JP4223803B2 - アクチニドの共沈降方法、及び混合アクチニド酸化物の調製方法 - Google Patents

アクチニドの共沈降方法、及び混合アクチニド酸化物の調製方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化状態(IV)でのアクチニドの共沈降方法に関する。
【0002】
本発明はさらに、混合アクチニド酸化物の調製方法に関する。
【0003】
本発明の技術分野は、一般的な態様で、混合アクチニド酸化物、特にウラン及びプルトニウムの混合酸化物(U,Pu)O2の調製方法として規定されて良い。本発明はとりわけ、共沈降、次いで焼成による前記混合酸化物の製造に関する。
【0004】
【従来の技術】
実際には、通常ウランと混合されたプルトニウムは、「軽水」タイプのリアクター、又は新世代リアクター(高速中性子反応または他のもののような)のいずれかでリサイクルされて良いエネルギー物質を構成することが知られている。特にそれは、核分裂性物質の貯蔵を許容し、プルトニウムのストックの望ましくない増加を遅延する手段を構成する。かくして、加圧水リアクター(PWR)におけるプルトニウムのリサイクリングは産業における現実となっているが、これには存在している原子力リアクターにおいて、MOXと称されるウランとプルトニウムの混合酸化物(UO−PuO)を使用するアセンブリーの手段によって占められる割合が増大している事実が年々反映されている
【0005】
MOX燃料の使用の拡大は、生産の質と信頼性とを正確に制御すること、及びリアクター中の前記燃料の実効性の永久的な改良の両者を必要とする。
【0006】
現在では、前記MOXの製造において使用されるパウダーは、UO2及びPuO2酸化物の機械的な混合によって調製されている。生成した混合物は、圧縮、焼結、及び精密な粉砕の後、現在の使用に適合するMOX燃料のペレットを生産することを可能にする。
【0007】
MIMASとして知られる、最も試され試験されている産業上の方法は、前記パウダーの調製において二つの主たる工程を含む:ウランとプルトニウムの酸化物パウダーを共粉砕し、25から30%のプルトニウム濃度によって特徴付けされる、マスターバッチと称される第一の混合物を生産し、次いでウラン酸化物中で、プルトニウムの最終の所望の濃度まで、前記マスターバッチを乾燥希釈する。
【0008】
燃料の製造のため、使用されるパウダーは、正確な特徴に適合しなければならない。それらは特に、良好な流動性、良好な圧縮特性を有し、溶融による緻密化に適していなければならない。溶融物質の最終特性における重要な質の指標は、プルトニウムの分布の均一性である。
【0009】
各溶融ペレットにおける良好な均一性は、第一に、特に燃焼率を増大することに関して、リアクターにおけるMOXの挙動について完全に有利であり、第二に、再加工操作の間で照射された燃料の完全な崩壊を容易にする。
【0010】
溶液中のウランとプルトニウムの沈降または脱硝を介した共変換は、酸化物(U,Pu)Oを焼成の後に得ることを可能にする一つの手段である。
【0011】
共変換工程は、機械的混合の従前の工程と比較して、特定数の潜在的利点を有する:
− 原則として、各ペレット内で、U及びPu元素の分布における非常に良好な均一性をより容易に取得すること;
− 工数を減少し、粉砕と機械的均一化工程の考え得る除去して、MOX燃料の生産において使用される方法を単純化すること;
− 方法の不合格品及び廃棄物の量を減少すること;
− プルトニウムに対する接近性を減少し、かくして核物質の以前の貯蔵フェーズの間での増殖の危険を減少すること。
【0012】
アクチニドの酸化物への共変換のための方法の間で、二つの主たるファミリー:沈降に関する方法、及び熱的脱硝に関する方法、を図式的に識別することができる。
【0013】
本発明の分野には直接関連しない第二のタイプの方法は、硝酸溶液の直接的な蒸発と焼成によって共酸化物を得ることを可能にする。前記脱硝方法は、概念的には単純であるが、一般的に比較的並の質の産物を生じ、非常にしばしば添加剤及び/またはさらなる機械的若しくは熱的処理の使用を、後の工程で必要とする。
【0014】
沈降法、またはより正確には共沈降法は、不溶性塩の中間的な調製と、次いでそれが分離されて焼成され、所望の酸化物を得ることを含む。前記方法は通常、焼成の後、より優れた質の酸化物を生じ、それは制限された工数で焼成ペレットの生産を可能にする。それらは、熱的脱硝方法とは異なり、ウランとプルトニウムに対するさらなる脱混在化因子を達成可能である。前記因子は、沈降試薬とその使用条件に多かれ少なかれ高く依存する。
【0015】
共沈降方法が、高い興味のある物を変換する間で実施可能とするためには、特定数の必要条件を満たさなければならない:
− 沈降前に溶液に混合される元素の同等に十分に高いレベルの可溶性を確保する条件が存在しなければならない;
− 沈降の間で元素の同等に十分に高いレベルの可溶性を確保する条件が存在しなければならない;
− 前記元素の沈降速度は実質的に同一でなければならない;
− 使用される不溶性塩は、安全な態様で容易に焼成工程が生じるように、あまりに安定でもあまりに不安定でもあってはならない;
− 副産物の取り扱いは、達成できない困難性が存在してはならない。
【0016】
全ての共沈降法では、アクチニド、特にウランとプルトニウムの場合、二つのファミリーに通常区別する:二つの元素が別個の酸化状態で存在するもの、及びそれらが同じ酸化状態で存在するもの。
【0017】
U及びPuのようなアクチニドが異なる酸化還元状態にある方法に関しては、再加工において最も一般的にみられる形態は、硝酸溶液中で容易に得られるU(VI)−Pu(IV)ペアである。U(IV)−Pu(III)の混合物もまた、還元条件を維持することを確実にすることによって、溶液において利用可能である。
【0018】
溶液中のU及びPuの前記ペアに基づいて、共沈降法は、同じ構造を有さないアクチニドイオンを利用する。結論として、得られた沈降物は、ウラン及びプルトニウムの完全な共結晶に対応しない。結果として、プルトニウムの分布の均一性は、本質的に制限される。例えば、アンモニア媒体における「U(VI)−Pu(IV)同時沈降」の方法が挙げられ、ここでは扱いにくい機械的処理を必要とする不均一酸化物パウダーを提供する水酸化プルトニウム及び二ウラン酸アンモニウムが形成される。
【0019】
さらに、これらの条件下で観察される非同時的沈降の現象及び溶解性の差異は、前記方法の全てにおいて固有の欠点を構成する。例として、以下のことが観察されるシュウ酸沈降の場合が挙げられる:
− ウラニルオキサラート(U(VI))及びプルトニウム(IV)オキサラートの間での溶解性の有意な差異;
− プルトニウム(III)オキサラート及びウラニル(IV)オキサラートの各沈降の場の間の間隔。
【0020】
さらに、ウラン及びプルトニウムの前記塩の溶解性は、酸性度または他のもののようなこの方法のパラメーターによって、同一の態様では影響されない。
【0021】
U及びPuのようなアクチニドが同じ酸化還元状態で存在している方法に関しては、得ることが所望される不溶性塩として、二つの金属イオンの同等な構造はウランプルトニウムとの真の共結晶化を許容し前記塩の焼成工程の後、事前に形成された固溶体を生じることが可能となるはずである。それ故、均一な混合酸化物を得ることは、この条件下では特に容易である。
【0022】
U及びPuのようなアクチニドの共有された酸化状態はVI状態であって良く、次いで通常の沈殿剤は、炭酸イオンと組み合わされたまたは組み合わされないアンモニアである。
【0023】
前記経路は、AUPuC法と称される方法でとりわけ開発されており、その方法は、アンモニウムの二炭酸塩から、良質の混合酸化物(U,Pu)O2を得ることを可能にする。
【0024】
別の可能性は、混合したウラニル及びプルトニルカーボナートの沈降を使用し、それも良質の産物を提供できる。二ウラン酸アンモニウムのプルトニウムの類似体は知られていないが、Pu(VI)によるU(VI)の一部の置換によって真のU、Puアンモニア共沈降物を得ることが可能である。
【0025】
前記方法の主な欠点は、多量であると同時に、扱いにくく、且つろ過が困難なことが多い上澄みの生成、並びにプルトニウム(VI)中の原子価調節の困難性である。
【0026】
さらに、1/1の割合で混合U−Pu酸化物への経路を構成する、アンモニウムの二硝酸塩及びウラン−プルトニウムを利用する方法が存在する。アクチニド(VI)オキサラートの安定性の欠如及び比較的高い溶解性に結びついた困難性は、このタイプの方法の開発を容易にするものではない。
【0027】
U及びPuのようなアクチニドの共有された酸化状態は、IV状態でも良い。
【0028】
一の困難性は、一般的には大きな障害ではないが、最も通常、空気からの酸素、硝酸、及び亜硝酸などである酸化体の存在にも関わらず、ウランの還元した酸化状態(IV)を保存するために、還元条件を維持することの必要性に関する。ヒドラジンのような抗亜硝酸化合物の使用は、沈降を妨害することなく、U(IV)の安定化を許容する一般的手段を構成する。
【0029】
主な困難性は、沈降前の、酸化状態IVにおけるアクチニドイオンの水溶液内の必要な共存在において存する。実際、水溶液状態で前記イオンは、以下の反応式(1)に従って相互作用する:
IV+PuIV→UVI+PuIII (1)
【0030】
この反応は溶液中で自発的であり、酸化状態IVでのアクチニドの共沈降に対する重大な障害となる妨害物を構成する。
【0031】
非常に強力である一方、同時にアクチニドIVに対して十分に選択的である錯化剤を溶液中に加えることによって、前記反応を避けることが可能である。
【0032】
この態様では、対応する酸化還元ペアの正常な電位を強力に置換することによって、前記正常な電位の交差を得ることに成功する。
【0033】
U及びPuの場合では、リン酸またはホスホタングステン酸塩P1761 10−のような間隙のあるへテロポリアニオンタイプの錯化剤が、酸化還元電位の熱力学的概念に基づいて、U(IV)及びPu(IV)の結合安定化の前記目的に適合する。しかしながら前記錯化剤は、「CHON」と称される概念に適合せず、それ故前記錯化剤に存在する鉱物元素によって最終産物の汚染を導く。
【0034】
かくして、それらは特にMOXタイプの燃料の製造のためには、核の分野で使用できない。
【0035】
本発明の特定の実施態様では、適切な条件の下で、酸化還元電位の交差を導く選択的複合体化の同じ現象を得ることを可能にするが、驚くべき態様では、CHON錯体化剤を使用することによって焼成工程の間で後に除去されることが後に示されるであろう。
【0036】
アクチニドの共沈降を説明する文献の中では、以下の文献が挙げられる:
【0037】
KM. MICHAEL, PS, DHAMI "Recovery of plutonium from oxalate supernatant by coprecipitation using uranous nitrate" BARC / 1996 / E : 016 (1996)の文献は、シュウ酸ストック溶液に対するウラン性硝酸塩の添加によって、その変換から生ずるシュウ酸ストック溶液に含まれるプルトニウム共沈降による回収を記載する。
【0038】
この文献で達成される目的は、本質的に、プルトニウムの第二の沈降を引き起こすことによる沈降ストック溶液中のプルトニウムの損失を減少することであり、単一の共沈降を通じた、好ましくは均一である(U,Pu)O2のような混合酸化物を焼成によって提供することが可能な化合物の製造ではない。
【0039】
同じ方法では、RD. BANUSHALI, IC. PIUS, SK. MUJERKEE, VN. VAIDYA "Removal of plutonium and americium from oxalate supernatants by coprecipitation with thorium oxalate", Jounal of radioanalytical and nuclear chemistry 240, (3), 977 - 979 (1999)の文献は、シュウ酸塩上清に対するトリウムオキサラートの添加、次いで共沈降によるシュウ酸塩上清中のプルトニウム及びアメリシウムの組み合わせ回収に関する。
【0040】
この文献で達成される目的は、前述の文献のものと同様である。それはPu及びAmを共沈降するためのシュウ酸ストック溶液中のプルトニウム及びアメリシウムの損失を減少する一方で、同時に固相マトリックスにおける前記二つの放射性元素の固定を確保することに関する。
【0041】
C. KELLER, D. FANG, "Uber Karbonatokomplex des dreiwertigen Americium sowle des vier und sechs wertigen Urans und Plutoniums", Radiochimica Acta 11, 3 - 4, pp. 123 - 127 (1969)の文献は、均一な沈降物(U,Pu)O2を得る手段に関する。最初にVI状態であるウラン及びプルトニウムは、炭酸塩の存在下でアルカリ媒体において電極によって酸化状態IVに合わせて還元される。
【0042】
次いで生成した炭酸塩化複合体を沈降し、進化での加熱によって酸化物に分解する。前記方法に結びついた主たる欠点は、アルカリ媒体での操作の必要性、及び焼成操作の複雑性である。
【0043】
文献EP-A-0 251 399は、シュウ酸及び硝酸の水性混合物の添加による、プルトニウム及びウランで充填された、希釈された例えばTBPである有機相からのプルトニウムの選択的な沈降に関する。沈降化プルトニウムオキサラートを乾燥し、プルトニウム酸化物に加熱により変換する。
【0044】
前記方法では、形成される最終化合物においてプルトニウムを非常に部分的に伴うウランが、酸化状態VIで有機相に見出され、その一方でプルトニウムは、酸化状態IVである。前記最終化合物は、完全に均一な混合酸化物を得ることが所望される最適な質を有さない。
【0045】
文献WO-A-97 / 25721は、ウラン及びプルトニウムの結合沈降に関し、照射された燃料の溶液中に存在する元素の残りからそれらを分離する。この方法は、カルボン酸またはポリカルボン酸を利用し、酸化状態VIのウラン及び酸化状態IVのプルトニウムを沈降する。前記方法は、形成される沈降物中の均一性のいずれの目的物も存在しないことによって特徴付けされる。U、Pu酸化状態の差異は、この文献で記載される分離現象を引き起こし、それはプルトニウムの選択的な沈降を導く一方で、ウランは溶液中に無視できない量で残存する。
【0046】
Atlas, "J. Nucl. Materials", 279(97), 46 - 51の文献は、U及びThについてのシュウ酸強沈降法に関する。ここでは、溶液中のツリウムの単一の安定な酸化状態(IV)の存在が、U(IV)との酸化還元反応のいずれの可能性も存在しないことを導き、かくして前述の反応(1)によって有される問題は、ツリウムの場合には存在しないため、極端に特別な場合に関する。それ故、前記文献で開発された方法は、ツリウムクラスター燃料(U,Th)の製造には有用であるが、酸化状態IVが沈降の間で維持されることが保証されないため、MOX燃料のために均一な共酸化物U,Puのような他の共酸化物の生産のためには絶対に適用できるものではない。
【0047】
言い換えると、前記文献に記載された方法の唯一の目的は、共酸化物(U,Th)の共沈降による調製である。それは、MOX燃料のような燃料の製造のために完全である固溶体(U,P)Oの共沈降による調製には適用できない。
【0048】
それ故、酸化状態の溶液において、特に酸性媒体で、アクチニドを共沈降可能な方法に対するまだ満たされていない要求が存在する。
【0049】
特に、溶液中でアクチニドの酸化状態(IV)を維持し、酸化状態(IV)で効率的に前記元素の共沈降を得るために、溶液中のアクチニドの相互の酸化還元反応を破壊する方法に対する必要性が存在する。
【0050】
言い換えると、アクチニドが同じ酸化状態IVで溶液中に維持され、完全に均一な化合物への共沈降によって後にそれらが遊離され、焼成の後、鉱物不純物を含まない完全な固溶体に近づく混同した均一な酸化物を得ることを許容する方法に対する必要性が存在する。
【0051】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、特に、前述の必要条件の全てに適合し、一般的に共沈降法について既に前述された必要条件を満足する、酸化状態(IV)におけるアクチニドの共沈降(または同時沈降)のための方法を提供することである。
【0052】
本発明のさらなる目的は、従来技術の前記方法の欠点、制限、欠陥、及び不利な点を有さず、従来技術の問題を解決する、酸化状態(IV)におけるアクチニドの共沈降のための方法を提供することである。
【0053】
この目的及び他のものは、本発明によって、以下のような酸化状態(IV)におけるアクチニドの共沈降(または同時沈降)のための方法によって得られる。
【0054】
【発明の実施の形態】
最も一般的な場合である本発明の第一の実施態様では、錯化剤の添加が酸化状態(IV)の熱力学的安定化を確保しない場合、以下のことが実施される:
− 酸化状態IVにおけるアクチニドAn1の第一の水溶液に、酸素、炭素、窒素、及び水素原子からのみなる、アクチニド(IV)選択的有機錯化剤を添加し、酸化状態IVにおけるアクチニドAn1の錯体を形成する;
− 酸化状態IVにおけるアクチニドAn2の少なくとも一つの第二の水溶液に前記錯化剤を添加し、酸化状態(IV)におけるアクチニドAn2の錯体を形成する;
− 前記少なくとも第一及び第二の錯体の溶液を十分に混合する;
− 前記混合物から前記少なくとも二つのAn1(IV)及びAn2(IV)アクチニド錯体の同時沈降を実施する。
【0055】
特別な場合である本発明に係る第二の実施態様では、錯化剤の添加が、アクチニド(IV)の混合物における熱力学的安定性を確保する場合−つまり以下の式:
Figure 0004223803
に対応することが考慮される酸化還元反応が、錯化剤の不存在下で方向1に自発的に進行し、錯化剤の存在下で方向2で観察されることが知られている−、以下のことが実施される:
− IV未満の酸化状態におけるアクチニドAn1の第一の水溶液、及びIVより大きい酸化状態におけるアクチニドAn2の少なくとも一つの第二の水溶液を、十分に混合する;
− 酸化還元反応によって、少なくとも二つのアクチニドAn1及びAn2が酸化状態IVに自発的になり、酸化状態IVにおけるアクチニドAn1及びAn2の錯体を形成するような態様で、前記混合物に、酸素、炭素、窒素、及び水素原子からのみなる、アクチニド(IV)選択的有機錯化剤を添加する;
− 前記少なくとも二つのアクチニド錯体An1(IV)及びAn2(IV)の同時沈降を実施する。
【0056】
本発明は、酸化状態(IV)の動力学的安定性の新規な概念に基づき、アクチニドの状態(IV)の熱力学的安定化を必ずしも必要としない。
【0057】
それ故これは、従来技術の方法で一致して取られていたアプローチに反するものである。
【0058】
アクチニドIVカチオンの錯体化と組み合わされた、酸化還元電位の交差を生じないが、「化学的ゲル」の効果による、本発明によって使用される錯化剤のために、特に、以下のことを許容する長期的な十分な安定性が得られる:
−An(IV)及びAn(IV)アクチニドの溶液の十分な混合;
−完全に同時的な態様で後に生ずる、An(IV)及びAn(IV)錯体の沈降;
−自発的な酸化還元反応が、混合及び沈降の二つのフェーズの間で生じないこと。
【0059】
前述の従来技術とは異なり、本発明によって、完全に均一な化合物を、単一の均一な共沈降を通じて生産でき、それ自体完全に均一である混合酸化物を提供することが可能である。
【0060】
共沈降は、アクチニドがAn1(IV)及びAn2(IV)の状態で安定に維持されている少なくとも二つの安定な溶液の混合物から生じ、前記少なくとも二つの溶液は、別個に、または自発的な反応によって、錯体化媒体で調製され、引き続き酸化還元ペアの正常な見かけの電位の交差が生じる。
【0061】
言い換えると、本発明によって、前記アクチニド溶液(IV)は、以下のものから得られることによる均一な混合物で調製されて良い:
− 一般的な場合、酸化還元電位の交差が存在しない、錯体化媒体で得られる動力学的安定性;
− または対応する酸化還元ペアの正常な電位の順序が逆転する場合、熱力学的安定性。
【0062】
両者の場合では、得られた安定性は、アクチニド(IV)の同時沈降を実施することを可能とする。
【0063】
前述の利点に加えて、本発明に係る方法はまた、沈降法の前述の利点を全てを有することが明らかである。
【0064】
本発明の方法は本質的に、前述の"Atlas J. Nocl. Materials"の文献とは異なる。実際に、本発明の方法は、第一義的に、MOXのような燃料の製造に適した好ましくは均一な、(U,Pu)のような酸化物のパウダーの調製のために企図される。それはまた、例えば(Pu,Np)、(PU,Th)、(U,Th)、(U,Np)、及びそれらの組み合わせ(U,Pu,Np,Th)といった、溶液における酸化状態IVを有する元素の他の共酸化物の製造に適用できる。
【0065】
これとは逆に、従来技術の前記文献の方法の唯一の目的、及びそれが許容する唯一の事柄は、共酸化物(U,Th)の生産である。それは本発明の概念とは本質的に異なる概念に基づくものであり、実質的に全てのアクチニドを包含する各種の共酸化物の生産を許容するものではない。前記文献の方法は極端に制限され、リウム元素に特異的である化学に基づくものであり、いずれの態様でも他のアクチニドに移行できるものではない。特に前記方法は、MOXのような燃料の生産のための、(U,Pu)のような完全に均一な共酸化物の調製には適用できない。
【0066】
本発明に係る方法は、好ましくは二つのアクチニドの共沈降に適用できるが、二つより多いアクチニド、例えば4までのアクチニドの共沈降も許容できる。この場合、例えば本発明の第一の実施態様の場合では、酸化状態(IV)におけるアクチニド溶液溶An1からアクチニド溶液Annまでの各アクチニド溶液に対して錯化剤を添加し、酸化状態(IV)におけるアクチニド錯体、Annまでのアクチニド錯体を各時点で形成し、次いnの溶液を混合し、で前記混合物からAn1(IV)、An2(IV)、・・・Ann(IV)の前記アクチニド錯体の同時沈降を実施する。
【0067】
本発明の方法の第二の実施態様は、nのアクチニドに対して同じ態様で適用される。以下の記載では、本発明は一般的に、二つのアクチニドの場合で記載されるが、前記記載は2より大きいアクチニドの数に適用できることが理解されよう。
【0068】
本発明の方法の第一の実施態様では、この方法で使用される錯化剤または有機リガンドは、アクチニド(IV)に選択的な有機錯化剤であり、酸素、炭素、窒素、及び水素原子のみからなる。
【0069】
その結果、ホスホタングステン酸タイプの錯化剤とは異なり、本発明に係る錯化剤は、「CHON」と称される規範に適合する、言い換えるとそれらは、沈降物が焼成された場合、無視できるガス状の分解産物のみを生産する、かくして本発明によれば前記沈降物は、MOXのような核燃料を構成する混合酸化物を生産するために使用されて良い。
【0070】
これらの条件に適合し、かくして本発明によって「動力学的ゲル」が生産されることを許容する錯化剤は、当業者に既知である;それらは、ポリアミノカルボン酸、カルボン酸、それらの塩、例えばそれらのアンモニウムまたは第四級アンモニウム塩、及び「CHON」基準に適合する他の錯化、キレート化、有機剤の中から選択されて良い。
【0071】
ポリアミノカルボン酸の中では、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、シクロヘキサンジアミン四酢酸(CYDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン四酢酸(EDTA−OH)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)、及びそれらのアルカリ金属塩、例えばリチウム、ナトリウム、及びカリウム塩が挙げられる。
【0072】
カルボン酸の中では、ポリカルボン酸、例えば二酸及び三酸、並びにヒドロキシ酸が好ましい。
【0073】
例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、テトラヒドロフラン-2,3,4,5-テトラカルボン酸(THFTCA)、クエン酸、乳酸、グリコール酸、グリセリン酸、酒石酸、リンゴ酸、ニトリロ酢酸(NTA)、ヒドロキシルエチルイミノ二酢酸(HIDA)、及びそれらのアンモニウムまたは第四級アンモニウム塩が挙げられる。
【0074】
他の錯化剤、有機キレート剤の中では、ヒドロキサム酸、例えばオクタン1,8-ジヒドロキサム酸、及びケージ分子、例えば1,7-ジアザ-4,10,13-トリオキサシクロペンタデカン-N,N'-二酢酸(K21DA)、1,4,7,10-テトラアザシクロデカン-N,N',N'',N'''-四酢酸(DOTA)、クリプタンド、及び他のクラウンエーテルが挙げられる。
【0075】
最も特に好ましい錯化剤は、シュウ酸及びその塩、例えばシュウ酸アンモニウムである;実際、その使用は、以下に例示されるであろう一連の特定のさらなる利点をもたらす。
【0076】
An1及びAn2アクチニドの第一及び第二の溶液は一般的に、酸性水溶液である。好ましくはそれらは、硝酸の水溶液である。
【0077】
各溶液において、アクチニドAn1及びAn2の濃度は非常に広範囲変化できるが、それは一般的に0.1から100g・l-1である。
【0078】
アクチニドAn1及びAn2のそれぞれの濃度に対する錯化剤の濃度の割合は、一般的に1から60、好ましくは1から20である。
【0079】
前記第一及び第二の溶液は一般的に、得られる(共)沈降物から焼成によって調製することが可能な混合酸化物において、二つのアクチニドAn1及びAn2のそれぞれの割合に対応する割合で混合される。
【0080】
前記方法は、同時沈降工程と同程度に混合工程において、一般的に0℃から沸点の間、好ましくは環境に近い温度、例えば20から60℃の間で実施される。
【0081】
アクチニドAn1及びAn2の同時沈降または共沈降は一般的に、アンモニウム塩及び/またはRがアルキル基である式NR4 +の第四級アンモニウム塩の混合物に対する添加を通じて実施される;前記塩は好ましくは、一般的に30容量%の水と70容量%のエタノールの割合で、水/エタノール媒体で環境温度で一般的に溶液状態である硝酸塩である。
【0082】
一つの実施態様では、共沈降または同時沈降は、混合物の酸性化によって実施される。
【0083】
前記酸性化は好ましくは、媒体に対する硝酸の添加によって実施されて良い。
【0084】
沈降pHは主にアクチニド及び錯化剤に依存するが、一般的に0から1であり、好ましくは最終酸性度は1Mに近い。
【0085】
本発明の方法の第二の実施態様では、(IV)未満の酸化状態におけるアクチニドAn1の第一の溶液、及び(IV)より高い酸化状態におけるアクチニドAn2の第二の溶液は、一般的に酸性水溶液である。
【0086】
好ましくはそれらは硝酸の水溶液である。
【0087】
各溶液におけるアクチニドAn1及びAn2の濃度は非常に広範であって良いが、一般的に10-3Mから1M、好ましくは0.1から0.2Mである。
【0088】
好ましくは、アクチニドAn1は酸化状態(III)で存在し、アクチニドAn2は酸化状態(VI)で存在する。
【0089】
次いで前記第一及び第二の溶液は、得ることが所望される酸化還元反応のそれぞれの割合に対応する割合で十分に混合される。
【0090】
混合物におけるAn1/An2のモル比は、以下の反応に従って比x/yに一般的に等しいであろう:
xAn1(<IV)+yAn2(>VI)→xAn1(IV)+yAn2(IV)
【0091】
この反応は、非錯体化媒体において自発的である酸化還元反応の逆である。
【0092】
さらに、二つの溶液の混合物の割合は、生成する沈降物からの焼成によって調製できる混合酸化物における二つのアクチニドの割合に対応する。
【0093】
少なくとも二つの溶液のそれぞれに添加される錯化剤または有機リガンドは、アクチニド(IV)選択的な有機錯化剤であり、酸素、炭素、窒素、及び水素原子からのみなる。
【0094】
第一の実施態様のものと同じ錯化剤が使用されて良い。
【0095】
混合物(An1+An2)における少なくとも二つのアクチニドの全濃度に対する錯化剤の濃度の割合は、過剰のリガンドを保存するような態様で設定される。
【0096】
錯化剤/アクチニド(An1+An2)の割合は一般的に、1から40、好ましくは1から5、より好ましくは1から4である。
【0097】
好ましくは混合物のpHは、酸化状態(IV)の選択的錯体化が指向されるような態様で調節される。
【0098】
次いで、前記方法の第一の実施態様についてのものと同じ条件下で、共沈降または同時沈降が実施される。
【0099】
前記方法は、前記第二の実施態様では、混合工程、錯化剤の添加工程、または同時沈降工程のいずれもが、一般的に0℃から沸点、好ましくは環境に近い温度で実施される。
【0100】
本発明はまた、An1及びAn2のアクチニドの混合酸化物の調製方法に関し、そこでは第一の実施態様または第二の実施態様のいずれかにおいて、前述の本発明に係る方法によって前記アクチニドを共沈降し、次いでその得られた(共)沈降物の焼成を実施する。
【0101】
本発明によって、共沈降の最後で得られた化合物が、完全に均一な化合物であるという時事手のため、焼成の後に調製された混合酸化物は、完全な固溶体に近い混合酸化物である。
【0102】
混合酸化物の固溶体は、さらにいずれの割合で得られて良い。
【0103】
焼成は一般的に、以下の条件下で実施される:中性または不活性雰囲気下(アルゴン等)で650℃以上の温度、及び1時間以上の反応時間。
【0104】
An1及びAn2のアクチニドは異なるものであり、それぞれアクチニドの群から選択されるが、好ましくはAn1及びAn2のアクチニドは、それぞれウラン及びプルトニウムである。
【0105】
その結果、本発明に係る方法は、第一の例では、二成分混合物に適用可能であるが、二つのアクチニドより多い複数の混合物に適用することもできる。
【0106】
前記混合物は特に、MOXと称される混合ウラン及びプルトニウムタイプの核燃料の生産のために使用されて良い。
【0107】
本発明によって調製された酸化物は、最終濃度でパウダーのマスターバッチとしてまたはパウダーの混合物としてのいずれかで使用されて良い。MOX燃料ペレットの調製のための方法の連続が既知であり、従来では加圧工程、溶融工程、及び精密な粉砕工程を含む。
【0108】
本発明に係る方法はまた、変換標的(Np)の生産のため、または酸化物形態での物質(U,Pu,Np,Th)の安定な貯蔵のために有利に使用されて良い。以下に記載されるものと同じ方法に従って、酸化物が調製できる。
【0109】
本発明に係る方法は、以下に記載された詳細な態様で記載され、それらは説明のためのものであり制限的なものではない。最も一般的な場合である、本発明の方法の第一の実施態様が最初に記載される。
【0110】
この場合まず第一に、酸化状態(IV)で存在する第一のアクチニドAn1の第一の水溶液に対して、錯体化リガンド剤が添加される。
【0111】
一般的にこの溶液は酸性溶液、好ましくは硝酸の水溶液である。
【0112】
前記溶液の酸の濃度は、一般的に1Mから5M、好ましくは1Mから3Mである。
【0113】
硝酸、亜硝酸のような酸化剤を含み、空気中の酸素のような酸化剤と接触するであろう溶液は、一般的にヒドラジン、ヒドロジニウムイオン、またはそれらの誘導体のような一つまたはいくつかの抗硝酸化合物の添加により安定化される。
【0114】
この溶液におけるアクチニドAn1の濃度は、一般的に10-3から1M、好ましくは0.1Mから0.2Mである。
【0115】
[リガンド]/[An1]の割合、例えば[リガンド]/[Pu]の割合は、溶液における予備実験によって決定される。前記割合は一般的に1から60である;それは例えばプルトニウムの場合1から20である。
【0116】
錯化剤は、既に前述の化合物から選択される;それは好ましくは、シュウ酸及びそのアンモニウム塩から選択される。
【0117】
実際に、化学的ゲルの効果がシュウ酸によって生産される場合、本発明は一連のさらなる特定の利点を提供する:
− 精製サイクルから硝酸プルトニウムの酸化物PuO2への最終変換の間で、「PUREX」方法において試薬が既に使用されている。U、Pu共沈降法におけるその使用は、原則として、再加工プラントにおける存在する装置と適合的である。アクチニドオキサラートの分解は容易であり、一般的に良好な焼結能力を有する酸化物を導く;
− これらのプラントからの上清における前記試薬の取り扱いは、今日十分に制御されている;
− 同じ化合物が、同時に且つ連続的に、化学的ゲルの効果、及び媒体の酸性度に依存するアクチニド(IV)の沈降を確保するであろう;
− 硝酸の単純な添加は、アクチニド(IV)錯体の混合物の沈降を引き起こすることが可能である。
【0118】
リガンド、錯化剤の添加が実施されるpH範囲は、リガンドのプロトン化形態に依存し、高次リガンド−An1(IV)錯体、例えばリガンド−Pu(IV)を形成するような態様で選択される。一般的にpH範囲は、0から6、好ましくは1から3であろう。
【0119】
高次リガンド−An1(IV)錯体の第一の溶液をかくして調製するのと同じ態様で、別個に、好ましくは同時に、高次リガンド−An2(IV)錯体、例えばリガンド−U(IV)の第二の溶液を調製する;前記調製は一般的に、もし必要であれば、高次リガンド−An2(IV)錯体を形成するための操作条件を採用することによって、第一の溶液について前述のものと同じ条件下で実施される。一般的に形成されたAn1及びAn2の錯体は同じ化学両論を有し、それらは溶液において同じ挙動を有すことが指摘されるべきである。
【0120】
第二の溶液におけるアクチニドAn2の濃度は、一般的に10-3から1M、好ましくは0.1から0.2Mの間である。
【0121】
好ましくは、二つの溶液は両方水溶液、好ましくは硝酸の水溶液である。それらのpHは通常、所望の錯体の形成の前述の範囲内となる態様で、1から3の間に調節される。
【0122】
かくして得られた錯体の二つの溶液は、例えば攪拌器によって十分に混合される。
【0123】
十分な混合によって、媒体がミクロ混合スケールで均一であると解される。
【0124】
この混合工程の時間は、一般的に1から15分であり、前記工程は、溶液を調製する工程と同じ温度で一般的に実施される。本発明によって強力な動力学的効果に基づいて、第一及び第二の溶液で得られた従前に錯体における酸化状態IVの安定性は、酸化還元反応によって妨害されることなく、且つアクチニドAn1及びAn2の酸化状態(IV)に影響することなく、二つの溶液の混合物が生じるようになる程度である。
【0125】
同様な態様で得られた混合物において、An1(IV)及びAn2(IV)の間で予測される自発的な反応は完全に阻害され、混合物を形成する溶液は、5時間から7日間であることができる長期間安定である。それ故、最終共沈降または同時沈降工程を実施するための広範囲の期間を有することができる。
【0126】
二つの溶液の混合割合は、最終混合酸化物におけるAn1/An2の割合に対応するものである。
【0127】
混合物は、いずれの割合(0<An1/An2<100%)で実施されても良い。
【0128】
かくして例えば、焼成に引き続き、式(U0.7,Pu0.3)O2のウランとプルトニウムの混合酸化物を得ることが称される場合、U(IV)及びプルトニウム(IV)錯体の二つの溶液の混合物の割合は、それぞれ70%及び30%であろう。
【0129】
本発明に係る方法の引き続く工程は、例えばU(IV)及びPu(IV)といったAn及びAnの錯体の共沈降または同時沈降である。前記共沈降は、本発明によって、An及びAnの錯体の大きな安定性により、均一な態様で実施され、かくして共沈降物の焼成は、これも完全に均一である例えば(U,Pu)Oといった混合酸化物(An,An)Oを導く
【0130】
酸化状態(IV)における安定な態様で常に維持される、例えばリガンドの性質に依存する選択を有する、An(IV)及びAn(IV)の同時沈降は、いずれの既知の方法によって実施されても良いが、好ましくはアンモニウム塩及び/または第四級アンモニウム塩Rの前述の混合物に対する添加によって実施される; 前記塩は例えば、ハロゲン化物、硝酸塩から選択されて良い。混合物が例えば硝酸水溶液を含む場合、好ましい塩は硝酸塩である。
【0131】
前述の式において、Rは一般的に、1から12の炭素原子の直鎖状または分枝状のアルキル基を表す;そのような基の例は、メチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基等である。
【0132】
前記沈降は一般的に、30/70の容量割合の水−エタノール媒体で実施される。
【0133】
リガンド(L)がポリアミノカルボン酸から選択される場合、好ましくはそのような共沈降法が使用される。
【0134】
別の共沈降法は、所望の共沈降pHを得るような態様で、例えば硝酸の添加によって混合物を酸性化することを含む;前記pHは一般的に0から1である。
【0135】
混合物の酸性化による共沈降法は、好ましくはリガンド(L)がカルボン酸から選択される場合に使用される。
【0136】
一般的に以前の工程と同じ温度、言い換えると0から60℃の温度で実施される共沈降は、式(U,Pu)Lx,nH2Oの完全に均一な化合物を生じ、それが、例えば濾過、遠心分離等によるような、液体−固体分離のいずれかの適切な手段によって、混合物から分離される。
【0137】
もし混合酸化物の調製が所望されるのであれば、次いで回収された共沈降物を、好ましくは不活性雰囲気下で、少なくとも650℃(好ましくは950℃)の温度で、1時間の最小時間(好ましくは2時間以上)かけて焼成し、例えば(U,Pu)O2といった酸化物(An1,An2)を得る。
【0138】
好ましくは温度の上昇を実施することによって、及び例えば150及び600℃といった固定温度での観測工程によって、例えば950℃の最終焼成温度に到達する。
【0139】
特定の場合である本発明の方法の第二の実施例を以下で記載し、ここでは使用される錯化剤(CHON概念に適合する)が十分に強力で、且つ酸化状態IVに選択的であり、以下の特別な記載による一般的な場合の変形例として操作可能である:
−アクチニドAnの第一の溶液がIV未満の酸化状態で存在する(それは例えばプルトニウムIIIの硝酸溶液であって良い)。アクチニド濃度は、一般的に10−3から1M、好ましくは0.1から0.2Mの間である。酸性度は一般的に1から3Mである;
−アクチニドAnの第二の溶液がIVより大きい酸化状態で存在する(それは例えば硝酸ウラニルの溶液であって良い)。アクチニド濃度及び酸性度は、前述のものと同じ範囲である;
−二つの溶液を、得ることが所望される酸化還元反応の割合に対応する割合で、十分に混合する。例えばPuIII/UVIの割合が、反応UVI+2PuIII→UIV+2PuIVをもたらすために2に設定され、この酸化還元反応の逆反応は、非錯化媒体では自発的である;
−前述の混合物に対する錯化剤の添加が、わずかに過剰なリガンドを維持する態様で、リガンド/アクチニド(An+An)の割合を設定することによって実施される。
【0140】
前記過剰量は、リガンドL及び酸化状態IVにおけるアクチニドAn1及びAn2の間で形成される限られた錯体の組成によって決定される。
【0141】
溶液のpHは、酸化状態IVの選択的錯体化を指向するように調節される;例えばアクチニドペアU VI、Pu IIIについて、もしリガンドLの選択がDTPAであれば、pHは=1.45に設定でき、DTPA/An1+An2=1.25に設定できる;
− 錯化剤の添加に引き続き、酸化状態IVにおけるAn1及びAn2を得ることを可能にする酸化還元反応が自発的に生ずる。U IV及びPu IIIの場合では、この反応な24時間未満で完成する。
【0142】
前記第二の実施態様では、主に沈降であるこの方法の引き続く工程の記載は、前述のこの方法の第一の実施態様または一般的場合と同じである。
【0143】
本発明は、以下の実施例を参照として記載され、それらは説明のためのものであり制限的な意味を有さない。
【0144】
【実施例】
実施例1
この実施例では、錯化剤としてDTPA(ジエチレントリアミン五酢酸)によって、U(IV)及びPu(IV)の共沈降を実施した。
【0145】
操作条件は以下の通りである:
− 温度:環境温度(20から26℃);
− [U(IV)]=[Pu(IV)]=0.008M;
− [DTPA]=0.01M;
− [NO3 -]=1M;
− 遊離酸性度の調節。
【0146】
これらの条件下では、1/1のU(IV)−DTPA及びPu(IV)−DTPAの制限錯体が形成される。
【0147】
得られた「化学的ゲル」効果は、前記二つの錯体が、U/U+Puの全ての考え得る比(0から1の間のU/U+Pu)を有する溶液において混合した場合、溶液が少なくとも18時間の期間安定を維持するというものである。
【0148】
ヒドラジニウムイオン[N25]=0.1Mの存在では、溶液におけるU IV及びPu IVの安定性は、30日より長い。かくして、U及びPuを混合した後の沈降操作を実施するために利用可能な長い期間を有する。
【0149】
均一な態様で前記二つの錯体の共沈降を実施するために、水−エタノール媒体を使用し(30/70容量比)、ここで濃縮アンモニウムによってpHを7.5に調節する。
【0150】
実施例2
この実施例では、シュウ酸またはシュウ酸アンモニウム、H224または(NH4224によるU(IV)及びPu(IV)の共沈降を実施する。
【0151】
操作条件は以下の通りである:
− 温度:環境温度(21から26℃);
− [U(IV)]=[Pu(IV)]=0.004M;
− [C24 2-]=0.08M;
− [NO3 -]=1M;
− 遊離酸性度の調節。
【0152】
制限錯体の化学論は1/4であり、形成された錯体は以下の通りである:U(C 4−及びPu(C 4−
【0153】
前記二つの錯体が混合される場合(全てのU/U+Pu比は0から1の間である)、それらの安定性は少なくとも5時間確保される。この時間の後、UV−可視光分光測定によって、錯体U(C244 4-が消失することが分かる。前記錯対の消失は5日以内で完全なものとなるが、錯体Pu(C244 4-の特徴的スペクトルは、ほとんど改変されない。
【0154】
酸素フリー雰囲気下で保存した場合、前述の混合物の安定性は5日を超える。
【0155】
均一な態様で前記二つの錯体を共沈降するために、以下の方法を使用できる:
− 水−エタノール媒体を使用する(30/70容量比);
− または混合物に硝酸を添加する。
【0156】
第二の場合、沈降条件は以下の通りである:
− HNO31M媒体、即ちpH=0;
− 硝酸塩媒体におけるウラン(IV)及びプルトニウム(IV)の同時沈降。
【0157】
ウラン(IV)及びプルトニウム(IV)が溶液中に存在することを誘導する、硝酸の濃度を増大することは必要ではなく、かくしてウラン(VI)及びプルトニウム(III)が形成される(分光測定によって観察される種)。
【0158】
各アクチニド(IV)についての沈降収率は、95%を超える。
【0159】
実施例3
この実施例では、NTA(ニトリロ酢酸)によってU(IV)及びPU(IV)の共沈降を実施する。
【0160】
操作条件は以下の通りである:
− 温度:環境温度(21<T℃<26℃);
− [U(IV)]=[Pu(IV)]=0.001M;
− [NTA]=0.006M;
− [NO3 -]=1M;
− 遊離酸性度の調節。
【0161】
制限錯体の化学論は1/1であり、以下の錯体が形成される:U(NTA)及びPu(NTA)。前記錯体は5から7のpH範囲で形成される一方、pH=1.1の周辺では、他の種が出現する:おもにAn(HNTA)2+。二つの制限錯体は、pH=6の周辺で0から1の間の全てのU/U+Pu比で混合され、それらの安定性は少なくとも1時間確保される。
【0162】
均一な態様で前記二つの錯体を共沈降するために、有効な方法が水−エタノール媒体(30/70容量比)で提供され、濃縮塩基の添加によって7を超える値にpHが調節される。
【0163】
表1は、ウラン(IV)及びプルトニウム(IV)の高次錯体の溶液における形成工程に関するデーターを示す:
【表1】
Figure 0004223803
【0164】
前述の3の実施例では、本発明の方法により、U(IV)及びPu(IV)の間の自発的反応を阻害可能であることが示されている。
【0165】
実施例4
この実施例は、本発明の第二の実施態様の特定の場合を説明し、ここでは混合物内の酸化状態IVの熱力学的安定性が得られるであろう。
【0166】
操作条件は以下の通りである:
− 温度:環境温度(21から26℃)
− [U(VI)]=0.0022M;
− [Pu(III)]=0.0044M;
− [DTPA]=0.008M;
− [NO3 -]=1M;
− [N25 +]=0.1M;
− pH=1.45。
【0167】
前記pHでは、Uは部分的に錯体化し、Puは1−1の錯体の形態でDTPAによってほぼ完全に錯体化される。DTPAはわずかに過剰であり、Pu/U比は2に等しく選択される。
【0168】
これらの条件では、Pu III−DTPAからPu IV−DTPAへの段階的な酸化が観察され、一方で同時にU VI−DTPAからU IV−DTPAへの還元が存在する。
【0169】
反応U(VI)−DTPA+Pu(III)−DTPA→U(IV)−DTPA+Pu(IV)−DTPAは、10.5時間後に完全なものとなる。この期間の後、Pu IV−DTPA及びU IV−DTPAの1−1の非プロトンか錯体が、UV−可視光分光測定によって観察可能である。二つの錯体の前記混合物におけるPu/U比は、2に等しく維持される。
【0170】
次いで、かくして得られた混合物の共沈降は、実施例1に記載されたものと同様である。
【0171】
実施例5
この実施例では、以下の焼成条件下で、実施例1から4で得られた沈降物の焼成を実施する:
− 特に約15分の加熱時間の後、1分あたり10℃の速度で、150℃の温度に到達するように、環境温度から温度を上昇する;
− 20分間150℃で温度を維持する;
− 45分間で、1分あたり10℃の速度で、150℃での工程から温度を上昇する;
− 40分間600℃で温度を維持する;
− 23分間で、1分あたり15℃の速度で、600℃の工程から温度を上昇する;
− 2時間950℃の温度を最後に維持する。
【0172】
950℃での最後の2時間の焼成操作の後、沈降物の分解から生じる酸化物を、X線回析によって特徴付けして良い。
【0173】
全ての場合(実施例1から4)で、溶液における初期のU、Pu混合物が何であれ、形成された混合酸化物は均一であり、溶液における初期の混合物と同じU/Pu割合で存在することが分かった。

Claims (24)

  1. −酸化状態(IV)におけるアクチニドAnの第一の水溶液に、酸素、炭素、窒素、及び水素原子からなる群から選択された原子で構成されたアクチニド(IV)選択的有機錯化剤を添加し、酸化状態(IV)におけるアクチニドAnの錯体を形成する工程;
    −酸化状態(IV)におけるアクチニドAnの少なくとも一つの第二の水溶液に前記錯化剤を添加し、酸化状態(IV)におけるアクチニドAnの錯体を形成する工程;
    −前記少なくとも第一及び第二の錯体の溶液を十分に混合する工程;
    −前記混合物から前記少なくとも二つのAn(IV)及びAn(IV)アクチニド錯体の同時沈降を実施する工程;
    を含む、酸化状態(IV)におけるアクチニドの共沈降方法。
  2. −IV未満の酸化状態におけるアクチニドAnの第一の水溶液、及びIVより大きい酸化状態におけるアクチニドAnの少なくとも一つの第二の水溶液を、十分に混合する工程;
    −酸化還元反応によって、少なくとも二つのアクチニドAn及びAnが酸化状態IVに自発的になり、酸化状態IVにおけるアクチニドAn及びAnの錯体を形成するような態様で、前記混合物に、酸素、炭素、窒素、及び水素原子からなる群から選択された原子で構成されたアクチニド(IV)選択的有機錯化剤を添加する工程;
    −前記少なくとも二つのアクチニド錯体An(IV)及びAn(IV)の同時沈降を実施する工程;
    を含む、酸化状態(IV)におけるアクチニドの共沈降方法。
  3. 前記錯化剤が、ポリアミノカルボン酸、カルボン酸、それらの塩、キレート化剤、有機剤、ヒドロキサム酸およびケージ分子の中から選択される、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記錯化剤が、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、シクロヘキサンジアミン四酢酸(CYDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン四酢酸(EDTA−OH)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)、及びそれらのアルカリ金属塩の中から選択される、請求項3記載の方法。
  5. 前記錯化剤が、ポリカルボン酸及びヒドロキシ酸の中から選択される、請求項3記載の方法。
  6. 前記錯化剤が、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、グリセリン酸、酒石酸、リンゴ酸、及びそれらのアンモニウムまたは第四級アンモニウム塩の中から選択される、請求項5記載の方法。
  7. 前記錯化剤が、テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸(THFTCA)、ニトリロ酢酸(NTA)、ヒドロキシルエチルイミノ酢酸(HIDA)、及びそれらのアンモニウムまたは第四級アンモニウム塩の中から選択される、請求項3記載の方法。
  8. 前記ヒドロキサム酸がオクタン1,8−ジヒドロキサム酸であり、および/または前記ケージ分子が1,7−ジアザ−4,10,13−トリオキサシクロペンタデカン−N,N’−二酢酸(K21DA)、1,4,7,10−テトラアザシクロデカン−N,N’,N’’,N’’’−四酢酸(DOTA)、クリプタンド、及びクラウンエーテルの中から選択される、請求項3記載の方法。
  9. 前記第一及び第二のアクチニドAn及びAn溶液が、酸性溶液である、請求項1から8のいずれか一項記載の方法。
  10. 前記溶液は、硝酸の水溶液である、請求項9記載の方法。
  11. 各溶液におけるアクチニドAn及びAnの濃度が、0.1から100g・l−1である、請求項1及び3から10のいずれか一項記載の方法。
  12. アクチニドAn及びAnのそれぞれの濃度に対する錯化剤の濃度の割合が、1から60である、請求項1及び3から11のいずれか一項記載の方法。
  13. 前記第一及び第二の溶液が、共沈降物から焼成によって調製することが可能な混合酸化物において、二つのアクチニドAn/Anのそれぞれの割合に対応する割合で混合される、請求項1から12のいずれか一項記載の方法。
  14. 0℃から沸点の間の温度で実施される、請求項1から13のいずれか一項記載の方法。
  15. 各溶液におけるアクチニドの濃度が、10−3Mから1Mである、請求項2から8のいずれか一項記載の方法。
  16. 混合物における少なくとも二つのアクチニドの全濃度に対する錯化剤の濃度の割合が、1から40である、請求項2から8及び15のいずれか一項記載の方法。
  17. アクチニドAnが酸化状態(III)を有し、アクチニドAnが酸化状態(VI)を有する、請求項2から8及び15及び16のいずれか一項記載の方法。
  18. 共沈降または同時沈降が、アンモニウム塩及び/または第四級アンモニウム塩NR (Rはアルキル基である)の混合物に対する添加によって実施される、請求項1から17のいずれか一項記載の方法。
  19. 前記アンモニウム塩または第四級アンモニウム塩が、水/エタノール媒体における溶液で存在する、請求項18記載の方法。
  20. 共沈降または同時沈降が、混合物の酸性化によって実施される、請求項1から17のいずれか一項記載の方法。
  21. AnがPuであり、AnがUである、請求項1から20のいずれか一項記載の方法。
  22. 請求項1から21のいずれか一項記載の方法によって酸化状態(IV)における前記アクチニドを共沈降し、次いで生成した沈降物の焼成を実施する、An及びAnのアクチニドの混合酸化物の調製方法。
  23. 前記焼成が、不活性または中性雰囲気下で650℃以上の温度、及び1時間以上の反応時間で実施される、請求項22記載の方法。
  24. MOXタイプの核燃料の製造における、請求項22または23記載の方法によって調製されたウラン及びプルトニウムの前記混合酸化物の使用。
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