混合物により得られた。
エアーとの混合物中のC4F8の関数としての臨界圧の対応グラフを図2に示す。ここでもこの実施例は、気体の混合物の利用は、単に少量の高分子量/低溶解度気体を加えるだけで、エアーバブルの圧力に対する耐久性をかなり改善せしめることを示した。この図は更に、気体混合物の適当な選択により、任意の所望の圧力に対する耐久性を得ることが可能であることを示す。
実施例3
実施例5記載と同一の凍結乾燥品を使用した。気相はドデカフルオロペンタン(C5F12)及びエアーより成る。C5F12は室温で液体であり、29.5℃の沸点を有する。実施例5に記載の通りにして得た50mgのPEG/DSPS/DPPG 凍結乾燥品をそれぞれ含む24mlのガラスバイアルを真空下に置き、真空下で栓をし、次いで45℃に熱した。少容量(数μl)のC5F12をバイアルの中に45℃において栓を通じて注入した。次にそのバイアルの中を大気圧に復帰させるためにエアーを導入した。室温にて冷却後、食塩水(5ml)を栓を通じて注入し、そしてそのバイアルを強く撹拌した。気相中の実際のC5F12の%を、導入した液体の完全な蒸発を仮定して計算した。このことは、この温度で液体部が気性状態にないという見込みにある。図3に示す通り、圧力に対する耐性の上昇がエアー中の 0.5%のみのC5F12により検出された。 1.4%のC5F12では、圧力に対する耐性は130mmHg を超えた。この懸濁物もミニピッグに静脈注射した(0.5ml/15kg)。強度を実施例1に記載の通りにしてビデオデンシトメトリーにより測定した。表3に示す通り、最大強度は 1.4%のC5F12により得られた。C5F12のより高い%は半減期の延期及びAVC の上昇をもたらした。半減期(t1/2)は、注射時と、強度が最大値の50%となるまでの時間との経過時として決定した。曲線の下の面積はt1/2まで測定した。
Figure 2007126467
実施例1〜3は、WO-A-93/05819 の記載に反して、Q値が5より小さく、そして所定のケースにおいてはそれよりはるかに小さい気体混合物から顕著なコントラスト増強剤を得ることが可能であることを示した。
実施例4
共にAvanti Polar Lipids (USA) 由来の58mgのジアラキドイルホスファチジルコリン(DACP) 、2.4mg のジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA) 及び3.94gのポリエチレングリコール(PEG ; Siegfried 由来)を60℃においてtert−ブタノール(20ml)の中に、丸底ガラス槽において溶かした。その透明な溶液を−45℃に急速冷却し、そして凍結乾燥した。その得られる白色ケーキのアリコート(25mg)を10mlのガラスバイアルに入れた。
複数のTedlar (商標)気体サンプリングバッグを気体、即ち、一方はエアーで、そして他方を六フッ素化硫黄(SF6)で充填した。所定容量の気体を各バッグからそのセプタムを介し、2個の別々のシリンジを用いて回収し、そしてその内容物を三口ストップコックを介して混合した得られる気体混合物を真空にした10mlのガラスバイアルに入れ、そして真空下でゴム栓で閉じた。7本のバイアルは様々な比率のエアーとSF6との混合気体を含んだ。気相におけるSF6の実際の%をデンシメトリー(A. Paar デンシメーター)を利用して確認した。食塩水(0.9%のNaCl)を次に栓を介して各バイアルに注入し(5ml/バイアル)、そして粉末を強い振盪により溶解した。得られるマイクロバブル懸濁物をインビトロ及びインビボで評価した。圧力Pcに対する耐久性をネフェロメトリーアッセイを用いて決定し、そしてバックスキャター係数はパルス・エコー設備を用いて測定した(共にEP-A-0,554,213に記載)。バブル濃度及び平均バブルサイズを、Coulter Multisizer II(Coulter Electronics Ltd.) での分析により決定した。得られる結果は実施例1について得られたものと事実上同じであった。
Figure 2007126467
実施例5
PEG/DSPC/DPPG 凍結乾燥品を実施例4に記載の通りにして、30mgのジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)及び30mgのジパルミトイル−ホスファチジルグリセロール(DPPG) (共にSVGENA、スイス国由来)を用いて調製した。得られるケーキのアリコート(25mg)を10mlのガラスバイアルに導入した。種々の気体混合物を、種々の気体で充填されたTedlar(商標)バッグから適当な容量抜き取ることにより種々のバイアルに導入した。表4は調べた気体混合物、その分子量及びその溶解度(Bunsen係数で表示)及び得られるマイクロバブルの圧力に対する耐久性を示す。非常に可溶性の気体、例えばCO2、キセノン、CHClF2であって単独では安定且つ耐性なバブルを形成する能力の非常に劣るものが、それにもかかわらず少量のSF6又はC4F8の如くの気体を添加することを条件として非常に安定なバブルをもたらすことができることが特に興味深い。
実施例6
本発明の方法を、WO92/11873のExample 1に記載の通りにして調製したマイクロバブル懸濁物に適用した。3gのPluronic(商標)F68(分子量8400のポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンのコポリマー)、1gのジパルミトイルホスファチジルグリセロール及び 3.6gのグリセロールを80mlの蒸留水に加えた。約80℃に加熱後、透明で均質な溶液が得られた。この界面活性溶液を室温に冷やし、そしてその容量を100ml に調整した。バブル懸濁物は三口バルブを介して接続した2本のシリンジを用いて得た。一方のシリンジには5mlの界面活性溶液を満たし、一方、他方には0.5ml のエアー又はエアー/C4F8混合物を満たした(表5参照)。三口バルブには、気体含有シリンジに接続する前に界面活性溶液を満たしておいた。2本のピストンを交互に操作することにより、界面活性溶液を2本シリンジ間で前後に移動させ(各方向に5回)、そして乳白色の懸濁物が得られた。エアーで飽和となった蒸留水の中に希釈後(1/50)、圧力(Pc)に対する耐久性を調べた。アリコートを麻酔したウサギに静脈注射し(0.03ml/kg)、そして左心室のエコグラフィーイメージを記録した。曲線の下の面積(AVC)及び半減期(t1/2)を決定した。5%のC4F8を用いたときに半減期及びAVC のかなりの上昇が認められた。5%のC5F12で同様の結果が得られた。
Figure 2007126467
実施例7
マイクロバブルの懸濁物をWO-A-93/05819 に記載の通りにして、エアーとオクタフルオロシクロブタンC4F8との混合物を用いて得た。ソルビトール(20g)、NaCl(0.9g)、ダイズ油(6ml)、Tween20 (0.5ml) を含む水性溶液を調製し、そして蒸留水で100ml に合わせた。この溶液10mlを10mlのシリンジに入れた。第2の10mlのシリンジにエアーとC44F8との混合物を満たし、2本のシリンジを3口ストップコックを介して接続した。2本のピストンそれぞれを交互に全部で20回操作することによって乳白色の懸濁物が得られた。これらの懸濁物をその圧力に対する耐久性について試験した。アリコートを麻酔したウサギに静脈注射し(0.1ml/kg)、そして左心室のエコグラフィーイメージを記録した。興味深いことに、1%又は5%のC4F8のいづれによっても左心室においてイメージは検出できなかった。しかしながら、左心室の不透明化は1%そして更には5%のC5F12で得られた。
Figure 2007126467
実施例8
PEG/DSPC/DPPG 凍結乾燥品を実施例4に記載の通りにして、30mgのジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)及び30mgのジパルミトイル−ホスファチジルグリセロール(DPPG)(共にSYGENA、スイス由来)を用いて調製した。得られるケーキのアリコート(25mg)を10mlのガラスバイアルに導入した。様々な気体混合物を、様々な気体で充填したTedlar(商標)バッグから適当な容量抜き取ることにより様々なバイアルに導入した。表7は調べた気体混合物及び得られたマイクロバブルの圧力に対する耐久性を示す。高分子量の気体は、2種以上の高分子量、且つ0.0283未満の溶解度(Bunsen係数として表示)の混合物であってよいことが興味深い。単独の気体(B)の代わりに、2種以上の活性又は微量成分気体の混合物も使用できうる。本実施例において、臨界圧は2成分の重いほうの%に比例しているが、他の気体の組合せも相乗効果を介して混合物中の不溶性気体の総量を更に低めうるものと信じられている。
Figure 2007126467
本発明に係る超音波造影媒体の模式図である。 混合物中の特定の気体の量の関数としてのこの造影媒体の臨界圧(Pc)の略図である。 混合物中の気体の量の関数としてのドデカフルオロペンタン(C5F12)により作った造影媒体の臨界圧(Pc)の略図である。 混合物中の気体の量の関数としてのオクタフルオロシクロブタン(C4F8)により作った造影媒体の臨界圧(Pc)の略図である。 分子量の関数としての混合物中の気体の最少量の略図である。 (ミニピッグにおけるIV注射後の左心臓の不透明化)は、様々な濃度のSF6を含む造影媒体の静脈内注射後のミニピッグの左心室における時間の関数として得られたインビボエコグラフィー応答のグラフ図である。 (ウサギにおける大動脈注射後の心筋不透明化)は、様々な濃度のC4F8を含む造影媒体の時間の関数として得られたインビボエコグラフィー応答のグラ図である。

Claims (24)

  1. 通常の界面活性剤、添加剤及び安定化剤を含む水性担体液の中で懸濁物となっているときに超音波エコグラフィーにとっての造影剤を供する、体温において気性である生体適合性物質を含んで成る注射用超音波造影媒体であって、その媒体が気体(A)と(B)との混合物であり、ここで気体(B)の少なくとも一種類が、 0.5〜41容量%の量において存在しており、80ダルトンより大きい分子量を有しており、そしてその水の中での溶解度が標準条件下で測定して水1ml当り0.0283mlの気体未満であり、この混合物の残りが気体(A)であることを特徴とする超音波造影媒体。
  2. 前記気体(B)がフッ素含有生体適合性気体である、請求項1記載の超音波造影媒体。
  3. 前記フッ素含有気体が、SF6,CF4,C2F6,C2F8,C3F6,C3F8,C4F6,C4F8,C4F10,C5F10,C5F12及びそれらの混合物から成る群から選ばれる、請求項2記載の超音波造影媒体。
  4. 前記フッ素含有気体が六フッ素化硫黄又はオクタフルオロシクロブタンである、請求項3記載の超音波造影媒体。
  5. 前記気体Aがエアー、酸素、窒素、二酸化炭素及びそれらの混合物から選ばれる、請求項1記載の超音波造影媒体。
  6. 通常の界面活性剤、添加剤及び安定化剤を含んで成る生理学的に許容される水性担体中の気体充填化マイクロバブル又はマイクロバルーンの懸濁物を含んで成る注射用超音波造影剤であって、前記気体が少なくとも2種類の生体適合性気体A及びBの気体混合物であり、ここで少なくとも一種類の気体(B)は 0.5〜41容量%の量において存在しており、80ダルトンより大きい分子量を有しており、そして標準条件下において水1ml当り0.0283ml未満の水中での溶解度を有しており、この混合物の残りが気体Aであることを特徴とする、注射用超音波造影剤。
  7. 前記気体(B)がフッ素含有生体適合性気体である、請求項6記載の超音波造影剤。
  8. 前記フッ素含有気体が、SF6,CF4,C2F6,C2F8,C3F6,C3F8,C4F6,C4F8,C4F10,C5F10,C5F12及びそれらの混合物から成る群から選ばれる、請求項7記載の超音波造影剤。
  9. 前記気体Aがエアー、酸素、窒素、二酸化炭素又はそれらの混合物から成る群から選ばれる請求項6又は7記載の超音波造影剤。
  10. 前記界面活性剤が積層及び/又は板状に存在している少なくとも一種のフィルム形成性界面活性剤並びに任意的に親水性安定化剤を含んで成る、請求項6記載の超音波造影剤。
  11. 前記フィルム形成性界面活性剤がリン脂質である、請求項10記載の超音波造影剤。
  12. 前記リン脂質が、ホスファチジン酸、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、カルジオリピン、スフィンゴミエリン及びそれらの混合物から成る群から選ばれる、請求項11記載の超音波造影剤。
  13. 前記リン脂質に加えて、前記水性担体がポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのコポリマー及びグリセロールを含んで成る、請求項11記載の超音波造影剤。
  14. 前記界面活性剤がダイズ油、Tween(商標)20及び/又はソルビトールである、請求項6記載の超音波造影剤。
  15. 体温において生体適合性気体である物質の混合物のもとにある界面活性剤、添加剤及び安定化剤を含んで成るドライ製剤であって、その少なくとも一種の物質が80ダルトンより大きい分子量であり、そしてその水の中での溶解度が標準条件において1mlの水当り0.0283ml未満である、ドライ製剤。
  16. 前記気体がフッ素含有生体適合性気体でる、請求項15記載のドライ製剤。
  17. 前記フッ素含有気体が前記混合物の中で 0.5〜41容量%の量において存在しており、残りが59〜99.5容量%のエアー、酸素、窒素、二酸化炭素又はそれらの混合物である、請求項16記載のドライ製剤。
  18. 二成分キットであって、第一成分としての、体温において気体である物質の混合物のもとにある界面活性剤、添加剤及び安定化剤のドライ製剤、並びに第二成分としての、生理学的に許容される担体液であって、この第一成分と混合したときに、これら二成分の懸濁物として超音波造影剤を形成するような担体液を含んで成り、ここでこの混合物中の少なくとも一種の気体は分子量が80ダルトンより大きく、且つ水の中での溶解度が標準条件下において水1ml当り0.0283ml未満であることを特徴とするキット。
  19. 前記気体が前記混合物の中で 0.5〜41容量%の量において存在するフッ素含有生体適合性気体であり、残りがエアー、酸素、窒素、二酸化炭素又はそれらの混合物である、請求項18記載の二成分キット。
  20. 前記フッ素含有気体がSF6,CF4,C2F6,C2F8,C3F6,C3F8,C4F6,C4F8,C4F10,C5F10,C5F12及びそれらの混合物より成る群から選ばれる、請求項18記載の二成分キット。
  21. 請求項6記載の超音波造影剤を作る方法であって、少なくとも2種の生体適合性成分、A及びBの気体混合物を通常の界面活性剤、添加剤及び安定化剤を含む生理学的に許容される水性担体液の中に気体充填化マイクロバブル又はマイクロバルーンが形成されるように懸濁する方法であり、ここで前記気体混合物の中での少なくとも一種の気体成分の最少有効比率を次の基準
    Bc%=K/ebMwt+C
    (式中、Bc%(容量)はこの混合物中の成分Bの全量であり、K,C及びbはそれぞれ140 ,−10.8及び0.012 の値を有する定数であり、Mwtは成分Bの分子量であり>80である値を表わしている)に従って決定することを特徴とする方法。
  22. 前記界面活性剤が、ホスファチジン酸、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、カルジオリピン、スフィンゴミエリン及びそれらの混合物から成る群より選ばれる、請求項21記載の超音波造影剤を作る方法。
  23. ヒト又は動物身体の超音波イメージ形成のための請求項1記載の超音波造影剤の利用。
  24. 超音波造影剤の製造のための請求項1記載の超音波造影媒体の利用。
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JPH10505900A (ja) * 1994-09-16 1998-06-09 イマアーレクス・フアーマシユーチカル・コーポレーシヨン 診断および治療的応用に使用するための多−相組成物を有する容器

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